説明

充電のためのシステムおよび方法

【課題】電気化学的エネルギー蓄積デバイスを含む車両を充電するための方法およびシステムを提供する。
【解決手段】電気自動車充電スタンド20が説明される。この充電スタンドは、交流(AC)電源52と結合するように構成された入力コネクタ50と、電気自動車40と結合するように構成された出力コネクタ62とを含む。この充電スタンドは、1次側102および2次側104を備えた可変出力変圧器100も含む。1次側は、入力コネクタに結合され、2次側は、出力コネクタに結合され、電気自動車に関連したエネルギー蓄積デバイス72と選択的に電磁通信するように構成される。充電スタンドには、変圧器に結合され、電気自動車に供給するべき電圧レベル求めるように構成されたコントローラ110も含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明される実施形態は、一般に電気自動車に関し、より具体的には、電気化学的エネルギー蓄積デバイスを含む車両を充電するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来型燃焼機関の車両を使用することに関連した燃料費の上昇、および空気汚染を含む環境問題の高まりの両方に応じて、電気自動車およびハイブリッド車の使用が増加している。結果として、このような車両で使用されるバッテリーまたは他のエネルギー蓄積デバイスを充電するのに用いられる電気エネルギーの形で、エネルギー需要が増加する可能性が高い。電気自動車、または電気化学的エネルギー蓄積デバイスを含む車両は、本明細書では、車両を推進するのに用いられる電力のいくらかの部分を、エネルギー蓄積デバイスから、例えばバッテリーから導出する車両と定義される。電気自動車は、車両を推進する電動機(例えばトラクションモータ)を駆動するのに、もっぱらバッテリーに蓄積された電力に依存する車両と、トラクションモータを駆動するのに用いられる電力を蓄積するためのバッテリーを含み、またバッテリーを再充電するのに使用される発電機を駆動する内燃機関も含む車両と、電気的構成要素と化石燃料を動力源とする構成要素との組合せを含む車両(例えばハイブリッド車)とを含み得るが、これらに限定されない。ハイブリッド車の実例には、並列ハイブリッド車、直列ハイブリッド車、および混合ハイブリッド車が含まれる。並列ハイブリッド車では、内燃機関および電気機械が、トラクションシステムと機械的に結合される。直列ハイブリッド車では、内燃機関および電気機械が、発電機およびトラクションシステムと機械的に結合される。さらに、混合ハイブリッド車は、並列ハイブリッド車と直列ハイブリッド車の組合せであり、内燃機関が、トラクションシステムに対して機械的に結合され得る。
【0003】
現在、電気自動車に含まれる充電電池に対して複数の充電レベルが利用可能である。様々な充電レベルの実例が、自動車技術者協会(SAE)規格J1772の、SAE電気自動車およびプラグインハイブリッド電気自動車の導電性充電カプラに説明されている。第1の充電レベルおよび第2の充電レベルは、ゆっくりした交流(AC)充電と称され得る。電気自動車は、第1の充電レベルを用いて充電するために、AC−ACコネクタを介して、車両充電スタンド、またはアメリカ合衆国の実例ではおおよそ15〜20アンペアで120ボルト(VAC)の交流を供給する標準的な住宅向きの電気コンセントに結合される。第1の充電レベルでの充電は、電気自動車を十分に充電するのに8〜24時間を要する可能性がある。電気自動車は、第2の充電レベルを用いて充電するために、AC−ACコネクタを介して、例えばおおよそ30〜32アンペアで240VACを供給する車両充電スタンドに結合される。第2の充電レベルの、より高い電力によって、標準的電気コンセントによる給電より、電気自動車に対する迅速な充電サイクルが容易になる。例えば、第2の充電レベルで充電すると、電気自動車を十分に充電するのに4〜10時間を必要とする可能性がある。一般に、電気自動車は、充電専用のAC−直流(DC)コンバータを含む。AC−DCコンバータは、充電のために、バッテリーに対してDC電力を供給する。
【0004】
さらなる充電レベルは、「急速充電」レベルと称され得る。急速充電レベルは、一般に、電気自動車に対してDC電力を与える。例えば、急速充電システムは、電気自動車のDCバスにDC電力を直接与えることができる。より具体的には、車両充電スタンドは、AC電力を、例えばアメリカ合衆国の480VACまたはヨーロッパの690VACといった高電圧で受け取る。車両充電スタンドは、AC−DCコンバータを含み、AC−DCコンバータのDC電力出力が、DCケーブルを介して電気自動車に供給される。電気自動車に供給されるDC電力は60キロワット(kW)〜150kWの範囲であり得て、電気自動車は、おおよそ10〜15分で50%充電レベルに到達することができる。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、電気自動車充電スタンドが提供される。この充電スタンドは、AC電源と結合するように構成された入力コネクタと、電気自動車と結合するように構成された出力コネクタとを含む。この充電スタンドは、1次側および2次側を備えた可変出力変圧器も含む。1次側は、入力コネクタに結合され、2次側は、出力コネクタに結合され、電気自動車に関連したエネルギー蓄積デバイスと選択的に電磁通信するように構成される。充電スタンドには、変圧器に結合され、電気自動車に供給するべき電圧レベル求めるように構成されたコントローラも含まれる。
【0006】
別の態様では、電気自動車を充電するための電気自動車充電スタンドを制御する方法が提供される。この方法は、可変出力変圧器でAC電力を受け取るステップと、電気自動車で使用するために可変出力変圧器から出力される電圧レベルを求めるステップとを含む。
