説明

体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システム及び遠隔検査方法並びに制御プログラム

【課題】医師と患者が離れた場所にいる場合であっても、適切に体内埋め込み装置の動作状態を検査することができる体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システム及び遠隔検査方法並びに制御プログラムの提供。
【解決手段】患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備える遠隔検査システムにおいて、前記携帯端末は、所定の時間間隔で前記体内埋め込み装置に検査指示を送信し、前記体内埋め込み装置で実行された検査結果を受信し、当該検査結果に基づいて前記体内埋め込み装置の動作状態を判定し、動作異常を検知した場合に、当該異常通知を前記検査端末に送信する機能を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔検査システム及び遠隔検査方法並びに制御プログラムに関し、特に、体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システム及び遠隔検査システムにおける遠隔検査方法並びに遠隔検査システムで動作する制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子回路の小型化に伴い、生体内に装置を埋め込み、この体内埋め込み装置を生体外に配置した検査端末で制御する遠隔検査が注目されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、生体内に埋め込まれた受信機に対して、生体外に装着する送信機から高周波信号を送出し、生体内の受信機を制御する方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平07−255683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システムでは、検査端末が病院等に設置されており、検査端末からの検査指示がないと体内埋め込み装置の動作状態を確認できないため、検査のために患者がわざわざ医師の元へ出向く必要があり、患者にとって大きな負担となっていた。
【0006】
また、患者が医師の元へ出向いて検査を行わなかった場合、体内埋め込み装置の異常を検出することができないため、適切な処理を施すことができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、医師と患者が離れた場所にいる場合であっても、適切に体内埋め込み装置の動作状態を検査することができる体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システム及び遠隔検査方法並びに制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備える遠隔検査システムにおいて、前記体内埋め込み装置は、所定の時間間隔で自装置の動作状態を検査し、動作異常を検知した場合に、異常通知を前記携帯端末に送信する機能を備え、前記携帯端末は、前記体内埋め込み装置から前記異常通知を受信し、当該異常通知を前記検査端末に送信する機能を備えるものである。
【0009】
また、本発明は、患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備える遠隔検査システムにおいて、前記携帯端末は、所定の時間間隔で前記体内埋め込み装置に検査指示を送信し、前記体内埋め込み装置で実行された検査結果を受信し、当該検査結果に基づいて前記体内埋め込み装置の動作状態を判定し、動作異常を検知した場合に、当該異常通知を前記検査端末に送信する機能を備えるものである。
【0010】
また、本発明は、患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備えるシステムにおける遠隔検査方法であって、前記体内埋め込み装置で、所定の時間間隔で自装置の動作状態を検査し、動作異常を検知した場合に、異常通知を前記携帯端末に送信する処理と、前記携帯端末で、前記体内埋め込み装置から前記異常通知を受信し、当該異常通知を前記検査端末に送信する処理と、を少なくとも有するものである。
【0011】
また、本発明は、患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備えるシステムにおける遠隔検査方法であって、前記携帯端末で、所定の時間間隔で前記体内埋め込み装置に検査指示を送信する処理と、前記体内埋め込み装置で、前記携帯端末から前記検査指示を受信し、自装置の動作状態を検査し、検査結果を前記携帯端末に送信する処理と、前記携帯端末で、前記体内埋め込み装置から前記検査結果を受信し、当該検査結果に基づいて前記体内埋め込み装置の動作状態を判定し、動作異常を検知した場合に、異常通知を前記検査端末に送信する処理と、を少なくとも有するものである。
