説明

付属装置及び電子機器装置

【課題】 熱の排出効率が良く、放熱管理が行いやすい付属装置及び小型化,薄型化,生産性の向上,多機能,高性能化を実現できる電子機器装置に関するものである。
【解決手段】 付属装置3,4に熱コネクタ3a,4aを設け、熱コネクタ3a,4aと導熱部材19,20を接続させるとともに、導熱部材19,20を冷却装置18に接続し、付属装置3,4に発生した熱を熱コネクタ3a,4aと導熱部材19,20を介して冷却装置18に導き、放熱を効率的に行う。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータや小型端末装置等に用いられる付属装置及び電子機器装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等に用いられる中央処理装置は高性能化が進んでいるが、一方でその中央処理装置の発熱が問題となってきており、この発熱によって、中央処理装置自身が熱暴走を起こしたり、中央処理装置の周りに配置された電子部品が熱の影響を受けて、特性が劣化したりしていた。
【0003】現在では、中央処理装置の上に、アルミダイキャスト等で形成されたヒートシンクを搭載したり、ファンを搭載することによって、中央処理装置自身の発熱を放熱して温度上昇を抑えている。
【0004】先行例としては、例えば、特開平8−255990号公報等が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近では、コンピュータ等が薄型,小型化してきており、その結果、中央処理装置、半導体素子等が発する熱は更に問題になってきている。更にコンピュータに搭載される付属装置(メモリ装置など)の発熱も無視できなくなってきている。従って、コンピュータを高性能化,多機能化しようとすると、どうしても発熱の問題が生じてしまい、筐体などの設計の自由度を向上させることがでず、小型化薄型化をはかるということが難しいという問題点があった。
【0006】また、上述の様に、複数の発熱体を設ける場合には、複数の発熱体それぞれにヒートシンク等を搭載(例えば、中央処理装置にヒートシンク等を搭載し、付属装置に別のヒートシンクなどを搭載する。)すれば、解決することができるが、この様な構成では、部品点数が多くなり、コストや生産性の面等で不利になるとともに、コンピュータ等の更なる小型化が困難であった。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決するもので、熱の排出の効率化を行うことができる付属装置を提供することを目的とする。
【0008】また、高性能化,多機能化しても、筐体などの設計の自由度を向上させることができる電子機器装置を提供することを目的としている。
【0009】また、コストの低減や生産性を向上させることができる電子機器装置を提供することを目的としている。
【0010】また、小型,薄型化を実現できる電子機器装置を提供する事を目的としている。
【0011】また、発熱、放熱等の熱問題を意識せずに、容易に付属装置を交換、追加等して、機能の追加、仕様の変更等ができる電子機器装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、付属装置において、付属装置内にある発熱体と熱的に接続した熱コネクタを設けた。
【0013】更に、上記付属装置を収納し、前記付属装置の熱コネクタと接続される導熱部材及び冷却装置を備えた。
【0014】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、筐体と、前記筐体に設けられた発熱体と、前記発熱体に接触して設けられた導熱部材と、前記導熱部材に接続され、前記筐体上に設けられた熱コネクタとを備え、前記発熱体で生じた熱は前記導熱部材を介して前記熱コネクタに伝熱される事によって、筐体内で発生する熱を特定箇所に設けられた熱コネクタに導くことができるので、放熱管理がやりやすく、熱の放出効率を向上させることができる。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1において、熱コネクタと導熱部材を一体形成とした事によって、部品点数を削減でき、付属装置の組立が容易になり生産性が向上する。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1,2において、外部との信号のやり取りかもしくは電力の供給の少なくとも一方を行う電気コネクタを設けた事によって、外部との信号のやり取りや電力の供給の手段を容易に実現できる。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項3において、熱コネクタと電気コネクタを併設した事によって、外部との熱的接続及び電気的接続を容易に実現できる。
