説明

保存容器およびかかる容器を分割するための破断ツール

本発明は、破断可能な多被検物保存容器に関する。該容器は、下端(2A)と上端(2B)を備える管状収納部(2)を備える。少なくとも前記上端(2B)は、開放端開口部(2C)を有する。前記収納部(2)の最長寸法部は連続的に形成されており、その側面に沿って所定の位置に破断部(4A,4B)が設けられている。前記収納部(2)は、複数の被検物に破断されるように適合されている。さらに、前記収納部(2)の外側表面には、ねじ山(5)が設けられていてもよい。前記ねじ山(5)は、前記管状収納部(2)の実質的に全長に沿って長手方向に延在するように設けられており、前記内側表面は実質的に平滑である。さらに、本発明は、本発明による保存容器などの多被検物保存容器から被検物を離断するための破断ツール(6)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、下端と上端を備えた管状収納部を備えており、少なくとも一方の端が開放端を有し、前記収納部の最長寸法部が連続的に形成され、収納部の側面の端から端まで所定の位置に破断部が設けられている破断可能な多被検物保存容器であって、前記収納部は半径方向に力をかけた際に複数の被検物に破断されるように適合され、前記収納部の外側表面にはねじ山が設けられている破断可能な多被検物保存容器に関する。
【0002】
本発明はさらに、本発明の保存容器などの多被検物保存容器から被検物を離断するための破断ツールであって、前記保存容器の下端または上端の少なくとも一部分を収容するように適合された管状ホルダーを備える少なくとも下側部分を備える破断ツールに関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
溶液状の物質などの生物学的試料、例えば血液試料、水試験物質、および受精した胚などの組織試料はしばしば、凍結することにより効果的に安定化することができる。凍結された液体および/または試料は、凍結状態で維持される限り、長期間安定である。しばしば、これらの試料は比較的多量または集合試料で回収されるが、試験のためには少量または被検物で利用され得る。
【0004】
被検物が必要な場合、しばしば、集合試料全体を溶解してその時点で必要な被検物を得て、その後残りの集合試料を再凍結する必要がある。しかし、ほとんどの場合、頻繁な凍結解凍サイクルは、しばしば集合試料中の不安定成分に対して有害である。
【0005】
1つの解決策は、集合試料を多くの小さな個々の容器に保存することである。すると、被検物が必要な場合は、必要な数の個々の容器を解凍し、集合試料の他の個々の試料を解凍、再凍結することなく、必要な被検物が得られ得る。しかし、個々の容器に分けて凍結することは煩わしく時間がかかり、多くの個々の容器が必要なので、より大きな保存設備が必要になる。個々の容器を混同して取り違える可能性もある。
【0006】
WO 2004/042341には、同一の凍結チューブ内で個別の部分試料が気体充填空き空間によって分けられた回収容器を提供するための冷凍保存デバイスおよび方法が開示されている。この方法およびデバイスでは、良好に分離され、充分に境界が規定された被検物が提供されるが、試料液の種類および粘性に調整された所定の圧力を使用する複雑な充填機械類に投資する必要がある。
【0007】
US 6,383,453には、多アリコート保存容器および対応する破断ツールが開示されており、該容器には多くの等間隔破断点が設けられており、該破断点は容器の周囲に広がる円環状の「刻み目」、および対応する内面二重円環型突起で構成されている。一態様では、該容器は閉鎖キャップのための外面ねじ山を備えており、該ねじ山は破断点より上から破断点より下までの間隔で設けられている。破断ツールは、破断される容器の両端を収容するための上側円筒状部分と下側円筒状部分を備えており、該部分には、破断の際に該容器のねじ山がついていない部分に支持するためのリップが設けられている。開示された容器は、内面突起が設けられるため、例えばプラスチックまたはガラス材料での製造が困難であり得る。開示された破断ツールは、開示されるように容器を破断する場合、所定の破断点できれいに破断するために、接地面の保持を回避するように非常に慎重に設置しなければならない。容器に第2部分も適合する場合、これは困難である判明することがあり得る。
【0008】
従って、公知の容器およびツールの上述の課題が改善される、かかる容器を破断するための破断可能な保存容器および破断ツールが必要である。
【発明の概要】
【0009】
発明の概要
本発明により、下端と上端を備えた管状収納部(container)を備えており、少なくとも一方の端が開放端を有し、前記収納部の最長寸法部(length)が連続的に形成され、収納部の側面の端から端まで所定の位置に破断(break)部位が設けられた破断可能な多被検物保存容器(multi-specimen storage vessel)であって、前記収納部は複数の被検物(specimen)に破断されるように適合(adapt)され、前記収納部の外側表面にらせん状の溝が設けられ、前記らせん状の溝は、実質的に前記管状収納部の全長の端から端まで縦に延在する(extend)ように設けられ、前記管状収納部の前記内側表面は実質的に平滑である破断可能な多被検物保存容器を提供する。
【0010】
好ましい態様において、収納部は円形断面を有するが、長円、三角形、正方形、六角形もしくは他の多角形断面、または上述の形態の組合せにより形成される断面などの別の形状を有するものであってもよい。
【0011】
好ましい態様において、収納部は、半径方向に(radially directed)力をかけることで複数の被検物に破断されるように適合されるが、ねじれ、屈曲または前述の破断手段の組合せによる破断などの他の破断手段を使用してもよい。
【0012】
内側の長手(longitudinal)方向および内側全周囲の両方において、実質的に平滑な内側表面を設けることにより(ここで平滑とは、収納部の内側表面に、壁の厚さの数百分の一〜数千分の一であり得る製造の許容範囲を超える凹部部分および/または突出部分が設けられていないことであると規定する)、一般に、収納部には、成型および/または吹き込み以外のさらなる処理は必要ない。従って、製造方法が容易になり、製造コストが低くなる。それぞれ個々の容器の製造コストを下げることで、実際に費用効果の高い容器の大量生産も可能になる。収納部は、成型または押し出し成形などの任意の適切な方法で製造される。さらに、収納部は、使用の際に空にする、洗浄するおよび乾燥することが容易である。一般的に、収納部は使い捨てデバイスとして提供されるが、適用に応じて、収納部の1つ以上の部分は再利用に適することもある。本発明により、本発明の収納部容器として提供される場合、任意の大きさ、長さおよび直径、ならびに円形、三角形、正方形、六角形または他の多角形などの断面形状を離断(break off)され得るようにすることが実現された。
【0013】
さらに、管状収納部の外側表面の実質的に全面を覆うらせん状の溝を設けることで、公知技術分野の保存容器よりも短い間隔で互いに間隔があけられた破断部分を設けることが可能になる。従って、集合試料の全体を解凍する必要なく凍結された集合試料をより少量にもしくは被検物に分割し得る、および/または被検物の試料容量の範囲選択がより大きくなり得る。これにより、任意の必要量の試料液を離断する位置を決定する際に、ユーザーの自由度が増す。らせん状の溝は収納部の最長寸法部の端から端まで連続的または不連続的であり得る。しかし、らせん状の溝は連続的であることが好ましい。好ましい態様において、らせん状の溝はねじ山(screw thread)として形成される。ねじ山としてらせん状の溝を設けることにより、対応するねじ山を有するキャップを供して、しっかりとした密封が可能になる。
