信号品質評価装置及び方法並びに光ディスクドライバ
本発明は、入力信号の品質を評価する信号品質評価装置及び方法並びに信号品質評価装置を持つ光ディスクドライバに係り、本発明による装置は、入力信号の二進信号による入力信号のレベル値を検出するレベル値検出ユニット、検出されたレベル値と事前に定義された二進信号とを使用して複数の入力信号を構成する入力信号構成ユニット、及び複数の入力信号間の演算による入力信号の品質を求める品質演算ユニットを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力信号の品質を評価する信号品質評価装置及び方法並びに信号品質評価装置を持つ光ディスクドライバに関する。
【背景技術】
【0002】
入力信号は、記録媒体から再生されるRF信号のようなアナログ信号である。例えば、たとえディスクから読み出したRF(無線周波数)信号がディスク特性及び光ディスクドライバの光学的な特性によってアナログ信号の性質を持つとしても、ディスクは2進信号が記録された記録媒体である。したがって、光ディスクドライバは、RF信号を二進信号に変える二値化過程を行うことができる。二値化過程は、図1に示したように比較器100を使用して行える。
【0003】
図1は、一般的な二値化過程を示す機能ブロック図である。図1を参照するに、二値化過程は、比較器100と低域フィルタ110とを利用して行われる。比較器100は、入力されるRF信号とスライシングレベルとを比較してその結果を出力する。前記入力されるRF信号は、ディスクから読み出したRF信号である。比較器100の出力は、他の処理ブロックに伝送されると同時に低域フィルタ110に伝送される。低域フィルタ110は、比較器100の出力を低域フィルタリングする。低域フィルタ110の出力は、比較器100のスライシングレベルとして伝送される。
【0004】
既存の光ディスクドライバは、図1に示した二値化過程を通じてディスクから読み出したRF信号を二進信号に変換し、二進信号に変換された信号を位相同期ループ(Phase Lock Loop:PLL)に適用してシステムクロックを作り、二進信号及びシステムクロックを使用しディスクから読み出したデータを再生する。この時、RF信号と前記システムクロックとの位相間に若干の差またはジッターが存在する。図2Aないし図2Cは、オフセットが除去されたRF信号とシステムクロックとの間にジッターが発生した例であり、システムクロックの下降エッジを基準としたものである。理想的な場合に、システムクロックのエッジ部分とRF信号の零点交差点とが正確に一致する。しかし、実際にシステムクロックのエッジ部分とRF信号の零点交差点とが正確に一致せず、時間的に若干の差が発生する。この差をジッターという。
【0005】
既存には、前記RF信号と前記システムクロック間の差であるジッター値を、RF信号の品質を評価するのに使用している。すなわち、理想的な場合にシステムクロックのエッジにRF信号の零点交差点が正確に位置するので、ジッター値がほとんど測定されない。しかし、RF信号にノイズや異常状況が発生する場合に、システムクロックのエッジにRF信号の零点交差点が正確に位置できないので、ジッター値が測定される。したがって、測定されるジッター値に基づいてRF信号の品質を確認することができる。
【0006】
しかし、ディスクの記録密度が高くなるにつれて、短いT(ここで、Tは1ピットの間隔である)の二進信号に該当するRF信号の大きさが段々小さくなっている。これにより、短いTの二進信号に該当するRF信号の場合に、若干のノイズが添加されても信号の歪曲が相対的に大きく発生するか、ほぼ零点近くに位置して間違ったジッター値が測定されうる。したがって、前記RF信号と前記システムクロックとの差に基づいて測定されたジッター値を利用して、高密度ディスクから読み出したRF信号についての品質を評価できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、記録密度に関係なく入力信号(または再生信号またはRF信号)の品質を正確に評価できる信号品質評価装置及び方法並びに信号品質評価装置を持つ光ディスクドライバを提供するところにある。
【0008】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、入力信号と入力信号の二進信号との関係に基づいた入力信号のレベル値と、事前に定義された二進信号による理想的な入力信号とを利用して入力信号の品質を評価できる信号品質評価装置及び方法並びに信号品質評価装置を持つ光ディスクドライバを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するレベル値検出ユニットと、前記検出されたレベル値と事前に定義された複数の二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成する入力信号構成ユニットと、前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求める品質演算ユニットと、を備える信号品質評価装置を提供する。
【0010】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、ディスクから再生される入力信号と、前記入力信号の二進信号及び事前に定義された複数の二進信号とを利用して、前記ディスクから再生される入力信号の品質を評価する信号品質評価装置と、前記入力信号の前記評価された品質によってフォーカスオフセットを細部調整しつつ、フォーカシング位置を補正するシステム制御部を備える光ディスクドライバとを提供する。
【0011】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、ディスクから再生される入力信号と、前記入力信号の二進信号及び事前に定義された複数の二進信号とを利用して前記入力信号の品質を評価する信号品質評価装置、及び前記入力信号の前記評価された品質によってチルト補正を細部調整するシステム制御部を備えるディスク駆動器を提供する。
【0012】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、ディスクから再生される入力信号と、前記入力信号の二進信号及び事前に定義された複数の二進信号とを利用して前記入力信号の品質を評価する入力信号品質評価装置、及び前記入力信号の前記評価された品質によってデトラックオフセットを変化させつつデトラックオフセットを細部調整するシステム制御部を備えるディスク駆動器を提供する。
【0013】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、ディスクから再生される入力信号と、前記入力信号の二進信号及び事前に定義された複数の二進信号とを利用して前記入力信号の品質を評価する入力信号品質評価装置、及び前記入力信号の前記評価された品質によって前記ディスクに対する記録条件を変えつつ記録条件を細部調整するシステム制御部を備えるディスク駆動器を提供する。
【0014】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するステップと、前記検出されたレベル値と事前に定義された複数の二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成するステップと、前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求めるステップと、を含む信号品質評価方法を提供する。
【0015】
本発明の目的は以上で言及した目的に制限されず、言及していないさらに他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。
【0017】
図3は、本発明による入力信号品質評価装置の機能ブロック図である。図3を参照するに、入力信号品質評価装置は、レベル値検出ユニット300、入力信号構成ユニット310、及び品質演算ユニット320を備える。
【0018】
レベル値検出ユニット300は、入力信号の二進信号(以下、二進信号という)を利用して入力信号のレベル値を検出する。この時、検出されるレベル値は現在のチャンネル状態を表すレベル値と定義できる。
【0019】
レベル値検出ユニット300は、二進信号に基づいて入力信号を複数レベルに分類し、レベル別平均値を求める方式で入力信号に対するレベル値を検出する。このために、レベル値検出ユニット300は図4に示したように構成できる。図4は、図3に示したレベル値検出ユニット300の詳細図である。図4を参照するに、レベル値検出ユニット300は、入力信号分離部400及びレベル値検出部440を備える。
【0020】
入力信号分離部400は、二進信号を使用して入力信号を複数のレベルに分離する。このために、入力信号分離部400は入力信号処理器410、二進信号処理器420、及び選択ユニット430を備える。
【0021】
入力信号処理器410は、n個の遅延器410_1〜410_nを備える。n個の遅延器410_1〜410_nは、入力信号と二進信号との同期を合わせるためのものである。
【0022】
二進信号処理器420は、入力される二進信号で組み合わせられた選択信号を出力する。このために、二進信号処理器420はj個の遅延器421_1〜421_jと選択信号生成器422とを備える。すなわち、図4の場合に、二進信号処理器420はj個の遅延器421_1〜421_jを備えるので、選択信号生成器422は2j+1個の選択信号を生成できる。例えば、二進信号処理器420が2個の遅延器を備える場合に、選択信号生成器422は23個の選択信号を生成できる。生成できる23個の選択信号は000、001、010、011、100、101、110、111である。
【0023】
選択ユニット430は、二進信号処理器420から出力される信号によって入力信号処理器410から出力される信号を選択的に伝送する。例えば、二進信号処理器420から“000”値が出力されれば、選択ユニット430は、入力信号処理器410から出力される信号に対してレベル0を出力する。また、二進信号処理器420から“111”値が出力されれば、選択ユニット430は、入力信号処理器410から出力される信号に対してレベルmを出力する。この時、レベルmはレベル7に該当する。
【0024】
このように入力信号分離部400から二進信号に対応する入力信号のレベル(レベル0〜レベルmのうち一つ)が出力される。この時、入力信号分離部400から出力されるレベルは理想的な信号の推定値と見なすことができる。入力信号分離部400から出力されるレベルはレベル値検出部440に伝送される。
【0025】
レベル値検出部440はレベル別に平均値を求め、求めた平均値を入力信号のレベル値として検出する。このために、レベル値検出部440はm+1個の平均値フィルタ440_0〜440_mを備える。したがって、レベル値検出部440はフィルタユニットと定義できる。平均値フィルタ440_1〜440_mは、入力されるレベルに対して長い区間中に平均値を求めることができる。例えば、平均値フィルタ440_1〜440_mは、式(1)によりレベル別平均値を求めることができる。
【0026】
更新されたレベル値=以前レベル値+(遅延した入力信号−以前レベル値)/定数 (1)
式(1)で更新されたレベル値は、各平均値フィルタ440_1〜440_mで求めた平均値である。式(1)で以前レベル値は、各平均値フィルタ440_1〜440_mで以前に求めた平均値であり、各平均値フィルタ440_1〜440_mで保有できる。式(1)で遅延した入力信号は、入力信号分離部400から出力されるレベルである。
【0027】
式(1)で定数は、信号品質評価装置の処理速度を考慮して実験的に決定できる。すなわち、式(1)で定数を大きい値と設定するほど更新されたレベル値は少ない値になり、信号品質評価装置の処理速度は全体的に遅くなる。前記定数は、例えば256に設定されうる。式(1)のように平均値を求める時、もし、遅延した入力信号が以前レベル値と同じならば、更新されたレベル値は以前レベル値と同じになる。
【0028】
また、平均値フィルタ440_1〜440_mは、低域通過フィルタを使用して平均値を求めるように構成できる。
【0029】
入力信号構成部310は、レベル値検出ユニット300から検出されたレベル値と事前に定義された二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成する。品質演算ユニット320は、複数の理想的な入力信号間の演算に基づいて入力信号の品質を求める。
