説明

仮想テープ装置の保守試験プログラム、保守試験装置及び保守試験方法

【課題】仮想テープ装置内の動作検証を自動的に実現する。
【解決手段】仮想テープドライブ14を構築してホスト装置と通信制御する仮想制御部12と、物理テープドライブ15と通信制御する物理制御部11と、仮想制御部及び物理制御部を制御する全体制御部13とを有する仮想テープ装置2に対して試験を実行する保守試験装置1であって、試験対象に発行する試験コマンド及び、試験コマンドを発行するタイミングを示す監視対象ログを対応付けて管理するコマンド管理部21と、実行対象の試験コマンド及び監視対象ログの指定動作に応じて全体制御部のログを監視し、監視結果から実行対象の監視対象ログで使用するドライブを特定するドライブ特定部22と、特定されたドライブに対応する仮想制御部又は物理制御部のログを監視し、監視結果から実行対象の監視対象ログを検出すると、実行対象の試験コマンドを試験対象に発行する試験コマンド発行部23とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想テープ装置の保守試験プログラム、保守試験装置及び保守試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想テープ装置としては、磁気テープ等の物理媒体へデータを保存するテープ装置と、テープ装置に保存されたデータを仮想的に保存するディスクアレイ装置とを備えたシステムが広く知られている。
【0003】
また、仮想テープ装置の技術分野ではないが、ディスクアレイ装置の保守試験装置では、ディスクアレイ装置内の試験対象に対して動作検証を実施するための障害コマンドを発行するシステムが知られている。そして、保守試験装置は、その障害コマンドに対応する試験結果を収集し、その収集した試験結果の正当性を評価している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−50006号公報
【特許文献2】特開平8−1607号公報
【特許文献3】特開2007−122396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の仮想テープ装置では、複数のコンポーネントで構成することになるが、当該コンポーネント間の動作検証を実行する場合、人手を介して動作検証を実施しているのが実情である。
【0006】
開示技術は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、仮想テープ装置内の動作検証を自動的に実現できる仮想テープ装置の保守試験プログラム、保守試験装置及び保守試験方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の開示する仮想テープ装置の保守試験プログラムは、一つの態様において、仮想テープドライブを構築してホスト装置と通信制御する仮想制御部と、物理テープドライブと通信制御する物理制御部と、前記仮想制御部及び前記物理制御部を制御する全体制御部とを有する仮想テープ装置に対して保守試験を実行する保守試験プログラムであって、前記仮想テープ装置内の試験対象に発行する試験コマンドと、当該試験コマンドを発行するタイミングを示す、前記仮想制御部、前記物理制御部又は前記全体制御部のログである監視対象ログとを対応付けてコマンド管理部に管理する管理手順と、前記コマンド管理部内の実行対象の試験コマンド及び監視対象ログの指定動作に応じて、前記全体制御部のログを監視して、その監視結果から実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログで使用するドライブを特定する特定手順と、前記特定手順にて特定された前記ドライブに対応する前記仮想制御部又は前記物理制御部のログを監視して、その監視結果から前記実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログを検出すると、当該実行対象の前記試験コマンドを前記試験対象に発行する試験コマンド発行手順とを含むプログラムをコンピュータ装置に実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本願の開示する仮想テープ装置の保守試験プログラムの一つの態様では、仮想テープ装置内の試験コマンドに対応した動作検証を自動的に実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、実施例1の仮想テープ装置及び保守試験装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、実施例2の仮想テープ装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施例2のRAS試験装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、IDPのログを使用した監視対象ログを示す説明図である。
【図5】図5は、ICPのログを使用した監視対象ログを示す説明図である。
【図6】図6は、期待値テーブルのテーブル内容の一例を示す説明図である。
【図7】図7は、ログ変換テーブルのテーブル内容の一例を示す説明図である。
【図8】図8は、IDPの監視対象ログをVLPの監視対象ログに変換する動作の一例を示す説明図である。
【図9】図9は、VLPのログ監視結果からIDPの監視対象ログに使用するドライブ名を特定する動作の一例を示す説明図である。
