偏光子、その製造方法、及びこれを有する表示装置
【課題】 反射型偏光フィルターとカラーフィルターとが統合されたハイブリッド型偏光子、その製造方法、及びこれを有する表示装置が開示される。
【解決手段】 ハイブリッド型偏光子は、ベース部材及び偏光−カラーフィルター部材を含む。偏光−カラーフィルター部材は、ベース部材の互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する。金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なる幅、ピッチ、及び高さを有して、入射される光のうち、一部は透過させ、残りは反射する。この際、金属格子をカバーする保護層を更に含むことが好ましい。これによって、可視光線の波長以下の微細構造を有する金属格子を利用して反射型偏光フィルターとカラーフィルターの機能を単層膜として具現して、液晶パネルの効率を向上させる同時に、原価節減を実現することができる。
【解決手段】 ハイブリッド型偏光子は、ベース部材及び偏光−カラーフィルター部材を含む。偏光−カラーフィルター部材は、ベース部材の互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する。金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なる幅、ピッチ、及び高さを有して、入射される光のうち、一部は透過させ、残りは反射する。この際、金属格子をカバーする保護層を更に含むことが好ましい。これによって、可視光線の波長以下の微細構造を有する金属格子を利用して反射型偏光フィルターとカラーフィルターの機能を単層膜として具現して、液晶パネルの効率を向上させる同時に、原価節減を実現することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光子、その製造方法、及びこれを有する表示装置に係り、より詳細には、反射型偏光フィルターとカラーフィルターとが統合されたハイブリッド型偏光子、その製造方法、及びこれを有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置は、液晶の偏光変換特性を利用して画像を表示する。レーザーのような偏光された光を発生する特別な光源を除いては、前記液晶表示装置に採用される光源は偏光されていない光を出射するので、約50%の入射光は液晶パネルの偏光板によって遮断され損失される。
又、カラー液晶パネルの場合、レッド、グリーン、及びブルーを具現するサブピクセルが一つのピクセルを形成して任意のカラーを表現する。それぞれのサブピクセルでは、異なるカラーが異なる波長を有しているため、各カラーの波長の光が他のカラーの波長を遮断してしまい、損失が生じる。
【0003】
一方、反射型偏光板や反射型偏光フィルターの場合には、互いに異なる屈折率を有するフィルムを積層させた構造を採用するか、コレステリック液晶(CLC、Cholesteric Liquid Crystal)を利用した構造を採用する。前記反射型カラーフィルターの場合、該当波長の透過率を改善させた製品が開発されているが、該当帯域以外の波長に対しては、損失を避けることができないという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の技術的課題は、このような従来の問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、偏光特性に優れた偏光子を提供することにある。
本発明の他の目的は、偏光特性に優れた偏光子の製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、偏光特性に優れた偏光子を有する表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記した本発明の目的を実現するために、一実施例によるハイブリッド型偏光子は、ベース部材及び偏光−カラーフィルター部材を含む。前記偏光−カラーフィルター部材は、前記ベース部材の互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する。前記金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なる幅、ピッチ、及び高さを有し、入射される光のうちの一部は透過させ、残りは反射する。この際、前記金属格子をカバーする保護層を更に含むことが好ましい。
【0006】
本発明のハイブリッド型偏光子では、各色ごとの金属格子を有する各偏光カラーフィルタが設けられており、金属格子はカラーフィルタごとに異なるサイズを有している。これにより、本発明のハイブリッド型偏光子では、それぞれの色に対応して、特定の偏光成分のみを透過し、特定の偏光成分以外の偏光成分を反射する。例えば、レッドの金属格子であれば、レッド光の特定の偏光成分のみを透過する。そしてレッド光の特定の偏光成分以外の偏光成分、その他のブルー及びグリーン特定の偏光成分及び特定の偏光成分以外の偏光成分を反射する。このように、各カラーフィルタに対応する色の光のみを通過させ、他の色の光を遮断することで、通過させるべき色の光が他の波長の光から影響を受けて遮断されるのを抑制する。よって、バックライトユニットからの光の利用効率を低下させないようにすることができる。
【0007】
また、前記金属格子をカバーする保護層を更に含むのが好ましい。
また、前記保護層の屈折率は、前記ベース部材の屈折率と同じであるのが好ましい。
また、前記金属格子は、アルミニウムを含むのが好ましい。
また、前記入射される光は、前記ベース部材に垂直であるのが好ましい。
前記偏光−カラーフィルター部材は、レッド金属格子部、グリーン金属格子部、及びブルー金属格子部を含む。前記レッド金属格子部は、前記ベース部材の第1領域に形成され、レッド光の第1偏光成分を透過し、レッド光の第2偏光成分と、グリーン光の第1及び第2偏光成分と、ブルー光の第1及び第2偏光成分を反射する。前記グリーン金属格子部は、前記ベース部材の第2領域に形成され、グリーン光の第1偏光成分を透過し、グリーン光の第2偏光成分と、レッド光の第1及び第2偏光成分と、ブルー光の第1及び第2偏光成分を反射する。前記ブルー金属格子部は、前記ベース部材の第3領域に形成され、ブルー光の第1偏光成分を透過し、ブルー光の第2偏光成分と、レッド光の第1及び第2偏光成分と、グリーン光の第1及び第2偏光成分を反射する。
【0008】
各カラーフィルタに対応する色の光のみを通過させ、他の色の光を遮断することで、通過させるべき色の光が他の波長の光から影響を受けて遮断されるのを抑制する。よって、光の利用効率を低下させないようにすることができる。
ここで、前記第1偏光成分は、前記偏光−カラーフィルター部材に垂直する電場を有し、前記第2偏光成分は、前記偏光−カラーフィルター部に平行する電場を有する。金属格子の0次格子による透過性及び反射性を用いて、透過及び遮断を制御することができる。
【0009】
前記ブルー金属格子部は、前記レッド金属格子部及びグリーン金属格子部より低い高さを有することを一特徴とする。
前記レッド金属格子部は、330nmのピッチと、264nmの幅と、100nmの高さを有することを一特徴とする。前記グリーン金属格子部は、220nmのピッチと、165nmの幅と、100nmの高さを有することを一特徴とする。前記ブルー金属格子部は、200nmのピッチと、150nmの幅と、80nmの高さを有することを一特徴とする。
【0010】
前記透過される光は、前記偏光−カラーフィルター部材と垂直する電場を有し、前記反射される光は、前記偏光−カラーフィルター部材と平行する電場を有するのが好ましい。
前記した本発明の目的を実現するために、一実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法は、第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階、基板上に金属層を蒸着する段階、前記蒸着された金属層上にポリマー層を形成する段階、前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階、及び前記マスターモールドのパターンが転写されたポリマー層をマスクとして前記金属膜をエッチングする段階を含む。
【0011】
また、前記マスターモールドは、前記第1領域に形成され、第1偏光成分の第1光は透過し、第2偏光成分の第1光と、残り光は反射させる第1パターンを含むことを特徴とする。
また、前記第1光は、レッド、グリーン、及びブルー光のうち、いずれか一つであることを特徴とする。
【0012】
また、前記第1偏光成分は、垂直偏光又は水平偏光であることを特徴とする。
また、前記第1乃至第3領域のそれぞれに形成されたパターンのうち、一つの領域に形成されたパターンは、他の領域に形成されたパターンのサイズより小さいことを特徴とする。
また、前記ポリマー層は、ポジティブレジストであることを特徴とする。
【0013】
前記した本発明の目的を実現するために、他の実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法は、第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階、基板上にポリマー層をコーティングする段階、前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階、前記マスターモールドのパターンが転写されたポリマー層に金属層を蒸着する段階、前記蒸着された金属層を化学機械的研磨(CMP)又はウェットエッチングで平坦化して、前記ポリマー層の一部を露出させる段階、及び前記ポリマー層又は金属層上に保護膜をコーティングする段階を含む。
【0014】
前記した本発明の目的を実現するために、更に他の実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法は、第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階、ベースフィルム上にポリマーをコーティングする段階、前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階、転写されたフィルム上に金属層を蒸着する段階、金属が蒸着されたフィルムを基板上に配置させた後、圧力を加えて前記金属層を前記基板に接着する段階、前記ベースフィルムを剥離する段階、及び前記ベースフィルムが除去された表面上に保護膜をコーティングする段階を含む。
【0015】
前記した本発明の目的を実現するために、一実施例による表示装置は、バックライトユニット、液晶パネル、及びハイブリッド型偏光子を含む。前記バックライトユニットは、光を出射する。前記液晶パネルは、前記バックライトユニット上に配置され、2つの基板とその間に介在された液晶層を利用して画像を表示する。前記ハイブリッド型偏光子は、互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する偏光−カラーフィルター部材を含み、前記バックライトユニットと液晶パネルとの間に介在される。前記金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なる幅、ピッチ、及び高さを有して、前記バックライトユニットから出射された光のうちの一部は前記液晶パネルに透過させ、残りは前記バックライトユニットに反射させる。
【0016】
前記バックライトユニットは、前記ハイブリッド型偏光子で反射される前記残り光を前記ハイブリッド型偏光子に反射する反射板を含むことを特徴とする。
反射板を有しているため、ハイブリッド型偏光子により反射された光を再利用し、光の利用効率を高めることができる。
前記ハイブリッド型偏光子は、前記液晶パネルの背面に一体に形成される。
【発明の効果】
【0017】
このようなハイブリッド型偏光子、その製造方法、及びこれを有する表示装置によると、可視光線の波長以下の微細構造を有する金属格子を利用して、反射型偏光フィルターとカラーフィルターの機能を単層膜として具現して、液晶パネルの効率を向上させると共に、原価節減を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例をより詳細に説明する。
<ハイブリッド型偏光子の実施例>
図1は、本発明によるハイブリッド型偏光子を説明する断面図である。ここで、ハイブリッド型偏光子とは、反射型偏光板の機能と反射型カラーフィルターとの機能を兼ね備えた偏光子を言うものとする。
【0019】
図1に示すように、本発明によるハイブリッド型偏光子10は、基板12と、前記基板12の背面に一定幅(w)、一定ピッチ(p)、及び一定高さ(h)を有して形成された偏光−カラーフィルター部14と、前記偏光−カラーフィルター部14を覆う保護層16と、を含む。ピッチ(p)とは、偏光−カラーフィルター部14間の距離である。
前記ハイブリッド型偏光子10は、回折格子(diffraction grating)と類似である。垂直入射光の場合、格子方程式(grating equation)は、下記の式(1)のようである。
[数1]
n×sinθm=m(λ/p)・・・(1)
ここで、nは金属格子の屈折率、θmは、m次(mth order:m=0、±1、±2・・・)の回折角、λは、垂直入射光の波長、pは、金属格子の周期である。
【0020】
仮に、1次(1st order)回折角が90°より大きくなると(即ち、金属格子の周期(p)がp<λ/nを満足すると)、回折効果が無くなり、0次回折光のみが存在する。このような格子を0次(zeroth order)格子と言う。この際、格子は均質で、光学的に異方性を有する薄膜として取り扱うことができる。よって、特定の光を透過させ、特定の光を遮断するなどの制御が行い易い。
【0021】
図2及び図3は、金属の0次格子による透過及び反射特性をそれぞれ説明する概念図である。