【0014】
収納部は、1つ以上、例えば多数の破断部を含む可能性を有し、該破断部では、1つ以上の破断部を備えた収納部が、その内容物と共に1つ以上の被検物に分割され得る。残りの試料は、解凍、再凍結する必要なく、処理または試験のために保存または輸送することができる。
【0015】
保存容器の一態様において、前記破断部は、前記管状収納部の周に広がる1つ以上の円環状の外面凹部として設けられる。従って、破断部は、例えば成型、フライス削り、エッチングまたは切削により製造が容易であり、きれいに被検物に破断することが容易であり、破断作業に関連する配置が容易である。
【0016】
保存容器の一態様において、前記凹部の深さは、前記管状収納部の壁の厚さ全体の5〜95%、好ましくは50〜95%、より好ましくは90〜95%の範囲である。従って、扱いおよび保存の際の収納部の完全性が保たれながら、破断作業が容易になる。
【0017】
本発明の好ましい態様において、少なくとも1つの凹部は成型によって作製される。従って、製造の際にさらなる工程は必要なく、製造コストが低くなる。保存容器の一態様において、少なくとも1つの前記凹部は、フライス削りおよび/またはエッチングにより作製される。これにより破断作業が容易になり、凹部の成型に比べて製造コストが低くなる。ガラス製収納部の場合は特に、この製造方法が都合がよい。これとは別に、少なくとも1つの前記凹部は切削により作製される。これは、柔らかいプラスチック製収納部を製造する場合に都合がよい。
【0018】
保存容器の一態様において、2つ以上の前記外面凹部は、収納部の全長の1〜100%、好ましくは10〜50%、より好ましくは33〜40%の範囲の間隔Dで等間隔に設けられる。従って、種々の大きさの被検物が離断され得る。大きな容量の試料を提供するためには、凹部をさらに離して配置することが有利であり得る。しかし一方で、集合試料から離断される容量の広範な選択を提供するためには、例えば1〜5mmの間で凹部を提供することがより適している。代替的に、例えば、広い間隔、例えば間隔を2倍にして使用する特別な適用では、個々の凹部は等間隔ではないが、連続的に配置する。
【0019】
保存容器の一態様において、前記破断部は、前記管状収納部の壁の厚さ全体の少なくとも5〜95%、好ましくは50〜90%、より好ましくは75〜85%の範囲の深さまで進入する深いねじ山が設けられた前記長手方向に延在するねじ山によって提供される。それにより、自由に選択できる破断部が設けられ、多くの異なる大きさの被検物を離断することが可能になる。深さは、適用されるキャップのねじ山の深さに適合させるべきである。
【0020】
保存容器の一態様において、保存容器はさらに、管状収納部上に設けられたねじ山と係合するキャップのねじ山が設けられた少なくとも1つのねじ込みキャップを備える。従って、両者間に液密性および気密性の密封がもたらされ、該キャップは、離断被検物の開放端のいずれかに適用してもよく、収納部のねじ山が収納部の全長の端から端まで延在しているため、各端部に同じ種類のキャップを使用してもよい。
【0021】
保存容器の別の態様において、保存容器はさらに、スナップ式キャップ、プラグ、コルク、ねじ込みキャップによる密封などの閉鎖機構により、収納部と係合する少なくとも1つのキャップを備えており、少なくとも1つのキャップは、円形、長円、三角形、正方形、六角形、または他の多角形断面などの収納部の断面に対応する断面を有し得る。
【0022】
保存容器の一態様において、破断部は、保存容器を破断したとき、生じる破断が破断部領域のみに位置し、それにより、分離された被検物の両端が破断部領域のみででこぼこになるかまたは割れ、ねじ山は割れずに残るように構成され、これにより、離断された被検物のいずれにもねじ込みキャップが円滑に適合することが可能である。
【0023】
保存容器の一態様において、前記少なくとも1つのねじ込みキャップには、内方湾曲面底部が設けられる。これにより、かかるキャップの内側表面が離断された被検物の底になるため、例えば該底部内のシリンジの針へのアクセスが容易になる。
【0024】
保存容器の一態様において、キャップの材料は収納部の材料よりも柔らかい。別の場合には、キャップの材料は収納部の材料よりも硬い。硬いか柔らかいかは、極低温時の温度などの破断温度の間の硬度で規定されるが、ここで極低温時の温度は、従来の意味、つまり-80℃未満、例えば-150℃未満で使用される。これによりキャップと収納部のより簡単な取り付けおよび取り外しが可能になる。代替的に、同じ硬度を有し、さらに同じ材料であってもよい。
【0025】
保存容器の一態様において、管状収納部材料はプラスチック材料である。前記プラスチック材料は、ポリエチレンおよびポリプロピレンからなる群より選択され得る。別の態様において、管状収納部の材料はガラス材料である。これらの材料は低温に充分耐性かつ適合性であり、化学物質に充分耐性であり、管状収納部の容易な製造をもたらし、試料に対して無毒性である。さらに、これらの材料は、凍結温度での破断が容易な容器を提供する。前記容器は極低温保存容器であり得るが、例えば該容器を、室温で液体であるが約5℃で固体であるソース原液のような液体の保存に使用する場合、または-3℃で結晶であるがそれ以上では液体である水のような液体の場合には極低温保存容器である必要はない。
【0026】
一般的に、保存容器は、温度および圧力などの環境条件に応じて、物理状態が1つの状態から(例えば液体状態から固体状態に)変化する任意の物質に使用し得る。例えば、一態様において、物質は、0℃より高い温度で液体から固体への相転移を有するゲルである。
【0027】
保存容器の一態様において、破断部のピッチ深さおよびピッチ幅の選択および/または材料の種類および材料の厚さの選択は、破断を容易にすること、ならびに保存および取り扱いを確実にすることを同時に考慮して決定される。従って、適用に応じて、収納部の種々の直径および/または長さに対して、種々のピッチ深さおよびピッチ幅ならびに種々の材料の種類および厚さが考慮され、これらは全て、破断が容易な、安定な保存収納部が提供されるように相対して選択される。ピッチの形状はv型またはu型など任意の適切な形状であり得る。
【0028】
保存容器の一態様において、前記収納部の少なくとも表面に、取り出される被検物を少なくとも識別するための識別マーク、および/または被検物が取り出される容器を少なくとも識別するための識別マークが設けられる。別の態様において、前記識別マークにより、内容量も記される。従って、個々の被検物のそれぞれを親集合試料/容器を識別し、さかのぼることができる。さらに、個々の容器のそれぞれを、いくつかの同一の容器の中から識別し得る。次いで、容量を正確に示して、所望の長さの被検物を離断するために使用し得る。
【0029】