【0030】
このために、入力信号構成部310と品質演算ユニット320とは、図5に示したように構成できる。図5は、図3に示した入力信号構成部310と品質演算ユニット320との詳細図である。
【0031】
図5を参照するに、入力信号構成部310は、第1二進テーブル510と第2二進テーブル530、第1選択器520及び第2選択器540を備え、品質演算ユニット320は距離計算器550を備える。
【0032】
第1及び第2二進テーブル510、530は事前に設定された二進信号を持つ。第1選択器520は、第1二進テーブル510から提供される二進信号に基づいてレベル値検出ユニット300から伝送されるレベル値のうち一つを選択し、選択された信号を一つの理想的な入力信号として品質演算ユニット320に伝送する。第2選択器540は、第2二進テーブル530から提供される二進信号に基づいてレベル値検出ユニット300から伝送されるレベル値のうち一つを選択し、選択された信号を他の一つの理想的な入力信号として品質演算ユニット320に伝送する。これにより、入力信号構成部310は複数の理想的な入力信号を構成する。
【0033】
第1二進テーブル510及び第2二進テーブル530から提供される二進信号は、相異なる二進信号を持つ。これは、入力信号で発生するエラーを測定するために相異なる複数の入力信号を構成するためである。すなわち、第2二進テーブル530から提供される二進信号は、第1二進テーブル510から提供される二進信号に対して1ビットシフトされた二進信号でありうる。例えば、第1二進テーブル510から提供される二進信号が“0000111”である時、第2二進テーブル530から提供される二進信号は“0001111”でありうる。また、第2二進テーブル530から提供される二進信号は、第1二進テーブル510から提供される二進信号に対して2Tシフトされた二進信号でありうる。例えば、第1二進テーブル510から提供される二進信号が“00011000”である時、第2二進テーブル530から提供される二進信号は“00001100”でありうる。また、第2二進テーブル530から提供される二進信号は、第1二進テーブル510から提供される二進信号に対して2T連続シフトされた二進信号でありうる。例えば、第1二進テーブル510から提供される二進信号が“00011001100”である時、第2二進テーブル530から提供される二進信号は“00001100110”でありうる。
【0034】
第1二進テーブル510から提供される二進信号が“0000111”であり、第2二進テーブル530から提供される二進信号が“0001111”である時、第1選択器520はレベル値2を選択して伝送し、第2選択器540はレベル値3を選択して伝送できる。
【0035】
品質演算ユニット320は、図5に示したように距離計算器550を備える。距離計算器550は、入力信号構成ユニット301に備えられた選択器520及び選択器540から伝送されるレベル値間の差の自乗の和を求め、該求められた和を入力信号の品質として出力できる。また、距離計算器550は、選択器520及び選択器540から伝送されるレベル値間の差の自乗の和の自乗根を求め、該求められた自乗根を入力信号の品質として出力できる。また、距離計算器550は、選択器520及び選択器540から伝送されるレベル値間の差の自乗の和の自乗根を入力信号の振幅で割った値を求め、前記求められた値を入力信号の品質として出力できる。
【0036】
理想的な入力信号からどのように信号品質を得るかについての原理を説明すれば、次の通りである。簡単な例を挙げて入力信号が生成される原理を説明する。一応、PR(Partial Response)チャンネルについて説明すれば、PR(1,2,1)チャンネルは、二進信号が入る場合に、フィルタ係数が1、2、1であるデジタルフィルタを通過した信号を得ることができるということを表す。これをハードウェア的な構成で説明すれば、図6の通りである。図6は、PR(1,2,1)チャンネルのハードウェア構成例示図である。この時、入力される二進信号は、便宜上DC値が0になるように−1または1が入ると仮定すれば、二進信号3つが一つの出力を構成するので、あらゆる場合の数を考慮すれば23ほどの場合の数が生じる。この時の出力信号は表1の通りである。
【0037】
【表1】
表1で3番目及び6番目は1Tが出る場合であるが、BD(ブルーレイ ディスク)やHD−DVD(High Definition−DVD)の場合には、二進信号自体に1Tが存在しないため、0という出力は出られない。例えば、入力信号の二進信号が次の通りである時、図6のデジタルフィルタから出力される信号は下記の通りである。
【0038】
二進信号(binary data):−1−1−1−1+1+1−1−1−1+1+1+1+1+1+1
出力信号(output data):−4−4−2+2+2−2−4−2+2+4+4+4+4
二進信号が−1から1に変わる時の出力信号のグラフを図示すれば、図7の通りである。図7は、二進信号が−1から1に変わる時の出力信号のグラフである。図7で点線は二進信号を表し、実線は出力信号を表す。二進信号が−1から1へ行く時の応答特性は、一般的にステップ応答と呼ばれる。すなわち、二進信号が変わるにつれて出力信号が直ちに変わるものではなく長さ3ほどの応答特性(3タップであるため)を持っており、タップの係数により決定された形態特性を持つ。
【0039】
一般的にISI(Inter Symbol Interference)といえば、辞書的意味では符号間干渉であるが、これについての具体的意味は、図7のようにステップ入力が入った場合に出力信号が共に出るものではなく、前後信号の影響を受けて長さ3とそれに該当する形態ほどの変形が生じることを意味する。ISIは、光ディスクの場合にレーザースポット形態及びピット長による変数であるため、同一スポット形態の場合にISIの長さはディスクの保存容量に正確に比例する。それなら、ISIが存在する場合に理想的な二進信号を得る観点から見た時、理想的入力信号はいかなる分布を持つべきか分析する必要がある。
【0040】
これを分析するために、PR(1,2,1)に1ビットシフトされた二進信号が入力される時、出力信号の波形をチェックする。特に、入力される二進信号が1ビットシフトされた場合、図6の出力信号も1ビットシフトされた結果が得られる。この場合、実際回路で得られた入力信号(図6の出力信号)の場合、図7の実線で構成された信号と点線で構成された信号との間に位置する。最近に多く使われるPRML(Partial Response Maximum Likelyhood)を使用する場合、実際に入力信号が点線と実線のうちどちらにさらに近いかを見て信号を判別する。
【0041】
この時、理想的入力信号の分布においてエラーの発生確率は、図7の実線の信号と点線の信号との距離が遠いほど少なくなる。その理由は、入力信号が図7の実線に近いかまたは点線に近いか判別することがPRMLの基本原理であるが、基本的に図7の実線波形と点線波形との距離が遠ければ遠いほど、実際入力信号がどちらに近いかを明確に判別できるためである。
【0042】
一般的に、両波形の距離はユークリッド距離を求めればよく、ユークリッド距離は単位時間毎に入る二つの信号を引いて自乗したものを全部足せばよい。
【0043】
例えば、図8のような場合、両波形の距離を求めれば、0.52+12+0.52=1.5mmと求められる。1.5mmという距離が大きくなれば大きくなるほど信号を判別しやすくなるという意味である。図8は、一つの波形が他の波形に対して1ビットシフトされた場合の出力波形の変化図である。それなら、3タップの場合に理想的な波形の分布(言い換えれば、レベルの分布)は、一般的な3タップPRモデルの場合にPR(a,b,a)の形態で求めることができ、aとbは次のような条件が必要である。
【0044】
1.a<b(光ディスクのスポット分布条件、スポットの中央部分がスポットの他の部分よりさらに大きい分布)
2.a+b+a=1(一般的なFIRフィルタ条件)
3.a>0、b>0
この条件を具体的に説明すれば、b=1−2a条件と0<a<0.5の条件で表現できる。この場合、表1は下記の表2のように修正されねばならない。
【0045】
【表2】
図8のような場合に両波形の距離を求めれば、(−2a)2+(2b)2+(2a)2と求めることができる。ここでbを消去すれば、24a2−16a+4に式を簡略化できる。
【0046】
図9によれば、0<a<0.5の条件に対して、最大値はa=0である場合、式24a2−16a+4は4という値が得られ、最小値はa=1/3である場合、式24a2−16a+4は4/3の値が得られることが分かる。図9は、a値の変化による両波形の距離グラフであり、横軸はaの値であり、縦軸は距離である。
【0047】
したがって、3タップPRチャンネルがPR(0,1,0)である場合に入力信号に対する検出性能が最も良く、PR(1/3、1/3、1/3)である場合に入力信号に対する検出性能が最も悪いことが分かる。これをレベル分布で分析すれば、3タップPRチャンネルがPR(0,1,0)であれば、入力信号のレベル分布は理想的な矩形波と完全に同じ場合を意味し、3タップPRチャンネルがPR(0,1,0)に近いほど入力信号に対する検出率は優秀になることを意味する。
【0048】
さらに一つの例として、PR(1,2,1)とPR(1,8,1)とを比較すれば、PR(1,2,1)の場合に1.5mmのユークリッド距離を、PR(1,8,1)は1。76mmのユークリッド距離を持つことによって、PR(1,8,1)で入力信号に対する検出率がさらに優秀であると言える。これは、2Tのモジュレーションサイズがさらに大きくなるほどPRMLの性能がさらに有利になることが分かる。
【0049】
したがって、図4及び図5の回路を通じて二進信号及び入力信号から入力信号のレベル値を検出し、検出されたレベル値及びあらかじめ定義された二進信号によって2個の理想的入力信号を構成した後、二つの理想的な入力信号間の距離を求めて、これにより入力信号の品質を評価しようとすることである。
【0050】
すなわち、信号品質の一例として距離(distance)という値を定義できる。すなわち、図10A及び図10Bのように差が出る二つの信号の距離を求める式を式(2)のように定義できる。図10AはPR(1,2,1)の場合であり、図10BはPR(1,8,1)の場合である。
【0051】
【数4】
式(2)でRFtrueは、図10A及び図10Bで実線で図示した波形であり、RFfalseは、図10A及び図10Bで点線で図示した波形である。式(2)の物理的な意味は図11A及び図11Bと同じである。図11Aは、PR(1,2,1)の場合であり、図11Bは、PR(1,8,1)の場合である。式(2)でNRZIdifferenceは、入力信号を構成する二つの二進信号列のうち他の部分が何ビットであるかを表す数値である。
【0052】
一方、レベル値検出ユニット300と入力信号、二進信号を利用してSNR(Signal Noise Rate)を求める他の信号品質評価方法は、式(3)のように定義できる。
【0053】
【数5】
式(3)は、レベルから得られた信号であるので、便宜上LSNR(Level SNR)と表現する。LSNR演算に基づいた入力信号品質評価装置は、図12に示したように構成できる。図12は、LSNR演算に基づいた入力信号品質評価装置の詳細図であり、入力信号分離部1200、レベル値検出部1240、選択器1250及び品質演算器1260を備える。
【0054】
入力信号分離部1200は、図4に示した入力信号分離部400と同一に構成される。したがって、入力信号分離部1200は、n個の遅延器1210_1〜1210_nを備える入力信号処理器1210、j個の遅延器1221_1〜421_jと選択信号生成器1222とを備える二進信号処理器1220、二進信号処理器1220から出力される信号によって入力信号処理器1210から出力される信号を選択的に伝送する選択ユニット1230を備える。
【0055】
レベル値検出部1240は、図4に示したレベル値検出部440と同一に構成及び動作する。選択器1250は、二進信号処理器1220から出力される信号によってレベル値検出部1240から出力されるレベル値のうち一つを選択して伝送する。
【0056】
品質演算器1260は、LSNR演算に基づいて入力される信号の品質を演算し、演算した結果を出力する。
【0057】