【0007】
さらに別の態様では、電動機と、同電動機に給電するように構成された少なくとも1つのDCエネルギー蓄積デバイスとを含む装置が提供される。この装置は、DCコネクタおよびACコネクタを備えた電力コンバータも含む。DCコネクタは、少なくとも1つのDCエネルギー蓄積デバイスに結合される。電気自動車は、AC電源と結合するためのACコネクタに結合された接続デバイスも含む。電気自動車は、第1の位置および第2の位置を備えたスイッチングデバイスも含み、第1の位置でACコネクタと電動機を結合し、第2の位置でACコネクタと接続デバイスを結合する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】例示的電気自動車充電システムの概略図である。
【図2】複数の電気自動車を充電するための例示的電気自動車充電システムのブロック図である。
【図3】図2に示された電気自動車充電システムの代替実施形態のブロック図である。
【図4】図1〜図3に示された電気自動車充電スタンドを制御する例示的方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で説明される方法およびシステムにより、例えば電気自動車の中に含まれ得るDCエネルギー蓄積デバイスの高速充電を促進することができる。本明細書で説明される方法およびシステムを用いて充電することができる電気自動車は、例えば、DCエネルギー蓄積デバイスと電動トラクションモータの間に結合されたトラクションモータの電力コンバータを含むことができる。本明細書で説明される方法およびシステムは、トラクションモータの電力コンバータに供給されるAC電力を、DCエネルギー蓄積デバイスを充電するためのDCの電力に変換するためにも、トラクションモータの電力コンバータを使用することができる。トラクションモータの電力コンバータを双方向で使用すると、DCエネルギー蓄積デバイスの充電中にのみ使用される個別の電力コンバータの必要性を解消することができる。電気自動車の個別のバッテリー充電電力コンバータをなくすと、電気自動車の全重量を低減して効率を向上することができる。DC電気自動車充電スタンドに含まれる個別のAC−DCコンバータをなくすと、充電スタンドのコストおよび複雑さも低減することができる。さらに、電気自動車に含まれるトラクションモータの電力コンバータの定格を、高電圧を扱うようにすることができ、高電圧でDCエネルギー蓄積デバイスを充電すると、充電に必要な時間が短縮され得て、トラクションモータの電力コンバータの用途が広がる。
【0010】
本明細書で説明される方法、システム、およびコンピュータ可読媒体の技術的効果には、(a)AC電源からAC電力を受け取るステップと、(b)電気自動車に供給するべき電圧レベルを求めるステップと、(c)電力コンバータに対して、求められた電圧レベルでAC電力を供給するステップとのうち少なくとも1つが含まれる。
【0011】
図1は、例示的電気自動車充電スタンド20、および電気自動車充電スタンド20を使用して充電するように構成された電気自動車40の概略図である。この例示的実施形態では、電気自動車充電スタンド20は、「急速充電」交流(AC)電気自動車充電システムと称される。充電スタンド20は、例えば50キロワット(kW)〜100kWの範囲で電気自動車40にAC電力を供給するように構成することができるが、この範囲に限定されるわけではない。
【0012】
この例示的実施形態では、電気自動車充電スタンド20は、AC電源52と接続するための少なくとも1つの入力コネクタ50を含む。AC電源52は、例えばAC送電網を含んでよいが、これには限定されない。入力コネクタ50は、充電スタンド20をAC電源52と電気通信させるように構成された複数の端子、充電スタンド20とAC電源52の誘導結合を助長する構成要素、および/または充電スタンド20をAC電源52と電磁通信させるその他のタイプのコネクタを含んでよい。AC送電網は、配電/送電プロセス内の位置次第で様々な電圧レベルに維持される。この例示的実施形態では、AC電源52は、充電スタンド20に対して、アメリカ合衆国にある送電網で利用可能な一般的な電圧レベルである480ボルトの3相AC電力を供給する。あるいは、AC電源52は、充電スタンド20に対して、例えばヨーロッパ諸国にある送電網で利用可能な一般的な電圧レベルである690ボルトの3相AC電力を供給してよい。この例示的実施形態では、電源52は、配電網56からの電圧レベルを、33kVから480ボルトまたは690ボルトに低下させる変圧器54から電力を受け取る。充電スタンド20は、480ボルトまたは690ボルトのいずれかのAC電力を受け取ると説明されたが、充電スタンド20が本明細書に説明されるように機能することを可能にする任意の適切な電圧レベルを有する電力を受け取ることができる。
【0013】
この例示的実施形態では、電気自動車充電スタンド20は、例えばACケーブル60内に配置された複数の導体を含む。この例示的実施形態では、ACケーブル60は出力コネクタ62を含み、電気自動車40は、電気自動車40に充電スタンド20を結合するために、例えば接続デバイス64の中に、対応する入力コネクタを含む。代替実施形態では、ACケーブル60はユーザによって用意され、この場合、電気自動車充電スタンド20は、ACケーブル60で接続するように構成された出力コネクタ62を含む。出力コネクタ62は、充電スタンド20を電気自動車40と電気通信させるように構成された複数の端子、充電スタンド20と電気自動車40の誘導結合を助長する構成要素、および/または充電スタンド20を電気自動車40と選択的に電磁通信させるその他のタイプのコネクタを含んでよい。
