説明

中国語学習装置、中国語学習方法、プログラム、および記録媒体

【課題】日本人の中国語学習者に中国語を正しく学習させる。
【解決手段】本発明に係る中国語学習装置1は、日本人の学習者が中国語を学習する際に用いる中国語学習装置1であって、中国語の漢語ピン音文字および当該漢語ピン音文字に対応する表意文字をそれぞれディスプレイ10にに出力すると共に、当該漢語ピン音文字および当該表意文字に対応する声調発声をスピーカ12に出力する中国語出力部14と、少なくとも上記漢語ピン音文字および上記声調発声が出力されてから一定時間後に、上記漢語ピン音記号、上記声調発声、および上記表意文字に対応する日本語文字を、ディスプレイ10に出力する日本語出力部16とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中国語を日本人に学習させるための中国語学習装置、中国語学習方法、プログラム、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、中国の急速な経済および政治の発展によって、中国語などが含まれた表意文字の使用が全世界に広まっている。これによって、日本では中国語学習に対する熱気が国内および国外の中国語学習機関、ならびに研究所や私設塾において急速に広まっている。
【0003】
表意文字を使う中国だけで、その人口は十三億を超えている。さらに、タイ、台湾、シンガポール、ベトナム、およびカンボジアなどの華僑圏領域の国民を加えると、十五億以上の人口が表意文字およびこれらの言語と類似した表意文字を使っている。勿論、表意文字学習方法およびこれらの言語の学習装置やこれを学習するためのコンピュータソフトウエアなどのソフトウエアには沢山の種類があり、これらの学習方法や道具によって、色々な国の大勢の外国人(すなわち日本人を含む外国人が)、中国語などの表意文字を学んでいる。
【0004】
「中国語」という名称は、現代中国語だけを表すものと誤解されやすいので、歴史的に中国語を引っくるめて言う場合は漢字、漢語または表意文字と呼ぶ。表意文字は主に中国で使われているが、海外の華僑のみならず、漢民族の文化に同化された中国の異民族たちも母語として使っており、世界人口の約二十パーセントが使っている世界的言語と言える。
【0005】
言語学上では、中国語はチベット語族(漢蔵語族:Sino−Tibetan languages)に属して、チベット語、ミヤンマー語、タイ語などと親族関係にある。しかし、その共通点は音調の体系だけで見られ、他の類似性はほとんど認めることができない。記録として表われる前の中国語は、漢民族の起源と同じように明確な点がわからない。漢民族が西アジアから中部アジアを経由して黄河流域に移動したと主張している学者もいるが、これを裏付ける確実な資料はいまだ見つかっていない。
【0006】
現在、中華人民共和国で使われている「中国語」には正体字と簡体字がある。主には中国語簡体字が使用されている。簡体字または簡化字は、一九六〇年代の中華人民共和国で中国共産党の主導で作られた簡略化された漢字である。正確に言えば、簡体字は過去中国に存在していた全ての略字体を通称する言葉であり、現在中国で使われている規範化された字体だけを指す時は、簡化字という。
【0007】
簡体字および簡化字は中国語では次のように記載される。
【0008】
【表1】

【0009】
中華人民共和国では元来の伝統的な文字を繁体字と呼び、中華民国(台湾)では正体字と呼んでいる。一九五六年、「漢字簡化法案」が発表されてから数年の間の研究を経て、一九六四年に「簡化字総表」が発表された。中国大陸とシンガポールで使われている。簡化された内容は、偏と旁に使用できない簡化字三五〇字(第一表)、偏と旁に使用できる簡化字一三二字と偏と旁一四個(第二表)、第二表を参考した簡化字一千七百五十三字(第三表)など、総二千二百三十五字になっている。
【0010】
ちなみに日本人は、昔から中国語の正体字を学び、その中の一部は今も使われている。しかし、漢字を使用して学習してきた日本人でも、中国語の簡体字および声調発音は使用しないため、中国語学習が必要である。従って、現在日本の多くの表意文字学習者は、中国大陸だけではなく、日本の中国語塾で中国語などの表意文字を体系的に学んでいる。勿論、中国語などの表意文字に馴染んでいないアメリカやヨーロッパの国民よりは、漢字が容易に使えて、その意味を日本語の意味でも容易に熟知できるという長所があり、このような漢字の意味を理解する側面では有利な点がある。
【0011】
しかし、表意文字固有の漢語ピン音文字に該当する声調発音を発音して表出する時、正体字漢字をそのまま日本の発音で読む日本人の場合は、かえって中国ネイティブスピーカーの声調発音表現に混同が生じる。そのため、固有の中国語や表意文字を学習する際、色々な混乱が起こり、このような問題のため中国語の学習などが進まない問題がある。例えば、漢語ピン音は、表意文字漢字音をローマ字で表記する発音符号で、表意文字のピン音字母では、現代標準語である普通話の発音をローマ字字母で表記する。
【0012】
漢語ピン音およびピン音字母は、中国語では次のように記載される。
【0013】
【表2】

【0014】
ここで、声母はb、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、sなどの二一個、韻母は
【0015】
【表3】

【0016】
などの一六個になっている。そして声調には、下のように、普通話四声調の音高の変化があり、標準中国語の四声調になっている(括弧の中の数字は音高を表す。)
【0017】
【表4】

【0018】
すでに説明したように、日本人は、現在日本の教育方針にしたがって漢字を漢字正体字と略字で学習し、中国語とは違った発音をしている。すなわち、漢字発音や日本語での意味は、日本固有の独自方式で学習してきたが、例えば上述したように中国語は二一個の声母と一六個の韻母で構成されていて、発音声調も4個の声調で構成されている。そして、上記声母と韻母の発音や声調の類型によってその漢字の意味が違ってくる。また、同じ表意文字であっても漢語ピン音文字が相違したり、その声調の発音が互いに違って日本語の意味が全然違ってくる場合もある。
【0019】
中国語は同じ声母と韻母で構成されていても声調によって意味が違う場合がある。例えば、第一声
【表5】