【0018】請求項5に記載の発明は、筐体と、前記筐体内に設けられた回路基板と、前記筐体内に少なくとも一部を収納する請求項1〜4いずれか1記載の付属装置と、前記筐体内か前記筐体上の少なくとも一方に設けられた冷却装置と、前記筐体内に設けられた導熱部材とを備え、前記付属装置の熱コネクタと前記導熱部材とを接続させ、前記付属装置で発生した熱を前記熱コネクタ,前記導熱部材を介して前記冷却装置に導くことによって、取り付けられた付属装置の放熱を筐体に設けられた冷却装置にて行うことができるので、付属装置に別途冷却手段を設ける必要はなく、装置の小型化を行うことができ、筐体などの設計の自由度が広がる。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項5において、冷却装置として、フィンを立設したヒートシンク,冷却ファン,ペルチェ素子等を用いた電子冷却装置あるいは、前述のヒートシンクと冷却ファンを組み合わせた装置,冷却ファンと電子冷却装置を組み合わせた装置のいずれか1つを用いた事によって、確実で、しかも非常に簡単に熱放出を行うことができる。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項6において、冷却装置として、ファンを用いた装置を用い、導熱部材からの熱を放熱させるとともに、筐体内の空気を放出させる事によって、筐体内の空気排出用のファンと付属装置の冷却のファンを兼用させることができるので、冷却装置の数を少なくすることができ、部品点数の削減や生産性の向上を行うことができ、装置の小型化を行うことができる。
【0021】請求項8記載の発明は、請求項5〜7において、回路基板上に中央処理装置を設け、前記中央処理装置と冷却装置を接続する導熱部材を備え、前記冷却装置にて前記中央処理装置の冷却とともに付属装置の冷却を行うことによって、中央処理装置の冷却する装置を別途設けなくても良いので、部品点数の削減や生産性の向上及び装置の小型化を行うことができる。また、コストの低減を行うことができる。
【0022】請求項9記載の発明は、請求項5〜7において、回路基板上に中央処理装置を設け、冷却装置を前記中央処理装置上に設け、前記冷却装置にて前記中央処理装置の冷却とともに付属装置の冷却を行うことによって、中央処理装置と冷却装置との間の導熱部材を省くことができ、部品点数の削減や生産性の向上及び装置の小型化を行うことができる。また、コストの低減を行うことができる。
【0023】請求項10記載の発明は、請求項5〜9において、付属装置として、ハードディスクドライブ装置,光磁気ドライブ装置などの磁気記憶装置や、CD−ROM装置,DVDドライブ装置,CD−Rドライブ装置等の光記憶装置や、メモリカードや、光ファイバ等から送られてくる光信号を電気信号に変換したり、電子機器装置内1で生成される電気信号を光信号に変換する光ファイバーモジュールの少なくとも一つを用いた事によって、電子機器装置の多機能化高性能化を実現することができる。
【0024】請求項11記載の発明は、筐体と、前記筐体に設けられた発熱体と、前記発熱体に接触して設けられた導熱部材と、前記導熱部材に接続され、前記筐体上に設けられた熱コネクタとを備え、前記導熱部材はグラファイトより成り、前記発熱体で生じた熱は前記導熱部材を介して前記熱コネクタに伝熱することによって、導熱部材であるグラファイトが変形可能なため、自在に配設することができ、電子機器装置の小型化、薄型化を図ることができる。
【0025】請求項12記載の発明は、筐体と、前記筐体内に設けられた回路基板と、前記筐体内に少なくとも一部を収納する請求項1〜4いずれか1記載の付属装置と、前記筐体内か前記筐体上の少なくとも一方に設けられた冷却装置と、前記筐体内に着脱自在に設けられた導熱部材とを備え、前記付属装置の熱コネクタと前記導熱部材とを接続させ、前記付属装置で発生した熱を前記熱コネクタ,前記導熱部材を介して前記冷却装置に導くことにより、付属装置の発熱量に合わせた導熱部材の配設が容易に行うことができるとともに、電子機器装置の標準化が図れるので、コストの低減を行うことができる。
