説明

信号処理システム、信号送信装置、信号受信装置およびプログラム

【課題】変換された情報を送信して利用する際に、変換により失われた情報を用いて適切な出力を得ること。
【解決手段】本発明によれば、第1の情報を第2の情報へと変換する第1変換部と、第1変換部による変換により第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を、第2の情報に重畳する重畳部と、第2の情報を送信する送信部と、送信部から送信された第2の情報を受信する受信部と、第2の情報から前記制御情報を抽出する抽出部と、抽出部により抽出された制御情報に基づいて第2の情報を第3の情報へと変換する第2変換部と、第3の情報を出力する出力部と、を備える信号処理システムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号処理システム、信号送信装置、信号受信装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、DVD(Digital Versatile Disk)、AVアンプの普及により、一般家庭においても、映画で使用されているマルチチャンネル(サラウンド)音響が楽しめるようになってきた。
【0003】
通常のビデオカメラにより撮影された映像を、上記のようなマルチチャンネル音響に対応したAVアンプを用いて再生した場合、通常のビデオカメラは2チャンネル分の音声信号しか記録しないため、臨場感に欠けるという問題があった。そこで、撮影によって得られる映像信号とマルチチャンネルの音声信号とを所定の記録媒体に記録する機能を備えた情報処理装置が提案されており(例えば、特許文献1参照。)、映像再生時の臨場感あふれる音響効果を得る試みがなされている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−311604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
他方、映画等に使用されているマルチチャンネル音響は、主に、ドルビーやDTS(Digital Theater Systems)により圧縮されたビットストリームで提供され、このビットストリームの中には、多くのサブ情報が含まれている。このビットストリームを、例えばDVDプレーヤがデジタル出力し、AVアンプにてデコード・再生する場合には、IEC 60958/61937規格が使用されてきた。この規格は、リニアPCM(Linear Pulse Code Modulation)を伝送する際にはステレオ2チャンネルの伝送のみがサポートされており、DVDプレーヤは、オリジナルのビットストリームか、オリジナルのビットストリームをデコードして2チャンネルにダウンミックスしたリニアPCMを伝送するかの2種類の方法を選択することが可能であった。
【0006】
近年、IEEE1394やHDMI(High−Definition Multimedia Interface)の普及により、オリジナルのビットストリームがリニアPCMであったとしても、マルチチャンネルのリニアPCMとして伝送することが可能となった。しかしながら、オリジナルのビットストリームのサブ情報は、マルチチャンネル信号に重畳されていないため、AVアンプにてデコード・再生する際に、適切な処理を行うことができないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、変換された情報を送信して利用する際に、変換により失われた情報を用いて適切な出力を得ることが可能な、新規かつ改良された信号処理システム、信号送信装置、信号受信装置およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、第1の情報を第2の情報へと変換する第1変換部と、第1変換部による変換により第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を第2の情報に重畳する重畳部と、第2の情報を送信する送信部と、送信部から送信された第2の情報を受信する受信部と、第2の情報から制御情報を抽出する抽出部と、抽出部により抽出された制御情報に基づいて第2の情報を第3の情報へと変換する第2変換部と、第3の情報を出力する出力部と、を備える信号処理システムが提供される。
【0009】
かかる構成によれば、第1変換部は、第1の情報を第2の情報へと変換し、重畳部は、第1変換部による変換により第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を第2の情報に重畳し、送信部は、制御情報が重畳された第2の情報を送信する。制御情報が重畳された第2の情報は受信部により受信され、抽出部は、制御情報が重畳された第2の情報から制御情報を抽出し、第2変換部は、抽出部により抽出された制御情報に基づいて、第2の情報を第3の情報へと変換する。変換された第3の情報は、出力部によって出力される。かかる信号処理システムでは、変換によって変換元の情報から失われる情報を送信する情報に重畳した上で送信することにより、受信した情報を改めて変換する際に、変換元の情報から失われる情報に基づいて、情報の変換を行うことができる。
【0010】
上記の第1変換部は、第1の情報である符号化オーディオ信号を復号して第2の情報であるマルチチャンネルリニアオーディオ信号に変換し、上記重畳部は、符号化オーディオ信号に基づいて、マルチチャンネルリニアオーディオ信号のLFE(Low Frequency Enhancement)信号の再生レベルを制御する制御情報をマルチチャンネルリニアオーディオ信号に重畳し、上記第2変換部は、制御情報に基づいて、マルチチャンネルリニアオーディオ信号内のLFE信号の再生レベルを調整し第3の情報に変換してもよい。かかる構成によれば、第2変換部は、マルチチャンネルリニアオーディオ情報に重畳されたLFE信号の再生レベルを制御する制御情報に基づいて、マルチチャンネルリニアオーディオ信号内のLFE信号の再生レベルを調整する。その結果、適切なLFE信号の再生レベルで、マルチチャンネルオーディオ信号を再生することができる。ここで、上記の符号化オーディオ信号とは、符号化されたオーディオ信号を意味する。
【0011】
上記の重畳部は、制御信号を、第2の情報を送信する送信フォーマットの特定箇所に格納してもよい。かかる構成によれば、制御信号は、第2の情報を送信する送信フォーマットの特定箇所に格納されて送信されることとなる。その結果、新たに制御情報の格納箇所を設けることなく、制御情報を送信することができる。
【0012】
上記の重畳部は、第2変換部が第2の情報を第3の情報へと変換する際の制御内容そのものを、制御情報として第2の情報に重畳してもよい。かかる構成によれば、第2変換部は、制御情報として第2の情報に重畳されていた制御内容に基づいて、第2の情報を第3の情報へと変換することができる。
【0013】
上記の重畳部は、第2変換部が第2の情報を第3の情報へと変換する際の制御内容を示す識別情報を、制御情報として第2の情報に重畳してもよい。かかる構成によれば、第2変換部は、制御情報として第2の情報に重畳されていた識別情報に基づいて、第2の情報を第3の情報へと変換する際の制御内容を特定することができる。第2変換部は、特定した制御内容に基づいて、第2の情報を第3の情報へと変換することができる。
【0014】
上記の制御情報は、第1の情報の符号化方式を識別する識別情報であってもよい。ここで、上記の符号化方式とは、第1の情報が記載されているデジタルデータの形式を表す情報を意味する。
【0015】
また、上記の制御情報は、第1の情報が記録されている記録媒体の種類を識別する識別情報であってもよい。
【0016】
さらに、上記の制御情報は、第1の情報に対応する放送方式の種類を識別する識別情報であってもよい。ここで、上記の放送方式の種類とは、ハイビジョン放送、地上波放送、衛星放送等といった、放送を提供する方式を意味する。
【0017】
上記のような各種の制御情報を第2の情報に重畳して信号受信装置に送信することにより、信号受信装置は、第2の情報を適切に第3の情報へと変換することが可能となる。
