位置情報書込装置、位置情報表示装置、物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラム
【課題】ICタグを読み取った際に、読み取ったICタグの位置を特定できる位置情報書込装置、位置情報表示装置、物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラムを提供する。
【解決手段】位置情報書込システム110は、ICタグ50が添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する位置情報生成装置10と、位置情報をICタグ50に記録するICタグライタ11とを有する。
【解決手段】位置情報書込システム110は、ICタグ50が添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する位置情報生成装置10と、位置情報をICタグ50に記録するICタグライタ11とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグを用いて物品の組み立て等の作業を支援する位置情報書込装置、位置情報表示装置、物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機械部品や建築資材にICタグ(非接触型ICを備えたタグ)を添付し、部品名又は資材名、ロット番号、部品のIDなどを記録し、それらの情報を部品や資材の流通時における管理に用いる方法が実用化されている。
【0003】
流通管理の現場においては、パレット等に積載された複数の部品や資材、又はそれらを収納する通箱や梱包材等のそれぞれにICタグを貼付し、高出力のICタグリーダを用いて一度に読み取ることにより、複数の部品や資材の流通管理を一括して行うことも行われている。
【0004】
しかし、このような流通管理の手法では、読み取れなかったICタグが一つでも合った場合には、全てのICタグの中から読み取れなかったものを手作業で探し出す必要がある。これは、ICタグを読み取った際に、読み取ったICタグの位置を特定することができないためである。
【0005】
また、このような流通管理の手法においては、ICタグに記録される情報は流通管理用の情報のみであったため、ICタグに記録された情報は流通以外の用途には活用されていなかった。
【0006】
一方、機械の組み立て作業や建築作業においては、図面を参照しつつ作業を行っている。しかし、一般に図面には単に機械や構造物の完成型のみが示されているため、ある部品や資材が機械や構造物のどの部分に相当する部材であるかを図面から類推することは、熟練者でなければ困難である。
【0007】
特に、外観での区別が困難な部品や資材が存在する場合、それらが同一であれば問題はないが、異なる部品や資材であるならば区別して、それぞれを所定の位置に設置しなければならない。よって、部品や資材にマーキングを施すなどして、組み立て作業時に部品や資材を識別できるようにする必要があった。
【0008】
ICタグを利用して部品の組み立て作業を支援することに関連する技術として、特許文献1に開示される「組付け部品確認システム」がある。
特許文献1に開示される発明は、部品の各々に取り付けられたICタグから非接触で部品情報を読み出し、親子部品情報テーブルに格納されている親子関係情報に基づいて組付け関係の正誤を判断し、組付けが誤っていることを検出した場合は警告を発するものである。
【特許文献1】特開2005−35327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一般に、ICタグに記録されている情報をICタグリーダで読み出す場合、情報を読み出した際にICタグが何処に位置していたかをICタグリーダ側で認識することはできない。このため、特許文献1に開示される発明は、間違った部品が組付けられた場合には、それを検出して警告を発することができる。しかし、正しい部品が誤った位置に取り付けられたことを検出することはできない。
【0010】
このように、特許文献1に開示される発明では、誤った部品が組付けられたことや、本来組付けられるべき部品が組付けられていないことは検出できるが、機械や構造物を構成する部品や資材がどの部分に適用されるものであるかを作業者が認識することはできない。このため、組み立て作業が正しく行われた否かの確認する作業を支援できるものの、組み立て作業そのものを支援することはできない。
【0011】
すなわち、特許文献1に開示されるようなシステムでは、ICタグが添付された物品の位置や、その物品が本来設置されるべき位置に関する情報を、ICタグを読み取った際に得ることはできなかった。
【0012】
本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、ICタグを読み取った際に、読み取ったICタグの位置を特定できる位置情報書込装置、位置情報表示装置、物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、ICタグが添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する手段と、位置情報をICタグに記録する書込手段とを有することを特徴とする位置情報書込装置を提供するものである。
【0014】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第2の態様として、物品に添付されているICタグから、該物品の設置位置を任意の座標系における座標値として特定する位置情報と、他の物品の設置位置を任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報とを読み出す手段と、位置情報及び関連物品情報に基づいて、物品及び他の物品の位置関係を画像として表示する手段とを有することを特徴とする位置情報表示装置を提供するものである。
【0015】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第3の態様として、ICタグが添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する手段と、位置情報をICタグに記録する書込手段とを備えた位置情報書込装置と、物品に添付されているICタグから位置情報を読み出す読出手段と、位置情報を表示する手段とを備えた位置情報表示装置とを有することを特徴とする物品管理システムを提供するものである。
【0016】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第4の態様として、ICタグが添付される物品の設置位置を、任意の座標系における座標値を含んで特定する位置情報を生成する工程と、他の物品の設置位置を、任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報を生成する工程と、位置情報をICタグに記録する書込工程とを有することを特徴とする物品管理方法を提供するものである。
【0017】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第5の態様として、物品に添付されているICタグから、該物品の設置位置を任意の座標系における座標値を含んで特定する位置情報と、他の物品の設置位置を任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報とを読み出す読出工程と、位置情報及び関連物品情報に基づいて、物品及び他の物品の位置関係を画像として表示する工程とを有することを特徴とする物品管理方法を提供するものである。
【0018】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第6の態様として、上記本発明の第4又は第5の態様に係る物品管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする物品管理プログラムを提供するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ICタグを読み取った際に、読み取ったICタグの位置を特定できる位置情報書込装置、位置情報表示装置、物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
〔第1の実施形態〕
