説明

光反射体、発光素子搭載用配線基板、および発光装置

【課題】可視光域において高い反射率を有する光反射体、およびそれを用いた発光素子搭載用配線基板、ならびに発光装置を提供することである。
【解決手段】光反射体が、2種類のセラミック結晶を含有するガラスセラミック焼結体からなり、第1のセラミック結晶の表面に、柱状の第2のセラミック結晶が形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード等の発光素子を搭載するための発光素子用配線基板の絶縁基板として好適に用いられる光反射体およびそれを用いた発光素子搭載用配線基板、ならびに発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LEDを用いた発光装置は、非常に発光効率が高く、しかも、白熱電球などと比較すると発光に伴い発生する熱量が小さいために様々な用途に用いられてきた。しかしながら、白熱電球や蛍光灯などと比較すると発光量が小さいため、照明用ではなく、表示用の光源として用いられ、通電量も30mA程度と非常に小さいものであった。
【0003】
しかし、近年では、発光素子を用いた発光装置の高輝度化、白色化に伴い、携帯電話や大型液晶TV等のバックライトに発光装置が多く用いられてきている。そのなかで、光反射体として、結晶性ガラスを用いるものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−16833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の結晶性ガラスの反射体はプラズマディスプレイパネルの絶縁性反射皮膜として用いると記載されているが、可視光域の反射率が15〜20%と低いため、プラズマディスプレイパネルには使用できても携帯端末の発光装置や照明用の発光装置等の高輝度が要求される機器においては効率が低いという問題があった。特に、携帯電話等の電池を用いる機器用の発光装置では効率が低いと使用時間が短くなってしまうという問題があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、可視光域において高い反射率を有する光反射体およびそれを用いた発光素子搭載用配線基板ならびに発光装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光反射体は、2種類のセラミック結晶を含有するガラスセラミック焼結体からなり、第1のセラミック結晶の表面に、柱状の第2のセラミック結晶が複数形成されてなることを特徴とする。
【0007】
前記柱状の第2のセラミック結晶は、柱状部とその先端に位置する粒状部とを有することが好ましい。
【0008】
前記ガラスセラミック焼結体は、遷移金属元素を実質的に含有しないことが好ましい。
【0009】
本発明の発行素子搭載用配線基板は、絶縁基板の主面に、配線層と、発光素子を搭載する発光素子搭載部とが設けてなる発光素子搭載用配線基板において、前記発光素子搭載部は、前記絶縁基板の表面に前記光反射体が配置されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の発光装置は、前記発光素子搭載用配線基板の前記発光素子搭載部に発光素子を搭載してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の光反射体は、2種類のセラミック結晶を含有するガラスセラミック焼結体からなり、第1のセラミック結晶の表面に、柱状の第2のセラミック結晶が複数形成されてなることにより、波長が400〜700nmである可視光が散乱され、可視光の波長領域で反射率を高くすることができる。すなわち、第1のセラミック結晶、第2のセラミック結晶およびガラスセラミック焼結体に含有されるガラス相は、それぞれ屈折率が異なるため、それらの界面で光の散乱が起きる。特に第2のセラミック結晶とガラス相との界面は、第2のセラミック結晶が柱状であるため、界面の面積が増加することに加え、界面が複雑な形状を有することにより、その界面で光の散乱が起こり、効率よく可視光が散乱される結果、可視光の波長領域で反射率が高くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を添付図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は本発明の光反射体の一実施形態の断面の模式図である。図2は本発明の光反射体の一実施形態の拡大断面の模式図である。
【0014】
本発明の光反射体は、第1のセラミック結晶1、第2のセラミック結晶2およびガラス相3を含有するガラスセラミック焼結体であり、第1のセラミック結晶1の表面に、柱状部の第2のセラミック結晶2が複数形成されてなることが重要である。
【0015】
