説明

保護剤塗布用治具

【課題】 作業者の技量や熟練を要さずに、 配線基板とリードピンとの接続部に対し常に一定量の保護剤を塗布することができる保護剤塗布用治具を提供すること。
【解決手段】 貯留槽22に、少なくとも対向する周辺部に保護剤21を貯留させた貯留部23と、対向する貯留部23の内側領域に位置する島状のステージ24とを形成し、前記ステージ24の上面に、前記保護剤21が充填される深度を異ならせた少なくとも2つの底面を有する溝部25を設け、一方の底面の最深部の深さ寸法を接続部を底面に接触させるように浸漬させた状態で必要量の保護剤21を塗布可能な寸法とし、かつ、溝部25を深度を異ならせた2つの底面を幅方向に配列させて少なくとも2段に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板の電極端子部に列形成された外部接続端子とリードピンとの接続部に保護剤を塗布するための保護剤塗布用治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、一対の透明基板の間に液晶が密封された液晶表示パネルが多く用いられている。
【0003】
図5は、このような従来の液晶表示パネルの要部を示す断面図である。
【0004】
前記液晶表示パネル1は、略平行に配置されて相対向するように配設された、配線基板としての一対の透明基板2を有している。この一対の透明基板2のうちの観察者側(以下、表面側という)に位置する透明基板2はフロント基板2Fとされており、反観察者側(以下、背面側という)に位置する透明基板2はリア基板2Rとされている。前記各透明基板2R、2Fの互いに対向する面には、インジウム錫酸化物(以下、ITOという)等からなる透明電極3が積層形成されている。
【0005】
そして、前記透明電極3が形成された透明基板2の表面には、互いに対向する電極間で液晶分子を一定の形態に配列させるために表面にラビング処理が施された配向膜(図示せず)が積層形成されている。そして、一対の透明基板2の対向面間の周囲には、前記両透明基板2R、2Fを貼り合わせて一体化するためのシール材4が略四角枠状に配設されており、前記シール材4により囲まれた面内には、各透明基板2R、2Fの間隙寸法を調整するためのスペーサ(図示せず)とともに液晶(図示せず)が封入されて前記一対の透明基板2の対向面間に液晶層5が形成されている。この液晶層5を挟持する部分は当該液晶表示パネル1の表示領域を構成することとなる。
【0006】
そして、前記一対の透明基板2は、例えば、透明なガラスあるいはポリカーボネートなどの透明な樹脂が用いられ、略矩形の平板状に形成されている。そして、リア基板2Rの一端辺部分は、フロント基板2Fの端縁より突出するように延出形成されており、この部分には電極端子部6が形成されている。
【0007】
前記電極端子部6には、ITOなどからなる透明導電膜をフォトリソ法などにより所定のパターンに形成することにより、例えば当該液晶表示パネル1にCOG実装されるICチップ7が接続される、前記透明電極3から引き出された所定パターンの出力信号端子8および所定パターンの入力信号端子9、さらに、前記入力信号端子9に連なる外部接続端子10がそれぞれ形成されている。
【0008】
そして、このような構成とされた前記液晶表示パネル1においては、配線基板としてのリア基板2Rの前記外部接続端子10に接続配線部材15が接続されており、前記接続配線部材15を介して、液晶表示パネル1は外部回路基板(図示せず)と電気的に接続されるように構成されている。
【0009】
ところで、前記接続配線部材15としては、前記リア基板2Rの周辺部を前記リア基板2Rの表面側と背面側の両側から挟持して前記外部接続端子10に圧接する一対の片状部材17からなるクリップ部18と前記外部回路基板に挿着されるピン部19を有する、ばね弾性を有する金属体からなる断面略F字状のリードピン16を例示することができる。
【0010】
従来において、前記リードピン16の前記一対の片状部材17にはそれぞれ凸状接続部20が形成されており、前記凸状接続部20は、前記リア基板2Rの接続端子部6の外部接続端子10と面接続(あるいは点接続)させるようにして取付けられている。
【0011】
