説明

二酸化炭素の炭層固定方法

【課題】 石炭層に圧入される二酸化炭素による炭層の要所における膨潤状態を抑制し、二酸化炭素の浸透性のよい状態を安定的に確保し、または二酸化炭素の圧入を間欠的に改善させ、効率よく二酸化炭素の炭層固定を行なうことである。
【解決手段】 地中の石炭層に通じる孔井に二酸化炭素を圧入して石炭層に浸透させかつ吸着させる二酸化炭素の炭層固定方法において、前記石炭層に二酸化炭素を圧入することにより膨潤した石炭層に対し、窒素などの石炭に対する浸透率が二酸化炭素より高い物質からなる高浸透性ガスを二酸化炭素に代えて圧入し、この圧入により二酸化炭素浸透率の改善された石炭層に対して再び二酸化炭素を圧入する二酸化炭素の炭層固定方法とする。高浸透性ガスにより石炭の膨潤を停止または抑制し、さらには膨潤状態で狭窄された通路を広げられるので、低い圧力で効率よく二酸化炭素を石炭層に圧入して浸透でき、二酸化炭素の固定およびそれに伴う炭化水素系ガスの回収率が高まる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、地下の石炭層に二酸化炭素を圧入し石炭に吸着させて固定する二酸化炭素の炭層固定方法に関し、さらに石炭から遊離の炭化水素系ガスを地中から回収可能である二酸化炭素の炭層固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、石炭は、細孔構造が発達しているため、細孔(ミクロポア:大きさ20Å以下)にファンデル・ワールス(Van der Waals)力によって気体が吸着する作用がある。このような石炭を含有する炭層には、メタンガスを主成分とする炭化水素系ガスが遊離ガスよりも遥かに多量に吸着されていることが知られている。
【0003】
ところで、地球温暖化現象の原因である温室効果ガスの一つとして知られる二酸化炭素は、石炭に対してメタンの数倍量も吸着される物性であるため、これを採掘困難な深部炭層や経済性の低い炭層に圧入すれば、石炭中に吸着されているメタンガス等の炭化水素系ガスが置換されて遊離するから、有用なガスエネルギー資源が回収可能になる。
【0004】
すなわち、二酸化炭素を安定した石炭層中に隔離して固定し、しかも二酸化炭素と置換されて生産されるメタンガス等を回収してクリーンエネルギーとして利用すると、経済的にも地球環境上も有用な資源循環とその利用が可能である。
【0005】
具体的に説明すると、石炭層に通じる孔井から地下の石炭層に二酸化炭素を圧入すると、石炭にはメタンの2倍から数倍量の二酸化炭素が選択的に吸着され、その代わりに石炭に吸着されていたメタンガスを主成分とする炭化水素系ガスが遊離し放出される。
【0006】
このように二酸化炭素−メタンの置換を利用して、石炭層中に多量に含まれるメタンガスを燃料ガスとして別の孔井から回収して利用できることが知られている。(例えば特許文献1)
【0007】
【特許文献1】特開2004−3326号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記のように二酸化炭素を地中に圧入するとき、二酸化炭素が石炭層の内部に深く浸透するために必要な通路となる「クリート」と称される微小割れ目状の隙間を必要とするが、二酸化炭素を吸収した石炭組織は膨潤するので、その膨潤によって通路となるクリートの空隙が狭まり、二酸化炭素の圧入抵抗が増し、二酸化炭素の炭層への浸透率が低下して二酸化炭素と置換されるメタンガス等の可燃性ガスの回収率も低下するという問題点がある。
【0009】
実際の石炭層において本願の発明者らの推定によれば、石炭組織が膨潤することによるガス浸透性の影響は、特に石炭層に対する二酸化炭素の圧入部周辺で最も大きいと考えられ、二酸化炭素の石炭層内通路のかなり上流部分で大部分の二酸化炭素の圧入量が規制されているものと考えられる。
【0010】
