中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のためのデバイスおよび方法
本発明は、中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整(ICIC)のためのデバイスおよび方法を提供し、方法は、セクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するステップと、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することを可能にするステップと、隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタに割り当てられた中継リソースを解放するステップとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルラ・システムにおける干渉調整のための方法およびデバイスに関し、より詳細には、中継支援セルラ・ネットワーク(relay−assistant cellular network)におけるセル間干渉調整(inter−cell interference coordination)のためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、第3世代パートナシップ・プロジェクト・ロング・ターム・エボリューション・アドバンスト(3GPP LTE−A)およびマイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX)において、マルチホップ中継技術が広く議論されており、3GPP LTE−AとWiMAXはともに、ダウンリンク送信方式としてOFDMAを選択している。中継支援システムでは、各ユーザ機器(UE)は、最大受信電力、最小距離などのあるUEアクセス指針に基づいて、基地局eノードB(eNB)または中継ノード(RN)にアクセスすることができる。したがって、3種類のリンクが形成される。eNBとeNBがサービスするUE(マクロUEとも呼ばれる)の間のリンクは、直接リンクと呼ばれ、中継ノード(RN)とRNがサービスするUE(中継UEとも呼ばれる)の間のリンクは、中継アクセス・リンクと呼ばれ、eNBとeNBによってホストされるRNの間のリンクは、中継バックホール・リンクと呼ばれる。インバンド中継に関して、これら3種類のリンクは、セルの全周波数帯域を占有する。セル・エッジにおいてRNを使用し、セルのエッジ周波数帯域を利用して、中継UEにサービスすることによって、中継UEがセル間干渉を免れるばかりでなく、サービングRNから受け取る信号電力も改善されることが期待される。
【0003】
中継強化マルチセル通信システム(relay enhanced multi−cell communication system)では、セル間干渉(ICI)が、主要なダウンリンク干渉源である。いくつかのセル間干渉調整(ICIC)技術が提案されており、それらは分数周波数再利用(FFR:fractional frequency reuse)に基づいている。FFRでは、セル・エッジUE(すなわち、中継UE)は、すべての利用可能なサブ周波数帯域のうちの僅かな部分において動作することしか許されていない。周波数帯域の部分は、隣接セルのエッジ同士が、セル間干渉を回避するために、互いに直交する周波数帯域において動作できるように割り当てられる。セルの中央にいるUE(すなわち、マクロUE)は、eNBにより近く、したがって、同一チャネル干渉を免れているので、いかなる直交制約もなしに、利用可能な周波数帯域のすべてまたは大部分において動作する。中継が考慮される場合、FFRの変形は、部分周波数再利用(PFR:partial frequency reuse)と呼ばれ、PFRは、全周波数帯域を2つの部分に分割する。周波数帯域のうち再利用係数が3である部分は、(中継UE用の)セル・エッジ周波数帯域と呼ばれ、周波数帯域のうち再利用係数が1である部分は、(中継バックホールおよびマクロUE用の)セル・センタ周波数帯域と呼ばれる。
【0004】
図1は、従来技術における静的ICIC方式の概略図を示している。
【0005】
一般に、セル・エッジ周波数帯域は、中継UEに割り当てられ、セル・センタ周波数帯域は、マクロUEに割り当てられ、中継バックホール・リンクは、セル・エッジ周波数帯域を中継UEと共用すること、またはセル・センタ周波数帯域をマクロUEと共用することができる。例えば、図1に示されるように、3つのセクタが、すなわち、セクタ0、セクタ1、およびセクタ2が、eNBによってサービスされるセル内に含まれ、セル・エッジ周波数帯域F0は、セクタ0の中継UEに割り当てられ、セル・エッジ周波数帯域F1は、セクタ1の中継UEに割り当てられ、セル・エッジ周波数帯域F2は、セクタ2の中継UEに割り当てられ、セル・センタ周波数帯域F3は、セクタ0、1、2のマクロUEに割り当てられる。周波数帯域F0、F1、F2、F3は、互いに直交する。
【0006】
図2は、典型的なLTE FDDダウンリンク・フレーム構造を示している。
【0007】
図2に示されるように、典型的なLTE FDDシステムの場合、各ダウンリンク・フレームは、10msの長さを有し、0.5msの(0から19までの番号を付けられた)20個のタイム・スロットから成る。サブフレームは、2つの連続するタイム・スロットとして定義され、サブフレームiは、タイム・スロット2iとタイム・スロット2i+1から成る。システム帯域幅が10MHzである場合、各サブフレーム内には、合計で50個のPRB(物理リソース・ブロック)が存在する。
【0008】
図3は、図2に示されたフレーム構造の場合における、静的ICIC方式のリソース割り当ての図を示している。
【0009】
図3に示されるように、セクタ0、1、2の中継UEには、それぞれ、6個のPRBが割り当てられる、すなわち、セル・エッジ周波数帯域のF0(PRB1〜PRB6に対応する)、F1(PRB7〜PRB12に対応する)、F2(PRB13〜PRB18に対応する)が、それぞれ、セクタ0、1、2に割り当てられると、またセクタ0、1、2のマクロUEには、32個のPRBが割り当てられる、すなわち、セル・センタ周波数帯域のF3(PRB19〜PRB50に対応する)が割り当てられると仮定する。
【0010】
しかし、UEが常に均一に分布しているわけではないこと、および各中継の負荷の間には著しい相違があり得ることを考えると、セル・エッジ内において帯域幅リソースを等しく割り当てる静的ICIC方式は、エッジ領域内において利用可能なスペクトルの使用を制限し、スペクトル利用効率を低下させる。図3に示された例によれば、セクタ1内の中継(セル・エッジ)UEの数が、セクタ2内の中継(セル・エッジ)UEの数よりもはるかに多い場合、セクタ1では、深刻な過負荷が出現し、一方、他の2つのセクタでは、空きのPRB6、PRB13、およびPRB14など、使用されていない空きの物理リソース・ブロック(PRB)が存在することさえある。この場合、スペクトル利用効率を改善するには、動的ICIC方式が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来技術における問題に鑑みて、本発明は、中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のためのデバイスおよび方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のためのデバイスが提供され、デバイスは、デバイスによってサービスされるセクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するための中継過負荷判定モジュール(relay overload determining module)と、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することを可能にするための中継リソース借用モジュール(relay resource borrowing module)と、隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタに割り当てられた中継リソースを解放するための中継リソース解放モジュール(relay resource releasing module)とを備える。
【0013】
この場合、中継過負荷判定モジュールは、セクタのリソース分布密度を計算するための、またセクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するためのリソース分布密度計算ユニット(resource distribution density computing unit)と、セクタの計算されたリソース分布密度とセクタのどちらかの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較するための、またセクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも小さい場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、セクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも大きい場合、セクタのこの種類の隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にあると判定するための中継過負荷判定ユニット(relay overload determining unit)とを備えることができる。
【0014】
この場合、セクタのリソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、mki=fki/Nkiとして計算することができる。
【0015】
隣接セクタの平均リソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、
【0016】
【数1】
および
【0017】
【数2】
として計算することができ、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、セルkの隣接セルk’を表し、i’は、セクタiの隣接セクタi’を表し、i’の下付き文字の1および2は、セクタiの2つの種類の隣接セクタi’を表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継ユーザ機器UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す。