本発明のさらなる局面において、本発明の保存容器などの多被検物保存容器から被検物を離断するのに適した破断ツールが提供され、前記破断ツールには、前記保存容器の下端または上端の少なくとも一部分を収容するように適合された少なくとも下側管状ホルダー部分が備えられ、破断ツールは、少なくとも前記下側部分に、前記保存容器の少なくとも長手方向の動きを前記下側部分内に制限することにより前記保存容器を保持し、前記保存容器のユーザーが決定した被検物の離断を容易にするように適合された保持構成が設けられることを特徴とする。従って、破断ツール内の保持構成は、破断作業中に破断ツールが収納部または容器を保持することを容易にし、収納部に設けられた破断部においてより正確な破断点を提供する。保持構成を設けることで、破断作業の中断によってツール中の収納部を再配置する必要が生じなくなる。さらに、ユーザーが決定した被検物の長さが容易に選択され、破断の結果の被検物の破断表面がより正確になるように破断ツールの下側部分の外側でアレンジされ得る。破断ツールはさらに、従来の凍結チューブなどの他の種類の保存容器での破断の実施にも有用であり得る。単純な型の保持構成の一例(示さず)は、ぴったりと適合した支持表面などの摩擦表面または摩擦増強フィルムもしくは材料カバーなどの摩擦増加内側表面を提供することによる。当然のことながら、長さ、断面形状および内径は、好ましくは破断される容器に対応し得るが、本発明により、必要とされる被検物の破断に必要な破断端が一端に提供される開放端のある円環状ホルダー部または環形状が使用され得ることがわかったため、ツールの長さは決定的に重要でないことがわかった。
【0030】
破断ツールの一態様において、破断ツールに対する保存容器の移動は、1つ以上の被検物を離断する場合、保存容器が新たな破断作業のしかるべき位置に移動されるような移動機構によって容易になる。
【0031】
破断ツールの一態様において、破断ツールには、さらに、前記保存容器の前記下端または前記上端のいずれかを収容するように適合された上側管状ホルダー部分が備えられ、前記上側部分の内側表面の少なくとも一部分は、前記保存容器の少なくとも一部分に対する支持表面が提供されるように適合される。これにより破断作業が容易になり、破断の際に収納部を損傷するリスクが低減され、誤った位置で破断するリスクが低減される。前記下側部分および/または上側部分の内側表面の少なくとも一部分が前記保存容器の少なくとも一部分に対する支持表面が提供されるように適合され得る。前記支持表面は、前記保存容器の外側表面の少なくとも一部分に設けられてもよい。これにより、より大きな支持表面が設けられ、収納部の正しくない位置で破断されるリスクが低減される。および/または、前記支持表面は、前記管状収納部上の前記キャップの外側表面の少なくとも一部分に設けられてもよい。従って、破断の前にキャップを取り外す必要性が解消され、容器内の試料の混入/試料からの混入のリスクが低減される。
【0032】
破断ツールの一態様において、多被検物保存容器の被検物は、移動機構を用いることなく保存容器の下端と上端の両方から離断され、例えば、下端から1つの被検物、および上端から2つの被検物が離断される。
【0033】
破断ツールの一態様において、破断作業には、ねじること、曲げること、砕くこと、割ることおよび/または半径方向に力をかけることが含まれる。破断作業がねじることを含む場合、好ましくは、前記保持構成はねじることを可能にするプライヤーまたは他の手段を備える。
【0034】
破断ツールの一態様において、前記保持構成は、少なくとも一部分に沿って延在する長手方向の貫通(throughgoing)スリットが設けられた少なくとも前記下側部分を備えており、該スリット内部には、前記保存容器の少なくとも長手方向の移動を前記破断ツール内に制限する横断ピンが設けられる。従って、保持構成は単純な構造で実現され、それにより、破断ツールの洗浄が容易になり、破断ツールが低コストで製造される。洗浄および/または使用する際に、保持構成、ピンおよびスリットは分解され得、それにより汎用性が増加し、洗浄しやすくなる。代替的に、それらは互いに一体化して提供されてもよい。
【0035】
破断ツールの一態様において、前記ピンの最長寸法部は、少なくとも前記管状ホルダー部分の内径全体を横断するように延在している。従って、収納部の長手方向の移動は一方向(内方へ)のみに制限され、より適切な破断のための再配置が可能になるか、および/または必要に応じて、例えば容量の決定のためにもしくは破断部の位置および/または試料含有量の検査のためにツール内の収納部の回転が可能になる。
【0036】
破断ツールの一態様において、破断ツールにはさらに、管状ホルダー部分の長手方向に対して前記ピンを固定するための手段が設けられる。前記固定手段は、管状ホルダー部分の壁に貫通孔を備え得、前記孔の直径は前記ピンの直径と実質的に同じである。または、前記固定手段は、貫通スリットまたは貫通孔の反対側に設けられた1つ以上の溝を備え得る。従って、ツール容積内部でピンの相対移動が起こり得ず、ツール内での収納部の配置が不正確となるリスクが低減される。
【0037】
破断ツールの一態様において、互いに所定の間隔Lをあけて2つ以上の前記溝を設けた。Lは収納部のDに相当してもよいが、そうでなくてもよい。Lは、必要および適用に応じて、溝同士の間で一定に維持してもよく、変えてもよい。
【0038】
破断ツールの一態様において、前記保持構成には、前記保存容器の少なくとも長手方向の動きを前記下側部分内に制限するため、および前記保存容器のユーザーが決定した被検物の選択を容易にするための、保持構成の内面に設けられ長手方向に延在する適合ねじ山が備えられる。これは、容器を破断する際に、自由に選択可能な数または容量の離断対象の試料を提供するために有利である。保持構成は製造が容易であり、簡単に洗浄できる。該容器の示される両態様は、かかる破断ツールを用いて使用され得る。
【0039】
破断ツールの一態様において、前記下側部分および/または前記上側部分は、1つ以上の前記キャップを備える容器を収容するように適合される。従って、破断ツールは、一方の端にキャップが設けられている場合であっても容器を収容し得る。破断前にキャップを取り外す必要がないので、これにより、容器内の試料のこぼれおよび/または混入のリスクが低減される。
【0040】
本発明の一態様において、保存容器から被検物を離断する場合、保存容器内の試料のこぼれおよび/または混入から周囲を保護するために、好ましくは柔らかい可とう性の材料、例えば使い捨ての材料で作製されたスリーブなどのマンシェットを破断ツールの内側もしくは外側、および/または保存容器の内側もしくは外側に配置する。
【0041】
破断ツールの一態様において、保存容器から被検物を離断する際にこぼれおよび/または混入を最小限にするために、保持構成を破断点から離して配置する。
【0042】
破断ツールの一態様において、前記下側部分および/または前記上側部分を前記保存容器のキャップとして適合させる。従って、キャップが破断ツールとなるように適合される費用効果の高い破断ツールが提供される。そのために、製造コストおよび輸送コストが低減され得る。収納部に完全に供され、1つ以上の破断部を覆う場合、適用に応じて、キャップの長さが異なるようにしてもよい。従って、少量の試料を離断することが必要な場合、収納部の適当な長さを覆うまでキャップを閉めて、その後特定の被検物を離断する。
【0043】
破断ツールの一態様において、前記下側部分および/または前記上側部分の一方の端にツール末端部分が設けられる。従って、破断作業の際に壊れまたはこぼれが生じ得る場合、ユーザーが混入を起こすリスクが低減される。さらにツールを使用する際の強度が増加し、耐久性および保持耐性が増加する。
【0044】
破断ツールの一態様において、上側および/または下側部分の開放端の最長寸法部は、保持部材の残部よりも大きい内径となっている。これにより破断点の精度およびユーザーの検査選択が改善される。
【0045】
本発明の別の局面において、本発明の保存容器および本発明の破断ツールを含むシステムが提供される。これにより、ユーザーに、高い破断点精度で離断される被検物を提供するための用具が提供される。
【0046】
発明の詳細な説明
