説明

中継通信制御方法

【課題】移動通信システムにおいて、基地局がリレーステーション(RS)を通した移動端末機との通信可否を決定するために、基地局領域内の移動端末機がRSを通してサービスを受けているとき、RSと端末との間のチャネル状態をRSが基地局に報告する方法を提供する。
【解決手段】基地局及び少なくとも一つの端末と通信する特定の第1リレーステーションにおいて、特定の第1端末とのチャネル品質を測定する段階と;前記測定されたチャネル品質と臨界値とを比較し、前記比較結果によって前記基地局に報告メッセージを伝送する段階と;を含んで構成されており、前記報告メッセージは、前記基地局と通信する前記第1端末及び特定の第2リレーステーションのうち少なくとも何れか一つに対するチャネル品質を前記基地局が測定するように要請するメッセージであることを特徴とするチャネル状態報告方法を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リレーステーション(Relay Station)が含まれる通信システムでの通信方法に関するもので、より具体的には、基地局がリレーステーション(以下、‘RS'と略称する。)を通した移動端末機との通信可否を決定するように、RSと端末との間のチャネル状態をRSが基地局に報告する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リレーステーションは、移動通信システムのセルカバレッジ拡張及びスループット増大のために提示された。RSは、既存のIEEE802.16e端末を支援し、BS(Base Station)の一部機能を有しており、PMP基盤のRSのネットワーク進入(network entry)機能、移動性(mobility)、RRM、保安機能を含むアクティブリピーター(active repeater)の機能を行う。前記RSは、送信端から受信した信号を復号化した後、これを再び符号化して受信端に伝達することで、ノイズを除去することができる。また、前記RSは、より高いデータレート符号化を使用して高いスループットを得られるデジタル増幅器の役割をする。しかしながら、前記RSには、復号化過程と符号化過程で発生する遅延(Delay)の問題が存在する。また、前記RSには、PMPモードの下位互換性(backward compatibility)の問題が存在する。
【0003】
前記RSの種類は、移動性によって次のように分類される。
【0004】
1.Fixed RS:永久的に固定され、陰影地域でのサービス提供やセルカバレッジ増大のために使用される。単純リピーターの機能も行える。
【0005】
2.Nomadic RS:使用者が突然に増加するときに臨時に設置したり、建物内で任意に移動可能なRSである。
【0006】
3.Mobile RS:バスや地下鉄などの大衆交通に装着可能なRSである。
【0007】
また、前記RSは、周波数帯域の使用方法によって三つの方法に分けられる。
【0008】
第1方法:基地局が使用する周波数帯域と関係のない新しい周波数帯域を使用してサービスする方法。
【0009】
第2方法:基地局が使用する周波数帯域を使用して、RSが割当を受けてサービスする方法。
【0010】
第3方法:基地局と同一の周波数帯域を使用して、基地局に受信された制御信号やデータを単純増幅後に伝達してサービスする方法である。
【0011】
図1は、RSが存在するネットワークを示した図である。前記RSの基本的な目標は、基地局のサービス領域を拡張したり、陰影地域に設置することでサービスを円滑にすることにある。
【0012】
既存のRSのフレーム構造の一例は、図2に示す通りである。
【0013】
フレーム内に、RSのダウンリンク領域(DL Relay zone)とアップリンク領域(UL Relay zone)を設定する。基地局がRSに伝送するデータは、フレームのダウンリンクにバースト形態で割り当て、RSが移動端末機に伝送するデータは、RSのダウンリンク領域に割り当てる。移動端末機が基地局に伝送するデータがある場合は、RSのアップリンク領域で各端末に割り当てられた領域に伝送し、RSは、このデータをアップリンクでRSに割り当てられた領域に含む。
【0014】
既存のOFDMA物理階層のフレーム構造は、図3に示す通りである。
【0015】
ダウンリンク副フレームは、物理階層での同期化と等化のために使用されるプリアンブルから開始し、その次に、ダウンリンクとアップリンクに割り当てられるバーストの位置と用途を定義する放送形態のダウンリンクマップ(DL-MAP)メッセージとアップリンクマップ(UL-MAP)メッセージを通してフレーム全体に対する構造を定義する。
【0016】
下記の表1と表2は、DL-MAPメッセージとUL-MAPメッセージの一例をそれぞれ示している。
【0017】
前記DL-MAPメッセージは、バーストモード物理階層でダウンリンク区間に割り当てられたバーストの用途を定義し、前記UL-MAPメッセージは、アップリンク区間に割り当てられたバーストの用途を定義する。DL-MAPを構成する情報要素(Information Element:IE)は、DIUC(Downlink Interval Usage Code)、CID(Connection ID)及びバーストの位置情報(副チャネルオフセット、シンボルオフセット、副チャネル数、シンボル数)を含み、これによって使用者がダウンリンクトラフィック区間を区分する。一方、UL-MAPメッセージを構成する情報要素は、各CID(Connection ID)別にUIUC(Uplink Interval Usage Code)によって用途が決まり、デュレーション(duration)によって該当区間の位置が規定される。ここで、UL-MAPで使用されるUIUC値によって区間別用途が決まり、各区間は、それ以前のIE開始点からUL-MAP IEで規定されたデュレーションだけ離れた地点から開始する。
【0018】
以下、UL-MAPに対して説明する。
【0019】
前記UL-MAPは、アップリンクチャネルに対する使用権限を割り当てる。それぞれのアップリンク区間の使用法を定義する連続的な情報要素を使用してアップリンクバーストに対する使用法を定義し、OFDMAシンボルと副チャネルのブロックの単位として割り当てられるアップリンク資源の使用法を定義する。
【0020】
以下、UL MAPに対する情報要素(UL-MAP IE(Information Element))を説明する。前記UL MAPに対する情報要素(UL-MAP IE)は、アップリンクに対する帯域割当情報を指定する。それぞれのUL-MAPメッセージは、最後のバーストの端を表示するために少なくとも一つのIEを含む。UL-MAPによって伝送される各IEの順序は、使用される物理階層によって決定される。CIDは、IEをユニキャスト、マルチキャスト及びブロードキャスト住所に割り当てる。帯域幅許可が割り当てられるように明示的に指定される場合、CID値として端末の基本的な(basic) CIDが使用される。UIUCは、アップリンク使用形態とこれと関連したアップリンクバーストプロファイルを指定するために使用される。UL-MAPで使用される各UIUCの場合、UCDにUplink_Burst_Profileが含まれるべきである。各IEは、全て端末によって支援されるべきである。基地局は、UL-MAPメッセージを生成するとき、これら情報要素のうち何れを使用しても構わない。
【0021】
【表1】

