説明

便器洗浄装置

【課題】新たに専用の装置を設けることなく、メンテナンス者のみにリモコン装置の電池残量の低下を報知することを可能とする便器洗浄装置を提供する。
【解決手段】リモコン装置14は、便器関連機器操作信号とともに、電池27の電池残量を示す電池残量信号を発信する発信部22を有し、装置本体15は、発信部22から発信される電池残量信号を受信する受信部23と、受信部23で受信した電池残量信号に基づく電池残量情報を記憶する記憶部13aと、所定の操作の入力を受けて本体制御部13に入力信号を送信する操作入力部25と、電池残量情報に基づいて電池の電池残量の低下を報知する報知部26と、を有し、本体制御部13は、操作入力部25が所定の操作の入力を受けた場合において、記憶部13aに記憶された電池残量情報に基づき認識した電池残量が所定の値以下である場合に、報知部26を作動させて電池27の電池残量の低下を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器洗浄装置、特にリモコン装置を備えた便器洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、便器洗浄機能や局部洗浄機能といった機能を遠隔操作するためのリモコン装置を備えた便器洗浄装置の普及が進んでいる。このような便器洗浄装置においては、リモコン装置に設けられた操作スイッチを使用者が操作することにより制御信号が便器洗浄装置本体に送信され、当該制御信号を受信した便器洗浄装置本体は制御信号に応じた機能の制御を行う。
【0003】
このようなリモコン装置は電池駆動であることが一般的である。従って、使用者に電池切れによる不便を感じさせないためには、適切な方法とタイミングでリモコン装置の電池残量の低下を報知する必要がある。
【0004】
例えば、特許文献1においては、スイッチを操作しても2回に1回や3,4回に1回しか操作信号を送信しないように制御し、操作性を落とすことで電池残量の低下を報知する便器用リモコン装置の制御方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2においては、リモコン装置に電池残量確認用のキーを設け、使用者によってキーが操作された際に電気機器の表示部に電池残量のレベルを表示するようにしたAV機器用のリモコン装置が開示されている。
【0006】
更に、特許文献3においては、本体側が指示したタイミングでのみリモコン装置が電池残量を送信して本体側で表示するという、無線通信システムの電池残量表示装置制御方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−160633
【特許文献2】特開2006−086559
【特許文献3】特開2000−332644
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1〜3に記載の発明による電池残量の低下の報知手段は、全て使用者への報知を目的としたものである。便器洗浄装置の設置場所が一般家庭である場合は所有者が使用者となるため問題無いが、設置場所が商業施設等の公共の場所である場合、リモコン装置の電池残量の低下を使用者に報知しても無意味である。
【0009】
特に特許文献1に記載の発明では機能を作動させるために何度もリモコン装置を操作する必要があるため、使用者はトイレ設備に不快感を感じ、その結果、製品や商業施設等のイメージダウンにつながる恐れがある。公共の場所に設置された便器洗浄装置のリモコン装置の電池残量の低下を報知すべき対象は、メンテナンス者である。
【0010】
また、特許文献2に記載の発明の場合、リモコン装置に電池残量確認用のボタンを専用に設けることはコストがかかってしまう上、いたずらでボタンを操作される可能性もある。特許文献3に記載の発明の場合も、本体側に電池残量を示す表示部を専用に設けるにはコストがかかってしまう。
【0011】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、新たに専用の装置を設けることなく、メンテナンス者のみにリモコン装置の電池残量の低下を報知することを可能とする便器洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の便器洗浄装置は、便器に吐水される洗浄水の供給通路を開閉する洗浄弁および該洗浄弁の開閉動作を制御する本体制御部を有する装置本体と、該本体制御部に前記洗浄弁の開閉動作を制御するための操作信号を供給する駆動電源を電池としたリモコン装置と、を備えた便器洗浄装置であって、前記リモコン装置は、便器関連機器操作信号とともに、前記電池の電池残量を示す電池残量信号を発信する発信部を有し、前記装置本体は、前記発信部から発信される前記電池残量信号を受信する受信部と、該受信部で受信した前記電池残量信号に基づく電池残量情報を記憶する記憶部と、所定の操作の入力を受けて前記本体制御部に入力信号を送信する操作入力部と、前記電池残量情報に基づいて前記電池の電池残量の低下を報知する報知部と、を有し、前記本体制御部は、前記操作入力部が前記所定の操作の入力を受けた場合において、前記記憶部に記憶された前記電池残量情報に基づき認識した前記電池残量が所定の値以下である場合に、前記報知部を作動させて前記電池の電池残量の低下を報知することとした。このような構成により、メンテナンス者による所定の操作によって初めてリモコン装置の電池残量が少なくなったことを報知することができる。つまり、通常の使用状態においてリモコン装置の電池残量の低下を報知しないので、使用者による便器洗浄装置の使い勝手を損なうことがない。
