説明

体温計、情報処理装置およびプログラム

【課題】ユーザ以外の第3者に対してユーザの体調変化を自動的に通知することができる体温計10、この体温計10が備える報処理装置、およびプログラムを提供する。
【解決手段】本発明に係る体温計10は、検温器11と、この検温器11と互いにデータ送受信可能に接続された情報処理装置としてのサーバ12と、を備える。また、サーバ12は、他の情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ13aおよび13bを少なくとも含むパーソナルコンピュータ群(以下、PC群という)13と互いにデータ送受信可能に接続される。サーバ12の主制御部は、プログラムに従って、検温器11から受けたユーザの体温の情報にもとづいてユーザの体調変化を分析し、ユーザの体調に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御することにより他のユーザに対してユーザの体調変化を自動的に通知するとともに、ユーザの体調に応じて周辺機器群14および自機を制御してユーザの気分を変化させる処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、女性の体調を把握するための体温計、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、女性の体調を体温の履歴から把握するための体温計が広く用いられている(例えば特許文献1参照)。この種の体温計は、基礎体温(就寝中(起床直後)の体温)や生理開始日などの情報にもとづいて、現在ユーザが生理開始日から数日続く低温期にあるか、排卵日を境に始まり低温期との温度差が0.3〜0.5℃ほどの高温期にあるかを判定し、排卵日や可妊期等妊娠関連の情報や次回生理開始予定日や性機能の働き等の情報を得ることができ、ユーザ本人が自身の体調変化を容易に把握することができるようになっている。
【特許文献1】特開2000−185046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
女性特有の体調変化には、通常よりもイライラしがちになるなどの精神的な変化を伴うものがある。また、ユーザは、自身の女性特有の体調変化について、第3者に対して直接には伝えづらいことが多い。しかし、従来の技術では、第3者に対してユーザの体調変化を通知することについて考慮していない。このため、従来の技術を用いた体温計では、ユーザは、自身の体調変化を把握することはできるものの、第3者には体調変化が生じていることを自動的に通知することができず、女性特有の体調変化に起因する精神的な変化などに対して第3者から理解を得られずに苦しい思いを強いられる場合がある。
【0004】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、ユーザ以外の第3者に対してユーザの体調変化を自動的に通知することができる体温計、この体温計が備える情報処理装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る体温計は、上述した課題を解決するために、被検体の体温を計測する婦人用体温計測部を有する検温器と、この検温器と互いにデータ送受信可能に接続された情報処理装置と、を備えた体温計であって、前記情報処理装置は、さらに他の情報処理装置と互いにデータ送受信可能に接続されるとともに、前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報を前記体温の計測日時と関連付けて体温履歴情報として記憶しておく体温履歴記憶部と、前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報と前記体温履歴情報とにもとづいて前記被検体の体調を分析する体調分析部と、前記被検体の体調に応じて前記他の情報処理装置を制御するための設定を記憶した設定記憶部と、前記他の情報処理装置の利用者に対し前記被検体の体調を通知するように、前記設定記憶部に記憶された前記他の情報処理装置を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記他の情報処理装置を制御する他者通知部と、を有することを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明に係る情報処理装置は、上述した課題を解決するために、被検体の体温を計測する婦人用体温計測部を有する検温器と互いにデータ送受信可能に接続されるとともに、他の情報処理装置と互いにデータ送受信可能に接続された情報処理装置であって、前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報を前記体温の計測日時と関連付けて体温履歴情報として記憶しておく体温履歴記憶部と、前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報と前記体温履歴情報とにもとづいて前記被検体の体調を分析する体調分析部と、前記被検体の体調に応じて前記他の情報処理装置を制御するための設定を記憶した設定記憶部と、前記他の情報処理装置の利用者に対し前記被検体の体調を通知するように、前記設定記憶部に記憶された前記他の情報処理装置を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記他の情報処理装置を制御する他者通知部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