【0018】
上記の第1変換部は、第1の情報である高精細度ビデオ信号をダウンコンバートして、標準方式ビデオ信号に変換し、上記重畳部は、元は高精細度ビデオ信号であることを示す制御情報を、標準方式ビデオ信号に重畳し、上記第2変換部は、制御情報に基づいて標準方式ビデオ信号のノイズを除去し、第3の情報に変換してもよい。かかる構成によれば、第2変換部は、標準方式ビデオ信号に重畳された元は高精細度ビデオ信号であることを示す制御情報に基づいて、標準方式ビデオ信号のノイズを除去する。その結果、ノイズが除去された標準方式ビデオ信号を用いて、ビデオ信号を再生することができる。
【0019】
上記課題を解決するために、本発明の第2の観点によれば、第1の情報を第2の情報へと変換する第1変換部と、第1変換部による変換により第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を第2の情報に重畳する重畳部と、第2の情報を信号受信装置に送信する送信部と、を備える信号送信装置が提供される。
【0020】
かかる構成によれば、第1変換部は、第1の情報を第2の情報へと変換し、重畳部は、第1変換部による変換により第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を、第2の情報に重畳し、送信部は、制御情報が重畳された第2の情報を、信号受信装置へ送信する。その結果、変換によって第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を、信号受信装置に提供することが可能となる。
【0021】
上記課題を解決するために、本発明の第3の観点によれば、信号送信装置と通信可能な信号受信装置であって、信号送信装置により送信された、第1の情報を第2の情報へと変換した際に第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報が重畳された第2の情報を受信する受信部と、第2の情報から制御情報を抽出する抽出部と、抽出部により抽出された制御情報に基づいて、第2の情報を第3の情報へと変換する第2変換部と、第3の情報を出力する出力部と、を備える信号受信装置が提供される。
【0022】
かかる構成によれば、受信部は、信号送信装置により送信された、第1の情報を第2の情報へと変換した際に第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報が重畳された第2の情報を、受信する。抽出部は、受信した第2の情報から、第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を抽出し、第2変換部は、抽出された制御情報に基づいて、第2の情報を第3の情報へと変換する。出力部は、第3の情報を出力する。その結果、信号受信装置は、信号送信装置による変換によって失われた制御情報に基づいて、第2の情報を第3の情報へと変換し、第3の情報を再生することができる。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の第4の観点によれば、コンピュータに、第1の情報を第2の情報へと変換する第1変換機能と、第1変換機能による変換により第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を、第2の情報に重畳する重畳機能と、第2の情報を送信する送信機能と、を実現させるためのプログラムが提供される。
【0024】
かかる構成によれば、コンピュータプログラムは、コンピュータが備える記憶部に格納され、コンピュータが備えるCPUに読み込まれて実行されることにより、そのコンピュータを上記の信号送信装置として機能させる。また、コンピュータプログラムが記録された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【0025】
上記課題を解決するために、本発明の第5の観点によれば、コンピュータに、第1の情報を第2の情報へと変換した際に第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報が重畳された第2の情報を受信する受信機能と、第2の情報から制御情報を抽出する抽出機能と、抽出された制御情報に基づいて、第2の情報を第3の情報へと変換する第2変換機能と、第3の情報を出力する出力機能と、を実現させるためのプログラムが提供される。
【0026】
かかる構成によれば、コンピュータプログラムは、コンピュータが備える記憶部に格納され、コンピュータが備えるCPUに読み込まれて実行されることにより、そのコンピュータを上記の信号受信装置として機能させる。また、コンピュータプログラムが記録された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、変換された情報を送信して利用する際に、変換により失われた情報を用いて適切な処理を行い、情報を出力することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る信号処理システムについて、詳細に説明する。
【0030】
図1は、本実施形態に係る信号処理システム10を説明するための説明図である。信号処理システム10は、例えば、ホームネットワーク12と、信号送信装置20と、信号受信装置30と、を含む。
【0031】
ホームネットワーク12は、信号送信装置20と信号受信装置30を双方向通信または一方向通信可能に接続する通信回線網である。この回線網は、例えばLAN(Local Area Network)、Ethernet(登録商標)、ワイヤレスLAN等の専用回線網などで構成されており、有線/無線を問わない。また、信号送信装置20は、ホームネットワーク12を介さずに、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポートや、i.Link等のIEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS−232Cポート、光オーディオ端子等で、信号受信装置30と直接接続されてもよい。
【0032】
記録媒体14は、信号送信装置20に、映像や音楽等の様々なコンテンツデータを提供する。記録媒体14は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等である。記録媒体14は、例えば、CD(Compact Disk)メディア、SACD(Super Audio CD)メディア、Hi−MDメディア、DVD(Digital Versatile Disk)メディア、HD−DVD(High Definition−DVD)メディア、Blu−ray(登録商標)メディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、メモリースティック、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等である。また、リムーバブル記録媒体14は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
【0033】
ここで、上記のコンテンツデータ(以下、「コンテンツ」と略記する。)は、例えば、音楽、講演、ラジオ番組等の音声データからなる音声(Audio)コンテンツや、映画、テレビジョン番組、ビデオプログラム等の映像データおよび音声データからなるビデオ(Video)コンテンツなど、任意のコンテンツであってよい。
【0034】