図2を参照すると、偏光されていない入射光LIが金属格子14に入射されると、前記金属格子14は、前記入射光LIのうち、格子ベクトルと平行(図2中の縦方向に配置されたワイヤー(金属格子14)と垂直)な電場(E)を有する光のみを透過させて透過光LTとして定義する。図2では、前記透過光LTは、水平偏光成分を有する。前記入射光LIは+z軸方向に進行し、前記透過光LTは+z軸方向に進行する。図面では、入射光が垂直偏光成分と水平偏光成分とで構成されたことを図示したが、これは、説明の便宜のために簡略化させたことは自明である。
【0022】
又、図3を参照すると、偏光されていない入射光LIが金属格子14に入射されると、前記金属格子14は、前記入射光LIのうち、格子ベクトルと垂直(図3中の縦方向に配置されたワイヤー(金属格子14)と平行)な電場(E)を有する光に対しては反射させて、反射光LRとして定義する。前記入射光LIは+z軸方向に進行し、前記反射光LRは−z軸方向に進行する。図3では、前記反射光LRは垂直偏光成分を有する。
【0023】
<表示装置の実施例>
図4は、本発明の実施例によるハイブリッド型偏光子が適用された表示装置を説明する断面図である。図5は、図4に図示された表示装置の動作を説明する概念図である。特に、反射型偏光板の機能と反射型カラーフィルターの機能とが一つの金属格子に具現された表示装置が図示される。
【0024】
図4を参照すると、本発明による表示装置100は、液晶パネル110と、前記液晶パネル110の背面に形成された偏光−カラーフィルター部材120と、前記偏光−カラーフィルター部材120の下に配置されたバックライトユニット130と、を含む。図2では、説明の便宜のために、3つのサブピクセルを図示した。前記サブピクセルは、レッドピクセル、グリーンピクセル、及びブルーピクセルを含む。
【0025】
前記液晶パネル110は、第1基板111、スイッチング素子112、絶縁膜113及びピクセル電極114を含むアレイ基板と、第2基板115、それぞれのサブピクセル領域に形成された色画素層116を含むカラーフィルター基板と、前記アレイ基板とカラーフィルター基板との間に形成された液晶層117と、を含む。
色画素層116は、各色に対応したレッド画素層116R、グリーン画素層116G及びブルー画素層116Bを含む。
【0026】
前記偏光−カラーフィルター部材120は、複数の金属格子部で構成され、前記液晶パネル110の背面に形成される。前記偏光−カラーフィルター部材120は、レッド(R)−金属格子120R、グリーン(G)−金属格子120G、及びブルー(B)−金属格子120Bを含む。前記金属格子部は、RGBサブピクセルのそれぞれに対応して、互いに異なるサイズを有するようにライン形態で形成される。ここで、各金属格子部は、上記式(1)において、0次の金属格子で形成されている。
【0027】
各カラーの金属格子のピッチは、レッド(R)−金属格子120R>グリーン(G)−金属格子120G>ブルー(B)−金属格子120Bの順になるように形成する。また、各カラーの金属格子の幅は、レッド(R)−金属格子120R>グリーン(G)−金属格子120G>ブルー(B)−金属格子120Bの順になるように形成する。また、各カラーの金属格子の高さは、レッド(R)−金属格子120Rとグリーン(G)−金属格子120Gは同一の高さであっても良く、ブルー(B)−金属格子120Bは小さくなるように形成する。
【0028】
具体的に、前記RGBサブピクセルのそれぞれに対応するレッド(R)−金属格子、グリーン(G)−金属格子、及びブルー(B)−金属格子のサイズは、下記表1に示した。なお、各カラーの金属格子は下記表1のサイズに限定されず、表1のサイズの前後で形成されても良い。
【0029】
【表1】
表1を参照すると、レッド−金属格子、グリーン−金属格子、及びブルー金属格子のそれぞれのピッチは、330nm、220nm、及び200nmで、それぞれの幅は、264nm、165nm、及び150nmであって、それぞれのデューティは0.8、0.75、0.75である。又、レッド−金属格子やグリーン−金属格子の高さは100nmと同じであるが、ブルー−金属格子の高さは80nmであることが確認できる。
【0030】
なお、表1は一例であり、ピッチ、幅、高さの組み合わせにより反射・透過される光の波長(色)を変更できれば、表1の数値に限定されない。
前記バックライトユニット130は、前記偏光−カラーフィルター部材120の背面に配置され、光を提供する。前記バックライトユニット130は、ランプ132及び反射板134を含み、例えば色画素毎に設けられる。
【0031】
そうすると、図5を参照して、下部に配置されたバックライトユニットから光が提供される場合について、偏光−カラーフィルターの動作を説明する。なお、下記の第1偏光成分(p1)は、電場(E)が格子ベクトルと平行な場合で(金属格子の伸長方向と垂直)、第2偏光(p2)は、電場(E)が格子ベクトルに垂直な場合(金属格子の伸長方向と平行)である。また、例えばレッド光の場合、Rを用いてレッド光の第1偏光成分をRP1と表し、レッド光の第2偏光成分をRP2と表す。その他の光も同様に表す。
【0032】
まず、アレイ基板の第1基板112の第1領域に形成されたレッド−金属格子120Rは、バックライトユニット130から偏光されていない光が入射されると、レッド光の第1偏光成分RP1を透過し、レッド光の第2偏光成分RP2と、グリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2と、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2を反射する。
【0033】
前記透過されたレッド光の第1偏光成分RP1は、前記第1基板111及び液晶層117を経由して、カラーフィルター基板のレッドフィルター116Rを通じて画像表示のために出射される。
前記反射されたレッド光の第2偏光成分RP2と、グリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2と、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2は、光の再活用のために、バックライトユニットに提供される。前記バックライトユニット130は、反射板134を通じて前記反射された光やランプから発散された光を前記レッド−金属格子120Rに反射し、再び入射させる。ここで、レッド光の第2偏光成分RP2の一部は、反射板134により反射されてレッド光の第1偏光成分RP1に変更される。そして、変更されたレッド光の第1偏光成分RP1は、レッド−金属格子120Rを透過する。また、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2及びグリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2の一部は、反射板134により反射されて、隣接するブルー−金属格子120B及びグリーン−金属格子120Gに入射される。これにより光の利用効率を高めることができる。
【0034】
一方、アレイ基板の第1基板111の第2領域に形成されたグリーン−金属格子120Gは、バックライトユニット130から偏光されていない光が入射されと、グリーン光の第1偏光成分GP1を透過し、グリーン光の第2偏光成分GP2と、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2と、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2を反射する。
【0035】
前記透過されたグリーン光の第1偏光成分GP1は、前記第1基板111及び液晶層117を経由してカラーフィルター基板のグリーンフィルター116Gを通じて画像表示のために出射される。
前記反射されたグリーン光の第2偏光成分GP2と、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2と、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2は、光の再活用のために、バックライトユニットに提供される。前記バックライトユニット130は、反射板134を通じて前記反射された光やランプから発散された光を前記グリーン−金属格子120Gに反射し、再び入射させる。ここで、グリーン光の第2偏光成分GP2の一部は、反射板134により反射されてグリーン光の第1偏光成分GP1に変更される。そして、変更されたグリーン光の第1偏光成分GP1は、グリーン−金属格子120Gを透過する。また、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2及びレッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2の一部は、反射板134により反射されて、隣接するブルー−金属格子120B及びレッド−金属格子120Rに入射される。これにより光の利用効率を高めることができる。
【0036】
一方、アレイ基板の第1基板111の第3領域に形成されたブルー−金属格子120Bは、バックライトユニット130から偏光されていない光が入射されることにより、ブルー光の第1偏光成分BP1を透過し、ブルー光の第2偏光成分BP2と、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2と、グリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2を反射する。
【0037】
前記透過されたブルー光の第1偏光成分BP1は、前記第1基板111及び液晶層117を経由して、カラーフィルター基板のブルーフィルター116Bを通じて画像表示のために出射される。
前記反射されたブルー光の第2偏光成分BP2と、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2と、グリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2は、光の再活用のために、バックライトユニット130に提供される。前記バックライトユニット130は、具備される反射板134を通じて前記反射された光やランプから発散された光を前記ブルー−金属格子120Bに反射する。
【0038】
ここで、ブルー光の第2偏光成分BP2の一部は、反射板134により反射されてブルー光の第1偏光成分BP1に変更される。そして、変更されたブルー光の第1偏光成分BP1は、ブルー金属格子120Bを透過する。また、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2及びグリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2の一部は、反射板134により反射されて、隣接するレッド金属格子120R及びグリーン−金属格子120Gに入射される。これにより光の利用効率を高めることができる。
【0039】
次に、本発明によるハイブリッド型偏光子による入射光に対する透過率と反射率特性を説明する。
本実施例では、前記入射光に対する透過率と反射率を計算するために、RCWA(Rigorous Coupled−Wave Analysis)を使用し、その計算結果の一例を図6及び図7に示した。この時に利用されたそれぞれのRGBサブピクセルに該当する金属格子のパラメータは、前記した表1で示したものを利用した。入射光は、垂直に空気中で基板に入射し、金属格子の材質はアルミニウムで具現した。保護層の屈折率と液晶パネルの屈折率を1.5に設定した。
【0040】
第1偏光成分(p1)は、電場(E)が格子ベクトルと平行な場合で(金属格子の伸長方向と垂直)、第2偏光(p2)は、電場(E)が格子ベクトルに垂直な場合(金属格子の伸長方向と平行)である。第2偏光成分(p2)の場合、殆ど全ての入射光が反射され、波長による偏光消滅比が図6に示している。
図6は、本発明による金属格子のそれぞれの透過率特性を説明するグラフである。ここで、実線(大文字)は、本発明によって設計された各金属格子の透過率特性を示し、点線(小文字)は、一般的なカラーフィルターの透過率特性を示す。
【0041】
図6を参照すると、一般的なカラーフィルターは、450nmの波長帯域に存在するブルー光(b)を約70%の透過率で透過させ、520nmの波長帯域に存在するグリーン光(g)を約80%の透過率で透過させ、650nmの波長帯域に存在するレッド光(r)を約90%の透過率で透過させる。前記一般的なカラーフィルターは吸収型カラーフィルターである反面、本発明による金属格子によって具現されるカラーフィルターは、反射型カラーフィルターである。
【0042】
反面、本発明によって設計されたハイブリッド型偏光子は、450nmの波長帯域に存在するブルー光(B)を約90%の透過率で透過させ、520nmの波長帯域に存在するグリーン光(G)を約90%の透過率で透過させ、650nmの波長帯域に存在するレッド光(R)を約85%の透過率で透過させる。
このように、本発明によるハイブリッド型偏光子は、一般的なカラーフィルターに対してブルー光の透過率を約20%程度、そしてグリーン光の透過率を約10%程度上昇させることを確認した。
【0043】
図7は、本発明による金属格子のそれぞれの第2偏光成分に対する偏光消滅比特性を説明するグラフである。なお、偏光消滅比とは、入射された光のうち、透過した光と、偏光により消滅してしまう光との比である。
図7を参照すると、レッド光(R)、グリーン光(G)、及びブルー光(B)の偏光消滅比(polarization extinction ratio)は、400nmの波長帯域でそれぞれ210、1000、及び450で、450nmの波長帯域でそれぞれ500、1800、及び700で、550nmの波長帯域でそれぞれ2200、4000、及び1500で、650nmの波長帯域でそれぞれ4500、6500、及び2000で、700nmの波長帯域でそれぞれ5500、8000、及び2600である。このように波長帯域が増加するにつれて、特定光の偏光消滅比も増加することが確認できる。
