説明

二次電池

【課題】電池の性能を長く維持することが可能な二次電池を提供する。
【解決手段】二次電池1は、外装部材206,207によって封止された内部に、正極板201と負極板203とセパレータ202を積層した積層電極体208と、電解液とを収納した二次電池本体2と、二次電池本体2の内部の内部圧力P1を検出する内部圧力センサ4と、二次電池本体2を外側から加圧する加圧装置6と、内部圧力センサ4が検出した内部圧力P1に基づいて、加圧装置6による加圧を調整する圧力調整部20と、を備え、圧力調整部20は、内部圧力P1が上昇した場合に、加圧装置6による加圧を増加させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二次電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ニッケル水素電池を収容する外側容器に加圧気体を充填して、一定の圧力でニッケル水素電池を加圧したニッケル水素電池の安全装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−54411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の発明では、ニッケル水素電池内の内部圧力が上記の一定の圧力以上に上昇すると、ニッケル水素電池が膨張し、充放電に伴う膨張収縮時に電極板同士が離反しやすくなり、電池の性能(発電効率)が低下してしまう恐れがあった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、電池の性能を長く維持することが可能な二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、二次電池本体の内部圧力が上昇した場合に、二次電池本体への加圧を増加させることによって上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、二次電池本体の膨張を抑制することで、電池の性能を長く維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態における二次電池の概要図である。
【図2】図2は、図1のII−II線に沿った二次電池本体の断面図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施形態における加圧装置の一例を説明する概略断面図である(その1)。
【図4】図4は、本発明の第1実施形態における加圧装置の一例を説明する概略断面図である(その2)。
【図5】図5は、本発明の第1実施形態の作用を説明する二次電池本体の概略断面図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態における二次電池の概要図である。
【図7】図7は、図6のVII−VII線に沿った概略断面図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態における二次電池の変形例を示す概要図である。
【図9】図9は、図8のIX−IX線に沿った概略断面図である。
【図10】図10は、本発明の第3実施形態における二次電池が組み込まれる回路図の一例を示す図である。
【図11】図11は、本発明の第3実施形態における二次電池のSOCと電圧値の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
<<第1実施形態>>
図1は本実施形態における二次電池の概要図、図2は図1のII−II線に沿った二次電池本体の断面図、図3及び図4は本実施形態における加圧装置の一例を説明する概略断面図、図5は本実施形態の作用を説明する二次電池本体の概略断面図である。なお、図3及び図4は、図1のIII−III線に沿った概略断面図に相当する。
【0011】
本実施形態における二次電池1は、ハイブリッド自動車や電気自動車等に搭載される電池である。この二次電池1は、図1に示すように、二次電池本体2と、モジュール缶3と、内部圧力センサ4と、外部圧力センサ5と、加圧装置6と、コントローラ7と、を備えている。
【0012】
二次電池本体2は、図2に示すように、3枚の正極板201と、5枚のセパレータ202と、3枚の負極板203と、正極タブ204と、負極タブ205(図2において不図示)と、上部外装部材206と、下部外装部材207と、特に図示しない電解液と、から構成されている。本実施形態では、このうち正極板201、セパレータ202、負極板203を、積層電極体208と称し、この積層電極体208と電解液を特に発電要素209と称する。このような二次電池本体2としては、例えば、リチウムイオン二次電池を挙げることができる。
【0013】
積層電極体208の正極板201は、同図に示すように、正極タブ204まで延びている正極側集電体201aと、この正極側集電体201aの一部の両主面にそれぞれ形成された正極層201b,201cと、を有している。
【0014】
