説明

伝導性コイルのための冷却システムおよび方法

内科治療を提供するためのエネルギー放出装置は、1つ以上のエネルギー発生器と、1つ以上のエネルギー発生器に接続される論理制御器と、標的神経における電気伝導を検出するための論理制御器に接続される1つ以上のセンサとを含む。エネルギー発生器は、標的神経に集中されるエネルギーを産生し、エネルギーは、1つ以上のセンサによって提供される入力に従って、論理制御器によって変化させることができる。エネルギー放出装置は、センサによって提供される入力に基づいて、論理制御器から電流を受信すると、標的神経に集中される磁場を産生する、1つ以上の伝導性コイルを含む。センサはまた、電気伝導を検出するための微小針アレイを含んでもよく、またはエネルギー放出装置は、エネルギー、例えば、電気あるいは磁気刺激または場を産生もしくは送達するための微小針アレイを含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、米国特許出願第12/508,529号(2009年7月23日出願)、米国特許出願第12/509,304号(2009年7月24日出願)および米国特許出願第12/509,345号(2009年7月24日出願)の優先権の利益を主張する。米国特許出願第12/509,304号および米国特許出願第12/509,345号は、米国特許出願第12/508,529号の継続出願であり、この出願は、米国特許出願第11/866,329号(2007年10月2日出願)の一部継続出願であり、この出願は、米国仮特許出願第60/848,720号(2006年10月2日出願)の優先権を主張し、これらの出願の各々の内容は、全体として参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
過活動膀胱(「OAB」)および尿失禁(「UI」)は、毎年米国の人口の16%以上、または約3,400万人の男女に影響を及ぼしている。米国外では、OABおよびUIは、4,600万人以上の欧州人に影響を及ぼしている。OABおよびUIの経済費用は、米国だけで1年に120億ドルを超えると推定されている。
【0003】
OABおよびUIに付随する社会的不名誉、ならびにOABおよびUIと関連付けられる症状に関する誤解により、米国内の罹患した個人の40%しか内科治療を求めていない。内科治療を求めている1,360万人の米国人のうち、ほぼ30%または400万人の個人が現在の治療に満足していないと報告されている。
【0004】
OABおよびUIに対する既知の治療は、運動および行動修正、薬理療法、外科的介入、および神経変調を含むが、これらの治療のそれぞれは、厳しい制限を提示する。
【0005】
運動および行動修正はしばしば、計画的排尿、排尿日誌の維持、および激しい運動養生法を含む、厳しいルーチンを順守するように患者に要求する。この種類の治療は、少人数の極めて熱心な個人にとって実行可能な選択肢であってもよいが、それの個人の生活へ日常的な影響により、ほとんどの患者にとって魅力的ではなくなる。
【0006】
薬理学的介入は、OABおよびUIに対する最も広く処方されている治療である。残念ながら、患者はしばしば、薬物療法に関係する副作用に苦しむ。そのような副作用は、ときには重篤であり、複数の薬剤を使用する傾向がある高齢患者集団において特に顕著である。加えて、薬理療法を受ける全患者の約30%が、処方された治療の有効性に不満であると思われる。
【0007】
外科的介入は、極めて侵襲的であり、しばしば、場合によっては永久的となり得るカテーテル法の長期的な必要をもたらす。患者の生活の質へのこれらの手技の悪影響、およびそれらの高い経費により、全ての他の治療選択肢が使い尽くされたときにのみ、外科的介入が推奨される選択肢となる。
【0008】
神経変調は、OABおよびUIに対する別の利用可能な治療である。一般的に、パルス電磁刺激(「PES」)は、種々の医療用途において有益な効果を有することが証明されている。関連する科学原理は、コイルを通過する電流が、電磁場の内側に配置される伝導性材料内に電流を誘導する電磁場を生成するということである。
【0009】
より具体的には、PESは、電磁場内に設置される神経を刺激し、それにより、その神経によって制御される筋肉に影響を及ぼす効果的な方法であることが示されている。例えば、非特許文献1において、円環体の管腔を通り抜ける神経を、モニタワイヤにおいて0.7ボルトのピーク振幅および50μsの持続時間の磁場によって刺激することができ、そのような刺激が、麻酔をかけたほ乳類における主要な脚の筋肉の収縮を生成することができると開示された。
【0010】
種々の疾病を治療するためのPESを使用するために、種々の試行が行われた。例えば、Niemiへの特許文献1は、電磁場の外部印加を通して体内で電流を生成することによって、骨成長を誘導するための装置を開示している。そのような装置は、四肢上に配置される対向クランプを含み、随意で、過電流モードを回避するよう、フィードバックコイルと、磁場を感知するためのマイクロプロセッサとを含んでもよい。したがって、この装置は、生成された磁場の測定に基づいて磁場を最適化する。
【0011】
Cadwellへの特許文献2は、より高いレベルの性別の神経経路を磁気的に刺激するための方法および装置を開示する。本発明では、正弦波的に変動する電流が、刺激されるニューロンの上に横たわるコイルを通して生成され、電流の周波数およびコイルによって産生される磁場の周波数は、刺激されるニューロンの時間定数に対応するように事前決定される。コイル温度等のコイル状態を感知するためのセンサも含まれてもよい。
【0012】
Griffithへの特許文献3は、ある損傷した身体部分に電磁放射を方向付けることによって、生体の損傷部に電磁エネルギーを印加するための電気・電磁変換器を開示する。電磁放射は、伝導性コイルで包まれた高透磁率材料の棒から成る双極子によって最初に生成される。損傷した身体部分から離れるように生成される磁場は、伝導性遮蔽体に交差し、渦電流を確立し、それは次に、電磁源によって生成される磁場と反対側にあり、かつそれとほぼ等しい磁場を生成する。結果として生じた電磁場は、損傷した身体部分に向かって方向付けられる電磁場を補強し、損傷した身体部分から離れるように方向付けられる電磁場を弱める。
【0013】
Pollackらへの特許文献4は、骨折骨を含む、損傷または罹患した生体組織の治癒を推進するための非侵襲的な携帯用電磁治療方法および装置を開示する。これらの方法および装置は、0.5乃至20ミリ秒の狭いパルス幅を伴うバーストしたパルスの一連の実質的に対称の電圧サイクルを有する、信号を生成することを伴い、さらに、治癒される組織を含有する領域の中へ延在する電磁場に信号を変換することを伴う。本発明は、印加された刺激の有効性についてのフィードバックを提供しない。
【0014】
非特許文献2において、尿失禁の治療のために末梢神経を刺激する外部パルス磁気コイルが使用された。著者らは、単一のコイルによって産生された大きな磁場を使用することにより、神経が始動され、結果として生じる神経伝導が頻繁に苦痛を伴うか、または耐え難いことを確認した。加えて、神経を刺激するために、完全に外部の磁場と整列させられなければならない内部に埋め込まれたコイルが利用されたので、コイル整列に問題があった。デバイスを設置することの困難により、この治療の実用的な応用は、事前設定された整列および神経の監視を伴わない在宅医療介護利用を可能にせず、神経が実際に刺激されていることを確実にするための、または神経場所において一般的に発生する生理学的および解剖学的変動に応じてデバイスを調整するための準備が行われなかった。
【0015】
Ericksonらへの特許文献5およびTepperへの特許文献6は、磁束補助電磁場を生成することによって、(脊椎固定術後等に)PEMF療法を行うために使用可能なパルス電磁場(「PEMF」)変換器システムを開示している。駆動電子機器は、電磁場の活性化(電磁場の強度およびサイクル)を制御するためのPEMFプログラムを実行する、PEMFプロセッサを含む。
【0016】
非特許文献3は、その要約において、排尿筋の直接経腹的刺激を通して、または腰仙神経根の刺激を通して、イヌの皮質、脊髄神経、および末梢神経を刺激するために、磁気刺激を採用できたことを開示した。
【0017】
しかしながら、示されるように、PES治療の有効性を測定するための準備が行われておらず、PESへの不十分または過剰な曝露によって患者が不適切に治療された。PES用量を監視する他の試行は、重篤な欠点を示す。例えば、Kotへの特許文献7は、線間電圧源に接続される調整可能な電圧源と、調整可能な電圧源に接続されるコイルとを含む、磁場療法を利用する、関節炎の治療用の装置を開示している。この装置には、治療の有効性について医療介護提供者に忠告するフィードバックシステムがない。
【0018】
Ishikawaらへの特許文献8は、体内に渦電流を誘導し、骨盤底筋、陰部神経、外尿道括約筋、または脛骨神経の一群を刺激する磁束パルス列を誘導するように、1つ以上の磁気刺激コイルを通して電流パルス列を送達することに基づく、尿失禁を治療するための方法を開示している。この方法は、尿失禁を治療するためのパルス電磁気の使用を含むが、身体の標的領域を覆う磁気コイル、または適用されている治療の有効性を監視するためのシステムの配置を促進するために、具体的な構成要素が構想されていない。
【0019】
Daveyらの特許文献9は、その上に配置されたコイル巻線を有する、高い磁場飽和を有する材料から構築されるコアを含む磁気神経刺激装置を開示している。サイリスタ容量放電回路がデバイスにパルスを送り、急速に変化する磁場が、好ましくはバナジウムパーメンジュールでできているコアによって誘導される。
【0020】
Burnettらへの特許文献10も、各コイルが各自の独立電磁場を生成し、隣接する電磁場を有意に増大させるように、所定の順序で独立して通電することができる、複数の重複コイルを含む電磁刺激デバイスを開示している。残念ながら、これらの特許のうちのいずれも、治療される領域を覆う巻線または印加される磁場の強度の適正な設置に関して、進行中の治療の有効性を監視するためのシステムを提供しない。
【0021】
他のPES療法は、患者にとって結果として生じる不快感、危険性、および費用を伴って、患者へのデバイスの埋め込みを必要とする。例えば、Loebらへの特許文献11は、会陰の皮膚の下および/または脛骨神経の下に配置される電極を含む1つ以上のバッテリまたは無線周波数駆動型マイクロ刺激装置を注入するか、または腹腔鏡下に埋め込むことによって、UIおよび/または骨盤痛を治療する方法およびシステムを開示する。
【0022】
Mannらへの特許文献12は、刺激される会陰神経または組織に隣接するリード線またはカテーテルの放出部分上の電極の埋め込みを含む、失禁、切迫感、頻発、および/または骨盤痛を治療するための方法およびシステムを開示する。電気または薬剤注入パルスのいずれか一方である刺激パルスは、刺激装置と刺激部位との間で皮下に通過させられるリード線またはカテーテルを通して遠隔で埋め込まれる刺激装置によって供給される。
【0023】
他のPES療法は、患者の皮膚の上または下に配置される電極の使用を伴う。OABおよびUIがある個人における後脛骨神経の侵襲的な針ベースのPESについての近年のデータは、主要興奮性入力を膀胱に提供する、陰部神経および仙骨神経叢に対する作用を通して、PESが膀胱機能障害を変調できることを示している。
【0024】
非特許文献4において、末梢脛骨神経刺激(「PTNS」)がOABを治療することに効果的であることが分かったと開示された。開示された手技は、小型34ゲージ針電極、リード線、および手持ち式発電機を含む電極および発電機構成要素の使用を伴った。しかしながら、手技は、患者における電気刺激デバイスの永久埋め込みを必要とする。1つの見積もりは、毎年患者につき593ドルの付加的な日常介護費用とともにほぼ14,000ドルの治療費用を提出した。加えて、バッテリ故障、移植感染症、および電極移動の危険性が、高い再手術率につながり、この手技が魅力的ではなくなった。
【0025】
Kronbergへの特許文献13は、2つのタイミング間隔発電機を含む、生物医学的用途で使用するための電気信号を生成するための方法を開示している。本発明では、皮膚接触電極が着目領域を覆って配置されてもよく、マイクロプロセッサがタイミングおよびシークエンシング機能を指図してもよいが、そのようなタイミングおよびシークエンシング機能は、治療が行われている間の治療の実際の有効性とは無関係である。
【0026】
Williamsらへの特許文献14は、パルス発生器と、第1の伝導性絶縁リード線と、第2の伝導性絶縁リード線と、伝導性の経皮的電極と、伝導性の経皮的針電極とを含む電気神経刺激装置を開示している。第1および第2のリード線の一方の端には、パルス発生器と電気的に連結するためのコネクタが接続される。本発明では、経皮的針電極は、所望の内部刺激部位に近接して皮膚を通して挿入され、パルス電磁刺激よりもむしろ、電気刺激が採用される。また、Williamsの発明は、訓練を受けていないユーザによるデバイスの使用を促進するための機構も、適用された治療の監視のための機構も検討しない。
【0027】
神経変調の代替案は、しばしばSANと呼ばれる後脛骨神経刺激装置であるが、他の形態の神経変調の場合のように、この手技は、本質的に侵襲的であり、後脛骨神経を刺激するために、患者の足首領域の中へ5センチの針の挿入を必要とする。この手技はまた、おそらく維持のために必要とされる付加的なセッションを伴って、初期治療のために最低12回のセッションを必要とする。
【0028】
また、従来の挿入型または埋込型の経皮針の使用を伴う治療は、深部組織への貫通を必要とし、患者にとって苦痛および不快感を引き起こしながら、感染症の追加的な危険性を有している。このことは、しばしば、無効な治療および/または低下した患者コンプライアンスをもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】米国特許第4,548,208号明細書
【特許文献2】米国特許第4,940,453号明細書
【特許文献3】米国特許第5,000,178号明細書
【特許文献4】米国特許第5,014,699号明細書
【特許文献5】米国特許第5,181,902号明細書
【特許文献6】米国特許第5,314,401号明細書
【特許文献7】米国特許第5,518,495号明細書
【特許文献8】米国特許第5,984,854号明細書
【特許文献9】米国特許第6,086,525号明細書
【特許文献10】米国特許第6,701,185号明細書
【特許文献11】米国特許第6,735,474号明細書
【特許文献12】米国特許第6,941,171号明細書
【特許文献13】米国特許第7,117,034号明細書
【特許文献14】米国特許出願公報第2005/0171576号明細書
【非特許文献】
【0030】
【非特許文献1】Maass、「Contactless Nerve Stimulation and Signal Detection by Inductive Transducer」、Symposium on Application of Magnetism in Bioengineering、1969
【非特許文献2】Wijkstrdaら、「Selective Stimulation and Blocking of Sacral Nerves:Research Setup and Preliminary Results」、Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society、Vol.13、No.2、1991
【非特許文献3】Linら、「Magnetic Stimulation of the Bladder in Dogs(1993 AAEM Annual Meeting)」、Muscle & Nerve、October 1993
【非特許文献4】CystoMedix,Inc、「Percutaneous Tibial Nerve Stimulation via Urgent(登録商標) PC Neuromodulation System−An Emerging Technology for managing Overactive Bladder」、Business Briefing:Global Surgery、2004
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0031】
ある実施形態では、磁気エネルギーの用量が、磁場に曝露される標的神経における伝導に従って調整可能である、磁気誘導治療のための装置および方法が提供される。
【0032】
ある実施形態では、磁気エネルギーの流れが、磁場を産生する伝導性コイルを含有する筐体の位置を変更することなく、患者または医療提供者によって方向的に調節可能である、磁気誘導治療のための装置および方法が提供される。
【0033】
ある実施形態では、標的神経における伝導を検出するために最適化された場所および量において、標的神経に、エネルギー、例えば、磁気エネルギー、電気エネルギー、または超音波エネルギーを提供することによって、種々の病気を治療するための装置および方法が提供される。
【0034】
ある実施形態では、1つ以上のエネルギー発生器と、1つ以上のエネルギー発生器と電気的に接続された論理制御器と、論理制御器に接続される、標的神経における電気伝導を検出するための1つ以上のセンサとを含む、内科治療を送達するためのエネルギー放出装置が提供される。1つ以上のエネルギー発生器は、論理制御器からの信号の受信に応じて、標的神経に集中されるエネルギーを産生し、印加されるエネルギーは、標的神経における電気伝導に基づいて、1つ以上のセンサによって提供される入力に従って、論理制御器によって変化される。印加される治療の有効性に関するセンサによって、論理制御器に提供されるフィードバックは、論理制御器に、コイルに伝達される電流を変調させる。
【0035】
印加されるエネルギーは、磁場、電場、超音波、可視光、あるいは赤外線または紫外線エネルギーであってもよい。磁場が印加される場合、エネルギー放出デバイスは、磁気誘導治療を提供し、人間工学的筐体内に配置される1つ以上の伝導性コイルを含む装置である。論理制御器は、1つ以上のコイルに電気的に接続され、1つ以上のセンサは、標的神経における電気伝導を検出し、論理制御器にフィードバックを提供するように、論理制御器に接続される。伝導性コイルは、論理制御器から電流を受容し、標的神経に集中する磁場を産生し、論理制御器によって供給される電流は、センサによって提供される入力に従って論理制御器によって変化され、それによって、標的神経に提供される治療の効率に従って、磁場の振幅、周波数、または方向、あるいは1つ以上のコイルの点火順序を変化させる。ある実施形態では、伝導性コイルを含有する筐体は、可撓性巻体、受台、または被服物であってもよく、コイルは、所望の方向および振幅を有する磁場を異なる身体部分に発生させるように、筐体内の異なる位置に重複および/または配置されてもよい。