一方、本発明に係るプログラムは、上述した課題を解決するために、コンピュータに、被検体の体温を計測するための婦人用体温計測部を有する検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報を前記体温の計測日時と関連付けて体温履歴情報として体温履歴記憶部に記憶させるステップと、前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報と前記体温履歴情報とにもとづいて前記被検体の体調を分析するステップと、前記被検体の体調に応じて他機を制御するための設定を設定記憶部に記憶させるステップと、前記他機の利用者に対し前記被検体の体調を通知するように、前記設定記憶部に記憶された前記他機を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記他機を制御するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る体温計、この体温計が備える情報処理装置、およびプログラムによれば、ユーザ以外の第3者に対してユーザの体調変化を自動的に通知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に係る体温計、情報処理装置およびプログラムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る体温計およびこの体温計が備える情報処理装置の第1実施形態を示す概略的な外観図である。なお、以下の説明では、本発明に係る情報処理装置として、ノートブック型のパーソナルコンピュータ(以下、サーバという)を用いる場合の一例について示した。
【0011】
図1に示すように、体温計10は、検温器11と、この検温器11と互いにデータ送受信可能に接続された情報処理装置としてのサーバ12と、を備える。また、サーバ12は、他の情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ13aおよび13bを少なくとも含む情報処理装置群(以下、PC群という)13と互いにデータ送受信可能に接続される。
【0012】
以下の説明では、他の情報処理装置としてのパーソナルコンピュータが13aおよび13bの2台であり、体温計10が、他の情報処理装置の利用者としてのパーソナルコンピュータ13aのユーザ(以下、他のユーザという)およびパーソナルコンピュータ13bのユーザ(以下、他のユーザという)に対して、体温計10の被検体としてのユーザの体調変化を自動的に通知する場合の例について示す。
【0013】
パーソナルコンピュータ13aおよび13bをはじめとするPC群13を構成するパーソナルコンピュータとしては、一般的なノートブック型のパーソナルコンピュータやデスクトップ型のパーソナルコンピュータなどを用いることができる。
【0014】
また、サーバ12の周囲にはサーバ12により制御可能に有線接続または無線接続された周辺機器群14が配設される。本実施形態において、周辺機器群14とは、サーバ12により制御可能に構成された電子機器群を言うものとする。以下の説明では、照明器具15、音楽再生装置16、空調機17およびアロマポット18により周辺機器群14が構成される場合の例について示した。
【0015】
なお、検温器11とサーバ12、サーバ12とPC群13、およびサーバ12と周辺機器群14の相互接続および通信を無線信号により実現する場合、無線LANやBLUETOOTH(登録商標)規格の無線信号を利用してもよいし、2.4GHz帯(ISM帯)のIEEE802.11b規格や5GHz帯のIEEE802.a規格に規定されている無線インタフェースや、赤外線無線インタフェースであるIrDA(InfraredDataAssociation)規格の他、独自の無線信号形式を実装することとしてもよい。また、有線ケーブルや接続コネクタで実現する場合、独自の信号形式に基づくインタフェース条件や、標準化されたUSB(Universal Serial Bus)1.0/2.0規格や、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)シリアル通信などのいずれを用いてもよい。
【0016】
なお、検温器11とサーバ12の相互接続および通信は、ユーザの利便性を考慮して無線信号により実現されることが好ましい。図1には、アロマポット18のみがサーバ12と例えばUSB規格に準拠した信号線により接続され、他の電子機器はサーバ12と無線接続される場合の例について示した。
【0017】
図2は、検温器11およびサーバ12の内部構成例を示すブロック図である。なお、以下の説明において、添え字のmは検温器11が備える構成であることを示し、添え字のpはサーバ12が備える構成であることを示す。
【0018】
検温器11は、婦人用体温計測部21m、表示部22m、入力部23m、ネットワーク接続部24m、主制御部25m、記憶部26m、警告部27mおよびLED28mを有する。
【0019】
婦人用体温計測部21mとしては、35℃〜38℃の範囲で温度分解能が0.05℃である半導体型の温度センサなどを用いることができる。婦人用体温計測部21mは、ユーザの体温(基礎体温)を計測し、この計測した体温を主制御部25mに与える。
【0020】
表示部22mは、たとえば液晶表示装置などにより構成され、主制御部25mの制御に従って各種情報を表示する。また、入力部23mは、ボタンなどにより構成され、ユーザによる検温開始指示などの情報を主制御部25mに与える。
【0021】