図3の信号品質評価装置と図12の信号品質評価装置とを結合する場合に、だいぶ正確な信号品質の測定が可能である。すなわち、図3の品質演算ユニット320で得た距離及び図12の品質演算器1260で演算された結果を式(4)のように演算する場合に、正確な信号品質を測定できる。
【0058】
New parameter=sqrt(distance)*LSNR (4)
式(4)に基づいて、図3の品質評価ユニット320は、図12の品質評価ユニット126と共に結合されうる。式(4)のNew parameterは、評価された信号品質として定義できる。
【0059】
一般的にLSNRは、入力信号にいかほど多くのノイズ成分が現れたかを表す指標である。この値が大きいほど入力信号の品質が良いことを意味し、距離は、ノイズ成分が除去された入力信号の周波数による出力特性を表すので、これもまた大きいほど入力信号の品質が良いということを意味する。したがって、この二つのパラメータを組み合わせる場合に正確に入力信号の品質を測定できる。図13Aは、LSNR演算による信号品質とビットエラー率との関係図であり、図13Bは、距離による信号品質とビットエラー率との関係図であり、図13Cは、LSNR演算と距離演算とを結合した場合の信号品質とビットエラー率との関係図である。図13Cが図13A及び図13Bに比べて正確な信号品質を測定できる。
【0060】
したがって、本発明の目的によって図3の品質演算ユニット320は、2つの理想的な信号に基づいて得た距離及びLSNRに基づいて入力信号の品質を求めるように変形されうる。式(2)で定義された距離は二つの信号間の差の自乗の和であるため、幾何距離平均を求めるためには自乗根を取って初めて平均距離に換算されるため、式(4)は前記距離に対してsqrt演算を行ったものである。
【0061】
また、場合によって、入力信号の大きさを補償するために、入力信号の最大振幅で式(4)により得られた信号の品質を定形化する作業が使われることもある。この場合、式(4)は式(5)のように再び定義されうる。
【0062】
New parameter=sqrt(distance)*LSNR/入力信号の振幅 (5)
式(5)で“New parameter”は、評価された信号品質として定義されうる。
【0063】
また、式(4)に定義された信号品質評価は式(6)のように再び定義されうる。
【0064】
【数6】
信号品質は、2信号間の距離に基づいて式(6)により得られる。すなわち、信号品質を得るために、式(6)のようにノイズ信号の自乗の和が2信号間の距離の和と共に計算される。式(6)のログ(log)は、dBを表すために使われる概念である。したがって、ログがdBを表すために必要でなければ、式(6)で10log10は削除されうる。式(6)で“New parameter”は、評価された信号品質である。
【0065】
本発明による信号品質評価装置を使用すれば、高密度ディスクの場合にも信号の品質を正確に評価できるという長所があるため、品質評価値を、例えば、フォーカス補正やチルト補正、デトラック補正、記録信号の最適化などに活用できる。
【0066】
例えば、光ディスクドライバでのフォーカス補正は、補正を所望するフォーカス部分を変えつつディスクから再生される信号品質を測定した跡、最適の性能を持つフォーカス部分を探す。このために、光ディスクドライバは図14のように構成できる。すなわち、光ディスクドライバ1400は、本発明によってピックアップユニット1402を通じてディスク1401からピックアップされた再生信号と再生信号の二進信号及び複数の理想的な再生信号との関係に基づいて、再生信号の品質を評価する信号品質評価装置1403、及び信号品質評価装置1403の評価結果に基づいてフォーカス駆動部1404のフォーカスオフセットを細部調整して、最適の性能を持つフォーカシング部分でフォーカス駆動部1404がフォーカシングするシステム制御部1405を備えることができる。前記最適の性能を持つフォーカシング部分は、式(4)または式(5)のNew parameterが最大になる地点になりうる。本発明の目的によって図14の光ディスクドライバ1400は、信号品質評価装置1403がシステム制御部1405に備えられるように再構成できる。
【0067】
光ディスクドライバでのチルト補正は、補正を所望するチルト部分を変えつつ再生される信号品質を測定した跡、最適の性能を持つチルト部分をサーチする。このために、光ディスクドライバは図15に示したように構成できる。すなわち、光ディスクドライバ1500は、本発明によってピックアップユニット1502を通じてディスク1501からピックアップされた再生信号と再生信号の二進信号及び複数の理想的な再生信号との関係に基づいて、再生信号の品質を評価する信号品質評価装置1503、及び信号品質評価装置1503の評価結果によってチルト調整部1504を制御してチルトを細部調整して、最適の性能を持つチルト部分をサーチするシステム制御部1505を備えることができる。前記最適の性能を持つ部分は、式(4)または式(5)のNew parameterが最大になる地点になりうる。図15の光ディスクドライバは、信号品質評価装置1503がシステム制御部1505に備えられるように再構成できる。
【0068】
光ディスクドライバでのデトラック補正は、補正を所望するデトラック部分を変えつつ信号品質を測定した跡、最適の性能を持つデトラック部分をサーチする。このために、光ディスクドライバは図16のように構成できる。すなわち、光ディスクドライバ1600は、本発明によってピックアップユニット1602を通じてディスク1601からピックアップされた再生信号と再生信号の二進信号及び複数の理想的な再生信号との関係に基づいて、再生信号の品質を評価する信号品質評価装置1603、及び信号品質評価装置1603の評価結果によってデトラックオフセットが細部調整されるようにデトラック調整部1604を制御して、最適の性能を持つデトラック部分をサーチするシステム制御部1605を備えることができる。前記最適の性能を持つ部分は、式(4)または式(5)のNew parameterが最大になる地点になりうる。本発明の目的によって、図16の光ディスクドライバ1600は、信号品質評価装置1603がシステム制御部1605に備えられるように再構成できる。
【0069】
光ディスクドライバで記録信号を最適化するために、記録条件を変えつつ記録し、記録された信号を読み出して信号品質を測定した後、最適の性能を持つ部分に記録条件を調整する。このために、光ディスクドライバは図17のように構成できる。すなわち、光ディスクドライバ1700は、本発明によってピックアップユニット1702を通じてディスク1701からピックアップされた再生信号と再生信号の二進信号及び複数の理想的な再生信号との関係に基づいて、再生信号の品質を評価する信号品質評価装置1703、及び信号品質評価装置1703の評価結果によって記録条件を変えつつディスク1701から再生される信号のうち最上の品質を持つ信号に相応する記録条件で、ライト・ストラテジー波形生成部1704が記録波形を生成するように制御するシステム制御部1705を備えることができる。前記最上の品質を持つ信号に相応する記録条件は、式(4)または式(5)のNew parameterが最大になる条件になりうる。図17の光ディスクドライバは、信号品質評価装置1703がシステム制御部1705に備えられるように再構成できる。
【0070】
図18は、本発明の他の実施形態による入力信号品質評価方法の動作フローチャートである。図18を参照するに、本発明による方法は、二進信号及び入力信号を利用して図3のレベル値検出ユニット300と類似して入力信号のレベル値を検出する(1801ステップ)。すなわち、第1801ステップで、二進信号を利用して前記入力信号を複数のレベルに分離し、複数のレベルに分離された入力信号それぞれに対するレベル別平均値を求め、平均値を入力信号のレベル値として検出する。
【0071】
次いで、検出した入力信号のレベル値及び事前に定義された複数の二進信号によって複数の理想的な入力信号を構成する(1802ステップ)。複数の理想的な入力信号を構成するのは、図3の入力信号構成ユニット310で説明したものと類似して構成される。すなわち、前記事前に定義された複数の二進信号に基づいて、第1801ステップで検出された入力信号のレベル値を選択して前記複数の理想的な入力信号を構成する。
【0072】
複数の理想的な入力信号間を演算して入力信号の品質を求める(1803ステップ)。本発明の目的による複数の理想的な入力信号間の演算は、図3の品質演算ユニット320で説明したところと類似している。または、図3の品質演算ユニット320及び図12の品質演算ユニット1260を結合したものと類似した方式で複数の理想的な入力信号間の演算を行える。
【0073】
すなわち、第1803ステップは、複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和の自乗根を求め、該求められた自乗根を入力信号の品質として求めることができる。または第1803ステップは、複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和の自乗根を入力信号の振幅で割った値を求め、該求められた値を入力信号の品質として求めることができる。または第1803ステップは、前記入力信号及び二進信号を利用したLSNRを演算するステップをさらに含み、前記LSNR演算結果と複数の理想的な入力信号間の演算結果を演算して、入力信号の品質を求めることができる。
【0074】
または、第1803ステップは、入力信号と二進信号を利用したLSNRを演算するステップをさらに含み、LSNR演算結果を入力信号の振幅で定形化した結果と、複数の理想的な入力信号間の演算結果とを演算して入力信号の品質を求めることができる。
【0075】
本発明による信号品質評価方法を行うためのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現することができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取られるデータが保存されるあらゆる種類の保存装置を含む。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例には、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあり、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)の形態で具現されるものも含む。またコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータで読み取り可能なコードとして保存されて実行されうる。
【0076】
前述したように、本発明は、記録密度に関係なく入力信号(または再生信号またはRF信号)の品質を正確に評価できる。
【0077】
また、本発明によって得られた信号品質を使用して、本発明はフォーカスオフセットを正確に追従できる光ディスクドライバ、またはチルトを正確に追従できる光ディスクドライバ、またはデトラックを正確に追従できる光ディスクドライバ、または正確な記録条件が分かる光ディスクドライバを提供できる。
【0078】
これまで本発明についてその望ましい実施形態を中心に説明した。当業者ならば、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態で具現されうるということを理解できるであろう。したがって、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は前述した説明ではなく特許請求の範囲に現れており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は本発明に含まれていると解釈されねばならない。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】一般的な二値化過程を示す機能ブロック図である。
【図2A】オフセットが除去されたRF信号とシステムクロックとの間に発生したジッターの例を示す図である。
【図2B】オフセットが除去されたRF信号とシステムクロックとの間に発生したジッターの例を示す図である。
【図2C】オフセットが除去されたRF信号とシステムクロックとの間に発生したジッターの例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による入力信号品質評価装置の機能ブロック図である。
