説明

光ファイバ用紫外線照射炉および光ファイバの製造方法

【課題】石英管内の酸素濃度をより低下させると共に、石英管内に滞留する揮発成分をスムースに外部に排出させて石英管内の曇りを抑制することができる光ファイバ用紫外線照射炉および光ファイバの製造方法を提供する。
【解決手段】光ファイバ用紫外線照射炉10は、紫外線硬化型樹脂を外周に塗布した光ファイバ11を通過させる円筒状の石英管13と、該石英管13の上流側端部に不活性ガスGを供給する不活性ガス供給口19と、該石英管13の外側に紫外線を照射して光ファイバ11に塗布した紫外線硬化型樹脂を硬化させる紫外線ランプ14と、を備えている。加えて、光ファイバ用紫外線照射炉10は、上端の入線口17の入線側開口径D1が3mm〜10mmの範囲内、下端の出線口18の出線側開口径D2が4mm〜20mmの範囲内であり、出線側開口径D2が入線側開口径D1より大きくなるように入線側開口径D1および出線側開口径D2を適宜設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線引きした光ファイバの外周に紫外線硬化型樹脂の被覆を形成する光ファイバ用紫外線照射炉および光ファイバの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の紫外線照射炉は、光ファイバの外周に塗布した紫外線硬化型樹脂を硬化させるための硬化装置であり、円筒状の石英管が光ファイバの通過路に配置されている。この石英管の外部に紫外線を照射する紫外線ランプが配置されている。この紫外線ランプから紫外線を石英管へ向けて照射することで、石英管内を通過する光ファイバに塗布された紫外線硬化型樹脂が硬化する(例えば、特許文献1の図4参照)。
【0003】
また、従来の紫外線照射炉において、石英管の内部に酸素があると、紫外線硬化型樹脂の硬化が阻害される。このため、石英管の内部に外気が混入して酸素濃度が上がらないように、石英管の上端および下端に無酸素室が設けられている。そして、上部の無酸素室内にパージガスである窒素ガスを導入し、無酸素室から石英管の内部に窒素ガスを流している。これによって、石英管内の酸素濃度が下がり、光ファイバの紫外線硬化型樹脂を硬化させている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−350310号公報
【特許文献2】特開2004−189540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記紫外線照射炉においては、紫外線硬化型樹脂が硬化する際に、揮発成分が発生する。しかしながら、石英管の内部が密閉構造であるため、揮発成分は外部に流出し難い。揮発成分が石英管内に滞留すると石英管が曇り、紫外線硬化型樹脂に紫外線が十分に照射されないという問題が発生する。
このような石英管の曇りを防ぐために、石英管の内部に流す窒素ガスのパージ量を増やして、揮発成分を強制的に外部に排出させても良いが、このように窒素パージガスを増やすと、光ファイバの線振れの原因や製造コストの増加につながる。
【0006】
本発明の目的は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、石英管内の酸素濃度をより低下させると共に、石英管内に滞留する揮発成分をスムースに外部に排出させて石英管内の曇りを抑制することができる光ファイバ用紫外線照射炉および光ファイバの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決することができる本発明に係る光ファイバ用紫外線照射炉は、紫外線硬化型樹脂を外周に塗布した光ファイバを通過させる円筒状の石英管と、該石英管の上流側端部に不活性ガスを供給する不活性ガス供給口と、前記石英管の径方向外側から紫外線を照射して光ファイバに塗布した紫外線硬化型樹脂を硬化させる紫外線照射部と、を備えた光ファイバ用紫外線照射炉であって、前記紫外線照射炉上端の前記光ファイバ入線側開口径が3mmから10mmの範囲内、前記紫外線照射炉下端の前記光ファイバ出線側開口径が4mmから20mmの範囲内であり、前記出線側開口径が前記入線側開口径より大きいことを特徴としている。
