説明

仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置

【課題】手間や時間をかけさせることなく、高い精度で、仕分けデータの関連付けをおこなわせること。
【解決手段】(1)まず、待機場から運び出された運搬台車が出荷ゲートを通過する。(2)これにより、リーダ/ライタ103は、運搬台車に付設のRFIDタグから、台車情報を読み取る。(3)同時に、リーダ/ライタ103は、運搬台車に収容されている各搬送容器に付設のRFIDタグから、台車情報を読み取る。(4)そして、リーダ/ライタ103は、読み取った台車情報および容器情報を、仕分け作業支援装置101を介してDASへ送信する。これにより、台車情報および容器情報を受信したDASにおいては、台車情報と容器情報との関連付けをおこない、管理データベースへ格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、物流システムにおける仕分け作業を支援する仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の物流システムにおいては、ハンディスキャナなどを用いて商品に貼付されたバーコードを読み取らせることにより、商品情報、数量、出荷先などの情報からなる仕分け情報を表示させ、表示された仕分け情報に基づいて、商品を出荷先ごとに仕分させる仕分システムの利用が一般的なものとなっている。このような仕分システムを導入することにより、仕分け作業を効率的におこなうことができるものとされている。
【0003】
また、商品を搬送する際に、商品が搬送容器に納まりきれない場合、複数の搬送容器に亘って商品が搬送される。このような場合、従来の仕分システムにおいては、どの搬送容器に、どの商品が収容されているかを、搬送先の担当者に判断させることが困難であった。そこで、仕分け作業時に、搬送容器と商品との関連付けをおこなわせ、この関連付け情報を適時出力することによって、どの搬送容器に、どの商品が収容されたかを、搬送先の担当者に容易に判断させることを可能とした技術が考案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平8−310620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術にあっては、搬送容器と商品との関連付けをおこなう際、バーコードの読み取りや画面入力など、手間や時間がかかる端末操作を要していた。このため、作業時間の長時間化、作業コストの増加などが問題となっているだけでなく、関連付けのし忘れや、間違った関連付けがおこなわれてしまうなどといった問題も生じていた。
【0006】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、手間や時間をかけさせることなく、高い精度で、仕分けデータの関連付けをおこなわせることを可能とすることで、仕分け作業にかかる作業時間の短時間化および作業コストの低コスト化を図ることができる仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置は、複数の無線タグ読み取り装置と通信が可能で、搬送容器の管理情報を蓄積する管理データベースにアクセス可能なコンピュータに、搬送容器を載せた運搬台車の通過に伴い、無線タグ読み取り装置の何れかが、運搬台車および搬送容器各々に付設されている無線タグから読み取った、運搬台車識別情報および搬送容器識別情報を取得し、管理データベースを参照し、取得した搬送容器識別情報が他の無線タグ読み取り装置で読み取られているかを判定し、他の無線タグ読み取り装置で読み取られていると判定された搬送容器識別情報には、取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこなわず、他の無線タグ読み取り装置で読み取られていないと判定された搬送容器識別情報には、取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこない管理データベースへ格納することとした。
【0008】
この発明によれば、搬送容器を載せた運搬台車の通過に伴い、運搬台車識別情報と搬送容器識別情報とを一括して関連付けをおこなうことができる。また、運搬台車識別情報と、誤って読み取られた搬送容器識別情報との関連付けをおこなうことなく、高い精度で関連付けをおこなうことができる。
【0009】
また、上記に記載の発明において、管理データベースを参照し、取得される運搬台車識別情報とは別の運搬台車識別情報に関連付けられる容器識別情報を特定し、別の運搬台車識別情報に関連付けられると特定された容器識別情報を記憶する無線タグに、無線タグ読み取り装置による容器識別情報の読み取りを禁止するコマンドを送信するように、当該コマンドを送信する無線タグ送信装置に対して指示することとしてもよい。
【0010】
この発明によれば、搬送容器を載せた運搬台車の通過に伴い、運搬台車識別情報と搬送容器識別情報とを一括して関連付けをおこなうことができる。また、運搬台車識別情報と、搬送容器識別情報を誤って読み取ることなく、高い精度で関連付けをおこなうことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置によれば、手間や時間をかけさせることなく、高い精度で、仕分けデータの関連付けをおこなわせることが可能となり、結果的に、仕分け作業にかかる作業時間の短時間化および作業コストの低コスト化を図ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(実施の形態1)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置の好適な実施の形態1を詳細に説明する。
【0013】
(仕分け作業支援システムのシステム構成)
まず、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援システムのシステム構成を示す説明図である。
【0014】
図1に示す、仕分け作業支援システム100は、搬送容器の管理情報を蓄積する管理データベースを備えたDAS(Digital Assort System)とともに仕分システムを構成し、DASに対する各種データの入力を支援するシステムであって、仕分け作業支援装置101と、リーダ/ライタ102,103,104と、ハンディターミナル105と、を備えて構成されている。
【0015】
仕分け作業支援装置101は、仕分け作業支援システム100全体の制御を司るパーソナル・コンピュータなどの情報処理装置である。この仕分け作業支援装置101は、各リーダ/ライタ102〜104およびハンディターミナル105と有線接続または無線接続されており、各リーダ/ライタ102〜104およびハンディターミナル105に対する各種制御信号や各種データの入出力をおこなうことができる。また、仕分け作業支援装置101は、DASと有線接続または無線接続されており、各リーダ/ライタ102〜104およびハンディターミナル105から受信した各種データを、DASへ送信することができる。
【0016】
さらに、仕分け作業支援装置101は、リーダ/ライタ103による容器情報の誤読を防止する仕分け作業支援処理をおこなう。たとえば、図1において、リーダ/ライタ103による容器情報の読み取り範囲は、出荷ゲートのみならず、待機場の搬送容器までかかっている。このため、リーダ/ライタ103は、誤って、待機場の搬送容器に付設のRFIDタグから容器情報を読み取ってしまうといった問題が生じてしまう。仕分け作業支援装置101は、リーダ/ライタ104や、待機場の搬送容器に付設のRFIDタグを制御することによって、このような容器情報の誤読を防止する仕分け作業支援処理をおこなう。
