説明

乳首被覆部材及び搾乳装置

【課題】効果的に母乳の採取を行うことを可能とする乳首被覆部材、及び搾乳装置を得る。
【解決手段】搾乳装置10のパッド12は、一端側に乳首を挿入するための大径側開口部12Aが形成されると共に他端側に小径側開口部12Bが形成された筒状フレーム25と、筒状フレーム25の大径側開口部12Aと小径側開口部12Bとの間における周方向の一部に設けられた第1柔軟部34と、第1柔軟部34と対向する位置に該第1柔軟部34とは独立して設けられた第2柔軟部36とを備える。第1柔軟部34は、パッド12の外側からの押圧力によって筒状フレーム12の内方に向けて変形可能であり、第2柔軟部36は、パッド12の内側からの押圧力によって筒状フレーム12の外方に向けて変形可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体から母乳を採取するための乳首被覆部材、及び搾乳装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ラッパ状に形成された乳受け部材の大径側開口部から乳首を挿入させ、該乳受け部材内に陰圧を付与することで搾乳を行う搾乳装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、陰圧の付与に加え、乳受け部材を介して乳首に蠕動様運動によるしごき荷重(押圧刺激)を加える搾乳装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特表2003−521958号公報
【特許文献2】国際公開第05/042062号パンフレット
【特許文献3】特開2006−51341号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1や特許文献2の如く陰圧に伴う圧力変動を利用する従来の搾乳装置の乳首被覆部材は、陰圧による搾乳用途への適用が中心であり、十分な押圧刺激を加えることについて考慮されていない。また、しごき荷重を加える特許文献3の搾乳装置では、乳首被覆部材(パッド)が全体として柔軟なシリコーンゴム等により構成されており、この乳首被覆部材が全体として変形してしまうので、押圧刺激の付与に伴って乳房と乳首被覆部材との間に隙間が形成される場合があり、この点に改善の余地がある。
【0004】
本発明は上記事実を考慮して、効果的に母乳の採取を行うことを可能とする乳首被覆部材、及び搾乳装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明に係る乳首被覆部材は、一端側に乳首を挿入するための大径側開口部が形成されると共に他端側に小径側開口部が形成された筒状フレームと、前記筒状フレームの前記大径側開口部と小径側開口部との間における周方向の一部に設けられ、前記筒状フレームの外側からの押圧力によって該筒状フレームの内方に向けて変形可能な第1の柔軟部と、前記筒状フレームの前記大径側開口部と小径側開口部との間における前記第1の柔軟部と対向する位置に前記第1の柔軟部とは独立して設けられ、前記筒状フレームの内側からの押圧力によって該筒状フレームの外方に向けて変形可能な第2の柔軟部と、を備えている。
【0006】
請求項1記載の乳首被覆部材では、例えば大径側開口部から乳首が挿入された状態で第1の柔軟部の外側から乳首に刺激を与えるための荷重又は変位を入力することができる。このように第1の柔軟部を介して乳首に荷重(変位)を入力する際、該第1の柔軟部と乳首を挟んで反対側に位置する第2の柔軟部は、乳首又は乳房における乳首の近傍部分に密着した状態が維持されるように適宜変形する。一方、本乳首被覆部材における第1及び第2の柔軟部以外の部分は、筒状フレームで構成されているので、変形が抑制される。これらにより、本乳首被覆部材では、乳首(乳房)の荷重入力方向の変位(変形)に追従すると共に他の方向の変形が抑制されるので、乳首における周方向の特定部位に荷重を入力する構成において、乳房との間に隙間が形成されてしまうことが効果的に抑制される。
【0007】
このように、請求項1記載の乳首被覆部材では、効果的に母乳の採取を行うことが可能となる。
【0008】
請求項2記載の発明に係る乳首被覆部材は、請求項1記載の乳首被覆部材において、前記筒状フレームは、前記大径側開口部と小径側開口部との間における周方向の一部に形成された第1の窓部と、該第1の窓部の周方向両端部との間に骨格部が形成されるように形成された第2の窓部とを有し、前記第1の柔軟部は、前記第1の窓部を弾性部材で閉止して構成され、前記第2の柔軟部は、前記第2の窓部を弾性部材で閉止して構成されている。
【0009】
請求項2記載の乳首被覆部材では、筒状フレームに形成された第1、第2の窓部を弾性材料で閉止することで、該筒状フレームの骨格部を挟んで第1、第2の柔軟部が構成されている。これにより、本乳首被覆部材では、簡単な構造でありながら、骨格部を径方向に変位させる方向の変形が抑制される一方、周方向に不連続に形成された第1、第2の柔軟部の接離方向には変形させることができる。
