光学ドライブのための自動ライトストラテジキャリブレーション方法
【課題】光学ドライブのための自動ライトストラテジキャリブレーションシステム、および光媒体再生デバイスを提供する。
【解決手段】光媒体再生デバイス50用のライトストラテジキャリブレーションシステムは、ライトストラテジテーブルを記憶するためのメモリを含んでいる。制御モジュールは、書込み信号を生成して、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体70にトレーニングパターンを書き込む。ライトストラテジ解析モジュール120は、光ストレージ媒体70に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取り、読み出し信号に従って、キャリブレーションデータを調整する。
【解決手段】光媒体再生デバイス50用のライトストラテジキャリブレーションシステムは、ライトストラテジテーブルを記憶するためのメモリを含んでいる。制御モジュールは、書込み信号を生成して、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体70にトレーニングパターンを書き込む。ライトストラテジ解析モジュール120は、光ストレージ媒体70に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取り、読み出し信号に従って、キャリブレーションデータを調整する。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、2005年9月23日に出願の米国仮出願第60/719866号の利益を請求するものである。上記出願の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【分野】
【0002】
[0002]本開示は、光媒体再生デバイスおよび媒体に関するものであり、より詳細には光媒体用のライトストラテジをキャリブレーションすることに関するものである。
【背景】
【0003】
[0003]コンパクトディスク(CD)やデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体は、光学的にリードバックされるデータを記憶する。光ディスクは、一般的にプラスチックと、データ符号化用の連続的な螺旋形のトラックを含む交互の反射/非反射層とから成る基板を含んでいる。光媒体再生デバイスは、トラック上にレーザを通過させてデータを読み取る。光センサは、トラック上の符号化データから反射して返される光を受け取る。
【0004】
[0004]ここで、図1を参照する。例示のワンタイム書込み可能ディスク(例えば、CD−書込み可能ディスク/CD−Rおよび/またはDVD−書込み可能ディスク/DVD+/−R)10は、一般的にポリカーボネートプラスチック基板12、染料層14、および反射金属層16を含んでいる。例えば、反射金属層16は、アルミニウム層を含んでいてもよい。ディスク10がブランクであるとき、染料層14は、透光性であり、光が通過して反射金属層16を照らし、反射金属層16から反射される。レーザでディスク10に書き込むときに、染料層14の選択された部分は、特定の強度および周波数で加熱され、これがこの選択された部分を不透明にする。染料層14の不透明な部分は、光を反射しない。染料層14の不透明な非反射部分は、「マーク(mark)」と称される。逆に、染料層14の透光性の反射部分は、「スペース(space)」と称される。光媒体再生デバイスは、ディスク10からデータを読み取る読取りレーザと、記録する目的のために染料層14を変質させる書込みレーザとを含むことがある。
【0005】
[0005]リードバック中に、光ディスクは、光媒体再生デバイスによって回転させられる。光媒体再生デバイスは、通常、少なくとも一つのレーザ、スピンドルモータ、および光センサを含んでいる。スピンドルモータは、光媒体を回転させる。レーザは、光媒体のトラック上に向けられ、光センサは、反射光を測定する。光センサが高反射率(すなわち、スペース)に対応する高電流レベルを生成すると、このデータは、「1」(または「0」)として解釈される。光センサが低反射率(すなわち、マーク)に対応する低電流レベルを生成すると、このデータは、「0」(または「1」)として解釈される。一部のデバイスにおいては、スペース/マーク信号、または変換されたNRZI(non-return to zero inverted:非ゼロ復帰反転)信号として一般に記述される信号は、図2に示されるように、NRZ(non-return to zero非ゼロ復帰)信号に変換することができる。ここで1は遷移を表し、0は遷移の不在を表している。
【0006】
[0006]次に図3を参照する。例示の書換え可能ディスク(例えば、CD−書換え可能ディスク/CD−RWおよび/またはDVD−書換え可能ディスク/DVD+/−RW)20は、通常、ポリカーボネートプラスチック基板22、誘電体層24、相変化化合物層26、および反射金属層28を含んでいる。相変化化合物層26は、例えば銀、アンチモン、テルル、および/またはインジウムの化合物であってもよい。レーザを使用して、この化合物を結晶化温度および/または融解温度より高く加熱する。この融解温度より高い温度から急速に冷却されるとき、この化合物は流動性のアモルファス状態のままにとどまり、非反射部分(すなわち、マーク)をもたらす。逆に、ある期間にわたって結晶化温度に保持されると、この化合物は、冷却される前に固体状態に戻り、反射部分(すなわち、スペース)をもたらす。したがって、読取りレーザに加えて、光媒体再生デバイスは、融解温度より高く化合物を加熱するのに十分強力な書込みレーザと、結晶化温度より高く化合物を加熱するのに十分強力な消去レーザと、を含んでいてもよい。
