説明

代掻き作業機の均平補助装置

【課題】トラクタの後輪で形成される轍溝を均平化するための整地部での負担を軽減し、特に大型トラクタやクローラ型のトラクタ等で代掻き作業を行う場合に、その走行部の轍跡に影響されることがない均平性能を有する取扱性のよい代掻き装置を提供する。
【解決手段】トラクタ後輪10と代掻き作業機2の砕土部20との間に、トラクタ後輪10により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助装置3を設け、これはメインフレームと平行に設けた支持フレームに取り付けられ左右上下に調整可能であり、支持杆31上部には取手が設けられ下方には平面視進行方向に対し斜めにトラクタ後輪10の轍溝へ向けて設けた土寄せ板33が固着され、トラクタ中心に対し左右対称位置に取り付け可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタに装着されて使用される代掻き作業機の均平装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の代掻き装置の従来技術として実開昭54−97406号公報(従来技術1)または、実公昭49−7139号公報(従来技術2)が開示されている。
【0003】
実開昭54−97406号公報(従来技術1)には、「トラクタでけん引する砕土整地機のロータカバーの前縁部における上記トラクタの後輪に対応する左右部分にブラケットを取付け、上記ブラケットには土寄せ板を正面略ハ状に固着し、上記土寄せ板は、後部は進行方向に対して適当角度の勾配をつけ基部をせばめ傾斜誘導壁体を形成し、前部は進行方向に対してやや外方に開き気味に形成されていることを特徴とする砕土整地機におけるトラクタ車輪跡除去装置」また、前記トラクタ車輪跡除去装置において「ブラケットと土寄せ板とにおいて、当該土寄せ板を上記ブラケットに対して上下調整自在に構成した」技術の記載がある。
【0004】
また、実公昭49−7139号公報(従来技術2)には、「下端に土寄板14を軸着した支持棒15の上部を止金17の凹部に係合して支持棒15を主桁13に固定し、1対の土寄板14,14をトラクタaのゴム車輪1の接地面後方においてゴム車輪1の中心線の両側に配置するようにした農耕用4輪トラクタに連結する水田代掻機におけるゴム車輪の跡を消す装置」の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭54−97406号公報(従来技術1)
【特許文献2】実公昭49−7139号公報(従来技術2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
代掻き砕土装置による砕土部や整地部の技術の向上により代掻き作業時の均平技術は向上してきているが、近年トラクタが4輪駆動となったことや圃場条件が良くなったこともあり、代掻き時に後輪に補助車輪を装着せずに作業が行われるようになってきている。このため、トラクタ後輪による轍溝が深く形成されやすくなり、代掻き作業による均平作業では轍が形成されて移動した土壌を轍溝に戻しきれずにトラクタ後輪の走行跡が低く筋状に残る場合がある。また、トラクタが大型化することでタイヤ幅も広くなってきたことや、クローラ型の走行部を有するトラクタが使用されるようになってきて、走行部により移動される土量も増加し均平作業には不利な条件となってきている。
【0007】
従来技術1に開示される「砕土整地機におけるトラクタ車輪跡除去装置」は、ロータカバーの前縁部にブラケットを取り付け土寄せ板を固着した構成となっているが、大量に移動された土壌を戻すことや、大型化するトラクタによるけん引作業には強度上十分とはいえない構成となっている。また、従来技術2に開示される「農耕用4輪トラクタに連結する水田代掻機におけるゴム車輪の跡を消す装置」は、調整時の取扱性や大量に移動された土壌を戻す場合に十分な構成とはいえない問題がある。
【0008】