【0018】
さらに、セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数は、式
【0019】
【数3】
に従って計算することができる。
【0020】
中継リソース借用モジュールは、セクタがセクタのどちらかの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するための借用条件判定ユニット(borrowing condition determining unit)と、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放した場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタによって解放された共通の中継リソースを借用することを可能にするための中継リソース借用ユニット(relay resource borrowing unit)とを備える。
【0021】
好ましくは、過負荷情報は、接続されたUEの数、過負荷表示(overload indication)OI、高干渉表示(high interference indication)HII、および相対狭帯域送信電力表示(relative narrow band transmitting power indication)RNTPを含むことができ、中継リソースは、セクタ内で中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)である。
【0022】
本発明の別の態様によれば、中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のための方法が提供され、方法は、セクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するステップと、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することを可能にするステップと、隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタに割り当てられた中継リソースを解放するステップとを含む。
【0023】
この場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するためのステップは、セクタのリソース分布密度を計算し、またセクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するステップと、セクタの計算されたリソース分布密度とセクタのどちらかの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較し、またセクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも小さい場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、セクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも大きい場合、セクタのこの種類の隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にあると判定するステップとを含むことができる。
【0024】
この場合、セクタのリソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、mki=fki/Nkiとして計算することができる。
【0025】
隣接セクタの平均リソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、
【0026】
【数4】
および
【0027】
【数5】
として計算することができ、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、セルkの隣接セルk’を表し、i1’およびi2’は、セクタiの2つの種類の隣接セクタを表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す。
【0028】
さらに、セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数は、式
【0029】
【数6】
に従って計算することができる。
【0030】
この場合、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することを可能にするステップは、セクタがセクタのどちらかの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するステップと、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放した場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタによって解放された共通の中継リソースを借用することを可能にするステップとを含むことができる。
【0031】
好ましくは、負荷情報は、接続されたUEの数、過負荷表示OI、高干渉表示HII、および相対狭帯域送信電力表示RNTPを含み、中継リソースは、セクタ内で中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)である。
【0032】
上述のことから、ユーザが均一に分布していない場合、またはユーザの移動性が考慮される場合、隣接セルにおいて適応的な動的ICICリソース割り当てを実行する、本発明によって提案される方式は、隣接セルにおいてセル・エッジ周波数帯域を等しく割り当てる従来の静的ICIC方式と比較して、スペクトル効率を大きく改善できることが分かる。
【0033】
本発明の上記および他の態様、特徴、および利点は、添付の図面を併用する、本発明の非制限的な実施形態についての以下の詳細な設計からより明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来技術の静的ICIC方式の概略図である。
【図2】典型的なLTE FDDダウンリンク・フレーム構造を示す図である。
【図3】図2に示されるフレーム構造の場合における、静的ICIC方式のリソース割り当てを示す図である。
【図4】本発明の概略的な一実施形態による、セル間干渉調整デバイス400の構造ブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態による、中継を用いるマルチセル構成および対応するリソース割り当てを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による、図5のマルチセル構成の下での動的セル間干渉調整ICIC方式のフローチャートである。
【図7a】本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式のリソース割り当てを示す図である。
【図7b】本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式のリソース割り当てを示す図である。
【図8a】本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式の別のリソース割り当てを示す図である。
【図8b】本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式の別のリソース割り当てを示す図である。
【図9】ワイヤレス・セルラ・システムにおける本発明の方法およびデバイスの性能評価を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の概略的な実施形態が、添付の図面を併用して、今から詳細に説明される。概略的な実施形態では、LTEシステムが例として取り上げられる。しかし、本発明がLTEシステムに限定されないこと、また概略的な実施形態は、説明を目的としたものにすぎず、例と見なすべきであり、本発明に対するいかなる制約ともならないことは、当業者であれば理解されよう。本発明の実施形態を利用するすべてのソリューションは、本発明の保護範囲内に包含される。
【0036】
本発明の実施形態は、中継支援セルラ・ネットワークにおける動的セル間干渉調整ICICのための新規なソリューションを提案する。本発明の基本的なアイデアは、セルの各セクタについて、セクタの隣接セクタ内の中継UEの分布状態に従って、リソース、すなわち、それぞれのセクタ内の中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)を、セルとセルの隣接セルの間で動的に調整するというものである。このようにして、中継UEが密に分布するセクタの場合、セクタは、UEが疎に分布する隣接セクタから、それまでは前記隣接セクタ内の中継UEに割り当てられていたソースを借用することができ、その結果、スペクトル利用効率を大きく改善することができる。
【0037】
図4は、本発明の概略的な一実施形態による、セル間干渉調整デバイス400の構造ブロック図を示している。図4に示されるように、中継支援セルラ・ネットワークでは、eNBによって実施され得るセル間干渉調整デバイス400は、デバイスによってサービスされるセクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報(例えば、負荷情報は、接続されたUEの数、過負荷表示OI、高干渉表示HII、および相対狭帯域送信電力表示RNTPを含むことができる)に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するための中継過負荷判定モジュール401と、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソース(中継リソースは、セクタ内の中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)、すなわち、セル・エッジ周波数帯域のことを指すことができる)をセクタが借用することを可能にするための中継リソース借用モジュール402と、隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタに割り当てられた中継リソースを解放するための中継リソース解放モジュール403とを備えることができる。
【0038】
