説明

傘立て装置

【課題】傘立て装置を、それの傘立て機能や排水機能を損なうことなく、建物又は道路の歩行面下に設置可能として、従来装置の問題を解決する。
【解決手段】外部の排水手段に連通する排水口Dを底部に有して、建物又は道路の歩行面F下に埋設される上面開放のボックス体Bmと、このボックス体Bmに装着されて該ボックス体Bmの開放上面を開閉可能に覆うと共に上面が周囲の歩行面Fと略面一である蓋板Tとにより、装置本体Bがボックス状に構成され、蓋板Tには、傘Pの先部を上方より抜差可能な貫通孔Taが設けられ、更にその貫通孔Taに挿通した傘Pを該貫通孔Taの直下で起立状態に保持するよう傘Pの先部を嵌合し得る支持筒部Tbが蓋板T又はボックス体Bmに設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物又は道路の歩行面下に配設される傘立て装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、傘立て装置としては、建物又は道路の通路脇に起立状態で据え置かれる格子状の箱型タイプのものや、壺型のタイプのものが広く知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上記のように建物又は道路の通路脇に起立状態で据え置かれる構造の傘立て装置は、雨天でない場合でもそのまま定置されることが多く、その場合には、建物又は道路の空間を無用に占拠したり、また見た目にも乱雑となって通路周辺の美感を損ねる等の問題がある。尚、このような問題を解決するために、例えば、傘立て装置を建物の側壁等に埋め込むことも考えられるが、その場合には、建物の壁構造を大幅に改造する必要がある上、傘立て装置自体の構造も複雑化するので、コストが嵩み、設置が容易でない等の、別の問題がある。
【0004】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、従来装置の上記問題を解決することができる構造簡単な傘立て装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、外部の排水手段に連通する排水口を底部に有して、建物又は道路の歩行面下に埋設される上面開放のボックス体と、このボックス体に装着されて該ボックス体の開放上面を開閉可能に覆うと共に上面が周囲の歩行面と略面一である蓋板とにより、装置本体がボックス状に構成され、前記蓋板には、傘の先部を上方より抜差可能な貫通孔が設けられ、更にその貫通孔に挿通した傘を該貫通孔の直下で起立状態に保持するよう傘の先部を嵌合し得る支持筒部が、前記蓋板又は前記ボックス体に設けられることを特徴とする。
【0006】
また請求項2の発明は、請求項1の上記特徴に加えて、前記ボックス体及び蓋板の少なくとも一方は、耐水性の金属材又は硬質合成樹脂材より形成されることを特徴とする。
【0007】
また請求項3の発明は、請求項1又は2の上記特徴に加えて、前記装置本体は、レベル調節用の支持脚を介してベース面に支持され、そのベース面上に打設された埋設材により建物又は道路の歩行面が形成されると共に、その歩行面下に前記装置本体が少なくとも前記蓋板を除いて埋設されることを特徴とする。
【0008】
さらに請求項4の発明は、建物又は道路の歩行面に、底部が外部の排水手段に連通する凹所を設け、この凹所の開口縁部には、その凹所の開放上面を覆うと共に上面が周囲の歩行面と略面一となる蓋板を係合、支持し、その蓋板には、傘の先部を上方より抜差可能な貫通孔と、その貫通孔に挿通した傘を該貫通孔の直下で起立状態に保持するよう傘の先部を嵌合し得る支持筒部とを設けたことを特徴とする。
【0009】
また請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかの上記特徴に加えて、前記蓋板には、前記貫通孔に加えて、多数の小孔が相互に間隔をおいて形成されることを特徴とする。
【0010】
