説明

人工岩と、その製造方法

【課題】軽量であるという従来品の利点を維持した上で、外観表面が従来には存在していなかった深い土質感を有するものになると共に植物を育てるのに適したものとなる人工岩を提供する。
【解決手段】外形を岩状となされた発泡スチロール塊1を具備すると共に、該発泡スチロール塊1の外表面に、岩表面に近似した色調となされ固結した状態の真砂土2が層状に被着されている人工岩100であり、これの製造にさいしては、発泡スチロール塊1の外表面を岩表面形状に加工し、一方では真砂土2、結合材、硬化剤、色粉及び水を混合攪拌した半流動性の混練物を作成し、該混練物を前記発泡スチロール塊1の外表面に被着させるように実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡スチロール塊を備えた人工岩と、その製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、発泡スチロール塊を備えた人工岩として、特許文献1及び2に示すようなものが存在している。
特許文献1に開示されたものは、発泡スチロール塊の外表面に着色されたモルタルを層状に被着したものとなされている。また特許文献2に開示されたものは、発泡スチロール塊の外表面にモルタルを被着すると共にモルタルの外表面に色を塗るほか、必要に応じてモルタル層に小石などの自然石を埋め込むものとなされている。
特許文献3は参考資料である。
【0003】
【特許文献1】特開2001−199199号公報
【特許文献2】特開2004−242655号公報
【特許文献3】特開平9−121683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の人工岩は、軽くて取扱いが便利であるものの、次のような欠点があるのであって、即ち、その外観表面に土質感が全くないのであり、また発泡スチロール塊をモルタルで被った構造であるため、外観表面の透水性が乏しく、外観表面で植物を育てるには不向きである。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑みて創案されたものであり、軽量であるという従来品の利点を維持した上で、外観表面が従来には存在していなかった深い土質感を有するものになると共に植物を育てるのに適したものとなる人工岩を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本願の第1発明に係る人工岩は、請求項1に記載したように、外形を岩状となされた発泡スチロール塊を具備すると共に、該発泡スチロール塊の外表面に、岩表面に近似した色調となされ固結した状態の真砂土が層状に被着されている構成としたものである。
【0007】
この発明は次のように具体化するのがよい。
即ち、請求項2に記載したように、前記真砂土が前記発泡スチロール塊の外表面の凹凸に倣うように被着されている構成とする。
【0008】
また請求項3に記載したように、外観表面に植物を植え育てるための比較的大きな穴部が形成されている構成とする。
【0009】
また請求項4に記載したように、前記発泡スチロール塊が基礎台に載置されると共に、該基礎台の上面に吊り棒部材が起設され、該吊り棒部材は前記発砲スチロール塊中を通り抜けその上表面箇所に達している構成とする。
【0010】
さらには請求項5に記載したように、前記真砂土が前記発泡スチロール塊の外表面に十数mm〜数cm程度の層厚で被着されている構成とする。
【0011】
次に本願の第2発明に係る人工岩は、請求項6に記載したように、発泡スチロール塊の外表面を岩表面形状に加工し、一方では真砂土、結合材、硬化剤、色粉及び水を混合攪拌した半流動性の混練物を作成し、該混練物を前記発泡スチロール塊の外表面に被着させるように実施することを特徴とするものである。
【0012】
この発明は次のように具体化するのがよい。
即ち、請求項7に記載したように、発泡スチロール塊の外表面を岩表面形状に加工した後、網体を前記外表面にこれを被う状態に固定させ、前記混練物を前記網体を介して前記発泡スチロール塊の外表面に被着させるように実施する。
【0013】
また請求項8に記載したように、前記混練物を前記発泡スチロール塊の外表面に被着させるさい、前記混練物を前記発泡スチロール塊の外表面に投げ付けるように実施する。投げ付けは人力或いは動力の何れによってもよい。
【発明の効果】
