説明

保存のきく植物由来の装飾品、及びその製造方法

本発明は、保存のきく植物由来の装飾用食料品を、かかる物品の製造方法と同様に、記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に砂糖漬けの保存のきく植物由来の装飾的食料品、及びかかる品物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1、導入
以下の部分は、本発明を理解する上で有用な情報を含む。かかるいかなる情報も、ここに請求される本発明の先行技術又は関連のあることを承認するものではなく、あるいは、具体的に又は黙示的に引用されるいかなる刊行物について先行技術であることを承認するものでもない。
【0003】
2、背景
食用花は、数百年間に渡り、風味及び装飾物として料理に使用されている。最近の報告によれば、ローマ人は調理に花を使用し、並びに中国文化、中東文化、及びインド文化においても同様であったと示される。実際、人が花を消費したとの最初の記載は、少なくとも140BCEにまでさかのぼる。
【0004】
砂糖漬けの果実は、通常、少なくとも14世紀以来同じ方法で製造されている。その過程において、むき出しの熟れた果実は、次第に、加熱された砂糖シロップのより強い溶液内に浸され、当該シロップは次第に当該果実の水分と置き換えられる。当該方法は、数日から数ヶ月かかり、果実の型や大きさに依存し得る。
【0005】
砂糖漬けの又砂糖漬けにした花は、数百年間知られており、花を泡立てた卵白で浸し塗り又はコーティングし、その後、砂糖の中で浸し塗りそして回転させ、次いで、当該花の上面をさらに砂糖で撒き散らすといった手順を使用して次第に製造されるようになった。当該方法は、塊で、一様でなく、及び大量にコートされた花であって、大部分のその天然色素や美しさが損なわれた当該花を頻繁に生ずる。さらに、生の卵白を使用するために、仕損じ、望まない微生物(例えば、サルモネラ菌種)のコンタミネーション、又はアレルギー反応の如き問題が生じ得る。
【0006】
これらの問題のいくつかを解決するために、ひとつの改良点は、新鮮な卵白の代わりに殺菌された粉末状卵白を使用することである。もうひとつの改良点は、浸し塗りの代わりに砂糖を振りかけることに従事することである。実際に、今日では、これらの方法は、どのようにして、最も多くの砂糖漬けの花、及び/又は食用製品を製造するかである。
【0007】
これらの技術は、当該改良により植物性素材を砂糖漬けにする数世紀にわたる方法を改善したけれども、固有の問題がまだ残っている。かかる問題の1つは、当該植物性素材が乾燥し不均一となり得、最初の新鮮な片方と比較したときに、不恰好な、変形した又は発色の良くない製品をもたらすことである。もう1つの問題点は、いったん乾燥させると、これらの製品は壊れやすい傾向にあり、コートされていないままの当該植物の表面のいくつかは素早く腐り、そしてコートされたときでさえ、かかる製品は容易に湿気を吸収し、腐敗を導く。それ故、新鮮な対象物と似ている保存のきく植物由来の砂糖漬けの食料品を製造することに関する困難さ及び当て推量を除去する製法及び成分の満たされていない必要性が残る。
【0008】
3、定義
本発明の詳細について記載する前に、本明細書中に使用されるいくつかの用語を定義する。これらの用語に加えて、他のものも必要に応じて明細書中のどこかに定義する。本明細書中に明確に定義されてなくとも、本明細書中に使用される本分野の用語は、その分野において認識されている意味を有する。
【0009】
用語「水溶液」は、1又は複数の他の物質又は溶質(すなわち、当該溶媒中に溶解する物質)を溶解又は分散し得る水に基づく溶液をいう「溶液」は、液体中の少なくとも1つの物質の均一な混合物である。本発明中の記載において、「水性溶媒」は、他の液体も含み、アルコール、及び/又は油の如き有機液体を含む。
【0010】
「結合剤」は、原料又は材料、あるいは、原料又は材料の混合物(すなわち、「組成物」)をいい、そしてそれは複数の原料を共に結合する。例示として、タンパク質の如き材料を含む。本発明中の記載において、特に好まれるタンパク質は、卵白タンパク質又は卵白(アルブミン)又はオボアルブミンである。
【0011】
「食用」品目は、口腔を介してその全て又は一部において、ヒト又は他の動物により消費されることを目的とするいずれかの物理的形状における製品又は組成物をいう。それ故、食品の下処理において使用される各原料又は添加物であって、天然物として自然に生じたか又は合成的に製造されたかのいずれかであり、あるいは食用組成物の一部となり又は食用組成物を処理するために使用されるものは、食用とみなされる。「非食用」品目は、口腔を介してその全て又は一部において、ヒト又は他の動物により消費されることを目的としないいずれかの物理的形状における製品又は組成物をいう。
【0012】
用語「卵白」は、本発明に関する防腐組成物における結合剤として使用するのに好適な卵白組成物をいう。一般的に、卵白は、卵黄を包む栄養に関する保護ゼラチン状混合物であり、主に水に溶解された卵白からなる。卵白タンパク質、及び他のタンパク質結合剤を含む卵白は、いずれかの好適な源に由来し得る。卵白の場合、必ずではないが、通常、家きん(しばしばニワトリである)卵から収穫される。
【0013】
用語「食料品」は、栄養学的効果を有するとして知られ又は開示されるいずれかの製品又は組成物をいう。食品として歴史的にみなされる品目は、様々な肉(例えば、牛肉、豚肉、鶏肉、魚など)、乳製品(例えば、ミルク、チーズ、卵)、果実、野菜、シリアル、パンなどを含む。
【0014】
「新鮮な」食料品は、例えば、缶詰、脱水、冷凍、又はスモーキングにより保存されないものである。
【0015】
用語「特許性のある」組成物、方法、機械、又は本発明に関する製品は、問題の対象が、分析が実施されたときの特許性についての全ての法的要件を満足することを意味する。例えば、新規性、非自明性などに関して、もし、その後の審査により、1又は複数の請求項が、新規性、非自明性を否定する1又は複数の態様を包含することが明らかになったならば、「特許性のある」態様の定義により限定された当該請求項は、特許性のない態様を特定的に除外する。このように付加された請求項は、最も広い適度な範囲を提供し、並びにそれらの正当性を保つようにも解釈される。
【0016】
さらに、もし1又は複数の特許性についての法的要件が補正されたら、あるいは、もし特許性についての特定の法的要件が、この出願が出願されたときから満足されていたか、1又は複数の添付の請求項の正当性が疑問視されていたときまでに特許として公布されていたかどうかを評価するための基準が変化したら、当該請求項は、(1)その正当性を保護し、(2)当該状況下、最も広範な理にかなった解釈を提供するように解釈される。
【0017】
用語「植物由来の」は、当該品目が、植物に由来することを意味し、そしてそれ故、花(茎と共に、又は茎なしのもの)、花びら、葉、果実、茎(stem)、茎(stalk)などをいう。
【0018】
「砂糖」は、可溶性の炭水化物、並びに甘味料、及び防腐剤として使用される希アルコールの単位をいう。乾燥形態において、それらは、しばしば結晶質である。二糖類は、ショ糖、乳糖、及び麦芽糖を含む。単糖類は、グルコース、フルクトース、及びイノシトールを含む。他の典型的な砂糖は、デキストラン、フルトース(fruitose)、転化糖、ラクチトール、乳糖、マルチトール、マルトデキストリン、麦芽糖、マンニトール、ソルビトール、ショ糖、トレハロース、イソマルト、キシリトール、ポリデキストロース、及びそれらの組み合わせを含む。製菓業の砂糖は、細かい粉末のコーンスターチと共の95〜97%ショ糖グラウンドを含む組成物をいう。
【0019】
「顆粒状の」又は「タブレットの」砂糖は、細かい白い粉末に顆粒化されたショ糖をいう。好適な砂糖は、結晶質形態に精製したときに茶色又は白色である砂糖を含む、天然の原料糖も含む。砂糖は、液体形態においても使用され、例えば、他の砂糖含有溶液が天然に又は好適な精製方法により製造されるように、糖液は、本発明の方法の実施において使用され得る。
【0020】
「懸濁液」において、固体粒子が液体中に分散される。用語「コロイド状」とは、準型状態をいい、溶液状態で、当該液体中に分散された粒子が、少なくとも1つの次元において、約1nm〜1μmの大きさを有していることを意味する。全3次元がコロイド状の範囲であることは必要ない。「コロイド状分散」は、いずれかの性質(例えば、固体、液体又は気体)のコロイド状の大きさの粒子が異なる組成物(又は状態)の連続相内に分散されている系である。
【0021】
「エマルジョン」液体において、液滴、及び/又は液晶は、液体中に分散される。エマルジョンは、もし当該連続相が(すなわち、水溶液)ならば、記号「O/W」により示され、もし当該連続相が有機液体ならば記号「W/O」により示される。
【発明の開示】
【0022】
発明の要約
