説明

光ピックアップ装置

【課題】 異なる規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 第1レーザー光を放射する第1レーザーダイオード及び第2レーザー光を放射する第2レーザーダイオードが組み込まれ、且つ、前記第1レーザー光が入射されるとともに該第1レーザー光を第1光ディスクの信号記録層に集光する第1対物レンズ23と前記第2レーザー光が入射されるとともに該第2レーザー光を第2光ディスクの信号記録層に集光する第2対物レンズ31とが光ディスクの径方向に配置された光ピックアップ装置であり、前記第1対物レンズ23に第1レーザー光を導く第1光学系と前記第2対物レンズ31に第2レーザー光を導く第2光学系とを独立させて設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や光ディスクに信号の記録動作をレーザー光によって行う光ピックアップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光ピックアップ装置から照射されるレーザー光を光ディスクの信号記録層に照射することによって信号の読み出し動作や信号の記録動作を行うことが出来る光ディスク装置が普及している。
【0003】
光ディスク装置としては、CDやDVDと呼ばれる光ディスクを使用するものが一般に普及しているが、最近では記録密度を向上させた光ディスク、即ちBlu−ray規格の光ディスクを使用するものが開発されている。
【0004】
CD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が785nmである赤外光が使用され、DVD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作行うレーザー光としては、波長が655nmの赤色光が使用されている。
【0005】
また、CD規格の光ディスクにおける信号記録層と光ディスクの表面との間に設けられている透明な保護層の厚さは1.2mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.47と設定されている。そして、DVD規格の光ディスクにおける信号記録層と光ディスクの表面との間に設けられている透明な保護層の厚さは0.6mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.6と設定されている。
【0006】
斯かるCD規格及びDVD規格の光ディスクに対して、Blu−ray規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が短いレーザー光、例えば波長が405nmの青紫色光が使用されている。
【0007】
Blu−ray規格の光ディスクにおける信号記録層の上面に設けられている保護層の厚さは、0.1mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.85と設定されている。
【0008】
Blu−ray規格の光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作や該信号記録層に信号を記録するためにレーザー光を集光させることによって生成されるレーザースポットの径を小さくする必要がある。所望のレーザースポット形状を得るために使用される対物レンズは、開口数が大きくなるだけでなく焦点距離が短くなるので、対物レンズの曲率半径が小さくなるという特徴がある。
【0009】
前述したCD規格、DVD規格及びBlu−ray規格の全ての光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や記録動作を行うことが出来る光ディスク装置が製品化されているが、斯かる光ディスク装置に組み込まれる光ピックアップ装置として、Blu−ray規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第1レーザー光を放射するレーザーダイオード、該レーザーダイオードから放射される第1レーザー光を信号記録層に集光させる第1対物レンズ、DVD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第2レーザー光及びCD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第3レーザー光を放射する2波長レーザーダイオード、そして第2レーザー光及び第3レーザー光を各光ディスクの信号記録層に集光させる第2対物レンズが組み込まれた光ピックアップ装置が一般に採用されている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2010−61781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
1つの波長のレーザー光を放射するレーザーダイオード、2つの波長のレーザー光を放射する2波長レーザーダイオード、そして2つの対物レンズによって規格の異なる3つの光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うように構成された光ピックアップ装置を小型化するために第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光の光路を共通化することが行われている。斯かる構成の従来の光ピックアップ装置について図4及び図5を参照して説明する。
【0012】