ネットワーク接続部24mは、ネットワークの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワーク接続部24mは、この各種プロトコルに従って検温器11と他の電気機器とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続などを適用することができる。ここで電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、有線/無線LAN(Local Area Network)やインターネット網のほか、BLUETOOTH(登録商標)、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワークなどを含む。
【0022】
主制御部25mは、CPU、RAMおよびROMをはじめとする記憶媒体などにより構成され、この記憶媒体に記憶されたプログラムに従って、検温器11の処理動作を制御する。
【0023】
主制御部25mのCPUは、ROMをはじめとする記憶媒体に記憶されたプログラムおよびこのプログラムの実行のために必要なデータをRAMへロードし、このプログラムに従って、サーバ12とデータを送受信する。
【0024】
主制御部25mのRAMは、CPUが実行するプログラムおよびデータを一時的に格納するワークエリアを提供する。また、主制御部25mのROMをはじめとする記憶媒体は、プログラムや、プログラムを実行するために必要な各種データを記憶する。
【0025】
なお、ROMをはじめとする記憶媒体は、磁気的もしくは光学的記録媒体または半導体メモリなどの、CPUにより読み取り可能な記録媒体を含んだ構成を有し、これら記憶媒体内のプログラムおよびデータの一部または全部は電子ネットワークを介してダウンロードされるように構成してもよい。
【0026】
記憶部26mは、主制御部25mにより制御され、婦人用体温計測部21mにより計測されたユーザの体温を計測日時と関連付けて一時的に格納するほか、サーバ12から受けたデータを格納する。
【0027】
警告部27mは、いわゆるアラーム機能を実現するための部材であり、アラームが音声による場合はスピーカにより構成され、点滅や点灯などの発光による場合は発光部材により構成され、振動による場合はモータなどにより構成される。もちろん、警告部27mは、スピーカ、発光部およびモータを適宜組み合わせた構成としてもよい。
【0028】
この警告部27mは、サーバ12の主制御部34pにより制御される。具体的には、ユーザがサーバ12の入力部32pを介してアラーム時刻を設定すると、このアラーム時刻の情報が主制御部34pからネットワーク接続部33pおよびネットワーク接続部24mを介して警告部27mに与えられる。警告部27mは、このアラーム時刻の情報にもとづいてアラーム機能を実現する。基礎体温は、毎日定時に計測されることが好ましい。ユーザは、この警告部27mのアラーム機能を利用することにより容易に毎日定時に基礎体温を計測することができるようになる。
【0029】
LED28mは、ユーザにより入力部23mを介して指示を受けて発光する。基礎体温の測定は起床直後に行われることが多く、ユーザは暗い中で枕もとの検温器11を探す必要に迫られる場合が少なくない。LED28mの発光機能によれば、ユーザは暗い中でも容易に検温器11を見つけることができる。また、このLED28mは、警告部27mのアラーム機能が実現されるとそれに連動してONとなるよう構成されてもよい。
【0030】
一方、サーバ12は、図2に示すように、表示部31p、入力部32p、ネットワーク接続部33p、主制御部34p、体温履歴記憶部35pおよび設定記憶部36pを有する。
【0031】
表示部31pは、たとえば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイなどの一般的な表示出力装置により構成され、主制御部34pの制御に従って各種情報を表示する。
【0032】
入力部32pは、たとえばキーボード、タッチパネル、テンキーなどの一般的な入力装置により構成され、ユーザの操作に対応した操作入力信号を主制御部34pに出力する。
【0033】
ネットワーク接続部33pは、ネットワークの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワーク接続部33pは、この各種プロトコルに従ってサーバ12と他の電気機器とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続などを適用することができる。ここで電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、有線/無線LAN(Local Area Network)やインターネット網のほか、BLUETOOTH(登録商標)、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワークなどを含む。
【0034】
主制御部34pは、CPU、RAMおよびROMをはじめとする記憶媒体などにより構成され、この記憶媒体に記憶されたプログラムに従って、サーバ12の処理動作を制御する。
【0035】
主制御部34pのCPUは、ROMをはじめとする記憶媒体に記憶されたプログラムおよびこのプログラムの実行のために必要なデータをRAMへロードし、このプログラムに従って、検温器11から受けたユーザの体温の情報にもとづいてユーザの体調変化を分析し、ユーザの体調に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御して他のユーザに対してユーザの体調変化を自動的に通知するとともに、ユーザの体調に応じて周辺機器群14および自機を制御してユーザの気分を変化させる処理を実行する。
