説明

乗物用シート

【課題】部品点数を増加させることなくよりシンプルな構造にて、乗物が後方から衝突を受けた際、衝撃を適切に吸収できるとともに、乗員の頭部を支持する個所の後方への移動量をより小さくすることができる乗物用シートを提供する。
【解決手段】シートクッション部はクッションフレーム3Fを有しており、リフタ機構60はクッションフレーム3Fを上下方向に移動可能とするように、前方リンク部材61と後方リンク部材62を有している。後方リンク部材62は、シート支持装置に対して回転可能に支持された乗物側支持部62Jと、クッションフレーム3Fに対して回転可能に支持されたシート側支持部62Kと、乗物側支持部とシート側支持部との間に形成されて乗物が後突された場合に乗員の後方荷重によって、シート支持装置に対するシートクッション部の位置を、少なくとも後方に移動させるように変形する脆弱部62Lと、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗物に設けられた乗物用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、乗物用シートは、万一、乗物が衝突を受けた際に乗員の安全を確保するための種々の構造を有している。
例えば特許文献1に記載された従来技術には、乗物が後方からの衝突(いわゆる「後突」)を受けた際、乗物用シートのリクライニング機構の一部に設けられたリンク部材を変形させて後突の衝撃を吸収するシート背部支持機構が開示されている。この特許文献1に記載された従来技術では、後突を受けた際に前記リンク部材を変形させてシートクッション部に対するシートバック部の位置を後方に移動させて後突の衝撃を吸収している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4026856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
乗物が後方からの衝突を受けた際、乗員の首への衝撃が大きいといわゆる「むち打ち」になりやすいため、衝撃を適切に吸収する必要がある。また、乗員の首への衝撃をより低減するには、乗物用シートのヘッドレスト部の後方への移動量をより小さくすることが好ましい。
特許文献1に記載された従来技術では、リクライニング機構に、後突の衝撃を吸収するように変形するリンク部材である第1のピボットリンクと、変形しないリンク部材である第2のピボットリンクと、第1のピボットリンクの移動を案内する中間支持プレートと、を新たに追加する必要があり、部品点数が増加するとともに構造が複雑になる。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、部品点数を増加させることなくよりシンプルな構造にて、乗物が後方から衝突を受けた際、衝撃を適切に吸収できるとともに、乗員の頭部を支持する個所の後方への移動量をより小さくすることができる乗物用シートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係る乗物用シートは次の手段をとる。
まず、本発明の第1の発明は、乗員が腰を下ろすシートクッション部と、前記乗員が背中を凭せ掛けるシートバック部と、前記シートクッション部の高さを調整可能なリフタ機構と、を有する乗物用シートである。
前記シートクッション部は、骨格となるクッションフレームを有しており、前記リフタ機構は、前記乗物用シートが取り付けられる乗物の床面に取り付けられたシート支持装置に対して前記クッションフレームを前記乗員に対して上下方向に移動可能とするように、前方に設けられた前方リンク部材と、後方に設けられた後方リンク部材と、を有している。
そして前記後方リンク部材は、前記シート支持装置に対して回転可能に支持された乗物側支持部と、前記クッションフレームに対して回転可能に支持されたシート側支持部と、前記乗物側支持部と前記シート側支持部との間に形成されて前記乗物用シートが取り付けられた乗物が後突された場合に前記乗物用シートに着座している乗員の後方荷重によって、前記シート支持装置に対する前記シートクッション部の位置を、前記乗員に対して少なくとも後方に移動させるように変形する脆弱部と、を有している。
【0006】
この第1の発明では、リフタ機構を構成している後方リンク部材に脆弱部を設けることで、部品点数を増加させることなくシンプルな構造にて、後突された際に脆弱部を変形させて衝撃を適切に吸収することができる。
【0007】
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る乗物用シートであって、前記後方リンク部材は板状であり、前記脆弱部には、孔部と、前記乗物側支持部と前記シート側支持部とを接続するとともに前記孔部の上方に形成されている上方接続部と、前記乗物側支持部と前記シート側支持部とを接続するとともに前記孔部の下方に形成されている下方接続部と、が形成され、前記下方接続部のほうが前記上方接続部よりも脆弱となるように形成されている。
【0008】
この第2の発明によれば、部品点数を増加させることなくシンプルな構造にて、脆弱部を適切に実現することができる。
【0009】