図1に、本発明を好適に実施した第1の実施形態に係る物品管理システムの構成を示す。図1(a)に示すように、このシステムは、位置情報書込システム110と位置情報表示システム210とを備える。図1(b)に示すように、位置情報書込システム110は、部品の位置情報を生成する位置情報生成装置10と、ICタグ50に情報を記録するICタグライタ11を備える。また、図1(c)に示すように、位置情報表示システム210は、ICタグから情報を読み出すICタグリーダ21とICタグリーダ21が読み出した情報を表示する情報表示装置20を備える。なお、ICタグリーダ21と情報表示装置20とは一体構成であっても良い。
位置情報書込システム110は物品の流通元(部品工場など)に設置される。また、位置情報表示システム210は、物品の流通先(組み立て作業場や建築現場など)に設置される。
【0021】
ICタグ50は、機械部品や建築資材などの物品(以下、部品という)や通箱などに添付される。以下の説明においては、ICタグ50は部品に添付されるものとする。
【0022】
ICタグ50には、位置情報生成装置10が生成した位置情報がICタグライタ11によって記録される。ここで、位置情報は、部品の位置を特定するための情報であり、情報のフォーマットは任意である。例えば、位置情報は、任意の空間における座標を示す値であっても良いし、他の部品との相対的な位置関係を示す値であっても良いし、任意の領域を特定する情報であってもよい。例を挙げると、任意の点を原点とする直交座標系や斜交座標系、極座標系における座標値や、「A部品の上」や「B部品の右」といった情報や、「3階用の資材」や「変速機用の部品」といった情報である。また、これらの情報を2種類以上含んでいても良い。
【0023】
位置情報が記録されたICタグ50は、部品に添付され、流通先へ搬送される。流通先において、ICタグ50に記録されている位置情報は、ICタグリーダ21によって読み出され、情報表示装置20へ送られる。情報表示装置20は、ICタグリーダ21から入力された位置情報を表示する。この情報を参照することで、流通先において作業(機械組み立て作業や建築作業など)を行う者の作業性が向上する。
【0024】
部品の設置位置を、3次元空間における座標値として記録することにより、同一形状の部品が複数存在し、外観からでは区別できないような場合でも、ICタグ50に記録されている座標値を読み出すことにより、どの部分に設置すべき部品であるかを区別することが可能となる。例えば、図2において、部品A、B、Cは同一形状であり外観では区別できないが、各々に添付されているICタグ50に記録されている座標値はzの値が異なるため、どの位置に設置すべきかを識別可能となる。
【0025】
また、ICタグ50に他方の部品との相対的な位置関係を示す情報を記録することにより、組み立て作業時にどのような作業を行うべきかを作業者が容易に認識できる。例えば、部品Aの上に組み付けるという情報が、部品Bに添付されるICタグ50に記録されていれば、図3に示すような組み付け作業を行えば良いことを、作業者が容易に認識できる。
さらに、部品の形状及び設置位置を、3次元空間における座標値として、相対的な位置関係と合わせて記録することにより、組み立て作業者は、ある部品を別の部品のどの部分に組み付けるかを正確に認識できる。例えば、図4に示すように、部品A上の点線で示す領域に部品Bを組付けることを、作業者が容易に認識できる。
【0026】
一方、ICタグ50に任意の領域を特定する情報を記録した場合には、製品全体のうちのどの部分にその部品が適用されるかを作業者が容易に認識できる。
【0027】
一般に、位置情報としての分解能は、領域を特定する情報→相対的な位置関係を示す情報→座標値の順に高くなるため、座標値のみでも部品の設置位置を高精度に特定することは可能である。しかし、全ての部品の設置位置を座標値のみで特定しようとすると、座標値の値が大きくなりすぎて、演算等において非効率的となってしまう場合がある。このため、分解能の異なる情報を組み合わせて記録することにより、製品全体のうちで部品が設置される位置をより容易に特定することが可能となる。例えば、エンジン部(領域)のC部品の上(相対関係)で、端からDmm(座標値)の位置というような情報をICタグに書き込むことにより、作業者は、そのICタグが添付される部品が設置される位置を正確且つ容易に認識できる。
【0028】
なお、図5に示すように、領域ごとに異なる座標系を設定しても良い。
【0029】
以上の説明においては、ICタグ50が部品に添付される場合を例としたが、通箱や梱包材などに添付するICタグ50に対してパレットへの積載位置を特定できるように位置情報を書き込むようにしても良い。例えば、通箱を何段目の何列目の端から何番目に積載するかをICタグ50に記録しておけば良い。これにより、同一のパレットに積載されている通箱などから複数のICタグを読み取った際に、読み取れなかったICタグがあったとしても、どのICタグが読み取りエラーであったかを容易に特定可能となる。これにより、読み取りに失敗したICタグが添付されていた通箱などを手作業で探す必要が無くなる。
【0030】
〔第2の実施形態〕
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。
図6に、本実施形態に係る部品管理システムの具体的な構成を示す。このシステムは、CAD101とICタグライタ102とを備えた位置情報書込システム100と、ICタグリーダ201とビューワ202とを備えた位置情報表示システム200とを有する。
【0031】
CAD101は、機械や構造物の設計に用いられる装置であり、ユーザインタフェースと表示装置とを備えている。ユーザは、表示装置に表示される情報を参照しつつユーザインタフェースを介して入力操作を行うことにより、機械や構造物の設計が可能である。CAD101は、機械や構造物の要素となる部品や資材の形状、設置位置をXYZ座標空間における座標値を用いて示す情報を生成する。また、部品や資材の名称(型番)などの情報も生成する。なお、CAD101は、コンピュータにソフトウェアを実行させることによってその機能を実現させることも可能である。
ICタグライタ102は、CAD101から入力された情報をICタグ50に記録する。
【0032】
図7(a)に示すように、CAD101は、形状情報生成部1011と位置情報生成部1012と関連部品情報生成部1013とICタグ情報格納部1014とを有する。表示装置1015及びユーザインタフェース1016は、CAD101と一体の構成であっても良いし別個の構成であってもよい。CAD101の機能をコンピュータによるソフトウェア処理で実現する場合、形状情報生成部1011、位置情報生成部1012、及び関連部品情報生成部1013がコンピュータのCPU上に形成される。
【0033】
形状情報は、部品の形状を示す情報である。部品の形状は予め定義されている部品形状の中から選択しても良いし、複数の頂点を指定することによって任意の形状を特定しても良い。なお、部品の概略形状のみを選択し、各部の寸法を指定することも可能である。
【0034】
本実施形態においては、位置情報は、部品の設置位置をXYZ座標空間における座標値を用いて示す情報である。部品の形状が予め定義されている場合には、図8(a)に示すように部品の特定の位置(外形上の頂点や重心など)を1以上指定することによって部品の設置位置を示すことができる。また、複数の頂点を指定することによって形状を指定する場合には、図8(b)に示すように、その部品が配置される領域における部品の頂点の座標によって部品の設置位置を示すことができる。また、部品の概略形状のみを選択し、各部の寸法を指定する場合には、図8(c)に示すように、部品の特定の位置(外形上の頂点や重心など)を1以上指定することによって部品の設置位置を示すことができる。これらの情報は関連付けられた上でICタグ情報としてICタグ情報格納部1014に蓄積される。
【0035】
ICタグライタ102は、図7(b)に示すように、ICタグ情報取得部1021と書込フォーマット変換部1022と書込処理部1023とを有する。ICタグ情報取得部1021は、ICタグ情報格納部1014に記録されているICタグ情報を取得する。書込フォーマット変換部1022は、ICタグ情報をICタグ50に書き込むのに適した任意のフォーマットへ変換する。書込処理部1023は、無線通信によってICタグ50に情報を書き込む。
【0036】
ICタグリーダ201は、ICタグ50に記録されている情報を読み出して、ビューワ202へ出力する。ICタグリーダ201は、可搬性に優れたハンディタイプのものであることが好ましい。
ビューワ202は、ICタグリーダ201から入力されたXYZ座標空間における座標値を基に、形状情報や設置情報を復元して表示する。
