説明

光ファイバケーブル

【課題】溝内の光ファイバに適正な側圧を付与し、良好な伝送特性を得ることができる間欠固定の構成を達成する。
【解決手段】光ファイバケーブル1は、1本以上の光ファイバ3を撚り合せて内部に収納した1つの溝5を有する1溝スロットロッド7と、このスロットロッド7の溝5の開口部11を覆うよう縦添えした縦添えテープ13と、この縦添えテープ13と前記スロットロッド7の周囲を被覆するシース15と、からなる。前記スロットロッド7の溝5内の1本以上の光ファイバ3を間欠的に固定すべく前記縦添えテープ13にその長手方向においてUV樹脂17を予め間欠的に固着してUV固定材19を設け、前記UV固定材19のピッチ(PUV)と、前記1本以上の光ファイバ3の撚りピッチ(P)との関係が、UV固定材ピッチPUV>光ファイバ3のファイバ撚りピッチPである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光ファイバケーブルに関し、特に1溝スロットロッドの溝内に1本以上の光ファイバを撚り合せて収納し、前記スロットロッドの周囲をシースで被覆する際に前記溝内の光ファイバを間欠的に固定した光ファイバケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の光ファイバケーブルとしては、光ファイバを内部に収納する1溝を備えたスロットロッド(例えば、C型スロット)の周囲を偏心シースで被覆している。これに該当するものとしては特許文献1がある。
【0003】
従来では、光ファイバケーブルを製造する際、特に1本以上の光ファイバを収納し、ケーブル化する場合には、光ファイバは一定のピッチで撚り合わせを行うことにより、一定の余長率を確保することができる。曲げ、温度伸縮等の影響による光ファイバの歪みは、その撚り合わせ全体で緩和することにより、良好な伝送特性を得ることが周知の技術である。
【0004】
そのように撚り合わされる光ファイバに対しては、間欠的に配置した間欠固定材を用いて光ファイバの移動を抑制しつつ、伝送特性を劣化させない程度の側圧を与える間欠固定方法がある。特許文献2には、間欠固定材を用いて光ファイバを固定しており、その長さを以下に示すように規定している。
【0005】
(1)間欠固定長さは、10mm以上で、シース除去長さ以下である。
【0006】
(2)間欠固定長さは、10mm以上で、架空用クロージャ長さ以下である。
【0007】
(3)間欠固定長さは、10mm以上で、地下用クロージャ長さ以下である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−76898号公報
【特許文献2】特開2004−191506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、間欠固定方法では、光ファイバの撚りの1ピッチに対して間欠固定材による側圧付与が大きすぎると、前述した歪み緩和効果が低減されてしまい、伝送特性の劣化を招く恐れがある。さらに、光ファイバが溝内で移動することによって光ファイバの端末部で引き込みや飛び出し現象が発生することがある。しかしながら、特許文献2の光ファイバケーブルでは、間欠固定長さのいずれの規定も作業性が中心であり、良好な伝送特性を得るための光ファイバの撚り合わせ長さと間欠固定材との関係は述べられていない。
【0010】
この発明は、溝内に収納された光ファイバを間欠的に固定する際に適正な側圧を付与し、良好な伝送特性を得ることができる間欠固定の構成を達成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、この発明の光ファイバケーブルは、1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の1本以上の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において紫外線硬化性樹脂を予め間欠的に固着してUV固定材を設け、
このUV固定材のピッチと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
UV固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ
であること特徴とするものである。
【0012】
また、この発明の光ファイバケーブルは、1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の1本以上の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において紫外線硬化性樹脂を予め間欠的に固着してUV固定材を設け、
このUV固定材の長さと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
UV固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とするものである。
【0013】
また、この発明の光ファイバケーブルは、1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の1本以上の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において紫外線硬化性樹脂を予め間欠的に固着してUV固定材を設け、
