説明

傾斜磁場コイルサブアセンブリ

【課題】部分放電を最小限に抑えるMRIS傾斜磁場アセンブリを提供する。
【解決手段】MRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリ6X,6Y,6Zは、第1導電性コイル部を備えた第1コイル層3X1,3Y1,3Z1と、第1導電性コイル部に電気的に接続され、第1導電性コイル部と1つの巻線部として共に作用するように接続されている第2導電性コイル部を備えた第2コイル層3X2,3Y2,3Z2とを有し、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれたB段階材料固化層4X,4Y,4Zを備えている。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、磁気共鳴撮像法及び分光法(magnetic resonance imaging and spectroscopy:MRIS)に使用される傾斜磁場コイルサブアセンブリ及び傾斜磁場コイルアセンブリに関する。
【0002】
MRI装置は一般的に、それぞれが独立している少なくとも3つの電気巻線を有していて、各々は通常1つのデカルト座標(X,YまたはZ)を符号化するために用いられている。したがって、一般的に、MRI装置の傾斜磁場コイルアセンブリ内にはX方向コイル、Y方向コイル、及びZ方向コイルが存在する。
【0003】
傾斜磁場コイルアセンブリは一般的に、多数のサブアセンブリで構成されている。したがって、1つ以上のX方向コイルサブアセンブリ(これらの中にはサドル(saddles)と称することができるものもある)やその他のサブアセンブリが存在してもよい。
【0004】
各サブアセンブリ内の巻線は、最大で数百アンペアを伝送する場合もあり、また一般的に、100マイクロ秒もの短い周期で通電と遮断が繰り返される。このような切換を実現するには、巻線に大電圧(通常は最大で2kV)を印加しなければならない。この電圧の印加は数マイクロ秒間行われる。個々の巻線は独立して通電・遮断されるが、時には2つ以上の巻線が同時に通電または遮断されることもある。このような状況が起こると、コイル構造内に存在する電位差がさらに大きくなってしまう。
【0005】
傾斜磁場コイルアセンブリ及び傾斜磁場コイルサブアセンブリは通常、アセンブリ製造後にエポキシ樹脂を含浸させることによって、電気的にも機械的にも高品質を確保している。このような樹脂系の既知の性質として、ある電位差閾値を超えると、電気的ストレスの高い領域で「部分放電」として知られている現象が発生する。この現象は、誘電体内の空隙の内表面の周りで生じた微視的な電荷再分配によってもたらされたものである。このような放電は、MRISで使用されている高感度無線周波数検出システムに悪影響を及ぼす広帯域での電気的干渉を引き起こしてしまう。
【0006】
絶縁システム内に気泡(または空隙)が存在するか、もしくは傾斜磁場コイルアセンブリの巻線を構成する金属コイル部上ににとがった箇所が存在する場合、より低い電圧レベルで部分放電開始電圧(partial discharge inception voltage:PDIV)となってしまうことが、大体一致した見解となっている。
【0007】
一般的な傾斜磁場コイルを構成するX,Y,及びZ方向コイルは、電流路を形成するためのカットパターンを有する銅板または他の適切な金属板から作製してもよいし、あるいは、中実または中空の金属導体を巻いて作製してもよい。一旦この電流路を形成すると、得られたコイルは、金属らせん(巻回)がほどけたり、制御されずに形状が変わったりすることもなく取り扱えるように、機械的に固化される。各コイルは、ある種の非導電性裏材/基板によって固化されて所定の位置に保持されていることが多い。
【0008】
ある方法では、コイルにはパターンが形成され、その後に、コイルのらせん(coil turns)を固化するために、エポキシ樹脂または他の樹脂を用いて加熱押圧で、複合材料製の裏材をコイルに接着する。コイルは固化されると、必要に応じて、電流路が望まない方に動かない状態で非平面形状になっていてもよい。傾斜磁場コイルがそれぞれ作製されたら、各コイルを組み合わせて傾斜磁場コイルアセンブリを構成する。通常、このアセンブリ全体をエポキシ樹脂または他の樹脂で真空含浸し、その後ある程度の時間硬化して、アセンブリ全体を固化する。
【0009】
エポキシ樹脂、ガラス繊維布、及び他の絶縁材料は一般的に、高い絶縁耐力とおよそ2から6程度の比較的高い比誘電率を有する。これらの材料は、欠陥がない場合には、MRISで通常使用される電圧レベルに耐えることができる。しかし、絶縁体に空隙が存在する場合は、これらの材料と空隙の比誘電率の差が大きいために、空隙内で電界が増強されてしまい、PDIVが比較的低く(たとえば1kV)なるおそれがある。
【0010】
低PDIVになる2つの主な原因は、気泡(または空隙)と、金属コイル表面のとがった箇所、すなわちバリである。
