作業車両
【課題】可動ブラシによる簡易な清掃装置により、原動部熱交換器の吸気防塵網の目詰まりの除塵動作に伴う消耗部材の交換を最小限に抑えた上で、多様な作業走行に対応して吸気防塵網の目詰まりを効率よく清掃することができる作業車両を提供する。
【解決手段】作業車両は、作業走行用動力を供給する原動機(6a)と、その冷却用熱交換器(6b)と、その吸気防塵網(14)と、この吸気防塵網(14)の吸気面に沿って除塵動作する可動ブラシ(22)による清掃装置(21)とを備えて構成され、上記清掃装置(21)は、車両稼働時の作業状態別に別途定めた動作時間を選択する作業状態判定を行い、この判定によって選択された動作時間に及ぶ除塵動作を作業開始から所定時間の経過毎に動作制御する制御部(C)を設けることにより、作業に応じた除塵動作が可能となる。
【解決手段】作業車両は、作業走行用動力を供給する原動機(6a)と、その冷却用熱交換器(6b)と、その吸気防塵網(14)と、この吸気防塵網(14)の吸気面に沿って除塵動作する可動ブラシ(22)による清掃装置(21)とを備えて構成され、上記清掃装置(21)は、車両稼働時の作業状態別に別途定めた動作時間を選択する作業状態判定を行い、この判定によって選択された動作時間に及ぶ除塵動作を作業開始から所定時間の経過毎に動作制御する制御部(C)を設けることにより、作業に応じた除塵動作が可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業走行用動力を供給する原動機の冷却用熱交換器に吸気防塵網を備えた作業車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のように、作業車両の作業走行用動力を供給する原動機の冷却用熱交換器について、その吸気防塵網に清掃装置を備えたものが知られている。この清掃装置は、吸気防塵網の吸気面に沿って移動する可動ブラシを備えて、作業開始から一定時間ずつ可動ブラシが除塵動作を行うことによって吸気防塵網の目詰まりが解消されるので、簡易な構成の清掃装置によって原動機の冷却を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−335108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記吸気防塵網の清掃装置は、作業車両の稼動開始とともに、除塵動作によって可動ブラシが吸気防塵網の吸気面に沿って移動することから可動ブラシの摩耗を招き、消耗品交換のための煩わしいメンテナンス作業を強いられるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、可動ブラシによる簡易な清掃装置により、原動部熱交換器の吸気防塵網の目詰まりの除塵動作に伴う消耗部材の交換を最小限に抑えた上で、多様な作業走行に対応して吸気防塵網の目詰まりを効率よく清掃することができる作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、作業走行用動力を供給する原動機(6a)と、その冷却用熱交換器(6b)と、その吸気防塵網(14)と、この吸気防塵網(14)の吸気面に沿って除塵動作する可動ブラシ(22)による清掃装置(21)とを備えた作業車両において、上記清掃装置(21)は、車両稼働時の作業状態別に別途定めた動作時間を選択する作業状態判定を行い、この判定によって選択された動作時間に及ぶ除塵動作を作業開始から所定時間の経過毎に動作制御する制御部(C)を設けたことを特徴とする。
【0007】
上記作業車両は原動機の動力によって作業走行し、原動機は冷却用熱交換器によって冷却されつつ稼動し、熱交換器は吸気防塵網によって吸入塵埃の進入なしに熱交換機能が確保され、清掃装置の可動ブラシが作業開始から所定時間の吸気防塵網の除塵動作をし、このとき作業状態判定によって選択された動作時間について清掃装置が除塵動作する。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記清掃装置(21)は、除塵動作に伴う可動ブラシ(22)の移動行程上に定めた所定の位置に可動ブラシ(22)が移動したことを検出する位置センサ(S)を設け、この位置センサ(S)により除塵動作の開始からの可動ブラシ(22)の移動動作の繰返し回数を検出し、この繰返し回数が動作時間相当の回数に達するまで除塵動作を継続することを特徴とする。上記清掃装置は、除塵動作に伴って可動ブラシが所定の検出位置に到達すると位置センサによって検出され、その繰返しに伴う検出の繰返しが所要の動作時間相当の回数に達するまで除塵動作が継続される。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項2の構成において、前記清掃装置(21)は、位置センサによる検出回数が所要の繰返し回数に達した時に可動ブラシ(22)を停止することを特徴とする。上記清掃装置は、所要の除塵動作を行った時点で可動ブラシが検出位置に停止する。