説明

丸太材を使用した残存型枠の枠組方法

【課題】本発明は、多数の丸太材を丸太取付体に極めて簡単で強固に取付けでき、しかも、取付けられた各丸太材同士を密着状態で固定させられ、各丸太材間に隙間がほとんど生じず、打設コンクリートの流出が極めて少なく、組立て作業が簡単にできる。
【解決手段】 多数のタップ下穴(22a)を穿設した所定長さのフレーム(2)を縦横方向に接続金具(3)で順次接続して丸太取付枠体(4)を組立て、この丸太取付枠体(4)を支持部材(5)で支持し、次いで、丸太取付枠体(4)に間伐材を利用した多数の丸太材(6)をタップ下穴(22a)から木ネジ(7)で順次取付けて並べ、一定高さの型枠に枠組し、以後、この枠型にコンクリート(8)を打設した後、この打設コンクリート(8)上に、型枠の枠組とコンクリートの打設を順次繰り返して所定の高さまで枠組する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート製の擁壁、砂防ダム等の構造物を施工する際に、生コンクリートを打設するための型枠が打設したコンクリートの固化後に、その表面に固着し型枠を外す必要のない残存型枠の枠組方法に関し、特には間伐材の丸太を組んで枠組した丸太材を利用した残存型枠の枠組方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリート製の擁壁、砂防ダム等の構造物を施工するのに、不要な間伐材の丸太を利用した残存型枠を使用して資源の有効利用を促進することが行われている。
この残存型枠は打設コンクリートが固化後に、そのコンクリート表面に固着し取り外しを不要とするものである。
【0003】
この丸太を利用した残存型枠としては、例えば特許文献1(特開2005−48522号)に開示されている。
これは、複数の金属製格子を複数の固定金具で互いに接続してコンクリートが打設される幅と高さ程度に設置された固定枠と、該固定枠を所定の角度に支持する支持部材と、前記固定枠の前面を覆う紙と、該紙を間に挟んで固定枠に並べて取付けられる1本または複数本を繋ぎ合せて所望の長さとした複数の丸太材とを具備する残存型枠である。
【0004】
これにより、所定角度に支持された固定枠に紙を張り巡らせて、その上から複数の丸太材をなまし鉄線等で紙を貫通して固定枠に縛り付ける等の方法で取付けたものであるので、丸太間の隙間を紙が完全に埋めて、コンクリート打設の際にもコンクリートの圧力に耐えてコンクリートが漏れ出すのを確実に防ぐことができる。また、固定枠を形成しているので、短い丸太材でも取付けることができ、2本以上の丸太材を繋げて所望の長さとすることもできるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005―48522号 特許公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の丸太材を使用した残存型枠においては、固定枠に丸太材を取付けるのに鉄線等で一本ずつ固定するため、一本の丸太材を固定するのに相当な手間を要し、特に砂防ダム等の大きな構造物に対しては、型枠に使用する丸太材も大量の本数となり、これらを一本ずつ鉄線等で固定枠に取付ける作業が時間と労力を要し、極めて作業性が悪く、しかもコスト的に高価となっていた。
【0007】
更に、鉄線等で丸太材を縛り付けて固定枠に取付ける方法では、各丸太材の間に鉄線が入り込み、並んだ丸太材間に隙間が生じる。しかも丸太材を鉄線で固定枠に縛るのでは、となりの丸太材同士を密着させることが極めて難しく、むしろ隙間を広げる結果となる。
【0008】
このような丸太材の取付け方法においては、固定枠に取付けられた状態の各丸太材間には必ず隙間が生じて、このままの型枠に生コンクリートを打設すると生コンクリートが型枠全体から流出し易く、このために限らず固定枠と丸太材との間に固定枠の全面を覆う紙を張り巡らせて打設コンクリートの流出を防止しなければならず、このため多大な費用と手間を要する等の問題点を有していた。
【0009】