気泡(または空隙)が存在する場合、気泡(または空隙)内の電界は、気泡(または空隙)の周囲の物質内の電界よりもかなり高くなる可能性がある。放電は、空気内では約3kV/mmの電界強度で発生する。この程度の電界強度は、MRIS装置の傾斜磁場コイルアセンブリ内の気泡内で起こり得る。
【0011】
とがった箇所もまた電界が強力な領域を発生させ、これにより部分放電が(その領域自体か、または気泡(または空隙)の近傍において)起こる可能性が高められてしまう。
既に説明したように、傾斜磁場コイルアセンブリを構成するためには、個々のコイル/巻線を固化してサブアセンブリを作製し、これらのコイルを組み合わせてコイルアセンブリの完成形を構成することが通例である。よって、各コイルは、部分的に硬化したエポキシ樹脂に含浸された材料(B段階材料として知られる)によって支えられて補強されていると考えられる。B段階材料には、実際には完全に排除することは不可能な空気ポケット(または空隙)が内部にある。
【0012】
さらに、各コイル内の巻線は、その表面にとがった箇所がある。コイルを加工して固化しながら、作製工程終了時に気泡(または空隙)もバリも残っていないことを期待するのは無理がある。
【0013】
しかし、B段階材料がない領域では、真空含浸処理によって空隙のない領域が生じることを期待するのは理にかなっている。
よって、B段階材料とバリが電界強度の低い領域に限定されている場合に、傾斜磁場コイルサブアセンブリ及び傾斜磁場コイルアセンブリを作製することが可能であれば、PDIVがより高い傾斜磁場コイルサブアセンブリ及び傾斜磁場コイルアセンブリを作製可能なはずであることが認識されてきた。
【0014】
本発明の一態様では、
第1導電性コイル部を備えた第1コイル層と、
前記第1導電性コイル部に電気的に接続されている第2導電性コイル部を備え、前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部は、1つの巻線部として共に作用するように接続されている、第2コイル層と、
前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた絶縁層と、
を備えたMRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリを提供する。
【0015】
この構成を用いることにより、両導電性コイル部の間にある絶縁層内の電界を低く、または比較的低くすることができ、その結果、最終形状の傾斜磁場コイルの使用中に起こる部分放電を最小限に抑えることに役立つ。
【0016】
前記絶縁層は固化層を備えていてもよい。前記絶縁層はB段階材料を備えていてもよい。
前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部は、前記絶縁層のそれぞれの側に接着されていてもよい。
【0017】
前記絶縁層は複数の副層を備えていてもよいが、好適には、前記絶縁層は絶縁材料からなる薄板を備えており、前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部は、前記絶縁材料からなる薄板のそれぞれの側に接着されている。
【0018】
これにより、両コイル部を1つの固化層を用いて固化することが可能になる。さらに、この固化層では、最終形状の傾斜磁場コイルの使用時において、低電界もしくは比較的低い電界を生じやすい傾向にある。
【0019】
前記第1導電性コイル部は前記第2導電性コイル部に並列に接続されていてもよい。前記第1導電性コイル部は前記第2導電性コイル部に直列に接続されていてもよい。
前記第1導電性コイル部及び前記第2導電性コイル部は金属薄板製であってもよい。
【0020】
前記導電性コイル部は薄板状(シート状)で、各々が、バリの発生率がそれぞれの反対面よりも高い面を有していてもよく、また、前記第1導電性コイル部及び前記第2導電性コイル部は、バリの発生率の高い面同士が互いに向き合い、これにより、前記第1導電性コイル部及び前記第2導電性コイル部は、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた絶縁層に面するように配置されていてもよい。
【0021】
前記コイル部を金属薄板から作製する場合、コイルパターン作製に用いる処理は、例えば切削加工、フライス加工、または打ち抜き加工であってもよいが、切り口にバリが残る傾向にあり、これらの処理は、薄板の片面にバリがより多く生じやすい傾向にあることも多い。上述の構成を用いることによって、このような状況において最終形状のコイル内で起こる部分放電を最小限に抑えることに役立つ。
【0022】
前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部は互いに同一であってもよい。前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部は互いに類似していてもよい。