【図10】図10は、VLPのログ監視結果からICPの監視対象ログに使用するドライブ名を特定する動作の一例を示す説明図である。
【図11】図11は、変換前のIDPの監視対象ログにドライブ名を設定する動作の一例を示す説明図である。
【図12】図12は、変換前のICPの監視対象ログにドライブ名を設定する動作の一例を示す説明図である。
【図13】図13は、RAS試験装置の試験コマンド発行時の仮想テープ装置の動作を示す説明図である。
【図14】図14は、実施例2の試験コマンド発行処理に関わるRAS試験装置内部の処理動作を示すフローチャートである。
【図15】図15は、VLPのログを監視する動作の一例を示す説明図である。
【図16】図16は、IDP上の特定ドライブ名のログを監視する動作の一例を示す説明図である。
【図17】図17は、ICP上の特定ドライブ名のログを監視する動作の一例を示す説明図である。
【図18】図18は、期待値テーブル更新処理に関わるRAS試験装置の動作の一例を示す説明図である。
【図19】図19は、保守試験プログラムを実行するコンピュータを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて、本願の開示する仮想テープ装置の保守試験プログラム、保守試験装置及び保守試験方法の実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。
【実施例1】
【0011】
図1は、実施例1の仮想テープ装置及び保守試験装置の内部構成を示すブロック図である。図1に示す保守試験装置1は、仮想テープ装置2に対する保守試験を実行する装置である。仮想テープ装置2は、物理制御部11と、仮想制御部12と、全体制御部13とを有する。仮想制御部12は、仮想テープドライブ14を構築してホスト装置と通信制御する。更に、物理制御部11は、物理テープドライブ15と通信制御する。更に、全体制御部13は、物理制御部11及び仮想制御部12全体を制御する。
【0012】
保守試験装置1は、コマンド管理部21と、ドライブ特定部22と、試験コマンド発行部23とを有する。コマンド管理部21は、仮想テープ装置2内の試験対象に発行する試験コマンドと、当該試験コマンドを発行するタイミングを示す、物理制御部11、仮想制御部12又は全体制御部13のログである監視対象ログとを対応付けて管理する。
【0013】
ドライブ特定部22は、コマンド管理部21内の実行対象の試験コマンド及び監視対象ログの指定動作に応じて、全体制御部13のログを監視し、その監視結果から実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログで使用するドライブを特定する。更に、試験コマンド発行部23は、ドライブ特定部22にて特定されたドライブに対応する物理制御部11又は仮想制御部12のログを監視する。更に、試験コマンド発行部23は、物理制御部11又は仮想制御部12のログの監視結果から実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログを検出すると、当該実行対象の試験コマンドを仮想テープ装置2内の試験対象に発行する。
【0014】
実施例1では、仮想テープ装置2内の動作検証に対応した試験コマンドを発行するようにしたので、人手を要することなく、仮想テープ装置2内の動作検証を自動的に行うことができる。
【0015】
更に、実施例1では、仮想テープ装置2内の全体制御部13のログ監視結果を監視対象ログとした場合でも、全体制御部13のログ監視結果から監視対象ログを検出すると、この監視対象ログに対応した試験コマンドを発行する。その結果、全体制御部13のログをトリガにした試験コマンドを発行できる。
【0016】
更に、実施例1では、仮想テープ装置2内の物理制御部11又は仮想制御部12のログ監視結果を監視対象ログにした場合でも、監視対象ログを検出すると、この監視対象ログに対応した試験コマンドを発行する。その結果、物理制御部11又は仮想制御部12のログをトリガにした試験コマンドを発行できるため、物理制御部11又は仮想制御部12のログを使用した詳細なタイミングでのコマンド発行を実現できる。
【実施例2】
【0017】
図2は、実施例2の仮想テープ装置の内部構成を示すブロック図、図3は、実施例2のRAS試験装置の内部構成を示すブロック図である。図2に示す仮想テープ装置2Aは、ホスト装置3と接続ケーブルで接続すると共に、RAS(Reliability Availability Serviceability)試験装置1AとLAN(Local Area Network)で接続する。仮想テープ装置2Aは、複数のコンポーネントで構成し、仮想テープドライブ14と、物理テープドライブ15と、統合デバイスプロセッサ11Aと、統合チャネルプロセッサ12Aと、仮想ライブラリプロセッサ13Aと、スイッチ16とを有する。
【0018】
物理テープドライブ15は、テープカートリッジに相当する物理ドライブ(Drive:以下、単にDRVと称する)15Aで構成し、各DRV15A(DRV0〜DRVx)は、データを保存する。仮想テープドライブ14は、ディスクアレイ装置(以下、単にTVCと称する)14Aで構成し、DRV15Aに保存したデータを仮想的に保存する。
【0019】
