説明

側溝用ブロック

【課題】道路表面に露出する面積が小さくすることができるにもかかわらず、内部水路の幅を十分に設けることができ、かつ、道路側の段差形成を抑えることができる側溝用ブロックを提供すること。
【解決手段】両側壁を垂直の壁面で形成した従来の可変型の側溝用ブロックに対して、垂直に形成された垂直側壁部11に対して他方の側壁及び上壁を曲面状12に形成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地表に露出されるブロック面に対して、地中内に設けられる側溝の内部水路を広く形成して、多量の雨水を流水させることができる側溝用ブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、雨水の排水用通路を形成する側溝用ブロックとして、U字型側溝用ブロック、可変型側溝用ブロック等の様々な形態の側溝ブロックが開発されている。しかし、いずれの側溝用ブロックも内部水路の幅と同程度のブロック幅が必要となり、そのブロック幅と同様の幅の上壁面が形成される。つまり、道路表面に側溝用ブロックのブロック幅と同等幅のブロック上壁面が露出することになる。したがって、内部水路の幅を広く設けようとすると、上面に露出するブロックの幅も大きくなってしまうのである。しかし、道路表面に露出するブロック面が大きくなると、道路側若しくは歩道側に大きく側溝用ブロックが張り出すことになり、道路上を歩いたり、二輪車又は四輪車が走行するときに騒音の原因になったり、ときには、側溝用ブロックと舗装路との間にできる段差等によってスリップ事故などの原因ともなる。
【0003】
そこで、本発明者は、図26に示したように、上壁の一部を一段低く設け、道路表面に露出する面積を減少させた側溝用ブロックを考え出した。しかし、この側溝用ブロックにおいては、側溝用ブロックの上面の一部低く設けられた部分のアスファルトとその外側のアスファルトとの境界に車両が走行すると、図26に示すように、次第に段差が形成されるという問題が発生した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は以上のような問題点を鑑みてなされたものであり、道路表面に露出する面積に対して、内部水路の幅を十分に広く設けることができ、かつ、道路側の段差形成を抑えることができる側溝用ブロックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上のような課題を解決するために、垂直平板状に形成された垂直側壁部11と、該垂直側壁部11から曲面状に延設されて上側壁部をなす曲側壁部12とを備え、
内部水路20の内幅が、上方から下方に向かって次第に幅広に形成されていることを特徴とする側溝用ブロック100、とするものである。
【0006】
次に、請求項2に記載された発明が採った手段は、曲側壁部12が、円柱曲面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【0007】
また、請求項3に記載された発明が採った手段は、曲側壁部12が、垂直側壁部11から一定距離水平方向に形成され、その外側から曲面状に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【0008】
さらに、請求項4に記載された発明が採った手段は、垂直側壁部11及び曲側壁部12の先端下端部11a、12aが垂直下方に延出されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【0009】
また、請求項5に記載された発明が採った手段は、曲側壁部12の先端下端部12aから水平に延びた水平延出部13を備えていることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【0010】
また、請求項6に記載された発明が採った手段は、垂直側壁部11及び曲側壁部12のそれぞれの先端下端部11a、12aをつなぐ底面14が設けられていることを特徴とする請求項1から5いずれかに記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【0011】
また、請求項7に記載された発明が採った手段は、グレーチングやマンホール等の排水用溝蓋30が設置可能な載置領域が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【0012】
