説明

便座装置

【課題】高速昇温する便座ヒータを備えた暖房便座において、温度過昇という異常状態に迅速に確実にヒータへの通電を停止して、電気便座の機能を安全に停止する便座装置を提供する。
【解決手段】着座面を有する便座と、便座の着座面の裏面側に設けられる発熱部と、発熱部を駆動するヒータ駆動部と、ヒータ駆動部の駆動状態を検知するヒータ駆動検知部と、交流電圧を検知する交流電圧検知部と、交流電圧検知部の出力と、ヒータ駆動検知部の出力から、ヒータ駆動部の異常および、発熱部の断線を検知する制御部と、制御部からの出力により異常表示を行う表示部と、制御部の出力により、発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断する遮断部とを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置の分野においては、人体に不快感を与えないようにするために、例えば、洗浄に用いる洗浄水を適切な温度に調整する加熱装置や人体との接触部の温度を適切な温度に調整する便座装置等様々な機能を有する装置が案出されている。なかでも、便座の着座部の暖房については、従来の保温暖房とは異なる即熱タイプの暖房便座にあっては発熱体の出力が1KW以上とこれまでのものに比し格段に高いところから、それまでの温度制御の方式とは異なる方式で便座温度の異常を検知することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような構成において、便座の着座部温度を測定する複数の温度センサーを有し、便座の複数部位の温度を検知して、所定温度以上のばらつきを検出して便座加熱するヒータへの電力供給を即座に停止するようになっていた。
【特許文献1】特開2007−75599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような従来の衛生洗浄装置においては、便座の着座部温度を測定することで異常を検知して、便座ヒータへの電力供給を停止するようになっていたが、このような熱容量の大きな便座ヒータを備え、熱容量の小さい便座であり暖房昇温速度の早い構成なので、温度過昇が生じる状態を出来るだけ迅速に検知し確実な電力供給停止制御をするための構成をさらに改善する余地があった。
【0005】
本発明の目的は、、即熱タイプの暖房便座の着座部温度の温度過昇時に、確実で迅速で安全に停止し、衛生洗浄装置としての使い勝手を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、係る便座装置は、着座面を有する便座と、前記便座の前記着座面の裏面側に設けられ、交流電源の電力供給により発熱する発熱部と、前記便座の温度を測定する温度測定部と、前記温度測定部の出力から便座温度の過昇を検知する過昇検知部と、前記過昇検知部の出力により前記発熱部への交流電源の両極を遮断する遮断部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
これにより、発熱部が異常温度上昇すると、発熱部へ供給される交流電流の両極が遮断され発熱部への通電を迅速に停止するので、過剰な便座温度の上昇を抑制し、万が一、発熱部の絶縁が破壊されていても便座を安全な状態に保つ。
【発明の効果】
【0008】
本発明の便座装置は、便座温度の異常上昇が発生した時に、迅速で確実に便座ヒータへの通電を停止し、安全で、使い勝手のよい便座装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明に係る便座装置は、着座面を有する便座と、前記便座の前記着座面の裏面側に設けられ、交流電源の電力供給により発熱する発熱部と、前記便座の温度を測定する温度測定部と、前記温度測定部の出力から便座温度の過昇を検知する過昇検知部と、前記過
昇検知部の出力により前記発熱部への交流電源の両極を遮断する遮断部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
これにより、発熱部が異常温度上昇すると、発熱部へ供給される交流電流の両極が遮断され発熱部への通電を迅速に停止するので、過剰な便座温度の上昇を抑制し、万が一、発熱部の絶縁が破壊されていてもヒータへの電源部への回路を遮断するので便座を安全な状態に保つことができる。
【0011】
第2の発明は、さらに、遮断部の発熱部側に第1の交流電圧検知部を儲け、前記第1の交流電圧検知部の出力から遮断部の動作を判定する制御部とを備えたものである。
【0012】
これにより、第1の交流電流検知部が発熱部への電流遮断状態を判断することができる。
【0013】
第3の発明は、さらに、遮断部の交流電源部側に第2の交流電圧検知部を設け、制御部は、第1の交流電圧検知部と前記第2の交流電圧検知部の出力から前記遮断部の動作を判定するものである。
【0014】
これにより、第1の交流電圧検知部と第2の交流電圧検知部の出力から、遮断部の作動により発熱部の両極が遮断されていることを判定することができる。