【0013】
本発明の便器洗浄装置は、好ましくは、前記本体制御部は、前記操作入力部が受ける前記所定の操作の入力に基づいて、前記洗浄弁の駆動が可能な通常モードと前記洗浄弁の駆動を禁止する特殊モードとを切り替え制御可能に構成するとともに、前記操作入力により前記洗浄弁の前記特殊モードに切り換えられた際に、前記記憶部に記憶された前記電池残量情報に基づき認識した前記電池残量が所定の値以下である場合に、前記電池の電池残量の低下を報知することとした。このような構成により、従来、メンテナンス者が普通に使用する特殊モードとするだけで、特別な操作をすることなく電池残量の低下を把握することが可能となる。
【0014】
また、本発明の便器洗浄装置は、好ましくは、前記報知部は表示ランプで構成するとともに、前記特殊モードの状態において、前記表示ランプは、前記記憶部に記憶された前記電池残量情報に基づき認識した前記電池残量が前記所定の値を超えている場合は第1表示パターンで表示し、前記記憶部に記憶された前記電池残量情報に基づき認識した前記電池残量が前記所定の値以下である場合は前記第1表示パターンの表示とは異なる第2表示パターンで表示することとした。このような構成により、装置本体に電池残量を低下していることを報知するための専用の表示部を設けることなく、従来、メンテナンス者に便器洗浄装置が特殊モードであることを知らせるために使用されている表示ランプを兼用することができる。また、リモコン装置に電池残量を表示する表示部を設ける必要がなくなり、リモコン装置をシンプルにすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、メンテナンス者による所定の操作によって初めてリモコン装置の電池残量が少なくなったことを報知することができる。つまり、通常の使用状態においてリモコン装置の電池残量の低下を報知しないので、通常の使用状態における使い勝手を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る便器洗浄装置の適用例を示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係る便器洗浄装置の構成を示す模式図。
【図3】本発明の一実施形態に係る便器洗浄装置の電池残量報知処理を示すフロー図。
【図4】本発明の一実施形態に係る便器洗浄装置の電池残量報知処理の変形例を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の便器洗浄装置は、装置本体とリモコン装置を備えた構成として、リモコン装置の電池残量の情報を予め装置本体に設けた記憶部に記憶させている。そして、リモコン装置の電池残量が低下している場合は、便器洗浄装置の保守、整備、清掃等を行う作業者(以下、メンテナンス者という。)による所定の操作によって初めてリモコン装置の電池残量の低下を報知しようとするものである。以下、本発明に係る便器洗浄装置の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0018】
[便器洗浄装置の構成]
図1に示すように、本実施形態の便器洗浄装置1は、便器2を洗浄するために、給水管3から供給される水を、便器2の洗浄水として便器2に吐水する。つまり、給水管3によって供給された水は、止水栓4を介して流入管5によって便器洗浄装置1に供給され、便器洗浄装置1に供給された水は、洗浄水として便器2に接続される流出管6を介して便器2に吐出される。
【0019】
図1および図2に示すように、本実施形態の便器洗浄装置1は、装置本体15と、リモコン装置14とを備える。装置本体15は、電磁弁11を含む洗浄水流路部10と、人体検知センサ12と、操作入力部25と、表示ランプ26と、受信部23と、本体制御部13とを備える。リモコン装置14は、リモコン装置14の駆動電源としての電池27と、電池27の残量を検知するための電池残量検知部28と、複数のスイッチ24と、発信部22と、リモコン制御部29とを備える。
【0020】
洗浄水流路部10、人体検知センサ12、操作入力部25、表示ランプ26、受信部23および本体制御部13は、略直方体状の外形を有する装置本体15内に設けられる。リモコン装置14は、図1に示すように、例えば便器2が設置される部屋の壁に取り付けられること等により、便器2の使用者(以下、単に「使用者」という。)が操作可能な位置に設けられる。以下、便器洗浄装置1の各部の詳細について説明する。