このUV固定材のピッチと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
UV固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ
で、かつ、前記UV固定材の長さと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
UV固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とするものである。
【0014】
また、この発明の光ファイバケーブルは、1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の複数本の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において粘着性樹脂を予め間欠的に固着して粘着性固定材を設け、
この粘着性固定材のピッチと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
粘着固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とするものである。
【0015】
また、この発明の光ファイバケーブルは、1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の複数本の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において粘着性樹脂を予め間欠的に固着して粘着性固定材を設け、
この粘着性固定材の長さと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
粘着固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とするものである。
【0016】
また、この発明の光ファイバケーブルは、1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の1本以上の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において粘着性樹脂を予め間欠的に固着して粘着性固定材を設け、
この粘着性固定材のピッチと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
粘着固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ
で、かつ、前記粘着性固定材の長さと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチ(ファイバ撚りピッチ)との関係が、
粘着固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、UV固定材のピッチと光ファイバのファイバ撚りピッチとの関係を、UV固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチとすることにより、通常伝送路で使用される1.55μmの波長において良好な損失温度変動特性を得ることができる。したがって、スロットロッド構造の溝内に光ファイバの引き込み、飛び出しを無くし、伝送損失特性を損なうことがない光ファイバケーブルを提供することができる。
【0018】
また、この発明によれば、UV固定材の長さと光ファイバのファイバ撚りピッチとの関係を、UV固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2とすることにより、通常伝送路で使用される1.55μmの波長において良好な損失温度変動特性を得ることができる。したがって、スロットロッド構造の溝内に光ファイバの引き込み、飛び出しを無くし、伝送損失特性を損なうことがない光ファイバケーブルを提供することができる。
【0019】
また、この発明によれば、UV固定材のピッチと光ファイバのファイバ撚りピッチとの関係を、UV固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチとし、かつ、UV固定材の長さと光ファイバのファイバ撚りピッチとの関係を、UV固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2とすることにより、通常伝送路で使用される1.55μmの波長に加えて、1.625μmの波長においても良好な損失温度変動特性を得ることができる。したがって、スロットロッド構造の溝内に光ファイバの引き込み、飛び出しを無くし、伝送損失特性を損なうことがない光ファイバケーブルを提供することができる。
【0020】
また、この発明によれば、粘着固定材のピッチと光ファイバのファイバ撚りピッチとの関係を、粘着固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチとすることにより、通常伝送路で使用される1.55μmの波長において良好な損失温度変動特性を得ることができる。したがって、スロットロッド構造の溝内に光ファイバの引き込み、飛び出しを無くし、伝送損失特性を損なうことがない光ファイバケーブルを提供することができる。
【0021】
また、この発明によれば、粘着固定材の長さと光ファイバのファイバ撚りピッチとの関係を、粘着固定材長≦ファイバ撚りピッチ/2とすることにより、通常伝送路で使用される1.55μmの波長において良好な損失温度変動特性を得ることができる。したがって、スロットロッド構造の溝内に光ファイバの引き込み、飛び出しを無くし、伝送損失特性を損なうことがない光ファイバケーブルを提供することができる。