図4において、1は例えば波長が405nmの青紫色光である第1レーザー光を生成放射するレーザーダイオード、2は前記レーザーダイオード1から放射される第1レーザー光が入射される第1回折格子であり、レーザー光を0次光であるメインビーム、+1次光及び−1次光である2つのサブビームに分離する回折格子部2aと入射されるレーザー光をS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板2bとより構成されている。
【0013】
3は例えば波長が655nmの赤色光である第2レーザー光を生成放射する第1レーザー素子及び785nmの赤外色光である第3レーザー光を生成放射する第2レーザー素子が同一のケース内に収納されている2波長レーザーダイオードである。
【0014】
4は前記2波長レーザーダイオード3に組み込まれている第1レーザー素子から放射される第2レーザー光及び第2レーザー素子から放射される第3レーザー光が入射される第2回折格子であり、レーザー光を0次光であるメインビーム、+1次光及び−1次光である2つのサブビームに分離する回折格子部4aと入射されるレーザー光をS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板4bとより構成されている。
【0015】
5は前記2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光及び第3レーザー光が前記第2回折格子4を通して入射される位置に設けられているダイバージェンスレンズであり、入射される発散光であるレーザー光の発散角度を調整する作用を成すものである。
【0016】
6は前記第1回折格子2を透過して入射される第1レーザー光のS偏光光を反射するとともに後述する光路を通して光ディスクから反射されてくる第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光の戻り光であるP偏光光を透過するハーフミラーである。7は前記第2回折格子4及びダイバージェンスレンズ5を通して入射される第2レーザー光及び第3レーザー光のS偏光光を反射するとともに前記ハーフミラー6にて反射されて入射される第1レーザー光を透過させ、且つ光ディスクから反射されてくる第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光の戻り光であるP偏光光を透過させる偏光ビームスプリッタである。
【0017】
8は前記偏光ビームスプリッタ7を透過した第1レーザー光、該偏光ビームスプリッタ7にて反射された第2レーザー光及び第3レーザー光が入射される位置に設けられているとともに3つの異なる波長のレーザー光に対応して入射されるレーザー光を直線偏光光から円偏光光に、また反対に円偏光光から直線偏光光に変換する作用を成す3波長対応型の1/4波長板である。
【0018】
9は前記1/4波長板8を透過したレーザー光が入射されるとともに入射されるレーザー光を平行光に変換するコリメートレンズであり、該コリメートレンズ9の光軸方向への変位動作によって光ディスクの保護層の厚さに起因して生じる球面収差を補正するように構成されている。
【0019】
10は第1レーザー光を第1光ディスクD1(図5参照)に設けられている信号記録層L1に集光する第1対物レンズ、11は第2レーザー光を第2光ディスクD2に設けられている信号記録層L2に集光させるとともに第3レーザー光を第3光ディスクD3に設けられている信号記録層L3に集光させる2波長対応の第2対物レンズである。斯かる構成において、第1対物レンズ10と第2対物レンズ11とは、例えば4本の支持ワイヤーによって光ディスクの面に対して直角方向であるフォーカシング方向への変位動作及び光ディスクの径方向であるトラッキング方向への変位動作を行うことが出来るように支持されているレンズホルダーと呼ばれる部材に搭載されている。
【0020】
前記コリメートレンズ9を透過した第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光は、図5に示す光学系によって第1対物レンズ10及び第2対物レンズ11に導かれるように構成されている。図5において、12は波長選択性素子であり、第1レーザー光を透過させるとともに第2レーザー光及び第3レーザー光を第2対物レンズ11方向へ反射させるように構成されている。13は前記波長選択性素子12を透過した第1レーザー光を第1対物レンズ10方向へ反射させる立ち上げミラーである。斯かる構成は特許文献1に記載されている技術と同一であるので、その説明は省略する。
【0021】
斯かる構成において、コリメートレンズ9を透過した第1レーザー光は、前記波長選択性素子12を透過するとともに立ち上げミラー13にて反射されて第1対物レンズ10に入射されることになる。このようにして第1対物レンズ10に入射された第1レーザー光は、該第1対物レンズ10の集光動作によって第1光ディスクD1に設けられている信号記録層L1に集光されることになる。
【0022】
また、前記コリメートレンズ9を透過した第2レーザー光は、前記波長選択性素子12にて反射されて第2対物レンズ11に入射されることになる。このようにして第2対物レンズ11に入射された第2レーザー光は、該第2対物レンズ11の集光動作によって第2光ディスクD2に設けられている信号記録層L2に集光されることになる。そして、コリメートレンズ9を透過した第3レーザー光は、前記波長選択性素子12にて反射されて第2対物レンズ11に入射されることになる。このようにして第2対物レンズ11に入射された第3レーザー光は、該第2対物レンズ11の集光動作によって第3光ディスクD3に設けられている信号記録層L3に集光されることになる。
