説明

二重層液晶レンズ装置

【課題】単純な構造を有し、好適な光学焦点距離調整機能を達成することのできる二重層液晶レンズ装置を提供する。
【解決手段】二重層液晶レンズ装置は、2つの液晶レンズ構造を有する。各液晶レンズ構造の駆動電圧は、その上に配置された能動素子によって制御される。入射光が液晶レンズ構造を通過した時、液晶レンズ構造によって入射光の光路差が補正されるため、二重層液晶レンズ装置は、偏光子を使用しなくても焦点機能を良好に実行することができる。各能動素子に適切な駆動電圧を印加することによって、二重層液晶レンズ装置は、凸レンズまたは凹レンズのように光を集光/拡散する焦点距離調整機能を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶レンズの品質を調整することができ、薄膜トランジスタ(thin film transistors, TFT)により制御可能であって、且つ高い透過率を有する液晶レンズに関するものであり、特に、二重層液晶レンズ装置(double-layer liquid crystal lens apparatus)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
長年にわたって、液晶光学デバイスに関する技術が数多く開示されており、外部電圧が印加された時に屈折率を調整することのできる特殊な光学特性を持った液晶材料を使用することによって、レンズの焦点距離を変化させ、様々な分野に応用することが研究されている。液晶を用いて屈折光学デバイスを製造する概念は、最初に、特許文献1で開示され、外部電圧を印加して、液晶分子の回転方向を調整することによって、屈折率を変化させ、それによって、液晶材料内で偏向される入射ビームを生成することを説明している。その後、液晶の調整可能な特性を利用した液晶光学デバイスが数多く公開された。例えば、液晶を駆動する特許文献2の電極設計では、同心円に設計された回折ゾーンプレート(zone plate)を用いて回折型液晶デバイスを形成することによって、所定の偏光方向の入射ビームに対する1次回折ビームおよび0次非回折ビームを生成する。このデバイスは、集光レンズを組み合わせて異なる位置の2つの焦点を生成するもので、多層データを読み取り/書き込む光ピックアップヘッド(optical pickup head)や収差補正素子(aberration correction unit)に応用される。
【0003】
また、特許文献3における液晶デバイスの駆動電極は、同心円に設計された周期性環状構造である。各環状電極を高、低の異なる電圧で駆動して連続的に電圧を降下させ、電極が作用している時の液晶分子の屈折率を連続的に分布する。そのため、光路差(optical path difference, OPD)を位相調整して、フレネルレンズ(Fresnel lens)のような構造を形成することによって、デバイスを光ピックアップヘッド焦点の収差補正に応用することができる。さらに、特許文献4に開示されている電極設計は、対称する2つの上下半円区域を有し、光ピックアップヘッドの収差補正、特に、傾斜によるコマ収差(coma aberration)の補正に応用される。
【0004】
また、特許文献5は、不均質な高分子分散型液晶(polymer dispersed liquid crystal, PDLC)を紫外線(UV light)照射と組み合わせて利用することによって、液晶分子が不均等な大きさの液滴(droplet)を形成し、外部から印加した電圧を変えることによって光学焦点特性を連続的に調整することができることを説明している。さらに、非特許文献1において、液晶媒質層よりもはるかに厚いガラスの別の側に電極を構成することが開示されている。大幅に高い電圧を印加することによって、電位が分布してガラスを通過した後、電位は連続的な曲面の分布を有し、それによって、連続的な位相分布を有するレンズに類似した連続的な液晶屈折率分布になり、優れた焦点特性と単純なデバイス構造を備える。しかしながら、必要とされる駆動電圧は、高くて100Vに達するため、一般の液晶デバイスの駆動電圧である約5Vをはるかに上回る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,066,334号明細書
【特許文献2】米国特許第6,577,376号
【特許文献3】米国特許第6,690,500号
【特許文献4】米国特許第7,262,820号
【特許文献5】米国特許第6,864,951号
【特許文献6】米国特許第6,859,333号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】国際科学誌APPLIED OPTICS(Vol. 43, No. 35, p. 6407, December, 2004)
【非特許文献2】国際科学誌OPTICS EXPRESS(Vol. 15, No. 6, p. 2900, March, 2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来の液晶光学デバイスは、特許文献2および特許文献3に開示されているように、ストリップ形状またはフレネルレンズの回折デバイス設計を採用している。しかしながら、回折により生じる回折次数によって、光ビームの全体的な利用効率が低下する。また、紫外線露光プロセスの制限的な複雑性のために、PDLC構造を採用する特許文献5の開示は、分散効果による低い透過率、および高い駆動電圧の必要性等の要因によって、媒質が多くの制限を受ける。最も重要なことは、液晶の複屈折(birefringence)特性により、調整可能な光学特性は、所定の偏光の入射ビームにしか応用できないため、応用の範囲が制限される。上述した従来の技術は、一般の光源を採用した画像化システムには効果的に用いることができないため、レーザー光源を用いた光学システム、または偏光器(polarizer)や分析器(analyzer)を含む光学システムにしか応用することができない。