前記第1導電性コイル部のコイルパターンは、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた前記絶縁層に面する側から両コイル部を見た場合に、前記第2導電性コイル部のコイルパターンと同一であってもよい。前記第1導電性コイル部のコイルパターンは、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた前記絶縁層に面する側から両コイル部を見た場合に、前記第2導電性コイル部のコイルパターンの鏡像であってもよい。
【0023】
前記コイル部を金属薄板から作製する場合、前記第1導電性コイル部のコイルパターンは、金属薄板においてコイルパターン形成処理が施された側から両コイル部を見た場合に、前記第2導電性コイル部のコイルパターンの鏡像であってもよい。
【0024】
前記コイル部を金属薄板から作製する場合、前記第1導電性コイル部のコイルパターンは、金属薄板においてコイルパターン形成処理が施された側から両コイル部を見た場合に、前記第2導電性コイル部のコイルパターンと同じであってもよい。
【0025】
前記絶縁層に間隙を残すことにより、前記コイル部間の電気的接続を確立しやすくするようにしてもよい。電気的接続ははんだ付けによって行われてもよい。
本発明の別の態様では、
第1導電性コイル部を備えた第1コイル層と、
前記第1導電性コイル部に電気的に接続されている第2導電性コイル部を備え、前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部は、1つの巻線部として共に作用するように接続されている第2コイル層と、
前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた絶縁層と、を備えた傾斜磁場コイルサブアセンブリを製造する方法であって、
a)前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部を前記絶縁層の互いに対向する両側に接着することによって、前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部を共に積層する工程と、
b)前記第1導電性コイル部を前記第2導電性コイル部に電気的に接続する工程と、を備えた方法を提供する。
【0026】
本方法は、工程a)の前に、金属薄板を処理して前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部に所望のコイルパターンを形成する工程をさらに備えていてもよい。
製造中の支持部とするために、複数のブリッジを前記コイルパターン内のらせん同士の間に当初は残しておいてもよい。このような場合、工程a)の後に前記ブリッジを除去してもよい。このブリッジの除去は、工程b)の前に行ってもよいし、工程b)の後に行ってもよい。
【0027】
前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部に当初は残している前記ブリッジは、位置が互いに重なり合わないことが好ましい。
本方法は、各コイル部の面のうちバリの発生率が反対面よりも高い面同士が互いに向き合い、これにより、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた絶縁層に面するように、前記第1コイル部と前記第2コイル部を配置する工程を備えていてもよい。
【0028】
前記ブリッジを前記サブアセンブリのそれぞれの側から除去することが好ましく、生じるバリはいずれも前記コイル部において前記絶縁層に面する側の表面に、もしくは前記絶縁層に面する側に向かって形成されやすくなるような方法で除去することが好ましい。
【0029】
前記コイル部を金属薄板から作製する場合、本方法は、薄板の一方の側から前記コイルパターンを形成する処理を行い、前記第1導電性コイル部の前記コイルパターンを、金属薄板の処理が施される側から両コイル部を見た時に前記第2導電性コイル部のコイルパターンの鏡像になるように選択する工程をさらに備えていてもよい。
【0030】
本発明の別の態様では、上記で記載したようなサブアセンブリを少なくとも1つ備えたMRIS傾斜磁場コイルアセンブリを提供する。
本発明の別の態様では、上記で記載したようなサブアセンブリを少なくとも1つ備えたMRI装置を提供する。
【0031】
以下に、本発明の各実施形態を単に一例として図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1はMRI装置を模式的に示している。
【図2】図2は、図1に示した形式のMRI装置に使用される従来の傾斜磁場コイルアセンブリの一部を模式的に示している。
【図3】図3は、図1に示した形式のMRI装置での使用に適した、本発明を具体化した傾斜磁場コイルアセンブリの一部を模式的に示している。
【図4】図4は、図3に示した傾斜磁場コイルアセンブリの1つのサブアセンブリにおける第1導電性コイル部及び第2導電性コイル部を示している分解図である。