【0036】
主制御部34pのRAMは、CPUが実行するプログラムおよびデータを一時的に格納するワークエリアを提供する。また、主制御部34pのROMをはじめとする記憶媒体は、サーバ12の起動プログラムや、プログラムを実行するために必要な各種データを記憶する。
【0037】
なお、ROMをはじめとする記憶媒体は、磁気的もしくは光学的記録媒体または半導体メモリなどの、CPUにより読み取り可能な記録媒体を含んだ構成を有し、これら記憶媒体内のプログラムおよびデータの一部または全部は電子ネットワークを介してダウンロードされるように構成してもよい。
【0038】
体温履歴記憶部35pは、検温器11から現在のユーザの体温の情報を取得し、受信した現在のユーザの体温の情報を体温の計測日時と関連付けて体温履歴情報として記憶しておく。
【0039】
この体温履歴情報は、ユーザ自身の体調の履歴と深い関係にあるため、ユーザが容易に確認可能であることが好ましい。このため、主制御部34pは、ユーザにより入力部32pまたは入力部23mを介してこの情報の検温器11への転送指示を受け、検温器11に送信する。検温器11は、この体温履歴情報を受信し、記憶部26mに格納する。この結果、ユーザは、検温器11の表示部に体温履歴情報を表示させていつでも確認することができる。
【0040】
続いて、設定記憶部36pに記憶される設定情報について説明する。
【0041】
図3は、女性の基礎体温変化とホルモンの変化との関係を示す説明図である。なお、基礎体温は人間が生きていく上で最低限必要な体温であり、一般に、起床してすぐにほとんど身体を動かすことなく計測した体温をいう。
【0042】
図3に示すように、基礎体温の増減は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンの増減によって周期的に変動する。健康な女性の基礎体温は、体温の低い低温期(月経および卵胞期)と、体温の高い高温期(黄体期、PMS期)との2つに大きく分けることができる。排卵から月経が始まるまでの高温期は、特にPMS(Pre-Menstrual Syndrome:月経前症候群)と呼ばれ、体調変化および精神的な変化が生じることが知られている。
【0043】
図4は、PMS期に起こる身体的および精神的症状の一例を示す説明図である。
【0044】
図4に示すように、PMS期においては、ユーザは女性特有の体調変化に起因する精神的な変化をきたす場合がある。このため、PMS期にあるときにはユーザは通常よりも休養や気分転換を必要とする場合が多い。したがって、PMS期の開始時期を知ることはユーザにとって重要である。
【0045】
基礎体温は、図3に示すように、月経後しばらく低温期が続き、低温期から高温期への移行期に排卵がなされて、その後高温期がつづき、次の月経がはじまる前後に再び低温期に向けて下降する周期を繰り返す。このため、体調がほぼ一定であれば、体温の履歴情報からユーザ固有の周期パターンを取得することができ、この周期パターンにもとづいて次の排卵日、PMS期、月経期などをおおよそ予測することが出来る。また、高温期が15〜16日以上続く場合には妊娠している可能性が高いことが知られている。このため、体温の履歴情報から、妊娠時期を知ることができる。
【0046】
そこで、ユーザは、ユーザの体調に応じて主制御部34pに自機、パーソナルコンピュータ13aおよび13bならびに周辺機器群14を制御させるための各種設定をあらかじめ行っておくとよい。
【0047】
図5は、設定記憶部36pに記憶される設定情報の一部の一例を示す説明図である。
【0048】
図5に示すように、設定記憶部36pは、入力部を介してユーザにより入力された情報にもとづいて、または初期設定情報にもとづいて、ユーザの体調に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御して他のユーザに対してユーザの体調を通知するための設定と、ユーザの体調に応じて周辺機器群14および自機を制御してユーザの気分を変化させるための設定とを記憶する。
【0049】
パーソナルコンピュータ13aおよび13bに対する設定としては、たとえば、定型メッセージを送信するか否かの設定や、パーソナルコンピュータ13aおよび13bの表示部の壁紙を自動的に変更するよう制御するか否かの設定などが挙げられる。主制御部34pは、この設定およびユーザの現在の体調に応じて、パーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御する。この結果、ユーザは、他のユーザに現在の自身の体調を自動的に知ってもらうことができる。なお、定型メッセージの内容は、他のユーザに現在のユーザの体調を自動的に知ってもらうことができる内容であればよく、たとえばユーザの体調の分析結果を内容とするメッセージでもよいし、体温データそのものを内容とするメッセージでも構わない。
【0050】
自機に対する設定としては、表示部31pの背景、壁紙、色および輝度を制御するための設定などが挙げられる。主制御部34pは、この設定およびユーザの体調に応じて自機の表示部31pを制御することによりユーザの気分転換を支援する。
【0051】
自機に対する設定には、自機のメールアプリケーションプログラムで用いられるフォントを変更する自機を制御する設定が含まれる。このフォントの変更によれば、自機から電子メールを送信された全ての他機の利用者に対し、結果としてユーザの体調を自動的に通知することになる。
【0052】