本実施形態における正極側集電体201aは、アルミニウム箔で構成されている。なお、正極集電体201aは、電気化学的に安定した金属箔で構成されていればよく、正極集電体201aを、例えば、アルミニウム合金箔、表面処理を施した銅箔、又は、ニッケル箔等で構成してもよい。
【0015】
正極層201b,201cは、正極活物質と、アセチレンブラック等の導電助剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF;PolyVinylidene DiFluoride)等のバインダと、N−メチルピロリドン(NMP; N-methylpyrrolidone)等のスラリー粘度調整溶媒と、を混合した正極スラリーを、正極側集電体201aの一部の両主面に塗布し、乾燥及び圧延することにより形成されている。本実施形態では、正極活物質として、マンガン酸リチウム(LiMn)を用いているが、特に限定されない。例えば、正極活物質として、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、又は、コバルト酸リチウム(LiCoO)等のリチウム複合酸化物や、カルコゲン(S、Se、Te)化物等を用いてもよい。
【0016】
積層電極体208の負極板203は、負極タブ205(図1参照)まで延びている負極側集電体203aと、この負極側集電体203aの一部の両主面にそれぞれ形成された負極層203b,203cと、を有している。
【0017】
本実施形態における負極側集電体203aは、銅箔で構成されている。なお、負極側集電体203aは、電気的に安定した金属箔で構成されていればよく、負極側集電体201aを、例えば、ニッケル箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等で構成してもよい。
【0018】
負極層203b,203cは、上記の正極活物質のリチウムイオンを吸蔵及び放出する負極活物質と、アセチレンブラック等の導電助剤と、ポリフッ化ビニリデン等のバインダと、N−メチルピロリドン等のスラリー粘度調整溶媒と、を混合した負極スラリーを、負極側集電体203aの一部の両主面に塗布し、乾燥及び圧延することにより形成されている。本実施形態では、負極活物質に、グラファイトを用いているが、特に限定されない。例えば、負極活物質として、非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、又は、Si等を用いてもよい。
【0019】
特に、負極活物質として非晶質炭素や難黒鉛化炭素を用いると、充放電時における電位の平坦特性に乏しく放電量に伴って出力電圧も低下するので、通信機器や事務機器の電源には不向きであるが、電気自動車の電源として用いる場合には、急激な出力低下がないので有利である。
【0020】
ここで、本実施形態における二次電池本体2は、図1に示すように、外装部材206,207の一辺から正極タブ204と負極タブ205とが、並んで導出している。このため、図2では、積層電極体208の正極板201から正極タブ204に至る断面を図示し、負極板203から負極タブ205に至る断面の図示を省略しているが、負極板203及び負極タブ205も、図2に示す正極板201及び正極タブ204と実質的に同一の構造となっている。ただし、積層電極体208の端部から正極タブ204に至る間の正極板201(正極側集電体201a)、及び、積層電極体208の端部から負極タブ205に至る間の負極板203(負極側集電体203a)は、特に図示しないが、平面視において、互いに接触することがないように、半分以下に切り欠かれている。
【0021】
積層電極体208のセパレータ202は、正極板201と負極板203との短絡を防止するもので、電解液を保持する機能を備えていてもよい。本実施形態におけるセパレータ202には、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィンから構成される微多孔性膜で構成されている。このようなセパレータ202は、過電流が流れると、その発熱によって層の空孔が閉塞され電流を遮断する機能をも有する。
【0022】
なお、本実施形態におけるセパレータ202は、ポリオレフィン等の単層膜のみに限定されず、ポリプロピレン膜をポリエチレン膜でサンドイッチした三層構造や、ポリオレフィン微多孔性膜と有機不織布等を積層したもので構成してもよい。このように、セパレータ202を複層化することで、過電流の防止機能、電解液保持機能及びセパレータ202の形状維持(剛性向上)機能等の諸機能を付与することができる。
【0023】
以上の積層電極体208では、セパレータ202を介して正極板201と負極板203とが交互に積層されている。そして、3枚の正極板201は、正極側集電体201aを介して、金属箔製の正極タブ204にそれぞれ接続されており、3枚の負極板203は、負極側集電体203aを介して、同様に金属箔製の負極タブ205にそれぞれ接続されている。
【0024】