【0017】
リーダ/ライタ102は、無線タグ読み取り装置として機能し、空の搬送容器の保管場所(以下、「容器置き場」という)に設けられており、搬送容器に付設のRFIDタグから、搬送容器識別情報(以下、「容器情報」という)を読み取る。また、リーダ/ライタ102は、出荷先ごとに設けられた出荷先票に付設のRFIDタグから、出荷先識別情報(以下、「出荷先情報」という)を読み取る。ここで、出荷先票は、たとえば、搬送容器が載せられた出荷待ちの運搬台車の待機場所(以下、「待機場」という)に設けられている。このように、リーダ/ライタ102によって読み取られた容器情報および出荷先情報は、仕分け作業支援装置101を介して、DASへ送信される。これにより、DASは、搬送容器と、この搬送容器の出荷先との関連付けをおこない、管理データベースへ格納することができる。
【0018】
リーダ/ライタ103は、無線タグ読み取り装置として機能し、運搬台車が出荷されるゲート(以下、「出荷ゲート」という)に設けられており、出荷ゲートを通過する運搬台車に付設のRFIDタグから、運搬台車識別情報(以下、「台車情報」という)を読み取ると同時に、この運搬台車に載せられた各搬送容器に付設のRFIDタグから、容器情報を読み取る。このように、リーダ/ライタ103によって読み取られた台車情報および容器情報は、仕分け作業支援装置101を介して、DASへ送信される。これにより、DASは、運搬台車と、この運搬台車に収容されている搬送容器との関連付けをおこない、管理データベースへ格納することができる。
【0019】
リーダ/ライタ104は、無線タグ読み取り装置および無線タグ送信装置として機能し、リーダ/ライタ103による容器情報の誤読を防止するために、待機場における出荷ゲート方向に設けられており、仕分け作業支援装置101の制御により、待機中の運搬台車に載せられた搬送容器に付設されているRFIDタグに対する、情報の読み取り/書き込みをおこなう。
【0020】
ハンディターミナル105は、仕分け作業場に設けられており、搬送容器に収容した商品とその数量(以下、「仕分け商品情報」という)を入力する。このように、ハンディターミナル105によって入力された仕分け商品情報は、仕分け作業支援装置101を介して、DASへ送信される。なお、ハンディターミナル105は、DASに設けられているものを用いるようにしてもよい。
【0021】
(各種情報の一例)
続いて、仕分け作業支援システム100に用いられる各種情報の一例について説明する。図2は、仕分け作業支援システム100に用いられる各種情報の一例を示す説明図である。
【0022】
図2において、たとえば、搬送容器に付設のRFIDタグには、「搬送容器ID」からなる容器情報が記録されている。たとえば、図2に示す搬送容器の「搬送容器ID」は、「1357」であり、DASシステムは、この「搬送容器ID」によって搬送容器を特定することができる。
【0023】
また、出荷先票に付設のRFIDタグには、「出荷先ID」および「出荷先名」からなる出荷先情報が記録されている。たとえば、図2に示すRFIDタグの「出荷先ID」は、「01」であり、DASシステムは、この「出荷先ID」によって出荷先を特定することができる。
【0024】
また、運搬台車に付設のRFIDタグには、「運搬台車ID」からなる台車情報が記録されている。たとえば、図2に示す運搬台車の「運搬台車ID」は、「114」であり、DASシステムは、この「運搬台車ID」によって出荷先を特定することができる。
【0025】
そして、ハンディターミナル105からは、「商品ID(JANコード)」、「商品名」、および「数量」からなる仕分け商品情報が記録されている。たとえば、図2に示すハンディターミナル105によって仕分けされた商品の「商品ID」は、「12345・・・」であり、「数量」は、「10」である。DASシステムは、この「商品ID」および「数量」によって仕分けされた商品およびその数量を特定することができる。
【0026】
(容器情報および出荷先情報の読み取り方法)
続いて、リーダ/ライタ102による容器情報および出荷先情報の読み取り方法について説明する。図3は、リーダ/ライタ102による容器情報および出荷先情報の読み取り方法を示す説明図である。
【0027】
(1)まず、出荷先票が出荷先ごとに設けられている待機場から、任意の出荷先票を手に取り、リーダ/ライタ102に翳す。これにより、リーダ/ライタ102は、RFIDタグから、出荷先情報を読み取る。
【0028】
(2)そして、リーダ/ライタ102は、読み取った出荷先情報を、仕分け作業支援装置101を介してDASへ送信する。ここで、出荷先情報を受信したDASにおいては、容器情報の受信を待機する。
【0029】
(3)続いて、容器置き場から、任意の搬送容器を手に取り、搬送容器に付設のRFIDタグをリーダ/ライタ102に翳す。これにより、リーダ/ライタ102は、RFIDタグから、容器情報を読み取る。
【0030】
ここで、他の搬送容器は、搬送容器に付設のRFIDタグの偏波方向と、リーダ/ライタ102による読み取り可能な電波の偏波方向とが直交する状態で、容器置き場に配置されている。このため、他の搬送容器とリーダ/ライタ102とが近接配置されている場合であっても、リーダ/ライタ102が、誤って他の搬送容器のRFIDタグから容器情報を読み取ることを防止することができる。
【0031】
(4)そして、リーダ/ライタ102は、読み取った容器情報を、仕分け作業支援装置101を介してDASへ送信する。これにより、容器情報を受信したDASにおいては、容器情報と、既に受信している出荷先情報との関連付けをおこない、管理データベースへ格納する。
【0032】
(商品の仕分け方法)
続いて、ハンディターミナル105を用いた商品の仕分け方法について説明する。図4は、ハンディターミナル105を用いた商品の仕分け方法を示す説明図である。
【0033】
(1)まず、DASに表示された仕分け情報などに従って、所定の商品を、所定の数量、搬送容器へ収容する。ここで、商品が収容される搬送容器は、図3で説明したように、既にリーダ/ライタ102によって容器情報が読み取られているものとする。
【0034】
(2)つぎに、ハンディターミナル105により、搬送容器に載せられた商品に関する仕分け商品情報を入力する。(3)そして、ハンディターミナル105は、読み取った仕分け商品情報を、仕分け作業支援装置101を介してDASへ送信する。これにより、仕分け商品情報を受信したDASにおいては、仕分け商品情報と、既に受信している容器情報との関連付けをおこない、管理データベースへ格納する。
【0035】
(台車情報および容器情報の読み取り方法)
続いて、リーダ/ライタ103による台車情報および容器情報の読み取り方法について説明する。図5は、リーダ/ライタ103による台車情報および容器情報の読み取り方法を示す説明図である。
【0036】
(1)まず、待機場から運び出された運搬台車が出荷ゲートを通過する。(2)これにより、リーダ/ライタ103は、運搬台車に付設のRFIDタグから、台車情報を読み取る。
【0037】
(3)同時に、リーダ/ライタ103は、運搬台車に収容されている各搬送容器に付設のRFIDタグから、台車情報を読み取る。(4)そして、リーダ/ライタ103は、読み取った台車情報および容器情報を、仕分け作業支援装置101を介してDASへ送信する。これにより、台車情報および容器情報を受信したDASにおいては、台車情報と、容器情報との関連付けをおこない、管理データベースへ格納する。
【0038】
(仕分け処理の手順)
つぎに、仕分け作業支援システム100およびDASによる仕分け処理の手順について説明する。図6は、仕分け作業支援システム100およびDASによる仕分け処理の手順を示すシーケンス図である。
【0039】