【0010】
請求項3記載の発明に係る搾乳装置は、請求項1又は請求項2記載の乳首被覆部材と、前記乳首被覆部材の前記小径側開口部に連通され、乳を回収するための回収器と、前記第1の柔軟部に乳首への押圧刺激を伝達するための刺激手段と、前記乳首被覆部材における前記第2の柔軟部の外側に配置され、前記第1の柔軟部を介して伝達される前記刺激手段による乳首への押圧刺激に対し、前記乳首被覆部材に挿入された乳首を支持するための乳首支持部と、前記刺激手段に対する前記乳首支持部との相対位置を調整可能な支持位置調整手段と、を備えている。
【0011】
請求項3記載の搾乳装置では、乳首被覆部材に大径側開口部から乳首が挿入された状態で、必要に応じて支持位置調整手段によって乳首支持部の刺激手段に対する位置が調整され、刺激手段が作動される。すると、刺激手段の押圧動作が第1の柔軟部を介して乳首被覆部材内の乳首に押圧荷重又は変位として入力される。この際、乳首は、刺激手段とは反対側から第2の柔軟部を介して乳首支持部によって支持される。これにより、本搾乳装置では、乳首にしっかりと押圧動作を伝えることができ、効果的に母乳の採取を行うことができる。
【0012】
このように、請求項3記載の搾乳装置では、効果的に母乳の採取を行うことが可能となる。また、本搾乳装置では、乳首支持部による乳首被覆部材内の乳首の支持位置を支持位置調整手段によって調整し得る構成であるため、個人差や乳房の状態変化に応じて適切な乳首支持位置を設定することができる。なお、本発明における乳首支持部は、支持位置調整手段と一体的に構成されても良い。
【0013】
請求項4記載の発明に係る搾乳装置は、請求項3記載の搾乳装置において、前記大径側開口部から乳首が挿入された前記乳首被覆部材の内部に負圧を生じさせるための負圧発生手段をさらに備えた。
【0014】
請求項4記載の搾乳装置では、動作を乳首支持部材内の乳首に対し、刺激手段による押圧動作を付与しつつ、負圧発生手段による負圧を付与する。これにより、一層効率的に母乳の採取を行うことができる。そして、筒状フレームに第1及び第2の柔軟部が設けられた乳首被覆部材は、負圧による変形(押圧動作方向以外の変形)が抑制されるので、押圧動作に加え負圧を付与する構成において、乳房との間に隙間が形成されてしまうことが効果的に抑制される。
【0015】
請求項5記載の発明に係る搾乳装置は、一端側に乳首を挿入するための大径側開口部が形成されると共に、他端側に乳を回収するための回収器に連通するための小径側開口部が形成された乳首被覆部材と、前記乳首被覆部材における前記大径側開口部と小径側開口部との間における周方向の一部を押圧することで、該乳首被覆部材内の乳首に乳首への押圧刺激を伝達する刺激手段と、前記乳首被覆部材における前記刺激手段の押圧荷重の入力側とは反対側に配置され、前記乳首被覆部材に挿入された乳首を前記刺激手段による乳首への押圧刺激に対し支持するための乳首支持部と、前記刺激手段と前記乳首支持部との間隔を調整可能な支持位置調整手段と、を備えている。
【0016】
請求項5記載の搾乳装置では、乳首被覆部材に大径側開口部から乳首が挿入された状態で、必要に応じて支持位置調整手段によって乳首支持部の刺激手段に対する位置が調整され、刺激手段が作動される。すると、刺激手段の押圧動作が乳首被覆部材の周方向の一部分を介して乳首被覆部材内の乳首に押圧荷重又は変位として入力される。この際、乳首は、刺激手段とは反対側から乳首支持部によって支持される。これにより、本搾乳装置では、乳首にしっかりと押圧動作を伝えることができ、効果的に母乳の採取を行うことができる。
【0017】
このように、請求項5記載の搾乳装置では、効果的に母乳の採取を行うことが可能となる。また、本搾乳装置では、乳首支持部による乳首被覆部材内の乳首の支持位置を支持位置調整手段によって調整し得る構成であるため、個人差や乳房の状態変化に応じて適切な乳首支持位置を設定することができる。なお、本発明における乳首支持部は、乳首被覆部材や支持位置調整手段と別体である構成には限られず、例えば、これらの何れか一方と一体的に構成されても良い。
【0018】
請求項6記載の発明に係る搾乳装置は、請求項3乃至請求項5の何れか1項記載の搾乳装置において、前記乳首支持部は、前記乳首被覆部材に対し外側から接離可能に構成された乳首支持部材を含んで構成されており、前記支持位置調整手段は、前記乳首支持部材を前記刺激手段に接離するようにガイドするガイド手段と、前記乳首支持部材を前記刺激手段に対する接離方向における複数の位置で保持し得る保持手段とを含んで構成されている。
【0019】