【0022】
【表2】

【0023】
【表3−1】

【0024】
【表3−2】

以下、既存の移動通信システムで基地局が移動端末機に対するダウンリンク信号品質情報を要請する方法であるCQICHチャネルとREP-REQ/RSP MACメッセージの動作を説明する。
【0025】
(1)CQICHチャネル
基地局が移動端末機に対するダウンリンクの信号品質情報を獲得するための方法として、アップリンクの2次元マップで一部区域をCQICH専用チャネルとして予め割り当てた後、端末ごとに使用すべきサブチャネルを指定する方法がある。
【0026】
図3に示すように、UL−MAP内のUL−MAP IEでFAST−FEEDBACKチャネルを用いてCQICHチャネル用区域を予め割り当てた後、CQICH_Alloc_IEまたはCQICH_Enhance_Allocation_IEを用いて各端末ごとにスロットを指定する。例えば、MS#1はCQICH#1を指定し、MS#2はCQICH#2とCQICH#3を指定し、MS#3はCQICH#4を指定することができる。
【0027】
CQICH_Alloc_IEは、端末のアップリンクにCQICHを動的に割り当てたり、割り当てられた領域を取り消す。一旦割り当てられると、端末は、割り当てられたCQICH領域を通して信号品質情報をCQICH_Alloc_IEに設定された周期で伝送する。割り当てられたCQICHを端末が取り消すと、すなわち、CQICH_Alloc_IEにデュレーション=0と設定されると、端末は、基地局に信号品質情報を伝送しない。
【0028】
【表4−1】

【0029】
【表4−2】

【0030】
【表4−3】

(2)REP−REQ/RSP MACメッセージ
A.REP−REQ(Channel measurement Report Request)
本メッセージは、11GHz以下の帯域で作動する基地局が端末のRSSI及びCINRなどのダウンリンクチャネル測定結果を要請するときに使用される。
【0031】
【表5−1】

REP−REQメッセージのTLVエンコードされたパラメーターは、次の表に示す通りである。
【0032】
【表5−2】

信号品質情報報告応答(Report Response)メッセージは、端末に受信された報告要請(Report Request)チャネル測定目録の応答のために使用されるべきである。
【0033】
【表5−3】

【0034】
【表5−4】

【0035】
【表5−5】

B.REP-RSP(Channel measurement Report Response)
このメッセージは、受信された報告要請内で列挙された各チャネル測定に応答するために移動端末機によって使用される。端末は、受信されたチャネル測定結果要請メッセージ(Channel measurement Report Request)に羅列された各チャネルに対する測定結果をチャネル測定結果応答メッセージ(Channel measurement Report Response)に含ませて伝送する。報告されるチャネル品質の種類は、現在基地局との通信に使用されているチャネルの種類によって決定される。以下、表6Aは、前記チャネル測定結果応答メッセージのフォーマットを示している。
【0036】
【表6−1】

チャネル測定結果応答メッセージを通して報告される内容及びチャネル終了(Channel type)に関する報告は、下記の表6Bのパラメーターで構成される
【0037】
【表6−2】