【0021】
図1及び図2に示すように、装置本体15内に設けられた洗浄水流路部10は、洗浄水の供給を受ける入水口16と、便器2へ吐水される洗浄水の流出口としての出水口17とを有する。入水口16には、給水管3によって供給される水を便器洗浄装置1に導く流入管5が接続される。出水口17には、洗浄水を便器2へと導く流出管6が接続される。
【0022】
洗浄水流路部10は、給水管3から供給される洗浄水が、流入管5を介して入水口16から流れ込む(矢印A1参照)。入水口16から流れ込んだ洗浄水は、洗浄水流路部10内の入水口16と出水口17との間に設けられる洗浄水の通路(以下、本体内通水路という。)を通って、出水口17から流れ出て(矢印A2参照)、流出管6を介して便器2へと吐出される。
【0023】
洗浄水流路部10は、ピストンバルブ18を有する。ピストンバルブ18は、本体内通水路において入水口16の下流側に設けられる。ピストンバルブ18は、本体内通水路内において上下方向に移動可能に設けられる。ここで、上下方向とは、便器2が設置される床面に対して略垂直方向、つまり略鉛直方向である。以下の説明では、ピストンバルブ18の移動方向である上下方向を、便器洗浄装置1における上下方向とする。
【0024】
ピストンバルブ18は、パッキン18aを有する。パッキン18aは、洗浄水流路部10においてピストンバルブ18の摺動面として形成される壁面と、ピストンバルブ18の外周面との間をシールする。
【0025】
洗浄水流路部10において、ピストンバルブ18の上側には、背圧室19が設けられている。背圧室19は、ピストンバルブ18の内部に形成される連通路18bを介して入水口16と連通する。ピストンバルブ18の下側には、二次側水路20が設けられている。二次側水路20に流れ込む水は、出水口17から流れ出る。入水口16と二次側水路20とは、ピストンバルブ18が最下端に位置することで非連通状態となり、ピストンバルブ18が最下端の位置から上昇することで連通状態となる。
【0026】
背圧室19は、バイパス流路21によって二次側水路20に連通する。このバイパス流路21に、電磁弁11が設けられる。電磁弁11は、バイパス流路21の開閉を行う。つまり、電磁弁11の開閉により、バイパス流路21を介する背圧室19と二次側水路20との連通状態・非連通状態が切り換えられる。
【0027】
このような構成を備える洗浄水流路部10においては、次のようにして、便器2への洗浄水の吐水が行われる。電磁弁11が閉じている状態では、給水管3から流入管5を介して入水口16に流れ込む水が、ピストンバルブ18の連通路18bを介して、電磁弁11の上流側の背圧室19に流れ込み、背圧室19内に溜まる。
【0028】
背圧室19内に水が溜まることにより、背圧室19内の水圧によって背圧室19内の圧力が二次側水路20内の圧力よりも高くなってピストンバルブ18が押し下げられる。これにより、入水口16と二次側水路20との間がピストンバルブ18によって閉じられる(非連通状態となる)。つまり、電磁弁11が閉じている状態においては、入水口16から流れこむ水が電磁弁11とピストンバルブ18とによってせき止められ、出水口17からの吐水は行われない。
【0029】
このように電磁弁11が閉状態であり、入水口16と二次側水路20との間がピストンバルブ18によって閉じられている状態から、電磁弁11が開状態とされると、背圧室19内の水がバイパス流路21を介して二次側水路20に流れ込む。これにより、背圧室19内の圧力が低下し、入水口16内の水によりパッキン18aが押し上げられることで、ピストンバルブ18が上昇(背圧室19側に移動)する。ピストンバルブ18が上昇することで、入水口16と二次側水路20とが連通状態となり、入水口16に流れ込む水が、二次側水路20へと流れ、出水口17から流れ出て便器2に供給される。
【0030】
そして、電磁弁11の開弁によって出水口17から水が流れ出ている状態から、電磁弁11が閉じられることで、入水口16から流れ込む水の一部は、ピストンバルブ18の連通路18bから背圧室19に流れ込み、背圧室19に溜まり始める。これにより、背圧室19内の圧力が上昇するとともに二次側水路20内の圧力が低下し、ピストンバルブ18が押し下げられる。そして、最終的には入水口16と二次側水路20との間がピストンバルブ18によって閉じられ、出水口17からの吐水が行われない止水状態となる。
【0031】
このような電磁弁11の開閉による便器2への洗浄水の吐水においては、電磁弁11の開時間(厳密には励磁時間)の制御により、便器2へ吐水される洗浄水の水量が調整される。したがって、電磁弁11の開時間は、小便洗浄の場合に比べて大便洗浄の場合の方が長い。
【0032】
このように、本実施形態の便器洗浄装置1においては、洗浄水流路部10が有する電磁弁11は、本体内通水路の開閉を行うための開閉弁であり、便器2に吐水される洗浄水の供給通路を開閉する洗浄弁として機能する。電磁弁11の開閉によって、本体内通水路の開閉、つまり便器洗浄装置1の吐水状態と止水状態とが切り換わる。