まず、リーダ/ライタ102によって、出荷先票に付設のRFIDタグから、出荷先情報を読み取り(ステップS601)、読み取った出荷先情報を、DASへ送信する(ステップS602)。そして、DASにおいては、リーダ/ライタ102から送信された出荷先情報を受信する(ステップS603)。
【0040】
つぎに、リーダ/ライタ102によって、容器置き場に配置された搬送容器のうちの任意の搬送容器に付設のRFIDタグから、容器情報を読み取り(ステップS604)、読み取った容器情報を、DASへ送信する(ステップS605)。そして、DASにおいては、リーダ/ライタ102から送信された容器情報を受信する(ステップS606)。そのうえで、DASにおいて、ステップS603で受信した出荷先情報と、ステップS606で受信した容器情報との関連付けをおこない(ステップS607)、管理データベースへ格納する。
【0041】
続いて、DASにおいて、ステップS603で受信した出荷先情報に関連付けられた仕分け情報を、仕分け作業場に設けられたディスプレイなどに表示する(ステップS608)。このように表示された仕分け情報に基づく仕分け作業がおこなわれた結果、ハンディターミナル105において、仕分け商品情報が入力される。これにより、ハンディターミナル105は、仕分け商品情報を取得して(ステップS609)、取得した仕分け商品情報を、DASへ送信する(ステップS610)。
【0042】
そして、DASにおいては、ハンディターミナル105から送信された仕分け商品情報を受信して(ステップS611)、ステップS606で受信した容器情報と、ステップS611で受信した仕分け商品情報との関連付けをおこない(ステップS612)、管理データベースへ格納する。これにより、DASにおいては、容器情報と、出荷先情報と、仕分け商品情報とが関連付けられて管理データベースに格納された状態となる。
【0043】
続いて、出荷ゲートにおいて運搬台車が通過された結果、リーダ/ライタ103によって、運搬台車に付設のRFIDタグから、台車情報を読み取り(ステップS613)、同時に、運搬台車に載せられた各搬送容器に付設のRFIDタグから、容器情報を読み取り(ステップS614)、読み取った台車情報および容器情報をDASへ送信する(ステップS615)。
【0044】
ここで、ステップS613〜ステップS615においては、仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理が介在する。なお、仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の詳細については、図7以降で説明する。
【0045】
そして、DASにおいては、リーダ/ライタ103から送信された台車情報および容器情報を受信して(ステップS616)、ステップS616で受信した台車情報と、同じくステップS616で受信した容器情報との関連付けをおこない(ステップS617)、管理データベースへ格納する。これにより、DASにおいては、容器情報と、出荷先情報と、仕分け商品情報と、台車情報とが関連付けられて管理データベースに格納された状態となり、これらの情報に基づいて、出荷明細データが生成される(ステップS618)。
【0046】
つぎに、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置101のハードウェア構成について説明する。図7は、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置101のハードウェア構成を示す説明図である。
【0047】
図7において、仕分け作業支援装置101は、コンピュータ本体710と、入力装置720と、出力装置730と、から構成されており、不図示のルータやモデムを介してLAN,WANやインターネットなどのネットワーク740に接続可能である。
【0048】
コンピュータ本体710は、CPU,メモリ,インターフェースを有する。CPUは、仕分け作業支援装置101の全体の制御を司る。メモリは、ROM,RAM,HD,光ディスク711,フラッシュメモリから構成される。メモリはCPUのワークエリアとして使用される。
【0049】
また、メモリには各種プログラムが格納されており、CPUからの命令に応じてロードされる。HDおよび光ディスク711はディスクドライブによりデータのリード/ライトが制御される。また、光ディスク711およびフラッシュメモリはコンピュータ本体710に対し着脱自在である。インターフェースは、入力装置720からの入力、出力装置730への出力、ネットワーク740に対する送受信の制御をおこなう。
【0050】
また、入力装置720としては、キーボード721、マウス722、スキャナ723などがある。キーボード721は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式であってもよい。マウス722は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。スキャナ723は、画像を光学的に読み取る。読み取られた画像は画像データとして取り込まれ、コンピュータ本体710内のメモリに格納される。なお、スキャナ723にOCR機能を持たせてもよい。
【0051】
また、出力装置730としては、ディスプレイ731、スピーカ732、プリンタ733などがある。ディスプレイ731は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。また、スピーカ732は、効果音や読み上げ音などの音声を出力する。また、プリンタ733は、画像データや文書データを印刷する。
【0052】
(仕分け作業支援装置101の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置101の機能的構成について説明する。図8は、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置101の機能的構成を示すブロック図である。
【0053】
図8において、仕分け作業支援装置101は、制御部801と、台車情報受信部802と、容器情報受信部803と、対象外容器情報受信部804と、判定部805と、関連付け部806と、から構成されている。
【0054】
制御部801は、リーダ/ライタ103およびリーダ/ライタ104による、台車情報および容器情報の読み取りを制御する。たとえば、制御部801は、リーダ/ライタ103およびリーダ/ライタ104による、台車情報および容器情報の読み取り開始/終了を制御する。制御部801は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するメモリに記憶されたプログラムをCPUが実行することによってその機能を実現する。
【0055】
台車情報受信部802は、制御部801の制御により、リーダ/ライタ103によって読み取られた台車情報(すわなち、出荷ゲートを通過する運搬台車に付設のRFIDタグから読み取られた台車情報)を受信する。台車情報受信部802は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するインターフェースによってその機能を実現する。また、台車情報受信部802によって受信された情報は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するメモリなどに一時的に記憶される。
【0056】
容器情報受信部803は、制御部801の制御により、リーダ/ライタ103によって読み取られた容器情報(すわなち、出荷ゲートを通過する運搬台車に載せられた各搬送容器に付設のRFIDタグから読み取られた容器情報)を受信する。容器情報受信部803は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するインターフェースによってその機能を実現する。また、容器情報受信部803によって受信された情報は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するメモリなどに一時的に記憶される。
