説明

二重の感温遮断を行なう回路保護構造

【課題】二重の感温遮断を行なう回路保護構造を提供する。
【解決手段】回路の二端子間に二つの独立して運転する感温遮断装置20および温度ヒューズ30装置が設置される。過電流時、回路過熱時または環境温度が高すぎるとき、先ず、感温遮断装置20の弾性接触板21が受熱して変形して湾曲し、回路を遮断(OFF)する。感温遮断装置20が無反応、反応遅延または通電(ON)、遮断(OFF)を繰り返して温度が継続して上昇する場合、温度ニューズ装置30の可溶合金33、33’が溶断し、回路の完全に遮断(OFF)が確保される。本発明の二つの独立した感温遮断装置は、それぞれが独立して感温を行ない、回路を一時的に遮断して再び回復させたり、完全に遮断することができ、過電流、回路過熱および発火を防ぎ、電気を安全に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重の感温遮断を行なう回路保護構造に関し、特に、電気回路に感温遮断装置および温度ヒューズ装置が設置され、二つの独立して運転する感温遮断構造が形成され、過電流時、回路の過熱時または環境温度が高すぎるとき、感温遮断装置によって通電(ON)回復が可能な一時的な遮断(OFF)状態が形成されるか、温度ヒューズ装置の可溶合金が溶融することによって永久的な回路遮断(OFF)状態が形成される二重の感温遮断を行なう回路保護構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電力の使用は現代の人類社会において必要不可欠なことであり、各種電気製品および設備が生活環境を取巻いており、特に、コンピュータ化および情報化された産業、居住空間、交通、教育および娯楽などの分野においては電気がなければ成り立たない。相対的に、安全に電気を使用することは現代人にとって重要な事項となっている。
【0003】
一般に、電気が提供される電気回路全体には電源を制御するメインスイッチが設けられ、通常、メインスイッチは通電(ON)状態となっており、そこにはヒューズまたは遮断器が設置される。電気回路が過電流、短路または過熱状態となったとき、ヒューズが溶断するか、遮断器がトリップして回路全体を遮断(OFF)状態にする。
【0004】
また、回路全体内に回路保護構造が別に設けられることもある。各個別の回路内に制御を行なう他のスイッチが設けられ、このスイッチは各個別の回路の電流の通電(ON)および遮断(OFF)を実行し、電気使用の安全性を強化するために、多くのスイッチには過電流による過熱時に自動的に回路を遮断する機能が設けられ、過電流時、ヒューズまたは遮断器が即座に反応して回路全体を遮断(OFF)できずに電線が発火するのを防止する。
【0005】
前述の回路全体または各個別の回路がヒューズ、遮断器およびスイッチを利用した過電流時または過熱時に自動的に回路の遮断(OFF)を行なう構造を有する以外に、一部の高価格の電子製品、データ処理設備または使用電量の多い電熱器などには、個別に感温遮断器を有する回路保護構造が設けられ、電気、電子製品などが過電流時または過熱時、即座に回路を遮断し、電気、電子製品そのものが焼損するのを防止する。また、電気、電子製品の問題が回路全体または個別の回路の過電流状態または過熱状態を引起こし、回路中のその他の設備が運転できなくなる問題を防止する。
【0006】
図1、2に示すように、電子製品に使用される従来技術による感温遮断保護装置は、回路中に弾性接触板101が設置され、弾性接触板101は湾曲しており、受熱後、変形して湾曲する。弾性接触板101の一端は第1の端子102に固定され、弾性接触板101の他端は自由端である。自由端には第1の導電点103が設けられ、第2の端子104には第2の導電点105が固定され、第2の導電点105は第1の導電点103に対応する。実施時、弾性接触板101は第2の端子104への湾曲を保持し、弾性接触板101の自由端の第1の導電点103と第2の端子104の第2の導電点105は接触して通電状態が保持される。図1に示すように、過電流時、弾性接触板101は受熱して変形して湾曲し、弾性接触板101の自由端の第1の導電点103と第2の導電点105は分離し、回路は遮断(OFF)状態となる。図2に示すように、それによって電気製品の回路は焼損を回避できるが、従来技術による感温遮断保護装置には下記の欠点が存在する。
【0007】
(a)弾性接触板101を製作するとき、各弾性接触板101の厚さ、湾曲度および構造特性を完全に同一にすることができないので、弾性接触板101が受熱後、変形して湾曲する反応温度を制御することができず、感応温度設定の誤差が大きい。