【0014】
上記した本願発明によれば次のような効果が得られる。
軽くて取扱いなどに便利な人工岩を提供できると共に人工岩を任意場所で簡便に製造することが可能となる上に、さらに次のような利益が得られるのであって、即ち、真砂土を組成する土粒が集合して固結した状態の従来にない土質感を持つ外観表面が得られると共に内外の全体が適度の透水性を有するものとなって、植物を植え育てるのに適したものとなる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、真砂土の外表面の形状が発泡スチロール塊の外表面の形状に倣うようになるため、発泡スチロールを加工するという比較的簡易な作業により、人工岩における真砂土の外観面の形状を任意に決定づけることができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、穴部内に栽培用の土を入れて植物を植え付けることにより植物を植木鉢の場合と同様に育てることができ、このさい穴部内には人工岩の表面に降った雨水や、散水された水などが真砂土の土粒の隙間や発泡スチロール材中の隙間を通じて流れ込むと共に流れ込んだ後は適度に漏れ出るようになって、植物の生育にとって好ましい環境が形成されるのである。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、人工岩が大きくて重い場合にも、クレーン車などの吊り力を吊り棒部材に付与することにより、人工岩を損傷させることなく簡便に他所へ移動させることが可能となる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、真砂土や発泡スチロール塊を材料とする上、真砂土の層厚が十数mm〜数cm程度であるため、本物の岩の1/3〜1/10程度の重さとすることができ、また廃棄するときには容易に細片化することができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、新規な人工岩を簡便に製造することができる。また真砂土を焼くなどしなくても頑丈に固結させることができる。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、真砂土が網体で補強され発泡スチロールが強い殻で被われるようになるため、人工岩が強固となって耐久性に優れたものとなる。
【0021】
請求項8記載の発明によれば、真砂土の外表面が乾燥し固結した状態になったときに自然な岩肌に近似した凹凸を有するものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る人工岩を示す斜視図、図2は図1のx−x部を示す断面図、図3は図1のx1−x1部を示す断面図、図4は前記人工岩を吊り上げ移動している様子を示す説明図、図5は前記人工岩の使用例を示す斜視図である。
【0023】
本発明に係る人工岩100は、図2及び図3に示すように外形を自然の岩に似せた発泡スチロール塊1を内包すると共に、該発泡スチロール塊1の外表面に、自然岩の表面に似た色調となされ固結した状態の真砂土2が層状に被着されている。
【0024】
この人工岩100の大きさは任意に決定してよいのであり、例えば、大きいものでは、前後方向a1、左右左右a2、高さ方向a3のそれぞれの寸法が10mを超えることも差し支えない。
【0025】
発泡スチロール塊1は自然岩に似た外形となされており、必要に応じて、外観表面を多数の山谷の存在した状態となされると共に直径数十cm以上の比較的大きな穴部3を形成される。この発泡スチロール塊1は基礎台4上に載置されると共に基礎台4と同体状に止金具或いは接着剤などで固定される
【0026】
基礎台4は縦横に配置された骨部材としての棒状鋼材5の上面に発泡スチロール塊1の底面と合致した上方視形状の鋼板6を固着したものとなされている。そして鋼板6の上面の複数箇所(図示例では4箇所)には金属材からなる吊り棒部材7が起立状に固設されている。この吊り棒部材7の位置は人工岩100を吊り上げるさいの重量バランスを考慮して決定されるものであり、また吊り棒部材7の上端は発砲スチロール塊1中を通り真砂土2の外表面箇所に到達されており、また吊り棒部材7の上端面には吊り環部材8(図4参照)を螺着するための雌ネジが形成されている。
【0027】