【0023】
斯かる構成において、レーザーダイオード1から放射された第1レーザー光は、第1回折格子2、ハーフミラー6、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9、波長選択性素子12及び立ち上げミラー13を介して第1対物レンズ10に入射された後、該第1対物レンズ10の集光動作によって第1光ディスクD1に設けられている信号記録層L1に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層L1に照射された第1レーザー光は該信号記録層L1にて戻り光として反射されることになる。
【0024】
また、2波長レーザーダイオード3の第1レーザー素子から放射された第2レーザー光は、第2回折格子4、ダイバージェンスレンズ5、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9及び波長選択性素子12を介して第2対物レンズ11に入射された後、該第2対物レンズ11の集光動作によって第2光ディスクD2に設けられている信号記録層L2に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層L2に照射された第2レーザー光は該信号記録層L2にて戻り光として反射されることになる。
【0025】
そして、2波長レーザーダイオード3の第2レーザー素子から放射された第3レーザー光は、第2回折格子4、ダイバージェンスレンズ5、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9及び波長選択性素子12を介して第2対物レンズ11に入射された後、該第2対物レンズ11の集光動作によって第3光ディスクD3に設けられている信号記録層L3に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層L3に照射された第3レーザー光は該信号記録層L3にて戻り光として反射されることになる。
【0026】
第1光ディスクD1の信号記録層L1から反射された第1レーザー光の戻り光は、第1対物レンズ10、立ち上げミラー13、波長選択性素子12、コリメートレンズ9、1/4波長板8及び偏光ビームスプリッタ7を通してハーフミラー6に入射される。このようにしてハーフミラー6に入射される戻り光は、前記1/4波長板8による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる第1レーザー光の戻り光は前記ハーフミラー6にて反射されることはなく、制御用レーザー光として該ハーフミラー6を透過することになる。
【0027】
また、第2光ディスクD2の信号記録層L2から反射された第2レーザー光の戻り光は、第2対物レンズ11、波長選択性素子12、コリメートレンズ9、1/4波長板8及び偏光ビームスプリッタ7を通してハーフミラー6に入射される。このようにしてハーフミラー6に入射される戻り光は、前記1/4波長板8による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる第2レーザー光の戻り光は前記ハーフミラー6にて反射されることはなく、制御用レーザー光として該ハーフミラー6を透過することになる。
【0028】
そして、第3光ディスクD3の信号記録層L3から反射された第3レーザー光の戻り光は、第2対物レンズ11、波長選択性素子12、コリメートレンズ9、1/4波長板8及び偏光ビームスプリッタ7を通してハーフミラー6に入射される。このようにしてハーフミラー6に入射される戻り光は、前記1/4波長板8による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる第3レーザー光の戻り光は前記ハーフミラー6にて反射されることはなく、制御用レーザー光として該ハーフミラー6を透過することになる。
【0029】
14は前記ハーフミラー6を透過した制御用レーザー光が入射されるAS板であり、該ハーフミラー6にて生成される非点収差の大きさをフォーカスエラー信号を生成するために適した大きさになるように拡大する作用を成すとともに該ハーフミラー6にて発生するコマ収差を補正する作用を成すものである。斯かるAS板は、収差補正板と呼ばれる光学素子である。
【0030】
15は前記AS板14を通して制御用レーザー光が照射される光検出器であり、図3に示すような周知の4分割センサー等が設けられており、メインビームの照射動作によって光ディスクの信号記録層に記録されている信号の読み出し動作に伴う信号生成動作及び非点収差法によるフォーカシング制御動作を行うためのフォーカスエラー信号生成動作、そして2つのサブビームの照射動作によってトラッキング制御動作を行うためのトラッキングエラー信号生成動作を行うように構成されている。斯かる各種の信号生成のための制御動作は、周知であるので、その説明は省略する。
【0031】
前述したようにレーザーダイオード1から放射される第1レーザー光の第1光ディスクD1の信号記録層L1までの往路、2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光の第2光ディスクD2の信号記録層L2までの往路及び2波長レーザーダイオード3から放射される第3レーザー光の第3光ディスクD3の信号記録層L3までの往路について比較すると、偏光ビームスプリッタ7から波長選択性素子12までの光路を兼用していることがわかる。