【0008】
また、特許文献6に開示されているように、二重層液晶層構造を採用した液晶レンズによって、液晶デバイスの偏光選択性(polarization selectivity)の問題を解決しようとしている。しかしながら、この発明は、球面の電極基板と均等に分布された液晶媒質を採用しており、電圧を印加して液晶を駆動し、球面電極の固定された曲率を補正することによって、調整可能な焦点距離を達成するが、この発明の主な難点は、球面電極の製造である。さらに、非特許文献2において発表されているように、光配向(photo-alignment)法を用いて、光の偏光方向とは独立した液晶レンズを実現している。しかしながら、液晶レンズは、複雑な製造プロセスを有するため、考慮すべき重要な要因がまだ残っている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、単純な構造を有し、好適な光学焦点距離調整機能を達成することのできる二重層液晶レンズ装置を提供する。
【0010】
本発明は、第1電極素子と、第2電極素子と、第3電極素子と、2つの液晶層とを含む二重層液晶レンズ装置を提供する。第1電極素子は、第1基板と、少なくとも1つの第1能動素子と、第1電極と、第1配向層とを含む。第1能動素子、第1電極および第1配向層は、第1基板の上に配置される。第1能動素子は、第1電極に電気接続され、第1電極は、第1開口を有する。第2電極素子は、第2基板と、少なくとも1つの第2能動素子と、第2電極と、第2配向層とを含む。第2能動素子、第2電極および第2配向層は、第2基板の上に配置される。第2能動素子は、第2電極に電気接続され、第2電極は、第1開口に対応する第2開口を有する。第3電極素子は、第1電極素子と第2電極素子の間に配置される。第3電極素子は、第3基板と、共通電極と、第3配向層と、第4配向層とを含む。共通電極、第3配向層および第4配向層は、第3基板の上に配置される。第3配向層および第4配向層は、それぞれ第3基板の異なる側に配置され、共通電極は、第3配向層と第3基板の間に配置される。2つの液晶層は、それぞれ第1電極素子と第3電極素子の間、および第2電極素子と第3電極素子の間に配置される。第1配向層および第3配向層は、液晶層の1つを一列に並べ、第2配向層および第4配向層は、液晶層の別の1つの一列に並べる。
【0011】
本発明の1つの実施形態において、第1能動素子は、ゲートと、能動層と、ソースと、ドレインとを含む。ドレインは、第1電極に電気接続され、ゲートが駆動された時、ソースおよびドレインが能動層を介して互いに電気接続される。本発明の1つの実施形態において、第2能動素子は、ゲートと、能動層と、ソースと、ドレインとを含む。ドレインは、第2電極に電気接続され、ゲートが駆動された時、ソースおよびドレインが能動層を介して互いに電気接続される。
【0012】
本発明の1つの実施形態において、第1電極の電位と第2電極の電位は同じであり、第1電極および第2電極の電位は、共通電極の電位と異なる。本発明の別の実施形態において、第1電極の電位は、第2電極の電位と異なり、第1電極および第2電極の電位は、共通電極の電位と異なる。
【0013】
本発明の別の実施形態において、少なくとも1つの第1能動素子および少なくとも1つの第2能動素子がそれぞれ複数の第1能動素子および複数の第2能動素子である時、二重層液晶レンズ装置は、さらに、少なくとも1つの第1環状電極と、少なくとも1つの第2環状電極とを含む。第1環状電極は、第1開口の中に配置され、第1能動素子は、それぞれ第1電極および第1環状電極に電気接続される。第2環状電極は、第2開口の中に配置され、第2能動素子は、それぞれ第2電極および第2環状電極に電気接続される。
【0014】
本発明の1つの実施形態において、第1能動素子のそれぞれは、ゲートと、能動層と、ソースと、ドレインとを含む。各第1能動素子のドレインは、第1電極および第1環状電極に電気接続され、ゲートが駆動された時、ソースおよびドレインが能動層を介して互いに電気接続される。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、第2能動素子のそれぞれは、ゲートと、能動層と、ソースと、ドレインとを含む。各第2能動素子のドレインは、第2電極および第2環状電極に電気接続され、ゲートが駆動された時、ソースおよびドレインが能動層を介して互いに電気接続される。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、第1開口の中に配置された少なくとも1つの第1環状電極は、同心円に配列され、第2開口の中に配置された少なくとも1つの第2環状電極は、同心円に配列される。
【0017】
本発明の1つの実施形態において、第1電極と少なくとも1つの第1環状電極の電位の少なくとも一部は、同じである。
【0018】
本発明の1つの実施形態において、第1電極と少なくとも1つの第1環状電極の電位は、異なる。
【0019】
本発明の1つの実施形態において、第2電極と少なくとも1つの第2環状電極の電位の少なくとも一部は、同じである。
【0020】
本発明の1つの実施形態において、第2電極と少なくとも1つの第2環状電極の電位は、異なる。
【0021】
本発明の1つの実施形態において、第1配向層の配向方向は、第3配向層の配向方向と平行で、且つ反対向きであり、第2配向層の配向方向は、第4配向層の配向方向と平行で、且つ反対向きであり、第1配向層の配向方向は、第2配向層の配向方向と垂直である。
