説明

交換部材管理方法、電子装置の交換部材管理方法、電子装置、画像形成装置及び交換部材管理システム

【課題】従来、交換部材を有する電子装置では、交換部材の属性に関する情報が増えると、交換部材の管理が複雑になるという課題があった。例えば、画像形成装置では、寿命が異なる交換部材の管理を必要があり煩雑である。
【解決手段】本発明の電子装置1は、第1記憶部10を有する交換部材7と、第2記憶部20と、前記第1記憶部10に対し情報の読み書きを行う情報読み書き制御部17と、前記第1記憶部10又は第2記憶部20に記憶された情報に基づいて、電子装置を起動させる制御部19と、を有している。これにより、本発明の電子装置1は、交換部材7の属性に関する管理情報の種類が増えても、交換部材7の管理を容易に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置、画像形成装置及び交換部材管理システムに係り、特に、寿命が異なる交換部材の管理を容易にする技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子装置として、例えば、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置は、この画像形成装置本体に対して、交換可能な画像形成部、この画像形成部に現像剤を供給する該画像形成部より寿命の短い現像剤カートリッジ等の交換部材が着脱自在に装着されるようになっている。これらの交換部材は、画像形成部、現像剤カートリッジに寿命値、使用用途等の固有情報が記憶された記憶部としてのメモリタグがそれぞれ装着され、そのメモリタグによってそれぞれの交換部材が適切であるか否かが識別され、不適切である場合は、その旨が報知手段により報知されるようになっている。特に、寿命値は、設計段階で画像品質を満足するように特定の値に決定され、この寿命値を超えたか否かで交換部材の寿命の判断が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−175231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の画像形成装置等の電子装置では、以下のような課題があった。
【0005】
(1) 設計段階で想定している印刷可能枚数に対して、設計段階で想定している画像品質より画像品質が多少劣っても、より多くの枚数を印刷可能であることを希望するユーザの要求に十分応えられない。
【0006】
(2) 画像形成装置の使用条件として、例えば、画像形成部を傷めない通常用紙専用の使用条件、画像形成部を傷めやすい表面が粗い媒体等の特殊用紙専用の使用条件等がある。この場合、画像形成装置における画像形成部の使用条件が異なる場合には、画像形成部自体の寿命仕様が同じであっても、使用条件の違いによって印刷品質を確保できる印刷枚数が異なるため、使用条件毎に、画像形成部の寿命の管理をする必要がある。
【0007】
(3) 交換部材は、画像形成部に限らず、現像剤カートリッジ等のその他交換部材についても寿命に関する仕様が異なる交換部材があり、画像形成装置の使用条件により寿命が変わる場合には、交換部材の種類と、各交換部材の寿命仕様の種類と、画像形成装置の使用条件の種類と、の組合せ数に分けて寿命の管理をする必要があるので、交換部材の管理が煩雑になる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の内の第1の発明の電子装置は、第1記憶部を有する交換部材と、前記交換部材が着脱自在に装着される本体部と、を備え、前記第1記憶部は、前記交換部材の送り先の情報である第1の仕向先情報と、第1の寿命情報とが記憶され、前記本体部は、第2の仕向先情報と、第2の寿命情報とが記憶される第2記憶部と、前記第1記憶部に対し、前記第1の仕向先情報と、前記第1の寿命情報との読み出し及び書き込みの制御を行う情報読み書き制御部と、前記第1記憶部又は前記第2記憶部に記憶された前記第1又は第2の仕向先情報と前記第1又は第2の寿命情報とに基づいて、起動を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がない場合は、前記第2記憶部の前記第2の寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がある場合は、前記第1の寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部の前記第1の仕向先情報と前記第2記憶部の前記第2の仕向先情報が一致し、且つ、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がない場合は、前記第2寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部の前記第1の仕向先情報と前記第2記憶部の前記第2の仕向先情報とが一致し、且つ、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がある場合は、前記第1の寿命情報に基づいて、前記起動を制御する。
【0009】
第2の発明の画像形成装置は、前記交換部材がドラムユニットを含む消耗部材であり、前記起動が印刷動作の起動であることを特徴とする。
【0010】