なお、積層電極体208の正極板201、セパレータ202、及び、負極板203は、上記の枚数に何ら限定されない。例えば、1枚の正極板、2枚のセパレータ、1枚の負極板でも積層電極体を構成することができ、必要に応じて、正極板、セパレータ及び負極板の枚数を選択して構成することができる。
【0025】
正極タブ204及び負極タブ205を構成する材料は、電気化学的に安定した金属材料であれば、特に限定されない。例えば、正極タブ204を、上述の正極側集電体201aと同様に、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、銅箔、又は、ニッケル箔等で構成することができる。また、負極タブ205については、上述の負極側集電体203aと同様に、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔、又は、鉄箔等で構成することができる。また、本実施形態では、電極板201,203の集電体201a,203aを構成する金属箔自体を電極タブ204,205まで延長することにより、電極板201,203を電極タブ204,205に直接接続しているが、電極板201,203の集電体201a,203aと、電極タブ204,205とを、集電体201a,203aを構成する金属箔とは別の材料や部品により接続してもよい。
【0026】
ここで、本実施形態では、正極タブ204及び負極タブ205の両方が、二次電池本体2(外装部材206,207)の同一の辺から導出するように配置されているが、正極タブ204及び負極タブ205の配置については、特に限定されない。例えば、正極タブ204と負極タブ205を、相互に対向する辺から導出させるように配置してもよい。
【0027】
上述した積層電極体208は、図2に示すようなカップ状に成型された上部外装部材206と、平板状の下部外装部材207との間に収容されて、封止されている。本実施形態における上部外装部材206及び下部外装部材207は何れも、特に図示しないが、内側樹脂層、金属層、及び、外側樹脂層から成るラミネート材(ラミネートフィルム)で構成されている。
【0028】
このラミネート材の内側樹脂層としては、例えば、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、又は、アイオノマー等の耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂フィルムで構成することができる。また、金属層については、例えば、アルミニウム等の金属箔で構成することができ、外側樹脂層については、例えば、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた樹脂フィルムで構成することができる。
【0029】
これらの外装部材206,207によって、電極タブ204,205の一部と積層電極体208を包み込み、当該外装部材206,207により形成される空間に、LiPF/EC+DEC等の電解液を注入しながら、当該空間を真空状態とした後に、外装部材206,207の外周部分を熱プレスにより熱融着する。これにより、外装部材206,207の間に、電極タブ204,205の一部及び発電要素209が収容されて封止される。なお、上記の「LiPF/EC+DEC」は、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合溶媒に対して、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を溶解させたものである。また、以下において、「二次電池本体2の内部」とは、外装部材206,207によって封止され、電解液が充填された空間内を意味する。
【0030】
なお、電解液は、LiPF/EC+DECに限定されず、例えば、有機液体溶媒に過塩素酸リチウムやホウフッ化リチウム等のリチウム塩を溶質としたものであってもよい。この有機液体溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート等のエステル系溶媒を挙げることができる。なお、有機液体溶媒はこれに限定されることなく、エステル系溶媒に、γ−ブチラクトン(γ−BL)やジエトシキエタン(DEE)等のエーテル系溶媒その他を混合、調合した有機液体溶媒を用いることもできる。
【0031】
モジュール缶3は、図1に示すように、複数の二次電池本体2で構成される電池モジュールを、内部の空間31に収容する箱状の部材である。なお、図1においては、1つの二次電池本体2のみを図示し、他の二次電池本体については図示を省略している。また、本実施形態では、4つの二次電池本体2によって電池モジュールが構成されているが(図3参照)、電池モジュールを構成する二次電池本体2の数は、特に限定されない。
【0032】
このモジュール缶3の空間31は、加圧装置6と接続していること、及び、圧力センサ4,5の配線が導出されていること以外は密封されている。このようなモジュール缶3は、例えば、ステンレスで構成されているが、モジュール缶3の材料については特に限定されない。
【0033】