【0022】
本発明の1つの実施形態において、第1電極は、第1基板の一側に配置され、第1配向層は、第1基板の他側に配置される。
【0023】
本発明の1つの実施形態において、第1電極および第1配向層は、第1基板の同じ側に配置され、第1電極は、第1配向層と第1基板の間に配置される。
【0024】
本発明の1つの実施形態において、第2電極は、第2基板の一側に配置され、第2配向層は、第2基板の他側に配置される。
【0025】
本発明の1つの実施形態において、第2電極および第2配向層は、第2基板の同じ側に配置され、第2電極は、第2配向層と第2基板の間に配置される。
【0026】
本発明の1つの実施形態において、第1電極素子、第2電極素子および第3電極素子は、同じ駆動電源を共有するか、あるいは、それぞれ異なる駆動電源を使用する。
【0027】
本発明の1つの実施形態において、二重層液晶レンズ装置は、さらに、第1電極素子と第3電極素子の間、および第2電極素子と第3電極素子の間にそれぞれ配置された複数のシーラント(sealant)を含み、それぞれ第1電極素子と第3電極素子の間の第1収容空間、および第2電極素子と第3電極素子の間の第2収容空間を保持する。液晶層は、それぞれ第1収容空間および第2収容空間の中に配置される。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、第1電極素子、第2電極素子および第3電極素子を用いて二重層液晶レンズ構造を形成し、液晶レンズに印加された電圧を適切に制御することによって、本発明の実施形態に係る二重層液晶レンズ装置は、好適な焦点距離調整能力を有し、二重焦点(double focus point)の状況が容易に発生しなくなる。また、二重層液晶レンズ装置は、能動素子(例えば、TFT)を使用して二重層液晶レンズの屈折率を制御するため、二重層液晶レンズ装置の全体のサイズを効果的に減らすことができる。さらに、外部ICの使用が減るため、それによって、製造コストを下げ、構造を単純化することができる。
【0029】
本発明の上記及び他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態に係る二重層液晶レンズ装置の一部を示す概略図である。
【図2A】図1に示した第1基板の上に配置された第1能動素子および第1電極の一部、または第2基板の上に配置された第2能動素子および第2電極の一部を示す概略図である。
【図2B】第1電極素子または第2電極素子の一部を示す概略的断面図である。
【図2C】第1電極素子上の第1能動素子の一部、または第2電極素子上の第2能動素子の一部を示す概略図である。
【図2D】第3基板の上に配置された共通電極の一部を示す概略図である。
【図3】本発明の別の実施形態に係る二重層液晶レンズ装置の一部を示す概略的断面図である。
【図4A】図3に示した第1基板の上に配置された第1能動素子、第1電極および第1環状電極の一部、または、第2基板の上に配置された第2能動素子、第2電極および第2環状電極の一部を示す概略図である。
【図4B】図3に示した第1電極素子または第2電極素子の一部を示す概略的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、本発明の実施形態に係る二重層液晶レンズ装置の一部を示す概略図である。図2Aは、図1に示した第1基板の上に配置された第1能動素子(active device)および第1電極の一部、または第2基板の上に配置された第2能動素子および第2電極の一部を示す概略図である。図2Bは、第1電極素子または第2電極素子の一部を示す概略的断面図である。図2Cは、第1電極素子上の第1能動素子の一部、または第2電極素子上の第2能動素子の一部を示す概略図である。図2Dは、第3基板の上に配置された共通電極の一部を示す概略図である。図1および図2A〜図2Dを同時に参照すると、本実施形態に係る二重層液晶レンズ装置1000は、第1電極素子1100と、第2電極素子1200と、第3電極素子1300と、2つの液晶層1420および1440とを含む。
【0032】
第1電極素子1100は、第1基板1120と、少なくとも1つの第1能動素子1140と、第1電極1160と、第1配向層1180とを含む。第1能動素子1140、第1電極1160および第1配向層1180は、第1基板1120の上に配置される。第1能動素子1140は、第1電極1160に電気接続され、第1電極1160は、第1開口1162を有する。本実施形態において、第1基板1120は、第1表面1122と、第2表面1124とを有する。図1、図2Aおよび図2Bに示すように、第1能動素子1140および第1電極1160は、第1基板1120の第1表面1122に配置され、第1配向層1180は、第1基板1120の第2表面1124に配置される。本実施形態において、第1開口1162は、説明を容易にするため、円形であることを例として説明するが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、第1開口1162は、ユーザーが要求する光学効果に基づいて、適切に調整してもよい。さらに、第1電極1160は、透明または不透明であってもよい。本実施形態に係る第1電極1160は、説明を容易にするため、透明であることを例として説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0033】