【0026】以下、本発明におけるの実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態における電子機器装置を示す概念図である。
【0027】図1において、1は電子機器装置で、電子機器装置1には入力部2と出力部2aが接続されている。
【0028】入力部2としては、キーボード,手書き入力装置,音声入力装置等の少なくとも一つが用いられる。また、電子機器装置1として小型装置を考えた場合、入力部2としては、電子機器装置1とは別体では無く、電子機器装置1の筐体などに一体に設ける事もできる。
【0029】出力部2aとして、液晶ディスプレー,CRT,プラズマディスプレー,有機ELディスプレー等の画像表示装置、レーザープリンタ,インクジェットプリンター,感熱プリンタ等の画像形成装置等の少なくとも一つが用いられる。なお、出力部2aは入力部2と同様に、電子機器装置1内部かもしくは電子機器装置1の筐体に一体の設けても良い。
【0030】3,4はそれぞれ付属装置で、付属装置3,4は電子機器本体1に設けられたスリット1a,1bにそれぞれ挿入され、電子機器装置1内にビス、コネクタや係合装置等を用いて固定される。また、付属装置3,4はスリット1a,1bからそれぞれ電子機器装置1に挿入されたが、スリット1a,1bから挿入しなくても、直接電子機器装置1の蓋部(図示していない)を開けて、電子機器装置1内部に直接ビスや係合装置等を用いて固定しても良い。
【0031】付属装置3,4にはそれぞれ電子機器装置1との電気的な接合を行う電気コネクタ3b,4bと、付属装置3,4内の発熱部からの熱を導く熱コネクタ3a,4aがそれぞれ設けられており、上記各コネクタは、本実施の形態の場合、付属装置3,4の後端部に設けられている。なお、上記各コネクタは付属装置3,4の他の部分に設けても充分機能は果たすが、図1に示すようにスロット1a,1bに挿入する場合には、各コネクタは付属装置3,4の後端部に設けた方が装着性の面から非常に好ましく、電子機器装置1への取り付けが行いやすい。
【0032】付属装置3,4としては、発熱量の大きな素子(発光素子,半導体素子等,モータなどの駆動手段)を搭載した例えば、ハードディスクドライブ装置,光磁気ドライブ装置などの磁気記憶装置や、CD−ROM装置,DVDドライブ装置,CD−Rドライブ装置等の光記憶装置や、メモリカードや、光ファイバ等から送られてくる光信号を電気信号に変換したり、電子機器装置内1で生成される電気信号を光信号に変換する光ファイバーモジュール等が用いられる。
【0033】具体的に付属装置3,4としてハードディスクドライブ装置を例に取ると、ハードディスクドライブ装置内のモータなどの駆動手段や制御あるいは駆動用半導体素子等が多量の熱を放出するので、これら発熱体と熱コネクタ3a,4aを接続して、発熱体から発生した熱を熱コネクタ3a,4aに導く様に構成する。
【0034】また、付属装置3,4として、光ディスク装置を例に取ると、光ディスク装置内の発光素子や制御用あるいは駆動用半導体素子が多量の熱を放出するので、これら発熱体と熱コネクタ3a,4aを直接または導熱部材を介し接続して、発熱体から発生した熱を熱コネクタ3a,4aに導く様に構成する。なお、光ディスク装置の場合、発光素子に直接導熱部材等を接続することができない場合が多いので、その発光素子の近傍等に導熱部材を接触させることが非常に有効である。なお、付属装置3,4は同様の装置としても良いし、異なる装置としても良い。例えば、付属装置3,4をそれぞれハードディスクドライブ装置としたり、付属装置3を磁気記憶装置にし、付属装置4を光ディスク装置としても良い。なお、本実施の形態として付属装置を2つ用いた例を説明したが、1つでも、3つ以上備えても良い。特に好ましい例としては、一つの付属装置をハードディスクドライブ装置とし、そのハードディスクドライブ装置内に、アプリケーションソフト等の基本ソフトを記憶させ、他の付属装置に光ディスク装置などのリムーバブル媒体を使用可能にする事が好ましい。