本発明は、かかる目的のために有用な方法及び組成物を提供することにより、食用であろうと非食用であろうと、保存のきく植物由来の食料品の製造技術を進歩させる。これらの方法、及び組成物は、現在利用可能な砂糖漬けの(candied)又は砂糖漬けにした(crystallized)花と比較して、改良された耐久性、外観、香り、及び風味を有する特許性のある食用又は非食用の保存のきく植物由来の食料品をもたらす。さらに、本明細書中に記載される方法、及び組成物は、慣習的な手法、及び方法を使用して製造された製品よりも、新鮮な未処理の製品に、より詳細に類似した完成品をもたらす。本発明は、保存のきく植物由来の食料品の製造も可能とし、当該食料品とは、例えば、追加の着色、反射要素、異なる量の光沢を有する仕上げなどの如き、1又は複数の型の食用又は非食用の装飾用成分の添加により視覚的に強調された、保存のきく食用花の製造をも可能とする。
【0023】
本発明は、本発明の保存のきく植物由来の食料品の大量製造を可能とする拡大縮小可能な方法を導入することにより、砂糖漬けの(candied)又は砂糖漬けにした(crystallized)植物性素材の製造技術もさらに推進する。かかる方法は、さらなる風味、香り、色素、質感、及び一様な装飾用成分(例えば、宝石又は半宝石、及び/又は金属)が本発明の食料品を製造する過程において添加されることも可能とする。
【0024】
それ故、慣習的技術により製造される同型の食料品と比較して、改良された耐久性、外観、香り、風味、及び/又は視覚的な美を有する保存のきく植物由来の食料品の製造方法を提供することは本発明の目的である。
【0025】
他の関連する対象は、保存のきく植物由来の食料品自体であって、かかる技術に関する本明細書に添付の特許請求の範囲のために、特許性のある保存のきく植物由来の食料品をいうと理解されるだろう前記食料品に関する。花の如きかかる食料品は、慣習的な技術により製造された砂糖漬けの(candied)又は砂糖漬けにした(crystallized)花、及び食料品と比較して改良された耐久性、外観、香り、風味、及び/又は視覚的な美を示す。
【0026】
本発明のさらなる対象、及び有利な点は、本発明の更なる記載から明らかとなるだろう。
【0027】
本発明の対象、及び有利な点は、装飾的な保存のきく植物由来の素材、特に食料品の特許性のある製造方法の使用を通じて達成される。かかる方法は、植物由来の食料品(食用植物性素材又は植物性素材ともいう)であって、好ましくは新鮮なものを防腐組成物で処理することを含む。かかる防腐組成物(すなわち、「防腐剤」)は、通常、水、アルコール、及び卵白タンパク質の如き結合剤を含む溶媒を含む、溶液又は懸濁液である。
【0028】
当該防腐組成物での処理後、強化成分を、当該植物由来の食料品の少なくとも防腐コートされた下面に添加する。好ましくは、当該強化成分を、当該防腐組成物が完全に乾燥する前に、換言すると、当該防腐組成物がまだ液体である内に添加する。糖衣(例えば、製菓用砂糖シロップ)を、次いで、当該食料品を乾燥した後に、当該食料品の少なくとも上面に添加する。もし所望するならば、風味添加料、及び/又は香料を含むさらなる成分を、かかる過程の間に当該植物由来の食料品に添加し得る。好ましくは、糖衣に先立って、装飾用成分を添加し得る。
【0029】
前述の事項から明らかなように、本発明は、花、花びら、葉、果実、野菜、茎、及び根を含む特許性のある保存のきく植物由来の食料品の特許性のある製造方法に関し、そして当該食料品は、各事象において、上面と下面を有する。本発明の方法は、新鮮な植物由来の食料品を、例えば、水、及びアルコールを含む水性溶媒のように製造され得かつ卵白の如き結合剤を含む防腐組成物でコーティングすること、を含む。特に好ましい卵白含有組成物は、メレンゲを含むものである。例えば、代表的なメレンゲ組成物は、粉末状卵白、コーンスターチ、バニラ、砂糖、硫酸カルシウム、クエン酸、酒石のクリーム、アラビアゴム、及び二酸化ケイ素.を含む。
【0030】
アルコール含量に関して、好ましくは、当該防腐組成物は、容量ベースで約0.01%から少なくとも約50%のアルコール、さらにより好ましくは、少なくとも約1%から約50%のアルコールを含む。当該アルコールは、特に、完成品が食用を意図されるとき、好ましくは蒸留酒である。特に好ましいアルコール、及び蒸留酒は、ビール、ワイン、シャンパン、ウオツカ、ジン、スコッチ、ウイスキー、バーボン、コニャック、ブランデー、ラム、及びグレインアルコールを含む。
【0031】
場合により、強化成分は、次いで、好ましくは当該防腐剤が液体のままでいる間に、少なくとも当該食料品の防腐コートされた下面に適用される。好ましい例示の強化成分は、砂糖であって、固形で供給され得るか、又は溶液、好ましくは水溶液内に溶解され得る。好ましい水性の砂糖含有溶液は、約60%以下、又はより多くのショ糖の如き砂糖を含む(体積あたりの重量により測定される。)。例えば、水中のショ糖の40%w/v溶液は、400グラムのショ糖を、1リットルとするように添加した水中に溶解したものをいう。当該強化成分、又はそれを含む組成物は、最初の防腐剤コーティングが乾燥される前又は後に適用され得る。
【0032】
次に、糖衣を、当該食料品が乾燥された後、当該食料品の少なくとも上面に適用し、保存のきく植物由来の食料品を産生する。好ましくは、当該糖衣は、砂糖含有水溶液として適用される。糖衣を形成するために適用される組成物を製造するために使用される好ましい砂糖は、粉末状砂糖、製菓用砂糖、グラニュー糖、原料糖、又はそれらの誘導体の如きいずれかの非毒性食用砂糖、並びにこれらの形態の砂糖のいずれかの組み合わせを、単独又は他の砂糖とともに含む。
【0033】
いずれかの好適なコーティング方法は、当該防腐組成物の適用、当該強化成分の適用、糖衣の適用、及び/又はいずれかのさらなるコーティング(例えば、特殊コーティング)の適用を含む本発明の態様を実施する過程において適用される、様々なコーティングのいずれかを供給するために使用され得る。好ましいコーティング方法は、浸漬、吹き付け、塗装、及びこれらの方法のいずれかの組み合わせを、単独で又は本発明の方法を実施するために適合される他のコーティング方法とともに、含む。もし所望するならば、本発明の実施の間に適用される様々なコーティング剤のいずれか一部は除去され、かかる除去された一部のコーティング剤は、かかるコーティング剤の「過剰」であると理解される。例えば、ある態様において、過剰な防腐組成物は、当該強化成分を適用する前に、防腐コートされた表面から除去される。いずれかの好適な方法が、過剰なコーティング剤を除去する際に用いられる。好ましい除去方法は、吸い取り、振動、及び遠心分離であって、特に低速の遠心分離を含む。
【0034】
本発明の好ましい態様において、当該植物由来の食料品の表面、特に上面は、もう1つの装飾品又は特徴で装飾される。この事は、例えば、糖衣を適用後、当該食料品の少なくとも上面に可視的糖顆粒を添加し、その結果、当該食料品を乾燥後に添加された糖顆粒の少なくとも一部が可視のままである特殊コーティングを形成することにより生ずる。この種の好ましい態様において、当該可視的糖顆粒を実質上均一に表面に適用し、一方、他の態様において、当該顆粒(又は他の装飾品)を、不規則に適用する。それ故、当業者は理解するだろうが、いずれかの所望の装飾が適用され得、及び、いずれかの所望の装飾がいずれかの好適な装飾用成分又は装飾品、あるいはそれらの組み合わせを適用することにより達成され得る。確かに、他の装飾も、単独で又は1又は複数の装飾用成分を添加することにより達成され得る。例えば、様々な風味、香料、香り、染料、他の食料(例えば、チョコレート又はココア増強の他の形態)を、添加し得る。好ましい風味は、ベリーオイル、かんきつ油、プルーナスオイル、又はメロン油の如き植物由来の油を含む様々な風味組成物を含む。もし所望するならば、装飾は当該糖衣が実質的に乾燥された後にも、又は択一的に、添加される。この目的のための装飾品は、宝石、及び宝石断片、鉱物、金属、塗料、及び/又は虹色着色料、食品着色料、食用色素、非食用色素、チョコレート又ココアの形態、及びこれらのいずれかの所望の組み合わせ、並びに他の装飾品を含む。
【0035】
もし所望するならば当該装飾用成分を適用し得、又はもしすでにいずれかの好適な製菓用コーティング剤を使用して当該植物由来の食料品に適用され固定されているならば、その好ましい例は、食品用の製菓用ラッカー、製菓用シェラック、及び他の製菓用砂糖シロップを含む。特に好ましい製菓用コーティング剤は、イソマルト糖を含む製菓用シェラック及び溶液を含む。理解されるだろうが、かかる最終コーティング剤又は連続的に適用された一連の最終コーティング剤は、もう1つの又は第2の防腐効果のあるコーティングとしての機能も果たし得る。実際のところ、食品用シェラックを含むものの如き製菓用コーティング剤は、効果的な防湿層としての機能を果たし得る。本発明の保存のきく植物由来の食料品を製造する過程において適用される、これらの、及び他の最終コーティング剤は、本明細書中において、「特殊コーティング剤」として言及され得る。通常、かかるコーティング剤は、砂糖含有水溶液として通常適用される砂糖ベースのコーティング剤でもある。
【0036】
特許性のある方法に加えて、本発明は、かかる方法を使用して製造される保存のきく植物由来の食料品にも関する。かかる製品は、結合剤、好ましくは卵白タンパク質からなる防腐組成物でコートされた植物由来の食料品を含む。場合により、好ましい態様において、強化成分は、当該食料品の少なくとも一部、好ましくはその下面にも適用される。花びらがしおれるか又垂れ得る、換言すると、長期間に渡り所望の位置に維持することが困難であるので、花の如き壊れやすい植物由来の食料品の場合においては、特にそうである。糖衣もまた含まれる。多くの態様において、当該糖衣は、硬い、砂糖漬けの外観を提供するための機能を果たす。