【図4】図3に示したレベル値検出ユニットの詳細図である。
【図5】図3に示した入力信号構成ユニット及び品質演算ユニットの詳細図である。
【図6】PR(1,2,1)チャンネルのハードウェア構成例示図である。
【図7】入力信号の二進信号が−1から1に変わる時の出力グラフである。
【図8】一つの波形が他の一つの波形に対して1ビットシフトされた関係を持つ場合の出力波形の変化図である。
【図9】a値の変化による両波形間の距離を示すグラフである。
【図10A】3タップPRチャンネルがPR(1,2,1)である場合の両波形間の距離を示すグラフである。
【図10B】3タップPRチャンネルがPR(1,8,1)である場合の両波形間の距離を示すグラフである。
【図11A】図10Aである場合の物理的な意味を示す図である。
【図11B】図10Bである場合の物理的な意味を示す図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態によるLSNR演算に基づいた入力信号品質評価装置の詳細図である。
【図13A】信号品質による相関図である。
【図13B】信号品質による相関図である。
【図13C】信号品質による相関図である。
【図14】本発明の実施形態による光ディスクドライバの機能ブロック図の一例である。
【図15】本発明の他の実施形態による光ディスクドライバの機能ブロック図の他の例である。
【図16】本発明の他の実施形態による光ディスクドライバの機能ブロック図のさらに他の例である。
【図17】本発明の他の実施形態による光ディスクドライバの機能ブロック図のさらに他の例である。
【図18】本発明の実施形態による入力信号品質評価方法の動作フローチャートである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力信号の品質を評価する信号品質評価装置及び方法並びに信号品質評価装置を持つ光ディスクドライバに関する。
【背景技術】
【0002】
入力信号は、記録媒体から再生されるRF信号のようなアナログ信号である。例えば、たとえディスクから読み出したRF(無線周波数)信号がディスク特性及び光ディスクドライバの光学的な特性によってアナログ信号の性質を持つとしても、ディスクは2進信号が記録された記録媒体である。したがって、光ディスクドライバは、RF信号を二進信号に変える二値化過程を行うことができる。二値化過程は、図1に示したように比較器100を使用して行える。
【0003】
図1は、一般的な二値化過程を示す機能ブロック図である。図1を参照するに、二値化過程は、比較器100と低域フィルタ110とを利用して行われる。比較器100は、入力されるRF信号とスライシングレベルとを比較してその結果を出力する。前記入力されるRF信号は、ディスクから読み出したRF信号である。比較器100の出力は、他の処理ブロックに伝送されると同時に低域フィルタ110に伝送される。低域フィルタ110は、比較器100の出力を低域フィルタリングする。低域フィルタ110の出力は、比較器100のスライシングレベルとして伝送される。
【0004】
既存の光ディスクドライバは、図1に示した二値化過程を通じてディスクから読み出したRF信号を二進信号に変換し、二進信号に変換された信号を位相同期ループ(Phase Lock Loop:PLL)に適用してシステムクロックを作り、二進信号及びシステムクロックを使用しディスクから読み出したデータを再生する。この時、RF信号と前記システムクロックとの位相間に若干の差またはジッターが存在する。図2Aないし図2Cは、オフセットが除去されたRF信号とシステムクロックとの間にジッターが発生した例であり、システムクロックの下降エッジを基準としたものである。理想的な場合に、システムクロックのエッジ部分とRF信号の零点交差点とが正確に一致する。しかし、実際にシステムクロックのエッジ部分とRF信号の零点交差点とが正確に一致せず、時間的に若干の差が発生する。この差をジッターという。
【0005】
既存には、前記RF信号と前記システムクロック間の差であるジッター値を、RF信号の品質を評価するのに使用している。すなわち、理想的な場合にシステムクロックのエッジにRF信号の零点交差点が正確に位置するので、ジッター値がほとんど測定されない。しかし、RF信号にノイズや異常状況が発生する場合に、システムクロックのエッジにRF信号の零点交差点が正確に位置できないので、ジッター値が測定される。したがって、測定されるジッター値に基づいてRF信号の品質を確認することができる。
【0006】
しかし、ディスクの記録密度が高くなるにつれて、短いT(ここで、Tは1ピットの間隔である)の二進信号に該当するRF信号の大きさが段々小さくなっている。これにより、短いTの二進信号に該当するRF信号の場合に、若干のノイズが添加されても信号の歪曲が相対的に大きく発生するか、ほぼ零点近くに位置して間違ったジッター値が測定されうる。したがって、前記RF信号と前記システムクロックとの差に基づいて測定されたジッター値を利用して、高密度ディスクから読み出したRF信号についての品質を評価できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、記録密度に関係なく入力信号(または再生信号またはRF信号)の品質を正確に評価できる信号品質評価装置及び方法並びに信号品質評価装置を持つ光ディスクドライバを提供するところにある。
【0008】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、入力信号と入力信号の二進信号との関係に基づいた入力信号のレベル値と、事前に定義された二進信号による理想的な入力信号とを利用して入力信号の品質を評価できる信号品質評価装置及び方法並びに信号品質評価装置を持つ光ディスクドライバを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するレベル値検出ユニットと、前記検出されたレベル値と事前に定義された複数の二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成する入力信号構成ユニットと、前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求める品質演算ユニットと、を備える信号品質評価装置を提供する。
【0010】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、ディスクから再生される入力信号と、前記入力信号の二進信号及び事前に定義された複数の二進信号とを利用して、前記ディスクから再生される入力信号の品質を評価する信号品質評価装置と、前記入力信号の前記評価された品質によってフォーカスオフセットを細部調整しつつ、フォーカシング位置を補正するシステム制御部を備える光ディスクドライバとを提供する。
【0011】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、ディスクから再生される入力信号と、前記入力信号の二進信号及び事前に定義された複数の二進信号とを利用して前記入力信号の品質を評価する信号品質評価装置、及び前記入力信号の前記評価された品質によってチルト補正を細部調整するシステム制御部を備えるディスク駆動器を提供する。
【0012】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、ディスクから再生される入力信号と、前記入力信号の二進信号及び事前に定義された複数の二進信号とを利用して前記入力信号の品質を評価する入力信号品質評価装置、及び前記入力信号の前記評価された品質によってデトラックオフセットを変化させつつデトラックオフセットを細部調整するシステム制御部を備えるディスク駆動器を提供する。
【0013】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、ディスクから再生される入力信号と、前記入力信号の二進信号及び事前に定義された複数の二進信号とを利用して前記入力信号の品質を評価する入力信号品質評価装置、及び前記入力信号の前記評価された品質によって前記ディスクに対する記録条件を変えつつ記録条件を細部調整するシステム制御部を備えるディスク駆動器を提供する。
【0014】
前述した技術的課題を達成するために本発明は、入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するステップと、前記検出されたレベル値と事前に定義された複数の二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成するステップと、前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求めるステップと、を含む信号品質評価方法を提供する。
【0015】
本発明の目的は以上で言及した目的に制限されず、言及していないさらに他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。
【0017】
図3は、本発明による入力信号品質評価装置の機能ブロック図である。図3を参照するに、入力信号品質評価装置は、レベル値検出ユニット300、入力信号構成ユニット310、及び品質演算ユニット320を備える。
【0018】
レベル値検出ユニット300は、入力信号の二進信号(以下、二進信号という)を利用して入力信号のレベル値を検出する。この時、検出されるレベル値は現在のチャンネル状態を表すレベル値と定義できる。
【0019】
レベル値検出ユニット300は、二進信号に基づいて入力信号を複数レベルに分類し、レベル別平均値を求める方式で入力信号に対するレベル値を検出する。このために、レベル値検出ユニット300は図4に示したように構成できる。図4は、図3に示したレベル値検出ユニット300の詳細図である。図4を参照するに、レベル値検出ユニット300は、入力信号分離部400及びレベル値検出部440を備える。
【0020】
入力信号分離部400は、二進信号を使用して入力信号を複数のレベルに分離する。このために、入力信号分離部400は入力信号処理器410、二進信号処理器420、及び選択ユニット430を備える。
【0021】
入力信号処理器410は、n個の遅延器410_1〜410_nを備える。n個の遅延器410_1〜410_nは、入力信号と二進信号との同期を合わせるためのものである。
【0022】
二進信号処理器420は、入力される二進信号で組み合わせられた選択信号を出力する。このために、二進信号処理器420はj個の遅延器421_1〜421_jと選択信号生成器422とを備える。すなわち、図4の場合に、二進信号処理器420はj個の遅延器421_1〜421_jを備えるので、選択信号生成器422は2j+1個の選択信号を生成できる。例えば、二進信号処理器420が2個の遅延器を備える場合に、選択信号生成器422は23個の選択信号を生成できる。生成できる23個の選択信号は000、001、010、011、100、101、110、111である。
【0023】
選択ユニット430は、二進信号処理器420から出力される信号によって入力信号処理器410から出力される信号を選択的に伝送する。例えば、二進信号処理器420から“000”値が出力されれば、選択ユニット430は、入力信号処理器410から出力される信号に対してレベル0を出力する。また、二進信号処理器420から“111”値が出力されれば、選択ユニット430は、入力信号処理器410から出力される信号に対してレベルmを出力する。この時、レベルmはレベル7に該当する。
【0024】
このように入力信号分離部400から二進信号に対応する入力信号のレベル(レベル0〜レベルmのうち一つ)が出力される。この時、入力信号分離部400から出力されるレベルは理想的な信号の推定値と見なすことができる。入力信号分離部400から出力されるレベルはレベル値検出部440に伝送される。
【0025】
レベル値検出部440はレベル別に平均値を求め、求めた平均値を入力信号のレベル値として検出する。このために、レベル値検出部440はm+1個の平均値フィルタ440_0〜440_mを備える。したがって、レベル値検出部440はフィルタユニットと定義できる。平均値フィルタ440_1〜440_mは、入力されるレベルに対して長い区間中に平均値を求めることができる。例えば、平均値フィルタ440_1〜440_mは、式(1)によりレベル別平均値を求めることができる。
【0026】
