保温機能付食材供給装置
【課題】 保温機能を有し、食材容器等に暖かい食材を盛り付け可能な構造簡単な保温機能付食材供給装置を得ること。
【解決手段】 主軸と該主軸の外周に複数の食材送り羽根を突設した食材送り部材を複数本設け、これら食材送り部材を、各主軸が食材送り方向と直交するように食材送出通路内に並設し、上記食材送り羽根の回転により食材送出通路内の食材を食材解しローラの方向に送り出すように構成し、上記食材送出通路の底面部にヒータを設けると共に、食材送出通路の底面部と左右側面部とを被覆し得る伝熱板を設け、隣接する2つの食材送り羽根の各回転軌跡の中間位置に対応する上記伝熱板の底板部上に凸条を突設し、上記伝熱板の底板部を上記ヒータ上に載置する。
【解決手段】 主軸と該主軸の外周に複数の食材送り羽根を突設した食材送り部材を複数本設け、これら食材送り部材を、各主軸が食材送り方向と直交するように食材送出通路内に並設し、上記食材送り羽根の回転により食材送出通路内の食材を食材解しローラの方向に送り出すように構成し、上記食材送出通路の底面部にヒータを設けると共に、食材送出通路の底面部と左右側面部とを被覆し得る伝熱板を設け、隣接する2つの食材送り羽根の各回転軌跡の中間位置に対応する上記伝熱板の底板部上に凸条を突設し、上記伝熱板の底板部を上記ヒータ上に載置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば飯等の食材を保温しつつ、所定量の食材を適切に容器等に供給し得る保温機能付食材供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飯等の食材供給装置において、上部のホッパ等に投入された飯を横方向に設けられた飯の供給口に送り出し、さらに供給口から飯送りローラ等で飯を食材容器或はコンベア等に供給すると共に、シャッターによって飯をカットすることにより、所定量の飯を上記食材容器や他のコンベアに供給するものがあった(特許文献1,2)。
【0003】
この種の装置においては、飯等の食材が押し潰されたり、塊等にならないように供給口の方向に適切に送ること、及び食材自体が冷えないように保温することが重要である。
【0004】
【特許文献1】特開2001−197867号
【特許文献2】特開2002−291427号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の従来の装置では、攪拌シャフト及び複数のローラにて米飯を送り出すものであるが、米飯の保温機構を有しないので、暖かい飯を茶碗等に盛り付けて直ちに客に提供するような店舗使用の用途には適していない。
【0006】
特許文献2の従来の装置では、飯の送り部にヒータを有しているので、飯の保温機能は具備しているが、飯の送りをスクリューで行うため、飯が圧縮されて練れが生じ易く、程よく解された米飯を茶碗に盛り付けて直ちに客に提供する等の店舗使用の用途には適しない。
【0007】
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、保温機構を有し、茶碗等に暖かい食材を盛り付けることができる構造簡単な保温機能付食材供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を解決するため本発明は、
第1に、上部に食材保温容器を有し、該食材保温容器の下部に該保温容器からの食材が供給される食材送出通路を設け、該食材送出通路内を搬送された食材を食材解しローラで解しながら食材容器に供給し得る保温機能付食材供給装置において、主軸と該主軸の外周に複数の食材送り羽根を突設した食材送り部材を複数本設け、これら食材送り部材を、各主軸が食材送り方向と直交するように上記食材送出通路内に回転自在に並設し、上記複数の食材送り羽根の回転により上記食材送出通路内の食材を上記食材解しローラの方向に送り出すように構成し、かつ上記食材送出通路の底面部にヒータを設けると共に、上記食材送出通路の底面部と左右側面部とを被覆し得る伝熱板を設け、隣接する2つの食材送り羽根の各回転軌跡の中間位置に対応する上記伝熱板の底板部上に上記主軸に沿う方向の凸条を突設し、かつ上記伝熱板の底板部を上記ヒータ上に載置したものであることを特徴とする保温機能付食材供給装置により構成される。
【0009】
このように構成すると、食材送出通路の底面部及び左右側面部にはヒータ上に載置された伝熱板が存在しているので、食材送出通路内の飯を効果的に保温し得ると同時に、食材送出通路内の食材は複数の食材送り羽根の回転により押し潰されることなく円滑に食材解しローラの方向に送り出すことができる。また、食材送り羽根の回動軌跡の中間位置に存在する食材は凸条により少許持ち上げられるので、上記中間位置に食材が残留することなく、食材送り羽根により円滑に送り出すことができる。
【0010】
第2に、上記食材送出通路を構成する筐体の壁面に断熱材を内蔵したものであることを特徴とする上記第1記載の保温機能付食材供給装置により構成される。
【0011】
このように構成すると、上記食材送出通路内の食材を効果的に保温することができる。
【0012】
第3に、上記食材送り部材の各食材送り羽根は、それらの先端部が上記伝熱板の底板部に近接する程度の長さを有しているものであることを特徴とする上記第1又は2記載の保温機能付食材供給装置により構成される。
【0013】
このように構成すると、食材送出通路内底部にコンベア等(複数のローラコンベア等)を設けなくても、食材送り羽根によって食材を円滑に送り出すことができる。
【0014】
第4に、上記食材送り部材の各食材送り羽根は、上記主軸の外周において、上記主軸の軸方向に沿って所定間隔で、かつ互いに一定角度を介して複数本突出形成されているものであることを特徴とする上記第1〜3の何れかに記載の保温機能付食材供給装置により構成される。
【0015】
このように構成すると、上部の食材保温容器から供給されてくる食材を複数の食材送り羽根によって解しながら食材解しローラの方向に送り出すことができる。
【0016】
第5に、上記食材送出通路の底部近傍の端部位置に先端ローラを設け、上記食材解しローラと上記先端ローラの食材送り出し方向の回転により両ローラの間から食材を上記食材容器に供給し得るように構成したものであることを特徴とする上記第1〜4の何れかに記載の保温機能付食材供給装置により構成される。
【0017】
このように構成すると、食材送出通路の先端部まで送られてきた食材は先端ローラによってさらに食材解しローラの方向に送られながら、食材解しローラによって解され、落下供給されることになるので、食材送出通路内の食材を円滑に送り出し、かつ程よく解しながら食材容器に供給することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は上述のように構成したので、食材送出通路内の底面部には食材搬送用のコンベア等が存在しないにもかかわらず、食材送り部材によって食材送出通路内の食材を程よく解しながら送り出すことができ、上記通路内での食材が押し潰されたり、塊等になることはない。
【0019】
また、食材送出通路内の底面部には食材搬送用のコンベア等が存在しないので、食材送出通路の底面部に設けられた伝熱板により同通路内の食材を効果的に保温することができる。
【0020】
また、食材送出通路内の底面部には食材搬送用のコンベア等が存在しないので、装置全体の構成を簡単化し得て、清掃作業等のし易い食材供給装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は本発明に係る保温機能付食材供給装置1の一実施形態の側面断面図である。同図において、上記食材供給装置1は、ベース板1aの上部に駆動系収納機枠1bが設けられ、さらにその上部に食材送出通路6を形成する食材送出筐体2並びに、食材保温容器を形成する食材投入用のホッパ部3が設けられている。