通信網16は、本実施形態に係る信号処理システム10とコンテンツ提供装置18を双方向通信又は一方向通信可能に接続する通信回線網である。この通信網は、例えば、インターネット、電話回線網、衛星通信網、同報通信路等の公衆回線網や、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、IP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)、Ethernet(登録商標)、ワイヤレスLAN等の専用回線網などで構成されており、有線/無線を問わない。また、通信網16は、ホームネットワークであってもよい。また、信号処理システム10は、通信網16を介さずに、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポートや、i.Link等のIEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS−232Cポート、光オーディオ端子等で、コンテンツ提供装置18と直接接続されてもよい。
【0035】
コンテンツ提供装置18は、本実施形態に係る信号送信装置20に、映像や音楽等の様々なコンテンツを提供する装置である。コンテンツ提供装置18は、例えば、コンテンツ提供サーバであってもよいし、放送局等であってもよい。
【0036】
信号送信装置20は、記録媒体14やコンテンツ提供装置18から提供されたコンテンツについて、コンテンツのファイル形式等の変換を行うとともに、信号受信装置30に対して、変換後のコンテンツを送信する。また、信号送信装置20は、セルフレコーディング(自己録音、録画等)やリッピング(ripping)などによって、新規にコンテンツを作成して、記憶部に記憶することも可能である。なお、セルフレコーディングとは、信号送信装置20に付随して設けられた撮像装置/集音装置によって撮影/集音した映像/音声を、デジタルデータとして記録することをいう。また、リッピングとは、音楽CD、ビデオDVD等の記録媒体に記録されているデジタルコンテンツ(音声データ/映像データ等)を抽出し、コンピュータで処理可能なファイル形式に変換して、記憶部に記憶することをいう。
【0037】
信号送信装置20は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯型音楽プレーヤ、AVコンポ、データ再生装置(DVD/HDDプレーヤ等)、テレビジョン、ラジオ等の情報家電などで構成可能である。
【0038】
信号受信装置30は、信号送信装置20から送信された変換後のコンテンツを受信するとともに、出力する装置である。信号受信装置30は、例えば、AVアンプ付スピーカ、ヘッドセット、イヤフォン等で構成可能である。
【0039】
(信号送信装置20の構成)
続いて、図2を参照しながら、本実施形態に係る信号送信装置20について、詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る信号送信装置20を説明するためのブロック図である。
【0040】
信号送信装置20は、例えば、記憶部201と、制御部203と、送信部209と、を備える。
【0041】
記憶部201は、記録媒体14や通信網16から提供されたコンテンツを記憶する。また、記憶部201には、コンテンツデータの変換等に用いる制御情報や、コンテンツのファイル形式等に関する情報等を含む制御情報データが、データベースとして記憶されている。また、記憶部201には、上記の情報以外にも、信号送信装置20が処理を行う際に記憶する必要が生じた各種のパラメータや、処理の途中経過に生成されたデータ等の各種データを、記憶することが可能である。また、信号送信装置20を制御する各種のプログラム等を記憶することも可能である。制御部203および送信部209は、必要に応じて、記憶部201に対して、自由にデータの読み出し、書き込みを行うことが可能である。
【0042】
上記の記憶部201は、例えば、各種の記憶媒体で構成される。この記録媒体の例としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフレキシブルディスク等の磁気ディスク、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性半導体メモリ、CD−R(Compact Disk Recordable)/RW(ReWritable)、DVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)/RW/+R/+RW/RAM、BD(Blu−Ray Disc(登録商標))―R/BD−REなどの光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスクなどの光磁気ディスク等を挙げることができる。また、この記憶媒体は、信号送信装置20に着脱可能なリムーバブル記憶媒体とすることもできる。
【0043】
制御部203は、例えば、中央演算処理装置(CPU)、ROM、RAM等で構成され、ROMや記憶部201に格納された各種プログラムに従って動作し、信号送信装置20の動作全般を制御する。制御部203は、例えば、第1変換部205と、重畳部207とを更に備える。
【0044】
第1変換部205は、第1の情報であるコンテンツデータを、信号受信装置30に送信するデータである第2の情報へと変換する。第1変換部205は、第1の情報を第2の情報へと変換する際に、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照しながら、第1の情報のファイル形式や制御情報について判断し、第2の情報へと変換する。第2の情報のファイル形式等は、信号送信装置20において予め定められたファイル形式等であってもよく、信号送信装置20が使用可能なファイル形式等の中から、信号送信装置20の使用者が任意に選択してもよい。また、第1変換部は、変換によって生成された第2の情報を、記憶部201に記憶してもよい。
【0045】
上記の第1の情報は、例えば、AC3(Audio Code number 3)形式やDTS形式でデータが記載されたビデオコンテンツ、高精細度ビデオ信号で記録されたビデオコンテンツ等の動画コンテンツや、DVD−Audio、SACD等のミュージックコンテンツであってもよい。また、上記の第2の情報は、圧縮信号であってもよく、例えばマルチチャンネル送信のための非圧縮信号であってもよい。マルチチャンネル送信のための非圧縮信号の例として、例えば、マルチチャンネルリニア信号を挙げることができる。
【0046】
重畳部207は、第1変換部205による変換により、第1の情報であるコンテンツデータから失われた損失情報に対応する制御情報を、第1変換部による変換により生成された第2の情報に対して重畳する。この重畳部207は、例えば、第1の情報から失われた損失情報を抽出する損失情報抽出機能と、抽出された損失情報に対応する制御情報を第2の情報に重畳する制御情報重畳機能と、を備える。
【0047】
重畳部207の損失情報抽出機能は、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照しながら、第1の情報に含まれる内容と第2の情報に含まれる内容とを比較して、第1変換部205による変換により第1の情報から失われた損失情報を抽出する。続いて、重畳部207の制御情報重畳機能は、損失情報抽出機能が抽出した損失情報について、記憶部201に記憶された制御情報データを参照しながら、損失情報に関する制御情報を生成し、第2の情報の所定の箇所に格納する。損失情報に対応する制御情報が格納される箇所は、例えば、第2の情報を信号受信装置に送信する送信フォーマットの特定箇所であってもよい。また、送信フォーマットの特定箇所は、例えば、通常は使用されていない送信フォーマットのデータ領域であってもよい。
【0048】
ここで、上記のような、変換により第1の情報から失われる損失情報は、例えば、第1の情報から第2の情報へとファイル形式等の変換が行われた際に、第1の情報から損失する制御情報等である。第1の情報から損失する制御情報の例としては、例えば、LFE信号の再生レベルを表す制御情報、第1の情報がマルチチャンネル信号であったことを表す制御情報、第1の情報の符号化方式を識別する識別情報、第1の情報が記録されている記録媒体の種類を識別する識別情報、第1の情報に対応する放送方式の種類を識別する識別情報、マルチチャンネル信号における特定のスピーカの配置情報等がある。
【0049】