中継過負荷判定モジュール401は、セクタのリソース分布密度を計算するための、またセクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するためのリソース分布密度計算ユニット4011と、セクタの計算されたリソース分布密度とどちらかの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較するための、またセクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも小さい場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、セクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも大きい場合、セクタのこの種類の隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にあると判定するための中継過負荷判定ユニット4012とを備える。
【0039】
中継リソース借用モジュール402は、セクタがセクタのどちらかの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するための借用条件判定ユニット4201と、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放した場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタによって解放された共通の中継リソースを借用することを可能にするための中継リソース借用ユニット4022とを備える。
【0040】
この場合、セクタのリソース分布密度は、以下の式(1)に従って計算することができる。
mki=fki/Nki 式(1)
【0041】
セクタの2つの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度は、以下の式(2)および式(3)に従って、すなわち、
【0042】
【数7】
【0043】
【数8】
として計算することができ、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、セルkの隣接セルk’を表し、i’は、セクタiの隣接セクタi’を表し、i’の下付き文字の1および2は、セクタiの2つの種類の隣接セクタi’を表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継ユーザ機器UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す。
【0044】
さらに、セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数は、式(4)に従って計算することができる。
【0045】
【数9】
【0046】
本発明の実施形態のeNBは、個別の機能モジュールの形式で説明されたが、図4に示される各コンポーネントは、実際には複数のデバイスによって実施することができ、示される複数のコンポーネントは、1つのチップに、または1つの隣接デバイスに統合することができる。eNBは、他の目的のための他の任意のユニットを備えることができる。
【0047】
以下では、本発明の一実施形態によるセル間干渉調整のための方法が、図5〜図8を参照して説明され、その際、LTE FDDダウンリンク送信が、例として取り上げられる。本発明はLTE FDDダウンリンク送信に限定されず、他のワイヤレス分野にも適用できることを理解されたい。
【0048】
図5は、中継を用いるマルチセル構成および対応するリソース割り当てを示している。図5に示されるように、この構成には4つのeNBが示されており、それぞれ、参照番号eNB1、eNB2、eNB3、およびeNB4を有する。eNBk(k=1、2、3、4)の場合、eNBkによってサービスされるセルkは、3つのセクタ、すなわち、セクタ0、1、2を含む。セル・エッジ周波数帯域Fk0は、セクタ0内の中継UEに割り当てられ、セル・エッジ周波数帯域Fk1は、セクタ1内の中継UEに割り当てられ、セル・エッジ周波数帯域Fk2は、セクタ2内の中継UEに割り当てられ、セル・センタ周波数帯域F3は、セクタ0、1、2のマクロUEに割り当てられる。
【0049】
図6は、本発明の一実施形態による、図5のマルチセル構成の下での動的セル間干渉調整ICIC方式のフローチャートを示している。
【0050】
図7aおよび図7bは、本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式のリソース割り当てを示している。
【0051】
また、図2に示される典型的なLTE FDDダウンリンク・フレーム構造を例に取ると、システム帯域幅が10MHzである場合、各サブフレーム内の物理リソース・ブロック(PRB)の総数は50である。
【0052】
ステップ601において、初期セル・リソース割り当てが実行される。図3に示されたものと同様に、eNBkの場合も、セクタ0、1、2内の中継UEには、それぞれ、6個のPRBが割り当てられ、すなわち、セル・エッジ周波数帯域のFk0(PRB1〜PRB6に対応する)、Fk1(PRB7〜PRB12に対応する)、Fk2(PRB13〜PRB18に対応する)が、それぞれ、セクタ0、1、2に割り当てられ、セクタ0、1、2のマクロUEに対しては、32個のPRB、すなわち、セル・センタ周波数帯域のF3(PRB19〜PRB50に対応する)が割り当てられる。
【0053】
説明のため、セクタ0、セクタ1、およびセクタ2は、マルチセル構成における3つの種類のセクタと呼ばれる。
【0054】
ステップ602において、あるセクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかが判定される。ステップ603は、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合に実行され、ステップ604は、セクタの隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合に実行される。
【0055】
図5に示されるように、このステップは、eNB3のセクタ0を例に取って説明される。セクタ0は、eNB1のセクタ2、eNB2のセクタ1およびセクタ2、ならびにeNB4のセクタ1に隣接している。eNB3は、X2インタフェースを介して、eNB1、eNB2、およびeNB4と通信し、これらの隣接eNBからのこれらの隣接セクタについての負荷情報に従って、これらのセクタの中継負荷ステータスを決定する。
【0056】
a.eNB3は、式(1)に従って、eNB3のセクタ0のリソース分布密度mkiを、すなわち、セクタ0内の各中継UEに割り当てられたPRBの数を計算することができる。
【0057】
b.eNB3は、
式(2)および式(3)に従って、
セクタ0の2つの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度
【0058】
【数10】
および
【0059】
【数11】
を計算することができ、ここで、
【0060】
【数12】
は、セクタiの周囲の一方の種類のセクタの平均リソース分布密度を表し、
【0061】
【数13】
は、セクタiの周囲の別の種類のセクタの平均リソース分布密度を表す。セクタiがeNB3のセクタ0である場合を例に取ると、
【0062】
【数14】
は、セクタ0の周囲の3つのセクタ1(図5における真上、左下、および右下のセクタ)の平均リソース分布密度を表し、
【0063】
【数15】
は、セクタ0の周囲の3つのセクタ2(図5における真下、左上、および右上のセクタ)の平均リソース分布密度を表す。
【0064】
c.
【数16】
である場合、セクタiが中継過負荷状態にあると判定され、その後、ステップ603が実行され、そうではなく、
【0065】
【数17】
である場合、セクタi’が中継過負荷状態にあると判定され、その後、ステップ604が実行される。
【0066】
図7aに示されるように、セクタiがeNB3のセクタ0である場合を例に取ると、
【0067】
【数18】
である場合、eNB3は、セクタ0がセクタ0の周囲の3つのセクタ1に対して中継過負荷状態にあると判定し、その後、ステップ603が実行される。
【0068】
【数19】
である場合、eNB3は、セクタ0の周囲の3つのセクタ1がセクタ0に対して中継過負荷状態にあると判定し、その後、ステップ604が実行される。
【0069】
ステップ603において、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することが可能になる。
【0070】
この実施形態では、3つのセクタ1がすべて、共通のPRBを解放したかどうかが判定される。図7bに示されるように、3つのセクタ1の各々がPRB7を解放した場合、すなわち、3つのセクタ1における中継のいずれもがPRB7を使用しない場合、セクタ0における中継は、PRB7を借用すること、すなわち、3つのセクタ1によってもはや使用されていないPRB7を使用することができる。このようにして、リソース割り当ては、図7aの初期状態から図7bの調整状態に推移する。
【0071】
ステップ604において、セクタに割り当てられた中継リソースが、隣接セクタの負荷情報に従って解放される。
【0072】
eNB3は、式(4)に従って、セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数を計算する。その数がeNB3によって、
【0073】
【数20】
であると計算されたと仮定すると、eNB3は、セクタ0が、3つのセクタ1による借用のために、セクタ1に隣接するリソース、すなわち、2つのPRB(すなわち、PRB5およびPRB6)を解放することを可能にする。
【0074】
ここまでで、eNB3は、eNB3に隣接する3つのeNBと調整を行うことによって、eNB3内の1つのセクタのための処理を完了する。
【0075】
eNB3は、上述の処理をeNB3のセクタ1およびセクタ2に対しても実行することができる。
【0076】
図8aおよび図8bは、本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式の別のリソース割り当てを示している。図8aおよび図8bに示されるように、セクタ1が過負荷である場合、セクタ1の周囲の3つのセクタ0が共通のPRBを解放したかどうか、およびセクタ1の周囲の3つのセクタ2が共通のPRBを解放したかどうかが判定される。この実施形態では、3つのセクタ0の各々が共通のPRB6を解放し3つのセクタ2の各々が共通のPRB13およびPRB14を解放し、その後、セクタ1が、PRB6ならびにPRB13およびPRB14を借用することが仮定される。このようにして、リソース割り当ては、図8aの初期状態から図8bの状態に推移する。同様に、セクタ2に対しても対応する計算および判定を実行して、リソース割り当てを調整することができる。