【0036】
1つ以上のコイルは、筐体内において静止または可動であってもよく、最も有効な方向にコイルを配置することによって、標的神経に流れる磁気の方向を最適化することが可能である。異なる実施形態では、コイルは、ノブ、レバー、または類似種類のアクチュエータに作用することによって、手動で可動であってもよく、あるいはセンサによって提供される入力に応答して、論理制御器によって自動的に平行移動させられてもよい。コイルのための好ましい位置が確立されると、コイルは、適所に係止され、連続治療セッションの間、その位置を維持してもよい。他の実施形態では、センサは、筐体内に組み込まれてもよく、または代わりに、筐体から独立して、着目身体部分に配置されてもよい。
【0037】
さらに他の実施形態では、誘導コイルは、患者の身体の外部に位置する筐体内に配置され、付加的な誘導コイルが、患者の体内に埋め込まれ、外部誘導コイルに磁気的に連結される。このコイル配設では、エネルギーは、外部コイルから内部コイルに伝達され、埋込式デバイスを再充電または活性化し得る。さらに他の実施形態では、電流は、1つ以上のセンサによって提供される入力と、また、磁場の印加後に患者が知覚した筋肉応答、例えば、つま先の痙攣に従って、患者によって提供される入力の両方に基づいて、論理制御器によって変化させられ得る。
【0038】
さらに他の実施形態では、神経刺激のためのエネルギー源は、電気エネルギーであってもよく、神経伝導は、直接電気刺激からの交絡干渉に関わらず、神経伝導の検出を可能にするように、刺激の部位から十分に離れた部位において検出されてもよい。これらの実施形態では、神経および筋肉の直接電気刺激は、最適治療を提供し、電極移行または他の電極故障の場合に、身体組織の刺激の欠如を報告するように調整されてもよい。さらに、これらの実施形態は、信号の制御が、センサによって信号発生器ループに提供されるので、電力要件の低減を可能にする。
【0039】
他の実施形態では、内科治療を提供するエネルギー放出システムが提供される。システムは、筐体内またはそれに沿って配置され、コイルの近傍の標的神経に集中する磁場を発生させるように構成される1つ以上の伝導性コイルと、標的神経における電気伝導を検出するように構成される微小針パッチの形態の1つ以上のセンサと、伝導性コイルに連結され、随意に、センサと連絡している、コントローラとを含んでもよい。
【0040】
他の実施形態では、内科治療を提供するためのエネルギー放出システムが提供される。システムは、1つ以上の電極の表面に配置される1つ以上の微小針アレイを有し、微小針パッチの近傍の標的神経に集中される電気または磁気刺激あるいは場を発生もしくは送達するように構成される、1つ以上の微小針パッチと、標的神経における電気伝導を検出するように構成される、1つ以上のセンサと、伝導性コイルに連結され、随意に、センサと連絡している、コントローラと、を含んでもよい。随意に、前述の実施形態は、電極針を組み込んでもよい。随意に、前述の実施形態またはシステムは、伝導あるいは刺激を検出するためのセンサもしくは機構を伴わずに利用されてもよい。
【0041】
種々の病状を処置するための前述の装置、システム、およびそれらの変形例の使用の方法もまた、本明細書に説明される。
【0042】
他の特徴および利点は、以下から明白となるであろう。本明細書に説明される特徴および要素は、別個に、またはともに、あるいはそれらの1つ以上の種々の組み合わせにおいて、使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図面は、本明細書の一部を構成し、種々の形態で具現化されてもよい、本発明の例示的な実施形態を含む。場合によっては、本発明の種々の側面は、実施形態の理解を促進するために誇張または拡大されて示される場合があることを理解されたい。
【図1】図1は、磁気誘導療法用の装置の変化例の概略図である。
【図2】図2は、磁気誘導療法用の装置の変化例の概略図である。
【図3】図3は、磁気誘導療法用の装置の変化例の概略図である。
【図4】図4は、磁気誘導療法用の装置の変化例の概略図である。
【図5】図5は、磁気誘導療法用の装置の変化例の概略図である。
【図6】図6A〜6Dは、磁気誘導療法用の装置の第1の使用方法を図示する、概略図である。この方法は、標的神経に印加される磁気流量を最適化するように、伝導性コイルの位置を調整することに基づく。
【図7】図7A〜7Dは、磁気誘導療法用の装置の第2の使用方法の概略図である。この方法は、いったん標的神経における電気伝導が検出されると、定位置で伝導性コイルを係止することに基づく。
【図8】図8は、複数のセンサを含む実施形態の概略図である。
【図9】図9A〜9Dは、磁気誘導療法用の装置として動作するように適合された異なる衣服の概略図である。
【図10】図10は、電気刺激を提供するための装置の概略図である。
【図11】図11は、電気刺激を提供するための装置の別の実施形態の概略図である。
【図12】図12は、極微針パッチセンサを含む、エネルギー放出システムの概略図である。
【図13】図13〜15は、極微針パッチの種々の実施形態の拡大底面図を示す。
【図14】図13〜15は、極微針パッチの種々の実施形態の拡大底面図を示す。
【図15】図13〜15は、極微針パッチの種々の実施形態の拡大底面図を示す。
【図16】図16〜17は、極微針パッチの種々の実施形態の拡大側面図を示す。
【図17】図16〜17は、極微針パッチの種々の実施形態の拡大側面図を示す。
【図18】図18は、極微針パッチの拡大底面斜視図を示す。
【図19】図19は、それに取り付けられた極微針パッチの変化例を伴う、皮膚の表皮および真皮層ならびに下層の皮下組織を覆う外側角質層から成る、皮膚の代表的な断面図を示す。
【図20】図20は、複数の電極を含む、極微針パッチの変化例の拡大側面図を示す。
【図21】図21は、被検者の膝の後ろに配置された極微針パッチセンサを含む、エネルギー放出システムの概略図を示す。
【図22】図22〜23は、電極針と、センサとを含む、エネルギー放出システムの概略図を示す。
【図23】図22〜23は、電極針と、センサとを含む、エネルギー放出システムの概略図を示す。
【図24】図24〜25は、センサを伴わない電極を含む、エネルギー放出システムの概略図を示す。
【図25】図24〜25は、センサを伴わない電極を含む、エネルギー放出システムの概略図を示す。
【図26】図26は、刺激を提供するための極微針パッチを含む、エネルギー放出システムの概略図を示す。
【図27】図27〜28は、刺激を提供するための電極針および極微針パッチを含む、エネルギー放出システムの概略図を示す。
【図28】図27〜28は、刺激を提供するための電極針および極微
【図29】図29a〜29bは、足受台の形態のエネルギー放出デバイスの斜視図、側面図、上面図、および後面図を示す。
【図30】図30〜31は、膝受台の形態のエネルギー放出デバイスの概略図を示す。
【図31】図30〜31は、膝受台の形態のエネルギー放出デバイスの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
種々の実施形態の詳細な説明が本明細書において提供される。しかしながら、実施形態は、種々の形態で具現化されてもよいことを理解されたい。したがって、本明細書において開示される具体的な詳細は、限定的として解釈されるものではなく、むしろ、事実上任意の詳細なシステム、構造、または方式で種々の本発明を採用する方法を当業者に教示するための代表的な根拠として解釈されるものである。
【0045】
ここで種々の実施形態を説明する。以下の説明は、これらの実施形態の説明を徹底的に理解し、可能にするための具体的詳細を提供する。しかしながら、当業者であれば、これらの詳細の多くによらずに実施形態が実践されて得ることを理解するであろう。加えて、いくつかの周知の構造または機能は、種々の実施形態の関連説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、詳細には示されないか、または説明されない場合がある。
【0046】
以下で提示される説明において使用される用語は、ある具体的な実施形態の詳細な説明と併せて使用されていても、その最も広範で合理的な方式で解釈されることを目的としている。ある用語は、以下で強調さえされてもよい。しかしながら、限定的に解釈されることを目的としている任意の用語は、この発明を実施するための形態の項等で、明白かつ具体的に定義される。
【0047】
文脈が許可する場合、単数形または複数形の用語はまた、それぞれ、複数形または単数形の用語を含んでもよい。また、「または」という言葉が、2つ以上の項目のリストの中の他の項目から排他的に単一の項目のみを意味するように、明白に限定されない限り、そのようなリストでの「または」の使用は、(a)リストの中の任意の単一の項目、(b)リストの中の項目の全て、または(c)リストの中の項目の任意の組み合わせを含むものとして解釈されるものである。
【0048】
図1を参照すると、第1の実施形態は、脛骨神経24の一部を円周方向に包囲するために、足首22を覆って配置されるように図示されるコイルラップ20を含む。脛骨神経24が標的化されるので、本実施形態は、特に、OABおよびVIの治療に好適である。本発明の他の実施形態では、コイルラップ20は、脛骨神経24の一部、あるいは脛骨神経24から分岐するか、またはそこに接続される他の神経を含有する他の身体部分を包囲するように構成され得、これらの実施形態をOABおよびVIを治療するためにさらに好適にする。さらに他の実施形態では、コイルラップ20は、他の病気の治療が意図される場合、他の神経を含有する身体部分を包囲するように構成されてもよい。
【0049】
コイルラップ20は、足首22を覆って装着するために好適な種々の材料から製造され得る。好ましくは、コイルラップは、被服物として縫製されるとき、刺激性がなく、好ましくは通気性があるように天然または合成の軟質の身体適合性材料、例えば、綿、ウール、ポリエステル、レーヨン、Gore−Tex(登録商標)、あるいは当業者に周知の他の繊維または材料から生産される。コイルラップ22はさらに、軟質かつドレープ性の感触を提供することによって患者にさらなる快適性を付与するために、ウレタンゲル等の成形または鋳造された合成材料から製造されてもよい。加えて、コイルラップ20は、単一層の材料または複数の材料層から生産されてもよく、層間に詰物または他の充填物を含んでもよい。
【0050】
コイルラップ20は、脛骨神経24を横断して流れるパルス磁場を生成し、脛骨神経24に沿って流れ、脛骨神経24の長さに沿ってその仙骨または陰部神経根起始部まで伝播する電流を発生させるように配設される1つ以上の伝導性コイル26を含有する。コイル26は、単純な螺旋パターンにおいて、または8の字形コイル、四葉のクローバー形コイル、ヘルムホルツコイル、改良型ヘルムホルツコイルとして成形される単一コイルであってもよく、あるいは前述のコイルパターンの組み合わせとして成形されてもよい。加えて、前述のもの以外の他のコイル設計も、磁場が、脛骨神経24または任意の他の標的神経を包含するように発生される限り、利用される場合がある。複数のコイルが利用されるとき、そのようなコイルは、足首22の片側に配置されてもよく、または2つ以上の側、例えば、両側に配置され、脛骨神経24または他の着目周辺神経を通る磁場の流れを強化および配向させてもよい。
【0051】
コイルラップ20は、好ましくは、人間工学的なラップ、例えば、足首22を覆着できる略円筒形のバンドとして、あるいは足首22の周囲に巻装され、その端部をバックル、マジックテープ(登録商標)システム、または当業者に周知の任意の他の閉鎖システムと接続させることができる開放バンドとして構成される。足首22上のコイルラップ20の位置を適切に調節することによって、患者または医療提供者は、以下に詳述されるように、システムフィードバックまたは患者の知覚に基づいて脛骨神経24を通る磁場の流れを最適化し得る。
【0052】
コイル26を流れることによって磁場を生成する電流は、例えば、電力コード32によってコイル26に接続されるプログラム可能な論理制御器28によって供給される。神経伝導に基づいて磁場の強度を調整し、コイル26の活性化を制御するために、論理制御器28に情報をフィードするセンサ30がまた提供される。センサ30の目的は、意図された療法が最も効果的になるように、標的神経の始動を検出および記録し、論理制御器28に関連情報を提供することである。例えば、センサ入力は、論理制御器28に、センサ入力に基づいて磁場の強度またはパルス振幅を改変させるか、あるいはある順序においてコイルを始動させてもよい。
【0053】
本実施形態、ならびに本明細書に後述される他の実施形態では、センサ30は、1つ以上のセンサパッチを含んでもよく、磁場への直接曝露の領域から異なる距離に留置されてもよい。例えば、センサ30は、EKGパッチの形態の電圧または電流検出器として構成されてもよく、その活性化を検出するために、標的神経の近傍のいずれかの場所に留置されてもよい。説明を容易にするために、用語「コイル」は、以下、別様に規定されない限り、「1つ以上のコイル」を示し、「センサ」は、「1つ以上のセンサ」を示すように使用される。
【0054】
前述の配設によって神経伝導の有無が検出され、いくつかの実施形態において、コイルラップ20が、最初に患者に嵌合され、微調整されたときに測定されるので、コイルラップ20は、初期療法セッションの間および連続療法セッションの間、再現的に正確なレベルの刺激を提供する。印加される磁場の適切な変調に加え、足首22上にコイル26を設置することもまた、磁場の方向を微調整するために、センサ30によって提供される入力に従って調整されてもよい。周辺神経伝導が達成されることを保証するための、前述の自動化フィードバックループを介して標的神経に提供される刺激の方向、振幅、およびレベルのそのような調節は、重要な特徴の1つである。
【0055】
磁気パルスが、センサ30に実質的に干渉しない場合、システムに供給される電力が保存され得るように、センサ30が刺激野内に直接留置されてもよい。これは、特に、バッテリ駆動システムに重要である。代替として、センサ30はまた、磁場からある距離をおいて留置され、それでも適切に神経刺激を検出してもよい。
【0056】
コイルラップ20の使用方法において、コイル26の振幅および/または始動順序は、磁場が、神経伝導が検出されるまで、強度および/または幅を増加され、その後、印加された刺激が、療法の残りに対して調節されるか、またはその電流レベルに維持されるように徐々に上昇させられてもよい。刺激のレベルもまた、センサ30からのフィードバックと患者の知覚に基づいたフィードバックとの組み合わせを介して制御されてもよい。例えば、患者は、過剰刺激、特に、過剰レベルの筋肉刺激を知覚すると、スイッチを起動してもよい。一事例では、患者は、つま先に痙攣を感じると、または足底全体に感覚異常を経験すると、ボタンを押下するか、あるいはノブを回転させるように要求されてもよい。次いで、患者は、つま先の痙攣または足の感覚異常を感じなくなるまで、継続してボタンを押下するか、あるいはノブを回転された位置に維持すると、印加される刺激のそのレベルが、最適な療法レベルに対応することを示すであろう。その時点から、患者は、システムが最適レベルに維持されたまま、療法が終了されるまで、単に、その足、膝、または他の肢をコイルラップ20内に留保するように指示され得る。患者入力を追加することは、患者治療の間のコイルラップ20の制御を可能にし、それは、患者が、現時点において、センサ30によって論理制御器28に提供されている信号を超えて磁場の強度を自身で調節可能であるからである。
【0057】
1つ以上の神経における伝導を、刺激される神経の伝導経路に沿って検出し、該当する場合にそれを測定することは、標的神経が刺激されたことを確認し、患者に印加される療法の有効性の正確な査定を提供する。筋肉収縮の同時検出もまた、標的神経が刺激されていることを確認し、患者の解剖学的および生理学的特徴に照らして刺激が過剰レベルで印加されていないかどうかに関して、患者または医療提供者に指標を提供し得る。
【0058】
前述に基づいて、コイルラップ20は、外来ベースで、後脛骨神経を介して、一貫したユーザにやさしい周辺神経の標的化および変調、特に、標的陰部神経および仙骨神経叢の標的化ならびに変調を可能にする。複数のコイル26が存在するとき、コイル26は、同時に、または異なるように活性化され、所望の磁場を発生させ得る。コイル26のそれぞれの方向および場所は、医療提供者または患者によって可逆的あるいは不可逆的に調節され、各患者の生体構造に対して印加される場所および療法ニーズをカスタマイズしてもよい。医療提供者が、コイル26のそれぞれのための位置および始動順序を最適化後、患者は、所望の神経を一貫して標的化するように調節されたコイルラップ20とともに帰宅してもよい。本実施形態の一変形例では、自動フィードバックシステムは、初期設定の際、また、連続療法セッションの間、コイルラップ20内のコイル26の始動順序、始動強度、または位置のうちの1つ以上を調節する。
【0059】
要約すると、ある実施形態は、神経伝導に関する情報を論理制御器28にフィードし、論理制御器28が、神経が所望の刺激、いくつかの実施形態では、所望の刺激の量を受信しているかどうかに基づいて、センサ26から受信した情報に従って、コイルラップ20に送信される電流を調整することから成るループの生成を含む。本配設は、標的神経の一貫した反復可能刺激が達成できるため、自宅医療環境内において、比類なきレベルの療法制御および柔軟性をもたらす。患者の生体構造および生理学的変動に従って、コイル26の位置を調節することに加えて、パルス振幅を制御することもまた、同一患者に関する異なる療法セッションの間においても非常に重要となる。例えば、下肢浮腫を有する患者は、脚および足首が腫脹しているか、していないかに基づいて、コイルラップ20を適切に調節する際に、困難に遭遇し、後脛骨神経24(VI療法の場合)に浸透するために要求される電力は、神経の可変深度のために非常に変動する。したがって、センサ26によって提供されるフィードバックを有することは、選択肢ではなく、治療の正確な用量を達成するために必須となる。卓上試験は、本明細書に説明される実施形態に従って構築されるシステムが、非侵襲的に、療法電気刺激に見出されるものに類似する電流を発生し、異なる設定で行うことが可能であることを実証した。
【0060】
