説明

併合衛星システム信号を使用するナビゲーションのための衛星受信機および方法

ナビゲーションのための全地球的航法衛星システム(GNSS)受信機の実施形態および方法を一般的にここで説明する。幾つかの実施形態では、GNSS受信機は複数の各チャンネル帯域内で2以上の信号測定を行うことにより持続的な干渉を有するチャンネルからクリアチャンネルを体系的に識別するための信号処理回路を含んでいる。チャンネル帯域はGPS衛星、GALILEOシステム衛星またはGLONASSシステム衛星のような少なくとも2以上の異なる全地球測位衛星システムの少なくともチャンネル帯域を含んでいる。幾つかの実施形態ではGNSS受信機は衛星ナビゲーションシステムでの自己適用のジャミング回避を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、多数の衛星システム信号を使用するナビゲーションのための誘導システムおよび方法に関する。幾つかの実施形態は衛星信号受信機に適用する。幾つかの実施形態は衛星ナビゲーションシステムにおける自己適用のジャミング回避に関する。
【背景技術】
【0002】
本願はここで参考文献として含まれている2008年5月20日出願の米国暫定特許出願第61/054,783号明細書の特典を請求している。
【0003】
全地球的航法衛星システム(GNSS)は位置が地球上の多くの場所について正確に決定されることを可能にする。将来、位置を得るために利用可能な衛星の数は、米国の全地球測位システム(GPS)、ロシアの全地球的航法衛星システム(GLONASS)、欧州の全地球測位システム(GALILEO)の衛星から信号をアクセスする能力によって、2倍を超えることができる。これらの付加的な衛星ナビゲーションシステムは、建物または山が水平線上で低位置にある衛星からの信号を不明瞭にする位置でさえもその位置が正確に決定されることを可能にできる。しかしながらこれらの各衛星ナビゲーションシステムは異なる仕様にしたがって動作し、2以上の衛星ナビゲーションシステムを使用してナビゲートすることを困難にする。例えばこれらの種々のシステムの衛星は異なる高度および異なる周波数範囲で動作でき、それらのあるものはオーバーラップする可能性がある。
【0004】
衛星ナビゲーションシステムを使用するナビゲートに関する別の欠陥は、ジャミングである。ジャミングは不注意な周波数オーバーラップも同じ効果を有する可能性があるが、ナビゲーションを阻むための故意の行為である。現在の解決策は、ジャミングされた信号をアクチブに電子的に抑圧する試みは、明白な対妨信ハードウェアと、位置決定システム内の多数の帯域に焦点をしぼられている。しかしながらこれらの解決策は常に適切にナビゲートする能力を生じるわけではない。
【発明の概要】
【0005】
したがって、一般的に、2以上の衛星ナビゲーションシステムから信号を受信して処理するように構成されている衛星ナビゲーション受信機が必要とされている。また、2以上の衛星ナビゲーションシステムを使用してナビゲートし、ジャミングの影響を避けるように構成された衛星ナビゲーション受信機も通常必要とされている。GPS、GALILEO、GLONASS衛星から信号を受信するように構成された衛星ナビゲーション受信機も通常必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】幾つかの実施形態による全地球的航法衛星システムと全地球的航法衛星システム受信機を示す図である。
【図2A】幾つかの実施形態による多チャンネル衛星システム受信機を示す図である。
【図2B】幾つかの別の実施形態による多チャンネル衛星システム受信機を示す図である。
【図3】幾つかの実施形態によるクリアチャンネルの検索手順を示す図である。
【図4】幾つかの実施形態によるチャンネル検索手順のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明および図面は当業者が実施できることを可能にするために特別な実施形態を十分に示している。他の実施形態は構造的、論理的、電気的なプロセスおよび他の変更を含むことができる。実施例は可能な変形を代表しているにすぎない。個々のコンポーネントおよび機能は明白に要求されていなければ随意選択的であり、動作のシーケンスは変更できる。幾つかの実施形態の部分および特徴はこれらの実施形態の他の部分および特徴に含まれるかその代りにされることができる。請求項に記載されている実施形態はこれらの請求項の全ての利用可能な等価物を含んでいる。
【0008】