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の構成において、前記清掃装置(21)は、除塵動作時間の累積値に基づき、可動ブラシ(22)の交換を報知する報知手段(37)を備えることを特徴とする。上記報知手段により、消耗品の交換時期が報知される。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明により、上記作業車両は原動機の動力によって作業走行し、原動機は冷却用熱交換器によって冷却されつつ稼動し、熱交換器は吸気防塵網によって吸入塵埃の進入なしに熱交換機能が確保され、清掃装置の可動ブラシが作業開始から所定時間の吸気防塵網の除塵動作をし、このとき作業状態判定によって選択された動作時間について清掃装置が除塵動作する。したがって、作業区分別の制御により、過剰な除塵動作が回避されて可動ブラシの過大摩耗を防止することができるとともに、吸気防塵網の目詰まりが過不足無く効率よく解消されて原動機動力の低下や原動機のオーバヒ−トを防止することができる。
【0012】
請求項2に係る発明により、請求項1の効果に加え、清掃装置の除塵動作に伴って可動ブラシが所定の検出位置に到達すると位置センサによって検出され、その繰返しに伴う検出の繰返しが所要の動作時間相当の回数に達するまで除塵動作が継続されることから、可動ブラシの移動動作に裏付けけられた所要の除塵動作を確保することができる。
【0013】
請求項3に係る発明により、請求項2の効果に加え、清掃装置は、所要の除塵動作を行った時点で可動ブラシが検出位置に停止することから、熱交換器の端部等の通風阻害のない所定の位置に可動ブラシを待機させることができる。
【0014】
請求項4に係る発明により、請求項1〜3の効果に加え、消耗品の交換に関する必要な情報を報知手段によって確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】乗用型防除機のブーム収納時の側面図
【図2】乗用型防除機の散布時の正面図(a)および要部平面図(b)
【図3】散布システム系統図
【図4】熱交換部の構成例の拡大側面図
【図5】吸気防塵網の清掃装置構成例の正面図(a)および側面図(b)
【図6】散布制御システムの全体ブロック図
【図7】清掃制御例1のフローチャート
【図8】清掃制御例2のフローチャート
【図9】清掃制御例3のフローチャート
【図10】清掃制御例4のフローチャート
【図11】清掃制御例5のフローチャート
【図12】清掃制御例6のフローチャート
【図13】清掃制御例7のフローチャート
【図14】清掃制御例8のフローチャート
【図15】清掃制御例9のフローチャート
【図16】清掃制御例10のフローチャート
【図17】清掃制御例11のフローチャート
【図18】清掃制御例12のフローチャート
【図19】清掃制御例13のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明を適用した作業車両の一例である乗用型防除機のブーム収納時の側面図である。
この作業車両1は、前後輪操舵式の前後輪3,4に走行ミッション5から動力を受けて圃場走行可能に機体を構成し、この機体に原動機6a、熱交換器6b、操縦部6c、運転席6d、後部配置の薬剤タンク9を構成し、機体前端のブーム9aおよびその両側方に展開可能な左右のブーム9b,9b、および散布制御用の制御手段であるコントローラCを備えて構成される。
【0017】
左右のブーム9b,9bは、図2の散布走行時の要部平面図(a)および正面図(b)に示すように、散布作業において機体の両側方に張出して散布走行を行う。散布機器の制御構成は、図3のシステム系統図に示すように、薬剤タンク9から連通する防除ポンプ34と流量制御弁35aの散布制御および熱交換器6bの吸気防塵網14の清掃制御をコントローラCによって制御可能に構成する。
【0018】
熱交換器6bについては、図4の熱交換部の拡大側面図に示すように、ボンネット11内に、作業走行用動力を供給する原動機6aと、その後端に軸支した冷却ファン12とを配置し、この冷却ファン12に臨んで熱交換器6bを配置し、この熱交換器6bの吸気A側である後面部に吸気防塵網14を備える。
【0019】
吸気防塵網14は、図5の構成例の正面図(a)および側面図(b)に示すように、熱交換器6bの冷却コア13の吸気側に取付けた網目部材であり、その目詰まりを清掃する清掃装置21を備える。この清掃装置21は、吸気防塵網14の吸気面に沿ってスライド動作する可動ブラシ22と、上部配置のリードカム軸23による左右往復駆動機構と、その減速回転駆動用の清掃モータ24とによって除塵動作可能に構成する。
【0020】
可動ブラシ22は、左右方向に延びる上下2つのガイドロッド22a,22aによって左右にスライド可能に支持し、その上端をリードカム軸23と噛合するフォロワ23aと連結することにより、清掃モータ24の作動によって可動ブラシ22を左右移動させて除塵動作させ、吸気防塵網14の吸気面の目詰まりを清掃する。また、可動ブラシ22の初期位置を検出する初期位置センサSを吸気防塵網14の通風範囲の側端部等の所定位置に設ける。
【0021】
(システム構成)