【0032】
そして、第1光ディスクD1の信号記録層L1から反射される第1レーザー光の戻り光の光検出器15までの復路、第2光ディスクD2の信号記録層L2から反射される第2レーザー光の戻り光の光検出器15までの復路及び第3光ディスクD3の信号記録層L3から反射される第3レーザー光の戻り光の光検出器15までの復路について比較すると、波長選択性素子12から光検出器15までの光路を兼用していることがわかる。
【0033】
図4に示した従来の光ピックアップ装置は、レーザー光を光ディスクの信号記録層に導く往路及び光ディスクの信号記録層から反射される戻り光を光検出器15に導く復路を全てのレーザー光で兼用しているので、光学部品の数を減らすことが出来、その結果、製造価格を下げることが出来るだけでなく光ピックアップ装置を小型化することが出来るという利点を有している。
【0034】
光検出器15には図3に示すような4分割センサーが設けられており、同図において15Aは、メインビームの戻り光が照射されるメインビーム用受光部、15B及び15Cはサブビームの戻り光が照射されるサブビーム用受光部である。斯かる構成の光検出器において、レーザー光を光ディスクに設けられている信号記録層に集光させるフォーカス制御動作を行うためのフォーカスエラー信号の生成動作及び信号記録層に設けられている信号トラックにレーザー光を追従させるトラッキング制御動作を行うためのトラッキングエラー信号生成動作が行われるが、斯かる動作は周知であるのでその説明は省略する。
【0035】
前述したメインビーム用受光部15Aを構成する4つのセンサーの対角線上に配置されているセンサーから得られる信号を加算した信号を減算することによってフォーカスエラー信号の生成動作は行われるが、対物レンズの光ディスクの信号面方向への変位に伴ってレーザースポットの形状が楕円状に変化することを利用するように構成されている。
【0036】
斯かるフォーカスエラー信号を利用したフォーカス制御方法は非点収差法と呼ばれるものであり、斯かる非点収差は図4に示すハーフミラー6及びAS板14によって生成されるように構成されている。また、光ディスクの信号記録層から反射される戻り光がメインビーム用受光部15Aに照射されて生成されるレーザースポットの形状変化の方向が4つのセンサーの対角線方向になるようにレーザー光の光ディスクの接線方向に対する立ち上げ角度は45度に設定されている。
【0037】
斯かる構成の光ピックアップ装置において、3つの異なる波長のレーザー光の光学構成を共通化した場合、高精度の光学部品が必要になるだけでなく、その組立作業等にも高度の組立技術が要求されるという問題がある。
【0038】
本発明は、斯かる問題を解決することが出来る光ピックアップ装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0039】
本発明は、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第1波長の第1レーザー光を放射する第1レーザーダイオード及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長い第2光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うとともに波長が前記第1波長より長い第2波長の第2レーザー光を放射する第2レーザーダイオードが組み込まれ、且つ、前記第1レーザー光が入射されるとともに該第1レーザー光を第1光ディスクの信号記録層に集光する第1対物レンズと前記第2レーザー光が入射されるとともに該第2レーザー光を第2光ディスクの信号記録層に集光する第2対物レンズとが光ディスクの径方向に配置された光ピックアップ装置において、前記第1対物レンズに第1レーザーダイオードから放射される第1レーザー光を導く第1光学系と前記第2対物レンズに第2レーザーダイオードから放射される第2レーザー光を導く第2光学系とを独立させて設けたことを特徴とするものである。
【0040】
また、本発明は、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第1波長の第1レーザー光を放射するレーザーダイオード、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長い第2光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うとともに波長が前記第1波長より長い第2波長の第2レーザー光及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第2光ディスクより長い第3光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うとともに波長が前記第2波長より長い第3波長の第3レーザー光の2つのレーザー光を放射する2波長レーザーダイオードが組み込まれ、且つ、前記第1レーザー光が入射されるとともに該第1レーザー光を第1光ディスクの信号記録層に集光する第1対物レンズと前記第2レーザー光及び第3レーザー光が入射されるとともに該第2レーザー光を第2光ディスクの信号記録層及び第3レーザー光を第3光ディスクの信号記録層に集光する第2対物レンズとが光ディスクの径方向に配置された光ピックアップ装置において、前記第1対物レンズにレーザーダイオードから放射される第1レーザー光を導く第1光学系と前記第2対物レンズに2波長レーザーダイオードから放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を導く第2光学系とを独立させて設けたことを特徴とするものである。