【0022】
尚、本実施形態では、食材として飯を送る場合について説明する。また、図1において左側(食材の送り方向)を前方、右側を後方、これらの方向に直交する方向を左右方向という。
【0023】
上記食材投入用のホッパ部3は、その上面の投入口3aが蓋4により開閉し得るように構成されており、その前面側は下り傾斜のテーパ面3b、後面側が垂直面3cとなっており、かつ底部は下段の食材送出通路6に連通する開口部3dが形成されている。
【0024】
このホッパ部3の上記テーパ面3b、垂直面3c及び左右側面の筐体の内部空間には所定厚の断熱材Pが挿入されており、また上記蓋3の筐体内部空間にも所定厚の断熱材Pが挿入されており、これら断熱材Pにより上記ホッパ部3内に上部から投入された暖かい飯を保温し得るように構成している。
【0025】
6は上記食材送出筐体2内の食材送出通路であり、上記開口部3d下側に位置し、上記食材送出筐体2の左右側面部2a,2a’、前面部2b及び後面部2c、並びに底面部2dにより構成されており、該底面部2dは、その前面側に飯落下供給用の開口部5が形成されている。また、上記開口部5を除く底面部2dの上面側略全面にはプレート型ヒータ(ヒータ)7が埋め込まれている(図9参照)。上記食材送出通路6を形成する上記食材送出筐体2の上記左右側面(左右側面部)2a,2a’,前面2b,後面2cの各筐体の壁面内部には各々断熱材Pが埋め込まれている。
【0026】
また、上記開口部5に対向する上面には点検用等の開口部2eが設けられており、該開口部2eも断熱材Pの埋め込まれた板8により閉鎖されている。このように食材送出通路6は断熱材Pの埋め込まれた筐体により取り囲まれた状態となっており、当該通路6内の食材の熱が外部に容易に放出されないように構成している。
【0027】
上記食材送出通路6の左右側面2a,2a’には、飯の送り出し方向(矢印A方向)に直交して3本の食材送り部材10a,10b,10cが同一水準位置に設けられている(図2)。これらの食材送り部材10a,10b,10cは、上記矢印A方向に直交する主軸10a’,10b’,10c’と、該主軸10a’,10b’,10c’の周囲に放射方向に設けられた複数の食材送り羽根11a,11b,11cから構成されている(図5,図6参照)。上記羽根11a,11b,11cは上記各主軸10a’,10b’,10c’の軸方向に沿って、各主軸の周方向に互いに90度ずつの角度差を持ちながら、一定間隔おきに上記主軸10a’,10b’,10c’の各外囲面に取り付けられており、1本の主軸10a’,10b’,10c’には各々9本ずつの食材送り羽根11a,11b,11cが取り付けられている。即ち、上記食材送り部材10a,10b,10cの各食材送り羽根11a,11b,11cは、上記主軸10a,10b,10cの外周において、上記主軸の軸方向に沿って所定間隔で(例えば一定間隔、或は近接した2本ずつを一定間隔で)、かつ互いに一定角度(本実施例では90度)を介して複数本(本実施形態では9本ずつ)突出形成されている。
【0028】
そして、これらの3本の食材送り部材10a,10b,10cは、図5に示すように、隣接する食材送り部材を前後方向に見た場合に、各羽根11a,11b,11cが互いに同じ向きとなるように、かつ隣接する食材送り部材10a,10b,10cを左右方向に見た場合に、各羽根11a,11b,11cは互い違いになるように、並列状態で、かつ同一水準位置における上記左右側面2a,2a’に主軸10a’,10b’,10c’を以って回転自在に軸支されている。
【0029】
よって、隣接する食材送り部材10aと10b(又は10bと10c)の互いに対向方向に向き合う食材送り羽根11aと11b(又は11bと11c)は、ぶつかりあうことなく互い違いとなるように配置される。また、図7に示すように、各食材送り羽根11a、11b,11cの長さは、各羽根の先端が食材送出通路6の底面を構成する後述の伝熱板16の底板部16aに近接するが接触しない程度の長さとなるように構成されている。
【0030】
これらの飯送り部材10a,10b,10cの各主軸10a’,10b’,10c’の端部は上記側面2a’の外側に突出しており(図2,図3参照)、該突出部分に駆動用の歯車12a,12b,12cが固着され、上記歯車12aと12bの間には両歯車に噛合する伝達歯車13a、上記歯車12bと歯車12cの間には両歯車に噛合する伝達歯車13bが設けられている。
【0031】
M1は上記駆動系収納機枠1b内に設置された駆動モータであり、その駆動軸S1に固着された駆動歯車14と上記歯車12bとの間には2つの歯車15a,15bが噛合しており、上記駆動モータM1の回転により、上記歯車15a,15b,12b,13a,13bを介して上記食材送り部材10a,10b,10cを各々同一方向(矢印B方向)に駆動することにより、当該食材送出通路6に供給された飯を前方(矢印A方向)に送り出すものである。
【0032】
16は上記食材送出通路6における底面のプレート型ヒータ7の上面に載置される伝熱板であり(図2参照)、上記ヒータ7上に直接載置される底板部16aと、上記側面2a,2a’の内面に接触する直立側板部16b,16b’と、前方向けて若干のテーパ面を形成する後板部16cとからなり、全体として箱状に構成されている。尚、前面側はU字形状に開口16dされている。
【0033】
この伝熱板16の上記底板部16aには、上記飯の搬送方向(矢印A方向)に直交する方向の左右方向凸条(凸条)17a,17bが上方に突出形成されている。上記左右方向凸条17aは隣接する食材送り部材10a,10bの間に位置している。より具体的には、図7に示すように、上記飯送り羽根11aの回転軌跡R1と上記飯送り羽根11bの回転軌跡R2の中間の重合部G1の下方の空間K1に対応する上記底板部16aの位置に左右方向に設けられている。これは、上記食材送出通路6内の飯は上記食材送り羽根11a,11b等によって矢印A方向に送られるが、上記空間K1の位置は隣接する食材送り羽根の回動軌跡R1,R2外に位置するので、この部分において上記左右方向凸条17aを設けることにより、矢印A方向に移送される飯を多少持ち上げて(矢印E参照)、上記食材送り羽根11a,11bが確実に当たるようにして、空間K1において飯の送り残しをなくして、確実に上記食材送り羽根によって送り出すことができるように構成したものである。
【0034】
上記左右方向凸条17bも同様の理由で設けられており、隣接する飯送り羽根11b、11cの間に位置している。そして、上記飯送り羽根11bの回転軌跡R2と上記飯送り羽根11cの回転軌跡R3の中間の重合部G2の下方の空間K2に対応する上記底板部16aの位置に左右方向に設けられている。その機能は、上記凸条17aと同様であり、隣接する食材送り羽根の回動軌跡R2,R3外に位置する空間K2において、上記左右方向凸条を設けることにより、矢印A方向に移送される飯を多少持ち上げて(矢印E方向)、上記食材送り羽根11b,11cが確実に当たるようにして、空間K2においても飯の送り残しをなくして、確実に上記食材送り羽根によって送り出すことができるように構成したものである(図7参照)。
【0035】
上記左右方向凸条17a,17bは、上端部の平面部18aと該平面部18aから前後方向にテーパ状に設けられた斜面部18b,18b’とから構成されており、飯が円滑に斜面部18b(後)から平面部18aに至り、さらには平面部18aから斜面部18b’(前)に移動できるように構成されている(図7矢印E参照)。