次に、図2を参照すると、第2の実施形態が、脛骨神経38を標的化することによって、VIを治療する目的のために、足首36を覆って配置される、コイルラップ34を参照して説明される。本第2の実施形態では、1つ以上のヘルムホルツコイル40が、コイルラップ34内に配置され、脛骨神経38上により狭小に配向された磁場を生成する。本明細書に説明される他のすべての実施形態におけるように、2つ以上のコイル(本実施形態では、2つ以上のヘルムホルツコイル40)が、脛骨神経にわたって、磁束を最適化するために、コイルラップ34内に留置され、コイルラップ34内の異なる位置に配置されてもよい。例えば、2つのヘルムホルツコイルは、コイルラップ34内において、一方が他方と反対に配置されてもよい。
【0061】
ヘルムホルツコイル構成において要求されるように、コイル巻線を共通の縦軸に沿って配設させることによって、脛骨神経38または任意の他の神経のより集中された磁場およびより正確な標的化をもたらす。前述の実施形態におけるように、コイル40の動作は、次に、脛骨神経44内の伝導を監視し、進行中の療法の有効性に関して論理制御器42にフィードバックを生成する、センサ44に接続される、論理制御器42によって制御される。したがって、前述の実施形態におけるように、センサ44と論理制御器42の連結は、脛骨神経38のレベルで測定された結果に従って、コイルラップ34の動作を最適化する。また、前述の実施形態におけるように、論理制御器42によって、ヘルムホルツコイル40に提供される電流のパラメータに対する手動調節もまた、患者または医療提供者によって、手動で行われてもよく、コイルラップ34は、コイルラップ34内のヘルムホルツコイル40の位置が、患者または医療提供者によって手動で、あるいは論理制御器42によって自動的にの、いずれかによって、所望に応じて調節されるように、構築されてもよい。
【0062】
次に、図3を参照すると、第3の実施形態は、後脛骨神経(図示せず)を刺激するために、膝の領域内の患者の膝窩を覆って巻装するために構成される、コイルラップ46を含む。コイルラップ46の構成および構造は、コイルラップ46によって被覆される身体部分を反映するが、コイルの種類、数、および変位(例えば、重複コイルの使用)、コイルと論理制御器の接続、ならびに神経伝導を検出するための1つ以上のセンサ(同様に図示せず)の使用等、コイルラップ46の鍵となるシステム構成要素はすべて、前述の実施形態におけるものに匹敵する。
【0063】
次に、図4を参照すると、第4の実施形態は、足50の少なくとも一部を含有するように構築される、足置きまたは足受台48を含む。1つ以上のコイル52は、受台48内に封入され、センサ54は、脛骨神経55の経路に沿って配置され、脛骨神経55内の伝導を感知し、また、論理制御器56に接続される。コイル52、センサ54、および論理制御器56は、前述の実施形態と同様に、異なって配設されてもよい。
【0064】
受台48は、以下に詳述されるように、種々の材料から作製されてもよく、一体型であってもよく、あるいは中空または半中空構造を有し、受台48内でコイル52の移動を可能にしてもよい。好ましくは、受台48は、刺激コイル52の位置を刺激の面積に整列させる位置において、患者の足首および踵を受台48内に留保させる、人間工学的設計を有する。受台48の設計は、特に、その療法の間、着席したままであることを好む患者に対して、療法の快適な送達を提供し、医療施設内で要求される療法を行う、または、典型的には、医療施設における初期セッションおよび適切な訓練後、受台48を自宅に持ち帰ることを可能にする。その場合、患者は、センサ54を自動的に適用し、刺激を快適なレベルに調節するように訓練されるであろう。
【0065】
図4は、重複するように配置されたコイル52と、刺激部位に対して近位に設置された単一センサパッチ54の使用とを示す。しかしながら、コイル52は、単一コイル、8の字形コイル、四つ葉のクローバー形コイル、ヘルムホルツコイル、改良型ヘルムホルツコイル、または前述のコイルの任意の組み合わせとして、あるいは標的神経に効果的刺激を提供する任意の他のコイル設計として構成されてもよい。加えて、コイル52は、センサ54によって提供されるフィードバックに従って、個々に、連続的に、または同時に、始動されてもよい。
【0066】
本実施形態の一変形例では、センサ54は、必要に応じて、コイル52の刺激パラメータを調節するために、フィードバックを論理制御器56に提供する、伝導性電極パッチを含んでもよい。代替として、センサ54は、患者の皮膚に適用されるか、または受台48の構造内に組み込まれるかのいずれかであるセンサパッチであってもよい。
【0067】
次に、図5を参照すると、第5の実施形態は、1つ以上の伝導性コイル60、1つ以上のセンサ62、および論理制御器64を含有する膝置きまたは膝受台58を含む。本実施形態の構成要素は、受台58の構造および材料、コイル60の性質および変位、センサ62の種類および動作、ならびに論理制御器64の機能および動作に関しては、前述の実施形態を参照して説明されるものに類似する。受台58は、患者の膝窩を標的化し、したがって、脛骨神経66を標的化するように構成される。その点に関して、本実施形態は、図3に例示される実施形態に類似するが、図3の実施形態が、患者が立位にある間に装着され得るラップとして構成される一方、本実施形態は、患者が座位または水平位にある間の治療により好適である受台として構成される。
【0068】
図4に図示される足受台の使用の方法は、図6A−6Dを参照して説明される。図6Aに例示される第1のステップの間、足68は、コイル72への電気電力の流動を管理する論理制御器(図示せず)に接続される1つ以上の伝導性コイル72を含有する、受台70内に配置される。
【0069】
図6Bに例示される第2のステップの間、センサ74は、脛骨神経78または別の標的神経内の伝導性を検出するために、足68または足首76あるいは患者の身体の別の適切な部分に配置される。
【0070】
図6Cに例示される第3のステップの間、医療提供者は、センサ74によって提供される(例えば、計測器77を読むことによって)伝導性測定値を分析し、最初に、神経78内の伝導が検出されるまで、コイル72の設置を調節する。例えば、医療提供者は、ノブ80を回転させ、コイル72が、適切な振幅および強度の磁場が印加され、神経78内に伝導を生じさせるまで、平行移動されるように、レバーを摺動させる、または当技術分野において周知のコイル72のための任意の他の変位システムを作動させてもよい。次いで、コイル72の位置は、神経78内の伝導の最適レベルが達成されるまで、微調整され、療法は、担当医療提供者によって処方される時間の長さの間、継続される。
【0071】
図6Dに例示される第4の随意ステップの間、連続療法セッションのための設定が、医療提供者または患者が、所定の設定を使用して、療法を反復するように、例えば、ノブ80を係止することによって(一実施形態では、ピン81によって)、設定される。代替として、患者は、各療法セッションの要求に応じて、印加される磁場の振幅および/または強度を調節するように訓練されてもよい。
【0072】
本方法は、足受台70に関して説明されているが、同一方法ステップが、異なる構成のコイルラップまたは受台、例えば、前述の図を参照して説明されるコイルラップおよび受台に対して想定されてもよい。
【0073】
代替実施形態では、論理制御器(図示せず)は、初期および連続セッションの間、自動的に、コイル設置を調節し、療法を最適化してもよい。本設定は、より実装が困難であり得るが、また、患者設置の改変または患者の生体構造の変化(例えば、足が腫脹しているとき)に関わらず、各療法セッションの間、標的神経の正確な標的化を提供する。本実施形態では、デバイスは、単に、刺激が感知されるまで、コイル84の配向を変更させる。
【0074】
さらに、コイル84は、単一方向に沿って(例えば、水平に)または複数の方向に沿って、平行移動され、標的神経に対して、コイル84の最も正確な設置を提供してもよい。
【0075】
次に、図4に図示される足受台の使用の第2の方法は、図7を参照して説明される。本第2の方法もまた、可逆的に係止可能な調節可能配向を有する1つ以上のコイル84を採用する、足受台82に関して説明されるが、本方法は、前述の図または他の実施形態を参照して説明されるもの等、身体装着コイルラップとともに同様に実装されてもよい。本方法では、患者または医療提供者は、コイル84の設置を調節し、標的神経89内の伝導性を検出する。
【0076】
コイル84の位置は、異なる方向(例示される実施形態では、水平に平行移動されてもよい)に平行移動されてもよく、神経89内の伝導が、センサ(例えば、感知パッチ86)によって検出されると、初期位置に係止されてもよい。
【0077】
より具体的には、図7Aは、受台82内への足88と、足首90または患者の他の適切な身体部分へのセンサパッチ86の初期設置を例示する。足88の適切な設置が達成された後、ノブ92(または、他の同等デバイス)が採用され、図7Bに示されるように、センサパッチ86によって提供される信号(例えば、神経伝導信号)にも基づいて、コイル84の位置を調節してもよい。
【0078】
図7Cを参照すると、神経伝導が検出された後、コイル84は、適所に係止され、さらに図7Dを参照すると、足受台82は、自宅または医療施設環境におけるさらなる使用のために、コイル84を適所に係止されたまま留保する。したがって、本方法では、患者または医療提供者は、単に、標的神経内の電気伝導が検出されるまで、後方および1つの軸に沿って、コイル84を摺動させることによって、コイル位置を調節するが、全3つの軸に沿った調節も、本実施形態の異なる変形例において可能であってもよい。
【0079】
次に、図8を参照すると、第6の実施形態は、複数のセンサの使用に関する。図8は、足受台98として成形される実施形態を図示するが、以下の説明はまた、受台またはラップ、あるいは別様に成形されるかどうかに関わらず、任意の他の設計にも関することを理解されたい。本明細書に説明される複数のセンサ94は、神経または筋肉刺激によって生じ得る、神経インパルス、筋肉収縮、痙攣等を含む、種々の生理学的変化を検出してもよい。
【0080】
例示されるセンサ94のうちの1つ以上は、刺激される身体領域(例えば、背中、脚、腕、頸部、頭部、胴体等)にわたって採用されてもよく、実際の受台またはラップ内に組み込まれる、あるいは別様に受台またはラップとは別に適用されるかのいずれかであってもよい。
【0081】
センサ94は、神経伝導経路に沿って、受台98の外側の身体に取着され、次いで、療法開始前に、論理制御器(図示せず)に接続される、使い捨ての単回使用EKG式パッチとして構築されてもよい。本配設は、経皮的デバイスとともに存在し得る、感染または他の有害な副作用の危険性を伴わずに、センサ94の密接な身体接触を提供する。センサ94は、刺激療法の開始および監視の療法のために最小されてもよく、より具体的には、センサ94は、療法の開始の際に使用され、磁場の強度を最適化する、および/または受台98内のコイル96の設置を調節してもよい。療法が開始されると、センサ94は、神経伝導の監視を継続し、正確な刺激のレベルが提供されることを保証する。いくつかの理由から、神経伝導が、療法の間に減衰する場合、論理制御器は、自動的に、磁場を調節し、適切な時間の間、適切な療法が送達されることを保証することができる。
【0082】
本実施形態または本明細書に説明される実施形態のいずれかにおけるセンサ94のうちの1つ以上は、誘導技術が、神経または組織を刺激し、ならびに神経または組織に及ぼす刺激の影響を記録することの療法のために使用され得るように、下層神経からインパルスを受信するように設計される、誘導コイルの形態をとってもよい。センサ94のいずれも、センサとデバイスとの間の通信が有効である限り、無線信号、有線信号、無線周波数、Bluetooth(登録商標)、赤外線、超音波、電流回路の直接切替等を含むが、それらに限定されない、1つ以上の接続モードを通して、論理制御器に接続されてもよい。
【0083】
本方法の実装の際、医療提供者は、単に、デバイスを調節するためにセンサ94を使用する、例えば、第1の療法セッションの際、コイル96を適所に係止し、各連続療法セッションの際、センサ94の使用を要求しないように選択してもよい。
【0084】
次に、図9A−9Dを参照すると、身体装着人間工学的アプリケータ被服物として成形される様々な非限定的な実施形態が示される。これらの実施形態はそれぞれ、重複コイルとともに示されるが、任意の構成のコイルが使用されてもよい。図9A−9Dのラップはそれぞれ、コイルラップに対応し、その中に、身体部分が留置されてもよい。これらの被服物は、論理制御器(同様に図示せす)にフィードバックを提供する1つ以上のセンサ(図示せず)を含有するか、またはセンサがそれらの被服物とは別に適用されてもよい。システムはまた、コイルをアプリケータ内に可逆的または不可逆的に係止するために含まれてもよい。
【0085】
より具体的には、図9Aは、コイル100が、膝ラップ102内に埋入され、コネクタ104によって論理制御器(図示せず)に接続される実施形態を例示する。図9Bは、代わりに、コイル106が、腹部被服物、例えば、下着108内に配置され、コイル106がまた、コネクタ110によって論理制御器(図示せず)に接続される実施形態を例示する。マーキング112は、下着108の片側に追加され、ラップ配向を示してもよい。図9Cは、コイル116が、コネクタ118によって論理制御器(図示せず)に接続されるバンド114様の形状のコイルラップを例示する。本実施形態が採用されるとき、バンド114は、身体部分(例えば、腕)に巻装され、当技術分野において周知のシステム、例えば、マジックテープ(登録商標)システム、ストラップおよびバックルシステム、または単に、バンド114の別の部分内の布地または他の材料に係合するためのバンド114の一端に配置されたフックによって適所に留保されてもよい。図9Dは、肩ひも120として成形された実施形態を例示しており、その長さは、バックル122によって調節されてもよく、1つ以上の点に、例えば、示されるように、腕と肩との間の接合部に配置されるコイル124を有する。これらの実施形態はそれぞれ、被服物に連結されてもよく、または被服物とは別に適用されてもよい1つ以上のセンサ(図示せず)を含む。
【0086】
例示されない他の実施形態は、帽子等の頭部装着被服物、頚椎装具等の首装着被服物、および腰部被服物を含むが、それらに限定されない。各被服物およびアプリケータはまた、標的神経または神経に関連して、コイルの適切な設置が確立された後、任意の感知構成要素の使用を要求することなく、前述の係止標的化コイル特徴を利用してもよい。
【0087】
さらに他の実施形態が、図10および11に図示される。これらの実施形態では、神経刺激のエネルギー源は、経皮的針124等の経皮的刺激装置、または電極126等の経表皮的刺激装置等を通して分配される、電気エネルギーである。図10に示されるように、電気パルスコントローラ128は、経皮的針124およびセンサ134の両方に電気的に接続され、所望のフィードバックを提供し、経皮的針134への電力を変調させる。図11の実施形態では、電気パルスコントローラ130は、電極126およびセンサ136の両方に接続され、電気パルスコントローラ128のものに類似する機能を果たす。これらの実施形態では、神経伝導は、刺激の部位から十分に離れた部位で検出され、したがって、直接電気刺激からの交絡干渉に関わらず、神経伝導の検出を可能にし得る。さらに、神経および筋肉の直接電気刺激は、最適療法を提供するように調整され、電極移行または他の電極故障の場合、身体組織の刺激の欠如を報告してもよい。依然として、さらに、これらの実施形態は、信号の制御が、センサによって、信号発生器ループに提供されるため、電力要件の低減を可能にする。
【0088】
示されるように、本明細書に説明される原理に従って構築されるデバイスは、具体的には、一貫した反復可能様式において、後脛骨神経を標的化する、人間工学的ラップまたは受台を採用することによって、非侵襲的様式において、後脛骨神経または他の周辺神経の標的化された精密な刺激を提供することができる。例えば、OABまたはVIを伴う患者では、コイルの新規の可逆的に係止可能な移動および論理制御器−センサループの使用は、1つ以上の標的神経内に実際に誘発される刺激の量および療法に対する患者の応答に従って、場所、振幅、ならびに強度を変動させることができる、磁場の印加を可能にする。本明細書に説明されるある実施形態による装置は、低周波数、高周波数、中周波数、および超高周波数を含む、任意の周波数の刺激を送達してもよく、重複および非重複コイルは、所望の磁場を発生させるために使用されてもよいが、重複またはヘルムホルツコイルは、境界領域を標的化し、より完全な刺激を達成するためのその能力のため、好ましい。
【0089】
本明細書に説明される装置および方法の種々の実施形態の使用を通して治療され得る病気は、OABおよびVIだけではなく、また、肥満、鬱病、尿失禁、便失禁、高血圧、疼痛、背痛、下肢静止不能症候群、ギランバレー症候群、四肢麻痺、対麻痺、糖尿病性神経障害、ジスキネジ、錯感覚、歯科処置による疼痛、変形性膝関節症、麻酔(手術中の鎮痛)、アルツハイマー病、狭心症(心臓病による胸痛)、強直性脊椎炎、背痛、灼熱痛、癌疼痛、慢性疼痛、月経困難症(痛みを伴う月経)、頭痛、片麻痺、片側不全麻痺(体の片側の麻痺)、陣痛、胆石破砕術中の局所麻酔、顔面痛、三叉神経痛、歯ぎしり(歯ぎしり)痛、筋筋膜痛、妊娠による嘔気嘔吐、首および肩痛、骨折による疼痛、肋骨骨折または急性外傷、糖尿病性末梢神経障害、幻肢痛、帯状疱疹後神経痛(帯状疱疹後の疼痛)、術後イレウス(腸閉塞症)、過敏性腸症候群、術後嘔気嘔吐、術後痛、脳卒中後リハビリテーション、リウマチ性関節炎、皮膚潰瘍、脊髄損傷、側頭骨顎関節痛、排尿筋不安定、脊髄性筋萎縮症(小児性)、子宮鏡検査中の疼痛、胃不全麻痺、慢性閉塞性肺疾患リハビリテーション、手根管症候群、軟部組織損傷、多発性硬化症、間欠性跛行、注意欠陥多動性障害(ADHD)、認識機能障害、膝関節置換術の疼痛、アカラシア、アトピー性湿疹、滑液包炎、手根管症候群、認知症、鬱病、口内乾燥症、ジストニア、脳の血流増加、子宮および胎盤の血液かん流の増加、食道けいれん、線維筋痛、骨折痛、ギランバレー症候群、血友病、疱疹、股関節痛、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群、そう痒症、関節痛、陣痛誘発、局部麻酔、月経痛、筋けいれん、筋痙直、筋挫傷または筋肉痛、筋骨格外傷、筋膜性疼痛機能不全症候群、神経損傷、変形性関節症、疼痛用医薬に伴うもの、膵炎、レイノー現象、反復運動損傷、仙骨痛、統合失調症、帯状疱疹、肩関節亜脱臼、鎌状赤血球貧血痛、皮弁虚血(美容整形手術中の)、オディ括約筋障害、スポーツ損傷、静脈血栓症、耳鳴(耳鳴り)、脚不穏症、震え、むち打ち、および神経痛を含む。埋込型神経刺激装置とは対照的に、本療法は、完全に非侵襲であり、永久神経刺激デバイスを埋め込むための大手術を必要としない。さらに、本療法は、電力消費および神経刺激の必要条件に従って送達される療法のレベルを最適化し、専門の医療提供者によって送達されなくてもよいように制御することができる。