このため本発明の目的は、トラクタの後輪部で形成される轍溝を均平化するための整地部での負担を軽減し、特に大型トラクタやクローラ型のトラクタ等で代掻き作業を行う場合に、その走行部の轍跡に影響されることがない均平性能を有する取扱性のよい代掻き装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、進行方向と直行する方向に長い砕土部と、その後方に砕土部により砕土された土壌を押圧して均平作業を行う均平板を設けたトラクタの後方に装着されて使用される代掻き作業機において、トラクタ後輪と代掻き作業機の砕土部との間に、トラクタ後輪により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助装置を設け、均平補助装置は、砕土部を駆動する駆動軸を保持するメインフレーム前方の、メインフレームと平行に設けた支持フレームに設けられていて、支持フレームに対し左右にスライド可能に設けた保持ブラケットと、保持ブラケットに上下スライド可能に設けた支持杆と、支持杆上部には取手が設けられるとともに下方には、平面視トラクタの進行方向に対し斜めにトラクタ後輪で形成される轍溝へ向けて設けた土寄せ板が固着され、土寄せ板は、後面視前方上端側が前方に長く、下端側が上方端側よりも短く形成された板状で、均平補助装置は、トラクタ中心に対し左右対称位置に取り付け可能となっていることを特徴とする代掻き作業機の均平補助装置を提案する。
【0010】
また、進行方向と直行する方向に長い砕土部と、その後方に砕土部により砕土された土壌を押圧して均平作業を行う均平板を設けたトラクタの後方に装着されて使用される代掻き作業機において、代掻き作業機は、中央作業部と左右の延長作業部とで構成されていて、左右の延長作業部はそれぞれ中央作業部側に非作業状態に折畳み可能であり、トラクタ後輪と代掻き作業機の砕土部との間に、トラクタ後輪により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助装置を設け、均平補助装置は、代掻き作業機に対し左右にスライド可能に設けた保持ブラケットと、保持ブラケットに上下スライド可能に設けた支持杆と、
支持杆上部には取手が設けられるとともに下方には、平面視トラクタの進行方向に対し斜めにトラクタ後輪で形成される轍溝へ向けて設けた土寄せ板が固着され構成されていて、土寄せ板は、前記中央作業部と左右の延長作業部との境界部前方に配置可能であるとともに、トラクタ中心に対し左右対称位置に取り付け可能となっていることを特徴とする代掻き作業機の均平補助装置を提案する。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、トラクタ後輪と代掻き作業機の砕土部との間にトラクタ後輪により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助装置を、砕土部を駆動する駆動軸を保持するメインフレーム前方の、メインフレームとは別に平行に設けた支持フレームに設けたことにより、剛性が高いため大量の土壌を埋め戻す為の大型トラクタの負荷が作用しても十分に対応できる。また、メインフレームの前方に設けているため左右上下方向の調整が容易にできるとともに、支持杆上部に設けた取手により調整時の取扱性が良い。
【0012】
また、支持杆下方には、平面視トラクタの進行方向に対し斜めにトラクタ後輪の轍溝へ向けて設けた土寄せ板が固着され、土寄せ板は、後面視前方上端側が前方に長く、下端側が上方端側よりも短く形成された板状であるため、轍の側方に盛り上げられた土壌をトラクタの進行とともに確実に轍溝に誘導して埋め戻す。また、前方先端部の下方が短く形成されていることで、先端部に位置する土壌の一部を側方に逃がすことで先端部に大きい段差を形成せずに盛り上がり部を轍溝に埋め戻すことができるため、後方に位置する砕土部や均平部の負担を軽減し代掻き均平性を補助する。
【0013】
さらに、中央作業部と左右の延長作業部とで構成された代掻き機の場合、砕土部は砕土駆動部を支持するための軸受部や駆動用のチェーンケース等により折畳み境界部に十分に砕土用や土移動用の爪を配置できないため、折畳み境界部は他の部分に比較して砕土均平性能が十分とはいえない部分である。このため、この部分にトラクタ後輪により盛り上げられた大量の土壌が位置した場合や深い轍溝が位置した場合、砕土均平能力が不十分となり代掻きによる均平が不良となる。本発明は中央作業部と左右の延長作業部との境界部前方に均平補助装置を配置可能であるとともに、トラクタ中心に対し左右対称位置に取り付け可能であるため、砕土部前方位置でトラクタ後輪で形成された轍溝に、その側方に盛り上がった土壌を均平補助装置により埋め戻し、後方の砕土均平部の折畳み境界部に大量の土壌が位置することや深い轍溝が位置することを回避できることで代掻き機の均平性を補助することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明を実施した代掻き作業機のトラクタに装着した状態の側面図