周辺機器群14に対する設定としては、照明器具15の明るさに関する設定や、音楽再生装置16の曲目に関する設定や、空調機17の強さに関する設定や、アロマポット18のON/OFFに関する設定などが挙げられる。主制御部34pは、この設定およびユーザの体調に応じて周辺機器群14を制御することによりユーザの気分転換を支援する。
【0053】
なお、主制御部34pは、ユーザの現在の体調ではなく数日後の体調変化を予測して、この予測される体調変化に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bなどを制御してもよい。この場合、ユーザは、数日後に起こりうる自身の体調変化を知ることができるとともに、この体調変化を他のユーザに自動的にあらかじめ知っておいてもらうことができる。
【0054】
また、基礎体温変化がユーザ固有の周期パターンから外れた場合には何らかの病である可能性があり、この場合、ユーザ自身および他のユーザに早急にその旨が知覚されることが重要である。そこで、設定記憶部36pには、基礎体温変化がユーザ固有の周期パターンから外れた場合に主制御部によりパーソナルコンピュータ13aおよび13b、自機ならびに周辺機器群14を制御させるための設定をさらに記憶させておいてもよい。
【0055】
図6は、主制御部34pによる機能実現部の構成例を示す概略的なブロック図である。なお、この機能実現部は、CPUを用いることなく回路などのハードウエアロジックによって構成してもよい。
【0056】
主制御部34pのCPUは、主制御部34pのROMをはじめとする記憶媒体に記憶されたプログラムによって、少なくとも体温データ受信部41、体調分析部42、他者通知部43、自機制御部44および周辺機器制御部45として機能する。この各部41〜45は、RAMの所要のワークエリアを、データの一時的な格納場所として利用する。
【0057】
体温データ受信部41は、ネットワーク接続部33pを介してユーザの現在の基礎体温の情報と計測日時の情報とを検温器11から受信し、この情報を体温履歴記憶部35pに記憶させるとともに、体調分析部42に与える。
【0058】
体調分析部42は、現在のユーザの基礎体温の情報と体温履歴記憶部35pに記憶されている体温履歴情報とにもとづいてユーザの体調を分析し(図3参照)、現在ユーザが図5の最も左の列に挙げた時期にさしかかっているか否かを判定する。
【0059】
他者通知部43は、設定記憶部36pに記憶されたパーソナルコンピュータ13aおよび13bに対する設定にもとづいて、ユーザの現在の体調に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御する。
【0060】
自機制御部44は、設定記憶部36pに記憶された自機に対する設定にもとづいて、ユーザの体調に応じて自機の表示部を制御することによりユーザの気分転換を支援する。
【0061】
周辺機器制御部45は、設定記憶部36pに記憶された周辺機器群14に対する設定にもとづいて、ユーザの体調に応じて周辺機器群14を制御することによりユーザの気分転換を支援する。
【0062】
次に、本実施形態に係る体温計10およびこの体温計10が備える情報処理装置の動作の一例について説明する。
【0063】
図7は、主制御部25mおよび主制御部34pにより、ユーザの体調に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御して他のユーザに対してユーザの体調変化を自動的に通知するとともに、ユーザの体調に応じて周辺機器群14および自機を制御してユーザの気分を変化させる際の手順を示すフローチャートである。図7において、Sに数字を付した符号は、フローチャートの各ステップを示す。
【0064】
この手順は、あらかじめ設定記憶部36pに図5に示した各種設定が記憶されてスタートとなる。
【0065】
まず、ステップS1において、婦人用体温計測部21mは、ユーザの基礎体温を計測し、この計測した現在の基礎体温を主制御部25mに与える。
【0066】
次に、ステップS2において、主制御部25mは、ネットワーク接続部24mを介してユーザの現在の基礎体温の情報と計測日時の情報とをサーバ12に与える。
【0067】
次に、ステップS3において、主制御部34pの体温データ受信部41は、ネットワーク接続部33pを介してユーザの現在の基礎体温の情報と計測日時の情報とを受信し、この情報を体温履歴記憶部35pに記憶させるとともに、体調分析部42に与える。
【0068】
次に、ステップS4において、体調分析部42は、現在のユーザの基礎体温の情報と体温履歴記憶部35pに記憶されている体温履歴情報とにもとづいてユーザの体調を分析し(図3参照)、現在ユーザが図5の最も左の列に挙げた時期(以下、注目時期という)のいずれかにあるか否かを判定する。現在ユーザが注目時期のいずれかにある場合は、ステップS5に進む。一方、いずれの時期にもない場合は、ステップS3に戻る。
【0069】
次に、ステップS5において、他者通知部43は、設定記憶部36pに記憶されたパーソナルコンピュータ13aおよび13bに対する設定にもとづいて、ユーザの現在の体調に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御する。たとえば、ユーザが現在PMS期にある場合、他者通知部43は、パーソナルコンピュータ13aに定型メッセージを送信するとともに、パーソナルコンピュータ13aの表示部の壁紙を自動的に変更する。
【0070】
次に、ステップS6において、自機制御部44は、設定記憶部36pに記憶された自機に対する設定にもとづいて、ユーザの体調に応じて自機の表示部を制御することによりユーザの気分転換を支援する。たとえば、ユーザが現在PMS期にある場合、自機制御部44は、自機の表示部31pの壁紙および輝度を変更する。