【0036】
上記伝熱板16の側板部16b,16b’の各々には、上記食材送り部材10a,10b,10cの各主軸10a’,10b’,10c’を避けるための切欠き16’がその上縁から下方向けて略U状に設けられている(図2参照)。尚、この伝熱板16を上記食材送出用筐体2の内側に装着した状態は図2の二点鎖線に示すように、上記底板部16aは上記ヒータ7に接触すると共に左右側面部16b,16b’は上記食材送出筐体2の内側面2a,2a’に接触した状態となる。
【0037】
この伝熱板16は、上述のように上記プレート型ヒータ7上に載置された状態で、上記食材送出用筐体2の内側に、図2二点鎖線に示すように設置されるのであるから、上記ヒータ7からの熱は上記底板部16aに伝達され、さらに側板部16b、16b’及び後板部16cに伝達され、これによって当該伝熱板16内を通過する飯を保温し得るように構成している。また、上記伝熱板16に伝達された熱は、上記食材送出用筐体2の筐体壁面内の断熱材Pによって外部への放熱が抑制され、内部の飯は効果的に保温される。
【0038】
19は上記食材送出通路6の先端の開口部5の端部において、上記通路6の底面部近傍位置(底部近傍の端部位置)に左右方向に軸支された飯送り用の先端ローラ(図3参照)、20は上記開口部5の上部位置における上記食材送出筐体2の左右側面に、左右方向に軸支された食材解しローラであり、上記先端ローラ19は上記食材送り部材10a等とは逆方向(矢印C方向)に回転し、上記食材解しローラ20が上記食材送り部材10a等と同一方向(矢印B方向)に回転することにより、即ち、両ローラ19,20が互いに食材送り方向に回転することで、上記送り部材10a,10b,10cによって前方に搬送されてきた飯を、両ローラ19,20の間(供給位置T)から下方の茶碗33上に落下供給させるものである。
【0039】
上記先端ローラ19は、図9に示すように軸方向に平行な細かい凸条19aを有しており、先端部まで送られてきた飯の底部近傍を円滑に開口部5方向(矢印A方向)に送って供給位置Tから開口部5方向に円滑に落下供給させるものである。この先端ローラ19は、上記歯車15bに噛合する歯車21,22,23によって上記モータM1により上記飯送り部材10a等と同期して矢印C方向に駆動されるものである(図3参照)。
【0040】
上記食材解しローラ20は、その外周面に放射状に複数の突起20aを有しており、上記食材送り部材10a等により食材送出通路6の前端まで運ばれてきた飯の最前部を上記突起20aにより解しながら下方に落下供給するものである。この解しローラ20は、図4に示すように、その駆動歯車20bが、歯車24に噛合しており、駆動モータM2の駆動軸S2に設けられた駆動歯車25と上記歯車24との間に噛合する歯車26,27,28を介して上記モータM2によって矢印B方向に駆動される。
【0041】
尚、上記食材解しローラ20は独立した駆動モータM2によって駆動されるため、上記食材送り部材10a等の回転とは独立してその回転を制御することができ、例えば回転速度を変化させることにより、より正確な食材の落下供給及び計量を行うことができる。
【0042】
29は上記開口部5の下方位置に設けられたシャッタ部材である。このシャッタ部材29は、上記開口部5に連通する食材通路29aと当該食材通路29aを水平方向に移動することで開閉するシャッタ板30、当該シャッタ板30を閉状態(図1の状態)から水平方向に後方に移動させて開状態(図8の状態)とに駆動するシャッタ駆動アーム31、上記シャッタ駆動アーム31の一端に駆動軸S3を軸支し、該駆動軸S3を正逆回転させることにより上記シャッタ駆動アーム31を上記シャッタ閉状態と上記シャッタ開状態との間において回動駆動する直立駆動モータM3により構成されている。
【0043】
32は容器載置部であり、当該載置部32にはロードセル等により構成された計量器34が設けられており、載置部32上に載置された茶碗(食材容器)33に落下供給される飯の重量を計量し得るように構成されている。
【0044】
図10に示すものは、本発明の電気的構成であり、CPU等により構成された制御部35を有しており、当該制御部35には上記計量器34、上記駆動モータM1,M2,M3、操作部36、ヒータ駆動回路7aが接続されている。上記制御部35は操作部36から入力される操作に基づいて図11に示すフローチャートに基づいて動作を行うものである。
【0045】
本発明は上述のように構成されるものであるから、次に本発明の動作を説明する。
【0046】
まず、操作者は飯の盛付重量(例えば200g)を操作部36から入力する(図11P1)。すると、当該盛付重量は制御部35の記憶手段に記憶される(図11P2)。次に、蓋4を開けてホッパ部3内に暖かいできたての飯を投入する。次に、当該装置1を動作状態とする(図11P3)。すると、制御部35はヒータ駆動回路7aを介してプレート型ヒータ7をオンして加熱すると共に、モータM3を駆動してシャッタ板30を開状態とする(図11P4、図8の状態)。さらに制御部35は、モータM1、M2を駆動する(図11P5)。すると3つの食材送り部材10a,10b,10cが矢印B方向に同時に回転開始すると共に、食材送り先端ローラ19を矢印C方向に回転開始し、さらに食材解しローラ20が矢印B方向に回転する。
【0047】
また、プレート型ヒータ7が加熱されるので、当該ヒータ7の熱は伝熱板16の底板部16aに伝達され、さらにその側板部16b、16b’,後板部16cに伝達され、これにより上記ホッパ部3及び食材送出通路6内に存在する飯を保温する。また、上記ホッパ部3及び食材送出用筐体2の筐体壁面に内臓する断熱材Pにより、上記筐体2内(食材送出通路6内)の熱は外部への漏れが抑制されるので、筐体内部の飯は保温された状態を維持し得る。
【0048】
上記ホッパ部3に投入された飯は、開口部3dを介して食材搬送通路6内に供給され、当該食材送出通路6において食材送り部材10a,10b,10cの矢印B方向の回転により、各羽根11a,11b,11cが上記開口部3d近傍に位置する飯を上方から下方に解し、これによりホッパ部3の飯が徐々に食材送出通路6内に移行していく。そして、食材送出通路6内に移行した飯は、さらに、上記各羽根11a,11b,11cの矢印B方向の回転により解されながら徐々に前方に搬送されていく。
【0049】
このとき上記食材送り部材10a,10b,10cの各羽根11a,11b,11cの回動端は上記伝熱板16の底板部16aに近接する位置まで存在するので、その羽根11a,11b,11cの回転により当該通路6内の飯は底板部16a上に残留することなく、速やかに前方向に送られていく。
【0050】
また、隣接する上記飯送り部材10a,10b(又は飯送り部材10b,10c)の回転軌跡R1,R2の中間位置の空間K1,K2に存在する飯は、左右方向凸条17a,17bにより、少許持ち上げられていくため(図7矢印E参照)、当該空間K1,K2位置に残留することなく、隣接する飯送り羽根11a及び11b(又は羽根11b及び11c)によって円滑に前方向に送られていく。よって、上記回動軌跡R1,R2の中間位置である空間K1,K2に飯が残留することなく、順次円滑かつ確実に前方に送られて行く。
【0051】
また、飯は回転する複数の食材送り羽根11a,11b,11cによって解されながら前方に送られるため、搬送途中の飯が押し潰されることもなく、塊になって練れが生ずることもなく円滑に移送されていく。
【0052】