更新されたレベル値=以前レベル値+(遅延した入力信号−以前レベル値)/定数 (1)
式(1)で更新されたレベル値は、各平均値フィルタ440_1〜440_mで求めた平均値である。式(1)で以前レベル値は、各平均値フィルタ440_1〜440_mで以前に求めた平均値であり、各平均値フィルタ440_1〜440_mで保有できる。式(1)で遅延した入力信号は、入力信号分離部400から出力されるレベルである。
【0027】
式(1)で定数は、信号品質評価装置の処理速度を考慮して実験的に決定できる。すなわち、式(1)で定数を大きい値と設定するほど更新されたレベル値は少ない値になり、信号品質評価装置の処理速度は全体的に遅くなる。前記定数は、例えば256に設定されうる。式(1)のように平均値を求める時、もし、遅延した入力信号が以前レベル値と同じならば、更新されたレベル値は以前レベル値と同じになる。
【0028】
また、平均値フィルタ440_1〜440_mは、低域通過フィルタを使用して平均値を求めるように構成できる。
【0029】
入力信号構成部310は、レベル値検出ユニット300から検出されたレベル値と事前に定義された二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成する。品質演算ユニット320は、複数の理想的な入力信号間の演算に基づいて入力信号の品質を求める。
【0030】
このために、入力信号構成部310と品質演算ユニット320とは、図5に示したように構成できる。図5は、図3に示した入力信号構成部310と品質演算ユニット320との詳細図である。
【0031】
図5を参照するに、入力信号構成部310は、第1二進テーブル510と第2二進テーブル530、第1選択器520及び第2選択器540を備え、品質演算ユニット320は距離計算器550を備える。
【0032】
第1及び第2二進テーブル510、530は事前に設定された二進信号を持つ。第1選択器520は、第1二進テーブル510から提供される二進信号に基づいてレベル値検出ユニット300から伝送されるレベル値のうち一つを選択し、選択された信号を一つの理想的な入力信号として品質演算ユニット320に伝送する。第2選択器540は、第2二進テーブル530から提供される二進信号に基づいてレベル値検出ユニット300から伝送されるレベル値のうち一つを選択し、選択された信号を他の一つの理想的な入力信号として品質演算ユニット320に伝送する。これにより、入力信号構成部310は複数の理想的な入力信号を構成する。
【0033】
第1二進テーブル510及び第2二進テーブル530から提供される二進信号は、相異なる二進信号を持つ。これは、入力信号で発生するエラーを測定するために相異なる複数の入力信号を構成するためである。すなわち、第2二進テーブル530から提供される二進信号は、第1二進テーブル510から提供される二進信号に対して1ビットシフトされた二進信号でありうる。例えば、第1二進テーブル510から提供される二進信号が“0000111”である時、第2二進テーブル530から提供される二進信号は“0001111”でありうる。また、第2二進テーブル530から提供される二進信号は、第1二進テーブル510から提供される二進信号に対して2Tシフトされた二進信号でありうる。例えば、第1二進テーブル510から提供される二進信号が“00011000”である時、第2二進テーブル530から提供される二進信号は“00001100”でありうる。また、第2二進テーブル530から提供される二進信号は、第1二進テーブル510から提供される二進信号に対して2T連続シフトされた二進信号でありうる。例えば、第1二進テーブル510から提供される二進信号が“00011001100”である時、第2二進テーブル530から提供される二進信号は“00001100110”でありうる。
【0034】
第1二進テーブル510から提供される二進信号が“0000111”であり、第2二進テーブル530から提供される二進信号が“0001111”である時、第1選択器520はレベル値2を選択して伝送し、第2選択器540はレベル値3を選択して伝送できる。
【0035】
品質演算ユニット320は、図5に示したように距離計算器550を備える。距離計算器550は、入力信号構成ユニット301に備えられた選択器520及び選択器540から伝送されるレベル値間の差の自乗の和を求め、該求められた和を入力信号の品質として出力できる。また、距離計算器550は、選択器520及び選択器540から伝送されるレベル値間の差の自乗の和の自乗根を求め、該求められた自乗根を入力信号の品質として出力できる。また、距離計算器550は、選択器520及び選択器540から伝送されるレベル値間の差の自乗の和の自乗根を入力信号の振幅で割った値を求め、前記求められた値を入力信号の品質として出力できる。
【0036】
理想的な入力信号からどのように信号品質を得るかについての原理を説明すれば、次の通りである。簡単な例を挙げて入力信号が生成される原理を説明する。一応、PR(Partial Response)チャンネルについて説明すれば、PR(1,2,1)チャンネルは、二進信号が入る場合に、フィルタ係数が1、2、1であるデジタルフィルタを通過した信号を得ることができるということを表す。これをハードウェア的な構成で説明すれば、図6の通りである。図6は、PR(1,2,1)チャンネルのハードウェア構成例示図である。この時、入力される二進信号は、便宜上DC値が0になるように−1または1が入ると仮定すれば、二進信号3つが一つの出力を構成するので、あらゆる場合の数を考慮すれば23ほどの場合の数が生じる。この時の出力信号は表1の通りである。
【0037】
【表1】
表1で3番目及び6番目は1Tが出る場合であるが、BD(ブルーレイ ディスク)やHD−DVD(High Definition−DVD)の場合には、二進信号自体に1Tが存在しないため、0という出力は出られない。例えば、入力信号の二進信号が次の通りである時、図6のデジタルフィルタから出力される信号は下記の通りである。
【0038】
二進信号(binary data):−1−1−1−1+1+1−1−1−1+1+1+1+1+1+1
出力信号(output data):−4−4−2+2+2−2−4−2+2+4+4+4+4
二進信号が−1から1に変わる時の出力信号のグラフを図示すれば、図7の通りである。図7は、二進信号が−1から1に変わる時の出力信号のグラフである。図7で点線は二進信号を表し、実線は出力信号を表す。二進信号が−1から1へ行く時の応答特性は、一般的にステップ応答と呼ばれる。すなわち、二進信号が変わるにつれて出力信号が直ちに変わるものではなく長さ3ほどの応答特性(3タップであるため)を持っており、タップの係数により決定された形態特性を持つ。
【0039】
一般的にISI(Inter Symbol Interference)といえば、辞書的意味では符号間干渉であるが、これについての具体的意味は、図7のようにステップ入力が入った場合に出力信号が共に出るものではなく、前後信号の影響を受けて長さ3とそれに該当する形態ほどの変形が生じることを意味する。ISIは、光ディスクの場合にレーザースポット形態及びピット長による変数であるため、同一スポット形態の場合にISIの長さはディスクの保存容量に正確に比例する。それなら、ISIが存在する場合に理想的な二進信号を得る観点から見た時、理想的入力信号はいかなる分布を持つべきか分析する必要がある。
【0040】
これを分析するために、PR(1,2,1)に1ビットシフトされた二進信号が入力される時、出力信号の波形をチェックする。特に、入力される二進信号が1ビットシフトされた場合、図6の出力信号も1ビットシフトされた結果が得られる。この場合、実際回路で得られた入力信号(図6の出力信号)の場合、図7の実線で構成された信号と点線で構成された信号との間に位置する。最近に多く使われるPRML(Partial Response Maximum Likelyhood)を使用する場合、実際に入力信号が点線と実線のうちどちらにさらに近いかを見て信号を判別する。
【0041】
この時、理想的入力信号の分布においてエラーの発生確率は、図7の実線の信号と点線の信号との距離が遠いほど少なくなる。その理由は、入力信号が図7の実線に近いかまたは点線に近いか判別することがPRMLの基本原理であるが、基本的に図7の実線波形と点線波形との距離が遠ければ遠いほど、実際入力信号がどちらに近いかを明確に判別できるためである。
【0042】
一般的に、両波形の距離はユークリッド距離を求めればよく、ユークリッド距離は単位時間毎に入る二つの信号を引いて自乗したものを全部足せばよい。
【0043】
例えば、図8のような場合、両波形の距離を求めれば、0.52+12+0.52=1.5mmと求められる。1.5mmという距離が大きくなれば大きくなるほど信号を判別しやすくなるという意味である。図8は、一つの波形が他の波形に対して1ビットシフトされた場合の出力波形の変化図である。それなら、3タップの場合に理想的な波形の分布(言い換えれば、レベルの分布)は、一般的な3タップPRモデルの場合にPR(a,b,a)の形態で求めることができ、aとbは次のような条件が必要である。
【0044】
1.a<b(光ディスクのスポット分布条件、スポットの中央部分がスポットの他の部分よりさらに大きい分布)
2.a+b+a=1(一般的なFIRフィルタ条件)
3.a>0、b>0
この条件を具体的に説明すれば、b=1−2a条件と0<a<0.5の条件で表現できる。この場合、表1は下記の表2のように修正されねばならない。
【0045】
【表2】
図8のような場合に両波形の距離を求めれば、(−2a)2+(2b)2+(2a)2と求めることができる。ここでbを消去すれば、24a2−16a+4に式を簡略化できる。
【0046】
図9によれば、0<a<0.5の条件に対して、最大値はa=0である場合、式24a2−16a+4は4という値が得られ、最小値はa=1/3である場合、式24a2−16a+4は4/3の値が得られることが分かる。図9は、a値の変化による両波形の距離グラフであり、横軸はaの値であり、縦軸は距離である。
【0047】
したがって、3タップPRチャンネルがPR(0,1,0)である場合に入力信号に対する検出性能が最も良く、PR(1/3、1/3、1/3)である場合に入力信号に対する検出性能が最も悪いことが分かる。これをレベル分布で分析すれば、3タップPRチャンネルがPR(0,1,0)であれば、入力信号のレベル分布は理想的な矩形波と完全に同じ場合を意味し、3タップPRチャンネルがPR(0,1,0)に近いほど入力信号に対する検出率は優秀になることを意味する。
【0048】
さらに一つの例として、PR(1,2,1)とPR(1,8,1)とを比較すれば、PR(1,2,1)の場合に1.5mmのユークリッド距離を、PR(1,8,1)は1。76mmのユークリッド距離を持つことによって、PR(1,8,1)で入力信号に対する検出率がさらに優秀であると言える。これは、2Tのモジュレーションサイズがさらに大きくなるほどPRMLの性能がさらに有利になることが分かる。
【0049】
したがって、図4及び図5の回路を通じて二進信号及び入力信号から入力信号のレベル値を検出し、検出されたレベル値及びあらかじめ定義された二進信号によって2個の理想的入力信号を構成した後、二つの理想的な入力信号間の距離を求めて、これにより入力信号の品質を評価しようとすることである。
【0050】
すなわち、信号品質の一例として距離(distance)という値を定義できる。すなわち、図10A及び図10Bのように差が出る二つの信号の距離を求める式を式(2)のように定義できる。図10AはPR(1,2,1)の場合であり、図10BはPR(1,8,1)の場合である。
【0051】
【数4】
式(2)でRFtrueは、図10A及び図10Bで実線で図示した波形であり、RFfalseは、図10A及び図10Bで点線で図示した波形である。式(2)の物理的な意味は図11A及び図11Bと同じである。図11Aは、PR(1,2,1)の場合であり、図11Bは、PR(1,8,1)の場合である。式(2)でNRZIdifferenceは、入力信号を構成する二つの二進信号列のうち他の部分が何ビットであるかを表す数値である。
【0052】
一方、レベル値検出ユニット300と入力信号、二進信号を利用してSNR(Signal Noise Rate)を求める他の信号品質評価方法は、式(3)のように定義できる。
【0053】
【数5】