従来技術で言及したRSは、基地局と端末との間に固定的に装着されるか、移動中の大衆共通に装着されるので、基地局のサービス領域カバーレッジの拡大または陰影地域の解消のために使用できる。しかしながら、従来技術には、基地局と端末がどの時に直接通信を行い、どの時にRSを通した中継通信を行うのかを提示していない。
【0038】
既存の通信システムは、基地局と移動端末機との間のダウンリンク/アップリンクチャネルに対する信号品質情報を前記基地局が前記端末から直接的に受信し、ハンドオーバーを行う方法を提供する。ただし、従来の技術には、前記RSが含まれる通信システムに対して、チャネル環境の変化によって前記端末、RS及び基地局が互いに通信する方法を提供していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0039】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するためのもので、その目的は、基地局と端末がどの時に直接通信を行い、どの時にRSを通した中継通信を行うのかを提示できる中継通信制御方法を提供することにある。
【0040】
また、前記RSが含まれる通信システムに対して、チャネル環境の変化によって前記端末、RS及び基地局が互いに通信する方法を提供できる中継通信制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0041】
上記の目的を達成するための本発明は、リレーステーションを備えた広帯域無線接続システムに適用される中継通信制御方法において、基地局と端末との間のチャネル状態に関する情報を獲得する段階と;前記チャネル状態情報を検査した結果、定められた条件を満足する場合、前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態に関する情報を獲得する段階と;前記基地局と端末との間のチャネル状態と、前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態とを比較する段階と;前記比較結果によって、直接通信または中継通信を行う段階と;を含んで構成される。
【0042】
また、本発明は、リレーステーションを備えた広帯域無線接続システムに適用される中継通信制御方法において、周期的に、基地局と端末との間のチャネル状態に関する情報及び前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態に関する情報を獲得する段階と;前記基地局と端末との間のチャネル状態と、前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態とを比較する段階と;前記比較結果によって、直接通信または中継通信を行う段階と;を含んで構成される。
【0043】
本発明は、RSを通して基地局と通信する端末に関するものである。本発明は、RSと端末との間のアップリンク/ダウンリンク信号品質情報が悪くなったとき、RSが基地局に報告する方法を提供する。本発明は、基地局領域内の端末機がRSを通してサービスを受けているとき、RSと端末との間のチャネル状態をRSが基地局に報告するメカニズムを定義する。また、本発明は、特定の第1RSを通してリレーしていたサービスを特定の第2RSを通してリレーする方法を提供する。
【0044】
本発明に係るチャネル状態報告方法は、基地局及び少なくとも一つの端末と通信する特定の第1リレーステーションにおいて、特定の第1端末とのチャネル品質を測定する段階と;前記測定されたチャネル品質と臨界値とを比較し、前記比較結果によって前記基地局に報告メッセージを伝送する段階と;を含んで構成されており、前記報告メッセージは、前記基地局と通信する前記第1端末及び特定の第2リレーステーションのうち少なくとも何れか一つに対するチャネル品質を前記基地局が測定するように要請するメッセージであることを特徴とする。
【0045】
また、本発明に係るチャネル状態報告方法は、一つ以上の端末及び一つ以上のリレーステーションのうち少なくとも何れか一つと通信する基地局において、特定の第1端末をリレーする特定の第1リレーステーションからチャネル品質測定を要請する報告メッセージを受信する段階と、前記報告メッセージによって、前記第1端末及び特定の第2リレーステーションのうち少なくとも何れか一つに対するチャネル品質を測定する段階と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0046】
また、本発明に係るチャネル状態報告方法は、一つ以上のリレーステーション及び少なくとも一つの基地局を含む通信システムと通信する端末において、特定の第1リレーステーションにデータを伝送する段階と、前記伝送データによって測定されたチャネル品質にしたがって選択されるデータ経路を通して伝送されるデータを受信する段階と、を含んで構成されており、前記データ経路は、前記測定されたチャネル品質と、特定の第2リレーステーション及び前記基地局のうち何れか一つと前記端末との間のチャネル品質とを比較した結果によって決定されることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
データのアップリンク信号品質を確認し、信号品質情報を信号品質測定報告応答メッセージ(REP−RSDetect−RSP)を通して基地局に伝送する(S707)。
【0048】
基地局に伝送するデータがない場合、第2端末は、周期的なレンジングを実施する。すなわち、第2端末は、レンジング要請メッセージ(RNG−REQ)を伝送し(S708、S709)、第2RSは、第2端末から獲得したレンジング要請メッセージ(RNG−REQ)からアップリンク信号品質情報を確認することができる。第2RSは、受信した端末のアップリンク信号品質情報を信号品質測定報告応答メッセージ(REP−RSDetect−RSP)の形態で基地局に伝送する(S710)。前記受信した各情報を用いて、基地局と端末が直接通信を行うときの信号品質が、RSを用いて基地局と端末が中継通信を行うときの信号品質より良いと判断されると、基地局は端末と直接通信を行う。一方、基地局と端末が直接通信を行うときの信号品質が、RSを用いて基地局と端末が中継通信を行うときの信号品質より低いと判断されると、基地局はRSを用いた中継通信を行う。
【0049】
基地局は、RSを通して端末にサービスを提供する(S711、S712)。基地局がRSを通して受信した端末のアップリンク信号品質情報より、端末から直接受信したアップリンク信号品質情報が良いと、基地局はRSを用いない(S713)。
【0050】
アップリンク信号品質情報確認のための周期(period)が‘0’でなく、基地局がRSを通して端末にサービスを提供すると、基地局はRSを通して端末のアップリンクを割当て、端末は、基地局に伝送するデーターがある場合、このデータを該当の領域に含ませる(S714〜S717)。第1端末が基地局にデータを伝送すると、第1RSは、端末から受信したデータのアップリンク信号品質情報を確認し、これをREP−RSDetect−REQメッセージの応答であるREP−RSDetect−RSPメッセージに含ませて基地局に伝送する(S718)。
【0051】
基地局に伝送するデータがない場合、第1基地局は、周期的なレンジングを実施する。端末が周期的なレンジングを実施する場合、第1端末は、第1RSを通して基地局にRNG−REQメッセージを伝送する(S719、S720)。第1RSは、第1端末から受信したRNG−REQメッセージからアップリンク信号品質情報を確認することができる。第1RSが獲得した端末のアップリンク信号品質情報は、REP−RSDetect−RSPメッセージの形態で第1RSが基地局に伝送する。基地局が端末のダウンリンク信号品質情報をRSを通してでなく端末に直接要請すると、S701過程に戻る。
【0052】
以下、基地局と端末がRSを用いた中継通信を行ってから、基地局と端末との間の直接通信を行う方法を説明する。RS領域内の端末が、基地局と端末との間のアップリンク信号品質情報をRSを通してでなく直接基地局に伝送する場合、基地局が端末から直接受信したアップリンク信号品質情報が、RSが受信した端末のアップリンク信号品質情報より良いか類似していると、基地局は、RSを通してでなく直接端末にサービスを提供する。
【0053】
端末がRSを通して基地局からサービスを受けてから移動してRSの領域を逸脱するか、端末と基地局との距離が近くなって、基地局が受信した端末のアップリンク信号品質情報が良くなるか、基地局がRSを通してでなく端末に直接サービスを伝送しようとする場合、基地局は、基地局が受信した端末のアップリンク信号品質情報と、RSが中間に存在するときのアップリンク信号品質情報とを比較し、基地局が端末との間のアップリンク信号品質情報が、基地局がRSを通して受信した基地局と端末との間のアップリンク信号品質情報より良いか類似していると、基地局は、RSを通してでなく直接端末にサービスを提供する。
【0054】