また、請求項8に記載された発明が採った手段は、雨水を内部水路20内に導水するための導水部材40が取り付けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【0013】
また、請求項9に記載された発明が採った手段は、ガードレール用の支柱を取り付ける取付部50が設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【0014】
また、請求項10に記載された発明が採った手段は、曲側壁部12の一部にコンクリート打設用の開口孔60が設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の側溝用ブロック100、とするものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の側溝用ブロックによれば、道路表面の露出面積に対して、内部水路を広く設けることができ、雨水を流すのに十分な流水幅を確保することができる。逆に言えば、内部水路の幅に対して、上面に露出する側溝ブロックの表面積を狭くすることができるようになる。
【0016】
また、曲側壁部は曲面状に形成されているので、ブロック上側に盛られるアスファルト及び土砂の厚さが徐々に増していくため、従来の側溝用ブロックのようにブロック部の境界で道路表面が急激に落ち込むことによる段差が発生することはない。
【0017】
さらに、曲側壁部表面に係る側方方向の土砂圧力は、曲側壁部の曲面によって力が各方向へ分散されるため、垂直壁部と比較して水平方向へ押圧される力は弱くなる。また、下方方向にも力が働くため、安定して側溝用ブロックを道路内に設置することが可能になる。
【0018】
また、請求項2に記載された発明によれば、円柱曲面とすることで土砂圧力に対して最も強い壁面とすることができる。
【0019】
さらに、請求項3に記載された発明によれば、垂直壁部から一定距離水平面を設けることで上壁面を形成することができる。また、水平面の幅を多く設ければ、曲側壁部はさらに外側に膨出して形成されることになるため内部水路の幅も広く設けることができる。そのため、より高い流水能力のある水路を形成することができる。
【0020】
さらに、請求項4に記載された発明によれば、垂直壁部と曲側壁部をそれぞれ下方に延出して形成することで、側溝用ブロックの高さを自在に変更することができる。そのため、施工場所に応じた高さの側溝ブロックを用意することができる。
【0021】
さらに、請求項5に記載された発明によれば、曲側壁部下端から外側水平方向に延びた水平延設部を設けることで、側溝用ブロックを設置したときこの水平延設部に土砂が載置されることになり、土砂の重さによって水平延設部を固定されて側溝用ブロック全体を安定して固定することができる。
【0022】
さらに、請求項6に記載された発明によれば、底面がすでに設けられているので、内部に生コンクリートを打設する必要がなく、簡易に側溝用ブロックを道路内に施工することができる。
【0023】
さらに、請求項7に記載された発明によれば、グレーチングやマンホールといった雨水の導水用蓋を載せることができる載置部が設けてあるので、これらの蓋を載せるだけで直ちに側溝用ブロックに導水機能を付与させることができる。
【0024】
さらに、請求項8に記載された発明によれば、グレーチングやマンホールといった導水部を改めて載置しなくても、導水部材から雨水等を内部水路に導水することができる。また、グレーチング等とともに配置すれば、さらに排水性能を向上させることができる。さらに導水部材を側壁面もカバーするように設ければ地中内を流れてきた雨水をも導水することができるようになる。
【0025】
さらに、請求項9に記載された発明によれば、本側溝用ブロックを設置すれば、その上面に容易にガードレール用の支柱を立てることができ、改めてガードレール用の施工工事を行う必要がなくなる。
【0026】
さらに、請求項10に記載された発明によれば、側溝用ブロックを基礎に固定するときに打設コンクリートを側溝用ブロック外部から開口部を通して打設することができるようになる。よって、基礎ブロックを必要とせず、内部に直接打設コンクリートを打ち込むことによって容易に側溝用ブロックを設置することができるようになる。