また請求項6の発明は、請求項1〜5の何れかの上記特徴に加えて、前記蓋板の上面には、透水性弾性材で成形された弾性シートが重合、載置され、この弾性シートに、前記貫通孔に対応した貫通孔が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明によれば、外部の排水手段に連通する排水口を底部に有する傘立て装置が、建物又は道路の歩行面下に配設され、その傘立て装置の蓋板の、周囲の歩行面と略面一とした上面に、傘の先部を上方より抜差可能な貫通孔が設けられ、さらにその貫通孔に挿通した傘を該貫通孔の直下で起立状態に保持するよう傘の先部を嵌合し得る支持筒部を備えるので、傘立て装置を、それの傘立て機能や排水機能を損なうことなく、建物又は道路の歩行面下に設置可能となり、これにより、不使用時には、傘立て装置が従来のように建物又は道路の空間に出張ることがなくなり、その空間の有効利用と出入口周辺における美感確保に大いに寄与することができる。また装置が歩行面下に埋設されるものであっても、蓋板を開放することで装置内部を外部に広く露出させてメンテナンス作業を容易且つ迅速に行うことができる。
【0012】
また特に請求項1の発明によれば、ボックス状の装置本体を歩行面下に埋設するだけで設置が可能となり、その設置作業に当たり型枠工事も不要であり、コスト節減及び工期短縮に寄与することができる。
【0013】
また特に請求項2の発明によれば、ボックス体及び蓋板の少なくとも一方は、耐水性の金属材又は硬質合成樹脂材より形成されていて、成形、加工が容易であり、また雨に濡れても錆びつきや早期劣化が効果的に抑制される。
【0014】
また特に請求項3の発明によれば、装置本体は、レベル調節用の支持脚を介してベース面に支持され、そのベース面上に打設された埋設材により建物又は道路の歩行面が形成されると共に、その歩行面下に前記装置本体が少なくとも蓋板を除いて埋設されるので、傘立て装置の歩行面下への設置に当たり、その設置高さのレベル調整を容易且つ的確に行うことができる。
【0015】
また特に請求項5の発明によれば、蓋板には、前記貫通孔に加えて、多数の小孔が相互に間隔をおいて形成されるので、蓋板がグレーチング(透水性の溝蓋)の機能を兼ね、傘立て装置を排水溝として利用可能となる。
【0016】
また特に請求項6の発明によれば、蓋板の上面には、透水性弾性材で成形された弾性シートが重合、載置され、この弾性シートに、蓋板の貫通孔に対応した貫通孔が形成されるので、立てようとする傘から垂れ落ちた水滴が弾性シートで勢いを弱められ、その水滴の周囲への飛散を効果的に回避でき、またこのような弾性シートの特設によっても、所期の傘立て機能に支障を来たすことはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【0018】
添付図面において、図1〜図4は本発明の一実施例を示すものであって、図1は、傘立て装置の要部断面図(図2の1−1線拡大断面図)、図2は、傘立て装置の全体平面図(図1の2−2線断面図)、図3は、傘立て装置の排水口付近の拡大断面図(図2の3−3線拡大断面図)、図4は、傘立て装置の分解斜視図である。
【0019】
先ず、図1、図2において、建物の出入口近傍の歩行面Fには、本発明に係る傘立て装置Aが配設される。この傘立て装置Aは、建物の外壁Wに沿って水平方向に長い直方体状をなすボックス状の装置本体Bを備えており、この装置本体Bは、前記歩行面F下に埋設される上面開放の凹所としてのボックス体Bmと、このボックス体Bmの開口上縁部に着脱可能に係合、保持されて該ボックス体Bmの開放上面を覆う複数の蓋板Tとで構成される。尚、蓋板Tは、只1個だけ設けてもよいが、ボックス体Bmの開口形態が長い場合には、その長手方向に沿って複数の蓋板Tを縦列配置することで、個々の蓋板Tのサイズを極力軽量、小型化して、その取扱いの利便性を確保することが望ましい。
【0020】
前記ボックス体Bm及び蓋板Tは何れも耐水性を有し且つ必要な剛性強度を確保可能な金属材(図示例ではステンレス材)で形成されている。尚、本発明では、ボックス体Bm及び蓋板Tの少なくとも一方を、上記金属材に代えて、同等の耐水性を有し且つ必要な剛性強度を確保可能な硬質合成樹脂材で成形してもよい。
【0021】
前記ボックス体Bmの開口上縁部には、その少なくとも左右両側縁(図示例では全周縁)に横断面L字状の蓋載せ用段部1が形成され、その段部1の鉛直壁部の上端には、前記歩行面Fと面一をなす外向きフランジ部2が一体に連設される。
【0022】
