侵襲型二波長レーザ鍼
【課題】本発明は、補瀉法治療に適用が可能な侵襲型二波長レーザ鍼を提供する。
【解決手段】侵襲型レーザ鍼は、第1光ファイバ鍼に連結して前記第1光ファイバ鍼に赤色系列のレーザビームを提供する第1半導体レーザと、第2光ファイバ鍼に連結して前記第2光ファイバ鍼に緑色系列のレーザビームを提供する第2半導体レーザと、スイッチング動作によって前記第1半導体レーザおよび前記第2半導体レーザを独立的に連続駆動またはパルス駆動する駆動回路とを含む。赤色レーザおよび緑色レーザを独立的に連続モードおよびパルスモードで駆動が可能であるため、漢方医学における補瀉法治療を容易に適用することができる。また、金属コーティングされた光ファイバ鍼を用いることによって、表皮層の下に分布した経絡に直接光ファイバ鍼が探鍼され、レーザビームを損失せずに効率的に伝達することができる。
【解決手段】侵襲型レーザ鍼は、第1光ファイバ鍼に連結して前記第1光ファイバ鍼に赤色系列のレーザビームを提供する第1半導体レーザと、第2光ファイバ鍼に連結して前記第2光ファイバ鍼に緑色系列のレーザビームを提供する第2半導体レーザと、スイッチング動作によって前記第1半導体レーザおよび前記第2半導体レーザを独立的に連続駆動またはパルス駆動する駆動回路とを含む。赤色レーザおよび緑色レーザを独立的に連続モードおよびパルスモードで駆動が可能であるため、漢方医学における補瀉法治療を容易に適用することができる。また、金属コーティングされた光ファイバ鍼を用いることによって、表皮層の下に分布した経絡に直接光ファイバ鍼が探鍼され、レーザビームを損失せずに効率的に伝達することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、侵襲型二波長レーザ鍼に関し、より詳しくは、補瀉法治療に適用が可能な侵襲型二波長レーザ鍼に関する。
【背景技術】
【0002】
漢方医学で最近活発に応用されている光線治療療法は、光基盤の器具または装備を用いて経絡を刺激し、気と血の流れを円滑にして疾病を治療する療法であり、自然的または人工的な光線を用いている。前記光線治療療法としては、主に、紫外線、可視光線、赤外線、およびレーザなどが用いられており、このような光線が患部に照射されて経絡を刺激すれば、全体的に経絡が調整されて治療がなされるものとして知られている。
【0003】
レーザを用いた治療は、光線治療療法の1つであり、高出力レーザと低出力レーザとに区分される。高出力レーザは、細胞を数秒内に破壊して蒸発させ、手術時に出血や浮腫、または周囲の組職を損傷せずに病変を除去することができる長所を有するため、手術のような外科分野などで幅広く応用されている。これとは対照的に、低出力レーザは、生物の光合性作用を誘導して生物を成長するようにし、生命の源泉となり得るエネルギーを提供する光線療法として有用されている。
【0004】
低出力レーザの代表的なヘリウム−ネオン(He−Ne)レーザを用いた光線治療療法は、1960年にジャバン(Javan)などによって開発され、1970年代にロシア(旧ソ連)で臨床医学で応用され始めた。1980年には、旧ソ連科学院で腫瘍研究を中心として紫外線照射血液回復療法(Ultraviolet Blood Irradiation and Oxygenation)を開発した後にHe−Neレーザのリンパ球に対する作用が研究されながら、血液に対する光線治療療法の試みがなされた。1990年には、中国のワン・チョルダン(王鉄丹)教授チームによって低出力レーザ鍼治療(Low Level Laser Therapy;LLLT)方法が初めて開発されたが、これは低出力レーザ血管内照射(Intravascular Laser Irradiation on Blood)とも呼ばれる。このように、漢方医学において既存の各種疾病治療のための低出力レーザ鍼治療に用いられているレーザは、633nm波長のヘリウム−ネオンレーザが大部分であったが、最近になって半導体産業の急進的な成長と共に多様な波長領域で発進が可能な半導体レーザ(semiconductor laserまたはlaser diode)が開発されることにより、臨床治療に活用されることができるレーザ波長が次第に拡大した。
【0005】
図1は、従来のヘリウム−ネオンレーザを用いたレーザ鍼を示すブロック図である。
図1を参照すれば、ヘリウム−ネオンレーザ100から発進されたレーザビームは、集光レンズ110を介して集束され、光ファイバ150に効率的な入射のために光整列装置120を用いてレーザビームの位置が制御される。
【0006】
光ファイバ150に入射したレーザビームは、ほぼ損失せずに被施術者の患部まで伝達される。光ファイバ150を介して伝達されたレーザビームは、光ファイバ150の終端で発散角度を有して広がるようになるが、このような形態のビームは鍼の効果を減少させるため、患部に照射される前に再び集光レンズ130を介して集束された後に所望する部位に照射される。
【0007】
従来のヘリウム−ネオンレーザ100を用いたレーザ鍼で光ファイバ150を用いない場合、ヘリウム−ネオンレーザ100から発進されたレーザビームは、多数の反射鏡が付着したビームガイド151を介して患部まで伝達され、光ファイバ150を用いるときと同じように、患部に照射される前に集光レンズ130を介して集束される。
【0008】
前記のような従来のヘリウム−ネオンレーザを用いたレーザ鍼は、レーザビームの集光のための集光レンズ110と光整列装置120とを必須的に求めている。集光レンズ110と光整列装置120を除去する場合には、光送信手段として複雑な構造のビームガイド151を必要とするため施術が不便なだけでなく、頻繁に光整列が求められるという短所がある。
【0009】
このような短所を解決することができる方案として、半導体産業の急進的な成長と共に多様な波長領域で発進が可能な半導体レーザ(semiconductor laserまたはlaser diode)が開発されてレーザ鍼に用いられ、これによって臨床治療に活用されることができるレーザ波長が次第に拡大した。
【0010】
従来、創始期に開発されたレーザ鍼は、633nmのHe−Neレーザ基盤が大部分であったが、レーザ鍼装置の小型化および軽量化のために、最近では赤色または赤外線半導体レーザが光源として用いられた単一波長のレーザ鍼装置の開発が主流をなしている。現在商用化されている半導体レーザは、400〜1550nmにまで広い発進領域を有しているだけでなく、出力も数mW級の低出力から数百W級の高出力にまで至る。レーザ鍼に主に応用されている半導体レーザは、630nm以上の赤色レーザまたは800nm帯域の近赤外線レーザであり、このような波長のレーザは主に漢方医学において経絡の温血治療に応用されている。
【0011】
図2は、従来の半導体レーザを用いたレーザ鍼を示すブロック図であり、図3は、従来の半導体レーザを駆動するための駆動回路を示す回路図である。
図2を参照すれば、光ファイバが付着した半導体レーザ160から発進されたレーザビームは、光ファイバ150を介してそのまま患部まで伝達されることができ、ヘリウム−ネオンレーザ100を用いるときと同じように、レーザ鍼の効果を極大化するために、集光レンズ130を介して集束された後に患部に照射される。半導体レーザ160を駆動させるためには、電流供給が必ず必要となる。
【0012】
図3を参照すれば、従来の半導体レーザ160を駆動させるための電流供給回路は、大部分、電源Vsと1つの抵抗Rが直列連結したLED駆動回路170を用いている。前記のような半導体レーザの駆動のための従来の駆動回路は、システムの簡略化および素子費用を節減するために、電源と直列抵抗の単純連結でのみ構成されたLED(Light emitting diode)を駆動させるための回路を用いるため、過電流が流れて半導体レーザ160の寿命を短縮させるだけでなく、安定的なレーザ出力も保障することができないという短所がある。
【0013】
また、従来のレーザ鍼では、半導体レーザパルスの駆動時にパルス幅、パルス反復率、およびパルスピーク値の自由な調節が困難なだけでなく、多様な波長の半導体レーザを用いる場合、各レーザを発進させるための別途の電流供給装置を設けずに1つの電源システムを用いるため、互いに異なる発進条件を有する半導体レーザの場合は、各レーザの最大出力で発進が難しいという短所がある。
【0014】
創始期に開発されたレーザ鍼の場合、レーザから発進されたビームは直接的に患部に照射されたり、または集光レンズを用いて光を集束した後に照射する方式で施術されていた。しかしながら、最近になり、光送信のための光ファイバ(optical fiber)を用いた装置が多く開発されているが、レーザビームを光ファイバに集束した後、患部まで光の損失なくそのまま持ってきて施術する方式を採用している。特に、このような構造の長所は、レーザビームが光ファイバ内部に伝達されるため、被施術者がレーザ鍼治療器と近接していなくてもよく、レーザビームを被施術者の患部に自由に照射することができる。しかしながら、現在まで開発された従来のレーザ鍼治療器は、レーザビームが肌表面に直接照射されてレーザビームが経絡にまで浸透する非侵襲型が大部分であり、痛症と出血なく物理的な金属鍼を排除した器具であるため、他の疾病の感染の憂慮までも解決することができ、患者に安心感と安楽感を同時に提供するという大きい長所を有している。このような理由により、国内でも低出力レーザを用いた鍼療器および治療療法を取り入れて多く活用している趨勢にあるが、その効果を立証する報告は未だ十分でない実情にある。
【0015】
このような非侵襲型レーザ鍼治療器の場合、照射されたレーザビームは、肌表面での反射と散乱などの損失によって経絡に効率的に到達されず、鍼の効能を適切に発揮することができない場合が多い。
【0016】
照射されるレーザビームの強度と肌に浸透するレーザビームの強度との相関関係は、次の数学式1で表現することができる。
【0017】
[数1]
I=Iox(1−ρ)xexp(−αxL)
ここにおいて、Iは浸透するレーザビームの強度、Ioは照射されるレーザビームの強度、ρは肌表面での反射率、αはレーザビームの吸収率、Lは浸透深度を示す。
【0018】
一般的に、レーザ鍼治療のためのレーザの出力は5mW以上であり、人体の場合はρ=0.42、α=0.3mm−1程度である。また、金属鍼の場合、浸漬の深度は肌表面から平均20mm以上であるため、650nm波長のレーザを基準として考慮するとき、照射されるレーザ出力は数Wとならなければならない。しかしながら、人体の肌は約0.5W以上が照射されたときに損傷を被るため、低いレーザ出力を用いるしかない非侵襲型レーザ鍼は高い治療効果を期待し難い。
【0019】
これを克服するための方法として、血管用注射器に光ファイバを挿入して固定させることによって侵襲型レーザ鍼の効果を現す例もある。しかしながら、血管用注射器の場合、肌への挿入を容易にするために注射器の終端が10〜30度の角度で加工されているため、注射器に固定された光ファイバの終端が折れ易く、発進されるレーザビームの形状が正確な円型ではなく楕円形に歪曲する現象が現れるという短所がある。