そして、前記リードピン16のクリップ部18が嵌着された前記電極端子部6の表面と背面には、例えばUV(紫外線)硬化性樹脂等からなる保護剤21が塗布されており、このクリップ部18と電極端子部6との接続部を前記保護剤で被覆することにより、前記リードピン16を前記外部回路基板に接続した場合に加わる機械的な応力や、前記外部接続端子10とクリップ部16の前記凸状接続部20との電気的接続の劣化から保護するように構成されている。
【0012】
ところで、前記保護剤を前記接続部に塗布する方法として、従来は、前記電極端子部が形成された一辺を貯留槽内に貯留された前記保護剤に同時に浸漬させて塗布する方法や、ニードルを使用し、前記電極端子部とリードピンの配列に沿って前記ニードルから押し出される保護剤を手作業で塗布する方法(ニードルを用いた塗布方法について、特許文献1参照)があった。
【0013】
【特許文献1】特開2003−218503号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、前述の従来における貯留槽を用いた塗布方法は、前記貯留槽が単に液状物を溜めるための函状のものであったため、前記接続部に対する保護剤の塗布量の調整が困難であり、この塗布量を一律にするためには、作業者の熟練を要したり、保護剤の供給量を調整するための装置、あるいは、浸漬量を調整し、一律のものとするための装置が必要となる等の問題があった。
【0015】
また、ニードルを用いた塗布方法は、塗布量の調整は可能であっても、ニードルの吐出口(塗布用開口部)を目的の位置に合わせたり、前記ニードルを電極端子部に沿って移動させることが必要となり、作業効率の点で問題を有するものであった。
【0016】
そこで、本発明は構成が簡単であり、しかも、作業者の技量や熟練を要さずに、 配線基板とリードピンとの接続部に対し常に一定量の保護剤を塗布することができる保護剤塗布用治具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前述した目的を達成するため、第1の態様の保護剤塗布用治具は、配線基板の電極端子部に配列形成された外部接続端子と、ばね弾性を有する金属体からなるリードピンとの接続部に保護剤を塗布するための保護剤塗布用治具において、該治具は貯留槽を有しており、該貯留槽には、少なくとも対向する周辺部に保護剤を貯留させた貯留部と、前記対向する貯留部の内側領域に位置する島状のステージとが形成され、前記ステージの上面には、前記保護剤が充填される深度を異ならせた少なくとも2つの底面を有する溝部が設けられ、一方の底面の最深部の深さ寸法が前記接続部を底面に接触させるように浸漬させた状態で必要量の保護剤を塗布可能な寸法であり、かつ、深度を異ならせた少なくとも2つの底面を幅方向に配列させた少なくとも2段に形成されていることを特徴とする。
【0018】
この保護剤塗布用治具は、前記溝部に充填された保護剤に前記接続部を一時に浸漬させ、引き上げるようにして前記保護剤を前記接続部に塗布するためのものであり、作業者が前記ステージの周囲に形成された堀状の貯留部に貯留された保護剤を、前記ステージ上の溝部に掬い上げて前記溝部を保護剤で充填させるようにして用いる。
【0019】
その際、掬い上げられた保護剤のうち過分な量を前記溝部から溢れさせることで前記溝部を簡単に充填することができ、また、ステージから元の貯留部へ戻された保護剤は、また掬い上げて溝部へ供給することで、利用することができる。
【0020】
また、前記溝部は予め充填された保護剤に前記接続部を一時に浸漬することで、必要な塗布量の保護剤を前記接続部に塗布可能な深度に形成されているので、作業者の技量や熟練を必要とせず、誰でも簡単に前記接続部に一定量の保護剤を塗布することができる。
【0021】
なお、前記溝部の長さ寸法については、該保護剤塗布用治具に汎用性を持たせるべく、特定の配線基板の寸法に適合させずに、許容される最大長さ寸法で形成しておくとよい。
【0022】
さらに、前記溝部の底面を、前記最深部を構成する底面と、それよりも浅部に形成された底面との少なくとも2段構造とすることにより、前記溝部内の幅方向に、前記浅部に形成された底面を利用して前記保護剤に前記接続部を接触させて馴染ませるとともに、前記接続部を保護剤に浸漬させる態勢を整えるための導入部と、その態勢の状態で、前記最深部を構成する底面を利用して前記保護剤に前記接続部を浸漬させて塗布するための浸漬部とを形成することができる。
【0023】
そして、前記導入部において接続部に保護剤を馴染ませると共に、浸漬部において浸漬させる際の態勢を整え、その後、幅方向へスライドさせるようにして前記接続部を浸漬部へ移動させ、前記保護剤を塗布するようにすることで、目的部分以外に前記保護剤が付着することを抑止しつつ、確実に保護剤を塗布することができる。
