説明

両面銅張積層板

【課題】本発明は、フッ素樹脂層とガラス繊維織布との界面の密着強度を上げ、半田処理後にスルーホール周辺部の膨れの発生を無くすことを課題とする。
【解決手段】溶融フッ素樹脂とPTFE樹脂の混合樹脂、又は一部がPTFE樹脂、又は一部が溶融フッ素樹脂とPTFE樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したガラス織布からなる中間層21と、この中間層の両面側に形成されて該中間層と積層体を構成する,溶融フッ素樹脂とPTFE樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したフッ素樹脂被覆ガラス織布23と、前記積層体の両面側に形成された,PTFE樹脂又は変性PTFE樹脂からなる接着フィルム24a,24bと、この接着フィルムの外側面に形成された銅箔25a,25bを具備することを特徴とする両面銅張積層板20。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は両面銅張積層板に関する。具体的には、本発明は、耐熱性で且つ優秀な高周波特性を有することから高周波機器に有用に使用されているガラス織布を、フッ素樹脂で被覆した電気配線用両面銅張積層板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガラス織布をフッ素樹脂で被覆した材料は、耐熱性であり、且つ、誘電率並びに誘電正接が極めて低く、広い周波数範囲において安定であるなどの優秀な高周波特性を有する。こうしたことから、誘電損失の少ない材料として広く、通信機器を初めとする高周波用の配線基板を構成する材料として使用されている。このフッ素樹脂被覆ガラス織布を有した両面銅張積層板は、例えば図1に示すように作製される。
【0003】
(1)まず、ガラス織布1をフッ素樹脂水性ディスパージョンに浸漬し、乾燥・焼成することによりフッ素樹脂をガラス織布(中間層)1に焼付ける。この場合、フッ素樹脂は厚塗りすることができず、1回の塗装厚さに限界があり、この浸漬・乾燥・焼成の工程を複数回繰り返すことによって、所定厚さのフッ素樹脂層2を被覆したガラス織布3を得ることになる。また、現在、フッ素樹脂としては、最も使用量の多いフッ素樹脂である四フッ化エチレン樹脂が汎用的に用いられてきた。なお、図1中、符番1aは縦糸で、符番1b(斜線部)は横糸を示す。
【0004】
(2)次に、得られたフッ素樹脂被覆ガラス織布3を必要なサイズに裁断し、所定枚数重ね合わせて積層体4とする。つづいて、積層体4のその上下にフッ素樹脂フィルム(接着フィルム)5a,5bを夫々配置した後、その外側に銅箔6a,6bを夫々積層する。ひきつづき、その積み重ねた集合体を熱プレス間に配置し、所定の温度、圧力及び時間熱圧着することによって一体化して所望の両面銅張積層板7を得る(図1参照)。その後、この両面銅張積層板は、各用途に使用されるに際して、その用途に応じた加工を受けることになる。しかし、近年、回路上のスルーホール間隔の微細化、半田処理に鉛フリーの半田が使用されるのに伴った半田処理温度の上昇等、その加工条件は、年々厳しくなって来ている。
【0005】
その結果、四フッ化エチレン樹脂を主材料として前記方法で作製してきた材料構成の銅張積層板では、スルーホール加工時に銅張積層板の各構成材料間に残留した歪みに起因し、半田処理時の処埋温度により発生するスルーホール周辺部の構成材料間が剥離する膨れが見受けられ、問題となっている。従来、この問題を解決する目的ではないが、電気用銅張積層板の成形性、打ち抜き加工性、耐湿性、耐熱性、及び電気的特性等の改良を図る提案として、特許文献1や特許文献2が提案されている。これらの特許文献1,2には、フッ素樹脂被覆ガラス織布のフッ素樹脂被覆層、並びに、フッ素樹脂フィルムとして四フッ化エチレンーパーフルオロビニルエーテル共重合樹脂、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂等の四フッ化エチレン樹脂よりも融点の低い融点を有する溶融タイプのフッ素樹脂を使用する方法が提案されている。
【特許文献1】特開昭62−87329号公報
【特許文献2】特開昭62−240742号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこうした事情を考慮してなされたもので、フッ素樹脂被覆ガラス織布のフッ素樹脂層とガラス繊維織布の界面の密着強度を上げて、半田処理後にスルーホール周辺部の膨れの発生を無くす両面銅張積層板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明(第1の発明)の両面銅張積層板は、溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂、又は一部が四フッ化エチレン樹脂、又は一部が溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したガラス織布からなる中間層と、この中間層の両面側に形成されて該中間層と積層体を構成する,溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したフッ素樹脂被覆ガラス織布と、前記積層体の両面側に形成された,四フッ化エチレン樹脂又は変性四フッ化エチレン樹脂からなる接着フィルムと、この接着フィルムの外側面に形成された銅箔を具備することを特徴とする。