は漢字
【表6】

であり、日本語の意味は「母(はは)」である。一方、第二声
【表7】

は、漢字「麻(マ)」であり、日本語の意味は我々が食べ物として食べる植物の根の「麻(あさ)」である。また、第三声
【表8】


【表9】

で、日本語の意味は動物の「馬(うま)」である。第四声の
【表10】

は、漢字で
【表11】

であり、日本語の意味は「ののしる、しかる」で、軽声「ma(マ)」は漢字では
【表12】

で「疑問を表す助詞」として使われている。
【0020】
上記のように「同音異義語の漢字」であっても日本人は「マ」と発音するが、漢語ピン音文字や声調発音が互いに違う場合は、日本人に伝わる意味などに混乱が生じる場合が時々ある。よって、日本の教育方針に従って(従来の漢字教育や表意文字教育、図6参照)正体字漢字やその漢字の日本語の意味を先に接する表意文字学習をすると、漢語ピン音文字や声調発音が先に連想されず、現在日本で使っている正体字漢字である「馬、麻」がまず「マ」で発音されてからその意味が連想されてしまう。この結果、表意文字ネイティブスピーカーの発音と同じ発音の漢語ピン音文字を身につけることができなくなったり、中国ネイティブスピーカーの発音と同じ声調発音を連想できず、声調発音に混同が生じる問題がおこりうる。
【0021】
従来、主に表意文字簡体字や漢語ピン音文字に対する表記方式やコンピュータ端末機上での入出力方式が、数多く特許出願されている。また、中国語学習方法としては特許文献1が例として挙げられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0022】
【特許文献1】中国特許出願第10−2000−035144号(2002年1月5日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしこのような学習方法は、従来の漢字学習方法を踏襲するもので、特許文献1の中国語学習方法を図6に例示する。
【0024】
図6に示すように、まず日本人が学習して簡単に理解できる「長、長い」という発音表示が表出されており、それと同時にローマ字表記方式の「Chyou」と英語の「Long」が表示されその日本語の意味の「長い」が確認できるようになっている。その後、文章を確認するために「火車長」が表示され、その日本語の意味の「列車は長いです。」と表示して、日本人の漢字発音と中国ネイティブスピーカーの漢語ピン音文字および声調発音の混同を全然考えていない表意文字学習方法を提供する問題を依然として発生させている。
【0025】
このような問題を解決するため、本発明は、日本人が知っている漢字やその意味を先に表示し、後で中国ネイティブスピーカーの漢語ピン音文字や声調発音を学習するのではなく、中国ネイティブスピーカーの発音と同じ漢語ピン音文字を先に表示して視覚で確認し、その漢語ピン音文字に合わせて正しい声調発音をするか、漢語ピン音文字の表示と同時に声調発音が発音されるようにして聴覚で確認し、視聴覚両方で表意文字学習ができる表意文字学習方法を提供することを特徴としている。
【0026】
また表意文字漢語ピン音文字とその声調発音が先に発音され聴覚で確認し、その後で漢語ピン音文字が端末機の表示装置に表示されて視覚で確認し、その漢語ピン音文字に該当する中国固有の漢字(正体字または簡体字)を視覚で確認するようにする。これにより、日本人が馴れた漢字を見て中国語と違う日本の発音を繰り返して学習する前にまず、中国語固有の漢語ピン音文字が表出されると同時に中国ネイティブスピーカーの発音を繰り返して聞かせることによって、表意文字発音と日本人が間違って覚えている表意文字固有の漢字発音との混同を最小化して、中国語などの表意文字をより容易に学習できるよう、本発明を提供することになった。
【0027】
このような問題点を解決するため、本出願人は、中国語などの表意文字はその源流が外国語であることに基づいて、まず漢語ピン音文字表記とそれに該当する正確な声調発音を繰り返して視覚または聴覚を通じて学習者に提示し、これにより中国ネイティブスピーカーの発音とローマ字表記で中国固有の漢語ピン音文字の文字を学習者に覚えさせ、その後日本人が簡単かつ明確に理解できる漢字(正体字または簡体字)および日本語の意味を学習者に提示するという、聴覚と視覚をともに使う表意文字学習方法を開発した。
【0028】
表意文字学習においては、声調発音など四声および漢語ピン音文字の表記がかなり複雑ではあるが、できるだけ中国ネイティブスピーカーの発音をそのまま繰り返して学習できる漢語ピン音文字およびそれに相応する声調発音による視覚または聴覚での表意文字学習方法を開発した。すなわち馴れていない外国語である表意文字の漢語ピン音文字を先に繰り返し提示して、目または耳で確認し、その後にまたは同時に中国ネイティブスピーカーなどの四声声調発音を繰り返して耳で確認させる表意文字学習方法およびその学習ソフトウエアを開発した。
【0029】
外国語である表意文字学習をより容易かつ正確に身に付けることができる本発明を開発した。漢字を日本人が発音している発音ではなく、中国ネイティブスピーカーの違う漢語ピン音文字を目または耳で覚え、声調発音もまた中国ネイティブスピーカーの発音で覚えるようにして、すでに知っている日本式漢字発音を除去して正しい表意文字発音および表意文字学習をするため、本発明を提供した。
【課題を解決するための手段】
【0030】
上記の課題を解決するために、本発明に係る中国語学習装置は、
学習者が中国語を学習する際に用いる中国語学習装置であって、
中国語の漢語ピン音文字、および当該漢語ピン音文字に対応する表意文字をそれぞれディスプレイに出力すると共に、当該漢語ピン音文字および当該表意文字に対応する声調発声をスピーカに出力する中国語出力手段と、
少なくとも上記漢語ピン音文字および上記声調発声が出力されてから一定時間後に、上記漢語ピン音記号、上記声調発声、および上記表意文字にそれぞれ対応する日本語文字を、上記ディスプレイに出力する日本語出力手段とを備えていることを特徴としている。
【0031】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記中国語出力手段は、上記漢語ピン音文字および上記声調発声を同時に出力し、それから一定時間後に上記表意文字を出力し、
上記日本語出力手段は、上記表意文字が出力されてから一定時間後に上記日本語文字を出力することが好ましい。
【0032】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記中国語出力手段は、上記漢語ピン音文字を出力してから一定時間後に上記声調発声を出力し、さらに、上記声調発声を出力してから一定時間後に上記表意文字を出力し、
上記日本語出力手段は、上記表意文字が出力されてから一定時間後に上記日本語文字を出力することが好ましい。
【0033】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記中国語出力手段は、上記声調発声を出力してから一定時間後に上記漢語ピン音文字を出力し、さらに、上記漢語ピン音文字を出力してから一定時間後に上記表意文字を出力し、
上記日本語出力手段は、上記表意文字が出力されてから一定時間後に上記日本語文字を出力することが好ましい。
【0034】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記中国語出力手段は、上記声調発声を出力してから一定時間後に上記漢語ピン音文字を出力し、さらに、上記漢語ピン音文字を出力してから一定時間後であって、上記日本語出力手段が上記日本語文字を出力するときに同時に上記表意文字を出力することが好ましい。
【0035】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記中国語出力手段は、上記表意文字を出力するとき、上記声調発声と同じ声調発声を同時に出力することが好ましい。
【0036】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記日本語出力手段は、上記日本語文字を出力するときに同時に当該日本語文字に対応する日本語の発音を上記スピーカに出力することが好ましい。
【0037】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記中国語の学習に関する設定を行うための設定手段をさらに備えていることが好ましい。
【0038】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記設定手段は、上記漢語ピン音文字、上記漢語ピン音文字、上記声調発声、および上記表意文字をそれぞれ出力する処理を1つの全段階としたとき、当該全段階の繰り返し処理回数を設定することが好ましい。
【0039】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記設定手段は、上記漢語ピン音文字、上記声調発声、上記表意文字、および上記日本語文字の繰り返し出力回数をそれぞれ設定することが好ましい。
【0040】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記中国語出力手段は、上記設定手段によって設定された繰り返し出力回数に応じて、上記漢語ピン音文字および上記表意文字を点滅させて表示し、
上記日本語出力手段は、上記設定手段によって設定された繰り返し出力回数に応じて、上記日本語文字を点滅させて表示することが好ましい。
【0041】