請求項6記載の発明に係る搾乳装置は、乳首支持部による乳首支持位置の調整を行う際には、ガイド手段にガイドさせながら乳首支持部材を刺激手段に対し接離させ、該接離方向の所望の位置で保持手段によって乳首支持部材を保持させる。これにより、使用者の状態に応じて、簡単に乳首支持位置の調整を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明に係る搾乳装置は、効果的に母乳の採取を行うことが可能となるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施形態に係る搾乳装置としての搾乳装置10について、図1乃至図11に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、各図に適宜矢印F、矢印U、矢印Lにて示す側(方向)をそれぞれ手前側、上側、下側ということとし、矢印Wにて示す方向を幅方向ということとする。
【0022】
図4には、搾乳装置10の概略全体構成が斜視図にて示されている。この図に示される如く、搾乳装置10は、乳首(乳房における乳首や乳輪近傍を含む部分)に装着されて該乳首を外周側から覆う乳首被覆部材としてのパッド12と、採取した母乳を回収するための回収器としての哺乳瓶14と、パッド12と哺乳瓶14とを母乳の流通可能に連通するための連通管16と、パッド12を介して乳首に押圧刺激を付与する蠕動機構18と、蠕動機構18の反対側から乳首を支持するための乳首支持部及び支持位置調整手段としての乳首支持機構20と、これらパッド12と哺乳瓶14と連通管16と蠕動機構18と乳首支持機構20とを所定の姿勢(相対位置)で保持するための装置フレーム22と、乳房で封止されたパッド12内に陰圧を付与するための真空ポンプユニット24とを主要構成要素として構成されている。詳細は後述するが、蠕動機構18は、押圧刺激として、乳首を圧迫する方向に押圧動作を付与するようになっており、ここでは、乳児による舌の蠕動様運動を再現し、手前側から反対方向へしごくような動きをする刺激手段として構成されている。
【0023】
図1乃至図3に示される如く、パッド12は、全体として、一端側の乳首挿入側開口部12Aが他端側の連結側開口部12Bよりも大径とされた略ラッパ状に形成されている。このパッド12は、上記の如きパッド12の外郭を成す筒状フレーム25を備えている。すなわち、乳首挿入側開口部12A、連結側開口部12Bは、筒状フレーム25の両開口端とされている。
【0024】
図3(B)及び図3(C)に示される如く、筒状フレーム25における乳首挿入側開口部12A側は、手前側から奥側に向けて連続的に縮径された絞り形状部25Aとされ、筒状フレーム25における連結側開口部12B側は、径が略一定とされ絞り形状部25Aの最小径部に連続する直管部25Bとされている。この実施形態では、絞り形状部25Aは、その上部よりも下部の方が手前側に突出すると共に直管部25Bに対する上下方向への張り出し量が大きくなるように上下非対称に形成されている。
【0025】
この筒状フレーム25における絞り形状部25Aの下部には、図2及び図3(A)に示される如く、第1窓部26が形成されており、絞り形状部25Aの上部には、第1窓部26とは独立して第2窓部28が形成されている。第1窓部26、第2窓部28は、それぞれパッド12(直管部25B)の軸方向視で略半円状を成しており、図1に示される如く、手前側の乳首挿入側開口部12Aの近傍から直管部25Bとの境界近傍までに亘って形成されている。
【0026】
そして、図2及び図3(A)に示される如く、絞り形状部25Aの周方向における第1窓部26の両端と第2窓部28の両端との間には、それぞれ略水平方向に延在する骨格部25Cが形成されている。この筒状フレーム25は、成形によって全体として一体に形成されている。筒状フレーム25を構成する材料としては、例えばポリプロピレンやポリカーボネート、ポリフェニルサルホン等の硬質な樹脂だけでなく、高硬度のエラストマやシリコーンゴム等を用いることができる。この実施形態では、エポキシ樹脂(日新レジン(株)製クリスタルレジンスーパークリア)を用いて筒状フレーム25を構成している。
【0027】
パッド12は、筒状フレーム25に対し低剛性とされ第1窓部26、第2窓部28に対応する第1柔軟部34、第2柔軟部36を備えている。第1柔軟部34は、膜状に形成された弾性部材としてのシリコーンゴム32の周縁部が筒状フレーム25における第1窓部26の周縁部に接合されて構成されている。また、第2柔軟部36は、膜状に形成された弾性部材としてのシリコーンゴム32の周縁部が筒状フレーム25における第2窓部28の周縁部に接合されて構成されている。この実施形態では、第1柔軟部34、第2柔軟部36を構成するシリコーンゴム32は、それぞれ厚みが1.5mm〜3mm程度とされ、撓み方向の変形、厚み方向への変形が可能とされている。なお、第1柔軟部34、第2柔軟部36は、シリコーンゴム32に代えて、例えばエラストマやイプレンゴム等の他の弾性部材を用いて構成しても良く、また筒状フレーム25に対して、各柔軟部34、36を二色成形やインサート成形等により、一体に成形しても良い。