内部圧力センサ4は、二次電池本体2の内部に収容されて、二次電池本体2の内部の内部圧力P1を検出する装置である。この内部圧力センサ4は、配線によってコントローラ7に接続されており、検出した内部圧力P1の信号をコントローラ7に出力する。
【0034】
外部圧力センサ5は、モジュール缶3内に二次電池本体2と共に収容され、加圧装置6によって二次電池本体2に印加される外部圧力P2を検出する装置である。なお、この外部圧力センサ5は、二次電池本体2の内部には収容されておらず、二次電池本体2の外部であって、モジュール缶3の内部に配置されている。この外部圧力センサ5も、配線によってコントローラ7に接続されており、検出した外部圧力P2の信号をコントローラ7に出力する。
【0035】
加圧装置6は、コントローラ7の指令に基づいて、二次電池本体2を加圧する装置である。このような加圧装置6としては、図3に示すように、加圧した流体をモジュール缶3の空間31に送り込むコンプレッサ61を挙げることができる。この場合には、モジュール缶3とコンプレッサ61の間に流路6aを設けて、両者を連通させる。なお、このような流体としては、例えば空気を挙げることができるが、特にこれに限定されない。
【0036】
このように、コンプレッサ61を用いてモジュール缶3の空間31内の圧力を高めることで、二次電池本体2を全体的に均一に加圧することが可能となる。これにより、二次電池本体2において、正極板201、セパレータ202及び負極板203の間隔が不均一になることが抑制されるため、発電効率の低下を抑制することができると共に、局所的な応力が印加されることに伴う二次電池本体1(積層電極体208)の不均一な劣化を抑制することができる。
【0037】
また、図4に示すように、加圧装置6を、モジュール缶3を介して、二次電池本体2を上下から押圧するように構成した押圧装置62や、特に図示しないが、二次電池本体2を直接的に押圧する押圧装置で構成してもよい。なお、二次電池本体2を直接的に押圧する場合には、外装部材206,207を介して積層電極体208を押圧したり、外装部材206,207同士が貼り合わされた部分を押圧するようにしてもよい。また、このような押圧装置には、モータ等のアクチュエータを用いることができる。
【0038】
コントローラ7は、圧力センサ4,5が検出した圧力の信号を取得して、検出された圧力に基づいて、加圧装置6を制御する装置である。このようなコントローラ7については、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成することができる。
【0039】
このコントローラ7は、外部圧力センサ5が検出した外部圧力P2と、内部圧力センサ4が検出した内部圧力P1との差圧P3(P3=P2−P1)を算出し、この差圧P3が所定値P4(正の値)よりも低くなった場合に、差圧P3が所定値P4以上となるように(P3≧P4)、加圧装置6による二次電池本体2への加圧を増加させる。さらに、コントローラ7は、差圧P3が所定値P4よりも高くなった状態を維持させるように、加圧装置6による加圧を維持させる。
【0040】
例えば、図5に示すように、充放電時や劣化による二次電池本体2の内部にガスGが発生し、二次電池本体2の内部圧力P1が上昇した場合に、コントローラ7は、加圧装置6による加圧を増加させるように、加圧装置6に指令を出力する。
【0041】
なお、本実施形態では、電池モジュールを構成する4つの二次電池本体2の中で、一つでも差圧P3が所定値P4以下に低くなると、コントローラ7が、加圧装置6に対して、二次電池本体2に印加する圧力を増加させる指令を出力し、より高い圧力で二次電池本体2を加圧させる。
【0042】
例えば、差圧の所定値P4が1000hPaである場合において、4つの二次電池本体2における各差圧P3が、1000hPa、1000hPa、1000hPa、990hPaになると、コントローラ7は、990hPaの差圧P3を1000hPaにするように、加圧装置6による加圧を10hPa分高くさせる。
【0043】
この際に、加圧装置6は、元々の差圧P3が1000hPaとなっている他の二次電池本体2も同時に加圧してしまうため、この二次電池本体2の差圧P3(元の1000hPa)は、1010hPaとなる。このように差圧P3が大きるなる分には、二次電池本体2の膨張が抑制されるという効果が維持される。つまり、本実施形態では、差圧P3を、所定値P4よりも高くさせるように二次電池本体2を加圧してもよい。例えば、上記の例において、差圧P3が1020hPaや1040hPaとなるように、加圧装置6に二次電池本体2を加圧させてもよい。
【0044】
ここで、本実施形態では、外部圧力センサ5とコントローラ7が、加圧装置6による外部圧力を調整する圧力調整部20を構成している。
【0045】
次に、本実施形態における作用について説明する。
【0046】
充放電や劣化により二次電池本体の内部にガスが発生して二次電池本体が膨張すると、充放電に伴う変化で二次電池本体内部の正極板、負極板及びセパレータが相互に離反しやすくなり、二次電池本体の性能(発電効率)が低下する恐れがある。
【0047】