【0090】
他の実施形態では、神経刺激は、例えば、侵襲的電気針を標的身体部分に挿入し、変調することによって、電気経表皮的刺激として印加されてもよく、刺激は、正確な刺激のレベルを検出し、および/または維持するために使用される、1つ以上のセンサから、論理制御器に返送される情報に基づいて変調される。経表皮的電気刺激センサは、身体に独立して留置される、またはラップ内に組み込まれてもよく、本種類の療法と本質的に関連付けられる熱傷の危険性と直接関連する、皮膚への電気接続の質に関して、フィードバックを提供してもよい。実際、これらの刺激の方法は、結果として生じる皮膚炎症および潜在的熱傷の危険性のため、最適ではない場合があり、神経障害を有する患者の多くの割当における非常に深刻な問題である。パッチが、経表皮的刺激を監視するために、非常に密接して適用される場合でも、パッチは、依然として、変位され、熱傷を生じさせ得る。さらに、潜在的干渉電気インパルスが、治療部位に発生し、神経伝導の検出に対する雑音環境をもたらし得る。
【0091】
さらに他の実施形態では、埋め込まれたコイルまたは複数のコイルに誘導的に接続される外部コイルまたは複数のコイルが利用されてもよい。これらの実施形態では、人間工学的アプリケータは、ユーザまたは医療提供者によって調節され、外部と埋め込まれたコイルとの間の誘導電力伝送を最適化してもよい。1つ以上のセンサは、相対的コイル位置が最適化されたことのフィードバックを提供するために利用されてもよく、次いで、外部コイルは、人間工学的アプリケータ内の適所に可逆的に係止されてもよい。本実施形態の2つの用途は、埋込可能デバイスを再充電するための電力の伝送と、埋込可能デバイスを起動させるための電力の伝送とに関連する。
【0092】
第1の用途では、埋込式再充電可能デバイスが利用されるとき、外部コイルは、外部コイルによって発生される誘導場によって、埋め込まれたデバイスを再充電するために使用されてもよい。外部コイルは、磁場または確立されている磁気連結の質および程度に関連する他の電気特性によって被る抵抗の量を決定する、回路を含んでもよい。本フィードバックに基づいて、外部コイルの位置は、手動または自動的に調節され、各再充電セッションの間に達成される連結を最適化してもよい。代替として、センサは、埋込式デバイス内に組み込まれてもよく、外部コイルおよび/または無線通信を介して接続された回路に連結する磁気の程度および質を通信し、外部再充電コイルの自動または手動調節のためのフィードバックを提供してもよい。
【0093】
人間工学的アプリケータ内のコイルは、再充電セッションの継続時間の間、適所に可逆的に係止されてもよく、埋込式デバイスはまた、埋込式デバイスが完全に再充電されたことを、外部再充電ユニットに通信し、完了した再充電セッションを終了してもよい。埋め込まれたデバイスの間欠的な再充電を提供することによって、本明細書に説明される種々の実施形態による装置は、埋込式デバイスが、その意図された機能を最適に行うためにより多くの電力を費やすことをできるようにし、バッテリ寿命の保護または延長に関する懸念を低減させる。
【0094】
第2の用途では、電力供給コイルは、印加される磁場によって被る抵抗の量、または達成されている磁気連結の質および程度を反映し得る他の電気特性を決定するための回路を含有してもよい。本フィードバックに基づいて、アプリケータ内の電力供給コイルは、手動または自動的に調節され、各療法セッションの開始時、コイル連結を起動および最適化してもよい。代替として、センサは、埋込式デバイス内に組み込まれ、無線通信を介して、磁気連結の程度および質を外部通信し、次に、電力供給コイルの自動または手動調節のためのフィードバックを提供してもよい。本実施形態の一変形例では、誘導コイルは、後脛骨神経を標的化する針に磁気的に連結されてもよい。
【0095】
VIおよび/またはOABに罹患する患者における、本明細書に説明される実施形態による装置の使用の例示的方法は、以下のステップを含む。
【0096】
患者は、可撓性材料内に含有される伝導性ラップを足首の領域を覆って(または、代替として、膝を覆って)留置し、要求されるパルス磁場を提供する。代替として、患者は、埋入されたコイルを有する、人間工学的足/脚置きまたは受台を使用してもよい。
【0097】
センサ(例えば、センサパッチ)は、神経の経路に沿って、患者の身体に、理想的には、刺激部位に対して近位に留置され、求心性神経刺激を保証し、論理制御器に接続される。
【0098】
医師または医療提供者は、神経伝導が、患者およびセンサフィードバックに基づいて達成されるまで、ラップまたは受台内のコイルを調節する。最適位置が模索され、コイルは、伝導性ラップまたは人間工学的受台内の適所に可逆的に係止され、その後の使用の際、本位置に留保されてもよい。
【0099】
療法セッションの間、論理制御器は、コイルへの電流を提供し、誘導磁場を発生させる。一実施形態では、本磁場は、低振幅から開始し、センサおよび可能性として運動伝導を感じ得る患者によって伝達されるように、神経伝導が閾値レベルを超えるまで、徐々に上昇する。代替として、1つ以上のコイルはまた、刺激が、初期コイル構成によって生じない、または不十分である場合、刺激の被覆面積を増加するように活性化されてもよい。
【0100】
最適刺激は、種々の方法で決定され得、例えば、標的化された組織深度において周波数10−30Hzの方形波の電気信号を生成することが可能な電磁場への曝露を測定することによる。信号の方形波の構成は、フーリエ変換によって生成されてもよく、または任意の方法で生成される傾斜(ramped)電流であってもよい。
【0101】
誘導磁気パルスは、適切な使用の継続時間の間、例えば、15−30分間、継続する。センサは、療法セッション全体の間、適所に存続して、刺激が一貫して生じることを保証し、神経伝導が低下すると適切な補正を提供し得る。論理制御器は、バッテリ等の携帯電源、または従来の壁コンセント等の固定電源のいずれかによって駆動されてもよい。
【0102】
伝導性ラップおよび/または人間工学的受台は、療法刺激が送達されていないとき、典型的には、療法セッションの終了時に身体から除去される。
【0103】
伝導性ラップおよび/または人間工学的受台は、示されるように、時々、例えば、日常的に、センサパッチ(理想的には、使い捨て)とともに再適用され、ステップ4からステップ8が繰り返される。
【0104】
本明細書に説明される発明は、神経、筋肉、皮膚、脈管構造、または人体内の任意の他の器官あるいは組織を含む任意の体内組織に適用されてもよい。さらに、本明細書に説明されるデバイスおよび方法は、刺激源が、電磁場、直流、RF場、赤外線エネルギー、可視光、紫外線光、超音波、または他のエネルギー分配デバイスであるかどうかに関わらず、神経調節に好適な任意の状態を治療するために使用されてもよい。
【0105】
他の実施形態では、図12に示されるように、内科治療を提供するためのエネルギー放出システム210は、筐体214内またはそれに沿って配置される、1つ以上の伝導性コイル212、標的神経内の電気伝導を検出する、あるいは筋肉刺激を検出するように構成される、1つ以上のセンサ216、および/または伝導性コイル212に連結あるいは接続され、任意に、センサ216と通信する、コントローラ218を含む。ある実施形態(図12参照)において、コントローラ218は、筐体214と一体的であり得る。コイル212は、コントローラ218によって発生される電流が、標的神経、例えば、脛骨神経220、標的神経の一部を含有する筋肉または他の身体部分、またはコイル212に近接して位置する、標的神経から分岐する任意の神経を刺激する磁場を発生させるコイル212を通して流されるように構成される。この特定の実施形態では、筐体214は、図4に示されるように、足受台の形態であるが、しかしながら、筐体はまた、可撓性ラップ、被服物、または対象によって使用されるための好適な他の設計の形態であり得る。本明細書に説明される種々の実施形態では、センサは、電圧または電流を検出してもよく、当技術分野において周知の種々の方法または技法を使用して、筐体および/またはコントローラに接続、連結、無線接続、または連結、あるいは別様に通信してもよい。センサは、標的神経を刺激する(図12に示されるように)結果である筋肉刺激を検出するために、筋肉を覆って、または標的神経の伝導を検出するために好適な対象の身体の任意の他の部分を覆って留置されてもよい。
【0106】
図13および16を参照すると、センサは、対象の皮膚表面に取外し可能に取着できる微小針パッチ228の形態をとってもよい。微小針パッチ228は、1つ以上の電極232と、1つ以上の微小針アレイ234を形成する、電極232の表面上に蒸着または配列される1つ以上の微小針235とを有する筐体231を含んでもよい。図13では、微小針パッチ228は、正方形の形状を有し、微小針235は、16X16構成において電極232の底面表面236に配列されてもよい。しかしながら、図14−15に示されるように、微小針パッチは、種々の形状、例えば、円形、楕円形229、長方形230、六角形、および種々のサイズで設計されてもよい。微小針は、特定の使用および針に応じて、種々の配設ならびにパターン(例えば、14X14、12X12等)で配列されてもよい。
【0107】
加えて、微小針は、特定の微小針パッチが利用される場所および送達される治療に応じて、種々の構成ならびに配設で電極表面またはパッチに取着、蒸着、あるいは配列されてもよい。アレイ内に含まれる微小針の数は、可変である。例えば、微小針の数は、約5乃至500、または100乃至400、または約200乃至300、または約256の範囲であってもよい。微小針が、強固な高伝導性材料から構成されるある実施形態において、必要な微小針の数は、より少なくてもよく、約5乃至100、または10乃至50、または5乃至50の範囲であってもよい。しかしながら、微小針が、より高い抵抗金属から構成される場合、例えば、約100乃至500、または約200乃至300、または500より多い、より多い数の針が必要とされてもよい。
【0108】
図18を参照すると、1つ以上の微小針235から構成される微小針アレイ234の拡大図が示されている。微小針235は、基部部分238および上方部分239を含んでもよい。微小針235は、約1乃至400ミクロン、または10乃至400ミクロン、または好ましくは、約100乃至150ミクロンの範囲内の長さ、および約1乃至100ミクロンの範囲内の直径を有してもよい。微小針235は、直径がテーパ状であって、基部部分238から上方部分239へとより大きな直径からより小さな直径となり、微小針の遠位先端240は、好ましくは、尖頭または鋭利である。微小針235の上方部分239は、約10−30ミクロン、または約15乃至25ミクロンの範囲内の直径を有してもよい。任意に、生産の容易性のために、微小針235の基部部分238は、微小針235の遠位先端240または上方部分239より厚くてもよい。ある実施形態において、図17に示されるように、球状部237が、微小針235の遠位先端240に提供され、患者または対象の皮膚内への微小針235の効果的な係留をもたらしてもよい。微小針335は、任意の数の摩擦または把持増加の特徴を含むことができる。例えば、突起、返し、球状部、あるいは粗面化表面または先端を含んでもよい。微小針235は、種々の構成、例えば、直線、屈曲、濾過、中空、または前述の組み合わせをとってもよい。
【0109】
他の実施形態では、微小針は、長さ約480乃至1450ミクロン、幅約160乃至470ミクロン、厚さ約30乃至100ミクロン、および先端角度約20乃至90度を有してもよく、アレイは、5乃至50の微小針を含有することができる。例えば、これらの寸法を有する微小針は、皮下注射針よりも痛みが少ないことが示されている。微小針の長さおよび数は、経験される疼痛のレベルに影響を及ぼす可能性がある。微小針長さおよび/または微小針の数を減少させることは有益であって、さらに疼痛を緩和し、快適性を抵抗するように作用し得る。
【0110】
ある実施形態において、1つ以上の微小針は、微小針が、重層電極または他の表面に電気信号を伝達し得るように伝導性材料を含んでもよい。微小針は、伝導性材料から構築されるか、および/または伝導性材料によって塗膜されてもよい。任意に、微小針は、伝導性材料によって塗膜され、非導電性材料から構築されてもよい。微小針は、種々の材料、例えば、金属、ステンレス鋼、純金またはNI上の金の塗膜、PdまたはPd−Co、Pt、シリコン、二酸化ケイ素、ポリマー、ガラス、生体適合性ポリマー、チタン、銀、または縫合糸材料を使用して加工されてもよい。生分解性ポリマーもまた、微小針の先端が挿入の際に亀裂が入るか、または折れると容易に生分解するように、使用されてもよい。
【0111】
微小針アレイ234は、当業者に周知の任意の種々の製造方法を使用して、構築または加工されてもよい。微小針は、電極の表面に配列、取着、エッチング、または蒸着されてもよい。別の実施形態では、微小針は、電極および微小針を含む微小針パッチが、1つの材料から作製され、耐性があって、安定した微小針パッチを生成するように、シリコン電極からエッチングされるか、またはその上に蒸着されてもよい。
【0112】
図18に示されるように、微小針は、シリコン基板上にミクロンサイズの孔を生成し、KOH溶液を使用して針形状を生成することによって、加工されてもよい。他の実施形態では、微小針は、非導電性材料から作製されてもよいが、依然として、微小針パッチが、対象の皮膚に効果的に接着または取着し得るように、優れた係留特性を提供するように利用されてもよい。
【0113】
ある実施形態において、微小針アレイは、ガラス基板上にSU−8をパターン化し、リソグラフィによって針形状を画定することによって、加工されてもよい。針の先端は、反応性イオンエッチングを使用して、先鋭化することができる。任意に、孔が、例えば、レーザによって、微小針および基部基板を通して、穿通されてもよい。孔は、中心から外れるが、微小針軸に平行に穿通され、針先端下方の針シャフトに沿って、側開口孔内で終端してもよい。所望に応じて、孔は、薬物をカプセル化する、薬物、薬剤、インスリン、タンパク質、ナノ粒子の注射または注入のための微小流体針ボアとしての役割を果たす、もしくは別個に、あるいは電気または磁気療法と組み合わせて使用される、ワクチン等のためのウイルスを送達するための能力を発揮することができる。微小針はまた、その機械的強度を増加させることができる、電気鍍着によって、ニッケルで塗膜されてもよい。
【0114】
ある実施形態において、微小針パッチまたは微小針電極アレイは、そこから、複製が鋳造され、次いで、電気的に活性化される、マスタ構造を加工することによって作製される。例えば、SU−8が、アレイマスクパターンを担持するガラス基板上で回転成形され、焼成され、次いで、背面から曝露され、テーパ状針構造を形成してもよい。微小針は、RIEエッチングによって先鋭化されてもよい。次いで、ADMS(ポリジメチルシロキサン)または類似材料鋳型が、マスタから複製されることができる。PMMA(ポリメタクリル酸メチル)微小針アレイは、溶液流延によって形成され、次いで、鋳型から外される。
【0115】
アレイに電気機能性を提供するために、Ti/Cuシード層が、PMMAアレイ上に蒸着され、エキシマーレーザによってパターン化され、隣接する列を電気的に絶縁してもよい。Ni層(例えば、約15乃至30ミクロン、または20乃至25ミクロン厚)が、構造的剛性を向上させるために、パターン化されたシード層上に電気鍍着されてもよい。アレイへの背面電気接続は、孔を背面エッチングし、孔を通した電気接続を形成することによって、形成されてもよい。
【0116】
別の実施形態では、微小針アレイは、16X16アレイ(すなわち、256針)において配設される。各針は、高さ約400ミクロンを有し、基部直径は、約100ミクロンである。微小針間のピッチは、約250ミクロンであることができる。次いで、微小針アレイは、金属によって塗膜され、電気機能性を提供するように、レーザエッチングされる。任意に、微小針の列は、交互列が、交互電気極性を提供することができるように、相互から電気的に絶縁されることができる。アレイはまた、電力源と接合される。微小針は、ポリマーから作製され、金属によって塗膜され、交互電極として作用するようにエッチングされてもよい。ある実施形態において、列または群毎の微小針の始動順序は、可変である、または交互するように構成されてもよい。
【0117】
ある実施形態において、微小針アレイは、複数のチャネルを有する、1つ以上の微小針を含んでもよい。例えば、多重チャネルシリコン微小針は、神経または他の組織中に生体活性化合物を送達する一方、同時に、ニューロンおよび神経を監視ならびに刺激するように構築されてもよい。
【0118】
図19は、表皮16を被覆する外側角質層15から構成される、皮膚10の断面図を示す。皮膚はまた、真皮18、皮下組織/脂肪12を含み、これらの層は、筋肉組織14を被覆する。図19に示されるように、微小針パッチ228が、対象の皮膚に取着されると、微小針235は、外側絶縁角質層15を穿刺する。微小針パッチ228は、刺激された神経を通過する電流を検出し、検出された電流が、微小針235を通って伝導し、それによって、概して、皮膚の外側10乃至15ミクロンを包含する、低伝導性角質層15を迂回するため、優れた信号を提供することができる。他の実施形態では、微小針235は、角質層15を穿刺するために十分に長いが、神経終末を穿刺しないように十分に短く加工され、したがって、疼痛、感染、または損傷の危険を低減させてもよい。
【0119】
ある実施形態において、微小針は、その対応または重層電極と間接的に接触するように形成される。例えば、微小針パッチは、接着性電極パッドを含んでもよく、伝導性ゲルを利用して、微小針を適所に保持し、微小針の破損または屈曲からの剪断力を防止するのを支援してもよい。
【0120】
ある実施形態において、図20a−20dに示されるように、微小針パッチまたはアプリケータは、単一パッチあるいはアプリケータ上に複数の電極、例えば、正、負、および/または制御あるいは接地電極を含んでもよく、微小針は、適切な電極に伝導するように、複数のアレイ内に群化されるであろう。例えば、図20aおよび20bは、正、負、および制御電極を有する、単一パッチを示し、電極の別個のアレイは、各それぞれの電極と接触する。本配設は、単一パッチを使用して生成されることができる。代替として、図20cに示されるように、2つのパッチが、実装されてもよく、一方は、対応する微小針アレイを伴う、制御電極を含み、対応する微小針アレイを伴う、正および負電極を含む。種々の電極は、互換性があり得る。代替として、図20dに示されるように、3つのパッチが、実装されてもよく、それぞれ、対応する微小針アレイを伴う、別個の電極(制御、正、または負)を有する。使用時、ある実施形態において、制御電極は、骨の上方あるいは近傍に取着されてもよい一方、正および/または負電極は、神経あるいは筋肉の上方に取着されてもよい。