【発明の実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の側溝用ブロックは、両側壁を垂直の壁面で形成した従来の可変型の側溝用ブロックに対して、一方の側壁及び上壁を垂直に形成された垂直側壁部から延設された曲面で形成された曲壁面とし、この曲側壁を側壁及び上壁の代わりとしたものである。従って、従来の可変型側溝用ブロックに対して、内部水路の上方の幅が下方の幅に対して狭く、曲側壁が側方に膨出した形態をなしている。なお、この明細書及び特許請求の範囲において、垂直な壁面を「垂直側壁部」と、膨出した形態をなす壁面を「曲側壁部」という。
【0028】
曲側壁部は、垂直側壁部の任意の高さ位置から延設することができる。例えば、垂直側壁部の上端に設けても構わないし、上端から少し距離を空けて垂直側壁部の中位から延設しても構わない。曲側壁部の曲率は、特に限定するものではないが、その全体形状が円柱側壁となるように設けると壁面強度の面で好ましい。例えば、側壁の断面の曲率は、必ずしも円である必要はなく楕円でも構わない。曲側壁部には、地中を流れてきた雨水を導入するための孔を空けておくとよい。
【0029】
また、曲側壁部は、垂直側壁部から一定距離水平方向に延設した上壁面を設け、途中から曲面状とするように水平面部分が存在しても構わない。水平上壁面を形成すれば、上壁面にグレーチング等の蓋体を設けるスペースや、ガードレール用の支柱を設けるための取付部を設けるスペースといった付加機能を設ける場所を上壁面に確保することができる。また、上壁面の幅を調整すれば、内部水路の幅を調整することができる。例えば、上壁面を広く形成すれば内部水路は広く形成され、狭く形成すれば内部水路は狭く形成されることになる。従って必要な流水量に適合させた水路幅の側溝ブロックを作製することができる。
【0030】
また、曲側壁部の先端下端部に、平板状の壁面を下方に延出して形成することもできる。垂直側壁部も同様に下方に延出して設ければ、両側壁の下端が延びて側溝用ブロックの高さを延出量によって自在に変更することができる。
【0031】
また、曲側壁部の先端下端部から外側方向に水平延設部を設けることもできる。この水平延設部には側溝用ブロックを施工したときに土砂が載置されることになるため、土砂の荷重によって側溝用ブロックを安定して固定することができる。
【0032】
また、曲側壁部の先端下端部と垂直側壁部とを連結するように底面部を設けても構わない。底面部を設けることによって、筒型タイプの側溝用ブロックとしても使用することができるようになる。
【0033】
また、本側溝用ブロックには、グレーチングやマンホールといった溝蓋を載置する載置領域を設けることもできる。載置領域の形態は特に限定するものではない。このような載置領域を設けておけば、施工した後にグレーチングやマンホールをその載置領域に載置するだけで、雨水を内部水路に導入する導入部をとして機能させることができる。さらに、ガードレールの支柱を取り付ける取付部を設けることもできる。この取付部に側溝用ブロックを施工した後、ガードレールの支柱を設ければ直ちにガードレールを付設することができるため、非常に便利である。
【0034】
また、側溝用ブロックには、コンクリート打設用の孔を別途設けておくこともできる。孔の位置や大きさは特に限定するものではなく、任意に設定することができる。このように生コンクリート打設用の孔を設けておけば、ブロックの外側からから生コンクリートを打設することができ、側溝用ブロックを容易に基礎に施工することができる。
【実施例1】
【0035】
本発明の側溝用ブロックについて、実施例を表した各図にしたがって詳細に説明する。図1には実施例1の斜視図、図2には実施例1の断面図が示されている。実施例1における側溝用ブロック100は、垂直板状に形成された垂直側壁部11と、この垂直側壁部11の側面に設けられた曲側壁部12とからなる。曲側壁部12は、図2に示すように断面が円弧状に設けられていて、外側に膨らんだように形成されている。この曲側壁部の中央には、複数の導水孔が設けられていて、この孔から雨水を側溝用ブロック内に導入することができる。
【0036】
本実施例1の側溝用ブロック100は、図3―2に示すように、成形型に生コンクリートを打ち込んで作製される。このときに、従来のコの字型の側溝用ブロックは、図3−1のように、コンクリート内の空気が成型時に上昇して最終製品の表面に多数の空気による孔が形成されるのに対して、本実施例の側溝用ブロックは、図3−2のように内部の空気が側壁を伝って空気中に放出されるので、側溝用ブロックの裏面に空気の孔の形成を最小限に抑えることができる。
【0037】