【0022】
また、この発明によれば、粘着固定材のピッチと光ファイバのファイバ撚りピッチとの関係を、粘着固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチとし、かつ、粘着固定材長とファイバ撚りピッチとの関係を、粘着固定材長≦ファイバ撚りピッチ/2とすることにより、通常伝送路で使用される1.55μmの波長に加えて、1.625μmの波長においても良好な損失温度変動特性を得ることができる。したがって、スロットロッド構造の溝内に光ファイバの引き込み、飛び出しを無くし、伝送損失特性を損なうことがない光ファイバケーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の実施の形態の光ファイバケーブルの断面図である。
【図2】図1の矢視II−II線の断面図である。
【図3】この発明の実施の形態の光ファイバケーブルの製造方法を示す概略的な斜視図である。
【図4】図1の光ファイバの撚り合わせ状態と、UV固定材の配置状態を表した模式図である。
【図5】表1のデータを分類分けした説明図である。
【図6】1.55μmの波長での(式1)に該当するケーブル特性のグラフである。
【図7】1.55μmの波長での(式1)に該当しないケーブル特性のグラフである。
【図8】1.55μmの波長での(式2)に該当するケーブル特性のグラフである。
【図9】1.55μmの波長での(式2)に該当しないケーブル特性のグラフである。
【図10】1.625μmの波長での(式1)及び(式2)に該当するケーブル特性のグラフである。
【図11】1.625μmの波長での(式1)に該当しないケーブル特性のグラフである。
【図12】1.625μmの波長での(式2)に該当しないケーブル特性のグラフである。
【図13】1.625μmの波長での(式1)及び(式2)に該当しないケーブル特性のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
図1及び図2を参照するに、この実施の形態に係る光ファイバケーブル1は1溝スロット型の光ファイバケーブルであり、1本以上の光ファイバ3を撚り合せて内部に収納するための1つの溝5を備えたスロットロッド7と、このスロットロッド7の内部に埋設した光ファイバ保護用の線条体としての例えば抗張力体9(テンションメンバ)と、前記スロットロッド7の溝5の開口部11を覆うよう縦添えした縦添えテープ13と、この縦添えテープ13と前記スロットロッド7の周囲を被覆するシースとしての例えば偏肉シース15と、で構成されている。さらに、前記スロットロッド7の溝5の内部の1本以上の光ファイバ3が上記の縦添えテープ13の長手方向において予め紫外線硬化性樹脂17(以下、単に「UV樹脂」という)を間欠的に固着して形成したUV固定材19で間欠的に固定されている。すなわち、UV樹脂17が間欠固定材として用いられる。
【0026】
なお、縦添えテープ13の材質としては、不織布、吸水性不織布、PETテープなどのプラスチックテープなどが挙げられる。また、上記のUV樹脂17としては、損失特性が劣化するような側圧を与えず、かつ光ファイバ移動を抑制できるソフトな材料、つまりヤング率が800Mpa以下である材料を選定することが望ましい。
【0027】
また、前記スロットロッド7は、この実施の形態では図1に示されているように溝5が断面円形で、所謂、「C型スロット」であり、前記溝5の内部に1本以上の光ファイバ3が収納されるもので、図1では光ファイバ3としての例えば10枚の4心の光ファイバテープ心線が収納されている。なお、光ファイバ3としては、光ファイバテープ心線に限らず、光ファイバ素線、光ファイバ心線、あるいは他の形態の光ファイバが用いられる。また、上記の溝5の断面形状は、円形状に限らず、U字形状、あるいはその他の断面形状でも良い。
【0028】
また、上記の抗張力体9としては、スロットロッド7の肉厚が厚い部分に、且つスロットロッド7の長手方向に延伸されており、鋼線やFRPなどを用いることができる。
【0029】
また、上記の偏肉シース15としては、例えばポリエチレン樹脂などの樹脂からなり、溝5の開口部11側のシース厚が溝5の開口部11側と反対側のシース厚よりも相対的に厚くした偏心シース構造としている。なお、シースとしては、上記の偏肉シース15に限らず、ほぼ一定厚さのシースであっても良い。
【0030】
次に、この実施の形態に係る光ファイバケーブル1の製造方法について説明する。
【0031】
図3を併せて参照するに、1本以上の光ファイバ3が、すなわち、この実施の形態では図1に示されているように10枚の光ファイバテープ心線が、撚り線機21により一方向に撚り合わされる。10枚の光ファイバテープ心線に(1)〜(10)の符号を付けると、光ファイバ3の撚り合わせの1ピッチでは、図4に示されているように撚り合されることになる。このときの光ファイバ3の撚り合わせピッチは「ファイバ撚りピッチP」という。
【0032】
より詳しく説明すると、上記の撚り線機21は、例えば回転軸23を備えた回転体25が前記回転軸23を中心に回転可能に設けられており、図示しない駆動モータにより回転速度が制御されて回転駆動される構成である。さらに、前記回転軸23には、光ファイバ3をロール状に卷回した複数個の光ファイバリール27が前記回転体25に配置されている。なお、この実施の形態では10個の光ファイバリール27が回転体25に配置されている。