【0044】
このように、400nm乃至700nmの波長帯域を有する可視光領域で、偏光消滅比が最小であっても数百にまで至るので、特定波長帯域に対して光の透過を遮断する効果が優れており、液晶パネルに応用が可能である。つまり、本発明のハイブリッド型偏光子は、一般的な線格子偏光板(wire grid polarizer)及び特定波長の第1偏光成分を透過する、選択的透過性を有するカラーフィルタとして機能させている。
【0045】
このように、入射光の波長より非常に小さい開口部(金属格子間の間隔)を通じて透過する光が異常に増大される現象は、金属表面で励起された表面プラスモン(surface plasmon)と前記入射光の共振とに起因する。
第1偏光成分(p1)の場合、それぞれの金属格子は帯域通過フィルターの役割を果たす。従って、各波長帯域に対しては透過率が高く、他の波長帯域に対しては透過率が低いことが好ましい。
【0046】
一方、本発明によるハイブリッド型偏光子によると、図6に図示されたように、所望する波長帯域外に別に20%乃至30%程度の透過光が存在するので、光の損失として作用する。しかし、一般的な吸収型カラーフィルターとは異なり、透過されない残り70%乃至80%の光は、反射光として作用する。つまり、金属格子120を透過せず反射した光は、反射板134に反射されて再度金属格子120に入射される。このように、金属格子120で反射された反射光は再生されるので、光の利用効率の向上に寄与することができる。
【0047】
以上で説明したように、液晶表示装置に採用される偏光板は、設計変数によってその性能が決定される。前記設計変数は、金属格子の周期(p)、金属格子の高さ(h)、金属格子の幅(w)、保護層の屈折率(n)、及び金属格子の形状等である。
第2偏光成分(p2)の消滅比と第1偏光成分(p1)の透過率、そして各カラーの選択度等を極大化するためには、前記設計変数を最適化しなければならないが、実際の応用では設計段階よりも工程上の制約が大きいので、性能と費用を考慮して適切な設計が必要である。
【0048】
前記した表1に示すように、R−金属格子とG−金属格子との高さは同一であるので、これらの間には段差が存在しないが、R−金属格子とB−金属格子との間には段差が20nm程度存在する。従って、ハイブリッド型偏光子をモールドするマスターモールドを製作する時には、通常的の線格子偏光板をモールドするマスターモールドの製作工程よりも一回のエッチング工程が追加に必要である。しかし、マスターモールドが製作された後には同じ工程なので、マスターモールドを金型として複数のハイブリッド型偏光子を作成すれば費用側面では大きな差異がない。
【0049】
又、吸収型偏光板と異なり、反射型偏光板をパネルに直接付着して使用する場合、周辺の光量によってコントラスト比が低下してしまうおそれがある。これは、反射型偏光板の本質的な限界なので、コントラスト比の低下問題を緩和するためには、液晶パネルの下板にのみ反射型偏光板を使用することが好ましい。
<ハイブリッド型偏光子の製造方法の実施例1>
図8乃至図12は、本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【0050】
図8を参照すると、ベース210の第1乃至第3領域のそれぞれに、互いに異なるサイズを有して陥没するように形成された複数のグルーブ223を有するマスターモールドを提供する。
前記マスターモールドに具備されるグルーブ223のうちの一つのグループは、前記第1領域に陥没するように形成され、第1偏光成分のレッド光は透過し、第2偏光成分のレッド光と、その他の光(第1及び第2偏光成分のブルー光、第1及び第2偏光成分のグリーン光)は反射させるのに適切なサイズを有する。前記マスターモールドに具備されるグルーブ223のうち、他の一つのグルーブは前記第2領域に陥没するように形成され、第1偏光成分のグリーン光は透過し、第2偏光成分のグリーン光と、その他の光(第1及び第2偏光成分のブルー光、第1及び第2偏光成分のレッド光)は反射させるのに適合なサイズを有する。前記マスターモールドに具備されるグルーブ223のうち、更に他の一つのグループは前記第3領域に陥没するように形成され、第1偏光成分のブルー光は透過し、第2偏光成分のブルー光と、その他の光(第1及び第2偏光成分のレッド光、第1及び第2偏光成分のグリーン光)は反射させるのに適合なサイズを有する。
【0051】
図9を参照すると、アレイ基板310上に金属層320を蒸着する。前記アレイ基板310は、薄膜トランジスタTFTとピクセル電極とが含まれた基板を称する。しかし、工程上の歩留まりを勘案すると、前記アレイ基板の最下部に具備されるベース基板、又は前記薄膜トランジスタが形成されたベース基板又は前記薄膜トランジスタとピクセル電極が具備されたベース基板でも良い。
【0052】
図10を参照すると、図9によって形成された金属層320上にUV硬化性ポリマー層330をコーティングする。
図11を参照すると、図10によって形成されたUV硬化性ポリマー層330上に図8で提供されたマスターモールドを配置して、マスターモールドのパターンを転写させる。図11では、インプリント方式を利用して、前記マスターモールドのパターンを転写させる。前記マスターモールドの互いに異なる領域には、互いに異なる深さのグルーブが存在するので、前記UV硬化性ポリマー層330には互いに異なる領域に互いに異なる高さの突出部が形成される。
【0053】
その後、互いに異なる高さに形成されたUV硬化性ポリマー層330上にUVを照射する。前記UV硬化性ポリマー層330は一種のエッチングマスクとして動作する。
図12を参照すると、図11によって転写されたマスターモールドパターンを利用して、金属膜320をエッチング除去する。即ち、UV硬化性ポリマー層330の隣接する突出部間に配置された金属膜320は、エッチングされ下部のアレイ基板310を露出する。UV硬化性ポリマー層330の高い突出部に対応される金属膜320はエッチングされず、第1金属格子322’を形成する。UV硬化性ポリマー層330の低い突出部に対応される金属膜320は部分エッチングされ、前記第1金属格子322’より低い高さを有する第2金属格子322”を形成する。本実施例では、UV硬化性ポリマー層330の突出部と前記金属膜320とが共にエッチングされたが、隣接する突出部間の金属膜320を1次エッチングし、低い突出分をアッシングで除去した後に2次エッチングを行って、金属膜320をパターニングすることもできる。ここで、前記UV硬化性ポリマー層330は、光を受けた部分が残留するので、ポジティブレジストである。
【0054】
<マスターモールドの製造方法の実施例1>
図13乃至図21は、図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
まず、図13に示すように、シリコン基板210上に二酸化珪素(SiO2)層220、第1金属層230を順次に蒸着させる。
【0055】
その後、図14に示すように、前記第1金属層230上にフォトレジストマスク(図示せず)を積層させた後、レーザー干渉又は電子ビームを露光する。これに前記レーザー干渉又は電子ビームによって露光されたフォトレジストマスクを除去して、一定周期のパターンを有する第1フォトレジストマスク240を形成する。この際、パターンのピッチや幅は前記した表1で説明された金属格子のピッチや幅であることが好ましい。
【0056】
その後、図15に示すように、前記第1フォトレジストマスク240を利用して下部の第1金属層230をエッチングする。前記エッチングされない第1金属層230は、パターン化された第1金属層232を定義する。
その後、図16に示すように、前記エッチングされた第1金属層230によって露出される二酸化珪素層220も連続してエッチングする。前記エッチングされない二酸化珪素層は、パターン化された二酸化珪素層222を定義する。
【0057】
図17に示すように、クロムエッチャントを利用して、前記パターン化された第1金属層232を除去して、均一な高さに形成された予備マスターモールドを完成する。
図18に示すように、図17による結果物上に第2金属層250を均一な高さを有するように形成する。前記第2金属層250は、パターン化された第1金属層220を覆いながら、前記パターン化された第1金属層220によって形成された空間に充填される。
【0058】
図19に示すように、図18による結果物上に、フォトレジストマスク(図示せず)を積層した後、レーザー干渉又は電子ビームを露光する。前記レーザー干渉又は電子ビームによって露光されたフォトレジストマスクを除去して、一定周期のパターンを有する第2フォトレジストマスク260を形成する。この際、前記第2フォトレジストマスク260に形成されたパターンのピッチや幅は、前記した表1で説明された相対的に高い高さの金属格子のピッチや幅であることが好ましい。
【0059】
図20に示すように、前記第2フォトレジストマスク260を利用して下部の第2金属層250をエッチングする。前記エッチングされない第2金属層は、パターン化された第2金属層252を定義する。
図21に示すように、パターン化された第2フォトレジストマスク260を除去して、互いに異なる高さに形成された突出部を有するマスターモールドを完成する。前記マスターモールドには、汚染を最小化するために、表面処理剤を利用するクリーニング処理工程が更に行われることもできる。
【0060】
<ハイブリッド型偏光子の製造方法の実施例2>
図22乃至図26は、本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
まず、図22に示すように、ベース210の第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部224を有するマスターモールドを提供する。前記マスターモールドは、前記突出部を除いて、前記図8及び図21で説明されたので、その詳細な説明は省略する。
【0061】
図23に示すように、アレイ基板410上にUV硬化性ポリマー層420をコーティングする。前記アレイ基板410は、薄膜トランジスタTFTとピクセル電極とが含まれた基板を称する。しかし、工程上に歩留まりを換算すると、前記アレイ基板の最下部に具備されるベース基板、又は前記薄膜トランジスタが形成されたベース基板又は前記薄膜トランジスタとピクセル電極が具備されたベース基板でも良い。
【0062】
図24に示すように、図23によって形成されたUV硬化性ポリマー層420上に図22で提供されたマスターモールドを配置して、マスターモールドのパターンを転写させる。図24では、インプリント方式を利用して、前記マスターモールドのパターンを転写させる。前記マスターモールドの互いに異なる領域には、互いに異なる高さの突出部が存在するので、前記UV硬化性ポリマー層420には互いに異なる領域に互いに異なる深さの溝が形成される。その後、互いに異なる深さに形成されたUV硬化性ポリマー層420上にUVを照射して硬化させる。
【0063】
図25に示すように、図24によって形成された互いに異なる深さのUV硬化性ポリマー層420に金属層を蒸着し、化学機械的研磨(CMP)又はウエットエッチングで平坦化させてパターン化された金属層430を形成する。前記パターン化された金属層430は、前記UV硬化性ポリマー層420が形成されない領域Aと相対的に浅い深さに形成された溝Bには充填され、相対的に高いUV硬化性ポリマー層420の領域Cには形成されない。
【0064】
図26に示すように、図25によって形成された結果物上に一定厚みの保護膜440をコーティングする。
<ハイブリッド型偏光子の製造方法の実施例3>
図27乃至図33は、本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【0065】
図27に示すように、ベース210の第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部224を有するマスターモールドを提供する。前記マスターモールドは、前記突出部を除いて、前記図8、図21、及び図22で説明したので、その詳細な説明は省略する。
図28に示すように、ベースフィルム510上にUV硬化性ポリマー層520を厚くコーティングする。
【0066】
図29に示すように、図28によって形成されたUV硬化性ポリマー層520上に図27で提供されたマスターモールドを配置して、マスターモールドのパターンを転写させる。図29では、インプリント方式を利用して、前記マスターモールドのパターンを転写させる。前記マスターモールドの互いに異なる領域には、互いに異なる高さの突出部が存在するので、前記UV硬化性ポリマー層520には互いに異なる領域に互いに異なる深さの溝が形成される。その後、互いに異なる深さに形成されたUV硬化性ポリマー層520上にUVを照射して硬化させる。
【0067】
図30に示すように、図29によって形成された互いに異なる深さのUV硬化性ポリマー層520に金属層530を蒸着する。
図31に示すように、図30による結果物をアレイ基板上に配置させ、その上に圧力を印加してベースフィルム510に形成された前記金属層530を前記アレイ基板540に接着する。前記アレイ基板540は、薄膜トランジスタTFTとピクセル電極とが含まれた基板を称する。しかし、工程上の歩留まりを勘案すると、前記アレイ基板の最下部に具備されるベース基板、又は前記薄膜トランジスタが形成されたベース基板又は前記薄膜トランジスタとピクセル電極が具備されたベース基板でも良い。
【0068】
図32に示すように、図31による結果物からベースフィルム510を剥離する。
図33に示すように、図32による結果物上に一定厚みの保護膜550をコーティングして、ハイブリッド型偏光子が形成されたアレイ基板を完成する。