【0033】
電磁弁11の開閉動作は、本体制御部13によって制御される。このため、電磁弁11は、本体制御部13に接続される。電磁弁11は、本体制御部13からの制御信号に従って電気的に制御され、バイパス流路21の開閉を行う。電磁弁11によるバイパス流路21の開閉は、上述したような本体内通水路の開閉をともなう。
【0034】
人体検知センサ12は、便器洗浄装置1の使用者を検知する人体検知部として機能する。人体検知センサ12は、使用者の存在を自動で検知する非接触センサである。本実施形態では、人体検知センサ12は、赤外線センサである。このため、人体検知センサ12は、赤外線を発光する発光素子と、発光した赤外線の反射光を受光する受光素子とを有する。
【0035】
人体検知センサ12は、装置本体15内において、赤外線を送受する側が使用者の方向を向くように配置される。装置本体15には、使用者が位置する側の壁面に、人体検知センサ12による赤外線の送受を確保するための検知窓12aが設けられている(図1参照)。
【0036】
本実施形態では、人体検知センサ12により、便器2の弁座2aに着座している使用者の存在の有無が検知される。したがって、弁座2aに着座している使用者は、人体検知センサ12の検知範囲内に位置する。そして、人体検知センサ12によれば、使用者が人体検知センサ12の検知範囲内に存在すること、および弁座2aに着座している使用者が離座し、人体検知センサ12の検知範囲から出たことが検知される。使用者の用便後等において、人体検知センサ12により使用者が検知されなくなった時から所定時間が経過した場合は、自動洗浄機能が作動し、便器2へ洗浄水が吐水される。
【0037】
人体検知センサ12は、本体制御部13に接続される。人体検知センサ12から出力される信号が、本体制御部13に入力され、本体制御部13により、使用者の存在の有無が検知される。
【0038】
なお、本実施形態では、人体検知センサ12は赤外線センサであるが、使用者を検知する人体検知部としては、赤外線センサの他、公知の非接触センサや接触センサ等の各種センサを採用することができる。また、使用者を検知する人体検知部は、本実施形態の人体検知センサ12のように、洗浄水流路部10等とともに装置本体15に収納されることなく、例えば弁座2aに一体的に内蔵される構成等であってもよい。
【0039】
本体制御部13は、人体検知センサ12からの検知信号を受け、電磁弁11の開閉動作を制御する制御部として機能する。具体的には、本体制御部13は、人体検知センサ12から出力される信号や、リモコン装置14における操作等に基づいて、電磁弁11の動作を制御する。このため、本体制御部13には、人体検知センサ12からの検知信号、およびリモコン装置14からの操作信号が入力される。また、本体制御部13からは、電磁弁11に対する制御信号が出力される。
【0040】
操作入力部25は、人体検知センサ12の作動を所定時間停止させ、電磁弁11が開弁しないようにするためのスイッチとして機能する。操作入力部25はリードスイッチで構成され、検知窓12a近傍の装置本体15内部に収納されている。操作入力部25は、磁石等を用いて磁界を外部から印加することにより機能させることができる。
【0041】
本実施形態の便器洗浄装置1では、操作入力部25を機能させて人体検知センサ12の作動を停止させ、洗浄弁(電磁弁11)の駆動(開閉)を禁止した状態を「特殊モード」と呼ぶ。それ以外の、人体検知センサ12が作動して洗浄弁の駆動が可能な状態を「通常モード」と呼ぶ。特殊モードは、メンテナンス者が、人体検知センサ12の作動を所定時間停止させるために使用するモードである。本実施例の場合、メンテナンス者が磁石を操作入力部25にかざして操作入力部25を機能させて特殊モードとした場合、人体検知センサ12の作動を所定時間(以下、所定時間は10分間として説明する。)停止させることができる。なお、特殊モード開始から10分間経過しない場合であっても、操作入力部25に磁石を再度かざすことにより、通常モードに復帰させることができる。また、特殊モードの所定時間は、10分間に限らず適宜変更することが可能である。
【0042】
表示ランプ26は、点灯又は消灯の表示態様や、点滅の周期等によって、メンテナンス者に便器洗浄装置1が特殊モードであることを知らせるためのものである。本実施形態において、表示ランプ26は検知窓12aの背後に収納されている。本実施形態における表示ランプ26はLEDランプで構成されるが、メンテナンス者に認識させることが可能な手段であれば、その他の表示手段であっても良い。
【0043】
操作入力部25および表示ランプ26は本体制御部13に接続されている。操作入力部25は、所定の操作の入力(磁石等による磁界の印加)による入力信号を、本体制御部13へ送信する。本体制御部13は、操作入力部25からの入力信号を受け、人体検知センサ12や表示ランプ26の制御を行う。すなわち、本体制御部13は、操作入力部25から入力される信号に基づき、人体検知センサ12を有効または無効とする通常モードと特殊モードとを切り替えたり、この通常モード又は特殊モードへの切り替えを、表示ランプ26の点灯、消灯、点滅等によりメンテナンス者に報知したりする。