以上の側溝用ブロック100は、図4のように、複数連結されて垂直側壁部11の上面11bのみを道路面に露出した状態で、地中に埋められて雨水の排水路として使用される。地中に設置する方法は、まず、側溝用ブロック100の下端に基礎ブロック70を設置予定の場所に敷き詰めておく。この基礎ブロック70は、垂直側壁部11の下端と曲側壁部12の下端との幅に合わせて、あらかじめ凹溝が設けられていて、この凹溝にそれぞれの側壁部11、12の下端11a、12aを載置できるようになっている。従って、この押溝に合わせて側溝用ブロック100を載置し、図5に示すように基礎ブロック70と側溝用ブロック100とをモルタル等で結合固定する。そして、その後に土砂を周囲に埋め、その上面に必要な舗装路を形成して施工が完成する。
【0038】
こうして施工された側溝用ブロック100は、垂直側壁部11の一部11bのみが道路表面に露出するだけでその他の部分は全て地中内に埋設されることになる。従って、路面上に現れるブロックは細い線状だけであり、道路の美観を損ねることがない。一方で地中には、従来の側溝用ブロックと同様若しくはそれ以上の幅の内部水路20が確保され、雨水の流水路として十分に機能することができる。また、本実施例における側溝用ブロック100は、図6−3のように、上層の舗装路面を従来の舗装路面と比較して広く形成することができるため、人や車の走行を妨げることがない。また、舗装路面の傾斜α、α1も従来の側溝用ブロックの図6−1(α)と比較して、本実施例の図6−3(α1)は舗装路面を広くできるため、傾斜も緩やかにすることができる。さらに従来の側溝ブロックは、図6−2のように、車両が通行すると次第に舗装路面が落ち込んでいきブロックと舗装路面との間に段差が形成されてしまうことが多々あった。しかし、本実施例における側溝用ブロックは、垂直側壁部近傍の舗装路面のすぐ真下にブロックが存在するため、舗装路面が落ち込んで段差が形成されることはない。
【0039】
さらに、曲側壁部12の表面は曲面を描いており、上方に盛られる土砂の厚さは、徐々に厚くなっていくので、従来の側溝用ブロックの図26のように、突然上壁面の境界で段差が生じるようなことはない。また、従来の側溝用ブロックは、側壁が垂直面で形成されていたので、側壁に係る土砂の圧力は、図7のように全ての圧力が全て側方方向に係っていたのに対し、曲側壁部12に係る力は、図8のように側方方向と下方方向への力に分散させることができるため、垂直側壁部11側の圧力が弱い場合であっても安定した設置状態を確保することができる。従って、例えば、図9のように垂直側壁部11側が谷となっており、垂直側壁部11側から押される力がない場所においても、曲側壁部12から谷側方向への圧力が弱いため、基礎の重さによって側溝用ブロック100を十分に固定することが可能となる。
【0040】
なお、実施例1における側溝用ブロック100の変形例1として、図10、図11のように、導水用部材40を設けてもよい。導水用部材40を設ければ、舗装路表面を流れてきた雨水及び舗装路内の地中を流れてきた雨水を内部水路20内に導水することができるようになる。導水部材40は、金属板を略コの字状に折り曲げて若しくは溶接して作製されており、側面及び上面に内部に貫通する孔が設けられている。孔の形状は特に限定するものではなく、丸でもよいし四角形であってもよい。また、その数も特に限定するものではない。上面に設けられる孔は、側面と連通するように設けるとよい。なぜなら、表面近くを流れてきた雨水を導水するためである。この変形例1の側溝用ブロック100においても路面に露出するのは垂直側壁部11の上面及びこの上面と同様の幅の導水用部材40のみであり、美観性に優れたものとすることができる。しかもその幅と同様の幅に設けられた導水部材40によって雨水を導水することができるため、改めて雨水を導水するための機構を設ける必要がない。図12に示すように、この変形例1と実施例1の側溝用ブロックを組み合わせて施工すれば、効率よく雨水を地中に導入することができる内部水路を形成することができるようになる。
【0041】
また、実施例1のさらなる変形例2として、図13に示した断面図のように、垂直側壁部11と曲側壁部12の先端11a、12aを垂直下方方向に延出することができる。このように先端を下方に延出することによって、側溝用ブロック100を任意の高さに設定することができ、様々な深さに内部水路を形成することができるようになる。
【0042】