さらに詳しく説明すると、第1能動素子1140は、ゲート1142と、能動層1144(active layer)と、ソース1146と、ドレイン1148とを含む。ドレイン1148は、第1電極1160に電気接続される。また、ゲート1142が駆動された時、ソース1146およびドレイン1148が能動層1144を介して互いに電気接続されるため、ソース1146からの電圧信号は、能動層1144およびドレイン1148を順番に通過することによって、第1電極1160に伝送される。つまり、第1能動素子1140は、主に、第1電極1160のスイッチとして使用され、第1能動素子1140は、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)である。
【0034】
本実施形態において、第1電極1160は、また、蓄積コンデンサ1143(storage capacitor)にも電気接続され、蓄積コンデンサ1143を充電または放電することができる。本実施形態において、蓄積コンデンサ1143の電極1143aおよびゲート1142は、同じ層に配置され、蓄積コンデンサ1143の別の電極1143bおよびソース1146またはドレイン1148は、同じ層に配置される。
【0035】
引き続き図1および図2A〜図2Dを参照すると、第2電極素子1200は、第2基板1220と、少なくとも1つの第2能動素子1240と、第2電極1260と、第2配向層1280とを含む。第2能動素子1240、第2電極1260および第2配向層1280は、第2基板1220の上に配置される。第2能動素子1240は、第2電極1260に電気接続され、第2電極1260は、第1開口1162に対応する第2開口1262を有する。本実施形態において、第2基板1220は、第1表面1222と、第2表面1224とを有する。図1、図2Aおよび図2Bに示すように、第2能動素子1240および第2電極1260は、第2基板1220の第1表面1222に配置され、第2配向層1280は、第2基板1220の第2表面1224に配置される。本実施形態において、第2開口1262は、説明を容易にするため、円形であることを例として説明するが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、第2開口1262は、ユーザーが要求する光学効果に基づいて、適切に調整してもよい。
【0036】
同様に、第2能動素子1240は、ゲート1242と、能動層1244と、ソース1246と、ドレイン1248とを含む。ドレイン1248は、第2電極1260に電気接続される。また、ゲート1242が駆動された時、ソース1246およびドレイン1248が能動層1244を介して互いに電気接続されるため、ソース1246からの電圧信号は、能動層1244およびドレイン1248を順番に通過することによって、第2電極1260に伝送される。つまり、第2能動素子1240は、主に、第2電極1260のスイッチとして使用され、第2能動素子1240は、薄膜トランジスタ(TFT)である。
【0037】
また、第2電極1260は、蓄積コンデンサ1243にも電気接続され、蓄積コンデンサ1243を充電または放電することができる。本実施形態において、蓄積コンデンサ1243の電極1243aおよびゲート1242は、同じ層に配置され、蓄積コンデンサ1243の別の電極1243bおよびソース1246またはドレイン1248は、同じ層に配置される。
【0038】
引き続き図1および図2A〜図2Dを参照すると、第3電極素子1300は、第1電極素子1100と第2電極素子1200の間に配置される。第3電極素子1300は、第3基板1320と、共通電極1340と、第3配向層1360と、第4配向層1380とを含む。共通電極1340、第3配向層1360および第4配向層1380は、第3基板1320の上に配置される。第3配向層1360および第4配向層1380は、それぞれ第3基板1320の異なる側に配置され、共通電極1340は、第3配向層1360と第3基板1320の間に配置される。本実施形態において、第3基板1320は、第1表面1322と、第2表面1324とを有する。図1および図2Cに示すように、第3配向層1360は、第3基板1320上の第1表面1322に配置され、第4配向層1380は、第3基板1320上の第2表面1324に配置される。本実施形態において、蓄積コンデンサ1143および1243の電極1143aおよび1243aは、共通電極1340の電位を共有することができる。つまり、図1、図2A、図2Cおよび図2Dに示すように、共通電極1340の電位を接地電位(ground potential, GND)として使用することによって、電圧源1520および1540をそれぞれ外部結合して、第1能動素子1140および第2能動素子1240に電気接続することができる。
【0039】
本実施形態において、第1配向層1180の配向方向は、第3配向層1360の配向方向と平行で、且つ反対向きであり、第2配向層1280の配向方向は、第4配向層1380の配向方向と平行で、且つ反対向きであり、第1配向層1180の配向方向は、第2配向層1280の配向方向と垂直である。
【0040】
引き続き図1および図2A〜図2Dを参照すると、液晶層1420および1440は、それぞれ第1電極素子1100と第3電極素子1300の間、および第2電極素子1200と第3電極素子1300の間に配置される。また、液晶層1420は、第1配向層1180と第3配向層1360の間に挟まれ、第1配向層1180の配向方向は、第3配向層1360の配向方向と平行で、且つ反対向きであるため、第1配向層1180および第3配向層1360は、液晶層1420を一列に並べる(align)ことができる。また、液晶層1440は、第2配向層1280と第4配向層1380の間に挟まれ、第2配向層1280の配向方向は、第4配向層1380の配向方向と平行で、且つ反対向きであるため、第2配向層1280および第4配向層1380は、液晶層1440を一列に並べることができる。
【0041】