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係る乗物用シートであって、前記後方リンク部材は、前記乗物側支持部が前記シート側支持部よりも前方となるように配置されており、前記乗物が後突された場合に前記乗物用シートに着座している乗員の後方荷重によって前記下方接続部が伸びる側に変形可能となるように湾曲状に形成されており、当該後方荷重によって、前記シート支持装置に対するシートクッション部の位置を後方に移動させるように変形するとともに、前記シート支持装置に対するシートクッション部の後部を上方に移動させるように変形する。
【0010】
この第3の発明によれば、乗物が後方から衝突を受けた際、シート支持装置に対して、シートクッション部を後方に移動させて衝撃を吸収するとともに、シートクッション部の後部を上方に移動させて乗物用シートを前方に向かって傾斜させることで、乗員の頭部を支持する個所の後方への移動量をより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】乗物用シート1の外観と、乗物用シート1の内部のクッションフレーム3Fとバックフレーム2Fの概略を説明する斜視図である。
【図2】シート支持装置4に対して乗物用シート1(クッションフレーム3F)を上下方向に移動可能とするリフタ機構60の構造を説明する図である。
【図3】(A)は、後方リンク部材62の構造と変形状態を説明する図であり、(B)は、後突を受けた際のクッションフレーム3Fの挙動を説明する図である。
【図4】後方からの衝突を受けた際の乗物用シート1の挙動と、乗員の頭部を支持する個所の移動量ΔM1を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。なお、図1〜図4においてX軸、Y軸、Z軸は直交座標を示しており、X軸方向は乗物の前後方向(X軸の向かう方向が前)を示し、Y軸方向は乗物の左右方向(Y軸の向かう方向が左)を示し、Z軸方向は乗物の上下方向(Z軸の向かう方向が上)を示している。
【0013】
●[乗物用シート1の外観(図1)]
図1は、乗物用シート1の全体を斜視図にて示している。
図1に示すように、乗物用シート1は、乗員が腰を下ろすシートクッション部3と、乗員が背中を凭せ掛けるシートバック部2と、乗員が頭を凭せ掛けるヘッドレスト部6(乗員の頭部を支持する個所に相当)と、を有している。なお、ヘッドレスト部6を省略してシートバック部2の上部にて乗員の頭部を支持するように構成されていてもよい。本実施の形態の説明では、ヘッドレスト部6を有する乗物用シート1の例にて説明する。
また、シートクッション部3は、骨格となるクッションフレーム3Fを有しており、シートバック部2は、骨格となるバックフレーム2Fを有している。そしてバックフレーム2Fの左右はコネクティングロッド2Rにて接続されており、クッションフレーム3Fの左右はコネクティングロッド3Rにて接続されている。
そしてクッションフレーム3Fとバックフレーム2Fは、乗物用シート1に着座した乗員に対して左右一対で設けられた連結部材50にて連結されている。
【0014】
また、乗物用シート1は、乗物の床面Fに固定された左右一対のスライド装置であるシート支持装置4に取り付けられている。
シート支持装置4は、支持具40F、40Rと、ロアレール20と、アッパレール10と、支持フレーム40、スライドレバー30L等を有している。
支持具40F、40Rは前後方向に配置され、それぞれが床面Fに固定されている。
ロアレール20は、前後方向に延びるレールであり、支持具40F、40Rに固定されている。
アッパレール10は、前後方向に延びるレールであり、ロアレール20に挿通されて、ロアレール20に対して前後方向にスライド可能である。
支持フレーム40はアッパレール10に固定されており、支持フレーム40には、後述する前方リンク部材61と後方リンク部材62を介して乗物用シート1のシートクッション部3が接続されている。
【0015】
乗員は、スライドレバー30Lを操作することでスライドロック機構を解除して、乗物用シート1の前後方向の位置を調整することが可能であり、スライドレバー30Lを離すことでスライドロック機構をロック状態にすることができる。なお、スライドロック機構の詳細については説明を省略する。
また、乗員は、リクライニングレバー5を操作することでリクライニングロック機構を解除して、シートクッション部3に対するシートバック部2の傾斜角度を調整することが可能であり、リクライニングレバー5を離すことでリクライニングロック機構をロック状態にすることができる。なお、リクライニングロック機構の詳細については説明を省略する。
【0016】
●[リフタ機構60の構造(図2)と後方リンク部材62の構造(図3)]
次に図2を用いて、リフタ機構60について説明する。
リフタ機構60は、シートクッション部の高さを調整可能な機構であり、乗物の床面Fに取り付けられたシート支持装置4に対してクッションフレーム3Fを上下方向に移動可能とするように、前方に設けられた板状の前方リンク部材61と、後方に設けられた板状の後方リンク部材62と、ピニオンギア63にて構成されている。