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、石炭層に圧入される二酸化炭素による炭層の要所における膨潤状態を抑制し、これにより二酸化炭素の浸透性のよい状態を経時的に安定的に確保し、または二酸化炭素の圧入可能量を必要に応じて速やかに改善させ、効率よく二酸化炭素の炭層固定を行なうことができるようにすることである。
【0011】
また、二酸化炭素の炭層固定による副次的な効果が得られるように、炭層に固定される二酸化炭素と置換されて遊離した炭化水素系ガスを地中から効率よく回収可能とする二酸化炭素の炭層固定方法とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、この発明においては、地中の石炭層に通じる孔井に二酸化炭素を圧入して石炭層に浸透させかつ吸着させる二酸化炭素の炭層固定方法において、
前記石炭層に二酸化炭素を圧入することにより膨潤した石炭層に対し、石炭に対する浸透率が二酸化炭素より高い物質からなる高浸透性ガスを二酸化炭素に代えて圧入し、この圧入により二酸化炭素浸透率の改善された石炭層に対して再び二酸化炭素を圧入することを特徴とする二酸化炭素の炭層固定方法としたのである。
【0013】
上記したように構成されるこの発明の二酸化炭素の石炭層固定方法は、二酸化炭素に代えて圧入する高浸透性ガスの石炭に対する浸透率が二酸化炭素より高いという特性により、石炭層中の二酸化炭素ガスの分圧を下げることができると共に、二酸化炭素ガスの分圧低下によって石炭の膨潤を停止させ、さらには膨潤した状態から収縮させるようにできるので、膨潤状態で狭窄された通路は広げられて、膨潤状態より低い圧力で効率よく二酸化炭素を石炭層に圧入し浸透させられるようになり、二酸化炭素の固定処理効率およびそれに伴う炭化水素系ガスの回収率が高まる。
【0014】
石炭層に対する二酸化炭素の圧入工程と、高浸透性ガスの圧入工程を交互に繰り返し、石炭層に対して二酸化炭素を間欠的に吸着させることにより、石炭組織の細孔が速やかに間欠的に開かれた状態になって石炭層の浸透率が効率よく高められ、長期間に亘って石炭層を二酸化炭素の固定処理に効率よく利用できる。上記の高浸透性ガスの圧入が、圧入と停止を繰り返す間欠的な圧入である方法を採用すれば、さらに効率よく二酸化炭素を炭層に固定することができる。
【0015】
上記した高浸透性ガスとしては、石炭に対する浸透率が二酸化炭素よりも高い物質であればよく、すなわち石炭に対する吸着性が二酸化炭素より低い物質からなる高浸透性ガスである窒素やヘリウムなどをその100体積%中に4.0〜87体積%を占める高浸透性ガスであるものを使用すれば、上記したような作用が確実に得られる。
【0016】
また、石炭組織内部のクリートの空隙が広がることにより、高浸透性ガスの圧入以前よりも低い圧力で効率よく二酸化炭素を石炭層に圧入・浸透できるようになり、吸着した二酸化炭素に置換されて石炭から遊離した炭化水素系ガスを別途設けた孔井から回収することが、安定して効率よく実行できるようになり、経済的にも優れた炭化水素系ガスの生産が可能となる。
【発明の効果】
【0017】
この発明は、石炭層に二酸化炭素を圧入することにより膨潤した石炭層に対し、石炭に対する浸透性が二酸化炭素より高い物質からなる高浸透性ガスを二酸化炭素に代えて圧入することにより、浸透率の改善された石炭層に対して二酸化炭素を圧入できるので、石炭層に対する二酸化炭素の浸透性が速やかに高まり、再び低い圧力での二酸化炭素の圧入が可能になって、効率よく二酸化炭素の炭層固定を行なうことができる利点がある。
【0018】
また、二酸化炭素の炭層固定による副次的な効果として、炭層に固定される二酸化炭素と置換されて遊離した炭化水素系ガスを地中から効率よく回収できるという利点もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