【0024】
また、第2の態様の保護剤塗布用治具は、配線基板の電極端子部に配列形成された外部接続端子と、ばね弾性を有する金属体からなるリードピンとの接続部に保護剤を塗布するための保護剤塗布用治具において、該治具は貯留槽を有しており、該貯留槽には、少なくとも対向する周辺部に保護剤を貯留させた貯留部と、前記対向する貯留部の内側領域に位置する島状のステージとが形成され、前記ステージの上面には、前記保護剤が充填され、最深部の深さ寸法が、前記接続部を底面に接触させるように浸漬させた状態で必要量の保護剤を塗布可能な寸法とされた溝部が形成されており、かつ、前記溝部の底面が幅方向に緩やかに傾斜するテーパ面に形成されていることを特徴とする。
【0025】
前記溝部の底面を幅方向に緩やかに傾斜するテーパ面に形成し、浅く形成された側から、深く形成された側へ前記接続部をスライド移動させるようにすることで、前述の2段構造の底面を有する溝部と同等の作用、効果を得ることができる。
【0026】
そして、前記溝部の最深部は、前記リードピンを構成する金属体の厚さ寸法と同寸に形成されていることを特徴とする。
【0027】
このように最深部の深さ寸法を規定することで、配線基板に余分な保護剤を付着させることなく、接続部に保護剤を必要量だけ塗布することができる。
【0028】
前記ステージの上面には、複数本の前記溝部がその幅方向に配列形成されていることを特徴とする。
【0029】
このように形成することにより、保護剤を溝部に充填する1回の動作で、1つの配線基板に対し、隣位の溝部を利用した複数回の塗布を連続的に行なったり、複数の配線基板を処理したりすることが可能となる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の保護剤塗布用治具によれば、簡単な構成で、作業者の技量や熟練を要さずに、 配線基板とリードピンとの接続部に対し、常に一定量の保護剤を塗布することができるという優れた効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明の保護剤塗布用治具について、図1乃至図4を用いて説明する。なお、保護剤を塗布する液晶表示パネルの構成は従来の説明で用いた液晶表示パネルと同じ構成とし、その説明を省略すると共に、図1乃至図4においては配線基板としてのリア基板とフロント基板、および、リードピンのみを簡略化して図示する。
【0032】
本実施形態における保護剤塗布用治具40は、液晶表示パネル1を構成する配線基板としてのリア基板2Rの電極端子部6に配列形成された外部接続端子10とばね弾性を有する金属体からなるリードピン16との接続部に、保護剤21を塗布するための保護剤塗布用治具40であり、矩形の薄い受函状に形成された貯留槽22に、外周部である4辺に保護剤21としてのUV硬化性樹脂を貯留させる貯留部23と、前記貯留部23の内側にその上部を突出させる矩形の島状に形成されたステージ24とが形成されている。
【0033】
前記ステージ24の上側には、前記接続部に保護剤21を塗布させる塗布部として、最深部の深さ寸法を、前記接続部を底面に接触させるように浸漬させた状態で必要量の保護剤21を塗布可能な寸法とされた長尺な溝部25が形成されており、前記溝部25に前記保護剤21が充填されるように構成されている。
【0034】
詳しくは、本実施形態において、前記溝部25の底面26は、図2に示すように、浅部に形成された第1底面27と前記深部に形成された第2底面28とを幅方向(短手方向)に配列させて2段に形成されており、前記第1底面27を利用して、前記保護剤21に前記接続部を接触させて馴染ませるとともに、前記接続部を保護剤21に浸漬させる態勢を整える導入部29と、その態勢の状態で、前記第2底面28を利用して、前記保護剤21に前記接続部を浸漬させて塗布する浸漬部30とが形成されている。
【0035】