【0035】付属装置3,4の具体的構成は図2の本発明の一実施の形態における付属装置の平面図に示すように構成されており、具体例として付属装置3を例に挙げて説明する。なお付属装置4については付属装置3と同様な構成であるので説明は省略する。図2において、5は付属装置3の筐体で、筐体5は樹脂材料かもしくは金属材料の少なくとも一方で構成される。筐体5には前述の熱コネクタ3aと電気コネクタ3bが設けられている。なお、熱コネクタ3aと筐体5あるいは熱コネクタ3aと電気コネクタ3bのそれぞれの間に、断熱材を設けることによって、熱コネクタ3aから付属装置3の他の部分への熱の流出を抑えることができるので好ましい。
【0036】6は熱コネクタ3aと半導体素子等の発熱素子7との間に設けられた導熱部材で、導熱部材6としては、アルミニュウム、銅、ダイキャスト、金、銀等の金属板,ヒートパイプ、グラファイト等の伝熱部材が好適に用いられる。なお、導熱部材6は半導体素子7と接触させたが、前述の様に、付属装置3の種類によって発光素子やモータ等の駆動手段に当接させても良い。また、本実施の形態では、熱コネクタ3aと半導体素子7のみを導熱部材6で接続させていたが、付属装置3内の複数の発熱体と導熱部材6を接触させ、その導熱部材6を熱コネクタ3aに接続しても良い。また、複数の発熱体と複数の導熱部材をそれぞれ接触させ、その導熱部材を熱コネクタ3aに接続しても良い。
【0037】8は電気コネクタ3bと接続された導電部材で、導電部材8は各部への電力の供給を行ったり、信号のやり取りを行ったりする。導電部材8は電気コネクタ3bと発熱素子7及び電気回路素子9間を電気的に接続している。10は発熱素子7と電気回路素子9との間を電気的に接続する導電部材である。
【0038】なお、本実施の形態では、熱コネクタ3aと導熱部材6を別体としたが、一体となったものを用いることができ、その様な構成によって部品点数の削減等が容易に行える。具体的には、導熱部材6の一端を筐体5外に突出させ、その突出させた部分を熱コネクタ3aとして用いる。また、本実施の形態では付属装置3は筐体5で覆われているが、筐体が無く電気回路の基板が直接電子機器装置1内に取り付けられても、電気回路の基板にフロントパネルが設けられてスリット1aから挿入するものでも良い。
【0039】以上の様に付属装置3,4に熱コネクタ3a,4aを設けることによって、付属装置3,4内で発生した熱を特定箇所に導きやすい構成とすることができ、熱の排出を効率化することができる。又、付属装置3,4自体にヒートシンクやファンなどを取り付けなくてもよいので、付属装置3,4の小型化を実現でき、しかも筐体からヒートシンクなどが大きく突出しないので、電子機器装置1への装着が容易になる。また、付属装置3,4に熱コネクタ3a,4aと電気コネクタ3b,4bを併設したことによって、電気的接続と熱的接続を同時に行うことができるので、装着性が向上する。
【0040】図3は本発明の一実施の形態における電子機器装置を示す平面図であり、1は電子機器装置で、3,4は付属装置、3a,4aは熱コネクタ、3b,4bは電気コネクタであり、これは図1,図2に示したものと同じである。
【0041】図3において、11は電子機器装置1を構成する筐体、12,13,14はそれぞれ半導体素子や電子部品等を搭載した回路基板、15は回路基板12上に設けられた中央処理装置である。16,17は付属装置3,4と回路基板13,14間を電気的に接続する導電部材で、導電部材としては、フレキシブルプリント基板、電線等が用いられる。導電部材16,17は付属装置3,4と回路基板13,14との間の信号のやり取りや付属装置3,4への電力の供給などを行っている。
【0042】18は筐体11内の設けられた冷却装置で、冷却装置18としては、アルミダイキャスト、真鍮等で構成されたフィンを立設したヒートシンク,冷却ファン,ペルチェ素子等を用いた電子冷却装置あるいは、前述のヒートシンクと冷却ファンを組み合わせた装置,冷却ファンと電子冷却装置を組み合わせた装置などが用いられる。冷却装置18は、筐体11内部に収納することで、外部へ突出する事はなく、電子機器装置1の小型化、形状のシンプル化ができる。なお、冷却装置18を筐体11外に出しても前述の様に多少の突出があるが、そのような形態でもよい電子機器装置1の場合には、筐体11外及び筐体11上に設置することもできる。
【0043】19,20,21はそれぞれ導熱部材で、導熱部材19,20,21はヒートパイプ、グラファイトや金属板等の伝熱部材によって構成されており、好ましくは変形可能なグラファイト等の伝熱部材で構成することが好ましい。