図1は幾つかの実施形態による全地球的航法衛星システムおよび全地球的航法衛星システム受信機を示している。全地球的航法衛星システム110は多数のナビゲーション衛星システムからの衛星のセットを含んでいる。衛星の第1のセット112は第1の全地球的航法衛星システムに関連され、衛星の第2のセット114は第2の全地球的航法衛星システムに関連されている。全地球的航法衛星システム110は他の全地球的航法衛星システムと関連されている(別々に図示されていない)衛星の他のセットを含むことができる。種々の全地球的航法衛星システムは任意の2以上の異なるシステムであってもよい。例えばシステムは米国のGPSシステム、ロシアのGLONASSシステム、および/または欧州のGALILEOシステムを含むことができるが、本発明の技術的範囲はこの点に関して限定されない。
【0009】
全地球的航法衛星システム受信機100は2以上の全地球的航法衛星システム110のうちの2以上からの信号を受信し処理するように構成されることができる。各全地球的航法衛星システム110は多数のチャンネル帯域内で送信できる。表1はGPS、GALILEO、GLONASSシステム衛星に関連されるチャンネル帯域を示している。表1はメガヘルツ(MHz)の関連中心周波数と、信号を使用する特定の衛星航法システムも示している。GPS衛星は現在、L1とL2帯域を使用している。GALILEO衛星はL1、E1、E2、E5、E6帯域を使用する。GLONASS衛星はL1とL2帯域を使用する。帯域はシステム間でオーバーラップでき、帯域幅はシステムからシステムで変化でき、サービスはオープンおよび/または暗号化されることができる。
【表1】

【0010】
全地球的航法衛星システム110中の各衛星は地表上の予測可能な軌道を移動でき、各衛星はそれに関連される時間ベースの基準で信号を送信できる。全地球的航法衛星システム受信機100は全地球的航法衛星システム110の少なくとも2つからの信号を検出し処理するように構成される。受信機100は受信された信号と受信機上の主要な時間クロックとの間の相関度を決定することにより特定の衛星からの送信を検出する信号検出器を含むことができる。送信の1つに対する相関値が検出されるならば、受信機100は衛星からの送信を検出する。受信機100は内蔵型の受信機装置であってもよく、または無線通信装置中のGPSモジュールのような別の装置に含まれるモジュールであってもよい。実施形態によっては、受信機100はナビゲーションのための航空機、船、ランドクラフトまたはミサイル内に含まれることができる。
【0011】
実施形態によれば、全地球的航法衛星システム受信機100は複数の各衛星信号送信をチャンネル化して中間周波数に変換するための並列変換器回路122を含んでいる。全地球的航法衛星システム受信機100は各中間周波数をデジタル信号に変換するためのアナログデジタル変換器(ADC)回路124と、デジタル信号中の干渉を決定しクリアチャンネルを識別するためのデジタル信号処理(DSP)回路126を含むこともできる。全地球的航法衛星システム受信機100はまたクリアチャンネルを通して送信信号を受取るためのゲートアレイ128と、全地球測位および/またはナビゲーションのためのクリアチャンネルを通して送信を同期するための周波数同期装置118を含んでいる。全地球的航法衛星システム受信機100はその受信機100に対して外部でもよい1以上のアンテナ120と結合されるように構成されることもできる。各アンテナ120は特定の信号周波数および帯域幅に同調されることができるが、これは必要要件ではない。幾つかの実施形態では、アンテナ120は表Iに示されている種々のチャンネル帯域の周波数を受信するように構成されることができる。別の実施形態では、1以上のアンテナ120は広帯域幅の受動アンテナで構成することができる。
【0012】
幾つかの実施形態では、並列変換器回路122の各信号路はチャンネル帯域に関連され、無線周波数(RF)から中間周波数(IF)への変換器を有することができる。各RFからIFへの変換器は特定のチャンネル帯域にしたがって構成されることができる。各信号路のIF信号はADC回路124でアナログからデジタルに変換されることができる。周波数同期装置118は局部発振器信号を並列変換器回路122のRF IF変換器とADC回路124へ提供できる。
【0013】
DSP回路126は受信された信号中の干渉の検出のためにデジタル信号を処理できる。干渉は例えばジャミングの目的で故意に起こされた妨害を含むことができる。処理された信号はそれに関連される強度(I)、擬似距離(PR)、デルタ距離(DR)を有することができる。強度は信号強度に関連される。処理された信号の擬似距離とデルタ距離部分は位置決定および/またはナビゲーションに使用されることができる。処理された信号から、チャンネル中の干渉レベルに関する決定が行われることができる。ゲートアレイ128はナビゲーションおよび位置決定のために全地球的航法衛星システム受信機100により使用する干渉を示さない信号(即ちクリアチャンネル信号)を除外するように構成されている。幾つかの実施形態では、ゲートアレイ128はチャンネル雑音フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)であってもよいが、これは必要要件ではない。