そして、具体的には、前記浸漬部30における溝部25の開口部31から第2底面28までの深さ寸法、すなわち、前記深部の深さ寸法は、前記リードピン16を構成する金属体の一般的な厚さ寸法である0.3mmとされ、前記導入部29における前記開口部31から第1底面27までの深さ、すなわち、前記浅部の深さ寸法は、0.1mmとされている。また、本実施形態の保護剤塗布用治具40は、複数種の液晶表示パネル1の配線基板における接続部に対応させるべく、前記各溝部25の長さ方向(長手方向)における寸法が300mmに形成されている。また、前記導入部29を構成する第1底面27の幅方向寸法、前記浸漬部30を構成する第2底面28の幅方向寸法はいずれも8mmに形成されている。そして、本実施形態においては、前記ステージ24上に6本の溝部25が、その幅方向に6mmの間隙部33を以て配列形成されている。また、それら6本の溝部25の周囲には、6mm幅の周縁部32が形成され、前記各溝部25ごとに独立させて、保護剤21を充填可能に形成されている。
【0036】
なお、前記周縁部32の上面が保護剤21の上面となるように堀状の貯留部23から保護剤21をステージ24の溝部25に掬い上げる。この保護剤21をステージ24に掬い上げやすくするように溝部25の長さ方向に配置される貯留部24とステージ24とはテーパ状になっていることが好ましい。
【0037】
次に、本実施形態の保護剤塗布用治具40の作用と効果について説明する。
【0038】
作業者は、前記貯留部23に保護剤21が供給された保護剤塗布用治具40の正面に立位して作業を行う。本実施形態における正面は、配列形成された各溝部25の浸漬部30側とする。
【0039】
そして、前記ステージ24の周囲に形成された堀状の貯留部23に貯留された保護剤21を、へら等を用いて前記ステージ24上に掬い上げ、周縁部32の上面を保護剤21の液面と同じレベルになるように均して、前記各溝部25を保護剤21で充填させる。その際、掬い上げられた保護剤21のうち、過分な量の保護剤21は、前記溝部25の開口部31から溢れ、再びステージ24を取り囲む貯留部23に戻され、前記溝部25は、すり切り一杯の状態で、溝部25の開口部31の高さ、すなわち、ステージ24の上面高さである周縁部32の上面に水位を整えられて、前記保護剤21が充填される。
【0040】
そして、作業者は、図3に示すように、リードピン16が接続された液晶表示パネル1をその表面側がステージ24へ向くようにして約45°に傾けて把持し、前記接続部における表面側のコーナー部を前記導入部29における第1底面29に当接させ、貯留している保護剤21を前記液晶表示パネル1の接続部に接触させて馴染ませるとともに、前記接続部を保護剤21に浸漬させる態勢を整える。
【0041】
そして、その態勢を保った状態で、前記接続部における表面側を第1底面27に沿わせるようにして前記液晶表示パネルを手前にスライドさせつつ、そのまま、前記浸漬部30に貯留する保護剤21に浸漬させて、一定量の保護剤21を塗布する。このとき、前記接続部の表面側を前記第2底面28に当接させるようにして浸漬させる。
【0042】
この保護剤塗布用治具40を用いれば、前記溝部25は、予め必要な塗布量の保護剤21を前記接続部に塗布可能な深度に形成されているので、作業者の技量や熟練を必要とせず、誰でも簡単に前記接続部の表面側に一定量の保護剤21を塗布することができる。
【0043】
また、前記導入部29において、一旦、保護剤21と液晶表示パネル1とを馴染ませると共に、液晶表示パネル1の態勢を整えてから塗布することができるので、目的部分である接続部以外に前記保護剤21が付着することを抑止しつつ、確実に保護剤21を塗布することができる。
【0044】
特に、最深部となる、前記浸漬部30の深さ寸法を前記リードピン16を構成する金属体の厚さ寸法と同寸に形成することで、前記液晶表示パネル1を第2底面28に接触させるように浸漬させた際に、液晶表示パネル1に余分な保護剤21を付着させることなく、接続部に一定量の保護剤21を塗布することができる。
【0045】
そして、1枚の液晶表示パネル1に対して必要な回数の塗布作業を繰り返す。例えば、1枚の液晶表示パネル1に3回の塗布作業が必要であれば、ステージ24上に配列させて形成された3本の溝部25を順に用いて連続的に塗布作業をすすめる。つまり、1回の保護剤21の充填作業(6本の溝部25が充填される)で、2枚の液晶表示パネル1の保護剤の塗布を行なうことができる。リードピン16のピッチが粗く、保護剤21が多く必要な場合はその繰り返し回数を増やせばよい。
【0046】
前記接続部の表面側に一定量の保護剤21が塗布された前記液晶表示パネル1は、図4に示すように、UV照射キャリア35に表面側を上側にするように配置して一定時間放置し、前記保護剤21をリードピン16のクリップ部18に沿って裏側へ回り込ませて、前記電極端子部の表面と背面に保護剤21を塗布するようにする。