上述した構造に基づき、第1電極素子1100の上の第1能動素子1140を使用することによって、第1電極素子1100と第3電極素子1300の間に挟まれた液晶層1420が第1電極1160と共通電極1340の間の電圧の差を制御することができるため、液晶層1420は、屈折率の変化を生じさせることができる。第1電極1160は、第1開口1162を有するため、第1開口1162の中に配置された液晶層1420の全体の屈折率分布は変えられる(varied)。つまり、第1電極素子1100と第3電極素子1300の間に形成された電界分布は、第1開口1162の端から中心部に向かって次第に減少する。したがって、開口1162の中に配置された液晶層1420は、屈折率分布型レンズ(gradient-index lens, GRIN Lens)の屈折率分布を形成し、それによって、凸レンズのように光の焦点調節を行う焦点距離調整機能を達成することができる。また、この焦点効果は、第1能動素子1140の駆動信号の電圧の大きさによって、制御可能である。
【0042】
同様にして、第2電極素子1200の上の第2能動素子1240を使用することによって、第2電極素子1200と第3電極素子1300の間に挟まれた液晶層1440が、第2電極1260と共通電極1340の間の電圧の差を制御することができるため、液晶層1440は、屈折率の変化を生じさせることができる。第2電極1260は、第1開口1162に対応する第2開口1262を有するため、第2開口1262の中に配置された液晶層1440の全体の屈折率分布は変えられる(varied)。つまり、第2電極素子1200と第3電極素子1300の間に形成された電界分布は、第2開口1262の端から中心部に向かって次第に減少する。したがって、開口1262の中に配置された液晶層1440は、GRINレンズの屈折率分布を形成し、それによって、凸レンズのように光の焦点調節を行う焦点距離調整機能を達成することができる。また、この焦点効果は、第2能動素子1240の駆動信号の電圧の大きさによって、制御可能である。
【0043】
以上を考慮して、注意すべきことは、所定の入射方向を有する入射ビームの2つの異なる偏光方向から見ると、液晶分子は複屈折材料である。この屈折率は、異常光線(extraordinary ray, E-ray)屈折率(ne)および常光線(ordinary ray, O-ray)屈折率(no)で表される。そのため、一般の液晶レンズが偏光子を設置していない時、入射ビームは、液晶レンズを通過した後、二重焦点を生成する。一方、偏光子が設置されている時は、入射ビームの光度が弱まる。そのため、上述した構造を採用することによって、本実施形態に係る二重層液晶レンズ装置1000は、二重焦点の問題を改善し、好適な光学焦点距離調整品質を達成することができる。
【0044】
さらに詳しく説明すると、入射ビームが液晶層1420を通過した時、入射ビームを偏光させる偏光子が設置されていなければ、上述した二重焦点の問題が発生する。したがって、別の液晶レンズ構造(例えば、上述した第2、第3電極素子および液晶層1440によって形成される液晶レンズ構造)を構成し、ここで、液晶層1440の配向方向と液晶層1420の配向方向が異なることによって、本実施形態に係る二重液晶レンズ装置1000は、適切な電圧制御により上述した二重焦点の問題を補正することができる。それによって、二重液晶レンズ装置1000は、好適な光学焦点距離調整品質を有する。
【0045】
また、本実施形態に係る二重液晶レンズ装置1000は、能動素子1140および1240を用いて、それぞれ第1電極1160および第2電極1260の電位を制御するため、二重液晶レンズ装置1000の全体の大きさを適切に縮小できる他に、好適な電気特性を得ることもでき、さらに、外部ICの使用が減ることによって、コスト削減の効果も達成することができる。
【0046】
以上の説明からわかるように、本発明の1つの実施形態に基づき、第1電極1160と第2電極1260の電位は同じであり、第1電極1160および第2電極1260の電位は、共通電極1340の電位と異なる。また、1つの実施形態において、第1電極1160と第2電極1260の電位は異なり、第1電極1160および第2電極1260の電位は、共通電極1340の電位と異なる。
【0047】
本実施形態において、二重液晶レンズ装置1000は、図1に示すように、さらに、複数のシーラント1620(sealant)および1640を含む。シーラント1620および1640は、それぞれ第1電極素子1100と第3電極素子1300の間、および第2電極素子1200と第3電極素子1300の間に配置され、それぞれ第1電極素子1100と第3電極素子1300の間にある第1収容空間L1、および第2電極素子1200と第3電極素子1300の間にある第2収容空間L2を保持する。また、液晶層1420および1440は、それぞれ第1収容空間L1および第2収容空間L2の中に配置される。
【0048】
一般的に、接着剤は、第1電極素子1100、第2電極素子1200または第3電極素子1300の上に配置される。そして、第1電極素子1100、第2電極素子1200および第3電極素子1300を一列に並べて接合する。その後、接着剤が硬化した時、上述したシーラント1620および1640が形成される。本実施形態において、シーラント1620および1640は、例えば、液晶表示パネル(LCD panel)のプラスチックフレーミング(plastic framing)技術、あるいはその他の適切なプラスチックフレーミング技術と材料を採用するが、これらは単なる例として説明しているだけであるため、本発明の実施形態はこれらに限定されない。1つの実施形態において、シーラント1620および1640は、スペーサー(spacer)であってもよい。