またボックス体Bmの底壁3には、外部の排水手段(例えば、図示しない歩行面下の埋設排水管、排水用暗渠等)に連通する排水口Dが開設される。この排水口Dは、一般家庭の水回り部分に設備される排水トラップと基本的に同じ構造であり、円筒状のトラップ本体4と、そのトラップ本体4の上端開口に対応して前記底壁3に設けた開口3aの周縁部に該トラップ本体4を着脱可能に固定するための固着具5と、同トラップ本体4の下端開口に図示しない接続手段を以て着脱可能に一端が接続される排水管6とを備えており、その排水管6の他端は、前記外部の排水手段に連通している。
【0023】
前記固着具5は、図示例ではトラップ本体4の内周面上部に螺挿される円筒状の筒状部5tと、その筒状部5tの上端に一体に連設された外向きフランジ部5fとを備えており、そのフランジ部5fの下面とトラップ本体4の上端との間で前記底壁3の開口3a周縁部が環状シール部材7と共に挟着される。またその固着具5の外向きフランジ部5f上には、多数のスリット状の小孔を有するドレン蓋8が載置され、そのドレン蓋8の下面には、これを固着具5の筒状部5tに摩擦連結すべく該筒状部5tの内周面に弾性的に圧接する複数の弾性腕8aが一体的に垂設される。
【0024】
また、前記装置本体Bの蓋板Tは、それの平坦な上面が周囲の歩行面Fと略面一となるように形成されていて、蓋板Tのボックス体Bmへの設置状態で歩行面Fの一部を構成する。また蓋板Tの左右両側縁には、左右一対の下向きフランジ状の脚部Tfが一体に連設され、その各脚部Tfの下端がボックス体Bmの開口縁部の蓋受け段部に係合することで、蓋板Tがボックス体Bm上に支持される。そして、このような蓋板Tの支持状態で、左右一対の脚部Tfの外側面が前記蓋載せ用段部1の鉛直壁部の内面に密着し、その密着面に働く摩擦力で蓋板Tがボックス体Bmに保持される。尚、このような摩擦力を利用した保持構造に代えて、蓋板Tをボックス体Bmに他の機械的な保持手段、例えばボルト・ナット、或いは弾性係止手段等を用いて蓋板Tをボックス体Bmに着脱可能に保持するようにしてもよく、また蓋板Tをボックス体Bmに開閉揺動可能にヒンジ連結してもよい。
【0025】
また、この蓋板Tには、その縦横に間隔をおいて並び且つ各々に傘Pの先部を上方より抜差可能な複数の貫通孔Taと、その貫通孔Taに挿通した傘Pを該貫通孔Taの直下で起立状態に保持するよう傘Pの先部を嵌合し得る複数(即ち貫通孔Taと同数)の支持筒部Tbとが設けられる。その支持筒部Tbは、それの上端が蓋板Tの平坦部下面に溶接等の固着手段で固着されて下方に鉛直に延びており、その支持筒部Tbに挿入された傘Pの先端がボックス体Bmの底壁上面に当接、支持される。
【0026】
さらに蓋板Tには、前記貫通孔Taに加えて、多数の小孔hが相互に間隔をおいて形成され、これにより、蓋板Tがグレーチング(透水性の溝蓋)の機能を兼ねることとなり、傘立て装置Aを歩行面F上での排水溝として利用可能となる。
【0027】
さらにまた蓋板Tの上面には、透水性弾性材で成形された弾性シートSが重合、載置される。この弾性シートSとして、図示例では無数のゴムチップ相互を接着剤等で一体に結合して多孔質状としたゴムシートが使用される。この弾性シートSには、蓋板Tの前記貫通孔Taに対応して同径且つ同軸の貫通孔Saが穿設されており、従って、該シートSで蓋板Tを覆っても、それが、蓋板Tの前記貫通孔Ta、支持筒部Tbによる傘立て機能に支障を及ぼす虞れはない。
【0028】
またこの弾性シートSの上面は、図示例では歩行面Fと面一に設定されている。従って、このシートSを使用しない場合には、蓋板Tの上面が歩行面Fより少し(即ちシートSの厚み分)だけ低くなるが、その程度の段差であれば実用に問題はなく、またその場合において、必要に応じて上面が歩行面Fと面一となるよう左右一対の脚部Tfを図示例のものより下方に長く延ばした別の蓋板T(図示せず)を用意してもよい。而して本発明(請求項6を除く)では、弾性シートSは必須ではなく、必要に応じて省略可能である。
【0029】
前記装置本体Bは、歩行面Fの施工工事前において、レベル調節用の複数の支持脚10を介して設置面としてのベース面11に支持される。それら支持脚10は、ネジ棒状に形成されてベース面11上に所定間隔をおいて起立状態で且つ回動可能に支持され、その各支持脚10の外周に螺合された上下一対のナット13,13間に、ボックス体Bmの左右外側面に突設した取付ブラケット14を挟持することで、装置本体Bが高さ調節可能としてベース面11に支持され、その高さ調節作業を容易且つ的確に行うことができ、この高さ調節作業により、ボックス体Bm上端(即ち前記フランジ部2)を、歩行面Fの予定レベルに設定される。