【0044】
本体制御部13は、データ通信用のバス等により互いに接続されるCPU(Central Processing Unit)やメモリや入出力インターフェイス等の各種機能部分を有する。本体制御部13は、人体検知センサ12、操作入力部25、およびリモコン装置14からの入力信号を受けるための入力インターフェイス、ならびに電磁弁11、人体検知センサ12および表示ランプ26に対する制御信号を出力するための出力インターフェイスを有する。
【0045】
本体制御部13は、便器洗浄装置1を制御する各種制御プログラムや後述するようなリモコン装置14が備える電池27の電池残量の情報等を記憶する記憶部13aを有する。記憶部13aは、例えば、CPUに接続されるROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等により構成される。なお、本体制御部13は、図示せぬACアダプタを介して、家庭用のコンセント等から電力の供給を受ける。
【0046】
本体制御部13が有するCPUは、ROMに記憶されている各種制御プログラム等に基づいて、便器洗浄装置1の通常モードにおける各種処理(例えば、便器2の洗浄処理や、使用者の局部の洗浄処理や、使用者の局部の乾燥処理や、脱臭処理等)や特殊モードにおける各種処理(例えば、後述の電池残量報知処理等)を制御する制御部として機能する。CPUに接続されるROMは、通常モード又は特殊モードにおける便器洗浄装置1の各種動作を制御する各種制御プログラムが記憶される。CPUに接続されるRAMは、ROMに記憶されている各種プログラムを実行するための各種変数が記憶される。また、記憶部13aのRAMは、詳細は後述するが、本実施形態における電池残量信号に基づく電池残量情報を記憶する記憶部として機能する。なお、RAMは、本体制御部13への電源の供給が遮断された場合でも記憶した情報を保持することが可能な、不揮発性のフラッシュメモリ等を用いるとよい。
【0047】
リモコン装置14は、本体制御部13に電磁弁11の開閉動作を制御するための操作信号を供給する操作部として機能する。具体的には、リモコン装置14は、本体制御部13に供給する操作信号として、赤外線信号を発信する。このため、リモコン装置14は、赤外線信号を発信する発信部22を有する。本実施形態では、リモコン装置14は、図1に示すように、矩形厚板状の外形を有し、設置された状態で上側となる両側の角部の2箇所に、発信部22が設けられている。
【0048】
一方、図2に示すように、装置本体15においては、リモコン装置14の発信部22から発信された赤外線信号を受信する受信部23が設けられる。受信部23は本体制御部13に接続され、受信部23により受信された赤外線信号は、電気信号に変換される等して本体制御部13に入力される。本実施形態では、発信部22から受信部23に供給される操作信号は赤外線信号であるが、この方式に限定されない。発信部22からの操作信号としては、例えば、他の波長の電磁波を利用した信号や、超音波を利用した信号や、有線方式により送信される信号等であってもよい。
【0049】
リモコン装置14は、便器洗浄装置1の通常モードにおける各種処理(便器2の洗浄処理や、使用者の局部の洗浄処理や、使用者の局部の乾燥処理や、脱臭処理等)を行うための操作スイッチとして、複数のスイッチ24を有する。例えば、便器洗浄用のスイッチ24が使用者等によって操作された場合は、上述したように電磁弁11が開いて便器洗浄装置1が吐水状態となり、入水口16から便器2への洗浄水の吐水が行われる。
【0050】
リモコン装置14は、駆動電源として機能する電池27、電池27の電池残量を検知するための電池残量検知部28、複数のスイッチ24の操作信号を装置本体15に発信する発信部22及びリモコン制御部29等から構成される。本実施形態においては、使用者が複数のスイッチ24を操作することによって、リモコン制御部29は通常処理を行う操作信号(以下、便器関連機器操作信号という。)とともに、電池残量検知部28で検知した電池27の電池残量の情報に関する電池残量信号を発信部22から装置本体15の受信部23に発信する制御を行う。装置本体15の本体制御部13は、受信した電池残量信号を本体制御部13に設けた記憶部13a(例えば、RAMの所定の記憶領域)に記憶する。
【0051】
電池残量は、例えば、残量1〜10の10段階の数値情報(数字が小さいほど電池残量が少ない)として電池残量検知部28で認識される。電池残量に関する10段階の数値情報は、電池残量検知部28で電池残量信号に変換され、リモコン制御部29を経由して発信部22から発信される。装置本体15の本体制御部13は、受信部23で受信した当該電池残量信号は、電池残量に関する10段階の数値情報として記憶部13aに記憶する。
【0052】