上記設定手段は、上記学習者による上記中国語の学習量および段階別学習範囲のうち少なくともいずれかを設定することが好ましい。
【0042】
本発明に係る中国語学習装置では、さらに、
上記設定手段は、上記漢語ピン音文字、上記声調発声、上記表意文字、および上記日本語文字の出力時間をそれぞれ個別に設定することが好ましい。
【0043】
本発明に係る中国語学習方法は、上記の課題を解決するために、
学習者が中国語を学習する際に用いる中国語学習装置における中国語学習方法であって、
中国語の漢語ピン音文字、および当該漢語ピン音文字に対応する表意文字をそれぞれディスプレイに出力すると共に、当該漢語ピン音文字および当該表意文字する声調発声をスピーカに出力する中国語出力工程と、
少なくとも上記漢語ピン音文字および上記声調発声が出力されてから一定時間後に、上記漢語ピン音記号、上記声調発声、および上記表意文字するに対応する日本語文字を、上記ディスプレイに出力する日本語出力工程とを備えていることを特徴としている。
【0044】
なお、上記中国語学習装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記中国語学習装置をコンピュータにおいて実現するプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0045】
本発明は、外国語である表意文字学習をより容易かつ正確に身に付けることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明を適用するための表意文字学習システムの一つの実施例に関する構成図である。
【図2a】本発明を適用するための表意文字学習方法の一つの実施形態に関する流れ図である。
【図2b】本発明の他の実施形態の構成を適用するための表意文字学習方法の一例を示す流れ図である。
【図3a】本発明の構成を適用するための表意文字学習方法に関する(1)段階の一つの図である。
【図3b】本発明を適用するための表意文字学習方法に関する(3)段階の一つの図である。
【図3c】本発明を適用するための表意文字学習方法に関する(4)段階の一つの図である。
【図4a】本発明の構成を適用するための表意文字学習方法に関する他の段階の一つの図である。
【図4b】本発明の構成を適用するための表意文字学習方法に関する他の段階の一つの図である。
【図5】本発明を適用するための表意文字学習システムにおける初期画面を示す図である。
【図6】従来技術を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る中国語学習装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1、および図2a〜図5を参照して以下に説明する。
【0048】
図1は、本発明の一実施形態に係る中国語学習装置1の構成を示すブロック図である。この図に示すように、中国語学習装置1は、ディスプレイ10、設定部18(設定手段)、中国語出力部14(中国語出力手段)、日本語出力部16(日本語出力手段)、設定部18、およびデータベース20を備えている。
【0049】
中国語学習装置1は、日本人の学習者(ユーザ)が中国語を学習する際に用いる装置である。典型的には小型の持ち運び可能な端末装置であるが、この形態に限られない。据え置き型の装置や、あるいはパーソナルコンピュータ内で実行されるソフトウェアとしても実現されうる。
【0050】
中国語学習装置1は、漢語ピン音文字、声調発声、表意文字、および日本語文字を、学習者の学習用に出力する機能を有している。ここで、表意文字とは中国語の文字(漢字)のことであり、漢語ピン音文字とは、中国語の文字の発音記号のことであり、声調発声とは中国語のネイティブスピーカーによる表示文字の実際の発音のことであり、日本語文字とは表意文字に対応する日本語の意味(言葉)のことである。
【0051】
中国語学習装置1は、漢語ピン音文字、声調発声、表意文字、および日本語文字の出力タイミングに特徴を有している。具体的には、漢語ピン音文字および声調発声を出力し、これらを学習者が確認してから、これらに対応する日本語文字を出力するようにしている。これにより、表意文字の発音を正しく学習し、かつ、対応する日本語文字も正しく学習できる。すなわち、もし先に日本語文字を出力してそれから中国語の漢語ピン音文字や表意文字を出力するようにしてしまうと、日本語文字の発音を知っている日本人の学習者が、日本語文字の発音を誤って中国語の文字に対応付けて学習してしまう。これでは中国語を正確に学習することができない。しかし本発明の中国語学習装置1では、上述した工夫によって、日本人の学習者に中国語を正しく学習させることを可能としている。
【0052】
中国語出力部14は、中国語の漢語ピン音文字および当該漢語ピン音文字に対応する表意文字をディスプレイ10に出力する。また、当該漢語ピン音文字および当該表意文字に対応する声調発声をスピーカ12に出力する。
【0053】
一方、日本語出力部16は、少なくとも上記漢語ピン音文字および上記声調発声が出力されてから一定時間後に、上記漢語ピン音記号、上記声調発声、および上記表意文字に対応する日本語文字を、ディスプレイ10に出力する。また、必要に応じて、日本語文字に対応する日本語発音をスピーカ12に出力する。
【0054】
中国語学習装置1において、漢語ピン音文字、声調発声(音声データ)、表意文字、日本語文字、および日本語発声(音声データ)が、互いに関連付けられた状態でデータベース20に格納されている。学習者は中国語学習装置1を使用して複数の中国語を学習可能であり、したがって、中国語の表意文字ごとに、対応する漢語ピン音文字、声調発声、日本語文字、および日本語発声がデータベース20に用意されている。中国語出力部14は、データベース20から漢語ピン音文字、声調発声、および表意文字を読み出してディスプレイ10またはスピーカ12に出力する。一方、日本語出力部16はデータベース20から日本語文字および日本語発声を読み出してディスプレイ10またはスピーカ12に出力する。
【0055】
中国語学習装置1における処理の流れの一例について、図2a〜図2cを参照して以下に説明する。
【0056】
図2aの例では、中国語学習装置1は、四段階の出力処理を実行する。具体的には、中国語出力部14は、まず、複数の表意文字のうち出力するものを1つ、データベース20から選択する。これにより、まず中国語出力部14が、選択された表意文字に対応する漢語ピン音文字をデータベース20から読み出し、ディスプレイ10に出力する。これにより、ディスプレイ10に漢語ピン音文字が表示される(ステップS100)。その後、一定時間が経過すると、中国語出力部14は、選択された表意文字および表示された漢語ピン音文字に対応する声調発声をデータベース20から読み出し、スピーカ12に出力する。これにより、スピーカ12から声調発声が発せられる(ステップS200)。それから一定時間が経過すると、中国語出力部14が、選択された表意文字をデータベース20から読み出しディスプレイ10に出力する。これにより、ディスプレイ10に表意文字が表示される(ステップS300)。それから一定時間が経過すると、日本語出力部16が、選択された表意文字に対応する日本語文字をデータベース20から読み出しディスプレイ10に出力する。これにより、日本語文字がディスプレイ10に表示される(ステップS400)。
【0057】
したがって、図2aに示す流れの処理によって、中国語学習装置1では、(1)漢語ピン音文字の表示、(2)声調発声、(3)表意文字の表示、および(4)日本語文字(日本語の意味)の表示が、この順番で行われる。(1)の段階におけるディスプレイ10の画面例を、図3aに示す。図3aでは、表意文字である「二」に対応する漢語ピン音文字が表示している。(2)の段階では画面に何も表示されず、したがってこの段階を図示することはできない。(3)の段階におけるディスプレイ10の画面例を図3bに示す。図3bでは、表意文字の「二」が表示されている。この際、先に表示された漢語ピン音文字は消去されずに、同じ画面内に一緒に表示されている。したがって学習者は、互いに対応する漢語ピン音文字および表意文字を一度に視認できる。(3)の段階におけるディスプレイ10の画面例を図3cに示す。図3cでは、表意文字の「二」が対応する日本語文字である「2」が表示されている。この際、先に表示された漢語ピン音文字および表意文字は消去されずに、同じ画面内に一緒に表示されている。すなわち学習者は、互いに対応する漢語ピン音文字、表意文字、および日本語文字を一度に視認できる。
【0058】
ここで、(3)の段階において、中国語出力部14は、表意文字を表示すると同時に、(2)で出力した声調発声と同じ声調発声を出力しても良い。この場合、(2)の段階で声調発声が発せされたあと、(3)の段階で同じ声調発声が繰り返し発せられることになる。これにより、学習者はある表意文字を学習する際に、その声調発声を表意文字に関連付けて繰り返し耳にすることが出来るので、表意文字をより効果的に学習することができる。
【0059】