この発明の実施形態を以下に、添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、実施形態は、地中に存在する本層1と下層2からなる石炭層に下層2に通じる圧入井3および生産井4からなる2本の孔井を設け、これらの孔井のうち圧入井3の二酸化炭素注入管8から二酸化炭素を圧入して下層2内の石炭に固定させ、その後、二酸化炭素と置換されて放出されるメタンガスを主成分とする炭化水素系ガスを生産井4から回収する。この二酸化炭素固定および炭化水素系ガスの生産システムにおいて適用される二酸化炭素の炭層固定方法である。
【0020】
このような生産システムにおいて、圧入井3は、図2に示される構造からなり、例えば液化炭酸を用いる場合は、図1に示される液化炭酸貯槽5から昇圧ポンプ6を介して配管内を圧送して蒸発器7で加熱し、気化させてから制御弁11および流量計12を経由して圧入井3から炭層に導入する。なお、図2中の符号15は、圧力等のセンサーおよび圧力媒体の挿入口である。
【0021】
この発明に用いる二酸化炭素は、火力発電所等の大規模発生源からの二酸化炭素を含む排気ガスを分離回収したものを用いることができる。なお、実験に用いることのできる高純度の二酸化炭素は、モノエタノールアミンなどのアミン吸収剤に吸収させて回収するアミン法により比較的簡単に得ることができる。
【0022】
二酸化炭素の圧入は、図示したような一箇所の圧入井3から行なうばかりでなく、複数の圧入井から行なってもよい。また、圧入の初期には、比較的高い圧力で行なうことにより、石炭層を破壊して多数の割れ目(クラック)を積極的に形成させて圧入することが好ましく、また、必要に応じて砂などを混入させて割れ目の閉塞を防止することも好ましい。
【0023】
窒素などの高浸透性ガスは、例えば窒素ガスボンベ(例えば圧力15MPaのボンベを20本程度組み合わせたもの)を連結したカードル14から供することができ、減圧弁13を介して前記の流量計12を経由して圧入井3から炭層に導入する。また、このような窒素ガスボンベを用いた例ばかりでなく、液体窒素を用いて気化させ、さらに加圧調整した窒素ガスを用いることなどもできるのは勿論である。
また、このような窒素ガスの圧入時の圧力(炭層クリートの間隙圧力)は、15.8MPa以下の程度に設定される場合が通例である。
【0024】
生産井4は、圧入井から炭層に浸透した二酸化炭素が充分吸着されるのに必要な距離を離して設置することが好ましい。このような距離は、少なくとも数十メートル必要であるものと考えられる。
なお、生産井4は、圧入井3から立体的な位置関係によって上記の所定距離だけ離れていればよく、必ずしも平面的な方向に離間させておく必要はなく、例えば、炭層の深部に二酸化炭素を圧入して同一領域の浅部からメタンガスを含む地中ガスを回収してもよく、深部から浅部まで傾斜して平面的に延びる炭層である場合には、深部で二酸化炭素を圧入して浅部から生産するようにしてもよい。
【0025】
通常、生産井4から回収された水蒸気などを含む地中ガスは、気液分離装置10で液体を分離し、液体成分をタンク9a、9bに回収すると共に、分離したメタンガスを主成分とする炭化水素系ガスを得る。必要に応じて、さらにガスを精製してもよく、その後これを利用する施設に配送する。
【0026】
この発明で用いる石炭に対する浸透性が二酸化炭素より高い物質からなる高浸透性ガスは、予め石炭に吸着されている二酸化炭素より、通気抵抗の少ない高浸透性ガスを採用することができ、すなわち二酸化炭素に比べて石炭に対する親和性、すなわち吸着性が低い元素のガスを採用することができる。
【0027】