【0037】
図9に示すように、ICタグリーダ201は、読取処理部2011と読取フォーマット変換処理部2012とICタグ情報出力部2013とを有する。読取処理部2011はICタグ50が発する無線信号を受信する。読取フォーマット変換部2012は、ICタグ情報を形状情報、位置情報及び関連部品情報の任意のフォーマットに変換する。ICタグ情報出力部2013は、ICタグ情報をビューワ202へ出力する。
ビューワ202は、ICタグリーダ201から入力された形状情報、位置情報及び関連部品情報を基に、部品や関連部品を立体的に描画して表示する。ビューワ202は、コンピュータにソフトウェアを実行させることによってその機能を実現させることも可能である。
【0038】
図10に、ICタグ50に記録される情報の一例を示す。ICタグには、それが添付される部品の部品名、部品ID、部品の形状を示す形状情報、部品の設置位置を示す位置情報、及びその部品に関連する部品の形状及び設置位置を示す関連部品情報が記録される。ここで、部品名及び部品IDは、流通管理のために用いられる情報である。なお、図11に示すように、関連する部品において共通の座標系を用いて頂点の位置を定義することにより、座標値そのもので部品の形状(形状情報)と設置位置(位置情報)との両方を示すこともできる。
【0039】
図12に示すように、製品が部品A、部品B、部品C及び部品Dからなる場合、各部品の関係は、図中のツリー構造のように模式的に表すことが可能である。ICタグにはこのようなツリー構造に相当する情報が部品同士の関連を示す情報として任意のフォーマットで記録される。なお、ここでは部品同士の関連を示す情報として子部品の情報のみをICタグに記録する例を示したが、親部品の情報を記録するようにしても良いし、親部品、子部品両方の情報を記録するようにしても良い。
【0040】
システムの動作について説明する。ここでは、製品が部品A及び部品Bの二つの部品で構成される場合を例とする。部品Aと部品Bとは、互いに関連のある部品として登録されるものとする。
ユーザによる操作によって製品の設計が完了すると、CAD101は、製品を構成する各要素(部品A、部品B)について、部品名、部品ID、形状情報及び位置情報を生成し、ICタグ情報格納部1014へ記録する。
【0041】
ICタグライタ102は、ICタグ情報格納部1014に記録されているICタグ情報を取得し、それぞれの部品に添付されるICタグ50の各々に対して、上記の各情報を記録する。
【0042】
部品名、部品ID、形状情報及び設置位置の情報が記録されたICタグ50は、部品A及び部品Bにそれぞれ添付され、組み立て作業場へ搬送される。
【0043】
部品の配送の過程においては、ICタグ50に記録されている部品名や部品IDによって、流通管理がなされる。流通過程における管理方法は公知であるため、説明は省略する。
【0044】
組み立て作業場において、部品A又は部品Bに添付されているICタグ50をICタグリーダ201で読み取ると、ICタグ50から読み出された情報はビューワ202へ出力される。部品Aに添付されているICタグ50を読み取った場合には、部品Aの形状情報及び位置情報の他に、関連する部品である部品Bの形状情報及び位置情報も関連部品情報もビューワ202に入力される。従って、ビューワ202はこれらの情報を基に、部品A及び部品Bを所定の位置に設置した状態を立体的に示す画像を生成し表示する。なお、この際には、図13(a)に示すようにICタグ50を読み取った方の部品である部品Aを強調表示することが好ましい。これにより部品の識別が容易となる。同様に、部品Bに添付されているICタグ50を読み取った場合には、図13(b)に示すように部品Bを強調表示するとよい。
【0045】
このように、関連する部品の形状及び設置位置を、3次元空間における座標値として自部品の形状及び設置位置を示す情報とともに記録することにより、組立後の形状をビューワ202によって立体的に表示可能となる。これにより、図面から3次元の情報を類推する必要がなくなり、構造を正確に認識できる。
【0046】
なお、上記の実施形態においては、部品の位置をXYZ座標値で特定する場合を例としたが、建築用の資材などに添付するICタグ50の場合は、図14に示すように、区画とレイヤ(階層)とを座標値の代わりに用いて空間内での位置を特定するようにしても良い。例えば、「レイヤ2の3−C」のような情報を記録しておくことで、資材を設置する位置を特定可能である。なお、区画及びレイヤによる空間内での位置の特定は、XYZ座標値によって位置を特定する際に、座標値を整数値に限定した場合と実質的に同一である。
【0047】
〔第3の実施形態〕
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。図15に、本実施形態に係る部品管理システムの構成を示す。本実施形態においては、情報処理端末300がネットワーク400を介してCAD101に接続されている点で第2の実施形態と相違する。
ここで、図16に示すように、CAD101には、過去に設計した任意の製品に関する部品リスト1015が格納されている。
情報処理端末300は、ネットワーク400を介してCAD101へアクセス可能である。
【0048】
システムの動作について説明する。ICタグ50へのデータの書き込み、ICタグ50からのデータの読み出しに関する動作は、上記第2の実施形態と同様であるため、その他の動作についてのみ説明する。
図17にシステムの動作シーケンスの一例を示す。
情報処理端末300に組み込まれている部品発注用のアプリケーションが起動されると(S1)、情報処理端末300はネットワーク400を介してCAD101へアクセス要求を出力する(S2)。情報処理端末300からのアクセス要求に応じて、CAD101は部品リストを情報処理端末へ通知する(S3)。なお、この際には、公知の認証処理(パスワード認証など)を行って、特定のユーザのみが部品リスト1015を参照できるようにしても良い。
【0049】
CAD101から部品リスト1015を通知された情報処理端末300は、部品リスト1015とともに、発注する部品の選択を促すメッセージを表示する(S4)。リストの項目には、ICタグ情報が含まれており、情報処理端末300からICタグ情報の内容を確認可能である。
【0050】
ユーザの入力操作によって少なくとも一つの部品が選択されると(S5)、情報処理端末は、選択された部品を特定する情報をCAD101へ出力する(S6)。
CAD101は、情報処理端末300から入力された情報によって特定される全ての部品に関して、ICタグ50に記録すべき情報をデータベースから読み出す(S7)。CAD101は、読み出したICタグ情報をICタグライタ102へ出力する(S8)。
ICタグライタ102は、各部品に添付するICタグ50に対して、それぞれ情報を記録する(S9)。情報が記録されたICタグ50は対応する部品に添付される。
【0051】
本実施形態においては、CAD101に蓄積されている部品リスト1015を用いて部品を発注するため、誤った部品を配送したり、配送数を誤ったりする可能性を低減できる。
【0052】
〔第4の実施形態〕
本発明を好適に実施した第4の実施形態について説明する。図18に、本実施形態に係る部品管理システムの構成を示す。本実施形態においてはICタグリーダ201に情報処理端末500が接続されている。また、情報処理端末500には測定器600が接続されている。この他は、第2の実施形態と同様である。
【0053】
測定器600は、部品の形状及び位置を測定する装置であり、レーザ光を用いた非接触式のものでも探触子を用いた接触式のものでも良い。
【0054】
本実施形態において、ICタグ50には位置情報としてXYZ座標系の座標値が記録される。
【0055】
組み立てが完了した製品の形状及び位置を測定器600で測定して得られた実測値は、情報処理端末500へ入力される。情報処理端末500においては、ICタグリーダ201がICタグを読み取って取得した製品の形状情報及び位置情報と、測定器600から入力された実測値とを比較する。
これにより、部品の組み付け位置が誤っているか否かを、即座に判断できる。よって、製品の組み立て工程における完成品検査に好適に適用可能である。
また、正しく部品が組み付けられた製品であっても、経時変化によって組み付けが緩んだり、部品が変形や消耗したことを検出できるため、製品の定期保守検査にも好適に適用可能である。
【0056】
ここでは、第2の実施形態の構成に加えて情報処理端末500及び測定器600を備える構成を例としたが、第3の実施形態の構成に情報処理端末500及び測定器600を加えてシステムを構成することも可能である。