【図5】図5は、図3に示したアセンブリに類似した、傾斜磁場コイルアセンブリの別の実施形態の第1導電性コイル部及び第2導電性コイル部を示している分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、一般的に従来型のMRI装置を、理解しやすいように非常に模式化した形で、かつ詳細の多くを省略した状態で示したものである。図1に示したMRI装置1は、本例では駆動コイル2Aからなる内側の組と遮蔽コイル2Bからなる外側の組を有している傾斜磁場コイルアセンブリ2を備えている。
【0034】
内側の組となっている駆動コイル2Aは、X方向駆動コイル、Y方向駆動コイル、及びZ方向駆動コイルを構成する巻線部を備えており、同様に外側の組となっている遮蔽コイル2Bは、X方向遮蔽コイル、Y方向遮蔽コイル、及びZ方向遮蔽コイルを構成する巻線部を備えている。
【0035】
図2は、従来の傾斜磁場駆動コイルアセンブリ2Aの一部を模式的に示したものである。図2に示す従来の傾斜磁場駆動コイルアセンブリ2Aは、図1に示した形式のMRI装置の駆動コイルアセンブリとして使用されてもよく、また、類似する傾斜磁場遮蔽コイルアセンブリ2Bを追加して図1に示した構造において傾斜磁場コイルアセンブリ2全体を構成してもよい。ただし、図2では傾斜磁場コイルアセンブリ2の駆動コイル部2Aのみを示している。
【0036】
一部を図2に示している従来の傾斜磁場駆動コイルアセンブリ2Aは、MRI装置1で使用した際にX方向駆動コイル、Y方向駆動コイル、及びZ方向駆動コイルとして働く3つの巻線部、すなわち、コイル部3X,3Y,3Zを備えている。これらのコイル部3X,3Y,3Zはそれぞれ別々の層に設けられていて、コイル部3X,3Y,3Z自体の導電材料の間には他の層が設けられている。特に、各コイル部3X,3Y,3Zはそれぞれに結合した(associated)B段階層4X,4Y,4Zを有しており、これらは各自の巻線部/コイル部3X,3Y,3Zを構成するために用いられる製造方法によって得られたものとして存在している。さらに、コイル部3X,3Y,3Zの間には追加の絶縁層5が設けられている。具体的には、これらは、Z方向コイル巻線部3ZとY方向コイル巻線部3Yに関連するB段階材料層4Yとの間、及び、Y方向コイル巻線部3YとX方向コイル巻線部3Xに関連するB段階材料層4Xとの間に、それぞれ設けられている。
【0037】
一部を図2に示している従来の傾斜磁場駆動コイルアセンブリ2Aは、以下の工程で、下から上へと向かって組み合わされてアセンブリとなる。
1.金属板または巻線用金属を所望の形状に加工することにより、コイルらせん(coil turns)部(3X,3Y,3Z)を作製する。
【0038】
2.コイル部(3X,3Y,3Z)の底面にB段階材料からなる薄板を設ける。この材料はコイルを機械的に強固にするのに役立つ。通常、コイル部(3X,3Y,3Z)とそのB段階裏材(4X,4Y,4Z)を加熱押圧装置内に配置して、B段階材料樹脂を硬化させる。
【0039】
2a.コイルらせん部を金属板から作製した場合、工程1の最初の加工処理において、少なくとも数個の隣接するらせんの間にあるブリッジ部を、当初は残していてもよい。これにより、固化を行う前の初期段階でのコイルの空間部(blank)がより安定したものとなる。このような場合、ブリッジ部は工程2の後で除去される。
【0040】
3.所望の形状を得るために選択されたいずれかの手段によって、固化されたコイルを作製する。
4.傾斜磁場コイルアセンブリ内にコイルを装着する。
【0041】
5.層間に適切な間隔を保つために、1つ以上の絶縁層を追加する。
6.工程1から工程5をアセンブリの完成に必要な回数だけ繰り返す。ただし、最終のコイル層(3X)に対しては工程5を省略する。
【0042】
なお、もちろんこれより多い数の層を導入してもよい。例えば、駆動コイルと遮蔽コイルの両方を含む傾斜磁場コイルアセンブリを作製するのであれば、同様の手法を用いて遮蔽コイル層を加えることも可能である。
【0043】
また、場合によっては、B段階材料層4X,4Y,4Zを別の種類の絶縁材料で置き換えてもよい。例えば、コイル部3X,3Y,3Zは絶縁材料で包まれていてもよい。よく理解されているように、B段階材料は、絶縁性をもたらすだけではなくコイルを固化する際にも役に立つ。このような固化を必要としない場合もあるし、また、異なる固化層を使用してもよい場合もある。さらに、コイル内の巻線部のうちのいくつかはB段階材料を用いて固化を行い、他の巻線部は固化を行わなくてもよい。
【0044】
上述の形式の構造を用いると、本明細書の導入部で説明した問題が生じる傾向がある。つまり、B段階材料層4X,4Y,4Z内に気泡があるために、及び/またはコイル部3X,3Y,3Zの表面にバリ、すなわちとがった端部やとがった箇所があるために、使用中に部分放電が発生する恐れがある。
【0045】
よって、傾斜磁場コイルアセンブリ2に対して、代替の構造が提案されている。
図3は、従来型のMRI装置1に使用可能な傾斜磁場駆動コイルアセンブリ2Aを示したものである。ここでも、図3は傾斜磁場駆動コイルアセンブリ2Aを示しているが、後述する構造及び技術は、傾斜磁場遮蔽コイルアセンブリ2Bにも、駆動コイルと遮蔽コイルの両方を備えた傾斜磁場コイルアセンブリ2にも同様に使用可能である。