【0049】
言及すべきこととして、図1に示すように、本実施形態では、説明を容易にするため、例として、第1電極1160および第1配向層1180を第1基板1120の異なる側に配置する。しかしながら、ここに図示していない実施形態において、第1電極1160および第1配向層1180は、第1基板1120の同じ側、つまり、第1基板1120の第2表面1124に配置されてもよい。また、第1基板1160は、第1配向層1180と第1基板1120の間に配置される。したがって、第1基板1160と共通電極1340の間の距離が減少し、それに応じて、第1電極1160に印加された電圧が適切に低下することによって、部分的に電力を節約することができる。同様に、第2電極1260および第2配向層1280は、第2基板1220の同じ側に配置されてもよい。
【0050】
図3は、本発明の別の実施形態に係る二重層液晶レンズ装置の一部を示す概略的断面図である。図4Aは、図3に示した第1基板の上に配置された第1能動素子、第1電極および第1環状電極の一部、または、第2基板の上に配置された第2能動素子、第2電極および第2環状電極の一部を示す概略図である。図4Bは、図3に示した第1電極素子または第2電極素子の一部を示す概略的断面図である。図1、図2A〜図2D、図3、および図4A〜図4Bを同時に参照すると、二重層液晶レンズ装置2000は、上述した二重層液晶レンズ装置1000と類似するため、同じ構成要素には同じ参照符号を付す。これらの相違点は、二重層液晶レンズ装置2000が複数の第1能動素子1140と、複数の第2能動素子1240と、少なくとも1つの第1環状電極2100と、少なくとも1つの第2環状電極2200とを有することである。本実施形態に係る第1環状電極および第2環状電極の数は、説明を容易にするため、4個を例として説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0051】
第1環状電極2100は、第1開口1162の中に配置され、第1基板1120の第1表面1122に構成される。第1能動素子1140のうちの1つは、第1電極1160に電気接続され、第1能動素子1140の残りは、それぞれ4つの第1環状電極2100に電気接続される。本実施形態において、第1能動素子1140のドレイン1148は、それぞれ第1電極1160および第1環状電極2100に電気接続される。また、ゲート1142が駆動された時、ソース1146およびドレイン1148は、能動層1144を介して互いに電気接続される。つまり、それぞれの電気接続された第1能動素子1140によって、第1電極1160および第1環状電極2100は、駆動されるか、あるいは電圧が印加される。
【0052】
同様に、図4Aに示すように、第2環状電極2200は、第2開口1262の中に配置され、第2基板1220の第2表面1222に構成される。第2能動素子1240のうちの1つは、第2電極1260に電気接続され、第2能動素子1240の残りは、それぞれ4つの第2環状電極2200に電気接続される。本実施形態において、第2能動素子1240のドレイン1248は、それぞれ第2電極1260および第2環状電極2200に電気接続される。また、ゲート1242が駆動された時、ソース1246およびドレイン1248は、能動層1244を介して互いに電気接続される。つまり、それぞれの電気接続された第2能動素子1240によって、第2電極1260および第2環状電極2200は、駆動されるか、あるいは電圧が印加される。
【0053】
本実施形態において、図4Aに示すように、第1開口1162の中に配置された第1環状電極2100は、同心円に配列され、第2開口1262の中に配置された第2環状電極2200は、同心円に配列される。また、各環状電極2100および2200は、TFT電圧制御メカニズムを採用し、第3電極素子1300の上に共通電極1340の構造と結合するため、平行板コンデンサに似た構造を形成することができる。そのため、各環状電極2100および2200に異なる電圧を印加することによって、二重層液晶レンズ装置2000の集光特性を調整することができる。
【0054】
例えば、一般の正の一軸性液晶(ne>no)(positive uniaxial liquid crystal)については、内輪に近接する環状電極に低い電位が印加され、外輪に近接する環状電極に高い電位が印加された時、内輪に近接する液晶層1420および1440の位相遅延量は、外輪に近接する液晶層1420および1440の位相遅延量よりも高くなる。そのため、全体の液晶レンズは、正レンズの光学効果を達成する。逆に、内輪に近接する環状電極に高い電位が印加され、外輪に近接する環状電極に低い電位が印加された時、内輪に近接する液晶層1420および1440の位相遅延量は、外輪に近接する液晶層1420および1440の位相遅延量よりも低くなる。そのため、全体の液晶レンズは、負レンズの光学効果を達成する。つまり、上述した電圧印加の設計によって、二重層液晶レンズ装置2000は、無焦点特性(外輪と内輪の電圧が等しい)、正レンズ焦点特性(外輪の電圧が内輪の電圧よりも高い)、負レンズ焦点特性(外輪の電圧が内輪の電圧よりも低い)等の異なる焦点モードで操作することができる。それによって、二重層液晶レンズ装置2000は、主要特徴の1つを達成する。
【0055】
以上のように、二重層液晶レンズ装置1000または2000が採用する駆動電源量およびユーザーの設計と要求に基づき、第1電極1160と第1環状電極2100の電位の少なくとも一部は、同じである。あるいは、第1電極1160と第1環状電極2100の電位は、異なる。同様に、第2電極1260と第2環状電極2200の電位の少なくとも一部は、同じである。あるいは、第2電極1260と第2環状電極2200の電位は、異なる。