【0057】
なお、上記各実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれらに限定されることはなく、様々な変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明を好適に実施した第1の実施形態に係る部品管理システムの構成を示す図である。
【図2】同一形状の複数の部品の設置位置を座標情報によって区別可能であることを示す図である。
【図3】部品同士の相対的な位置関係を示す情報によって、組み付け作業の内容を把握可能であることを示す図である。
【図4】部品同士の相対的な位置関係を示す情報及び座標情報によって、組み付け作業の内容を詳細に把握可能であることを示す図である。
【図5】一つの製品に関して複数の座標系を設けた一例を示す図である。
【図6】本発明を好適に実施した第2の実施形態に係る部品管理システムの構成を示す図である。
【図7】CAD及びICタグライタの構成を示す図である。
【図8】部品の設置位置の特定の仕方の一例を示す図である。
【図9】ICタグリーダの構成を示す図である。
【図10】ICタグに記録される情報の一例を示す図である。
【図11】関連する部品において共通の座標系を用いて頂点の位置を定義した場合のICタグ情報の一例を示す図である。
【図12】部品同士の関係を模式的に示す図である。
【図13】ICタグを読み取った方の部品を強調表示した状態を示す図である。
【図14】区画及びレイヤを用いて空間内での位置を特定した状態を示す図である。
【図15】本発明を好適に実施した第3の実施形態に係る部品管理システムの構成を示す図である。
【図16】CADに蓄積される情報の一例を示す図である。
【図17】第3の実施形態に係る部品管理システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
【図18】本発明を好適に実施した第4の実施形態に係る部品管理システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
10 位置情報生成装置
11、102 ICタグライタ
20 位置情報表示装置
21、201 ICタグリーダ
50 ICタグ
100 位置情報書込システム
101 CAD
200 位置情報表示システム
202 ビューワ
300、500 情報処理端末
400 ネットワーク
600 測定器
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグを用いて物品の組み立て等の作業を支援する位置情報書込装置、位置情報表示装置、物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機械部品や建築資材にICタグ(非接触型ICを備えたタグ)を添付し、部品名又は資材名、ロット番号、部品のIDなどを記録し、それらの情報を部品や資材の流通時における管理に用いる方法が実用化されている。
【0003】
流通管理の現場においては、パレット等に積載された複数の部品や資材、又はそれらを収納する通箱や梱包材等のそれぞれにICタグを貼付し、高出力のICタグリーダを用いて一度に読み取ることにより、複数の部品や資材の流通管理を一括して行うことも行われている。
【0004】
しかし、このような流通管理の手法では、読み取れなかったICタグが一つでも合った場合には、全てのICタグの中から読み取れなかったものを手作業で探し出す必要がある。これは、ICタグを読み取った際に、読み取ったICタグの位置を特定することができないためである。
【0005】
また、このような流通管理の手法においては、ICタグに記録される情報は流通管理用の情報のみであったため、ICタグに記録された情報は流通以外の用途には活用されていなかった。
【0006】
一方、機械の組み立て作業や建築作業においては、図面を参照しつつ作業を行っている。しかし、一般に図面には単に機械や構造物の完成型のみが示されているため、ある部品や資材が機械や構造物のどの部分に相当する部材であるかを図面から類推することは、熟練者でなければ困難である。
【0007】
特に、外観での区別が困難な部品や資材が存在する場合、それらが同一であれば問題はないが、異なる部品や資材であるならば区別して、それぞれを所定の位置に設置しなければならない。よって、部品や資材にマーキングを施すなどして、組み立て作業時に部品や資材を識別できるようにする必要があった。
【0008】
ICタグを利用して部品の組み立て作業を支援することに関連する技術として、特許文献1に開示される「組付け部品確認システム」がある。
特許文献1に開示される発明は、部品の各々に取り付けられたICタグから非接触で部品情報を読み出し、親子部品情報テーブルに格納されている親子関係情報に基づいて組付け関係の正誤を判断し、組付けが誤っていることを検出した場合は警告を発するものである。
【特許文献1】特開2005−35327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一般に、ICタグに記録されている情報をICタグリーダで読み出す場合、情報を読み出した際にICタグが何処に位置していたかをICタグリーダ側で認識することはできない。このため、特許文献1に開示される発明は、間違った部品が組付けられた場合には、それを検出して警告を発することができる。しかし、正しい部品が誤った位置に取り付けられたことを検出することはできない。
【0010】
このように、特許文献1に開示される発明では、誤った部品が組付けられたことや、本来組付けられるべき部品が組付けられていないことは検出できるが、機械や構造物を構成する部品や資材がどの部分に適用されるものであるかを作業者が認識することはできない。このため、組み立て作業が正しく行われた否かの確認する作業を支援できるものの、組み立て作業そのものを支援することはできない。
【0011】
すなわち、特許文献1に開示されるようなシステムでは、ICタグが添付された物品の位置や、その物品が本来設置されるべき位置に関する情報を、ICタグを読み取った際に得ることはできなかった。
【0012】
本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、ICタグを読み取った際に、読み取ったICタグの位置を特定できる位置情報書込装置、位置情報表示装置、物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、ICタグが添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する手段と、位置情報をICタグに記録する書込手段とを有することを特徴とする位置情報書込装置を提供するものである。
【0014】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第2の態様として、物品に添付されているICタグから、該物品の設置位置を任意の座標系における座標値として特定する位置情報と、他の物品の設置位置を任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報とを読み出す手段と、位置情報及び関連物品情報に基づいて、物品及び他の物品の位置関係を画像として表示する手段とを有することを特徴とする位置情報表示装置を提供するものである。
【0015】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第3の態様として、ICタグが添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する手段と、位置情報をICタグに記録する書込手段とを備えた位置情報書込装置と、物品に添付されているICタグから位置情報を読み出す読出手段と、位置情報を表示する手段とを備えた位置情報表示装置とを有することを特徴とする物品管理システムを提供するものである。
【0016】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第4の態様として、ICタグが添付される物品の設置位置を、任意の座標系における座標値を含んで特定する位置情報を生成する工程と、他の物品の設置位置を、任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報を生成する工程と、位置情報をICタグに記録する書込工程とを有することを特徴とする物品管理方法を提供するものである。