【0033】
したがって、前記回転体25が回転すると、複数個の光ファイバリール27から引き出された複数の光ファイバ3が回転軸23の周りに回転することで、10本の光ファイバ3が集線ダイス29の集合点で一方向に撚り合わされることになる。
【0034】
その後、この撚り合わされた光ファイバ3は1溝スロットロッド7(この実施の形態では「C型スロット」)の溝5の内部にファイバ集合部31で収納される。
【0035】
一方、縦添えテープ13はスロットロッド7と接する面をあらかじめ反転させ、スロットロッド7と接する面が上面になるように送り出される。この縦添えテープ13は、上方に設けたUV樹脂充填装置33からUV樹脂17が間欠的に噴射、供給され、このUV樹脂17が縦添えテープ13の上に幅方向でほぼ中央に乗るように、且つ前記縦添えテープ13の長手方向において間欠的に塗布される。その直後に、縦添えテープ13上の各UV樹脂17は、縦添えテープ13の送り方向の前方に備えたUVランプ35から照射される紫外線37により硬化して縦添えテープ13に固着することで、UV固定材19が形成されることになる。
【0036】
図4を参照するに、この実施の形態では、上記のUV固定材19のピッチは「UV固定材ピッチPUV」いう。すなわち、UV固定材ピッチPUVとは、UV樹脂17の塗布ピッチのことで、間欠塗布されたUV樹脂17の先頭から次のUV樹脂の先頭までの距離である。
【0037】
また、上記の各UV固定材19の長さは「UV固定材長LUV」という。すなわち、UV固定材長LUVとは、UV樹脂17の塗布寸法のことで、UV固定材19の先頭から終わりまでの距離である。
【0038】
なお、この紫外線照射の他の方法としては、例えば、縦添えテープ13として紫外線37を透過する透明な樹脂テープを使用し、この縦添えテープ13の下面側から紫外線37を照射し、紫外線37が縦添えテープ13を透過してUV樹脂17を硬化させることで、縦添えテープ13にUV樹脂17を固着させることができる。
【0039】
そして、前記縦添えテープ13がガイドローラ39を経て縦添えテープ集合部41へ送られる途中の縦添えテープ反転部43で反転することで、縦添えテープ13に固着されたUV固定材19が下向きになる。換言すれば、縦添えテープ13はUV固定材19を乗せた面がスロットロッド7に接触する側に反転することになる。
【0040】
次に、縦添えテープ集合部41では、1本以上の光ファイバ3を溝5の内部に収納した1溝スロットロッド7が通過する時に、上記の縦添えテープ13がスロットロッド7の溝5の開口部11を覆うようにして縦添えされる。このとき、縦添えテープ13に塗布されたUV固定材19がスロットロッド7の溝5の内部に押し込まれることになる。なお、UV固定材19は、予め、スロットロッド7の溝5の幅以下の大きさになるように充填されることで、溝5の内部に抵抗無く挿入することが可能となる。すると、図1及び図2に示されているように、スロットロッド7の溝5の内部の複数本の光ファイバ3が上記のUV固定材19で間欠的に固定される。
【0041】
上述したように、間欠固定材の充填方法は、予め、縦添えテープ13の上に間欠的にUV樹脂17を塗布し固着させてUV固定材19を形成しておき、この縦添えテープ13をスロットロッド7の溝5の内部に押し込む方法である。
【0042】
次に、上記のスロットロッド7は、溝5の開口部11が縦添えテープ13で覆うように縦添えされた状態で押出成形機45の押出ヘッド47内で前記縦添えテープ13とスロットロッド7の周囲を偏心した偏肉シース15で被覆されて押出成形されることにより光ファイバケーブル1が成形される。
【0043】
上記の光ファイバケーブル1において単にUV固定材長LUV(UV樹脂17の塗布長)のみを規定しても良好な伝送特性を得ることが難しいので、その良好な伝送特性を得るためには、光ファイバケーブル1に実装される光ファイバ3のファイバ撚りピッチPとUV固定材19の構成との関係が重要である。
【0044】
すなわち、この実施の形態に係る光ファイバケーブル1において、UV樹脂17を間欠固定材として用い、かつ、UV固定材ピッチPUV(UV樹脂17の塗布ピッチ)と、UV固定材長LUV(UV樹脂17の塗布寸法)と、ファイバ撚りピッチP(光ファイバ3の撚りピッチ)を変化させて試験ケーブルを作製した。さらに、光ファイバ3としては、直径0.25mmの光ファイバ素線12本を撚り合せたものと、4心テープ心線を10枚(合計40心)を撚り合せたものを用いた。そして、それぞれの試験ケーブルの損失温度変動特性を測定し、評価した。その結果は表1に示す通りである。
【表1】

【0045】
表1を分析すると、UV固定材のピッチPUVと、UV固定材の長さLUVと、光ファイバのファイバ撚りピッチPとの関係は、以下に示す(1)〜(3)の3通りが良好な伝送特性を得るための条件であることが判明した。
【0046】
(1)UV固定材のピッチPUVと光ファイバのファイバ撚りピッチPとの関係
UV固定材のピッチPUVは、
UV固定材のピッチPUV>光ファイバのファイバ撚りピッチP・・・・・・・(式1)
である必要がある。
【0047】
(式1)に該当する試験ケーブルの損失温度変動特性は、通常伝送路で使用される1.55μmの波長において、それぞれ、同条件に該当しない試験ケーブルに比較して良好であることが確認された。
【0048】
