説明

光学センサおよび光学センサの製造方法

【課題】小型化・薄型化を図りつつ信頼性および光学特性を良好にする。
【解決手段】平板状のガラス材料からなるガラス部材20と、光を受光する受光部12を有し、ガラス部材20の表面に受光部12を対面させて実装され、ガラス部材20を透過して受光部12により受光した光を光電変換する光電変換素子11と、光電変換素子11の少なくとも受光部12とは反対側に配される面を覆う絶縁性の樹脂からなる保護部材35と、ガラス部材20の表面から保護部材35よりも板厚方向に張り出すように延びる導電性材料からなる複数の柱状部材17と、ガラス部材20の表面に形成され、一端が光電変換素子11に接続され他端が柱状部材17に接続された複数の内部配線13と、柱状部材17の保護部材35よりも板厚方向に張り出した端面に形成された複数の外部電極15とを備える光学センサ1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学センサおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビや携帯機器モニタの調光などに用いられ、外部の明るさを検知する光学素子を備える光学センサが知られている(例えば、特許文献1,2参照。)。特許文献1に記載のフォトセンサ(光学センサ)は、半導体チップ(光学素子)をパッケージに収容したり実装用基板上に固定して透明樹脂により覆ったりし、半導体チップと実装用基板上に設けられたリードとをボンディングワイヤにより接続することとしている。
【0003】
特許文献2に記載の光電変換装置は、FCB(フリップチップボンディング)により光電変換素子が実装された光透過性のインターポーザと実装用基板とをはんだバンプにより所定の間隔をあけて対向させて支持し、光電変換素子の電極が接続されたインターポーザの外部端子と実装用基板の電極とをはんだバンプにより電気的に接続することで、光電変換素子をインターポーザを介して実装基板に実装することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−284474号公報
【特許文献2】特開2005−252041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のフォトセンサは、ワイヤーボンディングが半導体チップの周囲に広がるため、ワイヤーボンディングの大きさに合わせてパッケージあるいは透明樹脂の外形を大きくする必要があり、小型化・薄型化を図ることが難しいという問題がある。
【0006】
また、特許文献2に記載の光電変換装置のように、インターポーザと実装用基板とをはんだバンプにより支持した場合、はんだバンプの凝固時の形状によりインターポーザと実装基板の姿勢が不安定になり、インターポーザが傾くと光学特性が劣化する可能性がある。また、はんだバンプの量によっては光電変換素子が実装基板に接触する可能性があるため、信頼性が低下するという問題がある。また、光電変換素子がパッケージや樹脂により保護されていないので、信頼性が劣る可能性がある。
【0007】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、小型化・薄型化を図りつつ信頼性および光学特性を向上する光学センサおよびこのような光学センサを簡易に製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、平板状のガラス材料からなるガラス部材と、光を受光する受光部を有し、前記ガラス部材の表面に前記受光部を対面させて実装され、前記ガラス部材を透過して前記受光部により受光した光を光電変換する光学素子と、該光学素子の少なくとも前記受光部とは反対側に配される面を覆う絶縁性の樹脂からなる保護部材と、前記ガラス部材の表面から前記保護部材よりも板厚方向に張り出すように延びる導電性材料からなる複数の柱状部材と、前記ガラス部材の表面に形成され、一端が前記光学素子に接続され他端が前記柱状部材に接続された複数の内部配線と、前記柱状部材の前記保護部材よりも前記板厚方向に張り出した端面に形成された複数の外部電極とを備える光学センサを提供する。
【0009】
本発明によれば、ガラス部材を透過した光が光学素子の受光部により受光されて電気信号に光電変換されると、その電気信号が内部配線から柱状部材を介して外部電極へと送られる。外部電極を保護部材よりも板厚方向に張り出した柱状部材の端面に形成することで、ガラス部材を柱状部材により支持して実装用基板等に実装し、外部電極を基板上の電極に接続することにより、光学素子からの電気信号を外部に出力することができる。
【0010】