統合チャネルプロセッサ(Integrated Channel Processor:以下、単にICPと称する)12Aは、仮想テープドライブ14を構築してホスト装置3とのインタフェースを通信制御する制御部に相当する。ICP12Aは、仮想テープドライブ14内の各仮想ドライブと接続して複数のICP0〜ICP(n−1)で構成する。ICP12A及びホスト装置3間のケーブルは、高速・大容量のデータ転送を実現するものである。統合デバイスプロセッサ(Integrated Device Processor:以下、単にIDPと称する)11Aは、物理テープドライブ15内の複数のDRV15Aとのインタフェースを通信制御する制御部に相当する。IDP11Aは、物理テープドライブ15内の各DRV15Aと接続して複数のIDP0〜IDP(n−1)で構成する。仮想ライブラリプロセッサ(Virtual Library Processor:以下、単にVLPと称する)13Aは、仮想テープドライブ14及び物理テープドライブ15のデータベースを管理すると共に、仮想テープ装置2A全体を制御する制御部に相当する。スイッチ16は、長距離区間の高速転送を実現する光ファイバと接続するファイバチャネル(Fibre Channel:以下、単にFCと称する)16Aと、LANスイッチ16Bとの2種類のスイッチを含む。
【0020】
RAS試験装置1Aは、例えば、ICP12A、IDP11A及びVLP13Aと同様の制御部に相当する。RAS試験装置1Aは、ホスト装置3及びスイッチ16とTCP/IPプロトコルで通信接続し、仮想テープ装置2A内の各コンポーネントへTELNET/ファイバ転送プロトコル(以下、単にFTPと称する)等のリモートアクセス機能が実現可能になる。RAS試験装置1Aは、リモートアクセス機能を使用してホストジョブの実行、仮想テープ装置2A内のログの監視や各コンポーネントへのコマンド発行等が可能になる。
【0021】
RAS試験装置1Aは、試験コマンド発行後、試験コマンドに対応する試験結果と当該試験コマンドの期待値とを比較照合し、その比較結果が許容範囲内の場合、その試験コマンドを終了する。また、RAS試験装置1Aは、試験コマンドに対応する試験結果と期待値とを比較照合し、その比較結果が許容範囲外の場合、試験コマンドで発生した障害を復旧し、次の試験を実行する。
【0022】
図3に示すRAS試験装置1Aは、通信インタフェース31と、操作部32と、表示部33と、記憶部34と、試験制御部35とを有する。通信インタフェース31は、ホスト装置3及び仮想テープ装置2A内のスイッチ16をLAN経由で接続する。操作部32は、各種指示を指定入力する。表示部33は、各種情報を表示する。記憶部34は、各種情報を記憶する。試験制御部35は、RAS試験装置1A全体を制御する。
【0023】
記憶部34は、コマンドテーブル41と、期待値テーブル42と、ログ変換テーブル43とを有する。コマンドテーブル41は、仮想テープ装置2A内の各コンポーネントの試験対象への試験コマンド毎に、当該試験コマンドを発行するタイミングを示す監視対象ログを管理する。尚、試験コマンドを発行する監視対象ログには、例えば、IDP11A及び物理テープドライブ15間の通信ログや、ICP12A及びホスト装置3間の通信ログを契機にしたタイミング等を使用したものがある。しかしながら、実際には仮想テープ装置2A内には仮想テープドライブ14や物理テープドライブ15が複数ドライブ存在し、IDP11AやICP12Aを制御することになるが、そのドライブの数だけ制御ログも存在する。従って、仮想テープ装置2Aは、どのドライブを使用すべきかを任意に決定することになる。
【0024】
図4は、IDP11Aのログを使用した監視対象ログを示す説明図である。例えば、「物理ボリューム“VOL A”がIDP上に複数あるDRVの内、何れか一つにマウントされた後、writeコマンドが発行されたタイミングで障害コマンドを発行させる」場合、その障害コマンドに対応する監視対象ログは、図4に示すようになる。図5は、ICP12Aのログを使用した監視対象ログを示す説明図である。例えば、「論理ボリューム“A”がICP上に複数ある仮想テープドライブ(LD:V000〜V4FF)の内、何れか一つにマウントされた後、writeコマンドが発行されたタイミングで障害コマンドを発行させる」場合、この障害コマンドに対応する監視対象ログは、図5に示すようになる。
【0025】
図6は、期待値テーブル42のテーブル内容の一例を示す説明図である。図6に示す期待値テーブル42は、試験対象毎の試験コマンド内容及び試験タイミング毎に、当該試験コマンド発行時の試験結果を評価する期待値を管理している。尚、期待値は、試験コマンド発行時の試験結果として正常に当然として得るべき正当値に相当する。
【0026】
図7は、ログ変換テーブル43のテーブル内容の一例を示す説明図である。図7に示すログ変換テーブル43は、物理テープドライブ15又は仮想テープドライブ14のドライブを使用したICP12A又はIDP11Aの監視対象ログをVLP13Aの監視対象ログに変換するテーブルに相当する。ログ変換テーブル43は、変換前の監視対象ログのログ名及びトリガ内容と、変換後の監視対象ログのログ名及びトリガ内容とを対応付けて管理している。監視対象ログのログ名は、IDP11Aのログの場合、“log DRV*”、ICP12Aのログの場合、“log V***”、VLP13Aのログの場合、“log vvvv”に相当する。ログ変換テーブル43は、例えば、変換前の監視対象ログがICP12Aのログ、トリガ内容が“write”の場合、変換後のVLP13Aの監視対象ログのトリガ内容は“mount”に相当することになる。つまり、VLP13Aは、IDP11Aの各物理テープドライブ15のDRV15A又はICP12Aの各仮想テープドライブ14に対して“mount”コマンドを発行する。その結果、VLP13Aのログには、マウント先の物理テープドライブ名(DRV)や仮想テープドライブ名が載ることになる。