以上で説明したように、本発明によると、金属格子のサイズ又は構造の変更を通じて偏光とカラーに対する透過率及び反射率、偏光消滅比及び各カラーフィルターの帯域幅を調節することにより、バックライトユニットからの光の利用効率を極大化することができる。具体的に、本発明のハイブリッド型偏光子では、各色ごとの金属格子を有する各偏光カラーフィルタが設けられており、金属格子はカラーフィルタごとに異なるサイズを有している。これにより、本発明のハイブリッド型偏光子では、それぞれの色に対応して、特定の偏光成分のみを透過し、特定の偏光成分以外の偏光成分を反射する。例えば、レッドの金属格子であれば、レッド光の特定の偏光成分のみを透過する。そしてレッド光の特定の偏光成分以外の偏光成分、その他のブルー及びグリーン特定の偏光成分及び特定の偏光成分以外の偏光成分を反射する。このように、各カラーフィルタに対応する色の光のみを通過させ、他の色の光を遮断することで、通過させるべき色の光が他の波長の光から影響を受けて遮断されるのを抑制する。よって、バックライトユニットからの光の利用効率を低下させないようにすることができる。
【0069】
又、前記したバックライトユニットからの光の利用効率を極大化することによって、前記金属格子が採用される表示装置の電力消費を最小化することができる。
又、本発明によるハイブリッド型偏光子は、ラジオ波長帯域又はマイクロ波長帯域分野で検証されたように、材質の屈折率、異方性又は偏光変換特性を利用する一般的な偏光子と比較して、入射角、透過/反射率、偏光消滅比、そして広帯域である等の側面で優れる。
【0070】
又、本発明によるハイブリッド型偏光子は、数百個の積層構造を有するDBEF(Dual Brightness Enhancement Film)と比較して構造が簡単なので、工程が単純で、性能を犠牲にすることなく、安い費用で具現することができる。
又、本発明によるハイブリッド型偏光子は、一つの金属格子に反射型偏光板の機能と反射型カラーフィルターの機能を具現することで、偏光機能と共にカラーの再使用が可能である。
【0071】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、液晶表示装置などに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明によるハイブリッド型偏光子を説明する断面図である。
【図2】金属の0次格子による透過及び反射特性をそれぞれ説明する概念図である。
【図3】金属の0次格子による透過及び反射特性をそれぞれ説明する概念図である。
【図4】本発明の実施例によるハイブリッド型偏光子が適用された表示装置を説明する断面図である。
【図5】図4に図示された表示装置の動作を説明する概念図である。
【図6】本発明による金属格子のそれぞれの透過率特性を説明するグラフである。
【図7】本発明による金属格子のそれぞれの第2偏光に対する偏光消滅比特性を説明するグラフである。
【図8】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図9】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図10】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図11】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図12】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図13】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図14】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図15】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図16】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図17】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図18】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図19】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図20】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図21】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図22】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図23】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図24】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図25】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図26】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図27】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図28】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図29】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図30】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図31】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図32】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図33】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【符号の説明】
【0074】
10 ハイブリッド型偏光子
12 基板
14 偏光−カラーフィルター部
16 保護層
100 表示装置
110 液晶パネル
111、115 基板
112 スイッチング素子
113 絶縁膜
114 ピクセル電極
116 色画素層
117 液晶層
120 偏光−カラーフィルター部材
130 バックライトユニット
132 ランプ
134 反射板
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光子、その製造方法、及びこれを有する表示装置に係り、より詳細には、反射型偏光フィルターとカラーフィルターとが統合されたハイブリッド型偏光子、その製造方法、及びこれを有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置は、液晶の偏光変換特性を利用して画像を表示する。レーザーのような偏光された光を発生する特別な光源を除いては、前記液晶表示装置に採用される光源は偏光されていない光を出射するので、約50%の入射光は液晶パネルの偏光板によって遮断され損失される。
又、カラー液晶パネルの場合、レッド、グリーン、及びブルーを具現するサブピクセルが一つのピクセルを形成して任意のカラーを表現する。それぞれのサブピクセルでは、異なるカラーが異なる波長を有しているため、各カラーの波長の光が他のカラーの波長を遮断してしまい、損失が生じる。
【0003】
一方、反射型偏光板や反射型偏光フィルターの場合には、互いに異なる屈折率を有するフィルムを積層させた構造を採用するか、コレステリック液晶(CLC、Cholesteric Liquid Crystal)を利用した構造を採用する。前記反射型カラーフィルターの場合、該当波長の透過率を改善させた製品が開発されているが、該当帯域以外の波長に対しては、損失を避けることができないという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の技術的課題は、このような従来の問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、偏光特性に優れた偏光子を提供することにある。
本発明の他の目的は、偏光特性に優れた偏光子の製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、偏光特性に優れた偏光子を有する表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記した本発明の目的を実現するために、一実施例によるハイブリッド型偏光子は、ベース部材及び偏光−カラーフィルター部材を含む。前記偏光−カラーフィルター部材は、前記ベース部材の互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する。前記金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なる幅、ピッチ、及び高さを有し、入射される光のうちの一部は透過させ、残りは反射する。この際、前記金属格子をカバーする保護層を更に含むことが好ましい。
【0006】
本発明のハイブリッド型偏光子では、各色ごとの金属格子を有する各偏光カラーフィルタが設けられており、金属格子はカラーフィルタごとに異なるサイズを有している。これにより、本発明のハイブリッド型偏光子では、それぞれの色に対応して、特定の偏光成分のみを透過し、特定の偏光成分以外の偏光成分を反射する。例えば、レッドの金属格子であれば、レッド光の特定の偏光成分のみを透過する。そしてレッド光の特定の偏光成分以外の偏光成分、その他のブルー及びグリーン特定の偏光成分及び特定の偏光成分以外の偏光成分を反射する。このように、各カラーフィルタに対応する色の光のみを通過させ、他の色の光を遮断することで、通過させるべき色の光が他の波長の光から影響を受けて遮断されるのを抑制する。よって、バックライトユニットからの光の利用効率を低下させないようにすることができる。
【0007】
また、前記金属格子をカバーする保護層を更に含むのが好ましい。
また、前記保護層の屈折率は、前記ベース部材の屈折率と同じであるのが好ましい。
また、前記金属格子は、アルミニウムを含むのが好ましい。
また、前記入射される光は、前記ベース部材に垂直であるのが好ましい。
前記偏光−カラーフィルター部材は、レッド金属格子部、グリーン金属格子部、及びブルー金属格子部を含む。前記レッド金属格子部は、前記ベース部材の第1領域に形成され、レッド光の第1偏光成分を透過し、レッド光の第2偏光成分と、グリーン光の第1及び第2偏光成分と、ブルー光の第1及び第2偏光成分を反射する。前記グリーン金属格子部は、前記ベース部材の第2領域に形成され、グリーン光の第1偏光成分を透過し、グリーン光の第2偏光成分と、レッド光の第1及び第2偏光成分と、ブルー光の第1及び第2偏光成分を反射する。前記ブルー金属格子部は、前記ベース部材の第3領域に形成され、ブルー光の第1偏光成分を透過し、ブルー光の第2偏光成分と、レッド光の第1及び第2偏光成分と、グリーン光の第1及び第2偏光成分を反射する。
【0008】
各カラーフィルタに対応する色の光のみを通過させ、他の色の光を遮断することで、通過させるべき色の光が他の波長の光から影響を受けて遮断されるのを抑制する。よって、光の利用効率を低下させないようにすることができる。
ここで、前記第1偏光成分は、前記偏光−カラーフィルター部材に垂直する電場を有し、前記第2偏光成分は、前記偏光−カラーフィルター部に平行する電場を有する。金属格子の0次格子による透過性及び反射性を用いて、透過及び遮断を制御することができる。
【0009】
前記ブルー金属格子部は、前記レッド金属格子部及びグリーン金属格子部より低い高さを有することを一特徴とする。
前記レッド金属格子部は、330nmのピッチと、264nmの幅と、100nmの高さを有することを一特徴とする。前記グリーン金属格子部は、220nmのピッチと、165nmの幅と、100nmの高さを有することを一特徴とする。前記ブルー金属格子部は、200nmのピッチと、150nmの幅と、80nmの高さを有することを一特徴とする。
【0010】
前記透過される光は、前記偏光−カラーフィルター部材と垂直する電場を有し、前記反射される光は、前記偏光−カラーフィルター部材と平行する電場を有するのが好ましい。
前記した本発明の目的を実現するために、一実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法は、第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階、基板上に金属層を蒸着する段階、前記蒸着された金属層上にポリマー層を形成する段階、前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階、及び前記マスターモールドのパターンが転写されたポリマー層をマスクとして前記金属膜をエッチングする段階を含む。
【0011】
また、前記マスターモールドは、前記第1領域に形成され、第1偏光成分の第1光は透過し、第2偏光成分の第1光と、残り光は反射させる第1パターンを含むことを特徴とする。
また、前記第1光は、レッド、グリーン、及びブルー光のうち、いずれか一つであることを特徴とする。
【0012】
また、前記第1偏光成分は、垂直偏光又は水平偏光であることを特徴とする。
また、前記第1乃至第3領域のそれぞれに形成されたパターンのうち、一つの領域に形成されたパターンは、他の領域に形成されたパターンのサイズより小さいことを特徴とする。
また、前記ポリマー層は、ポジティブレジストであることを特徴とする。
【0013】