【0071】
次に、ステップS7において、周辺機器制御部45は、設定記憶部36pに記憶された周辺機器群14に対する設定にもとづいて、ユーザの体調に応じて周辺機器群14を制御することによりユーザの気分転換を支援する。たとえば、ユーザが現在PMS期にある場合、周辺機器制御部45は、照明器具15を制御しての明るさを変更するとともにアロマポット18の電源をONにする。
【0072】
以上の手順により、ユーザの体調に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御して他のユーザに対してユーザの体調変化を自動的に通知するとともに、ユーザの体調に応じて周辺機器群14および自機を制御してユーザの気分を変化させることができる。
【0073】
本実施形態に係る体温計10およびこの体温計10が備えるサーバ12によれば、ユーザの体調に応じてパーソナルコンピュータ13aおよび13bを制御することにより、他のユーザに対してユーザの体調を自動的に通知することができる。このため、女性特有の体調変化に起因する精神的な変化などに対して、周囲の人に特に会話することなく理解を得ることができる。
【0074】
また、本実施形態に係る体温計10およびこの体温計10が備えるサーバ12によれば、ユーザの体調に応じて自機の表示部31pを制御することによりユーザの気分転換を支援することができる。さらに、ユーザの体調に応じて周辺機器群14を制御することによりユーザの気分転換を支援することができる。
【0075】
また、検温器11とサーバ12との相互接続を無線接続とする場合、検温時における配線の煩わしさを無くすことができる。
【0076】
また、サーバ12の体温履歴記憶部35pから検温器11の記憶部26mに対して体温履歴情報を転送することができる。このため、例えば前月のデータを検温器11の表示部22mを介して確認することにより、ユーザは今月の排卵日などを容易に予測することができる。
【0077】
また、検温器11のアラーム機能を実現させる時刻をサーバ12を介して容易に設定することができるため、ユーザは容易に毎日定時に基礎体温を計測できる。
【0078】
また、検温器11にはLED28mが備えられているため、起床直後の環境光が暗い中でも容易に検温器11を探すことができる。
【0079】
図8は、本発明に係る体温計10およびこの体温計10が備える情報処理装置の第2実施形態を示す概略的な外観図である。この第2実施形態に示す体温計10Aは、第1実施形態におけるサーバ12と同一の構成を有する情報処理装置を複数備える点で第1実施形態に係る体温計10と異なる。他の構成および作用については図1に示す体温計10と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0080】
なお、本実施形態においては、図8に示すように、体温計10Aが第1実施形態におけるサーバ12と同一の構成を有する情報処理装置としてノートブック型のパーソナルコンピュータ(以下、ノートPCという)12A1、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ(以下、デスクトップPCという)12A2および携帯電話機12A3の3台を備える場合の例について説明する。
【0081】
本実施形態に係る体温計10Aは、第1実施形態に係る体温計10と同様の作用効果を奏する。また、本実施形態に係る体温計10Aの検温部は、ノートPC12A1、デスクトップPC12A2および携帯電話機12A3のいずれに対しても体温の情報を送信するとともに、これらのいずれからも体温履歴情報を転送される。
【0082】
このため、ユーザは好きな場所で好きなときに体温履歴情報を利用することができ、大変便利である。また、本実施形態に係る情報処理装置の一つに病院に設置されたパーソナルコンピュータが含まれ、かつ検温器11と無線通信可能に構成される場合、ユーザは、病院に検温器11のみを持参し、体温履歴情報を病院のパーソナルコンピュータに転送することで、容易に医師に対して自身の体温履歴情報を提示することができる。
【0083】
図9は、本発明に係る体温計10およびこの体温計10が備える情報処理装置の第3実施形態を示す概略的な外観図である。この第3実施形態に示す体温計10Bは、検温器11が認証部50mを備える点で第1実施形態に係る体温計10と異なる。図1に示す体温計10と実質的に異ならない構成および作用については同一符号を付して説明を省略する。また、図10は、第3実施形態に係る検温部11およびサーバ12の内部構成例を示すブロック図である。図2に示す検温部11およびサーバ12と実質的に異ならない構成および作用については同一符号を付して説明を省略する。
【0084】
図10に示すように、検温器11は、婦人用体温計測部21m、表示部22m、入力部23m、ネットワーク接続部24m、主制御部25m、記憶部26m、警告部27m、LED28mおよび認証部50mを有する。この検温器11は、複数のユーザにより共用される。
【0085】
認証部50mは、主制御部25mにより制御されて、婦人用体温計測部21mによる体温の計測前に、たとえば指紋認証方式や虹彩認証方式などにより利用者の認証を行う。各ユーザの認証情報は、ユーザ情報と関連付けてあらかじめ記憶部26mに格納しておく。認証がOKであると、主制御部25mは、婦人用体温計測部21mに対して体温の計測許可を与える。
【0086】