第3の発明の交換部材管理システムは、前記第1記憶部を有する前記交換部材と、前記交換部材が着脱自在に装着される前記本体部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電子装置、画像形成装置及び交換部材管理システムによれば、第1記憶部及び第2記憶部から読み出した仕向先情報及び寿命情報に基づいて、起動を制御するようにしている。これにより、寿命仕様の異なる交換部材と、交換部材の寿命に影響する異なる使用条件との組合せに応じて、交換部材の適切な管理を容易に行うことが可能なる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は図2中の画像形成装置の回路構成の概略を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施例1における画像形成装置の構造を示す断面図である。
【図3】図3は図1中のメモリタグ及びEEPROMの格納情報の例を示す図である。
【図4】図4は図1中の画像形成装置における起動までの処理のフローチャートである。
【図5】図5は本発明の実施例2における画像形成装置の概略を示すブロック図である。
【図6】図6は図5中のEEPROM18Aの格納情報の例を示す図である。
【図7】図7は図5中の画像形成装置1Aにおける起動までの処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0014】
(実施例1の構成)
図2は、本発明の実施例1における画像形成装置の構造を示す断面図である。
【0015】
画像形成装置1は、例えば、紙等の記録媒体2に画像を印刷するカラープリンタであり、筐体部1aと開閉可能なトップカバー部1bとから構成される。
【0016】
画像形成装置1の下部には、記録媒体格納部2が設けられている。記録媒体格納部2は、複数枚の紙等の記録媒体3を格納するためのものであり、この右端には給紙ローラ4が設けられている。給紙ローラ4は、記録媒体格納部2から記録媒体3を1枚ずつ給紙するためのローラであり、この上部には一対のレジストローラ5a,5bが設けられている。一対のレジストローラ5a,5bは、給紙ローラ4により給紙された記録媒体3を搬送ベルト6へ導くローラである。搬送ベルト6は、駆動ローラ6a及び従動ローラにより駆動され、給紙されてきた記録媒体3を画像形成部の下流側へ搬送するベルトである。搬送ベルト6の上部には、複数の交換自在な画像形成部、例えば、感光体を表面に形成した感光ドラムを持つドラムユニット7が設けられている。
【0017】
ドラムユニット7は、交換部材の現像ユニットであり、KYMCの4色のドラムユニット7(=ブラックドラムユニット7K,イエロードラムユニット7Y,マゼンタドラムユニット7M,シアンドラムユニット7C)が存在し、各ドラムユニット7内には、現像剤カートリッジとして、例えば、ドラムユニット7にトナーを供給する該ドラムユニット7より寿命の短いトナーカートリッジが着脱可能となっており、且つ、画像形成装置1に着脱可能となっている。ドラムユニット7内には、各色の感光ドラム8(=ブラック感光ドラム8K,イエロー感光ドラム8Y,マゼンタ感光ドラム8M,シアン感光ドラム8C)、及び各色の発光ダイオード(以下「LED」という。)ヘッド9(=ブラックLEDヘッド9K,イエローLEDヘッド9Y,マゼンタLEDヘッド9M,シアンLEDヘッド9C)等が設けられている。
【0018】
各色の転写ローラ11(=ブラック転写ローラ11K,イエロー転写ローラ11Y,マゼンタ転写ローラ11M,シアン転写ローラ11C)は、搬送ベルト6を挟んで各色の感光ドラム8と対峙する位置に設けられている。転写ローラ11は、感光ドラム8の表面上に形成されたトナー像を記録媒体3上に転写するものである。感光ドラム8及び転写ローラ11は、図示しない高圧電源部より高圧を印加されることにより、静電気的に帯電/現像/転写といった電子写真プロセスを実行するものである。
【0019】
LEDヘッド9は、印刷データが受信されると、印刷データに応じて光を照射する露光部であり、各色に対応したブラックLEDヘッド9K,イエローLEDヘッド9Y,マゼンタLEDヘッド9M,及びシアンLEDヘッド9Cを有し、開閉可能なトップカバー部1bに、着脱可能なホルダに支持されて設置されている。
【0020】
トップカバー部1bが閉じられると、感光ドラム8の表面に近接し、露光可能となる。各LEDヘッド9は、ケーブルを介して、画像形成装置1の本体に接続されている。
【0021】
ドラムユニット7の上部には、第1の記憶部であるメモリタグ10が設けられている。メモリタグ10は、各色のドラムユニット7の管理情報を記憶部であり、KYMCの4色のブラックメモリタグ10K,イエローメモリタグ10Y,マゼンタメモリタグ10M,及びシアンメモリタグ10Cが存在する。このメモリタグ10は、不揮発性メモリを内蔵したタグチップとアンテナパターンが実装された基板で構成され、各色のドラムユニット8の上部に実装されている。
【0022】
搬送ベルト6の下流側には、定着部12が設けられている。定着部12は、記録媒体3上に転写されたトナー画像を熱と圧力により定着させるものであり、その下流側には、2つの一対の排出ローラ13a,13b及び14a,14bが設けられている。2つの一対の排出ローラ13a,13b及び14a,14bは、記録媒体3を排出スタッカ部15へ排出するものである。