【0046】
図3に示す新たに提案された傾斜磁場駆動コイルアセンブリ2Aには、3つの傾斜磁場コイルサブアセンブリ6X,6Y,及び6Zが存在する。各サブアセンブリ6X,6Y,6Zは、各自のB段階材料層を4X,4Y,4Zとして備えているとともに、それぞれに対応する一組の導電性コイル部、すなわち巻線部3X1,3X2,3Y1,3Y2,3Z1,3Z2を備えている。図2に関連して上記で説明した構成と比較すると、X方向駆動コイル、Y方向駆動コイル、及びZ方向駆動コイルの各々は、導電性コイル部を含む単独のコイル層が存在する代わりに、各自のB段階材料層の両側に設けられた2つのコイル層が存在するように分割されたものである。したがって、X方向駆動コイルサブアセンブリ6Xは、B段階材料からなる薄板4Xの一方の面に接着された第1導電性コイル部3X1と、B段階材料薄板4Xの他方の面に接着された第2導電性コイル部3X2を備えている。
【0047】
本実施形態において、導電性コイル部は金属薄板から、例えば切削加工、フライス加工、または打ち抜き加工によって、加工されたコイル部の片面にバリが生じやすいように作製されている。各サブアセンブリ6X,6Y,6Zのコイル部は、コイル部3X1,3X2,3Y1,3Y2,3Z1,3Z2におけるバリが生じやすい方の面がそれぞれのB段階層4X,4Y,4Zに向かって面するように配置されている。
【0048】
製造時には、最初に各サブアセンブリ6X,6Y,6Zを構成して、次にこれらのサブアセンブリを、図3に示すように適切な絶縁層5が各サブアセンブリ6X,6Y,6Zの間にある状態で1つに組み合わせることによって、傾斜磁場コイルアセンブリが得られる。
【0049】
各サブアセンブリ6X,6Y,6Zにおいて、それぞれの2つのコイル部3X1及び3X2,3Y1及び3Y2,3Z1及び3Z2は、各サブアセンブリにおける一組のコイル部が実質的に1つの巻線部として働くように互いに電気的に接続されている。ここで説明している好適な実施形態では、各サブアセンブリの導電性コイル部は互いに並列に接続されている。つまり、X方向コイルサブアセンブリ6Xの第1コイル部3X1は、当該サブアセンブリの第2コイル部3X2に並列に接続されている一方で、Y方向コイルサブアセンブリ6Yの第1コイル部3Y1は、当該サブアセンブリの第2コイル部6Y2に並列に接続されており、残りについても同様である。
【0050】
図4はX方向コイルサブアセンブリ6Xの分解図であり、X方向コイルサブアセンブリ6Xの第1コイル部3X1、及び同じサブアセンブリ6Xの第2コイル部3X2に対するコイルパターン例を示している。図中の黒色点は、本実施形態の好適な並列構成によって、これら2つのコイル部が互いに電気的に接続されている場所を図示している。層間の接続もまた模式的に示している。図4に示したようなコイル部3X1及び3X2は、はんだ付けまたは他の適切な手段によって電気的に一体に接続可能であり、通常は、それぞれのサブアセンブリまたはコイル(本例では6X)の端子で互いに接続されている。
【0051】
図2に示した従来型のコイルにおける単独のコイル部3X,3Y,3Zを、等価な2つのコイル部3X1及び3X2,3Y1及び3Y2,3Z1及び3Z2によって置き換えるために、2つのコイル部3X1及び3X2,3Y1及び3Y2,3Z1及び3Z2の適切なパラメータを選択するという点では、一般論として、比較的簡単な手法を採ることができる。この手法においては、2つのコイル部(例えば3X1及び3X2)には、当初の単独のコイル部(例えば3X方向コイル)の場合と同じ巻数及び同じ平均トラック幅が用いられる一方、2つのコイル部の各々の厚さは当初の単独のコイル部の半分となっている。したがって、例えば、図2に示した従来型の構成における当初のコイル要素が16回巻きで3mm厚の導体、平均トラック幅が10mmであったとすると、本実施形態では、2つのコイル部の各々(例えば3X1,3X2)は16回巻きで1.5mm厚の導体、平均トラック幅が10mmとなるであろう。
【0052】
別の実施形態において、上述のような並列接続方式を用いるかわりに、コイル部3X1及び3X2,3Y1及び3Y2,3Z1及び3Z2の各々の組を互いに対して直列に接続するようにした直列接続方式を用いることができる。図5は別のX方向コイルサブアセンブリ6X’の分解図であり、これは上述のX方向コイルサブアセンブリ6Xと同様の構造であるが、直列接続方式であり、このような方式に適したコイルパターンを有している。このような実施形態におけるX方向コイル部3X1’及び3X2’のコイルパターン例を図5に示している。ここで、コイルパターン(そして模式的に描かれたコネクタ)の中心に、点で図示された両コイル層の間の単独の接続点があるが、この接続はこの構成においてはもちろん、少なくとも一般的に言えば、全体から見てサブアセンブリ/コイルの端子間の中点にある。このような形式を実現することにより、2つのコイル部の各々は、従来の単独のコイルで用いていたものと比べて、層当たりの巻数は半分になり、平均トラック幅は倍加する。またさらに、使用される導体の厚さは相当する従来の単独のコイル部で用いられるものの半分になる。したがって、図2に示すような従来の構成においてコイル部が16回巻きで3mm厚の導体、平均トラック幅が10mmであったとすると、図5に示す形式の直列構造においては、各層は8回巻きで1.5mm厚の導体、平均トラック幅が20mmとなるであろう。