これに対して、本実施形態では、二次電池本体の内部圧力を検出して、当該内部圧力が上昇した場合に、加圧装置によって二次電池本体を外側から加圧するので、二次電池本体の膨張を抑制することができる。これにより、正極板、負極板及びセパレータが相互に離反してしまうことが抑制されるので、電池の性能を長く維持させることができる。
【0048】
また、本実施形態では、加圧装置によって二次電池本体に印加される外部圧力と、二次電池本体の内部圧力との差圧が所定値以上となるように、加圧装置による加圧を調整している。つまり、本実施形態では、外部圧力が内部圧力よりも常に大きくなるように、二次電池本体を加圧しているため、二次電池本体の膨張が確実に抑制されている。このため、本実施形態では、電池の性能をより長く維持させることが可能となっている。
【0049】
次に、第2実施形態について説明する。
【0050】
<<第2実施形態>>
図6は本実施形態における二次電池の概要図、図7は図6のVII−VII線に沿った概略断面図、図8は本実施形態における二次電池の変形例を示す概要図、図9は図8のIX−IX線に沿った概略断面図である。
【0051】
本実施形態における二次電池1aは、図6及び図7に示すように、二次電池本体2の内部にガス溜め部材8を設けた点において、第1実施形態と相違するが、それ以外については第1実施形態と同様である。以下に、第1実施形態と相違する部分についてのみ説明し、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
ガス溜め部材8は、図7に示すように、内部に中空8bが形成されたステント8aで構成されている。このステント8aは、二次電池本体2の内部で発生したガスを通気させる一方で、二次電池本体2の電解液の浸透を防ぐことができるように形成されている。このようなステント8aは、例えば、ポリプロピレンで構成することができる。
【0053】
このガス溜め部材8は、図6及び図7に示すように、二次電池本体2の内部において、積層電極体208と、外装部材206,207の封止部210との間に配置されている。なお、この封止部210とは、外装部材206,207の外縁部分において互いに貼り合わされた部分であり、積層電極体208及び電解液を二次電池本体2の内部に封止している部分である。また、本実施形態では、この封止部210の中で、最後に封止される外装部材206,207の外縁部分(図6中の左側の一辺)を、「最終封止部210a」と称する。
【0054】
本実施形態では、この最終封止部210aと積層電極体208との間のみにガス溜め部材8が配置されているが、特に限定されない。例えば、図8及び図9に示すように、ガス溜め部材8を、最終封止部210aと積層電極体208との間に配置することに加えて、最終封止部201a以外の封止部210と、積層電極体208との間にガス溜め部材8を配置させてもよい。
【0055】
本実施形態では、仮に、二次電池本体の充放電や劣化によって、二次電池本体の内部にガスが発生しても、このガス溜め部材内部の空間に当該ガスが吸収される。これにより、二次電池本体の内部圧力の上昇を抑制して、二次電池本体の膨張を抑制することができるため、電池の性能を長く維持することができる。
【0056】
また、本実施形態では、このガス溜め部材を封止部と積層電極体の間に配置させたので、積層電極体の上下の主面と外装部材との間にガスが侵入することが抑制されている。このため、加圧装置による加圧を積層電極体に効率よく印加することができ、電極板同士が離反することに伴う発電効率の低下を抑制することができる。
【0057】
また、本実施形態では、最終封止部と積層電極体の間にガス溜め部材を配置しているので、外装部材同士の間の空間に電解液を注入した後に、二次電池本体の内部にガス溜め部材を簡単に配置させることができる。このため、二次電池本体内にガス溜め部材を設けたことに伴う二次電池の生産性の悪化を抑制することができる。
【0058】
また、本実施形態においても第1実施形態と同様に、二次電池本体の内部の内部圧力を検出して、当該内部圧力が上昇した場合に、加圧装置による二次電池本体への加圧を増加させているので、二次電池本体の膨張を抑制することができ、電池の性能を長く維持させることができる。
【0059】
また、本実施形態においても第1実施形態と同様に、加圧装置によって二次電池本体に印加される外部圧力と、二次電池本体の内部圧力との差圧が所定値以上となるように、加圧装置による加圧を調整しているので、二次電池本体の膨張を確実に抑制することができる。このため、電池の性能をより長く維持させることができる。
【0060】
次に、第3実施形態について説明する。
【0061】
<<第3実施形態>>
図10は本実施形態における二次電池が組み込まれる回路図の一例を示す図、図11は本実施形態における二次電池のSOCと電圧値の関係を示すグラフである。
【0062】