その理由は、1本以上の光ファイバ3を一定のピッチで撚り合わせを行うことにより、一定の余長率を確保することができ、その撚り合わせ全体で、曲げ、温度伸縮等の影響による光ファイバ3の歪みを緩和するのであるが、撚り合わされた光ファイバ3をUV固定材19で間欠的に固定する場合は、光ファイバ3の移動を抑制しつつ、伝送特性を劣化させない程度の側圧を与えることが求められる。この点で、光ファイバ3の撚り合わせの1ピッチに複数の間欠固定材による側圧付与があると、前述した歪み緩和効果が低減されてしまい、伝送特性の劣化を招く恐れがあるが、上記の(式1)ではそれを回避する条件となっている。
【0049】
(2)UV固定材の長さLUVと光ファイバのファイバ撚りピッチPとの関係
前述した(1)と同様の考えから、UV固定材長LUVは、
UV固定材の長さLUV≦光ファイバのファイバ撚りピッチP/2・・・・・・・(式2)
である必要がある。
【0050】
(式2)に該当する試験ケーブルの損失温度変動特性は、通常伝送路で使用される1.55μmの波長において、それぞれ、同条件に該当しない試験ケーブルに比較して良好であることが確認された。
【0051】
これは、光ファイバ3の撚り合わせによる歪み緩和効果に依存するもので、圧縮と伸びの両歪みを除去するためには、UV固定材19により固定される光ファイバ3が、その撚り合わせ角度で180°以上の自由移動部が必要であることを示している。
【0052】
(3)前述した(式1)と(式2)の両方の条件を満足する関係
UV固定材のピッチPUVは、
UV固定材のピッチPUV>光ファイバのファイバ撚りピッチP・・・・・・・(式1)
であり、かつ、
UV固定材の長さLUVは、
UV固定材の長さLUV≦光ファイバのファイバ撚りピッチP/2・・・・・・・(式2)
である必要がある。
【0053】
このように(式1)と(式2)の両方の条件に該当する場合は、通常伝送路で使用される1.55μmの波長に加えて、長距離伝送を中心に使用される1.625μmの波長でも良好な温度特性を示した。
【0054】
次に、上述した(1)〜(3)の3通りの条件について表1のデータに基づいてさらに詳しく説明する。なお、判定の基準としては、損失温度変動特性が0.3dB/km以下であることが合格となる。
【0055】
表1のデータにはデータ番号1〜19を付し、図5に示されているように、上述した(1)〜(3)の3通りの条件に該当するデータをハッチングで表し、それに該当しないデータを点描で表して分類した。さらに、それぞれの分類ごとのデータの平均値、最大値、最小値を図6〜図13のグラフに表した。なお、図6〜図9は1.55μmの波長における損失温度変動特性のデータであり、図10〜図13は1.625μmの波長における損失温度変動特性のデータであり、その他のデータに関しては省略している。
【0056】
図6は、表1において(式1)の条件に該当する試験ケーブルで、1.55μmの波長での損失温度変動特性のデータをグラフに表したものである。つまり、表1において(式1)合格の欄で○印の1.55μmでのデータの平均値と最大値と最小値を図示している。
【0057】
このグラフから分かるように、初期特性、低温(−30°C)、高温(+70°C)のいずれにおいても、損失温度変動特性の平均値、最大値、最小値が0.3dB/km以下である。したがって、(式1)の条件に該当する光ファイバケーブル1は、良好な伝送特性を得ることができる。
【0058】
図7は、表1において(式1)の条件に該当しない試験ケーブルで、1.55μmでの損失温度変動特性のデータをグラフに表したものである。つまり、表1において(式1)合格の欄で×印のデータの平均値と最大値と最小値を図示している。
【0059】
このグラフから分かるように、低温(−30°C)の損失温度変動特性の平均値及び最大値が0.3dB/kmを超えている。
【0060】
図8は、表1において(式2)の条件に該当する試験ケーブルで、1.55μmの波長での損失温度変動特性のデータをグラフに表したものである。つまり、表1において(式2)合格の欄で○印のデータの平均値と最大値と最小値を図示している。
【0061】
このグラフから分かるように、初期特性、低温(−30°C)、高温(+70°C)のいずれにおいても、損失温度変動特性の平均値、最大値、最小値が0.3dB/km以下である。したがって、(式2)の条件に該当する光ファイバケーブル1は、良好な伝送特性を得ることができる。
【0062】
図9は、表1において(式2)の条件に該当しない試験ケーブルで、1.55μmでの損失温度変動特性のデータをグラフに表したものである。つまり、表1において(式2)合格の欄で×印のデータの平均値と最大値と最小値を図示している。
【0063】
このグラフから分かるように、低温(−30°C)の損失温度変動特性の平均値及び最大値が0.3dB/kmを超えている。
【0064】
図10は、表1において(式1)及び(式2)の両方の条件に該当する試験ケーブルで、1.625μmの波長での損失温度変動特性のデータをグラフに表したものである。つまり、表1において(式1)合格の欄及び(式2)合格の欄でいずれも○印のデータの平均値と最大値と最小値を図示している。
【0065】
このグラフから分かるように、初期特性、低温(−30°C)、高温(+70°C)のいずれにおいても、損失温度変動特性の平均値、最大値、最小値が0.3dB/km以下である。したがって、(式1)と(式2)の両方の条件に該当する光ファイバケーブル1は、1.55μmの波長に加えて1.625μmの波長でも良好な伝送特性を得ることができる。