【0057】
対象外容器情報受信部804は、制御部801の制御により、リーダ/ライタ104によって読み取られた容器情報(すわなち、出荷ゲートを通過する運搬台車とは別の運搬台車に載せられた各搬送容器に付設のRFIDタグから読み取られた容器情報)を受信する。対象外容器情報受信部804は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するインターフェースによってその機能を実現する。また、対象外容器情報受信部804によって受信された情報は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するメモリなどに一時的に記憶される。
【0058】
判定部805は、容器情報受信部803によって受信された容器情報と、対象外容器情報受信部804によって受信された容器情報とに基づいて、容器情報受信部803によって受信された容器情報を、DASへ送信するか否かを判定する。すなわち、容器情報受信部803によって受信された容器情報と、台車情報受信部802によって受信された台車情報との関連付けをおこなうか否かを判断する。具体的には、容器情報受信部803によって受信された容器情報のうち、対象外容器情報受信部804によって受信された容器情報と重複するものを、DASへの送信対象外とする。判定部805は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するメモリに記憶されたプログラムをCPUが実行することによってその機能を実現する。また、判定部805によって決定された結果に関する情報は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するメモリなどに一時的に記憶される。
【0059】
関連付け部806は、台車情報受信部802によって受信された台車情報と、判定部805によってDASへ送信すると判定された容器情報とを、DASへ送信することによって、上記台車情報と容器情報との関連付けをおこない、DASが備える管理データベースへ格納する。関連付け部806は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するインターフェースによってその機能を実現する。
【0060】
(仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の手順)
つぎに、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の手順について説明する。図9は、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の手順を示すフローチャートである。
【0061】
まず、台車情報受信部802によって、リーダ/ライタ103によって読み取られた台車情報を受信する(ステップS901)。つぎに、容器情報受信部803によって、リーダ/ライタ103によって読み取られた容器情報を受信する(ステップS902)。そして、対象外容器情報受信部804によって、リーダ/ライタ104によって読み取られた容器情報を受信する(ステップS903)。
【0062】
続いて、判定部805によって、ステップS902で受信された容器情報と、ステップS903で受信された容器情報とに基づいて、DASへ送信する容器情報を判断して(ステップS904)、関連付け部806によって、ステップS901で受信された台車情報と、ステップS904でDASへ送信すると判断された容器情報とを、DASへ送信することによって(ステップS905)、DASに、ステップS901で受信された台車情報とステップS904で判断された容器情報との関連付けをおこなわせ、管理データベースへ格納させて、一連の処理を終了する。
【0063】
(仕分け作業支援処理の具体例)
つぎに、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の具体例について説明する。図10は、この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の具体例を示す説明図である。ここでは、一例として、小樽店への運搬台車を出荷するものとする。
【0064】
図10において、読取エリアAは、リーダ/ライタ103によって、運搬台車に載せられている搬送容器に付設のRFIDタグからの容器情報の読み取りが可能な領域である。読取エリアBは、リーダ/ライタ104によって、RFIDタグからの読み取りが可能な領域である。
【0065】
読取エリアCは、リーダ/ライタ103とリーダ/ライタ104との両方によって、RFIDタグからの読み取りが可能な領域である。この例では、読取エリアCが江別店向けの間口にかかっており、これにより、リーダ/ライタ103が誤って、江別店向けの搬送容器に設けられているRFIDタグから、容器情報を読み取ってしまう可能性があることを意味する。
【0066】
なるべく読取エリアCが生じないように、電波吸収体などを設置して、読取エリアAを調整すべきであるが、作業スペースの制限や、周辺環境などの影響によって生じた回折などにより、完全に読取エリアCの発生を防ぐことは困難である。
【0067】
読取エリアDは、リーダ/ライタ103によって、運搬台車に付設のRFIDタグからの台車情報の読み取りが可能な領域である。
【0068】
(1)まず、待機場において、作業担当者が小樽店向けの間口釦を押下することにより、待機場から、払い出しする(出荷する)運搬台車の間口(出荷先)を仕分け作業支援装置101へ通知する。(2)これにより、リーダ/ライタ104による、容器情報の読み取りが開始される。図10に示す例の場合、読取エリアCにかかる間口(江別店)に配置されている搬送容器に付設のRFIDタグから、容器情報を読み取る。
【0069】
(3)そして、間口(江別店)に配置されている全ての搬送容器に付設のRFIDタグから容器情報の読み取りが完了することにより、運搬台車を出荷してよい旨が作業担当者に通知される。たとえば、待機場に設けられたランプを点灯させることによって、運搬台車を出荷してよい旨を通知することができる。
【0070】
以降、小樽店向けの運搬台車が出荷されるまでは、間口(江別店)に新たな搬送容器を追加しないようにする。追加された搬送容器の容器情報がリーダ/ライタ103によって読み取られてしまった場合、DASシステムへの送信対象から排除することができないためである。
【0071】
(4)そして、作業担当者が待機場から運搬台車を運び出し、出荷ゲートを通過させる。(5)運搬台車が読取エリアDに進入したとき、リーダ/ライタ103によって、台車情報が読み取られる。(6)そして、運搬台車が読取エリアAに進入したとき、リーダ/ライタ103によって、容器情報が読み取られる。
【0072】
リーダ/ライタ103から送信された台車情報および容器情報を受信した仕分け作業支援装置101においては、リーダ/ライタ103から送信された容器情報のうち、リーダ/ライタ104から送信された容器情報と重複するものについては、リーダ/ライタ103が誤って読取エリアCに配置されている搬送容器から読み取ってしまった容器情報であると判断して、DASシステムへの送信対象、すなわち、台車情報との関連付け対象から排除することができる。
【0073】