式(3)は、レベルから得られた信号であるので、便宜上LSNR(Level SNR)と表現する。LSNR演算に基づいた入力信号品質評価装置は、図12に示したように構成できる。図12は、LSNR演算に基づいた入力信号品質評価装置の詳細図であり、入力信号分離部1200、レベル値検出部1240、選択器1250及び品質演算器1260を備える。
【0054】
入力信号分離部1200は、図4に示した入力信号分離部400と同一に構成される。したがって、入力信号分離部1200は、n個の遅延器1210_1〜1210_nを備える入力信号処理器1210、j個の遅延器1221_1〜421_jと選択信号生成器1222とを備える二進信号処理器1220、二進信号処理器1220から出力される信号によって入力信号処理器1210から出力される信号を選択的に伝送する選択ユニット1230を備える。
【0055】
レベル値検出部1240は、図4に示したレベル値検出部440と同一に構成及び動作する。選択器1250は、二進信号処理器1220から出力される信号によってレベル値検出部1240から出力されるレベル値のうち一つを選択して伝送する。
【0056】
品質演算器1260は、LSNR演算に基づいて入力される信号の品質を演算し、演算した結果を出力する。
【0057】
図3の信号品質評価装置と図12の信号品質評価装置とを結合する場合に、だいぶ正確な信号品質の測定が可能である。すなわち、図3の品質演算ユニット320で得た距離及び図12の品質演算器1260で演算された結果を式(4)のように演算する場合に、正確な信号品質を測定できる。
【0058】
New parameter=sqrt(distance)*LSNR (4)
式(4)に基づいて、図3の品質評価ユニット320は、図12の品質評価ユニット126と共に結合されうる。式(4)のNew parameterは、評価された信号品質として定義できる。
【0059】
一般的にLSNRは、入力信号にいかほど多くのノイズ成分が現れたかを表す指標である。この値が大きいほど入力信号の品質が良いことを意味し、距離は、ノイズ成分が除去された入力信号の周波数による出力特性を表すので、これもまた大きいほど入力信号の品質が良いということを意味する。したがって、この二つのパラメータを組み合わせる場合に正確に入力信号の品質を測定できる。図13Aは、LSNR演算による信号品質とビットエラー率との関係図であり、図13Bは、距離による信号品質とビットエラー率との関係図であり、図13Cは、LSNR演算と距離演算とを結合した場合の信号品質とビットエラー率との関係図である。図13Cが図13A及び図13Bに比べて正確な信号品質を測定できる。
【0060】
したがって、本発明の目的によって図3の品質演算ユニット320は、2つの理想的な信号に基づいて得た距離及びLSNRに基づいて入力信号の品質を求めるように変形されうる。式(2)で定義された距離は二つの信号間の差の自乗の和であるため、幾何距離平均を求めるためには自乗根を取って初めて平均距離に換算されるため、式(4)は前記距離に対してsqrt演算を行ったものである。
【0061】
また、場合によって、入力信号の大きさを補償するために、入力信号の最大振幅で式(4)により得られた信号の品質を定形化する作業が使われることもある。この場合、式(4)は式(5)のように再び定義されうる。
【0062】
New parameter=sqrt(distance)*LSNR/入力信号の振幅 (5)
式(5)で“New parameter”は、評価された信号品質として定義されうる。
【0063】
また、式(4)に定義された信号品質評価は式(6)のように再び定義されうる。
【0064】
【数6】
信号品質は、2信号間の距離に基づいて式(6)により得られる。すなわち、信号品質を得るために、式(6)のようにノイズ信号の自乗の和が2信号間の距離の和と共に計算される。式(6)のログ(log)は、dBを表すために使われる概念である。したがって、ログがdBを表すために必要でなければ、式(6)で10log10は削除されうる。式(6)で“New parameter”は、評価された信号品質である。
【0065】
本発明による信号品質評価装置を使用すれば、高密度ディスクの場合にも信号の品質を正確に評価できるという長所があるため、品質評価値を、例えば、フォーカス補正やチルト補正、デトラック補正、記録信号の最適化などに活用できる。
【0066】
例えば、光ディスクドライバでのフォーカス補正は、補正を所望するフォーカス部分を変えつつディスクから再生される信号品質を測定した跡、最適の性能を持つフォーカス部分を探す。このために、光ディスクドライバは図14のように構成できる。すなわち、光ディスクドライバ1400は、本発明によってピックアップユニット1402を通じてディスク1401からピックアップされた再生信号と再生信号の二進信号及び複数の理想的な再生信号との関係に基づいて、再生信号の品質を評価する信号品質評価装置1403、及び信号品質評価装置1403の評価結果に基づいてフォーカス駆動部1404のフォーカスオフセットを細部調整して、最適の性能を持つフォーカシング部分でフォーカス駆動部1404がフォーカシングするシステム制御部1405を備えることができる。前記最適の性能を持つフォーカシング部分は、式(4)または式(5)のNew parameterが最大になる地点になりうる。本発明の目的によって図14の光ディスクドライバ1400は、信号品質評価装置1403がシステム制御部1405に備えられるように再構成できる。
【0067】
光ディスクドライバでのチルト補正は、補正を所望するチルト部分を変えつつ再生される信号品質を測定した跡、最適の性能を持つチルト部分をサーチする。このために、光ディスクドライバは図15に示したように構成できる。すなわち、光ディスクドライバ1500は、本発明によってピックアップユニット1502を通じてディスク1501からピックアップされた再生信号と再生信号の二進信号及び複数の理想的な再生信号との関係に基づいて、再生信号の品質を評価する信号品質評価装置1503、及び信号品質評価装置1503の評価結果によってチルト調整部1504を制御してチルトを細部調整して、最適の性能を持つチルト部分をサーチするシステム制御部1505を備えることができる。前記最適の性能を持つ部分は、式(4)または式(5)のNew parameterが最大になる地点になりうる。図15の光ディスクドライバは、信号品質評価装置1503がシステム制御部1505に備えられるように再構成できる。
【0068】
光ディスクドライバでのデトラック補正は、補正を所望するデトラック部分を変えつつ信号品質を測定した跡、最適の性能を持つデトラック部分をサーチする。このために、光ディスクドライバは図16のように構成できる。すなわち、光ディスクドライバ1600は、本発明によってピックアップユニット1602を通じてディスク1601からピックアップされた再生信号と再生信号の二進信号及び複数の理想的な再生信号との関係に基づいて、再生信号の品質を評価する信号品質評価装置1603、及び信号品質評価装置1603の評価結果によってデトラックオフセットが細部調整されるようにデトラック調整部1604を制御して、最適の性能を持つデトラック部分をサーチするシステム制御部1605を備えることができる。前記最適の性能を持つ部分は、式(4)または式(5)のNew parameterが最大になる地点になりうる。本発明の目的によって、図16の光ディスクドライバ1600は、信号品質評価装置1603がシステム制御部1605に備えられるように再構成できる。
【0069】
光ディスクドライバで記録信号を最適化するために、記録条件を変えつつ記録し、記録された信号を読み出して信号品質を測定した後、最適の性能を持つ部分に記録条件を調整する。このために、光ディスクドライバは図17のように構成できる。すなわち、光ディスクドライバ1700は、本発明によってピックアップユニット1702を通じてディスク1701からピックアップされた再生信号と再生信号の二進信号及び複数の理想的な再生信号との関係に基づいて、再生信号の品質を評価する信号品質評価装置1703、及び信号品質評価装置1703の評価結果によって記録条件を変えつつディスク1701から再生される信号のうち最上の品質を持つ信号に相応する記録条件で、ライト・ストラテジー波形生成部1704が記録波形を生成するように制御するシステム制御部1705を備えることができる。前記最上の品質を持つ信号に相応する記録条件は、式(4)または式(5)のNew parameterが最大になる条件になりうる。図17の光ディスクドライバは、信号品質評価装置1703がシステム制御部1705に備えられるように再構成できる。
【0070】
図18は、本発明の他の実施形態による入力信号品質評価方法の動作フローチャートである。図18を参照するに、本発明による方法は、二進信号及び入力信号を利用して図3のレベル値検出ユニット300と類似して入力信号のレベル値を検出する(1801ステップ)。すなわち、第1801ステップで、二進信号を利用して前記入力信号を複数のレベルに分離し、複数のレベルに分離された入力信号それぞれに対するレベル別平均値を求め、平均値を入力信号のレベル値として検出する。
【0071】
次いで、検出した入力信号のレベル値及び事前に定義された複数の二進信号によって複数の理想的な入力信号を構成する(1802ステップ)。複数の理想的な入力信号を構成するのは、図3の入力信号構成ユニット310で説明したものと類似して構成される。すなわち、前記事前に定義された複数の二進信号に基づいて、第1801ステップで検出された入力信号のレベル値を選択して前記複数の理想的な入力信号を構成する。
【0072】
複数の理想的な入力信号間を演算して入力信号の品質を求める(1803ステップ)。本発明の目的による複数の理想的な入力信号間の演算は、図3の品質演算ユニット320で説明したところと類似している。または、図3の品質演算ユニット320及び図12の品質演算ユニット1260を結合したものと類似した方式で複数の理想的な入力信号間の演算を行える。
【0073】
すなわち、第1803ステップは、複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和の自乗根を求め、該求められた自乗根を入力信号の品質として求めることができる。または第1803ステップは、複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和の自乗根を入力信号の振幅で割った値を求め、該求められた値を入力信号の品質として求めることができる。または第1803ステップは、前記入力信号及び二進信号を利用したLSNRを演算するステップをさらに含み、前記LSNR演算結果と複数の理想的な入力信号間の演算結果を演算して、入力信号の品質を求めることができる。
【0074】
または、第1803ステップは、入力信号と二進信号を利用したLSNRを演算するステップをさらに含み、LSNR演算結果を入力信号の振幅で定形化した結果と、複数の理想的な入力信号間の演算結果とを演算して入力信号の品質を求めることができる。
【0075】
本発明による信号品質評価方法を行うためのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現することができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取られるデータが保存されるあらゆる種類の保存装置を含む。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例には、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあり、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)の形態で具現されるものも含む。またコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータで読み取り可能なコードとして保存されて実行されうる。
【0076】
前述したように、本発明は、記録密度に関係なく入力信号(または再生信号またはRF信号)の品質を正確に評価できる。
【0077】
また、本発明によって得られた信号品質を使用して、本発明はフォーカスオフセットを正確に追従できる光ディスクドライバ、またはチルトを正確に追従できる光ディスクドライバ、またはデトラックを正確に追従できる光ディスクドライバ、または正確な記録条件が分かる光ディスクドライバを提供できる。
【0078】