【0030】
そして、ベース面11上には、コンクリート或いはモルタル等の埋設材12が打設されることにより、建物の出入口周辺の歩行面Fが所定レベルに形成され、これにより、歩行面F下に装置本体Bが蓋板T及びボックス体Bm上端(即ち前記フランジ部2)を除いて埋設される。この場合、歩行面Fの少なくとも一部には化粧パネル等の平板状装飾手段15を必要に応じて埋め込むようにしてもよい。
【0031】
かくして、傘立て装置Aは、ボックス状の装置本体Bを歩行面F下に埋設するだけで設置が可能となり、その設置作業に当たり型枠工事も不要であり、コスト節減及び工期短縮が図られる。
【0032】
次に本実施例の作用を説明する。上記構造の傘立て装置Aは、外部の排水手段に連通する排水口Dを底部に有して建物の出入口近くの歩行面F下に配設されるものであり、その傘立て装置Aの蓋板Tの、周囲歩行面Fと略面一とした上面と、その上に載置される弾性シートSには、傘Pの先部を上方より抜差可能な貫通孔Ta,Saが設けられ、さらにその貫通孔Ta,Saに対応した支持筒部Tbが蓋板T直下に配設される。従って、傘Pの使用者は、上記貫通孔Ta,Saに傘Pの先部を上方から挿通することで、貫通孔Ta,Saの直下で支持筒部Tbに傘Pの先部を嵌合させて、傘Pを起立状態に保持することができる。
【0033】
この場合において、蓋板Tの上面には、透水性弾性材で成形された弾性シートSが重合、載置されているため、立てようとする傘Pから垂れ落ちた水滴が弾性シートSで勢いを弱められ、その水滴の周囲への飛散が効果的に抑えられる。しかも、その弾性シートSは、滑りにくいゴム材で形成される上、表面に無数の凹凸が形成されているため、これが歩行面Fに露出していても、歩行者が滑る心配はない。そして、このように弾性シートSが、水滴飛散防止手段と滑り止め手段とに兼用されることで、それだけ構造簡素化が図られる。
【0034】
また起立状態とした傘Pから流下した水は、多孔質である弾性シートSを通過し、更に蓋板Tの多数の小孔h…を通過してボックス体Bm内に達する。そして、そのボックス体Bmの底部の排水口Dより排水管を通して外部の排水手段に流出し、ボックス体Bmの底部に溜まることはない。傘立て装置Aは、それの蓋板Tがグレーチング(透水性の溝蓋)の機能を兼ねるため、該装置Aを排水溝として利用可能である。
【0035】
かくして、傘立て装置Aは、これの傘立て機能や排水機能を損なうことなく、歩行面F下に設置可能となるため、不使用時には、傘立て装置Aが従来のように建物又は道路の空間に出張ることがなくなり、その空間の有効利用と出入口周辺における美感の確保が図られる。しかも蓋板Tに上記貫通孔Taや支持筒部Tbを設けたので、傘立て装置Aが歩行面F下に配設されるものであっても、蓋板Tを開放することで装置内部を外部に広く露出させてメンテナンス作業を容易且つ迅速に行うことができる。
【0036】
また装置本体Bを構成するボックス体Bm及び蓋板Tの少なくとも一方(図示例では両方)が耐水性の金属材又は硬質合成樹脂材より形成されるので、装置本体Bの成形、加工が容易であり、その上、これを歩行面F下に埋設しても、錆びつきや早期劣化が効果的に抑制される。
【0037】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
【0038】
例えば前記実施例では、ボックス状の装置本体Bを歩行面下に埋設して傘立て装置Aを設置するようにしたが、本発明(請求項4)では、歩行面下に、底部が外部の排水手段に連通する凹所(即ち前記実施例のボックス体Bmの内面に相当する凹所)をコンクリート或いはモルタルの打設により直接成形し、この凹所の開口縁部に、その凹所の開放上面を覆うと共に上面が周囲の歩行面と略面一となる、前記実施例と同様の構造の蓋板Tを係合、支持するようにしてもよい。
【0039】
また前記実施例では、装置本体Bの蓋板Tに設けた貫通孔Taに挿通した傘Pを該貫通孔Taの直下で起立状態に保持するよう傘Pの先部を嵌合し得る支持筒部Tbを、蓋板Tに一体に設けたものを示したが、本発明では、その支持筒部Tbをボックス体Bmの底壁に一体的に立設するようにしてもよい。