【0041】
そして、本発明は、第1光学系の光軸の光ディスクの接線方向に対する立ち上げ角度を55度及び第2光学系の光軸の光ディスクの接線方向に対する立ち上げ角度を35度に設定したことを特徴とするものである。
【0042】
また、本発明は、第1光学系に組み込まれる偏光ビームスプリット手段として平行平板を使用し、該平行平板にて生成される非点収差を含むレーザー光を光検出器に照射し、該光検出器から得られる信号にてフォーカスエラー信号を生成するようにしたことを特徴とするものである。
【0043】
そして、本発明は、光検出器に組み込まれる受光部の分割線を所定角度回転させたことを特徴とするものである。
【0044】
また、本発明は、分割線の回転角度を10度に設定したことを特徴とするものである。
【0045】
更に、本発明は、第2対物レンズを光ディスクの内周側に配置したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0046】
本発明は、波長が異なる第1及び第2レーザー光を規格の異なる第1及び第2光ディスクに設けられている信号記録層に集光させることによって各信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うように構成された光ピックアップ装置において、第1レーザー光を第1光ディスクの信号記録層に集光させる第1対物レンズと第2レーザー光を第2光ディスクの信号記録層に集光させる第2対物レンズとを光ディスクの径方向に配置するとともに第1レーザー光を第1対物レンズに導く第1光学系と第2レーザー光を第2対物レンズに導く第2光学系とを独立させたので、各光学系に適した光学設計を行うことが出来る。即ち、本発明の光ピックアップ装置は、各光学系に対して専用の光ピックアップ装置として動作する光学設計を行うことが出来るので、光学部品として専用の部品を採用することが出来、その結果、高精度の光学部品を用いる必要がないだけでなく、高度な組立作業を必要としないので光ピックアップ装置の価格を下げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置の一実施例を示す概略図である。
【図2】本発明に係る光ピックアップ装置に組み込まれる光検出器を説明するための平面図である。
【図3】従来の光ピックアップ装置に組み込まれる光検出器を説明するための平面図である。
【図4】従来の光ピックアップ装置の一実施例を示す概略図である。
【図5】従来の光ピックアップ装置の一部を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
第1レーザー光を生成する第1レーザーダイオード及び第1レーザー光の波長より波長が長い第2レーザー光を生成する第2レーザーダイオードを利用して異なる規格の光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うように構成された光ピックアップ装置に関するものである。
【実施例1】
【0049】
図1は本発明の光ピックアップ装置の一実施例を光ディスクの面に対して垂直方向から見た概略図である。同図において、16は例えば波長が405nmの青紫色光である第1レーザー光を生成放射する第1レーザーダイオード、17は前記第1レーザーダイオード16から放射される第1レーザー光が入射される第1回折格子であり、第1レーザー光を0次光であるメインビームと、+1次光及び−1次光である2つのサブビームに分離させる回折格子部と第1レーザー光をS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板が組み込まれている。
【0050】
18は偏光ビームスプリット手段として設けられている第1平行平板であり、前記第1回折格子17を通して入射される第1レーザー光のS偏光光を反射するとともに後述する光路を通して第1光ディスクの信号記録層から反射されてくる第1レーザー光の戻り光であるP偏光光を透過させるように構成されている。
【0051】
19は前記第1平行平板18にて反射された第1レーザー光が入射される位置に設けられている1/4波長板であり、入射されるレーザー光を直線偏光光から円偏光光に、また反対に円偏光光から直線偏光光に変換する作用を成すものである。20は前記1/4波長板19を透過した第1レーザー光が入射されるとともに入射される第1レーザー光を平行光に変換する第1コリメートレンズであり、収差補正用モーター21によって光軸方向、即ち矢印A方向及びB方向へ変位せしめられるように構成されている。
【0052】
22は前記第1コリメートレンズ20にて平行光に変換された第1レーザー光が入射されるとともに該第1レーザー光を第1光ディスクの信号記録層に集光させる第1対物レンズ23方向へ反射させる第1立ち上げミラーである。
【0053】
斯かる構成において、第1レーザーダイオード16から生成放射される第1レーザー光は、第1回折格子17、第1平行平板18、1/4波長板19、第1コリメートレンズ20及び第1立ち上げミラー22を介して第1対物レンズ23に入射され、該第1対物レンズ23の集光動作によって第1光ディスクの信号記録層に集光されることになる。このようにして、第1レーザーダイオード16から放射された第1レーザー光は第1対物レンズ23の集光動作によって第1光ディスクの信号記録層に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層に照射された第1レーザー光は該信号記録層にて戻り光として反射されることになる。