本体制御部13は、操作入力部25が操作された際、記憶部13aに記憶された電池27の電池残量の情報に基づき、表示ランプ26の表示パターンを所定の表示パターンに変化させる。この時、表示ランプ26は電池の電池残量の低下を報知する報知部として機能する。詳細については後述する。
【0053】
リモコン制御部29は、データ通信用のバス等により互いに接続されるCPU(Central Processing Unit)やメモリや入出力インターフェイス等の各種機能部分を有する。リモコン制御部29は、スイッチ24や電池残量検知部28からの入力信号を受けるための入力インターフェイス、ならびに発信部22に対する信号を出力するための出力インターフェイスを有する。
【0054】
リモコン制御部29は制御プログラムを記憶する記憶部を有し、当該記憶部は、例えばCPUに接続されるROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等により構成される。リモコン制御部29が有するCPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムに従ってリモコン装置14を制御する制御部として機能する。
【0055】
上述したように、リモコン装置14は、使用者がスイッチ24を操作することによって、リモコン制御部29は通常処理を行う便器関連機器操作信号とともに、電池残量検知部28で検知した電池27の電池残量の情報に関する電池残量信号を発信部22から装置本体15の受信部23に発信する。そして、本体制御部13は受信した電池残量信号を本体制御部13に設けた記憶部13aに記憶する。
【0056】
[電池残量報知処理の実施例1]
以下、図3を参照しながら、記憶部13aに記憶された電池27の電池残量に関する情報に基づき、便器洗浄装置1のメンテナンス者に対して電池27の電池残量が低下していることを報知する電池残量報知処理の実施例について説明する。
【0057】
図示するように、便器洗浄装置1の本体制御部13は、通常モードにおいて、待機状態(ステップS1)でリモコン装置14より通常処理に関する様々な信号を受信して各種処理を実行する。この各種処理としては、上述した便器2の洗浄処理だけではなく、使用者の局部の洗浄処理、使用者の局部の乾燥処理及び脱臭処理等がある。これら各種処理は、従来の便器洗浄装置1が備える標準的な機能であるので説明は省略する。
【0058】
本体制御部13は、次に、操作入力部25が備えるリードスイッチがOnとなったか否かが判断される(ステップS2)。リードスイッチは、メンテナンス者が所有する磁石を用いて、操作入力部25に磁界を外部から加えることによりOnにすることができる。リードスイッチがOnとなっていない場合は、ステップS1の待機状態が継続する。リードスイッチがOnとなったことを契機として、装置本体15は特殊モードを開始する(ステップS3)。このステップS3の処理では、本体制御部13は、特殊モードが開始されたことを知らせる合図として、表示ランプ26を0.25秒周期で2秒間点滅させる。
【0059】
本体制御部13は、上記ステップS3の処理が終了すると、記憶部13aの所定の領域に記憶されている電池残量の情報を参照してリモコン装置14が備える電池27の電池残量を確認する(ステップS4)。本体制御部13は、ステップS4において十分な電池残量が有ると判断された場合(ステップS4、YES)、本体制御部13は、表示ランプ26を2秒周期で点滅する動作へと変化させる(ステップS5、第1表示パターン)。一方、ステップS4において十分な電池残量が無いと判断された場合(ステップS4、NO)、本体制御部13は、表示ランプ26の表示方法は変化せず、0.25秒周期で点滅する動作を継続する(ステップS6、第2表示パターン)。
【0060】
本実施例の電池残量報知処理では、特殊モードは10分間継続するように予め設定されている。本体制御部13は、特殊モードが継続する間、操作入力部25が備えるリードスイッチが再びOnとなったか否かを判断する(ステップS7)。本体制御部13は、リードスイッチがOnとなったと判断した場合(ステップS7、YES)、本体制御部13は、ステップS8へ処理を移す。
【0061】
本体制御部13は、リードスイッチがOnとなっていないと判断した場合(ステップS7、NO)は、特殊モード開始後10分経過したか否かを判断する(ステップS9)。本体制御部13は、特殊モード開始後10分経過していないと判断した場合(ステップS9、NO)、本体制御部13は、ステップS4へ処理を移し、上記ステップS4〜ステップS7の処理を繰り返し実行する。一方、特殊モード開始後10分経過したと判断した場合(ステップS9、YES)、本体制御部13は、ステップS8において、表示ランプ26を0.25秒周期で所定時間(例えば2秒間)点滅した後、消灯する。本体制御部13は、このステップS8の処理が終了すると電池残量報知処理を終了する。
【0062】