【0037】
好ましい態様において、少なくとも1つの他のコーティング剤が、当該糖衣の上に適用される。かかる追加のコーティング剤の好ましい例は、食品用防腐剤コーティング剤、及び/又は他の特殊コーティング剤を含む。当該食料品は、1又は複数の追加の風味、及び/又は香りを含み得、それは、もし含まれるならば、加工中に当該製品に当該コーティング剤の1つを適用するために使用される組成物の1つに通常含まれる。本発明の保存のきく植物由来の食料品は、外観をさらによくするために、いずれかの所望の装飾用成分でも装飾される。加工後、かかる食料品を、各々又は全部、保存及び発送のための好適な容器内に好ましくはパッケージ化する。これらの及び他の態様を以下にさらに記載する。
【0038】
この特許出願は、色において実施された少なくとも1つの図を含む。着色図を伴ったこの特許出願のコピーは、必要な手数料の請求及び支払いにより提供されるだろう。
【0039】
当業者は理解するだろうが、以下の説明は、本発明のある好ましい態様を詳細に記載し、それ故、典型的なもののみであり、本発明の正確な範囲を描写しない。本発明を詳細に記載する前に、本発明は、これらが変化し得る通り、記載される特定の方法、組成物、配合、及び食料品に限定されないことが理解される。本明細書中に使用される専門用語は、特定の態様のみ記載することを目的とするものであり、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を限定することを意図しないことも理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
詳細な説明
以下の本発明の態様の詳細な説明は、請求されるような本発明の範囲を限定することを意図したものではなく、本発明の現在好ましい態様の典型であるに過ぎない。
【0041】
上記のように、本発明は、特許性のある保存のきく植物由来の食料品、及びかかる食料品を製造するための特許性のある方法、及び過程に関する。最初に発明の方法、及び過程を考えると、これらは、本発明の方法に従って加工される1又は複数の植物由来の食料品を得ることより始まる。好ましくは、当該植物性素材は新鮮であり、それは防腐組成物が適用されるときにまだ呼吸していることを意味する。このことは、もし前処理後に当該材料が呼吸し続けるといった条件ならば、当該植物性素材の加工に先立って、弱酸又は塩素洗浄の使用、収穫後の農薬の適用、低レベル照射殺菌の如き処理は使用できないと言っているわけではない。
【0042】
本明細書中に記載されるような処理前に急速冷凍され保存されている新鮮な製品は、新鮮な植物由来の食料品よりもわずかに好まれないだけであることが理解されるだろうが、例えば、本発明の方法での処理に先立ち、冷凍又は缶詰により加工された植物由来の食料品は好まれない。
【0043】
もし冷凍された植物由来の食料品が使用されるならば、本発明の処理に先立ち、解凍しなければならない。それ故、好ましい態様において、本発明の過程において使用される当該植物由来の素材は新鮮であり、さらにより好ましくは食用である。特に好ましい食用植物性素材は、花、花びら、葉、果実、根、茎、野菜などを、単独又は他の製品との組み合わせで含み、いずれかの複数の食用植物性素材を含む。本発明に関する完成食料品が食用であることを意図するとき、当該植物由来の食料品又はそれらの残留物を加工する際に使用される様々な構成成分もまた食用である。
【0044】
本発明の好ましい態様において、当該 防腐組成物又は配合であって、香料、及び/又は風味添加料を有し又は有さずにつくられたものは、水、及びアルコールを含む溶液中に溶解された卵白タンパク質を含む。ここで、用語「アルコール」は、室温で液体であり、水素原子と等しい数についての1又は複数の水酸基の置換により炭化水素から形成される有機化合物の一種をいう。本発明の方法の実施における使用のための特に好ましいアルコールは、エタノール(すなわち、エチルアルコール)、特に蒸留酒、すなわち約15%超のエタノールを含む様々なアルコール飲料に見られるようなエタノールであり、そして、それは、ワイン、ウイスキー(例えば、ウイスキー、グレインアルコール、バーボン、スコッチ)、ラム、ブランデー(例えば、コニャック)、ジン、ウオツカ、及びそれらの全ての希釈したもの及び混合物のアルコールを含む発酵した農産物の蒸留により得られ、そして、ビール{ホップで風味付けられた穀物(又は穀物の混合物)を発酵することにより得られるいずれかのアルコール飲料}、並びにワイン及びシャンパン(すなわち、ぶどう又はぶどうジュースの発酵がもたらす、いずれかのアルコール飲料)の如き発酵したアルコール飲料に見られるのと同様である。好ましくは、本発明の実施に使用されるアルコール(又はそれらの残留物)は、食用として安全である。理解されるだろうが、文脈に依存して、用語「アルコール」は、純粋エタノールの如き有機化合物をいい、あるいは、蒸留酒、ビール又はワインの如き、より複合溶液のアルコール成分をいうかもしれない。
【0045】
通常、当該防腐組成物は、液剤、好ましくは水性溶液である。特定の好ましい態様において、当該防腐組成物の卵白部分は、メレンゲ組成物形態で供給される。通常、用語「メレンゲ」は、卵白と、添加された砂糖(例えば、グラニュー糖)又は砂糖シロップとの混合物をいう。この目的のために特に好ましいメレンゲ組成物は、粉末状卵白、コーンスターチ、バニラ、砂糖、硫酸カルシウム、クエン酸、酒石のクリーム、アラビアゴム、及び二酸化ケイ素を含む。同様に、ある特に好ましい態様において、当該防腐組成物のアルコール成分は、食用に適した蒸留酒(例えば、ウオツカ、ジン、スコッチ、ウイスキー、バーボン、コニャック、ブランデー、ラム、グレインアルコールなど)として、あるいはビール又はワインから、提供される。
【0046】
いずれかの特定の理論に縛られることなく、当該防腐組成物は、植物性素材から既存の植物油を除去すること、並びに植物由来の素材中の水を除去し、及び/又は交換することにおいて重要な役割を果たすと思われる。このようなことから、本発明は、これらの同様の目的を達成するための適した他の方法の使用も企図する。例えば、当該植物由来の素材は、当該素材の完全性、及び外観を維持しながら、植物組織から油を取り出すように設計された1又は複数の溶液中に浸され得る。植物性素材中の水を移動させるように設計された技術をも使用し得る。これらの択一的な技術及び組成物は、本分野において知られており、対象用途に依存して変化するだろう。例えば、完成する植物性素材が非食用であると意図されるとき、当該植物組織中の水分子を移動させるために使用する化学物質が食用である必要はない。
【0047】
理解されるだろうが、防腐組成物は、当該防腐組成物で植物由来の素材の上面、及び下面をコートするようにも作用する。用語「上面」は、本発明に従う処理後に最終消費者により見られる表面となるように設計された植物由来の素材の表面をいい、一方、「下面」又は「底面」は当該上面の反対側の素材の表面をいう。花、及び花びらなどとの関連で、それ故、「上面」は、通常、茎が付着する反対の表面をいう。同様に、葉の「上面」は、気孔が不足し、植物と付着したときに太陽光にさらされる表面となりがちである。
【0048】
かかる防腐組成物又はコーティングは、好ましくは、乾燥により透明又は澄んでおり、このことは、それを適用された植物由来の素材が、当該防腐組成物での処理前と実質的に同じ外観を保持するようにするためである。さらに、風味添加料、及び香料が使用される態様において、本明細書に記載される防腐組成物の適用前又は後のいずれかに、他の組成物に、あるいは又はさらに適用され得るけれども、それらが当該防腐組成物内に含まれることが好ましい。
【0049】
理解されるだろうが、本発明の保存のきく植物由来の食料品は、本発明に関する食料品の加工の間、コーティングを適用するために使用される配合への風味添加料、及び香料の添加により、さらに強化される。かかる添加物は、かかる添加物を含まない製品と比較して、改良された耐久性、外観、視覚的な美、香り、及び風味を有する食料品をもたらす。好ましい風味添加料、又は「香味料」は、食品用精油を含み、その典型例は、完成した保存のきく植物由来の食料品の所望の風味に依存していずれかの食品用風味、又は風味添加料の組み合わせが使用され得るけれども、ベリーオイル(例えば、ストロベリーオイル、ラズベリーオイルなど)、アニス油、シダー油、カモミール油、シナモン油、クローブ油、ココナッツ油、セージ油、バジル油、ベルガモット油、かんきつ油(例えば、レモン油、オレンジ油など)、プルーナスオイル、及びメロン油を含む。例えば、Food Technology(August 2005)、vol.59、no.8、記事の表題「GRAS Flavoring Substances 22、及び風味添加料の部分的リストについてU.S.FDAの「Food Additive Status List」(www.cfsan.fda.gov/〜dms/opa−appa.html)を参照のこと。
【0050】
実際のところ、本発明の保存のきく食料品は、1又は複数の食用又は非食用の装飾用成分の添加により、視覚的に強調され得る。
【0051】