また、地中への圧入作業に伴う安全性、すなわち、引火性や爆発性の低いガスを採用することが実用的であるために、そのような高浸透性ガスの代表例としては、窒素ガスまたはヘリウムガスが挙げられる。因みに、石炭に対する吸着性は、二酸化炭素がメタンの約2倍であり、窒素はメタンの半分であるといわれており、ヘリウムガスは、石炭には殆ど吸着しないと考えられる。
【0028】
炭層に対する二酸化炭素の圧入と、高浸透性ガスの圧入を交互に繰り返す場合、その時間配分は、例えば高浸透性ガスの圧入を4〜15時間程度の範囲において適宜に調整すればよく、二酸化炭素の圧入量の改善の程度が顕著に低下したときに、高浸透性ガスの圧入を開始すればよく、特に限定されるものではない。
しかしながら、高浸透性ガスの圧入の直後の1〜4時間程度において顕著に二酸化炭素の圧入量が改善され、その後の5〜6時間の安定状態を経て急に低下することから、10〜12時間ごとに数時間(4〜5時間)の高浸透性ガスの圧入を行なうことが好ましい。
【0029】
そして、上記の高浸透性ガスの圧入が、圧入と停止を繰り返す間欠的な圧入である方法を採用すれば、圧入された高浸透性ガスの炭層内での拡散と反応が、無駄なく効率よく進行するものと考えられ、実際にその後に効率よく二酸化炭素を炭層に固定することができる。
【実施例1】
【0030】
図1に示した石炭層を有する北海道南大夕張地区の地層構造において、長期間のフィールド試験を行なった。
そして、圧入井3から、表1に示す窒素および二酸化炭素の圧入条件(注入時間(h)、注入量(kg))で略一定圧力8.0〜13.5MPaでの圧入処理を約1週間にわたって交互に間欠的に行ない、このときに用いた窒素ガス量と圧入できた二酸化炭素量のデータを表1および図3の図表に示した。
【0031】
【表1】

【0032】
これらの結果からも明らかなように、二酸化炭素の炭層への浸透率が低下した時、4〜15時間の窒素ガス圧入を行なうことにより、次に二酸化炭素の圧入を低い圧入抵抗で行なうことができ、二酸化炭素を再び効率よく炭層に浸透できるようになったことがわかる。
そして、圧入する二酸化炭素量に比べて少量の窒素ガス量で浸透率が充分に改善できていることから、常に二酸化炭素と窒素ガスの混合ガスを使用する場合よりも、間欠的に窒素ガスを圧入する方が窒素ガスの浸透率改善の作用効率が高く、それだけメタンガスなどの炭化水素系ガスの生産に窒素ガスの混合される割合は低くなるものと考えられる。
【0033】
図4の結果からも明らかなように、窒素ガスの圧入が、圧入と停止を繰り返す間欠的な圧入である方法を採用すると、1回目の窒素ガスの圧入量に比べて同じ圧力で2回目の窒素ガス圧入量の方が格段に増加しており、その後の二酸化炭素ガスの圧入量も顕著に増加していることがわかる。
【0034】
また、二酸化炭素を吸着した石炭に窒素を注入した場合に、その浸透率が改善されるかどうかを確認するために、以下の室内実験を行なった。
すなわち、夕張炭層下層の石炭資料を採取し、篩にかけて粒径250〜500μmの石炭粒子約60gをゴムチューブに詰め、ゴムチューブ両端には焼結金属製のエンドピースを挿入したものをコールパック資料とした。
【0035】
実験装置は、コールパック試料を装着する圧力容器と封圧を制御するシリンジポンプ、浸透圧を計測するための差圧変換器、流量計、コールパック資料内の間隙圧を調整する背圧弁、データを収集するためのパーソナルコンピュータなどからなる。圧力容器およびコールパックへのガス注入量及び吸着量を計測するためのバッファタンクは、水槽に入れ温度制御した。
【0036】
実験手順は、先ずコールパック試料を作製し、圧力容器内にセットし、次に石炭試料に吸着しているガスを除くために40℃で24時間真空ポンプで吸引した。そして、封圧と間隙圧を設定圧力にセットし、一定時間毎に浸透圧を測定した。封圧は間隙圧よりも約1atm高い圧力で設定し間隙流体の漏れを防止した。そして、間隙圧が10atmになるようにCO2を注入し、平衡圧での浸透率を測定した。次に、CO2と同様に間隙圧が10atmになるようにN2を注入し、平衡圧での浸透圧を測定した。N2を注入時には浸透率測定前にコールパック内のガスを採取し、間隙内のガス組成をガスクロマトグラフィーにより分析した。