本発明の光反射体をかかる構成とすることにより、波長が400〜700nmである可視光が散乱され、可視光の波長領域で反射率を高くすることができる。すなわち、第1のセラミック結晶1、第2のセラミック結晶2およびガラス相3は、それぞれ屈折率が異なるため、それらの界面で光の散乱が起きる。特に第2のセラミック結晶2とガラス相3との界面は、第2のセラミック結晶2が柱状であるため、界面の面積が増加することに加え、界面が複雑な形状を有することにより、その界面で光の散乱が起こり、効率よく可視光が散乱される結果、可視光の波長領域で反射率が高くなる。
【0016】
なお、屈折率の異なる物質の界面に当たる光は、界面に対する入射角度が屈折率の比から定まる特定範囲の場合には、全反射する。第2のセラミック結晶2が柱状であるために様々の角度の界面が存在することになるため、全反射が起こりやすく、光反射体の反射率が高くなる。
【0017】
第1のセラミック結晶1は直径1〜5μmの結晶であり、ガラスセラミック焼結体中に10〜50質量%、望もしくは20〜40質量%含まれる。第1のセラミック結晶1が少なくないことにより、上述のように光反射体の反射率が高くなる。第1のセラミック結晶1が多くないことにより、焼成前の原料のガラス成分を多くでき、ガラスセラミック焼結体が焼結するようになる。
【0018】
柱状の第2のセラミック結晶2は直径0.02〜0.5μmであり、長さ0.05〜1μmである。柱状の第2セラミック結晶2は第1のセラミック結晶1の表面に対して略垂直(柱状の第2セラミック結晶2が接続している第1のセラミック結晶の表面と柱状の柱の長さ方向のなす角度が60°以上)に形成されているため、光を散乱する範囲がひろくなっている。柱状の第2のセラミック結晶2の第1のセラミック結晶1の表面1μm□(1×10−12)あたりに存在する柱状のセラミック結晶2の数は、5〜100個であり、散乱を多くして、光反射体の反射率をより高くするためには、10〜100個であることが好ましい。
【0019】
柱状の第2のセラミック結晶2の面積当たりの個数を計測するには、ガラスセラミック焼結体をイオンミリングにより0.1〜1μm程度の薄片に加工し、透過型顕微鏡(TEM)を用いて明視野像を観察し、画像で任意の第1のセラミック1の表面0.1〜1μm程度の範囲の範囲にある柱状のセラミック結晶2の個数を数えて次のように算出する。計測された個数/(計測した範囲の第1のセラミック1の表面の長さ×測定した試料の厚み)。
【0020】
また、柱状の第2のセラミック結晶2は図3に示すように、柱状部2aとその先端に位置する粒状部2bとを有することが望ましい。そのような構造であることにより界面の面積が増加することに加え、界面が複雑な形状を有することにより、光反射体の反射率が高くなる。柱状部2aは直径0.02〜0.5μmであり、長さ0.05〜1μmである。粒状部2bとは、柱状の第2のセラミック結晶2の第1のセラミック結晶1と接続していない方の先端の直径が他の部分の直径の1.2倍以上である部分のことである。つまり、粒状部2bと第1のセラミック結晶1とが柱状部2aで接続された構造となっている。粒状部2bの直径は0.024〜0.6μmである。
【0021】
なお、柱状の第2のセラミック結晶2は、×1000〜×5000程度の走査型電子顕微鏡(SEM)では、第1のセラミック結晶1の表面に0.1〜1.5μm、特に0.2〜1.2μm、さらに0.3〜1.0μmの層が形成されているように観察される。
【0022】
さらに、セラミック結晶やガラスは、樹脂とは異なり、長期間にわたる光の暴露による光酸化反応のような分子構造変化がない安定な物質であるため、黒色化等の色調変化がほとんど起こらないため、長期間にわたって高い反射率を維持することができる。
【0023】
第1のセラミック結晶1あるいは第2のセラミック結晶2としては、アルミナ、ジルコニア、セルジアン、スラウソナイト、アノーサイト、ディオプサイト、フォルステライト、エンスタタイト、ガーナイト、スピネル、ウイレマイト、コーディエライト、ムライト、クオーツおよびこれらの固溶体、の群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらのセラミック結晶は可視光領域に特有の光吸収帯を有していなく、無色透明な結晶であることから、光反射体の反射率をより高くすることができる。
【0024】
なお、光反射体の反射率以外の特性、例えば、抗折強度、誘電率、誘電損失、熱膨張係数等は、第1のセラミック結晶1あるいは第2のセラミック結晶2の材料を適切に選択することで制御することが可能fである。
【0025】
例えば、光反射体の抗折強度を向上させるためには、第1のセラミック結晶1あるいは第2のセラミック結晶2は、アルミナ、ジルコニア、セルジアン、ディオプサイト、フォルステライトおよびムライトであること望ましい。また、低い誘電率を得るためには、スラウソナイト、アノーサイト、フォルステライト、エンスタタイト、ウイレマイト、コーディエライトおよびクオーツであることが望ましく、光反射体の誘電率が低くできれば信号発信用等の発光装置に用いられて、光反射体の近くで高周波電流が流れる場合に、高周波電流の伝播遅延を少なくできる。さらに、後述のように光反射体が発光素子搭載用配線基板等の一部として他の材料と接合される場合、発光素子搭載用配線基板の各部に加わる熱応力を少なくするために、光反射体は、光反射体に接合される材料に近い熱膨張であることが望ましい。そして、熱膨張係数の低い光反射体を得るためには、第1のセラミック結晶1あるいは第2のセラミック結晶2はコーディエライトであることが望ましく、熱膨張係数の低い光反射体を得るためには、第1のセラミック結晶1あるいは第2のセラミック結晶2はフォルステライトおよびクオーツであることが望ましい。また、第2のセラミック結晶2が焼成によりガラスから析出するものの場合は、0.02〜0.6μm程度の微細な結晶粒子が得やすいという点で、第2のセラミック結晶2は、ジルコニア、ガーナイトおよびスピネルであることが望ましい。