【0014】
実施形態によれば、全地球的航法衛星システム受信機100は最小の信号妨害に基づいて周波数選択を行うように構成されている。最良の利用可能なチャンネルは電子手段によりジャミング信号活動を抑圧しようとするのではなく、利用可能なチャンネル帯域内で識別されることができる。最良の利用可能なチャンネルは1以上の利用可能な衛星システム(例えばGPS、GALILEO、GLONASS又は他のGNSS)により与えられることができる。幾つかの実施形態では、DSP回路i126はジャミングまたは持続性の干渉がクリアチャンネルとして先に識別されたチャンネルにおいて検出されるときに別のクリアチャンネルを識別するように構成されることができる。
【0015】
全地球的航法衛星システム受信機100は幾つかの別々の機能素子を有するものとして示されているが、1以上の機能素子は組み合わされることができ、デジタル信号プロセッサ(DSP)および/または他のハードウェア素子を含む処理素子のようなソフトウェア構成素子の組合せにより構成されることができる。例えば幾つかの素子は少なくともここで示されている機能を実行するため1以上のマイクロプロセッサ、DSP、特定用途用集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、種々のハードウェアと論理回路の組合せを具備することができる。幾つかの実施形態では、受信機100の機能素子は1以上の処理素子で動作する1以上のプロセスを指すことができる。
【0016】
図2Aはある実施形態による多チャンネル衛星システム受信機を示している。図2Aに示されているように、多チャンネル衛星システム受信機200は異なる衛星システムチャンネル帯域のためのチャンネル処理回路202を含んでいる。各チャンネル処理回路202はそれらに関連される強度(I)、擬似距離(PR)、デルタ距離(DR)を有する処理された信号を発生できる。チャンネル処理回路202は並列変換器回路(図1)、ADC回路124(図1)、DSP126(図1)として使用するのに適している。多チャンネル衛星システム受信機200はさらにチャンネル処理回路202により出力される処理された信号で動作するためのカルマンフィルタ204も含んでいる。カルマンフィルタ204の動作はDSP126により行われることができる。カルマンフィルタ204からの出力はゲートアレイ128へ供給される。
【0017】
図2Bは幾つかの別の実施形態による多チャンネル衛星システム受信機を示している。図2Bに示されているように、多チャンネル衛星システム受信機250は異なる衛星システムチャンネル帯域のための周波数逓降変換器252とコード/キャリア回路254を含んでいる。各周波数逓降変換器252とコード/キャリア回路254はそれらに関連される強度(I)、擬似距離(PR)、デルタ距離(DR)を有する処理された信号を発生できる。周波数逓降変換器252は並列変換器回路122として使用するのに適しており、コード/キャリア回路254はADC回路124とDSP126として使用するのに適している。多チャンネル衛星システム受信機250はまたコード/キャリア回路254により出力される処理された信号で動作するためのカルマンフィルタ256も含んでいる。カルマンフィルタ256の動作はDSP126により行われることができる。カルマンフィルタ256からの出力はゲートアレイ128へ供給される。
【0018】
多チャンネル衛星システム受信機200および250(図2Aと2B)は4つのチャンネル帯域(即ちチャンネル帯域L1、L2、E5、E6)を処理するための回路を示しているが、付加的なチャンネル帯域を処理する回路も含まれることができる。幾つかの別の実施形態では、多チャンネル衛星システム受信機200と250(図2Aと2B)は3つのチャンネル帯域を処理する回路を含むことができるが、この明細書の技術液範囲はこの点に限定されない。
【0019】
図3はある実施形態によるクリアチャンネルを検索するための手順300を示している。この手順300はクリアチャンネル信号を過度の雑音および干渉を有する信号から弁別するためのDSP 126(図1)により行われることができる。雑音は幾つかのソースを有し、手順300はジャミング信号の可能性がある持続性の干渉を除去されたチャンネルを識別するように構成される。信号中のある量の雑音が予測され、予測される雑音フロアしきい値332として示される。