なお、リーダ/ライタ103が他店(小樽店および江別店以外の店舗)の間口に配置された搬送容器から容器情報を読み取ることは考えられないため、仕分け作業支援装置101が、リーダ/ライタ103から送信された容器情報の中に、他店(小樽店および江別店以外の店舗)の容器情報が含まれていると判断した場合は、小樽店向けの運搬台車に、他店の搬送容器が含まれている旨を作業担当者などに警告するようにしてもよい。
【0074】
(実施の形態2)
つぎに、以下に添付図面を参照して、この発明にかかる仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置の好適な実施の形態2を詳細に説明する。なお、仕分け支援システム100のシステム構成、仕分け作業支援装置101のハードウェア構成など、実施の形態1と同一のものについては、実施の形態1を参照することとし、説明を省略する。
【0075】
(仕分け作業支援装置101の機能的構成)
まず、この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置101の機能的構成について説明する。図11は、この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置101の機能的構成を示すブロック図である。
【0076】
図11において、仕分け作業支援装置101は、制御部1101と、台車情報受信部1102と、容器情報受信部1103と、関連付け部1104と、特定部1105と、指示部1106と、から構成されている。
【0077】
制御部1101は、リーダ/ライタ103による、台車情報および容器情報の読み取りを制御する。たとえば、制御部1101は、リーダ/ライタ103による、台車情報および容器情報の読み取り開始/終了を制御する。制御部1101は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するメモリに記憶されたプログラムをCPUが実行することによってその機能を実現する。
【0078】
台車情報受信部1102は、制御部1101の制御により、リーダ/ライタ103によって読み取られた台車情報(すわなち、出荷ゲートを通過する運搬台車に付設のRFIDタグから読み取られた台車情報)を受信する。台車情報受信部1102は、具体的には、たとえば実施の形態1(図7)に示したコンピュータ本体710が有するインターフェースによってその機能を実現する。また、台車情報受信部1102によって受信された情報は、具体的には、たとえば実施の形態1(図7)に示したコンピュータ本体710が有するメモリなどに一時的に記憶される。
【0079】
容器情報受信部1103は、制御部1101の制御により、リーダ/ライタ103によって読み取られた容器情報(すわなち、出荷ゲートを通過する運搬台車に載せられた各搬送容器に付設のRFIDタグから読み取られた容器情報)を受信する。容器情報受信部1103は、具体的には、たとえば実施の形態1(図7)に示したコンピュータ本体710が有するインターフェースによってその機能を実現する。また、容器情報受信部1103によって受信された情報は、具体的には、たとえば実施の形態1(図7)に示したコンピュータ本体710が有するメモリなどに一時的に記憶される。
【0080】
関連付け部1104は、台車情報受信部1102によって受信された台車情報と、容器情報受信部1103によって受信された容器情報とを、DASへ送信することによって、上記台車情報と容器情報との関連付けをおこない、DASが備える管理データベースへ格納する。関連付け部1104は、具体的には、たとえば実施の形態1(図7)に示したコンピュータ本体710が有するインターフェースによってその機能を実現する。
【0081】
特定部1105は、DASに備えられた管理データベースを参照して、リーダ/ライタ103に読み取らせたくない容器情報(すわなち、出荷ゲートを通過する運搬台車に載せられていない搬送容器に付設のRFIDタグに記録されている容器情報)を特定する。特定部1105は、具体的には、たとえば図7に示したコンピュータ本体710が有するメモリに記憶されたプログラムをCPUが実行することによってその機能を実現する。また、特定部1105によって特定された容器情報は、具体的には、たとえば実施の形態1(図7)に示したコンピュータ本体710が有するメモリなどに一時的に記憶される。
【0082】
指示部1106は、特定部1105によってリーダ/ライタ103に読み取らせたくないと特定された容器情報を記憶するRFIDタグに対して、リーダ/ライタ103による容器情報の読み取りを禁止するコマンドを送信するように、当該コマンドを送信するリーダ/ライタ104に対して指示する。指示部1106は、具体的には、たとえば実施の形態1(図7)に示したコンピュータ本体710が有するインターフェースによってその機能を実現する。
【0083】
(仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の手順)
つぎに、この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の手順について説明する。図12は、この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の手順を示すフローチャートである。
【0084】
まず、特定部1105によって、DASに備えられた管理データベースを参照して、リーダ/ライタ103に読み取らせたくない容器情報を特定して(ステップS1201)、指示部1106によって、ステップS1201でリーダ/ライタ103に読み取らせたくないと特定された容器情報を記憶するRFIDタグに対して、リーダ/ライタ103による容器情報の読み取りを禁止する閉塞コマンドを送信するように、当該閉塞コマンドを送信するリーダ/ライタ104に対して指示する(ステップS1202)。これにより、閉塞コマンドを受信したRFIDタグは、リーダ/ライタ103による容器情報の読み取りが禁止された状態となる。
【0085】
続いて、台車情報受信部1102によって、リーダ/ライタ103によって読み取られた台車情報を受信して(ステップS1203)、容器情報受信部1103によって、リーダ/ライタ103によって読み取られた容器情報を受信する(ステップS1204)。
【0086】
そして、関連付け部1104によって、ステップS1203で受信された台車情報と、ステップS1204で受信された容器情報とを、DASへ送信することによって(ステップS1205)、DASに、ステップS1203で受信された台車情報とステップS1204で受信された容器情報との関連付けをおこなわせ、管理データベースへ格納させる。
【0087】
そのうえ、指示部1106によって、ステップS1202で閉塞コマンドが送信されたRFIDタグに対して、リーダ/ライタ103による容器情報の読み取りの禁止を解除する閉塞解除コマンドを送信するように、当該閉塞解除コマンドを送信するリーダ/ライタ104に対して指示する(ステップS1206)、一連の処理を終了する。
【0088】
(仕分け作業支援処理の具体例)
つぎに、この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の具体例について説明する。図13は、この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置101による仕分け作業支援処理の具体例を示す説明図である。ここでは、一例として、小樽店への運搬台車を出荷するものとする。
【0089】
図13において、読取エリアAは、リーダ/ライタ103によって、運搬台車に収容されている搬送容器に付設のRFIDタグからの容器情報の読み取りが可能な領域である。読取エリアBは、リーダ/ライタ104によって、RFIDタグからの読み取りが可能な領域である。
【0090】