【0026】
また、第1のセラミック結晶1は異方性結晶粒子、特に断面形状のアスペクト比が3以上の異方性結晶粒子、すなわち、針状晶や板状晶といった異方性結晶粒子であることが望ましい。これは、アスペクト比の小さい結晶粒子と比較して、ひとつの結晶により、より広範囲の波長の光を反射することが可能であるため、可視光領域全域にわたって、より高い反射率をより効率よく得ることが可能となるためである。アスペクト比が3以上であるセラミック結晶としては、アルミナおよびセルジアンが例示できる。
【0027】
なお、ここでアスペクト比とは、前記ガラスセラミック焼結体の断面において、1つの結晶粒子の断面積を二等分する線分の中でもっとも長いものを断面における結晶粒子の長径とし、もっとも短いものを断面における結晶粒子の短径とした場合の長径/短径のことである。
【0028】
柱状の第2のセラミック結晶2形成されているためには、第2のセラミック結晶2が焼成の際にガラスから析出する結晶であり、第1のセラミック結晶1と第2のセラミック結晶2に酸素以外の共通する元素があることが望ましい。そのような組成にすることにより、第1のセラミック結晶1の周囲では、他の部分と比較して、第2のセラミック結晶2が析出しやすい状態となる。そして、焼成工程において、析出した第2のセラミック結晶2の結晶が成長する際に、第1のセラミック結晶1から第2のセラミック結晶2となる元素の一部が供給されるため、第2のセラミック結晶2は、第1のセラミック結晶1のある方向に成長しやすくなり、柱状の第2セラミック結晶2が第1のセラミック結晶1の表面に形成される。なお、酸素を含めないのは、酸素は周囲の酸化物であるガラス中に豊富に存在するためである。
【0029】
そして、柱状の第2セラミック結晶2の先端で、第2のセラミック結晶が主に周囲のガラスから元素を供給されつづけて粒状部2bが形成される。なお、粒状部2bは焼成の際に析出した結晶である必要はなく、柱状部2aが形成されやすいように、あらかじめ結晶核となる微細な結晶を添加しておいてもよい。
【0030】
第1のセラミック結晶1は、例えば、原料粉末として使用したセラミック粉末であるアルミナであり、第2のセラミック結晶2は焼成によりガラスから析出したガ−ナイトである。このような構成にすることにより、無色透明なアルミナ粒子の表面に屈折率の異なる無色透明なガーナイト結晶が形成され、その界面において効率よく可視光が散乱される結果、可視光の波長領域で反射率が高くなる。ガーナイトは理想的には、ZnAlの化学式で表される立方晶の結晶であり、断面形状が略正方形の形状でガラスから析出しやすい特徴を有する。
【0031】
ここで、ガラス粉末の組成とセラミック粉末との配合比を適切に制御することにより、ガラス粉末中のZnOと第1のセラミック結晶1であるアルミナ粒子とが反応し、ガ−ナイトである柱状の第2のセラミック結晶2が析出し、光反射体の可視光の全領域での反射率を向上させることができる。またさらに、柱状の第2のセラミック結晶2が、断面形状が略正方形の粒状部2bと第1のセラミック結晶1との間を接続するように柱状部12aを有する組織を得ることが可能となり、可視光の全領域での反射率をさらに向上させることができる。
【0032】
また、セラミック粒子1がアルミナであることから、ガラスセラミック焼結体からなる光反射体に高強度や耐薬品性等の特性を付与することが容易になる。
【0033】
なお、図1および図2では、第1のセラミック結晶1、第2のセラミック結晶2およびガラス相3がそれぞれ1種類であるガラスセラミック焼結体が示されているが、第1のセラミック結晶、第2のセラミック結晶およびガラス相はそれぞれ複数の種類からなるものであっても差し支えない。
【0034】
また、本発明の光反射体は、遷移金属元素を実質的に含有しないことにより、遷移金属元素にある可視光の波長領域にある吸収帯による、反射率の低下を抑制することができる。遷移金属元素としては、酸化物で構成されるガラスセラミック焼結体中で酸化物として存在する遷移金属酸化物で例示すれば、Crは緑、Coは青、CeOは黄色、等固有の吸収帯を有しているものや、TiOやMnOのように元来は白色であるものの、焼成雰囲気の変動による価数変化、あるいは、反応や固溶等により着色するという性質を有しているものがある。つまり、遷移金属元素を実質的に含有しないことにより、さらに、入射光と反射光の色調の差を少なくすることができる。これにより、照明用等で白色の光が必要な場合に、白色の反射光を安定して得ることができる。