この場合において、ガラス部材を支持する柱状部材の高さおよび位置により全体の厚さ寸法および外径寸法を決定することができ、全体の小型化・薄型化を図ることができる。また、柱状部材を導電性材料により構成することで、実装用基板等に対してガラス部材を安定した姿勢で実装することができ、光学特性の向上を図ることができる。さらに、ガラス部材および保護部材により光学素子を覆うことで、光学素子を保護し信頼性を向上することができる。
【0011】
上記発明においては、前記複数の柱状部材が、前記光学素子の周囲に前記ガラス部材の外周に沿って所定の間隔をあけて配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、複数の柱状部材により、ガラス部材をより安定した姿勢で支持して実装用基板等に実装することができる。
【0012】
また、上記発明においては、前記光学素子の受光部と前記ガラス部材の表面との間に前記保護部材が形成されていない小空間を有することとしてもよい。
このように構成することで、ガラス部材を透過した光を保護部材が形成されていない小空間を介して受光部により受光させることができ、保護部材として遮光性の樹脂を使用しても精度よく光を検出することができる。したがって、遮光性の樹脂からなる保護部材により、光が保護部材を透過して受光部により受光されてしまうのを防止しつつ、所望の光を精度よく検出することができる。
【0013】
本発明は、ガラス材料からなる平板状のガラス部材の表面に複数の内部配線を形成する配線形成工程と、該配線形成工程により前記内部配線が形成された前記ガラス部材の表面に受光部を対面させて光電変換素子を実装し、該光電変換素子と前記複数の内部配線の一端とを接続する素子実装工程と、前記配線形成工程により前記内部配線が形成された前記ガラス部材の表面に板厚方向に延びる絶縁性の樹脂からなる複数の柱状部材を形成し、これらの柱状部材と前記内部配線の他端とを接続する柱状部材形成工程と、前記素子実装工程により前記ガラス部材の表面に実装された前記光電変換素子の少なくとも前記受光部とは反対側に配される面を絶縁性の樹脂により覆う樹脂形成工程と、前記柱状部材形成工程により形成された前記柱状部材の端面に外部電極を形成する電極形成工程とを含む光学センサの製造方法を提供する。
【0014】
本発明によれば、ガラス部材に実装された光電変換素子により、ガラス部材を透過した光を光電変換し、その電気信号を内部配線から柱状部材を介して外部電極に送ることができる光学センサが製造される。ガラス部材の表面に形成された板厚方向に延びる柱状部材の端面に外部電極を形成することで、ガラス部材を柱状部材により支持させて実装用基板等に実装し、外部電極を基板上の電極に接続することにより、光電変換素子により光電変換した電気信号を外部に出力することができる。
【0015】
この場合において、柱状部材形成工程により柱状部材の高さを光学素子を覆う樹脂よりも板厚方向に若干張り出す程度に調整するとともに柱状部材の配置を光学素子の周囲近傍に調整することで、小型化・薄型化を図ることができる光学センサを製造することができる。また、柱状部材形成工程により柱状部材を導電性材料により構成することで、柱状部材によりガラス部材を安定した姿勢で支持することができる光学センサを製造することができる。さらに、保護膜形成工程によりガラス部材とともに絶縁性の樹脂により光電変換素子を覆うことで、光電変換素子が保護され信頼性が高い光学センサを製造することができる。
【0016】
上記発明においては、複数個の前記ガラス部材が配列されてガラス板上に形成されており、前記電極形成工程により前記外部電極が形成された前記ガラス部材ごとに前記ガラス板を切断する切断工程を含むこととしてもよい。
このように構成することで、ガラス板上の全てのガラス部材の領域に各工程を順次施し、複数の光学センサを一括して製造することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る光学センサによれば、小型化・薄型化を図りつつ信頼性および光学特性を向上することができるという効果を奏する。また、本発明に係る光学センサの製造方法によればそのような光学センサを簡易に製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る光学センサを柱状部材とは反対側から板厚方向に見た概略図である。
【図2】図1の光学センサの縦断面の概略図である。
【図3】図1の光学センサを柱状部材側から板厚方向に見た概略図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る光学センサの製造方法を示すフローチャートである。
【図5】複数のガラス部材が連結した状態を示す縦断面の概略図である。