【0012】
また、本発明は、患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備えるシステムにおける前記携帯端末で動作する制御プログラムであって、コンピュータを、所定の時間間隔で前記体内埋め込み装置に動作状態の検査を指示し、前記体内埋め込み装置から受信した検査結果に基づいて前記体内埋め込み装置の動作状態を判定し、動作異常を検知した場合に、前記検査端末に異常を知らせる手段、として機能させるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システム及び遠隔検査方法並びに制御プログラムによれば、医師と患者が離れた場所にいる場合であっても、適切に体内埋め込み装置の動作状態を検査することができる。
【0014】
その理由は、遠隔検査端末からの指示により、患者が所持する携帯端末から短距離無線通信を利用して、埋め込み機器内の自己検査機構により、遠隔・非接触でリアルタイムに検査を行うことができるからである。
【0015】
また、体内埋め込み装置、または携帯端末に、動作状況の異常を検知する仕組みを設けることにより、医師が能動的に体内埋め込み装置の遠隔検査を行わなくても、異常時に通知を行うことができるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
背景技術で示したように、生体内に装置を埋め込み、体内埋め込み装置を生体外に設けた検査端末で制御する遠隔検査が行われているが、この検査端末は病院等に設置されているため、体内埋め込み装置の動作状況を確認するために、患者が定期的に医師の元へ出向く必要があり、患者にとって大きな負担となっていた。また、患者が医師の元へ出向いて検査を行わなかった場合には、体内埋め込み装置の異常を検出できないという問題があった。
【0017】
このような問題は、体内埋め込み装置と検査端末とが離された場所にある場合に、検査端末では体内埋め込み装置の動作状況を確認できないことに起因している。そこで、本発明では、図1に示すように、患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置1と病院等に設置される遠隔検査端末3との間に、患者や介護者等が保持する携帯端末2を介在させる構成とする。
【0018】
例えば、図1において、遠隔検査端末3から検査指示が入力されると、ネットワーク5を通じて携帯端末2に通知される。携帯端末2は通信部23で動作状態の検査指示を受信すると、制御部22が短距離無線通信部21を通じて短距離無線4を使い、体内埋め込み装置1へ動作状態の検査指示を通知する。体内埋め込み装置1は、短距離無線通信部13で検査指示を受信すると制御部12が検査部11へ動作状態の検査を指示して、検査部11が体内埋め込み装置1の動作状態の検査を行う。
【0019】
検査が完了すると、制御部12は検査部11が検査した結果を短距離無線通信部13により短距離無線4を通じて携帯端末2へ送信する。携帯端末2において、制御部22は短距離無線通信部21で検査結果を受信すると、通信部23によりネットワーク5を通じて遠隔検査端末3へ検査結果を通知する。遠隔検査端末3は結果の通知を受けると、結果の表示などのあらかじめ決められた処理を行う。
【0020】
以上のような動作により、患者と医師が離れた場所にいる場合でも、医師がリアルタイムに患者の体内埋め込み装置の動作状態の検査を行うことが可能となる。
【0021】
更に、体内埋め込み装置1の動作異常を検知する機能を、体内埋め込み装置1自身又は携帯端末2に持たせ、動作異常が発生した場合に遠隔検査端末3に通知する構成とすることにより、装置間の通信回数を減らすことができ、消費電力の低減を図ることもできる。
【実施例1】
【0022】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の第1の実施例に係る体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システム及び遠隔検査方法並びに制御プログラムについて、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施例の遠隔検査システムの構成を示すブロック図であり、図2は、本実施例の遠隔検査方法を示すフローチャート図である。
【0023】
図1を参照すると、本実施例の遠隔検査システムは、体内埋め込み装置1と携帯端末2と遠隔検査端末3などで構成され、体内埋め込み装置1と携帯端末2とは短距離無線4により接続され、携帯端末2と遠隔検査端末3とはネットワーク5により接続される。
【0024】
体内埋め込み装置1は、ペースメーカー、人工心臓等の体内埋め込み型の医療機器であり、動作状態を自己検査する検査部11と、携帯端末2との間で短距離無線通信を行う短距離無線通信部13と、装置の各種動作を制御する制御部12などを備える。このとき利用される短距離無線4は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth、Felica通信などの体内埋め込み装置1で動作可能な程度の低電力な通信方法を使用する。