【0007】
[0007]ワンタイム書込み可能ディスク用途または書換え可能ディスク用途の何れにおいても、書込みプロセスは、非線形である。マーク(および、書換え可能ディスク用途においてはスペース)は、書込みレーザおよび/または消去レーザからの集束加熱に従って生成される。したがって、熱拡散および相変化の問題が、移動する光媒体の高速回転速度において生ずる可能性がある。
【0008】
[0008]次に図4A〜図4Dを参照する。DVD+/−R媒体などのワンタイム書込み可能媒体に対して書き込むために必要とされる例示のレーザパワープロファイル30が示されている。トラック位置tから開始されるマーク32を形成するために、パルス34が、トラック位置t−yにおいて開始される。トラック位置uにおいてマーク32を終了するために、パルス34は、トラック位置u−xにおいて終了される。換言すれば、レーザパワー30の調整は、熱拡散の非線形性の結果として、マーク32の所望の位置からオフセットされる。(それぞれパルスタイミングエッジ36および38に対応する)位置オフセットyおよびxは、それだけに限定はされないがレーザパワー30、媒体タイプ、および/またはその書込み速度を含めて様々な因子に依存し得る。
【0009】
[0009]次に、図5Aおよび5Bを参照する。DVD+/−RWなどの書換え可能媒体に対して書き込むために必要とされる典型的なレーザパワープロファイル40が示されている。書込みパルス42は、クーリングパワーレベル44と消去パワーレベル46の両者よりも大きい。図4A〜図4Dに示されるようなレーザプロファイル30と同様に、これらのパルス42は、マーク48の所望の開始位置tに先立って開始され、マーク48の所望の終了位置uに先立って終了される。
【0010】
[0010]光媒体への加熱ベースの書込みの非線形的な性質のために、これらの様々なパワーレベルおよびパルスタイミングエッジは、個別の所望のマーク長に従って(すなわち、各マーク長をベースにして)キャリブレーションする必要がある。さらに、このキャリブレーションは、マークに隣接し且つマークの何れかの側にある前方(leading)スペースおよび後方(trailing)スペースに依存する。現行の光媒体記録規格で使用される符号化スキームにおいては、マークもスペースも長さが3Tから14Tの範囲にある。ここで、Tは、チャネルビット周期(channel bit period)である。
【0011】
[0011]オプティカルドライブに設けられるライトストラテジテーブルは、特定のマーク長がどのようにして形成されるべきかを指定するデータエントリを記憶する。換言すれば、書込みプロセスが非線形であるために、ライトストラテジテーブルは、マーク長ごとにレーザパワー、パルスタイミングエッジ、および他の関連するデータを含んでいる。通常、ライトストラテジテーブルは、光学ドライブに設けられる、フラッシュメモリモジュールなどの不揮発性メモリモジュールに記憶される。
【0012】
[0012]ライトストラテジテーブルを構成するには、一般的に媒体タイプ(例えば、媒体の製造業者)にもその書込み速度にも共に依存するキャリブレーションシーケンスが必要になる。キャリブレーションシーケンスは、光媒体再生デバイスごとに製造中に行われる。さらに、このキャリブレーションシーケンスは、光媒体再生デバイスについての潜在的なユーザに利用され得る全ての可能性のある既知の媒体タイプを考慮するためのデータを含んでおり、不揮発性メモリモジュールに記憶される。
【0013】
[0013]しかしながら、新しい媒体タイプが、媒体製造業者によって導入されると、ライトストラテジテーブルを更新しなければならない。例えば、ユーザは、製造業者からの更新されたライトストラテジテーブルを含む新しいファームウェアを(例えばインターネットから)ダウンロードすることができる。インターネットアクセスが使用可能でないときには、ユーザは、ショッピングセンタを介して製造業者からのアップデートディスクを取得する必要がある。ある種の状況においては、ユーザは、オリジナルのライトストラテジテーブルを用いては適切に書き込むことができない偽造品または仕様に合わない媒体を、故意無く、取得することもある。したがって、ドライブ製造業者から如何なる更新を行っても、結果として生じる書込み問題を解決することができないことがある。しばしば、消費者は、DVDドライブなどの光媒体再生デバイスを購入し、低コストの媒体を用いてこれらのドライブを動作させようと試みることがある。消費者は、これらのドライブでは、適切に上記媒体に書き込み、または上記媒体を読み取ることができないことを見出すと、多くがドライブを店に返品し、これによって、ドライブ製造業者にコストの増大がもたらされる。
【概要】
【0014】
[0014]光媒体再生デバイス用のライトストラテジキャリブレーションシステムは、ライトストラテジテーブルを記憶するためのメモリを含んでいる。制御モジュールが、書き込み信号を生成して、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込む。ライトストラテジ解析モジュールが、光ストレージ媒体に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取り、この読み出し信号に従ってキャリブレーションデータを調整する。
【0015】