読取エリアCは、リーダ/ライタ103とリーダ/ライタ104との両方によって、RFIDタグからの読み取りが可能な領域である。この例では、読取エリアCが江別店向けの間口にかかっており、これにより、リーダ/ライタ103が誤って、江別店向けの搬送容器に設けられてRFIDタグから、容器情報を読み取ってしまう可能性があることを意味する。
【0091】
なるべく読取エリアCが生じないように、電波吸収体などを設置して、読取エリアAを調整すべきであるが、作業スペースの制限や、周辺環境などの影響によって生じた回折などにより、完全に読取エリアCの発生を防ぐことは困難である。
【0092】
読取エリアDは、リーダ/ライタ103によって、運搬台車に付設のRFIDタグからの台車情報の読み取りが可能な領域である。
【0093】
(1)まず、待機場において、作業担当者が小樽店向けの間口釦を押下することにより、待機場から、払い出しする(出荷する)運搬台車の間口(出荷先)を仕分け作業支援装置101へ通知する。(2)これにより、リーダ/ライタ104による、閉塞コマンドの送信が開始される。図13に示す例の場合、読取エリアCにかかる間口(江別店)に配置されている搬送容器に付設のRFIDタグに対して、閉塞コマンドが送信される。
【0094】
(3)そして、間口(江別店)に配置されている全ての搬送容器に付設のRFIDタグに対する閉塞が完了することにより、運搬台車を出荷してよい旨が作業担当者に通知される。たとえば、待機場に設けられたランプを点灯させることによって、運搬台車を出荷してよい旨を通知することができる。
【0095】
以降、小樽店向けの運搬台車が出荷されるまでは、間口(江別店)に新たな搬送容器を追加しないようにする。追加された搬送容器の容器情報がリーダ/ライタ103によって読み取られてしまった場合、DASシステムへの送信対象から排除することができないためである。
【0096】
(4)そして、作業担当者が待機場から運搬台車を運び出し、出荷ゲートを通過させる。(5)運搬台車が読取エリアDに進入したとき、リーダ/ライタ103によって、台車情報が読み取られる。(6)そして、運搬台車が読取エリアAに進入したとき、リーダ/ライタ103によって、容器情報が読み取られる。
【0097】
このとき、既に、読取エリアCに配置されている搬送容器に付設のRFIDタグは閉塞されているため、リーダ/ライタ103が誤って、読取エリアCに配置されている搬送容器に付設のRFIDタグから、容器情報を読み取ることは考えられない。
【0098】
リーダ/ライタ103から送信された台車情報および容器情報を受信した仕分け作業支援装置101においては、受信した台車情報および容器情報を、DASへ送信する。(7)そして、運搬台車の出荷が完了した後、リーダ/ライタ104によって、閉塞解除コマンドが送信される。
【0099】
なお、リーダ/ライタ103が他店(小樽店および江別店以外の店舗)の間口に配置された搬送容器から容器情報を読み取ることは考えられないため、仕分け作業支援装置101が、リーダ/ライタ103から送信された容器情報の中に、他店(小樽店および江別店以外の店舗)の容器情報が含まれていると判断した場合は、小樽店向けの運搬台車に、他店の搬送容器が含まれている旨を作業担当者などに警告するようにしてもよい。
【0100】
(出荷明細データの一例)
つぎに、DASによって生成された出荷明細データの一例について説明する。図14は、DASによって生成された出荷明細データの一例を示す説明図である。
【0101】
図14に示す出荷明細データは、図2に示した各種情報に基づいて、DASによって生成されたものである。たとえば、図14に示す出荷明細データから、搬送容器ID「1357」を有する搬送容器の出荷先は、出荷先ID「01」を有する「札幌店」であると判断することができる。また、図14に示す出荷明細データから、搬送容器ID「1357」を有する搬送容器が載せられた運搬台車は、運搬台車ID「114」を有する運搬台車であると判断することができる。
【0102】
さらに、図14に示す出荷明細データから、搬送容器ID「1357」を有する搬送容器に収容された商品は、商品ID「12345・・・」を有する「なっとう」であり、その数量は「10」であると判断することができる。同じく、搬送容器ID「1357」を有する搬送容器に収容された商品は、商品ID「56789・・・」を有する「とうふ」であり、その数量は「15」であると判断することができる。
【0103】
以上説明したように、この発明の実施の形態にかかる仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置によれば、搬送容器を載せた運搬台車が、リーダ/ライタ103の設置位置近傍を通過する際に、運搬台車を識別するための台車情報と、搬送容器を識別するための容器情報とを、運搬台車に付設されているRFIDタグおよび搬送容器に付設されているRFIDタグから、一括して読み取ったうえで、読み取った台車情報と容器情報との関連付けをおこなう構成とした。
【0104】
このため、作業担当者は、運搬台車をリーダ/ライタ103の設置位置近傍を通過させるだけでよく、手間や時間をかけさせることなく、高い精度で、運搬台車と搬送容器との関連付けをおこなわせることができ、結果的に、仕分け作業にかかる作業時間の短時間化および作業コストの低コスト化を図ることができる。
【0105】
また、リーダ/ライタ103の設置位置近傍において、出荷対象外の運搬台車に載せられている搬送容器を識別するための容器情報を、リーダ/ライタ104によって読み取り、リーダ/ライタ103によって読み取られた容器情報のうち、リーダ/ライタ104によって読み取られた容器情報と重複しない容器情報を、台車情報との関連付けをおこなう構成とした。
【0106】
これにより、リーダ/ライタ103が、誤って、出荷対象外の運搬台車に載せられている搬送容器の容器情報を読み取った場合であっても、作業担当者に特別な操作をおこなわせることなく、誤って読み取られた容器情報を特定して、台車情報との関連付けをおこなわないように制御することができる。このため、手間や時間をかけさせることなく、高い精度で、運搬台車と搬送容器との関連付けをおこなわせることができ、結果的に、仕分け作業にかかる作業時間の短時間化および作業コストの低コスト化を図ることができる。
【0107】
また、別の方法として、作業担当者が運搬台車をリーダ/ライタ103の設置位置近傍を通過させる前に、リーダ/ライタ103の設置位置近傍において、出荷対象外の運搬台車に載せられている搬送容器に付設されているRFIDタグをアクセス禁止状態とする構成とした。
【0108】
これにより、作業担当者に特別な操作をおこなわせることなく、リーダ/ライタ103が、誤って、出荷対象外の運搬台車に載せられている搬送容器の容器情報を読み取らないように制御することができる。このため、手間や時間をかけさせることなく、高い精度で、運搬台車と搬送容器との関連付けをおこなわせることができ、結果的に、仕分け作業にかかる作業時間の短時間化および作業コストの低コスト化を図ることができる。
【0109】
また、RFIDタグ付きの搬送容器が複数配置されているリーダ/ライタ102の設置位置近傍において、出荷先票に付設されているRFIDタグから、出荷先を識別するための出荷先情報を読み取ったうえで、搬送容器に付設されているRFIDタグから、搬送容器を識別するための容器情報を読み取り、読み取った出荷先情報と容器情報との関連付けをおこなう構成とした。特に、読み取り対象とした搬送容器の姿勢を変化させることにより、当該搬送容器に付設されているRFIDタグから容器情報を読み取ることとした。
【0110】