中国語学習装置1は、図2bに示すように、三段階の出力処理を実行しても良い。図2bの例では、中国語学習装置1は、四段階の出力処理を実行する。具体的には、中国語出力部14は、まず、複数の表意文字のうち出力するものを1つ、データベース20から選択する。これにより、まず中国語出力部14が、選択された表意文字に対応する漢語ピン音文字および声調発声をデータベース20からそれぞれ読み出し、表意文字をディスプレイ10に出力すると同時に、声調発声をスピーカ12に出力する。これにより、ディスプレイ10に漢語ピン音文字が表示されると同時にスピーカ12から声調発声が発せられう(ステップS’100)。それから一定時間が経過すると、中国語出力部14が、選択された表意文字をデータベース20から読み出しディスプレイ10に出力する。これにより、ディスプレイ10に表意文字が表示される(ステップS’200)。それから一定時間が経過すると、日本語出力部16が、選択された表意文字に対応する日本語文字をデータベース20から読み出しディスプレイ10に出力する。これにより、日本語文字がディスプレイ10に表示される(ステップS’300)。
【0060】
図2aおよび図2bに示したように、中国語学習装置1における表意文字等の出力処理は、三段階以上あるが好ましい。具体的には、まず漢語ピン音文字、声調発声、および表意文字のうち少なくともいずれかを出力する第1段階があり、次に、漢語ピン音文字、声調発声、および表意文字のうち第1段階では出力しなかったものの少なくともいずれかを出力する第2段階があり、最後に少なくとも日本語文字を出力する段階がある、というものである。これにより、日本人にはなじみの無い表意文字、漢語ピン音文字、声調発声を、日本人が良く知る日本語文字に正しく関連付けて学習することが可能となる。
【0061】
なお、中国語学習装置1は、図4aに示すように、表意文字である「二」とこれに対応する漢語ピン音文字とを同時に表示し、次に、図4bに示すように、これらの表意文字および漢語ピン音文字に対応する日本語文字を表示するようにしてもよい。
【0062】
他にも、中国語学習装置1では、次のような流れの処理も可能である。
【0063】
第1の例:(1)最初に声調発声を出力する。(2)その一定時間後に漢語ピン音文字を表示する。(3)その一定時間後に表意文字を表示する。(4)その一定時間後に日本語文字を表示する。
【0064】
第2の例:第1の例:(1)最初に声調発声を出力する。(2)その一定時間後に漢語ピン音文字を表示する。(3)その一定時間後に表意文字および日本語文字を同時に表示する。
【0065】
第3の例:(1)最初に、漢語ピン音文字回答する声調発声を同時に出力する(2)その一定時間後に、表意文字および表意文字を同時に表示する。(3)その一定時間後に日本語文字を表示する。
【0066】
上述したいずれの例も、本発明を説明する具体例に過ぎず、したがって本発明の技術範囲を制限しようとするものではない。
【0067】
日本語出力部16は、上記日本語文字を出力するときに同時に当該日本語文字に対応する日本語の発音をスピーカ12に出力することが好ましい。これにより、日本語文字が表示される際に日本語の発音がスピーカ12から発せられる。結果、中国語をより効果的に学習できる。
【0068】
中国語学習装置1の設定部18は、中国語の学習に関する設定を行うことができる。学習者は、図示しない操作装置(キーボード、タッチパネル等)を操作して設定用の情報入力を行う。この入力を受けて、設定部18が必要な設定を行う。このとき学習者に提供される設定画面の例を、図5に示す。
【0069】
図5に示すように、設定部18は、学習者による中国語の学習量を設定することができる。図5の例では、「総464」「スタート1」「終了464」と記載されている箇所への入力でこの設定が実現される。より具体的には、データベース20に格納されている「基本編」に属する表意文字の総数が464個であり、「総464」を選べば464個の表意文字の中から順番に学習させる表意文字を1つずつ選んで、図2aまたは図2b等に示す学習処理を中国語学習装置1が実行する。一方、「スタート」や「終了」に数字を入力すると、その範囲にある表意文字のみを対象にした学習が可能となる。したがって、学習者の実力や都合に合わせて、最適な中国語学習が可能となる。
【0070】
また、図5に示すように、設定部18は、学習者による中国語の段階別学習範囲を設定することができる。図5の例では、「基本編」と記載されている箇所への入力でこの設定が実現される。より具体的には、データベース20に格納されている全ての表意文字は、それぞれ、学習の難易度に応じて「基本編」「上級編」などのカテゴリに分類されており、「基本編」を選べばそのカテゴリに分類されている表意文字のみを出力の対象とする設定がなされる。したがって、学習者の実力や都合に合わせて、最適な中国語学習が可能となる。
【0071】
また、図5に示すように設定部18は、表意文字、漢語ピン音文字、声調発声、および表意文字をそれぞれ出力する処理を1つの全段階としたとき、当該全段階の繰り返し処理回数を設定することができる。図5の例では「総3回」と記載された箇所への入力によって実現される。すなわち「総3回」の設定が為されていれば、中国語学習装置1は、たとえば図2aの流れで出力処理を事項するとすると、ある表意文字を対象にした図2aの処理全体を、続けて三回実行することになる。したがって、同じ表意文字の学習を続けて何度も出来るので、学習者の学習効果をより高めることができる。なお、図5には記載がないが、設定部18は、漢語ピン音文字、表意文字、および日本語文字の繰り返し出力回数をそれぞれ設定することもできる。
【0072】
また、図5に示すように、設定部18は、漢語ピン音文字、表意文字、および日本語文字の出力時間をそれぞれ個別に設定することができる。図5の例では、漢語ピン音文字の表示時間は2秒、表意文字(漢字)の表示時間は1秒、日本語文字(意味)の表示時間は1秒に、それぞれ設定されている。一方、声調発声の出力回数(発音回数)は1回に設定されている。中国語学習装置1は、これらの設定にしたがって、漢語ピン音文字、声調発声、表意文字、および日本語文字をそれぞれ出力する。したがって、図5に示す設定従えば、中国語学習装置1は、ばまず漢語ピン音文字2秒表示し、それから声調発声を1回出力し、それから表意文字を1秒表示し、最後に日本語文字を1秒表示することになる。
【0073】
なお、特に図示はしていないが、設定部18は、漢語ピン音文字、表意文字、および日本語文字を点滅させながら表示することを設定することもできる。したがって、この設定に従えば、中国語学習装置1は、漢語ピン音文字、表意文字、および日本語文字を点滅させながら表示することになる。この結果、学習者の学習時の集中力をより高めることができる。
【0074】
中国語学習装置1に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0075】
すなわちaは、各機能を実現するpgの命令を実行するCPU、このpgを格納したROM(Read Only Memory)、上記pgを実行可能な形式に展開するRAM(Random Access Memory)、および、上記pgおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても、達成できる。
【0076】
この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアである中国語学習装置1のプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。中国語学習装置1に、この記録媒体を供給する。これにより、コンピュータとしての中国語学習装置1(またはCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。
【0077】
プログラムコードを中国語学習装置1に供給する記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
【0078】
また、中国語学習装置1を通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して中国語学習装置1に供給する。この通信ネットワークは中国語学習装置1にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえばインターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
【0079】
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえばIEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0080】
〔実施形態2〕
以下、図1〜図4a、図4b、および図5を参照して、本発明の望ましい一つの実施例を詳しく説明する。
【0081】
図1は、本発明を適用するための表意文字学習システムの一つの実施例に関する構成図である。まず、本発明を適用するための表意文字学習システムは、少なくとも使用者個人は表意文字学習のため個人の端末機、例えばコンピュータ、PDA、スマートフォン、語学学習機器がなければならない。また、本発明は、表意文字学習に関する発明で表意文字学習のためには表意文字学習ソフトウエアを駆動するためのコンピュータ装置およびこれら言語を入力および表出するための入力および出力(ディスプレー)装置、学習データベースおよび貯蔵装置、これら学習ソフトウエアの駆動やその使用装置を制御できる制御部が必要である。または、通常表意文字学習ソフトウエアを記録した記録媒体、CDやDVDなどを購入して表意文字学習ソフトウエアを駆動するための入力および出力(ディスプレー)装置、および学習資料データなどを貯蔵できる個人使用者端末機で駆動できればいい。
【0082】