【0035】
なお、ここで実質的に含有しないとは、意図的に含有させないことを指し、不可避不純物は含有していてもかまわない。その含有量としては酸化物換算で、1質量%以下、特に0.1質量%以下であることが好ましい。
【0036】
また、可視光の波長領域である、波長400〜700nmの全域において、反射率が75%以上、特に80%以上、最適には85%以上であることが、特に、高い反射効率を示す発光装置を得るために好ましい。
【0037】
また、可視光の波長領域全域において、反射率を75%以上とすることにより、光反射体に吸収または光反射体を透過する光が少なくなり、より高い発光効率の発光装置を得ることができる。
【0038】
次に、本発明の光反射体の製造方法を詳述する。
【0039】
本発明の光反射体は、原料粉末を混合、成形、焼成して得られるガラスセラミック焼結体であり、第1のセラミック結晶1と第2のセラミック結晶2の少なくとも2種類のセラミック結晶を含有するものである。
【0040】
まず、例えば、原料粉末として平均粒径1〜5μmのガラス粉末およびセラミック粉末を用意する。このときガラス粉末としては、焼成中に結晶相が析出する結晶性ガラスを用いることがより好ましい。ここで、結晶性ガラスとは、焼成によりガラスの一部あるいは全部が結晶となるガラスのことである。
【0041】
なお、複数種の第1のセラミック結晶1あるいは第2のセラミック結晶2を存在せしめるためには、原料粉末として複数のセラミック粉末を選択する方法、焼成中にガラス粉末より複数の第1のセラミック結晶1あるいは第2のセラミック結晶2を析出させる方法、原料として用いるセラミック粉末の表面にあらかじめ第2のセラミック結晶を形成する方法等が挙げられる。
【0042】
また、複数のガラスを混在せしめるためには、原料粉末の段階で2種類のガラス粉末を原料として選択する方法の他、焼成中にガラス粉末を分相せしめる方法を選択することができる。
【0043】
原料粉末を所望の混合比で秤量し、適当な有機バインダー、溶媒等を添加した後、混合しスラリーを得る。得られたスラリーを所望の成形手段、例えば、金型プレス、冷間静水圧プレス、射出成形、押出し成形、ドクターブレード法、カレンダーロール法、圧延法、印刷等により任意の形状に成形する。特にグリーンシートを作製するには、ドクターブレード法が好適である。
【0044】
次に、上記の成形体を焼成するにあたり、まず、成形のために配合した有機バインダー成分を除去する。そして、700〜1000℃の酸化性雰囲気または非酸化性雰囲気中で0.2〜10時間、特に0.5〜5時間焼成することにより光反射体を得ることができる。
【0045】
この際に、第2のセラミック結晶2の少なくとも一部を、焼成中にガラス粉末より第1のセラミック結晶1の表面に析出させることにより、本発明の構造を得ることができる。すなわち、第1のセラミック結晶1と第2のセラミック結晶2の組成に酸素以外の同じ元素が含まれていることにより、第1のセラミック結晶1の周囲では、他の部分と比較して、第2のセラミック結晶2が析出しやすい状態となる。そして、析出した第2のセラミック結晶2の結晶が成長する際に、第1のセラミック結晶1から第2のセラミック結晶2となる元素の一部が供給されるため、第2のセラミック結晶2は、第1のセラミック結晶1のある方向に成長しやすくなり、粒状の第2のセラミック結晶2を形成することができる。箔
例えば、第1のセラミック結晶1がアルミナ(Al)であり、第2のセラミック結晶2がガ−ナイト(ZnAl)である場合、両者にAlが含まれているので、ガ−ナイトが析出する際に、ガ−ナイトとなるAlの一部がアルミナから供給されるため、ガ−ナイトの結晶がアルミナのある方向に成長しやすくなり、ガナーナイトからなる柱状の第2のセラミック結晶2を形成することができる。
【0046】
柱状のセラミック結晶2をより効率よく生成するためには、焼成中に第2のセラミック結晶が析出する温度で焼成温度を30分以上キープすることが望ましい。第2のセラミック結晶が析出する温度は、原料粉末をTG−DTAで測定することにより得られる。また、柱状の第2セラミック結晶2が形成されてからガラスの流動が起こると構造が崩れるおそれがあるため、ガラスの流動、つまり、ガラスセラミック焼結体の焼成収縮は、第2のセラミック結晶2が析出するよりも前に終了していることが望ましい。そのためには、ガラスが軟化流動してから第2のセラミック結晶2が析出する温度までの昇温は緩やかであることが望ましく、具体的には昇温が10℃/分以下であることが望ましい。
【0047】
また、前記ガラスセラミック焼結体の結晶化度を50%以上、特に60%以上とすることにより、前記ガラスセラミック焼結体中の第1のセラミック結晶1および第2のセラミック結晶2の含有量が増加するため、ガラス相3と第1のセラミック結晶1や第2のセラミック結晶2との界面が増加し、より高い反射率を得られるため好ましい。
【0048】