【0008】
(2)本発明(第2の発明)の両面銅張積層板は、溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂、又は一部が四フッ化エチレン樹脂、又は一部が溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したガラス織布からなる中間層と、この中間層の両面側に形成されて該中間層と積層体を構成する,一部が四フッ化エチレン樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したフッ素樹脂被覆ガラス織布と、前記積層体の両面側に形成された,四フッ化エチレン樹脂又は変性四フッ化エチレン樹脂からなる接着フィルムと、この接着フィルムの外側面に形成された銅箔を具備することを特徴とする。
【0009】
(3)本発明(第3の発明)の両面銅張積層板は、溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂、又は一部が四フッ化エチレン樹脂、又は一部が溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したガラス織布からなる中間層と、この中間層の両面側に形成されて該中間層と積層体を構成する,一部が四フッ化エチレン樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したフッ素樹脂被覆ガラス織布と、前記積層体の両面側に形成された,四フッ化エチレン樹脂又は変性四フッ化エチレン樹脂からなる接着フィルムと、この接着フィルムの外側面に形成された銅箔を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、フッ素樹脂被覆ガラス織布の構成であるフッ素樹脂層とガラス繊維織布脂フィルムの材質を適宜選択することにより、フッ素樹脂被覆ガラス織布のフッ素樹脂層とガラス繊維織布の界面の密着強度を上げて、半田処理後にスルーホール周辺部の膨れの発生を無くした両面銅張積層板が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の両面銅張積層板について更に詳しく説明する。
本発明において、両面銅張積層板20は、図4に模式的に示すように、図示しないガラス織布を備えた中間層21と、この中間層21の両面側に形成されてこの中間層21とともに積層体22を構成するフッ素樹脂被覆ガラス織布23と、積層体22の両面側に夫々形成された接着フィルム24a,24bと、この接着フィルム24a,24bの外側に夫々形成された銅箔25a,25bとから構成されている。
【0012】
前記中間層は、ガラス織布に上述したフッ素樹脂層を被覆して構成される。フッ素樹脂被覆ガラス織布も上述したフッ素樹脂層を有し、基本的な構成は中間層21と同じである。接着フィルムは上述したように変性四フッ化エチレン(変性PTFE)樹脂又は四フッ化エチレン(PTFE)樹脂からなる。前記中間層及びフッ素樹脂被覆ガラス織布は一体的に積層されて積層体を構成している。
本発明の両面銅張積層板を構成する中間層、フッ素樹脂被覆ガラス織布及び接着フィルムの組み合わせは、下記表1の通りである。
【0013】
【表1】

【0014】
但し、表1において、仕様1は、複数の塗工層を積層してなり、全ての塗工層は溶融フッ素樹脂とPTFE樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を示す。仕様2は、1回目の塗工層、中間の塗工層及び最後の塗工層からなり、中間の塗工層はフッ素樹脂を少なくとも1回塗工して得られる1層以上のフッ素樹脂層からなり、通常は複数のフッ素樹脂層からなる。仕様3は複数の塗工層を積層してなり、少なくとも最後の塗工層は溶融フッ素樹脂とPTFE樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を示す。
【0015】
ここで、溶融フッ素樹脂とは、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合(PFA)樹脂又は四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合(FEP)樹脂を意味する。仕様2は、1回目の塗工層及び最後の塗工層が溶融フッ素樹脂層からなり、中間の塗工層がPTFE樹脂層を示す。仕様3は、少なくとも最後の塗工層のみが溶融フッ素樹脂層であることを示す。
【0016】
本発明に使用するガラス織布としては、限定するものではないが、織布の織り構造が対称的であることから、JISR3410で定められている電気絶縁用Eガラスヤーンより構成される平織織布が好適に使用可能である。また、ガラス織布と被覆層であるフッ素樹脂層との密着性を良好とするために、使用するガラス織布にシランカップリング剤で処理しても良い