【0014】
この例示的実施形態では、電気自動車40は、電動機70および少なくとも1つのエネルギー蓄積デバイスを含み、同デバイスは、例えば電動機70に給電するように構成されたバッテリー72であるが、これには限定されない。電動機70は、電気自動車40のトラクションシステム(図1には示されていない)に結合され、トラクションモータと称されることもある。本明細書で参照されるバッテリー72は、単一の電気化学電池、結合されてバッテリー配列を形成する複数の電気化学電池、または化学エネルギー蓄積デバイスのその他の適切な構成を含むことができる。この例示的実施形態では、電力コンバータ74がバッテリー72と電動機70を結合する。より具体的には、コンバータ74は、バッテリー72に結合されたDCコネクタ76および電動機70に結合されたACコネクタ78を含む。この例示的実施形態では、電力コンバータ74は、バッテリー72からのDC電力を電動機70に給電するためのAC電力に変換するように構成された双方向コンバータである。さらに、電力コンバータ74は、電気自動車充電スタンド20によって供給されるAC電力を、バッテリー72を充電するためのDC電力に変換するようにも構成される。
【0015】
この例示的実施形態では、電気自動車40は、スイッチングデバイス82も含む。スイッチングデバイス82は、第1の位置で、ACコネクタ78を電動機70に結合する。スイッチングデバイス82は、第2の位置で、ACコネクタ78を、接続デバイス64に結合して電動機70から分離する。スイッチングデバイス82は、ユーザによって供給された手動信号、または例えば電気自動車40が充電スタンド20に結合されたときに生成される信号であるが、これに限定されない自動生成された信号に基づいて操作されてよい。スイッチングデバイス82は、ソリッドステート素子および/または電気機械的に作動される構成要素を含み得るが、これらに限定されるわけではない。
【0016】
この例示的実施形態では、充電スタンド20は、可変出力変圧器100を含む。代替実施形態では、可変出力変圧器100は、変電所内に含まれてよく、例えば、変圧器54(図1に示されている)は、可変出力変圧器または複数タップ変圧器でよい。可変出力変圧器100は、1次側102および2次側104を含む。1次側102は入力端子50に結合され、2次側104はACケーブル60に結合される。可変出力変圧器100は、単巻変圧器および/または多重タップ巻線を有する変圧器を含んでよい。可変出力変圧器100の出力は、固定周波数で可変出力の電力である。換言すれば、可変出力変圧器100の電圧出力は調節可能である。例えば、可変出力変圧器100は複数のタップ106を含むことができる。複数のタップ106の各タップは、別々の出力電圧に対応する。所望の出力電圧に相当するタップに、ACケーブル60が結合される。この例示的実施形態では、変圧器100は、ACケーブル60に結合されたタップを切り換える、パワーエレクトロニクスベースのタップ切換器108を含む。パワーエレクトロニクスベースのタップ切換器108は、電気機械式の電子装置および/または半導体ベースの電子装置を含んでよいが、これらには限定されない。
【0017】
この例示的実施形態では、電気自動車充電スタンド20は、AC電源52から高電圧を受け取る。例えば、電気自動車充電スタンド20は、例えばアメリカ合衆国で利用可能な480ボルトの送電網、または例えば多くのヨーロッパ諸国で利用可能な690ボルトの送電網に結合されてよい。配電電圧を高くすると、所与の電力レベルで電流を低減することができ、電力を分配するのに使用されるケーブルのコストを最小限にするのが容易になる。さらに、可変出力変圧器100がAC電圧レベルを低下させることができるので、AC電圧レベルを、電気自動車40および/または電気自動車40に含まれるエネルギー蓄積デバイスの充電技術に適合させることができ、充電スタンド20を電気自動車40に直接結合することができる。
【0018】
この例示的実施形態では、電気自動車充電スタンド20は、変圧器100に結合された充電スタンドコントローラ110も含む。この例示的実施形態では、充電スタンドコントローラ110は、プロセッサ112およびメモリデバイス114を含む。本明細書で用いられる用語プロセッサは、中央処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、および本明細書に記述された機能を実行することができるその他の回路またはプロセッサを指す。電気自動車充電スタンド20によって供給される電圧のレベルは、電気自動車40が充電に用いることができる電圧レベルより高い可能性がある。コントローラ110は、電気自動車40に供給するべき電圧レベルを求めるように構成される。電気自動車に含まれるバッテリーを最も急速に充電する電圧のレベルは、車両ごとに一様でない。バッテリーを最も急速に充電することになる電圧レベルは、電動機技術、設計、バッテリー電圧、および電気自動車に含まれる半導体デバイス次第で一様でない可能性がある。例えば、最も急速にバッテリーを充電することになる電圧レベルは、バッテリーのDC電圧に左右される。AC供給電圧を、バッテリーのDC電圧とマッチングさせると、電力コンバータ74のスイッチング損失が最小化される。さらに、コントローラ110は、求められた電圧レベルを電気自動車40に供給するために、変圧器100の複数のタップ106を選択的に結合するように構成される。
【0019】