【0054】
第1光ディスクの信号記録層から反射された第1レーザー光の戻り光は、第1対物レンズ23、第1立ち上げミラー22、第1コリメートレンズ20及び1/4波長板19を通して第1平行平板18に入射される。このようにして第1平行平板18に入射される戻り光は、前記1/4波長板19による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる第1レーザー光の戻り光は前記第1平行平板18にて反射されることはなく、制御用レーザー光として該第1平行平板18を透過することになる。
【0055】
24は前記第1平行平板18を透過した制御用レーザー光が照射される位置に設けられている第1光検出器であり、4分割センサーにて構成されたメインビーム用受光部24A及びサブビーム用受光部24B、24Cが図2に示すように配置されている。
【0056】
前述したように第1光ディスクに設けられている信号記録層に第1レーザー光を集光させる第1対物レンズ23に第1レーザーダイオード16から生成放射される第1レーザー光を導く第1光学系は構成されているが、次に第2光学系について説明する。
【0057】
図1において、25は例えば波長が655nmの赤色光である第2レーザー光を生成放射する第1レーザー素子及び785nmの赤外色光である第3レーザー光を生成放射する第2レーザー素子が同一のケース内に収納されている2波長レーザーダイオードであり、前記第1光学系に組み込まれている第1レーザーダイオード16に対応する第2レーザーダイオードである。
【0058】
26は前記2波長レーザーダイオード25に組み込まれている第1レーザー素子から放射される第2レーザー光及び第2レーザー素子から放射される第3レーザー光が入射される第2回折格子であり、レーザー光を0次光であるメインビーム、+1次光及び−1次光である2つのサブビームに分離する回折格子部と入射されるレーザー光をS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板とより構成されている。
【0059】
27は偏光ビームスプリット手段として設けられている第2平行平板であり、前記第2回折格子26を通して入射される第2レーザー光及び第3レーザー光のS偏光光を反射するとともに後述する光路を通して第2光ディスクの信号記録層及び第3光ディスクの信号記録層から反射されてくる第2レーザー光及び第3レーザー光の戻り光であるP偏光光を透過させるように構成されている。
【0060】
28は前記第2平行平板27にて反射された第2レーザー光及び第3レーザー光が入射される位置に設けられている1/4波長板であり、入射されるレーザー光を直線偏光光から円偏光光に、また反対に円偏光光から直線偏光光に変換する作用を成すものである。29は前記1/4波長板28を透過した第2レーザー光及び第3レーザー光が入射されるとともに入射される第2レーザー光及び第3レーザー光を平行光に変換する第2コリメートレンズである。
【0061】
30は前記第2コリメートレンズ29にて平行光に変換された第2レーザー光及び第3レーザー光が入射されるとともに該第2レーザー光及び第3レーザー光を第2光ディスク及び第3光ディスクに設けられている信号記録層に集光させる作用を成す第2対物レンズ31方向へ反射させる第2立ち上げミラーである。
【0062】
斯かる構成において、2波長レーザーダイオード25から生成放射される第2レーザー光及び第3レーザー光は、第2回折格子26、第2平行平板27、1/4波長板28、第2コリメートレンズ29及び第2立ち上げミラー30を介して第2対物レンズ31に入射され、該第2対物レンズ31の集光動作によって第2光ディスク及び第3光ディスクの信号記録層に集光されることになる。このようにして、2波長レーザーダイオード25から放射された第2レーザー光及び第3レーザー光は第2対物レンズ31の集光動作によって第2光ディスク及び第3光ディスクの信号記録層に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層に照射された第2レーザー光及び第3レーザー光は該信号記録層にて戻り光として反射されることになる。
【0063】
第2光ディスク及び第3光ディスクの信号記録層から反射された第2レーザー光及び第3レーザー光の戻り光は、第2対物レンズ31、第2立ち上げミラー30、第2コリメートレンズ29及び1/4波長板28を通して第2平行平板27に入射される。このようにして第2平行平板27に入射される戻り光は、前記1/4波長板28による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる第2レーザー光及び第3レーザー光の戻り光は前記第2平行平板27にて反射されることはなく、制御用レーザー光として該第2平行平板27を透過することになる。
【0064】
32は前記第2平行平板27を透過した制御用レーザー光が照射される位置に設けられている第2光検出器であり、4分割センサーである受光部が組み込まれている。
【0065】
前述したように第2光ディスク及び第3光ディスクに設けられている信号記録層に第2レーザー光及び第3レーザー光を集光させる第2対物レンズ31に2波長レーザーダイオード25から生成放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を導く第2光学系は構成されている。
【0066】