このため、作業担当者は、出荷先票および搬送容器をリーダ/ライタ102に翳すだけでよく、また、特別な装置を設けたり、作業担当者に特別な操作をおこなわせることなく、リーダ/ライタ102が、誤って、読み取り対象外の搬送容器の容器情報を読み取らないように制御することができる。これにより、手間や時間をかけさせることなく、高い精度で、運搬台車と搬送容器との関連付けをおこなわせることができ、結果的に、仕分け作業にかかる作業時間の短時間化および作業コストの低コスト化を図ることができる。
【0111】
なお、実施の形態1および2で説明した仕分け作業支援方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション、CAD等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0112】
また、実施の形態1および2では、仕分け作業支援システム100とDASとを別構成とした場合について説明したが、DASに仕分け作業支援システム100が含まれている構成であってもよい。たとえば、前者では、既存のDASに仕分け作業支援システム100を追加する場合に用い、既存のDASに大幅な改修を加えることなく、仕分け作業支援システム100を実現することが可能である。また、後者では、新規にDASを構築する場合に用い、少ない装置構成で、仕分け作業支援システム100を実現することが可能である。
【0113】
(付記1)複数の無線タグ読み取り装置と通信が可能で、搬送容器の管理情報を蓄積する管理データベースにアクセス可能なコンピュータに、
搬送容器を載せた運搬台車の通過に伴い、前記無線タグ読み取り装置の何れかが、前記運搬台車および前記搬送容器各々に付設されている無線タグから読み取った、運搬台車識別情報および搬送容器識別情報を取得する読取情報取得工程と、
前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得工程にて取得した搬送容器識別情報が他の無線タグ読み取り装置で読み取られているかを判定する判定工程と、
前記判定工程によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていると判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得工程にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこなわず、前記判定工程によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていないと判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得工程にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこない前記管理データベースへ格納する関連付け工程と、
を実行させることを特徴とする仕分け作業支援プログラム。
【0114】
(付記2)前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得工程にて取得される運搬台車識別情報とは別の運搬台車識別情報に関連付けられる容器識別情報を特定する特定工程と、
前記特定工程によって前記別の運搬台車識別情報に関連付けられると特定された容器識別情報を記憶する無線タグに、前記無線タグ読み取り装置による容器識別情報の読み取りを禁止するコマンドを送信するように、当該コマンドを送信する無線タグ送信装置に対して指示する指示工程と、
をさらに含んだことを特徴とする付記1に記載の仕分け作業支援プログラム。
【0115】
(付記3)付記1または2に記載の仕分け作業支援プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0116】
(付記4)複数の無線タグ読み取り装置と通信が可能で、搬送容器の管理情報を蓄積する管理データベースにアクセス可能なコンピュータが、
搬送容器を載せた運搬台車の通過に伴い、前記無線タグ読み取り装置の何れかが、前記運搬台車および前記搬送容器各々に付設されている無線タグから読み取った、運搬台車識別情報および搬送容器識別情報を取得する読取情報取得工程と、
前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得工程にて取得した搬送容器識別情報が他の無線タグ読み取り装置で読み取られているかを判定する判定工程と、
前記判定工程によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていると判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得工程にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこなわず、前記判定工程によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていないと判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得工程にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこない前記管理データベースへ格納する関連付け工程と、
を実行することを特徴とする仕分け作業支援方法。
【0117】
(付記5)前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得工程にて取得される運搬台車識別情報とは別の運搬台車識別情報に関連付けられる容器識別情報を特定する特定工程と、
前記特定工程によって前記別の運搬台車識別情報に関連付けられると特定された容器識別情報を記憶する無線タグに、前記無線タグ読み取り装置による容器識別情報の読み取りを禁止するコマンドを送信するように、当該コマンドを送信する無線タグ送信装置に対して指示する指示工程と、
をさらに含んだことを特徴とする付記4に記載の仕分け作業支援方法。
【0118】
(付記6)複数の無線タグ読み取り装置と通信が可能で、搬送容器の管理情報を蓄積する管理データベースにアクセス可能な仕分け作業支援装置であって、
搬送容器を載せた運搬台車の通過に伴い、前記無線タグ読み取り装置の何れかが、前記運搬台車および前記搬送容器各々に付設されている無線タグから読み取った、運搬台車識別情報および搬送容器識別情報を取得する読取情報取得手段と、
前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得手段にて取得した搬送容器識別情報が他の無線タグ読み取り装置で読み取られているかを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていると判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得手段にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこなわず、前記判定手段によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていないと判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得手段にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこない前記管理データベースへ格納する関連付け手段と、
を備えたことを特徴とする仕分け作業支援装置。
【0119】
(付記7)前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得手段にて取得される運搬台車識別情報とは別の運搬台車識別情報に関連付けられる容器識別情報を特定する特定手段と、