【0020】
実施形態によれば、特定のチャンネルの受信された信号302は予測される雑音フロアしきい値332に対して比較される。予測される雑音フロアしきい値332を超える雑音レベルを有する信号は干渉を有する信号であると考えられ、これは故意的または故意ではない干渉である可能性がある。第1のルック334が行われ、クリアチャンネル336と干渉を有するチャンネル338が最初に識別される。これらの実施形態では、手順300は持続性の干渉についてチャンネル帯域中のチャンネルを検索し、それによって避けるチャンネルを識別する。実施形態によれば、次のルック340はクリアチャンネル336と干渉338を有するチャンネルを識別するためにチャンネル帯域内の他のチャンネルについて行われる。幾つかの実施形態では、チャンネル帯域内のさらに別のチャンネルにおける第3のルック342も行われることができる。実施形態の技術的範囲を逸脱することなく図3に示されているよりもさらに多数の、または少数のルックが行われることができる。各ルックは同じチャンネル帯域内の異なるチャンネルで行われることができる。
【0021】
予め定められた量だけ予測される雑音フロアしきい値332よりも大きい信号レベルを有するチャンネルは干渉338を有するチャンネルであると識別されることができる。予め定められた量だけ予測される雑音フロアしきい値332よりも大きくない信号レベルを有するチャンネルはクリアチャンネル336として識別されることができる。
【0022】
図4はある実施形態によるチャンネル検索手順のフローチャートである。チャンネル検索手順は少なくとも3つのチャンネル帯域において同時に検索を行うように構成され、各チャンネル帯域内で干渉を有するチャンネル338(図3)からクリアチャンネル336(図3)を識別するために、チャンネル帯域A検索手順401A、チャンネル帯域B検索手順401B、チャンネル帯域C検索手順401Cを含んでいる。チャンネル帯域は周波数範囲に関連付けられることができ、複数のチャンネルはチャンネル帯域内に含まれることができる。チャンネル帯域の例が表I(前述)に示されている。チャンネル検索手順401A、401B、401Cは、多チャンネル衛星システム受信機200と250(図2Aと2B)を含む全地球的航法衛星システム受信機100(図1)の素子の幾つかにより行われることができる。
【0023】
動作402において、チャンネル帯域中の特定のチャンネルへ周波数同期装置118(図1)の1つを同調した後、そのチャンネルが測定され、干渉の存在が決定される。幾つかの実施形態では、電力測定は干渉の存在を決定するために使用されることができるが、干渉の存在を検出するための他の技術が使用されることができる。例えば干渉は時間および周波数ドメイン技術の使用により検出されることができる。動作404において、測定された信号と予測される雑音フロアしきい値332(図3)との間で比較が行われる。測定された信号が予測される雑音レベル内であるとき、パス406が選ばれる。チャンネルは動作420においてクリアチャンネルとして識別されマークされ、さらにそれに関連する強度(I)、擬似距離(PR)、デルタ距離(DR)を決定するためにDSP126(図1)により処理される。
【0024】
動作402で測定された信号が予測される雑音フロアしきい値332を超えるとき、パス408が選ばれ、動作410が行われる。動作410において、周波数同期装置118はチャンネル帯域内の別のチャンネル110へ同調され(例えば現在のチャンネルから1レベル上)、動作412でチャンネルが測定され、干渉の存在が決定される。動作414において、測定された信号と予測される雑音フロアしきい値332との間で比較が行われる。測定された信号が予測される雑音レベル内であるときパス406が選ばれ、動作420でチャンネルはクリアチャンネルとして識別されマークされ、さらにDSP126により処理される。動作412で測定された信号が予測される雑音フロアしきい値332を超えるとき、パス416が選ばれ動作418が行われる。動作418において、周波数同期装置118はチャンネル帯域内の別のチャンネルに同調される(例えばチャンネル帯域で1レベル下げて同調される)。手順401A−401Cの動作はクリアチャンネルを識別するために各チャンネル帯域で他のチャンネルを測定するように反復されることができる。
【0025】