【0121】
再度、図12を参照すると、エネルギー放出システム210は、種々の病状、例えば、とりわけ、尿失禁、下肢静止不能症候群、および便失禁を治療または防止するために使用されることができる。エネルギー放出システム210は、筐体214内またはそれに沿って配置される、1つ以上の伝導性コイル212、標的神経内の電気伝導を検出する、または筋肉刺激を検出するように構成される、1つ以上のセンサ216、および伝導性コイル212に連結され、任意に、センサ216と通信する、コントローラ218を含む。コイル212は、コントローラ218によって発生される電流が、標的神経、例えば、脛骨神経220、筋肉、または標的神経の一部を含有する他の身体部分、あるいはコイル212に近接して位置する、標的神経から分岐する任意の神経を刺激する、磁場を発生させる、コイル212を通過させられるように、構成される。本特定の実施形態では、筐体214は、図4に示されるように、足受台の形態であるが、しかしながら、筐体はまた、可撓性ラップ、被服物、または対象によって使用されるために好適な他の設計の形態であり得る。
【0122】
再度、図12を参照すると、エネルギー放出システム210は、種々の病状、例えば、尿失禁、下肢静止不能症候群、または便失禁を治療あるいは防止するために使用されてもよい。ある実施形態において、エネルギー放出システム210を使用する方法は、患者の身体の第1の部分内の後脛骨神経220が、筐体内またはそれに沿って設置される、1つ以上の伝導性コイル212に近接するように、筐体214に対して、患者の身の第1の部分体、例えば、足、足首、または脚の設置を含む。本特定の実施形態では、患者の足は、足受台215の形態である、筐体内に設置される。微小針パッチ228の形態のセンサは、任意に、後脛骨神経220に近接する、患者の身体の第2の部分に沿って設置されてもよい。本特定の実施形態では、微小針パッチ228は、筋肉を覆って、患者の足に取着され、筋肉刺激を検出する。代替として、パッチは、患者のいずれかの場所、例えば、コイル212に近接し、その上流にある、後脛骨神経220に近接する脚上に留置され得る。微小針パッチ228は、前述のように、1つ以上の微小針アレイおよび1つ以上の電極から成ってもよい。
【0123】
患者の足が、適所にあって、微小針パッチ228(例えば、伝導性微小針パッチ)が、適所に置かれると、電流は、コントローラ218から、コイル212を通って通過し、その結果、コイル212は、後脛骨神経220に集中される、磁場を発生する。磁場は、脛骨神経220を刺激し、脛骨神経220に沿って流動し、その仙骨または陰部神経根へと、その長さに沿って拡散する、電流を発生させる。微小針パッチ228は、対応する筋肉刺激、または痙攣、あるいは刺激された後脛骨神経を通る電気伝導を検出する。検出に応じて、微小針アレイは、微小針パッチ228の重層電極へと電気信号を伝導および伝送してもよい。信号は、一体型または別個のコントローラあるいはデバイスであることができる、コントローラ218、もしくはコントローラ218に連結される別個のコントローラに伝送されてもよい。次いで、コントローラは、微小針パッチ228から受信した信号に基づいて、(電流または磁場を調節するために)変動または調節され、後脛骨神経220の適切な伝導が生じ、治療の適切かつ正確な用量が受容されていることを保証することができる。センサの利用が示されるが、また、システムが、センサを伴なわずに使用されることも想定される。
【0124】
図21を参照すると、図12を参照して前述のエネルギー放出システム210の使用の方法は、伝導性微小針パッチ228が、求心性後脛骨神経220を覆って、近接して、または近位に、すなわち、患者の膝の後方に留置されるように、変更されてもよい。本位置では、伝導性微小針パッチ228は、求心性後脛骨神経を通る電気伝導を検出する、すなわち、後脛骨神経を通って、脳および脊髄まで戻って伝わる電気信号を検出する、または対応する筋肉刺激を検出してもよい。微小針パッチ228は、コントローラ218またはコントローラ218に連結された別個のコントローラに信号を送信する。次いで、コントローラは、微小針パッチ228から受信した信号に基づいて、変動または調節され、後脛骨神経220の適切な伝導または刺激が生じ、治療の適切かつ正確な用量が送達されていることを保証することができる。
【0125】
エネルギー放出システム210内で利用されるセンサは、前述のように、微小針パッチ228であってもよく、あるいは任意に、センサは、当技術分野において周知であるか、または本明細書に説明される実施形態のいずれかに記載されるセンサタイプ(例えば、EKGセンサ)であってもよい。また、エネルギー放出システム250は、センサを伴わずに利用されることがきることが想定される。任意に、センサは、1つ以上の伝導性コイルとともに、筐体、例えば、足受台内またはそれに沿って、設置される、あるいは筐体または伝導性コイルから離れた部位に設置されてもよい。
【0126】
ある実施形態において、エネルギー放出システム210は、任意に、標的神経または筋肉に近接して設置され、標的神経または筋肉に付加的あるいは補助的電気もしくは磁気刺激を提供することができる、1つ以上の伝導性微小針パッチを含んでもよい。
【0127】
図22を参照すると、図12を参照して前述のエネルギー放出システム210は、エネルギー放出システム260を生成するように変更されてもよい。エネルギー放出システム260はさらに、1つ以上の経皮的電極針262または他の針、あるいはコントローラ218に連結され、前記標的神経または刺激部位に近接する対象の身体に挿入される端部を有する、他の経皮的電極を含む。経皮的電極針262は、1つ以上の伝導性コイル212に誘導的に連結される。使用時、患者の身体の第1の部分、例えば、足、足首、または脚は、患者の身体の第1の部分内に位置する、標的神経、例えば、後脛骨神経220が、筐体214内またはそれに沿って配置される、1つ以上の伝導性コイル212に近接するように、筐体214、例えば、足受台215に対して、設置される。伝導性コイル212は、選択された刺激部位261に対して、近接して、任意に、下流または遠位に、設置される。経皮的電極針262は、先端が刺激される刺激部位または標的神経に近接する位置および深度まで、皮膚を通して挿入される。コントローラ218が、起動され、電流が、伝導性コイル212を通過する。結果として生じる磁場は、矢印iによって示されるように、伝導性コイル212から内部経皮的電極針262まで通過させることによって、内部刺激部位261を横断する電流を発生させる。また、経皮的電極針は、発生した磁場内に設置されてもよく、それによって、磁場は、標的神経を刺激する、または内部刺激部位を横断する、電流を経皮的電極内に発生させる。任意に、電流は、コントローラ218から伝導性コイル212を通って、および/またはコントローラ218から経皮的電極針262を通って通過され、電流がコイルと針との間を通過するのに伴って、内部刺激部位を横断してもよい。
【0128】
エネルギー放出システム260では、伝導性コイル212と経皮的電極針262との間に発生される、電流密度および後続電場強度は、従来の経皮的刺激装置によって発生されるものより大きい。より大きな電場強度は、伝導性コイル212および経皮的電極針262のための部位選定をより容易にする。さらに、皮膚の表面を通る負荷インピーダンスは、内部インピーダンスを遥かに上回り、したがって、比較的に高い負荷インピーダンスは、高電流パルスのため、組織および神経への損傷の可能性を低減させる。
【0129】
再度、図22を参照すると、本明細書に説明されるエネルギー放出システムのいずかにおいて使用するための経皮的電極針は、種々の設計を含んでもよい。例えば、経皮的電極針262は、金属またはプラスチックハンドル263を含み、ユーザのための安全な把持を提供する一方、ユーザへのショックの危険性を最小にしてもよい。針先端は、針先端から約0.5乃至10mmまたは約2.0mm延在し得る、末端部分264を有することができ、医療グレードのステンレス鋼または他の生体適合性金属から構築されてもよい。針の直径は、挿入の際、外傷を最小にするように小さく(約0.25mm未満)あることができる。任意に、針262は、露出した先端面積264を除き、Teflonまたは類似絶縁材料265によって塗膜されることができる。これは、より精密な動作のために、先端により高い電場密度を可能にする。露出した針先端面積264は、炎症または疼痛を生じさせ得る、高過ぎる局所電場をもたらさないように、十分に大きな表面積を有するべきである。
【0130】
別の実施形態では、図23に示されるように、経皮的電極針272が、エネルギー放出システム260において使用されてもよい。経皮的電極針272は、医療グレードのステンレス鋼または他の生体適合性伝導性金属から構築されてもよい。経皮的電極針272は、刺激される事前に選択された内部刺激部位または標的神経に近接して、患者の身体内に挿入するための第1の端部276、および第2の端部277を含む。針電極272のサイズは、挿入の際の外傷を最小にするように、好ましくは、小さく、例えば、34G針電極(0.22x10mm)である。経皮的電極針272はまた、伝導性アダプタ、例えば、伝導性テープ部材273を含んでもよい。テープ部材273は、伝導性接着性部分274および伝導性非接着性部分275を含む。代替として、アダプタは、伝導性クリップを含んでもよい。針電極272の第2の端部277は、好ましくは、拡大部分を含み、伝導性テープ部材273をそこにより容易に接着可能にする。経皮的針電極272が適切に設置されたことが決定されると、針は、針電極の第2の端部277上に伝導性テープ部材272の接着性部分274の両端を折重し、それによって、その間に電気接続を形成することによって、伝導性テープ部材273に固定して接着される。経皮的針電極272は、伝導性テープ部材273を介して、コントローラ218に電気的に連結される。当業者に周知の種々の他の埋込式または挿入可能電極針もまた、前述のシステムにおいて利用されてもよい。
【0131】
前述のように、かつ図22−23に示されるように、エネルギー放出システム260のある実施形態において、伝導性微小針パッチ228等のセンサ216は、刺激された後脛骨神経220を通る電気伝導を検出する、または筋肉刺激を検出し、信号をコントローラ218に伝送するために利用されてもよい。信号は、コントローラ218、別個のコントローラまたはデバイス、あるいはコントローラ218に連結された別個のコントローラに伝送されてもよい。次いで、コントローラは、微小針パッチ228からの信号に基づいて、変更または調節され、後脛骨神経220の適切な伝導が生じ、適切かつ正確な用量の治療が受信されていることを保証することができる。また、エネルギーシステム260は、センサ216を伴わずに利用されてもよいことが想定され、例えば、図24−25を参照されたい。任意に、他の種類のセンサが、本明細書に説明される他のセンサおよび当業者に周知のセンサ等、微小針パッチセンサの代わりに使用されてもよい。センサは、標的神経の伝導を検出するために好適な対象の身体の一部を覆って(例えば、示されるように、脚に)、または標的神経の刺激から生じる筋肉刺激を検出するように、筋肉を覆って、留置されてもよい。
【0132】
ある実施形態において、図26に示されるように、内科治療を提供するためのエネルギー放出システム250は、1つ以上の電極の表面上に蒸着される1つ以上の微小針アレイを有する、微小針パッチ252(例えば、伝導性微小針パッチ)、標的神経内の電気伝導を検出する、または筋肉刺激を検出するように構成される、1つ以上のセンサ221、および微小針パッチ252に連結され、センサ221と通信する、コントローラ218を含む。微小針パッチ252は、コントローラ218によって発生される電流が、微小針パッチ252を通過し、磁場を発生させる、あるいは標的神経、例えば、脛骨神経220、標的神経の一部を含有する筋肉または他の身体部分、あるいは微小針パッチ252に近接して位置する、標的神経から分岐する任意の神経に電気または磁気刺激を送達もしくは発生させるように構成される。
【0133】
図26を参照すると、エネルギー放出システム250を使用する方法は、患者の身体の第1の部分内の後脛骨神経220に近接して、患者の身体の第1の部分、例えば、足、足首、または脚上に伝導性微小針パッチ252を留置するステップを含んでもよい。センサ221は、後脛骨神経220に近接して、患者の身体の第2の部分に沿って設置される。本特定の実施形態では、センサ216は、伝導性微小針パッチ252の近位かつ上流の後脛骨神経220に近接して、患者の脚に取着される。伝導性微小針パッチ252は、前述の実施形態に説明されるように、1つ以上の微小針アレイおよび1つ以上の電極から構成される。
【0134】
伝導性微小針パッチ252およびセンサ221が、適所に置かれると、電流が、コントローラ218から、伝導性微小針パッチ252を通って通過し、後脛骨神経220の電気刺激をもたらす。代替として、微小針アレイは、微小針パッチ252が、電気刺激を伴わずに、前述の実施形態に説明される1つ以上のコイルと類似する様式において、脛骨神経220を刺激する磁場を発生させるように、絶縁される、または非導電性材料から構築されてもよい。刺激が、電気または磁気であるかどうかに関わらず、いずれの刺激も、その仙骨または陰部神経根まで、脛骨神経220に沿って流動し、その長さに沿って拡散する、電流を発生させるであろう。センサ221は、刺激された後脛骨神経220を通る電気伝導を検出し、次いで、信号をコントローラ218に伝送する。ある実施形態において、センサは、微小針パッチセンサの形態であってもよい。信号は、コントローラ218、別個のコントローラまたはデバイス、あるいはコントローラ218に連結される別個のコントローラに伝送されてもよい。次いで、コントローラは、センサ221空の信号に基づいて、変更または調節され、後脛骨神経220の適切な伝導が生じ、適切かつ正確な用量の治療が受信されていることを保証することができる。
【0135】
エネルギー放出システム250において利用されるセンサは、他の実施形態に関して、前述の種類のセンサであってもよい。任意に、例えば、センサは、微小針パッチであってもよい。また、エネルギー放出システム250は、センサを伴わずに利用されることもできることが想定される。
【0136】
ある実施形態において、エネルギー放出システム250は、任意に、標的神経または筋肉に近接して設置され、標的神経または筋肉の付加的または補助的刺激を提供することができる、筐体内またはそれに沿って配置される、1つ以上の伝導性コイルを含んでもよい。
【0137】
図27を参照すると、図26を参照して前述のエネルギー放出システム250は、エネルギー放出システム280を生成するように変更されてもよい。エネルギー放出システム280はさらに、コントローラ218に連結され、前記標的神経に近接して、対象の身体内に挿入可能な端部を有する、1つ以上の経皮的電極針262を含む。任意に、電極針は、天然開口等の対象の開口または開放部に挿入可能なように、非経皮的であってもよい。経皮的電極針262は、伝導性微小針パッチ252に誘導的に連結される。使用時、微小針パッチ252は、患者の身体の第1の部分内かつ選択された刺激部位261の下流または遠位の後脛骨神経220に近接して、患者の身体の第1の部分、例えば、足、足首、または脚上に留置される。経皮的電極針262は、先端を刺激される標的神経に近接させる位置および深度まで、皮膚を通して挿入される。
【0138】
コントローラ218が起動され、電流が、微小針パッチ252を通って通過し、矢印iに示されるように、微小針パッチ252から内部経皮的電極針262に通過することによって、内部刺激部位261を横断する。微小針パッチ252を通過する電流はまた、電流を発生させることができる磁場を発生させ、微小針パッチ252から内部経皮的電極針262に通過することによって、内部刺激部位261を横断してもよい。また、経皮的電極針は、発生された磁場内に設置されてもよく、それによって、磁場が、標的神経を刺激し、内部刺激部位を横断する、電流を経皮的電極内に発生させる。任意に、電流は、コントローラ218から微小針パッチ252を通って、および/またはコントローラ218から経皮的電極針262を通って通過され、電流がパッチと針との間を通過するのに伴って、内部刺激部位を横断してもよい。
【0139】
図28を参照すると、エネルギー放出システム280は、経皮的電極針262の代わりに、経皮的電極針272を使用することによって、修正されてもよい。経皮的電極針272は、図23に関して前述のように、構築され、機能するであろう。当業者に周知の種々の他の埋込式または挿入可能電極針もまた、前述のシステムにおいて利用されてもよい。加えて、エネルギー放出システム280は、電気または磁気刺激が、必要に応じて調節されることができるように、センサを利用して、刺激された後脛骨神経220を通る電気伝導を検出し、検出された伝導を示す対応する信号をコントローラ218または他のデバイスに送信してもよい。センサは、センサ221であってもよく、または任意に、センサは、微小針パッチであってもよい。また、エネルギー放出システム280は、センサを伴わずに利用されることができることも想定される。センサは、標的神経の伝導を検出するために好適な対象の身体の一部を覆って(例えば、示されるように、脚上に)、または標的神経の刺激から生じる筋肉刺激を検出するように、筋肉を覆って留置されてもよい。
【0140】
前述のシステムのいずれにおいても、センサがまた、エネルギー放出デバイス、例えば、伝導性コイルまたは伝導性微小針パッチに連結または接続される、あるいは別様にそれと通信する、実施形態も想定される。
【0141】
ある実施形態において、微小針パッチのうちの1つ以上の微小針は、微小針が、電気信号を重層電極または他の表面に伝送し得るように、伝導性材料を含んでもよい。微小針は、伝導性材料から構成されるか、および/または伝導性材料によって塗膜されてもよい。任意に、微小針は、伝導性材料によって塗膜され、非導電性材料から構築されてもよい。微小針は、種々の材料、例えば、金属、ステンレス鋼、純金またはNI上の金の塗膜、PdまたはPd−Co、Pt、シリコン、二酸化ケイ素、ポリマー、ガラス、生体適合性ポリマー、チタン、銀、または縫合糸材料を使用して加工されてもよい。生分解性ポリマーもまた、微小針の先端が、挿入の際、亀裂が入る、または折れる場合、容易に生分解するように、使用されてもよい。任意に、微小針パッチは、非導電性であってもよい。
【0142】