前記特定手段によって前記別の運搬台車識別情報に関連付けられると特定された容器識別情報を記憶する無線タグに、前記無線タグ読み取り装置による容器識別情報の読み取りを禁止するコマンドを送信するように、当該コマンドを送信する無線タグ送信装置に対して指示する指示手段と、
をさらに備えたことを特徴とする付記6に記載の仕分け作業支援装置。
【産業上の利用可能性】
【0120】
以上のように、本発明にかかる仕分け作業支援プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、仕分け作業支援方法、および仕分け作業支援装置は、仕分け作業が生じるあらゆる物流システムに利用可能であり、特に、仕分け作業にかかる設備費用や、作業スペース、作業時間、作業コストが制限された物流システムへの利用に適している。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援システムのシステム構成を示す説明図である。
【図2】仕分け作業支援システムに用いられる各種情報の一例を示す説明図である。
【図3】リーダ/ライタによる容器情報および出荷先情報の読み取り方法の一例を示す説明図である。
【図4】ハンディターミナルを用いた商品の仕分け方法の一例を示す説明図である。
【図5】リーダ/ライタによる台車情報および容器情報の読み取り方法の一例を示す説明図である。
【図6】仕分け作業支援システムおよびDASによる仕分け処理の手順を示すシーケンス図である。
【図7】この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置のハードウェア構成を示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置による仕分け作業支援処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態1にかかる仕分け作業支援装置による仕分け作業支援処理の具体例を示す説明図である。
【図11】この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図12】この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置による仕分け作業支援処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態2にかかる仕分け作業支援装置による仕分け作業支援処理の具体例を示す説明図である。
【図14】DASによって生成された出荷明細データの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0122】
100 仕分け作業支援システム
101 仕分け作業支援装置
102 リーダ/ライタ
103 リーダ/ライタ
104 リーダ/ライタ
105 ハンディターミナル
801 制御部
802 台車情報受信部
803 容器情報受信部
804 対象外容器情報受信部
805 判定部
806 関連付け部
1101 制御部
1102 台車情報受信部
1103 容器情報受信部
1104 関連付け部
1105 特定部
1106 指示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線タグ読み取り装置と通信が可能で、搬送容器の管理情報を蓄積する管理データベースにアクセス可能なコンピュータに、
搬送容器を載せた運搬台車の通過に伴い、前記無線タグ読み取り装置の何れかが、前記運搬台車および前記搬送容器各々に付設されている無線タグから読み取った、運搬台車識別情報および搬送容器識別情報を取得する読取情報取得工程と、
前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得工程にて取得した搬送容器識別情報が他の無線タグ読み取り装置で読み取られているかを判定する判定工程と、
前記判定工程によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていると判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得工程にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこなわず、前記判定工程によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていないと判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得工程にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこない前記管理データベースへ格納する関連付け工程と、
を実行させることを特徴とする仕分け作業支援プログラム。
【請求項2】
前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得工程にて取得される運搬台車識別情報とは別の運搬台車識別情報に関連付けられる容器識別情報を特定する特定工程と、
前記特定工程によって前記別の運搬台車識別情報に関連付けられると特定された容器識別情報を記憶する無線タグに、前記無線タグ読み取り装置による容器識別情報の読み取りを禁止するコマンドを送信するように、当該コマンドを送信する無線タグ送信装置に対して指示する指示工程と、
をさらに含んだことを特徴とする請求項1に記載の仕分け作業支援プログラム。
【請求項3】
複数の無線タグ読み取り装置と通信が可能で、搬送容器の管理情報を蓄積する管理データベースにアクセス可能なコンピュータが、
搬送容器を載せた運搬台車の通過に伴い、前記無線タグ読み取り装置の何れかが、前記運搬台車および前記搬送容器各々に付設されている無線タグから読み取った、運搬台車識別情報および搬送容器識別情報を取得する読取情報取得工程と、
前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得工程にて取得した搬送容器識別情報が他の無線タグ読み取り装置で読み取られているかを判定する判定工程と、
前記判定工程によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていると判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得工程にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこなわず、前記判定工程によって前記他の無線タグ読み取り装置で読み取られていないと判定された搬送容器識別情報には、前記読取情報取得工程にて取得した運搬台車識別情報との関連付けをおこない前記管理データベースへ格納する関連付け工程と、
を実行することを特徴とする仕分け作業支援方法。
【請求項4】
前記管理データベースを参照し、前記読取情報取得工程にて取得される運搬台車識別情報とは別の運搬台車識別情報に関連付けられる容器識別情報を特定する特定工程と、
前記特定工程によって前記別の運搬台車識別情報に関連付けられると特定された容器識別情報を記憶する無線タグに、前記無線タグ読み取り装置による容器識別情報の読み取りを禁止するコマンドを送信するように、当該コマンドを送信する無線タグ送信装置に対して指示する指示工程と、
をさらに含んだことを特徴とする請求項3に記載の仕分け作業支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−214016(P2008−214016A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−53044(P2007−53044)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】