【0047】
このように、本実施形態の保護剤塗布用治具40によれば、作業者の技量や熟練を要さずに、 配線基板とリードピン16との接続部に対し、常に一定量の保護剤21を塗布することができる。
【0048】
本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0049】
例えば、前記各溝部25の底面を幅方向に緩やかに傾斜するテーパ面に形成し、浅く形成された導入部29側から、深く形成された浸漬部30側へ前記接続部をスライド移動させるようにして、前記接続部に一定量の保護剤21を塗布するようにしても、前述の2段構造の底面を有する溝部25と同様に、保護剤21と液晶表示パネル1を馴染ませ、態勢を整えてから本格的に保護剤21を塗布するといった作用と、その効果を得ることができる。
【0050】
また前記保護剤21としては、前述のUV硬化型樹脂に限らない。また、溝部25において保護液に浸漬させる際の液晶表示パネルの態勢等も、本実施形態に限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の保護剤塗布用治具の一実施形態の平面図
【図2】図1のA-A断面図
【図3】本発明の保護剤塗布用治具を用いた材料塗布の一工程を示す説明図
【図4】図3の塗布工程の後工程を示す説明図
【図5】従来の液晶表示パネルの要部を示す断面図
【符号の説明】
【0052】
1 液晶表示パネル
2 透明基板
2F フロント基板
2R リア基板
6 電極端子部
10 外部接続端子
15 接続配線部材
16 リードピン
17 片状部材
18 クリップ部
19 ピン部
21 保護剤
22 貯留槽
23 貯留部
24 ステージ
25 溝部
26 底面
27 第1底面
28 第2底面
29 導入部
30 浸漬部
31 開口部
32 周縁部
33 間隙部
40 保護剤塗布用治具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板の電極端子部に配列形成された外部接続端子と、ばね弾性を有する金属体からなるリードピンとの接続部に保護剤を塗布するための保護剤塗布用治具において、該治具は貯留槽を有しており、該貯留槽には、少なくとも対向する周辺部に保護剤を貯留させた貯留部と、前記対向する貯留部の内側領域に位置する島状のステージとが形成され、前記ステージの上面には、前記保護剤が充填される深度を異ならせた少なくとも2つの底面を有する溝部が設けられ、一方の底面の最深部の深さ寸法が前記接続部を底面に接触させるように浸漬させた状態で必要量の保護剤を塗布可能な寸法であり、かつ、深度を異ならせた少なくとも2つの底面を幅方向に配列させた少なくとも2段に形成されていることを特徴とする保護剤塗布用治具。
【請求項2】
配線基板の電極端子部に配列形成された外部接続端子と、ばね弾性を有する金属体からなるリードピンとの接続部に保護剤を塗布するための保護剤塗布用治具において、該治具は貯留槽を有しており、該貯留槽には、少なくとも対向する周辺部に保護剤を貯留させた貯留部と、前記対向する貯留部の内側領域に位置する島状のステージとが形成され、前記ステージの上面には、前記保護剤が充填され、最深部の深さ寸法が、前記接続部を底面に接触させるように浸漬させた状態で必要量の保護剤を塗布可能な寸法とされた溝部が形成されており、かつ、前記溝部の底面が幅方向に緩やかに傾斜するテーパ面に形成されていることを特徴とする保護剤塗布用治具。
【請求項3】
前記溝部の最深部は、前記リードピンの厚さ寸法と同寸に形成されている請求項1または請求項2に記載の保護剤塗布用治具。
【請求項4】
前記ステージの上面には、複数本の前記溝部がその幅方向に配列形成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保護剤塗布用治具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−185998(P2008−185998A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−21998(P2007−21998)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000103747)オプトレックス株式会社 (843)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】