ここで、結晶化度とは、ガラスセラミック焼結体中の全結晶相の質量の合計/ガラスセラミック焼結体の質量により定義されるものであり、ガラスセラミック焼結体中に含まれる結晶相の割合を質量比で表したものである。そして、ガラスセラミック焼結体中の結晶相の質量はリートベルト解析(泉富士夫ら 日本結晶学会誌 34(1992)76等参照)により算出されるものである。つまり、ここで言う結晶相としては、セラミック粉末として原料粉末として添加したもの、ガラス粉末から焼成中に析出したもの、ガラス粉末とセラミック粉末との反応により生成したもの等の全てを含んでいる。
【0049】
図3(a)は本発明の発光素子搭載用配線基板の一実施形態の断面図である。
【0050】
本発明の発光素子搭載用配線基板113は、絶縁層101a〜101cを積層してなる絶縁基体103と、絶縁基体103の一方の主面103aに形成され、搭載される発光素子との接続を行なう端子となる接続端子105と、絶縁基体103の他方の主面103bに形成された外部電極端子107と、接続端子105と外部電極端子107とを接続するために、絶縁基体103を貫通して形成された貫通導体109と、絶縁基体103の表面103aに配置された光反射体111とを具備している。
【0051】
なお、絶縁基体103は、図3(a)に示すような積層体であっても、バルク体であっても良い。
【0052】
光反射体111には、発光素子が搭載される発光素子搭載部115が配設されている。
【0053】
絶縁基体103は、熱伝導率の高い窒化アルミニウム質焼結体を用いることが好ましく、窒化アルミニウム質焼結体からなる絶縁層101aと、絶縁層101aの表面に配置された光反射体111とを組み合わせることで放熱性に優れ、例えば、光の反射率が低い窒化アルミニウム質焼結体を絶縁層101aとして用いた場合であっても、発光素子用配線基板113に搭載される発光素子からの光を効率よく利用することのできる発光素子搭載用配線基板113となる。
【0054】
すなわち、この光反射体111によって発光素子搭載部115に搭載される発光素子の放射光が発光素子搭載用配線基板113の主面103aに形成された光反射体111により反射され、放射光が絶縁基体103に吸収、あるいは絶縁基体103を透過することを抑制することができる。
【0055】
したがって、発光素子が直接に放射する光のみならず、光反射体111に反射した光までも、任意の方向に誘導することができるため、より強い光を供給することが可能となり、発光効率を格段に高くすることができる。
【0056】
つまり、本発明の発光素子搭載用配線基板113によれば、このような光反射体111を設けることで、絶縁基体103が、例えば、黒色であって非常に反射率が低い場合であっても、あるいは、絶縁基体103の透光性が高い場合であっても、発光素子搭載用配線基板113の反射率を高くすることができるのである。
【0057】
そのため、絶縁基体103として、高熱伝導の窒化アルミニウム質焼結体や、安価で高強度のアルミナ質焼結体や、安価な樹脂製のプリント基板を用いた場合であっても、高い反射率を実現することができ、絶縁基体103の特性を活かした発光素子用配線基板113となる。
【0058】
光反射体111の厚みを、25μm以下にすることにより、光反射体111の熱抵抗を低く抑えられ、発光素子からの放熱性に優れた発光効率の良い発光素子用配線基板113を得ることができる。特に、光反射体111の厚みは20μm以下、さらに15μm以下とすることが好ましい。
【0059】
接続端子105、外部電極端子107および貫通導体109としては、絶縁基体103が窒化アルミニウム質焼結体やアルミナ質焼結体である場合は、W、Moのうち少なくとも1種を主成分としたものが例示できる。また、接続端子105の表面にAlやAgめっきを施すことにより、反射率を向上させることができる。
【0060】
また、例えば、図3(b)に示すように、絶縁基体103の発光素子搭載部115側に、搭載される発光素子を収納するための枠体216を形成してもよい。
【0061】
この枠体216は、発光素子の発する光を反射して、光を所望の方向に誘導する機能を有していることが望ましく、枠体216については、発光素子の放射光を受ける内壁面216aの反射率が70%以上であることが望ましい。特に、75%以上、さらに80%以上とすることが望ましく、本発明の光反射体からなることが望ましい。
【0062】
枠体216はセラミックスにより形成することで、絶縁基体103と枠体216とを同時焼成することができ、工程が簡略化されるため、安価な発光素子搭載用配線基板213を容易に作製することができる。また、セラミックスは耐熱性、耐湿性に優れているため、長期間の使用や、悪条件での使用にも、優れた耐久性を有する発光素子搭載用配線基板213となる。
【0063】
また、安価で、加工性に優れた金属により枠体216を形成することで、複雑な形状の枠体216であっても、容易に安価に製造することができ、安価な発光素子用配線基板213を供給することができる。この金属製の枠体216は、例えば、AlやFe−Ni−Co合金等などにより好適に形成することができる。また、枠体216の表面には、Ni、Au、Agなどからなるめっき層(図示せず)を形成してもよい。