電気自動車40には、電力コンバータ74に結合され、電力コンバータ74の動作を制御するように構成されたシステムコントローラ120も含まれる。システムコントローラ120は、接続デバイス64およびAC充電スタンド20に電圧レベル信号の伝送も行なう。電圧レベル信号は、バッテリー72を充電するべき最大電圧レベルに対応する。システムコントローラ120は、充電スタンド20に電圧レベル信号を伝送し、充電スタンド20は、電圧レベル信号を、バッテリー72を充電するために充電スタンド20が電気自動車40に供給することになる最大電圧レベルとして用いる。例えば、システムコントローラ120は、電力コンバータ74のスイッチング周波数を変調して、充電スタンド20へ伝送する電圧レベル信号を符号化することができる。電力コンバータ74は、電力コンバータ74に印加されたときバッテリー72を最も急速にする充電することになる充電電圧に関する情報を含むパルス幅変調(PWM)信号を、充電スタンド20に供給する。接続デバイス64にAC電力が与えられるとき、スイッチングデバイス82は、電動機70をコンバータ74から切り離す。
【0020】
この例示的実施形態では、コントローラ110は、電気自動車40から受け取った電圧レベル信号に基づいて電気自動車40に供給するべき電圧レベルを求めることができる。電気自動車40から受け取る電圧レベル信号には、バッテリー72を充電するべき最大電圧レベルが含まれる。この例示的実施形態では、コントローラ110は、電力コンバータ74のスイッチング周波数を検出し、復調して、電気自動車40に供給するべき電圧レベルを求める。例えば、電力コンバータ74は、デューティサイクルが固定されたPWM信号を生成することができる。PWM信号をフィルタリングすると、そのDC値が、1装置当たりのバッテリー電圧に対応する。あるいは、バッテリー電圧を求める他の方法の1つに、電力ブリッジに特定のスイッチングベクトルをかけることがあり、例えば、2レベルの3相インバータでは、上側のIGBTに対して(オン、オフ、オフ)をかけ、下側のIGBTに対して(オフ、オン、オン)をかける。
【0021】
あるいは、システムコントローラ120は、専用通信チャンネル、電力ライン通信、および/または充電スタンド20が本明細書に説明されるように機能することを可能にするその他のタイプの信号伝送を含むがこれらに限定されない他の通信プロトコルを用いて、接続デバイス64およびAC充電スタンド20に電圧レベル信号を伝送することもできる。しかし、変調されたスイッチング周波数の中に電圧レベル信号を含ませるか、または電力ライン通信を用いて電圧レベル信号を伝送すると、個別のデータ通信導体を使用することなく、電気自動車40と充電スタンド20の間の情報伝送が容易になる。これによって、車両40を充電スタンド20に結合するのに使用される導体の数ならびにケーブルのコストが低減される。標準的な電力コネクタ(すなわちソケットおよびプラグ)は、広範にわたって入手可能である。しかし、特別に組み合わせた電力ケーブルおよびデータケーブルは、同じほど広範にわたって入手可能ではなく、したがって、それらを使用すると、電気自動車の広範囲の採用を限定する可能性がある。
【0022】
別の代替実施形態では、変圧器100の電力出力の電圧レベルは、例えばゼロボルトで始まって最大電圧レベルに到達するまで繰り返し上昇される。少なくとも1つのセンサ130が、変圧器100によって出力された電圧および電流のうち少なくとも1つを測定するように構成される。例えば、充電スタンドコントローラ110は、電気自動車40によって引き込まれる電流レベルを監視することができる。より具体的には、第1の実施形態では、充電スタンドコントローラ110は、電気自動車40に対して第1の電圧レベルでAC電力を供給し、可変出力変圧器100の電力出力を測定して、変圧器100の電力出力が電気自動車40によって制限されるまで、電気自動車40に供給されるAC電力の電圧レベルを上昇させる。電圧が上昇するのにつれて、電気自動車40が引き込む電流レベルが上昇する。しかし、電気自動車40は、引き込む電流のレベルを制限する。電気自動車40が電流を一旦制限すると、充電スタンド20が出力電圧を上昇し続けていても、充電スタンド20の電力出力の上昇は、電圧および電流が増加していた場合より小さくなるはずである。充電スタンドコントローラ110が、電力増加の割合のこの低下を検知して、充電スタンド20において出力電力の電圧レベルが設定される。第2の実施形態では、最大の電流レベルが、充電スタンドのメモリデバイス114に記憶される。充電スタンド20によって出力される電力の電圧は、例えばゼロボルトからXボルトに上昇され、Xボルトは、電気自動車40が引き込む電流が最大電流レベルのときの電圧レベルである。より具体的には、コントローラ110は、電気自動車40に対して第1の電圧レベルでAC電力を供給し、電気自動車40が引き込む電流レベルを測定して、電気自動車40が引き込む電流が最大電流レベルに等しくなるまで、電気自動車40に供給するAC電力の電圧レベルを上昇するように構成される。
【0023】
電力コンバータ74は、特定の時点における電圧変化の高い割合(すなわち高いdV/dt)に耐えるように構成される。例えば、高いdV/dtに起因する電力コンバータ74の損傷を防止するために、電力コンバータ74内に絶縁体が含まれ得る。さらに、電力コンバータ74によって生成される高調波成分が送電網52にかかるのを防止するために、変圧器100は、高インダクタンスを含むように構成されて、送電網52に高周波成分が印加されるのを制限し、結局は送電網52に短絡電流成分が加わるのを制限する。代替実施形態では、能動フィルタまたは受動フィルタ(図1には示されていない)が、例えば、充電スタンド20の中、充電スタンド20と送電網52の間の相互接続点、および/または電力コンバータ74によって生成された高調波成分が送電網52に印加されることの防止を容易にするその他の位置に配置されてよい。
【0024】