【0020】
一方、鍼の効果を極大化させるために、被施術者は、鍼灸学でいう補瀉法にしたがって鍼術を施行するようになるが、該当経絡が弱ければ補を行い、経絡が強ければ瀉を行うようになる。補瀉六法のうち捻転補瀉法では、侵漬後に右転すれば補法、左転すれば瀉法としてみているが、色体治療分野では様々な波長のレーザのうちで630〜690nmの赤色系列レーザは補法、530〜555nmの緑色系列レーザは瀉法の効果があるという報告がある。このような波長に該当する半導体レーザは現在商用化されており出力も多様であるため、それぞれの疾病治療に適した波長および出力を有する半導体レーザを用いれば、患部の治療に効果的に作用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
前記従来の問題点を解決するために、本発明は、補瀉法を適用することができるように、2つの半導体レーザを独立的に連続およびパルスモードで制御が可能な侵襲型レーザ鍼を提供することを目的とする。
また、本発明は、補瀉法を適用することができる金属コーティングされた光ファイバ鍼を用いた侵襲型レーザ鍼を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の目的を達成するために、本発明に係る侵襲型レーザ鍼は、第1光ファイバ鍼に連結して前記第1光ファイバ鍼に赤色系列のレーザビームを提供する第1半導体レーザと、第2光ファイバ鍼に連結して前記第2光ファイバ鍼に緑色系列のレーザビームを提供する第2半導体レーザと、スイッチング動作によって前記第1半導体レーザおよび前記第2半導体レーザを独立的に連続駆動またはパルス駆動する駆動回路とを含む。
【0023】
前記駆動回路は、前記第1半導体レーザに連結し、第1電圧が供給されて前記第1半導体レーザに第1定電流を提供して前記第1半導体レーザをターンオンさせる第1定電流供給部と、前記第2半導体レーザに連結し、前記第1電圧が供給されて前記第2半導体レーザに第2定電流を提供して前記第2半導体レーザをターンオンさせる第2定電流供給部と、第2電圧が供給されて所定の周波数の正弦波を発生させ、前記パルス駆動時に前記第1および第2定電流供給部に提供する関数発生器とを含むことができる。
【0024】
前記駆動回路は、連続モード駆動時に前記第1電圧を前記第1定電流供給部に提供するように制御し、パルスモード駆動時に前記第2電圧を前記関数発生器に提供されるように制御する第1連続/パルス駆動選択スィッチと、前記連続モード駆動時に前記第1電圧を前記第2定電流供給部に提供するように制御し、前記パルスモード駆動時に前記第2電圧を前記関数発生器に提供されるように制御する第2連続/パルス駆動選択スィッチとをさらに含むことができる。
【0025】
前記駆動回路は、前記関数発生器の出力である正弦波を増幅させて前記第1定電流供給部に提供する第1増幅器と、前記関数発生器の出力である正弦波を増幅させて前記第2定電流供給部に提供する第1増幅器とをさらに含むことができる。
【0026】
前記外部電位差計を用いて前記関数発生器を調節し、前記パルス駆動時に前記赤色または緑色レーザビームのパルス間隔およびピーク値を調節することができる。
【0027】
前記第1定電流発生部および第2定電流発生部の直流電流を調節し、前記赤色または緑色レーザビームのパルスピーク値およびパルス幅のうちの少なくとも1つを調節することができる。
【0028】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、コアと、前記コアを囲むクラッディングと、前記クラッディング外部を所定の厚さで金属コーティングした金属コーティング層とを含むことができる。
【0029】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、光ファイバ鍼を第1長さだけ切断して前記光ファイバ鍼のジャケットを除去し、ジャケットが除去された前記光ファイバ鍼のクラッディングを囲む高分子物質を除去し、前記高分子物質が除去された光ファイバ鍼のクラッディング外部に所定の厚さで前記金属コーティングをして製作されることができる。
【0030】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、終端が10〜30度の角度で加工されることができる。
【発明の効果】
【0031】
前記のような本発明に係る侵襲型レーザ鍼は、赤色レーザおよび緑色レーザを独立的に連続モードおよびパルスモードで駆動が可能であるため、漢方医学における補瀉法治療を容易に適用することができ、被施術者の治療をより効果的に行うことができる。
【0032】
また、それぞれの半導体レーザは、独立的に連続モードまたはパルスモード駆動が可能であるため、それぞれの半導体レーザで最大出力を出すように動作が可能なだけでなく、レーザ駆動回路はそれぞれの半導体レーザごとに別途の定電流供給回路を有するため、半導体レーザの寿命を保障することができるという長所がある。
【0033】
また、金属コーティングされた光ファイバ鍼を用いることによって表皮層の下に分布した経絡に直接光ファイバ鍼が探鍼され、レーザビームを損失なく効率的に伝達することができる。
【0034】
したがって、本発明の二波長侵襲型レーザ鍼治療器は、現在漢方医学で施術されている金属鍼の効果を自然に代替できるだけでなく、鍼灸学の一技法である補瀉施術の原理まで容易に適用することができるため、疾病の種類に応じて被施術者の多様な疾病治療に効率的に応用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】従来のヘリウム−ネオンレーザを用いたレーザ鍼を示すブロック図である。
【図2】従来の半導体レーザを用いたレーザ鍼を示すブロック図である。
【図3】従来の半導体レーザを駆動するための駆動回路を示す回路図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る補瀉法手術用の侵襲型二波長レーザ鍼の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る光送信用光ファイバ鍼の概略的な図である。
【図6】図5のA部分の部分拡大断面図である。
【図7】図5のB部分の部分拡大断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る光電送用光ファイバ鍼の側面を示す写真である。
【図9】本発明の一実施形態に係る光電送用光ファイバ鍼の断面を示す写真である。
【図10】本発明の一実施形態に係る赤色レーザ鍼の連続モード時に発進されるレーザの電流−出力特性を示すグラフである。
【図11】本発明の一実施形態に係る緑色レーザ鍼の連続モード時に発進されるレーザの電流−出力特性を示すグラフである。
【図12】本発明の一実施形態に係る赤色レーザ鍼のパルスモード時に発進されるレーザのパルス特性を示すグラフである。
【図13】本発明の一実施形態に係る緑色レーザ鍼のパルスモード時に発進されるレーザのパルス特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明は、多様な変更を加えることができる上に様々な実施形態を有することができるため、特定の実施形態を図面に例示して詳細な説明に詳しく説明する。しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものとして理解されなければならない。各図面を説明しながら、類似する参照符号を類似する構成要素に対して用いた。
【0037】
第1、第2、A、Bなどの用語は、多様な構成要素を説明するのに用いられることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ用いられる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないと同時に、第1構成要素は第2構成要素として命名されることができ、同じように第2構成要素も第1構成要素として命名されることができる。および/またはという用語は、複数の関連して記載された項目の組み合わせまたは複数の関連して記載された項目のうちのいずれかの項目を含む。
【0038】
ある構成要素が他の構成要素に「連結して」いたり「接続して」いると言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結していたり接続していることもあるが、中間に他の構成要素が存在する場合もあると理解されなければならない。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結して」いたり「直接接続して」いると言及されたときには、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されなければならない。
【0039】
本出願で用いた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上で明白に相違して意味しない限り複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものとして理解されなければならない。
【0040】
相違して定義されない限り、技術的や科学的な用語を含んでここで用いられるすべての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと等しい意味を有している。一般的に用いられる辞書に定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものとして解釈されなければならず、本出願において明白に定義しない限り、理想的あるいは過度に形式的な意味で解釈されない。
【0041】
以下、本発明に係る好ましい実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る補瀉法施術用侵襲型二波長レーザ鍼の構成を示すブロック図である。
【0042】
図4を参照すれば、本発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、駆動回路200、赤色半導体レーザ260、緑色半導体レーザ270、および光ファイバ鍼280a、280bを含む。本発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、電源供給部201をさらに含むことができる。電源供給部201は、レーザ鍼の内部に実現されることもできるし、レーザ鍼とは別途に外部に実現されることもできる。電源供給部201は、駆動回路200の内部に含まれるように実現されることもできるし、駆動回路200の外部に実現されることもできる。