[0015]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、プリアンブルパターンとメインデータシーケンスとを含んでおり、これらの各々は、バイナリデータを示すマークパターンおよびスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、プリアンブルパターンの終了とメインデータシーケンスの開始を示す同期マークを含んでいる。メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマークパターンとスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、トレーニングパターン及びメインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含んでいる。
【0016】
[0016]本発明の他の特徴においては、タイミングモジュールが、プリアンブルパターン及びリファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従って、トレーニングパターン上のタイミングロックを取得する。タイミングモジュールは、リファレンスパターンの第1の遷移エッジにおいてタイミングロックを取得する。第1の遷移エッジは、リファレンスパターンの前方(立ち上がり)遷移エッジおよび後方(立ち下がり)遷移エッジのうちの一方である。プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンは、リファレンスパターンと等価である。ライトストラテジ解析モジュールは、トレーニングパターンから遷移エッジを読み取る。ライトストラテジ解析モジュールおよびタイミングモジュールのうちの少なくとも一方は、タイミングロックを選択的に調整する。ライトストラテジ解析モジュールは、タイミングモジュールを含んでいる。
【0017】
[0017]本発明の他の特徴においては、光媒体再生デバイスは、ライトストラテジキャリブレーションシステムを含んでいる。光媒体再生デバイスは、コンパクトディスク(CD)書込み可能ドライブ、CD書換え可能ドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)書込み可能ドライブ、DVD書換え可能ドライブ、ブルーレイDVDドライブ、およびHDDVDドライブのうちの少なくとも一つである。ライトストラテジテーブルは、既知の光ストレージ媒体タイプに関するキャリブレーションデータを有している。光媒体再生デバイスは、ライトストラテジテーブル中のキャリブレーションデータを調整した後に、トレーニングパターンを書き換える。ライトストラテジテーブルは、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方に記憶される。ライトストラテジテーブルは、光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される。ライトストラテジ解析モジュールは、光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、キャリブレーションデータを調整する。
【0018】
[0018]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、以下の表によるマークとスペースの組合せを有するメインデータシーケンスを含んでいる。
【表1】
ここで、xS/yMのマークとスペースの組合せは、xの長さを有するスペースと、yの長さを有するマークとを含んでおり、xとyは整数であり、またこのトレーニングパターンは、DCバランシングのための冗長パターンを更に含んでいる。
【0019】
[0019]光媒体再生デバイスについてのライトストラテジをキャリブレーションする方法は、ライトストラテジテーブルを記憶するステップと、書込み信号を生成して、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込むステップと、光ストレージ媒体に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取るステップと、読み出し信号に従ってキャリブレーションデータを調整するステップと、を含んでいる。
【0020】
[0020]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、マークパターンおよびスペースパターンを含んでおり、これらの各々はバイナリデータを示すプリアンブルパターン及びメインデータシーケンスを含んでいる。トレーニングパターンは、プリアンブルパターンの終了とメインデータシーケンスの開始を示す同期マークを含んでいる。メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマークパターン及びスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、トレーニングパターンとメインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含んでいる。
【0021】
[0021]本発明の他の特徴において、この方法は、プリアンブルパターンとリファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従ってトレーニングパターン上のタイミングロックを取得するステップを更に含んでいる。上記取得するステップは、リファレンスパターンの第1の遷移エッジ上のタイミングロックを取得するステップを含んでいる。第1の遷移エッジは、リファレンスパターンの前方遷移エッジおよび後方遷移エッジのうちの一方である。プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンは、リファレンスパターンと等価である。
【0022】