このようにして、上記食材送出通路6内の飯は順次前方に送られて行き、先端部において、先端ローラ19の矢印C方向の回転と、飯解しローラ20の矢印B方向の回転により、両ローラ19、20間の供給位置Tから下方向けて落下供給される(矢印D)。このとき、上記食材送り部材10a〜10cで前端近傍に送られてきた飯は、上記底板部16aと略同水準位置の低い位置にある先端ローラ19によって、さらに飯の下部近傍が開口部5方向(前方)に移動せられると共に、その飯の最前端部における上部位置近傍から解しローラ20の突起20aによって解されながら、開口部5方向にかき出されるように落下供給されて行く。
【0053】
このように、先端ローラ19によって食材送出通路6の最先端部分に送られてきた飯の下部近傍を円滑に前方に移動させながら、解しローラ20によって飯の最前部をかき出す動作を行うことにより、上記通路6の先端部分において、飯は圧縮されたり、押し潰されて練れが生ずることもなく、円滑に解されながら下方に落下供給されていく。
【0054】
上記開口部5から下方に落下供給された飯は、開状態のシャッタ板30を介して、計量器34に配置された茶碗33の中に供給されていく。上記計量器34は、上記茶碗33の中に供給されていく飯の重量を計量し、制御部35は、当該計量値が予め設定した値(200g)に達したと判断すると(図11P6)、それを検出し、上記モータM3を駆動して、シャッタ板30を閉鎖する(図11P7)。即ち、モータM3がアーム部材31を矢印A方向に駆動して、シャッタ板30を閉鎖する。同時に、制御部35はモータM1、M2の駆動も停止して飯の送り出しを一時的に中止する(図11P8)。
【0055】
その後は、上記茶碗33を取り卸し、次の茶碗33を載置部32に載置して、装置を再スタートすればよい(図11P9)。
【0056】
上述のように飯を搬送していく過程において、上記プレート型ヒータ7が加熱されているため、当該熱は伝熱板16の底板部16aと側板部16b,16b’及び後板部16cに伝達され、当該伝熱板16によってその内部に位置する飯に熱を伝達して保温すると共に、当該食材送出筐体2の壁面に内臓された断熱材Pが上記飯の熱の外部への放熱を抑制するので、上記食材送出筐体2内の飯は効果的に保温される。よって、いつでも上記茶碗33に所定量の暖かい飯を供給することができる。
【0057】
また、ホッパ部3もその蓋を含めて断熱構造を有しているので、上記ヒータ7をオンしていれば長期間飯を保温しておくことができる。
【0058】
以上のように、本発明は、食材送出通路6内の底面部にはコンベア(複数のローラコンベアやベルトコンベア等)が存在しないにもかかわらず、食材送り部材10a,10b,10cによって食材送出通路6内の飯を程よく解しながら送り出すことができ、上記通路6内での飯が押し潰されたり、塊等になることはない。特に、食材送出通路6の前端部の先端ローラ19によって該通路6の先端位置に送られてきた食材を少許前方に送ることにより、食材の押し潰し(練れ)を効果的に防止し得る。
【0059】
また、食材送出通路6内の底面部にはコンベア等が存在しないので、食材送出通路6の底面部及び左右側面部に設けられた伝熱板16により同通路6内の食材を効果的に保温することができる。
【0060】
また、食材送出通路6内の底面部にはコンベア等が存在しないので、装置全体の構成を簡単化し得て、分解、清掃作業等のし易い食材供給装置を提供することができる。
【0061】
また、本発明は、複数の食材送り羽根11a,11b,11cを具備した複数本(実施例では3本)の食材送り部材10a,10b,10cを、ホッパ部3の開口部3d下方に位置する食材送出通路6に沿って並設したものであるから、これらの食材送り部材は、ホッパ部3の飯の解し機能及び上方から下方へのかき出し機能(解し棒とかき出し棒としての機能)と、かき出された食材の前方への搬送である搬送部材としての機能を同時に行うものであるから、従来装置のようにローラコンベア等のような食材の搬送機構を食材送出通路の底部に独立して設ける必要がなく、装置構造を簡素化することができる。
【0062】
尚、本発明に係る装置は、上記実施形態で説明した飯に限らず、各種の食材に適用が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、飯等の食材を保温しながら所定量茶碗等に供給することができるため、食堂等の店舗、社員食堂等に限らず、食品加工工場等の定量食材の計量供給が必要な各種の施設において広く使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る保温機能付食材供給装置の側面断面図である。
【図2】同上装置における食材送出通路及び伝熱板を示す斜視図である。
【図3】同上装置における食材送出通路近傍の断面図である。
【図4】同上装置における食材送出通路近傍の断面図である。
【図5】同上装置における食材送り部材の平面図である。
【図6】同上装置における食材送り部材の斜視図である。
【図7】同上装置における食材送り部材近傍の側面図である。
【図8】同上装置における食材送出通路近傍の側面断面図である。
【図9】同上装置における食材送出通路近傍の斜視図である。
【図10】同上装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図11】同上装置の制御部の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1 保温機能付食材供給装置
2 食材送出筐体
2a 左側面部
2a’ 右側面部
2b 前面部
2c 後面部
2d 底面部
3 ホッパ部
6 食材送出通路
7 プレート型ヒータ
10a,10b,10c 食材送り部材
10a’,10b’,10c’ 主軸
11a,11b,11c 食材送り羽根
16 伝熱板
17a,17b 左右方向凸条
19 先端ローラ
20 食材解しローラ
33 茶碗
P 断熱材
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば飯等の食材を保温しつつ、所定量の食材を適切に容器等に供給し得る保温機能付食材供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飯等の食材供給装置において、上部のホッパ等に投入された飯を横方向に設けられた飯の供給口に送り出し、さらに供給口から飯送りローラ等で飯を食材容器或はコンベア等に供給すると共に、シャッターによって飯をカットすることにより、所定量の飯を上記食材容器や他のコンベアに供給するものがあった(特許文献1,2)。
【0003】
この種の装置においては、飯等の食材が押し潰されたり、塊等にならないように供給口の方向に適切に送ること、及び食材自体が冷えないように保温することが重要である。
【0004】
【特許文献1】特開2001−197867号
【特許文献2】特開2002−291427号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の従来の装置では、攪拌シャフト及び複数のローラにて米飯を送り出すものであるが、米飯の保温機構を有しないので、暖かい飯を茶碗等に盛り付けて直ちに客に提供するような店舗使用の用途には適していない。
【0006】
特許文献2の従来の装置では、飯の送り部にヒータを有しているので、飯の保温機能は具備しているが、飯の送りをスクリューで行うため、飯が圧縮されて練れが生じ易く、程よく解された米飯を茶碗に盛り付けて直ちに客に提供する等の店舗使用の用途には適しない。
【0007】
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、保温機構を有し、茶碗等に暖かい食材を盛り付けることができる構造簡単な保温機能付食材供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を解決するため本発明は、