【0017】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第5の態様として、物品に添付されているICタグから、該物品の設置位置を任意の座標系における座標値を含んで特定する位置情報と、他の物品の設置位置を任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報とを読み出す読出工程と、位置情報及び関連物品情報に基づいて、物品及び他の物品の位置関係を画像として表示する工程とを有することを特徴とする物品管理方法を提供するものである。
【0018】
また、上記目的を達成するため、本発明は、第6の態様として、上記本発明の第4又は第5の態様に係る物品管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする物品管理プログラムを提供するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ICタグを読み取った際に、読み取ったICタグの位置を特定できる位置情報書込装置、位置情報表示装置、物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
〔第1の実施形態〕
図1に、本発明を好適に実施した第1の実施形態に係る物品管理システムの構成を示す。図1(a)に示すように、このシステムは、位置情報書込システム110と位置情報表示システム210とを備える。図1(b)に示すように、位置情報書込システム110は、部品の位置情報を生成する位置情報生成装置10と、ICタグ50に情報を記録するICタグライタ11を備える。また、図1(c)に示すように、位置情報表示システム210は、ICタグから情報を読み出すICタグリーダ21とICタグリーダ21が読み出した情報を表示する情報表示装置20を備える。なお、ICタグリーダ21と情報表示装置20とは一体構成であっても良い。
位置情報書込システム110は物品の流通元(部品工場など)に設置される。また、位置情報表示システム210は、物品の流通先(組み立て作業場や建築現場など)に設置される。
【0021】
ICタグ50は、機械部品や建築資材などの物品(以下、部品という)や通箱などに添付される。以下の説明においては、ICタグ50は部品に添付されるものとする。
【0022】
ICタグ50には、位置情報生成装置10が生成した位置情報がICタグライタ11によって記録される。ここで、位置情報は、部品の位置を特定するための情報であり、情報のフォーマットは任意である。例えば、位置情報は、任意の空間における座標を示す値であっても良いし、他の部品との相対的な位置関係を示す値であっても良いし、任意の領域を特定する情報であってもよい。例を挙げると、任意の点を原点とする直交座標系や斜交座標系、極座標系における座標値や、「A部品の上」や「B部品の右」といった情報や、「3階用の資材」や「変速機用の部品」といった情報である。また、これらの情報を2種類以上含んでいても良い。
【0023】
位置情報が記録されたICタグ50は、部品に添付され、流通先へ搬送される。流通先において、ICタグ50に記録されている位置情報は、ICタグリーダ21によって読み出され、情報表示装置20へ送られる。情報表示装置20は、ICタグリーダ21から入力された位置情報を表示する。この情報を参照することで、流通先において作業(機械組み立て作業や建築作業など)を行う者の作業性が向上する。
【0024】
部品の設置位置を、3次元空間における座標値として記録することにより、同一形状の部品が複数存在し、外観からでは区別できないような場合でも、ICタグ50に記録されている座標値を読み出すことにより、どの部分に設置すべき部品であるかを区別することが可能となる。例えば、図2において、部品A、B、Cは同一形状であり外観では区別できないが、各々に添付されているICタグ50に記録されている座標値はzの値が異なるため、どの位置に設置すべきかを識別可能となる。
【0025】
また、ICタグ50に他方の部品との相対的な位置関係を示す情報を記録することにより、組み立て作業時にどのような作業を行うべきかを作業者が容易に認識できる。例えば、部品Aの上に組み付けるという情報が、部品Bに添付されるICタグ50に記録されていれば、図3に示すような組み付け作業を行えば良いことを、作業者が容易に認識できる。
さらに、部品の形状及び設置位置を、3次元空間における座標値として、相対的な位置関係と合わせて記録することにより、組み立て作業者は、ある部品を別の部品のどの部分に組み付けるかを正確に認識できる。例えば、図4に示すように、部品A上の点線で示す領域に部品Bを組付けることを、作業者が容易に認識できる。
【0026】
一方、ICタグ50に任意の領域を特定する情報を記録した場合には、製品全体のうちのどの部分にその部品が適用されるかを作業者が容易に認識できる。
【0027】
一般に、位置情報としての分解能は、領域を特定する情報→相対的な位置関係を示す情報→座標値の順に高くなるため、座標値のみでも部品の設置位置を高精度に特定することは可能である。しかし、全ての部品の設置位置を座標値のみで特定しようとすると、座標値の値が大きくなりすぎて、演算等において非効率的となってしまう場合がある。このため、分解能の異なる情報を組み合わせて記録することにより、製品全体のうちで部品が設置される位置をより容易に特定することが可能となる。例えば、エンジン部(領域)のC部品の上(相対関係)で、端からDmm(座標値)の位置というような情報をICタグに書き込むことにより、作業者は、そのICタグが添付される部品が設置される位置を正確且つ容易に認識できる。
【0028】
なお、図5に示すように、領域ごとに異なる座標系を設定しても良い。
【0029】
以上の説明においては、ICタグ50が部品に添付される場合を例としたが、通箱や梱包材などに添付するICタグ50に対してパレットへの積載位置を特定できるように位置情報を書き込むようにしても良い。例えば、通箱を何段目の何列目の端から何番目に積載するかをICタグ50に記録しておけば良い。これにより、同一のパレットに積載されている通箱などから複数のICタグを読み取った際に、読み取れなかったICタグがあったとしても、どのICタグが読み取りエラーであったかを容易に特定可能となる。これにより、読み取りに失敗したICタグが添付されていた通箱などを手作業で探す必要が無くなる。
【0030】
〔第2の実施形態〕
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。
図6に、本実施形態に係る部品管理システムの具体的な構成を示す。このシステムは、CAD101とICタグライタ102とを備えた位置情報書込システム100と、ICタグリーダ201とビューワ202とを備えた位置情報表示システム200とを有する。
【0031】
CAD101は、機械や構造物の設計に用いられる装置であり、ユーザインタフェースと表示装置とを備えている。ユーザは、表示装置に表示される情報を参照しつつユーザインタフェースを介して入力操作を行うことにより、機械や構造物の設計が可能である。CAD101は、機械や構造物の要素となる部品や資材の形状、設置位置をXYZ座標空間における座標値を用いて示す情報を生成する。また、部品や資材の名称(型番)などの情報も生成する。なお、CAD101は、コンピュータにソフトウェアを実行させることによってその機能を実現させることも可能である。
ICタグライタ102は、CAD101から入力された情報をICタグ50に記録する。
【0032】
図7(a)に示すように、CAD101は、形状情報生成部1011と位置情報生成部1012と関連部品情報生成部1013とICタグ情報格納部1014とを有する。表示装置1015及びユーザインタフェース1016は、CAD101と一体の構成であっても良いし別個の構成であってもよい。CAD101の機能をコンピュータによるソフトウェア処理で実現する場合、形状情報生成部1011、位置情報生成部1012、及び関連部品情報生成部1013がコンピュータのCPU上に形成される。
【0033】
形状情報は、部品の形状を示す情報である。部品の形状は予め定義されている部品形状の中から選択しても良いし、複数の頂点を指定することによって任意の形状を特定しても良い。なお、部品の概略形状のみを選択し、各部の寸法を指定することも可能である。
【0034】