【0008】
このように構成された光ファイバ用紫外線照射炉によれば、入線側開口径および該入線側開口径より大きい出線側開口径の最適径を設定することにより、石英管内の酸素濃度を現状より低下させると共に、石英管内に滞留する揮発成分をスムースに外部に排出させて石英管内の曇りを抑制することができる。
【0009】
また、本発明に係る光ファイバ用紫外線照射炉は、上記記載の光ファイバ用紫外線照射炉であって、前記出線側開口径が前記石英管の内径より小さいことが好ましい。
【0010】
前記構成の光ファイバ用紫外線照射炉によれば、出線側開口径が石英管の内径より小さく設定されるので、石英管内の酸素濃度を一層低減することができる。
【0011】
また、本発明に係る光ファイバ用紫外線照射炉は、上記記載の光ファイバ用紫外線照射炉であって、前記不活性ガス供給口と前記石英管の外周上部との間に設けられた入線側の気密用パッキンが2段構成であることが好ましい。
【0012】
前記構成の光ファイバ用紫外線照射炉によれば、入線側の気密用パッキンが2段構成であるので、石英管内の気密性を一層向上させることができ、石英管内への外気の浸入および石英管内へ導入する不活性ガスの漏れを低減することができる。
【0013】
上記課題を解決することができる本発明に係る光ファイバの製造方法は、紫外線硬化型樹脂を外周に塗布した光ファイバが、円筒状の石英管内の上方から下方に通過すると共に、前記石英管の上流側端部に設けられた不活性ガス供給口から該石英管内に不活性ガスを供給し、前記石英管の外側に配置した紫外線照射部から紫外線が前記光ファイバへ照射されることで、前記光ファイバに塗布した紫外線硬化型樹脂を硬化させる光ファイバの製造方法であって、
前記光ファイバが、前記石英管の上方にあり3mmから10mmの範囲内にある入線側開口から入線し、前記石英管の下方にあり前記入線側開口径より大きい4mmから20mmの範囲内にある出線側開口から出線することを特徴としている。
【0014】
このように構成された光ファイバの製造方法によれば、入線側開口径および該入線側開口径より大きい出線側開口径の最適径を設定することにより、石英管内の酸素濃度を現状より低下させることができると共に、石英管内に滞留する揮発成分をスムースに外部に排出させて石英管内の曇りを抑制することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る光ファイバ用紫外線照射炉および光ファイバの製造方法によれば、紫外線照射炉の開口径を最適径に設定することにより、石英管内の酸素濃度を現状より低下させることができると共に、石英管内に滞留する揮発成分をスムースに外部に排出させて石英管内の曇りを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る光ファイバ用紫外線照射炉の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態である光ファイバ用紫外線照射炉および光ファイバの製造方法について図面を参照して説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施形態の光ファイバ用紫外線照射炉10は、紫外線硬化型樹脂を塗布する塗布装置がその上流側に配置されており、この塗布装置により光ファイバ11外周に塗布された紫外線硬化型樹脂を紫外線の照射により硬化させる。
光ファイバ用紫外線照射炉10の主要部は、照射炉本体12と、内径D0を有する円筒状の石英管13と、石英管13の外側に配置され、紫外線を照射する紫外線照射部である紫外線ランプ14と、から構成される。
【0019】
また、光ファイバ用紫外線照射炉10は、照射炉本体12の上部に設けられ、上端に入線側開口径D1の入線口17を有する入口カバー15と、照射炉本体12の下部に設けられ、下端に出線側開口径D2の出線口18を有する出口カバー16と、を備えている。
【0020】
入口カバー15の側部には、不活性ガス供給口19が設けられており、ガス導入管21から供給される窒素ガス等の不活性ガスGを石英管13内に導入する。この不活性ガスGの導入により石英管13内の酸素濃度を減らすことができる。紫外線硬化型樹脂の硬化を妨げる酸素濃度を減らすことで、酸素による阻害を受けることなく紫外線硬化型樹脂を硬化することができる。導入された不活性ガスGは、下端の出線側開口径D2の出線口18から自然排出される。