【0027】
試験制御部35は、記憶制御部51と、コマンド選定部52と、監視対象ログ判定部53と、ドライブ特定部54と、ログ監視部55と、試験コマンド発行部56と、試験評価部57とを有する。記憶制御部51は、記憶部34内のコマンドテーブル41、期待値テーブル42及びログ変換テーブル43を記憶制御する。コマンド選定部52は、例えば、操作部32の指定操作又はプログラムに応じてコマンドテーブル41内から指定の試験コマンドを選定する。
【0028】
監視対象ログ判定部53は、コマンド選定部52にて試験コマンドが選定されると、試験コマンドに対応する監視対象ログをコマンドテーブル41から検索する。更に、監視対象ログ判定部53は、その検索結果で得た監視対象ログがICP12A又はIDP11Aのログであるか否かを判定する。尚、監視対象ログ判定部53は、監視対象ログのログ名が“log DRV*”の場合、IDP11Aのログと判断する。更に、監視対象ログ判定部53は、監視対象ログのログ名が“log V***”の場合、ICP12Aのログと判断する。更に、監視対象ログ判定部53は、監視対象ログのログ名が“log vvvv”の場合、VLP13Aのログと判断する。
【0029】
ログ監視部55は、例えば、指定したICP12A、IDP11A又はVLP13Aのログを通信インタフェース31経由で監視する。ドライブ特定部54は、監視対象ログ判定部53を通じて監視対象ログがICP12A又はIDP11Aのログの場合、このICP12A又はIDP11Aを特定する使用ドライブを特定する。試験コマンド発行部56は、監視対象ログがVLP13Aのログの場合、VLP13Aのログ監視結果から監視対象ログを検出すると、監視対象ログに対応した試験コマンドを通信インタフェース31経由で発行する。また、試験コマンド発行部56は、監視対象ログがIDP11A又はICP12Aのログの場合、ICP12A又はIDP11Aのログ監視結果から監視対象ログを検出すると、監視対象ログに対応した試験コマンドを通信インタフェース31経由で発行する。
【0030】
ドライブ特定部54は、監視対象ログ変換部54Aと、ドライブ名特定部54Bと、ドライブ名設定部54Cとを有する。監視対象ログ変換部54Aは、監視対象ログ判定部53にて監視対象ログがVLP13Aのログでない、すなわちICP12A又はIDP11Aのログの場合に起動する。監視対象ログ変換部54Aは、起動動作に応じて、ログ変換テーブル43を使用して、ICP12A又はIDP11Aの監視対象ログに対応したVLP13Aの監視対象ログに変換する。尚、監視対象ログ変換部54Aは、IDP11A又はICP12Aの監視対象ログをVLP13Aの監視対象ログに変換する際、変換前のIDP11A又はICP12Aの監視対象ログを記憶部34に一時的に記憶する。図8は、IDP11Aの監視対象ログをVLP13Aの監視対象ログに変換する動作の一例を示す説明図である。監視対象ログ変換部54Aは、図8に示すように、IDP11Aの監視対象ログをVLP13Aの監視対象ログに変換する。
【0031】
更に、ドライブ名特定部54Bは、VLP13Aの監視対象ログに変換されると、ログ監視部55を通じてVLP13Aのログの監視結果を得る。ドライブ名特定部54Bは、VLP13Aのログの監視結果からVLP13Aの監視対象ログを検出すると、VLP13Aのログの監視動作を終了する。更に、ドライブ名特定部54Bは、VLP13Aのログ監視結果のログファイルから当該監視対象ログに使用するドライブ名を特定する。
【0032】
図9は、VLP13Aのログ監視結果からIDP11Aの監視対象ログに使用するドライブ名を特定する動作の一例を示す説明図である。例えば、ドライブ名特定部54Bは、図9に示すように、VLP13Aのログ監視結果からVLP13Aの監視対象ログ のトリガ内容である“mount VOL A”を検出すると、当該監視対象ログに使用するドライブ名“DRV1”を特定する。つまり、ドライブ名特定部54Bは、ログ変換前の監視対象ログがIDP11Aのログの場合、物理テープドライブ15に使用した複数のドライブ名から任意のドライブ名を特定する。図10は、VLP13Aのログ監視結果からICP12Aの監視対象ログに使用するドライブ名を特定する動作の一例を示す説明図である。例えば、ドライブ名特定部54Bは、図10に示すように、VLP13Aのログ監視結果からVLP13Aの監視対象ログ のトリガ内容である“mount A”を検出すると、当該監視対象ログに使用するドライブ名“V000”を特定する。つまり、ドライブ名特定部54Bは、ログ変換前の監視対象ログがICP12Aのログの場合、仮想テープドライブ14に使用した複数のドライブ名から任意のドライブ名を特定する。
【0033】