用語「装飾用成分」は、装飾態様を有し、かつ加工の間に同段階で本発明の食料品に適用されるいずれかの材料、又は材料の組み合わせをいう。かかる成分は、宝石{例えば、粉末、小片、フレーク又は石形態の高価な宝石、半宝石又は合成宝石(例えば、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、パールなど)}、鉱物(例えば、粉末又はフレーク形態の高価な又は半貴鉱物)、金属{例えば、粉末又はフレーク形態の高価な又は半貴金属(例えば、金、銀、及びプラチナ、銅など)}、虹色着色料、食品着色料、食用色素、非食用色素、チョコレート又はココアの増強(チョコレートコーティング、ココアマス、ココアバター混合物)の全形態、並びに視覚的増強の他の食用、及び非食用形態を含む。理解されるだろうが、例えばチョコレートの如き添加物は、装飾用成分、及び調味料の両方として役立ち得る。
【0052】
「コーティング」は、使用目的のために表面に適用される素材の層をいう。通常、コーティングは、コートされた表面上の固体層を乾燥させ、残す液剤として適用される。コーティングの厚さは、当該コーティング剤の化学組成物、当該コーティング剤をデリバリーするために使用される過程など多くの因子に依存して変化するだろう。いったん乾燥すると、コーティングは所望の完成した外観も有するだろう。例えば、コーティングは綺麗に乾燥され得、それは透明であることを意味する。あるいは、乾燥するとき、コーティングは、透明、不透明又は色づき、あるいはこれらの組み合わせとなり得る。本発明の実施において使用される例示的なコーティングは、防腐組成物、強化成分を含む配合、及び完成コーティングの適用によりもたらされる。
【0053】
本発明の文脈中において、「コーティング」は、ポリマーから形成されるフィルム、好ましくは食用フィルムである。食用フィルムは、食品用ポリマーから形成される。それ故、いずれかの好適な食品用ポリマーは、本発明の実施において使用されるために適合される。コーティングは、たとえ植物性素材又は他のコーティングが植物性素材にすでに適用されていても、浸し塗り、及び吹き付けを含むいずれかの好適な技術により適用され得、それが適用される表面にフィルムが付着するように連続障壁を形成する。
【0054】
好ましくは、コーティング剤、特に防腐組成物(すなわち、「防腐剤」又は「防腐コーティング剤」)から形成されるコーティング剤は、水が当該障壁を浸透し当該植物性素材に到達することから防ぐために、制限された、好ましくは極端に低い水溶性を有する障壁を提供するだろう。フィルムを形成するポリマーは、炭水化物、タンパク質、固形脂質/ワックス又は樹脂からなり得る。炭水化物ポリマーの例は、様々な型のセルロースであって、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)及びヒドロキシプロピルセルロ−ス(HPC)、でんぷん及びデキストリン、ペクチン、並びにアルギン酸塩を含む。この目的に好適なタンパク質は、卵白、コーンゼイン、大豆タンパク質分離物、コラーゲン、ホエイ、及び卵白タンパク質を含む。ワックスは、蜜ろう、及びカルヌーバ(carnuba)ワックスを含み、一方、シェラックは、食品用樹脂のみであり、シェラックは、外側、好ましくは本発明の保存のきく食料品における最終的なコーティングを形成するのに特に好ましい。これらの素材の組み合わせもまた使用され得る。
【0055】
シェラックは、コーティング及び付着を目的として採取される最も古い材料の内の1つであり、高湿度条件においてさえ、その光沢を保つ。このように、効果的な防湿層として有用である。当該シェラック樹脂は、雌の小さな甲虫により分泌され、その卵をこの目的のために育てられた木の皮に保持する。シェラックを当該木から採取した後、「製菓用砂糖シロップ」として一般的に言及される製品内に配合される。製菓用砂糖シロップは、キャンディーにおいて非常に耐久性があり、硬い、つや出し仕上げを提供するために一般的に使用される。多くのベンダー{例えば、Mantrose−Haeuser Co.,Inc.,Westport,CT;Temuss Products Canada Ltd.,Ajax,Ontario,CanadaからのCrystalaC(登録商標)}から商業的に入手可能であり、製品説明書に従って製造され得る。
【0056】
理解されるだろうが、「乾燥」は、溶液の液体部分を除去するために実施するいずれかの方法をいう。例えば、食品保存の文脈において、水分を除去する事は、腐敗、及び微生物の成長を予防することに役立つ。水分及び他の液体及び溶媒は、通常、蒸発により除去され、そして、空気乾燥(低温とともに又はなしで)、天日乾燥、薫煙、及び風乾燥の如き技術が、この目的のために使用され得る。他の乾燥技術は、凍結乾燥を含み、ここで、品目(例えば、花の如き植物由来の素材)は、最初に凍結(好ましくは、急速冷凍)され、次いで水が昇華により除去される。「乾燥」とみなされるものは、特定のコーティングにも依存されるだろう。いくつかのコーティングは、硬い表面を産生するために乾燥され、一方、他のコーティングは、例えば粘り気(sticky)又は粘着性(tacky)の感触を有し得る。
【0057】
本発明の文脈において、乾燥したときに硬いコーティングが好ましい。ある態様において、乾燥することは、約55から約105華氏温度(F)、好ましくは、約65Fから95Fの間、及びさらに好ましくは約75Fから約85Fの間の範囲の温度で達成される。さらに、乾燥過程は、低湿度(すなわち、約80%未満、好ましくは約50%湿度未満)又は制御された湿度環境において、好ましくは実施される。ある態様において、乾燥過程は、換気の良い領域において、及びより好ましくは、穏やかな空気の流れ又は空気対流環境を有する換気の良い領域において起こる。実際のところ、特に好ましい態様において、当該乾燥過程は、穏やかな空気の流れ又は空気対流環境を有する換気の良い領域で起こり、ここで、空気は約75F〜約85Fに加熱され、低い制御された湿度を含む。
【0058】
当該防腐組成物が製造された後、吹き付け、浸す、及び塗装、又はそれらの組み合わせを含むいずれかの好適な技術を使用して、植物由来の素材に適用させ得る。当該植物由来の素材が当該防腐組成物と接触する時間の長さは、様々な要因に依存するだろう、当該要因とは、処理される植物性素材の大きさ及び型、その対象とする用途、特定の防腐組成物、その素材への適用方法などを含む。それ故、かかる接触は約4〜8時間未満、好ましくは2時間未満の間に生ずるべきであることが見出される。実際のところ、1時間未満、好ましくは30分未満、より好ましくは15分未満、及び最も好ましくは10分未満の暴露時間は、特に花や花びらの如き素材について、頻繁によく実施される。
【0059】
好ましい態様において、防腐組成物が当該植物由来の素材に適用された後、過剰な溶液を、好適な方法を使用して除去した。かかる方法は、好ましくは、当該植物性素材を損傷することなく又は必要よりも多くの防腐組成物を除去しないようにするために穏やかである。かかる方法は、吸い取り、穏やかな振動、低速度の遠心分離、除湿環境への設置、あるいは、当該防腐組成物でコートされた当該植物由来の素材に損傷を与えずに過剰な防腐組成物の除去に適用した好適ないずれかの他の方法を含む。
【0060】
所望の時間に渡り防腐組成物が当該植物由来の素材に接触した後、強化成分を含む組成物が、当該素材の少なくとも下面に適用される。用語「強化成分」は、植物由来の素材(例えば、花びら)に構造的支持を加えるために役立つ化学物質又は化学組成物をいう。例えば、花の下側のみに適用された場合、乾燥されて綺麗なコーティングをもたらす強化成分配合が好まれるけれども、いったん乾燥することにより綺麗で透明なコーティングを作り出す強化成分を含む組成物は必要としない。特定の好ましい強化成分は、砂糖であり、例えば、グルコースの如き砂糖の顆粒化された又は結晶質型である。グルコースの顆粒化された又は結晶質型を使用する特定の好ましい態様において、当該砂糖は花又は花びらの上面にコートされ、一方、防腐組成物は、いまだ湿気を有する。これらの態様において、顆粒化又は結晶質の砂糖の均一なコーティングを適用するために好適ないずれかの方法が使用され得る。
【0061】
本発明に関する植物由来の素材を加工する際に、当該素材は、通常、最小の操作で加工することを可能とするトレイ又は格子上に設置される。互いに関連して格子を動かせるヒンジにより一方の端に沿って互いに連結される2つの格子を有する装置は、植物由来の素材を固定し加工するために特に有用である。例えば、格子が、近接した空間関係であるとき、花を穏やかに固定し、それらの動きを装置内に抑制するが、当該花の上面、及び下面を本発明において使用される様々なコーティングの適用のために容易にアクセス可能とするように、多数の花を置くことができる。
【0062】
植物由来の素材、特に花の上側又は下面への強化成分の適用の前、後、あるいは同時に、少なくとも1つの仕上げコーティングが、当該素材の少なくとも上面に適用され、そしてそのコート(又はいくつかのコート)は、本明細書中において「特殊コーティング」として言及され得る。ある態様において、かかるコーティングは、少なくとも素材の下側に強化成分を供給するために使用されるコーティングのように、防腐組成物が乾燥する前にも適用され得るけれども、仕上げコーティングは、当該防腐組成物が乾燥された後に適用される。もし所望ならば、好ましくは強化成分を含むコーティングも乾燥した後に、当該仕上げコーティングが当該植物由来の素材の下面にも適用され得る。