(b)弾性接触板101は受熱後に変形して湾曲する敏感性が低く、電気製品の過電流時または過熱時の保護を即座に行なうことができない。
(c)弾性接触板101は即座にトリップすることができなかったり、トリップが不完全であったりし、回路は電流が導通したままとなって過熱状態となり、電子製品および回路全体が危険な状態となる。
【0008】
過電流となって回路が過熱状態のとき、弾性接触板101が半トリップ状態の場合、弾性接触板101が冷却されると、通電状態に戻り、通電、遮断が繰り返されることによって火花が発生して危険である。また、回路全体内の電子、電気製品は通電、遮断が繰り返されることによって電流が不安定となり、ダウンしたり、正常に運転されなかったりして使用寿命が短縮されたり、ひどい場合は完全に破損してしまう。
【特許文献1】特開平9−222357号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の第1の目的は、二つの独立した感温遮断装置によって、過電流時または回路過熱時、それぞれが独立して感温することによって、回路を完全に遮断(OFF)することができ、二重の感温遮断によって電気使用の安全性が確保される二重の感温遮断を行なう回路保護構造を提供することにある。
本発明の第2の目的は、過電流時、回路過熱時または環境温度が高すぎるとき、先ず、感温遮断装置の弾性接触板が受熱して変形して湾曲し、回路を遮断(OFF)し、温度ヒューズ装置の可溶合金を溶断させて回路を遮断(OFF)する必要がなく、過電流状態が解決され、感温遮断装置の弾性接触板が冷却された後、通電(ON)状態に回復されるので、回路保護構造は継続して使用でき、新しい回路保護装置を準備する必要がないので、使用者の手間および支出を低減することができる二重の感温遮断を行なう回路保護構造を提供することにある。
本発明の第3の目的は、過電流または回路過熱時、感温遮断装置が無反応、反応遅延または遮断(OFF)、通電(ON)を繰り返し、温度が上昇し続ける場合、温度ニューズ装置の可溶合金が受熱して昇温し、一定温度に達した時、溶断するので、回路を完全に遮断(OFF)し、それによって電気使用の安全性が確保され、各種電気製品の機能が保護される二重の感温遮断を行なう回路保護構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的を解決するために、本発明は、二重の感温遮断を行なう回路保護構造を提供するものであり、蓋体、感温遮断装置、温度ヒューズ装置および台体を備える。蓋体は導電体であり、第1の端子が接続される。感温遮断装置は弾性接触板および導電接続部を備え、弾性接触板の一端は蓋体の内側に固定され、自由端には第1の導電点が設けられる。導電接続部には第1の導電点に対応する第2の導電点が設置される。温度ヒューズ装置は導電体、弾性部材および可溶合金を備え、導電体の一側は可溶合金によって導電接続部に接続され、導電体の他側は可溶合金によって第2の端子に接続される。弾性部材は導電体に支持され、弾性力によって導電体を押圧する。導電接続部、導電体および弾性部材は台体に嵌設される。過電流時、過熱時または環境温度が高すぎるとき、先ず、感温遮断装置が遮断(OFF)され、冷却された後、自動的に通電(ON)状態に回復される。過電流時、過熱時または環境温度が高すぎるとき、感温遮断装置が即座に遮断(OFF)しない場合または遮断(OFF)できない場合、温度ヒューズ装置の可溶合金が昇温し、設定温度に達したとき、溶断し、導電体が弾性部材の弾性力によって押圧されて第2の端子から分離され、回路を完全に遮断(OFF)する。
すなわち、本発明は下記の特徴を有する。
(1)蓋体、感温遮断装置、温度ヒューズおよび台体を備え、
前記蓋体は、導電体であり、第1の端子が接続され、
前記感温遮断装置は、弾性接触板および導電接続部を備え、前記弾性接触板は弾性を有する金属板体であり、円弧形を呈し、板体の両側面方向に湾曲することができ、前記弾性接触板は受熱したとき、他側に湾曲し、前記弾性接触板の一端は前記蓋体の内側に固定接合され、前記弾性接触板の自由端には第1の導電点が設けられ、前記導電接続部は板体であり、その上面には第2の導電点が設置され、前記第2の導電点は前記第1の導電点に対応し、
前記温度ヒューズ装置は、導電体、弾性部材および可溶合金を備え、前記導電体の一側は可溶合金によって前記導電接続部に接続固定され、前記導電体の他端は可溶合金によって第2の端子に接続され、前記弾性部材は導電体に支持され、前記弾性部材は圧縮されて弾性回復力を生成し、
前記台体には、収容槽が設けられ、前記導電接続部、前記導電体および前記弾性部材は前記収容槽内に嵌設され、