また、実施例1のさらなる変形例3とし、図14、15のように、曲側壁部12の先端下端12bから外側方に水平な延設部を設けることも可能である。水平延設部13を設ければ、設置したときにその上面に道路構成用の土砂が載置されることになり、この土砂の重みによって図16の矢印bのように下方に力が加わるため、側溝用ブロック100を安定して固定することができるようになる。なお、前述したように横方向に押す力は、従来の側溝用ブロックと比較して弱いので、水平延設部は従来ほど長く設定する必要はない。この側溝用ブロックは、図9のように一方が崖で反対側からの土圧力がない場合においても、一層安定した設置を行うことができる。
【0043】
さらなる実施例1の変形例4として、基礎ブロック70の設置を省略して、側溝用ブロック100を直接基礎に設置することができるように、図17のようにあらかじめ垂直側壁部11の先端下端11aと曲側壁部12の先端下端12aを連結するように底面14を設けておいてもよい。
【0044】
また、基礎ブロック70を省略できる側溝用ブロックの別の変形例5として、図18のようにコンクリート打設用の開口孔60を設けておいてもよい。開口孔60を設ければ、基礎部に直接側溝用ブロック100を設置し、図19に示すように開口孔60から打設コンクリートを打ち込むことにより、内部水路20内に底面を形成することができ、該底面を基礎部として機能させることができる。
【実施例2】
【0045】
図20には、実施例2における側溝用ブロック100の斜視図が示されている。この実施例2における側溝用ブロック100は、実施例1の側溝用ブロック100の曲側壁部12にグレーチングの載置領域15を形成したものである。載置領域15は、グレーチングの大きさに適合した開口で形成されており、その開口にグレーチングを嵌めたときに、グレーチングを支えるための載置部15aが設けられている。
【0046】
以上のように構成された側溝用ブロック100は、図21のように、垂直側壁部11の上面とグレーチングの載置領域15と、を路面に露出した状態で道路に埋設される。グレーチングの載置部を設けることにより、雨水の排水能力の高い側溝用ブロックとすることができる。また、載置領域15の端に導水部材40を設ければ、舗装路内部を流れてくる雨水も集水することが可能になる。なお、この実施例2における側溝用ブロックに実施例1の各変形例を組み合わせて使用することもできる。
【実施例3】
【0047】
図22には、実施例3における側溝用ブロック100の斜視図が示されている。この実施例3における側溝用ブロック100は、ブロック上面に従来の側溝用ブロックと同等程度の幅の上壁面を設けたものである。その上壁面の端部から曲側壁を設けてある。従って、図23−1に示したような従来の側溝用ブロックに対して、図23−2に示したように、上面に露出する側溝上壁面は従来と同様であるが、内部水路は従来の側溝用ブロックに対して、広い通路を形成することができる。
【実施例4】
【0048】
図24には、実施例4における斜視図が示されている。この実施例4における側溝用ブロック100は、実施例2におけるグレーチングの代わりにマンホールの載置領域15を設けたものである。その他の構成は、実施例2と同様である。
【実施例5】
【0049】
図25には、実施例5に係る側溝用ブロックの斜視図が示されている。実施例5における側溝用ブロック100は、曲側壁部12にガードレールの支柱を取り付けることができる取付部50を設けられたものである。取付部50は、ガードレールの支柱とほぼ同様の大きさの孔が設けられていて、この孔にガードレールの支柱を差し込むことにより、容易にガードレールの支柱を取り付けることができるように作製されている。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】実施例1に係る側溝用ブロックの斜視図である。
【図2】実施例1に係る側溝用ブロックの断面図である。
【図3】実施例1に係る側溝用ブロックの作製過程を示す模式図である。
【図4】実施例1に係る側溝用ブロックの使用状態を示す斜視図である。
【図5】実施例1に係る側溝用ブロックの断面施工方法を示す側面図である。
【図6】実施例1に係る側溝用ブロックを用いて路面を形成した状態を示す断面図である。
【図7】従来のブロックにかかる土砂の圧力状態を示す模式図である。
【図8】実施例1に係る側溝用ブロックにかかる圧力の状態を示す図である。
【図9】一方が谷の状態にある道路に施工した実施例1に係る側溝用ブロックの使用状態を示す図である。
【図10】実施例1に係る側溝用ブロックの第1変形例を示す図である。
【図11】実施例1に係る側溝用ブロックの第1変形例の断面を示す図である。
