説明

低硬度の内容物を成型するための弾性型及びこれを使用する成型方法

【課題】硬度の低い内容物の表面に立体的な形状を正確に成型することができ、繰り返し成型した場合にも変形することがなく耐久性に優れ量産に適する弾性型及びこれを使用した成型方法を提供する。
【解決手段】硬度(カードメーターによる37℃、感圧軸直径3mm、800g荷重での測定値)が10〜20の内容物を成型するための弾性型1であって、皿状容器2を弾性型に圧着し該皿状容器と該弾性型との間に形成された空間に溶融状態の内容物4を充填し、該内容物が冷却固化した後に弾性型を内容物と反対方向に撓ませることによって、皿状容器上に成型した内容物を該皿状容器とともに弾性型から取り出し得るようにしたことを特徴とする弾性型。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低硬度の内容物を成型するための弾性型及びこれを使用する成型方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、口紅やアイシャドーなどのメーキャップ製品は、優れた化粧効果を奏することは勿論のこと、外観が美麗であることが重要であるため、化粧料の表面を幾何学的な形状あるいは花をモチーフとした凹凸模様を付し見栄えを良くすることが望まれる。
【0003】
また、メーキャップ製品においては、繊細なデザインの立体形状を施すことが望まれるとともに、特に近年では、表面が柔らかく、塗布時の抵抗が小さいなめらかな化粧料が好まれる傾向にある。また、配合する油分にはシリコーンオイルが多用されている。
【0004】
立体形状を効率的に成型する手法としては、シリコーンゴム製の型を使用し、化粧料を充填し冷却固化した後に、型を減圧下にて膨張させて固化した成型品を取り出す、いわゆるラバーモールド成型が知られている(特許文献1)。
【0005】
しかしながら、上記のラバーモールド成型は、主に食品など、比較的硬い内容物を成型することに適するものであり、口紅やアイシャドーなど、柔らかい内容物の場合には、減圧下で型を急激に膨張させると、成型品の表面が型から離れず、ヒビや欠けが生じやすい。また、型は減圧下で放射状に膨張するため、成型する形状が放射状に広がったものである場合には適するが、成型する形状によっては、うまく抜くことができず成型品の一部が欠けることがある。
【0006】
また、ラーバーモールド成型は減圧により膨張することが必要であることから、ゴムが薄く、溶融した内容物を充填すると熱と重みによって型が変形し、正確な形状が維持できない。また、繰り返し成型すると成型品に配合されるシリコーンオイル等の油分が、シリコーンゴムに浸透し、型が膨潤してしまい、正確な形状が再現できず、量産でのバラツキを生ずることにもなる。
【0007】
このように、従来のラバーモールド成型は、メーキャップ製品のような硬度が低い内容物の表面に繊細な立体模様を付すような成型を量産で行う場合には、必ずしも十分であるとはいえなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−113012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、硬度の低い内容物の表面に立体的な形状を正確に成型することができ、繰り返し成型した場合にも変形することがなく耐久性に優れ量産に適する弾性型及びこれを使用した成型方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明は、硬度(カードメーターによる37℃、感圧軸直径3mm、800g荷重での測定値)が10〜20の内容物を成型するための弾性型であって、皿状容器を弾性型に圧着し皿状容器と該弾性型との間に形成された空間に溶融状態の内容物を充填し、該内容物が冷却固化した後に弾性型を内容物と反対方向に撓ませることによって、皿状容器上に成型した内容物を該皿状容器とともに弾性型から取り出し得るようにしたことを特徴とする弾性型である。
【0011】
第2の発明は、前記弾性型の材質がシリコーンゴムであることを特徴とする弾性型である。
【0012】
第3の発明は、前記弾性型の高さ(B)が該弾性型の底辺長さ(A)の10〜40%であることを特徴とする弾性型である。
【0013】
第4の発明は、前記弾性型の底面厚さ(E)が成型する前記内容物の底辺の長さ(D)の20〜40%であることを特徴とする弾性型である。
【0014】
第5の発明は、前記弾性型の高さ(B)が前記皿状容器の底辺の長さ(H)の20〜40%であることを特徴とする弾性型である。
【0015】
第6の発明は、前記弾性型の枠の幅(F)が前記皿状容器の底辺の長さ(H)の10〜30%であることを特徴とする弾性型である。
【0016】