このように、本実施形態においては、特殊モード開始後、所定の継続時間(例えば、10分)経過するか、又は、メンテナンス者により操作入力部25が備えるリードスイッチが再びOnとされたかの何れかの条件が満たされるまで特殊モードが継続する。この間、メンテナンス者は、特殊モード中の表示ランプ26の表示が第2表示パターンであることを視認することにより、リモコン装置14の電池27の電池残量が低下していることを容易に認識することが可能となる。なお、予め設定された特殊モードの継続時間は10分間に限られず、適宜変更しても良い。
【0063】
[電池残量報知処理の他の実施例]
以下、図4を参照しながら、記憶部13aに記憶された電池27の電池残量に関する情報に基づき、便器洗浄装置1のメンテナンス者に対して電池27の電池残量が低下していることを報知する電池残量報知処理の他の実施例について説明する。
【0064】
図示するように、便器洗浄装置1の本体制御部13は、通常モードにおいて、待機状態(ステップS11)でリモコン装置14より通常処理に関する様々な信号を受信して各種処理を実行する。この各種処理としては、上述した便器2の洗浄処理だけではなく、使用者の局部の洗浄処理、使用者の局部の乾燥処理及び脱臭処理等がある。これら各種処理は、従来の便器洗浄装置1が備える標準的な機能であるので説明は省略する。
【0065】
本体制御部13は、次に、操作入力部25が備えるリードスイッチがOnとなったか否かを判断する(ステップS12)。リードスイッチは、メンテナンス者が所有する磁石を用いて、操作入力部25に磁界を外部から加えることによりOnにすることができる。リードスイッチがOnとなっていない場合は、ステップS11の待機状態が継続する。リードスイッチがOnとなったことを契機として、装置本体15は特殊モードを開始する(ステップS13)。このステップS13の処理では、本体制御部13は、特殊モードが開始されたことを知らせる合図として、表示ランプ26を点灯状態とする。
【0066】
本体制御部13は、上記ステップS3の処理が終了すると、記憶部13aの所定の領域に記憶されている電池残量の情報を参照してリモコン装置14が備える電池27の電池残量を確認する(ステップS14)。本体制御部13は、ステップS14において十分な電池残量が有ると判断された場合(ステップS14、YES)、本体制御部13は、表示ランプ26の点灯表示を継続する(ステップS15、第1表示パターン)。一方、ステップS14において十分な電池残量が無いと判断された場合(ステップS14、NO)、本体制御部13は、表示ランプ26を0.25秒周期で点滅する表示動作にさせ(ステップS16、第2表示パターン)、メンテナンス者に対して電池27の電池残量が低下していることを報知する。
【0067】
本実施例の電池残量報知処理では、特殊モードは10分間継続するように予め設定されている。本体制御部13は、特殊モードが継続する間、操作入力部25が備えるリードスイッチが再びOnとなったか否かを判断する(ステップS17)。本体制御部13は、リードスイッチがOnとなったと判断した場合(ステップS17、YES)、本体制御部13は、ステップS18へ処理を移す。
【0068】
本体制御部13は、リードスイッチがOnとなっていないと判断した場合(ステップS17、NO)は、特殊モード開始後10分経過したか否かを判断する(ステップS19)。本体制御部13は、特殊モード開始後10分経過していないと判断した場合(ステップS19、NO)、本体制御部13は、ステップS14へ処理を移し、上記ステップS14〜ステップS17の処理を繰り返し実行する。一方、特殊モード開始後10分経過したと判断した場合(ステップS19、YES)、本体制御部13は、ステップS18において、表示ランプ26を消灯する。本体制御部13は、このステップS18の処理が終了すると電池残量報知処理を終了する。
【0069】
このように、本実施形態においては、特殊モード開始後、所定の継続時間(例えば、10分)経過するか、又は、メンテナンス者により操作入力部25が備えるリードスイッチが再びOnとされたかの何れかの条件が満たされるまで特殊モードが継続する。この間、メンテナンス者は、特殊モード中の表示ランプ26の表示が第2表示パターンであることを視認することにより、リモコン装置14の電池27の電池残量が低下していることを容易に認識することが可能となる。なお、予め設定された特殊モードの継続時間は10分間に限られず、適宜変更しても良い。
【0070】
電池残量の情報は、例えば、残量1〜10の10段階の数値情報(数字が小さいほど電池残量が少ない)として記憶部13aに記憶されている。ここで、例えば、電池残量が低下しているか否かを判断する基準値を残量3と設定した場合を考える。ステップS4において、本体制御部13は、記憶部13aに記憶された電池残量の情報(つまり、電池残量に関する数値情報)に基づき認識した電池残量が残量3を超えている場合は、電池残量は十分であると判断する。一方、ステップS4において、本体制御部13は、記憶部13aに記憶された電池残量に関する数値情報に基づき認識した電池残量が残量3以下である場合は、電池残量が低下していると判断する。なお、電池残量が低下しているか否かを判断するための基準値は、適宜変更することが可能である。