本実施形態における二次電池1bは、例えば、図10に示す回路図のように、ハイブリッド自動車や電気自動車おいて、インバータを介してモータに接続されている。このような電気回路では、インバータが二次電池1bの直流電力を交流電力に変換し、モータを駆動させる。また、このような電気回路では、上記の自動車が制動した際に、回生エネルギーを吸収して二次電池を充電する。なお、同図では、二次電池本体2が2つしか図示されていないが、二次電池本体2の数については特に限定されない。
【0063】
本実施形態における二次電池1bは、温度センサ91と、電圧計92と、メモリ93と、を備えている点において、第1実施形態と相違しているが、それ以外については第1実施形態と同様である。以下に、第1実施形態と相違する部分についてのみ説明し、第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0064】
温度センサ91は、二次電池本体1の内部に配置され、二次電池本体2の内部の温度を検出する。この温度センサ91は、検出した温度の信号をコントローラ7に出力する。電圧計92は、二次電池本体2と並列接続されて、二次電池本体2の電圧を検出する。この電圧計92も、検出した電圧の信号をコントローラ7に出力する。
【0065】
メモリ93は、図11に示すSOC(State Of Charge)と電圧との関係を記憶していると共に、二次電池本体2が所定SOC(例えばSOC30%、50%及び90%)のときの二次電池本体2の内部圧力の圧力閾値P5及び外部圧力の圧力閾値P6を記憶している。さらに、メモリ93は、二次電池本体2の内部の温度が所定温度(例えば10℃、15℃、20℃及び25℃)のときの内部圧力の圧力閾値P7及び外部圧力の圧力閾値P8を記憶している。このメモリ93は、コントローラ7と通信可能となっている。
【0066】
本実施形態におけるコントローラ7は、メモリ93が記憶している所定SOCのときの内部圧力の圧力閾値P5と、内部圧力センサ4が検出した内部圧力P1とに基づいて、二次電池本体2の劣化の有無を判断する。この点について、以下に詳細に説明する。
【0067】
まず、コントローラ7は、メモリ93にアクセスし、メモリ93によって記憶された図11に示すSOCと電圧の関係から、電圧計92が検出した電圧に基づいて二次電池本体2のSOCを算出する。
【0068】
算出したSOCが所定SOCであった場合には、コントローラ7は、メモリ93が記憶している所定SOCのときの内部圧力の圧力閾値P5と、内部圧力センサ4が検出している内部圧力P1とを比較する。コントローラ7は、内部圧力P1が圧力閾値P5よりも高くなっている場合に(P1>P5)、二次電池本体2の内部でガスが発生しているため、二次電池本体2が劣化したと判断する。一方、コントローラ7は、内部圧力P1が圧力閾値P5以下に低くなっている場合に(P1≦P5)、二次電池本体2はガス発生により劣化していないと判断する。
【0069】
また、本実施形態におけるコントローラ7は、メモリ93が記憶している所定SOCのときの外部圧力の圧力閾値P6と、外部圧力センサ5が検出した外部圧力P2とに基づいた二次電池本体2の劣化の有無も判断する。この点について、以下に詳細に説明する。
【0070】
まず、コントローラ7は、上記のように、電圧計92が検出した二次電池本体2の電圧に基づいて、SOCを算出する。
【0071】
次いで、算出したSOCが所定SOCであった場合には、コントローラ7は、メモリ93が記憶している所定SOCのときの外部圧力の圧力閾値P6と、外部圧力センサ5が検出している外部圧力P2とを比較する。コントローラ7は、外部圧力P2が圧力閾値P6よりも高くなっている場合に(P2>P6)、外部圧力は内部圧力に応じて変化することから、二次電池本体2の内部でガスが発生しているため、二次電池本体2が劣化したと判断する。一方、コントローラ7は、外部圧力P2が圧力閾値P6以下に低くなっている場合に(P2≦P6)、二次電池本体2が劣化していないと判断する。
【0072】
また、本実施形態におけるコントローラ7は、二次電池本体2の内部の温度が所定温度のときの内部圧力の圧力閾値P7と、内部圧力センサ4が検出した内部圧力P1とに基づいた二次電池本体2の劣化の有無も判断する。この点について、以下に詳細に説明する。
【0073】
まず、コントローラ7は、温度センサ91が検出した温度の信号を取得する。次いで、温度センサ91が検出した温度が所定温度であった場合には、メモリ93が記憶している所定温度のときの内部圧力の圧力閾値P7と、内部圧力センサ4が検出している内部圧力P1とを比較する。コントローラ7は、内部圧力P1が圧力閾値P7よりも高くなっている場合に(P1>P7)、二次電池本体2の内部でガスが発生しているため、二次電池本体2が劣化したと判断する。一方、コントローラ7は、内部圧力P1が圧力閾値P7以下に低くなっている場合に(P1≦P7)、二次電池本体2が劣化していないと判断する。
【0074】
また、本実施形態におけるコントローラ7は、上述した二次電池本体2の内部の温度が所定温度のときの外部圧力の圧力閾値P8と、外部圧力センサ5が検出した外部圧力P2とに基づいた二次電池本体2の劣化の有無も判断する。この点について、以下に詳細に説明する。