ここでいうコンピュータ装置またはシステム(computer)とは、通常電子回路を利用して自動的に計算やデータを処理する機械のことである。具体的には、プログラミングができ、入力資料を受けて処理してその情報を貯蔵(ROM、RAMなど)し、検索して結果を出力することをする装置やシステムを指す包括的な概念である。従って、個人端末機(PDA、ネットブック、スマートフォンなど)、パーソナルコンピュータ(デスクトップ、ノートブックなど)、コンピュータ用語学器に利用できる装置は、主に上記のコンピュータ装置が利用される。また、入出力装置およびメモリー装置だけの簡単な語学学習器の場合も、学習ソフトウエアが記録された記録媒体を繋いで、上記学習ソフトウエアを駆動して学習資料を入力し、それを学習データベースに貯蔵するか、またはメモリー装置に貯蔵して、上記学習資料が必要な場合、学習資料を出力部にディスプレーできる全ての語学器またはMP3機器なども含む。
【0083】
また、図1に図示されたように、コンピュータ装置が備わった個人端末機、情報通信網および装置を利用して、事業者コンピュータ装置に接続および連動して、使用者の情報などを提供および確認した後、上記事業者コンピュータ装置に貯蔵された表意文字全体学習ソフトウエア(310)とこれを記録した学習資料全体データベース(320)の中で使用者個人がやりたい表意文字学習ソフトウエア(SW)(110)および学習資料データベース(DB)120に貯蔵された学習データベースをダウンロードして個人端末機の学習資料DBに貯蔵して本発明の表意文字学習方法を提供してもらえる。
【0084】
上記で個人使用者および事業者コンピュータ装置の間の接続および連動する技術および上記学習ソフトウエアを貯蔵および駆動し、これらを制御する制御部150の学習ソフトウエア駆動および制御に関する技術は、従来公知された技術のため、以下では詳細は説明を省略する。また、本発明の表意文字学習ソフトウエア(SW)は出願人が発明した個人端末機装置に、または表意文字学習に関連したソフトウエアの記録媒体をオープンマーケットで購買し、上記表意文字学習SWを利用して表意文字学習が一般的に可能である。しかし、上の技術に対する未図示事項および省略した従来の技術のために、本発明の技術範囲が限定されたり制約されてはならない。
【0085】
図2aは、本発明を適用するための表意文字学習方法の一つの実施形態に関する流れ図である。図2aのように、本発明の一つの実施形態は、まず日本人の表意文字学習の中、間違った表意文字発音などの認識を正すため、(1)すでに設置されている表意文字学習ソフトウエア(SW)(110)を駆動して選択された学習資料データベース120から設定された漢語ピン音文字を学習資料出力装置140に表示する、漢語ピン音文字表示段階(S100)の後、(2)上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、声調発音段階(S200)、(3)上記表出された声調発音に該当する表意文字が選択され表示される、表意文字表示段階(S300)、(4)上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される、日本語の意味表示段階(S400)を含む表意文字学習方法の流れ図に表われる。
【0086】
また、すでに設置された表意文字学習ソフトウエアを駆動して選択された学習資料データベースから設定された漢語ピン音文字を学習資料出力装置140に表示する、漢語ピン音文字表示段階があるが、これら漢語ピン音文字の表示は学習者個人の趣味や集中度を考慮して上記表意文字学習ソフトウエア(110)によって設定することができる。こうして設定された場合学習資料データベース120から選択された漢語ピン音文字を出力画面に1〜2秒の間、数回点滅指せることができる(未図示)。
【0087】
図2bは、本発明の他の実施形態の構成を適用するための表意文字学習方法の一例を示す流れ図である。この流れ図でも確認できるように、本発明の他の実施形態は、(1)上記学習資料データベースから設定された漢語ピン音文字が選択されて表示され、同時に上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、漢語ピン音文字表示および声調発音段階(S’100)、(2)上記漢語ピン音文字表示および声調発音に該当する表意文字が選択されて表示される、表意文字表示段階(S’200)、および、(3)上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択されて表示される、日本語の意味表示段階(S’300)を含む表意文字学習方法の流れ図に表われる。
【0088】
上で説明したように、従来の表意文字学習方法の問題を解決するため、本発明者は、日本人が馴れている漢字および日本語を先に表示せず、表意文字を主に使用する中国人の声調発音を確認させながら同時にその発音に該当する漢語ピン音文字を表出、または設定された回数だけ点滅しながら表出することによって表意文字学習使用者に視聴覚学習資料を提供して表意文字学習の時、集中度および効率を高めようと本発明を考案した。すなわち本発明は、日本人が正体字漢字「二」を中国人が発音する漢語ピン音の発音記号とその声調発音と違う日本語の発音「ニ」に発音したり、認識する問題を除去するための表意文字学習方法に関するものである。
【0089】
図3a、図3b、および図3cの一つの実施例を見ながらより具体的に説明する。図3aは、本発明の構成を適用するための表意文字学習方法に関する(1)段階の一つの図である。声調発音を表出する(2)段階は図面に表示できないため未図示にしている。図3bは、本発明を適用するための表意文字学習方法に関する(3)段階の一つの図である。図3cは、本発明を適用するための表意文字学習方法に関する(4)段階の一つの実施例である。
【0090】
図3a、図3b、図3cに図示したように、まず設定された学習資料データベース120から選択した漢語ピン音文字を表示して目で確認する(図3a)。次に、上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出され使用者が耳で確認して脳が認識できる(未図示)。次に、上記表出された声調発音を視聴覚で確認して認識された表意文字が表示される(図3b)。次に、上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択されて表示される(図3c)。これらの処理によって、正確な声調発音および表意文字、日本語の意味が正確に学習できる表意文字学習方法が提供される。上述したように、すでに選択された漢語ピン音文字が表示されるのと同時に、その漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される場合もある。
【0091】
本発明の他の実施例である、図4a、図4bの場合は、通常的に漢語ピン音文字が先に表示され、それに該当する声調発音が表出されるか、または本発明請求項3のように声調発音が先に表出され、後で漢語ピン音文字が表示される場合が普通であるが、例外的に漢語ピン音文字と表意文字が同時に表示され、その後、上記の漢語ピン音文字と表意文字に該当する日本語の意味が表示されるのを例示したもので、前述のように上記実施例は本発明を説明するための実施例の一部分で、本発明の権利範囲を限定するものではない。
【0092】
また、本発明の他の実施例に関する図面は図示されていないが、上記漢語ピン音文字に該当する中国ネイティブスピーカーの声調発音をする場合、上記漢語ピン音表示と同時にする場合と、漢語ピン音表示の後順次的に声調発音をする場合がある。また、反復的に中国ネイティブスピーカーの声調発音を聞きたい場合は、上記表意文字学習ソフトウエア駆動設定の時、上記漢語ピン音表示段階以降の表意文字表示段階でも、上記中国ネイティブスピーカーの声調発音を表意文字表示と同時にまたは順次的に再び中国ネイティブスピーカーの声調発音を反復的に発音させ、表意文字などの学習を効果的にすることができる。
また、声調発音が先に発音され、その後漢語ピン音文字が表示される学習方法があり、このような実施例を具体的に図示しなかったとしても、本発明の権利範囲は限定されない。
【0093】
また、本発明は、上記選択された漢語ピン音文字が表示されたり、声調発音が発音されたり、表意文字が表示されたり、これらに該当する日本語の意味が選択される場合、前もって設定されている漢語ピン音文字または表意文字または日本語の意味表示の反復回数、声調発音反復回数にしたがって反復表示またはこれに該当する声調発音が表出される。例えば、使用者端末機(100)に貯蔵されている表意文字学習ソフトウエア(110)を駆動する時、図5に図示されているように、本発明を適用するための表意文字学習方法を制御する時、初期設定画面の例示のように、表意文字学習資料データベース120から漢語ピン音は2秒の間、漢字表示および日本語の意味は1秒の間がかかり、上記漢語ピン音、漢字表示および日本語の意味が3回反復されるようにし、それに該当する声調発音などは1回を発音するように個人端末機の制御部(150)で上記学習ソフトウエアの駆動を設定することができる。その設定された学習ソフトウエアにしたがって、上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択および表示されることによって、表意文字学習ができるようにしている。図5に図示されてはいないが、漢語ピン音文字が表示されながら漢語ピン音文字が2回〜3回点滅するように設定できる機能をさらに追加して、学習者の集中力をもっと高めることができ、声調発音などの難易度によって表示回数や発音の長さ、反復回数などを色々設定できる。
【0094】