この例示的実施形態では、コントローラ110は、電気自動車充電スタンド20の電力出力を調整することができる。例えば、コントローラ110は、充電スタンド20の電力出力を、所定の電力レベルを超過しないように調整することができる。コントローラ110は、充電スタンド20によって利用可能な電力レベルを監視して、充電スタンド20の電力出力を、所定の電力レベルを超過しないように制限する。少なくとも1つのセンサ132が、変圧器54によって出力されて送電網52に供給される電圧および電流のうち少なくとも1つを測定するように構成される。所定の電力レベルは、AC電源52から利用可能な電力および非車両の充電負荷による使用のために確保される電力次第である。例えば、充電スタンド20が、小売商によって顧客ために提供されている状況では、小売商の施設(例えば店)に関連した負荷も送電網52に接続されて電力を受け取る可能性がある。このような負荷は、本明細書では非車両充電負荷と称される。非車両充電負荷に必要な電力は、例えばメモリデバイス114に記憶される。
【0025】
この例示的実施形態では、コントローラ110は、センサ132から、AC電源52によって入力端子50に供給される電力の電圧レベルおよび電流レベルの少なくとも1つに対応する電圧レベル信号および電流レベル信号の少なくとも1つを受け取る。コントローラ110は、センサ132からの電圧レベル信号および電流レベル信号に基づいて、利用可能な電力レベルを求める。コントローラ110は、利用可能な電力を、非車両充電負荷で用いるために確保された電力レベルと比較することにより、所定の電力レベルを求める。さらに、コントローラ110は、電気自動車充電スタンド20の電力出力を、利用可能な電力レベルと所定の電力レベルの間の差に制限する。電気自動車充電スタンド20の電力出力の制限は、充電スタンド20の出力電圧を制限することにより、例えば同出力電圧を制限するように可変出力変圧器100を制御することによって達成される。多くの状況では、充電スタンド20の出力電圧が制限されたとしても、電気自動車40に供給される電力は、例えばゆっくりしたAC充電に関連した電力レベルより依然として高いはずである。
【0026】
代替実施形態では、中央コントローラ140は、電気自動車充電スタンド20の電力出力を調整し、送電網52に結合された、例えば電気自動車充電スタンド142、144といった追加の充電スタンドの電力出力も調整する。代替実施形態では、中央コントローラ140は、充電スタンド20、142、および144によって出力される電力が所定の電力レベルを超過しないように、充電スタンド20、142、および144の総計の電力出力を制限する。
【0027】
さらに、電気自動車充電スタンド20は、より具体的にはコントローラ110は、エネルギーをバッテリー72から引き出して送電網52に与えるのを促進するように構成されてよい。備えて、バッテリー72から引き出されるエネルギーは、送電網の安定性の維持を含むがこれに限定されない送電網の制御に役立つことがある。例えば、送電網52に偶発事故があると、コントローラ110は、エネルギーをバッテリー72から引き出して送電網52に与えてよく、送電網52の動作を、送電網業者が必要とする値の範囲内に維持し、したがって電力平均分配または負荷分割を回避する。
【0028】
図2は、複数の電気自動車152を充電するための例示的電気自動車充電システム150のブロック図である。単一の電気自動車に関して上記で説明された電気自動車充電スタンド20は、複数の車両の充電にも適用可能である。この例示的実施形態では、電気自動車充電システム150は、それぞれがAC電源52に結合された複数の電気自動車充電スタンド20を含む。電気自動車充電システム150は、単なる一例として、駐車場および/または立体駐車場に配置されてよい。例えば、電気自動車充電スタンドは、顧客が小売商の施設を利用している間に電気自動車を充電することができるように、駐車場および/または立体駐車場の利用を提供する小売商の顧客に対して利用可能にされ得る。別の実例では、電気自動車充電スタンドは、雇用者によって、従業員が、働いている間に自分の電気自動車を充電することができるように利用可能にされてもよい。前述のように、充電スタンドコントローラ110(図1に示されている)および/または中央コントローラ140(図1に示されている)は、充電スタンド20の電力出力を、所定の電力レベルを超過しないように調整する。充電スタンド20の電力出力を調整すると、非車両充電負荷向けの電力が、充電スタンド20の動作によって悪影響を及ぼされないことが保証される。
【0029】
図3は、電気自動車充電システム150の代替実施形態180のブロック図である。この代替実施形態では、電気自動車充電システム180は、例えば第1の電気自動車184、第2の電気自動車186、および/または第3の電気自動車188といった複数の電気自動車を充電するように構成された中央の電気自動車充電スタンド182を含む。電気自動車充電スタンド182は、変電所190に、または同変電所内に、配置されてよい。電気自動車充電システム180は、例えば第1の接続スタンド192、第2の接続スタンド194、第3の接続スタンド196といった複数の接続スタンドを含み、電気自動車184、186、および188は、これらを介して電気自動車充電スタンド182に結合され得る。電気自動車充電スタンド182は、例えば接続スタンド192、194、196のそれぞれに対して1台の可変出力変圧器がある複数の可変出力変圧器を含んでよい。電気自動車充電スタンド182は、充電スタンド182に結合された電気自動車のそれぞれの最大電圧レベル求め、各電気自動車のそれぞれに対して、その最大電圧レベルで電力を供給する。
【0030】