以下、基地局と端末が直接通信を行ってから、RSを通して信号を中継する過程を説明する。
【0055】
基地局がRSを通して受信した端末のダウンリンク信号品質情報またはこの情報を基地局が受けたときのアップリンク信号品質情報が基準値以下であるか、基地局が端末から受信したダウンリンク/アップリンク信号品質情報が基準値以上で、RSを通して受信した端末のダウンリンク/アップリンク信号品質情報より良いか類似しているとき、基地局は端末のアップリンク信号品質情報を要請する。
【0056】
基地局は、端末のダウンリンク信号品質情報を獲得するために端末のCQICH領域を割り当てる。アップリンクのCQICH領域は、基地局が端末に直接割り当てるか、RSを通して割り当てる。各端末のCQICH領域に含まれた端末機のダウンリンクの信号品質情報またはこの情報を受信するときのアップリンクの信号品質情報が基準値以上で、RSを通して受信した端末のアップリンク品質情報より良いと、基地局は、該当のRSを通してでなく直接移動端末機にサービスを提供する。
【0057】
図8は、直接通信または中継通信可否を決定する方法を示した実施例のフローチャートである。
【0058】
基地局が端末のダウンリンク信号品質情報を受信するためのCQICH領域を割り当てる場合、基地局は、第1端末のダウンリンク信号品質情報を要請する(S801)。基地局が受信した端末のダウンリンク信号品質またはこの情報を受信するときの端末のアップリンク信号品質情報を検査し(S802)、基準値以上であると、基地局は、RSに基準値以上である該当の端末、すなわち、第1端末のアップリンクをモニタリングするように要請し(S803)、基地局は、基準値以上である該当の端末のダウンリンク信号品質情報を各端末に割り当てられたCQICHを通して伝送するように要請する(S804)。
【0059】
第1端末は、割り当てられたCQICH領域に基地局と端末との間のダウンリンク信号品質情報を含ませて基地局に伝送する(S805)。第1RSは、第1RSと第1端末との間のアップリンク信号品質情報を受信する(S806)。基地局は、第1RSが受信した第1端末のアップリンク信号品質情報を伝送するために第1RSのCQICH領域を割り当てる(S807)。割り当てられた第1RSのCQICH領域に、第1RSが受信した第1端末のアップリンク信号品質情報を伝送する(S808)。第1端末から直接受信したアップリンク信号品質情報が、第1RSを通して受信した第1端末のアップリンク信号品質情報より良いとき、基地局は、第1RSを通してでなく直接第1端末にサービスを提供する(S809)。
【0060】
端末から受信したアップリンク信号品質情報を獲得するために、基地局は、RSを通して端末のアップリンク領域を割り当てるか、RSを通してでなく端末に直接アップリンクを割り当てる。
【0061】
前者の場合、基地局が端末のアップリンクをRSを通して割り当てる場合、端末が基地局に伝送するデータがあると、端末機は、割り当てられた領域にデータを含ませてRSに伝送し、RSはこれを再び基地局に伝送する。端末が基地局に伝送するデータがないと、端末は、周期的なレンジングを行い、RSを通して基地局にレンジングを要請する。このとき、基地局は、RSを通して受信された端末のアップリンク信号品質情報を獲得することができ、アップリンクの信号品質情報が基準値以下であると、基地局は、端末に直接アップリンクを割り当ててデータを伝送するか、周期的なレンジング過程を通してRSから受信された端末のアップリンクの信号品質情報を獲得する。基地局は、受信した端末のアップリンク信号品質情報が基準値以上で、RSを通して受信した端末のアップリンク信号品質より良いと、RSを通してでなく直接端末にサービスを提供する。
【0062】
後者の場合、基地局が直接的に端末を通して獲得した端末のアップリンクの信号品質情報が基準値以上で、RSを通して受信した端末のアップリンク信号品質情報より良いと、基地局は、該当のRSを通してでなく直接端末にサービスを提供する。
【0063】
図9は、直接通信または中継通信可否を決定する方法を示した実施例のフローチャートである。図9を参照すると、基地局が第1RSを通して第1端末と通信を行う場合、基地局は、アップリンクの第1RSの領域に第1端末のアップリンク領域を割当て(S901)、第1RSを通して第1端末のアップリンク割当て領域を確保する(S902)。基地局は、第1RSが第1端末からのアップリンクをモニタリングするように、REP−RSDetect−REQメッセージを第1RSに伝送する(S903)。
【0064】
第1端末が基地局に伝送するデータがあると、第1端末は第1RSにデータを伝送し、第1RSは基地局にデータを伝送する(S904、S905)。このとき、第1RSは、第1端末からアップリンク信号品質情報を獲得することができる。第1RSは、受信した第1端末のアップリンク信号品質情報をREP−RSDetect−RSPメッセージに含ませて基地局に伝送する(S906)。第1端末が基地局に伝送するデータがないと、第1端末は周期的なレンジングを実行する。このために、第1端末は第1RSにRNG−REQを要請し、第1RSはこれを基地局に再び伝送する(S907、S908)。このとき、第1RSは、第1端末からアップリンク信号品質情報を獲得することができる。第1RSは、受信した第1端末のアップリンク信号品質情報をREP−RSDetect−RSPメッセージに含ませて基地局に伝送する(S909)。基地局がRS#1を通して受信した端末のアップリンク信号品質情報が基準値以下であると、基地局は第1端末のアップリンクを割り当て(S910)、基地局からアップリンクの割当てを受けた第1端末が基地局に伝送するデータがあると、第1端末に割り当てられた領域にデータを含ませて伝送する(S912)。このとき、基地局は、第1端末からアップリンク信号品質情報を受信することができる。第1端末が基地局に伝送するデータがない場合、第1端末は、基地局にRNG−REQメッセージを送り、このとき、基地局は、第1端末からアップリンク信号品質情報を獲得することができる(S915)。基地局は、第1端末とのアップリンクの信号品質情報が基準値以上で、第1RSを通して受信した第1端末のアップリンク信号品質情報より良いとき、第1RSを通してでなく直接第1端末にサービスを提供する(S918)。
【0065】
一方、基地局が第1RSを通してでなく第1端末に直接通信する場合、基地局が第1端末のアップリンクを割り当て(S910)、基地局は、第1RSにREP−RSDetect−REQメッセージを伝送し、第1端末から受信したアップリンク信号品質情報を第1RSがモニタリングするように要請する(S911)。
【0066】
基地局からアップリンクの割当てを受けた第1端末が基地局に伝送するデータがあると、第1端末に割り当てられた領域にデータを含ませて伝送する。このとき、基地局は、端末のアップリンク信号品質情報を受信することができる(S912)。第1RSは、第1端末からアップリンク信号品質情報を獲得することができる(S913)。第1RSは、受信した第1端末のアップリンク信号品質情報をREP−RSDetect-RSPメッセージに含ませて基地局に伝送する(S914)。
【0067】
第1端末が基地局に伝送するデータがない場合、第1端末は基地局にRNG−REQメッセージを送り、このとき、基地局は、端末のアップリンク信号品質情報を受信することができる(S915)。第1RSは、第1端末からアップリンク信号品質情報を獲得することができる。第1RSは、受信した第1端末のアップリンク信号品質情報をREP−RSDetect−RSPメッセージに含ませて基地局に伝送する(S914)。基地局は、第1端末とのアップリンクの信号品質情報が基準値以上で、第1RSを通して受信した第1端末のアップリンク信号品質情報より良いとき、第1RSを通してでなく直接第1端末にサービスを提供する(S918)。
【0068】
基地局は、端末及びRSから周期的にアップリンク信号品質情報を受信し、これを用いて、直接通信を行うか、RSを用いた中継通信を行うかを決定することができる。すなわち、基地局は、端末とRSとの間のアップリンク信号品質情報を周期的に要請し、基地局は、端末から受信したダウンリンク/アップリンク信号品質情報を獲得するために、RSを通して端末のアップリンク信号品質情報を獲得するか、RSを通してでなく端末に直接アップリンク信号品質情報を受信する。
【0069】
本発明は、基地局が端末とRSとの間のアップリンク信号品質情報を周期的に確認する方法を提案することで、既存の基地局と移動端末機との間にRSが存在する場合、RSを通したリレー可否を、基地局と端末との間のアップリンク信号品質情報と、基地局、RS及び端末の間のアップリンク信号品質情報とを比較して決定するようにする。したがって、シームレスな基地局のサービスを可能にし、基地局のサービス領域拡張及び陰影地域での円滑なサービスを可能にする。また、基地局がRSのサービスを受けている各端末のグループ管理を行えるので、サービス基地局の資源分配及び端末のパワー消費を減少させることができる。
【0070】
表7は、各UIUC値を示した一例である。
【0071】
【表7】