散布制御システムは、図6のシステム構成のブロック図に示すように、左右のブーム9b,9bについての左右展開駆動部31、伸縮駆動部32、昇降駆動部33と、散布用のポンプ34、流量制御用のモータ35aおよび方向切替部35b、ブザー36、表示部37等の各機器をコントローラCにより制御可能に接続し、散布設定スイッチ41、ポンプスイッチ42および車速センサ5s等により走行車速対応でブーム制御、散布制御を可能に構成するとともに、清掃モータ24の制御により可動ブラシ22を駆動可能に構成する。
【0022】
(清掃制御)
清掃モータ24の制御は、図7の清掃制御例1のフローチャートに示すように、電源オンを判定する第1の処理ステップ(以下において、「S1」の如く略記する。)により一定時間の経過(S2)を待ってモータ駆動時間をセット(S3)することにより、そのセット時間の経過まで除塵駆動(S4〜S6)して可動ブラシ22を駆動する。
【0023】
すなわち、散布量設定と車速等により計算した設定圧力になるように、管内に供給する薬剤量をモータにて駆動する開閉弁にて制御し、ブーム9b,9bに装着したブームストロークセンサと本体に装着したリンク傾斜センサおよびリンク角速度センサの値により、ブーム9b,9bが水平になるようにブーム水平バルブを制御し、制御コントローラCの電源がオンになって一定時間が経過したらモータ駆動時間をセットして清掃モータ24の駆動出力をオンすることにより、本機の原動機6aのスタート後に安定して可動ブラシ22を駆動することができる。
【0024】
また、モータ駆動時間を作業状態により区別する制御として、図8の清掃制御例2のフローチャートに示すように、車速センサ5sから車速パルスを読み込んで一定車速(S11a〜S11c)になって清掃モータ24に出力するときにポンプ34の動作判定(S13)を行い、ポンプ34がオンの時は清掃モータ24の駆動時間を所定の動作時間T1、非該当のときは異なる動作時間T2に設定(S14a、S14b)してその経過まで出力オン(S15a〜S15c)によって除塵を行い、これを一定間隔で繰返す(S12a〜S12c、S16a、S16b)ことにより、散布負荷の有無等の作業状態に応じた適切な除塵駆動が可能となる。
【0025】
次に、可動ブラシ22の動作確認を可能とする制御として、図9の清掃制御例3のフローチャートに示すように、車速が一定値以上になったときに清掃モータ24の駆動回数Nをセットしてモータ出力をオンし(S21,S22)、所定位置の初期位置センサSがN回オンしたらモータ出力をオフする(S23〜S25)。
【0026】
上記可動ブラシ22は、除塵動作の過程で所定の検出位置に到達すると初期位置センサSによって検出され、その繰返しに伴う検出の繰返しが所要の動作時間相当の回数に達するまで除塵動作が継続されることから、可動ブラシ22の移動動作に裏付けけられた所要の除塵動作を確保することができる。このようにセンサSの検出回数で出力期間を規定することにより、清掃モータ24の動作状態の確認ができるので、確実な清掃が可能となる。
【0027】
次に、可動ブラシ22を所定位置に停止する制御として、図10の清掃制御例4のフローチャートに示すように、清掃モータ24の出力をオン(S31)して一定時間の除塵動作の経過後(S32)において、初期位置センサSを読込んでオンになった時にモータ出力をオフにする(S33〜S35)。
【0028】
このように、初期位置センサSの検出によって清掃モータ24を停止することにより、可動ブラシ22が所要の除塵動作を行った時点で初期位置センサSの検出位置に停止することから、熱交換器6aの端部等の通風阻害のない位置に可動ブラシ22を待機させることができる。
【0029】
次に、一定時間の除塵動作によって可動ブラシ22の交換時期を報知する制御として、図11の清掃制御例5のフローチャートに示すように、清掃モータ24の出力回数をカウント(S41〜S45)しておき、その値が所定値になったときに清掃モニタ出力をオン(S46,S47)して出力回数カウンタをクリア(S48)することにより、可動ブラシ22の除塵動作が一定時間に達した時点でモニタにブラシ交換のメッセージが出力されることから、消耗品の交換時期をオペレータに知らせ、清掃を確実に行うことができる。
【0030】
次に、防除ポンプ34による清掃モータ24の連動制御として、図12の清掃制御例6のフローチャートに示すように、ポンプスイッチ42を読込んでオンになったとき(S51a,S51b)に、ポンプ出力をオン(S51c)するとともに清掃モータ24の駆動時間をセットして除塵動作させる(S52a,S52b)ことにより、適切なタイミングで清掃モータ24を駆動することができる。
【0031】
また、機体走行による清掃モータ24の連動制御として、図13の清掃制御例7のフローチャートに示すように、走行開始によって一定車速以上になったとき(S61a〜S61c)に、清掃モータ24の駆動時間をセットして除塵動作させる(S62a,S62b)ことにより、適切なタイミングで清掃モータ24を駆動することができる。
【0032】