ドライブ名設定部54Cは、ドライブ名特定部54Bにて特定されたドライブ名を、記憶部34に記憶中の変換前の監視対象ログに設定し、この設定した監視対象ログを試験コマンド発行部56に設定する。図11は、変換前のIDP11Aの監視対象ログにドライブ名を設定する動作の一例を示す説明図である。例えば、ドライブ名設定部54Cは、ドライブ名“DRV1”と特定されると、図11に示すように変換前のIDP11Aの監視対象ログのログ名に“DRV1”を設定して、そのログ名を“log DRV1”に置換する。図12は、変換前のICP12Aの監視対象ログにドライブ名を設定する動作の一例を示す説明図である。例えば、ドライブ名設定部54Cは、ドライブ名“V000”と特定されると、図12に示すように変換前のICP12Aの監視対象ログのログ名に“V000”を設定して、そのログ名を“log V000”に置換する。
【0034】
試験コマンド発行部56は、例えば、ドライブ名を設定したIDP11Aの監視対象ログが設定されると、ログ監視部55を通じてIDP11Aの特定ドライブのログを監視する。試験コマンド発行部56は、IDP11Aの特定ドライブのログの監視結果から監視対象ログを検出すると、コマンド選定部52にて選定された試験コマンドを発行する。例えば、試験コマンド発行部56は、ログ名“log DRV1”及びトリガ内容“write VOL A”の監視対象ログが設定されると、ドライブ名“DRV1”のログを監視する。そして、試験コマンド発行部56は、ドライブ名“DRV1”のログ監視結果から“write VOL A”を検出すると、当該監視対象ログに対応した試験コマンドを発行する。同様に、試験コマンド発行部56は、ICP12Aの監視対象ログが設定されると、ログ監視部55を通じてICP12Aのログ監視結果から監視対象ログを検出すると、コマンド選定部52にて選定された試験コマンドを発行する。
【0035】
また、試験評価部57は、試験コマンド発行部56にて発行された試験コマンドに対応する試験結果を、通信インタフェース31を通じて収集する。試験評価部57は、試験コマンドに対応する試験結果を収集すると、その試験コマンドに対応する期待値が期待値テーブル42内にあるか否かを判定する期待値判定部57Aを有する。
【0036】
試験評価部57は、期待値判定部57Aにて試験コマンドに対応する期待値が期待値テーブル42内にある場合、その試験コマンドに対応する期待値を期待値テーブル42から読み出し、当該試験コマンドに対応する試験結果と期待値とを比較照合する。試験評価部57は、試験コマンドに対応する試験結果と期待値との比較結果が許容範囲内の場合、試験コマンドで発生した障害を復旧し、次の試験を実行する。また、試験評価部57は、試験コマンドに対応する試験結果と期待値との比較結果が許容範囲から外れる場合、警告表示を表示部33に表示する。
【0037】
また、試験評価部57は、期待値判定部57Aにて試験コマンドに対応する期待値が期待値テーブル42内にない場合、その試験コマンドに対応する試験結果を期待値として期待値テーブル42内に記憶する。
【0038】
次に、実施例2のRAS試験装置1Aの動作について説明する。図13は、RAS試験装置1Aの試験コマンド発行時の仮想テープ装置2Aの動作を示す説明図である。図13に示すRAS試験装置1Aは、LANスイッチ16B経由でVLP13Aのログを監視する。更に、RAS試験装置1Aは、VLP13Aのログ監視結果から監視対象ログを検出すると、FCスイッチ16AのポートP2を遮断する試験コマンドを発行する。仮想テープ装置2Aは、RAS試験装置1Aの試験コマンドに応じてFCスイッチ16AのポートP2が遮断した状態にある。RAS試験1Aは、試験コマンドに対応する試験結果を収集し、その試験コマンドの期待値及び試験結果を比較照合する。
【0039】
図14は、実施例2の試験コマンド発行処理に関わるRAS試験装置1A内部の処理動作を示すフローチャートである。図14に示す試験コマンド発行処理とは、RAS試験装置1A側で仮想テープ装置2A内のログ監視結果から試験コマンドに対応した監視対象ログを検出すると、当該試験コマンドを仮想テープ装置2A内の試験対象に発行する処理である。
【0040】
図14においてRAS試験装置1A内の試験制御部35の監視対象ログ判定部53は、コマンド選定部52にて選定された試験コマンドに対応する監視対象ログがICP12A又はIDP11Aのログであるか否かを判定する(ステップS11)。ドライブ特定部54の監視対象ログ変換部54Aは、監視対象ログがICP12A又はIDP11Aのログの場合(ステップS11肯定)、ICP12A又はIDP11Aの監視対象ログを対応するVLP13Aの監視対象ログに変換する(ステップS12)。尚、監視対象ログ変換部54Aは、ログ変換テーブル43のテーブル内容に基づき、ICP12A又はIDP11Aの監視対象ログをVLP13Aの監視対象ログに変換する(図8参照)。また、監視対象ログ変換部54Aは、変換直前のICP12A又はIDP11Aの監視対象ログを記憶部34に一時的に記憶するものである。
【0041】
ドライブ特定部54のドライブ名特定部54Bは、図15に示すようにログ監視部55を通じてVLP13Aのログを監視し(ステップS13)、VLP13Aのログ監視結果からVLP13Aの監視対象ログを検出したか否かを判定する(ステップS14)。尚、図15は、VLP13Aのログを監視する動作の一例を示す説明図である。ドライブ名特定部54Bは、VLP13Aの監視対象ログを検出した場合(ステップS14肯定)、図9及び図10に示すように、VLP13Aのログ監視結果から変換前の監視対象ログで使用するドライブ名を特定する(ステップS15)。
【0042】