【0023】
画像形成装置1の側面には、表示操作部16が設けられている。表示操作部16は、液晶表示パネル及びスイッチ等を実装したプリント基板により構成され、画像形成装置1の状態表示及びユーザによる入力操作を行うものであり、図示しないメイン制御部に接続されている。表示操作部16の液晶表示パネルは、例えば、24文字×2行のキャラクタ文字を表示可能なパネルである。
【0024】
画像形成装置1の内部には、RF読み書き制御部17が設けられている。RF読み書き制御部17は、無線回線を介して各色のメモリタグ10に記憶されているドラムユニット7の管理情報の読み書きの制御を行うものであり、高周波ケーブルを介して、各色のメモリタグ10と近接する位置に設けられた各色のアンテナ部18(=ブラックアンテナ部18K,イエローアンテナ部18Y,マゼンタアンテナ部18M,シアンアンテナ部18C)と接続されている。
【0025】
図1は、本発明の実施例1における図2の画像形成装置の回路構成を示す概略のブロック図である。
【0026】
RF読み書き制御部17は、第1記憶部であるメモリタグ10に記憶された管理情報の読み書きを制御するものであり、各色のメモリタグ10に対向する位置に配設された各色のアンテナ部18と高周波ケーブルで接続されている。RF読み書き制御部17は、アンテナ部18を介して、無線回線により電力を供給することによって、メモリタグ10のメモリチップ内に記憶された管理情報の読み書きを制御するものである。RF読み書き制御部17は、信号線を介してメイン制御部18に接続されている。
【0027】
メイン制御部19は、プログラムに従って画像形成装置1の全体の制御をするものであり、不揮発性メモリ、例えば、電気的消去可能なプログラムロム(以下「EEPROM」という。)20、寿命制御判断部21、及びドラム使用量カウント部22を有している。第2記憶部であるEEPROM20は、画像形成装置1の制御に必要な各種の管理情報を記憶している。寿命制御判断部21は、メモリタグ10及びEEPROM20から読み出された管理情報を比較し、比較結果に基づいて、寿命制御を切り替える機能を有している。ドラム使用量カウント部22は、印刷動作、あるいは補正動作によって駆動されるドラムユニット7の回転数をカウントする機能を有している。
【0028】
更に、メイン制御部17には、入出力ポートを介し、表示操作部16、エンジン部23が接続されている。エンジン部23は、記録媒体3の搬送/排出を行う図示しないアクチュエータ、各種状態を検知するセンサ、高圧電源、及び定着部12の温度制御などを行う機能を有している。
【0029】
図1において、交換部材であるドラムユニット7と、第1記憶部であるメモリタグ10と、アンテナ部18を有するRF読み書き制御部17と、第2記憶部であるEEPROM20、寿命制御判断部21、及びドラム使用量カウント部22を有するメイン制御部19と、表示操作部16と、により本実施例1の交換部材管理システムが構成されている。
【0030】
図3(1)〜(3)は、図1中のメモリタグ10及びEEPROM20の格納情報の例を示す図であり、同図(1)は、汎用タイプのドラムユニット7のメモリタグ10aの格納情報の例を示す図、同図(2)は、長寿命タイプのドラムユニット7のメモリタグ10bの格納情報の例を示す図、及び同図(3)は、EEPROM20の格納情報の例を示す図である。
【0031】
メモリタグ10a,10bには、例えば、仕向先情報、寿命値、ドラム回転数、ドラム寿命到達情報、色情報が記憶されている。仕向先情報は、例えば、国内向け、ヨーロッパ向け等のドラムユニット7の送り先の地域を区別する情報である。寿命値は、ドラムユニット7の寿命を判断するための闘値情報であり、例えば、A4サイズ記録媒体を連続印刷可能な枚数である。ドラムユニット7は、この閾値まで使用可能であり、この閾値を超えると使用不可となる。メモリタグ10は、用途により2種類存在し、汎用タイプ10aと長寿命タイプ10bがあり、汎用タイプ10aには寿命値が記憶されない。
【0032】
ドラム回転数は、ドラムユニット7の実際の使用量であり、例えば、前記A4サイズ記録媒体に換算された印刷実績枚数である。ドラム使用量カウント部22により印刷枚数が逐次カウントされメモリタグ10及びEEPROM20に記憶された寿命値が更新される。ドラム寿命到達情報は、ドラムユニット使用量が画像品質を確保し得る印刷枚数である閾値を超えた場合に、メモリタグ10の指定エリアにドラム寿命到達情報として、“1”が記憶される。色情報は、K(ブラック)/Y(イエロー)/M(マゼンタ)/C(シアン)を区別するための情報である。
【0033】
EEPROM18には、メモリタグ10a,10bの格納情報と同様の仕向先情報、寿命値、ドラム回転数、に加え、用途情報等の各種情報が記憶される。用途情報は、画像形成装置1が長寿命タイプ10aのドラムユニット7を受付可能かどうかの判断するための情報であり、用途情報が“0”であれば、汎用タイプ10aのドラムユニット7しか受け付けず、用途情報が“1”であれば、汎用タイプ10a及び長寿命タイプ10bどちらのドラムユニット7も受付可能である。各種情報は、例えば、画像形成装置1の印刷動作の起動制御に使用される情報である。
【0034】
(実施例1の動作)