【図6】図1の光学センサを回路基板に実装した状態を示す縦断面の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係る光学センサおよび光学センサの製造方法について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る光学センサ1は、図1〜図3に示すように、光を受光してその強度を検出する光電変換素子(光学素子)11を備え、外部の明るさを検知することができるようになっている。この光学センサ1は、光電変換素子11が平板状のガラス材料からなるガラス部材20に実装されて構成されている。
【0020】
ガラス部材20は、方形に形成されており、その表面の中央に光電変換素子11が実装され、四隅にそれぞれ内部配線13が形成されている。各内部配線13は、一端が中央周辺に配置され、他端が角部周辺に配置されている。内部配線13としては、例えは、Au、Ag、Cu、Ni、Cr、Ti、Pt、Al、Sn等を単独でまたは合金で用いたり、いずれかを積層して用いたりすることができる。
【0021】
光電変換素子11は、光を受光する受光部12を備え、受光部12により受光した光を光電変換して電気信号を出力することができるようになっている。また、光電変換素子11は、ガラス部材20よりも小さな方形に形成されており、ガラス部材20側の面の四隅にスタッドバンプ14が形成されている。この光電変換素子11は、ガラス部材20の表面に受光部12を対面させて、スタッドバンプ14により各内部配線13の一端に電気的に接続されて固定されている(FCB実装:フリップチップボンディング実装)。
【0022】
また、ガラス部材20には、内部配線13および光電変換素子11を保護する絶縁性の樹脂からなる保護部材35と、光電変換素子11が実装されている表面の四隅に配された導電性材料からなる柱状部材17とが備えられている。
【0023】
保護部材35は、ガラス部材20の光電変換素子11が実装されている面側に設けられ、内部配線13と光電変換素子11の受光部12とは反対側の面とを覆うように形成されている。光電変換素子11の受光部12とガラス部材20の表面とが対面する領域には保護部材35が充填されておらず、中空の小空間37が形成されている。保護部材35の材質は、例えば、エポキシ、シリコーン、または、アクリル等を用いることができる。本実施形態においては、保護部材35は、有色で光を透過しない特性を有する樹脂により形成されている。
【0024】
柱状部材17は、それぞれ光電変換素子11の周囲に配置されており、一端がガラス部材20の表面に固定されて内部配線13に接続され、他端が保護部材35よりも板厚方向に張り出すように延びている。柱状部材17としては、例えば、銅、ニッケル、導電性接着剤、導電樹脂等が用いられる。この柱状部材17の他端(端面)には外部電極15が形成されている。
【0025】
外部電極15は、柱状部材17の他端とともに保護部材35から露出して設けられている。外部電極15としては、例えば、内部配線13と同様に、Au、Ag、Cu、Ni、Cr、Ti、Pt、Al、Sn等を単独でまたは合金で用いたり、いずれかを積層して用いたりすることができる。
【0026】
次に、本実施形態に係る光学センサ1の製造方法について、図4のフローチャートを参照して説明する。
本実施形態においては、例えば、複数のガラス部材20が形成される大判で所定の厚さのガラス板(図示略)が用いられる。
【0027】
本実施形態に係る光学センサ1の製造方法は、ガラス板の表面に内部配線13を形成する配線形成工程S1と、配線形成工程S1により内部配線13が形成されたガラス板の表面に光電変換素子11を実装する素子実装工程S2と、配線形成工程S1により内部配線13が形成されたガラス板の表面に柱状部材17を形成する柱状部材形成工程S3と、柱状部材形成工程S3により柱状部材17が形成されたガラス板の表面に、柱状部材17の端面が板厚方向に張り出して露出するように保護部材35を充填する樹脂形成工程S4と、柱状部材17の端面に外部電極15を形成する電極形成工程S5と、電極形成工程S5により外部電極15が形成されたガラス板を個々のガラス部材20の領域ごとに切断するダイシング工程(切断工程)S6とを含んでいる。
【0028】
配線形成工程S1においては、ガラス板におけるガラス部材20の領域ごとに4つの内部配線13を形成するようになっている。内部配線13は、例えば、スパッタリング、蒸着、印刷、メッキ等を単独で用いたり複合して用いたりして形成することができる。
【0029】