本発明において、溶融フッ素樹脂とは上記のようにPFA樹脂又はFEP樹脂を示すので、溶融フッ素樹脂とPTFEの混合樹脂とは、PFAとPTFEとの混合樹脂、あるいはFEPとPTFEとの混合樹脂を意味する。こうした混合樹脂からなる層において、PTFEとPFAもしくはPTFEとFEPの配合割合は、重量%で20/80〜80/20の範囲が好ましく、更に好ましくは40/60〜60/40の範囲が望ましい。ここで、PTFEが20重量%未満の場合、即ち他のPFAあるいはFEPが80重量%を超えた場合は、得られた銅張積層板自体の耐熱性が低下する。また、PTFEが80重量%を超えた場合、即ちPFAあるいはFEPが20重量%未満では、本発明の「フッ素樹脂被覆ガラス織布のフッ素樹脂層とガラス繊維織布の界面の密着強度を上げる」という目的が達成できない。
【0017】
本発明において、構成材料の一つであるフッ素樹脂フィルムとしては、懸濁重合で作製されたPTFE樹脂モールディングパウダーに1質量%以下の他のフッ素樹脂を加えた変性PTFE樹脂モールディングパウダー(JIS−K−6935−1参照)を使用して作製される変性四フッ化エチレン樹脂(PTFE)製のスカイブドフィルムが好適に使用可能である。
【0018】
次に、本発明の具体的な実施例について図1を参照して説明する。但し、図1の両面銅張積層板を構成する構成部材のうち、フッ素樹脂被覆層とフッ素樹脂フィルム層の組み合わせは、従来技術で述べた構成部材のそれと異なる。
(実施例)
まず、変性PTFE樹脂モールディングパウダー(ダイキン工業社製の商品名:M112)を使用して厚さ25μmのスカイブドフィルムを作成した。次に、PTFEディスパージョン及びPFAディスパージョンを固形分比(重量%)でPTFE/PFA=40/60となるように混合したディスパージョンを調製した。ここで、ディスパージョンは、PTFEディスパージョン(三井デュポンフロロケミカル社製の商品名:T−34Jの固形分58重量%)100重量部に、PFAディスパージョン(三井デュポンフロロケミカル社製の商品名:T−334の固形分60重量%)145部を調合した混合ディスパージョンに対して蒸留水を、24部を加えて希釈した。そして、そのディスパージョンにガラスクロス(有沢製作所社製の商品名:A1080S240)を含浸,乾燥,焼成することでトータル樹脂含有率71%のフッ素樹脂被覆ガラス織布3を作製した。
【0019】
次に、1020mm幅×1220mm長さのサイズで作製した変性PTFE樹脂製スカイブドフィルム5a,5bを2枚、フッ素樹脂被覆ガラス織布3を10枚切り出した。つづいて、同サイズの1/2オンス電解銅箔(福田金属箔粉鉱業社製の商品名:CA6−T9A−STD−18)6a,6bを2枚使用し、図1に示す構成に重ね合わせた。更に、その集合体をホットプレスにより温度390℃、圧力5MPa、3時間(プレスのサイクル時間)の条件で熱圧着して1020mm幅×1220mm長さ×0.8mmの両面銅張積層板7を得た。
【0020】
(比較例)
フッ素樹脂フィルムとして、通常のPTFE樹脂スカイブドフィルムを、また、フッ素樹脂被覆ガラス織布として四フッ化エチレン樹脂のみのフッ素樹脂被覆層を有する材料を使用した点を除いて、同条件にて1020mm幅×1220mm長さ×0.8m両面銅張積層板を得た。
【0021】
上記実施例及び比較例で得た両面銅張積層板7より、同サイズ(150mm幅×130mm長さ)の試験用銅張積層板9を切り出し、図3(A),(B)に示す微細パターンのスルーホール加工を行い、250℃、55秒間の条件で半田処理を行い、その後、銅箔をエッチングにて剥離して銅箔パターン8を形成した後に、外観及び特性を比較した。なお、図3において、符号Wは試験用銅張積層板9の幅、符号Lは同積層板9の長さを示す。また、符号Wは銅箔パターン8の横の長さ、符号Lは縦の長さを示し、符番10はスルーホールを示す。更に、図3(B)は図3(A)のX部を拡大した一部切り欠けた平面図である。PTFE樹脂とPFA樹脂との常温及び加熱下における剥離試験結果は、下記表2の通りである。また、各比率における絶縁抵抗、曲げ強度、誘電率及び誘電正接は下記表3の通りである。
【0022】
【表2】

【0023】
【表3】

【0024】
なお、表2において、剥離強度試験は25mm幅180°剥離で行なった。また、表3において絶縁抵抗の測定は100℃,2時間煮沸後の測定とした。誘電率、誘電正接はPFAフィルム混合により低下傾向が見られる。
【0025】
上記試験の結果、常温での剥離強度の方が加熱下での剥離強度に比べて大きいこと、及びPTFEのPFAに対する比率が小さくなるほど剥離強度が大きくなることが確認できた。具体的には、実施例に係る試験用銅張積層板ではスルーホール周囲の膨れは全く観察されなかったが、比較例に係る試験用銅張積層板では図2に示すように、スルーホール10の周辺に多数の膨れにより白い部分(斜線部)11が発生することが観察された。この結果から判断し、本発明の銅張積層板の構成材料である、フッ素樹脂層、ガラス繊維織布界面の密着強度を増大させることで、半田処理後のスルーホール周辺部に膨れの発生を防止できることが実証された。
【0026】
このように、上記実施例によれば、フッ素樹脂被覆ガラス織布3のフッ素樹脂層2とガラス繊維織布1の界面の密着強度を上げ、半田処理後にスルーホール周辺部の膨れの発生を無くした両面銅張積層板が得られる。