本発明は、多数の丸太材を丸太取付体に並べて取付けるのに、極めて簡単で強固に取り付けでき、しかも、丸太材を加工しなくても、取付けられた各丸太材同士を密着状態で固定させられ、各丸太材間に隙間がほとんど生じず、打設コンクリートの流出が極めて少ない、間伐材を利用した丸太材残存型枠の枠組方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑み成されたものであり、即ち、多数のタップ下穴(22a)を少なくとも穿設した所定長さのフレーム(2)を縦横方向に接続金具(3)とタッピンネジ(9)とで順次接続して丸太取付枠体(4)を組立て、この丸太取付枠体(4)を支持部材(5)で支持し、次いで、前記丸太取付枠体(4)に間伐材を利用した多数の丸太材(6)を前記タップ下穴(22a)から木ネジ(7)で順次取付けて並べ、一定高さの型枠に枠組し、以後、この枠型にコンクリート(8)を打設した後、この打設コンクリート(8)上に、前記型枠の枠組とコンクリートの打設を順次繰り返して所定の高さまで枠組することを特徴とする。
【0011】
前記フレーム(2)が、略コの字状の断面形状であり、その両側面(21)に多数の流通穴(21a)を、底面(22)に多数の前記タップ下穴(22a)をそれぞれ穿設し、且つ表面にエポキシ樹脂塗装を施したものを使用するのがよい。
【0012】
前記接続金具(3)が、中央部(31)から十字状に4本突出する断面コの字状の接続片(32)を有し、且つ、前記中央部(31)にネジ穴(33)を、前記接続片(32)にバカ穴(34)をそれぞれ形成し、更に、表面にエポキシ樹脂塗装を施したものを使用するのがよい。
【0013】
前記タップ下穴(22a)は、前記フレーム(2)を接続金具(3)で接続する際にはタッピンネジ(9)が螺合する下穴であり、前記丸太材(6)を前記丸太取付枠体(4)に取付ける際には前記木ネジ(7)のバカ穴として使用するのがよい。
【0014】
また、多数の前記丸太材(6)を順次並べて前記丸太取付枠体(4)に取付ける際に、既に取付けされた前記丸太材(6)に対して、次に取付ける前記丸太材(6a)が前記木ネジ(7)のねじ込みで押し付けられるように、前記フレーム(2)のタップ下穴(22a)から、少なくとも、次に取付ける前記丸太材(6a)の略中心に向かって斜めに前記木ネジ(7)をねじ込んで取付けるのがよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、多数のタップ下穴(22a)を穿設したフレーム(2)を縦横に接続して丸太取付枠体(4)が形成されているから、それに丸太材(6)を取付けるのに、タップ下穴(22a)から挿通する木ネジ(7)だけで極めて簡単に丸太材(6)を丸太取付枠体(4)に取付けることができると共に、木ネジ(7)での取付けは、丸太材(6)を加工しなくても、隣の丸太材(6)同士を密着状態にして取付けることができる。つまり従来のように各丸太材(6)の間に針金等が入って隙間を生じることもなく、本発明では取付ける丸太材(6)をすでに取付けられた丸太材(6)に押し付けながら密着状態で取付けられる。特に、木ネジ(7)をフレーム(2)から丸太材(6)に斜めにねじ込んだ状態では、取付ける丸太材(6)が隣の取付けられている丸太材(6)に引き寄せられ、丸太材(6)同士が強く密着されほとんど隙間を生じない。
これにより、打設コンクリートの流出も極めて少なく、通常はコンクリート流出防止用の紙を丸太取付枠体(4)と丸太材(6)の間に使用する必要がなく、仮に紙を使用するにしても、丸太材(6)の変形により隙間が生じている箇所に部分的に紙を使用すればよいので紙代の節約と作業コストの低減をもたらす。
【0016】
また、本発明では、丸太取付枠体(4)に多数のタップ下穴(22a)を有しているため、構築する構造物の現場条件やコンクリート打設の作業条件等に対して、所望位置のタップ下穴(22a)を利用して支持部材(5)が取付けでき、これにより、丸太取付枠体(4)は支持部材(5)でもって必要箇所の支持が自由にでき、コンクリート打設時の側圧にも充分な強度を保つことができる。
【0017】