【0015】
第4の発明は、さらに、制御部は、第1の交流電圧検知部と第2の交流電圧検知部と温度測定部の出力から前記遮断部の作動を判定する。
【0016】
これにより、異常による遮断部の作動か、交流電源が遮断された(電源コンセントが抜かれた)のかを判定する。
【0017】
第5の発明に係る便座装置は、着座面を有する便座と、前記便座の前記着座面の裏面側に設けられる発熱部と、前記発熱部を駆動するヒータ駆動部と、前記ヒータ駆動部の駆動状態を検知するヒータ駆動検知部と、交流電圧を検知する交流電圧検知部と、前記ヒータ駆動検知部の出力と、前記前記交流電圧検知部の出力から、ヒータ駆動部の異常および、発熱部の断線を検知する制御部を備え、前記制御部はヒータ駆動部の異常および、発熱部の断線を検知すると発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断する遮断部とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
これによりヒータ駆動検知部の出力と、前記前記交流電圧検知部の出力から、ヒータ駆動部の異常および発熱部の断線を検知し、発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断するものであり、発熱体の通電停止を両極遮断することで確実に行い、便座温度の測定を行わずとも異常検知して温度過昇を抑制することができる。
【0019】
第6の発明は、さらに、温度測定部と、前記温度測定部の出力から便座温度の過昇を検知する過昇検知部とを備え、遮断部は、前記温度測定部の出力から便座の温度が過昇したことを検知すると、遮断部により発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断するものである。
【0020】
これにより、温度測定部の出力をうけて遮断部により発熱体への交流電源の両極遮断による便座温度過昇の抑制を行う。このとき、制御部を介さず通電遮断を行う構成であるので、ヒータ駆動部が故障したり制御部がノイズにより異常動作してしまう場合や故障した場合であっても確実に発熱体への通電停止が可能となる。
【0021】
第7の発明は、さらに発熱部の絶縁破壊を検知する絶縁破壊検知部を備え、前記絶縁破壊検知部で絶縁不良や絶縁破壊を検知すると、その信号をうけて遮断部は発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断するものである。
【0022】
これにより、発熱部の絶縁破壊を検知して、遮断部により発熱体への交流電源の両極遮断による便座温度過昇の抑制を行う。このとき、制御部を介さず通電遮断を行う構成であるので、発熱部の断線が生じ、例えば急速昇温のための大熱容量のヒータを発熱部に備え、さらに便座を熱容量が小さく熱伝導率のよい金属便座を用いた場合、ヒータが断線するとその局所発熱が生じて絶縁破壊され、断面が金属便座に接触する可能性などもある。このような場合に制御部がノイズにより異常動作してしまう場合や故障した場合であっても制御部を介さずに発熱部への通電遮断を確実に行うことが出来る。
【0023】
さらに、第8の発明は、便座装置が漏電した場合に作動する漏漏電検知部を備え、遮断部は、前記漏電検知部で漏電を検知すると発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断するものである。
【0024】
これにより便座装置が漏電した場合に作動する漏電遮断回路と同じ遮断部とすることで、別に漏電遮断回路を備えることなく漏電遮断機能が追加された便座装置が実現できる。第9の発明は、さらに、異常を表示する表示部を備え、制御部で判定した異常に基づいて表示を行う。
【0025】
これにより、遮断部からの通電遮断の動作が行われるのと並行して、使用者に便座がどのような異常であるかを報知することができる。
【0026】
(a)便座装置の構成
図1は、便座装置100の構成を示す模式図である。便座装置100は、本体部200、便座部400を備える。
【0027】
図1に示すように、本体部200は、例えばマイクロコンピュータからなる制御部90、便座の温度を測定する温度測定部401、便座の過昇を検知する過昇検知部405、便座ヒータを駆動するトライアックを有するヒータ駆動部402、ヒータ駆動部の状態を検知し、検知した状態に応じて制御部90へ信号を出力するヒータ駆動検知部407、便座の絶縁破壊を検知する絶縁破壊検知部403、便座ヒータへの電源供給を両極から遮断する遮断部である遮断回路406、設定や制御部90が判定して異常状態に応じて使用者へ報知する表示を行う表示部514、使用者が便座の設定等を変更時に操作する操作部515、制御部等の回路のために、交流電源から直流電圧を生成する絶縁型の直流電源部408、便座装置の漏電を検出する零相変流器(ZCT)409、ZCTの出力に応じて漏電を検出し、両切り接点を切り離す漏電検知部510、リレーなどからなる両切り接点511、両切り接点の便座ヒータ側に配置された交流電圧を検出する交流電圧検出回路A512、両切り接点511の商用電源404側に配置された交流電圧検出回路B513を含む。