通常状態では、前記感温遮断装置の弾性接触板の第1の導電点と第2の導電点は接触が保持されて通電(ON)状態が形成され、過電流時、回路過熱時または使用環境温度が高すぎるとき、前記感温遮断装置の弾性接触板は受熱して変形し、反対方向に湾曲し、前記第1の導電点と第2の導電点が分離し、回路が遮断(OFF)状態となり、前記弾性接触板は冷却後、再び湾曲し、前記第1の導電点と第2の導電点が接触し、回路は再び通電(ON)状態となり、
過電流時、回路過熱時または環境温度が高すぎるとき、前記感温遮断装置が即座に遮断(OFF)しない場合または遮断(OFF)できない場合は、前記温度ヒューズ装置の可溶合金が受熱によって継続的に升温し、設定温度に到達したとき、可溶合金は溶断し、前記導電体が前記弾性部材の弾性力に押圧されて前記第2の端子と分離し、回路を完全に遮断(OFF)状態にすることを特徴とする二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
(2)前記感温遮断装置の弾性接触板は、複合金属薄板であることを特徴とする(1)記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
(3)前記感温遮断装置の導電接続部の側面は、湾曲して側板が形成され、
前記温度ヒューズ装置の導電体の一側は、可溶合金によって前記導電接続部の側板に接続固定されることを特徴とする(1)記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
(4)前記温度ヒューズ装置の弾性部材は、螺旋ばねであることを特徴とする(1)記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
(5)前記温度ヒューズ装置の弾性部材の一端は、収容槽側壁に支持されることを特徴とする(1)記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
(6)前記台体側辺には、挟持溝が設けられ、前記第2の端子が前記台体の挟持溝内に挟持固定されることを特徴とする(1)記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
(7)前記蓋体の側辺には、少なくとも一つの通気開口が設けられることを特徴とする(1)記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
【発明の効果】
【0011】
過電流時、回路過熱時または環境温度が高すぎるとき、先ず、感温遮断装置の弾性接触板が受熱して変形して湾曲し、回路を遮断(OFF)し、感温遮断装置が無反応または通電(ON)、遮断(OFF)を繰り返して温度が継続して上昇する場合、温度ヒューズ装置の可溶合金が溶断し、導電体と第2の端子が分離され、回路の完全な遮断(OFF)が確保される。本発明の二つの独立した感温遮断装置は、それぞれが独立して感温を行ない、回路を一時的に遮断して再び回復させたり、完全に遮断することができ、回路の過熱および発火を防ぎ、電気を安全に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の目的、特徴および効果を示す実施例を図に沿って詳細に説明する。
【0013】
図3は、本発明の実施例を示す分解斜視図である。図4は、本発明の実施例の組立後の状態を示す斜視図である。図5は、本発明の実施例の蓋体を設置していない状態を示す平面図である。図6は、本発明の実施例を示す断面図である。本発明の二重の感温遮断を行なう回路保護構造は、蓋体10、感温遮断装置20、温度ヒューズ30および台体40を備える。
【0014】
蓋体10は導電体であり、第1の端子11が接続される。
【0015】
感温遮断装置20は、弾性接触板21および導電接続部22を備える。弾性接触板21は弾性を有する金属板体であり、円弧形を呈し、板体の両側面に湾曲することができ、弾性接触板21が受熱したときは他側に湾曲する。弾性接触板21は複合金属の薄板とすることができる。弾性接触板21の一端は前述の蓋体10の内側に固定接合され、弾性接触板21の自由端には第1の導電点211が設けられる。導電接続部22は板体であり、その上面には第2の導電点221が設置され、接合孔223が設けられ、第2の導電点221は前述の第1の導電点211に対応し、導電接続部22の側面は湾曲して側板222が形成される。
【0016】
温度ヒューズ装置30は、導電体31、弾性部材32および可溶合金33、33’を備える。導電体31は板体であり、その一側(左側)は可溶合金33によって前述の導電接続部22の側板222に接続固定され、導電体31の他端(右側)は可溶合金33’によって第2の端子34に接続される。弾性部材32は導電体31に支持され、弾性部材32は圧縮されて弾性回復力を生成し、導電体31を押圧する。本実施例において、弾性部材32は螺旋ばねである。