【0077】
eNB3は、eNB3の周囲の6つのeNBとの調整を通して、eNB3の3つのセクタの処理を実施することができる。このようにして、各eNBは、eNB3と同じ処理を実行し、その結果、各eNBは、その6つの隣接eNBとの調整を継続的に行って、それぞれのセクタにおいて中継UEにソースを動的に割り当てる。
【0078】
以下の表1は、ワイヤレス・セルラ・システムにおいて、本発明の方法およびデバイスを使用して、シミュレーションを行うときに利用された、パラメータを列挙している。
【0079】
【表1】
【0080】
以下の表2は、表1のパラメータ構成に基づいたシミュレーションの結果を列挙している。
【0081】
【表2】
【0082】
シミュレーション・プロセスにおいて、UEの分布は、非一様に設定され、分布は、期間毎にランダムに変化する。本発明の実施形態によって提案された方法を使用した場合、セル平均スペクトル効率とセル・エッジ・スペクトル効率の両方が改善されることが、シミュレーション結果から分かる。
【0083】
図9は、ワイヤレス・セルラ・システムにおける本発明の方法およびデバイスの性能評価を示している。本発明によって提案される動的ICIC方式は、従来の静的ICIC方式と比較して、性能を大きく改善させたことが、図9から分かる。
【0084】
結論として、中継UEの非一様分布および中継UEの移動に起因するリソースの浪費は低減され、スペクトル効率は、中継UEに割り当てられるリソースを中継UEの分布状態に従って動的に調整することによって、大きく改善される。
【0085】
様々な上述の方法のステップが、プログラムされたコンピュータによって実行され得ることは、当業者であれば容易に理解されよう。本明細書では、いくつかの実施形態は、例えば、デジタル・データ記憶媒体などの、機械またはコンピュータ可読プログラム記憶デバイスと、命令からなる符号化された機械実行可能またはコンピュータ実行可能プログラムとを包含することも意図しており、前記命令は、前記上述の方法のステップのいくつかまたはすべてを実行する。プログラム記憶デバイスは、例えば、磁気ディスクおよび磁気テープ、ハード・ドライブ、または光学的に可読なデジタル・データ記憶媒体などの、デジタル記憶、磁気記憶媒体とすることができる。実施形態は、上述の方法の前記ステップを実行するために、記憶媒体上に記録されたプログラムを実行するようにプログラムされたコンピュータを包含することも意図している。
【0086】
図面に関連付けて説明された説明は、本発明を説明するために提供されたにすぎない。したがって、本明細書において明示的に説明されず、または示されずとも、本発明の原理を具現し、本発明の主旨および範囲内に含まれる様々な構成を当業者が考案できることが理解されよう。さらに、本明細書に挙げたすべての例は、本発明の原理と、当技術分野を進展させるために発明者らによって与えられた概念とを読者が理解する助けとなるように、もっぱら教育的目的を明白に担うことを主として意図しており、そのような特別に挙げられた例および条件に限定するものと解釈すべきではない。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態について述べる本明細書のすべての言明、ならびに本発明の原理、態様、および実施形態の特定の例は、それらの均等物を包含することを意図している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルラ・システムにおける干渉調整のための方法およびデバイスに関し、より詳細には、中継支援セルラ・ネットワーク(relay−assistant cellular network)におけるセル間干渉調整(inter−cell interference coordination)のためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、第3世代パートナシップ・プロジェクト・ロング・ターム・エボリューション・アドバンスト(3GPP LTE−A)およびマイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX)において、マルチホップ中継技術が広く議論されており、3GPP LTE−AとWiMAXはともに、ダウンリンク送信方式としてOFDMAを選択している。中継支援システムでは、各ユーザ機器(UE)は、最大受信電力、最小距離などのあるUEアクセス指針に基づいて、基地局eノードB(eNB)または中継ノード(RN)にアクセスすることができる。したがって、3種類のリンクが形成される。eNBとeNBがサービスするUE(マクロUEとも呼ばれる)の間のリンクは、直接リンクと呼ばれ、中継ノード(RN)とRNがサービスするUE(中継UEとも呼ばれる)の間のリンクは、中継アクセス・リンクと呼ばれ、eNBとeNBによってホストされるRNの間のリンクは、中継バックホール・リンクと呼ばれる。インバンド中継に関して、これら3種類のリンクは、セルの全周波数帯域を占有する。セル・エッジにおいてRNを使用し、セルのエッジ周波数帯域を利用して、中継UEにサービスすることによって、中継UEがセル間干渉を免れるばかりでなく、サービングRNから受け取る信号電力も改善されることが期待される。
【0003】
中継強化マルチセル通信システム(relay enhanced multi−cell communication system)では、セル間干渉(ICI)が、主要なダウンリンク干渉源である。いくつかのセル間干渉調整(ICIC)技術が提案されており、それらは分数周波数再利用(FFR:fractional frequency reuse)に基づいている。FFRでは、セル・エッジUE(すなわち、中継UE)は、すべての利用可能なサブ周波数帯域のうちの僅かな部分において動作することしか許されていない。周波数帯域の部分は、隣接セルのエッジ同士が、セル間干渉を回避するために、互いに直交する周波数帯域において動作できるように割り当てられる。セルの中央にいるUE(すなわち、マクロUE)は、eNBにより近く、したがって、同一チャネル干渉を免れているので、いかなる直交制約もなしに、利用可能な周波数帯域のすべてまたは大部分において動作する。中継が考慮される場合、FFRの変形は、部分周波数再利用(PFR:partial frequency reuse)と呼ばれ、PFRは、全周波数帯域を2つの部分に分割する。周波数帯域のうち再利用係数が3である部分は、(中継UE用の)セル・エッジ周波数帯域と呼ばれ、周波数帯域のうち再利用係数が1である部分は、(中継バックホールおよびマクロUE用の)セル・センタ周波数帯域と呼ばれる。
【0004】
図1は、従来技術における静的ICIC方式の概略図を示している。
【0005】
一般に、セル・エッジ周波数帯域は、中継UEに割り当てられ、セル・センタ周波数帯域は、マクロUEに割り当てられ、中継バックホール・リンクは、セル・エッジ周波数帯域を中継UEと共用すること、またはセル・センタ周波数帯域をマクロUEと共用することができる。例えば、図1に示されるように、3つのセクタが、すなわち、セクタ0、セクタ1、およびセクタ2が、eNBによってサービスされるセル内に含まれ、セル・エッジ周波数帯域F0は、セクタ0の中継UEに割り当てられ、セル・エッジ周波数帯域F1は、セクタ1の中継UEに割り当てられ、セル・エッジ周波数帯域F2は、セクタ2の中継UEに割り当てられ、セル・センタ周波数帯域F3は、セクタ0、1、2のマクロUEに割り当てられる。周波数帯域F0、F1、F2、F3は、互いに直交する。
【0006】
図2は、典型的なLTE FDDダウンリンク・フレーム構造を示している。
【0007】
図2に示されるように、典型的なLTE FDDシステムの場合、各ダウンリンク・フレームは、10msの長さを有し、0.5msの(0から19までの番号を付けられた)20個のタイム・スロットから成る。サブフレームは、2つの連続するタイム・スロットとして定義され、サブフレームiは、タイム・スロット2iとタイム・スロット2i+1から成る。システム帯域幅が10MHzである場合、各サブフレーム内には、合計で50個のPRB(物理リソース・ブロック)が存在する。
【0008】
図3は、図2に示されたフレーム構造の場合における、静的ICIC方式のリソース割り当ての図を示している。
【0009】
図3に示されるように、セクタ0、1、2の中継UEには、それぞれ、6個のPRBが割り当てられる、すなわち、セル・エッジ周波数帯域のF0(PRB1〜PRB6に対応する)、F1(PRB7〜PRB12に対応する)、F2(PRB13〜PRB18に対応する)が、それぞれ、セクタ0、1、2に割り当てられると、またセクタ0、1、2のマクロUEには、32個のPRBが割り当てられる、すなわち、セル・センタ周波数帯域のF3(PRB19〜PRB50に対応する)が割り当てられると仮定する。
【0010】
しかし、UEが常に均一に分布しているわけではないこと、および各中継の負荷の間には著しい相違があり得ることを考えると、セル・エッジ内において帯域幅リソースを等しく割り当てる静的ICIC方式は、エッジ領域内において利用可能なスペクトルの使用を制限し、スペクトル利用効率を低下させる。図3に示された例によれば、セクタ1内の中継(セル・エッジ)UEの数が、セクタ2内の中継(セル・エッジ)UEの数よりもはるかに多い場合、セクタ1では、深刻な過負荷が出現し、一方、他の2つのセクタでは、空きのPRB6、PRB13、およびPRB14など、使用されていない空きの物理リソース・ブロック(PRB)が存在することさえある。この場合、スペクトル利用効率を改善するには、動的ICIC方式が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来技術における問題に鑑みて、本発明は、中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のためのデバイスおよび方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のためのデバイスが提供され、デバイスは、デバイスによってサービスされるセクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するための中継過負荷判定モジュール(relay overload determining module)と、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することを可能にするための中継リソース借用モジュール(relay resource borrowing module)と、隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタに割り当てられた中継リソースを解放するための中継リソース解放モジュール(relay resource releasing module)とを備える。