【0040】
また前記実施例では、傘立て装置Aを建物の出入口周辺の歩行面に設置したものを示したが、本発明では、建物の出入口から離れた歩行面に設置してもよく、さらに外部道路の歩行面(地面)に同様の手法で設置してもよい。尚、何れの場合も、図示例の如く、立てた傘Pが歩行の妨げとならないように、傘立て装置Aを歩行面より起立する壁Wに沿って、或いはその壁Wの近くに設置することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施例に係る傘立て装置の要部断面図(図2の1−1線拡大断面図)
【図2】前記傘立て装置の全体平面図(図1の2−2線断面図)
【図3】前記傘立て装置の排水口付近の拡大断面図(図2の3−3線拡大断面図)
【図4】前記傘立て装置の分解斜視図
【符号の説明】
【0042】
A・・・傘立て装置
B・・・装置本体
Bm・・ボックス体(凹所)
D・・・排水口
F・・・歩行面
h・・・小孔
P・・・傘
S・・・弾性シート
T・・・蓋板
Ta・・貫通孔
Tb・・支持筒部
10・・支持脚
11・・ベース面
12・・埋設材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の排水手段に連通する排水口(D)を底部に有して、建物又は道路の歩行面(F)下に埋設される上面開放のボックス体(Bm)と、このボックス体(Bm)に装着されて該ボックス体(Bm)の開放上面を開閉可能に覆うと共に上面が周囲の歩行面(F)と略面一である蓋板(T)とにより、装置本体(B)がボックス状に構成され、
前記蓋板(T)には、傘(P)の先部を上方より抜差可能な貫通孔(Ta)が設けられ、更にその貫通孔(Ta)に挿通した傘(P)を該貫通孔(Ta)の直下で起立状態に保持するよう傘(P)の先部を嵌合し得る支持筒部(Tb)が、前記蓋板(T)又は前記ボックス体(Bm)に設けられることを特徴とする、傘立て装置。
【請求項2】
前記ボックス体(Bm)及び蓋板(T)の少なくとも一方は、耐水性の金属材又は硬質合成樹脂材より形成されることを特徴とする、請求項1に記載の傘立て装置。
【請求項3】
前記装置本体(B)は、レベル調節用の支持脚(10)を介してベース面(11)に支持され、そのベース面(11)上に打設された埋設材(12)により建物又は道路の歩行面(F)が形成されると共に、その歩行面(F)下に前記装置本体(B)が少なくとも前記蓋板(T)を除いて埋設されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の傘立て装置。
【請求項4】
建物又は道路の歩行面(F)に、底部が外部の排水手段に連通する凹所(Bm)を設け、この凹所(Bm)の開口縁部には、その凹所(Bm)の開放上面を覆うと共に上面が周囲の歩行面(F)と略面一となる蓋板(T)を係合、支持し、その蓋板(T)には、傘(P)の先部を上方より抜差可能な貫通孔(Ta)と、その貫通孔(Ta)に挿通した傘(P)を該貫通孔(Ta)の直下で起立状態に保持するよう傘(P)の先部を嵌合し得る支持筒部(Tb)とを設けたことを特徴とする、傘立て装置。
【請求項5】
前記蓋板(T)には、前記貫通孔(Ta)に加えて、多数の小孔(h)が相互に間隔をおいて形成されることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の傘立て装置。
【請求項6】
前記蓋板(T)の上面には、透水性弾性材で成形された弾性シート(S)が重合、載置され、この弾性シート(S)に、前記貫通孔(Ta)に対応した貫通孔(Sa)が形成されることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の傘立て装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−46913(P2009−46913A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215020(P2007−215020)
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【出願人】(390017813)株式会社日本ピット (17)
【Fターム(参考)】