【0028】
また、便座部400は便座ヒータ450およびサーミスタ401aを備える。温度測定部401は、サーミスタ401aから出力される温度信号に基づいて、便座温度を電圧へ変換し制御部90へ入力する。
【0029】
制御部90は、あらかじめ設定され記憶した便座設定温度や、操作部515からの入力に応じて、通電率切替信号をヒータ駆動部402へ入力したり、便座設定温度等を表示部514に表示したりする。ヒータ駆動部402は通電率切替信号に応じて、商用電源404からの電流を制御して、便座ヒータ450への通電を制御する。図2は便座400部の
分解斜視図である。
【0030】
図2に示すように、便座部400は、主としてアルミニウムにより形成された略楕円形状の上部便座ケーシング410の内面側に、略馬蹄形状の便座ヒータ450を貼り付け、さらにサーミスタ401aを貼り付けた構造であり、合成樹脂により形成された略楕円形状の下部便座ケーシング420を備える。
【0031】
図3は、便座ケーシング410に便座ヒータ450を貼り付け内側から見た図であり、図4(a)は図3のA−A’での断面図であり、(b)はその一部拡大図、図5は図3のB−B’での断面図である。
【0032】
以下、着座した使用者から見て前方側を便座部400の前部とし、着座した使用者から見て後方側を便座部400の後部とする。
【0033】
図2および図3に示すように、便座ヒータ450は、前部の一部が切り取られた略馬蹄状に形成される。なお、便座ヒータ450は、略楕円形状を有してもよい。便座ヒータ450は、例えばアルミニウムからなる金属箔451,453の間に線状ヒータ460を挟み込んだ構成である。
【0034】
線状ヒータ460は、上部便座ケーシング410の形状に合わせて蛇行形状に配設される。線状ヒータ460の間隔は5mm程度である。
【0035】
線状ヒータ460のヒータ始端部460aおよびヒータ終端部460bは、便座部400の後部の一方側から引き出されるリード線470にそれぞれ接続される。
【0036】
さらに、図3に示すように、蛇行形状の線状ヒータ460の経路中に熱応力緩衝部となる複数の折曲部が設けられる。
【0037】
さらに、図4に示すように、上部便座ケーシング410は、例えば厚さ1mmのアルミニウム板413により形成される。アルミニウム板413の上面には、表面化粧層411が形成される。また、アルミニウム板413の下面には、塗装膜414が形成される。塗装膜414は、例えば膜厚40μmおよび150℃の耐熱性を有するポリエステル粉体塗装膜であり、電気用品技術基準である1000Vで1分間以上の電気絶縁耐圧性能を十分確保することができる。
【0038】
なお、アルミニウム板413の代わりに、銅板、ステンレス板、アルミニウムめっき鋼板および亜鉛アルミニウムめっき鋼板のうちいずれかまたは複数を用いてもよい。
【0039】
塗装膜414の下面に粘着層452aを介して例えばアルミニウムからなる金属箔451が貼着される。金属箔451の膜厚は、例えば50μmである。金属箔451はPET層495a25μm、アルミ箔層451a25μmからなりPET層451aで強度を増す構造としている。
【0040】
線状ヒータ460は、断面円形の発熱線463a、エナメル層463bおよび絶縁被覆層462により構成される。断面円形の発熱線463aの外周面がエナメル層463bおよび絶縁被覆層462で順に被覆される。発熱線463aおよびエナメル層463bによりエナメル線463が構成される。
【0041】
発熱線463aは、例えば0.16〜0.25mmの直径を有し、銅または銅合金からなる。本例では、発熱線463aとして、直径0.176mmの4%Ag−Cu合金から
なる高抗張力型線状ヒータが用いられる。抵抗値は0.833Ω/mである。
【0042】
エナメル層463bは、例えば180〜300℃の耐熱性を有するポリエステルイミド(PEI)からなる。エナメル層463bの膜厚は、20μm以下であり、本例では12〜13μmである。また、エナメル層463bの材料として、ポリイミド(PI)またはポリアミドイミド(PAI)を用いてもよい。
【0043】
絶縁被覆層462は、例えば260℃の耐熱性を有するパーフロロアルコキシ混合物(以下PFAと称する)等のフッ素樹脂からなる。絶縁被覆層462の厚みは、例えば0.1〜0.15mmである。PFAからなる絶縁被覆層462の形成は、押出し加工により行うことができる。 なお、絶縁被覆層462の材料として、ポリイミド(PI)またはポリアミドイミド(PAI)を用いてもよい。
【0044】
線状ヒータ460の外径は、例えば0.46〜0.50mmである。線状ヒータ460の電力密度は、例えば0.95W/cm2である。
【0045】
線状ヒータ460は、粘着層452bおよび例えばアルミニウムからなる金属箔453で覆うように金属箔451に取り付けられる。金属箔453の膜厚は、例えば50μmである。金属箔453はPET層495b25μm、453aアルミ箔層25μmからなりPET層495bで強度を増す構造としている。