あるいは、電気自動車充電スタンド182は、単一の可変出力変圧器および少なくとも1つのスイッチングデバイス198を含むことができる。スイッチングデバイス198は、接続スタンド192、194、および196のうちどれが電力を受け取るかを制御する。例えば、電気自動車186が最初に、電気自動車184が2番目に、電気自動車188が3番目に電力を供給されると決定されてよい。電気自動車充電スタンド182は、最初に、電気自動車186に供給する最大電圧レベルを求め、それに応じて第2の接続スタンド194に電力を供給する。一旦、電気自動車186の充電が完了するか、または所定の制限時間が満了すると、スイッチングデバイス198は、電気自動車充電スタンド182から第2の接続スタンド194を切り離す。電気自動車充電スタンド182は、電気自動車184に供給する最大電圧レベルを求め、それに応じて第1の接続スタンド192に電力を供給する。電気自動車充電スタンド182の中にスイッチングデバイス198が含まれると説明されているが、電気自動車充電システム180には、例えば、接続スタンド192、194、および196に配置されて、選択された接続スタンド192、194、および196に電力を供給するように制御される複数のスイッチングデバイスが含まれ得る。さらに、スイッチングデバイスは、電気自動車充電システム180が本明細書で説明されるように機能することを可能にする、電気自動車充電システム180の中の任意の適切な位置に配置されてよい。
【0031】
図4は、例えば電気自動車充電スタンド20(図1に示されている)といった電気自動車充電スタンドを制御する例示的方法210の流れ図200である。前述のように、電気自動車充電スタンド20は、例えば電気自動車40(図1に示されている)といった電気自動車を充電するように構成される。例示的実施形態では、方法210は、例えば充電スタンドコントローラ110(図1に示されている)によって実行される、コンピュータで実施される方法である。別の例示的実施形態では、コンピュータ読取り可能媒体に収録されたコンピュータプログラムが少なくとも1つのコードセグメントを含み、これが、コンピュータによって実行されたとき、例えば充電スタンドコントローラ110が方法210を遂行する。本発明の態様により、汎用コンピュータが、本明細書で説明された命令を実行するように構成されたとき、専用コンピュータデバイスに変換される。
【0032】
この例示的実施形態では、方法210は、例えば電源52(図1に示されている)といったAC電源から、例えば変圧器100(図1に示されている)といった可変出力変圧器でAC電力を受け取るステップ212を含む。方法210は、電気自動車40向けに変圧器100から出力されるべき電圧のレベルを求めるステップ214も含んでよい。例えば、コントローラ110は、214で、電気自動車40から受け取った電圧レベル信号に少なくとも部分的に基づいて電圧レベルを求めることができる。コントローラ110は、電力コンバータ74の変調されたスイッチング周波数を検出し、このスイッチング周波数を復調して、214で、電気自動車40に供給するべき電圧のレベルを求めることができる。さらに、コントローラ110は、通信チャンネル、電力線通信、および/または充電スタンド20が本明細書で説明されたように機能することを可能にするその他のタイプの信号伝送を用いて、電気自動車40から電圧レベル信号を受け取ることができる。方法210は、電力コンバータ74に対して、求められた電圧レベルでAC電力を供給するステップ216も含む。
【0033】
この例示的実施形態では、方法210は、例えば電力コンバータ74と電動機70の間に配置されたスイッチングデバイス82(図1に示されている)といったスイッチングデバイスに対してスイッチ操作信号を供給するステップ220も含む。スイッチングデバイス82は、スイッチ操作信号を受け取ると、電力コンバータ74から電動機70を切り離して、電力コンバータ74を電気自動車充電スタンド20に結合する。
【0034】
この例示的実施形態では、方法210は、電気自動車充電スタンド20の電力出力を調整するステップ224も含むことができる。例えば、コントローラ110は、224で、充電スタンド20の電力出力を、所定の電力レベルまたは所定の電圧レベルを超過しないように調整することができる。この例示的実施形態では、所定の電力レベルは、AC電源52から利用可能な電力および非電気自動車の充電負荷による使用のために確保される電力量次第である。より具体的には、電気自動車充電負荷以外のすべての負荷に対して必要とされる電力レベルが、例えばメモリデバイス114(図1に示されている)に記憶され得る。充電スタンド20の電力出力を調整するステップ224は、例えばAC電源52の電力出力を測定するように構成されたセンサ132といった少なくとも1つのセンサからの電圧レベル信号および電流レベル信号のうち少なくとも1つを受け取るステップを含むことができる。電力出力を調整するステップ224は、AC電源52から得ることができる電力レベルを求めて、同電力レベルを、非電気自動車の充電用途に必要とされる所定の電力レベルと比較するステップも含むことができる。調整するステップ224は、利用可能な電力レベルと所定の電力レベルの間の差に基づいて、電気自動車充電スタンド20の電力出力を求める(例えば供給するべき充電電圧を求める)ステップも含むことができる。これは、充電スタンド20によって電気自動車に供給される充電電圧を変化させるステップと称されることもある。コントローラ110または例えば中央コントローラ140といった個別の中央コントローラは、非電気自動車充電負荷に所定の電力レベルが利用可能であるように、例えば複数の電気自動車152(図2および図3に示されている)といった複数の電気自動車に供給される電力を調整するように構成され得る。
【0035】