【0043】
駆動回路200は、第1連続/パルス駆動選択スィッチ210、第2連続/パルス駆動選択スィッチ2(220)、関数発生器230、第1定電流供給部240、および第2定電流供給部250を含むことができる。
【0044】
本発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、赤色系列の半導体レーザ260および緑色系列の半導体レーザ270をそれぞれ独立的に駆動してレーザビームを発生させる。赤色系列の半導体レーザ260は、635nm、650nm、654nm、655nm、658nm、660nm、670nm、685nm、および690nmのうちの1つである第1波長を有する赤色系列のレーザビームを発生させる。好ましくは、赤色系列の半導体レーザ260は、補法治療効果を有するものとして報告された約630〜約670nmに属する635nm、650nm、654nm、655nm、658nm、660nm、および670nm波長のうちの1つである第1波長を有する赤色系列のレーザビームを発生させることができる。好ましくは、緑色系列の半導体レーザ270は、補法治療効果を有するものとして報告された約530〜約555nmに属する532nmの第2波長を有する緑色系列のレーザビームを発生させる。本発明の補瀉法施術適用のために選択された2つの半導体レーザは、例えば、658nm波長の赤色レーザと例えば、532nm波長の緑色レーザとを用いることができる。
【0045】
電源供給部201は、半導体レーザの連続駆動およびパルス駆動のために、例えば、+5Volt、+12Volt、±15Voltの出力を有することができる。ここにおいて、電源供給部201は、+5Vの電圧で赤色半導体レーザを駆動するための第1定電流供給部240と、緑色半導体レーザの動作に必要な第2定電流供給装置250を駆動させることができる。電源供給部201は、+12Vの電圧で関数発生器230を駆動させることができる。また、電源供給部201は、±15Vの電圧で増幅器231、233のようなその他の電子素子を駆動させることができる。電源供給部201は、1つの電源回路チップで+5Volt、+12Volt、±15Voltの電圧を生成することもできるし、+5Voltおよび±15Voltの電圧を1つの電源回路チップで生成し、+12Voltの電圧を残りの1つの電源回路チップで生成することもできるし、またはそれぞれ別個の電源回路チップで+5Volt、+12Volt、±15Voltの電圧を生成することもできることは勿論である。
【0046】
第1定電流供給部240は、赤色半導体レーザ260に連結し、第1連続/パルス駆動選択スィッチ210のスイッチング動作によって+5Vの第1電圧が供給され、赤色半導体レーザ260に第1定電流を提供して赤色半導体レーザ260をターンオンさせる。
【0047】
第2定電流供給部250は、緑色半導体レーザ270に連結し、第2連続/パルス駆動選択スィッチ220のスイッチング動作によって+5Vの第1電圧が供給され、緑色半導体レーザ270に第2定電流を提供して緑色半導体レーザ270をターンオンさせる。
【0048】
関数発生器230は、第1および第2連続/パルス駆動選択スィッチ210、220のスイッチング動作にしたがって2Vの第2電圧が供給されて所定の周波数の正弦波を発生させ、パルスモード駆動時に第1および第2定電流供給部240、250に提供する。
【0049】
第1連続/パルス駆動選択スィッチ210は、連続モード駆動時に前記第1電圧を第1定電流供給部240に提供するように制御し、パルスモード駆動時に前記第2電圧を関数発生器230に提供されるように制御する。
【0050】
第2連続/パルス駆動選択スィッチ220は、連続モード駆動時に前記第1電圧を第2定電流供給部250に提供するように制御し、パルスモード駆動時に前記第2電圧を関数発生器230に提供されるように制御する。
【0051】
第1増幅器231は、関数発生器230の出力である正弦波を増幅させて第1定電流供給部240に提供する。
【0052】
第2増幅器233は、関数発生器230の出力である正弦波を増幅させて第2定電流供給部250に提供する。
【0053】
第1および第2連続/パルス駆動選択スィッチ210、220は、ダイヤルスィッチで実現することができる。
【0054】
赤色半導体レーザ260の連続発進のためには、第1連続/パルス駆動選択スィッチ210を第1制御信号212に回答して連続モードで選択する。ここにおいて、第1制御信号212は、ユーザが手動でダイヤルスィッチを回して発生することもあるし、別途の制御部(図示せず)でハードウェア的に発生することもあるし、またはプログラミングによってソフトウェア的に発生することもある。このとき、電源供給部201によって定電流供給装置1(240)が動作され、例えば、658nm波長の赤色半導体レーザ260がターンオンされて連続発進する。ここにおいて、赤色半導体レーザ260の出力は、外部に連結した電位差計で容易に調節が可能である。連続発進した赤色レーザビームは、本発明の一実施形態に係る金属コーティングされた光ファイバ鍼280aを介して患部または経絡290にほぼ損失せずに伝達される。
【0055】
本発明の一実施形態に係る光ファイバ鍼280a、280bは、光送信と金属鍼の役割ができるように考案された。
同じ方式で、緑色半導体レーザ270の連続発進のためには、第2連続/パルス駆動選択スィッチ220を第2制御信号222に回答して連続モードで選択する。前記第2制御信号222は、ユーザが手動でダイヤルスィッチを回して発生することもあるし、前記別途の制御部(図示せず)でハードウェア的に発生することもあるし、またはプログラミングによってソフトウェア的に発生することもある。このとき、電源供給部201によって第2定電流供給装置250が動作され、例えば、532nm波長の緑色半導体レーザ270がターンオンされて連続発進する。連続発進した緑色レーザビームは、金属コーティングされた光ファイバ鍼280bを介して患部または経絡290に伝達される。
【0056】
ここにおいて、従来のレーザ鍼駆動装置とは異なり、発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、赤色半導体レーザ260と緑色半導体レーザ270が第1定電流供給部240と第2定電流供給部250によって独立的に制御されるため、2つのうちの1つのレーザのオン/オフに関係なく動作することができ、それぞれのレーザの最大出力でも発進が可能である。また、図3の従来レーザ鍼駆動装置の1つの抵抗が直列連結されたLED駆動回路170に半導体レーザをターンオンさせる方式を止揚して別途の定電流供給部240、250を製作し、外部電位差計を調節して直流電流の増減でのみレーザの出力を制御することができるため、従来のレーザ鍼駆動装置におけるレーザの寿命短縮という問題点を解決することができる。
【0057】
パルス駆動の場合、まず、赤色半導体レーザ260のパルス発進のためには、第1連続/パルス駆動選択スィッチ210を前記第1制御信号212に回答してパルスモードで選択する。これにより、電源供給部201によって関数発生器230が動作され、所定の周波数を有する正弦波が第1定電流供給部240に提供される。関数発生器230から発進する正弦波の周波数は、例えば、1〜300Hzまで可変され、正弦波のピーク値は、例えば、−10〜+10Vの間で制御されることができる。このとき、正弦波の周波数とピーク値は、外部に連結した電位差計で調節することができる。第1定電流供給部240に入力された正弦波は、第1定電流供給部240を介して658nm波長の赤色半導体レーザ260をターンオンするための電流パルスに変わり、前記電流パルスによって赤色半導体レーザ260は、該当するピーク値、パルス幅、パルス反復率を有して発進するようになる。連続発進でのように、パルス発進した赤色レーザビームは、金属コーティングされた光ファイバ鍼280aを介して患部または経絡290に伝達される。
【0058】
同じ方式で、緑色半導体レーザ270のパルス発進のためには、第2連続/パルス駆動選択スィッチ220を第2制御信号222に回答してパルスモードで選択する。赤色レーザ発進と同じように、電源供給部201によって関数発生器230が動作され、所定の周波数の正弦波が第2定電流供給部250に提供される。関数発生器230から発進する正弦波の周波数は、例えば、1〜300Hzまで可変され、正弦波のピーク値は、例えば、−10〜+10Vの間で制御されることができる。このとき、正弦波の周波数とピーク値は、外部に連結した電位差計で調節することができる。前記正弦波は、第2定電流供給部250を介して532nm波長の緑色半導体レーザ270をターンオンするための電流パルスに変わり、前記電流パルスによって緑色半導体レーザ270は、該当するピーク値、パルス幅、パルス反復率を有して発進するようになる。したがって、パルス発進した緑色レーザビームは、金属コーティングされた光ファイバ鍼280bを介して患部または経絡290に伝達される。
【0059】
本発明の一実施形態に係る補瀉法手術用の侵襲型二波長レーザ鍼治療器は、例えば、コア(Core)直径50μmの多重モード光ファイバ(Multimode Fiber)がピグテール(Pigtailed)された658nm波長の赤色半導体レーザ260と532nm波長の緑色半導体レーザ270に連結することができる。
【0060】
上述したように、従来のレーザ鍼治療器は、大部分、非侵襲型方式で集束されたレーザビームを肌または患部にそのまま照射する方式を採用している。しかしながら、肌表面でのレーザビームの反射あるいは散乱は、経絡に効果的なレーザエネルギーの伝達を困難にする。これを補うための方法として、血管用注射器内に光ファイバを挿入して固定して浸漬した後にレーザビームを照射する場合があるが、光ファイバの脆性のために、光ファイバ終端の汚染および頻繁な折れなどの問題が発生する。
【0061】
特に、浸漬中であるいは浸漬後に光ファイバみら終端が損傷する場合、照射されるレーザビームに歪曲が発生して出力が著しく減少するだけでなく、光ファイバの細かいガラスの破片が体内に留まるしかないため、人体に相当な危険を招く恐れがある。
【0062】
したがって、従来のレーザ鍼治療器と比較してみるとき、本発明の一実施形態に係る侵襲型二波長レーザ鍼は、従来の金属鍼を代替することができ、脆性に強いだけでなく、効率的な光送信が可能な金属コーティングされた光ファイバ鍼を用いる。
【0063】
図5は、本発明の一実施形態に係るレーザ鍼に用いられる光送信用光ファイバ鍼の概略的な図である。図6は、図5のA部分の部分拡大断面図であり、図7は、図5のB部分の部分拡大断面図である。
【0064】