【0053】
なお、図4において、コイルパターンは両方とも、組み合わせ後のコイルの場合と同様に上から見たものである。この向きでは、コイルパターンは実用的な限度内で互いに同一である。しかし、加工時のこれらの向きを考えると、コイルパターンは事実上、互いの鏡像になる。これは、コイルパターン形成時に用いられる型打ち等の加工処理は、薄板材料の一方の面の方が他方の面に比べてよりバリを生成しやすいからである。薄板の切削加工または処理を行う面から見て互いに対して鏡像となるようにコイルパターンを選択することにより、コイル部のうちの一方を、表面にバリがより生じやすい方の面同士が互いに面するようにひっくり返すと、両コイルパターンが事実上同一になる。よって、それぞれのコイルサブアセンブリ6X,6Y,6Zを作製する際には、薄板材料のバリをより多く含む方の表面を、それぞれのB段階材料固化層に接するように配置してもよい。
【0054】
ただし、図5に関連して上述のように直列接続方法を用いるならば、図5に図示したように、コイルパターンは好適には、B段階材料に施されたように、上から見て互いに鏡像となるはずである。よって、金属薄板を加工してこのようなコイルを作製する際には、コイルパターンは、実際面で、加工する側から見て互いに同一、すなわち、並列接続方式の場合の状況とは反対になるはずである。
【0055】
図4に関連して上記で説明したように並列接続を実行することにより、各サブアセンブリ6X,6Y,6Zの第1コイル部及び第2コイル部3X1及び3X2,3Y1及び3Y2,3Z1及び3Z2の対応する各点は、傾斜磁場コイルアセンブリをMRI装置の一部として使用している時には常に事実上同電位のはずである。よって、各サブアセンブリ6X,6Y,6Zを固化する際に用いられるB段階材料は、電界が非常に低い領域内にあることになる。それにより、通常の状況では、B段階材料4X,4Y,4Z内にあるいずれの気泡や空隙も、部分放電を発生させることができないはずである。さらに、サブアセンブリ6X,6Y,6Zは、導電性コイル部にあるいかなるバリもB段階材料に対して内向きに面する傾向にあるように構成されているので、バリもまた低電界の領域内に位置することになり、この結果、部分放電の発生源とはならないはずである。
【0056】
図5に関連して上記で説明したように直列接続を実行することにより、同様の効果が得られるが、本例では、各サブアセンブリ6X,6Y,6Zの第1コイル部及び第2コイル部の間にあるB段階材料4X,4Y,4Zの両端の電位差は、せいぜいサブアセンブリの端子間の電位差である。この電位差は、図4に関連して上記で説明したような並列接続の実行時に見られるものよりも大きくなり得るが、それでも図2に示す形式の従来の構成で存在し得る電界強度の程度よりはかなり低い。その場合、異なるコイルにおいてコイル部間に存在する可能性のある電位差を考慮する。すなわち、図2の従来の構成において、B段階材料は例えばX方向コイルとY方向コイルの間に位置しており、従って、このB段階材料で見られる最大電位差は、いずれの瞬間にもX方向コイルとY方向コイルにかけられた互いに異なる電位によって規定される。
【0057】
上述の本実施形態では、各サブアセンブリ6X,6Y,6Zの第1導電性コイル部及び第2導電性コイル部の間にB段階材料が設けられているが、実行する形態の中には他の種類の絶縁材料をサブアセンブリ内に設けてもよいものもあることに注目すべきである。しかし、固化材料、特にB段階材料を使用することが好ましい。このような場合には、コイルサブアセンブリ6X,6Y,6Zは、B段階材料片をその両側にそれぞれのコイル部がある状態で押圧機に設置し、その積層物を押圧機で加熱することで、それぞれのコイル部3X1及び3X2,3Y1及び3Y2,3Z1及び3Z2を共に積層することによって作製してもよい。
【0058】
上記で説明した形式のサブアセンブリ6X,6Y,6Zを作製する一般的な製造プロセスは以下のとおりである。
1.通常はらせん状の2つの電気巻線を作製するために金属薄板に施す切削加工処理、フライス加工処理、または打ち抜き加工処理によって、傾斜磁場コイルの2つの導電部3X1,3X2,または3Y1,3Y2,または3Z1,3Z2を構成する。各コイル要素の安定性を保つために、らせん同士の間にある多数のブリッジを残しておく。コイル部のうちの一方は、切削加工/処理側から見た時に他方の鏡像となることが好ましく、また、各コイル部におけるブリッジの位置は、コイル部がサブアセンブリ内に配置された時にブリッジの位置が互いに重なり合わ(in register with)ないように選択することが好ましい。つまり、ブリッジは、サブアセンブリの面において異なる場所にあるように位置している。
【0059】