本明細書に示された実施形態は、説明された処理タスクの遂行に関して、いかなる特定のプロセッサにも限定されないことに留意されたい。本明細書に用いられる用語「プロセッサ」は、本発明のタスクを遂行するのに必要な計算または演算を遂行することができるあらゆるマシンを意味するように意図されている。用語「プロセッサ」は、構造化された入力を受け取って、出力を生成するための規定されたルールに従って処理することができる任意のマシンを意味するように意図されている。本明細書で用いられる熟語「構成された」は、プロセッサには、当業者には理解されるように、本明細書に示された実施形態のタスクを遂行するためのハードウェアとソフトウェアの組合せが備わっていることを意味することにも留意されたい。
【0036】
本明細書に示された実施形態は、1つまたは複数のコンピュータ読取り可能媒体を包含し、各媒体は、データまたはデータを操作するためのコンピュータ実行可能命令を含むように構成され得る。コンピュータ実行可能命令には、データ構造、オブジェクト、プログラム、ルーチン、アルゴリズム、または多種多様な機能を遂行することができる汎用コンピュータに関連したプログラムモジュールもしくは限られた数の機能を遂行することができる専用コンピュータに関連したプログラムモジュールなど、処理システムによってアクセスされ得る他のプログラムモジュールが含まれる。コンピュータ実行可能命令は、処理システムに特定の機能または機能の群を遂行させ、本明細書に開示された方法を実施するためのステップに対するプログラムコード手段の実例である。さらに、実行可能命令の特定のシーケンスは、このようなステップを実施するために用いられ得る対応する動作の一例を与える。コンピュータ可読媒体の実例には、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読取専用メモリ(「ROM」)、プログラマブル読取専用メモリ(「PROM」)、消去可能プログラマブル読取専用メモリ(「EPROM」)、電気的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(「EEPROM」)、コンパクトディスク読取専用メモリ(「CD−ROM」)、または処理システムによってアクセスされ得るデータもしくは実行可能命令を与えることができるその他のデバイスもしくは構成要素が含まれる。
【0037】
本明細書には、電気自動車を充電するための例示の方法およびシステムが説明されている。より具体的には、本明細書で説明された方法およびシステムは、電気自動車内に含まれたトラクションモータの電力コンバータを利用する電気自動車の高速AC充電を容易にすることができる。本明細書で説明された方法およびシステムは、電気自動車に供給するべき電力の最大電圧レベルを求めることができ、求められたレベルで電圧を供給するための可変変圧器を含む。さらに、可変変圧器により、非車両充電負荷が必要とする所定の電力レベルが利用可能に存続するように1つまたは複数の電気自動車充電スタンドの電力出力を調整することが容易になり得る。
【0038】
本明細書で説明された方法およびシステムにより、電気自動車の効率的かつ経済的な充電が容易になり得る。本明細書には、方法およびシステムの例示的実施形態が、詳細に説明され、かつ/または図示されている。本明細書で説明された方法およびシステムは、特定の実施形態に限定されるものではなく、むしろ、各システムの構成要素ならびに各方法のステップは、本明細書で説明された他の構成要素およびステップから独立して別個に利用され得る。各構成要素および各方法のステップは、他の構成要素および/または方法のステップと組み合わせて使用することもできる。
【0039】
本明細書で説明され、かつ/または図示された方法および装置の要素/構成要素などを紹介するとき、冠詞「ある」、「1つの」、「この」、および「前記」は、1つまたは複数の要素/1つまたは複数の構成要素などがあることを意味するように意図される。用語「備える」、「含む」、および「有する」は、包括的であるように意図され、列挙された1つまたは複数の要素/1つまたは複数の構成要素など以外に、さらなる1つまたは複数の要素/1つまたは複数の構成要素などがあり得ることを意味する。
【0040】
この書かれた説明は、最善の様式を含めて本発明を開示するために、また、あらゆる当業者が、あらゆるデバイスまたはシステムを製作し使用することならびにあらゆる具体化された方法を実行することを含めて本発明を実施することも可能にするために、実例を用いている。本発明が特許権を受けられる範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に想起される他の実施例を含み得る。そのような他の実例は、それらが特許請求の範囲の文字どおりの言葉と異ならない構造要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の文字どおりの言葉との実質のない相違点を有する同等な構造要素を含む場合には、特許請求の範囲に入るように意図されている。
【符号の説明】
【0041】
20 電気自動車充電スタンド
40 電気自動車
50 入力端子
52 AC電源
54 変圧器
56 配電網
60 ACケーブル
62 出力コネクタ
64 接続デバイス
70 電動機
72 エネルギー蓄積デバイス
74 電力コンバータ
76 DCコネクタ
78 ACコネクタ
82 スイッチングデバイス
100 可変出力変圧器
102 1次側
104 2次側
106 複数のタップ
110 充電スタンドコントローラ
112 プロセッサ
114 メモリデバイス
120 システムコントローラ
130 センサ
132 センサ
140 中央コントローラ
142 電気自動車充電スタンド