前記した本発明の目的を実現するために、他の実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法は、第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階、基板上にポリマー層をコーティングする段階、前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階、前記マスターモールドのパターンが転写されたポリマー層に金属層を蒸着する段階、前記蒸着された金属層を化学機械的研磨(CMP)又はウェットエッチングで平坦化して、前記ポリマー層の一部を露出させる段階、及び前記ポリマー層又は金属層上に保護膜をコーティングする段階を含む。
【0014】
前記した本発明の目的を実現するために、更に他の実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法は、第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階、ベースフィルム上にポリマーをコーティングする段階、前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階、転写されたフィルム上に金属層を蒸着する段階、金属が蒸着されたフィルムを基板上に配置させた後、圧力を加えて前記金属層を前記基板に接着する段階、前記ベースフィルムを剥離する段階、及び前記ベースフィルムが除去された表面上に保護膜をコーティングする段階を含む。
【0015】
前記した本発明の目的を実現するために、一実施例による表示装置は、バックライトユニット、液晶パネル、及びハイブリッド型偏光子を含む。前記バックライトユニットは、光を出射する。前記液晶パネルは、前記バックライトユニット上に配置され、2つの基板とその間に介在された液晶層を利用して画像を表示する。前記ハイブリッド型偏光子は、互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する偏光−カラーフィルター部材を含み、前記バックライトユニットと液晶パネルとの間に介在される。前記金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なる幅、ピッチ、及び高さを有して、前記バックライトユニットから出射された光のうちの一部は前記液晶パネルに透過させ、残りは前記バックライトユニットに反射させる。
【0016】
前記バックライトユニットは、前記ハイブリッド型偏光子で反射される前記残り光を前記ハイブリッド型偏光子に反射する反射板を含むことを特徴とする。
反射板を有しているため、ハイブリッド型偏光子により反射された光を再利用し、光の利用効率を高めることができる。
前記ハイブリッド型偏光子は、前記液晶パネルの背面に一体に形成される。
【発明の効果】
【0017】
このようなハイブリッド型偏光子、その製造方法、及びこれを有する表示装置によると、可視光線の波長以下の微細構造を有する金属格子を利用して、反射型偏光フィルターとカラーフィルターの機能を単層膜として具現して、液晶パネルの効率を向上させると共に、原価節減を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例をより詳細に説明する。
<ハイブリッド型偏光子の実施例>
図1は、本発明によるハイブリッド型偏光子を説明する断面図である。ここで、ハイブリッド型偏光子とは、反射型偏光板の機能と反射型カラーフィルターとの機能を兼ね備えた偏光子を言うものとする。
【0019】
図1に示すように、本発明によるハイブリッド型偏光子10は、基板12と、前記基板12の背面に一定幅(w)、一定ピッチ(p)、及び一定高さ(h)を有して形成された偏光−カラーフィルター部14と、前記偏光−カラーフィルター部14を覆う保護層16と、を含む。ピッチ(p)とは、偏光−カラーフィルター部14間の距離である。
前記ハイブリッド型偏光子10は、回折格子(diffraction grating)と類似である。垂直入射光の場合、格子方程式(grating equation)は、下記の式(1)のようである。
[数1]
n×sinθm=m(λ/p)・・・(1)
ここで、nは金属格子の屈折率、θmは、m次(mth order:m=0、±1、±2・・・)の回折角、λは、垂直入射光の波長、pは、金属格子の周期である。
【0020】
仮に、1次(1st order)回折角が90°より大きくなると(即ち、金属格子の周期(p)がp<λ/nを満足すると)、回折効果が無くなり、0次回折光のみが存在する。このような格子を0次(zeroth order)格子と言う。この際、格子は均質で、光学的に異方性を有する薄膜として取り扱うことができる。よって、特定の光を透過させ、特定の光を遮断するなどの制御が行い易い。
【0021】
図2及び図3は、金属の0次格子による透過及び反射特性をそれぞれ説明する概念図である。
図2を参照すると、偏光されていない入射光LIが金属格子14に入射されると、前記金属格子14は、前記入射光LIのうち、格子ベクトルと平行(図2中の縦方向に配置されたワイヤー(金属格子14)と垂直)な電場(E)を有する光のみを透過させて透過光LTとして定義する。図2では、前記透過光LTは、水平偏光成分を有する。前記入射光LIは+z軸方向に進行し、前記透過光LTは+z軸方向に進行する。図面では、入射光が垂直偏光成分と水平偏光成分とで構成されたことを図示したが、これは、説明の便宜のために簡略化させたことは自明である。
【0022】
又、図3を参照すると、偏光されていない入射光LIが金属格子14に入射されると、前記金属格子14は、前記入射光LIのうち、格子ベクトルと垂直(図3中の縦方向に配置されたワイヤー(金属格子14)と平行)な電場(E)を有する光に対しては反射させて、反射光LRとして定義する。前記入射光LIは+z軸方向に進行し、前記反射光LRは−z軸方向に進行する。図3では、前記反射光LRは垂直偏光成分を有する。
【0023】
<表示装置の実施例>
図4は、本発明の実施例によるハイブリッド型偏光子が適用された表示装置を説明する断面図である。図5は、図4に図示された表示装置の動作を説明する概念図である。特に、反射型偏光板の機能と反射型カラーフィルターの機能とが一つの金属格子に具現された表示装置が図示される。
【0024】
図4を参照すると、本発明による表示装置100は、液晶パネル110と、前記液晶パネル110の背面に形成された偏光−カラーフィルター部材120と、前記偏光−カラーフィルター部材120の下に配置されたバックライトユニット130と、を含む。図2では、説明の便宜のために、3つのサブピクセルを図示した。前記サブピクセルは、レッドピクセル、グリーンピクセル、及びブルーピクセルを含む。
【0025】
前記液晶パネル110は、第1基板111、スイッチング素子112、絶縁膜113及びピクセル電極114を含むアレイ基板と、第2基板115、それぞれのサブピクセル領域に形成された色画素層116を含むカラーフィルター基板と、前記アレイ基板とカラーフィルター基板との間に形成された液晶層117と、を含む。
色画素層116は、各色に対応したレッド画素層116R、グリーン画素層116G及びブルー画素層116Bを含む。
【0026】
前記偏光−カラーフィルター部材120は、複数の金属格子部で構成され、前記液晶パネル110の背面に形成される。前記偏光−カラーフィルター部材120は、レッド(R)−金属格子120R、グリーン(G)−金属格子120G、及びブルー(B)−金属格子120Bを含む。前記金属格子部は、RGBサブピクセルのそれぞれに対応して、互いに異なるサイズを有するようにライン形態で形成される。ここで、各金属格子部は、上記式(1)において、0次の金属格子で形成されている。
【0027】
各カラーの金属格子のピッチは、レッド(R)−金属格子120R>グリーン(G)−金属格子120G>ブルー(B)−金属格子120Bの順になるように形成する。また、各カラーの金属格子の幅は、レッド(R)−金属格子120R>グリーン(G)−金属格子120G>ブルー(B)−金属格子120Bの順になるように形成する。また、各カラーの金属格子の高さは、レッド(R)−金属格子120Rとグリーン(G)−金属格子120Gは同一の高さであっても良く、ブルー(B)−金属格子120Bは小さくなるように形成する。
【0028】
具体的に、前記RGBサブピクセルのそれぞれに対応するレッド(R)−金属格子、グリーン(G)−金属格子、及びブルー(B)−金属格子のサイズは、下記表1に示した。なお、各カラーの金属格子は下記表1のサイズに限定されず、表1のサイズの前後で形成されても良い。
【0029】
【表1】
表1を参照すると、レッド−金属格子、グリーン−金属格子、及びブルー金属格子のそれぞれのピッチは、330nm、220nm、及び200nmで、それぞれの幅は、264nm、165nm、及び150nmであって、それぞれのデューティは0.8、0.75、0.75である。又、レッド−金属格子やグリーン−金属格子の高さは100nmと同じであるが、ブルー−金属格子の高さは80nmであることが確認できる。
【0030】
なお、表1は一例であり、ピッチ、幅、高さの組み合わせにより反射・透過される光の波長(色)を変更できれば、表1の数値に限定されない。
前記バックライトユニット130は、前記偏光−カラーフィルター部材120の背面に配置され、光を提供する。前記バックライトユニット130は、ランプ132及び反射板134を含み、例えば色画素毎に設けられる。
【0031】
そうすると、図5を参照して、下部に配置されたバックライトユニットから光が提供される場合について、偏光−カラーフィルターの動作を説明する。なお、下記の第1偏光成分(p1)は、電場(E)が格子ベクトルと平行な場合で(金属格子の伸長方向と垂直)、第2偏光(p2)は、電場(E)が格子ベクトルに垂直な場合(金属格子の伸長方向と平行)である。また、例えばレッド光の場合、Rを用いてレッド光の第1偏光成分をRP1と表し、レッド光の第2偏光成分をRP2と表す。その他の光も同様に表す。
【0032】
まず、アレイ基板の第1基板112の第1領域に形成されたレッド−金属格子120Rは、バックライトユニット130から偏光されていない光が入射されると、レッド光の第1偏光成分RP1を透過し、レッド光の第2偏光成分RP2と、グリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2と、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2を反射する。
【0033】
前記透過されたレッド光の第1偏光成分RP1は、前記第1基板111及び液晶層117を経由して、カラーフィルター基板のレッドフィルター116Rを通じて画像表示のために出射される。
前記反射されたレッド光の第2偏光成分RP2と、グリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2と、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2は、光の再活用のために、バックライトユニットに提供される。前記バックライトユニット130は、反射板134を通じて前記反射された光やランプから発散された光を前記レッド−金属格子120Rに反射し、再び入射させる。ここで、レッド光の第2偏光成分RP2の一部は、反射板134により反射されてレッド光の第1偏光成分RP1に変更される。そして、変更されたレッド光の第1偏光成分RP1は、レッド−金属格子120Rを透過する。また、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2及びグリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2の一部は、反射板134により反射されて、隣接するブルー−金属格子120B及びグリーン−金属格子120Gに入射される。これにより光の利用効率を高めることができる。
【0034】
一方、アレイ基板の第1基板111の第2領域に形成されたグリーン−金属格子120Gは、バックライトユニット130から偏光されていない光が入射されと、グリーン光の第1偏光成分GP1を透過し、グリーン光の第2偏光成分GP2と、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2と、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2を反射する。
【0035】
前記透過されたグリーン光の第1偏光成分GP1は、前記第1基板111及び液晶層117を経由してカラーフィルター基板のグリーンフィルター116Gを通じて画像表示のために出射される。
前記反射されたグリーン光の第2偏光成分GP2と、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2と、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2は、光の再活用のために、バックライトユニットに提供される。前記バックライトユニット130は、反射板134を通じて前記反射された光やランプから発散された光を前記グリーン−金属格子120Gに反射し、再び入射させる。ここで、グリーン光の第2偏光成分GP2の一部は、反射板134により反射されてグリーン光の第1偏光成分GP1に変更される。そして、変更されたグリーン光の第1偏光成分GP1は、グリーン−金属格子120Gを透過する。また、ブルー光の第1及び第2偏光成分BP1、BP2及びレッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2の一部は、反射板134により反射されて、隣接するブルー−金属格子120B及びレッド−金属格子120Rに入射される。これにより光の利用効率を高めることができる。
【0036】
一方、アレイ基板の第1基板111の第3領域に形成されたブルー−金属格子120Bは、バックライトユニット130から偏光されていない光が入射されることにより、ブルー光の第1偏光成分BP1を透過し、ブルー光の第2偏光成分BP2と、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2と、グリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2を反射する。