【図12】実施例1に係る側溝用ブロックの第1変形例の使用状態を示す図である。
【図13】実施例1に係る側溝用ブロックの第2変形例を示す断面図である。
【図14】実施例1に係る側溝用ブロックの第3変形例を示す斜視図である。
【図15】実施例1に係る側溝用ブロックの第3変形例の断面を示す図である。
【図16】実施例1に係る側溝用ブロックにかかる土砂の圧力状態を示す側面図である。
【図17】実施例1に係る側溝用ブロックの第4変形例を示す側面図である。
【図18】実施例1に係る側溝用ブロックの第5変形例を示す斜視図である。
【図19】実施例1に係る側溝用ブロックの第5変形例の施工状態を示す断面図である。
【図20】実施例2に係る側溝用ブロックの斜視図である。
【図21】実施例2に係る側溝用ブロックの使用状態を示す斜視図である。
【図22】実施例3に係る側溝用ブロックの斜視図である
【図23】実施例3に係る側溝用ブロックを路面に設置した状態を示す斜視図である。
【図24】実施例4に係る側溝用ブロックの使用状態を示す斜視図である。
【図25】実施例5に係る側溝用ブロックの使用状態を示す斜視図である。
【図26】従来の側溝用ブロックを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
11 垂直側壁部
11a 垂直側壁部の先端下端部
12 曲側壁部
12a 曲側壁部の先端下端部
13 水平延出部
14 底面
15 載置領域
20 内部水路
30 水用溝蓋
40 導水部材
50 取付部
60 コンクリート打設用の開口孔
70 基礎ブロック
100 側溝用ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直平板状に形成された垂直側壁部と、該垂直側壁部から曲面状に延設されて上側壁部をなす曲側壁部とを備え、
内部水路の内幅が、上方から下方に向かって次第に幅広に形成されていることを特徴とする側溝用ブロック。
【請求項2】
曲側壁部の断面が、円柱曲面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の側溝用ブロック。
【請求項3】
曲側壁部が、垂直側壁部から一定距離水平方向に形成され、その外側から曲面状に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の側溝用ブロック。
【請求項4】
垂直側壁部及び曲側壁部の先端下端部が垂直下方に延出されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の側溝用ブロック。
【請求項5】
曲側壁部の先端下端部から水平に延びた水平延設部が設けられていることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の側溝用ブロック。
【請求項6】
垂直側壁部及び曲側壁部のそれぞれの先端下端部をつなぐ底面が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の側溝用ブロック。
【請求項7】
グレーチングやマンホール等の排水用溝蓋を設置する載置領域が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の側溝用ブロック。
【請求項8】
雨水を内部水路内に導水するための、導水部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の側溝用ブロック。
【請求項9】
ガードレール用の支柱を取り付けるための取付部が設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の側溝用ブロック。
【請求項10】
曲側壁部の一部にコンクリート打設用の開口孔が設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の側溝用ブロック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2006−63528(P2006−63528A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−243837(P2004−243837)
【出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【出願人】(000246343)揖斐川コンクリート工業株式会社 (31)
【Fターム(参考)】