【0046】
また、金属箔453と金属箔451を貼り付けた端面全周をコーティング材490でコーティングすることで、便座の内面側はPET層495bとコーティング材で充電部を覆うことができ、便座内部に水が入った場合でも、漏電等が起こらない構造となる。
【0047】
図5において絶縁破壊検知リード線476の端には接続端子477が接続され、金属箔451と453の間に挟まれて固定されている。接続端子477は金属製で451のアルミ層に接触しており導通がある。
【0048】
(b) ヒータ駆動検知部の構成および異常検知方法
(b)−1.便座ヒータ制御方法
図6は図1の便座装置100の制御に関連する各ブロックの詳細な構成を表している。ヒータ駆動部402は導通信号が出力されると、次のゼロクロス点まで導通を保持する素子であるトライアックから構成され、交流電圧検出回路A512は交流電圧のゼロクロスに同期した信号を出力する。制御部90より便座ヒータ450の制御信号が出力されると、線状ヒータ460はトライアックを介してスイッチング制御され、交流電源404から交流電圧が印加される。
【0049】
図7は本発明の実施の形態における暖房便座制御におけるヒータ駆動部402のトライアックの制御パルスと便座ヒータ450の印加電圧波形の関係を示すタイムチャートである。便座ヒータ450の通電は、ゼロクロス信号を受けて交流電圧を全区間通電する(1)全波制御と、半区間通電する(2)半波制御、ゼロクロス信号から一定時間遅れて交流電圧の一部を通電する(3)位相制御の3つの制御方法で行う。各制御時の便座ヒータ印加電圧波形の斜線で示した部分が各制御状態での電圧が印加されている部分である。(1)全波制御および(2)半波制御においては、交流電圧のゼロクロス点でトライアックへのゲートパルスが1個出力されると便座ヒータ450へは次のゼロ点までの半サイクル電圧が印加される。パルスが印加されないと、便座ヒータ450には電圧が印加されない。(3)位相制御において、ゲートパルスはゼロクロス点より遅れて出力され、交流電圧はゲートパルス出力から次のゼロ点までの一部が印加される。ここでパルスが電圧の最大値を過ぎてから出力されると、低い電圧が印加され、また印加時間も短くなる。
【0050】
(1)全波制御および(2)半波制御は、便座ヒータ450への供給電力量が多いので急速に便座を加熱する場合に適した制御方法であり、(3)位相制御は電圧の印加時間も短いことから、供給電力を多量に要さないような状態、つまりは便座の温度が目標温度の近辺にあり、便座温度を保温状態に保つ場合に適した制御方法である。
【0051】
これらの制御方法を用いて、本実施例の便座装置では使用者が入室したことを検知する人体検知センサ(図示せず)を備えて、この人体検知センサにて使用者の入室を検知すると便座ヒータ450への供給電力量が多い(1)全波制御および(2)半波制御により急速に便座を加熱する。そして、適温まで加熱すると、または使用者が着座すると急速加熱でなく(3)位相制御にて着座部温度を適温までなだらかに昇温させるか、または、適温で保温する。
【0052】
(b)−2.ヒータ駆動検知部構成
図8は便座ヒータ各制御状態におけるヒータ駆動検知部407の出力信号を示したものである。図7と同様に、斜線で示した部分が便座ヒータ450への電圧印加を示している。ヒータ駆動検知部407は、ヒータ駆動部402のトライアックの両端に接続され、トライアックの導通状態を直流電源の信号に変換し、制御部90へ出力する。図中の実線は、便座の各制御状態でのヒータ駆動検知部407の出力信号である。図8の左側は、トライアックと便座ヒータ450が正常時の波形、中央はトライアック短絡故障および便座ヒータ断線故障時の波形、右側はトライアック開放故障時の波形である。各段は、それぞれの便座ヒータ450の制御状態を示す。
【0053】
各段の図から分かるように、正常時と波形が明らかに異なる場合のみ異常検知を行う。トライアック短絡故障および便座ヒータ断線故障検知は、便座ヒータ450の非通電時と位相制御時に行う。トライアック開放故障検知は、全波制御時に行う。半波制御時には印加される電圧の正負により正常時の出力が異なるため、異常検知は行わない。
【0054】
(b)−3.トライアック短絡故障および便座ヒータ断線故障検知方法
図9(a)はトライアック短絡故障および便座ヒータ断線故障検知方法の詳細を説明を図示したものである。(b)には本実施の形態で設定した各周波数でのレベル検出タイミングを示した。制御部90によりヒータ駆動検知部407の出力信号の入力を行う。図9(a)で示すように、ゼロクロス信号からT1、T2、T3時間(半波1回分の時間内で設定する)経過後にヒータ駆動検知部407の出力信号のレベルを検出し、T1、T2、T3のそれぞれの時間経過時のレベル検出値が3回とも一致した場合、半波1回分の出力信号のレベルの入力確定値とする。このように異なるタイミングで3回レベル検出を行っているのは、ノイズが交流電圧に対して周期的に発生した場合の誤判定防止のためである。