【0037】
前記透過されたブルー光の第1偏光成分BP1は、前記第1基板111及び液晶層117を経由して、カラーフィルター基板のブルーフィルター116Bを通じて画像表示のために出射される。
前記反射されたブルー光の第2偏光成分BP2と、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2と、グリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2は、光の再活用のために、バックライトユニット130に提供される。前記バックライトユニット130は、具備される反射板134を通じて前記反射された光やランプから発散された光を前記ブルー−金属格子120Bに反射する。
【0038】
ここで、ブルー光の第2偏光成分BP2の一部は、反射板134により反射されてブルー光の第1偏光成分BP1に変更される。そして、変更されたブルー光の第1偏光成分BP1は、ブルー金属格子120Bを透過する。また、レッド光の第1及び第2偏光成分RP1、RP2及びグリーン光の第1及び第2偏光成分GP1、GP2の一部は、反射板134により反射されて、隣接するレッド金属格子120R及びグリーン−金属格子120Gに入射される。これにより光の利用効率を高めることができる。
【0039】
次に、本発明によるハイブリッド型偏光子による入射光に対する透過率と反射率特性を説明する。
本実施例では、前記入射光に対する透過率と反射率を計算するために、RCWA(Rigorous Coupled−Wave Analysis)を使用し、その計算結果の一例を図6及び図7に示した。この時に利用されたそれぞれのRGBサブピクセルに該当する金属格子のパラメータは、前記した表1で示したものを利用した。入射光は、垂直に空気中で基板に入射し、金属格子の材質はアルミニウムで具現した。保護層の屈折率と液晶パネルの屈折率を1.5に設定した。
【0040】
第1偏光成分(p1)は、電場(E)が格子ベクトルと平行な場合で(金属格子の伸長方向と垂直)、第2偏光(p2)は、電場(E)が格子ベクトルに垂直な場合(金属格子の伸長方向と平行)である。第2偏光成分(p2)の場合、殆ど全ての入射光が反射され、波長による偏光消滅比が図6に示している。
図6は、本発明による金属格子のそれぞれの透過率特性を説明するグラフである。ここで、実線(大文字)は、本発明によって設計された各金属格子の透過率特性を示し、点線(小文字)は、一般的なカラーフィルターの透過率特性を示す。
【0041】
図6を参照すると、一般的なカラーフィルターは、450nmの波長帯域に存在するブルー光(b)を約70%の透過率で透過させ、520nmの波長帯域に存在するグリーン光(g)を約80%の透過率で透過させ、650nmの波長帯域に存在するレッド光(r)を約90%の透過率で透過させる。前記一般的なカラーフィルターは吸収型カラーフィルターである反面、本発明による金属格子によって具現されるカラーフィルターは、反射型カラーフィルターである。
【0042】
反面、本発明によって設計されたハイブリッド型偏光子は、450nmの波長帯域に存在するブルー光(B)を約90%の透過率で透過させ、520nmの波長帯域に存在するグリーン光(G)を約90%の透過率で透過させ、650nmの波長帯域に存在するレッド光(R)を約85%の透過率で透過させる。
このように、本発明によるハイブリッド型偏光子は、一般的なカラーフィルターに対してブルー光の透過率を約20%程度、そしてグリーン光の透過率を約10%程度上昇させることを確認した。
【0043】
図7は、本発明による金属格子のそれぞれの第2偏光成分に対する偏光消滅比特性を説明するグラフである。なお、偏光消滅比とは、入射された光のうち、透過した光と、偏光により消滅してしまう光との比である。
図7を参照すると、レッド光(R)、グリーン光(G)、及びブルー光(B)の偏光消滅比(polarization extinction ratio)は、400nmの波長帯域でそれぞれ210、1000、及び450で、450nmの波長帯域でそれぞれ500、1800、及び700で、550nmの波長帯域でそれぞれ2200、4000、及び1500で、650nmの波長帯域でそれぞれ4500、6500、及び2000で、700nmの波長帯域でそれぞれ5500、8000、及び2600である。このように波長帯域が増加するにつれて、特定光の偏光消滅比も増加することが確認できる。
【0044】
このように、400nm乃至700nmの波長帯域を有する可視光領域で、偏光消滅比が最小であっても数百にまで至るので、特定波長帯域に対して光の透過を遮断する効果が優れており、液晶パネルに応用が可能である。つまり、本発明のハイブリッド型偏光子は、一般的な線格子偏光板(wire grid polarizer)及び特定波長の第1偏光成分を透過する、選択的透過性を有するカラーフィルタとして機能させている。
【0045】
このように、入射光の波長より非常に小さい開口部(金属格子間の間隔)を通じて透過する光が異常に増大される現象は、金属表面で励起された表面プラスモン(surface plasmon)と前記入射光の共振とに起因する。
第1偏光成分(p1)の場合、それぞれの金属格子は帯域通過フィルターの役割を果たす。従って、各波長帯域に対しては透過率が高く、他の波長帯域に対しては透過率が低いことが好ましい。
【0046】
一方、本発明によるハイブリッド型偏光子によると、図6に図示されたように、所望する波長帯域外に別に20%乃至30%程度の透過光が存在するので、光の損失として作用する。しかし、一般的な吸収型カラーフィルターとは異なり、透過されない残り70%乃至80%の光は、反射光として作用する。つまり、金属格子120を透過せず反射した光は、反射板134に反射されて再度金属格子120に入射される。このように、金属格子120で反射された反射光は再生されるので、光の利用効率の向上に寄与することができる。
【0047】
以上で説明したように、液晶表示装置に採用される偏光板は、設計変数によってその性能が決定される。前記設計変数は、金属格子の周期(p)、金属格子の高さ(h)、金属格子の幅(w)、保護層の屈折率(n)、及び金属格子の形状等である。
第2偏光成分(p2)の消滅比と第1偏光成分(p1)の透過率、そして各カラーの選択度等を極大化するためには、前記設計変数を最適化しなければならないが、実際の応用では設計段階よりも工程上の制約が大きいので、性能と費用を考慮して適切な設計が必要である。
【0048】
前記した表1に示すように、R−金属格子とG−金属格子との高さは同一であるので、これらの間には段差が存在しないが、R−金属格子とB−金属格子との間には段差が20nm程度存在する。従って、ハイブリッド型偏光子をモールドするマスターモールドを製作する時には、通常的の線格子偏光板をモールドするマスターモールドの製作工程よりも一回のエッチング工程が追加に必要である。しかし、マスターモールドが製作された後には同じ工程なので、マスターモールドを金型として複数のハイブリッド型偏光子を作成すれば費用側面では大きな差異がない。
【0049】
又、吸収型偏光板と異なり、反射型偏光板をパネルに直接付着して使用する場合、周辺の光量によってコントラスト比が低下してしまうおそれがある。これは、反射型偏光板の本質的な限界なので、コントラスト比の低下問題を緩和するためには、液晶パネルの下板にのみ反射型偏光板を使用することが好ましい。
<ハイブリッド型偏光子の製造方法の実施例1>
図8乃至図12は、本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【0050】
図8を参照すると、ベース210の第1乃至第3領域のそれぞれに、互いに異なるサイズを有して陥没するように形成された複数のグルーブ223を有するマスターモールドを提供する。
前記マスターモールドに具備されるグルーブ223のうちの一つのグループは、前記第1領域に陥没するように形成され、第1偏光成分のレッド光は透過し、第2偏光成分のレッド光と、その他の光(第1及び第2偏光成分のブルー光、第1及び第2偏光成分のグリーン光)は反射させるのに適切なサイズを有する。前記マスターモールドに具備されるグルーブ223のうち、他の一つのグルーブは前記第2領域に陥没するように形成され、第1偏光成分のグリーン光は透過し、第2偏光成分のグリーン光と、その他の光(第1及び第2偏光成分のブルー光、第1及び第2偏光成分のレッド光)は反射させるのに適合なサイズを有する。前記マスターモールドに具備されるグルーブ223のうち、更に他の一つのグループは前記第3領域に陥没するように形成され、第1偏光成分のブルー光は透過し、第2偏光成分のブルー光と、その他の光(第1及び第2偏光成分のレッド光、第1及び第2偏光成分のグリーン光)は反射させるのに適合なサイズを有する。
【0051】
図9を参照すると、アレイ基板310上に金属層320を蒸着する。前記アレイ基板310は、薄膜トランジスタTFTとピクセル電極とが含まれた基板を称する。しかし、工程上の歩留まりを勘案すると、前記アレイ基板の最下部に具備されるベース基板、又は前記薄膜トランジスタが形成されたベース基板又は前記薄膜トランジスタとピクセル電極が具備されたベース基板でも良い。
【0052】
図10を参照すると、図9によって形成された金属層320上にUV硬化性ポリマー層330をコーティングする。
図11を参照すると、図10によって形成されたUV硬化性ポリマー層330上に図8で提供されたマスターモールドを配置して、マスターモールドのパターンを転写させる。図11では、インプリント方式を利用して、前記マスターモールドのパターンを転写させる。前記マスターモールドの互いに異なる領域には、互いに異なる深さのグルーブが存在するので、前記UV硬化性ポリマー層330には互いに異なる領域に互いに異なる高さの突出部が形成される。
【0053】
その後、互いに異なる高さに形成されたUV硬化性ポリマー層330上にUVを照射する。前記UV硬化性ポリマー層330は一種のエッチングマスクとして動作する。
図12を参照すると、図11によって転写されたマスターモールドパターンを利用して、金属膜320をエッチング除去する。即ち、UV硬化性ポリマー層330の隣接する突出部間に配置された金属膜320は、エッチングされ下部のアレイ基板310を露出する。UV硬化性ポリマー層330の高い突出部に対応される金属膜320はエッチングされず、第1金属格子322’を形成する。UV硬化性ポリマー層330の低い突出部に対応される金属膜320は部分エッチングされ、前記第1金属格子322’より低い高さを有する第2金属格子322”を形成する。本実施例では、UV硬化性ポリマー層330の突出部と前記金属膜320とが共にエッチングされたが、隣接する突出部間の金属膜320を1次エッチングし、低い突出分をアッシングで除去した後に2次エッチングを行って、金属膜320をパターニングすることもできる。ここで、前記UV硬化性ポリマー層330は、光を受けた部分が残留するので、ポジティブレジストである。
【0054】
<マスターモールドの製造方法の実施例1>
図13乃至図21は、図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
まず、図13に示すように、シリコン基板210上に二酸化珪素(SiO2)層220、第1金属層230を順次に蒸着させる。
【0055】
その後、図14に示すように、前記第1金属層230上にフォトレジストマスク(図示せず)を積層させた後、レーザー干渉又は電子ビームを露光する。これに前記レーザー干渉又は電子ビームによって露光されたフォトレジストマスクを除去して、一定周期のパターンを有する第1フォトレジストマスク240を形成する。この際、パターンのピッチや幅は前記した表1で説明された金属格子のピッチや幅であることが好ましい。
【0056】
その後、図15に示すように、前記第1フォトレジストマスク240を利用して下部の第1金属層230をエッチングする。前記エッチングされない第1金属層230は、パターン化された第1金属層232を定義する。
その後、図16に示すように、前記エッチングされた第1金属層230によって露出される二酸化珪素層220も連続してエッチングする。前記エッチングされない二酸化珪素層は、パターン化された二酸化珪素層222を定義する。
【0057】
図17に示すように、クロムエッチャントを利用して、前記パターン化された第1金属層232を除去して、均一な高さに形成された予備マスターモールドを完成する。
図18に示すように、図17による結果物上に第2金属層250を均一な高さを有するように形成する。前記第2金属層250は、パターン化された第1金属層220を覆いながら、前記パターン化された第1金属層220によって形成された空間に充填される。
【0058】
図19に示すように、図18による結果物上に、フォトレジストマスク(図示せず)を積層した後、レーザー干渉又は電子ビームを露光する。前記レーザー干渉又は電子ビームによって露光されたフォトレジストマスクを除去して、一定周期のパターンを有する第2フォトレジストマスク260を形成する。この際、前記第2フォトレジストマスク260に形成されたパターンのピッチや幅は、前記した表1で説明された相対的に高い高さの金属格子のピッチや幅であることが好ましい。
【0059】
図20に示すように、前記第2フォトレジストマスク260を利用して下部の第2金属層250をエッチングする。前記エッチングされない第2金属層は、パターン化された第2金属層252を定義する。
図21に示すように、パターン化された第2フォトレジストマスク260を除去して、互いに異なる高さに形成された突出部を有するマスターモールドを完成する。前記マスターモールドには、汚染を最小化するために、表面処理剤を利用するクリーニング処理工程が更に行われることもできる。
【0060】
<ハイブリッド型偏光子の製造方法の実施例2>
図22乃至図26は、本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