【0071】
上述した各実施例によれば、メンテナンス者による所定の操作(操作入力部25が備えるリードスイッチをOnとする操作)によって初めてリモコン装置14の電池残量が少なくなったことを報知することができる。つまり、通常の使用状態においてリモコン装置14の電池残量の低下を報知しないので、使用者による便器洗浄装置1の使い勝手を損なうことがない。
【0072】
また、従来、メンテナンス者が普通に使用する特殊モードとするだけで、特別な操作することなく電池残量の低下を把握することが可能となる。
【0073】
更に、装置本体15に電池残量を低下していることを報知するための専用の表示部を設けることなく、従来、メンテナンス者に便器洗浄装置1が特殊モードであることを知らせるために使用されている表示ランプ26を兼用することができる。また、リモコン装置14に電池残量を表示する表示部を設ける必要がなくなり、リモコン装置14をシンプルにすることができる。
【0074】
なお、表示ランプ26の第1表示パターンや第2表示パターンは上記2つの実施例で述べた表示方法に限定されず、メンテナンス者が違いを認識できる表示パターンであれば良い。例えば、点滅の周期は0.25秒に限られず、適宜、長くしたり短くしたりすることが可能である。点滅の周期を変更するためには、表示ランプ26の点灯から次の点灯までの期間を変更すればよく、その際に、点灯の時間も合わせて変更してもよい。また、消灯時間が一定で点灯時間が変化するようにしてもよい。
【0075】
また、電池残量情報に基づき認識した電池残量の数値の違いによって、特殊モードにおける表示ランプ26の表示パターンを異ならせても良い。例えば、電池残量の数値が小さいほど、表示ランプ26の点滅周期を短くしたり、消灯時間を一定として点灯時間を短くしても良い。このような設定とすることにより、表示ランプ26の点滅周期が短い、又は点灯時間が短いほど、電池残量がより少ないことを容易に認識することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 便器洗浄装置
2 便器
11 電磁弁(洗浄弁)
13 本体制御部
13a 記憶部
14 リモコン装置
15 装置本体
22 発信部
23 受信部
25 操作入力部
26 表示ランプ(報知部)
27 電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器に吐水される洗浄水の供給通路を開閉する洗浄弁および該洗浄弁の開閉動作を制御する本体制御部を有する装置本体と、該本体制御部に前記洗浄弁の開閉動作を制御するための操作信号を供給する駆動電源を電池としたリモコン装置と、を備えた便器洗浄装置であって、
前記リモコン装置は、便器関連機器操作信号とともに、前記電池の電池残量を示す電池残量信号を発信する発信部を有し、
前記装置本体は、前記発信部から発信される前記電池残量信号を受信する受信部と、該受信部で受信した前記電池残量信号に基づく電池残量情報を記憶する記憶部と、所定の操作の入力を受けて前記本体制御部に入力信号を送信する操作入力部と、前記電池残量情報に基づいて前記電池の電池残量の低下を報知する報知部と、を有し、
前記本体制御部は、前記操作入力部が前記所定の操作の入力を受けた場合において、前記記憶部に記憶された前記電池残量情報に基づき認識した前記電池残量が所定の値以下である場合に、前記報知部を作動させて前記電池の電池残量の低下を報知することを特徴とする便器洗浄装置。
【請求項2】
前記本体制御部は、前記操作入力部が受ける前記所定の操作の入力に基づいて、前記洗浄弁の駆動が可能な通常モードと前記洗浄弁の駆動を禁止する特殊モードとを切り替え制御可能に構成するとともに、
前記操作入力により前記洗浄弁の前記特殊モードに切り換えられた際に、前記記憶部に記憶された前記電池残量情報に基づき認識した前記電池残量が所定の値以下である場合に、前記電池の電池残量の低下を報知することを特徴とする請求項1記載の便器洗浄装置。
【請求項3】
前記報知部は表示ランプで構成するとともに、
前記特殊モードの状態において、前記表示ランプは、
前記記憶部に記憶された前記電池残量情報に基づき認識した前記電池残量が前記所定の値を超えている場合は第1表示パターンで表示し、
前記記憶部に記憶された前記電池残量情報に基づき認識した前記電池残量が前記所定の値以下である場合は前記第1表示パターンの表示とは異なる第2表示パターンで表示する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の便器洗浄装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−72220(P2013−72220A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212290(P2011−212290)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】