【0063】
好ましい態様において、当該仕上げコーティングは、グルコース又はショ糖の如き砂糖も含む。本明細書中において、「砂糖」は広範囲に定義され、いずれかの天然又は人口甘味料、あるいはそれらの誘導体であって、食用に好適なもの、及び砂糖溶液、製菓用砂糖シロップ、食品用の製菓用ラッカー、食品用の製菓用シェラック、粉末(粉末状又は製菓用砂糖)、フレーク、結晶体又は顆粒形態を製造し得るものを意味する。特に好ましい、硬く、綺麗なコーティングは、イソマルト(isomalt)含有溶液(以下の実施例において記載されている)を使用して製造され得、その後、製菓用砂糖シロップ、ラッカー又はシェラック形態の食品用防腐剤(すなわち、食品の使用に安全な防腐剤)を、植物性素材の少なくとも上面に適用する。もし装飾用成分が、例えば花びらの縁に適用されたら、あるいは、1又は複数の花びらの上面に散布されたら、かかるコーティングは、所定の位置に装飾用成分を固定するためにも役立ち、並びに特殊コーティングとしても作用するだろう。
【0064】
植物性素材の少なくとも上面への多段階仕上げコーティングの適用に関する態様において、乾燥した第1仕上げコーティング層上に散布された可視的糖顆粒の少なくともいくらかが、かなり溶解しないように十分に乾燥するけれども、可視的糖顆粒を含む第2糖衣は、かかる第1仕上げコーティングがまだ乾かない間に、当該素材の上面の少なくとも一部に適用される。代わりに、それらは粒状性質を保持し、当該植物性素材の上面の埋め込まれた結晶の外観を提供する。
【0065】
当該仕上げコーティング(単式コート又は複式コートのいずれか)の適用に続いて、保護的外層が上面に適用され得、もし所望ならば、当該植物由来の素材の下面にも適用され得る。もし適用されるならば、かかる保護層は、表面の綺麗で、光沢のある、ラッカーされた外観を好ましくは提供する。さらに、かかる保護層は、溶液を含むことが好ましく、ここで当該溶媒は、水又は蒸留酒、ビール又はワイン、あるいは水と別のアルコール含有溶液との混合物である。
【0066】
好ましくは、本発明の方法に関して処理された植物性素材は、その元々の形状及び色を実質的に保持し、どの点から見ても砂糖漬けの花を表し、違いはかかる植物性素材は保存のきくものであることである。
【0067】
実際のところ、もし、慣習的な方法により製造された砂糖漬けの様々な花や果実の出荷及び保存条件下で、少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、180、210、240、270、300、330、360又はそれ超の日数の間、保持したならば、かかる素材は、かなり劣化するだろう。明確とするために、本発明の文脈中において、用語「傷みやすい」は、特定の品目を熱処理、凍結処理しないこと、又はさもなければ、もし通常の出荷及び保存条件下で7日間超保持するならば当該食品又は他の品目の質がかなり劣化することを防ぐための処理をしないこと、を意味する。それ故、「保存のきく」植物由来の素材(例えば、花、花びら、葉など)は、本発明の方法で処理され、もし通常の出荷及び保存条件下で約7日間超保持しても著しく劣化しない植物由来の素材を言及する。
【0068】
本明細書中の用語「素材の劣化」などは、特定の品目の市場性に悪影響を与える劣化をいい、「通常の出荷及び保存条件」は、収穫から販売を経由して最終消費者までの、新鮮な品物を加工し、パッケージし、出荷し、そして販売する条件の範囲をいう。
【0069】
本発明の関連態様は、容器内にパッケージ化された本発明の1又は複数の特許性のある保存のきく植物由来の食料品のキット、すなわち、本発明の1又は複数の保存のきく植物由来の食料品の保存のために好適ないずれかの構造に関する。典型的な容器は、その中に品物(例えば、食用の保存のきく花)を保存、出荷、陳列、及び販売のために設置できるプラスチック製のバッグやボックス、封筒などを含む。好ましくは、容器は、閉められ、封をされ得る。密封された容器は、当該容器の密封後、その内部環境が外部環境と交換しないものをいう。当該容器の「内部環境」とは、容器の内側を含む内部の環境をいう。この環境は、当該容器の内部雰囲気中の化学物質、当該雰囲気の湿度レベルなどを含む。
【0070】
ある態様において、本発明に関する食料品は、審美的特徴を強化する方法でパッケージ化され得る。例えば、写真1〜8のいずれかに示される花は、綺麗なプラスチックボックス又はふたと本体を有する他のボックスの如き容器内に設置され得、彩色された非常に光沢のある花びらが見込み客に対して容易に視認可能となる。もし所望ならば、当該ボックスの底、あるいは1又は複数の保存のきく植物由来の食料品が設置され得る上に加えられる材料(例えば、食品互換性詰め物材料)は、対照的な色の付いたコーティングで覆われ得、そしてそれ故、花の如き加工食料品を強化する。理解されるだろうが、保存及び輸送の間に容器内で動くこと又は滑ることを防止するため、いずれかの好適な材料が使用され得る。他の品目も、当該品目、配合表などの保存のための指示書を含む当該発明に関するキットに含まれ得る。
【0071】
以下の実施例は、本発明のある態様を例示するため、及び本発明を実施する際に本分野の当業者手助けとなるために提供される。これらの例示は、いかなる方法においても、本発明の範囲を限定することを意図しない。
【0072】
以下の実施例は、食用で保存のきく花を製造するための好ましい一連の組成物、及び方法を記載する。これらの実施例において使用される花は、新鮮で、温室栽培のパンジーだった。セクションA〜Dは、当該花を加工する際に使用される様々な溶液を記載し、セクションE及びFは、実施された又は実施され得る実際の手順を記載する。
【実施例】
【0073】
A.防腐組成物、及び配合
上記のように、本発明に関する防腐組成物は、花の如き植物由来の素材の表面からワックス、オイル、及び脂肪を除去するのに役立つ。かかる溶液は、当該植物性素材の脱水においても助けとなる。この実施例において使用される防腐効果のある溶液の成分は、食用タンパク質組成物、すなわち再構成殺菌卵白タンパク質であって、砂糖と又は他の砂糖含有組成物(例えば、強化成分)と混合され乾燥されたときに、脱水された植物性素材の周囲に硬く、甘い外殻保護シェルを作るものを含む。
【0074】
特に、この実施例において使用した防腐組成物は、大さじ1杯のメレンゲ粉末(商業的に入手されたもの又は自家製のもののいずれか)又は粉末状卵白のいずれか、及び1〜2オンスのウオツカを含む。これらの成分を、水を加えて当該溶液の総量を1カップにした後、計量カップ内で混合した。理解されるだろうが、この配合は、当該比を維持する限り、いずれかのサイズに拡大縮小可能である。配合知識は、商業的に製造された又は自家製のメレンゲ粉末対再構成殺菌卵白タンパク質を使用し、当該メレンゲ含有配合がより風味のある製品をもたらすことを明らかとした。
【0075】
当該水−アルコール−メレンゲ/卵白防腐組成物のいくつかの変形型も製造し、風味添加料、及び/又は香料も当該溶液中に添加し、その後、花に適用した。特に、当該風味添加料、及び/又は香料を、乾燥又は液体形態のいずれかで当該溶液に添加し、その後、十分量の水を添加し、最終量を1カップ又はそれらの倍数に調整した。風味添加料、及び/又は香料が多数の配合となることにより、場合によっては、当業者は、添加するどちらの物質が所望の味、及び/又は香りを得るのかわかるだろう。
【0076】
当業者は、ウオツカを食用として安全な他の蒸留酒と置換することが、択一的に、商業的に望まれる香り及び味の成分をもたらすことも認識するだろう。
【0077】
B.水性砂糖湿潤/コーティング溶液
水性砂糖含有溶液を、植物性素材の乾燥時間を制御するときに製造した。理解されるだろうが、乾燥/脱水過程を制御するために植物性素材を湿らすことは、均一に乾燥しその元々の形状及び外観を保持する保存のきく植物由来の食料品を製造することを可能とする。さらに、かかる溶液を使用し、当該植物素材の上面に1又は複数の糖衣を適用し得る。もし2つのコーティング溶液を次々に適用したら、適用された2つの層の後者の方は、花の上面の如き適用された表面上において、硬く、光沢のあるコーティングとなる。かかるコーティングは、非常につやがあり、乾燥後に視覚的で、その花が光沢を呈することを可能とする、ラッカーされた外観を提供する。
【0078】
典型的例示的なかかる水性砂糖含有湿潤溶液を、4カップの水に4カップのグラニュー糖を添加することにより、製造した。次いで、この溶液を沸騰し、その後冷却した。冷却後、当該溶液を、綺麗な、手で握るポンプアクションのスプレーボトルに注いだ。この溶液も、上記と同様に、いかなる大きさにも拡大縮小できる。
【0079】
この水性砂糖含有湿潤溶液の変型は、風味成分、及び/又は香り成分を添加することによっても製造し得る。当該風味、及び/又は香り成分は、乾燥形態又は液体形態のいずれかにおいて、(粉末の場合)沸騰の前、あるいは(風味又は香りオイルの場合、風味及び/又は香り成分を蒸発させず又は変化させなくするように)当該溶液を冷却した後のいずれかで、添加され得る。風味、及び/又は香り添加料、あるいは成分が、多くの配合に組み入れられるように、当業者は、場合により、当該風味、及び/又は香り添加料、あるいは成分を添加し、所望の風味又は香りを得る。