次に、清掃モータ24の間欠制御として、図14の清掃制御例8のフローチャートに示すように、走行開始後に一定車速以上になったときに、清掃モータ24の駆動のカウント値が一定値になるまで加算処理(S71a〜S71c)し、次いで所定時間のモータ出力(S72a〜S72d)で除塵を行い、さらにカウントをクリアした上で再びカウントをスタート(S73a,S73b)することにより、必要な時期に除塵動作させることができ、ブラシの摩耗等を防止することができる。
【0033】
また、清掃モータ24の間欠制御として、図15の清掃制御例9のフローチャートに示すように、キーオンの時点(S81a,S81b)から清掃モータ24の駆動のカウント値が一定値になるまで加算処理(S82a〜S82c)し、次いで所定時間のモータ出力(S83a〜S83d)で除塵を行い、さらにカウントをクリアした上で再びカウントをスタート(S84a,S84b)し、キーオフの場合にカウント値を不揮発メモリに記録(S85a〜S85c)することにより、運転時間の経過による必要な時期に除塵動作させることができ、ブラシの摩耗等を防止することができる。
【0034】
次に、冷却水温に基づく清掃モータ24の連動制御として、図16の清掃制御例10のフローチャートに示すように、水温センサの値を読み込んで計算した水温が一定値以上(S91a〜S91c)のときに清掃モータ24を出力オン(S92a,S92b)によって除塵することにより、必要な時期に清掃を確実に行うことができるとともに、清掃ブラシの摩耗等を防ぐことができる。
【0035】
次に、作業状態対応の周期により清掃モータ24を駆動する制御として、図17の清掃制御例11のフローチャートに示すように、清掃モータ24を駆動する場合のモータ駆動周期について、ポンプ34の動作判定(S101)により、オンのときは所定の休止時間t1、非該当のときは異なる休止時間t2に駆動周期を設定(S102a、S102b)し、車速パルスの読込みにより一定車速になったとき(S103a〜S103c)に、その駆動周期までのカウント値の加算(S104a〜S104c)によりに、所定時間のモータ駆動(S105a〜S105d)と、それに続くカウント値のクリアとカウントスタート(S106a,S106b)とを行うように制御することにより、モータ駆動タイミング(周期)をポンプ負荷の有無等の作業状態により区別して作業状態に応じた適切な清掃が可能となる。
【0036】
(異常対応制御)
次に、吸気防塵網14の清掃制御の動作異常の対応制御について説明する。
清掃モータ24の動作確認に関し、図18の清掃制御例12のフローチャートに示すように、モータ出力から一定時間後(S111a,S111b)において初期位置センサSがオフの場合にモータ駆動を継続(S112a〜S112c)する一方、初期位置センサSがオフでない場合は報知手段であるブザー出力(S113)によって除塵動作異常をオペレータに知らせることができる。
【0037】
また、清掃モータ24の動作確認に関し、図19の清掃制御例13のフローチャートに示すように、モータ出力のオンによる可動ブラシ22の除塵動作で初期位置センサSがオフ(S121a,S121b)となった場合に、初期位置センサSがその後の一定時間内にオン(S122a〜S122c)になった時に清掃モータ24出力のオフ(S123)によって可動ブラシ22を停止させ、逆に初期位置センサSが一定時間経過してもオフの時にモータの異常停止としてブザーをオン(S124)とすることにより可動ブラシ22の異常をオペレータに知らせることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 作業車両
5s 車速センサ
6a 原動機
6b 熱交換器
12 ファン
13 コア
14 吸気防塵網
21 清掃装置
22 可動ブラシ
24 清掃モータ
34 防除ポンプ
36 ブザー(報知手段)
37 表示部(報知手段)
41 散布設定スイッチ
42 ポンプスイッチ
A 吸気
C コントローラ(制御部)
N 駆動回数
S 初期位置センサ
T1 動作時間
t1 休止時間
T2 動作時間
t2 休止時間
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業走行用動力を供給する原動機の冷却用熱交換器に吸気防塵網を備えた作業車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のように、作業車両の作業走行用動力を供給する原動機の冷却用熱交換器について、その吸気防塵網に清掃装置を備えたものが知られている。