【0028】
哺乳瓶14は、略上向きに開口している。図4に示される如く、連通管16は、パッド12の連結側開口部12B連結された横管16Aと、該横管16Aにおけるパッド12とは反対側の端部に連設されると共に下端において哺乳瓶14の開口端に連結された立管16Bとを有する。また、連通管16の立管16Bの上端には、空気抜き部16Cが設けられている。空気抜き部16Cは、チューブ38を介して真空ポンプユニット24に連通されるようになっている。なお、好ましくは、立管16Bの下端には、哺乳瓶14の空気を分離しつつ、母乳を流通させられる弁体を設け、上端には、母乳がポンプユニット24に逆流しないための逆流防止手段を形成しても良い。
【0029】
図4に示される如く、装置フレーム22は、主に哺乳瓶14及び連通管16を支持する母乳回収側フレーム22Aと、主に蠕動機構18及び乳首支持機構20(を介してパッド12)を支持する搾乳側フレーム22Bとが連結されて構成されている。詳細な説明は省略するが、母乳回収側フレーム22Aと搾乳側フレーム22Bとは、パッド12の軸線廻りに相対角を調整(変更、保持)可能に構成されている。すなわち、搾乳装置10では、哺乳瓶14を略上下方向に沿った姿勢に保ちつつ、乳首における周方向の各位置に蠕動機構18による蠕動様運動を付与可能な構成とされている。上記の各説明、以下の説明は、パッド12の第2柔軟部36が鉛直方向の上側、第1柔軟部34が下側に位置する姿勢(図4に示す姿勢)での説明である。
【0030】
図8に示される如く、蠕動機構18は、幅方向(矢印W方向)に対向して搾乳側フレーム22Bを構成する一対の側板22Cにそれぞれ回動自在に支持された各一対の第1アーム40、第2アーム42、第3アーム44を備えている。図8では、幅方向一方側のアームを示し、他方側のアームの図示を省略している。一対の第1アーム40は、互いに同形状に形成されており、かつ互いの回動軸40Aが同軸上に配置されている。同様に、一対の第2アーム42、第3アーム44も、それぞれ互いに同形状に形成されると共に、回動軸42A同士、回動軸44A同士が同軸上に配置されている。各回動軸40A、42A、44Aは、手前側から後側に向けてこの順に互いに離間して(それぞれ異なる位置に)配置されると共に、互いに平行とされている。また、各第1アーム40、第2アーム42は、それぞれ一対の側板22C外側に配置され、各第3アーム44は一対の側板22C間に配置されている。
【0031】
図8に示される如く、一対の第1アーム40は、それぞれ側面視で略V字状に形成されており、屈曲部近傍に回動軸40Aが設けられている。一対の第1アーム40の一端部間には、押圧部としての第1刺激部46が架け渡されている。第1刺激部46は、略円柱(ローラ)状に形成されており、その長手(軸線)方向が回動軸40Aの軸線と略平行とされている。また、一方の第1アーム40における回動軸40Aに対し第1刺激部46とは反対の腕部にはブラケット48の一端が接続されており、ブラケット48の他端にはローラ50が回動軸40Aと平行な軸廻りに回転自在に支持されている。蠕動機構18では、側面視で回動軸40A、第1刺激部46、ローラ50の各軸心を結ぶ三角形が鋭角三角形を成すように一対の第1アーム40、ブラケット48が構成されている。
【0032】
一対の第2アーム42は、それぞれ側面視で略「く」字状に形成されており、その一端部の近傍に回動軸42Aが設けられている。一対の第2アーム42の他端部間には、押圧部としての第2刺激部52が架け渡されている。第2刺激部52は、略円柱状に形成されており、その長手(軸線)方向が回動軸42Aの軸線と略平行とされている。また、一方の第2アーム42の中間部には、ブラケット54の一端が接続されており、ブラケット54の他端にはローラ56が回動軸42Aと平行な軸廻りに回転自在に支持されている。蠕動機構18では、側面視で回動軸42A、第2刺激部52、ローラ56の各軸心を結ぶ三角形が鈍角三角形を成すように一対の第2アーム42、ブラケット54が構成されている。
【0033】
一対の第3アーム44は、それぞれ側面視で略「へ」字状に形成されており、その一端部の近傍に回動軸44Aが設けられている。一対の第3アーム44の他端部間には、押圧部としての第3刺激部58が架け渡されている。第3刺激部58は、略円柱状に形成されており、その長手(軸線)方向が回動軸44Aの軸線と略平行とされている。また、一方の第3アーム44の屈曲部近傍には、ブラケット60の一端が接続されており、ブラケット60の他端にはローラ62が回動軸44Aと平行な軸廻りに回転自在に支持されている。蠕動機構18では、側面視で回動軸44A、第3刺激部58、ローラ62の各軸心を結ぶ三角形が鈍角三角形を成すように一対の第3アーム44、ブラケット60が構成されている。
【0034】