表7は、UIUCのタイプが15である場合、すなわち、Extended UIUCを選択した場合の一例で、Extended UIUC=0BはRS−Detect―MS_IEを示し、Extended UIUC=0CはRS−CQICH_Alloc_IEを示す。
【0072】
表8は、REP−RSDetect−RSPメッセージを示した一例である。
【0073】
【表8】

表9は、RS−Detect MS IEフォーマットを示した一例である。
【0074】
【表9】

表10は、RS−CQICH_Alloc_IEフォーマットを示した一例である。
【0075】
【表10】

表11は、REP−RSDetect−REQメッセージを示した一例である。
【0076】
【表11】

表12は、REP−RSDetect−RSPメッセージを示した一例である。
【0077】
【表12】

第2実施例
第2実施例は、RSを含むシステムでチャネル状態を報告する一例である。以下、添付された図面を参照して第2実施例を説明する。
【0078】
本発明の一実施例は、RSを通して基地局と通信する端末に関するものである。前記基地局は、バックボーン網に連結されているノードとして、前記RS及び端末と通信を行う。前記RSは、前記基地局と通信するノードとして、前記RSは、前記基地局と無線でデータを送受信することが好ましい。また、前記RSは、OFDM/OFDMA方式で前記基地局と通信することがさらに好ましい。前記RSは、前記基地局と前記端末との間のリレーを行うことを特徴とする。前記リレーは、前記端末に伝送されるデータを前記基地局から受けて前記端末に伝送し、前記基地局に伝送されるデータを前記端末から受けて前記基地局に伝送する一連の通信手順をいう。上述したように、前記リレーは、OFDM/OFDMA方式で行われることが好ましい。前記リレーは、多様な通信方法によって行われることが好ましく、任意の第1方式でエンコーディングされたデータを前記端末から受信してデコーディングし、前記デコーディングされたデータを前記第1方式または任意の第2方式でエンコーディングして前記基地局に伝送する方法である。また、前記端末に対する送受信データ信号の大きさを増幅して送受信する方法である。また、前記端末から受信されるデータに特定の付加データを添付して前記基地局に伝送する方法であるか、前記端末から受信されるデータを変形して前記基地局に伝送する方法である。前記RSは、前記基地局に連結されるが、前記RSの個数に制限はない。前記端末は、前記基地局または前記RSに連結されるノードとして、前記端末の種類は、移動性を備えた移動端末であるか、特定の位置に固定された固定端末である。
【0079】
本発明の一実施例は、特定のイベントが発生する場合、前記RSが前記基地局にチャネル品質を測定するように要請することを特徴とする。すなわち、本発明の一実施例は、前記基地局領域内の端末が前記RSを通してサービスを受けているとき、前記RSがチャネル状態を前記基地局に報告し、前記RSと前記端末との間のチャネル状態を報告するメカニズムを提供することを特徴とする。また、本実施例は、特定の第1RSを通してリレーしていたサービスを特定の第2RSを通してリレーする方法を提供する。
【0080】
上述したように、前記RSが前記基地局にチャネル品質を測定するように要請する。前記チャネル品質は、現在端末に対するリレーを行うRS(以下、‘第1RS'と称する。)から要請されるもので、前記基地局と前記第1RS以外のRS(以下、‘第2RS'と称する。)との間のチャネル品質または前記基地局と前記端末との間のチャネル品質である。前記チャネル品質は、特定のノード間のチャネルの状態を示すもので、例えば、アップリンクを通して伝送される信号の品質またはダウンリンクを通して伝送される信号の品質を意味する。前記チャネル品質は、多様な方法によって測定される。例えば、チャネル品質を測定するための特定のチャネルを設定し、前記特定のチャネルを観察してチャネルの品質を測定することができる。また、ダウンリンクの品質の測定を指示するメッセージを端末に伝送し、前記端末から受信されるメッセージを復調して前記ダウンリンクの品質を測定することもできる。この場合、前記ダウンリンク品質を報告するためのメッセージを用いてアップリンクの品質を測定することも可能である。
【0081】
上述したように、本実施例に係る第1RSは、特定のイベントが発生した場合、前記基地局にチャネル品質を測定するように要請するが、前記要請のために、連結状態が良くない特定の端末に関する情報を伝送したり、前記第1RSと特定の端末との間のチャネル状態を伝送することもでき、前記基地局にチャネル品質を測定するように要請するメッセージを伝送することもできる。前記チャネル品質を測定するように要請するメッセージを受信した基地局は、前記第1RSと前記基地局との間のチャネル品質を測定したり、前記端末と前記基地局との間のチャネル品質を測定することができる。例えば、前記第1RSと任意の端末との間のアップリンク信号品質情報が基準値以下に落ちてイベントが発生する場合、前記第1RSは、基地局にアップリンク信号品質情報が基準値以下に悪くなった前記端末を報告する。前記第1RSから報告を受けた基地局は、前記第1RSの隣接RS(例えば、第2RS)と前記端末との間のアップリンク信号品質情報を要請したり、前記基地局と前記端末との間の直接的なダウンリンク/アップリンク信号品質情報を要請することができる。
【0082】