この清掃装置は、吸気防塵網の吸気面に沿って移動する可動ブラシを備えて、作業開始から一定時間ずつ可動ブラシが除塵動作を行うことによって吸気防塵網の目詰まりが解消されるので、簡易な構成の清掃装置によって原動機の冷却を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−335108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記吸気防塵網の清掃装置は、作業車両の稼動開始とともに、除塵動作によって可動ブラシが吸気防塵網の吸気面に沿って移動することから可動ブラシの摩耗を招き、消耗品交換のための煩わしいメンテナンス作業を強いられるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、可動ブラシによる簡易な清掃装置により、原動部熱交換器の吸気防塵網の目詰まりの除塵動作に伴う消耗部材の交換を最小限に抑えた上で、多様な作業走行に対応して吸気防塵網の目詰まりを効率よく清掃することができる作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、作業走行用動力を供給する原動機(6a)と、その冷却用熱交換器(6b)と、その吸気防塵網(14)と、この吸気防塵網(14)の吸気面に沿って除塵動作する可動ブラシ(22)による清掃装置(21)とを備えた作業車両において、上記清掃装置(21)は、車両稼働時の作業状態別に別途定めた動作時間を選択する作業状態判定を行い、この判定によって選択された動作時間に及ぶ除塵動作を作業開始から所定時間の経過毎に動作制御する制御部(C)を設けたことを特徴とする。
【0007】
上記作業車両は原動機の動力によって作業走行し、原動機は冷却用熱交換器によって冷却されつつ稼動し、熱交換器は吸気防塵網によって吸入塵埃の進入なしに熱交換機能が確保され、清掃装置の可動ブラシが作業開始から所定時間の吸気防塵網の除塵動作をし、このとき作業状態判定によって選択された動作時間について清掃装置が除塵動作する。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記清掃装置(21)は、除塵動作に伴う可動ブラシ(22)の移動行程上に定めた所定の位置に可動ブラシ(22)が移動したことを検出する位置センサ(S)を設け、この位置センサ(S)により除塵動作の開始からの可動ブラシ(22)の移動動作の繰返し回数を検出し、この繰返し回数が動作時間相当の回数に達するまで除塵動作を継続することを特徴とする。上記清掃装置は、除塵動作に伴って可動ブラシが所定の検出位置に到達すると位置センサによって検出され、その繰返しに伴う検出の繰返しが所要の動作時間相当の回数に達するまで除塵動作が継続される。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項2の構成において、前記清掃装置(21)は、位置センサによる検出回数が所要の繰返し回数に達した時に可動ブラシ(22)を停止することを特徴とする。上記清掃装置は、所要の除塵動作を行った時点で可動ブラシが検出位置に停止する。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の構成において、前記清掃装置(21)は、除塵動作時間の累積値に基づき、可動ブラシ(22)の交換を報知する報知手段(37)を備えることを特徴とする。上記報知手段により、消耗品の交換時期が報知される。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明により、上記作業車両は原動機の動力によって作業走行し、原動機は冷却用熱交換器によって冷却されつつ稼動し、熱交換器は吸気防塵網によって吸入塵埃の進入なしに熱交換機能が確保され、清掃装置の可動ブラシが作業開始から所定時間の吸気防塵網の除塵動作をし、このとき作業状態判定によって選択された動作時間について清掃装置が除塵動作する。したがって、作業区分別の制御により、過剰な除塵動作が回避されて可動ブラシの過大摩耗を防止することができるとともに、吸気防塵網の目詰まりが過不足無く効率よく解消されて原動機動力の低下や原動機のオーバヒ−トを防止することができる。
【0012】
請求項2に係る発明により、請求項1の効果に加え、清掃装置の除塵動作に伴って可動ブラシが所定の検出位置に到達すると位置センサによって検出され、その繰返しに伴う検出の繰返しが所要の動作時間相当の回数に達するまで除塵動作が継続されることから、可動ブラシの移動動作に裏付けけられた所要の除塵動作を確保することができる。
【0013】
請求項3に係る発明により、請求項2の効果に加え、清掃装置は、所要の除塵動作を行った時点で可動ブラシが検出位置に停止することから、熱交換器の端部等の通風阻害のない所定の位置に可動ブラシを待機させることができる。
【0014】
請求項4に係る発明により、請求項1〜3の効果に加え、消耗品の交換に関する必要な情報を報知手段によって確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】乗用型防除機のブーム収納時の側面図
【図2】乗用型防除機の散布時の正面図(a)および要部平面図(b)
【図3】散布システム系統図
【図4】熱交換部の構成例の拡大側面図
【図5】吸気防塵網の清掃装置構成例の正面図(a)および側面図(b)
【図6】散布制御システムの全体ブロック図
【図7】清掃制御例1のフローチャート
【図8】清掃制御例2のフローチャート
【図9】清掃制御例3のフローチャート
【図10】清掃制御例4のフローチャート
【図11】清掃制御例5のフローチャート
【図12】清掃制御例6のフローチャート
【図13】清掃制御例7のフローチャート
【図14】清掃制御例8のフローチャート
【図15】清掃制御例9のフローチャート
【図16】清掃制御例10のフローチャート