本実施形態においては、位置情報は、部品の設置位置をXYZ座標空間における座標値を用いて示す情報である。部品の形状が予め定義されている場合には、図8(a)に示すように部品の特定の位置(外形上の頂点や重心など)を1以上指定することによって部品の設置位置を示すことができる。また、複数の頂点を指定することによって形状を指定する場合には、図8(b)に示すように、その部品が配置される領域における部品の頂点の座標によって部品の設置位置を示すことができる。また、部品の概略形状のみを選択し、各部の寸法を指定する場合には、図8(c)に示すように、部品の特定の位置(外形上の頂点や重心など)を1以上指定することによって部品の設置位置を示すことができる。これらの情報は関連付けられた上でICタグ情報としてICタグ情報格納部1014に蓄積される。
【0035】
ICタグライタ102は、図7(b)に示すように、ICタグ情報取得部1021と書込フォーマット変換部1022と書込処理部1023とを有する。ICタグ情報取得部1021は、ICタグ情報格納部1014に記録されているICタグ情報を取得する。書込フォーマット変換部1022は、ICタグ情報をICタグ50に書き込むのに適した任意のフォーマットへ変換する。書込処理部1023は、無線通信によってICタグ50に情報を書き込む。
【0036】
ICタグリーダ201は、ICタグ50に記録されている情報を読み出して、ビューワ202へ出力する。ICタグリーダ201は、可搬性に優れたハンディタイプのものであることが好ましい。
ビューワ202は、ICタグリーダ201から入力されたXYZ座標空間における座標値を基に、形状情報や設置情報を復元して表示する。
【0037】
図9に示すように、ICタグリーダ201は、読取処理部2011と読取フォーマット変換処理部2012とICタグ情報出力部2013とを有する。読取処理部2011はICタグ50が発する無線信号を受信する。読取フォーマット変換部2012は、ICタグ情報を形状情報、位置情報及び関連部品情報の任意のフォーマットに変換する。ICタグ情報出力部2013は、ICタグ情報をビューワ202へ出力する。
ビューワ202は、ICタグリーダ201から入力された形状情報、位置情報及び関連部品情報を基に、部品や関連部品を立体的に描画して表示する。ビューワ202は、コンピュータにソフトウェアを実行させることによってその機能を実現させることも可能である。
【0038】
図10に、ICタグ50に記録される情報の一例を示す。ICタグには、それが添付される部品の部品名、部品ID、部品の形状を示す形状情報、部品の設置位置を示す位置情報、及びその部品に関連する部品の形状及び設置位置を示す関連部品情報が記録される。ここで、部品名及び部品IDは、流通管理のために用いられる情報である。なお、図11に示すように、関連する部品において共通の座標系を用いて頂点の位置を定義することにより、座標値そのもので部品の形状(形状情報)と設置位置(位置情報)との両方を示すこともできる。
【0039】
図12に示すように、製品が部品A、部品B、部品C及び部品Dからなる場合、各部品の関係は、図中のツリー構造のように模式的に表すことが可能である。ICタグにはこのようなツリー構造に相当する情報が部品同士の関連を示す情報として任意のフォーマットで記録される。なお、ここでは部品同士の関連を示す情報として子部品の情報のみをICタグに記録する例を示したが、親部品の情報を記録するようにしても良いし、親部品、子部品両方の情報を記録するようにしても良い。
【0040】
システムの動作について説明する。ここでは、製品が部品A及び部品Bの二つの部品で構成される場合を例とする。部品Aと部品Bとは、互いに関連のある部品として登録されるものとする。
ユーザによる操作によって製品の設計が完了すると、CAD101は、製品を構成する各要素(部品A、部品B)について、部品名、部品ID、形状情報及び位置情報を生成し、ICタグ情報格納部1014へ記録する。
【0041】
ICタグライタ102は、ICタグ情報格納部1014に記録されているICタグ情報を取得し、それぞれの部品に添付されるICタグ50の各々に対して、上記の各情報を記録する。
【0042】
部品名、部品ID、形状情報及び設置位置の情報が記録されたICタグ50は、部品A及び部品Bにそれぞれ添付され、組み立て作業場へ搬送される。
【0043】
部品の配送の過程においては、ICタグ50に記録されている部品名や部品IDによって、流通管理がなされる。流通過程における管理方法は公知であるため、説明は省略する。
【0044】
組み立て作業場において、部品A又は部品Bに添付されているICタグ50をICタグリーダ201で読み取ると、ICタグ50から読み出された情報はビューワ202へ出力される。部品Aに添付されているICタグ50を読み取った場合には、部品Aの形状情報及び位置情報の他に、関連する部品である部品Bの形状情報及び位置情報も関連部品情報もビューワ202に入力される。従って、ビューワ202はこれらの情報を基に、部品A及び部品Bを所定の位置に設置した状態を立体的に示す画像を生成し表示する。なお、この際には、図13(a)に示すようにICタグ50を読み取った方の部品である部品Aを強調表示することが好ましい。これにより部品の識別が容易となる。同様に、部品Bに添付されているICタグ50を読み取った場合には、図13(b)に示すように部品Bを強調表示するとよい。
【0045】
このように、関連する部品の形状及び設置位置を、3次元空間における座標値として自部品の形状及び設置位置を示す情報とともに記録することにより、組立後の形状をビューワ202によって立体的に表示可能となる。これにより、図面から3次元の情報を類推する必要がなくなり、構造を正確に認識できる。
【0046】
なお、上記の実施形態においては、部品の位置をXYZ座標値で特定する場合を例としたが、建築用の資材などに添付するICタグ50の場合は、図14に示すように、区画とレイヤ(階層)とを座標値の代わりに用いて空間内での位置を特定するようにしても良い。例えば、「レイヤ2の3−C」のような情報を記録しておくことで、資材を設置する位置を特定可能である。なお、区画及びレイヤによる空間内での位置の特定は、XYZ座標値によって位置を特定する際に、座標値を整数値に限定した場合と実質的に同一である。
【0047】
〔第3の実施形態〕
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。図15に、本実施形態に係る部品管理システムの構成を示す。本実施形態においては、情報処理端末300がネットワーク400を介してCAD101に接続されている点で第2の実施形態と相違する。
ここで、図16に示すように、CAD101には、過去に設計した任意の製品に関する部品リスト1015が格納されている。
情報処理端末300は、ネットワーク400を介してCAD101へアクセス可能である。
【0048】
システムの動作について説明する。ICタグ50へのデータの書き込み、ICタグ50からのデータの読み出しに関する動作は、上記第2の実施形態と同様であるため、その他の動作についてのみ説明する。
図17にシステムの動作シーケンスの一例を示す。
情報処理端末300に組み込まれている部品発注用のアプリケーションが起動されると(S1)、情報処理端末300はネットワーク400を介してCAD101へアクセス要求を出力する(S2)。情報処理端末300からのアクセス要求に応じて、CAD101は部品リストを情報処理端末へ通知する(S3)。なお、この際には、公知の認証処理(パスワード認証など)を行って、特定のユーザのみが部品リスト1015を参照できるようにしても良い。
【0049】
CAD101から部品リスト1015を通知された情報処理端末300は、部品リスト1015とともに、発注する部品の選択を促すメッセージを表示する(S4)。リストの項目には、ICタグ情報が含まれており、情報処理端末300からICタグ情報の内容を確認可能である。
【0050】
ユーザの入力操作によって少なくとも一つの部品が選択されると(S5)、情報処理端末は、選択された部品を特定する情報をCAD101へ出力する(S6)。
CAD101は、情報処理端末300から入力された情報によって特定される全ての部品に関して、ICタグ50に記録すべき情報をデータベースから読み出す(S7)。CAD101は、読み出したICタグ情報をICタグライタ102へ出力する(S8)。
ICタグライタ102は、各部品に添付するICタグ50に対して、それぞれ情報を記録する(S9)。情報が記録されたICタグ50は対応する部品に添付される。
【0051】
本実施形態においては、CAD101に蓄積されている部品リスト1015を用いて部品を発注するため、誤った部品を配送したり、配送数を誤ったりする可能性を低減できる。