真砂土2はその土粒を結合材で強固に結合されて煉瓦状に固化しており、発泡スチロール塊1の底面を除いた外表面の凹凸に倣うように10mmから数cmに至る範囲内の任意な層厚で被着されている。ここに層厚が10mmから数cmに至る範囲内であることは本願発明の利益を得る上で適したものである。この層厚はさらに好ましくは略、15mm〜25mm程度となすのがよいのであり、このようにすれば真砂土の表面に人が乗って種々の作業を行う上で過不足にない適当な強度を有するものとなるのであり、一方、15mm以下では使途によって強度の不足する場合があり、また25mm以上では不必要な強度を有するものとなったり重量が大となって運搬などの取扱いに手間取ることがある。
【0028】
発泡スチロール塊1と真砂土2との間には金属材からなる網体9が発泡スチロール塊1を被い包む状態に配置されており、この網体9は発泡スチロール塊1の底面を除いた外表面に出来るだけ正確に沿わせた状態となされていて真砂土2の層の内面に浅く埋め込まれた状態となり、真砂土2層の強度を飛躍的に増大させている。
【0029】
10は発泡スチロール塊1と真砂土2との間箇所の近傍に一部を埋設された送水用のホースであり、このホース10は穴部3の上側近傍に放水口10を形成されている。また11は真砂土2の表面から起立させた支持部材であり、この支持部材11の上部に照明器具12が固定されており、ケーブル13を通じて電力を供給される。このケーブル13もその一部をホース10と同様に発泡スチロール塊1と真砂土2との間箇所の近傍に埋設されている。
なお、図1中の多数の線b1は形状を表示するために表面を縦平面で切断したときの仮想上の切れ目線を示している。
【0030】
次に上記した本発明に係る人工岩の製造例について説明する。
人工岩100はこれを定置する庭などの周囲環境を考慮して、全体的な形状や大きさが特定される。
この特定された情報から、発泡スチロール塊1、網体9、真砂土2などの材料の必要量や、基礎台4の形状及び大きさが決定される。
【0031】
これらの情報に基づいて、まず、基礎台4を作成する。このさい、鋼板6の上方視形状は発泡スチロール塊1の底面に合致した形状及び大きさとなされる。
【0032】
この一方では、発泡スチロール塊1の材料として、市販の発泡スチロール材を用意する。市販の発泡スチロール材は一般に定形の方形体となされており、発泡スチロール塊1の大きさに関連して、必要とされる個数が定まる。この発泡スチロール材をのこぎりや切削具などを使用して切断し削り取ることで、予め決定されている形状の発泡スチロール塊1が形成される。
【0033】
このさい、発泡スチロール塊1は多数の山谷や穴部3を形成されると共にホース10やケーブル13を配置するための溝を形成されるほか、吊り棒部材7の挿通される縦孔を形成される。また発泡スチロール塊1が複数個の発泡スチロール材で形成されるときは、発泡スチロール材は互いに結合された状態となされるのであり、この結合にさしては直状の竹串部材の一端を一方の発泡スチロール材に突き刺し、他端を他方の発泡スチロール材に突き刺すようになすのであり、これでも接合強度が不足するときはこれら発泡スチロール材の結合面を接着剤で接着させる。
【0034】
この後、発泡スチロール塊1を基礎台4の鋼板6上に載置する。このさい発泡スチロール塊1の底面の外周囲を基礎台1の鋼板6の外周囲に符合させるのであり、また発泡スチロール塊1と基礎台4との横方向の相対変位を規制するため、基礎台4上での発泡スチロール塊1の横移動を規制するための止め片を基礎台4に固定したり或いは、発泡スチロール塊1の底面と鋼板6の上面とを接着剤で接着させるようにする。
この後、ホース10やケーブル13を発泡スチロール塊1の外表面に形成されている溝内に沿わせるように配置する。
【0035】
次に網体9を発泡スチロール塊1の外表面に沿わせ、U字状の釘を、網体9の線状部位を押さえた状態となるように発泡スチロール塊1の外表面に打ち付けるのであり、これにより網体9は発泡スチロール塊1の外表面に密状に沿わせられた状態で固定される。このような網体9の固定処理を繰り返すことにより、網体9は発泡スチロール塊1の外表面の全体或いは必要部分に倣うように被着された状態となる。このさい、網体9は基礎台4の側面箇所まで被うように下方張出し状に装着するのがよい。
【0036】
次に真砂土2、結合材、硬化剤、色粉及び水を混合攪拌した半流動性の混練物を作成する。