【0017】
台体40には収容槽41が設けられ、収容槽41には凸部42が設けられ、台体40側辺には挟持溝43が設けられる。
【0018】
組立時、導電接続部22の接合孔223を台体40の収容槽41内の凸部42に対応させ、導電接続部22、導電体31および弾性部材32を収容槽41内に嵌設し、第2の端子34を台体40の挟持溝43内に挟持固定する。弾性部材32の一端が収容槽41側壁に支持され、圧縮された弾性部材32は弾性回復力を生成して導電体31を押圧する。
【0019】
図5、6に示すように、本発明は、通常状態では、感温遮断装置20の弾性接触板21は下方に湾曲したままであり、弾性接触板21の第1の導電点211と導電接続部22の第2の導電点221は接触が保持され、電流は第1の端子11から蓋体10、弾性接触板21、第1の導電点211、第2の導電点221、導電接続部22、可溶合金33、導電体31、可溶合金33’および第2の端子34という回路を流れて通電(ON)状態となる。
【0020】
図7に示すように、過電流時、回路過熱時または使用環境温度が高すぎるとき、感温遮断装置20は一時的な遮断(OFF)を行ない、温度が下降後、自動的に回路を通電(ON)状態に回復させる。即ち、感温遮断装置20の弾性接触板21は受熱して変形し、上方に湾曲し、第1の導電点211と第2の導電点221が分離し、回路が遮断(OFF)状態になる。図6に示すように、感温遮断装置20の弾性接触板21は冷却後、再度下方に湾曲し、第1の導電点211と第2の導電点221が接触し、回路は通電(ON)状態になる。
【0021】
また、過電流時、回路過熱時または環境温度が高すぎるとき、感温遮断装置20の弾性接触板21が即座に上方に湾曲して遮断(OFF)しない場合または遮断(OFF)できない場合は、温度ヒューズ装置30の可溶合金33、33’が受熱によって継続的に升温し、設定温度に到達したとき、可溶合金33、33’は溶断し、導電体31は弾性部材32の弾性力に押圧されて第2の端子34と分離し、図8に示すように、回路を完全に遮断(OFF)状態にし、再び通電(ON)状態にはならない。
【0022】
図9は、本発明の第2の実施例を示し、蓋体10の側辺には少なくとも一つの通気開口12が設けられ、通気開口12によって周辺環境の気流と連通され、蓋体10内の感温遮断装置20および温度ヒューズ装置30の感温を更に直接的なものにする。
【0023】
本発明は、過電流時、回路過熱時または環境温度が高すぎるとき、先ず、感温遮断装置20の弾性接触板21が受熱して変形して湾曲し、回路を遮断(OFF)し、感温遮断装置20が無反応、反応遅延または通電(ON)、遮断(OFF)を繰り返して温度が継続して上昇する場合、温度ニューズ装置30の可溶合金33、33’が溶断し、導電体31と第2の端子34が分離され、回路を完全に遮断(OFF)し、回路が再び回復して通電(ON)状態になることはない。本発明は、二つの独立した感温遮断装置が設けられた二重の感温遮断を行なう回路保護構造であり、電気回路の完全な遮断(OFF)を確保できる機能を有する。
【0024】
上述の説明から分かるように、本発明の構造は、実用性、新規性および進歩性を有し、特許要件に符合するものである。
【0025】
以上の本発明の詳細な説明は、本発明の好適な実施例を示すものであり、本発明の実施範囲を制限するものではない。本発明の特許請求の範囲に基づく同等効果の変更および修飾は全て本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】従来技術による回路遮断器を示す断面図であり、通電(ON)状態を示す。
【図2】従来技術による回路遮断器を示す断面図であり、遮断(OFF)状態を示す。
【図3】本発明の実施例を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の実施例の組立後の状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例の蓋体を設置していない状態を示す平面図であり、通電(ON)状態を示す。
【図6】本発明の実施例を示す断面図であり、通電(ON)状態を示す。
【図7】本発明の実施例を示す断面図であり、感温遮断装置の遮断(OFF)状態を示す。
【図8】本発明の実施例の蓋体を設置していない状態を示す平面図であり、過電流時、感温遮断装置が即座に遮断(OFF)しない場合または遮断(OFF)できない状況となり、温度ニューズ装置の可溶合金が受熱して溶断し、回路が完全に遮断(OFF)状態となった状態を示す。