【0055】
ここでは3回としたが、これに限るものでなく、複数行うことが望ましい。T1、T2、T3の値を50Hzと60Hzとで異なった値に設定することで、どちらの場合においても、ヒータ駆動検知部407の出力信号の過渡的な状態を避け、安定した状態のレベル検出を行うことができる。
【0056】
そして、半波2回分のレベル確定値を1組として全波の確定値とする。上部の正常時はHLまたはLHの組み合わせの連続であるので、あるサンプリング時間内で一定割合以上、LLまたはHHの組み合わせがあった場合、異常と判定する。判定は1組確定毎に最古の確定値を捨てる移動判定方式で行う。判定周期は交流1サイクル毎となる。
【0057】
本実施例では、60組中70%の42組以上の場合、異常と判定している。60Hzの
場合、異常発生から異常確定まで最短で0.7秒(42サイクル)となる。このようにノイズに強くかつ早く異常確定することができる。
【0058】
制御部90にてトライアック短絡故障および便座ヒータ断線故障が確定すると、制御部90により表示部514は所定の異常表示を行う。また制御部90は遮断回路406を作動させ、便座ヒータ460へ供給される交流電源の両極を遮断する。
【0059】
トライアックが短絡故障すると5460への通電が止まらなくなり便座の温度が過昇する。そのため過昇検知部405と併用するとさらに安全性が高まる。過昇検知部405は制御部90を介さずに遮断回路406により便zぁヒータ450の通電遮断を行う。よって制御部90と過昇検知部405のどちらか一方が故障した場合でも、確実に便座ヒータ460への通電を停止させることができる。また故障していない場合でも、どちらか早く異常確定した方にて停止させることができる。またノイズによる誤判定防止のため、制御部90での異常確定時間を十分長くとって、異常表示のみを行い、過昇検知部405にて便座ヒータ450を停止させることも可能である。
【0060】
また同様に、便座ヒータ450の線状ヒータ460のが断線すると、局所発熱し、これにより局部的な異常温度上昇が生じ、絶縁が破壊される。すると、洗浄ヒータ460の断面が便座の金属部に接触して絶縁が破壊される場合がある。そのため絶縁破壊検知部403と併用するとさらに安全性が高まる。絶縁破壊検知部403は制御部を介さずに遮断回路40により便座ヒータ450への通電を遮断するので、制御部90と絶縁破壊検知部403のどちらか一方が故障した場合でも、確実に便座ヒータ460への通電を停止させることができる。また故障していない場合でも、どちらか早く異常確定した方にて停止させることができる。またノイズによる誤判定防止のため、制御部90での異常確定時間を十分長くとって、異常表示のみを行い、絶縁破壊検知部403にて便座ヒータ450を停止させることも可能である。
【0061】
(b)−4.トライアック開放故障検知方法
図10はトライアック開放故障検知方法の詳細を示したものである。ヒータ駆動検知部407の出力信号のレベル検出方法およびレベル確定方法は、前述のトライアック短絡故障および便座ヒータ断線故障検知方法と同様である。
【0062】
半波2回分のレベル確定値を1組とし、正常時はLLの組み合わせの連続であるので、あるサンプリング時間内で一定割合以上、HLまたはLHの組み合わせがあった場合、異常と判定する。判定は1組確定毎に最古の確定値を捨てる移動判定方式で行う。判定周期は交流1サイクル毎となる。
【0063】
本実施例では、60組中70%の42組以上の場合、異常と判定している。60Hzの場合、異常発生から異常確定まで最短で0.7秒(42サイクル)となる。
【0064】
トライアック開放故障が確定すると、制御部90により表示部514は所定の異常表示を行う。トライアック開放故障の場合、便座ヒータ460は通電すべき場合に通電されなくなるため便座は温まらないが、便座の過昇や絶縁破壊等の不安全はない。そのため制御部90は、遮断回路406を作動させず、交流電源の両極を遮断しない。所定の異常表示のみ行う。よって使用者は便座に着座して人体洗浄、乾燥、脱臭等の、便座暖房以外の各種機能を使用することが可能である。
【0065】
(c) 各安全回路の構成
(c)−1.絶縁破壊検知回路
図6に示すように、絶縁破壊検知部403は交流電源404から、両切り接点511、
零相変流器(ZCT)409を経由した両極に接続され、その内部では両極は耐圧が600V程度の整流用ダイオード492のアノード側に接続され、これらのダイオードのカソード側は電流制限用の抵抗493aと493bを介して接続され抵抗の接続点はダーリントンタイプフォトカプラ494のLEDのアノード側に接続される。そしてこれLEDのカソード側は便座400の絶縁破壊検知リード線476へ接続されている。整流用ダイオード2つを介して接続されることより、交流電源404のどちら側からか便座の絶縁が破壊した場合に検知線476へ電流がながれる。これは、線状ヒータ460のどの部分で絶縁が破壊されても、交流のどちらかの極から必ず検知電流が流れるようにするためである。