第1に、上部に食材保温容器を有し、該食材保温容器の下部に該保温容器からの食材が供給される食材送出通路を設け、該食材送出通路内を搬送された食材を食材解しローラで解しながら食材容器に供給し得る保温機能付食材供給装置において、主軸と該主軸の外周に複数の食材送り羽根を突設した食材送り部材を複数本設け、これら食材送り部材を、各主軸が食材送り方向と直交するように上記食材送出通路内に回転自在に並設し、上記複数の食材送り羽根の回転により上記食材送出通路内の食材を上記食材解しローラの方向に送り出すように構成し、かつ上記食材送出通路の底面部にヒータを設けると共に、上記食材送出通路の底面部と左右側面部とを被覆し得る伝熱板を設け、隣接する2つの食材送り羽根の各回転軌跡の中間位置に対応する上記伝熱板の底板部上に上記主軸に沿う方向の凸条を突設し、かつ上記伝熱板の底板部を上記ヒータ上に載置したものであることを特徴とする保温機能付食材供給装置により構成される。
【0009】
このように構成すると、食材送出通路の底面部及び左右側面部にはヒータ上に載置された伝熱板が存在しているので、食材送出通路内の飯を効果的に保温し得ると同時に、食材送出通路内の食材は複数の食材送り羽根の回転により押し潰されることなく円滑に食材解しローラの方向に送り出すことができる。また、食材送り羽根の回動軌跡の中間位置に存在する食材は凸条により少許持ち上げられるので、上記中間位置に食材が残留することなく、食材送り羽根により円滑に送り出すことができる。
【0010】
第2に、上記食材送出通路を構成する筐体の壁面に断熱材を内蔵したものであることを特徴とする上記第1記載の保温機能付食材供給装置により構成される。
【0011】
このように構成すると、上記食材送出通路内の食材を効果的に保温することができる。
【0012】
第3に、上記食材送り部材の各食材送り羽根は、それらの先端部が上記伝熱板の底板部に近接する程度の長さを有しているものであることを特徴とする上記第1又は2記載の保温機能付食材供給装置により構成される。
【0013】
このように構成すると、食材送出通路内底部にコンベア等(複数のローラコンベア等)を設けなくても、食材送り羽根によって食材を円滑に送り出すことができる。
【0014】
第4に、上記食材送り部材の各食材送り羽根は、上記主軸の外周において、上記主軸の軸方向に沿って所定間隔で、かつ互いに一定角度を介して複数本突出形成されているものであることを特徴とする上記第1〜3の何れかに記載の保温機能付食材供給装置により構成される。
【0015】
このように構成すると、上部の食材保温容器から供給されてくる食材を複数の食材送り羽根によって解しながら食材解しローラの方向に送り出すことができる。
【0016】
第5に、上記食材送出通路の底部近傍の端部位置に先端ローラを設け、上記食材解しローラと上記先端ローラの食材送り出し方向の回転により両ローラの間から食材を上記食材容器に供給し得るように構成したものであることを特徴とする上記第1〜4の何れかに記載の保温機能付食材供給装置により構成される。
【0017】
このように構成すると、食材送出通路の先端部まで送られてきた食材は先端ローラによってさらに食材解しローラの方向に送られながら、食材解しローラによって解され、落下供給されることになるので、食材送出通路内の食材を円滑に送り出し、かつ程よく解しながら食材容器に供給することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は上述のように構成したので、食材送出通路内の底面部には食材搬送用のコンベア等が存在しないにもかかわらず、食材送り部材によって食材送出通路内の食材を程よく解しながら送り出すことができ、上記通路内での食材が押し潰されたり、塊等になることはない。
【0019】
また、食材送出通路内の底面部には食材搬送用のコンベア等が存在しないので、食材送出通路の底面部に設けられた伝熱板により同通路内の食材を効果的に保温することができる。
【0020】
また、食材送出通路内の底面部には食材搬送用のコンベア等が存在しないので、装置全体の構成を簡単化し得て、清掃作業等のし易い食材供給装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は本発明に係る保温機能付食材供給装置1の一実施形態の側面断面図である。同図において、上記食材供給装置1は、ベース板1aの上部に駆動系収納機枠1bが設けられ、さらにその上部に食材送出通路6を形成する食材送出筐体2並びに、食材保温容器を形成する食材投入用のホッパ部3が設けられている。
【0022】
尚、本実施形態では、食材として飯を送る場合について説明する。また、図1において左側(食材の送り方向)を前方、右側を後方、これらの方向に直交する方向を左右方向という。
【0023】
上記食材投入用のホッパ部3は、その上面の投入口3aが蓋4により開閉し得るように構成されており、その前面側は下り傾斜のテーパ面3b、後面側が垂直面3cとなっており、かつ底部は下段の食材送出通路6に連通する開口部3dが形成されている。
【0024】
このホッパ部3の上記テーパ面3b、垂直面3c及び左右側面の筐体の内部空間には所定厚の断熱材Pが挿入されており、また上記蓋3の筐体内部空間にも所定厚の断熱材Pが挿入されており、これら断熱材Pにより上記ホッパ部3内に上部から投入された暖かい飯を保温し得るように構成している。
【0025】
6は上記食材送出筐体2内の食材送出通路であり、上記開口部3d下側に位置し、上記食材送出筐体2の左右側面部2a,2a’、前面部2b及び後面部2c、並びに底面部2dにより構成されており、該底面部2dは、その前面側に飯落下供給用の開口部5が形成されている。また、上記開口部5を除く底面部2dの上面側略全面にはプレート型ヒータ(ヒータ)7が埋め込まれている(図9参照)。上記食材送出通路6を形成する上記食材送出筐体2の上記左右側面(左右側面部)2a,2a’,前面2b,後面2cの各筐体の壁面内部には各々断熱材Pが埋め込まれている。
【0026】
また、上記開口部5に対向する上面には点検用等の開口部2eが設けられており、該開口部2eも断熱材Pの埋め込まれた板8により閉鎖されている。このように食材送出通路6は断熱材Pの埋め込まれた筐体により取り囲まれた状態となっており、当該通路6内の食材の熱が外部に容易に放出されないように構成している。
【0027】
上記食材送出通路6の左右側面2a,2a’には、飯の送り出し方向(矢印A方向)に直交して3本の食材送り部材10a,10b,10cが同一水準位置に設けられている(図2)。これらの食材送り部材10a,10b,10cは、上記矢印A方向に直交する主軸10a’,10b’,10c’と、該主軸10a’,10b’,10c’の周囲に放射方向に設けられた複数の食材送り羽根11a,11b,11cから構成されている(図5,図6参照)。上記羽根11a,11b,11cは上記各主軸10a’,10b’,10c’の軸方向に沿って、各主軸の周方向に互いに90度ずつの角度差を持ちながら、一定間隔おきに上記主軸10a’,10b’,10c’の各外囲面に取り付けられており、1本の主軸10a’,10b’,10c’には各々9本ずつの食材送り羽根11a,11b,11cが取り付けられている。即ち、上記食材送り部材10a,10b,10cの各食材送り羽根11a,11b,11cは、上記主軸10a,10b,10cの外周において、上記主軸の軸方向に沿って所定間隔で(例えば一定間隔、或は近接した2本ずつを一定間隔で)、かつ互いに一定角度(本実施例では90度)を介して複数本(本実施形態では9本ずつ)突出形成されている。