【図2】本発明を実施した代掻き作業機のトラクタに装着した状態の平面図
【図3】本発明を実施した代掻き作業機の正面図
【図4】本発明を実施した代掻き作業機の断面した要部側面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例を以下の図面に基づいて説明する。図1は本発明を実施した代掻き作業機のトラクタに装着した状態の側面図、図2は同じくトラクタに装着した状態の平面図、図3は本発明を実施した代掻き作業機の正面図、図4は本発明を実施した代掻き作業機の断面した要部側面図を示したものである。
【0016】
本例に示す代掻き作業機2は、トラクタ1に装着されて代掻きや砕土作業を行う装置である。トラクタ1の後方に設けた左右一対のロワーリンク12とその中央上方に設けたトップリンク11とからなる3点リンクヒッチ機構に、これらを定型化する連結枠25(クイックカプラー又はオートヒッチと称される)を前記ロワーリンク12に水平方向に設けたロワーリンクピン251と前記トップリンク11に同じく水平方向に設けたトップリンクピン252をそれぞれ挿入して取り付け、代掻き作業機2の前方フレームに設けた左右一対のロワーピン254と該中央上方に設けたトップマスト26の前端部に設けたアッパーピン253に前記連結枠25の係合部を係合させ連結される。
【0017】
連結手順は、先ず連結枠25上方のフック255を前記トップマスト26のアッパーピン253に係合させ、トラクタの3点リンク機構を上昇させ連結された連結枠25を上昇させると、前記代掻き作業機2側のロワーピン254が連結枠25側に引き寄せられ連結枠25の下部の係合部と係合し連結される。下部の係合部は、連結枠25に設けたピン固定フック256をロワーピン254に引掛けて外れ防止をする。
【0018】
代掻き作業機2前方中央水平方向に突設させて設けた入力軸27は、トラクタ1の図示していないPTO軸とユニバーサルジョイントで連結され、トラクタ1の回転動力を代掻き作業機2側に入力するためのものである。入力軸27に入力された回転動力は、入力軸27を突設して設けた左右中央部のギヤボックス28に入力され、ギヤボックス28内のベベルギヤを介してギヤボックス28から左右水平方向に延設したメインフレーム22内の駆動軸24により左右方向いずれか側方に設けた伝動チェーンケースに伝達され、該伝動チェーンケースに内装されているスプロケットに伝動され、これに巻架される伝動ローラーチェーンにより、下方に設けた砕土部20のローター軸202に固着されたスプロケットを駆動しローター軸202を回転駆動する。砕土部20は、機幅方向に長いローター軸202に放射状に砕土爪201を固着させて設けてあり、回転する砕土爪201により土を砕土するとともに左右方向に移動するように構成されていて、ローター軸202上方部はローターカバー203で覆われて砕土された土の飛散を防止する。
【0019】
ローターカバー203の後方部には、整地部21が設けてあり、ローターカバー203の後端を支点に上下方向に回動する第1整地板21aと、その後端部を支点に上下方向に回動自在に連結された第2整地板21bとで構成する均平板210が設けられていて、砕土部20で砕土され飛散する土を受け止めるとともに後方部で整地する。
【0020】
整地部21の第1整地板21a内側には、レーキ211が配置されている。レーキ211は、前方に回動中心であるレーキ体回動ボスを水平方向に設け、これに進行方向に長い丸棒状レーキ211を保持するレーキ保持板が固着されていて、レーキ211がレーキ保持板に前方端を固定されるとともに後方側に延設され、第1整地板21aの幅方向に等間隔で複数配置されて、砕土された泥土中の夾雑物を下方に誘導して代掻き圃場面Aより埋没させるように構成されている。
【0021】