【図9】本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
10 蓋体
11 第1の端子
12 通気開口
20 感温遮断装置
21 弾性接触板
211 第1の導電点
22 導電接続部
221 第2の導電点
222 側板
223 接合孔
30 温度ヒューズ装置
31 導電体
32 弾性部材
33、33’ 可溶合金
34 第2の端子
40 台体
41 収容槽
42 凸部
43 挟持溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋体、感温遮断装置、温度ヒューズおよび台体を備え、
前記蓋体は、導電体であり、第1の端子が接続され、
前記感温遮断装置は、弾性接触板および導電接続部を備え、前記弾性接触板は弾性を有する金属板体であり、円弧形を呈し、板体の両側面方向に湾曲することができ、前記弾性接触板は受熱したとき、他側に湾曲し、前記弾性接触板の一端は前記蓋体の内側に固定接合され、前記弾性接触板の自由端には第1の導電点が設けられ、前記導電接続部は板体であり、その上面には第2の導電点が設置され、前記第2の導電点は前記第1の導電点に対応し、
前記温度ヒューズ装置は、導電体、弾性部材および可溶合金を備え、前記導電体の一側は可溶合金によって前記導電接続部に接続固定され、前記導電体の他端は可溶合金によって第2の端子に接続され、前記弾性部材は導電体に支持され、前記弾性部材は圧縮されて弾性回復力を生成し、
前記台体には、収容槽が設けられ、前記導電接続部、前記導電体および前記弾性部材は前記収容槽内に嵌設され、
通常状態では、前記感温遮断装置の弾性接触板の第1の導電点と第2の導電点は接触が保持されて通電(ON)状態が形成され、過電流時、回路過熱時または使用環境温度が高すぎるとき、前記感温遮断装置の弾性接触板は受熱して変形し、反対方向に湾曲し、前記第1の導電点と第2の導電点が分離し、回路が遮断(OFF)状態となり、前記弾性接触板は冷却後、再び湾曲し、前記第1の導電点と第2の導電点が接触し、回路は再び通電(ON)状態となり、
過電流時、回路過熱時または環境温度が高すぎるとき、前記感温遮断装置が即座に遮断(OFF)しない場合または遮断(OFF)できない場合は、前記温度ヒューズ装置の可溶合金が受熱によって継続的に升温し、設定温度に到達したとき、可溶合金は溶断し、前記導電体が前記弾性部材の弾性力に押圧されて前記第2の端子と分離し、回路を完全に遮断(OFF)状態にすることを特徴とする二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
【請求項2】
前記感温遮断装置の弾性接触板は、複合金属薄板であることを特徴とする請求項1記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
【請求項3】
前記感温遮断装置の導電接続部の側面は、湾曲して側板が形成され、
前記温度ヒューズ装置の導電体の一側は、可溶合金によって前記導電接続部の側板に接続固定されることを特徴とする請求項1記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
【請求項4】
前記温度ヒューズ装置の弾性部材は、螺旋ばねであることを特徴とする請求項1記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
【請求項5】
前記温度ヒューズ装置の弾性部材の一端は、収容槽側壁に支持されることを特徴とする請求項1記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
【請求項6】
前記台体側辺には、挟持溝が設けられ、前記第2の端子が前記台体の挟持溝内に挟持固定されることを特徴とする請求項1記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。
【請求項7】
前記蓋体の側辺には、少なくとも一つの通気開口が設けられることを特徴とする請求項1記載の二重の感温遮断を行なう回路保護構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−86675(P2010−86675A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−251576(P2008−251576)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(508292051)
【Fターム(参考)】