これまで本発明についてその望ましい実施形態を中心に説明した。当業者ならば、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態で具現されうるということを理解できるであろう。したがって、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は前述した説明ではなく特許請求の範囲に現れており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は本発明に含まれていると解釈されねばならない。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】一般的な二値化過程を示す機能ブロック図である。
【図2A】オフセットが除去されたRF信号とシステムクロックとの間に発生したジッターの例を示す図である。
【図2B】オフセットが除去されたRF信号とシステムクロックとの間に発生したジッターの例を示す図である。
【図2C】オフセットが除去されたRF信号とシステムクロックとの間に発生したジッターの例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による入力信号品質評価装置の機能ブロック図である。
【図4】図3に示したレベル値検出ユニットの詳細図である。
【図5】図3に示した入力信号構成ユニット及び品質演算ユニットの詳細図である。
【図6】PR(1,2,1)チャンネルのハードウェア構成例示図である。
【図7】入力信号の二進信号が−1から1に変わる時の出力グラフである。
【図8】一つの波形が他の一つの波形に対して1ビットシフトされた関係を持つ場合の出力波形の変化図である。
【図9】a値の変化による両波形間の距離を示すグラフである。
【図10A】3タップPRチャンネルがPR(1,2,1)である場合の両波形間の距離を示すグラフである。
【図10B】3タップPRチャンネルがPR(1,8,1)である場合の両波形間の距離を示すグラフである。
【図11A】図10Aである場合の物理的な意味を示す図である。
【図11B】図10Bである場合の物理的な意味を示す図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態によるLSNR演算に基づいた入力信号品質評価装置の詳細図である。
【図13A】信号品質による相関図である。
【図13B】信号品質による相関図である。
【図13C】信号品質による相関図である。
【図14】本発明の実施形態による光ディスクドライバの機能ブロック図の一例である。
【図15】本発明の他の実施形態による光ディスクドライバの機能ブロック図の他の例である。
【図16】本発明の他の実施形態による光ディスクドライバの機能ブロック図のさらに他の例である。
【図17】本発明の他の実施形態による光ディスクドライバの機能ブロック図のさらに他の例である。
【図18】本発明の実施形態による入力信号品質評価方法の動作フローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するレベル値検出ユニットと、
前記検出されたレベル値と事前に定義された複数の二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成する入力信号構成ユニットと、
前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求める品質演算ユニットと、を備える信号品質評価装置。
【請求項2】
前記レベル値検出ユニットは、
前記二進信号を利用して前記入力信号を複数のレベルに分離する入力信号分離部と、
前記複数のレベルに分離された入力信号それぞれに対するレベル別平均値を求め、前記平均値を前記入力信号のレベル値として検出するレベル値検出部と、を備える請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項3】
前記入力信号分離部は、前記入力信号を前記複数のレベルに分離する前に、前記入力信号と前記二進信号との同期を合わせるために前記入力信号を遅延させる一つ以上の遅延器を備える請求項2に記載の信号品質評価装置。
【請求項4】
前記レベル値検出部は、低域通過フィルタを利用して前記平均値を求めることを特徴とする請求項2に記載の信号品質評価装置。
【請求項5】
前記レベル値検出部は、下記式に基づいて前記平均値を求めることを特徴とし、
更新されたレベル値=以前レベル値+(遅延した入力信号−以前レベル値)/定数
前記式で更新されたレベル値は前記平均値に対応し、以前レベル値は以前に求めた平均値に対応することを特徴とする請求項2に記載の信号品質評価装置。
【請求項6】
前記入力信号構成ユニットは、
前記事前に定義された二進信号を持つ複数の二進テーブルを備えることを特徴とする請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項7】
前記入力信号構成ユニットは、
前記複数の二進テーブルの事前に定義された二進信号によって、前記レベル値検出ユニットから検出されたレベル値のうち複数のレベル値を選択して、前記複数の理想的な入力信号として伝送する複数の選択器をさらに備える請求項6に記載の信号品質評価装置。
【請求項8】
前記複数の二進テーブルは、前記事前に定義された二進信号の第1二進信号を出力する第1二進テーブル、前記第1二進信号と異なる前記事前に定義された二進信号の第2二進信号を出力する第2二進テーブルを備える請求項7に記載の信号品質評価装置。
【請求項9】
前記品質演算ユニットは、前記複数の選択器から伝送される複数のレベル値間の差の自乗の和を計算し、前記求められた和を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項7に記載の信号品質評価装置。
【請求項10】
前記品質演算ユニットは、前記複数の選択器から伝送される複数のレベル値間の差の自乗の和の自乗根を計算し、前記求められた自乗根を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項7に記載の信号品質評価装置。
【請求項11】
前記品質演算ユニットは、前記複数の選択器から伝送される複数のレベル値間の差の自乗の和の自乗根を前記入力信号の振幅で割った値を求め、前記求められた値を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項7に記載の信号品質評価装置。
【請求項12】
前記品質演算ユニットは、前記入力信号と二進信号とを利用したレベル信号対ノイズ比(LSNR)を演算し、前記LSNRのさらに高い値をさらに良い信号品質に対応させる請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項13】
前記品質演算ユニットは、下記数式を行って前記LSNRを計算することを特徴とする請求項12に記載の信号品質評価装置:
【数1】
【請求項14】
前記品質演算ユニットは、前記演算されたLSNRと前記複数の理想的な入力信号間の演算とを計算して前記入力信号の品質を求めることを特徴とする請求項12に記載の信号品質評価装置。
【請求項15】
前記品質演算ユニットは、下記数式を行って前記入力信号の品質を得て、
New parameter=sqrt(distance)*LSNR
数式でNew parameterは、前記入力信号の品質に対応し、前記distanceは、2つの理想的な入力信号間の距離に該当することを特徴とする請求項14に記載の信号品質評価装置。
【請求項16】
前記品質演算ユニットは、前記複数の理想的な入力信号間に前記演算と、前記入力信号の振幅に前記LSNRの定形化結果に対する演算とを行って前記入力信号の品質を求めることを特徴とする請求項12に記載の信号品質評価装置。
【請求項17】
前記品質演算ユニットは、下記数式を行って前記入力信号の品質を得て、
New parameter=sqrt(distance)*LSNR/入力信号の振幅
前記数式でNew parameterは、前記入力信号の品質に対応し、前記distanceは、2つの理想的な入力信号間の距離に対応することを特徴とする請求項16に記載の信号品質評価装置。
【請求項18】
前記品質演算ユニットは、下記数式を行って前記入力信号の品質を得て、
【数2】
前記数式でNew parameterは、前記入力信号の品質に対応し、前記distanceは、2つの理想的な入力信号間の距離に対応することを特徴とする請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項19】
入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するステップと、
前記検出されたレベル値と事前に定義された複数の二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成するステップと、
前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求めるステップと、を含む信号品質評価方法。
【請求項20】
前記レベル値検出ステップは、
前記二進信号を利用して前記入力信号を複数のレベルに分離するステップと、
前記入力信号それぞれに対するレベル別平均値を求めるステップと、を含み、
前記平均値は、前記入力信号のレベル値であることを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項21】
前記入力信号構成ステップは、前記事前に定義された二進信号によって前記レベル値を選択して前記複数の理想的な入力信号を構成することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項22】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和を求め、前記求められた和を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項23】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和の自乗根を求め、前記求められた自乗根を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項24】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和の自乗根を前記入力信号の振幅で割った値を求め、前記求められた値を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項25】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記入力信号と二進信号を利用したLSNRを演算するステップを含み、LSNRのさらに高い値はさらに良い信号品質に対応することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項26】
前記入力信号の品質を求めるステップは、
前記演算されたLSNRと前記複数の理想的な入力信号間の演算とを計算するステップを含むことを特徴とする請求項25に記載の信号品質評価方法。
【請求項27】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記複数の理想的な入力信号間の演算及び記入力信号の振幅に対する前記LSNRの定形化結果に対して演算動作を行うステップをさらに含む請求項25に記載の信号品質評価方法。
【請求項28】
前記入力信号の品質を求めるステップは、
下記数式を行うステップを含み、
【数3】
数式でdistanceは、2つの理想的な入力信号間の距離に該当することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項29】
請求項19に記載の方法によりエンコードされ、コンピュータにより具現されるコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【請求項30】
光ディスクの記録密度に関係なく光ディスクから再生される入力信号の品質を評価するための信号品質評価装置と、
前記入力信号の品質によって前記光ディスクに/からデータを記録及び/または再生するための条件を変更しつつ前記条件を調整するシステム制御部と、を備える光ディスクドライバ。
【請求項31】
前記信号品質評価装置は、