第7の発明は、前記弾性型を使用して硬度(カードメーターによる37℃、感圧軸直径3mm、800g荷重での測定値)が10〜20の内容物を成型する方法であって、皿状容器を弾性型に圧着し、該皿状容器と該弾性型との間に形成された空間に溶融状態の内容物を充填し、該内容物が冷却固化した後に弾性型を内容物と反対方向に撓ませることによって、皿状容器上に成型した内容物を該皿状容器とともに弾性型から取り出すことを特徴とする成型方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の弾性型及びこれを使用した成型方法によれば、硬度(カードメーターによる37℃、感圧軸直径3mm、800g荷重での測定値)が10〜20の柔らかい内容物の表面を立体的な形状に正確に成型することができる。
【0018】
また、繰り返し成型した場合にも、油分の浸透や熱による弾性型の変形が無く、量産において安定して成型品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の弾性型および成型方法を示す概略図((イ)セット工程、(ロ)充填工程、(ハ)冷却・固化工程、(ニ)取り出し工程、(ホ)仕上げ工程)
【図2】本発明の弾性型に皿状容器を圧着し内容物を充填した状態を示す概略図
【図3】皿状容器上に成型した成型品を製品容器に組み込む工程を示す概略図(第1実施形態)
【図4】第1実施形態の皿状容器の(a)正面図、(b)A−A断面図
【図5】製品容器に直接成型する工程を示す概略図(第2実施形態)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図1に、本発明にかかる弾性型及び成型方法の一実施形態を示す。弾性型(1)に皿状容器(2)を圧着してセットし、皿状容器(2)と弾性型(1)との間に内容物を充填するための空間を形成する((イ)セット工程)。つぎにノズル(5)から皿状容器(2)の底部に設けた充填孔(3)を通して、加熱により溶解した液状の内容物を皿状容器と弾性型との間に形成された空間に充填する((ロ)充填工程)。充填した内容物(4)を冷却し固化することにより、所望の形状に成型する((ハ)冷却・固化工程)。内容物(4)が固化した後は、弾性型(1)の枠部分(8)を左右(外方)に押し開き、弾性型(1)を内容物(4)とは反対の方向に撓ませることによって、皿状容器(2)の縁から内容物(4)の中央部にかけて、弾性型(1)を徐々に引き離し、皿状容器内に形成した内容物を取り出し((ニ)取り出し工程)、成型品(6)を得る((ホ)仕上げ工程)。
【0022】
本発明の弾性型および成型方法は、柔らかい内容物を立体的に成型することに適しており、内容物としては、例えば、口紅、アイシャドー、ファンデーション等の油性化粧料に応用することができる。
【0023】
内容物は、化粧料としての使用性(筆での掬い取り易さ)に優れるとともに、弾性型に付着することなく離型性に優れた硬度であることが必要である。表1に示す試験結果から、内容物の硬度は、カードメーター(アイテクノエンジニアリング(株)製)による37℃、感圧軸直径3mm、800g加重での測定値が10乃至20とする。硬度10乃至20では、弾性型からの離型に優れ、また、筆で掬い取り易く使用性に優れることによるものである。
【0024】
【表1】

【0025】
弾性型の材質にはゴム又はエラストマー等の弾性材料を用いることができるが、表面張力が小さく離型性にすぐれること、また、化学的に安定であり内容物との相互作用がなく安全性にも優れることからシリコーンゴムを用いることが好ましい。
【0026】
シリコーンゴムは、柔らか過ぎるものは量産において傷つきやすく耐久性に劣る。また、硬すぎるものは弾性型を撓ませることが困難となり離型が難しく、成型表面に傷がつきやすい。したがって、シリコーンゴムは、デュロメータ(Aタイプ:JIS K 6253準拠)による硬度が約40であり、引張強度が5.5〜5.7MPa、引裂強度が21〜26kN/mが好ましい。シリコーン製の弾性成形型には、信越化学工業社製RTVゴム(Room Temperature Vulcanizing:室温硬化型)の2液混合タイプ(主剤:KE−1310ST、硬化剤:CAT−1310S)を使用した。
【0027】
本実施形態の弾性型は、略中央がもっとも深くなるようにくり抜かれた形状をしており、内容物をドーム形状に成型するものであるが、内容物の表面に幾何学模様や花等をモチーフとした装飾形状を付すための凹凸形状を弾性型内面に施すことができる。
【0028】
皿状容器は弾性型に圧着し、弾性型と皿状容器との間に内容物を成型するための空間を形成する。皿状容器と弾性型との固定は、皿状容器の縁周部(11)と弾性体の枠部(8)との摩擦力により行うことができるが、皿状容器の縁周部(11)と弾性体の枠部(8)にリブを設置し、嵌着するなどの手法で固定することも可能である。
【0029】
内容物の充填は、加熱により溶融し液状とした内容物をノズル(5)から皿状容器(2)の底部に設けた充填孔(3)を通して行われる。充填孔の痕は、成型品の表面に残り見栄えを損なうために、通常、皿状容器の底部に充填孔を設けるが、成型する形状により充填孔の痕が目立たない場合には、成型品の表面部分、すなわち弾性型に充填孔を設けることもできる。