【0075】
まず、コントローラ7は、温度センサ91が検出した温度の信号を取得する。次いで、温度センサ91が検出した温度が所定温度であった場合には、コントローラ7は、メモリ93が記憶している所定温度のときの外部圧力の圧力閾値P8と、外部圧力センサ5が検出している外部圧力P2とを比較する。コントローラ7は、外部圧力P2が圧力閾値P8よりも高くなっている場合に(P2>P8)、外部圧力は内部圧力に応じて変化することから、二次電池本体2の内部でガスが発生しているため、二次電池本体2が劣化したと判断する。一方、コントローラ7は、外部圧力P2が圧力閾値P8以下に低くなっている場合に(P2≦P8)、二次電池本体2が劣化していないと判断する。
【0076】
コントローラ7は、二次電池本体2が劣化していると判断した場合には、アラーム等の警報を発生させる信号を出力する。例えば、本実施形態における二次電池1bが、自動車に搭載されている場合には、コントローラ7は、自動車に搭載されたスピーカに警報音を発生させる信号を出力する。或いは、コントローラ7は、自動車に搭載されたナビゲーションシステムに対して、電池が劣化していることを示す文字情報や図形をモニタに表示させる信号を出力する。
【0077】
以上のように、本実施形態では、差圧を算出するための内部圧力センサ4や外部圧力センサ5を利用して、所定SOCや所定温度のときの内部圧力の圧力閾値と、内部圧力センサによって検出された内部圧力とを比較して二次電池本体の劣化を判断したり、所定SOCや所定温度のときの外部圧力の圧力閾値と、外部圧力センサによって検出された外部圧力とを比較して二次電池本体の劣化を判断している。つまり、本実施形態では、単に、圧力の増減に基づいて、二次電池本体の劣化の有無を判断しているのではなく、二次電池本体の状態と、各圧力センサによって検出された圧力とに基づいて、二次電池本体の劣化の有無を判断している。これにより、本実施形態では、当該判断を正確に実行することができる。
【0078】
また、本実施形態では、二次電池本体の劣化の有無を判断することで、例えば、二次電池が搭載された自動車のドライバに、二次電池本体の劣化の状態をアナウンスすることができる。これにより、ドライバに、二次電池の交換時期等を知らせることができる。また、自動車の状況を管理しているサポートセンターに劣化状態の信号を送信することで、サポートセンター側から対応することも可能となる。
【0079】
なお、本実施形態では、二次電池本体の状態と、内部圧力又は外部圧力とに基づいて、上記のように二次電池本体の劣化の有無を実行しているが、これに加えて、二次電池本体の内部に発生したガスの発生量を算出するように構成してもよい。具体的には、予め実験で求めた所定SOCで所定温度のときの内部圧力をメモリに記憶させておき、内部圧力センサによって検出した内部圧力との差分と電池内空間体積の積からガスの発生量を算出してもよい。
【0080】
また、本実施形態においても第1実施形態と同様に、二次電池本体の内部の内部圧力を検出して、当該内部圧力が上昇した場合に、加圧装置による二次電池本体への加圧を増加させているので、二次電池本体の膨張を抑制することができ、電池の性能を長く維持させることができる。
【0081】
また、本実施形態においても第1実施形態と同様に、加圧装置によって二次電池本体に印加される外部圧力と、二次電池本体の内部圧力との差圧が所定値以上となるように、加圧装置による加圧を調整しているので、二次電池本体の膨張を確実に抑制することができる。このため、電池の性能をより長く維持させることができる。
【0082】
なお、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、二次電池本体内にガス溜め部を設けてもよい。これにより、第2実施形態と同様に、電池の性能をより長く維持させることができる。
【0083】
なお、以上に説明した第1〜第3実施形態における内部圧力センサ4が本発明の内部圧力検出手段の一例に相当し、第1〜第3実施形態における加圧装置6が本発明の加圧手段の一例に相当し、第1〜第3実施形態における圧力調整部20が本発明の圧力調整手段の一例に相当し、第1〜第3実施形態における外部圧力センサ5が本発明の外部圧力検出手段の一例に相当し、第1〜第3実施形態におけるコントローラ7が本発明の圧力制御手段の一例に相当し、第2実施形態におけるガス溜め部材8が本発明のガス溜め部の一例に相当し、第2実施形態におけるステント8aが本発明の通気部材の一例に相当し、第3実施形態における電圧計92及びコントローラ7が本発明のSOC算出手段の一例に相当し、第3実施形態におけるコントローラ7が本発明の電池状態診断手段の一例に相当し、第3実施形態におけるメモリ93が本発明の記憶手段の一例に相当し、第3実施形態における温度センサ91が本発明の温度検出手段の一例に相当する。
【0084】
また、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【符号の説明】
【0085】
1…二次電池
2…二次電池本体
3…モジュール缶