一般的な光送信用多重モード光ファイバは、図6に示すように、コア400の直径が50μm以上であり、コア400の周囲を囲んでレーザビームの光ファイバ内部全反射を起こすようにするクラッディング410の直径は125μmである。また、一般的な光送信用多重モード光ファイバは、光ファイバを外部衝撃から保護するためにクラッディング410外部に高分子コーティングがなされており、最終的にはクラッディング410外部は1mm以上の厚さのジャケット430で覆われている。
【0065】
従来の金属鍼の長さと類似した長さを有する本発明の一実施形態に係る金属コーティングされた光ファイバ鍼を製作するためには、まず、図5に示すように、20〜30mm程度の長さでジャケット430を除去する。
【0066】
そして、クラッディング410を囲んでいる高分子物質をアセトンまたは光ファイバ専用ストリッパで除去し、図7に示すように、所定の直径(例えば、300μm以上)を有するようにする。金属鍼の場合、一般的に約300〜500μmの直径を有するため、本発明では、クラッディング410外部に薄く金(Gold)をコーティングをした後、電気めっきを用いて350μm直径の金属コーティングされた光ファイバ鍼を製作した。前記電気めっきに用いることができる金属は、チタン、金、銀、ニッケル、またはステンレスチールなどと多様であり、重金属を除いた人体に無害な物質であれば、あらゆる金属物質も用いることができる。
【0067】
前記金属コーティングされた光ファイバ鍼は、肌に容易に浸漬することができるように、終端が適切な角度で加工される。一般的に血管用注射器は、10〜30度程度で一側面が加工されており、金属鍼は尖った形状で加工されている。本発明の一実施形態に係る光ファイバ鍼の場合、一側面の加工のためにフェムト秒(Femtosecond)レーザを用いることができ、尖った形状の加工のためにフェムト秒レーザ加工またはフッ酸(Hydrofluoric Acid、HF)エッチングを用いることができる。
【0068】
図8は、本発明の一実施形態に係る光送信用光ファイバ鍼の側面を示す写真であり、図9は、本発明の一実施形態に係る光送信用光ファイバ鍼の断面を示す写真である。図8に示されるように、光ファイバ鍼の側面写真800でみるとき、フェムト秒レーザ加工技術を用いて約20度の角度で面加工され、図9に示すように、光ファイバ鍼の断面写真900で測定された金属コーティングの直径は350μmとし、漢方医学で従来用いていた金属鍼を代替することができる。
【0069】
図10は、本発明の一実施形態に係る赤色レーザ鍼の連続モード時に発進されるレーザの電流−出力特性を示すグラフである。
図10を参照すれば、本発明の一実施形態に係る赤色半導体レーザの連続発進動作時の電流(I)−レーザ出力(P)の間の特性(I−Pグラフ)が分かる。I−Pグラフは、半導体レーザの特性のうちで最も基本的なものであり、印加される電流に対比してレーザ出力を示すものである。図10のように、658nm波長の赤色レーザビームが発進され始める閾値電流(Threshold Current)は約50mAであり、50mA以後の電流において赤色レーザの出力特性が線形的によく現れることが分かる。言い換えれば、本発明の一実施形態に係る定電流供給部240を介して発進される半導体レーザビームは、電流の増減に比例して安定的に出力されるものと見ることができる。本発明の一実施形態で用いられた658nm赤色半導体レーザは、150mAの最大印加電流で60mWの最大出力を有する。
【0070】
図12は、本発明の一実施形態に係る赤色レーザ鍼のパルスモード時に発進されるレーザのパルス特性を示すグラフである。
図4を参照しながら上述したように、本発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、パルスモード動作時のパルス反復率、パルス幅、およびポルスピーク値が外部電位差計によって容易に調節が可能である。前記パルス反復率の場合、1〜300Hzまで制御が可能である。実際、漢方医学で主に用いられる周波数帯域である1〜30Hz未満で前記帯域において精密度を向上させるために、低周波数帯域で高感度を有する非線形電位差計を用いることもできる。
【0071】
図11は、本発明の一実施形態に係る緑色レーザ鍼の連続モード時に発進されるレーザの電流−出力特性を示すグラフである。
図11を参照すれば、532nm波長の緑色レーザビームが発進され始める閾値電流は約150mAであり、150mA以後の電流においては緑色レーザ出力特性が線形に近いが、赤色半導体レーザに比べてその特性は少し低下することが分かる。本発明の一実施形態で用いられた532nm波長の緑色半導体レーザは、600mAの最大印加電流で30mWの最大出力を有する。
【0072】
図13は、本発明の一実施形態に係る緑色レーザ鍼のパルスモード時に発進されるレーザのパルス特性を示すグラフである。
図13を参照すれば、赤色半導体レーザのように緑色半導体レーザも同じ方法で制御され、図12の赤色レーザパルス発進とほぼ等しい発進特性を示すことが分かる。前記パルス反復率の場合、1〜300Hzまで制御が可能であり、低周波数帯域で高感度を有する非線形電位差計を用いて、実際に漢方医学で主に用いられる周波数帯域である1〜30Hz間で制御することができる。
【0073】
本発明は、630〜690nmの赤色波長と530〜555nmの緑色波長を有する半導体レーザを用いてレーザビームの連続およびパルス駆動を独立的に可能にし、疾病の種類および補瀉手術による治療効果を極大化できるだけでなく、パルス駆動時に光パルスのピーク値、パルス幅、およびパルス反復率が自由に調節が可能である。また、肌表面での反射または散乱損失を有する非侵襲型レーザ鍼の短所を克服するための手段として、金属コーティングされた光ファイバに金属鍼を代替することによってレーザ光線治療を極大化することができる。
【0074】
また、本発明は、関数発生器、増幅器、定電流供給部などで構成された電子装置と光ファイバ鍼が連結された低出力半導体レーザを用いて連続およびパルス形態のレーザビーム発進が可能なだけでなく、赤色と緑色の異なる2つの波長のレーザビームが独立的に制御され、光ファイバを介して被施術者の患部に伝達されるため、効果的な補瀉手術適用が可能であり、漢方治療を極大化することができる。
【0075】
また、本発明は、金属コーティングされた光ファイバ探鍼を用いた侵襲形態の光ファイバ鍼を提供することにより、金属鍼に対応する浸漬効果を有することができるだけでなく、照射される光が損失せずに経絡にそのまま伝達されるため、低い出力の半導体レーザを光源として用いてもレーザ光線治療を極大化することができる漢方医療器機を提供することができる。
【0076】
また、本発明は、半導体レーザのパルス駆動時に、従来のLED駆動回路を適用せずに別途の定電流供給装置を用いるため、レーザの長い寿命を保障することができ、パルス反復率は関数発生器によって、パルス幅とポルスピーク値は外部電圧によって容易に調節されるため、疾病の種類と施術部位に応じて施術者が所望する出力およびレーザ波長を自由に変えることができる侵襲型二波長レーザ鍼治療器を提供することができる。
【0077】
以上では、本発明の好ましい実施形態を説明したが、該当する技術分野において熟練した当業者は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更することができることを理解することができるであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、侵襲型二波長レーザ鍼に関し、より詳しくは、補瀉法治療に適用が可能な侵襲型二波長レーザ鍼に関する。
【背景技術】
【0002】
漢方医学で最近活発に応用されている光線治療療法は、光基盤の器具または装備を用いて経絡を刺激し、気と血の流れを円滑にして疾病を治療する療法であり、自然的または人工的な光線を用いている。前記光線治療療法としては、主に、紫外線、可視光線、赤外線、およびレーザなどが用いられており、このような光線が患部に照射されて経絡を刺激すれば、全体的に経絡が調整されて治療がなされるものとして知られている。
【0003】
レーザを用いた治療は、光線治療療法の1つであり、高出力レーザと低出力レーザとに区分される。高出力レーザは、細胞を数秒内に破壊して蒸発させ、手術時に出血や浮腫、または周囲の組職を損傷せずに病変を除去することができる長所を有するため、手術のような外科分野などで幅広く応用されている。これとは対照的に、低出力レーザは、生物の光合性作用を誘導して生物を成長するようにし、生命の源泉となり得るエネルギーを提供する光線療法として有用されている。
【0004】
低出力レーザの代表的なヘリウム−ネオン(He−Ne)レーザを用いた光線治療療法は、1960年にジャバン(Javan)などによって開発され、1970年代にロシア(旧ソ連)で臨床医学で応用され始めた。1980年には、旧ソ連科学院で腫瘍研究を中心として紫外線照射血液回復療法(Ultraviolet Blood Irradiation and Oxygenation)を開発した後にHe−Neレーザのリンパ球に対する作用が研究されながら、血液に対する光線治療療法の試みがなされた。1990年には、中国のワン・チョルダン(王鉄丹)教授チームによって低出力レーザ鍼治療(Low Level Laser Therapy;LLLT)方法が初めて開発されたが、これは低出力レーザ血管内照射(Intravascular Laser Irradiation on Blood)とも呼ばれる。このように、漢方医学において既存の各種疾病治療のための低出力レーザ鍼治療に用いられているレーザは、633nm波長のヘリウム−ネオンレーザが大部分であったが、最近になって半導体産業の急進的な成長と共に多様な波長領域で発進が可能な半導体レーザ(semiconductor laserまたはlaser diode)が開発されることにより、臨床治療に活用されることができるレーザ波長が次第に拡大した。
【0005】
図1は、従来のヘリウム−ネオンレーザを用いたレーザ鍼を示すブロック図である。
図1を参照すれば、ヘリウム−ネオンレーザ100から発進されたレーザビームは、集光レンズ110を介して集束され、光ファイバ150に効率的な入射のために光整列装置120を用いてレーザビームの位置が制御される。
【0006】
光ファイバ150に入射したレーザビームは、ほぼ損失せずに被施術者の患部まで伝達される。光ファイバ150を介して伝達されたレーザビームは、光ファイバ150の終端で発散角度を有して広がるようになるが、このような形態のビームは鍼の効果を減少させるため、患部に照射される前に再び集光レンズ130を介して集束された後に所望する部位に照射される。
【0007】
従来のヘリウム−ネオンレーザ100を用いたレーザ鍼で光ファイバ150を用いない場合、ヘリウム−ネオンレーザ100から発進されたレーザビームは、多数の反射鏡が付着したビームガイド151を介して患部まで伝達され、光ファイバ150を用いるときと同じように、患部に照射される前に集光レンズ130を介して集束される。
【0008】