【0028】
そして、これらの3本の食材送り部材10a,10b,10cは、図5に示すように、隣接する食材送り部材を前後方向に見た場合に、各羽根11a,11b,11cが互いに同じ向きとなるように、かつ隣接する食材送り部材10a,10b,10cを左右方向に見た場合に、各羽根11a,11b,11cは互い違いになるように、並列状態で、かつ同一水準位置における上記左右側面2a,2a’に主軸10a’,10b’,10c’を以って回転自在に軸支されている。
【0029】
よって、隣接する食材送り部材10aと10b(又は10bと10c)の互いに対向方向に向き合う食材送り羽根11aと11b(又は11bと11c)は、ぶつかりあうことなく互い違いとなるように配置される。また、図7に示すように、各食材送り羽根11a、11b,11cの長さは、各羽根の先端が食材送出通路6の底面を構成する後述の伝熱板16の底板部16aに近接するが接触しない程度の長さとなるように構成されている。
【0030】
これらの飯送り部材10a,10b,10cの各主軸10a’,10b’,10c’の端部は上記側面2a’の外側に突出しており(図2,図3参照)、該突出部分に駆動用の歯車12a,12b,12cが固着され、上記歯車12aと12bの間には両歯車に噛合する伝達歯車13a、上記歯車12bと歯車12cの間には両歯車に噛合する伝達歯車13bが設けられている。
【0031】
M1は上記駆動系収納機枠1b内に設置された駆動モータであり、その駆動軸S1に固着された駆動歯車14と上記歯車12bとの間には2つの歯車15a,15bが噛合しており、上記駆動モータM1の回転により、上記歯車15a,15b,12b,13a,13bを介して上記食材送り部材10a,10b,10cを各々同一方向(矢印B方向)に駆動することにより、当該食材送出通路6に供給された飯を前方(矢印A方向)に送り出すものである。
【0032】
16は上記食材送出通路6における底面のプレート型ヒータ7の上面に載置される伝熱板であり(図2参照)、上記ヒータ7上に直接載置される底板部16aと、上記側面2a,2a’の内面に接触する直立側板部16b,16b’と、前方向けて若干のテーパ面を形成する後板部16cとからなり、全体として箱状に構成されている。尚、前面側はU字形状に開口16dされている。
【0033】
この伝熱板16の上記底板部16aには、上記飯の搬送方向(矢印A方向)に直交する方向の左右方向凸条(凸条)17a,17bが上方に突出形成されている。上記左右方向凸条17aは隣接する食材送り部材10a,10bの間に位置している。より具体的には、図7に示すように、上記飯送り羽根11aの回転軌跡R1と上記飯送り羽根11bの回転軌跡R2の中間の重合部G1の下方の空間K1に対応する上記底板部16aの位置に左右方向に設けられている。これは、上記食材送出通路6内の飯は上記食材送り羽根11a,11b等によって矢印A方向に送られるが、上記空間K1の位置は隣接する食材送り羽根の回動軌跡R1,R2外に位置するので、この部分において上記左右方向凸条17aを設けることにより、矢印A方向に移送される飯を多少持ち上げて(矢印E参照)、上記食材送り羽根11a,11bが確実に当たるようにして、空間K1において飯の送り残しをなくして、確実に上記食材送り羽根によって送り出すことができるように構成したものである。
【0034】
上記左右方向凸条17bも同様の理由で設けられており、隣接する飯送り羽根11b、11cの間に位置している。そして、上記飯送り羽根11bの回転軌跡R2と上記飯送り羽根11cの回転軌跡R3の中間の重合部G2の下方の空間K2に対応する上記底板部16aの位置に左右方向に設けられている。その機能は、上記凸条17aと同様であり、隣接する食材送り羽根の回動軌跡R2,R3外に位置する空間K2において、上記左右方向凸条を設けることにより、矢印A方向に移送される飯を多少持ち上げて(矢印E方向)、上記食材送り羽根11b,11cが確実に当たるようにして、空間K2においても飯の送り残しをなくして、確実に上記食材送り羽根によって送り出すことができるように構成したものである(図7参照)。
【0035】
上記左右方向凸条17a,17bは、上端部の平面部18aと該平面部18aから前後方向にテーパ状に設けられた斜面部18b,18b’とから構成されており、飯が円滑に斜面部18b(後)から平面部18aに至り、さらには平面部18aから斜面部18b’(前)に移動できるように構成されている(図7矢印E参照)。
【0036】
上記伝熱板16の側板部16b,16b’の各々には、上記食材送り部材10a,10b,10cの各主軸10a’,10b’,10c’を避けるための切欠き16’がその上縁から下方向けて略U状に設けられている(図2参照)。尚、この伝熱板16を上記食材送出用筐体2の内側に装着した状態は図2の二点鎖線に示すように、上記底板部16aは上記ヒータ7に接触すると共に左右側面部16b,16b’は上記食材送出筐体2の内側面2a,2a’に接触した状態となる。
【0037】
この伝熱板16は、上述のように上記プレート型ヒータ7上に載置された状態で、上記食材送出用筐体2の内側に、図2二点鎖線に示すように設置されるのであるから、上記ヒータ7からの熱は上記底板部16aに伝達され、さらに側板部16b、16b’及び後板部16cに伝達され、これによって当該伝熱板16内を通過する飯を保温し得るように構成している。また、上記伝熱板16に伝達された熱は、上記食材送出用筐体2の筐体壁面内の断熱材Pによって外部への放熱が抑制され、内部の飯は効果的に保温される。
【0038】
19は上記食材送出通路6の先端の開口部5の端部において、上記通路6の底面部近傍位置(底部近傍の端部位置)に左右方向に軸支された飯送り用の先端ローラ(図3参照)、20は上記開口部5の上部位置における上記食材送出筐体2の左右側面に、左右方向に軸支された食材解しローラであり、上記先端ローラ19は上記食材送り部材10a等とは逆方向(矢印C方向)に回転し、上記食材解しローラ20が上記食材送り部材10a等と同一方向(矢印B方向)に回転することにより、即ち、両ローラ19,20が互いに食材送り方向に回転することで、上記送り部材10a,10b,10cによって前方に搬送されてきた飯を、両ローラ19,20の間(供給位置T)から下方の茶碗33上に落下供給させるものである。
【0039】
上記先端ローラ19は、図9に示すように軸方向に平行な細かい凸条19aを有しており、先端部まで送られてきた飯の底部近傍を円滑に開口部5方向(矢印A方向)に送って供給位置Tから開口部5方向に円滑に落下供給させるものである。この先端ローラ19は、上記歯車15bに噛合する歯車21,22,23によって上記モータM1により上記飯送り部材10a等と同期して矢印C方向に駆動されるものである(図3参照)。
【0040】
上記食材解しローラ20は、その外周面に放射状に複数の突起20aを有しており、上記食材送り部材10a等により食材送出通路6の前端まで運ばれてきた飯の最前部を上記突起20aにより解しながら下方に落下供給するものである。この解しローラ20は、図4に示すように、その駆動歯車20bが、歯車24に噛合しており、駆動モータM2の駆動軸S2に設けられた駆動歯車25と上記歯車24との間に噛合する歯車26,27,28を介して上記モータM2によって矢印B方向に駆動される。
【0041】
尚、上記食材解しローラ20は独立した駆動モータM2によって駆動されるため、上記食材送り部材10a等の回転とは独立してその回転を制御することができ、例えば回転速度を変化させることにより、より正確な食材の落下供給及び計量を行うことができる。