主制御部34pの体温データ受信部41は、ネットワーク接続部33pを介してユーザの現在の基礎体温の情報と計測日時の情報とユーザ情報とを検温器11から受信し、この情報を体温履歴記憶部35pに記憶させるとともに、体調分析部42に与える。そして、体調分析部42は、ユーザ情報ごとに、の基礎体温の情報と体温履歴記憶部35pに記憶されている体温履歴情報とにもとづいてユーザの体調を分析する。また、設定記憶部は、ユーザ情報ごとに図5に示した設定情報を記憶しておく。
【0087】
本実施形態に係る体温計10Bは、第1実施形態に係る体温計10と同様の作用効果を奏する。また、本実施形態に係る体温計10Bによれば、一つの検温器11を複数のユーザで共用することができるため、大変便利である。
【0088】
なお、検温器11がサーバ12に対して複数接続されてもよい。この場合、サーバ12は、たとえば各検温器11のBluetoothデバイスアドレス(BD_ADDR)により各検温器11を識別し、このBD_ADDRごとに体温履歴情報を管理するようにするとよい。この場合において、検温器11には認証部50は不要である。
【0089】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【0090】
また、本発明の実施形態では、フローチャートの各ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明に係る体温計およびこの体温計が備える情報処理装置の第1実施形態を示す概略的な外観図。
【図2】第1実施形態に係る検温器およびサーバの内部構成例を示すブロック図。
【図3】女性の基礎体温変化とホルモンの変化との関係を示す説明図。
【図4】PMS期に起こる身体的および精神的症状の一例を示す説明図。
【図5】設定記憶部に記憶される設定情報の一部の一例を示す説明図。
【図6】サーバの主制御部による機能実現部の構成例を示す概略的なブロック図。
【図7】検温器の主制御部およびサーバの主制御部により、ユーザの体調に応じて他の情報処理装置を制御して他のユーザに対してユーザの体調変化を自動的に通知するとともに、ユーザの体調に応じて周辺機器群および自機を制御してユーザの気分を変化させる際の手順を示すフローチャート。
【図8】本発明に係る体温計およびこの体温計が備える情報処理装置の第2実施形態を示す概略的な外観図。
【図9】本発明に係る体温計およびこの体温計が備える情報処理装置の第3実施形態を示す概略的な外観図。
【図10】第3実施形態に係る検温部およびサーバの内部構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
【0092】
10、10A、10B 体温計
11 検温器
12、12A1、12A2、12A3 サーバ(情報処理装置)
13 PC群
13a、13b パーソナルコンピュータ(他の情報処理装置)
14 周辺機器群
15 照明器具
16 音楽再生装置
17 空調機
18 アロマポット
21m 婦人用体温計測部
22m 表示部
23m 入力部
24m ネットワーク接続部
25m 主制御部
26m 記憶部
27m 警告部
28m LED
31p 表示部
32p 入力部
33p ネットワーク接続部
34p 主制御部
35p 体温履歴記憶部
36p 設定記憶部
41 体温データ受信部
42 体調分析部
43 他者通知部
44 自機制御部
45 周辺機器制御部
50 認証部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の体温を計測する婦人用体温計測部を有する検温器と、この検温器と互いにデータ送受信可能に接続された情報処理装置と、を備えた体温計であって、
前記情報処理装置は、
さらに他の情報処理装置と互いにデータ送受信可能に接続されるとともに、
前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報を前記体温の計測日時と関連付けて体温履歴情報として記憶しておく体温履歴記憶部と、
前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報と前記体温履歴情報とにもとづいて前記被検体の体調を分析する体調分析部と、
前記被検体の体調に応じて前記他の情報処理装置を制御するための設定を記憶した設定記憶部と、
前記他の情報処理装置の利用者に対し前記被検体の体調を通知するように、前記設定記憶部に記憶された前記他の情報処理装置を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記他の情報処理装置を制御する他者通知部と、
を有することを特徴とする体温計。
【請求項2】
前記情報処理装置の前記設定記憶部は、
前記情報処理装置により制御可能に構成された周辺機器を前記被検体の体調に応じて制御するための設定をさらに記憶し、
前記情報処理装置は、
前記被検体の気分を変化させるように、前記設定記憶部に記憶された前記周辺機器を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記周辺機器を制御する周辺機器制御部、
をさらに有する請求項1記載の体温計。
【請求項3】
前記情報処理装置の前記設定記憶部は、
前記被検体の体調に応じて前記情報処理装置の表示部を制御するための設定をさらに記憶し、
前記情報処理装置は、
前記被検体の気分を変化させるように、前記設定記憶部に記憶された前記情報処理装置の表示部を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記情報処理装置の表示部を制御する自機制御部、
をさらに有する請求項1記載の体温計。
【請求項4】
前記検温器は、
前記情報処理装置から受信した前記体温履歴情報および前記体調分析部により分析された前記被検体の体調の少なくとも一方の情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部の記憶した情報にもとづく画像を表示する表示部と、