前記のような従来のヘリウム−ネオンレーザを用いたレーザ鍼は、レーザビームの集光のための集光レンズ110と光整列装置120とを必須的に求めている。集光レンズ110と光整列装置120を除去する場合には、光送信手段として複雑な構造のビームガイド151を必要とするため施術が不便なだけでなく、頻繁に光整列が求められるという短所がある。
【0009】
このような短所を解決することができる方案として、半導体産業の急進的な成長と共に多様な波長領域で発進が可能な半導体レーザ(semiconductor laserまたはlaser diode)が開発されてレーザ鍼に用いられ、これによって臨床治療に活用されることができるレーザ波長が次第に拡大した。
【0010】
従来、創始期に開発されたレーザ鍼は、633nmのHe−Neレーザ基盤が大部分であったが、レーザ鍼装置の小型化および軽量化のために、最近では赤色または赤外線半導体レーザが光源として用いられた単一波長のレーザ鍼装置の開発が主流をなしている。現在商用化されている半導体レーザは、400〜1550nmにまで広い発進領域を有しているだけでなく、出力も数mW級の低出力から数百W級の高出力にまで至る。レーザ鍼に主に応用されている半導体レーザは、630nm以上の赤色レーザまたは800nm帯域の近赤外線レーザであり、このような波長のレーザは主に漢方医学において経絡の温血治療に応用されている。
【0011】
図2は、従来の半導体レーザを用いたレーザ鍼を示すブロック図であり、図3は、従来の半導体レーザを駆動するための駆動回路を示す回路図である。
図2を参照すれば、光ファイバが付着した半導体レーザ160から発進されたレーザビームは、光ファイバ150を介してそのまま患部まで伝達されることができ、ヘリウム−ネオンレーザ100を用いるときと同じように、レーザ鍼の効果を極大化するために、集光レンズ130を介して集束された後に患部に照射される。半導体レーザ160を駆動させるためには、電流供給が必ず必要となる。
【0012】
図3を参照すれば、従来の半導体レーザ160を駆動させるための電流供給回路は、大部分、電源Vsと1つの抵抗Rが直列連結したLED駆動回路170を用いている。前記のような半導体レーザの駆動のための従来の駆動回路は、システムの簡略化および素子費用を節減するために、電源と直列抵抗の単純連結でのみ構成されたLED(Light emitting diode)を駆動させるための回路を用いるため、過電流が流れて半導体レーザ160の寿命を短縮させるだけでなく、安定的なレーザ出力も保障することができないという短所がある。
【0013】
また、従来のレーザ鍼では、半導体レーザパルスの駆動時にパルス幅、パルス反復率、およびパルスピーク値の自由な調節が困難なだけでなく、多様な波長の半導体レーザを用いる場合、各レーザを発進させるための別途の電流供給装置を設けずに1つの電源システムを用いるため、互いに異なる発進条件を有する半導体レーザの場合は、各レーザの最大出力で発進が難しいという短所がある。
【0014】
創始期に開発されたレーザ鍼の場合、レーザから発進されたビームは直接的に患部に照射されたり、または集光レンズを用いて光を集束した後に照射する方式で施術されていた。しかしながら、最近になり、光送信のための光ファイバ(optical fiber)を用いた装置が多く開発されているが、レーザビームを光ファイバに集束した後、患部まで光の損失なくそのまま持ってきて施術する方式を採用している。特に、このような構造の長所は、レーザビームが光ファイバ内部に伝達されるため、被施術者がレーザ鍼治療器と近接していなくてもよく、レーザビームを被施術者の患部に自由に照射することができる。しかしながら、現在まで開発された従来のレーザ鍼治療器は、レーザビームが肌表面に直接照射されてレーザビームが経絡にまで浸透する非侵襲型が大部分であり、痛症と出血なく物理的な金属鍼を排除した器具であるため、他の疾病の感染の憂慮までも解決することができ、患者に安心感と安楽感を同時に提供するという大きい長所を有している。このような理由により、国内でも低出力レーザを用いた鍼療器および治療療法を取り入れて多く活用している趨勢にあるが、その効果を立証する報告は未だ十分でない実情にある。
【0015】
このような非侵襲型レーザ鍼治療器の場合、照射されたレーザビームは、肌表面での反射と散乱などの損失によって経絡に効率的に到達されず、鍼の効能を適切に発揮することができない場合が多い。
【0016】
照射されるレーザビームの強度と肌に浸透するレーザビームの強度との相関関係は、次の数学式1で表現することができる。
【0017】
[数1]
I=Iox(1−ρ)xexp(−αxL)
ここにおいて、Iは浸透するレーザビームの強度、Ioは照射されるレーザビームの強度、ρは肌表面での反射率、αはレーザビームの吸収率、Lは浸透深度を示す。
【0018】
一般的に、レーザ鍼治療のためのレーザの出力は5mW以上であり、人体の場合はρ=0.42、α=0.3mm−1程度である。また、金属鍼の場合、浸漬の深度は肌表面から平均20mm以上であるため、650nm波長のレーザを基準として考慮するとき、照射されるレーザ出力は数Wとならなければならない。しかしながら、人体の肌は約0.5W以上が照射されたときに損傷を被るため、低いレーザ出力を用いるしかない非侵襲型レーザ鍼は高い治療効果を期待し難い。
【0019】
これを克服するための方法として、血管用注射器に光ファイバを挿入して固定させることによって侵襲型レーザ鍼の効果を現す例もある。しかしながら、血管用注射器の場合、肌への挿入を容易にするために注射器の終端が10〜30度の角度で加工されているため、注射器に固定された光ファイバの終端が折れ易く、発進されるレーザビームの形状が正確な円型ではなく楕円形に歪曲する現象が現れるという短所がある。
【0020】
一方、鍼の効果を極大化させるために、被施術者は、鍼灸学でいう補瀉法にしたがって鍼術を施行するようになるが、該当経絡が弱ければ補を行い、経絡が強ければ瀉を行うようになる。補瀉六法のうち捻転補瀉法では、侵漬後に右転すれば補法、左転すれば瀉法としてみているが、色体治療分野では様々な波長のレーザのうちで630〜690nmの赤色系列レーザは補法、530〜555nmの緑色系列レーザは瀉法の効果があるという報告がある。このような波長に該当する半導体レーザは現在商用化されており出力も多様であるため、それぞれの疾病治療に適した波長および出力を有する半導体レーザを用いれば、患部の治療に効果的に作用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
前記従来の問題点を解決するために、本発明は、補瀉法を適用することができるように、2つの半導体レーザを独立的に連続およびパルスモードで制御が可能な侵襲型レーザ鍼を提供することを目的とする。
また、本発明は、補瀉法を適用することができる金属コーティングされた光ファイバ鍼を用いた侵襲型レーザ鍼を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の目的を達成するために、本発明に係る侵襲型レーザ鍼は、第1光ファイバ鍼に連結して前記第1光ファイバ鍼に赤色系列のレーザビームを提供する第1半導体レーザと、第2光ファイバ鍼に連結して前記第2光ファイバ鍼に緑色系列のレーザビームを提供する第2半導体レーザと、スイッチング動作によって前記第1半導体レーザおよび前記第2半導体レーザを独立的に連続駆動またはパルス駆動する駆動回路とを含む。
【0023】
前記駆動回路は、前記第1半導体レーザに連結し、第1電圧が供給されて前記第1半導体レーザに第1定電流を提供して前記第1半導体レーザをターンオンさせる第1定電流供給部と、前記第2半導体レーザに連結し、前記第1電圧が供給されて前記第2半導体レーザに第2定電流を提供して前記第2半導体レーザをターンオンさせる第2定電流供給部と、第2電圧が供給されて所定の周波数の正弦波を発生させ、前記パルス駆動時に前記第1および第2定電流供給部に提供する関数発生器とを含むことができる。
【0024】
前記駆動回路は、連続モード駆動時に前記第1電圧を前記第1定電流供給部に提供するように制御し、パルスモード駆動時に前記第2電圧を前記関数発生器に提供されるように制御する第1連続/パルス駆動選択スィッチと、前記連続モード駆動時に前記第1電圧を前記第2定電流供給部に提供するように制御し、前記パルスモード駆動時に前記第2電圧を前記関数発生器に提供されるように制御する第2連続/パルス駆動選択スィッチとをさらに含むことができる。
【0025】
前記駆動回路は、前記関数発生器の出力である正弦波を増幅させて前記第1定電流供給部に提供する第1増幅器と、前記関数発生器の出力である正弦波を増幅させて前記第2定電流供給部に提供する第1増幅器とをさらに含むことができる。
【0026】
前記外部電位差計を用いて前記関数発生器を調節し、前記パルス駆動時に前記赤色または緑色レーザビームのパルス間隔およびピーク値を調節することができる。
【0027】
前記第1定電流発生部および第2定電流発生部の直流電流を調節し、前記赤色または緑色レーザビームのパルスピーク値およびパルス幅のうちの少なくとも1つを調節することができる。
【0028】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、コアと、前記コアを囲むクラッディングと、前記クラッディング外部を所定の厚さで金属コーティングした金属コーティング層とを含むことができる。
【0029】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、光ファイバ鍼を第1長さだけ切断して前記光ファイバ鍼のジャケットを除去し、ジャケットが除去された前記光ファイバ鍼のクラッディングを囲む高分子物質を除去し、前記高分子物質が除去された光ファイバ鍼のクラッディング外部に所定の厚さで前記金属コーティングをして製作されることができる。
【0030】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、終端が10〜30度の角度で加工されることができる。
【発明の効果】
【0031】
前記のような本発明に係る侵襲型レーザ鍼は、赤色レーザおよび緑色レーザを独立的に連続モードおよびパルスモードで駆動が可能であるため、漢方医学における補瀉法治療を容易に適用することができ、被施術者の治療をより効果的に行うことができる。
【0032】
また、それぞれの半導体レーザは、独立的に連続モードまたはパルスモード駆動が可能であるため、それぞれの半導体レーザで最大出力を出すように動作が可能なだけでなく、レーザ駆動回路はそれぞれの半導体レーザごとに別途の定電流供給回路を有するため、半導体レーザの寿命を保障することができるという長所がある。
【0033】
また、金属コーティングされた光ファイバ鍼を用いることによって表皮層の下に分布した経絡に直接光ファイバ鍼が探鍼され、レーザビームを損失なく効率的に伝達することができる。