真砂土2は花崗岩の風化した土である。真砂土2として、75μmふるい通過率が10〜13%程度の土粒が多く含まれているものを使用したときは、結合材で結合され固結した状態での強度が強くなる。このさい53mmふるいをやっと通過する程度の大きさの土粒が含まれていても何ら差し支えないのであって、むしろその方が人工岩の外表面が自然岩の岩肌に近似したものとなる。上記結合材はセメント系結合材を使用する。硬化剤は無機系のものがよいのであり、例えば、株式会社SL化学研究所の提供する商品である「Super Liquid SL−1900」を使用する。色粉は茶褐色、黒色、灰色、緑、青色など種々のものを使用する。
【0037】
真砂土2、結合材、硬化剤及び色粉の混合割合は、自然界から採取された乾燥状態の真砂土2の量を10リットルとした場合に、結合材としてのセメントを2025kg、硬化剤としての商品「Super Liquid SL−1900」を200cc、色粉を25kgとする。
【0038】
上記割合で混合された混合材料に水を加えてミキサーで練ることにより、モルタル状の混練物となす。この混練物は色粉の使用により茶褐色、黒色、灰色、緑、青色など種々の色調のものを用意する。
【0039】
次に上記混練物を発泡スチロール塊1の外表面に被着させるのである。
この処理は、混練物を発泡スチロール塊1の外表面の網体9上に投げ付けるように実施するのであり、投げ付けは手作業で行ってもよいし或いは動力で行ってもよい。動力で行う場合は、モルタル用のスプレーガンを変形したものを作成して実施してもよいし、或いは動力作動の投擲機構を形成して少量づつを投擲させるように実施することも可能である。
【0040】
このさい、網体9は投げ付けられた混練物を発泡スチロール塊1の外表面に的確に被着させる上で効果的に作用するものであり、また混練物が投げ付けられることにより、混練物の内面近傍に埋まり込んだ状態となる。
【0041】
混練物の投げ付けによりこれを発泡スチロール塊に被着させることに代えて、まずこて板で混練物を網体9上に押さえ付けるように被着させ、このように被着させた混練物の外表面の仕上げ処理として、混練物を既述のように投げ付けるようにしてもよい。
【0042】
この仕上げ処理において、被着された混練物をこて板で撫で付けるようにすることは人工岩の土質感を損ねるため好ましくない。なお、撫で付けることによる土質感を表現したい場合に、そのように実施することは何ら差し支えない。
混練物の被着処理が終了したとき、照明器具12用の支持部材11を混練物の層や網体9に貫通させ発泡スチロール塊に刺し込む。
この後、1週間以上の日時をかけて、混練物が十分に乾燥し、真砂土2の土粒群がセメント及び商品「SL−1900」の結合作用により結合されて煉瓦状に固化するまで待つのである。
【0043】
次に、上記のように製造した人工岩100の設置例及び使用例について説明する。
人工岩100はその大きさが前後方向a1、左右方向a2、高さ方向a3のそれぞれの寸法が2mを超えるようになると、その重量は多くの場合に1000kgを超えるのであり、したがって人工岩100がその設置場所から離れた場所で製造されたとき、これをトラックなどでその設置場所まで運搬しなければならないのであり、このさい、クレーン車などを使用して人工岩100をトラックなどに対し載せ降ろしすることが必要となる。
【0044】
この載せ降ろしにさいしては、図4に示すように、各吊り棒部材7の上端に吊り環部材8を螺着し、これに吊り具14のワイヤを掛け止めると共に、吊り具14の吊り力入力箇所14aにクレーン車などの吊り力を付与し、人工岩100の全体を吊り移動させるようにする。
【0045】
トラックなどで設置場所近傍まで搬送された人工岩100は、例えば屋上緑化のために図5に示すように建築物15の屋上15aに吊り移動され、予定位置に定置される。
【0046】
この後は、穴部3内に自然土(山土、畑土など)を入れ、ここに松、梅、カエデなどの小樹木や竹や草花などを植えたり、また真砂土2の山谷部の表面にも必要に応じて比較的少量の自然土を敷いてシダ類やコケ類などの植物を植える。
そして支持部材11に照明器具12を固定させ、ホース10は入口端を止め弁を介して水道管に接続し、ケーブル13は電源に接続する。また人工岩100の周囲には必要に応じて、比較的小さい自然石16や、縁石17、踏み石18などを配設したり玉状石や砕石などからなる砂利19などを敷くようにする。
【0047】