ドライブ特定部54のドライブ名設定部54Cは、ドライブ名を特定すると、図11及び図12に示すように、一時的に記憶部34に記憶した変換前の監視対象ログにドライブ名を設定する(ステップS16)。試験コマンド発行部56は、変換前のICP12A又はIDP11Aの監視対象ログにドライブ名を設定すると、図16及び図17に示すようにログ監視部55を通じて当該ドライブ名に対応したICP12A又はIDP11Aのログを監視する(ステップS17)。尚、図16は、IDP11A上の特定ドライブ名のログを監視する動作の一例を示す説明図、図17は、ICP12A上の特定ドライブ名のログを監視する動作の一例を示す説明図である。試験コマンド発行部56は、ICP12A又はIDP11Aのログの監視結果から設定したICP12A又はIDP11Aの監視対象ログを検出したか否かを判定する(ステップS18)。
【0043】
試験コマンド発行部56は、ICP12A又はIDP11Aの監視対象ログを検出した場合(ステップS18肯定)、障害コマンドを試験対象に発行し(ステップS19)、この処理動作を終了する。
【0044】
また、試験コマンド発行部56は、監視対象ログがICP12A又はVLP13Aのログでない、すなわちVLP13Aのログの場合(ステップS11否定)、ログ監視部55を通じてVLP13Aのログを監視する(ステップS20)。試験コマンド発行部56は、VLP13Aのログの監視結果からVLP13Aの監視対象ログを検出したか否かを判定する(ステップS21)。試験コマンド発行部56は、VLP13Aの監視対象ログを検出した場合(ステップS21肯定)、当該監視対象ログに対応した障害コマンドを発行すべく、ステップS19に移行する。
【0045】
ドライブ名特定部54Bは、VLP13Aのログ監視結果から監視対象ログを検出しなかった場合(ステップS14否定)、VLP13Aのログ監視を継続すべく、ステップS13に移行する。また、試験コマンド発行部56は、ICP12A又はIDP11Aのログ監視結果から監視対象ログを検出しなかった場合(ステップS18否定)、ICP12A又はIDP11Aのログ監視を継続すべく、ステップS17に移行する。また、試験コマンド発行部56は、VLP13Aのログ監視結果から監視対象ログを検出しなかった場合(ステップS21否定)、VLP13Aのログ監視を継続すべく、ステップS20に移行する。
【0046】
図14に示す試験コマンド発行処理では、監視対象ログがIDP11A又はICP12Aのログの場合、監視対象ログをVLP13Aの監視対象ログに変換し、VLP13Aの監視結果から変換前の監視対象ログで使用するドライブ名を特定する。そして、試験コマンド発行処理では、ドライブ名を特定すると、当該ドライブ名を変換前の監視対象ログに設定し、当該ドライブ名に対応したIDP11A又はICP12Aのログを監視する。更に、試験コマンド発行処理では、その監視結果から当該監視対象ログを検出すると、監視対象ログに対応した試験コマンドを発行する。つまり、試験コマンド発行処理では、VLP13Aのログは勿論のこと、IDP11A又はICP12Aのログをトリガに使用した試験コマンドを発行できる。
【0047】
次に、RAS試験装置1Aの期待値テーブル42を更新する期待値テーブル更新処理について説明する。期待値テーブル更新処理とは、試験コマンドに対応する試験結果を取得し、その試験結果に対応する期待値が期待値テーブル42内にない場合に、当該試験コマンドに対応する試験結果を期待値として期待値テーブル42内に記憶更新する処理である。図18は、期待値テーブル更新処理に関わるRAS試験装置1Aの動作の一例を示す説明図である。
【0048】
図18に示すRAS試験装置1Aは、コマンドテーブル41から実行対象の試験コマンド(試験コマンド内容)及び監視対象ログ(試験タイミング)を取得する。RAS試験装置1Aは、ログ監視部55のログ監視結果から試験コマンドの監視対象ログを検出すると、試験コマンドを仮想テープ装置2A内の試験対象に発行する。RAS試験装置1Aの試験制御部35内の試験評価部57は、試験コマンドに対応する試験結果を収集する。更に、試験評価部57は、試験コマンドに対応する試験結果を収集すると、当該試験コマンドに対応する期待値が期待値テーブル42内にあるか否かを判定する。試験評価部57は、試験コマンドに対応する期待値が期待値テーブル42内にない場合、その試験コマンドに対応する試験結果を期待値として期待値テーブル42に更新する。尚、期待値テーブル42は、試験対象毎に試験コマンド内容及び試験タイミングを管理し、試験タイミング毎の期待値を管理する。
【0049】
つまり、RAS試験装置1Aは、試験コマンドの試験コマンド内容及び試験タイミング毎の期待値が期待値テーブル42内に事前に記憶されていなくても、試験コマンド内容及び試験タイミングに関わる試験結果を期待値として期待値テーブル42内に更新できる。
【0050】
また、試験評価部57は、試験コマンドに対応する期待値が期待値テーブル42内にある場合、その試験コマンドに対応する期待値及び試験結果を比較照合する。試験評価部57は、試験コマンドに対応する期待値及び試験結果が許容範囲内の場合、試験コマンドで発生した障害を復旧して次の試験を実行する。また、試験評価部57は、試験コマンドに対応する期待値及び試験結果が許容範囲外の場合、その警告表示を表示部33に表示する。
【0051】
実施例2では、仮想テープ装置2A内の動作検証に対応した試験コマンドを発行するようにしたので、人手を要することなく、仮想テープ装置2A内の動作検証を自動的に行うことができる。
【0052】