ある実施形態において、改良された伝導率または伝導のための電極パッチが、提供される。パッチは、第1の表面および/または第2の表面を有する、少なくとも1つの電極を含むことができる。電極は、任意に、種々の他の材料または接着性材料に取着されてもよい。微小針のアレイは、電極の表面に蒸着される、あるいはパッチまたは他の材料に取着され、間接的もしくは直接、電極に接続されてもよい。微小針のアレイは、伝導性材料を含んでもよい。そのようなパッチは、筋肉刺激または電気伝導率を検出するか、あるいは電気刺激または磁場を、例えば、標的神経に提供もしくは送達するためのセンサとして使用されてもよく、任意に、本明細書に説明される実施形態のいずれかにおいて、あるいは改良された伝導率または伝導が所望される任意の用途において使用されてもよい。微小針は、単純アブレーションおよび他の技法と比較して、インピーダンスの改良された低減をもたらし、疼痛が少なく、患者にとってより快適である。
【0143】
ある実施形態において、皮膚において感知され、微小針パッチまたは微小針アレイによって検出あるいは伝導可能な典型的電圧は、約1乃至400マイクロボルトまたは約10乃至300マイクロボルトの範囲であってもよい。
【0144】
ある実施形態において、本明細書に説明されるエネルギー放出システムを利用して、尿失禁または種々の骨盤底障害を伴う対象を治療する方法が想定される。尿失禁と関連付けられる症状が、観察、検出、または診断されてもよい。1つ以上のエネルギー発生器、例えば、1つ以上の伝導性コイルまたは1つ以上の微小針パッチを有するエネルギー放出デバイスは、標的神経、例えば、脛骨または後脛骨神経、あるいは膝窩または仙骨神経、もしくは対象または患者の身体の第1の部分に沿った対象または患者のそれらの側枝に近接して設置されてもよい。対象は、尿失禁と関連付けられる症状を呈してもよく、または呈していなくてもよい。伝導性コイルの場合、コイルは、足または膝受台等の筐体内あるいはそれに沿って設置されてもよく、足または脚は、その中に設置されてもよい。微小針パッチの場合、パッチは、対象の皮膚に取着されてもよい。任意に、方法は、身体の第1の部分内の標的神経が、エネルギー放出デバイス内またはそれに沿って配置される、少なくとも1つのエネルギー発生器に近接するように、エネルギー放出デバイスに対して、尿失禁と関連付けられる症状を呈する、対象の身体の第1の部分を設置するステップを伴う。
【0145】
次いで、電流は、エネルギー発生器を通って通過し、エネルギー、例えば、脛骨または後脛骨神経あるいはそれらの側枝に集中される磁気または電磁場、あるいは電気または磁気エネルギー、もしくは刺激を産生、発生、または送達する。これは、次に、陰部神経、仙骨神経叢、または骨盤底内の他の神経の刺激を生じさせてもよい。種々の筋肉、括約筋、神経、器官、ならびに尿管および膀胱の導管に分布する種々の神経は、直接または間接的に、刺激されてもよい。ある実施形態において、電流は、後脛骨神経を刺激する、磁気または電磁場を発生される、1つ以上のコイルを通過させられる。ある実施形態において、対象の身体の第1の部分に対するコイルの設置は、必要に応じて、後脛骨神経上に磁場を再集中させるように調節されてもよい。ある実施形態において、電流は、微小針パッチを通過され、電気または磁気刺激あるいは場を発生もしくは送達する。対象の身体の第1の部分に対する微小針パッチの設置は、必要に応じて、後脛骨神経上に電気または磁気刺激あるいは電場を再集中させるように調節されてもよい。
【0146】
任意に、標的神経、例えば、後脛骨神経を通る電気伝導、または筋肉刺激は、少なくとも1つのセンサを介して検出されることができる。伝導性センサは、対象の身体の第2の部分に沿って、後脛骨神経に近接して設置されてもよい。任意に、センサは、神経刺激から生じる筋肉刺激または痙攣を検出するように、対応する筋肉を覆って設置されてもよい。任意に、電気伝導は身体の第1の部分と異なる、対象の身体の第2の部分に沿って検出される。任意に、センサは、微小針パッチの形態である。ある実施形態において、センサは、求心性後脛骨神経に沿って電気伝導を検出するように、対象の膝の背後に、あるいは患者の脚または足の別の部分に設置されてもよい。他の実施形態では、センサは、1つ以上の伝導性コイルとともに、筐体内またはそれに沿って、設置されてもよい。
【0147】
センサが使用される場合、信号は、センサから受信され、信号は、標的神経、例えば、後脛骨神経の電気伝導を示す。電流は、エネルギー発生器と通信するコントローラを使用して、調節または変動されてもよい。調節は、伝導率の適切なレベルおよび神経または筋肉刺激の適切なレベルを達成することによって、尿失禁の適切な治療を最適化あるいは保証するために、伝導性センサによって検出された神経もしくは筋肉刺激に応答して、行われてもよい。電流、周波数、磁場、治療持続時間等のための適切なレベルは、尿失禁と関連付けられる症状の観察または検出される軽減または防止をもたらす、レベルである。センサが使用されない場合、治療もまた投与され、適切なレベルおよびパラメータは、症状の緩和または防止を観察あるいは検出することを通して達成され得る。これらの症状の実施例は、泌尿器機能の制御不能、尿漏、および膀胱制御の喪失を含むが、それらに限定されない。
【0148】
ある実施形態において、発生された磁場、電気、または磁気刺激の振幅、周波数、方向、あるいはコイルまたは微小針アレイを構成する微小針の始動順序は、調節されてもよい。任意に、電流は、患者における筋肉応答に従って変動されてもよい。したがって、尿失禁を治療するために、磁場または電気刺激は、所望の効果(例えば、症状の緩和)が達成されるまで、対象または患者に印加される。
【0149】
ある実施形態において、本明細書に説明されるエネルギー放出システムを利用して、便失禁を伴う対象を治療する方法が想定される。便失禁と関連付けられる症状が、観察、検出、または診断されてもよい。1つ以上のエネルギー発生器を有するエネルギー放出デバイス、例えば、1つ以上の伝導性コイルまたは1つ以上の微小針パッチは、標的神経、例えば、脛骨または後脛骨神経、あるいは膝窩または仙骨神経、もしくは対象の身体の第1の部分に沿った対象のその側枝に近接して設置されてもよい。対象は、便失禁と関連付けられる症状を呈していても、または呈していなくてもよい。伝導性コイルの場合、コイルは、足または膝受台等の筐体内またはそれに沿って設置されてもよく、足または脚は、その中に設置されてもよい。微小針パッチの場合、パッチは、対象の皮膚に取着されてもよい。任意に、方法は、身体の第1の部分内の標的神経が、エネルギー放出デバイス内またはそれに沿って配置される少なくとも1つのエネルギー発生器に近接するように、エネルギー放出デバイスに対して、便失禁と関連付けられる症状を呈する対象の身体の第1の部分を設置するステップを伴う。
【0150】
次いで、電流は、エネルギー、例えば、脛骨または後脛骨神経あるいはその側枝上に集中される、磁気または電磁場、あるいは電気または磁気エネルギー、もしくは刺激を産生、発生、または送達するように、エネルギー発生器を通過させられる。これは、次に、陰部神経、仙骨神経叢、または骨盤底内の神経の刺激を生じさせる。種々の筋肉、括約筋、直腸、神経、器官、ならびに排便、便意制御、および腸と関連付けられた導管に分布する種々の神経は、直接または間接的に、刺激されてもよい。任意に、電流は、後脛骨神経を刺激する、磁気または電磁場を発生させる、1つ以上のコイルを通過させられる。ある実施形態において、対象の身体の第1の部分に対するコイルの設置は、必要に応じて、後脛骨神経上に磁場を再集中するように調節されてもよい。ある実施形態において、電流は、微小針パッチを通過され、電気または磁気刺激あるいは場を発生もしくは送達する。対象の身体の第1の部分に対する微小針パッチの設置は、必要に応じて、後脛骨神経上に電気または磁気刺激あるいは場を再集中するように調節されてもよい。
【0151】
任意に、標的神経、例えば、後脛骨神経を通る電気伝導、または筋肉刺激は、少なくとも1つのセンサを介して、検出されることができる。伝導性センサは、対象の身体の第2の部分に沿って、後脛骨神経に近接して、設置されてもよい。任意に、センサは、神経刺激から生じる筋肉刺激または痙攣を検出するように、対応する筋肉を覆って、設置されてもよい。任意に、電気伝導は、身体の第1の部分と異なる対象の身体の第2の部分に沿って検出される。任意に、センサは、微小針パッチの形態である。ある実施形態において、センサは、求心性後脛骨神経に沿って電気伝導を検出するように、対象の膝の背後、あるいは患者の脚または足の別の部分に設置されてもよい。他の実施形態では、センサは、1つ以上の伝導性コイルとともに、筐体内またはそれに沿って、設置されてもよい。
【0152】
センサが使用される場合、信号は、センサから受信され、信号は、後脛骨神経の電気伝導を示す。電流は、エネルギー発生器と通信する、コントローラを使用して、調節または変動されてもよい。調節は、適切なレベルの伝導率および適切なレベルの神経または筋肉刺激を達成することによって、便失禁の適切な治療を最適化または保証するために、伝導性センサによって検出された神経または筋肉刺激に応答して、行われてもよい。電流、周波数、磁場、治療持続時間等のための適切なレベルは、便失禁と関連付けられる症状の観察または検出された軽減あるいは防止をもたらす、レベルである。センサが使用されない場合、治療もまた投与され、適切なレベルおよびパラメータは、症状の緩和または防止を観察あるいは検出することを通して達成され得る。これらの症状の実施例は、直腸内に便を留保する自主的管理の喪失、便意制御の喪失、排便の制御不能、および便漏を含むが、それらに限定されない。
【0153】
ある実施形態において、発生された磁場、電気、または磁気刺激の振幅、周波数、方向、あるいはコイルまたは微小針アレイを構成する微小針の始動順序は、調節されてもよい。任意に、電流は、患者における筋肉応答に従って、変動されてもよい。したがって、便失禁を治療するために、磁場または電気刺激は、所望の効果(例えば、症状の緩和)が達成されるまで、対象または患者に印加される。
【0154】
ある実施形態において、本明細書に説明されるエネルギー放出システムを利用して、下肢静止不能症候群を伴う対象を治療する方法が、想定される。下肢静止不能症候群(RLSまたはエクボム症候群)に罹患する犠牲者は、座位または立位のままじっとしていることが不可能である。移動体、例えば、車、飛行機、電車内、あるいは長い会議、広義、映画、または他の講演に出席する等、運動不穏状態を維持し、限定された認知刺激を要求する活動は、不可能ではないにしても、困難となる。これらの感覚は、夜間、より深刻となり、RLS患者は、事実上、睡眠が困難となり、その生活の質の低下がもたらされる。運動の衝動は、休息の間に増加するが、歩行等の運動によって、完全に消失される。しかしながら、運動を停止すると、症状は、その強さを増して、復活する。RLS患者が、じっとしたまま横たわるよう強制される場合、症状は、荷重バネのように蓄積し続け、最終的に、脚は、無意識に動き、症状を直ちに緩和させる。
【0155】
したがって、下肢静止不能症候群と関連付けられる症状が、観察、検出、または診断されてもよい。1つ以上のエネルギー発生器を有するエネルギー放出デバイス、例えば、1つ以上の伝導性コイルまたは1つ以上の微小針パッチは、対象の身体の第1の部分に沿った対象の標的神経、例えば、脛骨または後脛骨神経、あるいは膝窩または仙骨神経、もしくは下肢静止不能症候群と関連付けられるその側枝または他の神経に近接して、設置されてもよい。対象は、下肢静止不能症候群と関連付けられる症状を呈していても、または呈していなくてもよい。伝導性コイルの場合、コイルは、足または膝受台等の筐体内またはそれに沿って、設置されてもよく、足または脚は、その中に設置されてもよい。微小針パッチの場合、パッチは、対象の皮膚に取着されてもよい。任意に、方法は、身体の第1の部分内の標的神経が、エネルギー放出デバイス内またはそれに沿って配置される、少なくとも1つのエネルギー発生器に近接するように、エネルギー放出デバイスに対して、下肢静止不能症候群と関連付けられる症状を呈する、対象の身体の第1の部分を設置するステップを伴う。
【0156】
次いで、電流は、エネルギー、例えば、下肢静止不能症候群と関連付けられた脛骨または後脛骨神経あるいはその側枝または他の神経上に集中される、磁場または電気、あるいは磁気エネルギーまたは刺激を産生、発生、または送達するように、エネルギー発生器を通過させられる。これは、次に、下肢静止不能症候群と関連付けられた種々の筋肉、神経、または器官に分布する、陰部神経、仙骨神経叢、または他の神経の刺激を生じさせる。種々の神経は、直接または間接的に、刺激されてもよい。任意に、電流は、後脛骨神経を刺激する、磁気または電磁場を発生させる、1つ以上のコイルを通過させられる。ある実施形態において、対象の身体の第1の部分に対するコイルの設置は、必要に応じて、後脛骨神経上に磁場を再集中するように調節されてもよい。ある実施形態において、電流は、微小針パッチを通過され、電気または磁気刺激あるいは場を発生もしくは送達する。対象の身体の第1の部分に対する微小針パッチの設置は、必要に応じて、後脛骨神経上に電気または磁気刺激あるいは場を再集中するように調節されてもよい。
【0157】
任意に、標的神経、例えば、後脛骨神経を通る電気伝導、または筋肉刺激は、少なくとも1つのセンサを介して、検出されることができる。伝導性センサは、対象の身体の第2の部分に沿って、後脛骨神経に近接して、設置されてもよい。任意に、センサは、神経刺激から生じる筋肉刺激または痙攣を検出するように、対応する筋肉を覆って、設置されてもよい。任意に、電気伝導は、身体の第1の部分と異なる対象の身体の第2の部分に沿って検出される。任意に、センサは、微小針パッチの形態である。ある実施形態において、センサは、求心性後脛骨神経に沿って電気伝導を検出するように、対象の膝の背後、あるいは患者の脚または足の別の部分に設置されてもよい。他の実施形態では、センサは、1つ以上の伝導性コイルとともに、筐体内またはそれに沿って、設置されてもよい。
【0158】
センサが使用される場合、信号は、センサから受信され、信号は、標的神経、例えば、後脛骨神経の電気伝導を示す。電流は、エネルギー発生器と通信する、コントローラを使用して、調節または変動されてもよい。調節は、適切なレベルの伝導率および適切なレベルの神経または筋肉刺激を達成することによって、下肢静止不能症候群の適切な治療を最適化または保証するために、伝導性センサによって検出された神経または筋肉刺激に応答して、行われてもよい。電流、周波数、磁場、治療持続時間等のための適切なレベルは、下肢静止不能症候群と関連付けられる症状の観察または検出された軽減あるいは防止をもたらす、レベルである。センサが使用されない場合、治療もまた投与され、適切なレベルおよびパラメータは、症状の緩和または防止を観察あるいは検出することを通して達成され得る。これらの症状の実施例は、肢の不快感、通常、脚の抑え難い運動衝動、運動不穏状態、休息による症状の復元または悪化、ならびに夕方および夜間の症状悪化、を含むが、それらに限定されない。
【0159】
ある実施形態において、発生された磁場、電気、または磁気刺激の振幅、周波数、方向、あるいはコイルまたは微小針アレイを構成する微小針の始動順序は、調節されてもよい。任意に、電流は、患者における筋肉応答に従って、変動されてもよい。したがって、下肢静止不能症候群を治療するために、磁場または電気刺激は、所望の効果(例えば、症状の緩和)が達成されるまで、対象または患者に印加される。
【0160】
ある実施形態において、本明細書に説明されるエネルギー放出システムを利用して、早漏または種々の骨盤底障害に罹患する対象を治療する方法が、想定される。早漏と関連付けられる症状が、観察、検出、または診断されてもよい。1つ以上のエネルギー発生器を有するエネルギー放出デバイス、例えば、1つ以上の伝導性コイルまたは1つ以上の微小針パッチは、標的神経、例えば、脛骨または後脛骨神経あるいは、膝窩または仙骨神経、もしくは対象の身体の第1の部分に沿った対象のその側枝に近接して設置されてもよい。対象は、早漏と関連付けられる症状を呈していても、または呈していなくてもよい。伝導性コイルの場合、コイルは、足または膝受台等の筐体内またはそれに沿って、設置されてもよく、足または脚は、その中に設置されてもよい。微小針パッチの場合、パッチは、対象の皮膚に取着されてもよい。任意に、方法は、身体の第1の部分内の標的神経が、エネルギー放出デバイス内またはそれに沿って配置される少なくとも1つのエネルギー発生器に近接するように、エネルギー放出デバイスに対して、早漏と関連付けられる症状を呈する対象の身体の第1の部分を設置するステップを伴う。
【0161】
次いで、電流は、エネルギー、例えば、脛骨または後脛骨神経あるいはその側枝上に集中される磁気または電磁場、あるいは電気または磁気エネルギー、もしくは刺激を産生、発生、または送達するように、エネルギー発生器を通過させられる。これは、次に、陰部神経、仙骨神経叢、または他の骨盤底内の神経、あるいは射精の制御と関連付けられた神経の刺激を生じさせてもよい。種々の筋肉、括約筋、神経、器官、および尿管、膀胱、または生殖系の導管、あるいは骨盤底に分布する種々の神経は、直接または間接的に刺激されてもよい。任意に、電流は、後脛骨神経を刺激する磁気または電磁場を発生させる1つ以上のコイルを通過させられる。ある実施形態において、対象の身体の第1の部分に対するコイルの設置は、必要に応じて、後脛骨神経上に磁場を再集中するように調節されてもよい。ある実施形態において、電流は、微小針パッチを通過され、電気または磁気刺激あるいは場を発生もしくは送達する。対象の身体の第1の部分に対する微小針パッチの設置は、必要に応じて、後脛骨神経上に電気または磁気刺激あるいは場を再集中するように調節されてもよい。
【0162】
任意に、標的神経、例えば、後脛骨神経を通る電気伝導、または筋肉刺激は、少なくとも1つのセンサを介して、検出されることができる。伝導性センサは、対象の身体の第2の部分に沿って、後脛骨神経に近接して、設置されてもよい。任意に、センサは、神経刺激から生じる筋肉刺激または痙攣を検出するように、対応する筋肉を覆って、設置されてもよい。任意に、電気伝導は、身体の第1の部分と異なる対象の身体の第2の部分に沿って検出される。任意に、センサは、微小針パッチの形態である。ある実施形態において、センサは、求心性後脛骨神経に沿って電気伝導を検出するように、対象の膝の背後、あるいは患者の脚または足の別の部分に設置されてもよい。他の実施形態では、センサは、1つ以上の伝導性コイルとともに、筐体内またはそれに沿って、設置されてもよい。
【0163】