また、フレーム(2)のタップ下穴(22a)は、丸太材(6)を木ネジ(7)で取付ける際には木ネジ(7)のバカ穴として使用し、他方、接続金具(3)でフレーム(2)を接続したり支持部材(5)を取付ける際には、タッピンネジ(9)がねじ込まれて螺合するタップの下穴と使用され、これら使用目的に応じて複数の使用を可能と成し便利であると共に、本発明の残存型枠を組立てるのにこのタップ下穴(22a)を利用することがほとんどであり、しかもタップ下穴(22a)を利用するのは木ネジ(7)及びタッピンネジ(9)であるから、枠組作業に使用する工具が木ネジ(7)やタッピンネジ(9)を回す工具以外にあまり必要なく極めて作業性がよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の埋設型枠を枠組する際の施工方法を示す説明図である。
【図2】本発明の丸太材を取付ける丸太取付体を示す説明図である。
【図3】本発明のフレームを接続金具で接続した状態を示す拡大斜視図である。
【図4】本発明の丸太取付体のフレームに丸太材を取付けた状態を示す説明図である。
【図5】本発明の丸太材とフレームの取付状態を示す断面図である。
【図6】本発明の丸太材に対する木ネジの取付状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。
【0020】
先ず、図1及び図2に示すように、予め施工した基礎コンクリート(1)上に、多数のタップ下穴(22a)を穿設した所定長さのフレーム(2)を縦横方向に接続金具(3)とタッピンネジ(9)とで順次接続して、図2のごとく丸太取付枠体(4)を組立てる。
この組立てる際にフレーム(2)と接続金具(3)との接続は、図3に示すように、接続金具(3)の各接続片(32)にフレーム(2)の端部を挿入し、タッピンネジ(9)を接続片(32)のバカ穴(34)からフレーム(2)のタップ下穴(22a)にねじ込んで螺合させ、各接続片(32)にフレーム(2)を固定する。これにより、フレーム(2)を接続金具(3)で縦横に接続させながら丸太取付枠体(4)を組立てるのである。
尚、この組立てる丸太取付枠体(4)は、必ずしも基礎コンクリート(1)上に組立て
ることに限定されず、場所によっては基礎コンクリート(1)がない場合でもよい。
【0021】
そして、この組立てた丸太取付枠体(4)を、コンクリート(8)が打設される内側から支持部材(5)で支持するが、この支持部材(5)は通常鉄筋棒が使用され、その一端を、接続金具(3)のネジ穴(33)に螺合したネジ棒(10)と、他端を基礎コンクリート(1)から突出させた支持鉄筋杭(11)と、それぞれ溶接で固着させ支持させている。
また、支持部材(5)は、接続金具(3)のネジ穴(33)に螺合したネジ棒(10)以外にも必要に応じて、支持部材(5)の一端を、フレーム(2)のタップ下穴(22a)に螺合させた専用のタッピンネジと固着させ支持させることもでき、これにより、丸太取付枠体(4)の支持が確実にでき打設コンクリートの側圧にも充分な強度を有する。
【0022】
このように組立てられた丸太取付枠体(4)には、図4に示すように、間伐材を利用した多数の丸太材(6)を順次取付けて並べ、一定高さの型枠に枠組する。そして本発明に使用する丸太材(6)としては、所定長さの加工していない丸の原木が通常使用されるが、場合によっては皮を除去したものを使用してもよく、または節を削ったものでもよい。
この丸太材(6)を丸太取付枠体(4)に取付けるには、図5に示すように、各フレーム(2)のタップ下穴(22a)から挿入した木ネジ(7)を丸太材(6)にねじ込んで取付ける。この際に、タップ下穴(22a)は木ネジ(7)のバカ穴の役目を成す。
従って、木ネジ(7)の太さはタップ下穴(22a)の径よりも細いものが使用される。
尚、丸太材(6)を丸太取付枠体(4)に並べる方向は、通常縦方向に並べられるが、必要に応じて横方向に並べたり、あるいは縦横に併用して並べてもよい。
【0023】