【0034】
したがって、本発明の二波長侵襲型レーザ鍼治療器は、現在漢方医学で施術されている金属鍼の効果を自然に代替できるだけでなく、鍼灸学の一技法である補瀉施術の原理まで容易に適用することができるため、疾病の種類に応じて被施術者の多様な疾病治療に効率的に応用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】従来のヘリウム−ネオンレーザを用いたレーザ鍼を示すブロック図である。
【図2】従来の半導体レーザを用いたレーザ鍼を示すブロック図である。
【図3】従来の半導体レーザを駆動するための駆動回路を示す回路図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る補瀉法手術用の侵襲型二波長レーザ鍼の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る光送信用光ファイバ鍼の概略的な図である。
【図6】図5のA部分の部分拡大断面図である。
【図7】図5のB部分の部分拡大断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る光電送用光ファイバ鍼の側面を示す写真である。
【図9】本発明の一実施形態に係る光電送用光ファイバ鍼の断面を示す写真である。
【図10】本発明の一実施形態に係る赤色レーザ鍼の連続モード時に発進されるレーザの電流−出力特性を示すグラフである。
【図11】本発明の一実施形態に係る緑色レーザ鍼の連続モード時に発進されるレーザの電流−出力特性を示すグラフである。
【図12】本発明の一実施形態に係る赤色レーザ鍼のパルスモード時に発進されるレーザのパルス特性を示すグラフである。
【図13】本発明の一実施形態に係る緑色レーザ鍼のパルスモード時に発進されるレーザのパルス特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明は、多様な変更を加えることができる上に様々な実施形態を有することができるため、特定の実施形態を図面に例示して詳細な説明に詳しく説明する。しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものとして理解されなければならない。各図面を説明しながら、類似する参照符号を類似する構成要素に対して用いた。
【0037】
第1、第2、A、Bなどの用語は、多様な構成要素を説明するのに用いられることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ用いられる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないと同時に、第1構成要素は第2構成要素として命名されることができ、同じように第2構成要素も第1構成要素として命名されることができる。および/またはという用語は、複数の関連して記載された項目の組み合わせまたは複数の関連して記載された項目のうちのいずれかの項目を含む。
【0038】
ある構成要素が他の構成要素に「連結して」いたり「接続して」いると言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結していたり接続していることもあるが、中間に他の構成要素が存在する場合もあると理解されなければならない。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結して」いたり「直接接続して」いると言及されたときには、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されなければならない。
【0039】
本出願で用いた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上で明白に相違して意味しない限り複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものとして理解されなければならない。
【0040】
相違して定義されない限り、技術的や科学的な用語を含んでここで用いられるすべての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと等しい意味を有している。一般的に用いられる辞書に定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものとして解釈されなければならず、本出願において明白に定義しない限り、理想的あるいは過度に形式的な意味で解釈されない。
【0041】
以下、本発明に係る好ましい実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る補瀉法施術用侵襲型二波長レーザ鍼の構成を示すブロック図である。
【0042】
図4を参照すれば、本発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、駆動回路200、赤色半導体レーザ260、緑色半導体レーザ270、および光ファイバ鍼280a、280bを含む。本発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、電源供給部201をさらに含むことができる。電源供給部201は、レーザ鍼の内部に実現されることもできるし、レーザ鍼とは別途に外部に実現されることもできる。電源供給部201は、駆動回路200の内部に含まれるように実現されることもできるし、駆動回路200の外部に実現されることもできる。
【0043】
駆動回路200は、第1連続/パルス駆動選択スィッチ210、第2連続/パルス駆動選択スィッチ2(220)、関数発生器230、第1定電流供給部240、および第2定電流供給部250を含むことができる。
【0044】
本発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、赤色系列の半導体レーザ260および緑色系列の半導体レーザ270をそれぞれ独立的に駆動してレーザビームを発生させる。赤色系列の半導体レーザ260は、635nm、650nm、654nm、655nm、658nm、660nm、670nm、685nm、および690nmのうちの1つである第1波長を有する赤色系列のレーザビームを発生させる。好ましくは、赤色系列の半導体レーザ260は、補法治療効果を有するものとして報告された約630〜約670nmに属する635nm、650nm、654nm、655nm、658nm、660nm、および670nm波長のうちの1つである第1波長を有する赤色系列のレーザビームを発生させることができる。好ましくは、緑色系列の半導体レーザ270は、補法治療効果を有するものとして報告された約530〜約555nmに属する532nmの第2波長を有する緑色系列のレーザビームを発生させる。本発明の補瀉法施術適用のために選択された2つの半導体レーザは、例えば、658nm波長の赤色レーザと例えば、532nm波長の緑色レーザとを用いることができる。
【0045】
電源供給部201は、半導体レーザの連続駆動およびパルス駆動のために、例えば、+5Volt、+12Volt、±15Voltの出力を有することができる。ここにおいて、電源供給部201は、+5Vの電圧で赤色半導体レーザを駆動するための第1定電流供給部240と、緑色半導体レーザの動作に必要な第2定電流供給装置250を駆動させることができる。電源供給部201は、+12Vの電圧で関数発生器230を駆動させることができる。また、電源供給部201は、±15Vの電圧で増幅器231、233のようなその他の電子素子を駆動させることができる。電源供給部201は、1つの電源回路チップで+5Volt、+12Volt、±15Voltの電圧を生成することもできるし、+5Voltおよび±15Voltの電圧を1つの電源回路チップで生成し、+12Voltの電圧を残りの1つの電源回路チップで生成することもできるし、またはそれぞれ別個の電源回路チップで+5Volt、+12Volt、±15Voltの電圧を生成することもできることは勿論である。
【0046】
第1定電流供給部240は、赤色半導体レーザ260に連結し、第1連続/パルス駆動選択スィッチ210のスイッチング動作によって+5Vの第1電圧が供給され、赤色半導体レーザ260に第1定電流を提供して赤色半導体レーザ260をターンオンさせる。
【0047】
第2定電流供給部250は、緑色半導体レーザ270に連結し、第2連続/パルス駆動選択スィッチ220のスイッチング動作によって+5Vの第1電圧が供給され、緑色半導体レーザ270に第2定電流を提供して緑色半導体レーザ270をターンオンさせる。
【0048】
関数発生器230は、第1および第2連続/パルス駆動選択スィッチ210、220のスイッチング動作にしたがって2Vの第2電圧が供給されて所定の周波数の正弦波を発生させ、パルスモード駆動時に第1および第2定電流供給部240、250に提供する。
【0049】
第1連続/パルス駆動選択スィッチ210は、連続モード駆動時に前記第1電圧を第1定電流供給部240に提供するように制御し、パルスモード駆動時に前記第2電圧を関数発生器230に提供されるように制御する。
【0050】
第2連続/パルス駆動選択スィッチ220は、連続モード駆動時に前記第1電圧を第2定電流供給部250に提供するように制御し、パルスモード駆動時に前記第2電圧を関数発生器230に提供されるように制御する。
【0051】
第1増幅器231は、関数発生器230の出力である正弦波を増幅させて第1定電流供給部240に提供する。
【0052】
第2増幅器233は、関数発生器230の出力である正弦波を増幅させて第2定電流供給部250に提供する。
【0053】
第1および第2連続/パルス駆動選択スィッチ210、220は、ダイヤルスィッチで実現することができる。
【0054】
赤色半導体レーザ260の連続発進のためには、第1連続/パルス駆動選択スィッチ210を第1制御信号212に回答して連続モードで選択する。ここにおいて、第1制御信号212は、ユーザが手動でダイヤルスィッチを回して発生することもあるし、別途の制御部(図示せず)でハードウェア的に発生することもあるし、またはプログラミングによってソフトウェア的に発生することもある。このとき、電源供給部201によって定電流供給装置1(240)が動作され、例えば、658nm波長の赤色半導体レーザ260がターンオンされて連続発進する。ここにおいて、赤色半導体レーザ260の出力は、外部に連結した電位差計で容易に調節が可能である。連続発進した赤色レーザビームは、本発明の一実施形態に係る金属コーティングされた光ファイバ鍼280aを介して患部または経絡290にほぼ損失せずに伝達される。
【0055】
本発明の一実施形態に係る光ファイバ鍼280a、280bは、光送信と金属鍼の役割ができるように考案された。