【0052】
〔第4の実施形態〕
本発明を好適に実施した第4の実施形態について説明する。図18に、本実施形態に係る部品管理システムの構成を示す。本実施形態においてはICタグリーダ201に情報処理端末500が接続されている。また、情報処理端末500には測定器600が接続されている。この他は、第2の実施形態と同様である。
【0053】
測定器600は、部品の形状及び位置を測定する装置であり、レーザ光を用いた非接触式のものでも探触子を用いた接触式のものでも良い。
【0054】
本実施形態において、ICタグ50には位置情報としてXYZ座標系の座標値が記録される。
【0055】
組み立てが完了した製品の形状及び位置を測定器600で測定して得られた実測値は、情報処理端末500へ入力される。情報処理端末500においては、ICタグリーダ201がICタグを読み取って取得した製品の形状情報及び位置情報と、測定器600から入力された実測値とを比較する。
これにより、部品の組み付け位置が誤っているか否かを、即座に判断できる。よって、製品の組み立て工程における完成品検査に好適に適用可能である。
また、正しく部品が組み付けられた製品であっても、経時変化によって組み付けが緩んだり、部品が変形や消耗したことを検出できるため、製品の定期保守検査にも好適に適用可能である。
【0056】
ここでは、第2の実施形態の構成に加えて情報処理端末500及び測定器600を備える構成を例としたが、第3の実施形態の構成に情報処理端末500及び測定器600を加えてシステムを構成することも可能である。
【0057】
なお、上記各実施形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれらに限定されることはなく、様々な変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明を好適に実施した第1の実施形態に係る部品管理システムの構成を示す図である。
【図2】同一形状の複数の部品の設置位置を座標情報によって区別可能であることを示す図である。
【図3】部品同士の相対的な位置関係を示す情報によって、組み付け作業の内容を把握可能であることを示す図である。
【図4】部品同士の相対的な位置関係を示す情報及び座標情報によって、組み付け作業の内容を詳細に把握可能であることを示す図である。
【図5】一つの製品に関して複数の座標系を設けた一例を示す図である。
【図6】本発明を好適に実施した第2の実施形態に係る部品管理システムの構成を示す図である。
【図7】CAD及びICタグライタの構成を示す図である。
【図8】部品の設置位置の特定の仕方の一例を示す図である。
【図9】ICタグリーダの構成を示す図である。
【図10】ICタグに記録される情報の一例を示す図である。
【図11】関連する部品において共通の座標系を用いて頂点の位置を定義した場合のICタグ情報の一例を示す図である。
【図12】部品同士の関係を模式的に示す図である。
【図13】ICタグを読み取った方の部品を強調表示した状態を示す図である。
【図14】区画及びレイヤを用いて空間内での位置を特定した状態を示す図である。
【図15】本発明を好適に実施した第3の実施形態に係る部品管理システムの構成を示す図である。
【図16】CADに蓄積される情報の一例を示す図である。
【図17】第3の実施形態に係る部品管理システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
【図18】本発明を好適に実施した第4の実施形態に係る部品管理システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
10 位置情報生成装置
11、102 ICタグライタ
20 位置情報表示装置
21、201 ICタグリーダ
50 ICタグ
100 位置情報書込システム
101 CAD
200 位置情報表示システム
202 ビューワ
300、500 情報処理端末
400 ネットワーク
600 測定器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICタグが添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する手段と、
前記位置情報を前記ICタグに記録する書込手段とを有することを特徴とする位置情報書込装置。
【請求項2】
前記位置情報は、前記物品と他の物品との相対的な位置関係を示す情報を含むことを特徴とする請求項1記載の位置情報書込装置。
【請求項3】
前記位置情報は、前記物品の設置位置を含む領域を特定する情報を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の位置情報書込装置。
【請求項4】
前記位置情報は、任意の座標系における座標値を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の位置情報書込装置。
【請求項5】
他の物品の設置位置を、前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報を生成する手段を有し、
前記書込手段は、前記関連物品情報を前記位置情報とともに前記ICタグに書き込むことを特徴とする請求項4記載の位置情報書込装置。
【請求項6】
前記位置情報を生成する手段は、前記物品及び前記他の物品を構成要素とする組立構造物を設計する装置であることを特徴とする請求項5記載の位置情報書込装置。
【請求項7】
前記構成要素となる物品のリストと、各々の物品に添付されるICタグに書き込むICタグ情報とを蓄積する手段と、
外部装置からの要求に応じて、要求元の外部装置に前記リストを送信する手段とを有し、
前記リストに基づいて前記外部装置によって指定された物品に関するICタグ情報を前記書込手段へ出力することを特徴とする請求項6記載の位置情報書込装置。
【請求項8】
物品に添付されているICタグから、該物品の設置位置を任意の座標系における座標値として特定する位置情報と、他の物品の設置位置を前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報とを読み出す手段と、
前記位置情報及び前記関連物品情報に基づいて、前記物品及び前記他の物品の位置関係を画像として表示する手段とを有することを特徴とする位置情報表示装置。
【請求項9】
ICタグが添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する手段と、
前記位置情報を前記ICタグに記録する書込手段とを備えた位置情報書込装置と、
前記物品に添付されているICタグから前記位置情報を読み出す読出手段と、前記位置情報を表示する手段とを備えた位置情報表示装置とを有することを特徴とする物品管理システム。
【請求項10】
前記位置情報は、前記物品と他の物品との相対的な位置関係を示す情報を含むことを特徴とする請求項9記載の物品管理システム。
【請求項11】
前記位置情報は、前記物品の設置位置を含む領域を特定する情報を含むことを特徴とする請求項9又は10記載の物品管理システム。
【請求項12】
前記位置情報は、任意の座標系における座標値を含むことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項記載の物品管理システム。
【請求項13】
他の物品の設置位置を、前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報を生成する手段を有し、
前記書込手段は、前記関連物品情報を前記位置情報とともに前記ICタグに書き込むことを特徴とする請求項12記載の物品管理システム。
【請求項14】
前記読出手段は、前記ICタグに記録されている前記関連物品情報を前記位置情報とともに読み出し、
前記位置情報及び前記関連物品情報に基づいて、前記物品及び前記他の物品の位置関係を画像として表示することを特徴とする請求項13記載の物品管理システム。
【請求項15】
前記位置情報を生成する手段は、前記物品及び前記他の物品を構成要素とする組立構造物を設計する装置であることを特徴とする請求項14又は15記載の物品管理システム。
【請求項16】
前記位置情報書込装置は、
前記構成要素となる物品のリストと、各々の物品に添付されるICタグに書き込むICタグ情報とを蓄積する手段と、
外部装置からの要求に応じて、要求元の外部装置に前記リストを送信する手段とを有し、
前記リストに基づいて前記外部装置によって指定された物品に関するICタグ情報を前記書込手段へ出力することを特徴とする請求項15記載の物品管理システム。