【0025】
携帯端末2は、体内埋め込み装置1との間で短距離無線4を利用して通信を行う短距離無線通信部21と、遠隔検査端末3との間で通信を行う通信部23と、携帯端末の各種動作を制御する制御部22などを備える。なお、この携帯端末2は、本実施例の遠隔検査システム専用の端末としてもよいし、一般的に使用される携帯電話機などの端末としてもよい。後者の場合は、制御部22にハードウェアとして、又は制御部22で動作する制御プログラムとして、遠隔検査端末3から受信した検査指示を認識して体内埋め込み装置1に送信し、体内埋め込み装置1から受信した検査結果を認識して遠隔検査端末3に送信する機能を設ければよい。
【0026】
遠隔検査端末3は、携帯端末2にネットワーク2を通じて検査指示を行い、また検査結果について結果表示、その他適切な処理を行う端末であり、図示しない制御部と表示部と操作部と通信部などを備える。
【0027】
短距離無線4は、携帯端末2と体内埋め込み装置1との間の短距離無線通信区間である。
【0028】
ネットワーク5は、遠隔検査端末3と携帯端末2との間の遠隔通信区間であり、イーサーネットのような有線でもよいし、携帯電話網・PHS網のような無線でもよい。また、両者が混在した構成としてもよい。
【0029】
以下、図1及び図2を参照して、本実施例の遠隔検査システムの動作について詳細に説明する。
【0030】
患者から遠隔地にいる医師は、遠隔検査端末3の操作部を操作して、体内埋め込み装置1の動作状態の検査指示を入力する。指示の入力を受けた遠隔検査端末3は、ネットワーク5を通じて携帯端末2に遠隔検査指示を通知する(ステップA1)。
【0031】
携帯端末2は、通信部23で遠隔検査端末3からの遠隔検査指示を受信すると、制御部22が短距離無線通信部21を通じて短距離無線4を使い、体内埋め込み装置1へ動作状態の遠隔検査指示を通知する(ステップA2)。
【0032】
体内埋め込み装置1は、短距離無線通信部13で遠隔検査指示を受信すると、制御部12が検査部11へ動作状態の検査を指示して、検査部11が体内埋め込み装置1の動作状態の検査を行う(ステップA3)。
【0033】
検査が完了すると、制御部12は、検査部11が検査した結果を短距離無線通信部13により短距離無線4を通じて携帯端末2へ送信する(ステップA4)。
【0034】
携帯端末2において、制御部22は、短距離無線通信部21で検査結果を受信すると、通信部23によりネットワーク5を通じて遠隔検査端末3へ検査結果を通知する(ステップA5)。
【0035】
遠隔検査端末3は、結果の通知を受けると、パラメータの分析/異常検出処理、検査結果の表示などのあらかじめ決められた処理を行う(ステップA6)。
【0036】
このように、遠隔検査端末3からの検査指示を携帯端末2で中継して体内埋め込み装置1に送り、体内埋め込み装置1からの検査結果を携帯端末2で中継して遠隔検査端末3に送ることにより、患者は、体内埋め込み装置1の動作確認のために医師の元へ出向く必要がなくなり、患者と医師が離れた場所にいる場合でも、医師がリアルタイムに患者の体内埋め込み装置の動作状態の検査を行うことができる。
【実施例2】
【0037】
次に、本発明の第2の実施例に係る体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システム及び遠隔検査方法並びに制御プログラムについて、図3乃至図5を参照して説明する。図3は、本実施例の遠隔検査システムの構成を示すブロック図であり、図4は、本実施例の遠隔検査方法を示すフローチャート図である。また、図5は、本実施例の遠隔検査システムの他の構成を示すブロック図である。
【0038】
図3に示すように、本実施例の遠隔検査システムは、図1の体内埋め込み装置1に異常検知部14を追加したことを特徴としている。
【0039】
以下、本実施例の遠隔検査システムの動作について、図3及び図4を参照して詳細に説明する。
【0040】
本実施例では、体内埋め込み装置1の検査部11は、所定の時間間隔で体内埋め込み装置1の動作状態を検査し、異常検知部14は、検査部11の検査結果を監視し(ステップB1)、異常があった場合、制御部12に通知する(ステップB2)。
【0041】
通知を受けた制御部12は、短距離無線通信部13より短距離無線4を用いて携帯端末2に異常を通知する(ステップB3)。
【0042】
携帯端末2は、短距離無線通信部21で異常の通知を受けると、制御部22が通信部23よりネットワーク5を用いて遠隔検査端末3へ異常を通知する(ステップB4)。
【0043】
異常の通知を受けた遠隔検査端末3は、異常の表示、アラーム音の鳴動等の対応した処理を実行する(ステップB5)。
【0044】
これにより、医師が能動的に遠隔検査端末3から検査を指示しなくても、体内埋め込み装置1の異常を知ることが可能となる。また、体内埋め込み装置1に、自装置の動作異常を検知する機能を持たせ、動作異常が発生した場合に携帯端末2を介して遠隔検査端末3に異常を通知することにより、体内埋め込み装置1と携帯端末2との間の通信、及び、携帯端末2と遠隔検査端末3との間の通信の回数を減らすことができ、各装置(特に、体内埋め込み装置1や携帯端末3)の消費電力の低減を図ることができる。