トラクタ後輪10と代掻き作業機2の砕土部20との間には、トラクタ後輪10により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助装置3が設けられている。均平補助装置3は、進行方向に直行する水平方向に設けたメインフレーム22前方のメインフレーム22と平行に丸パイプで構成した支持フレーム23に取り付けられている。均平補助装置3は、支持フレーム23に対し左右にスライド可能に設けた保持ブラケット30と、保持ブラケット30に上下スライド可能に設けた支持杆31と、支持杆31上部には取手32が設けられるとともに下方には、平面視トラクタ1の進行方向に対し斜めにトラクタ後輪10で形成される轍溝へ向けて設けた土寄せ板33が固着され、土寄せ板33は、後面視前方上端側330が前方に長く、前方下端側331が上方端側よりも短く形成された板状となっている。
【0022】
土寄せ板33は、トラクタ後輪10により形成される轍溝の側方の土壌が盛り上がった部分に位置するように設けられ、トラクタ1の進行により平面視斜設して設けた土寄せ板33によって盛り上がった土壌を轍溝に誘導し埋め戻す。本例においては、左右のトラクタ後輪10の外側のみにそれぞれ設けてあるが、トラクタ後輪10のそれぞれの左右に設けて、轍溝の左右から土壌を埋め戻しても良い。
【0023】
丸パイプで構成した支持フレーム23の均平補助装置3の取付け部は、側面視コ字状の金具が開放部を丸パイプに当接させるとともに底部を前方に向け丸パイプに溶接して固着されていて、前方に向けた平面で形成される取付け面に保持ブラケット30が当接され、支持フレーム23の丸パイプ外周に後方から前方に向け挿入されたUボルト35により保持ブラケット30が締め付けられ固定されている。Uボルト35を緩めると支持フレーム23に沿って左右に移動可能であり、均平補助装置3の左右方向の取付け位置を調整できる。左右方向の調節はトラクタと作業機が決まると頻繁に調整する必要性は少ない。
【0024】
保持ブラケット30には、断面矩形の上下方向の案内孔で構成された角パイプ状の保持部が設けられていて、これに断面矩形で上下に長い支持杆31をスライド自在に挿入させ、保持ブラケット30側と支持杆31側にそれぞれ水平方向に設けた固定孔を重合させて固定ピン34を挿入して固定させ、支持杆31の上下に複数設けた孔の差換えにより上下位置を調整可能としている。固定ピン34は常に挿入固定側にバネにより付勢されて保持ブラケット30に取り付けられていて、付勢力に抗して水平方向に引くと固定ピン34が外れて支持杆31が上下移動可能となり、戻すと固定穴にバネの付勢力により挿入される。支持杆31の上端部には取手32が設けてあり、上下位置を調整するときに片手で持上げるとともに他方の手で固定ピン34を抜き差しできるように構成されている。
【0025】
支持杆31の下方には、平面視トラクタ1の進行方向に対し外側に斜めに向けた土寄せ板33が固着されていて、トラクタ後輪10で形成された轍溝の側方に盛り上げられた土壌をトラクタ1の進行により轍溝に誘導する。土寄せ板33は、後面視前方上端側330が前方に長く、前方下端側331が上方端側よりも短く形成された板状となっていて、先端部に位置する土壌の一部を側方に逃がすことで先端部に大きい段差を形成せずに盛り上がり部を轍溝に埋め戻すことができるため、後方に位置する砕土部20や整地部21の負担を軽減し代掻き均平性を補助する。上下方向の調節は、砕土部20の耕深量や土質または轍溝の深さや大きさ等により最適位置が異なる為都度調整する。
【0026】
砕土部20及び整地部21は、中央作業部204と左右の延長作業部205,205´とで構成されていて、左右の延長作業部205,205´はそれぞれ中央作業部204側上方部に折畳み回動支点206を中心に折畳みできるように構成されている。このため、砕土部20はそれぞれ砕土駆動部を支持するための軸受部や駆動用のチェーンケース等を両端部に配置する必要があり、折畳み境界部207,207´には十分に砕土用や土移動用の砕土爪201を配置できない構成となっていて、折畳み境界部207,207´は他の部分に比較して砕土均平性能が十分とはいえない部分となっている。このため、この部分にトラクタ後輪10により盛り上げられた大量の土壌が位置した場合や深い轍溝が位置した場合、砕土均平能力が不十分となり代掻きによる均平が不良となる。このため、中央作業部204と左右の延長作業部205,205´との境界部207,207´前方近傍に均平補助装置3を配置可能に支持フレーム23の左右方向の調節代を設けてあり、砕土部20前方位置でトラクタ後輪10で形成された轍溝に、その側方に盛り上がった土壌を均平補助装置3により埋め戻し、後方の砕土均平部の折畳み境界部207,207´に大量の土壌が位置することや深い轍溝が位置することを回避可能としている。