【0080】
C.最終的なコーティング 溶液.
既に記載されたとおり、最終的な、綺麗で、硬いコーティングが、防腐剤としての作用を助けるために、及び装飾用成分を添加した態様においてそれらの成分をその場所に保持することを助けるために所望され得る。水性砂糖含有変種の代表的な最終コーティング溶液のレシピを以下に記載する。このコーティングにおいて、選択された砂糖は、ISOMALT(登録商標)であって、天然に砂糖と同程度の甘さの砂糖大根からなり、低吸湿性を有する低カロリーのショ糖ベースの砂糖置換物であった。ISOMALT(登録商標)は、グルコシド−1−6−マンニトールとイソマルチトールの等モル量混合物であって、ショ糖の酵素的変換に由来するイソマルツロース(isomaltulose)の水素化により得られる。米国特許第4,117,173号、同第4,980,189号、及び同第5,314,701号;Hammond and Hudson(1989年6月)、Leatherhead Food R.A.report no.652、no.11)を参照のこと。
【0081】
D.最終コーティング溶液
この実施例において加工される花をコートするために使用された最終溶液を、平たい容器の中に置かれた250グラムのISOMALT(登録商標)に25グラムの水を添加することにより製造した。当該イソマルト(isomalt)を、約2分間、水の吸収可能状態に供した。次いで、当該イソマルト懸濁液を、全イソマルトを完全に溶解するまで、約250〜350華氏温度(F)の範囲の温度に加熱した。次いで、当該溶液を、200華氏温度(F)に冷却し、その点で使える状態となった。理解され得るだろうが、このレシピは、もし当該成分の比率を維持するならば、いずれかの大きさにも拡大縮小され得、及びもし所望ならば、この溶液の製造の間に、非揮発性の香り添加料又は風味添加料も添加し得る。当該風味、及び/又は香り成分は、乾燥形態又は液体形態のいずれかにおいて、(粉末の場合、好ましくは)沸騰の前、あるいは(風味又は香りオイルの場合、風味及び/又は香り成分を蒸発させず又は変化させなくするように)当該溶液を冷却した後のいずれかで、添加され得る。風味、及び/又は香り添加料、あるいは成分が、多くの配合に組み入れられるように、当業者は、当該風味、及び/又は香り添加料、あるいは成分を添加し、所望の風味又は香りを得る。
【0082】
E.花の加工
いくつかのパンジーの花を、以下の手順に従って、上記溶液を使用し加工した。
【0083】
当該花を、花の全表面を濡らすのに十分量の防腐溶液に浸した。当該花を、穏やかに撹拌しながら防腐溶液中に浸したまま保持した。10分後、当該花を当該防腐溶液から移動させ、そしてレタススピナー中に置いた。次いで、当該材料を、穏やかな、手入力の、低速遠心分離に供し、当該花から過剰な防腐溶液を除去した。
【0084】
次に、当該花を、当該花の底面(すなわち、下面)が仰向けになるように、格子/トレイ上に置いた。当該下面を、十分量のグラニュー糖を振りかけ、砂糖の厚膜コーティングを得る、ここで当該砂糖は強化成分として作用する。理解されるだろうが、グラニュー糖の均一及び厚いコーティングを当該花に層とするいずれかの方法又は装置を使用して、砂糖を適用し得る。当該グラニュー糖の使用は、当該植物性素材の底面に強化成分として作用するものとして、重要である
【0085】
次いで、第2格子/トレイを当該砂糖コートされた花の上に置き、そして当該格子/トレイを、間に位置した花と共に、ひっくり返し、当該花の上面をさらすようにした。もし、当該花の上面への糖衣の添加を妨げ得るならば、必要であれば、当該上側の格子/トレイを除去した。もしこのステージにおいて、いずれかの液体又は水分が当該花の上面に可視的であったならば、次いで、粉末状の糖又はグラニュー糖をその上に振りかけ、残った水分を吸収した。あるいは、もし光沢のあるラッカーされた最終形態を所望するならば、当該水性コーティング溶液を当該花の上面に噴霧する。もし、当該水性コーティング溶液を適用するに先立ち、当該花の上面が乾燥して見え、又は視覚的に水分のない状態であるならば、当該湿潤性溶液を使用し、当該花の上面を濡らした粉末状の糖又はグラニュー糖のコーティングを添加することに供した。
【0086】
あるいは、当該湿潤溶液を、第1コーティング剤として、当該上面に使用した。次いで、糖衣の第2層を適用した。この過程において、この第2糖衣層は、当該花の上面の最終的外観に影響を与える。もしグラニュー糖を適用するならば、最終製品は、グラニュー糖により与えられたいくつかの結晶性外観であって、少なくとも溶解しないいくつかを保持した。結果として、そのように処理された花の上面は、ダイヤモンドコーティングされた花のようであった。反対に、粉末状砂糖の添加は雪のような砂糖の外観をもたらし、一方、液糖は、光沢のあるラッカーされた外観をもたらした。
【0087】
1又は複数の層に糖衣を適用した後、当該花を、低湿度環境において、穏やかな気流を伴い、及び75〜85Fの温度で、3〜4日間、乾燥に供した。次いで、最終コーティングを、当該花に製菓用砂糖シロップ溶液を吹き付けることにより適用しそれらを完全にコートした{Crystalac(登録商標)、Mantrose−Haeuser Co.,Inc.,Westport,CT’ prepared per the manufacturer's instructions}。当該シェラック含有コーティングに供し完全に乾燥した後、次いで、当該加工された花を、保存のために実質的に気密であり乾燥されたシールされた容器に移した。
【0088】
当該最終シェラック含有コーティングの添加に先立って、保存のきく花のいくつかに、さらなる装飾的要素を添加し、さもなければ上記のように製造した。ここで、当該加工された花を製菓用砂糖シロップでコートする前に、1又は複数の食用の装飾用成分を、これらの花の上面に添加した。例えば、食品着色料、結晶性砂糖、又はココアマス、ココアバター、あるいはチョコレートの如き食用の装飾品を、当該植物性素材の上面に設置した。
【0089】
あるいは、又はさらに、非食用の装飾用成分も、本発明の過程の内の1つの適用を通じて保存のきく状態となる植物性素材に適用し得る。非食用の装飾品は、宝石、鉱物、金属などの如き品目を含み、そしてそれらは、好ましくは、それらの視覚的影響を最大化するように当該植物性素材の上面に置かれる。食用装飾品と同様に、非食用装飾品は、(イソマルト又は他の型の砂糖を含む溶液の如き)砂糖溶液、あるいは食品用の製菓用砂糖シロップ、ラッカー又はシェラックのいずれかと共に適所に保持され得る。
【0090】
適所に当該装飾品を固定するために、水性、砂糖含有溶液(例えば、イソマルト又は他の砂糖を含むもの)、あるいは、好ましくは、食品用の製菓用砂糖シロップ、ラッカー又はシェラックを当該花の上面に適用した。
【0091】
本発明を上記実施例に関して記載したけれども、その改良、及び変化が、本発明の本質、及び範囲内に包含されることが理解されるだろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0092】
本明細書中に記載され、及び請求された全ての組成物、及び方法は、本発明の開示に照らして、過度の試行錯誤なしに製造、及び実施され得る。本発明の組成物、及び方法が好ましい態様に関して記載されるが、添付の請求項により定義される本発明の本質を逸脱することなく、本明細書に記載されるステップ又は一連のステップにおける当該組成物、及び方法に変化が適用され得ることは、当業者にとって明らかだろう。
【0093】
本明細書中に言及された全ての特許、特許出願、及び刊行物は、本発明に関する分野における当業者のレベルを示す。その先行利益又は他の利益が請求されたものを含む、全ての特許、特許出願、及び刊行物は、各刊行物が、特に、個別に、参照することにより援用されるのと同様に、それらの全内容を参照することにより本明細書中に援用する。
【0094】
適切に本明細書中に例証として記載される本発明は、本明細書中に特に開示されない要素のない場合に、実施され得る。それ故、例えば、本明細書中のどの場合においても、「含む」、「本質的に含む」、及び「からなる」の用語のいずれもが、他の2つの用語のいずれとも置換可能である。使用される用語、及び表現は、説明の用語として使用され、限定の用語としては使用されない、そしてかかる用語と表現の使用において、示され、記載された当該特徴の同等物又はそれらの一部を排除する意思はない、しかし、請求される本発明の範囲内で様々な変化が可能であることが認識される。それ故、本発明は、好ましい態様、及び任意の特徴により特に開示されるけれども、本明細書中に記載される概念の改良、及び変化が当業者により助けになり得ること、及びかかる改良、変化は、添付の特許請求の範囲により定義されるような本発明の範囲内であることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図1は、本発明による方法を使用して製造される一般的に表される保存のきく花の斜視図である。この図、並びに図2〜18において、もし示されるならば、当該花の包括的性質、並びにその花びら、及びその花びらの数を、様々な花の部分と茎の境界を定義する斜線により示した。図1において、実線は、花びらの境界線と接近して平行ともなり、当該花びらの縁の実際の境界線を定める。この図、及び図2〜18の他の図の内のいくつかにおいて、一対の斜線、平行線、破線は、花びらの上面が高い光沢性を有することを示し、一方、花びらの上面に散在する小さな点は、当該花に適用された最終コーティングの下のコーティング内の1つに埋め込まれた小さな、可視的結晶性材料(例えば、可視的な砂糖結晶)を示す。理解されるだろうが、可視的な結晶性材料の含有は、高い光沢性仕上がりとして選択される。