【0064】
このように枠体216を金属により形成する場合には、あらかじめ、絶縁基体103の主面103aまたは絶縁基体103の主面103aに金属層217を形成し、この金属層217と枠体216とを、例えば、接着剤(図示せず)によって接着することができる。
【0065】
また、図示しないが、枠体216は、表面反射層111の主面に形成した金属層と接着してもよい。
【0066】
また、枠体216の形状を、底の抜けたボウル、あるいはパラボラアンテナのようにすることで光の誘導効率を向上させることができる。
【0067】
図3(c)は本発明の発光素子搭載用配線基板のまた別の一実施形態の断面図である。
【0068】
本発明の発光素子搭載用配線基板313は、光反射体からなる絶縁層311a〜311fを積層してなる絶縁基体303と、絶縁層311d〜311f部分の一方の主面303aに形成された搭載される発光素子との接続を行なう端子となる接続端子305と、絶縁基体303の他方の主面303bに形成された外部電極端子307と、接続端子305と外部電極端子307とを接続するために、絶縁層311d〜311f部分を貫通して形成された貫通導体309とを具備している。
【0069】
なお、絶縁基体303は、図3(c)に示すような積層体であっても、バルク体であっても良い。
【0070】
絶縁層311a〜311c部分により、キャビティが形成さており、絶縁層311d〜311f部分の主面303aには、発光素子が搭載される発光素子搭載部315が配設されている。
【0071】
すなわち、発光素子搭載部315に搭載される発光素子の放射光が光反射体からなる絶縁基体303によって反射され、発光素子が直接に放射する光のみならず、光反射体からなる絶縁基体303に反射した光までも、任意の方向に誘導することができるため、より強い光を供給することが可能となり、発光効率を格段に高くすることができる。
【0072】
また、光反射体からなる絶縁層基体303は、1000℃以下の低温で焼成することが可能であるため、接続端子305、外部電極端子307および貫通導体309として融点の低い金、銀、銅といった抵抗の低い金属と同時焼成が可能であり、これらの低抵抗金属を配線材料とすることが可能である。そのため、WやMoといった抵抗の高い配線材料を使用する窒化アルミニウム質焼結体やアルミナ質焼結体を絶縁基体として使用した場合と比較して、電力損失を低下させることができる。
【0073】
さらに、接続端子105として銀を用いた場合に、配線層自体の反射率が高いことにより、発光素子搭載用配線基板313全体として、より高い反射率を得ることができる。一方、銀は高価であるため、接続端子305と外部電極端子307とには安価な銅を使用し、接続端子305と外部電極端子307上に、銀めっきや金めっきを施すことにより、高い反射率を得ることが可能である。一方、接続端子305と外部電極端子307に金を使用すると、耐酸化性にもっとも優れるため、特に長期間使用した際でも、特性劣化のない非常に優れた信頼性を有する発光素子搭載用配線基板313を得ることができる。
【0074】
なお、図3(c)には発光素子搭載部315の周囲にキャビティを形成された発光素子搭載用配線基板313を示したが、図3(a)のように発行素子搭載用配線基板を平板状にしてもよい。
【0075】
図4(a)は本発明の発光装置の一実施形態の断面図である。
【0076】
本発明の発光装置127は、図3(a)に示した本発明の発光素子搭載用配線基板113の発光素子搭載部115に、発光素子121としてLEDチップを接着剤129で接着して搭載し、ボンディングワイヤ123により、LEDチップ121と接続端子105とを電気的に接続して形成されるものである。
【0077】
本発明の発光装置127によれば、発光素子121に給電することにより、発光素子121の放射する光を反射率の高い光反射体111に反射させ、任意の方向へと誘導することができるため、高効率の発光装置127となる。
【0078】
また、絶縁基体103として熱伝導率が高い材料を用いた場合には、発光素子121からの発熱を速やかに放出することができ、熱による輝度低下を抑制できる。
【0079】
さらに、発光素子121は、モールド材131により被覆されているが、モールド材131を用いずに、蓋体(図示せず)を用いて封止してもよく、また、モールド材131と蓋体とを併用してもよい。蓋体はガラスなどの透光性の素材を用いることが望ましい。
【0080】
またさらに、モールド材131に発光素子121が放射する光を波長変換するための蛍光体(図示せず)を添加してもよい。
【0081】
発光素子121としては、黄色や青色のLEDチップ等が好適に用いられ、適切な波長変換を行う蛍光体を選択することにより、白色光に変換することができる。本発明の発光装置127においては、光反射体111が可視光領域で、高い反射率を有するため、特に白色光を発光する発光装置として使用する場合に、その特性をもっとも有効に活用することができるが、赤、青、緑の発光装置として使用した際でも、高い発光効率を示すことが可能である。
【0082】