【0042】
29は上記開口部5の下方位置に設けられたシャッタ部材である。このシャッタ部材29は、上記開口部5に連通する食材通路29aと当該食材通路29aを水平方向に移動することで開閉するシャッタ板30、当該シャッタ板30を閉状態(図1の状態)から水平方向に後方に移動させて開状態(図8の状態)とに駆動するシャッタ駆動アーム31、上記シャッタ駆動アーム31の一端に駆動軸S3を軸支し、該駆動軸S3を正逆回転させることにより上記シャッタ駆動アーム31を上記シャッタ閉状態と上記シャッタ開状態との間において回動駆動する直立駆動モータM3により構成されている。
【0043】
32は容器載置部であり、当該載置部32にはロードセル等により構成された計量器34が設けられており、載置部32上に載置された茶碗(食材容器)33に落下供給される飯の重量を計量し得るように構成されている。
【0044】
図10に示すものは、本発明の電気的構成であり、CPU等により構成された制御部35を有しており、当該制御部35には上記計量器34、上記駆動モータM1,M2,M3、操作部36、ヒータ駆動回路7aが接続されている。上記制御部35は操作部36から入力される操作に基づいて図11に示すフローチャートに基づいて動作を行うものである。
【0045】
本発明は上述のように構成されるものであるから、次に本発明の動作を説明する。
【0046】
まず、操作者は飯の盛付重量(例えば200g)を操作部36から入力する(図11P1)。すると、当該盛付重量は制御部35の記憶手段に記憶される(図11P2)。次に、蓋4を開けてホッパ部3内に暖かいできたての飯を投入する。次に、当該装置1を動作状態とする(図11P3)。すると、制御部35はヒータ駆動回路7aを介してプレート型ヒータ7をオンして加熱すると共に、モータM3を駆動してシャッタ板30を開状態とする(図11P4、図8の状態)。さらに制御部35は、モータM1、M2を駆動する(図11P5)。すると3つの食材送り部材10a,10b,10cが矢印B方向に同時に回転開始すると共に、食材送り先端ローラ19を矢印C方向に回転開始し、さらに食材解しローラ20が矢印B方向に回転する。
【0047】
また、プレート型ヒータ7が加熱されるので、当該ヒータ7の熱は伝熱板16の底板部16aに伝達され、さらにその側板部16b、16b’,後板部16cに伝達され、これにより上記ホッパ部3及び食材送出通路6内に存在する飯を保温する。また、上記ホッパ部3及び食材送出用筐体2の筐体壁面に内臓する断熱材Pにより、上記筐体2内(食材送出通路6内)の熱は外部への漏れが抑制されるので、筐体内部の飯は保温された状態を維持し得る。
【0048】
上記ホッパ部3に投入された飯は、開口部3dを介して食材搬送通路6内に供給され、当該食材送出通路6において食材送り部材10a,10b,10cの矢印B方向の回転により、各羽根11a,11b,11cが上記開口部3d近傍に位置する飯を上方から下方に解し、これによりホッパ部3の飯が徐々に食材送出通路6内に移行していく。そして、食材送出通路6内に移行した飯は、さらに、上記各羽根11a,11b,11cの矢印B方向の回転により解されながら徐々に前方に搬送されていく。
【0049】
このとき上記食材送り部材10a,10b,10cの各羽根11a,11b,11cの回動端は上記伝熱板16の底板部16aに近接する位置まで存在するので、その羽根11a,11b,11cの回転により当該通路6内の飯は底板部16a上に残留することなく、速やかに前方向に送られていく。
【0050】
また、隣接する上記飯送り部材10a,10b(又は飯送り部材10b,10c)の回転軌跡R1,R2の中間位置の空間K1,K2に存在する飯は、左右方向凸条17a,17bにより、少許持ち上げられていくため(図7矢印E参照)、当該空間K1,K2位置に残留することなく、隣接する飯送り羽根11a及び11b(又は羽根11b及び11c)によって円滑に前方向に送られていく。よって、上記回動軌跡R1,R2の中間位置である空間K1,K2に飯が残留することなく、順次円滑かつ確実に前方に送られて行く。
【0051】
また、飯は回転する複数の食材送り羽根11a,11b,11cによって解されながら前方に送られるため、搬送途中の飯が押し潰されることもなく、塊になって練れが生ずることもなく円滑に移送されていく。
【0052】
このようにして、上記食材送出通路6内の飯は順次前方に送られて行き、先端部において、先端ローラ19の矢印C方向の回転と、飯解しローラ20の矢印B方向の回転により、両ローラ19、20間の供給位置Tから下方向けて落下供給される(矢印D)。このとき、上記食材送り部材10a〜10cで前端近傍に送られてきた飯は、上記底板部16aと略同水準位置の低い位置にある先端ローラ19によって、さらに飯の下部近傍が開口部5方向(前方)に移動せられると共に、その飯の最前端部における上部位置近傍から解しローラ20の突起20aによって解されながら、開口部5方向にかき出されるように落下供給されて行く。
【0053】
このように、先端ローラ19によって食材送出通路6の最先端部分に送られてきた飯の下部近傍を円滑に前方に移動させながら、解しローラ20によって飯の最前部をかき出す動作を行うことにより、上記通路6の先端部分において、飯は圧縮されたり、押し潰されて練れが生ずることもなく、円滑に解されながら下方に落下供給されていく。
【0054】
上記開口部5から下方に落下供給された飯は、開状態のシャッタ板30を介して、計量器34に配置された茶碗33の中に供給されていく。上記計量器34は、上記茶碗33の中に供給されていく飯の重量を計量し、制御部35は、当該計量値が予め設定した値(200g)に達したと判断すると(図11P6)、それを検出し、上記モータM3を駆動して、シャッタ板30を閉鎖する(図11P7)。即ち、モータM3がアーム部材31を矢印A方向に駆動して、シャッタ板30を閉鎖する。同時に、制御部35はモータM1、M2の駆動も停止して飯の送り出しを一時的に中止する(図11P8)。
【0055】
その後は、上記茶碗33を取り卸し、次の茶碗33を載置部32に載置して、装置を再スタートすればよい(図11P9)。
【0056】
上述のように飯を搬送していく過程において、上記プレート型ヒータ7が加熱されているため、当該熱は伝熱板16の底板部16aと側板部16b,16b’及び後板部16cに伝達され、当該伝熱板16によってその内部に位置する飯に熱を伝達して保温すると共に、当該食材送出筐体2の壁面に内臓された断熱材Pが上記飯の熱の外部への放熱を抑制するので、上記食材送出筐体2内の飯は効果的に保温される。よって、いつでも上記茶碗33に所定量の暖かい飯を供給することができる。
【0057】
また、ホッパ部3もその蓋を含めて断熱構造を有しているので、上記ヒータ7をオンしていれば長期間飯を保温しておくことができる。
【0058】
以上のように、本発明は、食材送出通路6内の底面部にはコンベア(複数のローラコンベアやベルトコンベア等)が存在しないにもかかわらず、食材送り部材10a,10b,10cによって食材送出通路6内の飯を程よく解しながら送り出すことができ、上記通路6内での飯が押し潰されたり、塊等になることはない。特に、食材送出通路6の前端部の先端ローラ19によって該通路6の先端位置に送られてきた食材を少許前方に送ることにより、食材の押し潰し(練れ)を効果的に防止し得る。
【0059】
また、食材送出通路6内の底面部にはコンベア等が存在しないので、食材送出通路6の底面部及び左右側面部に設けられた伝熱板16により同通路6内の食材を効果的に保温することができる。
【0060】