同じ方式で、緑色半導体レーザ270の連続発進のためには、第2連続/パルス駆動選択スィッチ220を第2制御信号222に回答して連続モードで選択する。前記第2制御信号222は、ユーザが手動でダイヤルスィッチを回して発生することもあるし、前記別途の制御部(図示せず)でハードウェア的に発生することもあるし、またはプログラミングによってソフトウェア的に発生することもある。このとき、電源供給部201によって第2定電流供給装置250が動作され、例えば、532nm波長の緑色半導体レーザ270がターンオンされて連続発進する。連続発進した緑色レーザビームは、金属コーティングされた光ファイバ鍼280bを介して患部または経絡290に伝達される。
【0056】
ここにおいて、従来のレーザ鍼駆動装置とは異なり、発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、赤色半導体レーザ260と緑色半導体レーザ270が第1定電流供給部240と第2定電流供給部250によって独立的に制御されるため、2つのうちの1つのレーザのオン/オフに関係なく動作することができ、それぞれのレーザの最大出力でも発進が可能である。また、図3の従来レーザ鍼駆動装置の1つの抵抗が直列連結されたLED駆動回路170に半導体レーザをターンオンさせる方式を止揚して別途の定電流供給部240、250を製作し、外部電位差計を調節して直流電流の増減でのみレーザの出力を制御することができるため、従来のレーザ鍼駆動装置におけるレーザの寿命短縮という問題点を解決することができる。
【0057】
パルス駆動の場合、まず、赤色半導体レーザ260のパルス発進のためには、第1連続/パルス駆動選択スィッチ210を前記第1制御信号212に回答してパルスモードで選択する。これにより、電源供給部201によって関数発生器230が動作され、所定の周波数を有する正弦波が第1定電流供給部240に提供される。関数発生器230から発進する正弦波の周波数は、例えば、1〜300Hzまで可変され、正弦波のピーク値は、例えば、−10〜+10Vの間で制御されることができる。このとき、正弦波の周波数とピーク値は、外部に連結した電位差計で調節することができる。第1定電流供給部240に入力された正弦波は、第1定電流供給部240を介して658nm波長の赤色半導体レーザ260をターンオンするための電流パルスに変わり、前記電流パルスによって赤色半導体レーザ260は、該当するピーク値、パルス幅、パルス反復率を有して発進するようになる。連続発進でのように、パルス発進した赤色レーザビームは、金属コーティングされた光ファイバ鍼280aを介して患部または経絡290に伝達される。
【0058】
同じ方式で、緑色半導体レーザ270のパルス発進のためには、第2連続/パルス駆動選択スィッチ220を第2制御信号222に回答してパルスモードで選択する。赤色レーザ発進と同じように、電源供給部201によって関数発生器230が動作され、所定の周波数の正弦波が第2定電流供給部250に提供される。関数発生器230から発進する正弦波の周波数は、例えば、1〜300Hzまで可変され、正弦波のピーク値は、例えば、−10〜+10Vの間で制御されることができる。このとき、正弦波の周波数とピーク値は、外部に連結した電位差計で調節することができる。前記正弦波は、第2定電流供給部250を介して532nm波長の緑色半導体レーザ270をターンオンするための電流パルスに変わり、前記電流パルスによって緑色半導体レーザ270は、該当するピーク値、パルス幅、パルス反復率を有して発進するようになる。したがって、パルス発進した緑色レーザビームは、金属コーティングされた光ファイバ鍼280bを介して患部または経絡290に伝達される。
【0059】
本発明の一実施形態に係る補瀉法手術用の侵襲型二波長レーザ鍼治療器は、例えば、コア(Core)直径50μmの多重モード光ファイバ(Multimode Fiber)がピグテール(Pigtailed)された658nm波長の赤色半導体レーザ260と532nm波長の緑色半導体レーザ270に連結することができる。
【0060】
上述したように、従来のレーザ鍼治療器は、大部分、非侵襲型方式で集束されたレーザビームを肌または患部にそのまま照射する方式を採用している。しかしながら、肌表面でのレーザビームの反射あるいは散乱は、経絡に効果的なレーザエネルギーの伝達を困難にする。これを補うための方法として、血管用注射器内に光ファイバを挿入して固定して浸漬した後にレーザビームを照射する場合があるが、光ファイバの脆性のために、光ファイバ終端の汚染および頻繁な折れなどの問題が発生する。
【0061】
特に、浸漬中であるいは浸漬後に光ファイバみら終端が損傷する場合、照射されるレーザビームに歪曲が発生して出力が著しく減少するだけでなく、光ファイバの細かいガラスの破片が体内に留まるしかないため、人体に相当な危険を招く恐れがある。
【0062】
したがって、従来のレーザ鍼治療器と比較してみるとき、本発明の一実施形態に係る侵襲型二波長レーザ鍼は、従来の金属鍼を代替することができ、脆性に強いだけでなく、効率的な光送信が可能な金属コーティングされた光ファイバ鍼を用いる。
【0063】
図5は、本発明の一実施形態に係るレーザ鍼に用いられる光送信用光ファイバ鍼の概略的な図である。図6は、図5のA部分の部分拡大断面図であり、図7は、図5のB部分の部分拡大断面図である。
【0064】
一般的な光送信用多重モード光ファイバは、図6に示すように、コア400の直径が50μm以上であり、コア400の周囲を囲んでレーザビームの光ファイバ内部全反射を起こすようにするクラッディング410の直径は125μmである。また、一般的な光送信用多重モード光ファイバは、光ファイバを外部衝撃から保護するためにクラッディング410外部に高分子コーティングがなされており、最終的にはクラッディング410外部は1mm以上の厚さのジャケット430で覆われている。
【0065】
従来の金属鍼の長さと類似した長さを有する本発明の一実施形態に係る金属コーティングされた光ファイバ鍼を製作するためには、まず、図5に示すように、20〜30mm程度の長さでジャケット430を除去する。
【0066】
そして、クラッディング410を囲んでいる高分子物質をアセトンまたは光ファイバ専用ストリッパで除去し、図7に示すように、所定の直径(例えば、300μm以上)を有するようにする。金属鍼の場合、一般的に約300〜500μmの直径を有するため、本発明では、クラッディング410外部に薄く金(Gold)をコーティングをした後、電気めっきを用いて350μm直径の金属コーティングされた光ファイバ鍼を製作した。前記電気めっきに用いることができる金属は、チタン、金、銀、ニッケル、またはステンレスチールなどと多様であり、重金属を除いた人体に無害な物質であれば、あらゆる金属物質も用いることができる。
【0067】
前記金属コーティングされた光ファイバ鍼は、肌に容易に浸漬することができるように、終端が適切な角度で加工される。一般的に血管用注射器は、10〜30度程度で一側面が加工されており、金属鍼は尖った形状で加工されている。本発明の一実施形態に係る光ファイバ鍼の場合、一側面の加工のためにフェムト秒(Femtosecond)レーザを用いることができ、尖った形状の加工のためにフェムト秒レーザ加工またはフッ酸(Hydrofluoric Acid、HF)エッチングを用いることができる。
【0068】
図8は、本発明の一実施形態に係る光送信用光ファイバ鍼の側面を示す写真であり、図9は、本発明の一実施形態に係る光送信用光ファイバ鍼の断面を示す写真である。図8に示されるように、光ファイバ鍼の側面写真800でみるとき、フェムト秒レーザ加工技術を用いて約20度の角度で面加工され、図9に示すように、光ファイバ鍼の断面写真900で測定された金属コーティングの直径は350μmとし、漢方医学で従来用いていた金属鍼を代替することができる。
【0069】
図10は、本発明の一実施形態に係る赤色レーザ鍼の連続モード時に発進されるレーザの電流−出力特性を示すグラフである。
図10を参照すれば、本発明の一実施形態に係る赤色半導体レーザの連続発進動作時の電流(I)−レーザ出力(P)の間の特性(I−Pグラフ)が分かる。I−Pグラフは、半導体レーザの特性のうちで最も基本的なものであり、印加される電流に対比してレーザ出力を示すものである。図10のように、658nm波長の赤色レーザビームが発進され始める閾値電流(Threshold Current)は約50mAであり、50mA以後の電流において赤色レーザの出力特性が線形的によく現れることが分かる。言い換えれば、本発明の一実施形態に係る定電流供給部240を介して発進される半導体レーザビームは、電流の増減に比例して安定的に出力されるものと見ることができる。本発明の一実施形態で用いられた658nm赤色半導体レーザは、150mAの最大印加電流で60mWの最大出力を有する。
【0070】
図12は、本発明の一実施形態に係る赤色レーザ鍼のパルスモード時に発進されるレーザのパルス特性を示すグラフである。
図4を参照しながら上述したように、本発明の一実施形態に係るレーザ鍼は、パルスモード動作時のパルス反復率、パルス幅、およびポルスピーク値が外部電位差計によって容易に調節が可能である。前記パルス反復率の場合、1〜300Hzまで制御が可能である。実際、漢方医学で主に用いられる周波数帯域である1〜30Hz未満で前記帯域において精密度を向上させるために、低周波数帯域で高感度を有する非線形電位差計を用いることもできる。
【0071】
図11は、本発明の一実施形態に係る緑色レーザ鍼の連続モード時に発進されるレーザの電流−出力特性を示すグラフである。
図11を参照すれば、532nm波長の緑色レーザビームが発進され始める閾値電流は約150mAであり、150mA以後の電流においては緑色レーザ出力特性が線形に近いが、赤色半導体レーザに比べてその特性は少し低下することが分かる。本発明の一実施形態で用いられた532nm波長の緑色半導体レーザは、600mAの最大印加電流で30mWの最大出力を有する。
【0072】
図13は、本発明の一実施形態に係る緑色レーザ鍼のパルスモード時に発進されるレーザのパルス特性を示すグラフである。
図13を参照すれば、赤色半導体レーザのように緑色半導体レーザも同じ方法で制御され、図12の赤色レーザパルス発進とほぼ等しい発進特性を示すことが分かる。前記パルス反復率の場合、1〜300Hzまで制御が可能であり、低周波数帯域で高感度を有する非線形電位差計を用いて、実際に漢方医学で主に用いられる周波数帯域である1〜30Hz間で制御することができる。
【0073】
本発明は、630〜690nmの赤色波長と530〜555nmの緑色波長を有する半導体レーザを用いてレーザビームの連続およびパルス駆動を独立的に可能にし、疾病の種類および補瀉手術による治療効果を極大化できるだけでなく、パルス駆動時に光パルスのピーク値、パルス幅、およびパルス反復率が自由に調節が可能である。また、肌表面での反射または散乱損失を有する非侵襲型レーザ鍼の短所を克服するための手段として、金属コーティングされた光ファイバに金属鍼を代替することによってレーザ光線治療を極大化することができる。