先ず、本実施例1の画像形成装置1の全体動作(I)を説明し、次に、画像形成装置1の起動の動作(II)について説明する。
【0035】
(I) 本実施例1の画像形成装置1の全体動作
図1及び図2において、画像形成装置1は、図示しない外部機器からホストインタフェースを介してPDL(Page Description Language、ページ記述言語)等で記述された印刷データが入力されると、この印刷データは、ビットマップデータ(画像データ)に変換され、エンジン部23へ送られる。
【0036】
ユーザが、表示操作部16により印刷開始の命令をすると、メイン制御部19は、エンジン部23を制御して、印刷動作を開始する。
【0037】
記録媒体格納部2に格納された記録媒体3は、給紙ローラ4で給紙される。以降画像形成動作に同期したタイミングで、レジストローラ5a,5bによって記録媒体3が搬送ベルト6上に搬送される。各色のドラムユニット7K,7Y,7M,7Cにおいて、電子写真プロセスにより、各感光ドラム8K,8Y,8M,8Cにトナー像が形成される。この時、前記ビットマップデータに応じて各LEDヘッド9K,9Y,9M,9Cが点灯される。各色のドラムユニット7K,7Y,7M,7Cによって現像されたトナー像は、図示しない高圧電電装置から各転写ローラ11K,11Y,11M,11Cに印加された高電圧の直流バイアスにより、搬送ベルト6上を搬送される記録媒体3に転写される。記録媒体3に4色のトナー像が転写された後、定着器12により定着され、一対の排出ローラ13a,13b及び14a,14bにより、排出スタッカ部15に排出される。
【0038】
(II) 画像形成装置1の起動の動作
電源が投入されると、画像形成装置1は、交換部材としてのドラムユニット7が、画像形成装置1の本体の仕様と適合しているか否かを判定し、ドラムユニット7が不適合な場合には、その旨のエラーを表示操作部16へ出力し、ドラムユニット7が適合する場合は、画像形成装置1を起動制御して、(I)で説明した全体動作に移行する。
【0039】
画像形成装置1は、メイン制御部19によりドラムユニット7に実装されているメモリタグ10と、メイン制御部19内のEEPROM20に格納されている仕向先情報を読み出し、仕向先情報が一致しているかどうかを確認する。仕向先情報が一致している場合は、その後、次の処理を開始するが、不一致の場合は、仕向先情報が不一致である旨を表示操作部16に表示して、ユーザに報知する。仕向先情報は、図3において説明したように、例えば国内向け等である。消耗品であるドラムユニット7の仕向先情報と、画像形成装置1の仕向先情報とが一致している場合は、次にメモリタグ10及びEEPROM20に格納されている寿命値を読み出す。
【0040】
寿命値は、ドラムユニット7の寿命を判断するための閾値情報であり、例えば、A4サイズ記録媒体を連続印刷可能な枚数30000枚である。ドラムユニット7は、この閾値まで使用可能であり、この閾値を超えると使用不可である。ドラムユニット7の使用回数が閾値に到達したかどうかの判断は、メイン制御部19内の寿命制御判断部21で判断する。ドラム使用量カウント部22により、ドラムユニット7の実際の使用量が計測され、ドラム回転数としてメモリタグ10及びEEPROM20に記録更新される。ドラム回転数は、ドラムユニット7の実際の使用量であり、例えば、A4サイズ記録媒体に換算された印刷実績枚数である。EEPROM20内のドラム回転数は、新品ドラムユニットが実装されるとクリアされる。
【0041】
メイン制御部19は、このドラム回転数をメモリタグ10から読み出し、闘値情報である寿命値30000枚を超えているか否かで寿命を判断している。この寿命値は、設計段階で印刷品質を満足できる値として決定され、通常、仕向先によらず同じ値、例えば、30000枚として画像形成装置1のEEPROM20に記憶されている。
【0042】
しかしながら、画像形成装置1の使用条件は様々である。同じ仕向先、例えば、国内向けでも、ユーザによっては、多少画像劣化しでも、より多く印刷可能であることを希望することもある。このユーザ要求に対応するために、用途別のドラムユニット、例えば、汎用タイプのドラムユニット、長寿命タイプのドラムユニットを準備する。汎用タイプのドラムユニット7のメモリタグ10aには、寿命値情報が記憶されず、又、長寿命タイプのドラムユニット7のメモリタグ10bには、寿命値、例えば、50000枚が記憶されることが、図3に示されている。
【0043】
メイン制御部19によりメモリタグ10及びEEPROM20から寿命値が読み出されるが、汎用タイプのドラムユニット7が実装されている場合は、メモリタグ10aには寿命値がないため読み出されない。寿命制御はEEPROM20に記憶される寿命値30000枚で制御される。長寿命タイプのドラムユニット7が実装されている場合は、メモリタグ10bから寿命値50000枚が読み出されるので、寿命制御は寿命値50000枚で制御される。
【0044】
ここで、画像形成装置1において、ドラムユニット7を傷めやすい特殊用紙、例えば、表面が粗い媒体等を使用するユーザに対しては、印刷品質を保持するために、画像形成装置1内のEEPROM20に保持する寿命値を短寿命、例えば、15000枚としている。
【0045】