ここで、上記の符号化方式とは、コンテンツを圧縮する方式の意味である。この符号化方式は、動画コンテンツであれば、例えば、AC3、DTS方式、MPEG(Moving Picture Experts Group)、WMV(Windows Media Video)等があり、ミュージックコンテンツであれば、例えば、DST(Direct Stream Transfer)、ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)、ATRAC3、MP3(MPEG Audio Layer−3)、AAC(Advanced Audio Coding)、WMA(Windows Media Audio)等がある。
【0050】
また、上記の記録媒体の種類としては、例えば、CDメディア、SACDメディア、Hi−MDメディア、DVDメディア、HD−DVDメディア、Blu−ray(登録商標)メディア等を挙げることができる。
【0051】
また、上記の放送方式の種類としては、例えば、ハイビジョン放送、地上波放送、衛星放送等を挙げることができる。
【0052】
重畳部207は、信号受信装置30が受信した情報を第3の情報へと変換する際の制御内容そのものを、上記の損失情報として第2の情報へ重畳してもよく、信号受信装置30が受信した情報を第3の情報へと変換する際の制御内容を示す識別情報を、上記の損失情報として第2の情報へ重畳してもよい。制御内容そのものが第2の情報へ重畳される場合としては、例えば、当該制御内容が、第2の情報を受信する全ての信号受信装置30において共通して行われる制御に関するものである場合がある。また、制御内容を示す識別情報が第2の情報へ重畳される場合としては、例えば、当該制御内容が、第2の情報を受信する一部の信号受信装置30において行われる制御に関するものである場合がある。
【0053】
なお、重畳部207は、抽出した損失情報に対応する制御情報や制御情報が重畳された第2の情報を、記憶部201に記憶してもよい。
【0054】
送信部209は、制御情報が重畳された第2の情報を、信号受信装置30に対して送信する。制御情報が重畳された第2の情報は、ホームネットワーク12を介して信号受信装置30に送信される。また、信号受信装置30が信号送信装置20に直接接続されている場合には、制御情報が重畳された第2の情報は、信号受信装置30が信号送信装置20に接続されている接続ポート等を介して、信号受信装置30に直接送信される。
【0055】
(信号受信装置30の構成)
続いて、図3を参照しながら、本実施形態に係る信号受信装置30について、詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る信号受信装置30を説明するためのブロック図である。
【0056】
信号受信装置30は、例えば、受信部301と、制御部303と、記憶部309と、出力部311と、を備える。
【0057】
受信部301は、信号送信装置20から送信された、制御情報が重畳された第2の情報を受信して、制御部303へと伝送する。また、受信部301が受信した第2の情報は、記憶部309に記憶されてもよい。
【0058】
制御部303は、例えば、中央演算処理装置(CPU)、ROM、RAM等で構成され、ROMや記憶部309に格納された各種プログラムに従って動作し、信号受信装置30の動作全般を制御する。制御部303は、例えば、第2変換部305と、抽出部307とを更に備える。
【0059】
第2変換部305は、受信部301が受信した第2の情報を、抽出部307が抽出した制御情報と記憶部309に記憶されている制御情報データとに基づいて、第3の情報へと変換する。ここで、第3の情報とは、信号受信装置30の出力部311が出力可能な情報である。変換により生成される第3の情報のファイル形式等は、信号受信装置30において予め定められたファイル形式等であってもよく、当該信号受信装置30が使用可能なファイル形式等の中から信号受信装置30の使用者が任意に選択してもよい。また、第2変換部は、変換によって生成された第3の情報を、記憶部309に記憶してもよい。
【0060】
抽出部307は、記憶部309に記憶されている制御情報データを参照しながら、受信部301が受信した第2の情報を判断するとともに、この第2の情報から、制御情報を抽出する。また、第2の情報から制御情報を抽出した後は、抽出部307は、抽出した制御情報を第2変換部305に通知する。また、抽出部307は、抽出した制御情報を記憶部309に記憶してもよい。
【0061】
記憶部309は、コンテンツデータの変換等に用いる制御情報や、コンテンツのファイル形式等に関する情報等を含む制御情報データを、データベースとして記憶する。また、記憶部309には、上記の情報以外にも、信号受信装置30が処理を行う際に記憶する必要が生じた各種のパラメータや、処理の途中経過に生成されたデータ等の各種データや、信号受信装置30を制御する各種のプログラム等を記憶することも可能である。さらに、記憶部309は、信号受信装置30が受信した第2の情報や、第2変換部305の変換により生成した第3の情報を記憶してもよい。なお、受信部301、制御部303および出力部311は、必要に応じて、記憶部309に対して、自由にデータの読み出し、書き込みを行うことが可能である。
【0062】
出力部311は、第2変換部305により生成された第3の情報を、信号受信装置30が備える出力機能を介して、出力する。ここで、信号受信装置30が受信した第2の情報がビデオコンテンツである場合には、出力部311は、信号受信装置30が備える画像表示機能と音声出力機能を介して、第3の情報を出力する。また、信号受信装置30が受信した第2の信号がミュージックコンテンツである場合には、出力部311は、信号受信装置30が備える音声出力機能を介して、第3の情報を出力する。
【0063】
以上、本実施形態に係る信号送信装置20および信号受信装置30の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0064】
(具体例1:第1の情報が符号化オーディオ信号である場合)
続いて、上記の第1の情報が符号化オーディオ信号である場合を例にとって、本実施形態に係る信号送信装置20と信号受信装置30の動作について、詳細に説明する。以下に示す具体例1では、信号送信装置20がDVDプレーヤであり、信号受信装置30がAVアンプ付スピーカである場合について説明するが、本発明に係る信号送信装置20および信号受信装置30は、以下に示す例に限定されない。
【0065】
近年、IEEE1394やHDMIの普及により、非圧縮データであるリニアPCMを用いた場合でも、マルチチャンネルリニアオーディオ信号として伝送することが可能となった。しかしながら、オリジナルのビットストリームのサブ情報は、マルチチャンネル信号に重畳されていない。また、マルチチャンネルリニアオーディオ信号での伝送を利用して、DVD−AUDIOは、映画用ではない音楽用の信号を送出している。このようなマルチチャンネルの音楽信号の伝送形態は、リニアPCM以外にSACDで使用されているDSD(Direct Stream Digital)信号を伝送するためのOne Bit Audio信号も存在する。
【0066】
ここで、映画用のLFE信号は、再生時にアナログ領域において+10dBアップされることを想定してコンテンツが作成されているのに対して、音楽用マルチチャンネルの場合には±0dBのままであり、両者を同一のマルチチャンネル伝送形式を使用してDVDプレーヤからAVアンプに伝送した場合、区別がつかないこととなる。
【0067】
このような現象は、IEEE1394を用いたコンテンツ送信の場合には、コンテンツの送信側とコンテンツの受信側において、コンテンツの信号の形式が1対1で決定されており、大きな問題とはならない。しかしながら、HDMIは、汎用のマルチチャンネル信号であるために、上記のような第1の情報に固有の信号が送信されず、送信されたデータを再生する際に、上記のような問題が生じうる。
【0068】
以下では、図4〜図6を参照しながら、本具体例に係る信号送信装置20と信号受信装置30の動作について説明する。図4は、本具体例に係る信号送信装置20が、LFE信号に関する制御情報を重畳して、コンテンツの送信を行う場合を説明するための流れ図である。