以上に第1対物レンズ23に第1レーザー光を導く第1光学系及び第2対物レンズ31に第2レーザー光と第3レーザー光を導く第2光学系は構成されているが、斯かる第1光学系と第2光学系は、光ピックアップ装置を構成するハウジングH内に組み込まれることになる。次に係る第1光学系と第2光学系のハウジングH上における配置関係について説明する。
【0067】
第1光学系を構成する第1対物レンズ23と第2光学系を構成する第2対物レンズ31は図1に示すように光ディスクの径方向に配列されているとともに第2対物レンズ31が光ディスクの内周側に配置したことを本発明の特徴とするものである。このように配置した理由は、第1光学系に組み込まれているコリメートレンズ20を光軸方向へ変位させる駆動機構を組み込む必要があること、またその変位させる長さが長くなることに起因して第1光学系の形態が第2光学系と比較した大型化する点にある。
【0068】
また、光ピックアップ装置の小型化や薄型化を行う場合に図4に示すAS板14、即ち非点収差を生成また補正する収差補正板を削除することが要求されている。光ディスクの信号記録層から反射される戻り光がメインビーム用受光部に照射されて生成されるレーザースポット形状変化の方向が4つのセンサーの対角線方向にするために理想的な光ディスクの接線方向に対する立ち上げ角度は前述したように45度である。
【0069】
前述した構成の第1光学系及び第2光学系をハウジングH上に組み込み配置させる場合に前記立ち上げ角度を45度にすることは不可能であり、AS板を削除することは出来なかった。
【0070】
前記AS板を削除することが可能な角度を探求した結果、光ディスクの接線方向に対する立ち上げ角度が45度±10度であれば該AS板を削除することが可能であることが確認できた。本発明は、斯かる点に着目して成されたものであり、斯かる点について説明する。
【0071】
本発明における第1光学系は、図1に示すように接線Sに対する立ち上げ角度θ1を45度プラス10度である55度、第2光学系は接線Sに対する立ち上げ角度θ2を45度マイナス10度である35度にしたことを特徴とするものである。即ち、斯かる構成によれば第1光学系と第2光学系の交差角度は90度になる。
【0072】
第1光学系の立ち上げ角度θ1を55度に設定した場合、第1平行平板18にて発生する非点収差の発生角度の方向が図3に示す中心線Tに対して時計回りに45度プラス10度である55度、中心線Rに対して反時計回りに45度マイナス10度である35度方向になる。そのため、本発明では、図2に示すようにメインビーム用受光部24A、サブビーム用受光部24B、24Cの外形を中心線Tに対してθ3だけ傾斜させるとともに各受光部の分割線の角度を中心線Tに対してθ4だけ傾斜させるように構成されている。
【0073】
本実施例では、前記角度θ3の大きさを10.9度、角度θ4の大きさを20.9度と設定しており、斯かる角度に設定することによって第1平行平板18にて発生する非点収差の角度変化である10度に合わせて受光部の非点収差の発生方向を合わせることが出来る。即ち、第1光学系の立ち上げ角度θ1を55度に設定した場合、トラッキングエラー信号の生成動作に作用する3ビームの並び方向に対応して規定されるトラッキング方向に合致する角度であるθ4の大きさを20.9度と設定することによってトラッキングエラー信号の生成動作を支障なく行うことが出来、更に、メインビーム用受光部24A、サブビーム用受光部24B、24Cの外形の中心線Tに対する角度θ3の大きさを10.9度に設定することによって非点収差生成方向の角度変化である10度、即ち20.9度マイナス10.9度である10度に合致するようにメインビーム用受光部24A、サブビーム用受光部24B、24Cの4分割センサーを形成配置させている。従って、斯かる構成によればフォーカスエラー信号の生成動作を支障なく行うことが出来る。
【0074】
そして、第2光学系の立ち上げ角度θ2を35度に設定した場合、第2平行平板27にて発生する非点収差の角度が10度傾斜することになるが、第2光検出器32に組み込まれる各受光部を第1光学系と同様に傾斜配置することによってフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号の生成動作を支障なく行うことが出来る。
【0075】
また、本実施例において、第1対物レンズ23を第2対物レンズ31に対して光ディスクの外周側に配置したが、第1対物レンズ23は光ディスクの面に対する間隔が最も短くその変位動作に伴って光ディスクに設けられている非信号記録領域等に衝突する可能性が高いので、外周側に設けることによって斯かる衝突する危険を回避することが出来る。
【0076】
そして、第1対物レンズ23及び第2対物レンズ31の口径を小さくすることによって斯かる配置による光ピックアップ装置を製造することが出来る。また、第1光学系に組み込まれている第1立ち上げミラー22と第2立ち上げミラー30とが近接して配置されることになるが、立ち上げミラーの形状を平行四辺形等にすることによって支障なく配置させることが出来る。
【0077】
尚、本実施例では、第2光学系に組み込まれる第2レーザーダイオードとして2波長レーザーダイオードを使用したが、単一のレーザー光を生成放射するレーザーダイオードを使用することも出来る。また、レーザー光を選択的に反射及び透過させる偏光ビームスプリット手段として平行平板を使用したが、他の偏光ビームスプリット手段を使用することも出来る。
【産業上の利用可能性】
【0078】
CD規格、DVD規格及びBlu−ray規格の光ディスク記録されている信号の読み出し動作を行う光ピックアップ装置に実施した場合について説明したが、その他の異なる規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る光ピックアップ装置に実施することも出来る。