【0045】
また、図5に示すように、携帯端末2に警報通知部24を設けて、上記のステップB4の処理時に、警報通知部24又は警報通知部24としても機能する制御プログラムにより、表示部に異常を表示、又はスピーカにアラームを鳴動させる等の異常通知を行ってもよく、これにより、患者自身に異常を通知することも可能となる。
【実施例3】
【0046】
次に、本発明の第3の実施例に係る体内埋め込み装置を用いた遠隔検査システム及び遠隔検査方法並びに制御プログラムについて、図6及び図7を参照して説明する。図6は、本実施例の遠隔検査システムの構成を示すブロック図であり、図7は、本実施例の遠隔検査方法を示すフローチャート図である。
【0047】
図6に示すように、本実施例の遠隔検査システムは、図1の携帯端末2に検査指示部25と異常検知部26を追加したことを特徴としている。
【0048】
検査指示部25は、一定間隔で制御部22に対して体内埋め込み装置1の検査指示を行う。
【0049】
異常検知部26は、体内埋め込み装置1から通知される検査結果を分析し、動作状況の異常を検知する。
【0050】
このように、本実施例と前記した第2の実施例との違いは、体内埋め込み装置1に異常検知の機構がなくても、通常の検査と同様の手順で異常を検知できるようにしたことである。なお、本実施例の携帯端末2として、一般的に使用される携帯電話機などの端末を使用する場合は、制御プログラムに検査指示部25及び異常検知部26の機能を追加すればよい。
【0051】
以下、本実施例の遠隔検査システムの動作について、図6及び図7を参照して詳細に説明する。
【0052】
本実施例において、検査指示部25は、所定の時間間隔で制御部22に対して体内埋め込み装置1の検査指示を行い、それを受けて制御部22は、短距離無線通信部21より短距離無線4を用いて体内埋め込み装置1に検査指示を行う(ステップC1)。
【0053】
体内埋め込み装置1は、短距離無線通信部13で検査指示を受信すると、制御部12が検査部11に対して動作状況の検査を指示し、検査部11が動作状況を検査する(ステップC2)。
【0054】
制御部12は、検査部11の検査結果を、短距離無線通信部13より短距離無線4を用いて携帯端末2に通知する(ステップC3)。
【0055】
携帯端末2において、制御部22は、短距離無線通信部21で検査結果を受信すると、異常検知部26で検査結果の分析を行い、異常がないかを確認する(ステップC4、C5)。
【0056】
異常がない場合、ステップC1に戻り、検査指示部25から一定間隔での検査指示を行う。
【0057】
異常を検知した場合、異常検知部26は制御部22に通知し、制御部22は、通信部23よりネットワーク5を用いて遠隔検査端末3へ異常を通知する(ステップC6)。
【0058】
異常の通知を受けた遠隔検査端末3は、異常の表示、アラーム音の鳴動等の対応した処理を実行する(ステップC7)。
【0059】
これにより、医師が能動的に遠隔検査端末3から検査を指示しなくても、体内埋め込み装置1の異常を知ることが可能となる。また、携帯端末2に、体内埋め込み装置1の動作異常を検知する機能を持たせ、動作異常が発生した場合に遠隔検査端末3に異常を通知することにより、携帯端末2と遠隔検査端末3との間の通信の回数を減らすことができ、各装置(特に、携帯端末2)の消費電力の低減を図ることができる。
【0060】
なお、本実施例においても、前記した第2の実施例と同様に、携帯端末2に警報通知部24を設け、警報通知部24又は警報通知部24としても機能する制御プログラムにより、表示部に異常を表示、又はスピーカにアラームを鳴動させる等の異常通知を行ってもよい。
【0061】
また、上記各実施例では、体内埋め込み装置を検査する遠隔検査システムについて記載したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、任意の形態の装置を検査する遠隔検査システムに対して同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、体内埋め込み装置などの任意の形態の装置を検査する遠隔検査システムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施例に係る遠隔検査システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る遠隔検査手順を示すフローチャート図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る遠隔検査システムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る遠隔検査手順を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る遠隔検査システムの他の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施例に係る遠隔検査システムの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施例に係る遠隔検査手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0064】