また、図5の初期画面の例示のように、表意文字学習範囲をその表意文字の難易度、または学習者の便宜によって「基本編」または「所定の学習量」などの学習範囲(1回から464回)を段階的に分類して上記設定された学習ソフトウエアを設定し、これを分類して反復して表意文字学習が可能である。また、上記選択された漢語ピン音文字が表示されたり、声調発音が発音されたり、表意文字が表示されたり、これらに該当する日本語の意味が選択され表示される場合、前もって設定された漢語ピン音文字または表意文字または日本語の意味表示反復回数、声調発音反復回数にしたがって点滅させて、表意文字学習の集中度を高めることができる。
【0095】
また、使用者端末機(100)に貯蔵されている表意文字学習ソフトウエア(110)を駆動する前に、情報通信網(200)を利用して個人使用者端末機(100)と事業者コンピュータ装置(300)を接続し、使用者は事業者コンピュータ装置(300)に貯蔵されている表意文字全体学習ソフトウエア(310)とこれを記録した学習資料全体のデータベース(320)の中で使用者個人がやりたい表意文字学習ソフトウエア(110)および学習資料データベース120に貯蔵されている学習資料データをダウンロードして個人端末機の学習資料データベースに貯蔵して本発明の表意文字学習をできるようにする。ただし、個人使用者は自分の情報を公知された認証手続きによって事業者に提供することができ、事業者は個人使用者が自分の端末機に上記表意文字学習ソフトウエア(110)および学習資料データベース120をダウンロードし、貯蔵して駆動できるようにする代わり、公知された技術装置を利用して個人使用者の人的情報などのデータベース(DB)(330)を事業者のコンピュータ装置(300)に貯蔵して記録することができる。この場合、個人使用者の端末機(100)はパソコン、PDA、スマートフォン、語学学習機器に限定せず、また上記表意文字学習ソフトウエアを駆動するためのコンピュータ装置およびこれを入力、表出するための入出力(ディスプレー)装置、主記憶装置、補助記憶装置、メモリー装置(ROM,RAMなど)、学習資料データベースおよび貯蔵装置、これらソフトウエアや装置を制御できる制御部(150)は公知された技術に限定しない。そして、通常表意文字学習ソフトウエアを記録した記録媒体であるCDやDVDなども現在、具現された電子的記録媒体に限定され本発明の技術的範囲を制限することはできない。
【0096】
上記表意文字学習方法を実現するための上記表意文字学習ソフトウエアに関連した電子的記録媒体に関する発明について具体的に技術すると、まず上記学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入出力されて、外国語学習資料をデータベースに貯蔵する外国語学習装置が適用される表意文字学習システムにおいて、(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示される第一機能、上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される第二機能、上記表出された声調発音に該当する表意文字が選択され表示される第三機能および上記漢語ピン音文字、声調発音、および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される第四機能を実現するためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体に関するもので、他に本発明は、上記学習ソフトウエアおよび上記ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料をデータベースに貯蔵する外国語学習装置が適量される表意文字学習システムにおいて、上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示され、上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される第一機能、上記漢語ピン音文字表示および声調発音に該当する表意文字が選択され表示される第二機能および上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される第三機能を実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体、そして上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示される、漢語ピン音文字表示の第一機能、上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、声調発音の第二機能および上記漢語ピン音文字表示および声調発音に該当する表意文字が選択および表示されて、同時に上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択および表示される第三機能を実現するためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体で本発明が提供されるが、これに限定されない。また、上記選択された漢語ピン音文字が表示されたり、声調発音が発音されたり、表意文字が表示されたり、これらに該当する日本語の意味が選択され表示される場合、前もって設定された漢語ピン音文字または表意文字または日本語の意味表示反復回数、声調発音反復回数にしたがって反復表示またはこれに該当する声調発音が表出される機能をさらに実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体と、上記選択された漢語ピン音文字が表示されたり、声調発音が発音されたり、表意文字が表示されたり、これらに該当する日本語の意味が選択されて表示される場合、前もって設定された漢語ピン音文字または表意文字または日本語の意味表示反復回数、声調発音反復回数にしたがって点滅しながら表示(ディスプレー)される機能をさらに実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体で、より具体的に提供できる。
【0097】
<他の構成>
また、本発明は、次の構成1〜構成20としても実現される。
【0098】
<構成1>
学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外国語学習装置が適用される表意文字学習方法において、
(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示される、漢語ピン音文字表示段階;
(2)上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、声調発音段階;
(3)上記表出された声調発音に該当する表意文字が選択および表示される、表意文字表示段階;および
(4)上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択および表示される、日本語の意味表示段階;を含む表意文字学習方法。
【0099】
<構成2>
学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外国語学習装置が適用される表意文字学習方法において、
(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選ばれた漢語ピン音文字が表示され、上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、漢語ピン音文字表示および声調発音段階;
(2)上記漢語ピン音文字表示および声調発音に該当する表意文字が選択され表示される、表意文字表示段階;および
(3)上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される、日本語の意味表示段階;を含む表意文字学習方法。
【0100】
<構成3>
学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外国語学習装置が適用される表意文字学習方法において、
(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、声調発音段階;
(2)上記発音された声調発音に該当する漢語ピン音文字表示段階;
(3)上記表示された漢語ピン音文字に該当する表意文字が選択され表示される、表意文字表示段階;および
(4)上記声調発音、漢語ピン音文字および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される、日本語の意味表示段階;を含む表意文字学習方法。
【0101】
<構成4>
学習ソフトウエアおよび上記ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外語学習装置が適用される表意文字学習方法において、
(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示される、漢語ピン音文字表示段階;
(2)上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、声調発音段階;および
(3)上記漢語ピン音文字表示および声調発音に該当する表意文字が選択および表示され、上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択および表示される、日本語の意味表示段階;を含む表意文字学習方法。