【0066】
図11は、表1において(式1)の条件に該当しない試験ケーブルで、1.625μmでの損失温度変動特性のデータをグラフに表したものである。つまり、表1において(式1)合格の欄で×印のデータの平均値と最大値と最小値を図示している。
【0067】
このグラフから分かるように、初期特性は損失温度変動特性の最大値が0.3dB/kmを超えており、低温(−30°C)の損失温度変動特性の平均値及び最小値、最大値が0.3dB/kmを超えており、高温(+70°C)の損失温度変動特性の平均値及び最大値が0.3dB/kmを超えている。
【0068】
図12は、表1において(式2)の条件に該当しない試験ケーブルで、1.625μmの波長での損失温度変動特性のデータをグラフに表したものである。つまり、表1において(式2)合格の欄で×印のデータの平均値と最大値と最小値を図示している。
【0069】
このグラフから分かるように、初期特性は損失温度変動特性の平均値と最大値が0.3dB/kmを超えており、低温(−30°C)の損失温度変動特性の平均値及び最小値、最大値が0.3dB/kmを超えており、高温(+70°C)の損失温度変動特性の平均値及び最大値が0.3dB/kmを超えている。
【0070】
図13は、表1において(式1)及び(式2)の両方の条件に該当しない試験ケーブルで、1.625μmの波長での損失温度変動特性のデータをグラフに表したものである。つまり、表1において(式1)合格の欄と(式2)合格の欄の両方で×印のデータの平均値と最大値と最小値を図示している。
【0071】
このグラフから分かるように、初期特性は損失温度変動特性の平均値と最大値が0.3dB/kmを超えており、低温(−30°C)と高温(+70°C)のいずれも、その損失温度変動特性の平均値及び最小値、最大値が0.3dB/kmを超えている。
【0072】
なお、(式1)と(式2)のうちのいずれか一方が合格(○印)しているが、他方が不合格(×印)の場合については、グラフに表していないが、この点について説明すると、例えば、(式1)が合格(○印)で、かつ(式2)が不合格(×印)であるデータ番号6,14,16,17では、1.55μmの波長での損失温度変動特性はすべての箇所で0.3dB/km以下であり良好であるが、1.625μmの波長での損失温度変動特性は0.3dB/kmを超えている箇所があり、不良である。
【0073】
一方、(式2)が合格(○印)で、かつ(式1)が不合格(×印)であるデータ番号2,7,8,10,18では、1.55μmの波長での損失温度変動特性はすべての箇所で0.3dB/km以下であり良好であるが、1.625μmの波長での損失温度変動特性は0.3dB/kmを超えている箇所があり、不良である。
【0074】
したがって、(式1)と(式2)のうちのいずれか一方が合格(○印)している場合は、1.55μmの波長での損失温度変動特性は良好であるということが分かる。
【0075】
なお、前述した実施の形態では、光ファイバ3の撚り合わせ方向が一方向を例にとって説明したが、SZ方向であっても適用することができる。
【0076】
また、前述した実施の形態では、C型の1溝を有するスロット型光ファイバケーブル1を例にとって説明したが、前述した(1)〜(3)の3通りの条件による効果は、C型の1溝を有するスロット型光ファイバケーブルと同様に、U型の1溝を有するスロット型光ファイバケーブルや、センターチューブ型の光ファイバケーブルにおいても同様の効果を示すものである。
【0077】
さらに、前述した実施の形態では、UV樹脂17による間欠固定材を用いた例で説明したが、その他の例としては、間欠固定材としてホットメルト樹脂等の粘着性樹脂を用いたもので、かつ、粘着固定材ピッチ(粘着性樹脂の塗布ピッチ)と、粘着固定材長(粘着性樹脂の塗布寸法)と、ファイバ撚りピッチ(光ファイバ3の撚りピッチ)の関係が、損失温度変動特性に及ぼす影響についても、光ファイバケーブルを試作し、分析したところ、前述したUV樹脂17の間欠固定材の場合と基本的には同じであった。
【0078】
すなわち、この場合は、以下に示す(1)〜(3)の3通りが良好な伝送特性を得るための条件である。
【0079】
(1)粘着性固定材のピッチ(粘着固定材ピッチ)と、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチ(ファイバ撚りピッチ)との関係は、
粘着固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ・・・・・・・(式1)に該当
である。
【0080】
(2)各粘着性固定材の長さ(粘着固定材長)と、前記1本以上の光ファイバの光ファイバの撚りピッチ(ファイバ撚りピッチ)との関係は、
粘着固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2・・・・・・・(式2)に該当する。
【0081】
(3)粘着性固定材のピッチ(粘着固定材ピッチ)と、前記複数本の光ファイバの撚りピッチ(ファイバ撚りピッチ)との関係は、
粘着固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ・・・・・・・(式1)に該当し、かつ、
前記粘着性固定材の長さ(粘着固定材長)と、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチ(ファイバ撚りピッチ)との関係は、