なお、リフタ機構60は、乗物用シート1の左右に一対で設けられており、前方リンク部材61は左右で同形状である。またピニオンギア63は左右の一方に設けられており、ピニオンギア63が設けられている側の後方リンク部材62は図2及び図3(A)、(B)に示すようにギア歯62Fが設けられている。また、ピニオンギア63が設けられていない側の後方リンク部材は、図2及び図3(A)、(B)に示す後方リンク部材62に対してギア歯62Fが省略された形状を有している。
また、乗員が操作するリフタレバーは図示省略するが、乗員がリフタレバーを操作すると、ピニオンギア63が回転可能となり、当該ピニオンギア63と噛み合っている後方リンク部材62のギア歯62Fにより、シート支持装置4に対するクッションフレーム3F(すなわち乗物用シート1)の上下方向の位置が調整可能となる。
【0017】
前方リンク部材61は、シート支持装置4に対して回転可能に支持された支持軸61Aと、クッションフレーム3Fに対して回転可能に支持された支持軸61Bと、を有している。
ピニオンギア63は、後方リンク部材62におけるギア歯62Fと噛み合う位置に配置されて回転可能となるように、クッションフレーム3Fに支持されている。
後方リンク部材62は、シート支持装置4に対して回転可能に支持された支持軸62Aを有する乗物側支持部62J(図3(A)参照)と、クッションフレーム3Fに対して回転可能に支持された支持軸62Bを有するシート側支持部62K(図3(A)参照)と、を有している。そして後方リンク部材62におけるピニオンギア63と対向する位置には、ギア歯62Fが形成されている。また図3(A)に示すように、後方リンク部材62における乗物側支持部62Jとシート側支持部62Kとの間には、脆弱部62Lが形成されている。
【0018】
次に図3(A)を用いて、後方リンク部材62の構造について説明する。
脆弱部62Lには、孔部62Cと、上方接続部62Dと、下方接続部62Eと、が形成されている。
孔部62Cは、脆弱部62Lにて乗物側支持部62Jとシート側支持部62Kとを接続するための上方接続部62Dと下方接続部62Eとを分離している。
上方接続部62Dは、孔部62Cの上方に形成されており、乗物側支持部62Jとシート側支持部62Kとを接続している。
下方接続部62Eは、孔部62Cの下方に形成されており、乗物側支持部62Jとシート側支持部62Kとを接続している。
そして下方接続部62Eのほうが上方接続部62Dよりも脆弱となるように形成されており、本実施の形態の図3(A)の例では、下方接続部62Eの幅W2のほうが上方接続部62Dの幅W1よりも細くなるように(脆弱となるように)形成されている。従って、変形の際は上方接続部62Dよりも下方接続部62Eのほうが優先されて変形する。
また、下方接続部62Eは、後突を受けた際に乗物用シート1に着座している乗員の後方荷重によって伸びる側に変形可能となるように、湾曲形状に形成されている。なお、上方接続部62Dも同様に湾曲形状に形成されており、下方接続部62Eの変形による伸び量のほうが、上方接続部62Dの変形による伸び量よりも大きくなるように設定されている。これにより変形後は、以下に説明するように、乗物用シート1を少なくとも後方に移動させるとともに、乗物用シート1の後部を上方に移動させる。
【0019】
後方リンク部材62は、上記の構成を有することで、後突を受けた際に乗物用シート1に着座している乗員の後方荷重を受けると、図3(A)中に点線にて示すように変形する。
この変形によって、後方リンク部材62の支持軸62Bに支持されているクッションフレーム3Fの支持位置は、変形前の支持軸62Bの中心Pの位置から、変形後の支持軸62Bの中心P´の位置に移動する。
すなわち、クッションフレーム3Fの支持位置は、後方にΔL、上方にΔHだけ移動する。なお、前方リンク部材61は変形しないため、結果としてはクッションフレーム3Fが全体的に後方にΔLだけ移動するとともに、クッションフレーム3Fの後部が上方にΔHだけ移動する。従って、乗物用シート1を少なくとも後方に移動させる。
これにより、後突を受けた際は、図3(B)に示すように、クッションフレーム3Fは前方に向かって角度θ1だけ傾斜する。なお、図3(B)は、後突の前後のクッションフレーム3Fの挙動を説明するために、支持フレーム40、クッションフレーム3F、前方リンク部材61、後方リンク部材62、ピニオンギア63のみを記載した図である。
【0020】
●[本願の効果(図4)]
次に図4を用いて本実施の形態における後方リンク部材62による効果について説明する。
図4は、後方からの衝突を受けた際、衝突の前後における乗物用シート1の挙動を説明する図であり、衝突前の状態を実線にて表している。また、本実施の形態の後方リンク部材62を用いた乗物用シートにおける衝突後の状態を一点鎖線にて表し、本実施の形態の後方リンク部材62を用いていない従来の乗物用シートにおける衝突後の状態を点線にて表している。
なお、シート支持装置4のロアレール20に対してアッパレール10がスライド可能であるため、ロアレール20とアッパレール10との間には必ず隙間がある。この隙間によって、本実施の形態の乗物用シート1も、従来の乗物用シートも、後突後は、角度θ2にて後方に向かって傾斜し、点線で示した従来の乗物用シートは、ヘッドレスト部(乗員の頭部を支持する個所)の後方への移動量ΔM2が大きい。