【0102】
<構成5>
構成1〜構成3のうち、いずれかの一つの構成において、
上記表意文字表示段階で、表意文字表示と同時に声調発音がさらに追加されることを特徴とする表意文字学習方法。
【0103】
<構成6>
構成1〜構成4のうち、いずれかの一つの項において、
上記日本語の意味表示段階で日本語の意味表示と同時に日本語の発音がさらに追加されることを含むことを特徴とする表意文字学習方法。
【0104】
<構成7>
構成6において、
使用者の学習量や段階別学習範囲を分けて設定できることを特徴とする表意文字学習方法。
【0105】
<構成8>
構成6において、
上記で選択された漢語ピン音文字が表示されたり、声調発音が発音されたり、表意文字が表示されたり、これらに該当する日本語の意味が選択および表示される場合、前もって設定された漢語ピン音文字、声調発音、表意文字表示または日本語の意味表示の各段階または全段階を繰り返して表出できるようにすることを特徴とする表意文字学習方法。
【0106】
<構成9>
構成6において、
上記選択された漢語ピン音文字が表示されたり、声調発音が発音されたり、表意文字が表示されたり、これらに該当する日本語の意味が選択され表示される場合、前もって設定された漢語ピン音文字、表意文字または日本語の意味表示の反復回数または声調発音、日本語の発音の反復回数を事前に設定できることを特徴とする表意文字学習方法。
【0107】
<構成10>
構成9において、
上記設定された漢語ピン音文字、表意文字または日本語の意味表示の反復回数または声調発音、日本語発音の反復回数にしたがって点滅しながら表示(ディスプレー)されることを特徴とする表意文字学習方法。
【0108】
<構成11>
構成9において、
上記設定された漢語ピン音文字、声調発音、表意文字表示または日本語の意味表示を時間単位で追加設定して学習できるようにすることを特徴とする表意文字学習方法。
【0109】
<構成12>
学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外国語学習装置が適用される表意文字学習システムにおいて、
(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示される、漢語ピン音文字表示の第1機能;
(2)上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される第2機能;
(3)上記表出された声調発音に該当する表意文字が選択され表示される、表意文字表示の第3機能;および
(4)上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される、日本語の意味表示の第4機能;を実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0110】
<構成13>
学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外国語学習装置が適用される表意文字学習システムにおいて、
(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示され、上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、漢語ピン音文字表示および声調発音の第1機能。
【0111】
(2)上記漢語ピン音文字表示および声調発音に該当する表意文字が選択され表示される第2機能;および
(3)上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される第3機能;を実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0112】
<構成14>
学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外国語学習装置が適用される表意文字学習システムにおいて、
(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される第1機能;
(2)上記発音された声調発音に該当する漢語ピン音文字が表示される第2機能;
(3)上記表示された漢語ピン音文字に該当する表意文字が選択され表示される第3機能;および
(4)上記声調発音、漢語ピン音文字および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される第4機能;を実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0113】
<構成15>
学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外国語学習装置が適用される表意文字学習システムにおいて、
(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって上記設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示される第1機能;
(2)上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される第2機能;および
(3)上記漢語ピン音文字表示および声調発音に該当する表意文字が選択および表示され、上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択され表示される、日本語の意味表示の第3機能;を実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0114】
<構成16>
構成12〜構成15のうち、いずれかの一つの項において、
上記表意文字を選択して表示する機能に、表意文字表示と同時に声調発音をさらに追加する機能を実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0115】
<構成17>
構成12〜構成15のうち、いずれかの一つの項において、
上記日本語の意味を選択して表示する機能と同時に日本語の発音をさらに追加させる機能を実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0116】
<構成18>
構成17において、
上記選択された漢語ピン音文字が表示されたり、声調発音が発音されたり、表意文字が表示されたり、これらに該当する日本語の意味が選択され表示される場合、事前に設定された漢語ピン音文字、声調発音、表意文字表示または日本語の意味表示などの各段階または全段階を繰り返して表出できる機能をさらに実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0117】
<構成19>
構成18において、
上記設定された漢語ピン音文字、表意文字または日本語の意味表示の反復回数または声調発音、日本語の発音の反復回数にしたがって点滅しながら表示(ディスプレー)される機能をさらに実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0118】
<構成20>
構成18において、
上記設定された漢語ピン音文字、声調発音、表意文字または日本語の意味表示を時間単位に追加設定して学習できるようにする機能をさらに実現させるためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取れる記録媒体。
【0119】
<本発明の技術分野>
本発明は、中国語などの表意文字が含まれた表意文字学習方法に関するもので、より詳しくは表意文字学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して表意文字が入出力されて表意文字学習資料がデータベースに貯蔵され、表意文字学習装置が適用される表意文字学習方法において、上記学習ソフトウエアの駆動によって設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音(ピンイン)文字が表示される漢語ピン音表示段階と、上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される声調発音段階、上記表出された声調発音に該当する表意文字が選択されて表示される表意文字表示段階および上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択されて表示される日本語意味表示段階を含む表意文字学習方法および上記方法を実現するためのソフトウエアを記録した、コンピュータで読み取ることができる記録媒体に関するものである。
【0120】
<本発明の効果>
上記、表意文字学習方法の構成による本発明の効果は次の通りである。
【0121】
まず、漢語ピン音文字表記とそれによる正確な声調発音を反復的に先に覚え、その後、日本人が容易かつ明確に理解できる漢字および日本語の意味を提示して、表意文字を正確で迅速に学べるようにした。
【0122】