図9に示される如く、蠕動機構18を構成する各刺激部46、52、58は、パッド12の第1柔軟部34における異なる位置34A、34B、34Cを、それぞれの略法線方向に押圧するようになっている。これらの位置34A、34B、34Cは、同図に示す乳児の口腔Mの舌Tにおける位置T1、T2、T3に対応している。なお、符号Jは、乳児の口腔Mの上顎部を示す。
【0035】
また、図8に示される如く、蠕動機構18は、第1アーム40のローラ50、第2アーム42のローラ56、第3アーム44のローラ62がそれぞれ独立して接触するカム64、66、68を備えている。これらのカム64、66、68は、それぞれ略円板状に形成されて外周面を対応するローラ50、56、62に接触させた偏心カムとされている。この実施形態では、カム64、66、68は、共通のモータ70(図4参照)に駆動される共通の回転軸72に一体回転可能に接続されている。回転軸72は、一対の側板22Cを架け渡して自軸廻りに回転自在に搾乳側フレーム22Bに支持されており、モータ70は搾乳側フレーム22Bに対し固定的に保持されている。
【0036】
これらにより、蠕動機構18は、モータ70が作動されてカム64、66、68が回転すると、第1アーム40、第2アーム42、第3アーム44がそれぞれ回動軸40A、42A、44A廻りに回動(揺動)し、第1刺激部46、第2刺激部52、第3刺激部58が、パッド12の第1柔軟部34を周期的に押圧するようになっている。この実施形態では、蠕動機構18では、第1刺激部46、第2刺激部52、第3刺激部58が第1柔軟部34における乳首の根元側、中間部、先端側に対応して異なる位置に接触されており、各接触位置を所定の位相差で乳首の根元側から先端側に向かって順次、蠕動様に押圧(しごき動作)するようになっている。
【0037】
より具体的には、図10に示される如く、第1刺激部46、第2刺激部52、第3刺激部58は、押圧波形E1、E2、E3として示すように第1柔軟部34に対する押圧動作を行う構成とされている。詳細な説明は省略するが、蠕動機構18では、これらの押圧波形E1、E2、E3が、乳児の実際の哺乳時における舌Tの口腔Mの奥行き方向に離間した各位置T1、T2、T3で実測した波形D1、D2、D3に一致するように各部の寸法形状が決められている。換言すれば、蠕動機構18は、乳児の蠕動様運動を近似したしごき動作をパッド12に挿入された乳首に付与する構成とされている。なお、各刺激部46、52、58が乳首を押圧する際には、負荷増大に対応してモータ70の発生トルクを増す制御(例えば、PWMで駆動するモータ70に対しディーティ比を増す等の制御)を行うようになっている。
【0038】
図1及び図4に示される如く、乳首支持機構20は、第2柔軟部36をパッド12の外側から押さえるための乳首支持部材としての支持ピース74を有する。図7に示される如く、支持ピース74は、幅方向に長軸方向が一致された略楕円形状を成すと共に該幅(矢印W)方向の中央部が両端部に対し凹とされたブロック状に形成されており、図1に示される如く第2柔軟部36におけるパッド12の軸方向中間部(径急変部と緩変部との間)に接触又は近接して配置されて、蠕動機構18の動作が伝達される乳首の上側を支持するようになっている。
【0039】
図5に示される如く、この支持ピース74における第2柔軟部36側とは反対側には、ガイド手段及び保持手段としてのピース位置調整機構76が配設されている。ピース位置調整機構76は、装置フレーム22の一対の側板22Cからそれぞれ上側に連結又は延設された一対のサブフレーム78を備えている。一対のサブフレーム78間には、保持手段を構成する橋架板80が架け渡されている。この橋架板80には、ガイド部及び保持部として機能する止めねじ82が螺合されるようになっている。
【0040】
また、ピース位置調整機構76は、止めねじ82の螺旋部を貫通させた長孔84Aを有し該止めねじ82の頭部82Aと橋架板80との間に配設された被ガイド部84を有し、この被ガイド部84は、支持ピース74における第2柔軟部36側とは反対側に固定的に設けられている。被ガイド部84の長孔84Aは、支持ピース74を第2柔軟部36(蠕動機構18)に対し接離させる方向(図5に示す矢印A方向)に長手とされている。したがって、被ガイド部84は、橋架板80に対し、図6(A)に示される如く支持ピース74を乳首が挿入されていないパッド12の第2柔軟部36に接触させる位置(又はパッド12の内方に押し込む位置)から、図6(B)に示される如く支持ピース74を第2柔軟部36から大きく離間させた位置までの範囲で、その位置を調整可能な構成とされている。
【0041】