1 体内埋め込み装置
2 携帯端末
3 遠隔検査端末
4 短距離無線
5 ネットワーク
11 検査部
12 制御部
13 短距離無線通信部
14 異常検知部
21 短距離無線通信部
22 制御部
23 通信部
24 警報通知部
25 検査指示部
26 異常検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備える遠隔検査システムにおいて、
前記体内埋め込み装置は、所定の時間間隔で自装置の動作状態を検査し、動作異常を検知した場合に、異常通知を前記携帯端末に送信する機能を備え、
前記携帯端末は、前記体内埋め込み装置から前記異常通知を受信し、当該異常通知を前記検査端末に送信する機能を備えることを特徴とする遠隔検査システム。
【請求項2】
患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備える遠隔検査システムにおいて、
前記携帯端末は、所定の時間間隔で前記体内埋め込み装置に検査指示を送信し、前記体内埋め込み装置で実行された検査結果を受信し、当該検査結果に基づいて前記体内埋め込み装置の動作状態を判定し、動作異常を検知した場合に、当該異常通知を前記検査端末に送信する機能を備えることを特徴とする遠隔検査システム。
【請求項3】
前記携帯端末は、前記体内埋め込み装置からの前記異常通知を受信、又は、前記体内埋め込み装置の動作異常を検知した場合に、前記体内埋め込み装置の動作に異常が発生したことを表示又は音によって前記患者に通知する機能を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠隔検査システム。
【請求項4】
患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備えるシステムにおける遠隔検査方法であって、
前記体内埋め込み装置で、所定の時間間隔で自装置の動作状態を検査し、動作異常を検知した場合に、異常通知を前記携帯端末に送信する処理と、
前記携帯端末で、前記体内埋め込み装置から前記異常通知を受信し、当該異常通知を前記検査端末に送信する処理と、を少なくとも有することを特徴とする遠隔検査方法。
【請求項5】
患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備えるシステムにおける遠隔検査方法であって、
前記携帯端末で、所定の時間間隔で前記体内埋め込み装置に検査指示を送信する処理と、
前記体内埋め込み装置で、前記携帯端末から前記検査指示を受信し、自装置の動作状態を検査し、検査結果を前記携帯端末に送信する処理と、
前記携帯端末で、前記体内埋め込み装置から前記検査結果を受信し、当該検査結果に基づいて前記体内埋め込み装置の動作状態を判定し、動作異常を検知した場合に、異常通知を前記検査端末に送信する処理と、を少なくとも有することを特徴とする遠隔検査方法。
【請求項6】
前記携帯端末は、前記体内埋め込み装置からの前記異常通知を受信、又は、前記体内埋め込み装置の動作異常を検知した場合に、前記体内埋め込み装置の動作に異常が発生したことを表示又は音によって前記患者に通知する処理を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の遠隔検査方法。
【請求項7】
患者の体内に埋め込まれる体内埋め込み装置と、短距離無線により前記体内埋め込み装置と通信する携帯端末と、前記患者から離れた場所に設置される、前記体内埋め込み装置の動作状態を検査する検査端末と、を少なくとも備えるシステムにおける前記携帯端末で動作する制御プログラムであって、
コンピュータを、
所定の時間間隔で前記体内埋め込み装置に動作状態の検査を指示し、前記体内埋め込み装置から受信した検査結果に基づいて前記体内埋め込み装置の動作状態を判定し、動作異常を検知した場合に、前記検査端末に異常を知らせる手段、として機能させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項8】
前記手段は、前記体内埋め込み装置の動作異常を検知した場合に、前記体内埋め込み装置の動作に異常が発生したことを表示又は音によって前記患者に通知することを特徴とする請求項7に記載の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−279161(P2009−279161A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−133887(P2008−133887)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】