【0069】
図4に示した流れ図を説明するに先立ち、本具体例に係る信号送信装置20には、DVDメディアから送信するコンテンツが提供され、記憶部201に記憶されているものとする。
【0070】
まず、信号送信装置20の第1変換部205は、記憶部201に記憶されているコンテンツを取得して、コンテンツデータを、マルチチャンネルリニアオーディオ信号であるリニアPCM信号へと変換する(ステップS101)。DVDメディアから提供されるコンテンツは、例えば、AC3形式でデータが記載されているため、第1変換部205は、まず、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照して、AC3形式という符号化方法の形式に関する情報を取得する。続いて、第1変換部205は、AC3形式で記載されているデータを、記憶部201から取得した制御情報データに基づいて復号する。次に、第1変換部205は、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照して、マルチチャンネルリニアPCM信号形式に関する情報を取得し、取得した制御情報データに基づき、復号化したコンテンツをマルチチャンネルリニアPCM信号へと変換する。マルチチャンネルリニアPCM信号への変換が完了すると、第1変換部205は、生成したマルチチャンネルリニアPCM信号形式のコンテンツを、記憶部201に一時記憶する。
【0071】
続いて、信号送信装置20の重畳部207は、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照しながら、第1の情報であるAC3形式のデータと、第2の情報であるマルチチャンネルリニアPCM信号形式のデータとを比較して、第1変換部205による変換によってAC3形式のデータから損失した損失情報を抽出する。比較の結果、重畳部207はLFE信号の再生レベルに関する制御情報が失われていることを認識し、このLFE信号の再生レベルに関する制御情報を、第2の情報であるマルチチャンネルリニアPCM信号形式のデータに重畳することを行う。
【0072】
重畳部207は、まず、第1の情報であるコンテンツが、映画用コンテンツであるか否かを判定する(ステップS103)。重畳部207は、例えば、コンテンツのファイル形式やコンテンツデータのフォーマットに記載されている情報等を記憶部201に記憶されている制御情報データと対比しながら、判定を行う。第1の情報であるコンテンツが映画用コンテンツである旨が明らかとなると、重畳部207は、LFE信号制御情報として、LFE信号を+10dBする旨を表す情報を、マルチチャンネルリニアPCM信号に重畳する(ステップS105)。制御情報の重畳が終了すると、重畳部207は、制御情報が重畳されたマルチチャンネルリニアPCM信号を記憶部201へと記憶するとともに、送信部209へと伝送する。
【0073】
また、コンテンツが映画用コンテンツではない旨が明らかとなると、重畳部207は、引き続き、コンテンツが音楽コンテンツであるか否かを判定する(ステップS107)。この判定に際しても、重畳部207は、例えば、コンテンツのファイル形式や、コンテンツデータのフォーマットに記載されている情報等を参照しながら、判定を行うことが可能である。第1の情報であるコンテンツが音楽コンテンツである旨が明らかとなると、重畳部207は、LFE信号制御情報として、LFE信号を±0dBする旨を表す情報を、マルチチャンネルリニアPCM信号に重畳する(ステップS109)。制御情報の重畳が終了すると、重畳部207は、制御情報が重畳されたマルチチャンネルリニアPCM信号を記憶部201へと記憶するとともに、送信部209へと伝送する。
【0074】
さらに、コンテンツが映画用コンテンツでも音楽コンテンツでもない旨が明らかとなると、重畳部207は、LFE信号制御情報として、LFE信号再生レベルは不明である旨を表す情報を、マルチチャンネルリニアPCM信号に重畳する(ステップS111)。制御情報の重畳が終了すると、重畳部207は、制御情報が重畳されたマルチチャンネルリニアPCM信号を記憶部201へと記憶するとともに、送信部209へと伝送する。
【0075】
ここで、LFE信号再生レベルを表す情報として、重畳部207は、LFE信号再生レベルに関する制御情報を直接マルチチャンネルリニアPCM信号の特定箇所に格納する。
【0076】
【表1】

【0077】
上記の2ビットの情報のうち、不明を表す「0,0」のデータは、過去に送信されたコンテンツとの互換性を担保するためにも用いられ、実際の処理は、信号受信装置30であるAVアンプ付スピーカに任せる処理となる。また、「1,1」が表すデータは、リザーブとして確保される部分であり、上記のLFE信号再生レベルとして、新たな設定を送信する際に用いることが可能である。
【0078】
上記のようなLFE信号制御情報が格納される領域は、図5に示したように、例えばコンテンツの送信フォーマットの特定の箇所である。第1変換部205により生成されたマルチチャンネルリニアPCM信号が、HDMIを介して送信される場合には、上記のLFE信号制御情報は、例えば、CEA−861のAudio InfoFrameの中に格納される。格納される箇所としては、図5(a)に示したような「Reserved」として確保されている領域を使用することができる。また、マルチチャンネルリニアPCM信号が、IEEE1394を介して送信される場合には、上記のLFE信号制御情報は、例えば、Ancillary Dataの中に格納される。格納される箇所としては、図5(b)において「x」で示した領域を使用することができる。
【0079】
以上のようにして、LFE信号制御情報が重畳されたマルチチャンネルリニアPCM信号は、信号送信装置20の送信部209によって、信号受信装置30に送信される(ステップS113)。
【0080】
続いて、図6を参照しながら、本具体例に係る信号受信装置30の動作について、詳細に説明する。図6は、本具体例に係る信号受信装置が、LFE信号に関する制御情報が重畳されたコンテンツの出力を行う場合を説明するための流れ図である。
【0081】
信号受信装置30であるAVアンプ付スピーカの受信部301は、まず、信号送信装置20であるDVDプレーヤから送信されたマルチチャンネルリニアPCM信号を受信する(ステップS201)。続いて、受信部301は、受信したマルチチャンネルリニアPCM信号を記憶部309に記憶するとともに、第2変換部305と抽出部307とに伝送する。
【0082】
続いて、抽出部307は、記憶部309に記憶されている制御情報データを参照しながら受信部より伝送されたマルチチャンネルリニアPCM信号を解析して、マルチチャンネルリニアPCM信号に重畳されている制御情報を抽出する(ステップS203)。本具体例の場合、抽出部307は、マルチチャンネルリニアPCM信号から、LFE信号制御情報を抽出することとなる。制御情報を抽出した後は、抽出部307は、抽出した制御情報を記憶部309に記憶するとともに、第2変換部305へと伝送する。
【0083】
次に、第2変換部305は、受信部301から伝送されたマルチチャンネルリニアPCM信号を、抽出部307から伝送された制御情報に基づいて変換する(ステップS205)。本具体例の場合、第2変換部305は、抽出部307により抽出されたLFE信号制御情報に基づいて、マルチチャンネルリニアPCM信号のLFE信号の再生レベルを調整し、LFE信号の再生レベルが調整されたマルチチャンネルリニアPCM信号へと変換する。変換が完了すると、第2変換部305は、LFE信号の再生レベルが調整されたマルチチャンネルリニアPCM信号を記憶部309に記憶するとともに、出力部311へと伝送する。
【0084】
最後に、出力部311は、第2変換部が生成した第3の情報であるマルチチャンネルリニアPCM信号を再生し、信号受信装置30の外部へ出力する(ステップS207)。本具体例の場合では、LFE信号の再生レベルが調整されたマルチチャンネルリニアPCM信号が、複数のスピーカを介して、信号受信装置30であるAVアンプ付スピーカの外部に出力される。