これにより、乳首支持機構20では、ピース位置調整機構76の止めねじ82を緩めた状態で、被ガイド部84を止めねじ82及び長孔84Aによってガイドさせつつ橋架板80に対しスライドさせることで、第2柔軟部36に対する支持ピース74の位置を調整し得るようになっている。また、乳首支持機構20では、ピース位置調整機構76の止めねじ82を締めることで、橋架板80に対する被ガイド部84の位置すなわち第2柔軟部36に対する支持ピース74の位置を保持するようになっている。なお、例えば、橋架板80及び被ガイド部84の一方に設けたガイド溝に他方に設けたガイド突起を入り込ませたり、被ガイド部84の幅方向両端を一対のサブフレーム78に近接させたりすることで、被ガイド部84すなわち支持ピース74の止めねじ82廻りの回動(首振り動作)を規制するようにしても良い。
【0042】
図示は省略するが、この実施形態では、一対のサブフレーム78が装置フレーム22に対し支軸78A廻りに回動可能に構成されており、図6(A)に示す使用位置からユニットフレーム86を水平側に回動させることで、支持ピース74を第2柔軟部36から離間させることができる構成とされている。これにより、ピース位置調整機構76による支持ピース74の位置を調整した状態を維持しつつ、支持ピース74の使用位置と準備位置(乳首挿入用位置)とを切り替えることができる構成とされている。なお、支軸78Aを中心とした回動ではなく、支持ピース74を動かすことで、乳首を挿入できる構成としても良い。
【0043】
図11(A)及び図11(B)に示される如く、真空ポンプユニット24は、ユニットフレーム86に固定されると共にチューブ38を介して連通管16に連通されたヘッダ88と、開口端においてヘッダ88に連通されたベローズ90と、ベローズ90の閉止端側を該ベローズ90の軸線方向に往復動させる駆動機構92とを主要部として構成されている。駆動機構92は、ベローズ90の閉止端に連結されスライドガイド94によりベローズ90の軸線方向にガイドされる往復ロッド96と、ユニットフレーム86に固定されたモータ98の回転を往復ロッド96の往復動作に変換するクランク機構100とを有する。
【0044】
この真空ポンプユニット24は、駆動機構92の作動によってベローズ90を拡縮させることで、乳房によって乳首挿入側開口部12Aが封止されたパッド12内に連通管16を通じて陰圧を付与する構成とされている。したがって、真空ポンプユニット24は、ベローズ90の最小体積で大気圧、最大体積で最小圧力(陰圧)となる構成とされている。すなわち、真空ポンプユニット24は、パッド12に周期的に変化する陰圧を付与する構成とされている。真空ポンプユニット24は、蠕動機構18により乳首が潰された場合の圧力変化(陽圧)に対し所定の位相差でパッド12に付与する陰圧が変化するように、図示しない制御装置によって駆動機構92が制御されるようになっている。この実施形態では、蠕動機構18の第3刺激部58が乳首を押圧する方向のピーク位置に位置する際に、ベローズ90が最小体積になるように、駆動機構92が制御される構成とされている。
【0045】
以上説明した真空ポンプユニット24は、図4に示される如くフレキシブルなチューブ38によって連通管16に連通されており、机上等に載置されて運転されるようになっている。一方、図示は省略するが、パッド12、哺乳瓶14、連通管16、蠕動機構18、乳首支持機構20、及び装置フレーム22を含む搾乳ユニット102は使用者(被搾乳者)に把持された状態で、運転されるようになっている。
【0046】
次に、実施形態の作用を説明する。
【0047】
上記構成の搾乳装置10では、搾乳を行う際には、先ず、一対のサブフレーム78を支軸78Aを中心に回動させて、乳首支持機構20の支持ピース74をパッド12の第2柔軟部36から離間させた状態で、乳首が乳首挿入側開口部12Aからパッド12(主に筒状フレーム25の絞り形状部25A)に入り込むように、該パッド12を含む搾乳ユニット102を乳房に近接させ、パッド12の乳首挿入側開口部12Aを乳房に押し付ける。
【0048】
次いで、サブフレーム78を戻した後に、止めねじ82を緩め、被ガイド部84を橋架板80に対しスライドさせて乳首が挿入された状態のパッド12の第2柔軟部36に支持ピース74が接触させ、止めねじ82を締める。支持ピース74の位置が予め設定されていた場合には、乳首支持機構20のユニットフレーム86を水平側に倒した準備位置でパッド12に乳首を挿入した後、該ユニットフレーム86を使用位置にすれば良い。
【0049】
そして、蠕動機構18及び真空ポンプユニット24を共に作動させる。すると、蠕動機構18の一対の第1アーム40、第2アーム42、第3アーム44が対応するカム64、66、68に駆動されて揺動され、各刺激部46、52、58がそれぞれ第1柔軟部34を介して乳首にしごき動作を伝達する。これにより、乳首は、乳児の舌による蠕動様運動を再現した蠕動様運動により直接的にしごかれる。このとき、乳首は、蠕動機構18の反対側(上側)から第2窓部28を介して乳首支持機構20の支持ピース74にて支持されている。また、真空ポンプユニット24の動作によって、乳首が挿入されて封止されているパッド12内には、この蠕動様運動による圧力(陽圧)変動に所定の位相差で周期的に陰圧が付与され、パッド12に挿入された乳首から母乳が採取される。