【0056】
二重層液晶レンズ装置1000および2000の相違点は、二重層液晶レンズ装置2000が、第1開口1162および第2開口1262の中にそれぞれ少なくとも1つの第1環状電極および少なくとも1つの第2環状電極を配置していることのみである。そのため、上述した利点を有する他に、二重層液晶レンズ装置2000は、二重層液晶レンズ装置1000の利点も有するが、ここでは説明を省略する。
【0057】
注意すべきこととして、図1および図3に示した実施形態は、第1電極素子1100、第2電極素子1200および第3電極素子1300に対してそれぞれ異なる駆動電源を使用する。しかしながら、別の実施形態において、同じ駆動電源を共有してもよい。また、上述した第1基板1120、第2基板1220および第3基板1320は、例えば、透明基板である。
【0058】
以上のように、本発明の実施形態に係る二重層液晶レンズ装置は、少なくとも以下の利点を有する。まず、第1電極素子、第2電極素子および第3電極素子によって形成された二重層液晶レンズ構造により、液晶レンズに印加された電圧を適切に制御することによって、GRINレンズの屈折率分布を生成することができる。また、通過する光を補正することによって、二重層液晶レンズ装置が好適な焦点調節能力を有するため、二重焦点の状況が容易に発生しない。そのため、二重層液晶レンズ装置は、凸レンズまたは凹レンズのように光を集光/拡散する焦点距離調整機能を有することができる。さらに、二重層液晶レンズ装置は、能動素子(例えば、TFT)を使用することによって二重層液晶レンズの屈折率を制御するため、二重層液晶レンズ装置の全体の大きさを効果的に減らすだけでなく、外部ICの使用が減ることによって、製造コストを下げ、構造を単純化することもできる。また、二重層液晶レンズ装置は、開口の中に配置された複数の環状電極を有するため、各環状電極に印加された電圧を少しずつ調整することによって、好適な光学性能を達成することができる。
【0059】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【符号の説明】
【0060】
1000、2000 二重層液晶レンズ装置
1100 第1電極素子
1120 第1基板
1122、1222、1322 第1表面
1124、1224、1324 第2表面
1140 第1能動素子
1142、1242 ゲート
1143、1243 蓄積コンデンサ
1143a、1143b、1243a、1243b 電極
1144、1244 能動層
1146、1246 ソース
1148、1248 ドレイン
1160 第1電極
1162 第1開口
1180 第1配向層
1200 第2電極素子
1220 第2基板
1240 第2能動素子
1260 第2電極
1280 第2配向層
1262 第2開口
1300 第3電極素子
1320 第3基板
1340 共通電極
1360 第3配向層
1380 第4配向層
1420、1440 液晶層
1520、1540 電圧源
1620、1640 シーラント
2100 第1環状電極
2200 第2環状電極
L1 第1収容空間
L2 第2収容空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、少なくとも1つの第1能動素子と、第1電極と、第1配向層とを備え、前記第1能動素子、前記第1電極および前記第1配向層が、前記第1基板の上に配置され、前記第1能動素子が、前記第1電極に電気接続され、前記第1電極が、第1開口を有する第1電極素子と、
第2基板と、少なくとも1つの第2能動素子と、第2電極と、第2配向層とを備え、前記第2能動素子、前記第2電極および前記第2配向層が、前記第2基板の上に配置され、前記第2能動素子が、前記第2電極に電気接続され、前記第2電極が、前記第1開口に対応する第2開口を有する第2電極素子と、
前記第1電極素子と前記第2電極素子の間に配置されて、第3基板と、共通電極と、第3配向層と、第4配向層とを備え、前記共通電極、前記第3配向層および前記第4配向層が、前記第3基板の上に配置され、前記第3配向層および前記第4配向層が、それぞれ前記第3基板の異なる側に配置され、前記共通電極が、前記第3配向層と前記第3基板の間に配置された第3電極素子と、
前記第1電極素子と前記第3電極素子の間、および前記第2電極素子と前記第3電極素子の間にそれぞれ配置され、1つが前記第1配向層および前記第3配向層によって一列に並べられ、別の1つが前記第2配向層および前記第4配向層によって一列に並べられた2つの液晶層と、を備えた二重層液晶レンズ装置。
【請求項2】
前記第1能動素子が、ゲートと、能動層と、ソースと、ドレインとを備え、前記ドレインが、前記第1電極に電気接続され、前記ゲートが駆動された時、前記ソースおよび前記ドレインが、前記能動層を介して互いに電気接続される請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項3】
前記第2能動素子が、ゲートと、能動層と、ソースと、ドレインとを備え、前記ドレインが、前記第2電極に電気接続され、前記ゲートが駆動された時、前記ソースおよび前記ドレインが、前記能動層を介して互いに電気接続される請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項4】
前記第1電極の電位と前記第2電極の電位が同じであって、前記第1電極および前記第2電極の前記電位が前記共通電極の電位と異なる請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項5】