【図17】清掃制御例11のフローチャート
【図18】清掃制御例12のフローチャート
【図19】清掃制御例13のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明を適用した作業車両の一例である乗用型防除機のブーム収納時の側面図である。
この作業車両1は、前後輪操舵式の前後輪3,4に走行ミッション5から動力を受けて圃場走行可能に機体を構成し、この機体に原動機6a、熱交換器6b、操縦部6c、運転席6d、後部配置の薬剤タンク9を構成し、機体前端のブーム9aおよびその両側方に展開可能な左右のブーム9b,9b、および散布制御用の制御手段であるコントローラCを備えて構成される。
【0017】
左右のブーム9b,9bは、図2の散布走行時の要部平面図(a)および正面図(b)に示すように、散布作業において機体の両側方に張出して散布走行を行う。散布機器の制御構成は、図3のシステム系統図に示すように、薬剤タンク9から連通する防除ポンプ34と流量制御弁35aの散布制御および熱交換器6bの吸気防塵網14の清掃制御をコントローラCによって制御可能に構成する。
【0018】
熱交換器6bについては、図4の熱交換部の拡大側面図に示すように、ボンネット11内に、作業走行用動力を供給する原動機6aと、その後端に軸支した冷却ファン12とを配置し、この冷却ファン12に臨んで熱交換器6bを配置し、この熱交換器6bの吸気A側である後面部に吸気防塵網14を備える。
【0019】
吸気防塵網14は、図5の構成例の正面図(a)および側面図(b)に示すように、熱交換器6bの冷却コア13の吸気側に取付けた網目部材であり、その目詰まりを清掃する清掃装置21を備える。この清掃装置21は、吸気防塵網14の吸気面に沿ってスライド動作する可動ブラシ22と、上部配置のリードカム軸23による左右往復駆動機構と、その減速回転駆動用の清掃モータ24とによって除塵動作可能に構成する。
【0020】
可動ブラシ22は、左右方向に延びる上下2つのガイドロッド22a,22aによって左右にスライド可能に支持し、その上端をリードカム軸23と噛合するフォロワ23aと連結することにより、清掃モータ24の作動によって可動ブラシ22を左右移動させて除塵動作させ、吸気防塵網14の吸気面の目詰まりを清掃する。また、可動ブラシ22の初期位置を検出する初期位置センサSを吸気防塵網14の通風範囲の側端部等の所定位置に設ける。
【0021】
(システム構成)
散布制御システムは、図6のシステム構成のブロック図に示すように、左右のブーム9b,9bについての左右展開駆動部31、伸縮駆動部32、昇降駆動部33と、散布用のポンプ34、流量制御用のモータ35aおよび方向切替部35b、ブザー36、表示部37等の各機器をコントローラCにより制御可能に接続し、散布設定スイッチ41、ポンプスイッチ42および車速センサ5s等により走行車速対応でブーム制御、散布制御を可能に構成するとともに、清掃モータ24の制御により可動ブラシ22を駆動可能に構成する。
【0022】
(清掃制御)
清掃モータ24の制御は、図7の清掃制御例1のフローチャートに示すように、電源オンを判定する第1の処理ステップ(以下において、「S1」の如く略記する。)により一定時間の経過(S2)を待ってモータ駆動時間をセット(S3)することにより、そのセット時間の経過まで除塵駆動(S4〜S6)して可動ブラシ22を駆動する。
【0023】
すなわち、散布量設定と車速等により計算した設定圧力になるように、管内に供給する薬剤量をモータにて駆動する開閉弁にて制御し、ブーム9b,9bに装着したブームストロークセンサと本体に装着したリンク傾斜センサおよびリンク角速度センサの値により、ブーム9b,9bが水平になるようにブーム水平バルブを制御し、制御コントローラCの電源がオンになって一定時間が経過したらモータ駆動時間をセットして清掃モータ24の駆動出力をオンすることにより、本機の原動機6aのスタート後に安定して可動ブラシ22を駆動することができる。
【0024】
また、モータ駆動時間を作業状態により区別する制御として、図8の清掃制御例2のフローチャートに示すように、車速センサ5sから車速パルスを読み込んで一定車速(S11a〜S11c)になって清掃モータ24に出力するときにポンプ34の動作判定(S13)を行い、ポンプ34がオンの時は清掃モータ24の駆動時間を所定の動作時間T1、非該当のときは異なる動作時間T2に設定(S14a、S14b)してその経過まで出力オン(S15a〜S15c)によって除塵を行い、これを一定間隔で繰返す(S12a〜S12c、S16a、S16b)ことにより、散布負荷の有無等の作業状態に応じた適切な除塵駆動が可能となる。
【0025】
次に、可動ブラシ22の動作確認を可能とする制御として、図9の清掃制御例3のフローチャートに示すように、車速が一定値以上になったときに清掃モータ24の駆動回数Nをセットしてモータ出力をオンし(S21,S22)、所定位置の初期位置センサSがN回オンしたらモータ出力をオフする(S23〜S25)。
【0026】