をさらに有する請求項1記載の体温計。
【請求項5】
前記検温器は、複数の被検体により共用されるとともに、
前記被検体の体温を計測するにあたり、前記複数の被検体のそれぞれに固有の認証情報の入力を受け付ける認証部、
をさらに有する請求項1記載の体温計。
【請求項6】
前記検温器と前記情報処理装置とは、
USB規格およびUARTシリアル通信規格および独自の有線信号形式からなる有線接続、ならびに、Bluetooth規格およびIEEE802.11規格およびIrDA規格および独自の無線信号形式からなる無線接続のいずれか一つによりデータ送受信可能に接続された、
請求項1記載の体温計。
【請求項7】
被検体の体温を計測する婦人用体温計測部を有する検温器と互いにデータ送受信可能に接続されるとともに、他の情報処理装置と互いにデータ送受信可能に接続された情報処理装置であって、
前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報を前記体温の計測日時と関連付けて体温履歴情報として記憶しておく体温履歴記憶部と、
前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報と前記体温履歴情報とにもとづいて前記被検体の体調を分析する体調分析部と、
前記被検体の体調に応じて前記他の情報処理装置を制御するための設定を記憶した設定記憶部と、
前記他の情報処理装置の利用者に対し前記被検体の体調を通知するように、前記設定記憶部に記憶された前記他の情報処理装置を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記他の情報処理装置を制御する他者通知部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
前記設定記憶部は、
前記情報処理装置により制御可能に構成された周辺機器を前記被検体の体調に応じて制御するための設定をさらに記憶し、
前記被検体の気分を変化させるように、前記設定記憶部に記憶された前記周辺機器を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記周辺機器を制御する周辺機器制御部、
をさらに備えた請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記設定記憶部は、
前記被検体の体調に応じて自機の表示部を制御するための設定をさらに記憶し、
前記被検体の気分を変化させるように、前記設定記憶部に記憶された前記自機の表示部を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記情報処理装置の表示部を制御する自機制御部、
をさらに備えた請求項7記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記検温器に対し、前記前記体温履歴情報および前記体調分析部により分析された前記被検体の体調の少なくとも一方の情報を与えるデータ送信部、
をさらに備えた請求項7記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記検温器は、複数の被検体により共用されるとともに、
前記被検体の体温を計測するにあたり、前記複数の被検体のそれぞれに固有の認証情報の入力を受け付ける認証部、
をさらに有し、
前記体温履歴記憶部は、
前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報を、前記体温の計測日時と、前記複数の被検体のそれぞれに固有の認証情報と、関連付けて記憶し、
前記体調分析部は、
前記複数の被検体のそれぞれについて、前記検温器から受信した現在の体温の情報と前記体温履歴記憶部に記憶された情報とにもとづいて体調を分析する、
請求項7記載の情報処理装置。
【請求項12】
USB規格およびUARTシリアル通信規格および独自の有線信号形式からなる有線接続、ならびに、Bluetooth規格およびIEEE802.11規格およびIrDA規格および独自の無線信号形式からなる無線接続のいずれか一つによりデータ送受信可能に接続された、
請求項7記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータに、
被検体の体温を計測するための婦人用体温計測部を有する検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報を前記体温の計測日時と関連付けて体温履歴情報として体温履歴記憶部に記憶させるステップと、
前記検温器から受信した現在の前記被検体の体温の情報と前記体温履歴情報とにもとづいて前記被検体の体調を分析するステップと、
前記被検体の体調に応じて他機を制御するための設定を設定記憶部に記憶させるステップと、
前記他機の利用者に対し前記被検体の体調を通知するように、前記設定記憶部に記憶された前記他機を制御するための設定と前記体調分析部により分析された前記被検体の体調とにもとづいて前記他機を制御するステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−148689(P2010−148689A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−330565(P2008−330565)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】