【0013】
この場合、中継過負荷判定モジュールは、セクタのリソース分布密度を計算するための、またセクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するためのリソース分布密度計算ユニット(resource distribution density computing unit)と、セクタの計算されたリソース分布密度とセクタのどちらかの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較するための、またセクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも小さい場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、セクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも大きい場合、セクタのこの種類の隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にあると判定するための中継過負荷判定ユニット(relay overload determining unit)とを備えることができる。
【0014】
この場合、セクタのリソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、mki=fki/Nkiとして計算することができる。
【0015】
隣接セクタの平均リソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、
【0016】
【数1】
および
【0017】
【数2】
として計算することができ、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、セルkの隣接セルk’を表し、i’は、セクタiの隣接セクタi’を表し、i’の下付き文字の1および2は、セクタiの2つの種類の隣接セクタi’を表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継ユーザ機器UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す。
【0018】
さらに、セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数は、式
【0019】
【数3】
に従って計算することができる。
【0020】
中継リソース借用モジュールは、セクタがセクタのどちらかの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するための借用条件判定ユニット(borrowing condition determining unit)と、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放した場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタによって解放された共通の中継リソースを借用することを可能にするための中継リソース借用ユニット(relay resource borrowing unit)とを備える。
【0021】
好ましくは、過負荷情報は、接続されたUEの数、過負荷表示(overload indication)OI、高干渉表示(high interference indication)HII、および相対狭帯域送信電力表示(relative narrow band transmitting power indication)RNTPを含むことができ、中継リソースは、セクタ内で中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)である。
【0022】
本発明の別の態様によれば、中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のための方法が提供され、方法は、セクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するステップと、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することを可能にするステップと、隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタに割り当てられた中継リソースを解放するステップとを含む。
【0023】
この場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するためのステップは、セクタのリソース分布密度を計算し、またセクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するステップと、セクタの計算されたリソース分布密度とセクタのどちらかの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較し、またセクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも小さい場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、セクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも大きい場合、セクタのこの種類の隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にあると判定するステップとを含むことができる。
【0024】
この場合、セクタのリソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、mki=fki/Nkiとして計算することができる。
【0025】
隣接セクタの平均リソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、
【0026】
【数4】
および
【0027】
【数5】
として計算することができ、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、セルkの隣接セルk’を表し、i1’およびi2’は、セクタiの2つの種類の隣接セクタを表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す。
【0028】
さらに、セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数は、式
【0029】
【数6】
に従って計算することができる。
【0030】
この場合、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することを可能にするステップは、セクタがセクタのどちらかの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するステップと、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放した場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタによって解放された共通の中継リソースを借用することを可能にするステップとを含むことができる。
【0031】
好ましくは、負荷情報は、接続されたUEの数、過負荷表示OI、高干渉表示HII、および相対狭帯域送信電力表示RNTPを含み、中継リソースは、セクタ内で中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)である。
【0032】
上述のことから、ユーザが均一に分布していない場合、またはユーザの移動性が考慮される場合、隣接セルにおいて適応的な動的ICICリソース割り当てを実行する、本発明によって提案される方式は、隣接セルにおいてセル・エッジ周波数帯域を等しく割り当てる従来の静的ICIC方式と比較して、スペクトル効率を大きく改善できることが分かる。
【0033】
本発明の上記および他の態様、特徴、および利点は、添付の図面を併用する、本発明の非制限的な実施形態についての以下の詳細な設計からより明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来技術の静的ICIC方式の概略図である。
【図2】典型的なLTE FDDダウンリンク・フレーム構造を示す図である。
【図3】図2に示されるフレーム構造の場合における、静的ICIC方式のリソース割り当てを示す図である。
【図4】本発明の概略的な一実施形態による、セル間干渉調整デバイス400の構造ブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態による、中継を用いるマルチセル構成および対応するリソース割り当てを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による、図5のマルチセル構成の下での動的セル間干渉調整ICIC方式のフローチャートである。
【図7a】本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式のリソース割り当てを示す図である。
【図7b】本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式のリソース割り当てを示す図である。
【図8a】本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式の別のリソース割り当てを示す図である。
【図8b】本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式の別のリソース割り当てを示す図である。