【0037】
この実験結果として、図5に二酸化炭素と窒素による浸透率測定結果を示した。
その結果からも明らかなように、CO2注入は間隙圧ができる限り平衡になるように12〜13atmで注入され、平衡圧で浸透率の測定を行なったが、N2を注入後、平衡圧がCO2の脱着により上昇しているにもかかわらず、浸透率の上昇が見られ、N2を注入後約6時間で浸透率が急激に増大したが、その後は比較的穏やかな増加傾向を示した。
【0038】
図6には各ガスの間隙圧と浸透率の関係を示したが、Heによる浸透率は間隙圧の上昇と共に浸透率が減少した。CO2吸着時の間隙圧が10atmで浸透率が多少大きくなっているが、全体的に見ると間隙圧の上昇と共に浸透率の低下傾向が見られた。間隙圧が10atm付近での浸透率を比較すると、CO2が吸着した試料の浸透率が最も低く、N2を注入した場合に浸透率の改善が見られた。
【0039】
これらの実験結果から、CO2の圧入後の石炭(コールパック)に対し、N2ガスを圧入することにより、石炭層の浸透率は改善されることがわかる。また、Heガスを用いてもN2ガスと同様以上に石炭層の浸透率の改善を図り得ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】二酸化炭素ガスの炭層固定方法の概略説明図
【図2】二酸化炭素と窒素の圧入井の構造を示す説明図
【図3】二酸化炭素と窒素の圧入量の経時変化を示す図表
【図4】二酸化炭素と窒素の圧入量の経時変化を示す図表
【図5】二酸化炭素と窒素の浸透率および間隙圧力の経時変化を示す図表
【図6】二酸化炭素と窒素とヘリウムの浸透率と間隙圧力との関係を示す図表
【符号の説明】
【0041】
1 本層
2 下層
3 圧入井
4 生産井
5 液化炭酸貯槽
6 昇圧ポンプ
7 蒸発器
8 二酸化炭素注入管
9a、9b タンク
10 気液分離装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中の石炭層に通じる孔井に二酸化炭素含有ガスを圧入して石炭層に浸透させかつ吸着させる二酸化炭素の炭層固定方法において、
前記石炭層に二酸化炭素含有ガスを圧入することにより膨潤した石炭層に対し、石炭に対する浸透率が二酸化炭素より高い高浸透性ガスを圧入し、この圧入により二酸化炭素浸透率の改善された石炭層に対して再び二酸化炭素含有ガスを圧入することを特徴とする二酸化炭素の炭層固定方法。
【請求項2】
石炭層に対する二酸化炭素含有ガスの圧入工程と、高浸透性ガスの圧入工程を交互に繰り返し、石炭層に対して二酸化炭素を間欠的に吸着させる請求項1に記載の二酸化炭素の炭層固定方法。
【請求項3】
高浸透性ガスの圧入が、圧入と停止を繰り返す間欠的な圧入である請求項1または2に記載の二酸化炭素の炭層固定方法。
【請求項4】
高浸透性ガスが、その100体積%中に窒素が4.0〜87体積%を占める高浸透性ガスである請求項1〜3のいずれかに記載の二酸化炭素の炭層固定方法。
【請求項5】
吸着した二酸化炭素に置換されて石炭から遊離した炭化水素系ガスを別途設けた孔井から回収する工程を有する請求項1〜4のいずれかに記載の二酸化炭素の炭層固定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−229494(P2008−229494A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−72534(P2007−72534)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【出願人】(591151808)株式会社環境総合テクノス (23)
【Fターム(参考)】