【0085】
以上のように、信号送信装置20は、デジタル伝送路であるホームネットワーク12に送出される信号に、LFE再生レベルを明示する情報を重畳して送信し、信号受信装置30は、重畳されたLFE再生レベルを明示する情報に基づいて正しいLFE信号再生レベルに設定することにより、コンテンツ作成時の意図どおりのLFE再生レベルバランスを実現することが可能である。
【0086】
(具体例2:マルチチャンネルオーディオデータをダウンコンバートして送信する場合)
続いて、具体例2として、第1の情報がマルチチャンネルオーディオデータであり、このマルチチャンネルオーディオデータを、ステレオオーディオデータにダウンコンバートして送信する場合について、簡単に説明する。
【0087】
以下の説明に先立ち、本具体例に係る信号送信装置20には、マルチチャンネルオーディオデータが記憶部201に記憶されているものとする。
【0088】
まず、信号送信装置20の第1変換部205は、記憶部201に記憶されているマルチチャンネルオーディオデータを取得し、マルチチャンネルオーディオデータを、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照しながらステレオオーディオデータへとダウンコンバートする。ステレオオーディオデータへの変換が完了すると、第1変換部205は、生成したステレオオーディオデータを、記憶部201に一時記憶する。
【0089】
続いて、信号送信装置20の重畳部207は、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照しながら、第1の情報であるマルチチャンネルオーディオデータと、第2の情報であるステレオオーディオデータとを比較して、第1変換部205による変換によってマルチチャンネルオーディオデータから損失した損失情報を抽出する。比較の結果、重畳部207は変換前のオリジナルデータがマルチチャンネルオーディオデータである旨の情報が失われていることを認識する。続いて、重畳部207は、変換前のオリジナルデータがマルチチャンネルオーディオデータである旨の損失情報を、ステレオオーディオデータの送信フォーマット中に重畳する。損失情報の重畳が終了すると、重畳部207は、損失情報が重畳されたステレオオーディオデータを記憶部201へと記憶するとともに、送信部209へと伝送する。
【0090】
続いて、損失情報が重畳されたステレオオーディオデータは、信号送信装置20の送信部209によって、信号受信装置30に送信される。
【0091】
信号受信装置30の受信部301は、まず、信号送信装置20から送信されたステレオオーディオデータを受信する。続いて、受信部301は、受信したステレオオーディオデータを記憶部309に記憶するとともに、第2変換部305と抽出部307とに伝送する。
【0092】
続いて、抽出部307は、記憶部309に記憶されている制御情報データを参照しながら受信部より伝送されたステレオオーディオデータを解析して、ステレオオーディオデータに重畳されている損失情報を抽出する。本具体例の場合、抽出部307は、ステレオオーディオデータから、オリジナルデータがマルチチャンネルオーディオデータである旨の情報を抽出することとなる。情報を抽出した後は、抽出部307は、抽出した情報を記憶部309に記憶するとともに、第2変換部305へと伝送する。
【0093】
次に、第2変換部305は、受信部301から伝送されたステレオオーディオデータを、抽出部307から伝送された情報に基づいて変換することを試みる。本具体例の場合、抽出部307により抽出された情報がオリジナルデータの信号形式を示す情報だけであるため、第2変換部305は、ステレオオーディオデータの変換は行わずに出力部311へと伝送する。
【0094】
最後に、出力部311は、ステレオオーディオデータを再生し、信号受信装置30の外部へ出力する。本具体例の場合では、ステレオオーディオデータがスピーカを介して信号受信装置30の外部に出力されるとともに、オリジナルデータはマルチチャンネルオーディオデータである旨の表示が、信号受信装置30の画像表示機能を介して表示されることとなる。
【0095】
以上のように、信号送信装置20は、デジタル伝送路であるホームネットワーク12に送出される信号に、オリジナルデータがマルチチャンネルオーディオデータである旨の情報を重畳して送信し、信号受信装置30は、オリジナルデータがマルチチャンネルオーディオデータである旨の情報を表示しながらコンテンツを再生することが可能となる。
【0096】
(具体例3:第1の情報が高精細度ビデオ信号である場合)
続いて、具体例3として、第1の情報が高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツであり、この高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツを標準方式ビデオ信号にダウンコンバートして送信する場合について、簡単に説明する。ここで、高精細度ビデオ信号とは、高精細テレビ(High Definition TeleVision:HDTV)放送に用いられる信号であり、標準方式ビデオ信号とは、通常のテレビ(Standard Definition TeleVision:SDTV)放送に用いられる信号である。
【0097】
以下の説明に先立ち、本具体例に係る信号送信装置20には、例えば放送局から高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツが提供され、記憶部201に記憶されているものとする。
【0098】
まず、信号送信装置20の第1変換部205は、記憶部201に記憶されている高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツを取得し、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照して、変換元の第1の情報が高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツであることを認識する。続いて、第1変換部205は、高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツデータを、記憶部201から取得した制御情報データに基づいて、標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツへとダウンコンバートする。標準方式ビデオ信号への変換が完了すると、第1変換部205は、生成した標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツを、記憶部201に一時記憶する。
【0099】
続いて、信号送信装置20の重畳部207は、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照しながら、第1の情報である高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツと、第2の情報である標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツとを比較して、第1変換部205による変換によって高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツから損失した損失情報を抽出する。重畳部207は、比較の結果、高精細度ビデオ信号からのダウンコンバートにより画質が低下していることを確認する。続いて、重畳部207は、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照し、「高精細度ビデオ信号からのダウンコンバートによる情報である」旨を表す識別IDおよびダウンコンバートされた画像コンテンツのノイズ除去処理に関する制御情報からなる構造体を、標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツの送信フォーマット部分に重畳する。構造体の重畳が完了すると、重畳部207は、構造体が重畳された標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツを記憶部201へと記憶するとともに、送信部209へと伝送する。