手順401A−401Cは、特定のチャンネル帯域中の全てのチャンネルが故意にジャミングされるわけではないという想定の下で、動作している特定のチャンネルの持続性の干渉を有するチャンネルを除去するように構成される。干渉が持続性ではないとき、そのチャンネルは位置の決定および/またはナビゲーションで使用するためのクリアチャンネルとして識別されることができる。干渉が持続性であるとき、そのチャンネルはジャミングされている可能性があり、使用されない。このようにして、全地球的航法衛星システム受信機100(図1)のような受信機は多数の衛星システムから利用可能なクリアチャンネルを識別することができ、特定のシステム(例えばGPS、GALILEO、GLONASS又はその他)にかかわりなくほとんど任意の利用可能なナビゲーション衛星を使用できる。このようにして幾つかのチャンネルがジャミングされているときにナビゲーションが行われることができるだけではなく、ナビゲーションは受信機の位置により、または干渉によってチャンネルのうちの1つが失われる場合に行われることができる。
【0026】
例えば、チャンネル帯域AはL1チャンネル帯域であり、チャンネル帯域BはL2チャンネル帯域であり、チャンネル帯域CはE5またはE6チャンネル帯域である。チャンネル帯域AがL1チャンネル帯域であるとき、L1チャンネル帯域内の異なる衛星システム(GPS、GALILEOおよび/またはGLONASS)に関連する異なるチャンネルが測定されクリアチャンネルまたは持続的な干渉を有するチャンネルとして識別されることができる。チャンネル帯域BがL2チャンネル帯域であるとき、L2チャンネル帯域内の異なる衛星システム(GPS、GALILEOおよび/またはGLONASS)に関連する異なるチャンネルが測定されクリアチャンネルまたは持続的な干渉を有するチャンネルとして識別されることができる。チャンネル帯域CがE5チャンネル帯域であるとき、E5チャンネル帯域内のGALILEOシステムに関連する異なるチャンネルが測定されクリアチャンネルまたは持続的な干渉を有するチャンネルとして識別されることができる。
【0027】
要約書により読者が技術的説明の特性および主旨を解明できることを要求している37 C.F.R.セクション1.72(b)に準じて、この要約書を与える。要約書は特許請求の範囲または意味を限定或いは解釈のために使用されないという理解の上で提出される。特許請求の範囲はここで詳細な説明に組み込まれ、各請求項は別の実施形態として独立している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の各チャンネル帯域内で2以上の信号測定を行うことにより持続性の干渉を有するチャンネルからクリアチャンネルを識別するための信号処理回路を具備し、
前記チャンネル帯域は異なる全地球測位衛星システムの少なくとも2以上のチャンネル帯域を含んでいる全地球的航法衛星システム(GNSS)受信機。
【請求項2】
前記2以上の異なる全地球測位衛星システムの衛星は、米国の全地球測位システム(GPS)衛星、GALILEOシステム衛星またはGLONASSシステム衛星を含んでいる請求項1記載のGNSS受信機。
【請求項3】
前記信号処理回路は、
雑音フロアしきい値を越える信号レベルを有するチャンネルを持続性の干渉を有するチャンネルとして識別し、
雑音フロアしきい値の又はそれに近い信号レベルを有するチャンネルをクリアチャンネルとして識別するように構成されている請求項2記載のGSNN受信機。
【請求項4】
ナビゲーションにおいてクリアチャンネルとして識別されたチャンネルで動作し、
ナビゲーションにおいて持続性の干渉を有するとして識別されたチャンネルで動作することを抑制するためのゲートアレイ回路をさらに具備し、
前記信号処理回路はさらに、持続性の干渉の形態のジャミングがクリアチャンネルとして先に識別されたチャンネルで検出されたとき、別のクリアチャンネルを識別するように構成される請求項3記載の受信機。
【請求項5】
前記信号処理回路は、前記各チャンネル帯域について、チャンネル識別の一部として、
チャンネル帯域中の第1のチャンネルの信号強度を表す信号の測定を行い、
前記第1のチャンネルでの測定を前記雑音フロアしきい値に対して比較し、
前記第1のチャンネルの信号干渉が前記雑音フロアしきい値よりも大きいか否かを決定し、
前記チャンネル帯域中の第2のチャンネルの信号強度を表す第2の信号の測定を行い、
前記第2のチャンネルの測定を前記雑音フロアしきい値に対して比較し、
前記第2のチャンネルの信号干渉が前記雑音フロアしきい値よりも大きいか否かを決定し、
前記チャンネル帯域中の前記第1または第2のチャンネルのいずれが前記信号測定に基づいて持続性信号干渉を有するかを決定するように構成されている請求項4記載の受信機。
【請求項6】
前記信号処理回路は前記第1または第2のチャンネルが持続性の干渉を有すると決定されたとき、前記チャンネル帯域中の他のチャンネルについて付加的な信号測定を行うことが抑制されるように構成されている請求項5記載の受信機。