【図2】図2は、図1に示される保存のきく花の上面図である。
【図3】図3は、本発明により製造された保存のきく花の底面図である。この場合も、やはり、当該花と、茎と同様に下から視認可能なその構成部分(例えば、花びら、及びがくへん)の境界線は、特定の花を表すのとは対照的に,それらの包括的性質を示す斜線である。
【図4】図4は、図1に示される保存のきく花の表示の前面図である。
【図5】図5は、図1に示される保存のきく花の表示の背面図である。
【図6】図6は、図1に示される保存のきく花の表示の左図である。
【図7】図7は、図1に示される保存のきく花の表示の右図である。
【図8】図8は、図1に示されたものと非常によく似た保存のきく花の斜視図であり、この図における相違点は、示された花が、各花びらの外縁の周囲に、色の付いたバンド(色は示されていない)も含むことである。当該色の付いたバンドは、実線で示されたものと各花びらの外側付近と間の領域により示される。
【図9】図9は、図8に示されたものとよく似た保存のきく花の斜視図であり、この図における相違点は、示された花が、各花びらの外縁の周囲に、図8に示されたバンドよりも狭い色の付いたバンド(色は示されていない)を含むことである。この色の付いたバンドは、各花びらの外縁で示された実線と当該外縁付近で示された実線との間の領域により示される。かかるバンドは、塗装を含む、いずれかの好適な方法により適用され得る。
【図10】図10は、図8に示された保存のきく花の上面図を示す。
【図11】図11は、図9に示された保存のきく花の上面図を示す。
【図12】図12は、図8に示されたものと非常によく似た保存の利く花の斜視図であり、この図における相違点は、示された花が、各花びらの外縁の周囲に、(銀色に色づけられた又は金属に似た銀色を含む塗料を使用することにより適用されたような)銀色に色づけられたバンド(斜交平行領域)を含むことである。
【図13】図13は、図12に示されたものと非常によく似た保存の利く花の斜視図であり、この図における相違点は、示された花が、(各花びらの外縁の周囲に),図12に示された銀色のバンドよりも狭い銀色のバンドを含むことである。
【図14】図14は、図12で表された保存のきく花の上面図を示す。
【図15】図15は、図13で表された保存のきく花の上面図を示す。
【図16】図16は、図12に示されたものと非常によく似た保存のきく花の斜視図であり、この図における相違点は、示された花が、各花びらの外縁の周囲に、(金色に色づけられた又は金属に似た金色を含む塗料を使用することにより適用されたような)金色に色づけられたバンド(斜線領域)を含むことである。
【図17】図17は、図15で示されたものと非常によく似た保存のきく花の斜視図であり、この図における相違点は、各花びらの外縁の周囲に、図15に示された金色のバンドよりも狭い金色に色づけられたバンドを含むことである。
【図18】図18は、図16で表された保存のきく花の上面図を示す。
【図19】図19は、図17で表された保存のきく花の上面図を示す。図17は、仕上げの、及び小さな銀色のバンドを伴う斜視図である。
【図20】図20は、写真1であり、本発明に関する方法を使用して製造された保存のきくパンジーの上面図を示す。より綺麗に見られるように、この上面は、非常に光沢性を有し、入射光線の相当量の反射を可能としている。
【図21】図21は、写真2であり、本発明に関する方法を使用して製造された保存のきくパンジーの上面図を示す。より綺麗に見られるように、この上面は、非常に光沢性を有し、入射光線の相当量の反射を可能としている。
【図22】図22は、写真3であり、写真1及び2に示された保存のきくパンジーの斜視図を示す。
【図23】図23は、写真4であり、本発明に関する方法を使用して製造された保存のきく花の上面図を示す。
【図24】図24は、写真5であり、本発明に関する方法を使用して製造された保存のきく花の上面図を示す。
【図25】図25は、写真6であり、花の各花びらの上面の外縁上に塗られた金色に色づけされたバンドを含む、本発明に関する異なる保存のきくパンジーの上面図を示す。
【図26】図26は、写真7であり、花の各花びらの上面の外縁上に塗られた金色に色づけされたバンドを含む、本発明に関する異なる保存のきくパンジーの上面図を示す。
【図27】図27は、写真8であり、花の各花びらの上面の外縁上に塗られた銀色に色づけされたバンドを含む、本発明に関する保存のきくパンジーの上面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保存のきく植物由来の食料品の特許性のある製造方法であって、以下のステップ:
a、新鮮な植物由来の食料品を防腐組成物でコーティングし、ここで、当該食料品は上面及び下面を含み、かつ、当該防腐組成物は以下の:
i、水及びアルコールを含む水性溶媒;並びに
ii、結合剤、
を含み;
b、前記防腐剤が液体状態である間に、少なくとも防腐コートされた下面に強化成分を場合により添加し;
c、前記食料品の少なくとも上面に、糖衣を適用し;そして
d、前記食料品を乾燥させ、その結果、保存のきく植物由来の食料品を製造する、
を含む、上記製造方法。
【請求項2】
前記植物由来の食料品が、花、花びら、葉、果実、及び茎からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コーティングステップが、浸漬、吹き付け、塗装、及びそれらの内のいくつかの組み合わせからなる群より選択される処理を実施することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記強化成分を添加することに先立ち、過剰な防腐剤を前記コートされた表面から除去する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記過剰な防腐組成物を除去する処理が、吸い取り、振動、及び遠心分離からなる群より選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
糖衣を適用し特殊コーティングを形成した後に、前記食料品の少なくとも上面に可視的糖顆粒を添加することをさらに含み、ここで、当該添加された糖顆粒の少なくとも一部が、当該食料品を乾燥した後に可視的のままである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記可視的糖顆粒が、それらが適用される表面周辺に不均一に適用される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記防腐剤が、風味組成物又は香料組成物の少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記アルコールが、蒸留酒である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記蒸留酒が、ウオツカである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記蒸留酒が、ビール、ワイン、シャンパン、ウオツカ、ジン、スコッチ、ウイスキー、バーボン、コニャック、ブランデー、ラム、及びグレインアルコールからなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記防腐組成物が、適用される際に、約1%から約50%のアルコールを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記結合剤が、卵白タンパク質を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記卵白タンパク質が、粉末状卵白、コーンスターチ、バニラ、砂糖、硫酸カルシウム、クエン酸、酒石のクリーム、アラビアゴム、及び二酸化ケイ素を含むメレンゲ組成物に含まれる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記強化成分が、砂糖である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記糖衣が、砂糖含有水溶液を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記糖衣のための砂糖が、粉末状砂糖、製菓用砂糖、グラニュー糖、原料糖、いずれかの非毒性食用砂糖又はそれらの類似物、及びそれらの内のいくつかの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記風味組成物が、植物由来の油を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項19】