粘着固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2・・・・・・・(式2)に該当する。
【0082】
その作用、効果は、前述したUV樹脂17の間欠固定材の場合とほぼ同様であるので、その詳細についての説明は省略する。
【符号の説明】
【0083】
1 光ファイバケーブル(この実施の形態の)
3 光ファイバ
5 溝
7 スロットロッド
9 抗張力体(テンションメンバ)
11 開口部
13 縦添えテープ
15 偏肉シース
17 紫外線硬化性樹脂(UV樹脂)
19 UV固定材(間欠固定材)
21 撚り線機
23 回転軸
25 回転体
27 光ファイバリール
29 集線ダイス
31 ファイバ集合部
33 UV樹脂充填装置
35 UVランプ
37 紫外線
39 ガイドローラ
41 縦添えテープ集合部
43 縦添えテープ反転部
45 押出成形機
47 押出ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の1本以上の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において紫外線硬化性樹脂を予め間欠的に固着してUV固定材を設け、
このUV固定材のピッチと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
UV固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ
であること特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項2】
1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の1本以上の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において紫外線硬化性樹脂を予め間欠的に固着してUV固定材を設け、
このUV固定材の長さと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
UV固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項3】
1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の1本以上の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において紫外線硬化性樹脂を予め間欠的に固着してUV固定材を設け、
このUV固定材のピッチと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
UV固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ
で、かつ、前記UV固定材の長さと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
UV固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項4】
1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の1本以上の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において粘着性樹脂を予め間欠的に固着して粘着性固定材を設け、
この粘着性固定材のピッチと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
粘着固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項5】
1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の複数本の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において粘着性樹脂を予め間欠的に固着して粘着性固定材を設け、
この粘着性固定材の長さと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
粘着固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項6】
1本以上の光ファイバを撚り合せて内部に収納した1つの溝を有する1溝スロットロッドと、このスロットロッドの溝の開口部を覆うよう縦添えした縦添えテープと、この縦添えテープと前記スロットロッドの周囲を被覆するシースと、からなる光ファイバケーブルにおいて、
前記スロットロッドの溝内の複数本の光ファイバを間欠的に固定すべく前記縦添えテープにその長手方向において粘着性樹脂を予め間欠的に固着して粘着性固定材を設け、
この粘着性固定材のピッチと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
粘着固定材のピッチ>光ファイバのファイバ撚りピッチ
で、かつ、前記各粘着性固定材の長さと、前記1本以上の光ファイバの撚りピッチとの関係が、
粘着固定材の長さ≦光ファイバのファイバ撚りピッチ/2
であること特徴とする光ファイバケーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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