【0050】
これら蠕動機構18による陽圧(蠕動様運動)の付与と真空ポンプユニット24による陰圧付与とにより、本搾乳装置10では、乳児による搾乳運動に近い形態で搾乳を行うことができる。この採取された母乳は、パッド12から連通管16を経由して哺乳瓶14に流入して該哺乳瓶14にて回収される。
【0051】
ここで、本搾乳装置10では、筒状フレーム25に第1柔軟部34、第2柔軟部36が設けられているため、筒状フレーム25によってパッド12全体の変形を抑制させつつ、第1柔軟部34から蠕動機構18の蠕動様運動をパッド12内の乳首に伝達させることができ、かつ第2柔軟部36によって乳首(乳房)とパッド12との密着性が確保される。これにより、パッド12内の乳首に蠕動機構18による陽圧(蠕動様運動)と真空ポンプユニット24による陰圧とを付与する搾乳装置10において、搾乳動作に伴ってパッド12と乳房との間に隙間が形成されることが防止される。すなわち、パッド12は、搾乳装置10に適用されて効果的に母乳の採取を行うことを可能とする。
【0052】
また、搾乳装置10では、パッド12の外側から乳首支持機構20によって、パッド12内の乳首を蠕動機構18とは反対側から支持するため、蠕動機構18による蠕動様運動をパッド12内の乳首に確実に伝達させることができる。しかも、パッド12における乳首支持機構20の支持ピース74が接触する部分が第2柔軟部36であるため、該第2柔軟部36がパッド12に挿入された乳首の形状に応じて変形することで、乳首支持機構20による乳首の支持位置(支持ピース74と蠕動機構18との間隔)すなわち乳首における第2柔軟部36を介した支持ピース74との当接位置を調整することができる構成が実現される。
【0053】
これにより、パッド12が適用された搾乳装置10は、上記の如く搾乳動作に伴うパッド12の変形(パッド12と乳房との隙間形成)が防止されると共に、乳首形状の変化や個人差に応じた乳首支持位置の調整を行うことができる。そして、本搾乳装置10では、乳首支持機構20にピース位置調整機構76を設けることで、乳首支持位置の調整機能を実現している。また、ピース位置調整機構76は、支持ピース74を第2柔軟部36に対し接離する方向にガイドするガイド手段(主に被ガイド部84の長孔84A、止めねじ82)と、支持ピース74(被ガイド部84)を任意の位置で橋架板80(パッド12)に対し保持し得る保持手段(主に橋架板80と止めねじ82)とを有して構成されているので、支持ピース74による乳首支持位置の調整作業が容易である。
【0054】
なお、上記の実施形態では、搾乳装置10に適用されるパッド12が第2柔軟部36を有する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、絞り形状部25Aをシール状態で貫通した支持ピース74によってパッド12内の乳首を支持する構成としても良い。
【0055】
また、上記の実施形態では、支持ピース74が第2柔軟部36に接離することでパッド12内の乳首の支持位置を調整する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2柔軟部36を風船状に形成し、注入する空気量によってパッド12内の乳首の支持位置を調整する構成としても良く、第2柔軟部36と乳首の間又は第2柔軟部36の外側と固定部の間に詰め物をしてパッド12内の乳首の支持位置を調整する構成としても良い。
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【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施形態に係る搾乳装置を構成する搾乳機構の要部を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る搾乳装置を構成するパッドを示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る搾乳装置を構成するパッドを示す図であって、は正面図、(A)(B)は底面図、(C)は側面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る搾乳装置の概略全体構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る搾乳装置を構成する乳首支持機構を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係る搾乳装置を構成する乳首支持機構を示す図であって、(A)は支持ピースがパッドに接触した状態を示す側断面図、(B)は支持ピースがパッドから離間した状態を示す側断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る搾乳装置を構成する支持ピースを示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る搾乳装置を構成する蠕動機構を示す一部切り欠いた斜視図である。