【0066】
便座ヒータ450の線状ヒータ460の絶縁層である463aおよび462の絶縁が、経年変化や、局所発熱等により、便座ヒータ450のどこかで破壊した場合に、便座ヒータと検知線が導通すると、検知電流がながれ、フォトカプラ494がオンする。フォトカプラ494の出力はエミッタ設置されたPNPのトランジスタのベースに入力され、このPNPのトランジスタはオンし、このコレクタ出力は電源電圧になる。すると、このコレクタに抵抗を介して接続された遮断回路406内のラッチ回路を構成するNPNトランジスタ1およびNPNトランジスタ1がオンして、NPNトランジスタ1のベース電圧は電源電圧にラッチされる。そして、遮断回路406のNPN出力段トランジスタ1がオンして、定電圧源からZCTを介してNPN出力段トランジスタ1へ電流が流れる。すると、ZCTを通る電線の2本の間に漏電が起きた場合と同様にアンバランスが発生し、ZCTの出力に電圧が発生し、漏電検知部510が両切り接点511を遮断する。すると、便座ヒータ460への通電は停止する。
【0067】
もし、絶縁破壊したまま使用されてしまうと、便座の紛体塗装の絶縁層や便座表面の絶縁層まで破壊し、便座が充電部となってしまう恐れがあるが、その前に早期に便座ヒータ460への通電を停止する。
【0068】
さらに、線状ヒータ460の絶縁層ではなく、便座内側の塗装膜414の絶縁が経年変化や外力により破壊した場合に、図6のように絶縁破壊検知電流は交流電源404からダイオード492、制限抵抗493aもしくは限抵抗493b、フォトカプラ494のLED、絶縁破壊検知リード線476、金属箔451、便座410へと流れ、便座410がアース接続されている場合はアース線を介してアースへ流れ、アースされていない場合は、便座表面に接触した人や、水路を介してアースへ流れる。この場合もフォトカプラ494の出力によってリレー回路が働き、電流が流れ続けることなく安全に停止することができる。便座表面が充電部となりえる場合でも、制限抵抗493a、493bを200kΩ以上することにより、電流値を危険でない範囲0.5mA以下へ制限することができる。図中、制限抵抗はダイオード492とフォトカプラ494の間にあるが、絶縁破壊検知リード線476の途中にあっても良い。
【0069】
さらにNPN出力段トランジスタ2の出力は制御部90へ入力され制御部は遮断回路が動作したことを表示部514に表示し、使用者は便座装置の異常を知ることができる。また、電流制限用の抵抗493a、493bは線状ヒータ460の抵抗値が非常に小さいため絶縁破壊時に線状ヒータ460を流れる電流がそのままフォトカプラ464のLEDに流れることでフォトカプラ494が壊れることを防ぐためのもので10kΩ以上の値である。また、フォトカプラ494のLEDに並列に1kΩ程度の保護抵抗を接続しても同様の効果がある。また、2つのダイオード492の間に制限抵抗493a、493bがあることで、ダイオード492の1つがショート故障した場合でも、絶縁破壊検知部403で大電流が流れない用になっている。ここで、図6では2つのダイオード492とフォトカプラ494のLEDの極性を交流電源側をアノードとしたが、交流電源側へ電流が流れるように交流電源側をカソード側を接続してもよい。
【0070】
PNPのトランジスタのコレクタ出力に接続されたRCの時定数を3秒以上とすることにより、電気便座の絶縁耐圧試験の条件で1200Vを3秒間印加する試験で、ダイオード492の耐圧を超えた電圧が印加されるとダイオード492にアバランシシェが発生し、ダイオード492に逆電流が流れることで便座ヒータ=検知線間の絶縁が破壊しなくても検知電流が流れ、フォトカプラ494がオンしても、3秒間は遮断動作しないため、絶縁破壊検知回路403が誤動作しなくなる。さらに、時定数を1分以上に延ばせば、1000Vで1分間の電圧印加する絶縁耐圧試験でも誤動作しなくなる。また、フォトカプラのLEDと並列にダイオードを接続することで、LEDにかかる逆電圧をダイオードのVfに軽減でき、フォトカプラのLEDが破壊することはない。
【0071】
(c)−2.過昇検知回路
つぎに、過昇検知回路について、説明する。便座温度の変化によって便座内面に貼り付けたサーミスタ401aの抵抗値が変化する。その抵抗値の変化を定電圧源と抵抗を備えた温度測定部401により、電圧信号へ変換する。変換された信号電圧、過昇検知部405のコンパレータに入力される。コンパレータの他方の入力には、47℃相当に基準電圧が入力される。温度測定部401からの信号電圧が基準電圧を下回った場合に、過昇検知部405から信号が出力される。
【0072】
過昇検知部405から出力された信号は遮断回路406へ入力される。遮断回路406はトランジスタを2個組み合わせたラッチ回路を構成しており、一瞬でも過昇検知部405の出力が切り替わったことをラッチして便座装置の電源が切れるまで保持する。