【産業上の利用可能性】
【0027】
この発明は、トラクタ等の走行機後方に装着されて使用される代掻き作業機や砕土作業機等の均平作業を目的とした農業用機械に利用される。
【符号の説明】
【0028】
1 トラクタ
10 トラクタ後輪
11 トップリンク
12 ロワーリンク
2 代掻き作業機
20 砕土部
201 砕土爪
202 ローター軸
203 ローターカバー
204 中央作業部
205,205´ 延長作業部
206 折畳回動支点
207,207´ 境界部
21 整地部
210 均平板
21a 第1整地板
21b 第2整地板
211 レーキ
22 メインフレーム
23 支持フレーム
24 駆動軸
25 連結枠
251 ロワーリンクピン
252 トップリンクピン
253 アッパーピン
254 ロワーピン
255 フック
26 トップマスト
27 入力軸
28 ギヤボックス
3 均平補助装置
30 保持ブラケット
31 支持杆
32 取手
33 土寄せ板
330 前方上端側
331 前方下端側
34 固定ピン
35 Uボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
進行方向と直行する方向に長い砕土部と、その後方に砕土部により砕土された土壌を押圧して均平作業を行う均平板を設けたトラクタの後方に装着されて使用される代掻き作業機において、
トラクタ後輪と代掻き作業機の砕土部との間に、トラクタ後輪により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助装置を設け、均平補助装置は、砕土部を駆動する駆動軸を保持するメインフレーム前方の、メインフレームと平行に設けた支持フレームに設けられていて、支持フレームに対し左右にスライド可能に設けた保持ブラケットと、保持ブラケットに上下スライド可能に設けた支持杆と、支持杆上部には取手が設けられるとともに下方には、平面視トラクタの進行方向に対し斜めにトラクタ後輪で形成される轍溝へ向けて設けた土寄せ板が固着され、土寄せ板は、後面視前方上端側が前方に長く、下端側が上方端側よりも短く形成された板状で、均平補助装置は、トラクタ中心に対し左右対称位置に取り付け可能となっていることを特徴とする代掻き作業機の均平補助装置。
【請求項2】
進行方向と直行する方向に長い砕土部と、その後方に砕土部により砕土された土壌を押圧して均平作業を行う均平板を設けたトラクタの後方に装着されて使用される代掻き作業機において、
代掻き作業機は、中央作業部と左右の延長作業部とで構成されていて、左右の延長作業部はそれぞれ中央作業部側に非作業状態に折畳み可能であり、トラクタ後輪と代掻き作業機の砕土部との間に、トラクタ後輪により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助装置を設け、
均平補助装置は、代掻き作業機に対し左右にスライド可能に設けた保持ブラケットと、保持ブラケットに上下スライド可能に設けた支持杆と、支持杆上部には取手が設けられるとともに下方には、平面視トラクタの進行方向に対し斜めにトラクタ後輪で形成される轍溝へ向けて設けた土寄せ板が固着され構成されていて、土寄せ板は、前記中央作業部と左右の延長作業部との境界部前方に配置可能であるとともに、トラクタ中心に対し左右対称位置に取り付け可能となっていることを特徴とする代掻き作業機の均平補助装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−87507(P2011−87507A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−243302(P2009−243302)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(000171746)株式会社ササキコーポレーション (192)
【Fターム(参考)】