なお、図4(a)に示した例では、発光素子121は、接着剤129により光反射体111は発光体配線基板103に固定され、電力の供給はワイヤボンド123によりなされているが、発光素子用配線基板103との接続形態は、フリップチップ接続であってもよい。
【0083】
また、例えば、図4(b)に示すように、図3(b)に示した枠体216が形成された発光素子用配線基板103の発光素子搭載部115に、発光素子221としてLEDチップを接着剤229で接着して搭載し、ボンディングワイヤ223により、発光素子221と接続端子105とを電気的に接続して形成してもよい。
【0084】
枠体216を搭載した発光装置227では、枠体216の内側に発光素子221を収納することで、容易に発光素子121を保護することができる。
【0085】
またさらに、図4(c)に示すように、図3(c)に示した発光素子用配線基板313の発光素子搭載部315に、発光素子321としてLEDチップを接着剤329で接着して搭載し、ボンディングワイヤ323により、LEDチップ321と接続端子305とを電気的に接続して形成してもよい。
【実施例1】
【0086】
表1に示す組成の平均粒径2.0μmの結晶性ガラス粉末および表2に示す組成を有する平均粒径2.0μmのセラミック粉末を準備し、表2の組成に従い秤量し、これに、有機バインダー、可塑剤および溶媒を混合し、スラリーを作製し、得られたスラリーをドクターブレード法によって成形した。
【0087】
得られた成形体を厚み2mmとなるように熱圧着法で積層し、大気中500℃、2時間の熱処理により脱有機バインダー処理した後、大気雰囲気中、900℃、1時間の条件で焼成することにより、光反射体であるガラスセラミック焼結体を得た。
【0088】
このガラスセラミック焼結体について、断面を鏡面研磨し、走査型顕微鏡(SEM)を用いて2次電子像および反射電子像を観察し、第1のセラミック結晶の表面に第2のセラミック結晶が存在しているかどうかを確認し、結果を表3に示した。
【0089】
さらに、同一試料を用いて、イオンミリングにより薄片加工を行い、透過型顕微鏡(TEM)を用いて明視野像を観察し、粒状部および柱状部からなる柱状の第2セラミック結晶の有無を確認し、結果を表3に示した。
【0090】
図6は、試料No.14のガラスセラミック焼結体の断面を走査型顕微鏡(SEM)で撮影した写真であり、ガラス相503中に第1のセラミック結晶501があり、第1のセラミック結晶501の表面に第2のセラミック結晶502が形成されているのが観察できる。図7および図8は、試料No.14のガラスセラミック焼結体の断面を透過型顕微鏡(TEM)で撮影した写真であり、第1のセラミック結晶501の表面に柱状の第2のセラミック結晶502が形成されており、柱状の第2のセラミック結晶502のが柱状部502aおよび粒状部502bを有していることが観察できる。なお、符号が指し示している柱状のセラミック結晶502の周囲にも、柱状部502aおよび粒状部502bを有する柱状の第2のセラミック結晶502が存在するのが観察できる。
【0091】
さらに、発光分光分析法にて、波長400nm〜700nmの可視光領域全域にわたって10nm毎に反射率を測定し、反射率のもっとも低い波長での値を表3に示した。
【0092】
また、比較サンプルとして、表1に示した組成を有する焼成により結晶相を析出しない非結晶性ガラスであるガラスG9のみを焼成して作製したガラス焼結体および窒化アルミニウム焼結体に関してもサンプルを作製し、同様の評価を行った。
【表1】

【0093】
【表2】

【0094】
【表3】

【0095】
本発明の光反射体である試料No.4〜16は、可視光領域でのもっとも低い反射率が75%以上、すなわち、可視光全域にわたって75%以上の高い反射率を示すものであった。
【0096】
一方、原料にセラミック粒子が含まれず焼成により析出するセラミック結晶もないため、セラミック粒子を含まない本発明の範囲外の試料No.1は反射率が低いものとなった。また、窒化アルミニウム焼結体からなる本発明の範囲外の試料No.2と、セラミック粒子表面に第2のセラミック結晶が存在しない本発明の範囲外の試料No.3は、反射率が低いものとなった。また、遷移金属元素の酸化物換算の含有量が全組成中の0.1質量%以下である試料No.13は、遷移金属元素としてTiOを含み、その他の組成が近似している試料No.10および11と比較して高い反射率を示した。
【実施例2】
【0097】
本発明の範囲内の試料No.14の光反射体材料Lを用いて、実施例1と同様にして厚さ300μmのグリーンシートを成形した。得られた前記グリーンシートをパンチングで貫通穴を形成し、そこに銅を主成分とし焼成後に貫通導体309となる導体ペーストを充填し、さらにスクリーン印刷法で必要な配線パターンをグリーンシートの表面および裏面に、銅を主成分とする導体ペーストを用いて配線層を形成し絶縁層311d〜311fとなる加工済みグリーンシートを作製した。前記配線層のうち絶縁層311dに形成されたものの一部が接続端子305となり、前記配線層のうち絶縁層311fに形成されたものの一部が外部電極端子307となる。