更に、実施例2では、仮想テープ装置2A内のVLP13Aのログ監視結果を監視対象ログとした場合でも、VLP13Aのログ監視結果から監視対象ログを検出すると、この監視対象ログに対応した試験コマンドを発行する。その結果、VLP13Aのログをトリガにした試験コマンドを発行できる。
【0053】
更に、実施例2では、仮想テープ装置2A内のIDP11A又はICP12Aのログ監視結果を監視対象ログにした場合でも、IDP11A又はICP12Aのログ監視結果から監視対象ログを検出すると、この監視対象ログに対応した試験コマンドを発行する。その結果、IDP11A又はICP12Aのログをトリガにした試験コマンドを発行できるため、IDP11A又はICP12Aのログを使用した詳細なタイミングでのコマンド発行を実現できる。
【0054】
実施例2では、試験コマンドに対応する試験結果を収集すると、試験コマンドに対応する期待値が期待値テーブル42内にあるか否かを判定し、期待値テーブル42内にない場合、試験コマンドに対応する試験結果を期待値として期待値テーブル42に記憶する。つまり、従来のように試験コマンド毎の期待値を事前に記憶した期待値テーブルの作成手間を大幅に軽減しながら、新規の試験コマンドの追加にも十分に対応できる。
【0055】
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0056】
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。また、各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。
【0057】
ところで、本実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図19を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図19は、保守試験プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0058】
同図に示すように、保守試験プログラムとしてのコンピュータ200は、HDD(Hard Disk Drive)210、RAM(Random Access Memory)220、ROM(Read Only Memory)230及びCPU240をバス250で接続して構成される。
【0059】
そして、ROM230には、上記の実施例と同様の機能を発揮する保守試験プログラム、つまり、図19に示すように、管理プログラム231、特定プログラム232及び試験コマンド発行プログラム233が予め記憶されている。なお、プログラム231〜233については、図1に示した保守試験装置1の各構成要素と同様、適宜統合又は分散してもよい。
【0060】
そして、CPU240が、これらのプログラム231〜233をROM230から読み出して実行することで、図19に示すように、各プログラム231〜233は、管理プロセス241、特定プロセス242及び試験コマンド発行プロセス243として機能するようになる。各プロセス241〜243は、図1に示したコマンド管理部21、ドライブ特定部22及び試験コマンド発行部23に夫々対応する。
【0061】
CPU240は、仮想テープ装置2内の試験対象に発行する試験コマンドと、当該試験コマンドを発行するタイミングを示す、物理制御部11、仮想制御部12又は全体制御部13のログである監視対象ログとを対応付けてRAM220に管理する。CPU240は、RAM220内の実行対象の試験コマンド及び監視対象ログの指定動作に応じて、仮想テープ装置2内の全体制御部13のログを監視して、その監視結果から実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログで使用するドライブを特定する。CPU240は、特定されたドライブに対応する仮想制御部12又は物理制御部11のログを監視して、その監視結果から実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログを検出すると、当該実行対象の試験コマンドを試験対象に発行する。
【0062】
その結果、物理制御部11又は仮想制御部12のログをトリガにした試験コマンドを発行できるため、物理制御部11又は仮想制御部12のログを使用した詳細なタイミングでのコマンド発行を実現できる。
【符号の説明】
【0063】
1 保守試験装置
1A RAS試験装置
2 仮想テープ装置
2A 仮想テープ装置
11 物理制御部
11A IDP
12 仮想制御部
12A ICP
13 全体制御部
13A VLP
14 仮想テープドライブ
15 物理テープドライブ
21 コマンド管理部
22 ドライブ特定部
23 試験コマンド発行部
35 試験制御部
41 コマンドテーブル
42 期待値テーブル
43 ログ変換テーブル
54 ドライブ特定部
54A 監視対象ログ変換部
54B ドライブ名特定部
54C ドライブ名設定部
55 ログ監視部
56 試験コマンド発行部
57 試験評価部
57A 期待値判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想テープドライブを構築してホスト装置と通信制御する仮想制御部と、物理テープドライブと通信制御する物理制御部と、前記仮想制御部及び前記物理制御部を制御する全体制御部とを有する仮想テープ装置に対して保守試験を実行する保守試験プログラムであって、