4…内部圧力センサ
5…外部圧力センサ
6…加圧装置
7…コントローラ
8…ガス溜め部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装部材によって封止された内部に、正極板と負極板とセパレータを積層した積層電極体と、電解液とを収納した二次電池本体と、
前記二次電池本体の内部の内部圧力を検出する内部圧力検出手段と、
前記二次電池本体を外側から加圧する加圧手段と、
前記内部圧力検出手段が検出した前記内部圧力に基づいて、前記加圧手段による加圧を調整する圧力調整手段と、を備え、
前記圧力調整手段は、前記内部圧力が上昇した場合に、前記加圧手段による加圧を増加させることを特徴とする二次電池。
【請求項2】
請求項1に記載の二次電池であって、
前記圧力調整手段は、前記加圧手段によって前記二次電池本体に印加される外部圧力を検出する外部圧力検出手段を有し、前記外部圧力と前記内部圧力との差圧が所定値以上となるように、前記加圧手段による加圧を調整することを特徴とする二次電池。
【請求項3】
請求項2に記載の二次電池であって、
前記圧力調整手段は、前記外部圧力と前記内部圧力との前記差圧を算出して、前記差圧が前記所定値以上となるように前記加圧手段を制御する圧力制御手段をさらに有していることを特徴とする二次電池。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載の二次電池であって、
前記二次電池本体の内部に発生したガスを溜めるガス溜め部をさらに備え、
前記ガス溜め部は、前記ガスに対する通気性と、前記電解液に対する非浸透性とを有する通気部材を有し、
前記通気部材の内部には、前記ガスを受け入れることが可能な中空が形成されており、
前記ガス溜め部は、前記二次電池本体の内部において、前記外装部材を貼り合わせた封止部と前記積層電極体との間に配置されていることを特徴とする二次電池。
【請求項5】
請求項4記載の二次電池であって、
前記ガス溜め部は、前記二次電池本体の内部において、前記外装部材を最後に貼り合せる最終封止部と前記積層電極体との間に配置されていることを特徴とする二次電池。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の二次電池であって、
前記二次電池本体のSOCを算出するSOC算出手段と、
所定SOCにおける前記内部圧力の圧力閾値を記憶する記憶手段と、
前記二次電池本体の劣化の有無を判断する電池状態診断手段と、をさらに備え、
前記電池状態診断手段は、前記所定SOCの状態において、前記内部圧力検出手段によって検出された前記内部圧力が前記圧力閾値よりも高い場合に、前記二次電池本体が劣化したと判断することを特徴とする二次電池。
【請求項7】
請求項1に記載の二次電池であって、
前記圧力調整手段は、前記加圧手段によって前記二次電池本体に印加される外部圧力を検出する外部圧力検出手段を有し、
前記二次電池は、
前記二次電池本体のSOCを算出するSOC算出手段と、
所定SOCにおける前記外部圧力の圧力閾値を記憶する記憶手段と、
前記二次電池本体の劣化の有無を判断する電池状態診断手段と、をさらに備え、
前記電池状態診断手段は、前記所定SOCの状態において、前記外部圧力検出手段によって検出された前記外部圧力が前記圧力閾値よりも高い場合に、前記二次電池本体が劣化したと判断することを特徴とする二次電池。
【請求項8】
請求項1〜5の何れかに記載の二次電池であって、
前記二次電池本体の内部の温度を検出する温度検出手段と、
所定温度における前記内部圧力の圧力閾値を記憶する記憶手段と、
前記二次電池本体の劣化の有無を判断する電池状態診断手段と、をさらに備え、
前記電池状態診断手段は、前記二次電池本体の内部が前記所定温度の状態において、前記内部圧力検出手段によって検出された前記内部圧力が前記圧力閾値よりも高い場合に、前記二次電池本体が劣化したと判断することを特徴とする二次電池。
【請求項9】
請求項1に記載の二次電池であって、
前記圧力調整手段は、前記加圧手段によって前記二次電池本体に印加される外部圧力を検出する外部圧力検出手段を有し、
前記二次電池は、
前記二次電池本体の内部の温度を検出する温度検出手段と、
所定温度における前記外部圧力の圧力閾値を記憶する記憶手段と、
前記二次電池本体の劣化の有無を判断する電池状態診断手段と、をさらに備え、
前記電池状態診断手段は、前記二次電池本体の内部の温度が前記所定温度の状態において、前記外部圧力検出手段によって検出された前記外部圧力が前記圧力閾値よりも高い場合に、前記二次電池本体が劣化したと判断することを特徴とする二次電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−65515(P2013−65515A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204611(P2011−204611)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】