【0021】
紫外線ランプ14は、紫外線の照射時に高温になるため、空気導入管23から冷却空気24が導入されて冷却される。この冷却空気24は、石英管13の外側を流れてから、空気排出管25より排出空気26として排気される。空気排出管25は、図示しない排気装置に接続されており、大気圧に比べ、−0.5kPa程度負圧にされている。
【0022】
紫外線ランプ14の外側には、石英管13を中心として円筒状の反射鏡31が配置されている。この反射鏡31により紫外線ランプ14から照射した紫外線を反射鏡31で反射させて間接的に石英管13内の光ファイバ11に再照射させる。
【0023】
そして、本実施形態の光ファイバ用紫外線照射炉10は、出線側開口径D2が入線側開口径D1より大きく、石英管13の内径D0より小さく設定されている(D1<D2<D0)。具体的には、入線口17の入線側開口径D1が、3mm〜10mmの範囲内にある。また、出線口18の出線側開口径D2が、4mm〜20mmの範囲内にある。
【0024】
入線口17の入線側開口径D1を設定すると共に、該入線側開口径D1より大きく且つ石英管13の内径D0より小さくなるように出線口18の出線側開口径D2の最適径を設定する。
出線側開口径D2を入線側開口径D1より大きくすることで、不活性ガスGを排出し易くし、石英管13内に滞留する揮発成分をスムースに外部に排出して、石英管13内の曇りを抑制することができる。また、石英管13の内径D0より出線側開口径D2を小さくすることで、酸素濃度を低減することができる。このように最適径を設定することで、石英管13内の酸素濃度を1000ppm以下に低減でき、石英管13内に滞留する揮発成分を外部にスムースに排出できる。
【0025】
また、光ファイバ用紫外線照射炉10は、不活性ガス供給口19と石英管13の外周上部との間に、ゴム製で2段構成の入線側気密用パッキン27,28が設けられている。上流側の第1の気密用パッキン27は、上面が陽圧P1で加圧された不活性ガスGに接しており、下流側の第2の気密用パッキン28は、下面が負圧P2で吸引された冷却空気24に接している(P2<P1)。
【0026】
この気密用パッキン27,28により、紫外線ランプ14を空冷する冷却空気24が不活性ガスGを吸引してしまうのを防ぎ、石英管13内への不活性ガスGの供給が減少して、石英管13内の酸素濃度が上がってしまうのを防ぐ。パッキンは1段でも良いが、特に、2段構成の入線側気密用パッキン27,28とすることで、石英管13内への外気の浸入および石英管13内へ導入する不活性ガスGの漏れを最小限に抑えることができる。
また、石英管13の外周下部と空気導入管23及び空気排出管25との間には、ゴム製の出線側気密用パッキン29が設けられている。
【0027】
上述したように本実施形態の光ファイバ用紫外線照射炉10によれば、上端の入線口17の入線側開口径D1が3mm〜10mmの範囲内、下端の出線口18の出線側開口径D2が4mm〜20mmの範囲内であり、出線側開口径D2が入線側開口径D1より大きくなるように最適径を設定する。これにより、石英管13内の酸素濃度を現状より低下させると共に、石英管13内に滞留する揮発成分をスムースに外部に排出させて石英管13内の曇りを抑制できる。
【0028】
また、光ファイバ用紫外線照射炉10によれば、出線側開口径D2が石英管13の内径D0より小さく設定されるので、石英管13内の酸素濃度を一層低減できる。
【0029】
また、光ファイバ用紫外線照射炉10によれば、不活性ガス供給口19と石英管13の外周上部との間に設けられた入線側の気密用パッキン27,28を2段構成とすることで、石英管13内の気密性を一層向上させることができ、石英管13内への外気の浸入および石英管13内へ導入する不活性ガスGの漏れを低減できる。
【0030】
また、本実施形態の光ファイバの製造方法によれば、先ず、入線側開口径D1を3mm〜10mmの範囲内に設定し、該入線側開口径より大きい4mm〜20mmの範囲内で出線側開口径D2の最適径を設定する。次に、紫外線硬化型樹脂を外周に塗布した光ファイバ11が、円筒状の石英管13の上方にある入線側開口径D1から入線し、石英管13の下方にある出線側開口径D2から出線させる。