【0030】
成型した内容物は、弾性型(1)の枠部分(8)を左右(外方)に押し開き、弾性型(1)を内容物(4)とは反対の方向に撓ませることによって、皿状容器(2)の縁から内容物(4)の中央部にかけて、弾性型(1)を徐々に引き離し、皿状容器とともに取り出す。このため弾性型は撓ませることに適した厚さとする。したがって、弾性型は比較的肉厚とすることができ、繰り返して成型した場合にも、熱による変形や油分による膨潤がなく、精度の高い成型品を得ることができる。
【0031】
弾性型は、手で撓ませ取り外すことも可能であるが、例えば、弾性型の周縁部分を減圧して吸引し、内容物とは反対側に撓ませるなど、機械により自動化することも可能である。
【0032】
図3は、皿状容器に形成された成型品(6)を製品容器にセットする工程((a)乃至(c)工程)を示すが、図5に示すように製品容器を弾性型にセットし、製品容器の底部の充填孔から内容物を充填することにより、製品容器に直接、内容物を成型することも可能である。
【実施例】
【0033】
本発明にかかる弾性型について行った成型性の評価を実施例として記載する。弾性型、内容物、皿状容器の各部位の寸法と、成型性の評価を表2に示す。尚、表中A乃至Hは、図2に記載する弾性型、内容物、皿状容器の各部位の寸法に相当する。
【0034】
弾性型に関する数値として、弾性型の底辺長さ(A)、高さ(B)、底辺厚さ(E)、枠幅(F)を測定し、内容物に関する数値として、成形品の高さ(C)、幅(D)を測定し、皿状容器に関する数値として、皿状容器の高さ(G)、幅(H)を測定した(図2)。また、弾性型の形状を示す数値としてB/Aを、弾性型と内容物との相関関係を示す数値としてE/Dを、弾性型と皿状容器との相関関係を示す数値としてB/H、B/GおよびF/Hをそれぞれ算出した。
【0035】
B/Aは弾性型の形状を示す数値であり、弾性型の撓み易さに関連性がある。皿状容器に成形した内容物は、弾性型を撓ませることによって、離型し弾性型から取り出すが、弾性型が撓みにくいと内容物が離型せず、成型品に欠けやヒビが生ずることとなる。また、弾性型が撓み過ぎると正確な立体形状を成型することが困難となる。
【0036】
E/Dは弾性型と内容物との相関関係を示す数値であり、内容物の成型性に関連する。すなわち、E/Dが小さすぎると、内容物の大きさに対して弾性型の肉厚が薄くなり、正確な立体形状の成型品を得ることが困難となる。一方、E/Dが大きすぎると、弾性型が撓みにくくなり、内容物が弾性型から離型しにくくなり、成型品に欠けやヒビが生ずることとなる。
【0037】
B/HおよびF/Hは弾性型と皿状容器との相関関係を示す数値であり、弾性型を撓ませたときの皿状容器からの取り外し易さに関連する。すなわち、B/H、F/Hが小さすぎると弾性型が皿状容器から外れやすくなり、正確な立体形状の成型品を得ることが困難となる。一方、B/H、F/Hが大きすぎると、弾性型と皿状容器との密着力が強くなり、弾性型を撓ませて取り外すことが困難となる。
【0038】
上記(A)〜(H)の数値を変えた場合のそれぞれの成型性を評価した。成型性の評価は、弾性型が撓ませ易く、内容物が弾性成形型からの離型性に優れ、成型品に欠けや歪みが無く、形状が正確に成型されているかを評価したものである(表2)。
【0039】
【表2】

【0040】
実施例1乃至3は、最も成型性に優れており、実施例1乃至3は、B/Aが10乃至40%、E/Dが20乃至40%、B/Hが20乃至40%、F/Hが10乃至30%の数値範囲に入るものである。
【0041】
実施例4及び5は、成型性に問題はないが、量産でのばらつきによっては成型品に若干の欠けが生じる可能性がある。実施例4及び5は、B/Aが43%と9%であり10乃至40%の数値範囲から外れるものであり、また、B/Hが60%と14%であり20乃至40%の数値範囲から外れるものであるが、E/DおよびF/Hは、上記実施例1乃至3で記載の数値範囲に入るものである。
【0042】
実施例6及び7は、成型性に問題はないが、量産でのばらつきによっては、成型品に若干の欠けが生じる可能性がある。実施例6及び7は、E/Dが45%と14%であり、20乃至40%の数値範囲から外れるが、B/A、B/H、およびF/Hが上記実施例1乃至3で記載の数値範囲に入るものである。
【0043】
実施例8及び9は、成型性に問題はないが、量産でのばらつきによっては、成型品に若干の欠けが生じる可能性がある。実施例8及び9は、B/Hが42%と17%であり、20乃至40%の数値範囲から外れるが、B/A、E/D、およびF/Hが上記実施例1乃至3で記載の数値範囲に入るものである。
【0044】
実施例10及び11は、成型性に問題はないが、量産でのばらつきによっては、成型品に若干の欠けが生じる可能性がある。実施例10及び11は、F/Hが38%と8%であり、10乃至30%の数値範囲から外れるが、B/A、E/D、B/H、およびF/Hが上記実施例1乃至3で記載の数値範囲に入るものである。
【0045】