本実施例に係る第1RSは、特定のイベントが発生する場合、前記端末をリレーする特定の第2RSに関する情報を前記基地局に提供することができる。すなわち、前記第1RSと端末との間のチャネル品質が落ちてイベントが発生する場合、前記第1RSは、前記端末をリレー可能な候補RSを提案することができる。このような動作を通して、前記第1RSは、前記基地局がチャネル品質を測定する過程を補助することができる。前記第1RSが前記候補RSを提案するためには、前記第1RSが前記第1RSの周辺に位置する各RSに関する情報を知る必要があるが、前記第1RSの周辺に位置するRSに関する情報は、前記基地局から前記第1RSに提供されることが好ましい。前記第1RSの周辺に位置するRSに関する情報は放送されることが好ましく、前記放送されるRSに関する情報は周期的または非周期的に反復されることがさらに好ましく、前記RSに関する情報は少なくとも一つのRSに関する情報であることがさらに好ましい。また、前記候補RSの提案を受けた前記基地局は、前記候補RSに対して優先的にチャネル品質を測定することができる。本実施例に係る第1RSは、前記基地局が前記端末とのチャネル品質を測定するように優先的に要請することもできる。前記第1RSが、前記端末と基地局との間のチャネル品質を前記基地局が測定するように要請する場合、前記基地局は、前記基地局と前記端末との間のチャネル品質を測定することができる。一方、前記第1RSが、前記第2RSと前記端末との間のチャネル品質を前記基地局が測定するように要請する場合、前記基地局は、前記第2RSと前記端末との間のチャネル品質を測定することができる。
【0083】
本実施例に係る基地局は、前記第1RSの要請によってチャネル品質を測定し、前記チャネル品質を測定した各結果を用いて前記端末に対するリレーを前記第2RSが行うようにしたり、前記第1RSが継続的にリレーを行うようにしたり、前記端末と直接的に通信を行うかどうかを決定することが好ましい。例えば、前記基地局は、前記第2RSと前記端末との間のアップリンク信号品質情報を前記第1RSと前記端末との間のアップリンク信号品質情報と比較し、信号品質情報が基準値以上でより良い品質を有するRSを選択することができる。また、前記基地局は、前記端末と前記基地局との間のチャネル品質を測定し、特定の臨界値以上の品質が測定されたり、前記RSと前記端末とのチャネル品質より優れた品質が測定される場合、前記RSを通してでなく前記端末と直接的に通信を行うことができる。前記基地局は、前記端末と直接通信を行うかどうかを決定する方法で、従来のCQICHチャネルとREP−REQ/RSP MAC管理メッセージを用いることができる。
【0084】
前記RSと端末との間のチャネル品質に関する情報は、前記基地局の要請によって前記RSが獲得することができ、前記基地局の要請がある前に前記RSが予め獲得し、前記基地局の要請があるときに直ちに前記基地局に提供することができる。
【0085】
上述したように、本実施例は、特定のイベントが発生する場合に行われるが、前記第1RSと前記端末との間のチャネル品質が一定の臨界値以下に落ちる場合、前記イベントが発生しうる。前記イベントは、既に設定された周期によって反復されるか、非周期的に反復される。また、前記基地局を制御するバックボーン網の制御メッセージなどによって前記イベントが発生しうる。
【0086】
以下、前記端末が前記基地局のカバレッジ内に存在する場合、前記第1RSが前記基地局にチャネル品質を要請する場合の各例を説明する。
【0087】
(1)基地局と端末がRSを通して通信してから移動端末機と直接通信する場合の一例:
前記端末が前記第1RSを通して前記基地局からサービスを受けてから、前記第1RSの領域を逸脱して前記基地局の領域に移動すると、前記第1RSと前記端末との間のアップリンク信号品質情報が悪くなる。前記第1RSは、前記基地局に前記基地局と前記端末との間の直接的なアップリンク信号品質情報を獲得するように要請し、前記基地局は、前記端末からアップリンク信号品質情報を受信した後、前記端末との直接的な通信がより良い場合、前記RSを通してでなく直接前記端末機と通信する。
【0088】
(2)基地局と端末がRSを通してリレーしてから隣接RSにハンドオーバーを行う手順の一例:
前記端末が前記第1RSを通して前記基地局からサービスを受けてから、前記第1RSの領域を逸脱して隣接した第2RS領域に移動すると、前記第1RSと前記端末との間のアップリンク信号品質情報が悪くなる。このとき、前記第1RSは、前記基地局に前記第2RSと前記端末との間のアップリンク信号品質情報を獲得するように要請し、前記基地局は、前記第2RSと前記端末との間のアップリンク信号品質情報を受信した後、前記第1RS及び第2RSのうちより良い品質のRSを選択してリレーを行えるようにする。
【0089】
本実施例は、第1RSと前記端末との間のアップリンク信号品質情報が基準値以下になった場合、前記RSが該当の端末を基地局に報告する手順を提案することで、前記基地局は、基地局領域内の適切なRSまたは直接的な通信可否を決定し、スループット向上及び持続的なサービスを可能にする。
【0090】
図10は、本発明の一実施例が具現される通信システムの一例である。図11は、本発明の一実施例に係る手順フローチャートである。以下、図10及び図11を参照して、本発明の一実施例に係る動作を説明する。図11の実施例は、前記第1RSが前記基地局に報告する方法で、本実施例に係るRS−REPORT MAC管理メッセージを用いる方法を提案する。
【0091】
図10の通信システムは、一つの基地局と2個のRS(第1RS及び第2RS)を含み、前記RSまたは基地局と通信する少なくとも一つの端末(第1端末)を含む。前記基地局が前記第1端末と通信する場合、前記第1端末が前記第1RSを通して基地局のサービスを受けてから前記第2RSの領域に移動することで、前記第1端末と第1RSとの間のチャネル状態が基準値以下に悪くなる。この場合、前記第1RSが前記基地局に報告する。前記報告を行う段階は、第1RSがREP−REQ MACメッセージを基地局に伝送する段階である。前記基地局は、前記REP−REQ MACメッセージを受信し、前記第1端末と前記基地局との間のチャネル状態及び前記第2RSと前記端末との間のチャネル状態を獲得することができる。
【0092】