この場合、特殊用紙を使用する画像形成装置1に、汎用タイプのドラムユニット7を実装すれば、EEPROM20の寿命値15000枚で制御されるため問題ないが、長寿命タイプのドラムユニット7が実装されると、メモリタグ10の寿命値50000枚で制御されてしまうため、ドラムユニット7を傷つける可能性があり、問題となる。この問題を回避するために、EEPROM20に用途情報、例えば、汎用タイプ“0”又は長寿命タイプ“1”を保持させ、メイン制御部19により画像形成装置1が長寿命タイプ対応しているかどうかを判断可能としている。用途情報が“0”であれば、画像形成装置1は、汎用タイプのドラムユニット7しか受け付けない。用途情報が“1”であれば、汎用タイプ及び長寿命タイプどちらのドラムユニット7も受け付ける。
【0046】
図4は、実施例1の画像形成装置における起動までの処理のフローチャートである。
画像形成装置1には、KYMCの4種類の色に対応する4種類のドラムユニット7が装着されるが、4種類のドラムユニット7で行われる処理は同じであるため、以下、1種類のドラムユニット7について説明する。
【0047】
起動の制御の処理が開始されると、ステップS1へ進む。ステップS1において、メイン制御部19は、画像形成装置1の図示しない電源スイッチがオンされたこと(パワーオン)又は図示しないカバーの開閉がされたか否かを監視し、パワーオン又はカバーの開閉が行われるまでは(N)、監視を続け、パワーオン又はカバーの開閉を検出したとき(Y)、ステップS2へ進む。
【0048】
ステップS2において、メイン制御部19は、EEPROM20から用途情報を読み出し、用途情報が“1”であればステップS3へ進み、用途情報“0”であればステップS13へ進む。ステップS3において、RF読み書き制御部17は、メモリタグ10から第1の仕向先情報を読み出し、ステップS4へ進む。ステップS4において、メイン制御部19は、EEPROMから20から第2の仕向先情報を読み出し、ステップS5へ進む。
【0049】
ステップS5において、メイン制御部19は、メモリタグ10から読み出された仕向先情報と、EEPROM20から読み出された仕向先情報とが比較され、一致すれば(Y)、ステップS6へ進み、一致しなければ(N)、ステップS12へ進む。ステップS12において、メイン制御部19は、表示部16に仕向先情報が異なる旨のエラーを報知する。
【0050】
ステップS6において、メイン制御部19は、メモリタグ10から寿命値を読み出し、ステップS7へ進む。ステップS7において、メイン制御部19は、メモリタグ10から寿命値が読み出せれば(Y)、ステップS8へ進み、読み出せなければ(N)、ステップS9へ進む。ステップS8において、メイン制御部19は、ステップS7で読み出された寿命値で寿命制御を開始し、ステップS11へ進む。ステップS9において、メイン制御部17は、EEPROM20から寿命値を読み出し、ステップS10へ進む。ステップS10において、EEPROM20から読み出された寿命値で寿命制御を開始し、ステップS11へ進む。ステップS11において、寿命判断制御部21は、ドラム使用量カウント部22の使用量が閾値に達していないと判定した場合、画像形成装置1の印刷動作を起動し、画像形成装置1の起動の制御を終了する。
【0051】
ステップS13において、画像形成装置1は、長寿命タイプのドラムユニット7を受け付けないので、メイン制御部19は、RF読み書き制御17を介して、メモリタグ10から仕向先情報を読み出し、ステップ14へ進む。ステップS14において、メイン制御部19は、EEPROM20から仕向先情報を読み出し、ステップS15へ進む。
【0052】
ステップS15において、メモリタグ10から読み出された仕向先情報とEEPROM20から読み出した仕向先情報とが比較され、一致すれば(Y)、ステップ16へ移行し、一致しなければ(N)、ステップS19へ進み、ステップS19において、メイン制御部19は、表示部16に仕向先情報が異なる旨のエラーを報知し、画像形成装置1の印刷動作を起動せず、画像形成装置1の起動の制御を終了する。
【0053】
ステップS16において、メイン制御部19は、EEPROM20から寿命値を読み出し、ステップS17へ進む。ステップS18において、メイン制御部19は、EEPROM20から読み出された寿命値で寿命制御を開始し、ステップS18へ進む。ステップS18において、寿命判断制御部21は、ドラム使用量カウント部22の使用量が閾値に達していないと判定した場合、画像形成装置1の印刷動作を起動し、画像形成装置1の起動の制御を終了する。
【0054】
その後、表示操作部16中の図示しない操作部をユーザが操作することにより、メイン制御部19は、操作に従って、画像データを記憶媒体3に形成する等の所定の動作を実行する。
【0055】
(実施例1の効果)
本実施例1によれば、次の(a)〜(c)のような効果がある。
【0056】
(a) 画像形成装置1は、メイン制御部19がEEPROM20から用途情報を読み出し、用途情報が、“1”か“0”かにより、異なる起動制御の処理を実行するようにしている。これにより、画像形成装置1の使用条件に応じたドラムユニット7の管理が容易に可能になる。
【0057】
(b) 画像形成装置1は、メモリタグ10及びEEPROM20から仕向先情報を読み出し、読み出した仕向先情報が一致するか否かを判定し、判定結果に応じて、異なる起動制御の処理を実行するようにしている。これにより、画像形成装置1は、仕向先に応じたドラムユニット7の管理が容易に可能となる。