【請求項17】
前記位置情報表示装置は、
前記ICタグが添付された物品の位置を計測する計測手段と、
前記ICタグから読み出した前記位置情報と、前記計測手段が測定した前記物品の位置とを比較することを特徴とする請求項12から16のいずれか1項記載の物品管理システム。
【請求項18】
ICタグが添付される物品の設置位置を、任意の座標系における座標値を含んで特定する位置情報を生成する工程と、
他の物品の設置位置を、前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報を生成する工程と、
前記位置情報を前記ICタグに記録する書込工程とを有することを特徴とする物品管理方法。
【請求項19】
物品に添付されているICタグから、該物品の設置位置を任意の座標系における座標値を含んで特定する位置情報と、他の物品の設置位置を前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報とを読み出す読出工程と、
前記位置情報及び前記関連物品情報に基づいて、前記物品及び前記他の物品の位置関係を画像として表示する工程とを有することを特徴とする物品管理方法。
【請求項20】
前記ICタグが添付された物品の位置を計測する計測工程と、
前記ICタグから読み出した前記位置情報と、前記計測手段が測定した前記物品の位置とを比較する工程とを有することを特徴とする請求項19記載の物品管理方法。
【請求項21】
請求項18から20のいずれか1項記載の物品管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする物品管理プログラム。
【請求項1】
ICタグが添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する手段と、
前記位置情報を前記ICタグに記録する書込手段とを有することを特徴とする位置情報書込装置。
【請求項2】
前記位置情報は、前記物品と他の物品との相対的な位置関係を示す情報を含むことを特徴とする請求項1記載の位置情報書込装置。
【請求項3】
前記位置情報は、前記物品の設置位置を含む領域を特定する情報を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の位置情報書込装置。
【請求項4】
前記位置情報は、任意の座標系における座標値を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の位置情報書込装置。
【請求項5】
他の物品の設置位置を、前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報を生成する手段を有し、
前記書込手段は、前記関連物品情報を前記位置情報とともに前記ICタグに書き込むことを特徴とする請求項4記載の位置情報書込装置。
【請求項6】
前記位置情報を生成する手段は、前記物品及び前記他の物品を構成要素とする組立構造物を設計する装置であることを特徴とする請求項5記載の位置情報書込装置。
【請求項7】
前記構成要素となる物品のリストと、各々の物品に添付されるICタグに書き込むICタグ情報とを蓄積する手段と、
外部装置からの要求に応じて、要求元の外部装置に前記リストを送信する手段とを有し、
前記リストに基づいて前記外部装置によって指定された物品に関するICタグ情報を前記書込手段へ出力することを特徴とする請求項6記載の位置情報書込装置。
【請求項8】
物品に添付されているICタグから、該物品の設置位置を任意の座標系における座標値として特定する位置情報と、他の物品の設置位置を前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報とを読み出す手段と、
前記位置情報及び前記関連物品情報に基づいて、前記物品及び前記他の物品の位置関係を画像として表示する手段とを有することを特徴とする位置情報表示装置。
【請求項9】
ICタグが添付される物品の設置位置を特定する位置情報を生成する手段と、
前記位置情報を前記ICタグに記録する書込手段とを備えた位置情報書込装置と、
前記物品に添付されているICタグから前記位置情報を読み出す読出手段と、前記位置情報を表示する手段とを備えた位置情報表示装置とを有することを特徴とする物品管理システム。
【請求項10】
前記位置情報は、前記物品と他の物品との相対的な位置関係を示す情報を含むことを特徴とする請求項9記載の物品管理システム。
【請求項11】
前記位置情報は、前記物品の設置位置を含む領域を特定する情報を含むことを特徴とする請求項9又は10記載の物品管理システム。
【請求項12】
前記位置情報は、任意の座標系における座標値を含むことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項記載の物品管理システム。
【請求項13】
他の物品の設置位置を、前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報を生成する手段を有し、
前記書込手段は、前記関連物品情報を前記位置情報とともに前記ICタグに書き込むことを特徴とする請求項12記載の物品管理システム。
【請求項14】
前記読出手段は、前記ICタグに記録されている前記関連物品情報を前記位置情報とともに読み出し、
前記位置情報及び前記関連物品情報に基づいて、前記物品及び前記他の物品の位置関係を画像として表示することを特徴とする請求項13記載の物品管理システム。
【請求項15】
前記位置情報を生成する手段は、前記物品及び前記他の物品を構成要素とする組立構造物を設計する装置であることを特徴とする請求項14又は15記載の物品管理システム。
【請求項16】
前記位置情報書込装置は、
前記構成要素となる物品のリストと、各々の物品に添付されるICタグに書き込むICタグ情報とを蓄積する手段と、
外部装置からの要求に応じて、要求元の外部装置に前記リストを送信する手段とを有し、
前記リストに基づいて前記外部装置によって指定された物品に関するICタグ情報を前記書込手段へ出力することを特徴とする請求項15記載の物品管理システム。
【請求項17】
前記位置情報表示装置は、
前記ICタグが添付された物品の位置を計測する計測手段と、
前記ICタグから読み出した前記位置情報と、前記計測手段が測定した前記物品の位置とを比較することを特徴とする請求項12から16のいずれか1項記載の物品管理システム。
【請求項18】
ICタグが添付される物品の設置位置を、任意の座標系における座標値を含んで特定する位置情報を生成する工程と、
他の物品の設置位置を、前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報を生成する工程と、
前記位置情報を前記ICタグに記録する書込工程とを有することを特徴とする物品管理方法。
【請求項19】
物品に添付されているICタグから、該物品の設置位置を任意の座標系における座標値を含んで特定する位置情報と、他の物品の設置位置を前記任意の座標系における座標値として特定する関連物品情報とを読み出す読出工程と、
前記位置情報及び前記関連物品情報に基づいて、前記物品及び前記他の物品の位置関係を画像として表示する工程とを有することを特徴とする物品管理方法。
【請求項20】
前記ICタグが添付された物品の位置を計測する計測工程と、
前記ICタグから読み出した前記位置情報と、前記計測手段が測定した前記物品の位置とを比較する工程とを有することを特徴とする請求項19記載の物品管理方法。
【請求項21】
請求項18から20のいずれか1項記載の物品管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする物品管理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−6567(P2010−6567A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−170244(P2008−170244)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000232092)NECソフト株式会社 (173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000232092)NECソフト株式会社 (173)
【Fターム(参考)】
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