上記可動ブラシ22は、除塵動作の過程で所定の検出位置に到達すると初期位置センサSによって検出され、その繰返しに伴う検出の繰返しが所要の動作時間相当の回数に達するまで除塵動作が継続されることから、可動ブラシ22の移動動作に裏付けけられた所要の除塵動作を確保することができる。このようにセンサSの検出回数で出力期間を規定することにより、清掃モータ24の動作状態の確認ができるので、確実な清掃が可能となる。
【0027】
次に、可動ブラシ22を所定位置に停止する制御として、図10の清掃制御例4のフローチャートに示すように、清掃モータ24の出力をオン(S31)して一定時間の除塵動作の経過後(S32)において、初期位置センサSを読込んでオンになった時にモータ出力をオフにする(S33〜S35)。
【0028】
このように、初期位置センサSの検出によって清掃モータ24を停止することにより、可動ブラシ22が所要の除塵動作を行った時点で初期位置センサSの検出位置に停止することから、熱交換器6aの端部等の通風阻害のない位置に可動ブラシ22を待機させることができる。
【0029】
次に、一定時間の除塵動作によって可動ブラシ22の交換時期を報知する制御として、図11の清掃制御例5のフローチャートに示すように、清掃モータ24の出力回数をカウント(S41〜S45)しておき、その値が所定値になったときに清掃モニタ出力をオン(S46,S47)して出力回数カウンタをクリア(S48)することにより、可動ブラシ22の除塵動作が一定時間に達した時点でモニタにブラシ交換のメッセージが出力されることから、消耗品の交換時期をオペレータに知らせ、清掃を確実に行うことができる。
【0030】
次に、防除ポンプ34による清掃モータ24の連動制御として、図12の清掃制御例6のフローチャートに示すように、ポンプスイッチ42を読込んでオンになったとき(S51a,S51b)に、ポンプ出力をオン(S51c)するとともに清掃モータ24の駆動時間をセットして除塵動作させる(S52a,S52b)ことにより、適切なタイミングで清掃モータ24を駆動することができる。
【0031】
また、機体走行による清掃モータ24の連動制御として、図13の清掃制御例7のフローチャートに示すように、走行開始によって一定車速以上になったとき(S61a〜S61c)に、清掃モータ24の駆動時間をセットして除塵動作させる(S62a,S62b)ことにより、適切なタイミングで清掃モータ24を駆動することができる。
【0032】
次に、清掃モータ24の間欠制御として、図14の清掃制御例8のフローチャートに示すように、走行開始後に一定車速以上になったときに、清掃モータ24の駆動のカウント値が一定値になるまで加算処理(S71a〜S71c)し、次いで所定時間のモータ出力(S72a〜S72d)で除塵を行い、さらにカウントをクリアした上で再びカウントをスタート(S73a,S73b)することにより、必要な時期に除塵動作させることができ、ブラシの摩耗等を防止することができる。
【0033】
また、清掃モータ24の間欠制御として、図15の清掃制御例9のフローチャートに示すように、キーオンの時点(S81a,S81b)から清掃モータ24の駆動のカウント値が一定値になるまで加算処理(S82a〜S82c)し、次いで所定時間のモータ出力(S83a〜S83d)で除塵を行い、さらにカウントをクリアした上で再びカウントをスタート(S84a,S84b)し、キーオフの場合にカウント値を不揮発メモリに記録(S85a〜S85c)することにより、運転時間の経過による必要な時期に除塵動作させることができ、ブラシの摩耗等を防止することができる。
【0034】
次に、冷却水温に基づく清掃モータ24の連動制御として、図16の清掃制御例10のフローチャートに示すように、水温センサの値を読み込んで計算した水温が一定値以上(S91a〜S91c)のときに清掃モータ24を出力オン(S92a,S92b)によって除塵することにより、必要な時期に清掃を確実に行うことができるとともに、清掃ブラシの摩耗等を防ぐことができる。
【0035】
次に、作業状態対応の周期により清掃モータ24を駆動する制御として、図17の清掃制御例11のフローチャートに示すように、清掃モータ24を駆動する場合のモータ駆動周期について、ポンプ34の動作判定(S101)により、オンのときは所定の休止時間t1、非該当のときは異なる休止時間t2に駆動周期を設定(S102a、S102b)し、車速パルスの読込みにより一定車速になったとき(S103a〜S103c)に、その駆動周期までのカウント値の加算(S104a〜S104c)によりに、所定時間のモータ駆動(S105a〜S105d)と、それに続くカウント値のクリアとカウントスタート(S106a,S106b)とを行うように制御することにより、モータ駆動タイミング(周期)をポンプ負荷の有無等の作業状態により区別して作業状態に応じた適切な清掃が可能となる。
【0036】
(異常対応制御)
次に、吸気防塵網14の清掃制御の動作異常の対応制御について説明する。
清掃モータ24の動作確認に関し、図18の清掃制御例12のフローチャートに示すように、モータ出力から一定時間後(S111a,S111b)において初期位置センサSがオフの場合にモータ駆動を継続(S112a〜S112c)する一方、初期位置センサSがオフでない場合は報知手段であるブザー出力(S113)によって除塵動作異常をオペレータに知らせることができる。