【0058】
(c) 画像形成装置1は、メモリタグ10から寿命値を読み出せるか否かにより、起動を制御する処理を替えるようにしている。これにより、画像形成装置1は、装着されたドラムユニット7が、汎用タイプか長寿命タイプかに応じた適切なドラムユニット7の管理が容易に可能となる。
【実施例2】
【0059】
(実施例2の構成)
図5は、本発明の実施例2における画像形成装置1Aの概略を示すブロック図であり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0060】
本実施例2の画像形成装置1Aは、実施例1と同様の表示部16、RF読み書き制御部17、アンテナ部18、及びエンジン部23と、実施例1とは構成及び機能の異なるメイン制御部19Aとを有している。
【0061】
メイン制御部19Aは、実施例1同様の寿命制御判断部21、ドラム使用量カウント部22と、新たに追加されたドラム回転数演算部24と、格納情報に寿命係数Nが追加されたEEPROM20Aを有している。ドラム回転数の演算部24は、EEPROM20Aに記憶されているドラム回転数に寿命係数Nを乗算し、乗算結果を新たな寿命値として出力する機能を有している。その他の構成については、実施例1と同様である。
【0062】
図6(1),(2)は、図5中のEEPROM20Aの格納情報の例を示す図であり、同図(1)は、通常用紙専用の使用条件の場合のEEPROM20Aの格納情報の例、同図(2)は、特殊用紙専用の使用条件の場合のEEPROM20Aの格納情報の例が示している。
【0063】
寿命値(30000枚)と、寿命係数N=1が格納された通常用紙専用の使用条件の場合の画像形成装置1A内のEEPRPM20Aの格納情報の例が、図6(1)に示されている。
【0064】
寿命値(15000枚)と、寿命係数N=0.5が格納された特殊用紙専用の使用条件の場合の画像形成装置1A内のEEPROM20Aの格納情報の例が図6(2)に示されている。
【0065】
(実施例2の動作)
画像形成装置1Aの使用条件は様々である。同じ仕向先、例えば、国内向けの交換部材に対し、多少印刷画像が劣化しても、より多く印刷可能であること、長寿命であることを希望するユーザもいる。このようなユーザ要求に対応するために、用途別のドラムユニット7、例えば、汎用タイプのドラムユニット7a、長寿命タイプのドラムユニット7bを準備する。汎用タイプのドラムユニット7aのメモリタグ10aには、寿命値情報が記憶されず、又、長寿命タイプのドラムユニット7のメモリタグ10bには、寿命値、例えば、50000枚が記録される。メイン制御部19Aにより、メモリタグ10及びEERPOM20Aから寿命値が読み出されるが、汎用タイプのドラムユニット7が実装されている場合は、メモリタグ10aには寿命値情報がないため読み出されない。寿命制御は、EEPROM20Aに記憶される寿命値30000枚で制御される。長寿命タイプのドラムユニット7が実装されている場合は、メモリタグ10から寿命値50000枚が読み出されるので、寿命制御は寿命値50000枚で制御される。
【0066】
ここで、ドラムユニット7を傷めやすい表面が粗い媒体等の特殊用紙を使用するユーザに対しては、印刷品質を保持するために、EEPROM20Aに保持する寿命値を短寿命15000枚としている。この場合、汎用タイプのドラムユニット7aを実装すれば、EEPROMU20Aの寿命値15000枚で制御されるため問題ないが、長寿命タイプのドラムユニット7bが実装されると、メモリタグ10の寿命値50000枚で制御されてしまうため問題となる。これを回避するために、EEPROM20Aに用途情報、例えば、汎用タイプ“0”又は長寿命タイプ“1”を保持させ、メイン制御部19Aにより画像形成装置1Aが長寿命タイプに対応しているかどうかを判断可能としている。用途情報が“0”であれば、その画像形成装置1Aは汎用タイプのドラムユニット7しか受け付けない。用途情報が“1”であれば、汎用タイプ及び長寿命タイプどちらのドラムユニット7も受け付ける。
【0067】
前述したように、汎用タイプのドラムユニット7aは、寿命値30000枚の画像形成装置1A及び寿命値15000の画像形成装置1Aどちらにも実装可能であるが、次の場合に問題となる。
【0068】
例えば、寿命値30000の画像形成装置1Aでドラム回転数15000枚を印刷したドラムユニット7を寿命値15000枚の画像形成装置1Aに実装すると直ぐに寿命となってしまう。これを回避するために、EEPROM20Aに寿命係数Nを格納しておく。通常用紙専用の条件の画像形成装置1Aには、図6(1)に示されたように、寿命値30000枚、及び寿命係数Nとして、N=1が格納されている。特殊用紙専用の使用条件の画像形成装置1Aには、図6(2)に示されたように、寿命値15000枚、及び寿命係数Nとして、N=0.5が格納されている。
【0069】
メイン制御部19Aによって、ドラム回転数と寿命係数Nとが読み出され、ドラム回転数演算部24にて、ドラム回転数と寿命係数Nとの乗算が演算される。寿命判断に使用されるドラム回転数は、ドラム回転数演算部24の演算結果の値である。例えば、寿命値15000枚の画像形成装置1Aの場合、EEPROM20A及びメモリタグ10に記録更新されるドラム回転数が5000枚だとすると、寿命判断に使用されるドラム回転数は、ドラム回転演算部24によって、演算結果の値は、5000枚×0.5=2500枚となる。