【図9】ワイヤレス・セルラ・システムにおける本発明の方法およびデバイスの性能評価を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の概略的な実施形態が、添付の図面を併用して、今から詳細に説明される。概略的な実施形態では、LTEシステムが例として取り上げられる。しかし、本発明がLTEシステムに限定されないこと、また概略的な実施形態は、説明を目的としたものにすぎず、例と見なすべきであり、本発明に対するいかなる制約ともならないことは、当業者であれば理解されよう。本発明の実施形態を利用するすべてのソリューションは、本発明の保護範囲内に包含される。
【0036】
本発明の実施形態は、中継支援セルラ・ネットワークにおける動的セル間干渉調整ICICのための新規なソリューションを提案する。本発明の基本的なアイデアは、セルの各セクタについて、セクタの隣接セクタ内の中継UEの分布状態に従って、リソース、すなわち、それぞれのセクタ内の中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)を、セルとセルの隣接セルの間で動的に調整するというものである。このようにして、中継UEが密に分布するセクタの場合、セクタは、UEが疎に分布する隣接セクタから、それまでは前記隣接セクタ内の中継UEに割り当てられていたソースを借用することができ、その結果、スペクトル利用効率を大きく改善することができる。
【0037】
図4は、本発明の概略的な一実施形態による、セル間干渉調整デバイス400の構造ブロック図を示している。図4に示されるように、中継支援セルラ・ネットワークでは、eNBによって実施され得るセル間干渉調整デバイス400は、デバイスによってサービスされるセクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報(例えば、負荷情報は、接続されたUEの数、過負荷表示OI、高干渉表示HII、および相対狭帯域送信電力表示RNTPを含むことができる)に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するための中継過負荷判定モジュール401と、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソース(中継リソースは、セクタ内の中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)、すなわち、セル・エッジ周波数帯域のことを指すことができる)をセクタが借用することを可能にするための中継リソース借用モジュール402と、隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタに割り当てられた中継リソースを解放するための中継リソース解放モジュール403とを備えることができる。
【0038】
中継過負荷判定モジュール401は、セクタのリソース分布密度を計算するための、またセクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するためのリソース分布密度計算ユニット4011と、セクタの計算されたリソース分布密度とどちらかの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較するための、またセクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも小さい場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、セクタのリソース分布密度がこの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度よりも大きい場合、セクタのこの種類の隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にあると判定するための中継過負荷判定ユニット4012とを備える。
【0039】
中継リソース借用モジュール402は、セクタがセクタのどちらかの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するための借用条件判定ユニット4201と、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放した場合、セクタがセクタのこの種類の隣接セクタによって解放された共通の中継リソースを借用することを可能にするための中継リソース借用ユニット4022とを備える。
【0040】
この場合、セクタのリソース分布密度は、以下の式(1)に従って計算することができる。
mki=fki/Nki 式(1)
【0041】
セクタの2つの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度は、以下の式(2)および式(3)に従って、すなわち、
【0042】
【数7】
【0043】
【数8】
として計算することができ、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、セルkの隣接セルk’を表し、i’は、セクタiの隣接セクタi’を表し、i’の下付き文字の1および2は、セクタiの2つの種類の隣接セクタi’を表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継ユーザ機器UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す。
【0044】
さらに、セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数は、式(4)に従って計算することができる。
【0045】
【数9】
【0046】
本発明の実施形態のeNBは、個別の機能モジュールの形式で説明されたが、図4に示される各コンポーネントは、実際には複数のデバイスによって実施することができ、示される複数のコンポーネントは、1つのチップに、または1つの隣接デバイスに統合することができる。eNBは、他の目的のための他の任意のユニットを備えることができる。
【0047】
以下では、本発明の一実施形態によるセル間干渉調整のための方法が、図5〜図8を参照して説明され、その際、LTE FDDダウンリンク送信が、例として取り上げられる。本発明はLTE FDDダウンリンク送信に限定されず、他のワイヤレス分野にも適用できることを理解されたい。
【0048】
図5は、中継を用いるマルチセル構成および対応するリソース割り当てを示している。図5に示されるように、この構成には4つのeNBが示されており、それぞれ、参照番号eNB1、eNB2、eNB3、およびeNB4を有する。eNBk(k=1、2、3、4)の場合、eNBkによってサービスされるセルkは、3つのセクタ、すなわち、セクタ0、1、2を含む。セル・エッジ周波数帯域Fk0は、セクタ0内の中継UEに割り当てられ、セル・エッジ周波数帯域Fk1は、セクタ1内の中継UEに割り当てられ、セル・エッジ周波数帯域Fk2は、セクタ2内の中継UEに割り当てられ、セル・センタ周波数帯域F3は、セクタ0、1、2のマクロUEに割り当てられる。
【0049】
図6は、本発明の一実施形態による、図5のマルチセル構成の下での動的セル間干渉調整ICIC方式のフローチャートを示している。
【0050】
図7aおよび図7bは、本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式のリソース割り当てを示している。
【0051】
また、図2に示される典型的なLTE FDDダウンリンク・フレーム構造を例に取ると、システム帯域幅が10MHzである場合、各サブフレーム内の物理リソース・ブロック(PRB)の総数は50である。
【0052】
ステップ601において、初期セル・リソース割り当てが実行される。図3に示されたものと同様に、eNBkの場合も、セクタ0、1、2内の中継UEには、それぞれ、6個のPRBが割り当てられ、すなわち、セル・エッジ周波数帯域のFk0(PRB1〜PRB6に対応する)、Fk1(PRB7〜PRB12に対応する)、Fk2(PRB13〜PRB18に対応する)が、それぞれ、セクタ0、1、2に割り当てられ、セクタ0、1、2のマクロUEに対しては、32個のPRB、すなわち、セル・センタ周波数帯域のF3(PRB19〜PRB50に対応する)が割り当てられる。
【0053】
説明のため、セクタ0、セクタ1、およびセクタ2は、マルチセル構成における3つの種類のセクタと呼ばれる。
【0054】
ステップ602において、あるセクタに関して、セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、またはセクタの隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかが判定される。ステップ603は、セクタがセクタの隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合に実行され、ステップ604は、セクタの隣接セクタがセクタに対して中継過負荷状態にある場合に実行される。
【0055】
図5に示されるように、このステップは、eNB3のセクタ0を例に取って説明される。セクタ0は、eNB1のセクタ2、eNB2のセクタ1およびセクタ2、ならびにeNB4のセクタ1に隣接している。eNB3は、X2インタフェースを介して、eNB1、eNB2、およびeNB4と通信し、これらの隣接eNBからのこれらの隣接セクタについての負荷情報に従って、これらのセクタの中継負荷ステータスを決定する。
【0056】
a.eNB3は、式(1)に従って、eNB3のセクタ0のリソース分布密度mkiを、すなわち、セクタ0内の各中継UEに割り当てられたPRBの数を計算することができる。
【0057】
b.eNB3は、
式(2)および式(3)に従って、
セクタ0の2つの種類の隣接セクタの平均リソース分布密度
【0058】
【数10】
および
【0059】
【数11】
を計算することができ、ここで、
【0060】
【数12】
は、セクタiの周囲の一方の種類のセクタの平均リソース分布密度を表し、
【0061】
【数13】
は、セクタiの周囲の別の種類のセクタの平均リソース分布密度を表す。セクタiがeNB3のセクタ0である場合を例に取ると、
【0062】
【数14】
は、セクタ0の周囲の3つのセクタ1(図5における真上、左下、および右下のセクタ)の平均リソース分布密度を表し、
【0063】
【数15】
は、セクタ0の周囲の3つのセクタ2(図5における真下、左上、および右上のセクタ)の平均リソース分布密度を表す。
【0064】
c.