比較例1及び2は、成型品に欠けが生じ、成形性に劣るものである。比較例1及び2は、B/A、E/D、B/H、およびF/Hのいずれもが上記実施例1乃至3で記載の数値範囲から外れるものである。
【0046】
以上から、弾性型、内容物、皿状容器の各部位の寸法は、B/Aが10乃至40%、E/Dが20乃至40%、B/Hが20乃至40%、F/Hが10乃至30%の数値範囲にすべて入ることが最も好ましく、いずれかの数値範囲を外れる場合には、成型は可能であるものの、量産でのばらつきによっては成型不良が生じる可能性があり、上記数値範囲からすべて外れる場合には、弾性型から内容物を取り出すことが困難となり成型品に欠けやヒビが発生し易く、所望の形状の成型品を得ることが困難となる。
【0047】
以下、本発明にかかる弾性型により成型する内容物として化粧料の処方例を示す。
【0048】
<処方例1:油性アイシャドー>
(配合成分) (質量%)
α−オレフィンオリゴマー 2
マイクロクリスタリンワックス 1.5
セレシン 6
ジメチルポリシロキサン 5
メチルフェニルポリシロキサン 5
カルナウバロウ 2
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 20
2−エチルヘキサン酸セチル 残余
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
酸化チタン 3
窒化ホウ素 5
雲母チタン 10
セリサイト 8
架橋型シリコーン末 5
(トレフィルE−506(東レ・ダウコーニング株式会社製))
酢酸DL−α−トコフェロール 0.02
D−δ−トコフェロール 0.02
ベンガラ 0.1
黄酸化鉄 0.2
ポリアクリル酸アルキル粉末 15
12-ヒドロキシステアリン酸 3
香料 適量
(合計) (100)
【0049】
<処方例2:油性スティックアイシャドー>
(配合成分) (質量%)
パラフィン 11
カルナウバロウ 1.5
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残余
セスキオレイン酸ソルビタン 2
酸化チタン 3
雲母チタン 15
マイカ 20
群青 2
黒酸化鉄 5
香料 適量
(合計) (100)
【0050】
<処方例3:W/O固型乳化アイシャドー>
(配合成分) (質量%)
マイクロクリスタリンワックス 3
ジメチルポリシロキサン 10
デカメチルシクロペンタシロキサン 30
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2
ジプロピレングリコール 3
パルミチン酸 0.5
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
アルキル変性シリコン樹脂被覆黄酸化鉄 2.5
アルキル変性シリコン樹脂被覆ベンガラ 3
アルキル変性シリコン樹脂被覆黒酸化鉄 1
アルキル変性シリコン樹脂被覆群青 0.5
アルキル変性シリコン樹脂被覆タルク 15
合成金雲母 10
アルキル変性シリコン樹脂被覆ベンガラ被覆雲母チタン 10
シリコーン樹脂粉末 3
N−ラウロイル−L−リジン 0.1
酢酸トコフェロール 0.1
δ−トコフェロール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
メリロートエキス 2
精製水 残余
(合計) (100)
【0051】
<処方例4:W/O固型乳化ファンデーション>
(配合成分) (質量%)
マイクロクリスタリンワックス 5
ジメチルポリシロキサン 10
デカメチルシクロペンタシロキサン 30
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2
ジプロピレングリコール 3
パルミチン酸 0.5
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
アルキル変性シリコン樹脂被覆黄酸化鉄 3
アルキル変性シリコン樹脂被覆ベンガラ 1
アルキル変性シリコン樹脂被覆黒酸化鉄 適量
アルキル変性シリコン樹脂被覆無水ケイ酸 2
アルキル変性シリコン樹脂被覆酸化チタン 15
アルキル変性シリコン樹脂被覆セリサイト 10
酸化チタン・ベンガラ被覆雲母 3
架橋型シリコーン末 3
(トレフィルE−506(東レ・ダウコーニング株式会社製))
N−ラウロイル−L−リジン 0.1
酢酸トコフェロール 0.1
δ−トコフェロール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
メリロートエキス 2
精製水 残余
(合計) (100)
【0052】
<処方例5:O/W固型乳化ファンデーション>
(配合成分) (質量%)
マイクロクリスタリンワックス 1
ジメチルポリシロキサン 15
デカメチルシクロペンタシロキサン 2
1,3−ブチレングリコール 6
キャンデリラロウ 3
イソステアリン酸 1
エチレングリコール脂肪酸エステル 0.1
ラノリン脂肪酸オクチルドデシル 0.5