また、食材送出通路6内の底面部にはコンベア等が存在しないので、装置全体の構成を簡単化し得て、分解、清掃作業等のし易い食材供給装置を提供することができる。
【0061】
また、本発明は、複数の食材送り羽根11a,11b,11cを具備した複数本(実施例では3本)の食材送り部材10a,10b,10cを、ホッパ部3の開口部3d下方に位置する食材送出通路6に沿って並設したものであるから、これらの食材送り部材は、ホッパ部3の飯の解し機能及び上方から下方へのかき出し機能(解し棒とかき出し棒としての機能)と、かき出された食材の前方への搬送である搬送部材としての機能を同時に行うものであるから、従来装置のようにローラコンベア等のような食材の搬送機構を食材送出通路の底部に独立して設ける必要がなく、装置構造を簡素化することができる。
【0062】
尚、本発明に係る装置は、上記実施形態で説明した飯に限らず、各種の食材に適用が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、飯等の食材を保温しながら所定量茶碗等に供給することができるため、食堂等の店舗、社員食堂等に限らず、食品加工工場等の定量食材の計量供給が必要な各種の施設において広く使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る保温機能付食材供給装置の側面断面図である。
【図2】同上装置における食材送出通路及び伝熱板を示す斜視図である。
【図3】同上装置における食材送出通路近傍の断面図である。
【図4】同上装置における食材送出通路近傍の断面図である。
【図5】同上装置における食材送り部材の平面図である。
【図6】同上装置における食材送り部材の斜視図である。
【図7】同上装置における食材送り部材近傍の側面図である。
【図8】同上装置における食材送出通路近傍の側面断面図である。
【図9】同上装置における食材送出通路近傍の斜視図である。
【図10】同上装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図11】同上装置の制御部の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
1 保温機能付食材供給装置
2 食材送出筐体
2a 左側面部
2a’ 右側面部
2b 前面部
2c 後面部
2d 底面部
3 ホッパ部
6 食材送出通路
7 プレート型ヒータ
10a,10b,10c 食材送り部材
10a’,10b’,10c’ 主軸
11a,11b,11c 食材送り羽根
16 伝熱板
17a,17b 左右方向凸条
19 先端ローラ
20 食材解しローラ
33 茶碗
P 断熱材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に食材保温容器を有し、該食材保温容器の下部に該保温容器からの食材が供給される食材送出通路を設け、該食材送出通路内を搬送された食材を食材解しローラで解しながら食材容器に供給し得る保温機能付食材供給装置において、
主軸と該主軸の外周に複数の食材送り羽根を突設した食材送り部材を複数本設け、これら食材送り部材を、各主軸が食材送り方向と直交するように上記食材送出通路内に回転自在に並設し、
上記複数の食材送り羽根の回転により上記食材送出通路内の食材を上記食材解しローラの方向に送り出すように構成し、
かつ上記食材送出通路の底面部にヒータを設けると共に、上記食材送出通路の底面部と左右側面部とを被覆し得る伝熱板を設け、
隣接する2つの食材送り羽根の各回転軌跡の中間位置に対応する上記伝熱板の底板部上に上記主軸に沿う方向の凸条を突設し、
さらに上記伝熱板の底板部を上記ヒータ上に載置したものであることを特徴とする保温機能付食材供給装置。
【請求項2】
上記食材送出通路を構成する筐体の壁面に断熱材を内蔵したものであることを特徴とする請求項1記載の保温機能付食材供給装置。
【請求項3】
上記食材送り部材の各食材送り羽根は、それらの先端部が上記伝熱板の底板部に近接する程度の長さを有しているものであることを特徴とする請求項1又は2記載の保温機能付食材供給装置。
【請求項4】
上記食材送り部材の各食材送り羽根は、上記主軸の外周において、上記主軸の軸方向に沿って所定間隔で、かつ互いに一定角度を介して複数本突出形成されているものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の保温機能付食材供給装置。
【請求項5】
上記食材送出通路の底部近傍の端部位置に先端ローラを設け、上記食材解しローラと上記先端ローラの食材送り出し方向の回転により両ローラの間から食材を上記食材容器に供給し得るように構成したものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の保温機能付食材供給装置。
【請求項1】
上部に食材保温容器を有し、該食材保温容器の下部に該保温容器からの食材が供給される食材送出通路を設け、該食材送出通路内を搬送された食材を食材解しローラで解しながら食材容器に供給し得る保温機能付食材供給装置において、
主軸と該主軸の外周に複数の食材送り羽根を突設した食材送り部材を複数本設け、これら食材送り部材を、各主軸が食材送り方向と直交するように上記食材送出通路内に回転自在に並設し、
上記複数の食材送り羽根の回転により上記食材送出通路内の食材を上記食材解しローラの方向に送り出すように構成し、
かつ上記食材送出通路の底面部にヒータを設けると共に、上記食材送出通路の底面部と左右側面部とを被覆し得る伝熱板を設け、
隣接する2つの食材送り羽根の各回転軌跡の中間位置に対応する上記伝熱板の底板部上に上記主軸に沿う方向の凸条を突設し、
さらに上記伝熱板の底板部を上記ヒータ上に載置したものであることを特徴とする保温機能付食材供給装置。
【請求項2】
上記食材送出通路を構成する筐体の壁面に断熱材を内蔵したものであることを特徴とする請求項1記載の保温機能付食材供給装置。
【請求項3】
上記食材送り部材の各食材送り羽根は、それらの先端部が上記伝熱板の底板部に近接する程度の長さを有しているものであることを特徴とする請求項1又は2記載の保温機能付食材供給装置。
【請求項4】
上記食材送り部材の各食材送り羽根は、上記主軸の外周において、上記主軸の軸方向に沿って所定間隔で、かつ互いに一定角度を介して複数本突出形成されているものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の保温機能付食材供給装置。
【請求項5】
上記食材送出通路の底部近傍の端部位置に先端ローラを設け、上記食材解しローラと上記先端ローラの食材送り出し方向の回転により両ローラの間から食材を上記食材容器に供給し得るように構成したものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の保温機能付食材供給装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−11170(P2009−11170A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−173214(P2007−173214)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000236746)不二精機株式会社 (48)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000236746)不二精機株式会社 (48)
【Fターム(参考)】
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