前記植物由来の油が、ベリーオイル、かんきつ油、プルーナスオイル、及びメロン油からなる群より選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記植物由来の食料品が花であり、かつ前記防腐組成物中のアルコールが蒸留酒に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記蒸留酒が、ビール、ワイン、シャンパン、ウオツカ、ジン、スコッチ、ウイスキー、バーボン、コニャック、ブランデー、ラム、及びグレインアルコールからなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記植物由来の食料品が花であり、かつ前記防腐剤中のアルコールがビール又はワインに由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記植物由来の材料を実質的に乾燥させた後に、少なくとも前記食料品の上面に少なくとも1つの装飾用成分を添加することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの装飾用成分が、宝石、鉱物、金属、虹色着色料、食品着色料、食用色素、非食用色素、チョコレートの一形態、及びそれらの複数の組み合わせからなる群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの装飾用成分が、当該装飾用成分を含む、食品用の製菓用ラッカー、シェラック又はイソマルト(isomalt)糖溶液を使用して適用される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記装飾用成分が、宝石、鉱物、金属、虹色着色料、食品着色料、食用色素、非食用色素、及びチョコレートの一形態からなる群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記装飾用成分を付着した前記食料品の表面を、食品用の製菓用ラッカー又はイソマルト糖溶液で処理することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記装飾用成分の添加後、最終コーティング剤を少なくとも前記食料品の上面に適用することをさらに含み、かつ、乾燥により当該コーティングが特殊コーティングを形成する、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記最終コーティング剤が、前記装飾用成分を保護する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記最終コーティング剤が、防腐効果のあるコーティングとしてさらに作用する、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記最終コーティング剤が、砂糖含有水溶液、粉末状砂糖、製菓用砂糖、グラニュー糖、原料糖、製菓用砂糖シロップ、食品用の製菓用ラッカー、食品用の製菓用シェラック、いずれかの非毒性食用砂糖又はそれらの類似物、及びそれらの複数の組み合わせからなる群より選択される砂糖ベースのコーティング剤である、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記最終コーティング剤が、イソマルト糖溶液である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記特殊コーティングの適用後、食品用の防腐効果のあるコーティング剤が、前記食料品に適用される、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記食品用の防腐効果のあるコーティング剤が、食品用の製菓用砂糖シロップ、食品用の製菓用ラッカー、及び食品用の製菓用シェラックからなる群より選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
保存のきく植物由来の食料品であって、以下の:
a、少なくとも一部が、結合剤を含む防腐組成物でコートされた植物由来の食料品;
b、場合により、前記食料品の少なくとも一部に適用された強化成分;及び
c、糖衣、
を含む、前記食料品。
【請求項36】
添加された風味及び/又は香料をさらに含む、請求項35に記載の保存のきく植物由来の食料品。
【請求項37】
前記糖衣を覆って適用される食品用の防腐効果のあるコーティングをさらに含む、請求項35に記載の保存のきく植物由来の食料品。
【請求項38】
特殊コーティングをさらに含む、請求項35に記載の保存のきく植物由来の食料品。
【請求項39】
添加された風味、及び/又は香料をさらに含む、請求項38に記載の保存のきく植物由来の食料品。
【請求項40】
食品用の防腐効果のあるコーティングが、前記糖衣を覆って適用された、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
少なくとも1つの装飾用成分をさらに含む、請求項35に記載の保存のきく植物由来の食料品。
【請求項42】
添加された風味、及び/又は香料をさらに含む、請求項41に記載の保存のきく植物由来の食料品。
【請求項43】
前記糖衣を覆うように適用される食品用の防腐効果のあるコーティングをさらに含む、請求項41に記載の保存のきく植物由来の食料品。
【請求項44】
少なくとも1つの非食用の装飾用成分をさらに含む、請求項35に記載の保存のきく植物由来の装飾品。
【請求項45】
添加された香料をさらに含む、請求項44に記載の保存のきく植物由来の装飾品。
【請求項46】
前記糖衣を覆うように適用される食品用の防腐効果のあるコーティングをさらに含む、請求項45に記載の保存のきく植物由来の装飾品。
【請求項47】
保存のきく植物由来の食料品の製造方法であって、以下のステップ:
a、新鮮な植物由来の食料品の上面、及び下面を防腐組成物でコーティングし、ここで、当該防腐組成物は以下の:
i、水、及びアルコールを含む水性溶媒;並びに
ii、卵白タンパク質、
を含み;
b、前記防腐剤が液体状態である間に、少なくとも防腐コートされた下面に強化成分を添加し;
c、前記食料品の少なくとも上面に、糖衣を適用し;そして
d、前記食料品を乾燥させ;
e、前記食料品の少なくとも上面に、少なくとも1つの食用の装飾用成分を添加し;そして、
f、クリアシェルを強固にする最終コーティングを適用し、場合によりその後、食品用の防腐効果のあるラッカー、製菓用砂糖シロップ又はシェラックを適用し、その結果、保存のきく植物由来の食料品を製造する、
を含む、上記製造方法。
【請求項48】
コーティング剤に少なくとも風味添加料、及び/又は香料を添加することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
保存のきく非食用の植物由来の装飾品の製造方法であって、以下のステップ:
a、新鮮な植物由来の材料の上面、及び下面を防腐剤でコーティングし、ここで、当該防腐剤は以下の:
i、水、及びアルコールを含む水性溶媒;並びに
ii、卵白タンパク質、
を含み;
b、前記防腐剤が液体状態である間に、少なくとも防腐コートされた下面に強化成分を添加し;
c、前記植物由来の材料の少なくとも上面に、糖衣を適用し;そして
d、前記植物由来の材料を乾燥させ;
e、前記植物由来の材料の少なくとも上面に、少なくとも1つの非食用の装飾用成分を添加し;そして、
f、クリアシェルを強固にする最終コーティングを適用し、場合によりその後、食品用の防腐効果のあるラッカーを適用し、その結果、保存のきく非食用植物由来の装飾品を製造する、
を含む、上記製造方法。
【請求項50】
少なくとも香料を添加することをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
保存のきく植物由来の装飾的食料品の製造方法であって、以下の:
a、新鮮な植物由来の食料品の少なくとも一部を、防腐組成物でコーティングし;
b、新鮮な植物由来の食料品の少なくとも一部を強化し;
c、新鮮な植物由来の食料品の少なくとも一部に糖衣を適用し;そして、
d、前記食料品を乾燥させ、その結果、保存のきく植物由来の食料品を製造する、
を含む、上記製造方法。
【請求項52】
容器中にパッケージ化された請求項35に記載の保存のきく植物由来の食料品を含む、キット。
【請求項53】
前記容器がシールされる、請求項52に記載のキット。
【請求項54】
前記容器が、実質的に乾燥した内部環境を含む、請求項52に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2008−530987(P2008−530987A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554231(P2007−554231)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/003800
【国際公開番号】WO2006/084104
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(507260471)スウィートフィールズ,インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】