まず、図22に示すように、ベース210の第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部224を有するマスターモールドを提供する。前記マスターモールドは、前記突出部を除いて、前記図8及び図21で説明されたので、その詳細な説明は省略する。
【0061】
図23に示すように、アレイ基板410上にUV硬化性ポリマー層420をコーティングする。前記アレイ基板410は、薄膜トランジスタTFTとピクセル電極とが含まれた基板を称する。しかし、工程上に歩留まりを換算すると、前記アレイ基板の最下部に具備されるベース基板、又は前記薄膜トランジスタが形成されたベース基板又は前記薄膜トランジスタとピクセル電極が具備されたベース基板でも良い。
【0062】
図24に示すように、図23によって形成されたUV硬化性ポリマー層420上に図22で提供されたマスターモールドを配置して、マスターモールドのパターンを転写させる。図24では、インプリント方式を利用して、前記マスターモールドのパターンを転写させる。前記マスターモールドの互いに異なる領域には、互いに異なる高さの突出部が存在するので、前記UV硬化性ポリマー層420には互いに異なる領域に互いに異なる深さの溝が形成される。その後、互いに異なる深さに形成されたUV硬化性ポリマー層420上にUVを照射して硬化させる。
【0063】
図25に示すように、図24によって形成された互いに異なる深さのUV硬化性ポリマー層420に金属層を蒸着し、化学機械的研磨(CMP)又はウエットエッチングで平坦化させてパターン化された金属層430を形成する。前記パターン化された金属層430は、前記UV硬化性ポリマー層420が形成されない領域Aと相対的に浅い深さに形成された溝Bには充填され、相対的に高いUV硬化性ポリマー層420の領域Cには形成されない。
【0064】
図26に示すように、図25によって形成された結果物上に一定厚みの保護膜440をコーティングする。
<ハイブリッド型偏光子の製造方法の実施例3>
図27乃至図33は、本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【0065】
図27に示すように、ベース210の第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部224を有するマスターモールドを提供する。前記マスターモールドは、前記突出部を除いて、前記図8、図21、及び図22で説明したので、その詳細な説明は省略する。
図28に示すように、ベースフィルム510上にUV硬化性ポリマー層520を厚くコーティングする。
【0066】
図29に示すように、図28によって形成されたUV硬化性ポリマー層520上に図27で提供されたマスターモールドを配置して、マスターモールドのパターンを転写させる。図29では、インプリント方式を利用して、前記マスターモールドのパターンを転写させる。前記マスターモールドの互いに異なる領域には、互いに異なる高さの突出部が存在するので、前記UV硬化性ポリマー層520には互いに異なる領域に互いに異なる深さの溝が形成される。その後、互いに異なる深さに形成されたUV硬化性ポリマー層520上にUVを照射して硬化させる。
【0067】
図30に示すように、図29によって形成された互いに異なる深さのUV硬化性ポリマー層520に金属層530を蒸着する。
図31に示すように、図30による結果物をアレイ基板上に配置させ、その上に圧力を印加してベースフィルム510に形成された前記金属層530を前記アレイ基板540に接着する。前記アレイ基板540は、薄膜トランジスタTFTとピクセル電極とが含まれた基板を称する。しかし、工程上の歩留まりを勘案すると、前記アレイ基板の最下部に具備されるベース基板、又は前記薄膜トランジスタが形成されたベース基板又は前記薄膜トランジスタとピクセル電極が具備されたベース基板でも良い。
【0068】
図32に示すように、図31による結果物からベースフィルム510を剥離する。
図33に示すように、図32による結果物上に一定厚みの保護膜550をコーティングして、ハイブリッド型偏光子が形成されたアレイ基板を完成する。
以上で説明したように、本発明によると、金属格子のサイズ又は構造の変更を通じて偏光とカラーに対する透過率及び反射率、偏光消滅比及び各カラーフィルターの帯域幅を調節することにより、バックライトユニットからの光の利用効率を極大化することができる。具体的に、本発明のハイブリッド型偏光子では、各色ごとの金属格子を有する各偏光カラーフィルタが設けられており、金属格子はカラーフィルタごとに異なるサイズを有している。これにより、本発明のハイブリッド型偏光子では、それぞれの色に対応して、特定の偏光成分のみを透過し、特定の偏光成分以外の偏光成分を反射する。例えば、レッドの金属格子であれば、レッド光の特定の偏光成分のみを透過する。そしてレッド光の特定の偏光成分以外の偏光成分、その他のブルー及びグリーン特定の偏光成分及び特定の偏光成分以外の偏光成分を反射する。このように、各カラーフィルタに対応する色の光のみを通過させ、他の色の光を遮断することで、通過させるべき色の光が他の波長の光から影響を受けて遮断されるのを抑制する。よって、バックライトユニットからの光の利用効率を低下させないようにすることができる。
【0069】
又、前記したバックライトユニットからの光の利用効率を極大化することによって、前記金属格子が採用される表示装置の電力消費を最小化することができる。
又、本発明によるハイブリッド型偏光子は、ラジオ波長帯域又はマイクロ波長帯域分野で検証されたように、材質の屈折率、異方性又は偏光変換特性を利用する一般的な偏光子と比較して、入射角、透過/反射率、偏光消滅比、そして広帯域である等の側面で優れる。
【0070】
又、本発明によるハイブリッド型偏光子は、数百個の積層構造を有するDBEF(Dual Brightness Enhancement Film)と比較して構造が簡単なので、工程が単純で、性能を犠牲にすることなく、安い費用で具現することができる。
又、本発明によるハイブリッド型偏光子は、一つの金属格子に反射型偏光板の機能と反射型カラーフィルターの機能を具現することで、偏光機能と共にカラーの再使用が可能である。
【0071】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、液晶表示装置などに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明によるハイブリッド型偏光子を説明する断面図である。
【図2】金属の0次格子による透過及び反射特性をそれぞれ説明する概念図である。
【図3】金属の0次格子による透過及び反射特性をそれぞれ説明する概念図である。
【図4】本発明の実施例によるハイブリッド型偏光子が適用された表示装置を説明する断面図である。
【図5】図4に図示された表示装置の動作を説明する概念図である。
【図6】本発明による金属格子のそれぞれの透過率特性を説明するグラフである。
【図7】本発明による金属格子のそれぞれの第2偏光に対する偏光消滅比特性を説明するグラフである。
【図8】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図9】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図10】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図11】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図12】本発明の第1実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図13】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図14】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図15】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図16】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図17】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図18】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図19】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図20】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図21】図8に図示されたマスターモールドの製造方法を説明する工程図である。
【図22】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図23】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図24】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図25】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図26】本発明の第2実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図27】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図28】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図29】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図30】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図31】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図32】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【図33】本発明の第3実施例によるハイブリッド型偏光子の製造方法を説明する工程図である。
【符号の説明】
【0074】
10 ハイブリッド型偏光子
12 基板
14 偏光−カラーフィルター部
16 保護層
100 表示装置
110 液晶パネル
111、115 基板
112 スイッチング素子
113 絶縁膜
114 ピクセル電極
116 色画素層
117 液晶層
120 偏光−カラーフィルター部材
130 バックライトユニット
132 ランプ
134 反射板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材と、
前記ベース部材の互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する偏光−カラーフィルター部材と、を含み、
前記金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なるサイズを有し、入射される光のうちの一部は透過させ、残りは反射することを特徴とするハイブリッド型偏光子。
【請求項2】
前記金属格子をカバーする保護層を更に含むことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項3】
前記保護層の屈折率は、前記ベース部材の屈折率と同じであることを特徴とする請求項2記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項4】
前記金属格子は、アルミニウムを含むことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項5】
前記入射される光は、前記ベース部材に垂直であることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項6】
前記偏光−カラーフィルター部材は、
前記ベース部材の第1領域に形成され、レッド光の第1偏光成分を透過し、レッド光の第2偏光成分と、グリーン光の第1及び第2偏光成分と、ブルー光の第1及び第2偏光成分を反射するレッド金属格子部と、
前記ベース部材の第2領域に形成され、グリーン光の第1偏光成分を透過し、グリーン光の第2偏光成分と、レッド光の第1及び第2偏光成分と、ブルー光の第1及び第2偏光成分を反射するグリーン金属格子部と、
前記ベース部材の第3領域に形成され、ブルー光の第1偏光成分を透過し、ブルー光の第2偏光成分と、レッド光の第1及び第2偏光成分と、グリーン光の第1及び第2偏光成分を反射するブルー金属格子部と、を含むことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項7】
前記第1偏光成分は、前記偏光−カラーフィルター部材に垂直する電場を有し、前記第2偏光成分は、前記偏光−カラーフィルター部に平行する電場を有することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項8】
前記ブルー金属格子部は、前記レッド金属格子部及びグリーン金属格子部より低い高さを有することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項9】
前記レッド金属格子部は、実質的に330nmのピッチと、実質的に264nmの幅と、実質的に100nmの高さを有することを特徴とする請求項7記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項10】
前記グリーン金属格子部は、実質的に220nmのピッチと、実質的に165nmの幅と、実質的に100nmの高さを有することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項11】