添付の模式的な図面に示されるいくつかの態様を参照して、本発明を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1A、1Bは、本発明の第1および第2の態様の破断可能な多被検物保存容器を示す。
【図2】図2は、2つの被検物に破断した後の図1Aの破断可能な多被検物保存容器を示す。
【図3】図3は、2つの被検物に破断し、末端にキャップがしっかり嵌め込まれた図1Aの破断可能な多被検物保存容器を示す。
【図4】図4は、図1Aの保存容器を保持している本発明の第1の態様の破断ツールを示す。
【図5】図5は、本発明の第2の態様の破断ツール、すなわち上側部分を含まない図4の破断ツールを示す。
【図6】図6は、図1Aの保存容器を保持している本発明の第3の態様の破断ツールを示す。
【図7】図7は、本発明の第2の態様の保存容器を保持しており、キャップが破断ツールの上側部分を形成している本発明の第4の態様の破断ツールを示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図面の詳細な説明
図1Aは、例えば生物学的液体試料である集合試料を収納すること、および例えばこれを極低温で保存することに適した本発明の第1の態様の破断可能な多被検物保存容器1を示す。該容器は、室温で液体であるが約5℃の温度で固体である液体の保存、または-3℃で結晶であるが、それ以上では液体である結合水含有(water bound)試料の保存に使用されるように、他の適用、例えば家庭用または工業用調理ストックの保存における使用に適し得ることに留意されたい。さらに、該容器に保存される試料は、適用に応じて非液体および/または非生物学的であってもよい。
【0049】
保存容器1は、下側の近位閉鎖端に収納底部22、および上側の遠位端に、しっかり嵌め込まれた第1の端キャップ3Bが設けられた開放端24を有する円筒形の長手方向に延在する管状収納部2を備える。
【0050】
収納部2には、その周囲に互いに距離Dの間隔をとって外面に設けられた2つの円環状破断部4A1、4A2が設けられ、破断部4A1、4A2は集合試料を含む容器から全部で3つの被検物を離断することが可能であり、第1の被検物はdAの試料長さを有し、第2の被検物はDの試料長さを有し、第3の被検物はdBの試料長さを有する。破断部は、円筒形管状収納部2の壁材料の厚さのおよそ半分まで貫く円環状の切れ目または凹部4A1、4A2として形成される。複数の破断部4A1および4A2は、底端22と開放頂端24の間の収納部2の全長の端から端まで形成される。破断部4A1、4A2は、多被検物収納部2を、必要に応じて破断することによって残りの集合試料から分割され得る個々の被検物に分割する。破断部4A1、4A2の反対にある収納部壁内面は、可能な限り大きな内容量を提供するため、およびその低コスト製造を可能にするために長手方向に平らで平滑な表面を有する。用語平滑は、表面に、壁の厚さの数百分の一未満〜数千分の一未満などの製造許容範囲を超える凹部および/または突起部分が実質的に設けられていないことを意味する。破断部4A1、4A2は、収納部2の壁の厚さの薄い領域を構成しているので、破断部4A1で収納部12の破断を容易にするように設計される。
【0051】
前記凹部4A1、4A2は、製造時に、例えば切削、フライス削り、成型などにより設けられ得る。フライス削りを選択した場合、本出願人は、収納材料が破断点の部位でより正確に破断されやすい傾向を観察した。好ましくは、凹部の深さは、安全な保存および取り扱いならびに容易な破断作業の両方が達成されるように収納部の材料の硬度に対して選択される。凹部の深さは、選択される収納部材料に応じて、前記管状収納部2の壁の厚さ全体の5〜95%、好ましくは50〜95%、より好ましくは90〜95%の範囲であり得る。収納部の安定性を維持し、取り扱いを確実にするためには、5〜10%の残りの壁の厚さで充分である。凹部の形状は、v型、u型、]型もしくは他の任意の適切な形状であり得るか、および/または異なり得るか、もしくは収納部2の端から端まで均一な形状であり得る。
【0052】
間隔dA、DおよびdBは、使用目的、被検物容量、およびユーザーの必要性と関連させて製造時に適切に選択され得る。それらは等しい長さ、つまり間隔Dであり得、この間隔は、収納部2の全長の1〜100%、好ましくは10〜50%、より好ましくは33〜40%の範囲であり得る。多くの使用において、前記間隔Dは、もちろん考案中の収納部の直径(これは、原則として考案中の任意の直径であり得る)に応じて、収納部内の0.1〜0.5ml容量の試料に対応し得るが、実際には、特に凍結チューブに適用する場合には、しばしば1mm〜50mmの直径であり得る。一般的には、しばしば、示されるように収納部に2つの破断部を設けることが有用かつ充分であるが、任意の種類の適用に必要とされる任意の数の破断部が想定される。図1Aに示されるように、例えば各試験試料について多量または少量の容量を使用する特別な適用のために、等間隔でない破断部も想定される。
【0053】
収納部2の底部22は、例えば針の先端を収容する空間を提供するために、内側に緩やかに曲がっており、半円、凸状、錐状または尖塔状などの丸底を形成する。収納部底部22の収納部底壁26は、底部22が下側にして平らな表面に置いた場合、安定性が提供されるように底部22の外側表面よりも長くなっている。
【0054】
さらに、前記収納部2には、それぞれのキャップ3Bに設けられたねじ山と適合して嵌めこまれるねじ山5が設けられている。前記ねじ山5は、実質的に収納部2の外側表面の全長に設けられる。
【0055】
図1Bに示される代替的な態様では、保存収納部には上端および下端の両方に開放端14A、14Bが設けられ得る。そこで、好ましくは、開放端に確実な適合を提供し、こぼれを減少させ、一方の端で直立安定性を提供するために、それぞれの末端に閉鎖キャップである第1のキャップ3Aおよび第2のキャップ3Bが設けられる。
【0056】
保存容器1は、使用時に2つ以上の被検物に破断され得る。収納部2は、半径方向の緩やかな手による力または機械的な力により収納部2が2つの部分に破断されるように設計される。さらに、収納部2は、収納部2が下側部分および上側部分の両方に新たな開放端ができるような様式で分割されたとき(図2参照)、好ましくは保存のために設けられたキャップ3Bと同様である1つまたは2つのキャップ3Cおよび3Dを、収納部2のこれらの開放端に取り付けることができるように設計される。第3のキャップ3Cは前記下端2Aの開放上端に設けられ、第4のキャップ3Dは前記上端2Bの開放下端に設けられる。
【0057】
図2に、下端2Aと上端2Bの2つの部分に破断した後の図1Aの保存容器を示す。保存容器2内の生物学的試料は示していない。しかしながら、これは、保存容器1の実質的に全内容積に充填された液状の生物学的集合試料(図示せず)を保存するために有利に使用され得る。さらに、集合試料を含む容器1は、好ましくは、例えば極低温使用のため、保存容器1の上端2Aおよび下端2Bのそれぞれの内部において試料の2つの被検物にきれいな破断表面が提供されるように凍結され得る。凍結状態で破断すると、理想的には、離断された各部分が凍結被検物を含み、この場合、その露出表面は、収納部2の外壁表面に対して実質的に平滑平面状で垂直な関係である。
【0058】