センサが使用される場合、信号は、センサから受信され、信号は、標的神経、例えば、後脛骨神経の電気伝導を示す。電流は、エネルギー発生器と通信する、コントローラを使用して、調節または変動されてもよい。調節は、適切なレベルの伝導率および適切なレベルの神経または筋肉刺激を達成することによって、早漏の適切な治療を最適化または保証するために、伝導性センサによって検出された神経または筋肉刺激に応答して、行われてもよい。電流、周波数、磁場、治療持続時間等のための適切なレベルは、早漏と関連付けられる症状の観察または検出された軽減あるいは防止をもたらす、レベルである。センサが使用されない場合、治療もまた投与され、適切なレベルおよびパラメータは、症状の緩和または防止を観察あるいは検出することを通して達成され得る。これらの症状の実施例は、挿入1分以内の射精の頻発、挿入時の射精遅延不能、もしくは挿入前、挿入時、または挿入直後の最小刺激による、持続性あるいは再発性射精を含むが、それらに限定されない。
【0164】
ある実施形態において、発生された磁場、電気、または磁気刺激の振幅、周波数、方向、あるいはコイルまたは微小針アレイを構成する微小針の始動順序は、調節されてもよい。任意に、電流は、患者における筋肉応答に従って、変動されてもよい。したがって、早漏を治療するために、磁場または電気刺激は、所望の効果(例えば、症状の緩和)が達成されるまで、対象または患者に印加される。
【0165】
本明細書に説明されるシステムおよび方法を使用して、種々の病状、例えば、尿失禁を治療するための例示的治療パラメータは、以下を含んでもよい。約10乃至20ヘルツにおける伝導性コイルの動作は、約0.25乃至1.5テスラの磁場を発生され、コイルは、症状が軽快するまで、症状の重症度に応じて、約30分/日または30分/週の持続時間の間、患者に適用される。前述の治療パラメータまたはパラメータに関する変形例は、尿失禁、便失禁、下肢静止不能症候群、または早漏、あるいは他の病状の治療のために使用されてもよい。例えば、コイルは、以下の範囲内の種々のパラメータ範囲で動作されてもよい:約5乃至100ヘルツ、約1乃至10テスラ、約15分乃至2時間/日または週。早漏を治療する際、患者は、性交の約4乃至10時間前に、治療を受けてもよい。初期治療後、治療の維持段階は、種々の病状に対して可変であってもよい。例えば、維持段階は、30分/週または30分/月の間、本明細書に説明されるパラメータにおいて、本明細書に説明されるシステムおよび方法の適用を要求してもよい。任意の治療パラメータは、病状を治療または防止する所望の結果が達成されるまで、患者に及ぼす影響、あるいは刺激に関するセンサまたは患者フィードバックに基づいて、変動もしくは修正されてもよい。
【0166】
ある実施形態において、図29a−29dに示されるように、エネルギー放出デバイスは、コントローラ289および足受台290を含むことができる。足受台290は、垂直足プレート291および水平足プレート292を含んでもよく、各プレートは、垂直足プレートノブ293および水平足プレートノブ294を使用して、調節されることができる。1つ以上のEMGプラグ295が提供される。空芯コイル297または他の種類のコイルが提供される。ディスプレイ画面296もまた、電力コード298とともに、提供されてもよい。ディスプレイ画面296は、印加される電力または電流のレベル、治療時間、受台デバイスの温度、検出された電流レベルおよび/または生理学的パラメータ等、種々の情報をユーザおよび/または施術者に表示し、効果的かつ効率的療法治療を促進することができる。情報を使用して、コントローラを変更または調節し、標的神経、例えば、後脛骨神経220の適切な伝導または筋肉刺激が生じ、適切かつ正確な用量の治療が受信されていることを保証することができる。以下に影響を及ぼす制御もまた、含まれてもよい:電力、場強度、周波数、パルス、療法の開始/一時停止およびキャンセル(示されるように)、または当業者が、制御または監視するために必要または有用であることを見出すであろう、他のパラメータ。ある実施形態において、センサは、足受台または他のエネルギー放出装置、コントローラ、筐体、伝導性コイル、あるいは微小針パッチと接続される、もしくは通信してもよい。
【0167】
ある実施形態において、図30−31に示されるように、エネルギー放出デバイスは、コントローラおよび膝受台を含んでもよい。受台は、膝窩または膝のすぐ後ろの領域に近接して伝導性コイルを提供するように構成され得る。ある実施形態において、膝受台は、膝窩に直接圧力をかけずに、膝の少なくとも一部または実質的に膝全体を受容または包囲するように構成され、それによって静脈血栓症を最小または回避してもよい。一実施形態では、デバイスは、膝が屈曲位置(図30)にある間に利用されてもよい。別の実施形態では、デバイスは、非屈曲位置(図31)にある間に利用されてもよい。
【0168】
ある実施形態において、エネルギー放出デバイス、例えば、足受台、膝受台等は、標的神経が自動的に標的化されるように設置される、伝導性コイルを含む。伝導性コイルは、発生された電磁または磁場が、標的神経の解剖学的場所に基づいて、任意の患者内の標的神経を包含し、刺激し、したがって、患者がデバイス内に特定の身体部分を設置すると、任意の患者内の神経の自動標的化を提供し得るように、デバイス内に構成、定寸、および設置される。
【0169】
本明細書に説明される種々の実施形態では、センサは、電圧または電流を検出してもよく、当技術分野において周知の種々の方法または技法を使用して、筐体、伝導性コイル、微小針パッチ、エネルギー放出装置またはデバイス、エネルギー発生器、あるいは電極針および/またはコントローラに接続、連結、無線接続または連結、あるいは別様に通信してもよい。本明細書に説明される種々の実施形態では、筐体、伝導性コイル、微小針パッチ、エネルギー放出装置、エネルギー発生器、または電極針は、当技術分野において周知の種々の方法または技法を使用して、相互、コントローラ、またはセンサに接続、連結、無線接続または連結、あるいは別様に通信してもよい。
【0170】
前述で説明され、対応する図に例示される実施形態のいずれかにおいて使用されるコイルは、種々の形状、サイズ、および構成をとってもよい。例えば、コイルは、螺旋(示されるように)として成形されるか、または単純螺旋パターンを有するか、あるいは8の字形コイル、四葉のクローバー形コイル、ヘルムホルツコイル、改良型ヘルムホルツコイルであってもよく、もしくは前述のコイルパターンの組み合わせとして成形されてもよい。加えて、前述のもの以外の他のコイル設計も、磁場が、標的神経を包含するように発生される限り、利用される場合がある。
【0171】
コイルは、種々の寸法および構成を有してもよい。ある実施形態では、コイルは、中央開口を有してもよい。開口の直径は、約0.5インチ乃至2インチまたは1インチ乃至1.5インチの範囲であってもよく、あるいは開口は、約1インチの直径を有してもよい。コイル本体の直径は、可変であってもよい。例えば、直径は、約3.0乃至約7インチまたは約4乃至約5インチの範囲であってもよく、あるいは直径は、約4.5インチであってもよい。コイル本体は、任意の好適な数の巻線を含んでもよい。例えば、コイル本体は、約2乃至約25巻線、または約10乃至約20巻線、あるいは14乃至17巻線を含んでもよい。隣接する巻線は、相互から離間しており、その間に空隙を提供し得る。巻線の端部または断面は、種々の寸法を有してもよい。例えば、端部または断面は、その幅を上回る高さを有してもよい。巻線の端部または断面は、約1乃至5cm、または約10mm乃至51mm(約0.3インチ乃至2インチ)、または約25mm乃至40mm(約1インチ乃至1.5インチ)、または約12mm乃至40mm(約0.5インチ乃至1.5インチ)、または約0.5インチ乃至2インチの範囲の高さを有してもよい。巻線の端部または断面は、約0.5mm乃至約5mm(約0.019インチ乃至0.19インチ)、または約1mm乃至約2mm(約0.03インチ乃至0.07インチ)、または約0.2mm乃至約1.6mm(約0.01インチ乃至0.06インチ)の範囲の幅を有してもよい。前述はすべて例示的な寸法であって、他の寸法もまた、デバイスの使用および構成に応じて想定される。
【0172】
また、本明細書に説明されるエネルギー放出システムまたはデバイスの任意のものは、伝導性コイルによって発生され、患者に送達される磁場、あるいは患者に送達される電気刺激から生じる、刺激された神経または筋肉刺激の伝導を検出するためのセンサを伴って、または伴わずに使用されることができることが想定される。また、前述の実施形態のいずれにおいても、コントローラは、任意に、伝導性コイルおよび/またはセンサに接続、連結、統合されるか、あるいは別様に通信し得る。任意に、センサは、伝導性コイルに接続、連結、統合されるか、あるいは別様に通信し得る。
【0173】
本発明は、前述の実施形態に関連して説明されたが、発明の範囲を記載された特定の形態に限定することを意図するものではなく、対照的に、発明の範囲内に含まれる、そのような代替、修正、および均等物を網羅することが意図される。さらに、本発明の範囲は、当業者に明白となり得る、他の実施形態を完全に包含し、本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内科治療を提供するエネルギー放出システムであって、
筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルであって、該少なくとも1つの伝導性コイルの近傍の標的神経に集中される磁場を発生させるように構成される、伝導性コイルと、
該標的神経または筋肉刺激における電気伝導を検出するように構成される少なくとも1つのセンサであって、標的神経または筋肉近傍の皮膚表面に取着可能な微小針アレイから構成される、センサと、
該少なくとも1つの伝導性コイルに連結され、該少なくとも1つのセンサと連絡しているコントローラと
を備える、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの伝導性コイルによって発生される磁場は、前記少なくとも1つのセンサによって検出される電気伝導または筋肉刺激に基づいて変化させられることにより、適切な治療刺激を保証する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記微小針アレイは、筐体の上に配列される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記筐体は、少なくとも1つの電極を有するパッチから構成され、前記微小針アレイは、該電極の第1の表面から延在する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記パッチは、正、負、および制御電極を備え、各電極は、そこから延在する微小針アレイを備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記微小針アレイは、前記電極の表面からエッチングされる、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記微小針アレイは、電気信号を重層電極に伝達可能であるように、電導性材料を備える少なくとも1つの微小針を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記微小針は、金属、シリコン、生体適合性ポリマー、チタン、銀、または縫合糸材料を備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記微小針アレイは、電気信号を重層電極に伝達可能であるように、電導性材料によって塗膜された少なくとも1つの微小針を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記微小針アレイは、少なくとも1つの微小針を備え、該少なくとも1つの微小針は、該遠位先端から延在する球状部を備えることにより、対象の皮膚内への前記微小針の係留を提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記微小針アレイは、約1乃至100ミクロンの範囲の直径を有する少なくとも1つの微小針を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記微小針の直径は、約10乃至30ミクロンの範囲内にある、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記微小針アレイは、約1乃至100ミクロンの範囲の長さを有する少なくとも1つの微小針を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記微小針の長さは、約100乃至150ミクロンの範囲内にある、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記コントローラに連結され、刺激部位近傍の対象の身体に挿入可能な端部を有する電極針をさらに備え、該針は、前記少なくとも1つの伝導性コイルに誘導的に連結される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの伝導性コイルは、前記コントローラの起動時に、電流が、該少なくとも1つの伝導性コイルから前記経皮的電極針まで通過させることによって、前記刺激部位を横断するように、該刺激部位に対して遠位に配置される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
少なくとも1つの伝導性微小針パッチをさらに備え、該少なくとも1つの伝導性微小針パッチは、前記コントローラの起動時に、電流が、該少なくとも1つの伝導性微小針パッチおよび前記少なくとも1つの伝導性コイルから前記電極針まで通過することによって、前記刺激部位を横断するように、該刺激部位に対して遠位に設置され、該コントローラに連結される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
内科治療を提供するエネルギー放出システムであって、
筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルであって、該少なくとも1つのコイルの近傍の標的神経に集中される磁場を発生するように構成される、少なくとも1つのコイルと、
該標的神経または筋肉刺激における電気伝導を検出するように構成される少なくとも1つのセンサであって、電気信号を重層電極に伝達可能であるような電導性材料と、遠位先端であって、そこから延在する球状部を有し、対象の皮膚内への微小針の係留を提供する遠位先端とを備える少なくとも1つの微小針から構成される、センサと、
該少なくとも1つの伝導性コイルに連結され、該少なくとも1つのセンサと連絡しているコントローラと
を備える、システム。
【請求項19】
内科治療を提供するエネルギー放出システムであって、
少なくとも1つの電極の表面上に蒸着される微小針アレイから構成される少なくとも1つの微小針パッチであって、該少なくとも1つの伝導性微小針パッチの近傍の標的神経に集中される電気または磁気刺激を発生するように構成される少なくとも1つの微小針パッチと、
該少なくとも1つの微小針パッチに連結されるコントローラと
を備える、システム。
【請求項20】
前記標的神経または筋肉刺激における電気伝導を検出するように構成され、標的神経または筋肉近傍の皮膚表面に取着可能な少なくとも1つのセンサをさらに備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記少なくとも1つの微小針パッチによって発生される前記電気または磁気刺激は、前記少なくとも1つのセンサによって検出される電気伝導または筋肉刺激に従って変化させられることにより、適切な治療刺激を保証する、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記微小針アレイは、前記電極の表面からエッチングされる、請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
前記微小針アレイは、少なくとも1つの微小針を備え、該少なくとも1つの微小針は、電気信号を重層電極に伝達可能であるように、電導性材料を備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
前記微小針は、金属、シリコン、生体適合性ポリマー、チタン、銀、または縫合糸材料を備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記センサは、少なくとも1つの微小針アレイから構成される、請求項19に記載のシステム。
【請求項26】
前記微小針アレイは、少なくとも1つの微小針を備え、該少なくとも1つの微小針は、遠位先端と、該遠位先端から延在し、対象の皮膚内への前記微小針の係留を提供する球状部とを備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項27】
前記微小針アレイは、約1乃至100ミクロンの範囲の直径を有する少なくとも1つの微小針を備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項28】
前記微小針の直径は、約10乃至30ミクロンの範囲内にある、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記微小針アレイは、約1乃至150ミクロンの範囲の長さを有する少なくとも1つの微小針を備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項30】
前記微小針の長さは、約100乃至150ミクロンの範囲内にある、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記コントローラに連結され、刺激部位近傍の対象の身体に挿入可能な端部を有する電極針をさらに備え、該針は、前記少なくとも1つの伝導性コイルに誘導的に連結される、請求項19に記載のシステム。
【請求項32】
前記少なくとも1つの微小針パッチは、前記刺激部位に対して遠位に設置され、それにより、前記コントローラの起動時に、電流が、前記少なくとも1つの微小針パッチから前記電極針まで通過することによって、前記刺激部位を横断する、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記刺激部位に対して遠位に設置され、前記コントローラに連結される少なくとも1つの伝導性コイルをさらに備え、前記コントローラの起動時に、電流が、前記少なくとも1つの微小針パッチおよび前記少なくとも1つの伝導性コイルから前記電極針まで通過することによって、該刺激部位を横断する、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
内科治療を提供するエネルギー放出システムであって、