【0027】
なお、この発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。具体的には、上記実施例では、フッ素樹脂被覆層がPTFEとPFAを含み、フッ素樹脂フィルム層が変性PTFEからなる場合であるが、フッ素樹脂被覆層はPTFEとFEPを含む場合でもよい。また、フッ素樹脂フィルム層を変性PTFEの代わりにPTFEを用いてもよい。更には、フッ素樹脂被覆層がPTFEを含み、フッ素樹脂フィルム層が変性PTFEからなる場合でもよい。更には、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、両面銅張積層板の概略的な断面図を示す。
【図2】図2は、比較例に係る試験用銅張積層板の外観を示す写真の模式図を示す。
【図3】図3は、本発明の実施例1に係る試験用銅張積層板のスルーホール部分の微細パターンの説明図である。
【図4】図4は、本発明に係る両面銅張積層板の概略図を示す。
【符号の説明】
【0029】
1…ガラス繊維織布、2…フッ素樹脂層、3,23…フッ素樹脂被覆ガラス織布、4,22…積層体、5a,5b,24a,24b…接着フィルム、6a,6b…銅箔、7,20…両面銅張積層板、8…銅箔パターン、10…スルーホール、21…中間層、25a,25b…銅箔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂、又は一部が四フッ化エチレン樹脂、又は一部が溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したガラス織布からなる中間層と、
この中間層の両面側に形成されて該中間層と積層体を構成する,溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したフッ素樹脂被覆ガラス織布と、
前記積層体の両面側に形成された,四フッ化エチレン樹脂又は変性四フッ化エチレン樹脂からなる接着フィルムと、
この接着フィルムの外側面に形成された銅箔を具備することを特徴とする両面銅張積層板。
【請求項2】
溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂、又は一部が四フッ化エチレン樹脂、又は一部が溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したガラス織布からなる中間層と、
この中間層の両面側に形成されて該中間層と積層体を構成する,一部が四フッ化エチレン樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したフッ素樹脂被覆ガラス織布と、
前記積層体の両面側に形成された,四フッ化エチレン樹脂又は変性四フッ化エチレン樹脂からなる接着フィルムと、
この接着フィルムの外側面に形成された銅箔を具備することを特徴とする両面銅張積層板。
【請求項3】
溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂、又は一部が四フッ化エチレン樹脂、又は一部が溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したガラス織布からなる中間層と、
この中間層の両面側に形成されて該中間層と積層体を構成する,一部が溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層を被覆したフッ素樹脂被覆ガラス織布と、
前記積層体の両面側に形成された,四フッ化エチレン樹脂又は変性四フッ化エチレン樹脂からなる接着フィルムと、
この接着フィルムの外側面に形成された銅箔を具備することを特徴とする両面銅張積層板。
【請求項4】
前記中間層は、複数の塗工層を積層してなり、全ての塗工層は溶融フッ素樹脂と四フッ化エチレン樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の両面銅張積層板。
【請求項5】
前記中間層は、1回目の塗工層、中間の塗工層及び最後の塗工層からなり、中間の塗工層は四フッ化エチレン樹脂を少なくとも1回塗工して得られる1層以上のフッ素樹脂層であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の両面銅張積層板。
【請求項6】
前記中間層は、複数の塗工層を積層してなり、少なくとも最後の塗工層は溶融フッ素樹脂とPTFE樹脂の混合樹脂からなるフッ素樹脂層であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の両面銅張積層板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−307825(P2008−307825A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159231(P2007−159231)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(000211156)中興化成工業株式会社 (37)
【Fターム(参考)】