【0031】
このとき、光ファイバ11が石英管13内の上方から下方に通過すると共に、石英管13の上端に設けられた不活性ガス供給口19から石英管13内に不活性ガスGが供給され、紫外線ランプ14から紫外線が光ファイバ11へ照射されることで、光ファイバ11に塗布した紫外線硬化型樹脂が硬化する。入線側開口径D1と出線側開口径D2を上記した最適径に設定することにより、石英管13内の酸素濃度を低減できると共に滞留する揮発成分をスムースに外部に排出させて石英管13内の曇りを抑制できる。
【実施例】
【0032】
次に、本発明の光ファイバ用紫外線照射炉および光ファイバの製造方法の一実施例を説明する。
【0033】
(測定方法)
実施例は、光ファイバ用紫外線照射炉の入線側開口径D1を3mm〜10mm、出線側開口径D2を4mm〜20mmの範囲内で、D1<D2の条件下でD1およびD2を適宜変化させる。一方、比較例は、実施例の条件から外れて、D1およびD2を適宜変化させた場合の例である。
その他、実施例、比較例とも、入線側の気密用パッキンを1段又は2段、不活性ガス(N)の流量を30又は50リットル/分のいずれかを選択する。
なお、実施例、比較例とも、石英管の内径D0は21mmのものを使用し、光ファイバの線速は同一に設定する。
【0034】
(測定項目)
実施例、比較例とも、石英管内の酸素濃度と、光ファイバを1000(km)線引き後の石英管の曇りによるUV光パワー減衰率(測定パワー/初期パワー)を測定する。
(評価基準)
酸素濃度は1000(ppm)以下、UV光パワー減衰率は70(%)以上を合格ラインとする。
【0035】
その結果、表1に示すような結果を得る。
【0036】
【表1】

【0037】
表1から明らかなように、実施例1から実施例3では、出線側開口径D2のみを20mmから10mmに段階的に小さくすることで、酸素濃度が1000(ppm)から10(ppm)に良好に減少することが判る。但し、UV光パワー減衰率は75(%)から70(%)に低下する。
また、実施例3と実施例4の結果から、D1=8mm、D2=10mmの条件では、窒素ガスを50リットル/分から30リットル/分に減らしても酸素濃度とUV光パワー減衰率が変わらず、窒素ガスを減らしても問題ないことが判る。これは、D1,D2の関係が最適になっているので、石英管内の気密性を確保しつつ、スムースに排気がなされているためと考えられる。
【0038】
実施例5は、D1,D2をさらに下げていった場合で、酸素濃度は殆んどゼロに近く、UV光パワー減衰率も基準をクリアしている。
実施例6は、逆にD1,D2を上げていった場合で、酸素濃度およびUV光パワー減衰率も基準をクリアしている。
実施例7は、実施例4の同じ条件下で、入線側の気密用パッキンを2段構成にした場合で、実施例4よりも酸素濃度が更に良好になっていることが判る。
【0039】
これに対して、比較例1は、実施例1より出線側開口径D2を大きくした場合で、酸素濃度が3000(ppm)となり、実施例1と比較すると酸素濃度が悪化している。これは、出線口から外気が巻き込まれているためと考えられる。
比較例2は、比較例1の窒素ガス50リットル/分から30リットル/分に減らした場合で、比較例1よりさらに酸素濃度が悪化している。
比較例3は、比較例1に比べてD2を小さくし、入線側開口径D1と出線側開口径D2を同じ8mmにした場合で、この場合は、石英管に曇りが生じ易くなり、比較例1に比べてUV光パワー減衰率は60(%)に低下している。
比較例4は、比較例3よりさらに出線側開口径D2を小さくして、D1>D2とした場合で、UV光パワー減衰率が比較例3より更に低下している。
【0040】
比較例5は、比較例1の条件からさらに入線側開口径D1を小さくした場合で、この場合は、線振れにより入線口に光ファイバが接触してしまい、断線してしまった。
比較例6は、比較例5の条件よりは若干入線側開口径D1を大きくした場合で、この場合は断線することは無かったが、酸素濃度が2000(ppm)となり、基準をクリアすることはできなかった。