前記ブルー金属格子部は、実質的に200nmのピッチと、実質的に150nmの幅と、実質的に80nmの高さを有することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項12】
前記透過される光は、前記偏光−カラーフィルター部材と垂直する電場を有し、前記反射される光は、前記偏光−カラーフィルター部材と平行する電場を有することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項13】
第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有する複数のパターンを有するマスターモールドを提供する段階と、
基板上に金属層を蒸着する段階と、
前記蒸着された金属層上にポリマー層を形成する段階と、
前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階と、
前記マスターモールドのパターンが転写されたポリマー層をマスクとして前記金属膜をエッチングする段階と、を含むことを特徴とするハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項14】
前記マスターモールドは、
前記第1領域に形成され、第1偏光成分の第1光は透過し、第2偏光成分の第1光と、残り光は反射させる第1パターンを含むことを特徴とする請求項13記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項15】
前記第1光は、レッド、グリーン、及びブルー光のうち、いずれか一つであることを特徴とする請求項14記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項16】
前記第1偏光成分は、垂直偏光又は水平偏光であることを特徴とする請求項14記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項17】
前記第1乃至第3領域のそれぞれに形成されたパターンのうち、一つの領域に形成されたパターンは、他の領域に形成されたパターンのサイズより小さいことを特徴とする請求項13記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項18】
前記ポリマー層は、ポジティブレジストであることを特徴とする請求項13記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項19】
第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階と、
基板上にポリマー層を形成する段階と、
前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階と、
前記マスターモールドのパターンが転写されたポリマー層に金属層を蒸着する段階と、
前記蒸着された金属層を化学機械的研磨(CMP)又はウェットエッチングで平坦化して、前記ポリマー層の一部を露出させる段階と、
前記ポリマー層又は金属層上に保護膜をコーティングする段階と、を含むことを特徴とするハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項20】
第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階と、
ベースフィルム上にポリマーをコーティングする段階と、
前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階と、
転写されたフィルム上に金属層を蒸着する段階と、
金属が蒸着されたフィルムを基板上に配置させた後、圧力を加えて前記金属層を前記基板に接着する段階と、
前記ベースフィルムを剥離する段階と、
前記ベースフィルムが除去された表面上に保護膜をコーティングする段階と、を含むことを特徴とするハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項21】
光を出射するバックライトユニットと、
前記バックライトユニット上に配置され、2つの基板とその間に介在された液晶層を利用して画像を表示する液晶パネルと、
ベース部材及び前記ベース部材上の互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する偏光−カラーフィルター部材を含み、前記バックライトユニットと液晶パネルとの間に介在されたハイブリッド型偏光子と、を含み、
前記金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なるサイズを有して、前記バックライトユニットから出射された光のうちの一部は液晶パネルに透過させ、残りは前記バックライトユニットに反射させることを特徴とする表示装置。
【請求項22】
前記バックライトユニットは、前記ハイブリッド型偏光子で反射される前記残り光を前記ハイブリッド型偏光子に反射する反射板を含むことを特徴とする請求項21記載の表示装置。
【請求項23】
前記ハイブリッド型偏光子は、前記液晶パネルの背面に一体に形成されることを特徴とする請求項21記載の表示装置。
【請求項1】
ベース部材と、
前記ベース部材の互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する偏光−カラーフィルター部材と、を含み、
前記金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なるサイズを有し、入射される光のうちの一部は透過させ、残りは反射することを特徴とするハイブリッド型偏光子。
【請求項2】
前記金属格子をカバーする保護層を更に含むことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項3】
前記保護層の屈折率は、前記ベース部材の屈折率と同じであることを特徴とする請求項2記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項4】
前記金属格子は、アルミニウムを含むことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項5】
前記入射される光は、前記ベース部材に垂直であることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項6】
前記偏光−カラーフィルター部材は、
前記ベース部材の第1領域に形成され、レッド光の第1偏光成分を透過し、レッド光の第2偏光成分と、グリーン光の第1及び第2偏光成分と、ブルー光の第1及び第2偏光成分を反射するレッド金属格子部と、
前記ベース部材の第2領域に形成され、グリーン光の第1偏光成分を透過し、グリーン光の第2偏光成分と、レッド光の第1及び第2偏光成分と、ブルー光の第1及び第2偏光成分を反射するグリーン金属格子部と、
前記ベース部材の第3領域に形成され、ブルー光の第1偏光成分を透過し、ブルー光の第2偏光成分と、レッド光の第1及び第2偏光成分と、グリーン光の第1及び第2偏光成分を反射するブルー金属格子部と、を含むことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項7】
前記第1偏光成分は、前記偏光−カラーフィルター部材に垂直する電場を有し、前記第2偏光成分は、前記偏光−カラーフィルター部に平行する電場を有することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項8】
前記ブルー金属格子部は、前記レッド金属格子部及びグリーン金属格子部より低い高さを有することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項9】
前記レッド金属格子部は、実質的に330nmのピッチと、実質的に264nmの幅と、実質的に100nmの高さを有することを特徴とする請求項7記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項10】
前記グリーン金属格子部は、実質的に220nmのピッチと、実質的に165nmの幅と、実質的に100nmの高さを有することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項11】
前記ブルー金属格子部は、実質的に200nmのピッチと、実質的に150nmの幅と、実質的に80nmの高さを有することを特徴とする請求項6記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項12】
前記透過される光は、前記偏光−カラーフィルター部材と垂直する電場を有し、前記反射される光は、前記偏光−カラーフィルター部材と平行する電場を有することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド型偏光子。
【請求項13】
第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有する複数のパターンを有するマスターモールドを提供する段階と、
基板上に金属層を蒸着する段階と、
前記蒸着された金属層上にポリマー層を形成する段階と、
前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階と、
前記マスターモールドのパターンが転写されたポリマー層をマスクとして前記金属膜をエッチングする段階と、を含むことを特徴とするハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項14】
前記マスターモールドは、
前記第1領域に形成され、第1偏光成分の第1光は透過し、第2偏光成分の第1光と、残り光は反射させる第1パターンを含むことを特徴とする請求項13記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項15】
前記第1光は、レッド、グリーン、及びブルー光のうち、いずれか一つであることを特徴とする請求項14記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項16】
前記第1偏光成分は、垂直偏光又は水平偏光であることを特徴とする請求項14記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項17】
前記第1乃至第3領域のそれぞれに形成されたパターンのうち、一つの領域に形成されたパターンは、他の領域に形成されたパターンのサイズより小さいことを特徴とする請求項13記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項18】
前記ポリマー層は、ポジティブレジストであることを特徴とする請求項13記載のハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項19】
第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階と、
基板上にポリマー層を形成する段階と、
前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階と、
前記マスターモールドのパターンが転写されたポリマー層に金属層を蒸着する段階と、
前記蒸着された金属層を化学機械的研磨(CMP)又はウェットエッチングで平坦化して、前記ポリマー層の一部を露出させる段階と、
前記ポリマー層又は金属層上に保護膜をコーティングする段階と、を含むことを特徴とするハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項20】
第1乃至第3領域のそれぞれに互いに異なるサイズを有して突出されるように形成された複数の突出部を有するマスターモールドを提供する段階と、
ベースフィルム上にポリマーをコーティングする段階と、
前記ポリマー層に前記マスターモールドのパターンを転写する段階と、
転写されたフィルム上に金属層を蒸着する段階と、
金属が蒸着されたフィルムを基板上に配置させた後、圧力を加えて前記金属層を前記基板に接着する段階と、
前記ベースフィルムを剥離する段階と、
前記ベースフィルムが除去された表面上に保護膜をコーティングする段階と、を含むことを特徴とするハイブリッド型偏光子の製造方法。
【請求項21】
光を出射するバックライトユニットと、
前記バックライトユニット上に配置され、2つの基板とその間に介在された液晶層を利用して画像を表示する液晶パネルと、
ベース部材及び前記ベース部材上の互いに異なる領域のそれぞれに形成された複数の金属格子を有する偏光−カラーフィルター部材を含み、前記バックライトユニットと液晶パネルとの間に介在されたハイブリッド型偏光子と、を含み、
前記金属格子のそれぞれは、領域別に互いに異なるサイズを有して、前記バックライトユニットから出射された光のうちの一部は液晶パネルに透過させ、残りは前記バックライトユニットに反射させることを特徴とする表示装置。
【請求項22】
前記バックライトユニットは、前記ハイブリッド型偏光子で反射される前記残り光を前記ハイブリッド型偏光子に反射する反射板を含むことを特徴とする請求項21記載の表示装置。
【請求項23】
前記ハイブリッド型偏光子は、前記液晶パネルの背面に一体に形成されることを特徴とする請求項21記載の表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2007−25692(P2007−25692A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−195851(P2006−195851)
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
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