【符号の説明】
【0079】
16 第1レーザーダイオード
18 第1平行平板
20 第1コリメートレンズ
22 第1立ち上げミラー
23 第1対物レンズ
24 第1光検出器
25 2波長レーザーダイオード
27 第2平行平板
29 第2コリメートレンズ
30 第2立ち上げミラー
31 第2対物レンズ
32 第2光検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第1波長の第1レーザー光を放射する第1レーザーダイオード及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長い第2光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うとともに波長が前記第1波長より長い第2波長の第2レーザー光を放射する第2レーザーダイオードが組み込まれ、且つ、前記第1レーザー光が入射されるとともに該第1レーザー光を第1光ディスクの信号記録層に集光する第1対物レンズと前記第2レーザー光が入射されるとともに該第2レーザー光を第2光ディスクの信号記録層に集光する第2対物レンズとが光ディスクの径方向に配置された光ピックアップ装置であり、前記第1対物レンズに第1レーザーダイオードから放射される第1レーザー光を導く第1光学系と前記第2対物レンズに第2レーザーダイオードから放射される第2レーザー光を導く第2光学系とを独立させて設けたことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項2】
光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第1波長の第1レーザー光を放射するレーザーダイオード、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長い第2光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うとともに波長が前記第1波長より長い第2波長の第2レーザー光及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第2光ディスクより長い第3光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うとともに波長が前記第2波長より長い第3波長の第3レーザー光の2つのレーザー光を放射する2波長レーザーダイオードが組み込まれ、且つ、前記第1レーザー光が入射されるとともに該第1レーザー光を第1光ディスクの信号記録層に集光する第1対物レンズと前記第2レーザー光及び第3レーザー光が入射されるとともに該第2レーザー光を第2光ディスクの信号記録層及び第3レーザー光を第3光ディスクの信号記録層に集光する第2対物レンズとが光ディスクの径方向に配置された光ピックアップ装置であり、前記第1対物レンズにレーザーダイオードから放射される第1レーザー光を導く第1光学系と前記第2対物レンズに2波長レーザーダイオードから放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を導く第2光学系とを独立させて設けたことを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項3】
第1光学系の光軸の光ディスクの接線方向に対する立ち上げ角度をθ1、第2光学系の光軸の光ディスクの接線方向に対する立ち上げ角度をθ2としたとき、45度<θ1≦55度、35度≦θ2<45度に設定したことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の光ピックアップ装置。
【請求項4】
第1光学系の立ち上げ角度θ1を55度、第2光学系の立ち上げ角度θ2を35度に設定したことを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
【請求項5】
第1光学系に組み込まれる偏光ビームスプリット手段として平行平板を使用し、該平行平板にて生成される非点収差を含むレーザー光を光検出器に照射し、該光検出器から得られる信号にてフォーカスエラー信号を生成するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ装置。
【請求項6】
光検出器に組み込まれる受光部の分割線を所定角度回転させたことを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ装置。
【請求項7】
分割線の回転角度を10度に設定したことを特徴とする請求項に記載の光ピックアップ装置。
【請求項8】
第2対物レンズを光ディスクの内周側に配置したことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の光ピックアップ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−93083(P2013−93083A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235642(P2011−235642)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(504464070)三洋オプテックデザイン株式会社 (315)
【Fターム(参考)】