以下、図11の手順フローチャートを説明する。図11の一例は、前記第1端末が前記第1RSの領域を逸脱して前記第2RSの領域に進入する場合に適用される。
【0093】
以下、前記端末と通信する基地局をサービング基地局という。前記サービング基地局は、前記第1RSを用いて端末と通信を行う(S1101〜S1104)。すなわち、前記第1RSが前記第1端末のためのデータをリレーすることができる。具体的に、前記サービング基地局は、前記第1RSにデータを伝送し(S1101)、前記第1RSは、前記第1端末にデータを伝送する(S1102)。結局、前記第1端末は、前記サービング基地局からサービス提供を受ける。前記第1端末は、前記第1RSにデータを伝送し(S1103)、前記第1RSは、前記サービング基地局にデータを伝送する(S1104)。
【0094】
上記のように前記第1RSを通してデータがリレーされる場合、前記第1RSは、前記第1端末と前記第1RSとの間のチャネル品質を測定することができる。前記チャネル品質は、周期的及び非周期的に反復して測定されるか、基地局またはバックボーン網などの外部ノードによる制御信号によって測定される。前記チャネル品質が測定される場合、前記RSは、測定されたチャネル品質が特定の基準値以下に減少するかどうかを検査する(S1105)。図11の実施例は、チャネル品質の一例として、アップリンクチャネルの品質を検査する。
【0095】
前記検査結果、チャネル品質が基準値以下である場合、前記第1RSは、前記サービング基地局に報告メッセージを伝送する(S1106)。図11の実施例では、前記報告メッセージとしてRS−REPORT MAC管理メッセージを使用する。前記報告メッセージは多様な情報を含めるが、図11の実施例では、前記第1RSと前記第1端末との間のチャネル品質に関する情報を含む。
【0096】
前記第1RSが受信した第1端末のアップリンク信号品質情報、すなわち、前記第1RSと第1端末との間のアップリンク信号品質情報が基準値以下であると、前記第1RSは、前記第1RSを除いたサービング基地局内の前記第1端末に隣接したRS(例えば、第2RS)と前記第1端末との間のアップリンク信号品質情報を獲得することができる。また、前記サービング基地局は、前記第1端末と前記サービング基地局との間のチャネル品質に対する情報を獲得することもできる。
【0097】
前記サービング基地局は、前記第1RSから報告を受けたアップリンク信号品質情報が基準値以下である前記第1端末にアップリンクを割り当てる(S1107)。
【0098】
前記サービング基地局は、前記第1RSが前記第1端末に対するアップリンクを監視するように指示するメッセージ(REP−RSDetect−REQ)を前記第2RSに要請する(S1108)。
【0099】
前記S1107段階を通して前記サービング基地局からアップリンクの割当てを受けた前記第1端末が前記サービング基地局に伝送するデータがある場合、前記割当てを受けたアップリンクを通してデータを伝送する(S1109)。前記第1端末が前記サービング基地局にデータを伝送すると、前記第2RSは、前記第1端末から受信したデータのアップリンク信号品質情報を確認する(S1110)。前記第2RSは、前記アップリンクを監視するように指示するメッセージ(REP−RSDetect−REQ)の応答であるREP−RSDetect−RSPメッセージに前記アップリンク信号品質情報を含ませて前記サービング基地局に伝送する(S1111)。
【0100】
前記S1107段階を通して前記サービング基地局からアップリンクの割当てを受けた前記第1端末が前記サービング基地局に伝送するデータがない場合、前記第1端末は、周期的なレンジングを実施する。移動端末機が周期的なレンジングを実施する場合、前記第1端末は、前記サービング基地局にRNG−REQメッセージを要請する(S1112)。前記第2RSは、前記第1端末から前記RNG−REQメッセージを受信するとき、アップリンク信号品質情報を確認することができる(S1113)。前記第2RSが受信した前記第1端末のアップリンク信号品質情報は、前記REP−RSDetect−RSPメッセージの形態で前記第2RSから前記サービング基地局に伝送される(S1114)。
【0101】
前記サービング基地局は、前記RSを通してでなく、前記第1端末に直接チャネル状態情報を要請することもできる。この場合、前記サービング基地局は、前記第1端末に従来のREP−REQメッセージを伝送し、前記第1端末のダウンリンクに対する信号品質情報を要請する。前記第1端末は、前記サービング基地局にREP−RSPメッセージを受信する場合(S1115)、前記サービング基地局と前記第1端末との間のダウンリンク信号品質情報を前記REP−RSPを通して伝送する(S1116)。また、前記S1116段階を通して、前記サービング基地局は、セル領域内に存在するサービング基地局と前記第1端末との間のダウンリンク/アップリンクに対する信号品質情報を獲得することができる。
【0102】
少なくとも一つのRS(前記第1RSを除いた残りのRS)から前記REP−RSDetect−RSPメッセージを受信した前記サービング基地局は、前記REP−RSDetect−RSPメッセージを受信するときのアップリンク信号品質情報と、前記第1RSが伝送した前記第1端末のアップリンク信号品質情報とを比較する(S1117)。前記比較結果、アップリンク信号品質情報が基準値以上で優れた品質を表す特定のRSを選定したり、前記第1端末と直接的に通信する方法を選択する。例えば、前記第2RSと前記第1端末との間のチャネル品質が前記基準値が以上で、最も優れた品質を表す場合、前記第2RSがリレーを行えるようにする。この場合、前記第2RSはリレーを行う(S1118〜S1119)。
【0103】
下記の表13は、図11の実施例で使用するRS−REPORT MAC管理メッセージの一例を示す。
【0104】
【表13】