そして、遮断回路406のNPN出力段トランジスタ1がオンして、定電圧源からZCTを介してNPN出力段トランジスタ1へ電流が流れる。すると、ZCTを通る電線の2本の間に漏電が起きた場合と同様にアンバランスが発生し、ZCTの出力に電圧が発生し、漏電検知部510が両切り接点511を遮断する。すると、便座ヒータ460への通電は停止する。
【0073】
(c)−3.漏電検知回路
つぎに漏電検知回路について説明する。ZCT409は通過する交流電流の差を増幅して電圧として出力し、漏電検知部510はZCTの出力が閾値をこえると両切りの接点411をオフする。さらに、操作部515に漏電検知回路のテストスイッチがあり、テストスイッチが押されると、制御部90は遮断回路406に電圧出力をする。また、ヒータ駆動検知回路407と交流電圧検出回路A512の出力により制御部90がヒータ駆動部402の異常および便座ヒータ460の断線を検知した場合も、同様に遮断回路406に電圧出力をする。
【0074】
遮断回路406はトランジスタを2個組み合わせたラッチ回路を構成しており、一瞬でも過昇検知部405の出力が切り替わったことをラッチして便座装置の電源が切れるまで保持する。
【0075】
そして、遮断回路406のNPN出力段トランジスタ1がオンして、定電圧源からZCTを介してNPN出力段トランジスタ1へ電流が流れる。すると、ZCTを通る電線の2本の間に漏電が起きた場合と同様にアンバランスが発生し、ZCTの出力に電圧が発生し、漏電検知部510が両切り接点511を遮断する。
【0076】
(c)−4.安全回路の表示
制御部90は絶縁破壊検知回路、過昇検知回路、漏電検知回路が動作したときに使用者に対してどのような異常かを表示部514に表示する。制御部90がどの安全回路が動作したかを判定するために、双方向フォトカプラを備えた交流電圧検出回路A512と絶縁
型のフォトカプラとそのLEDと並列にLEDを極性が逆にダイオードを接続した交流電圧検出回路B413、遮断回路406の出力、温度測定部401の出力が制御部に入力される。
【0077】
交流電圧検出回路1(412)と交流電圧検出回路B513の出力は両切り接点511がオンの時に図11(1)、交流電源から電気便座が切り離された時に図11(2)、両切り接点511がオフの時図11(3)のように変化する。
【0078】
この変化によって、制御部は両切り接点511がオフしていることを判定し安全回路が動作したと判定する。次に、どの安全回路が働いているかについては、次のように判定する。遮断回路406の出力が出ている場合は、絶縁破壊検知回路403、温度測定部401の出力電圧が47℃以上であり、遮断回路406の出力がある場合は過昇検知回路、遮断回路406および温度測定部401の出力電圧が47℃以下の場合は、漏電検知回路である、と判定をしてそれぞれの異常表示を行う。さらに、漏電テストが失敗し、漏電テスト出力を出しても、漏電検知回路が動作していない場合は漏電検知回路の故障の異常表示を行い、さらに便座装置の動作を停止することができ使用者が安全装置が壊れた状態で使用しつづけることはない。
【0079】
また、この構成において、交流電圧検出回路A512、交流電圧検出回路B513の出力をワイアードオア回路で接続した波形は図12のようになり、制御部90のマイコンの1つの入力で商用電源が切り離されているか、両切り接点511が切り離されているか、正常であるかを判定することができる。これにより、両切り接点511が切り離されていることを、両切り接点511の通常接点側とは別にノーマルオープン側の接点を別途用意して、その接点に接点が切り替わったことを検出する場合に比べて、接点の数が少なく、商用電源から絶縁された制御部および表示部で異常表示を行うためより安全である。
【0080】
また、図13(a)に示すような構成の交流電圧検出回路A512の出力信号は、交流電圧のゼロクロスに同期した波形であるので、制御部はゼロクロスに同期させて、任意の位相でトライアックをオンすることで、便座ヒータの電力をこまめに調整することができる。
【0081】
また、本実施例では、交流電圧検出回路A512に双方向のフォトカプラを用いているが、フォトカプラの入力側のLED、出力側のフォトトランジスタの間には基礎絶縁は必要なく、図13(b)の交流電圧検出回路A512aような回路構成でもかまわない。それは、直流電源部が絶縁型の電源であるため、両切り接点511が切り離されれば、両切り接点511と直流電源の基礎絶縁が便座ヒータ等と商用電源の間で担保されるからである。
【0082】
また、本実施例では、交流電圧検出回路B513を設けているが、交流電圧検出回路B513がない場合でも、制御部90は直流電圧源が商用電源から切り離されてからその出力電圧が制御部が動作できなくなる電圧へ落ちるまでの既定の時間をカウントし、その出力電圧が落ちない場合は商用電源が切り離されていないことがわかり、電圧が落ちた場合は両切り接点511は切り離されたと判定することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明時の実施の形態の便座装置の構成を示す模式図
【図2】本発明時の実施の形態の便座装置の便座の分解斜視図構成を示す模式図