また、丸太材(6)を丸太取付枠体(4)に取付ける際に、図6に示すように、既に取付けされた丸太材(6)に対して、次に取付ける丸太材(6a)が木ネジ(7)のねじ込みで押し付けられるように、横方向の各フレーム(2)のタップ下穴(22a)から、少なくとも、次の取付ける丸太材(6a)略中心(0)に向って、斜めに木ネジ(7)をねじ込んで取付けるのがより好ましい。
【0024】
即ち、図6において、次に取付ける丸太材(6a)がフレーム(2)と当接する接点(P)よりも既に取付けられている丸太材(6)側に位置するフレーム(2)のタップ下穴(22a)から、次に取付ける丸太材(6a)の略中心(0)に向って、斜めに木ネジ(7)をねじ込んで取付けるのである。要するに図6において、接点(P)よりも左側に位置する使用していないタップ下穴(22a)から、次に取付ける丸太材(6a)の略中心(0)に向って斜めに木ネジ(7)をねじ込めばよく、この際にねじ込みの引張り力は接点(P)よりも左側に作用する。
これにより、次に取付ける丸太材(6a)は木ネジ(7)のねじ込みにより、矢印で示すように、既に取付けられた丸太材(6)の方向に多少回転移動し両丸太材(6)、(6a)が強く密着し隙間がほとんど生じることがない。
【0025】
このように、次に取付ける丸太材(6a)に対しては、木ネジ(7)を先に上記のように斜めからねじ込んでおき、次に接点(P)よりも右側に位置する他のタップ下穴(22a)から図6の点線で示した別の木ネジ(7)をねじ込み、2本の木ネジ(7)で取付けてもよい。この場合には2本の木ネジ(7)が丸太材(6a)の略中心(0)に向かってハの字状にねじ込まれ、取付けられ、丸太材(6)が抜け難くなり強固に取付けられる。
【0026】
従って、取付けられた各丸太材(6)間には、ほとんど隙間がない状態であるから、コンクリート(8)を打設した際にコンクリート(8)が流出することもほとんどなく、丸太取付枠体(4)と丸太材(6)間全体に紙を使用してコンクリート(8)の流出を防ぐようなことが必要なくなる。仮に丸太材(6)の一部が変形し、その箇所に隙間を生じたとしても、その部分に予めコンクリートを埋め込むかあるいは紙を当て隙間を塞ぐようにすればよい。
特に、砂防ダムの構築では、この残存型枠が構造物の上流側に使用されることも多く、このような残存型枠の使用では、この残存型枠が砂や土石で埋まるため、打設したコンクリート(8)の流出で見栄えが多少悪くても、問題とならなのである。
【0027】
このように一定高さの型枠を枠組した後、この型枠内に第一回目のコンクリート(8)を打設し、そのコンクリート(8)が固化後、その上に前記した型枠の枠組と第二回目以降のコンクリート(8)の打設とを順次繰り返して所定の高さまで枠組し完成する。
【0028】
また、本発明の枠組方法に使用されるフレーム(2)は、図3に示すように、金属製で断面形状が略コの字状の直細長なものであり、このフレーム(2)の両側面(21)には多数の流通穴(21a)が穿設され、この流通穴(21a)により、打設コンクリート(8)がコの字状のフレーム(2)内に流入しフレーム(2)内及びフレーム(2)と丸太材(6)の隙間の空洞化を防止し、構築するコンクリート構造物の強度を高めることができると共に、コンクリート(8)内にフレーム(2)が埋設され、フレーム(2)がコンクリート(8)で被覆され、しかもエポキシ樹脂塗装の施しと相俟って、フレーム(2)の腐食を長期にわたり防止できる。更に、フレーム(2)の底面(22)には多数のタップ下穴(22a)が穿設されている。このタップ下穴(22a)はバーリング加工にて形成し、タッピンネジとの螺合面を多くして、ねじ込んだタッピンネジが容易に抜けないようにしている。
更に、このフレーム(2)の底面(22)には、多数のタップ下穴(22a)が穿設されているが、このタップ下穴(22a)のピッチ間隔は丸太材(6)の径よりも略2分の1〜4分の1程度にするのが木ネジ(7)を斜めにねじ込むためのタップ下穴(22a)の位置を常に確保できるのでよい。
【0029】