【0100】
続いて、構造体が重畳された標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツは、信号送信装置20の送信部209によって、信号受信装置30に送信される。
【0101】
信号送信装置20から送信された上記の画像コンテンツは、信号受信装置30の受信部301により受信される。続いて、受信部301は、受信した画像コンテンツを記憶部309に記憶するとともに、第2変換部305と抽出部307とに伝送する。
【0102】
続いて、抽出部307は、記憶部309に記憶されている制御情報データを参照しながら受信部より伝送された画像コンテンツを解析して、画像コンテンツが標準方式ビデオ信号からなるコンテンツであること、および、識別IDおよび制御情報からなる構造体が重畳されていることを認識する。本具体例の場合、抽出部307は、標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツから、元のコンテンツは高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツであった旨の情報と、画像コンテンツのノイズ除去処理に関する制御情報とを抽出することとなる。制御情報を抽出した後は、抽出部307は、抽出した制御情報を記憶部309に記憶するとともに、第2変換部305へと伝送する。
【0103】
次に、第2変換部305は、受信部301から伝送された標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツデータを、抽出部307から伝達された制御情報に基づいて変換する。本具体例の場合、信号受信装置30が高精細度ビデオ信号を再生可能な装置であれば、第2変換部305は、抽出部307により抽出された制御情報に基づいて、標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツのノイズ除去処理を行い、画質の補正が行われた画像コンテンツへと変換する。変換が完了すると、第2変換部305は、画質補正が行われた画像コンテンツを記憶部309に記憶するとともに、出力部311へと伝送する。
【0104】
最後に、出力部311は、第2変換部が生成した第3の情報である画質補正が行われた画像コンテンツを再生し、信号受信装置30の外部へと出力する。本具体例の場合では、画質補正が行われた画像コンテンツが、信号受信装置30の画像表示機能を介して、信号受信装置30の外部に出力される。
【0105】
以上のように、信号送信装置20は、デジタル伝送路であるホームネットワーク12に送出される信号に、元は高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツである旨の情報およびノイズ除去処理のための制御情報からなる構造体を重畳して送信し、信号受信装置30は、重畳された構造体を参照して、画像コンテンツのノイズ除去処理を行うことが可能となる。
【0106】
なお、上記の具体例2では、第1の情報である高精細度ビデオ信号からなる画像コンテンツが、第2の情報である標準方式ビデオ信号からなる画像コンテンツへとダウンコンバートされる場合について説明したが、画像コンテンツの場合に限定されるわけではなく、例えば、SACDを音源とする音楽コンテンツが第1の情報であり、このSACDを音源とする音楽コンテンツがダウンコンバートされて信号受信装置へと送信される場合に、音源がSACDである旨を表す識別IDおよび音質補正のための制御情報からなる構造体を、変換後のコンテンツデータに重畳して送信してもよい。
【0107】
(具体例4:第1の情報にスピーカ配置に関する情報が含まれる場合)
続いて、具体例4として、第1の情報に特殊なスピーカ配置に関する情報が含まれる場合について、簡単に説明する。
【0108】
以下の説明に先立ち、本具体例に係る信号送信装置20には、特殊なスピーカ配置により作製されたコンテンツ(例えば、複数のスピーカのうち、ある1つのスピーカが天井に配置され、作製されたコンテンツ)が、記憶部201に記憶されているものとする。
【0109】
まず、信号送信装置20の第1変換部205は、記憶部201に記憶されている特殊なスピーカ配置により作製されたコンテンツを取得し、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照して、コンテンツをマルチチャンネルリニアオーディオデータへと変換する。マルチチャンネルリニアオーディオデータへの変換が完了すると、第1変換部205は、生成したマルチチャンネルリニアオーディオデータを、記憶部201に一時記憶する。
【0110】
続いて、信号送信装置20の重畳部207は、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照しながら、第1の情報である特殊なスピーカ配置により作製されたコンテンツと、第2の情報であるマルチチャンネルリニアオーディオデータとを比較して、第1変換部205による変換によって特殊なスピーカ配置により作製されたコンテンツから損失した損失情報を抽出する。重畳部207は、比較の結果、スピーカ配置に関する情報が失われていることを認識する。続いて、重畳部207は、記憶部201に記憶されている制御情報データを参照し、それぞれのスピーカ配置を表す識別IDおよび特殊なスピーカ配置を再現するための制御情報からなる構造体を、マルチチャンネルリニアオーディオデータの送信フォーマット部分に重畳する。構造体の重畳が完了すると、重畳部207は、構造体が重畳されたマルチチャンネルリニアオーディオデータを記憶部201へと記憶するとともに、送信部209へと伝送する。
【0111】
続いて、構造体が重畳されたマルチチャンネルリニアオーディオデータは、信号送信装置20の送信部209によって、信号受信装置30に送信される。
【0112】
信号送信装置20から送信された上記のマルチチャンネルリニアオーディオデータは、信号受信装置30の受信部301により受信される。続いて、受信部301は、受信したオーディオデータを記憶部309に記憶するとともに、第2変換部305と抽出部307とに伝送する。
【0113】
続いて、抽出部307は、記憶部309に記憶されている制御情報データを参照しながら受信部より伝送されたデータを解析して、識別IDおよび制御情報からなる構造体が重畳されていることを認識する。本具体例の場合、抽出部307は、マルチチャンネルリニアオーディオデータから、特殊なスピーカ配置により作製されたコンテンツである旨の情報と、特殊なスピーカ配置による音響効果を再現するための制御情報とを抽出することとなる。制御情報を抽出した後は、抽出部307は、抽出した制御情報を記憶部309に記憶するとともに、第2変換部305へと伝送する。
【0114】
次に、第2変換部305は、受信部301から伝送されたマルチチャンネルリニアオーディオデータを、抽出部307から伝送された制御情報に基づいて変換する。本具体例の場合、第2変換部305は、抽出部307により抽出された制御情報に基づいて、特殊なスピーカ配置による音響効果を再現するための処理を行い、スピーカ配置が再現されたコンテンツへと変換する。変換が完了すると、第2変換部305は、特殊なスピーカ配置による音響効果が再現されたコンテンツを記憶部309に記憶するとともに、出力部311へと伝送する。
【0115】
最後に、出力部311は、第2変換部が生成した第3の情報である特殊なスピーカ配置による音響効果が再現されたコンテンツを再生し、信号受信装置30の外部へと出力する。本具体例の場合では、特殊なスピーカ配置による音響効果が再現されたコンテンツが、信号受信装置30の複数のスピーカを介して、信号受信装置30の外部に出力される。
【0116】