2.絶縁材料4X,4Y,4Zからなる薄板の両側に2つの導電性コイル部を接着することによって、2つの導電性コイル部を共に積層する。エポキシ樹脂に含浸されたB段階材料が好ましいが、この場合には、この3層の積層物を押圧機内で加熱することによって接着を行ってもよい。導電性コイル部は、バリがあるか、バリが生じやすい方の側が絶縁材料に隣接するような向きに設定しなければならない。任意で、絶縁材料内に間隙を残すことにより、必要に応じて層間の電気的接続を形成しやすくするようにしてもよい。
【0060】
3.さらなる切削加工処理、フライス加工処理、または打ち抜き加工処理において、金属ブリッジを切除する。ブリッジは、アセンブリにおいてブリッジのある面から除去し、また、積層されたサブアセンブリの中心の近くで、サブアセンブリの表面から離れてあらゆるバリを生じる方法で除去することが好ましい。
【0061】
4.はんだ付けもしくは他の手段によって、直列接続の場合は巻線部の一端で、並列接続の場合は巻線部の両端で、2つの金属層3X1及び3X2,3Y1及び3Y2,3Z1及び3Z2の間で電気的接続を形成する。
【0062】
5.ここで、得られたサブアセンブリ6X,6Y,6Zを、従来の固化されたコイルと同様の方法でさらに処理してもよい。すなわち、サブアセンブリを、要望があれば成形して一般的に従来の方法で組み合わせることによって傾斜磁場コイルアセンブリを製造し、MRI装置に順次搭載してもよい。
【0063】
絶縁性支持層、上述の各実施形態ではB段階材料層4X,4Y,4Zはサブアセンブリ6X,6Y,6Zを構成する積層体の中線(midline)上にあるので、このサブアセンブリは、B段階材料片上に設けられたコイル部からなる従来のサブアセンブリの場合に比べて、回転時に層間の剥離が起こりにくくなることは注目すべきである。
【0064】
さらに、各サブアセンブリは、膜厚が厚めの単独の金属薄板の代わりに比較的薄い2つの金属薄板を備えているので、これにより図4及び図5に示した形式のコイルパターンを形成する際により細い切断が実現しやすくなり、その結果金属をより多く残して、コイル抵抗を小さくしている。
【0065】
一方、導体の厚さが従来使用され得るものと比べて半分である場合には、上記の例よりも厚い導体を使用するように決めてもよい。このような場合に、本技術は、厚さ/重さがより大きいゲージアセンブリを構成したり取り扱ったりする際に役立ち得る。
【0066】
上記の実施形態においてX,Y,及びZ方向コイルが層内に設けられている順序は重要ではないことは理解されよう。本技術を実行する際には、X,Y,及びZ方向コイルは都合のよい任意の順序で配置されていてもよい。
【0067】
全般的に、本技術は、既存のサドルコイル設計に代わるコイルを作製する方法であって、既存のサドルコイル設計のパターンを(コイル面に)使用し、厚さが既存のサドルコイル設計の半分の材料に前記の既存のサドルコイル設計のパターンで2回打ち抜き加工(並列接続構成の場合は1回は鏡像で)を行って2つの打ち抜き加工されたコイルを作製し、得られた2つの打ち抜き加工されたコイルを、バリを最も内側にした状態で絶縁性基板の両側に接着し、両コイルを(例えばはんだ付けによって)1つに接続するという各工程を用いて、具体化可能であることは理解されよう。並列接続構成の場合、2つのコイルの始端タブと終端タブをそれぞれ互いに接続してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電性コイル部を備えた第1コイル層と、
前記第1導電性コイル部に電気的に接続されている第2導電性コイル部を備え、前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部は1つの巻線部として共に作用するように接続されている第2コイル層と、
前記第1コイル層と前記第2コイル層の間にはさまれた絶縁層と、
を備えたMRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリ。
【請求項2】
前記絶縁層は固化層を備えている請求項1記載のMRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリ。
【請求項3】
前記固化層はB段階材料を備えている請求項2記載のMRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリ。
【請求項4】
前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部は、前記絶縁層のそれぞれの側に接着されている請求項1から3のうちのいずれか1項に記載のMRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリ。
【請求項5】
前記第1導電性コイル部は前記第2導電性コイル部に並列に接続されている請求項1から4のうちのいずれか1項に記載のMRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリ。
【請求項6】