このように屋根15a上に定置された人工岩100はその重量が自然石の1/3〜1/10程度であるため、建築物15に対する負担が少なくて済むのであり、またホース10に水を供給すると、放水口10aから水が散水され、真砂土2の層や発泡スチロール塊1の連続した微細の隙間を通じて漸次に下方へ流れ落ちると共に真砂土2や発泡スチロール塊1の内部に保水される。また穴部3内に流れ込んだ水は貯水される一方で材料中を僅かづつ下方へ漏れ出るようになり、ここに貯水された水は水供給が行われなくても数日程度は溜まった状態に維持される。したがって、真砂土2の表面に植えられた植物や穴部3内に植えられた植物は人手を要することなく長期に亘って安定的に水を供給されるようになり、また穴部3は適度に水はけされることから、ここに植えられた植物は根腐れなどを防止されて良好に生育するものとなる。また人口岩100を照明器具12で照らすことにより夜間においても自然味豊かな癒しの空間が提供される。
【0048】
上記の使用例では人工岩100を完成させて設置場所へ搬送するようにしたが、基礎台4と発泡スチロール塊1とを先行して製作した後、これを分解するなどして設置現場に搬送し、未了の製造作業を設置現場にて実施するようにしてもよいのであり、また人工岩100の寸法の一辺が10mを超えるようなものは、その全てを設置場所で製造するのがよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る人工岩を示す斜視図である。
【図2】図1のx−x部を示す断面図である。
【図3】図1のx1−x1部を示す断面図である。
【図4】前記人工岩を吊り上げ移動している様子を示す説明図である。
【図5】前記人工岩の使用された小庭を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0050】
1 発泡スチロール塊
2 真砂土
3 穴部
4 基礎台
7 吊り棒部材
9 網体
100 人工岩

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外形を岩状となされた発泡スチロール塊を具備すると共に、該発泡スチロール塊の外表面に、岩表面に近似した色調となされ固結した状態の真砂土が層状に被着されていることを特徴とする人工岩。
【請求項2】
前記真砂土が前記発泡スチロール塊の外表面の凹凸に倣うように被着されていることを特徴とする請求項1記載の人工岩。
【請求項3】
外観表面に植物を植え育てるための比較的大きな穴部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の人工岩。
【請求項4】
前記発泡スチロール塊が基礎台に載置されると共に、該基礎台の上面に吊り棒部材が起設され、該吊り棒部材は前記発砲スチロール塊中を通り抜けその上表面箇所に達していることを特徴とする請求項1、2又3記載の人工岩。
【請求項5】
前記真砂土が前記発泡スチロール塊の外表面に十数mm〜数cm程度の層厚で被着されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の人工岩。
【請求項6】
発泡スチロール塊の外表面を岩表面形状に加工し、一方では真砂土、結合材、硬化剤、色粉及び水を混合攪拌した半流動性の混練物を作成し、該混練物を前記発泡スチロール塊の外表面に被着させるように実施することを特徴とする人工岩の製造方法。
【請求項7】
発泡スチロール塊の外表面を岩表面形状に加工した後、網体を前記外表面にこれを被う状態に固定させ、一方では真砂土、セメント、硬化剤、色粉及び水を混合攪拌した半流動性の混練物を作成し、該混練物を前記網体を介して前記発泡スチロール塊の外表面に被着させるように実施することを特徴とする人工岩の製造方法。
【請求項8】
前記混練物を前記発泡スチロール塊の外表面に被着させるさい、混練物を前記発泡スチロール塊の外表面に投げ付けるように実施することを特徴とする請求項7又は8記載の人工岩の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−73157(P2009−73157A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−274442(P2007−274442)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(507333454)株式会社全備 (1)
【Fターム(参考)】