【数16】
である場合、セクタiが中継過負荷状態にあると判定され、その後、ステップ603が実行され、そうではなく、
【0065】
【数17】
である場合、セクタi’が中継過負荷状態にあると判定され、その後、ステップ604が実行される。
【0066】
図7aに示されるように、セクタiがeNB3のセクタ0である場合を例に取ると、
【0067】
【数18】
である場合、eNB3は、セクタ0がセクタ0の周囲の3つのセクタ1に対して中継過負荷状態にあると判定し、その後、ステップ603が実行される。
【0068】
【数19】
である場合、eNB3は、セクタ0の周囲の3つのセクタ1がセクタ0に対して中継過負荷状態にあると判定し、その後、ステップ604が実行される。
【0069】
ステップ603において、セクタの隣接セクタによって解放された中継リソースをセクタが借用することが可能になる。
【0070】
この実施形態では、3つのセクタ1がすべて、共通のPRBを解放したかどうかが判定される。図7bに示されるように、3つのセクタ1の各々がPRB7を解放した場合、すなわち、3つのセクタ1における中継のいずれもがPRB7を使用しない場合、セクタ0における中継は、PRB7を借用すること、すなわち、3つのセクタ1によってもはや使用されていないPRB7を使用することができる。このようにして、リソース割り当ては、図7aの初期状態から図7bの調整状態に推移する。
【0071】
ステップ604において、セクタに割り当てられた中継リソースが、隣接セクタの負荷情報に従って解放される。
【0072】
eNB3は、式(4)に従って、セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数を計算する。その数がeNB3によって、
【0073】
【数20】
であると計算されたと仮定すると、eNB3は、セクタ0が、3つのセクタ1による借用のために、セクタ1に隣接するリソース、すなわち、2つのPRB(すなわち、PRB5およびPRB6)を解放することを可能にする。
【0074】
ここまでで、eNB3は、eNB3に隣接する3つのeNBと調整を行うことによって、eNB3内の1つのセクタのための処理を完了する。
【0075】
eNB3は、上述の処理をeNB3のセクタ1およびセクタ2に対しても実行することができる。
【0076】
図8aおよび図8bは、本発明の一実施形態による、図2に示されるフレーム構造の場合における、動的ICIC方式の別のリソース割り当てを示している。図8aおよび図8bに示されるように、セクタ1が過負荷である場合、セクタ1の周囲の3つのセクタ0が共通のPRBを解放したかどうか、およびセクタ1の周囲の3つのセクタ2が共通のPRBを解放したかどうかが判定される。この実施形態では、3つのセクタ0の各々が共通のPRB6を解放し3つのセクタ2の各々が共通のPRB13およびPRB14を解放し、その後、セクタ1が、PRB6ならびにPRB13およびPRB14を借用することが仮定される。このようにして、リソース割り当ては、図8aの初期状態から図8bの状態に推移する。同様に、セクタ2に対しても対応する計算および判定を実行して、リソース割り当てを調整することができる。
【0077】
eNB3は、eNB3の周囲の6つのeNBとの調整を通して、eNB3の3つのセクタの処理を実施することができる。このようにして、各eNBは、eNB3と同じ処理を実行し、その結果、各eNBは、その6つの隣接eNBとの調整を継続的に行って、それぞれのセクタにおいて中継UEにソースを動的に割り当てる。
【0078】
以下の表1は、ワイヤレス・セルラ・システムにおいて、本発明の方法およびデバイスを使用して、シミュレーションを行うときに利用された、パラメータを列挙している。
【0079】
【表1】
【0080】
以下の表2は、表1のパラメータ構成に基づいたシミュレーションの結果を列挙している。
【0081】
【表2】
【0082】
シミュレーション・プロセスにおいて、UEの分布は、非一様に設定され、分布は、期間毎にランダムに変化する。本発明の実施形態によって提案された方法を使用した場合、セル平均スペクトル効率とセル・エッジ・スペクトル効率の両方が改善されることが、シミュレーション結果から分かる。
【0083】
図9は、ワイヤレス・セルラ・システムにおける本発明の方法およびデバイスの性能評価を示している。本発明によって提案される動的ICIC方式は、従来の静的ICIC方式と比較して、性能を大きく改善させたことが、図9から分かる。
【0084】
結論として、中継UEの非一様分布および中継UEの移動に起因するリソースの浪費は低減され、スペクトル効率は、中継UEに割り当てられるリソースを中継UEの分布状態に従って動的に調整することによって、大きく改善される。
【0085】
様々な上述の方法のステップが、プログラムされたコンピュータによって実行され得ることは、当業者であれば容易に理解されよう。本明細書では、いくつかの実施形態は、例えば、デジタル・データ記憶媒体などの、機械またはコンピュータ可読プログラム記憶デバイスと、命令からなる符号化された機械実行可能またはコンピュータ実行可能プログラムとを包含することも意図しており、前記命令は、前記上述の方法のステップのいくつかまたはすべてを実行する。プログラム記憶デバイスは、例えば、磁気ディスクおよび磁気テープ、ハード・ドライブ、または光学的に可読なデジタル・データ記憶媒体などの、デジタル記憶、磁気記憶媒体とすることができる。実施形態は、上述の方法の前記ステップを実行するために、記憶媒体上に記録されたプログラムを実行するようにプログラムされたコンピュータを包含することも意図している。
【0086】
図面に関連付けて説明された説明は、本発明を説明するために提供されたにすぎない。したがって、本明細書において明示的に説明されず、または示されずとも、本発明の原理を具現し、本発明の主旨および範囲内に含まれる様々な構成を当業者が考案できることが理解されよう。さらに、本明細書に挙げたすべての例は、本発明の原理と、当技術分野を進展させるために発明者らによって与えられた概念とを読者が理解する助けとなるように、もっぱら教育的目的を明白に担うことを主として意図しており、そのような特別に挙げられた例および条件に限定するものと解釈すべきではない。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態について述べる本明細書のすべての言明、ならびに本発明の原理、態様、および実施形態の特定の例は、それらの均等物を包含することを意図している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のためのデバイスであって、
前記デバイスによってサービスされるセクタに関して、前記セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、または前記セクタの前記隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するための中継過負荷判定モジュールと、
前記セクタが前記セクタの前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタによって解放された中継リソースを前記セクタが借用することを可能にするための中継リソース借用モジュールと、
前記隣接セクタが前記セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタに割り当てられた中継リソースを解放するための中継リソース解放モジュールと
を備えるデバイス。
【請求項2】
前記中継過負荷判定モジュールが、
前記セクタのリソース分布密度を計算するための、また前記セクタの前記隣接セクタの前記負荷情報に従って、前記セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するためのリソース分布密度計算ユニットと、
前記セクタの前記計算されたリソース分布密度と前記セクタのどちらかの種類の前記隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較するための、また前記セクタの前記リソース分布密度がこの種類の隣接セクタの前記平均リソース分布密度よりも小さい場合、前記セクタが前記セクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、前記セクタの前記リソース分布密度がこの種類の隣接セクタの前記平均リソース分布密度よりも大きい場合、前記セクタのこの種類の隣接セクタが前記セクタに対して中継過負荷状態にあると判定するための中継過負荷判定ユニットと
を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記セクタの前記リソース分布密度が、以下の式に従って、すなわち、mki=fki/Nkiとして計算され、
前記隣接セクタの前記平均リソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、
【数1】
および
【数2】
として計算され、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、前記セルkの隣接セルk’を表し、i’は、前記セクタiの隣接セクタi’を表し、i’の下付き文字の1および2は、前記セクタiの前記2つの種類の隣接セクタi’を表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継ユーザ機器UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す、
請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数が、式
【数3】
に従って計算される、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記中継リソース借用モジュールが、
前記セクタが前記セクタのどちらかの種類の前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するための借用条件判定ユニットと、
この種類の隣接セクタが前記共通の中継リソースを解放した場合、前記セクタが前記セクタのこの種類の隣接セクタによって解放された前記共通の中継リソースを借用することを可能にするための中継リソース借用ユニットと
を備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項6】
前記負荷情報が、接続されたUEの数、過負荷表示OI、高干渉表示HII、および相対狭帯域送信電力表示RNTPを含み、
前記中継リソースが、セクタ内で前記中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)である、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のための方法であって、
セクタに関して、前記セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、または前記セクタの前記隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するステップと、
前記セクタが前記セクタの前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタによって解放された中継リソースを前記セクタが借用することを可能にするステップと、
前記隣接セクタが前記セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタに割り当てられた中継リソースを解放するステップと
を含む方法。
【請求項8】
前記セクタの前記隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、または前記セクタの前記隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するための前記ステップが、
前記セクタのリソース分布密度を計算し、また前記セクタの前記隣接セクタの前記負荷情報に従って、前記セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するステップと、