前記導電性コイル部は薄板状で、各々が、バリの発生率がそれぞれの反対面よりも高い面を有していて、前記第1導電性コイル部及び前記第2導電性コイル部は、バリの発生率の高い面同士が互いに向き合い、これにより、前記第1導電性コイル部及び前記第2導電性コイル部は、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた前記絶縁層に面するように配置されている請求項1から5のうちのいずれか1項に記載のMRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリ。
【請求項7】
前記第1導電性コイル部のコイルパターンは、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた前記絶縁層に面する側から両コイル部を見た場合に、前記第2導電性コイル部のコイルパターンの鏡像である請求項1から6のうちのいずれか1項に記載のMRIS傾斜磁場コイルサブアセンブリ。
【請求項8】
第1導電性コイル部を備えた第1コイル層と、
前記第1導電性コイル部に電気的に接続されている第2導電性コイル部を備え、前記第1導電性コイル部と第2導電性コイル部は、1つの巻線部として共に作用するように接続されている第2コイル層と、
前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた絶縁層と、を備えた傾斜磁場コイルサブアセンブリを製造する方法であって、
a)前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部を前記絶縁層の互いに対向する両側に接着することによって、前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部を共に積層する工程と、
b)前記第1導電性コイル部を前記第2導電性コイル部に電気的に接続する工程と、
を備えた方法。
【請求項9】
前記工程a)の前に、金属薄板を処理して前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部に所望のコイルパターンを形成する工程をさらに備えている請求項8記載の方法。
【請求項10】
製造中の支持部とするために、前記コイルパターン内のらせん同士の間にある複数のブリッジを当初は残しておき、前記工程a)の後に該ブリッジを除去する工程を備えている請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記第1導電性コイル部と前記第2導電性コイル部に当初は残している前記ブリッジは、位置が互いに重なり合わない請求項10記載の方法。
【請求項12】
各コイル部の面のうちバリの発生率が反対面よりも高い面同士が互いに向き合い、これにより、前記第1コイル層と前記第2コイル層との間にはさまれた前記絶縁層に面するように、前記第1コイル部と前記第2コイル部を配置する工程を備えている請求項8から11のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記ブリッジを前記サブアセンブリのそれぞれの側から除去し、生じるバリはいずれもコイル部において前記絶縁層に面する側の表面に、もしくは前記絶縁層に面する側に向かって形成されやすくなるような方法で除去する請求項10、または請求項10に従属する請求項11及び12のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記薄板の一方の側から前記コイルパターンを形成する前記処理を行い、前記第1導電性コイル部の前記コイルパターンを、金属薄板の処理が施される側から両コイル部を見た時に前記第2導電性コイル部の前記コイルパターンの鏡像になるように選択する工程をさらに備えている請求項9、または請求項9に従属する請求項10から13のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記薄板の一方の側から前記コイルパターンを形成する前記処理を行い、前記第1導電性コイル部の前記コイルパターンを、金属薄板の処理が施される側から両コイル部を見た時に前記第2導電性コイル部の前記コイルパターンと同じになるように選択する工程をさらに備えている請求項9、または請求項9に従属する請求項10から13のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
請求項1から7のうちのいずれか1項に記載のサブアセンブリを少なくとも1つ備えたMRIS傾斜磁場コイルアセンブリ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−89835(P2012−89835A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−207682(P2011−207682)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(597068227)テスラ エンジニアリング リミテッド (2)
【Fターム(参考)】