2-アルキル-N-カルボキシメチル-N- 4
ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
酸化チタン 7.5
硫酸バリウム 5
酸化チタン 7
タルク 3
無水ケイ酸 4
架橋型シリコーン末 0.1
(トレフィルE−506(東レ・ダウコーニング株式会社製))
メタリン酸ナトリウム 0.1
ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン 0.1
酢酸DL−α−トコフェロール 0.1
ハマメリス抽出液 0.1
シャクヤクエキス 0.1
コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
ベンガラ 適量
黄酸化鉄 適量
黒酸化鉄 適量
キサンタンガム 0.2
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
メリロートエキス 2
精製水 残余
(合計) (100)
【0053】
<処方例6:油性ファンデーション>
(配合成分) (質量%)
α−オレフィンオリゴマー 10
マイクロクリスタリンワックス 0.5
セレシン 5
ジメチルポリシロキサン 15
メチルフェニルポリシロキサン 10
マカデミアナッツ油 0.1
カルナウバロウ 0.1
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 7
2−エチルヘキサン酸セチル 10
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.5
マイカ 0.5
ステアリン酸アルミニウム 1
架橋型シリコーン末 8
(トレフィルE−506(東レ・ダウコーニング株式会社製))
N−ラウロイル−L−リジン 0.1
D−δ−トコフェロール 適量
ベンガラ 適量
黄酸化鉄 適量
アルギン酸カルシウム粉末 1
ナイロン末 残余
球状無水ケイ酸 1
酸化チタン 1
(合計) (100)
【符号の説明】
【0054】
1 弾性型
2 皿状容器
3 充填孔
4 内容物
5 充填ノズル
6 成形品
7 製品容器
8 枠部分
9 製品容器の蓋
10 鏡
11 縁周部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬度(カードメーターによる37℃、感圧軸直径3mm、800g荷重での測定値)が10〜20の内容物を成型するための弾性型であって、皿状容器を弾性型に圧着し該皿状容器と該弾性型との間に形成された空間に溶融状態の内容物を充填し、該内容物が冷却固化した後に弾性型を内容物と反対方向に撓ませることによって、皿状容器上に成型した内容物を該皿状容器とともに弾性型から取り出し得るようにしたことを特徴とする弾性型。
【請求項2】
前記弾性型の材質がシリコーンゴムであることを特徴とする請求項1記載の弾性型。
【請求項3】
前記弾性型の高さ(B)が該弾性型の底辺長さ(A)の10〜40%であることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性型。
【請求項4】
前記弾性型の底面厚さ(E)が成型する前記内容物の底辺の長さ(D)の20〜40%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の弾性型。
【請求項5】
前記弾性型の高さ(B)が前記皿状容器の底辺の長さ(H)の20〜40%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の弾性型。
【請求項6】
前記弾性型の枠の幅(F)が前記皿状容器の底辺の長さ(H)の10〜30%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の弾性型。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の弾性型を使用して硬度(カードメーターによる37℃、感圧軸直径3mm、800g荷重での測定値)が10〜20の内容物を成型する方法であって、皿状容器を弾性型に圧着し、該皿状容器と該弾性型との間に形成された空間に溶融状態の内容物を充填し、該内容物が冷却固化した後に弾性型を内容物と反対方向に撓ませることによって、皿状容器上に成型した内容物を該皿状容器とともに弾性型から取り出すことを特徴とする成型方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−20569(P2012−20569A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−240620(P2010−240620)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000001959)株式会社 資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】