比較例7は、比較例6の条件から出線側開口径D2を小さくした場合で、酸素濃度は良好であるものの、石英管に曇りが生じてUV光パワー減衰率は60(%)に低下している。
【0041】
比較例8は、実施例1の条件からさらに入線側開口径D1を大きくした場合で、UV光パワー減衰率は実施例1より良好となるものの、酸素濃度が2000(ppm)となり、基準をオーバしている。
比較例9は、比較例1と同じ条件下で、入線側の気密用パッキンを2段構成とした場合で、比較例1よりは酸素濃度が良くなるものの、酸素濃度は2200(ppm)となり、基準をオーバしている。
【0042】
以上の結果から、入線側開口径D1を3mm〜10mm、出線側開口径D2を4mm〜20mmの範囲内で、D1<D2の条件下でD1およびD2を適宜設定すれば、合格ラインである酸素濃度1000(ppm) 以下およびUV光パワー減衰率70(%)以上を達成できることが判る。
【0043】
なお、本発明の光ファイバ用紫外線照射炉および光ファイバの製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在であり、同様の効果がある。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0044】
10…光ファイバ用紫外線照射炉、11…光ファイバ、12…照射炉本体、13…石英管、14…紫外線ランプ(紫外線照射部)、15…入口カバー、16…出口カバー、17…入線口、18…出線口、19…不活性ガス供給口、23…空気導入管、24…冷却空気、25…空気排出管、26…排出空気、27…第1の気密用パッキン、28…第2の気密用パッキン、D0…石英管内径、D1…入線側開口径、D2…出線側開口径、G…不活性ガス、P1…陽圧(不活性ガス)、P2…負圧(冷却空気)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線硬化型樹脂を外周に塗布した光ファイバを通過させる円筒状の石英管と、
該石英管の上流側端部に不活性ガスを供給する不活性ガス供給口と、
前記石英管の径方向外側から紫外線を照射して光ファイバに塗布した紫外線硬化型樹脂を硬化させる紫外線照射部と、
を備えた光ファイバ用紫外線照射炉であって、
前記紫外線照射炉上端の前記光ファイバ入線側開口径が3mmから10mmの範囲内、前記紫外線照射炉下端の前記光ファイバ出線側開口径が4mmから20mmの範囲内であり、
前記出線側開口径が前記入線側開口径より大きいことを特徴とする光ファイバ用紫外線照射炉。
【請求項2】
請求項1に記載の光ファイバ用紫外線照射炉であって、
前記出線側開口径が前記石英管の内径より小さいことを特徴とする光ファイバ用紫外線照射炉。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の光ファイバ用紫外線照射炉であって、
前記不活性ガス供給口と前記石英管の外周上部との間に設けられた入線側の気密用パッキンが2段構成であることを特徴とする光ファイバ用紫外線照射炉。
【請求項4】
紫外線硬化型樹脂を外周に塗布した光ファイバが、円筒状の石英管内の上方から下方に通過すると共に、前記石英管の上流側端部に設けられた不活性ガス供給口から該石英管内に不活性ガスを供給し、前記石英管の外側に配置した紫外線照射部から紫外線が前記光ファイバへ照射されることで、前記光ファイバに塗布した紫外線硬化型樹脂を硬化させる光ファイバの製造方法であって、
前記光ファイバが、前記石英管の上方にあり3mmから10mmの範囲内にある入線側開口から入線し、
前記石英管の下方にあり前記入線側開口径より大きい4mmから20mmの範囲内にある出線側開口から出線することを特徴とする光ファイバの製造方法。



【図1】
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【公開番号】特開2012−254903(P2012−254903A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−129433(P2011−129433)
【出願日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】