前記収納部の少なくとも一部分の外側表面は、さらに、少なくとも取り出される被検物を識別する標識および/または前記被検物が取り出される容器1を識別する標識などの情報、例えば、円周方向および/または長手方向の側面に沿って長手方向などに連続的に示された3桁〜5桁(数値、文字、記号)のコード(1つまたは複数)を含み得る。100〜1000個の一群のかかる保存容器に配される場合、桁の配列は、好ましくは、桁の組合せの重複がもたらされないようなバッチ式で選択する。したがって、ラベル標識を行なう前では、1つ以上の前記被検物が落下した場合、または置き間違えた場合、離断された被検物と容器内の残余物との混同リスクが生じ得るため、この混同リスクが低減され得る。
【0059】
さらに、収納部の外側表面および/または外側キャップの表面の少なくとも一部分に、当業者に公知のような連続的な、または周囲上への簡単な線による標識を使用することによって、内部の容量の容量表示標識を設けてもよい。表示は、使用される収納部の長さおよび直径に応じて、0.1mlずつなどの比較的小容量または0.1mlから1dlまでなどの大容量に対応するものであり得る。
【0060】
前記容量表示の標識ならびに前記収納部および/または被検物ID標識は、揃えて(in unison)設けられていてもよく、全く同一の特定の破断標識として設けてもよい。
【0061】
さらに、容器に、例えば、商標、製品名などのさらなる情報が提供されていてもよい。標識は、例えば、個々の被検物識別、データおよび/またはユーザーイニシャルに関する接着性のIDラベルまたはバーコードを提供するための平面状長手方向に延在するセクションを含むものであってもよい。
【0062】
前記異なる型の標識は、例えば、文字情報、数値、バーコードおよび/または記号表示配列、あるいはその任意の組合せ、また製造情報の記載、製造者IDを含んでいてもよく、ラベル表示、成型、エッチング、切削またはフライス削りにより施され得る。
【0063】
図3は、各々にそれぞれ、類似した適合密閉キャップ3Cおよび3Dが設けられた2つの離断末端または離断部分2A、2Bを示す。したがって、第1の部分試料を備えた収納部2の上側部分2Bは、例えば、その後の解凍および試験のための被検物として利用可能であり、第2の部分試料を備えた下側部分2Aは、例えば、さらなる保存のために冷凍庫に戻されるために利用可能であり、逆もまた同様である。
【0064】
キャップ3Dは、その他のキャップ3A〜3Cと同様、底面端32上の頂部表面、側面34および前記側面34の内側表面上に設けられた前記容器1上の対応するねじ山5に適合させるためのねじ山35を含む。キャップ3Bの内側表面には、その底面内へのシリンジ針の容易な挿入および使用を容易にするための緩やかな曲面または凹面形状が設けられている。キャップ底面の形状は、あるいは代替的に、円形、ピラミッド状、円錐形状または単純に平滑であってもよい。さらに、キャップ底面の形状はまた、かかる被検物の離断後に被検物および/または集合試料の残部に前記キャップが適用された場合、前記露出表面が保護されることを考慮するものである。さらに、キャップの適用中、キャップ底面32の形状により、凍結試料の露出部分の表面とキャップ底面または側面とが接触するリスク、したがって欠落および/または混入物の移動のリスクが低減される。同様に、管状収納部の底面に、シリンジ針挿入などを容易にするために上記のいずれかの形状が設けられていてもよい。
【0065】
さらに、キャップの形態、すなわち、側面の直径および設計は、キャップの簡単なねじ留めを設けるような様式で収納部の壁にぴったり嵌め込まれ、収納部へのキャップの確実な嵌め込みのための確実な固定が可能であるようになっている。図4に示されるように、キャップの側面は破断部凹部に届く手前からさらに延在していないが、収納部との強固な嵌め込みの低下がもたらされ得ないため、さらに延在していてもよい。
【0066】
キャップ3A、3B、3C、3Dのうちの1つ以上は、好ましくは、前記収納部2の1つ以上と一緒に装着され得る。
【0067】
本発明によって、収納部に広範に全体を覆うねじ山を設けることにより、適合ねじ山を有する同じ型のキャップが収納部の両端に使用され得ることが実現された。したがって、比較的低いピッチのねじ山は、収納部の直径に応じて収納部2に対して液密性を適合および提供するために有利である。しかしながら、キャップを適用するのに必要とされる回転数を減少させるためには、比較的高いピッチが有利である。また、高いピッチは、製造中にも有利であり得る。したがって、得られるピッチは1mm〜3mm程度であり得る。かかるピッチの適切な高さは、壁厚がほぼ1mmである場合、0.3〜0.5mm程度であり得る、すなわち、ピッチ高さは壁厚のほぼ30〜50%であり得、ピッチ幅は0.5〜1.5mmで選択され得るか、または当該技術分野で公知のように適切に選択され得、例えば、ボトル用キャップなどに見られるような可能な密封部および開口部を提供するための任意の関連技術が使用され得る。
【0068】
保存容器1、すなわち、管状収納部2および1つ以上のキャップ3A、3B、3C、3Dはすべて、急速凍結温度に耐えることができ、少なくとも急速凍結時の半径方向の破断に対する抵抗性を低減させた材料で作製されているべきである。一般に、耐薬品性の材料が好ましく、いくつかの好ましい材料としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PEHD)、ポリスチレン、またはポリカーボネートなどのプラスチック材料が挙げられるが、温度の変動に抵抗性であるいくつかのガラス材料もまた使用され得る。キャップおよび/または収納部は、さらに、極低温時の密封に適当なゴムまたはプラスチック製のガスケットを備えていてもよい。
【0069】
管状収納部2に使用される材料は、好ましくは、ともに保存および取扱い時は耐久性であり、分割時は容易に破断可能である刻み目および/またはねじ山(thread)などの破断部を提供するために容易に成型可能および/または加工可能なように選択され得る。そのため、材料は好ましくはポリプロピレンとして選択され得る。それは、この材料が、凍結温度で脆性が増大するからである。
【0070】
さらに、漏出に対する優れた防御措置を提供するため、キャップ3は、少なくとも室温で収納部2よりも多少弾性および/または多少硬質の材料であり得、逆もまた同様である。キャップが破断ツールを提供する態様において、キャップの硬度は、少なくとも凍結温度で収納部が破断されるための安定な支持(abutment)表面を提供するため、好ましくは比較的硬質であり得る。キャップ3A、3B、3C、3Dの材料は、室温および/または極低温、すなわち、ほぼ-70℃、もしくはさらに高い温度、例えば、ほぼ0℃あるいはさらに高い温度などの破断温度で収納部2の材料よりも軟質であってもよい。さらに、キャップ3A、3B、3C、3Dの材料は、室温および/または凍結温度時に収納部2の材料よりも硬質であってもよい。換言すると、キャップおよび/または収納部の材料の硬度は、確実な嵌め込みを提供するのと同時に収納部からのキャップの着脱が容易になるように選択され得る。
【0071】
収納部上の容量またはIDの標識の可読性を上げるため、キャップ(1つまたはそれ以上)を透明な材料で提供してもよい。
【0072】
収納部は、当業者に公知の成型、例えば、ブロー成型または射出成型などによって作製され得る。ねじ山、標識、凹部および/または側方延在部などの収納部の種々の構成要素は、同時に設けてもよく、成型後に機械加工してもよい(my be)。
【0073】
収納部の破断部4A、4Bは、例えば、さらなる加工などにおける使用のため、破断部の位置のさらなる視覚的表示のため、例えば、円周方向の色線標識、金属または磁気バンド標識を用いて特異的に表示してもよい。本発明による容器1は、手による破断操作を用いて被検物が離断されるように設計されるが、破断ツールを用いて破断されてもよく、この場合、誤った位置での破断のリスクまたは収納部の破損が低減される。可能なかかる破断ツールの例を以下に記載する。