【0070】
図7は、実施例2の画像形成装置における起動までの処理のフローチャートであり、実施例1を示す図4中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0071】
画像形成装置1Aにおいて、画像形成装置1Aの起動制御の処理が開始されると、ステップS1へ進み、ステップS1〜S5において、実施例1と同様の処理が行われる。ステップS5において、メイン制御部19Aは、メモリタグ10から読み出された仕向先情報と、EEPROM20Aから読み出された仕向先情報とが比較され、一致すれば(Y)、ステップS21へ進み、一致しなければ(N)、ステップS12へ進み、ステップS12において、表示操作部16に仕向先情報が不一致である旨のエラーを報知する。
【0072】
ステップS21において、メイン制御部19Aは、EEPROM20Aからドラム回転数と寿命係数Nを読み出し、ドラム回転数演算部24で演算し、ステップS6へ進む。ステップS6〜S11において、実施例1と同様の処理が行われる。ステップ11において、寿命判断制御部21は、ドラム使用量カウント部22の使用量が閾値に達していないと判定した場合、画像形成装置1の印刷動作を起動し、装置の起動の制御を終了する。
【0073】
ステップS2において、メイン制御部19Aは、EEPROM20Aから用途情報を読み出し、用途情報が“1”であればステップS3へ進み、用途情報“0”であればステップS13へ進む。ステップS13〜S15において、実施例1と同様の処理が行われる。
【0074】
ステップS15において、メモリタグ10から読み出された仕向先情報とEEPROM20から読み出した仕向先情報とが比較され、一致すれば(Y)、ステップS22へ進み、一致しなければ(N)、ステップS19へ進み、ステップS19において、表示部16に仕向先が不適合である旨のエラーを報知し、画像形成装置1Aの印刷動作を起動せず、画像形成装置1Aの起動の制御を終了する。
【0075】
ステップS22において、メイン制御部19Aは、EEPROM20Aからドラム回転数を読み出し、ドラム回転数演算部24で、ドラム回転数に寿命係数Nを乗算させ、ステップS16へ進む。ステップS16〜S18において、実施例1と同様の処理が行われる。ステップS17において、メイン制御部19Aは、ドラム回転数演算部24における演算結果を寿命値の閾値として寿命制御を開始し、ステップS18へ進む。ステップS18において、寿命判断制御部21は、ドラム使用量カウント部22の使用量が閾値に達していないと判定した場合、画像形成装置1Aの印刷動作を起動し、画像形成装置1Aの起動の制御を終了する。
【0076】
その後、実施例1と同様に、メイン制御部19Aは、ユーザによる表示操作部16の操作に従って、画像データを記憶媒体3に形成する等の所定の動作を実行する。
【0077】
(実施例2の効果)
本実施例2によれば、実施例1の効果に加え、画像形成装置1Aは、EEPROM20Aに格納する情報に寿命係数Nを追加し、メイン制御部19Aにドラム回転数と寿命係数Nとを乗算して寿命値を演算するドラム回転数演算部24を追加することにより、演算結果によりメモリタグ10及びEEPROM20Aに記憶される寿命値を更新するようにしている。これにより、異なる画像形成装置1A間で、ドラムユニット7が入れ替えた場合にも、ドラムユニット7の管理が、適切、且つ容易になる。
【0078】
(変形例)
本発明は、上記実施例1、2に限定されず、種々の利用形態や変形例が可能である。この利用形態や変形例として、例えば、次のような(a)〜(c)のようなものがある。
【0079】
(a) 実施例1、2では、電子装置は、画像形成装置1,1Aであるとして説明したが、電子装置は、画像形成装置に限定されない。仕向先、使用条件、寿命等の仕様の異なる交換部材を有する電子装置であれば、本発明の交換部材管理システムの適用可能である。
【0080】
(b) 実施例1、2では、交換部材は、ドラムユニット7として説明したが、交換部材は、ドラムユニット7に限定されない。寿命が異なる複数の交換部材を用いる電子装置であって、この交換部材に不揮発性記憶部を有するものであれば利用可能である。電子装置が、画像形成装置1,1Aであれば、カラー或いはモノクロ複写機、ファクシミリ装置、MFP等であっても良い。
【0081】
(c) 実施例1、2では、RF読み書き制御部17により、アンテナ部18による無線回線を介して、第1の記憶部であるメモリタグ10内の情報を読み書きするとして説明したが、メモリタグ10内の情報の読み書きは無線回線に限定されない。RF読み書き制御部17とメモリタグ10内のメモリチップをコネクタ等で直接接続して、メモリチップ内の情報を読み書きするようにしても良い。
【符号の説明】
【0082】
1,1A 画像形成装置
7=7K,7Y,7M,7C 交換部材(ドラムユニット)
10=10K,10Y,10M,10C メモリタグ
16 表示操作部
17 RF読み書き制御部
18=18K,18Y,18M,18C アンテナ部
19,19A メイン制御部
20,20A EEPROM
21 寿命制御判断部
22 ドラム使用量カウント部
23 エンジン部