【0021】
これに対して本実施の形態にて説明した後方リンク部材62を用いた乗物用シート1では、後突後において図3(B)に示すように、クッションフレーム3F(シートクッション部3)の位置が、従来の乗物用シートに対して前方に向かって角度θ1にて傾斜するため、シートバック部2の位置も同様に前方に向かって角度θ1分、傾斜する。
この角度θ1の傾斜によって、図4に示すように、ヘッドレスト部6(乗員の頭部を支持する個所)が、前方へと移動するので、ヘッドレスト部6の移動量ΔM1は、従来の乗物用シートのヘッドレスト部の移動量ΔM2よりも小さくなる。すなわち、乗物が後方からの衝突を受けた際において、乗員の首への衝撃をより小さく抑えることができる。
しかも、後方リンク部材62の構造は、プレスで型抜きすればよい程度の非常にシンプルな構造であり、製造も容易である。また、複雑なリンク機構も衝撃吸収装置も特に必要なく、更に、乗物用シート1の部品点数を増加させることなく、安全性をより向上させることができる。
【0022】
本発明の乗物用シート1は、本実施の形態で説明した外観、構成、構造、形状等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態の説明では、後方リンク部材62に脆弱部62Lを設けた例を説明したが、前方リンク部材61に脆弱部を設けるようにしてもよい。なお、前方リンク部材61に脆弱部を設けた場合、後突後にクッションフレーム3Fを前方に向かって傾斜させるためには、前方リンク部材61に連結されているクッションフレーム3Fの前方部分を後方及び下方に移動させる必要がある。このため、前方リンク部材61に脆弱部を設ける場合は、上方接続部のほうが下方接続部よりも脆弱となるように形成すればよい。
また、後方リンク部材62の形状は、図2及び図3(A)及び(B)に示す形状に限定されず、種々の形状とすることが可能である。
【符号の説明】
【0023】
1 乗物用シート
2 シートバック部
3 シートクッション部
4 シート支持装置
5 リクライニングレバー
6 ヘッドレスト部(乗員の頭部を支持する個所)
10 アッパレール
20 ロアレール
50 連結部材
60 リフタ機構
61 前方リンク部材
61A、61B 支持軸
62 後方リンク部材
62A、62B 支持軸
62C 孔部
62D 上方接続部
62E 下方接続部
62F ギア歯
62J 乗物側支持部
62K シート側支持部
62L 脆弱部
63 ピニオンギア
ΔM1、ΔM2 (ヘッドレスト部の)移動量



【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員が腰を下ろすシートクッション部と、
前記乗員が背中を凭せ掛けるシートバック部と、
前記シートクッション部の高さを調整可能なリフタ機構と、を有する乗物用シートにおいて、
前記シートクッション部は、骨格となるクッションフレームを有しており、
前記リフタ機構は、前記乗物用シートが取り付けられる乗物の床面に取り付けられたシート支持装置に対して前記クッションフレームを前記乗員に対して上下方向に移動可能とするように、前方に設けられた前方リンク部材と、後方に設けられた後方リンク部材と、を有しており、
前記後方リンク部材は、
前記シート支持装置に対して回転可能に支持された乗物側支持部と、
前記クッションフレームに対して回転可能に支持されたシート側支持部と、
前記乗物側支持部と前記シート側支持部との間に形成されて前記乗物用シートが取り付けられた乗物が後突された場合に前記乗物用シートに着座している乗員の後方荷重によって、前記シート支持装置に対する前記シートクッション部の位置を、前記乗員に対して少なくとも後方に移動させるように変形する脆弱部と、を有している、
乗物用シート。
【請求項2】
請求項1に記載の乗物用シートであって、
前記後方リンク部材は板状であり、
前記脆弱部には、孔部と、前記乗物側支持部と前記シート側支持部とを接続するとともに前記孔部の上方に形成されている上方接続部と、前記乗物側支持部と前記シート側支持部とを接続するとともに前記孔部の下方に形成されている下方接続部と、が形成され、前記下方接続部のほうが前記上方接続部よりも脆弱となるように形成されている、
乗物用シート。
【請求項3】
請求項2に記載の乗物用シートであって、
前記後方リンク部材は、
前記乗物側支持部が前記シート側支持部よりも前方となるように配置されており、
前記乗物が後突された場合に前記乗物用シートに着座している乗員の後方荷重によって前記下方接続部が伸びる側に変形可能となるように湾曲状に形成されており、当該後方荷重によって、前記シート支持装置に対するシートクッション部の位置を後方に移動させるように変形するとともに、前記シート支持装置に対するシートクッション部の後部を上方に移動させるように変形する、
乗物用シート。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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