【0074】
また、本発明は、関数発生器、増幅器、定電流供給部などで構成された電子装置と光ファイバ鍼が連結された低出力半導体レーザを用いて連続およびパルス形態のレーザビーム発進が可能なだけでなく、赤色と緑色の異なる2つの波長のレーザビームが独立的に制御され、光ファイバを介して被施術者の患部に伝達されるため、効果的な補瀉手術適用が可能であり、漢方治療を極大化することができる。
【0075】
また、本発明は、金属コーティングされた光ファイバ探鍼を用いた侵襲形態の光ファイバ鍼を提供することにより、金属鍼に対応する浸漬効果を有することができるだけでなく、照射される光が損失せずに経絡にそのまま伝達されるため、低い出力の半導体レーザを光源として用いてもレーザ光線治療を極大化することができる漢方医療器機を提供することができる。
【0076】
また、本発明は、半導体レーザのパルス駆動時に、従来のLED駆動回路を適用せずに別途の定電流供給装置を用いるため、レーザの長い寿命を保障することができ、パルス反復率は関数発生器によって、パルス幅とポルスピーク値は外部電圧によって容易に調節されるため、疾病の種類と施術部位に応じて施術者が所望する出力およびレーザ波長を自由に変えることができる侵襲型二波長レーザ鍼治療器を提供することができる。
【0077】
以上では、本発明の好ましい実施形態を説明したが、該当する技術分野において熟練した当業者は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更することができることを理解することができるであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
侵襲型レーザ鍼であって、
第1光ファイバ鍼に連結して前記第1光ファイバ鍼に赤色系列のレーザビームを提供する第1半導体レーザ;
第2光ファイバ鍼に連結して前記第2光ファイバ鍼に緑色系列のレーザビームを提供する第2半導体レーザ;および
スイッチング動作によって前記第1半導体レーザおよび前記第2半導体レーザを独立的に連続駆動またはパルス駆動する駆動回路とを含むことを特徴とする侵襲型レーザ鍼。
【請求項2】
前記駆動回路は、
前記第1半導体レーザに連結し、第1電圧が供給されて前記第1半導体レーザに第1定電流を提供して前記第1半導体レーザをターンオンさせる第1定電流供給部;
前記第2半導体レーザに連結し、前記第1電圧が供給されて前記第2半導体レーザに第2定電流を提供して前記第2半導体レーザをターンオンさせる第2定電流供給部;および
第2電圧が供給されて所定の周波数の正弦波を発生させ、前記パルス駆動時に前記第1および第2定電流供給部に提供する関数発生器を含むことを特徴とする、請求項1に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項3】
前記駆動回路は、
連続モード駆動時に前記第1電圧を前記第1定電流供給部に提供するように制御し、パルスモード駆動時に前記第2電圧を前記関数発生器に提供されるように制御する第1連続/パルス駆動選択スィッチ;および
前記連続モード駆動時に前記第1電圧を前記第2定電流供給部に提供するように制御し、前記パルスモード駆動時に前記第2電圧を前記関数発生器に提供されるように制御する第2連続/パルス駆動選択スィッチを含むことを特徴とする、請求項2に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項4】
前記駆動回路は、
前記関数発生器の出力である正弦波を増幅させて前記第1定電流供給部に提供する第1増幅器;および
前記関数発生器の出力である正弦波を増幅させて前記第2定電流供給部に提供する第2増幅器をさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項5】
外部電位差計を用いて前記関数発生器を調節し、前記パルス駆動時に前記赤色または緑色レーザビームのパルス間隔およびピーク値を調節することを特徴とする、請求項2に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項6】
前記第1定電流供給部および第2定電流供給部の直流電流を調節し、前記赤色または緑色レーザビームのパルスピーク値およびパルス幅のうちの少なくとも1つを調節することを特徴とする、請求項2に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項7】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、
コア;
前記コアを囲むクラッディング;および
前記クラッディング外部を所定の厚さで金属コーティングした金属コーティング層を含むことを特徴とする、請求項1に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項8】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、
光ファイバ鍼を第1長さだけ切断して前記光ファイバ鍼のジャケットを除去し、
ジャケットが除去された前記光ファイバ鍼のクラッディングを囲む高分子物質を除去し、
前記高分子物質が除去された光ファイバ鍼のクラッディング外部に所定の厚さで前記金属コーティングをして製作されることを特徴とする、請求項7に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項9】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、終端が10〜30度の角度で加工されることを特徴とする、請求項7に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項1】
侵襲型レーザ鍼であって、
第1光ファイバ鍼に連結して前記第1光ファイバ鍼に赤色系列のレーザビームを提供する第1半導体レーザ;
第2光ファイバ鍼に連結して前記第2光ファイバ鍼に緑色系列のレーザビームを提供する第2半導体レーザ;および
スイッチング動作によって前記第1半導体レーザおよび前記第2半導体レーザを独立的に連続駆動またはパルス駆動する駆動回路とを含むことを特徴とする侵襲型レーザ鍼。
【請求項2】
前記駆動回路は、
前記第1半導体レーザに連結し、第1電圧が供給されて前記第1半導体レーザに第1定電流を提供して前記第1半導体レーザをターンオンさせる第1定電流供給部;
前記第2半導体レーザに連結し、前記第1電圧が供給されて前記第2半導体レーザに第2定電流を提供して前記第2半導体レーザをターンオンさせる第2定電流供給部;および
第2電圧が供給されて所定の周波数の正弦波を発生させ、前記パルス駆動時に前記第1および第2定電流供給部に提供する関数発生器を含むことを特徴とする、請求項1に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項3】
前記駆動回路は、
連続モード駆動時に前記第1電圧を前記第1定電流供給部に提供するように制御し、パルスモード駆動時に前記第2電圧を前記関数発生器に提供されるように制御する第1連続/パルス駆動選択スィッチ;および
前記連続モード駆動時に前記第1電圧を前記第2定電流供給部に提供するように制御し、前記パルスモード駆動時に前記第2電圧を前記関数発生器に提供されるように制御する第2連続/パルス駆動選択スィッチを含むことを特徴とする、請求項2に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項4】
前記駆動回路は、
前記関数発生器の出力である正弦波を増幅させて前記第1定電流供給部に提供する第1増幅器;および
前記関数発生器の出力である正弦波を増幅させて前記第2定電流供給部に提供する第2増幅器をさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項5】
外部電位差計を用いて前記関数発生器を調節し、前記パルス駆動時に前記赤色または緑色レーザビームのパルス間隔およびピーク値を調節することを特徴とする、請求項2に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項6】
前記第1定電流供給部および第2定電流供給部の直流電流を調節し、前記赤色または緑色レーザビームのパルスピーク値およびパルス幅のうちの少なくとも1つを調節することを特徴とする、請求項2に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項7】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、
コア;
前記コアを囲むクラッディング;および
前記クラッディング外部を所定の厚さで金属コーティングした金属コーティング層を含むことを特徴とする、請求項1に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項8】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、
光ファイバ鍼を第1長さだけ切断して前記光ファイバ鍼のジャケットを除去し、
ジャケットが除去された前記光ファイバ鍼のクラッディングを囲む高分子物質を除去し、
前記高分子物質が除去された光ファイバ鍼のクラッディング外部に所定の厚さで前記金属コーティングをして製作されることを特徴とする、請求項7に記載の侵襲型レーザ鍼。
【請求項9】
前記第1光ファイバ鍼および前記第2光ファイバ鍼のうちの少なくとも1つは、終端が10〜30度の角度で加工されることを特徴とする、請求項7に記載の侵襲型レーザ鍼。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−12268(P2010−12268A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−156844(P2009−156844)
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【出願人】(507373508)クヮンジュ・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー (28)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【出願人】(507373508)クヮンジュ・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー (28)
【Fターム(参考)】
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