24 ドラム回転数演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱自在に設けられた交換部材と、
前記交換部材に設けられ、前記交換部材の送り先の情報である第1の仕向先情報と、第1の寿命情報とが記憶された第1記憶部と、
第2の仕向先情報と、第2の寿命情報とが記憶される第2記憶部と、
前記第1記憶部に対し、前記第1の仕向先情報と、前記第1の寿命情報との読み出し及び書き込みの制御を行う情報読み書き制御部と、
前記第1記憶部又は前記第2記憶部に記憶された前記第1又は第2の仕向先情報と前記第1又は第2の寿命情報とに基づいて、起動を制御する制御部と、を備えた電子装置であって、
前記制御部は、
前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がない場合は、前記第2記憶部の前記第2の寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がある場合は、前記第1の寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部の前記第1の仕向先情報と前記第2記憶部の前記第2の仕向先情報が一致し、且つ、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がない場合は、前記第2寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部の前記第1の仕向先情報と前記第2記憶部の前記第2の仕向先情報とが一致し、且つ、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がある場合は、前記第1の寿命情報に基づいて、前記起動を制御することを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記第2記憶部は、更に、
前記交換部材の用途を区別する用途情報を記憶し、
前記制御部は、
前記第2記憶部の前記用途情報に基づいて前記起動を制御することを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の電子装置であって、
前記第2記憶部は、更に、
寿命係数を記憶し、
前記第2記憶部に記憶された前記第2の寿命情報と前記寿命係数とを用いて前記交換部材の残り寿命を演算して演算結果を出力する演算部と、
前記第1記憶部又は前記第2記憶部に記憶された前記第1又は第2の仕向先情報及び前記第1又は第2の寿命情報と、前記演算結果と、に基づいて、前記起動を制御する制御部と、
を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電子装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載の電子装置を備え、
前記交換部材は、ドラムユニットを含む消耗部材であり、
前記起動は、印刷動作の起動であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
着脱自在な交換部材を有する電子装置の交換部材管理システムであって、
前記電子装置は、
前記前記交換部材と一体として設けられ、前記交換部材の送り先の情報である第1の仕向先情報と、第1の寿命情報とが記憶された第1記憶部と、
第2の仕向先情報と、第2の寿命情報とが記憶される第2記憶部と、
前記第1記憶部に対し、前記第1の仕向先情報と、前記第1の寿命情報との読み出し及び書き込みの制御を行う情報読み書き制御部と、
前記第1記憶部又は前記第2記憶部に記憶された前記第1又は第2の仕向先情報と前記第1又は第2の寿命情報とに基づいて、起動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がない場合は、前記第2記憶部の前記第2の寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がある場合は、前記第1の寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部の前記第1の仕向先情報と前記第2記憶部の前記第2の仕向先情報が一致し、且つ、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がない場合は、前記第2寿命情報に基づいて、前記起動を制御し、前記第1記憶部の前記第1の仕向先情報と前記第2記憶部の前記第2の仕向先情報とが一致し、且つ、前記第1記憶部に前記第1の寿命情報がある場合は、前記第1の寿命情報に基づいて、前記起動を制御することを特徴とする交換部材管理システム。
【請求項6】
前記電子装置は、画像形成装置であり、
前記交換部材は、ドラムユニットを含む消耗部材であることを特徴とする請求項5記載の交換部材管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−114050(P2013−114050A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260445(P2011−260445)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】