前記セクタの前記計算されたリソース分布密度と前記セクタのどちらかの種類の前記隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較し、また前記セクタの前記リソース分布密度がこの種類の隣接セクタの前記平均リソース分布密度よりも小さい場合、前記セクタが前記セクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、前記セクタの前記リソース分布密度がこの種類の隣接セクタの前記平均リソース分布密度よりも大きい場合、前記セクタのこの種類の隣接セクタが前記セクタに対して中継過負荷状態にあると判定するステップと
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記セクタの前記リソース分布密度が、以下の式に従って、すなわち、mki=fki/Nkiとして計算され、
前記隣接セクタの前記平均リソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、
【数4】
および
【数5】
として計算され、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、前記セルkの隣接セルk’を表し、i1’およびi2’は、前記セクタiの前記2つの種類の隣接セクタを表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数が、式
【数6】
に従って計算される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記セクタが前記セクタの前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタによって解放された中継リソースを前記セクタが借用することを可能にする前記ステップが
前記セクタが前記セクタのどちらかの種類の前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するステップと、
この種類の隣接セクタが前記共通の中継リソースを解放した場合、前記セクタが前記セクタのこの種類の隣接セクタによって解放された前記共通の中継リソースを借用することを可能にするステップと
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記負荷情報が、接続されたUEの数、過負荷表示OI、高干渉表示HII、および相対狭帯域送信電力表示RNTPを含み、
前記中継リソースが、セクタ内で前記中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)である、
請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項1】
中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のためのデバイスであって、
前記デバイスによってサービスされるセクタに関して、前記セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、または前記セクタの前記隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するための中継過負荷判定モジュールと、
前記セクタが前記セクタの前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタによって解放された中継リソースを前記セクタが借用することを可能にするための中継リソース借用モジュールと、
前記隣接セクタが前記セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタに割り当てられた中継リソースを解放するための中継リソース解放モジュールと
を備えるデバイス。
【請求項2】
前記中継過負荷判定モジュールが、
前記セクタのリソース分布密度を計算するための、また前記セクタの前記隣接セクタの前記負荷情報に従って、前記セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するためのリソース分布密度計算ユニットと、
前記セクタの前記計算されたリソース分布密度と前記セクタのどちらかの種類の前記隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較するための、また前記セクタの前記リソース分布密度がこの種類の隣接セクタの前記平均リソース分布密度よりも小さい場合、前記セクタが前記セクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、前記セクタの前記リソース分布密度がこの種類の隣接セクタの前記平均リソース分布密度よりも大きい場合、前記セクタのこの種類の隣接セクタが前記セクタに対して中継過負荷状態にあると判定するための中継過負荷判定ユニットと
を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記セクタの前記リソース分布密度が、以下の式に従って、すなわち、mki=fki/Nkiとして計算され、
前記隣接セクタの前記平均リソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、
【数1】
および
【数2】
として計算され、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、前記セルkの隣接セルk’を表し、i’は、前記セクタiの隣接セクタi’を表し、i’の下付き文字の1および2は、前記セクタiの前記2つの種類の隣接セクタi’を表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継ユーザ機器UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す、
請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数が、式
【数3】
に従って計算される、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記中継リソース借用モジュールが、
前記セクタが前記セクタのどちらかの種類の前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するための借用条件判定ユニットと、
この種類の隣接セクタが前記共通の中継リソースを解放した場合、前記セクタが前記セクタのこの種類の隣接セクタによって解放された前記共通の中継リソースを借用することを可能にするための中継リソース借用ユニットと
を備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項6】
前記負荷情報が、接続されたUEの数、過負荷表示OI、高干渉表示HII、および相対狭帯域送信電力表示RNTPを含み、
前記中継リソースが、セクタ内で前記中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)である、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
中継支援セルラ・ネットワークにおけるセル間干渉調整のための方法であって、
セクタに関して、前記セクタの隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、または前記セクタの前記隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するステップと、
前記セクタが前記セクタの前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタによって解放された中継リソースを前記セクタが借用することを可能にするステップと、
前記隣接セクタが前記セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタに割り当てられた中継リソースを解放するステップと
を含む方法。
【請求項8】
前記セクタの前記隣接セクタの負荷情報に従って、前記セクタが中継過負荷状態にあるかどうか、または前記セクタの前記隣接セクタが中継過負荷状態にあるかどうかを判定するための前記ステップが、
前記セクタのリソース分布密度を計算し、また前記セクタの前記隣接セクタの前記負荷情報に従って、前記セクタの2つの種類の隣接セクタそれぞれの平均リソース分布密度を計算するステップと、
前記セクタの前記計算されたリソース分布密度と前記セクタのどちらかの種類の前記隣接セクタの平均リソース分布密度とを比較し、また前記セクタの前記リソース分布密度がこの種類の隣接セクタの前記平均リソース分布密度よりも小さい場合、前記セクタが前記セクタのこの種類の隣接セクタに対して中継過負荷状態にあると判定し、前記セクタの前記リソース分布密度がこの種類の隣接セクタの前記平均リソース分布密度よりも大きい場合、前記セクタのこの種類の隣接セクタが前記セクタに対して中継過負荷状態にあると判定するステップと
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記セクタの前記リソース分布密度が、以下の式に従って、すなわち、mki=fki/Nkiとして計算され、
前記隣接セクタの前記平均リソース分布密度は、以下の式に従って、すなわち、
【数4】
および
【数5】
として計算され、ここで、kは、セルkを表し、iは、セクタiを表し、k’は、前記セルkの隣接セルk’を表し、i1’およびi2’は、前記セクタiの前記2つの種類の隣接セクタを表し、fkiは、セルkのセクタi内の中継UEに割り当てられたPRBの総数を表し、Nkiは、セルkのセクタi内の中継UEの数を表す、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記セクタに割り当てられた中継リソースから解放される中継リソースの数が、式
【数6】
に従って計算される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記セクタが前記セクタの前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、前記セクタの前記隣接セクタによって解放された中継リソースを前記セクタが借用することを可能にする前記ステップが
前記セクタが前記セクタのどちらかの種類の前記隣接セクタに対して中継過負荷状態にある場合、この種類の隣接セクタが共通の中継リソースを解放したかどうかを判定するステップと、
この種類の隣接セクタが前記共通の中継リソースを解放した場合、前記セクタが前記セクタのこの種類の隣接セクタによって解放された前記共通の中継リソースを借用することを可能にするステップと
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記負荷情報が、接続されたUEの数、過負荷表示OI、高干渉表示HII、および相対狭帯域送信電力表示RNTPを含み、
前記中継リソースが、セクタ内で前記中継UEに割り当てられた物理リソース・ブロック(PRB)である、
請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【公表番号】特表2013−520040(P2013−520040A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552223(P2012−552223)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際出願番号】PCT/CN2010/000204
【国際公開番号】WO2011/097764
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際出願番号】PCT/CN2010/000204
【国際公開番号】WO2011/097764
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】
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