前記仮想テープ装置内の試験対象に発行する試験コマンドと、当該試験コマンドを発行するタイミングを示す、前記仮想制御部、前記物理制御部又は前記全体制御部のログである監視対象ログとを対応付けてコマンド管理部に管理する管理手順と、
前記コマンド管理部内の実行対象の試験コマンド及び監視対象ログの指定動作に応じて、前記全体制御部のログを監視して、その監視結果から実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログで使用するドライブを特定する特定手順と、
前記特定手順にて特定された前記ドライブに対応する前記仮想制御部又は前記物理制御部のログを監視して、その監視結果から前記実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログを検出すると、当該実行対象の前記試験コマンドを前記試験対象に発行する試験コマンド発行手順と
を含むプログラムをコンピュータ装置に実行させることを特徴とする仮想テープ装置の保守試験プログラム。
【請求項2】
前記特定手順は、
前記実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログを、当該実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログを指定する、前記全体制御部で検出する監視対象ログに変換する変換手順と、
前記全体制御部のログを監視して、その監視結果から前記変換手順にて変換された前記監視対象ログを検出すると、当該監視対象ログで指定したドライブを特定するドライブ特定手順と
を含むことを特徴とする請求項1記載の仮想テープ装置の保守試験プログラム。
【請求項3】
前記試験コマンド発行手順にて前記試験対象に対する前記試験コマンドを発行すると、当該試験コマンドに対応する試験結果の正当値が記憶部に記憶済みであるか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順にて前記試験コマンドに対応する試験結果の正当値が前記記憶部に記憶済みでない場合に、当該試験コマンドの試験結果を前記正当値として、当該試験コマンドに対応付けて前記記憶部に記憶する記憶制御手順と
を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の仮想テープ装置の保守試験プログラム。
【請求項4】
前記判定手順にて前記試験コマンドに対応する試験結果の正当値が前記記憶部に記憶済みである場合に、当該試験コマンドに対応する前記正当値を記憶部から読み出し、当該正当値と当該試験コマンドの試験結果とを比較して、当該試験コマンドの試験結果に対する正当性を評価する評価手順を含むことを特徴とする請求項3記載の仮想テープ装置の保守試験プログラム。
【請求項5】
仮想テープドライブを構築してホスト装置と通信制御する仮想制御部と、物理テープドライブと通信制御する物理制御部と、前記仮想制御部及び前記物理制御部を制御する全体制御部とを有する仮想テープ装置に対して保守試験を実行する保守試験装置であって、
前記仮想テープ装置内の試験対象に発行する試験コマンドと、当該試験コマンドを発行するタイミングを示す、前記仮想制御部、前記物理制御部又は前記全体制御部のログである監視対象ログとを対応付けて管理するコマンド管理部と、
前記コマンド管理部内の実行対象の試験コマンド及び監視対象ログの指定動作に応じて、前記全体制御部のログを監視して、その監視結果から実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログで使用するドライブを特定するドライブ特定部と、
前記ドライブ特定部にて特定された前記ドライブに対応する前記仮想制御部又は前記物理制御部のログを監視して、その監視結果から前記実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログを検出すると、当該実行対象の前記試験コマンドを前記試験対象に発行する試験コマンド発行部と
を有することを特徴とする仮想テープ装置の保守試験装置。
【請求項6】
仮想テープドライブを構築してホスト装置と通信制御する仮想制御部と、物理テープドライブと通信制御する物理制御部と、前記仮想制御部及び前記物理制御部を制御する全体制御部とを有する仮想テープ装置に対して保守試験を実行する保守試験方法であって、
前記仮想テープ装置内の試験対象に発行する試験コマンドと、当該試験コマンドを発行するタイミングを示す、前記仮想制御部、前記物理制御部又は前記全体制御部のログである監視対象ログとを対応付けてコマンド管理部に管理する管理ステップと、
前記コマンド管理部内の実行対象の試験コマンド及び監視対象ログの指定動作に応じて、前記全体制御部のログを監視して、その監視結果から実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログで使用するドライブを特定する特定ステップと、
前記特定ステップにて特定された前記ドライブに対応する前記仮想制御部又は前記物理制御部のログを監視して、その監視結果から前記実行対象の試験コマンドに関わる監視対象ログを検出すると、当該実行対象の前記試験コマンドを前記試験対象に発行する試験コマンド発行ステップと
を含むことを特徴とする仮想テープ装置の保守試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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