また、本発明の表意文字学習方法はできるだけ中国ネイティブスピーカーの発音をそのまま繰り返して学習できる学習方法、すなわち馴れていない外国語である表意文字、漢語ピン音文字を先に繰り返し提示して目で確認し、その後または同時に、或は上記漢語ピン音文字が目に表示される以前に、中国ネイティブスピーカーなどの四声声調発音を繰り返して耳で確認させる学習方法およびその学習ソフトウエアを開発して、外国語である表意文字をより容易かつ正確に身に付けることができるようにして、日本人の間違った漢字認識方法の問題を解決した。すなわち、漢字を日本人が発音しているそのままの発音ではなく、それとは違う中国ネイティブスピーカーの発音で覚えるようにして、すでに知っている日本語の漢字発音を除去して正しい表意文字発音および表意文字学習ができるようにした。
【0123】
また、個人使用者の表意文字学習能力に合わせて、表意文字の難易度に合わせて、表意文字学習範囲を段階別に分類し、個人使用者の学習ソフトウエアの設定にしたがって漢語ピン音文字または表意文字または日本語の意味表示の反復回数、声調発音の反復回数にしたがって反復表示またはこれに該当する声調発音が繰り返し表出されるようにして、また前もって設定されたソフトウエアの駆動にしたがって漢語ピン音文字または表意文字または日本語の意味表示反復回数、声調発音反復回数にしたがって点滅しながら表示(ディスプレー)されるようにして、学習者の集中度や学習能力の向上を助けるようにした。
【0124】
<本発明の要約>
本発明は、学習ソフトウエアおよび上記学習ソフトウエアが駆動して外国語が入・出力され、外国語学習資料がデータベースに貯蔵される外国語学習装置が適用される表意文字学習方法において、(1)上記学習ソフトウエアの駆動によって設定された学習資料データベースから選択された漢語ピン音文字が表示される、漢語ピン音文字表示段階、(2)上記表示された漢語ピン音文字に該当する声調発音が表出される、声調発音段階、(3)上記表出された声調発音に該当する表意文字が選択され表示される、表意文字表示段階および、(4)上記漢語ピン音文字、声調発音および表意文字に該当する日本語の意味が選択・表示される、日本語の意味表示段階を含む表意文字学習方法に関するものである。上記表意文字学習方法の構成による本発明の効果は、先に漢語ピン音文字表記とそれによる正確な声調発音を反復的に覚え、その後日本人が容易かつ明確に理解できる漢字および日本語の意味を提示して表意文字が正確かつ迅速に学べるようにした。また、本発明の表意文字学習方法はできるだけ中国ネイティブスピーカの発音をそのまま反復学習できる学習方法、すなわち馴れていない外国語である表意文字漢語ピン音文字を先に反復的提示して目で確認し、その後または同時に、或は上記漢語ピン音文字が目に表示される前に、中国ネーティブスピーカーなどの四声声調発音を反復的に耳で確認させる学習方法およびその学習ソフトウエアを開発して、外国語である表意文字をより容易かつ正確に身に付けることができるようにして日本人の間違った漢字認識方法の問題を解決するのに効果がある。
【0125】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。当業者は、請求項に示した範囲内において、本発明をいろいろと変更できる。すなわち、請求項に示した範囲内において、適宜変更された技術的手段を組み合わせれば、新たな実施形態が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明は、日本人に中国語を学習させるための中国学習装置として、幅広く利用できる。
【符号の説明】
【0127】
1 中国語学習装置
10 ディスプレイ
12 スピーカ
14 中国語出力部(中国語出力手段)
16 日本語出力部(日本語出力手段)
18 設定部(設定手段)
20 データベース
100 使用者端末機
110 学習駆動ソフトウエア(SW)
120 学習資料データベース(DB)
130 学習資料入力装置
140 学習資料出力装置
150 制御部
200 情報通信網
300 事業者コンピュータ装置
310 学習駆動全体ソフトウエア(SW)
320 学習資料全体データベース(DB)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習者が中国語を学習する際に用いる中国語学習装置であって、
中国語の漢語ピン音文字および当該漢語ピン音文字に対応する表意文字をそれぞれディスプレイに出力すると共に、当該漢語ピン音文字および当該表意文字に対応する声調発声をスピーカに出力する中国語出力手段と、
少なくとも上記漢語ピン音文字および上記声調発声が出力されてから一定時間後に、上記漢語ピン音文字、上記声調発声、および上記表意文字にそれぞれ対応する日本語文字を、上記ディスプレイに出力する日本語出力手段とを備えていることを特徴とする中国語学習装置。
【請求項2】
上記中国語出力手段は、上記漢語ピン音文字および上記声調発声を同時に出力し、それから一定時間後に上記表意文字を出力し、
上記日本語出力手段は、上記表意文字が出力されてから一定時間後に上記日本語文字を出力することを特徴とする請求項1に記載の中国語学習装置。
【請求項3】
上記中国語出力手段は、上記漢語ピン音文字を出力してから一定時間後に上記声調発声を出力し、さらに、上記声調発声を出力してから一定時間後に上記表意文字を出力し、
上記日本語出力手段は、上記表意文字が出力されてから一定時間後に上記日本語文字を出力することを特徴とする請求項1に記載の中国語学習装置。
【請求項4】
上記中国語出力手段は、上記声調発声を出力してから一定時間後に上記漢語ピン音文字を出力し、さらに、上記漢語ピン音文字を出力してから一定時間後に上記表意文字を出力し、
上記日本語出力手段は、上記表意文字が出力されてから一定時間後に上記日本語文字を出力することを特徴とする請求項1に記載の中国語学習装置。
【請求項5】
上記中国語出力手段は、上記声調発声を出力してから一定時間後に上記漢語ピン音文字を出力し、さらに、上記漢語ピン音文字を出力してから一定時間後であって、上記日本語出力手段が上記日本語文字を出力するときに同時に上記表意文字を出力することを特徴とする請求項1に記載の中国語学習装置。
【請求項6】
上記中国語出力手段は、上記表意文字を出力するとき、上記声調発声と同じ声調発声を同時に出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の中国語学習装置。
【請求項7】
上記日本語出力手段は、上記日本語文字を出力するときに同時に当該日本語文字する日本語の発音を上記スピーカに出力することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の中国語学習装置。
【請求項8】
上記中国語の学習に関する設定を行うための設定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の中国語学習装置。
【請求項9】
上記設定手段は、上記漢語ピン音文字、上記漢語ピン音文字、上記声調発声、および上記表意文字をそれぞれ出力する処理をまとめて1つの全段階としたとき、当該全段階の繰り返し処理回数を設定することを特徴とする請求項8に記載の中国語学習装置。
【請求項10】
上記設定手段は、上記漢語ピン音文字、上記声調発声、上記表意文字、および上記日本語文字の繰り返し出力回数をそれぞれ設定することを特徴とする請求項8に記載の中国語学習装置。
【請求項11】
上記設定手段は、上記漢語ピン音文字、上記声調発声、上記表意文字、および上記日本語文字を点滅させながら表示することを設定し、
上記中国語出力手段は、上記設定手段による設定に基づき、上記漢語ピン音文字および上記表意文字を点滅させて表示し、
上記日本語出力手段は、上記設定手段による設定に基づき、上記日本語文字を点滅させて表示することを特徴とする請求項8に記載の中国語学習装置。
【請求項12】
上記設定手段は、上記学習者による上記中国語の学習量および段階別学習範囲のうち少なくともいずれかを設定することを特徴とする請求項8に記載の中国語学習装置。
【請求項13】
上記設定手段は、上記漢語ピン音文字、上記表意文字、および上記日本語文字の出力時間をそれぞれ個別に設定することを特徴とする請求項8に記載の中国語学習装置。
【請求項14】
学習者が中国語を学習する際に用いる中国語学習装置における中国語学習方法であって、
中国語の漢語ピン音文字、および当該漢語ピン音文字に対応する表意文字をそれぞれディスプレイに出力すると共に、当該漢語ピン音文字および当該表意文字する声調発声をスピーカに出力する中国語出力工程と、
少なくとも上記漢語ピン音文字および上記声調発声が出力されてから一定時間後に、上記漢語ピン音文字、上記声調発声、および上記表意文字するに対応する日本語文字を、上記ディスプレイに出力する日本語出力工程とを備えていることを特徴とする中国語学習方法。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか1項に記載の中国語学習装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図3c】
image rotate

【図4a】
image rotate

【図4b】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−209730(P2011−209730A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72887(P2011−72887)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(511080524)
【氏名又は名称原語表記】Hyungtaek Lim
【住所又は居所原語表記】329−6 Sangsu−dong,Mapo−gu,Seoul,Korea
【Fターム(参考)】