次に、本発明の枠組方法に使用される接続金具(3)は、図3に示すように、金属製で中央部(31)が椀状に膨らませ、その中央部(31)から十字状に4本突出する断面コの字状の接続片(32)を有し、且つ、中央部(31)にはネジ穴(33)を、接続片(32)にバカ穴(34)を、それぞれ形成している。この接続金具(3)を使用してフレーム(2)を縦横に接続するには、接続金具(3)の各接続片(32)にフレーム(2)の一端側を嵌入させ、接続片(32)のバカ穴(34)からフレーム(2)のタップ下穴(22a)にねじ込んで、両者を接続させる。またネジ穴(33)には、支持部材(5)の一端を固着させるためのネジ棒(10)が螺合し、このネジ棒(10)に支持部材(5)を溶接で固定させるのである。
【0030】
そして、フレーム(2)及び接続金具(3)の表面にエポキシ塗装を施すのがよく、特には、エポキシ電着塗装の内、エポキシ電着塗装を2回行うダブル電着塗装がエッジ部分に対する塗膜が完全に厚く被覆され、防錆効果が極めて高く防錆処理として好ましい。
これは、通常の塗装ではエッジ部分の塗装の乗りが悪くエッジ部分から直ぐに錆びてしまい、耐久性に問題があり、これを解消するためのものである。
【符号の説明】
【0031】
2 フレーム
21 側面
21a 流通穴
22 底面
22a タップ下穴
3 接続金具
31 中央部
32 接続片
33 ねじ穴
4 丸太取付枠体
5 支持部材
6 丸太材
7 木ネジ
8 コンクリート
9 タッピンネジ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数のタップ下穴(22a)を少なくとも穿設した所定長さのフレーム(2)を縦横方向に接続金具(3)とタッピンネジ(9)とで順次接続して丸太取付枠体(4)を組立て、この丸太取付枠体(4)を支持部材(5)で支持し、次いで、前記丸太取付枠体(4)に間伐材を利用した多数の丸太材(6)を前記タップ下穴(22a)から木ネジ(7)で順次取付けて並べ、一定高さの型枠に枠組し、以後、この枠型にコンクリート(8)を打設した後、この打設コンクリート(8)上に、前記型枠の枠組と前記コンクリート(8)の打設を順次繰り返して所定の高さまで枠組することを特徴とする丸太材を使用した残存型枠の枠組方法。
【請求項2】
前記フレーム(2)が、略コの字状の断面形状であり、その側面(21)に多数の流通穴(21a)を、底面(22)に多数の前記タップ下穴(22a)をそれぞれ穿設し、且つ表面にエポキシ樹脂塗装を施したものを使用する請求項1記載の丸太材を使用した残存型枠の枠組方法。
【請求項3】
前記接続金具(3)が、中央部(31)から十字状に4本突出する断面コの字状の接続片(32)を有し、且つ、前記中央部(31)にネジ穴(33)を、前記各接続片(32)にバカ穴(34)を、それぞれ形成し、表面にエポキシ樹脂塗装を施したものを使用する請求項1又は2記載の丸太材を使用した残存型枠の枠組方法。
【請求項4】
前記タップ下穴(22a)は、前記フレーム(2)を接続金具(3)で接続する際にはタッピンネジ(9)が螺合する下穴であり、前記丸太材(6)を前記丸太取付枠体(4)に取付ける際には前記木ネジ(7)のバカ穴として使用する請求項1、2又は3記載の丸太材を使用した残存型枠の枠組方法。
【請求項5】
多数の前記丸太材(6)を順次前記木ネジ(7)で前記丸太取付枠体(4)に取付ける際に、既に取付けされた前記丸太材(6)に対して、次に取付ける丸太材(6a)が前記木ネジ(7)のねじ込みで押し付けられるように、前記フレーム(2)のタップ下穴(22a)から、少なくとも、次に取付ける前記丸太材(6a)の略中心に向かって斜めに前記木ネジ(7)をねじ込んで取付けた請求項1、2、3又は4記載の丸太材を使用した残存型枠の枠組方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−87418(P2013−87418A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225574(P2011−225574)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(596182209)タカムラ総業株式会社 (33)
【Fターム(参考)】