前記表13のメッセージが前記第1RSから伝送されることで、前記サービング基地局にCINRまたはRSSI情報を伝送することができる。前記CINR及びRSSIは、チャネル品質を表すためのパラメーターの一例に過ぎなく、前記メッセージには他の形態のパラメーターも含まれる。前記表13のメッセージは、前記第1端末に関する情報及び前記第1端末と前記第1RSとの間のチャネル品質を報告する一例であるが、前記RS−REPORT MAC管理には他の情報も含まれる。上述したように、前記第1RSは、前記第2RSに対する情報を前記サービング基地局に一緒に伝送し、前記サービング基地局のチャネル品質検査を助けることができ、前記表13のメッセージに前記第1RSの周辺に位置した各RSに対する情報なども含まれる。また、上述した内容によって、前記第1RSで前記サービング基地局が優先的に前記第1端末とのチャネル品質を検査することもでき、前記表13のメッセージにチャネル品質を検査する優先順位に関する情報も含まれる。例えば、前記端末と前記サービング基地局との間の直接的な通信のためのチャネル品質を先に検査し、前記RSによるリレーのためのチャネル品質を後で検査するように優先順位を指定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明は、広帯域無線接続システムにおいて、基地局が端末との直接通信または中継通信を決定し、これを制御することで、スループットを高められるという効果がある。
【0106】
また、本発明は、移動端末機とRSとの間のアップリンク信号品質情報をRSが基地局に報告する方法を提案することで、既存の基地局と移動端末機との間にRSが存在する場合、RSを通したリレー可否を基地局が効率的に決定するようにする。したがって、シームレスな基地局のサービスを可能にし、基地局のサービス領域拡張及び陰影地域での円滑なサービスを可能にする。また、基地局がRSのサービスを受けている各移動端末機のグループ管理を行えるので、サービス基地局の資源分配及び移動端末機のパワー消費を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】RSが存在するネットワークを示す図である。
【図2】既存のRSのフレーム構造の一例を示す図である。
【図3】既存のOFDMA物理階層のフレーム構造の一例を示す図である。
【図4】直接通信または中継通信可否を決定する方法を示す実施例のフローチャートである。
【図5】直接通信または中継通信可否を決定する方法を示す実施例のフローチャートである。
【図6】直接通信または中継通信可否を決定する方法を示す実施例のフローチャートである。
【図7】直接通信または中継通信可否を決定する方法を示す実施例のフローチャートである。
【図8】直接通信または中継通信可否を決定する方法を示す実施例のフローチャートである。
【図9】直接通信または中継通信可否を決定する方法を示す実施例のフローチャートである。
【図10】本発明の一実施例が具現される通信システムの一例を示す図である。
【図11】本発明の一実施例に係る手順フローチャートを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リレーステーションを備えた広帯域無線接続システムに適用される中継通信制御方法において、
基地局と端末との間のチャネル状態に関する情報を獲得する段階と;
前記チャネル状態情報を検査した結果、定められた条件を満足する場合、前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態に関する情報を獲得する段階と;
前記基地局と端末との間のチャネル状態と、前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態とを比較する段階と;
前記比較結果によって、直接通信または中継通信を行う段階と;
を含んで構成される中継通信制御方法。
【請求項2】
前記基地局と端末との間のチャネル状態に関する情報は、CQICHを通して伝送された信号を用いて獲得することを特徴とする請求項1に記載の中継通信制御方法。
【請求項3】
前記基地局と端末との間のチャネル状態に関する情報は、MAC管理メッセージを通して獲得することを特徴とする請求項1に記載の中継通信制御方法。
【請求項4】
前記基地局と端末との間のチャネル状態が前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態より良い場合、直接通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の中継通信制御方法。
【請求項5】
前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態が前記基地局と端末との間のチャネル状態より良い場合、直接通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の中継通信制御方法。
【請求項6】
リレーステーションを備えた広帯域無線接続システムに適用される中継通信制御方法において、
周期的に、基地局と端末との間のチャネル状態に関する情報及び前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態に関する情報を獲得する段階と;
前記基地局と端末との間のチャネル状態と、前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態とを比較する段階と;
前記比較結果によって、直接通信または中継通信を行う段階と;を含んで構成される中継通信制御方法。
【請求項7】
前記基地局と端末との間のチャネル状態に関する情報は、CQICHを通して伝送された信号を用いて獲得することを特徴とする請求項6に記載の中継通信制御方法。
【請求項8】
前記基地局と端末との間のチャネル状態に関する情報は、MAC管理メッセージを通して獲得することを特徴とする請求項6に記載の中継通信制御方法。
【請求項9】
前記基地局と端末との間のチャネル状態が前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態より良い場合、直接通信を行うことを特徴とする請求項6に記載の中継通信制御方法。
【請求項10】
前記リレーステーションと端末との間のチャネル状態が前記基地局と端末との間のチャネル状態より良い場合、直接通信を行うことを特徴とする請求項6に記載の中継通信制御方法。
【請求項11】
基地局及び少なくとも一つの端末と通信する特定の第1リレーステーションにおいて、
特定の第1端末とのチャネル品質を測定する段階と;
前記測定されたチャネル品質と臨界値とを比較し、前記比較結果によって前記基地局に報告メッセージを伝送する段階と;を含んで構成されており、
前記報告メッセージは、前記基地局と通信する前記第1端末及び特定の第2リレーステーションのうち少なくとも何れか一つに対するチャネル品質を前記基地局が測定するように要請するメッセージであることを特徴とするリレーステーションを含む通信システムでのチャネル状態報告方法。
【請求項12】
前記報告メッセージは、前記チャネル品質に関する情報を含むことを特徴とする請求項11に記載のリレーステーションを含む通信システムでのチャネル状態報告方法。
【請求項13】
前記報告メッセージは、前記第1端末に関する情報を含むことを特徴とする請求項11に記載のリレーステーションを含む通信システムでのチャネル状態報告方法。
【請求項14】
前記基地局から前記第1リレーステーションの周辺に位置した少なくとも一つのリレーステーションに関する情報を受信する段階をさらに含んで構成されており、
前記報告メッセージは、前記周辺に位置した少なくとも一つのリレーステーションに関する情報を含むことを特徴とする請求項11に記載のリレーステーションを含む通信システムでのチャネル状態報告方法。
【請求項15】
前記基地局が前記報告メッセージによって前記第1リレーステーションを通してデータを伝送する場合、
前記基地局から前記第1端末のためのデータを受信する段階と;
前記受信されたデータを前記第1端末に伝送する段階と;をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のリレーステーションを含む通信システムでのチャネル状態報告方法。
【請求項16】
一つ以上の端末及び一つ以上のリレーステーションのうち少なくとも何れか一つと通信する基地局において、
特定の第1端末をリレーする特定の第1リレーステーションからチャネル品質測定を要請する報告メッセージを受信する段階と;
前記報告メッセージによって、前記第1端末及び特定の第2リレーステーションのうち少なくとも何れか一つに対するチャネル品質を測定する段階と;を含んで構成されることを特徴とするリレーステーションを含む通信システムでのチャネル状態報告方法。
【請求項17】
一つ以上のリレーステーション及び少なくとも一つの基地局を含む通信システムと通信する端末において、
特定の第1リレーステーションにデータを伝送する段階と;
前記伝送データによって測定されたチャネル品質にしたがって選択されるデータ経路を通して伝送されるデータを受信する段階と;を含んで構成されており、
前記データ経路は、前記測定されたチャネル品質を、特定の第2リレーステーション及び前記基地局のうち何れか一つと前記端末との間のチャネル品質と比較した結果によって決定されることを特徴とするリレーステーションを含む通信システムでのチャネル状態報告方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−515463(P2009−515463A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−539938(P2008−539938)
【出願日】平成18年11月13日(2006.11.13)
【国際出願番号】PCT/KR2006/004740
【国際公開番号】WO2007/055544
【国際公開日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】