【請求項7】
前記信号処理回路はさらに前記チャンネル帯域について、チャンネル識別の一部として、
前記チャンネル帯域中の第3のチャンネルについての信号強度を表す第3の信号測定を行い、
前記第3のチャンネルでの測定を前記雑音フロアしきい値に対して比較し、
前記第3のチャンネルの信号干渉が前記雑音フロアしきい値よりも大きいか否かを決定し、
前記チャンネル帯域中の第1、第2または第3のチャンネルのいずれが前記信号測定に基づいて持続性信号干渉を有しているのかを決定するように構成されている請求項5記載の受信機。
【請求項8】
前記信号測定は電力レベル測定または周波数および時間ドメイン測定のいずれかを含んでいる請求項5記載の受信機。
【請求項9】
さらに、各前記チャンネル帯域中の選択されたチャンネルを同時に逓降変換するための並列変換器回路を具備している請求項2記載の受信機。
【請求項10】
ナビゲーションのための信号を選択するための全地球的航法衛星システム(GNSS)受信機により行われる方法において、
複数の各チャンネル帯域内のチャンネルで2以上の信号測定を行うことにより持続性の干渉を有するチャンネルからクリアチャンネルを識別し、
前記チャンネル帯域は2以上の異なる全地球測位衛星システムのチャンネル帯域を少なくとも含んでいる方法。
【請求項11】
前記2以上の異なる全地球測位衛星システムの衛星は、米国の全地球測位システム(GPS)衛星、GALILEOシステム衛星またはGLONASSシステム衛星を含んでいる請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記識別は、
雑音フロアしきい値を越える信号レベルを有するチャンネルを持続性の干渉を有するチャンネルとして識別し、
雑音フロアしきい値の信号レベル又はそれに近い信号レベルを有するチャンネルをクリアチャンネルとして識別し、
ナビゲーションにおいてクリアチャンネルとして識別されたチャンネルで動作し、
ナビゲーションにおいて持続性の干渉を有するとして識別されたチャンネルで動作することを抑制するステップを含んでいる請求項11記載の方法、
【請求項13】
さらに、持続性の干渉の形態のジャミングがクリアチャンネルとして先に識別されたチャンネルにおいて検出されたとき別のクリアチャンネルを識別するステップを含んでいる請求項12記載の方法。
【請求項14】
衛星ナビゲーションのための受信機システムにおいて、
複数の各チャンネル帯域内の信号を逓降変換するための並列変換器回路と、
持続性の干渉を有するチャンネルからクリアチャンネルを識別するために各前記チャンネル帯域内で2以上の信号測定を行うための信号処理回路と、
クリアチャンネルとして識別された前記チャンネルで動作し、持続性の干渉を有するチャンネルでの動作を抑制するためのゲートアレイ回路とを具備し、
前記チャンネル帯域は2以上の異なる全地球測位衛星システムのチャンネル帯域を少なくとも含んでいるシステム。
【請求項15】
前記2以上の異なる全地球測位衛星システムの衛星は、米国の全地球測位システム(GPS)衛星、GALILEOシステム衛星またはGLONASSシステム衛星を含んでいる請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記信号処理回路は、持続性の干渉の形態のジャミングがクリアチャンネルとして先に識別されたチャンネルで検出されたとき、別のクリアチャンネルを識別するように構成されている請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記システムは、航空機のナビゲーションで使用されるように構成されている請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記システムは、ミサイルのナビゲーションで使用されるように構成されている請求項16記載のシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−521258(P2011−521258A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510508(P2011−510508)
【出願日】平成21年5月20日(2009.5.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/003107
【国際公開番号】WO2009/142729
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(503455363)レイセオン カンパニー (244)
【Fターム(参考)】