【0044】なお、最も好ましい冷却装置18の例としては、ファンを搭載したものがよい。即ち、各電熱部材19、20、21の冷却とともに、筐体11内の空気を放出することも可能となるので、筐体11内の空気放出用のファンと各電熱部材を冷却するファンの2つを設けなくても良いので、部品点数の削減を行うことができる。
【0045】導熱部材19は熱コネクタ3aと冷却装置18間に設けられており、導熱部材20は熱コネクタ4aと冷却装置18間に設けられ、導熱部材21は中央処理装置15と冷却装置18の間に設けられている。
【0046】付属装置3,4内で発生した熱は、熱コネクタ3a,4aに集められ、熱コネクタは3a,4aはそれぞれ導熱部材19,20と接触しているので、熱コネクタ3a,4aの熱は導熱部材19,20を介して冷却装置18に送られる。
【0047】以上の様な構成によって、電子機器装置1に付属装置3,4が装着される場所かあるいはその近傍に予め導熱部材19,20を配置させ、その導熱部材19,20と熱コネクタ3a,4aを熱的に接触させることによって、多数の付属装置を電子機器装置1内に設けても付属装置それぞれにヒートシンク等を取り付ける必要はないので、電子機器装置1自体の小型化を実現でき、しかも筐体11等の設計の自由度を向上させることができる。更に、熱は放出を効率的に行うことができるので、多数の付属装置を装着して多機能化,高性能化を行うことができる。
【0048】なお、本実施の形態の場合、電子機器装置1の全体の制御等を行う少なくとも一つの中央処理装置15と冷却装置18とを導熱部材21で結合することによって、付属装置3,4の熱の放出と同時に中央処理装置15の放熱を行うことができるので、放熱効率を向上させることができる。
【0049】また、本実施の形態の場合、電子機器装置1内に予め設けられた中央処理装置15と冷却装置を結合させたが、電子機器装置1内の設けられた電源装置や他の発熱体との接合を行っても良い。
【0050】また、付属装置の形状、電気コネクタ、熱コネクタを標準化しておくことで、放熱を気にすることなく、付属装置を着脱することができるので、各種の付属装置を装着したり、変更することにより電子機器装置1の機能、仕様を容易に変更することができる。
【0051】更に、本実施の形態では、冷却装置18と中央処理装置15等の電子機器装置1内に設けられた発熱体は別々の場所に設けたが、回路基板等の配置を工夫して、中央処理装置15等の発熱体に接触して冷却装置18を設けることで、導熱部材19を省略することもできる。
【0052】また、熱コネクタ3aと導熱部材19の接続の一例としては、図4の本発明の一実施の形態における付属装置の部分拡大図に示すように、熱コネクタ3aが、導熱部材19に設けられた凹部19aに挿入されて、熱コネクタ3aと導熱部材19が接触し、効率的に伝熱が行われる。熱コネクタ4aも同様な構成なので、説明は省略する。
【0053】なお、導熱容量に合わせて導熱部材の厚さ、幅、材質等を変えて標準化を図り、導熱部材19を筐体11と冷却装置18とに着脱が可能に取り付けることにより、付属装置の発熱量に容易に対応がつくとともに、付属装置に合った効率の良い放熱を行うことができる。
【0054】電気コネクタ3bには挿入部3cが複数設けられており、この挿入部3cに導電部材16の導電部16aがそれぞれ挿入される。電気コネクタ4bも同様な構成なので、説明は省略する。
【0055】なお、本実施の形態では、付属装置3,4を完全に筐体11内に収納したけれども、付属装置3,4の少なくとも一部を筐体11内に収納し、一部を筐体11外に突出させても良い。
【0056】
【発明の効果】本発明は、付属装置において、付属装置内にある発熱体と熱的に接続した熱コネクタを設けた事によって、熱の排出の効率化を行うことができる。
【0057】更に、上記付属装置を収納し、前記付属装置の熱コネクタと接続される導熱部材及び冷却装置を備えた事によって、高性能化,多機能化しても、筐体などの設計の自由度を向上させることができ、コストの低減や生産性を向上させることができ、小型,薄型化を実現できる。また、熱対策に煩わされることなく各種の付属装置に容易に変更ができるので、電子機器装置の機能、仕様の対応を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における電子機器装置を示す概念図
【図2】本発明の一実施の形態における付属装置の平面図
【図3】本発明の一実施の形態における電子機器装置を示す平面図