【0037】
また、清掃モータ24の動作確認に関し、図19の清掃制御例13のフローチャートに示すように、モータ出力のオンによる可動ブラシ22の除塵動作で初期位置センサSがオフ(S121a,S121b)となった場合に、初期位置センサSがその後の一定時間内にオン(S122a〜S122c)になった時に清掃モータ24出力のオフ(S123)によって可動ブラシ22を停止させ、逆に初期位置センサSが一定時間経過してもオフの時にモータの異常停止としてブザーをオン(S124)とすることにより可動ブラシ22の異常をオペレータに知らせることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 作業車両
5s 車速センサ
6a 原動機
6b 熱交換器
12 ファン
13 コア
14 吸気防塵網
21 清掃装置
22 可動ブラシ
24 清掃モータ
34 防除ポンプ
36 ブザー(報知手段)
37 表示部(報知手段)
41 散布設定スイッチ
42 ポンプスイッチ
A 吸気
C コントローラ(制御部)
N 駆動回数
S 初期位置センサ
T1 動作時間
t1 休止時間
T2 動作時間
t2 休止時間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業走行用動力を供給する原動機(12)と、その冷却用熱交換器(6b)と、その吸気防塵網(14)と、この吸気防塵網(14)の吸気面に沿って除塵動作する可動ブラシ(22)による清掃装置(21)とを備えた作業車両において、
上記清掃装置(21)は、車両稼働時の作業状態別に別途定めた動作時間を選択する作業状態判定を行い、この判定によって選択された動作時間に及ぶ除塵動作を作業開始から所定時間の経過毎に動作制御する制御部(C)を設けたことを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記清掃装置(21)は、除塵動作に伴う可動ブラシ(22)の移動行程上に定めた所定の位置に可動ブラシ(22)が移動したことを検出する位置センサ(S)を設け、この位置センサ(S)により除塵動作の開始からの可動ブラシ(22)の移動動作の繰返し回数を検出し、この繰返し回数が動作時間相当の回数に達するまで除塵動作を継続することを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【請求項3】
前記清掃装置(21)は、位置センサ(S)による検出回数が所要の繰返し回数に達した時に可動ブラシ(22)を停止することを特徴とする請求項2記載の作業車両。
【請求項4】
前記清掃装置(21)は、除塵動作時間の累積値に基づき、可動ブラシ(22)の交換を報知する報知手段(37)を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の作業車両。
【請求項1】
作業走行用動力を供給する原動機(12)と、その冷却用熱交換器(6b)と、その吸気防塵網(14)と、この吸気防塵網(14)の吸気面に沿って除塵動作する可動ブラシ(22)による清掃装置(21)とを備えた作業車両において、
上記清掃装置(21)は、車両稼働時の作業状態別に別途定めた動作時間を選択する作業状態判定を行い、この判定によって選択された動作時間に及ぶ除塵動作を作業開始から所定時間の経過毎に動作制御する制御部(C)を設けたことを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記清掃装置(21)は、除塵動作に伴う可動ブラシ(22)の移動行程上に定めた所定の位置に可動ブラシ(22)が移動したことを検出する位置センサ(S)を設け、この位置センサ(S)により除塵動作の開始からの可動ブラシ(22)の移動動作の繰返し回数を検出し、この繰返し回数が動作時間相当の回数に達するまで除塵動作を継続することを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【請求項3】
前記清掃装置(21)は、位置センサ(S)による検出回数が所要の繰返し回数に達した時に可動ブラシ(22)を停止することを特徴とする請求項2記載の作業車両。
【請求項4】
前記清掃装置(21)は、除塵動作時間の累積値に基づき、可動ブラシ(22)の交換を報知する報知手段(37)を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の作業車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−6555(P2013−6555A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141692(P2011−141692)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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