以上のように、信号送信装置20は、デジタル伝送路であるホームネットワーク12に送出される信号に、特殊なスピーカ配置により作製されたコンテンツである旨の情報および特殊なスピーカ配置による音響効果を再現するための制御情報からなる構造体を重畳して送信し、信号受信装置30は、重畳された構造体を参照して、特殊なスピーカ配置による音響効果を再現することが可能となる。
【0117】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0118】
例えば、上述した実施形態ではコンテンツが信号送信装置20および信号受信装置30のそれぞれの記憶部に一旦記憶される場合について説明したが、本発明は上記の例に限定されず、コンテンツのストリーミング再生にも適用可能である。
【0119】
また、上述した具体例2および3では、オリジナルのコンテンツをダウンコンバートした場合について説明したが、オリジナルのコンテンツをアップコンバートした場合についても適用可能である。このような場合では、オリジナルデータを拡張したという情報が、信号送信装置20において変換が行われた際の損失情報となる。信号送信装置20は、オリジナルデータを拡張したという情報を重畳してコンテンツを送信することで、信号受信装置30においてオリジナルデータから拡張されたデータ形式である旨の表示を表示することが可能となったり、データの拡張によって生じる音質劣化等を補正する処理を行ったりすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の好適な実施形態に係る信号処理システムを説明する説明図である。
【図2】同実施形態に係る信号送信装置を説明するためのブロック図である。
【図3】同実施形態に係る信号受信装置を説明するためのブロック図である。
【図4】同実施形態に係る信号送信装置がLFE信号に関する制御情報を重畳してコンテンツの送信を行う場合を説明するための流れ図である。
【図5】同実施形態に係る信号送信装置がLFE信号に関する制御情報を格納する箇所を説明するための説明図である。
【図6】同実施形態に係る信号受信装置がLFE信号に関する制御情報が重畳されたコンテンツの出力を行う場合を説明するための流れ図である。
【符号の説明】
【0121】
10 信号処理システム
12 ホームネットワーク
14 記録媒体
16 通信網
18 コンテンツ提供装置
20 信号送信装置
30 信号受信装置
201 記憶部
203 制御部
205 第1変換部
207 重畳部
209 送信部
301 受信部
303 制御部
305 第2変換部
307 抽出部
309 記憶部
311 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の情報を第2の情報へと変換する第1変換部と、
前記第1変換部による変換により前記第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を、前記第2の情報に重畳する重畳部と、
前記第2の情報を送信する送信部と、
前記送信部から送信された前記第2の情報を受信する受信部と、
前記第2の情報から前記制御情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された前記制御情報に基づいて、前記第2の情報を第3の情報へと変換する第2変換部と、
前記第3の情報を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする、信号処理システム。
【請求項2】
前記第1変換部は、前記第1の情報である符号化オーディオ信号を復号して前記第2の情報であるマルチチャンネルリニアオーディオ信号に変換し、
前記重畳部は、前記符号化オーディオ信号に基づいて、前記マルチチャンネルリニアオーディオ信号のLFE信号の再生レベルを制御する制御情報を、前記マルチチャンネルリニアオーディオ信号に重畳し、
前記第2変換部は、前記制御情報に基づいて、前記マルチチャンネルリニアオーディオ信号内のLFE信号の再生レベルを調整し、前記第3の情報に変換する
ことを特徴とする、請求項1に記載の信号処理システム。
【請求項3】
前記重畳部は、前記制御信号を、前記第2の情報を送信する送信フォーマットの特定箇所に格納することを特徴とする、請求項1に記載の信号処理システム。
【請求項4】
前記重畳部は、前記第2変換部が前記第2の情報を前記第3の情報へと変換する際の制御内容そのものを、前記制御情報として前記第2の情報に重畳することを特徴とする、請求項1に記載の信号処理システム。
【請求項5】
前記重畳部は、前記第2変換部が前記第2の情報を前記第3の情報へと変換する際の制御内容を示す識別情報を、前記制御情報として前記第2の情報に重畳することを特徴とする、請求項1に記載の信号処理システム。
【請求項6】
前記制御情報は、前記第1の情報の符号化方式を識別する識別情報であることを特徴とする、請求項5に記載の信号処理システム。
【請求項7】
前記制御情報は、前記第1の情報が記録されている記録媒体の種類を識別する識別情報であることを特徴とする、請求項5に記載の信号処理システム。
【請求項8】
前記制御情報は、前記第1の情報に対応する放送方式の種類を識別する識別情報であることを特徴とする、請求項5に記載の信号処理システム。
【請求項9】
前記第1変換部は、前記第1の情報である高精細度ビデオ信号をダウンコンバートして、標準方式ビデオ信号に変換し、
前記重畳部は、元は高精細度ビデオ信号であることを示す制御情報を、前記標準方式ビデオ信号に重畳し、
前記第2変換部は、前記制御情報に基づいて前記標準方式ビデオ信号のノイズを除去し、前記第3の情報に変換する
ことを特徴とする、請求項1に記載の信号処理システム。
【請求項10】
第1の情報を第2の情報へと変換する第1変換部と、
前記第1変換部による変換により前記第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を、前記第2の情報に重畳する重畳部と、
前記第2の情報を信号受信装置に送信する送信部と、
を備えることを特徴とする、信号送信装置。
【請求項11】
信号送信装置と通信可能な信号受信装置であって、
前記信号送信装置により送信された、第1の情報を第2の情報へと変換した際に前記第1情報から失われた損失情報に対応する制御情報が重畳された前記第2の情報を受信する受信部と、
前記第2の情報から前記制御情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された前記制御情報に基づいて前記第2の情報を第3の情報へと変換する第2変換部と、
前記第3の情報を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする、信号受信装置。
【請求項12】
コンピュータに、
第1の情報を第2の情報へと変換する第1変換機能と、
前記第1変換機能による変換により前記第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報を前記第2の情報に重畳する重畳機能と、
前記第2の情報を送信する送信機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
第1の情報を第2の情報へと変換した際に前記第1の情報から失われた損失情報に対応する制御情報が重畳された前記第2の情報を受信する受信機能と、
前記第2の情報から前記制御情報を抽出する抽出機能と、
抽出された前記制御情報に基づいて前記第2の情報を第3の情報へと変換する第2変換機能と、
前記第3の情報を出力する出力機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−117485(P2008−117485A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−300751(P2006−300751)
【出願日】平成18年11月6日(2006.11.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】