【0074】
図4は、例えば第1の態様による容器として示した本発明による保存容器1を収容するための下側部分6Aと上側部分6Bを備える、本発明による破断ツール6の第1の態様を示す。下側部分6Aは、保存容器1の一端を収容および保持するように適合された第1の管状保持部材を備えており、前記第1部材には、保存容器1の前記一端を保持し、前記容器1が少なくとも一方の長手方向にスライドするのを防ぐための保持構成70、80、90が設けられている。
【0075】
保持構成は、収納部の壁内に長手方向に延在する貫通スリット80内に挿入された最長寸法部74を有するピン70またはプランジャーを備えている。前記ピン70は、スリット80内へのピン70の進入点と反対側に溝90を設けることによって長手方向の位置に保持される。ピン70には、対向する溝90の位置との間で前記ピン70を移動させるためのハンドルバー72が設けられている。スリット80は、前記下側部分6Aの少なくとも一部分に沿って延在しており、好ましくは、プランジャーを横方向に段階的に前進させて前記溝90内に嵌め込まれることにより、1つ以上のかかる溝90が機能を果たすことが可能な長さのものである。保持構成は、少なくとも破断操作中、収納部および/または容器の少なくとも長手方向の移動を前記破断ツール6内に制限することにより、前記収納部を所定の位置に保持するように設けられている。収納部を所定の位置に保持する点を段階的に進める必要に応じて1つ以上の溝90を設けてもよい。溝90間の間隔Lは、用途およびユーザーの希望に応じて等しい間隔であっても異なる長さであってもよい。
【0076】
さらに(図示せず)、前記ピン70の最長寸法部74の少なくとも一部分に、スリット80の内側表面内の1つ以上の対応する固定用ねじ山(図示せず)に対する固定用ねじ山が設けられていてもよく、スリット80内にピン70を固定するための可変直径/形態(図示せず)が設けられていてもよい。
【0077】
スリット80内で移動可能なピン70を設ける利点の1つは、使用時および必要とされる被検物の破断後、ユーザーが、ピン70の末端を溝90から解放した後、該ピンを収納部の開放端に向かってスリット80の最長寸法部に沿って横方向にスライドさせるようにピン70を操作することにより、被検物が破断ツール6の開放端の外側に向かって移動および前進するようにピン70を取り扱い得ることである。したがって、離断された被検物は、破断ツールから容易に離脱可能であり得る。
【0078】
上側および/または下側部分6A,6Bの開放端の最長寸法部92は、破断力が負荷されたとき容器1の正確できれいな破断が容易になるように、保持部材の残部よりも大きな内径となっている。
【0079】
上側部分6Aの直径は、容器1の外側表面と破断ツール6の保持部材の内側表面との間に支持表面を提供するため、破断される容器1の外径と実質的に等しく、該支持表面によって安全な破断が容易になり、破断力の負荷時、前記容器1に対する保持表面が提供される。代替的にまたは組合せで、上側部分6Aの直径は、キャップの側面の外側表面が破断ツール6の保持部材の内側表面との支持表面を形成するように前記キャップ3Aが収容されるように適合され得る。
【0080】
下側部分6Aには、該下側部分を安定させるための底面端62が設けられており、これは、より強力なツールを提供し、収納部2が不均一に破断したり、さらには粉砕するようなことがある場合、収納部2および/または内部の試料の破断片が飛散してしまういかなるリスクも低減させる。
【0081】
上側ツール部分6Bは、容器と保持部材の内側表面との間に支持表面を提供するための管状保持部材を備える。上側部分6Bを備えるツール6を設けることの利点は、図4に示されるように、キャップ3Bの側面の外側表面である容器1の支持表面全体に破断力が負荷され得ることであり、これにより、多くの場合、破断ツールの上側部分として手を用いる場合よりも小さい支持面積が提供される。したがって、上側部分6Aを用いた場合は、用いないよりも確実な破断が行なわれ得る。
【0082】
下側部分6Aは、例えば、テーブルの末端などの表面に対して非移動性の維持が意図され、上側部分6Bは、破断部に沿って離断されるような半径方向の力の負荷が意図される。好ましくは、該2つの部分は、得られる破断点の位置の確保がもたらされるように互いに識別可能である。
【0083】
ツール6を下側部分6Aとして設けてもよく、これは、図5に示すように上側部分6Bなしで充分に機能を果たし、これにより、前記ツールの製造および輸送コストが低減される。該ツールを使用した場合、ユーザーは片方の手(on e one hand)の指で容器1の外側表面をしっかり保持し、他方の手でツール6Aを保持し、この間、例えば該ツールはテーブル表面などの平滑表面に対して保持されるか、または空中で自由状態であり、必要とされる被検物(1つまたは複数)の離断に必要とされる半径方向の力を負荷する。
【0084】
ツールの材料は、少なくとも1回の破断プロセス中に有用であるのに充分に耐久性である限り、その機能に重要ではない。適当な材料は、プラスチック、木材、ガラスなどの任意の種類から選択され得るが、好ましくは、製造コストの増大を抑制し、無定位に(astatically)満足な視覚呈示をもたらすため、キャップおよび/または収納部と同じ材料で作製され得る。さらに、極低温に適用される場合は、極低温に耐え、抵抗性であり得、さらにはかかる温度でより耐久性となり得る材料からの該ツールの作製に適したものであり得る。
【0085】
収納部は、プラスチックまたはガラス材料で、当業者に公知の成型、例えば、ブロー成型または射出成型などによって作製され得、ねじ山、標識、凹部および/または側面伸延部などの収納部の異なる構成要素が同時に設けられてもよく、成型後に機械加工されてもよい。
【0086】
破断ツール6の外側表面に、前記ツールが適合される収納部の例えば型(長さ、直径、材料など)の識別に有用であり得る異なる標識 (図示せず)が設けられていてもよく、この場合、前記標識は、例えば、さらに、成型、エッチング、切削またはフライス削りによって設けられた文字情報、数値、バーコードおよび/または記号表示配列、製造情報の記載、製造者IDであり得る。
【0087】
図6に、保持構成が、下側部分の壁内に設けられた貫通孔82の内側面のねじ山に適合するねじ山75を有するピン70を備える下側保持部材部分を備える本発明による破断ツールの第3の態様を示す。使用時、ハンドル手段72を用いて下側部分の側面内にピン70を回し込むと、ピンの末端が、保存収納部2の外側表面内、またはユーザーによって選択された必要容量の試料を提供するための破断部4A周囲で破断が起こる位置に挿入されたキャップ3Aの側方に押し込まれる。したがって、保持構成により収納部は、少なくとも破断操作中、保持部材に対して長手方向および横断方向に固定状態に維持される。
【0088】
図7に、前記管状収納部2の実質的に全長の端から端まで設けられた長手方向に延在するねじ山52が設けられたプラスチック管状収納部2を備える第2の態様による保存容器1を示す。前記ねじ山52の深さは、該ねじ山自体が破断部4Bを構成するように大きくなっている。したがって、前記破断部は、深いねじ山4Bが設けられた前記長手方向に延在するねじ山によって提供される。用語「深い」により、ねじ山の深さが、前記管状収納部2の全壁厚の少なくとも5〜95%、好ましくは50〜90%、より好ましくは75〜85%の範囲の深さに進入することを意味する。深いねじ山の断面は適切に選択され得、ここで、]型断面は、容易な破断を可能にすることと、確実な嵌め込みを提供することの両方に有利なものであり得る。