少なくとも1つの電極の表面上に蒸着される微小針アレイから構成される少なくとも1つの伝導性微小針パッチであって、該微小針アレイは、電気信号を重層電極に伝達可能であるような電導性材料と、遠位端部であって、そこから延在する球状部を有し、対象の皮膚内への該微小針の係留を提供する遠位先端とを備え、該少なくとも1つの伝導性微小針パッチの近傍の標的神経に電気または磁気刺激を送達するように構成される、微小針パッチと、
該標的神経または筋肉刺激における電気伝導を検出するように構成され、標的神経または筋肉近傍の皮膚表面に取着可能である少なくとも1つのセンサと、
該少なくとも1つの伝導性微小針パッチに連結され、該少なくとも1つのセンサと連絡しているコントローラと
を備える、システム。
【請求項35】
内科治療を提供するエネルギー放出システムであって、
筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルであって、該少なくとも1つのコイルの近傍の標的神経に集中される磁場を発生するように構成される少なくとも1つのコイルと、
刺激部位近傍の対象の身体に挿入可能な端部を有する電極針であって、該少なくとも1つの伝導性コイルに誘導的に連結される電極針と、
該少なくとも1つの伝導性コイルおよび該電極針に連結されるコントローラと
を備える、システム。
【請求項36】
前記少なくとも1つの伝導性コイルは、前記コントローラの起動時に、電流が、該少なくとも1つの伝導性コイルから前記電極針まで通過することによって、前記刺激部位を横断するように、該刺激部位に対して遠位に設置される、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記コントローラと通信し、前記標的神経または筋肉刺激における電気伝導を検出するように構成され、標的神経または筋肉近傍の皮膚表面に取着可能な少なくとも1つのセンサをさらに備え、前記少なくとも1つの伝導性コイルによって発生される前記磁場は、該少なくとも1つのセンサによって検出される該筋肉刺激または電気伝導に基づいて変化させられることにより、適切な治療刺激を保証する、請求項35に記載のシステム。
【請求項38】
尿失禁を患う対象を治療する方法であって、
尿失禁と関連付けられる症状を呈する対象の身体の第1の部分を、エネルギー放出デバイスに対して配置することであって、それにより、該身体の第1の部分内の脛骨神経が、該エネルギー放出デバイス内またはそれに沿って配置される少なくとも1つのエネルギー発生器の近傍にある、ことと、
該脛骨神経に集中される磁場または電気刺激を産生するように、該少なくとも1つのエネルギー発生器に電流を通過させることと、
該磁場または電気刺激による該脛骨神経の刺激を介して、該対象の骨盤底を支配する神経を刺激することと、
尿失禁と関連付けられる症状を軽減することと
を含む、方法。
【請求項39】
前記エネルギー発生器は、磁場を発生させる伝導性コイルを備える、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記設置することは、筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルに対して、足、足首、または脚を留置することを備える、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記設置することは、筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルに対して、膝窩を留置することを備える、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記エネルギー発生器は、磁場または電気刺激を発生する微小針パッチを備える、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
前記骨盤底を支配する神経は、前記陰部神経または仙骨神経叢を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
尿失禁と関連付けられる症状は、尿漏、膀胱制御の喪失、および排尿機能の制御不能を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項45】
前記身体の第2の部分に沿って設置される少なくとも1つのセンサを介して、前記脛骨神経または対応する筋肉刺激を通して、電気伝導を検出することをさらに備える、請求項38に記載の方法。
【請求項46】
前記センサは、微小針アレイを備える、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記センサは、前記脛骨神経の近傍、該脛骨神経によって支配される筋肉の上、または前記膝窩の上に設置される、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記神経伝導を示すセンサから受信した信号に従って、前記エネルギー発生器と連絡しているコントローラを介して、前記電流を調節することをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記調節することは、磁場の振幅、周波数、方向、または前記エネルギー発生器の点火順序を調節することを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記調節することは、前記脛骨神経に磁場を再集中するために、前記対象の身体の第1の部分に対して前記少なくとも1つのコイルの位置を調節することを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記調節することは、前記脛骨神経に電気または磁気刺激を再集中するために、前記対象の身体の第1の部分に対して前記微小針パッチの位置を調節することを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記調節することは、前記患者における筋肉応答に従って前記電流を変化させることを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項53】
前記伝導性コイルは、約10乃至20ヘルツで作動されることにより、1日当たり約30分間、約0.25乃至1.5テスラの磁場を発生させる、請求項39に記載の方法。
【請求項54】
尿失禁を患う対象を治療する方法であって、
尿失禁と関連付けられる症状を呈する対象の身体の第1の部分を、該身体の第1の部分内の後脛骨神経が、筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルの近傍にあるように、該筐体に対して設置することと、
該後脛骨神経に集中される磁場を産生するために、該少なくとも1つの伝導性コイルに電流を流すことと、
該身体の第2の部分に沿って設置される少なくとも1つの微小針アレイを介して、該後脛骨神経の電気伝導を検出することと、
該微小針アレイから、該電気伝導を示す信号を受信することと、
該微小針アレイから受信した該信号に従って、該伝導性コイルと連絡しているコントローラを介して該電流を調節することと、
尿失禁と関連付けられる症状を軽減することと
含む、方法。
【請求項55】
便失禁を患う対象を治療する方法であって、
便失禁と関連付けられる症状を呈する対象の身体の第1の部分を、エネルギー放出デバイスに対して設置することであって、それにより、該身体の第1の部分内の脛骨神経が、該エネルギー放出デバイス内またはそれに沿って設置される少なくとも1つのエネルギー発生器の近傍にある、ことと、
該脛骨神経に集中される磁場または電気刺激を産生するために、該少なくとも1つのエネルギー発生器に電流を通すことと、
該磁場または電気刺激による該脛骨神経の刺激を介して、該対象の骨盤底を支配する神経を刺激することと、
便失禁と関連付けられる症状を軽減することと
を含む、方法。
【請求項56】
前記エネルギー発生器は、磁場を発生させる伝導性コイルを備える、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記設置することは、筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルに対して、足、足首、または脚を留置することを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記設置することは、筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルに対して、膝窩を留置することを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記エネルギー発生器は、磁場または電気刺激を発生させる微小針パッチを備える、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
前記骨盤底を支配する神経は、前記陰部神経または仙骨神経叢を備える、請求項55に記載の方法。
【請求項61】
便失禁と関連付けられる症状は、直腸内に糞便を留保する自発的制御の喪失、便意制御の喪失、排便制御不能、および便漏を含む、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
前記身体の第2の部分に沿って設置される少なくとも1つのセンサを介して、前記脛骨神経または対応する筋肉刺激を通して、電気伝導を検出することをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
前記センサは、微小針アレイを備える、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記センサは、前記脛骨神経の近傍、該脛骨神経によって支配される筋肉の上、または前記膝窩の上に設置される、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
前記神経伝導を示すセンサから受信した信号に従って、前記エネルギー発生器と連絡しているコントローラを介して、前記電流を調節することをさらに含む、請求項62に記載の方法。
【請求項66】
前記調節することは、磁場の振幅、周波数、方向、または前記エネルギー発生器の点火順序を調節することを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記調節することは、前記脛骨神経に磁場を再集中させるために、前記対象の身体の第1の部分に対して、前記少なくとも1つのコイルの位置を調節することを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
前記調節することは、前記脛骨神経に電気または磁気刺激を再集中させるために、前記対象の身体の第1の部分に対して、前記微小針パッチの位置を調節することを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項69】
前記調節することは、前記患者における筋肉応答に従って、前記電流を変化させることを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項70】
便失禁を患う対象を治療する方法であって、
便失禁と関連付けられる症状を呈する対象の身体の第1の部分を、筐体に対して設置することであって、該身体の第1の部分内の後脛骨神経が、該筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルの近傍にある、ことと、
該後脛骨神経に集中される磁場を産生するために、該少なくとも1つの伝導性コイルに電流を流す、ことと、
該身体の第2の部分に沿って設置される少なくとも1つの微小針アレイを介して、該後脛骨神経の電気伝導を検出することと、
該微小針アレイから該電気伝導を示す信号を受信することと、
該微小針アレイから受信した該信号に従って、該伝導性コイルと連絡しているコントローラを介して、該電流を調節することと、
便失禁と関連付けられる症状を軽減することと
を含む、方法。
【請求項71】
下肢静止不能症候群を患う対象を治療する方法であって、
下肢静止不能症候群と関連付けられる症状を呈する対象の身体の第1の部分を、少なくとも1つのエネルギー発生器の近傍にあるエネルギー放出デバイスに対して設置することであって、それにより、該身体の第1の部分内の標的神経が、該エネルギー放出デバイス内またはそれに沿って設置される、ことと、
該標的神経に集中される磁場または電気刺激を産生するために、該少なくとも1つのエネルギー発生器に電流を通すことと、
下肢静止不能症候群と関連付けられる症状を軽減することと
を含む、方法。
【請求項72】
前記エネルギー発生器は、磁場を発生させる伝導性コイルを備える、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記設置することは、筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルに対して、足、足首、または脚を留置することを備える、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記設置することは、筐体内またはそれに沿って配置される少なくとも1つの伝導性コイルに対して、膝窩を留置することを備える、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記エネルギー発生器は、磁場または電気刺激を発生する微小針パッチを備える、請求項71に記載の方法。
【請求項76】
前記標的神経は、脛骨神経である、請求項71に記載の方法。
【請求項77】
下肢静止不能症候群と関連付けられる症状は、脚を動かしたいという衝動の感覚および運動性不穏状態を備える、請求項71に記載の方法。
【請求項78】
前記身体の第2の部分に沿って設置される少なくとも1つのセンサを介して、前記標的神経または対応する筋肉刺激を通して、電気伝導を検出することをさらに備える、請求項71に記載の方法。
【請求項79】
前記センサは、微小針アレイを備える、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記センサは、前記標的神経の近傍、前記標的神経によって支配される筋肉の上、または前記膝窩の上に設置される、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
前記神経伝導を示すセンサから受信した信号に従って、前記エネルギー発生器と連絡しているコントローラを介して前記電流を調節することをさらに備える、請求項78に記載の方法。
【請求項82】
前記調節することは、磁場の振幅、周波数、方向、または前記エネルギー発生器の点火順序を調節することを備える、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記調節することは、前記標的神経に磁場を再集中させるために、前記対象の身体の第1の部分に対して、前記少なくとも1つのコイルの位置を調節することを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
前記調節することは、前記脛骨神経に電気または磁気刺激を再集中するために、前記対象の身体の第1の部分に対して、前記微小針パッチの位置を調節することを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項85】
前記調節することは、前記患者における筋肉応答に従って、前記電流を変化させることを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項86】
下肢静止不能症候群を患う対象を治療する方法であって、
下肢静止不能症候群と関連付けられる症状を呈する対象の身体の第1の部分を、筐体に対して設置することであって、それにより、該身体の第1の部分内の脛骨神経が、該筐体内またはそれに沿って設置される少なくとも1つの伝導性コイルの近傍にある、ことと、
該神経に集中される磁場を産生するために、該少なくとも1つの伝導性コイルに電流を流す、ことと、
前記身体の第2の部分に沿って設置される少なくとも1つの微小針アレイを介して、該神経の電気伝導を検出することと、
該微小針アレイから該電気伝導を示す信号を受信することと、
該微小針アレイから受信した該信号に従って、該伝導性コイルと連絡しているコントローラを介して、該電流を調節することと、
下肢静止不能症候群と関連付けられる症状を軽減することと
を備える、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20a】
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【図20b】
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【図20c】
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【図20d】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29a】
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【図29b】
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【図29c】
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【図29d】
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【図30】
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【図31】
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【公表番号】特表2013−500080(P2013−500080A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521856(P2012−521856)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【国際出願番号】PCT/US2010/043142
【国際公開番号】WO2011/011748
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
【出願人】(509090807)エムキネティクス, インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】