素子実装工程S2においては、ガラス板におけるガラス部材20の領域ごとに、スタッドバンプ14が形成された光電変換素子11をそれぞれ受光部12を対面させて取り付けるようになっている(FCB工法:フリップチップボンディング工法)。
本実施形態においては、スタッドバンプ14を例示して説明したが、バンプはスタッドバンプ以外に、めっきAuバンプやはんだバンプを用いることとしてもよい。この場合、FCB工法としては、例えば、めっきAuバンプやはんだバンプを用いた超音波接合または熱圧着接合等を利用することとしてもよい。
【0030】
柱状部材形成工程S3においては、ガラス板におけるガラス部材20の領域ごとに、光電変換素子11の周囲に4つの柱状部材17を配置し、これらの柱状部材17を内部配線13の他端に接続して固定するようになっている。柱状部材17は、例えば、銅やニッケルを用いる場合はめっき加工(銅やニッケル等を用いた電鋳。)により形成したり、導電性接着剤を用いる場合は印刷により形成したりすることができる。
【0031】
樹脂形成工程S4においては、ガラス板全体に保護部材35としての樹脂を充填し、保護部材35によりガラス部材20の領域ごとの内部配線13および光電変換素子11を覆うようになっている。このとき、柱状部材17の少なくとも端面は露出するように保護部材35を形成するようになっている。また、各光電変換素子11とガラス板との間には保護部材35を充填せずに小空間37を形成するようになっている。
【0032】
電極形成工程S5においては、すべての柱状部材17の端面に外部電極15を形成するようになっている。外部電極15は、内部配線13と同様に、例えば、スパッタリング、蒸着、印刷、メッキ等を単独で用いたり複合して用いたりして形成することができる。
【0033】
ダイシング工程S6においては、図5に示すように、ガラス板上の隣接するガラス部材20の領域間を切断するようになっている。これにより、ガラス部材20に実装された光電変換素子11が保護部材35により覆われ、この光電変換素子11が内部配線13および柱状部材17を介して外部電極15に電気的に接続された複数の光学センサ1が製造される。
【0034】
次に、このように構成された本実施形態に係る光学センサ1およびその製造方法の作用について説明する。
本実施形態に係る光学センサ1によれば、ガラス部材20を透過した光が光電変換素子11の受光部12により受光されて電気信号に光電変換されると、その電気信号が内部配線13から柱状部材17を介して外部電極15へと送られる。
【0035】
外部電極15を保護部材35よりも板厚方向に張り出した柱状部材17の端面に形成することで、図6に示すように、はんだ4により回路基板(実装用基板)3上の基板電極5に外部電極15を接続して4つの柱状部材17の端部を固定し、これらの柱状部材17によりガラス部材20を支持することで、光電変換素子11からの電気信号を基板電極5を介して外部に出力することができる。これにより、光電変換素子11により取得されたセンシング情報(電気信号)を基に、液晶画面のバックライト輝度を調整するような電子装置を構成することができる。
【0036】
この場合において、ガラス部材20を支持する柱状部材17の高さおよび位置により全体の厚さ寸法および外径寸法を決定することができ、全体の小型化・薄型化を図ることができる。また、柱状部材17を導電性材料により構成することで、回路基板3に対してガラス部材20をはんだバンプにより実装する場合と比較してガラス部材20を安定した姿勢で実装することができ、光学特性の向上を図ることができる。さらに、ガラス部材20および保護部材35により光電変換素子11を覆うことで、光電変換素子11を保護し信頼性を向上することができる。また、本実施形態に係る光学センサの製造方法によれば、このような光学センサ1を簡易に製造することができる。
【0037】
また、各光電変換素子11とガラス板との間に保護部材35が充填されていない小空間37を形成することで、ガラス部材20を透過した光を光電変換素子11の受光部12により保護部材35を介さずに受光させることができる。したがって、保護部材35として遮光性の樹脂を使用しても精度よく光を検出することができる。これにより、光が保護部材35を透過して受光部12により受光されてしまうのを防止しつつ、所望の光を精度よく検出することができる。
【0038】
本実施形態においては、保護部材35として有色で光を透過しない特性を有する樹脂を用い、光電変換素子11とガラス板との間に保護部材35が充填されていない小空間37を形成することとしたが、例えば、保護部材35として、透明で透過性を有する樹脂を用いることとしてもよい。この場合には、透明性の樹脂を各光電変換素子11とガラス板との間にも充填することとしてもよい。
【0039】