【0089】
したがって、例えば、非常に小容量が必要とされる個々の被検物を取り扱う場合、完全に個別に選択される量の試料が離断され得る。液密性をもたらすため、ねじ山52の深さは、対応するキャップ上の対応するねじ山の深さに適合させる。
【0090】
図7に、キャップ3Eを備えており、その側面32がある一定の長さIまで、例えば、収納部全長の100%から50%まで、または任意の他の有用な長さまで延在している第4の態様による破断ツール6をさらに示す。保持構成を構成し、キャップ3Eの側面の内側表面に設けられたねじ山35は、収納部2の外側表面に設けられた対応するねじ山52と係合するように、その実質的に全長の端から端まで延在している。代替的に、ねじ山35は、キャップ3Eの上端から一部のみに延在していてもよく、下端から一部のみ延在させて被検物離断を容易にしてもよく、両端間に延在していてもよい。キャップ3Eの材料および/または収納部2の材料は、安全な保存および収納部の被検物への容易な破断のために選択される。キャップ側壁厚は、使用時に破断ツールがさらに安定化および強化されるように、さらに大きくしてもよい (図示せず)。さらに、キャップの形状は、先端がCの方向を向いた円錐または菱形の形状であってもよく(図示せず)、または良好な把持および耐久性の増大および破断操作の容易性がもたらされる任意の他の形状であり得る。
【0091】
したがって、収納部2上のキャップ3E自体が破断ツールの上側保持部材部分を構成する。このキャップ破断ツールは、集合試料が2つの被検物に離断することが意図される場合でのみ特に有利である。しかしながら、収納部2をいくつかのさらなる被検物に離断することは、以下の様式:図7に示すように、保存中、キャップを収納部2にぴったり嵌め込ませ得ることで可能になったことは認識されよう。被検物が必要な場合、ユーザーは、キャップ3Eを緩め、キャップ3Eの側面32の端部(C)が必要容量(上端)に達するまで回し込む。次いで、キャップ3Eを含めて必要とされる被検物を離断させ、使用のために解凍し、集合試料の残余は、新たなキャップを設けて再度保存するか、またはキャップなど、もしくは示した態様の任意の他のものなどののいずれかである別の破断ツールを用いてさらに少量の被検物に破断するかのいずれかによってさらなる使用のために残す。代替的に、または補足として、異なる長さのこの態様のキャップを設けてもよい。
【0092】
図7に示した収納部2 または容器はまた、態様に示していないが当業者に自明の任意の他の型の破断ツールと組み合わせて使用してもよい。
【0093】
したがって、少なくとも破断操作中、前記保存容器の少なくとも長手方向の移動を前記下側部分6A内に制限することにより保持部材またはキャップに対して固定されるように収納部2を保持し、前記保存容器のユーザーが決定した被検物の離断が容易になるような前記適合ねじ山35を備えた保持構成が設けられる。
【0094】
使用時、キャップ3Bは、例えば凍結状態で、キャップ3Bの下端が必要とされる必要容量の試料に達するまでキャップ3Bを回し込むことにより適用される(矢印C)。次いで、ユーザーは、それぞれの手でキャップ3Bと収納部2を保持し、必要な破断力の使用によって2つの部分に破断する。他の代替例が考えられ得、例えば、破断ツールをテーブルまたは壁などの表面に対して固定した状態で保持し、ユーザーが手による負荷力を用いて被検物を離断するか、またはモーター作動型ウインチ、つめもしくはピン(図示せず)などの力負荷手段を使用し、離断を自動もしくは手動によって行なう。
【0095】
図7の容器およびその離断被検物は、キャップ3A、3C、3Dと一緒に、および/または示した任意のその他の態様による破断ツールと組み合わせて使用され得る。
【0096】
低い製造コストのため、製造時および/または輸送時にセットとしてシステムが有利に提供され得る。前記システムは、多数の保存容器と1つ以上の破断ツールのセットとして提供され得るか、または各保存容器に対して1つの破断ツール、すなわち組合せて提供され得るかのいずれかである。したがって、ツールおよび収納部の直径は、それぞれ正確に適合したものであり得る。さらに、収納部上に提供される破断部は整列したものであり得、製造時、所望の容量の試料を保持した被検物の正しい数の破断部が正確に離断される可能性を提供するため、破断ツールの保持構成と完璧に適合したものであり得る。
【実施例】
【0097】
実施例
直径1〜50mm×長さ20〜200mmを選択し、壁厚約1.0mmを有するポリプロピレンおよびポリエチレンなどのプラスチック製の図4の本発明による冷凍保存容器を作製し、同じく図示した破断ツールによって被検物に破断した。一部の容器には水を、一部の容器には血漿を満たした。収納部を、同じく図4に図示したキャップで密閉し、-80℃の冷凍状態に数時間放置した。最初に、異なる深さの凹部をフライス削りしていくつかの収納部とし、次いで、これらを1つ以上の被検物を離断することにより試験した。xxの間隔をあけて2つの凹部を配置した。結果は、壁厚の5〜10%を残すことが、収納部の安定性の維持および取扱いの確保に適切であり、該凹部での収納部の容易な破断が提供されるというものであった。さらに、より軟質の材料、すなわちポリエチレン製の収納部は破断が容易である、すなわち、破断時により脆性となることが観察された。血漿の収納部では、被検物の離断の結果、純水よりも平坦な試料表面が得られた。
【0098】
試験の一例において、長さ81.2mm、直径12.4mm、容積2.75cm3、および重量2.14gを有する保存容器を作製した。Borealis-Bormed HD810MO、LyondellBasell-Purell HM671TまたはPurell HP 371Pなどの材料の保存容器が作製され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端(1A)と上端(1B)を備えており、少なくとも一端(2A,2B)に開放端(22)を有する収納部(2)を備える破断可能な多被検物保存容器(1)であって、前記収納部(2)の最長寸法部は連続的に形成されており、これに沿った所定の位置に破断部(4A1,4A2; 4B)が設けられており、前記収納部(2)は、複数の被検物に破断されるように適合されており、前記収納部(2)の外側表面にはらせん状の溝(5)が設けられており、前記らせん状の溝(5)は、前記管状収納部(2)の実質的に全長の端から端まで長手方向に延在するように設けられており、前記管状収納部(2)の内側表面は実質的に平滑である、破断可能な多被検物保存容器(1)。
【請求項2】
収納部(2)が円形断面を有する、請求項1記載の保存容器。
【請求項3】
収納部(2)が、半径方向の力が負荷されると複数の被検物に破断されるように適合されている、請求項1または2いずれか記載の保存容器。
【請求項4】
前記らせん状の溝がねじ山として形成されている、請求項1〜3いずれか記載の保存容器。
【請求項5】
前記破断部が、前記管状収納部(2)の全周囲に延在する1つ以上の円環形状の外面凹部(4A1,4A2)として設けられている、請求項1〜4いずれか記載の保存容器。
【請求項6】
前記凹部(4A1,4A2)の深さが前記管状収納部(2)の全壁厚の5〜95%、好ましくは50〜95%、より好ましくは90〜95%の範囲である、請求項5記載の保存容器。
【請求項7】
前記凹部(4A1,4A2)の少なくとも1つが成型によって作製されている、請求項5または請求項6記載の保存容器。