144 電気自動車充電スタンド
150 電気自動車充電システム
152 複数の電気自動車
180 電気自動車充電システム
200 流れ図
210 電気自動車充電スタンドを制御する方法
212 AC電源からAC電力を受け取る
214 電気自動車に供給するべき電圧のレベルを求める
216 求められた電圧レベルで電力コンバータにAC電力を供給する
220 スイッチングデバイスにスイッチ操作信号を供給する
224 電気自動車充電スタンドの電力出力を調整する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流(AC)電源(52)と結合するように構成された入力コネクタ(50)と、
電気自動車(40)と結合するように構成された出力コネクタ(62)と、
1次側(102)および2次側(104)を備える可変出力変圧器(100)であって、前記1次側が、前記入力コネクタに結合され、前記2次側が、前記出力コネクタに結合され、前記電気自動車に関連したエネルギー蓄積デバイス(72)と選択的に電磁通信するように構成された可変出力変圧器(100)と、
前記変圧器に結合され、前記電気自動車に供給するべき電圧レベルを求めるように構成されたコントローラ(110)とを備える装置(20)。
【請求項2】
前記可変出力変圧器(100)が複数のタップ(106)をさらに備え、前記出力コネクタ(62)が、ソリッドステートデバイスおよび電気機械デバイス(108)の少なくとも1つによって、前記複数のタップに選択的に結合され、前記電気自動車(40)に対して前記求められた電圧レベルを供給する請求項1記載の装置(20)。
【請求項3】
前記コントローラ(110)が、前記電気自動車(40)から、最大電圧レベルに対応する電圧レベル信号を受け取るように構成される請求項1記載の装置(20)。
【請求項4】
前記コントローラ(110)が、
前記電圧レベル信号を伝送するように変調されたスイッチング周波数を受け取り、
前記変調されたスイッチング周波数を復調して、前記電気自動車(40)に供給するべき電圧のレベルを求めるように構成される請求項3記載の装置(20)。
【請求項5】
前記コントローラ(110)が、
前記電気自動車(40)に対して第1の電圧レベルでAC電力を供給し、
前記変圧器(100)の電力出力を測定し、
前記変圧器の前記電力出力が前記電気自動車によって制限されるまで、前記電気自動車に供給される前記AC電力の前記電圧レベルを上昇させるようにさらに構成される請求項1記載の装置(20)。
【請求項6】
前記コントローラ(110)が、最大電流レベルを記憶するように構成されたメモリデバイス(114)を備え、前記コントローラが、
前記電気自動車(40)に対して第1の電圧レベルでAC電力を供給し、
前記電気自動車によって引き込まれる電流のレベルを測定し、
前記電気自動車によって引き込まれる前記電流のレベルが前記最大電流レベルと等しくなるまで、前記電気自動車に供給される前記AC電力の前記電圧レベルを上昇させるように構成される請求項1記載の装置(20)。
【請求項7】
前記コントローラ(110)が、
前記AC電源(52)によって前記入力コネクタ(50)に供給される電力の電圧レベルおよび電流レベルの少なくとも1つに対応する電圧レベル信号および電流レベル信号の少なくとも1つを受け取り、
前記電圧レベル信号および電流レベル信号の少なくとも1つに基づいて利用可能な電力を求め、
前記利用可能な電力を、これも前記AC電源から電力を受け取る非車両充電負荷に必要とされる所定の電力レベルと比較し、
前記可変出力変圧器(100)の前記電力出力を、前記利用可能な電力レベルと前記所定の電力レベルの間の差に制限するように構成される請求項1記載の装置(20)。
【請求項8】
前記出力コネクタ(62)が、電気自動車のコンバータ(74)と結合するように構成され、前記電気自動車のコンバータが、前記エネルギー蓄積デバイス(72)からのDC電力を、電気自動車のトラクションモータ(70)に給電するためのAC電力に変換し、前記可変出力変圧器(100)からのAC電力を、前記エネルギー蓄積デバイスを充電するためのDC電力に変換するように構成された双方向コンバータである請求項1記載の装置(20)。
【請求項9】
電動機(70)と、
前記電動機に給電するように構成された少なくとも1つの直流(DC)エネルギー蓄積デバイス(72)と、
DCコネクタ(76)およびACコネクタ(78)を備える電力コンバータ(74)であって、前記DCコネクタが前記少なくとも1つのDCエネルギー蓄積デバイスに結合された電力コンバータ(74)と、
AC電源(20)と結合するために前記ACコネクタに選択的に結合された接続デバイス(64)と、
第1の位置および第2の位置を備えたスイッチングデバイス(82)であって、前記第1の位置で前記ACコネクタと前記電動機を結合し、前記第2の位置で前記ACコネクタと前記接続デバイスを結合するスイッチングデバイス(82)とを備える装置(40)。
【請求項10】
前記電動機(70)、前記少なくとも1つのDCエネルギー蓄積デバイス(72)、前記電力コンバータ(74)、前記接続デバイス(64)、および前記スイッチングデバイス(82)が、電気自動車(40)の内部に含まれる請求項9記載の装置(40)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−13314(P2013−13314A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−143962(P2012−143962)
【出願日】平成24年6月27日(2012.6.27)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】