【0098】
またこれとは別に、得られた前記グリーンシートにパンチングでキャビティを形成するための貫通穴を同様にパンチングで形成し、絶縁層311a〜311cとなる加工済みグリーンシートを作製した。
【0099】
得られた加工済のグリーンシートを位置あわせして熱圧着法で積層し、キャビティ構造を有する積層体を得た。
【0100】
得られた、積層体を水蒸気含有窒素雰囲気中、700℃で脱有機バインダー処理を施した後、900℃、1hr、水蒸気含有窒素雰囲気中で焼成することにより、本発明の光反射体であるガラスセラミックスを絶縁基体とし、低抵抗の銅を主成分とする配線層を有し、絶縁層311a〜311cの厚みが0.6mm、絶縁層311d〜311fの厚みが0.6mmの発行素子搭載用配線基板303を得た。
【0101】
さらに、外部電極端子307、接続端子305上に、Ni−Auめっきを施した後、さらに銀めっきを施した。
【0102】
銀めっきを施した発行素子搭載用配線基板303上に接着剤329としてエポキシ樹脂を使用し、発光素子321として黄色LEDチップを用いて、発行素子搭載用配線基板313上に黄色LEDチップを位置あわせして載置し、熱処理を施すことによりエポキシ樹脂を硬化することにより、LEDチップを発行素子搭載用配線基板303上に実装した。
【0103】
続いて、Auワイヤを用いたボンディングワイヤ323により、接続端子305と発光素子321とを電気的に接続し、その上から、黄色光を白色光に変換する蛍光体を充填し白色に発光するLED装置である発光装置327を得た。
【0104】
得られた白色LED装置は、低抵抗の金属を配線層に使用しているため電力損失が小さく、かつ、可視光全域にわたって高い反射率を有することから、良好な白色光を発光した。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の光反射体であるガラスセラミック焼結体の微細構造の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の光反射体であるガラスセラミック焼結体の微細構造の一例を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の光反射体であるガラスセラミック焼結体の微細構造の一例を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の発光素子搭載用配線基板を示す断面図である。
【図5】本発明の発光装置を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例のガラスセラミック焼結体の断面の走査型顕微鏡(SEM)写真である。
【図7】本発明の実施例のガラスセラミック焼結体の断面の透過型顕微鏡(TEM)写真である。
【図8】本発明の実施例のガラスセラミック焼結体の断面の透過型顕微鏡(TEM)写真である。
【符号の説明】
【0106】
1・・・第1のセラミック結晶
2・・・第2のセラミック結晶
2a・・・第2のセラミック結晶の柱状部
2b・・・第2のセラミック結晶の粒状部
101a〜101c・・・絶縁層
311a〜f・・・光反射体からなる絶縁層
103、303・・・絶縁基体
105、305・・・接続端子
107、307・・・外部電極端子
109、309・・・貫通導体
111・・・光反射体
113、213、313・・・発光素子搭載用配線基板
115、315・・・発光素子搭載部
121、221、321・・・発光素子
123、223、323・・・ボンディングワイヤ
127、227、327・・・発光装置
217

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2種類のセラミック結晶を含有するガラスセラミック焼結体からなり、第1のセラミック結晶の表面に、柱状の第2のセラミック結晶が複数形成されてなることを特徴とする光反射体。
【請求項2】
前記柱状の第2のセラミック結晶は、柱状部とその先端に位置する粒状部とを有することを特徴とする請求項1記載の光反射体。
【請求項3】
遷移金属元素を実質的に含有しないことを特徴とする請求項1または2記載の光反射体。
【請求項4】
絶縁基板の主面に、配線層と、発光素子を搭載する発光素子搭載部とが設けられてなる発光素子搭載用配線基板において、前記発光素子搭載部は、前記絶縁基板の表面に請求項1〜3のいずれかに記載の光反射体が配置されていることを特徴とする発光素子搭載用配線基板。
【請求項5】
請求項4記載の発光素子搭載用配線基板の前記発光素子搭載部に発光素子を搭載してなることを特徴とする発光装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−226034(P2007−226034A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−48825(P2006−48825)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】