【図3】本発明時の実施の形態の便座装置の便座ケーシングに便座ヒータを貼り付け内側から見た図
【図4】(a)本発明時の実施の形態の便座装置の図3のA−A’での断面図、(b)図4(a)のA部分の拡大図
【図5】本発明時の実施の形態の便座装置の図3B−B’での断面図
【図6】本発明時の実施の形態の便座装置の詳細な構成図
【図7】本発明時の実施の形態の便座装置の暖房便座制御におけるトライアックの制御パルスおよび便座ヒータ印加電圧波形のタイムチャートを説明する図
【図8】本発明時の実施の形態の便座装置の便座ヒータ各制御状態におけるヒータ駆動検知部の出力信号を説明する図
【図9】(a)本発明時の実施の形態の便座装置にけるトライアック短絡故障および便座ヒータ断線故障検知方法の詳細説明図、(b)電源周波数別のレベル検出タイミングを説明する図
【図10】本発明時の実施の形態の便座装置におけるトライアック開放故障検知方法の詳細説明図
【図11】本発明時の実施の形態の便座装置の交流電圧検出回路1(412)と交流電圧検出回路B513の出力を示した図
【図12】本発明時の実施の形態の便座装置の交流電圧検出回路A512、交流電圧検出回路B513の出力をワイアードオア回路で接続した波形図
【図13】本発明時の実施の形態の便座装置の交流電圧検出回路A512の回路構成図
【符号の説明】
【0085】
100 便座装置
200 本体部
400 便座部
90 制御部
401 温度測定部
405 過昇検知部
402 ヒータ駆動部
406 遮断回路(遮断部)
407 ヒータ駆動検知部
403 絶縁破壊検知部
514 表示部
515 操作部
408 直流電源部
409 零相変流器(ZCT)
510 漏電検知部
511 両切り接点
512 交流電圧検出回路A
513 交流電圧検出回路B
450 便座ヒータ
401a サーミスタ
404 商用電源
460 線状ヒータ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
着座面を有する便座と、前記便座の前記着座面の裏面側に設けられ、交流電源の電力供給により発熱する発熱部と、前記便座の温度を測定する温度測定部と、前記温度測定部の出力から便座温度の過昇を検知する過昇検知部と、前記過昇検知部の出力により前記発熱部への交流電源の両極を遮断する遮断部とを備えたことを特徴とする便座装置。
【請求項2】
遮断部の発熱部側に第1の交流電圧検知部を設け、前記第1の交流電圧検知部の出力から遮断部の動作を判定する制御部とを備えた請求項1記載の便座装置。
【請求項3】
遮断部の交流電源部側に第2の交流電圧検知部を設け、制御部は、第1の交流電圧検知部と前記第2の交流電圧検知部の出力から前記遮断部の動作を判定する請求項2に記載の便座装置。
【請求項4】
制御部は、第1の交流電圧検知部と第2の交流電圧検知部と温度測定部の出力から前記遮断部の動作を判定する請求項2または3に記載の便座装置。
【請求項5】
着座面を有する便座と、前記便座の前記着座面の裏面側に設けられる発熱部と、前記発熱部を駆動するヒータ駆動部と、前記ヒータ駆動部の駆動状態を検知するヒータ駆動検知部と、交流電圧を検知する交流電圧検知部と、前記ヒータ駆動検知部の出力と、前記交流電圧検知部の出力から、ヒータ駆動部の異常および、発熱部の断線を検知する制御部を備え、前記制御部はヒータ駆動部の異常または、発熱部の断線の少なくともどちらかを検知すると発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断する遮断部とを備えたことを特徴とする便座装置。
【請求項6】
温度測定部と、前記温度測定部の出力から便座温度の過昇を検知する過昇検知部とを備え、遮断部は、前記温度測定部の出力から便座の温度が過昇したことを検知すると、遮断部により発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断する請求項5に記載の便座装置。
【請求項7】
発熱部の絶縁破壊を検知する絶縁破壊検知部を備え、前記絶縁破壊検知部で絶縁破壊を検知すると、遮断部は発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断するとした請求項1から6のいずれか1項に記載の便座装置。
【請求項8】
便座装置が漏電した場合に作動する漏漏電検知部を備え、遮断部は、前記漏電検知部で漏電を検知すると発熱部へ供給される交流電源の両極を遮断する求項1から7のいずれか1項に記載の便座装置。
【請求項9】
異常を表示する表示部を備え、前記表示部は制御部で判定した異常に基づいて表示を行う請求項1から8のいずれか1項に記載の便座装置。

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図2】
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【図3】
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