【図9】乳児の口腔における蠕動様運動測定部位と、パッドにおける各刺激部によるしごき部位との関係を示す模式図である。
【図10】本発明の実施形態に係る搾乳装置の各刺激部の動作と、乳児の舌の蠕動様運動曲線とを重ねて示す線図である。
【図11】本発明の実施形態に係る搾乳装置を構成する真空ポンプユニットを示す図であって、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
【0057】
10 搾乳装置
12 パッド(乳首被覆部材)
12A 乳首挿入側開口部
12B 連結側開口部
14 哺乳瓶(回収器)
18 蠕動機構(刺激手段)
20 乳首支持機構(乳首支持部、支持位置調整手段)
24 真空ポンプユニット(負圧発生手段)
25 筒状フレーム
25B 直管部
26 第1窓部(第1の窓部)
28 第2窓部(第2の窓部)
32 シリコーンゴム(弾性部材)
34 第1柔軟部(第1の柔軟部)
36 第2柔軟部(第2の柔軟部)
74 支持ピース(乳首支持部材)
76 ピース位置調整機構(ガイド手段、保持手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側に乳首を挿入するための大径側開口部が形成されると共に他端側に小径側開口部が形成された筒状フレームと、
前記筒状フレームの前記大径側開口部と小径側開口部との間における周方向の一部に設けられ、前記筒状フレームの外側からの押圧力によって該筒状フレームの内方に向けて変形可能な第1の柔軟部と、
前記筒状フレームの前記大径側開口部と小径側開口部との間における前記第1の柔軟部と対向する位置に前記第1の柔軟部とは独立して設けられ、前記筒状フレームの内側からの押圧力によって該筒状フレームの外方に向けて変形可能な第2の柔軟部と、
を備えた乳首被覆部材。
【請求項2】
前記筒状フレームは、前記大径側開口部と小径側開口部との間における周方向の一部に形成された第1の窓部と、該第1の窓部の周方向両端部との間に骨格部が形成されるように形成された第2の窓部とを有し、
前記第1の柔軟部は、前記第1の窓部を弾性部材で閉止して構成され、
前記第2の柔軟部は、前記第2の窓部を弾性部材で閉止して構成されている請求項1記載の乳首被覆部材。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の乳首被覆部材と、
前記乳首被覆部材の前記小径側開口部に連通され、乳を回収するための回収器と、
前記第1の柔軟部に乳首への押圧刺激を伝達するための刺激手段と、
前記乳首被覆部材における前記第2の柔軟部の外側に配置され、前記第1の柔軟部を介して伝達される前記刺激手段による乳首への押圧刺激に対し、前記乳首被覆部材に挿入された乳首を支持するための乳首支持部と、
前記刺激手段に対する前記乳首支持部との相対位置を調整可能な支持位置調整手段と、
を備えた搾乳装置。
【請求項4】
前記大径側開口部から乳首が挿入された前記乳首被覆部材の内部に負圧を生じさせるための負圧発生手段をさらに備えた請求項3記載の搾乳装置。
【請求項5】
一端側に乳首を挿入するための大径側開口部が形成されると共に、他端側に乳を回収するための回収器に連通するための小径側開口部が形成された乳首被覆部材と、
前記乳首被覆部材における前記大径側開口部と小径側開口部との間における周方向の一部を押圧することで、該乳首被覆部材内の乳首に乳首への押圧刺激を伝達する刺激手段と、
前記乳首被覆部材における前記刺激手段の押圧荷重の入力側とは反対側に配置され、前記乳首被覆部材に挿入された乳首を前記刺激手段による乳首への押圧刺激に対し支持するための乳首支持部と、
前記刺激手段と前記乳首支持部との間隔を調整可能な支持位置調整手段と、
を備えた搾乳装置。
【請求項6】
前記乳首支持部は、前記乳首被覆部材に対し外側から接離可能に構成された乳首支持部材を含んで構成されており、
前記支持位置調整手段は、前記乳首支持部材を前記刺激手段に接離するようにガイドするガイド手段と、前記乳首支持部材を前記刺激手段に対する接離方向における複数の位置で保持し得る保持手段とを含んで構成されている請求項3乃至請求項5の何れか1項記載の搾乳装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−183143(P2008−183143A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−18350(P2007−18350)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(803000115)学校法人東京理科大学 (545)
【出願人】(000112288)ピジョン株式会社 (144)
【Fターム(参考)】