また、本実施形態においては、光学センサ1が内部配線13および外部電極15を4つずつ備えることとしたが、それぞれ複数であればよく、4つより少なくてもよいし多くてもよい。例えば、6つの内部配線13および外部電極15を備える場合は、柱状部材17を6つ設けることとし、各柱状部材17をガラス部材20の外周面に沿って光電変換素子11の周囲に所定の間隔をあけて配置することとすればよい。
【0040】
また、本実施形態においては、ガラス部材20が複数形成された大判のガラス板を用い、複数の光学センサ1を一括して製造することとしたが、予め切断されたガラス部材20ごとに上記工程を施し、光学センサ1を個々に製造することとしてもよい。
【0041】
また、本実施形態においては、柱状部材形成工程後に樹脂形成工程を実施することとしたが、これに代えて、樹脂形成工程後に柱状部材形成工程を実施することとしてもよい。この場合、例えば、樹脂形成工程においては、素子実装工程S2により光電変換素子11が実装されたガラス板の表面に、柱状部材17を形成する領域を空けて粘度が高い絶縁性樹脂を流し固めることにより保護部材35を形成することとすればよい。また、柱状部材形成工程においては、樹脂形成工程において柱状部材形成用に空けておいた領域に、導電樹脂を入れて硬化させたりまたは導電性接着剤を印刷したりすることにより柱状部材17を形成することとすればよい。
【0042】
また、樹脂形成工程後に柱状部材形成工程を実施する場合は、例えば、樹脂形成工程において、素子実装工程S2により光電変換素子11が実装されたガラス板の表面に、柱状部材17を形成する領域に柱状の犠牲層を形成してから絶縁性樹脂を流し固めることにより保護部材35を形成し、犠牲層を除去した後、柱状部材形成工程において、めっき加工または導電性接着剤や導電樹脂により柱状部材17を形成することしてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 光学センサ
11 光電変換素子(光学素子)
12 受光部
13 内部配線
15 外部電極
17 柱状部材
20 ガラス部材
37 小空間
S1 配線形成工程
S2 素子実装工程
S3 柱状部材形成工程
S4 樹脂形成工程
S5 電極形成工程
S6 ダイシング工程(切断工程)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状のガラス材料からなるガラス部材と、
光を受光する受光部を有し、前記ガラス部材の表面に前記受光部を対面させて実装され、前記ガラス部材を透過して前記受光部により受光した光を光電変換する光学素子と、
該光学素子の少なくとも前記受光部とは反対側に配される面を覆う絶縁性の樹脂からなる保護部材と、
前記ガラス部材の表面から前記保護部材よりも板厚方向に張り出すように延びる導電性材料からなる複数の柱状部材と、
前記ガラス部材の表面に形成され、一端が前記光学素子に接続され他端が前記柱状部材に接続された複数の内部配線と、
前記柱状部材の前記保護部材よりも前記板厚方向に張り出した端面に形成された複数の外部電極とを備える光学センサ。
【請求項2】
前記複数の柱状部材が、前記光学素子の周囲に前記ガラス部材の外周に沿って所定の間隔をあけて配置されている請求項1に記載の光学センサ。
【請求項3】
前記光学素子の受光部と前記ガラス部材の表面との間に前記保護部材が形成されていない小空間を有する請求項2に記載の光学センサ。
【請求項4】
ガラス材料からなる平板状のガラス部材の表面に複数の内部配線を形成する配線形成工程と、
該配線形成工程により前記内部配線が形成された前記ガラス部材の表面に受光部を対面させて光電変換素子を実装し、該光電変換素子と前記複数の内部配線の一端とを接続する素子実装工程と、
前記配線形成工程により前記内部配線が形成された前記ガラス部材の表面に板厚方向に延びる絶縁性の樹脂からなる複数の柱状部材を形成し、これらの柱状部材と前記内部配線の他端とを接続する柱状部材形成工程と、
前記素子実装工程により前記ガラス部材の表面に実装された前記光電変換素子の少なくとも前記受光部とは反対側に配される面を絶縁性の樹脂により覆う樹脂形成工程と、
前記柱状部材形成工程により形成された前記柱状部材の端面に外部電極を形成する電極形成工程とを含む光学センサの製造方法。
【請求項5】
複数個の前記ガラス部材が配列されてガラス板上に形成されており、
前記電極形成工程により前記外部電極が形成された前記ガラス部材ごとに前記ガラス板を切断する切断工程を含む請求項4に記載の光学センサの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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