前記入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するためのレベル値検出ユニットと、
複数の事前に定義された二進信号及び前記レベル値を使用して複数の理想的な入力信号を構成する入力信号構成ユニットと、
前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求める品質演算ユニットと、を備える請求項30に記載の光ディスクドライバ。
【請求項32】
前記システム制御部は、前記入力信号の品質によってフォーカスオフセットを細部調整しつつフォーカシング位置を補正することを特徴とする請求項30に記載の光ディスクドライバ。
【請求項33】
前記システム制御部は、前記入力信号の品質によってチルト補正を細部調整することを特徴とする請求項30に記載の光ディスクドライバ。
【請求項34】
前記システム制御部は、前記入力信号の品質によってデトラックオフセットを細部調整することを特徴とする請求項30に記載の光ディスクドライバ。
【請求項1】
入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するレベル値検出ユニットと、
前記検出されたレベル値と事前に定義された複数の二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成する入力信号構成ユニットと、
前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求める品質演算ユニットと、を備える信号品質評価装置。
【請求項2】
前記レベル値検出ユニットは、
前記二進信号を利用して前記入力信号を複数のレベルに分離する入力信号分離部と、
前記複数のレベルに分離された入力信号それぞれに対するレベル別平均値を求め、前記平均値を前記入力信号のレベル値として検出するレベル値検出部と、を備える請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項3】
前記入力信号分離部は、前記入力信号を前記複数のレベルに分離する前に、前記入力信号と前記二進信号との同期を合わせるために前記入力信号を遅延させる一つ以上の遅延器を備える請求項2に記載の信号品質評価装置。
【請求項4】
前記レベル値検出部は、低域通過フィルタを利用して前記平均値を求めることを特徴とする請求項2に記載の信号品質評価装置。
【請求項5】
前記レベル値検出部は、下記式に基づいて前記平均値を求めることを特徴とし、
更新されたレベル値=以前レベル値+(遅延した入力信号−以前レベル値)/定数
前記式で更新されたレベル値は前記平均値に対応し、以前レベル値は以前に求めた平均値に対応することを特徴とする請求項2に記載の信号品質評価装置。
【請求項6】
前記入力信号構成ユニットは、
前記事前に定義された二進信号を持つ複数の二進テーブルを備えることを特徴とする請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項7】
前記入力信号構成ユニットは、
前記複数の二進テーブルの事前に定義された二進信号によって、前記レベル値検出ユニットから検出されたレベル値のうち複数のレベル値を選択して、前記複数の理想的な入力信号として伝送する複数の選択器をさらに備える請求項6に記載の信号品質評価装置。
【請求項8】
前記複数の二進テーブルは、前記事前に定義された二進信号の第1二進信号を出力する第1二進テーブル、前記第1二進信号と異なる前記事前に定義された二進信号の第2二進信号を出力する第2二進テーブルを備える請求項7に記載の信号品質評価装置。
【請求項9】
前記品質演算ユニットは、前記複数の選択器から伝送される複数のレベル値間の差の自乗の和を計算し、前記求められた和を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項7に記載の信号品質評価装置。
【請求項10】
前記品質演算ユニットは、前記複数の選択器から伝送される複数のレベル値間の差の自乗の和の自乗根を計算し、前記求められた自乗根を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項7に記載の信号品質評価装置。
【請求項11】
前記品質演算ユニットは、前記複数の選択器から伝送される複数のレベル値間の差の自乗の和の自乗根を前記入力信号の振幅で割った値を求め、前記求められた値を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項7に記載の信号品質評価装置。
【請求項12】
前記品質演算ユニットは、前記入力信号と二進信号とを利用したレベル信号対ノイズ比(LSNR)を演算し、前記LSNRのさらに高い値をさらに良い信号品質に対応させる請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項13】
前記品質演算ユニットは、下記数式を行って前記LSNRを計算することを特徴とする請求項12に記載の信号品質評価装置:
【数1】
【請求項14】
前記品質演算ユニットは、前記演算されたLSNRと前記複数の理想的な入力信号間の演算とを計算して前記入力信号の品質を求めることを特徴とする請求項12に記載の信号品質評価装置。
【請求項15】
前記品質演算ユニットは、下記数式を行って前記入力信号の品質を得て、
New parameter=sqrt(distance)*LSNR
数式でNew parameterは、前記入力信号の品質に対応し、前記distanceは、2つの理想的な入力信号間の距離に該当することを特徴とする請求項14に記載の信号品質評価装置。
【請求項16】
前記品質演算ユニットは、前記複数の理想的な入力信号間に前記演算と、前記入力信号の振幅に前記LSNRの定形化結果に対する演算とを行って前記入力信号の品質を求めることを特徴とする請求項12に記載の信号品質評価装置。
【請求項17】
前記品質演算ユニットは、下記数式を行って前記入力信号の品質を得て、
New parameter=sqrt(distance)*LSNR/入力信号の振幅
前記数式でNew parameterは、前記入力信号の品質に対応し、前記distanceは、2つの理想的な入力信号間の距離に対応することを特徴とする請求項16に記載の信号品質評価装置。
【請求項18】
前記品質演算ユニットは、下記数式を行って前記入力信号の品質を得て、
【数2】
前記数式でNew parameterは、前記入力信号の品質に対応し、前記distanceは、2つの理想的な入力信号間の距離に対応することを特徴とする請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項19】
入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するステップと、
前記検出されたレベル値と事前に定義された複数の二進信号とを使用して複数の理想的な入力信号を構成するステップと、
前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求めるステップと、を含む信号品質評価方法。
【請求項20】
前記レベル値検出ステップは、
前記二進信号を利用して前記入力信号を複数のレベルに分離するステップと、
前記入力信号それぞれに対するレベル別平均値を求めるステップと、を含み、
前記平均値は、前記入力信号のレベル値であることを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項21】
前記入力信号構成ステップは、前記事前に定義された二進信号によって前記レベル値を選択して前記複数の理想的な入力信号を構成することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項22】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和を求め、前記求められた和を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項23】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和の自乗根を求め、前記求められた自乗根を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項24】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記複数の理想的な入力信号間の差の自乗の和の自乗根を前記入力信号の振幅で割った値を求め、前記求められた値を前記入力信号の品質として出力することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項25】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記入力信号と二進信号を利用したLSNRを演算するステップを含み、LSNRのさらに高い値はさらに良い信号品質に対応することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項26】
前記入力信号の品質を求めるステップは、
前記演算されたLSNRと前記複数の理想的な入力信号間の演算とを計算するステップを含むことを特徴とする請求項25に記載の信号品質評価方法。
【請求項27】
前記入力信号の品質を求めるステップは、前記複数の理想的な入力信号間の演算及び記入力信号の振幅に対する前記LSNRの定形化結果に対して演算動作を行うステップをさらに含む請求項25に記載の信号品質評価方法。
【請求項28】
前記入力信号の品質を求めるステップは、
下記数式を行うステップを含み、
【数3】
数式でdistanceは、2つの理想的な入力信号間の距離に該当することを特徴とする請求項19に記載の信号品質評価方法。
【請求項29】
請求項19に記載の方法によりエンコードされ、コンピュータにより具現されるコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【請求項30】
光ディスクの記録密度に関係なく光ディスクから再生される入力信号の品質を評価するための信号品質評価装置と、
前記入力信号の品質によって前記光ディスクに/からデータを記録及び/または再生するための条件を変更しつつ前記条件を調整するシステム制御部と、を備える光ディスクドライバ。
【請求項31】
前記信号品質評価装置は、
前記入力信号の二進信号によって前記入力信号のレベル値を検出するためのレベル値検出ユニットと、
複数の事前に定義された二進信号及び前記レベル値を使用して複数の理想的な入力信号を構成する入力信号構成ユニットと、
前記複数の理想的な入力信号間の演算によって前記入力信号の品質を求める品質演算ユニットと、を備える請求項30に記載の光ディスクドライバ。
【請求項32】
前記システム制御部は、前記入力信号の品質によってフォーカスオフセットを細部調整しつつフォーカシング位置を補正することを特徴とする請求項30に記載の光ディスクドライバ。
【請求項33】
前記システム制御部は、前記入力信号の品質によってチルト補正を細部調整することを特徴とする請求項30に記載の光ディスクドライバ。
【請求項34】
前記システム制御部は、前記入力信号の品質によってデトラックオフセットを細部調整することを特徴とする請求項30に記載の光ディスクドライバ。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2009−527069(P2009−527069A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555152(P2008−555152)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際出願番号】PCT/KR2007/000805
【国際公開番号】WO2007/094623
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際出願番号】PCT/KR2007/000805
【国際公開番号】WO2007/094623
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
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