前記第1電極の電位と前記第2電極の電位が異なり、前記第1電極および前記第2電極の前記電位が前記共通電極の電位と異なる請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1能動素子および前記少なくとも1つの第2能動素子が、それぞれ複数の第1能動素子および複数の第2能動素子であり、前記二重層液晶レンズ装置が、さらに、少なくとも1つの第1環状電極と、少なくとも1つの第2環状電極とを備え、
前記第1環状電極が、前記第1開口の中に配置され、前記第1能動素子が、それぞれ前記第1電極および前記第1環状電極に電気接続され、
前記第2環状電極が、前記第2開口の中に配置され、前記第2能動素子が、それぞれ前記第2電極および前記第2環状電極に電気接続された請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項7】
前記第1能動素子のそれぞれが、ゲートと、能動層と、ソースと、ドレインとを備え、前記各第1能動素子の前記ドレインが、それぞれ前記第1電極および前記第1環状電極に電気接続され、前記ゲートが駆動された時、前記ソースおよび前記ドレインが、前記能動層を介して互いに電気接続される請求項6記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項8】
前記第2能動素子のそれぞれが、ゲートと、能動層と、ソースと、ドレインとを備え、前記各第2能動素子の前記ドレインが、それぞれ前記第2電極および前記第2環状電極に電気接続され、前記ゲートが駆動された時、前記ソースおよび前記ドレインが、前記能動層を介して互いに電気接続される請求項6記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項9】
前記第1開口の中に配置された前記少なくとも1つの第1環状電極が、同心円に配列され、前記第2開口の中に配置された前記少なくとも1つの第2環状電極が、同心円に配列された請求項6記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項10】
前記第1電極と前記少なくとも1つの第1環状電極の前記電位の少なくとも一部が同じである請求項6記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項11】
前記第1電極と前記少なくとも1つの第1環状電極の前記電位が異なる請求項6記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項12】
前記第2電極と前記少なくとも1つの第2環状電極の前記電位の少なくとも一部が同じである請求項6記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項13】
前記第2電極と前記少なくとも1つの第2環状電極の前記電位が異なる請求項6記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項14】
前記第1配向層の配向方向が、前記第3配向層の配向方向と平行で、且つ反対向きであり、
前記第2配向層の配向方向が、前記第4配向層の配向方向と平行で、且つ反対向きであり、
前記第1配向層の前記配向方向が、前記第2配向層の前記配向方向と垂直である請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項15】
前記第1電極が、前記第1基板の一側に配置され、前記第1配向層が、前記第1基板の他側に配置された請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項16】
前記第1電極および前記第1配向層が、前記第1基板の同じ側に配置され、
前記第1電極が、前記第1配向層と前記第1基板の間に配置された請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項17】
前記第2電極が、前記第2基板の一側に配置され、前記第2配向層が、前記第2基板の他側に配置された請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項18】
前記第2電極および前記第2配向層が、前記第2基板の同じ側に配置され、
前記第2電極が、前記第2配向層と前記第2基板の間に配置された請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項19】
前記第1電極素子、前記第2電極素子および前記第3電極素子が、同じ駆動電源を共有するか、あるいは、それぞれ異なる駆動電源を使用する請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。
【請求項20】
前記第1電極素子と前記第3電極素子の間、および前記第2電極素子と前記第3電極素子の間にそれぞれ配置された複数のシーラントをさらに備え、
それぞれ前記第1電極素子と前記第3電極素子の間の第1収容空間、および前記第2電極素子と前記第3電極素子の間の第2収容空間を保持し、
前記液晶層が、それぞれ前記第1収容空間および前記第2収容空間の中に配置される請求項1記載の二重層液晶レンズ装置。


【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate


【公開番号】特開2011−209687(P2011−209687A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−257432(P2010−257432)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(507352477)點晶科技股▲フン▼有限公司 (5)
【Fターム(参考)】