【図4】本発明の一実施の形態における付属装置の部分拡大図
【符号の説明】
1 電子機器装置
3,4 付属装置
3a,4a 熱コネクタ
3b,4b 電気コネクタ
5 筐体
6 導熱部材
7 発熱素子
8,10 導電部材
9 電気回路素子
11 筐体
12,13,14 回路基板
15 中央処理装置
16,17 導電部材
18 冷却装置
19,20,21 導電部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】筐体と、前記筐体に設けられた発熱体と、前記発熱体に接触して設けられた導熱部材と、前記導熱部材に接続され、前記筐体上に設けられた熱コネクタとを備え、前記発熱体で生じた熱は前記導熱部材を介して前記熱コネクタに伝熱される事を特徴とする付属装置。
【請求項2】熱コネクタと導熱部材を一体形成とした事を特徴とする請求項1記載の付属装置。
【請求項3】外部との信号のやり取りかもしくは電力の供給の少なくとも一方を行う電気コネクタを設けた事を特徴とする請求項1,2いずれか1記載の付属装置。
【請求項4】熱コネクタと電気コネクタを併設した事を特徴とする請求項3記載の付属装置。
【請求項5】筐体と、前記筐体内に設けられた回路基板と、前記筐体内に少なくとも一部を収納する請求項1〜4いずれか1記載の付属装置と、前記筐体内か前記筐体上の少なくとも一方に設けられた冷却装置と、前記筐体内に設けられた導熱部材とを備え、前記付属装置の熱コネクタと前記導熱部材とを接続させ、前記付属装置で発生した熱を前記熱コネクタ,前記導熱部材を介して前記冷却装置に導くことを特徴とする電子機器装置。
【請求項6】冷却装置として、フィンを立設したヒートシンク、冷却ファン、ペルチェ素子を用いた電子冷却手段あるいは、前述のヒートシンクと冷却ファンを組み合わせた装置、冷却ファンと電子冷却手段を組み合わせた装置のいずれか1つを用いた事を特徴とする請求項5記載の電子機器装置。
【請求項7】冷却装置として、ファンを用いた装置を用い、導熱部材からの熱を放熱させるとともに、筐体内の空気を放出させる事を特徴とする請求項5記載の電子機器装置。
【請求項8】回路基板上に中央処理装置を設け、前記中央処理装置と冷却装置を接続する導熱部材を備え、前記冷却装置にて前記中央処理装置の冷却とともに付属装置の冷却を行うことを特徴とする請求項5〜7いずれか1記載の電子機器装置。
【請求項9】回路基板上に中央処理装置を設け、冷却装置を前記中央処理装置上に設け、前記冷却装置にて前記中央処理装置の冷却とともに付属装置の冷却を行うことを特徴とする請求項5〜7いずれか1記載の電子機器装置。
【請求項10】付属装置として、ハードディスクドライブ装置,光磁気ドライブ装置等の磁気記憶装置や、CD−ROM装置,DVDドライブ装置,CD−Rドライブ装置等の光記憶装置や、メモリカードや、光ファイバ等から送られてくる光信号を電気信号に変換したり、電子機器装置内1で生成される電気信号を光信号に変換する光ファイバーモジュールの少なくとも一つを用いた事を特徴とする請求項5〜9いずれか1記載の電子機器装置。
【請求項11】筐体と、前記筐体に設けられた発熱体と、前記発熱体に接触して設けられた導熱部材と、前記導熱部材に接続され、前記筐体上に設けられた熱コネクタとを備え、前記導熱部材はグラファイトより成り、前記発熱体で生じた熱は前記導熱部材を介して前記熱コネクタに伝熱される事を特徴とする付属装置。
【請求項12】筐体と、前記筐体内に設けられた回路基板と、前記筐体内に少なくとも一部を収納する請求項1〜4いずれか1記載の付属装置と、前記筐体内か前記筐体上の少なくとも一方に設けられた冷却装置と、前記筐体内に着脱自在に設けられた導熱部材とを備え、前記付属装置の熱コネクタと前記導熱部材とを接続させ、前記付属装置で発生した熱を前記熱コネクタ,前記導熱部材を介して前記冷却装置に導くことを特徴とする電子機器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2000−13064(P2000−13064A)
【公開日】平成12年1月14日(2000.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−176871
【出願日】平成10年6月24日(1998.6.24)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】