【請求項8】
前記凹部(4A1,4A2)の少なくとも1つがフライス削りおよび/またはエッチングによって作製されている、請求項5〜7いずれか記載の保存容器。
【請求項9】
前記凹部(4A1,4A2)の少なくとも1つが切削によって作製されている、請求項5〜8いずれか記載の保存容器。
【請求項10】
前記外面凹部(4A1,4A2)の2つ以上が、収納部(2)の全長の1〜100%、好ましくは10〜50%、より好ましくは33〜40%の範囲である間隔Dで等しい間隔を空けて設けられている、請求項5〜9いずれか記載の保存容器。
【請求項11】
前記破断部が、前記管状収納部(2)の全壁厚の少なくとも5〜95%、好ましくは50〜90%、より好ましくは75〜85%の範囲の深さまで進入する深いねじ山(4B)が設けられた前記長手方向に延在するねじ山によって提供される、前記請求項いずれか記載の保存容器。
【請求項12】
管状収納部(2)上に設けられたねじ山(5)と係合するねじ込みキャップのねじ山が設けられた少なくとも1つのねじ込みキャップ(3A,3B,3C,3D,3E)をさらに備える、前記請求項いずれか記載の保存容器。
【請求項13】
前記少なくとも1つのねじ込みキャップに、内方湾曲面底部(36) が設けられた、請求項12記載の保存容器。
【請求項14】
キャップ(3A,3B,3C,3D,3E)の材料が収納部(2)の材料よりも軟質である、請求項12または13記載の保存容器。
【請求項15】
キャップ(3A,3B,3C,3D,3E)の材料が収納部(2)の材料よりも硬質である、請求項12または13記載の保存容器。
【請求項16】
管状収納部の材料がプラスチック材料である、前記請求項いずれか記載の保存容器。
【請求項17】
前記プラスチック材料が、ポリエチレンおよびポリプロピレンからなる群より選択される、請求項16記載の保存容器。
【請求項18】
管状収納部の材料がガラス材料である、前記請求項いずれか記載の保存容器。
【請求項19】
破断部のピッチ深さとピッチ幅の選択、および/または材料の種類と材料の厚みの選択が、容易な破断とともに確実な保存および取扱いが可能であることに相応して選択される、前記請求項いずれか記載の保存容器。
【請求項20】
前記保存容器が極低温保存容器である、前記請求項いずれか記載の保存容器。
【請求項21】
少なくとも前記収納部(2)の表面に、取り出される被検物を少なくとも識別するための識別標識、および/または被検物が取り出される容器を少なくとも識別するための識別標識が設けられている、前記請求項いずれか記載の保存容器。
【請求項22】
前記識別標識が内部の容量もまた標識する、請求項21記載の保存容器。
【請求項23】
請求項1〜19いずれか記載の保存容器などの多被検物保存容器から被検物を離断するための破断ツール(6)であって、前記保存容器の下端または上端の少なくとも一部分を収容するように適合された下側管状ホルダー部分(6A)を少なくとも備えており、少なくとも前記下側部分(6A)には、前記保存容器の少なくとも長手方向の移動を前記下側部分(6A)内に制限することにより前記保存容器を保持するように適合され、前記保存容器のユーザーが決定した被検物の離断を容易にするように適合された保持構成(70,80; 82; 35)が設けられている、破断ツール(6)。
【請求項24】
さらに、前記保存容器の前記下端または前記上端のいずれかを収容するように適合された上側管状ホルダー部分(6B)を備えており、前記上側部分(6B)の内側表面の少なくとも一部分は、前記保存容器の少なくとも一部分に対する支持表面が提供されるように適合されている、請求項23記載の破断ツール。
【請求項25】
前記下側部分(6A)および/または上側部分(6B)の内側表面(62)の少なくとも一部分が、前記保存容器の少なくとも一部分に対する支持表面が提供されるように適合されている、請求項23または24記載の破断ツール。
【請求項26】
前記保存容器の前記外側表面の少なくとも一部分に対する支持表面が提供されるように適合されている、請求項25記載の破断ツール。
【請求項27】
前記管状収納部上の前記キャップの外側表面の少なくとも一部分に対する支持表面が提供されるように適合されている、請求項25〜26いずれか記載の破断ツール。
【請求項28】
前記保持構成が前記下側部分(6A)を少なくとも備えており、前記下側部分(6A)には、その少なくとも一部分に沿って延在する長手方向の貫通スリット(80)が設けられており、該スリット内部には、前記保存容器の少なくとも長手方向の移動を前記破断ツール内に制限するように適合された横断ピン(70)が設けられている、請求項23〜27いずれか記載の破断ツール。
【請求項29】
前記ピン(70)の最長寸法部(74)が、前記管状ホルダー部分(6A,6B)の少なくとも内径全体を横断するように延在している、請求項28記載の破断ツール。
【請求項30】
さらに、管状ホルダー部分(6A,6B)の長手方向に対して前記ピンを固定するための手段(82,90)が設けられている、請求項28または29記載の破断ツール。
【請求項31】
前記固定手段が、管状ホルダー部分(6A,6B)の壁内に貫通孔(82)を備えており、前記孔(82)の直径が実質的に前記ピン(70)の直径と等しい、請求項30記載の破断ツール。
【請求項32】
前記固定手段が、貫通スリット(80)または貫通孔(82)の反対側に設けられた1つ以上の溝(90)を備えている、請求項30または31いずれか記載の破断ツール。
【請求項33】
2つ以上の前記溝(90)が、互いに間隔Lの間隔を空けて設けられている、請求項32記載の破断ツール。
【請求項34】
前記保持構成が、前記保存容器の少なくとも長手方向の移動を前記下側部分内に制限するため、および前記保存容器のユーザーが決定した被検物の選択を容易にするための、内面に設けられた長手方向に延在する適合ねじ山(35)を備えている、請求項23〜33いずれか記載の破断ツール。
【請求項35】
前記下側部分(6A)および/または前記上側部分(6B)のいずれかが、1つ以上の前記キャップ(3A,3B,3C,3D)を備えた容器を収容するように適合されている、請求項23〜34いずれか記載の破断ツール。
【請求項36】
前記下側部分(6A)および/または前記上側部分(6B)が、前記保存容器(1)のキャップ(3A,3B,3C,3D)として適合されている、請求項23〜35いずれか記載の破断ツール。
【請求項37】
さらに、前記下側部分(6A)および/または前記上側部分(6B)の一端にツール端部(64,66)が設けられている、請求項23〜36いずれか記載の破断ツール。
【請求項38】
上側および/または下側部分(6A,6B)の開放端の最長寸法部(92)に、保持部材の残部よりも大きな内径が設けられている、請求項23〜37いずれか記載の破断ツール。
【請求項39】
請求項1〜22いずれか記載の保存容器と、請求項23〜38いずれか記載の破断ツールとを備える、被検物の保存および分配システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−510266(P2011−510266A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541016(P2010−541016)
【出願日】平成20年12月30日(2008.12.30)
【国際出願番号】PCT/DK2008/050338
【国際公開番号】WO2009/086829
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(510185723)
【Fターム(参考)】