[0022]本発明の他の特徴においては、この方法は、トレーニングパターンから遷移エッジを読み取るステップを更に含んでいる。この方法は、タイミングロックを選択的に調整するステップを更に含んでいる。ライトストラテジテーブルは、既知の光ストレージ媒体タイプについてのキャリブレーションデータを含んでいる。この方法は、ライトストラテジテーブル中のキャリブレーションデータを調整した後にトレーニングパターンを書き換えるステップを更に含んでいる。上記記憶するステップは、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方にライトストラテジテーブルを記憶することを含んでいる。ライトストラテジテーブルは、光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される。この方法は、光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、キャリブレーションデータを調整するステップを更に含んでいる。
【0023】
[0023]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、以下の表によるマークとスペースの組合せを含むメインデータシーケンスを含んでいる。
【表2】
ここで、xS/yMのマークとスペースの組合せは、xの長さを有するスペースと、yの長さを有するマークとを含んでおり、xとyは整数であり、またトレーニングパターンは、DCバランシングのための冗長パターンを更に含んでいる。
【0024】
[0024]光媒体再生デバイス用のライトストラテジキャリブレーションシステムは、ライトストラテジテーブルを記憶するメモリ手段と、書込み信号を生成してライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込む制御手段と、光ストレージ媒体に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取り、読み出し信号に従ってこのキャリブレーションデータを調整するライトストラテジ解析手段と、を含んでいる。
【0025】
[0025]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、プリアンブルパターンとメインデータシーケンスを含んでおり、これらの各々は、バイナリデータを示すマークパターンおよびスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、プリアンブルパターンの終了とこのメインデータシーケンスの開始を示す同期マークを含んでいる。メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマークパターンおよびスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、トレーニングパターンとメインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含んでいる。
【0026】
[0026]本発明の他の特徴においては、ライトストラテジキャリブレーションシステムは、プリアンブルパターン及びリファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従ってトレーニングパターン上のタイミングロックを取得するタイミング手段を含んでいる。タイミング手段は、リファレンスパターンの第1の遷移エッジ上でタイミングロックを取得する。第1の遷移エッジは、リファレンスパターンの前方遷移エッジと後方遷移エッジのうちの一方である。プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンは、リファレンスパターンと等価である。ライトストラテジ解析手段は、トレーニングパターンから遷移エッジを読み取る。ライトストラテジ解析手段とタイミング手段のうちの少なくとも一方は、タイミングロックを選択的に調整する。ライトストラテジ解析手段は、タイミング手段を含んでいる。
【0027】
[0027]本発明の他の特徴においては、光媒体再生デバイスは、ライトストラテジキャリブレーションシステムを含んでいる。光媒体再生デバイスは、コンパクトディスク(CD)書込み可能ドライブ、CD書換え可能ドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)書込み可能ドライブ、DVD書換え可能ドライブ、ブルーレイDVDドライブ、およびHDDVDドライブのうちの少なくとも一つである。ライトストラテジテーブルは、既知の光ストレージ媒体タイプ関するキャリブレーションデータを含んでいる。光媒体再生デバイスは、ライトストラテジテーブル中のキャリブレーションデータを調整した後にトレーニングパターンを書き換える。ライトストラテジテーブルは、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方に記憶される。ライトストラテジテーブルは、光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される。ライトストラテジ解析手段は、光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、キャリブレーションデータを調整する。
【0028】
[0028]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、以下の表によるマークとスペースの組合せを含むメインデータシーケンスを含んでいる。
【表3】
ここで、xS/yMのマークとスペースの組合せは、xの長さを有するスペースと、yの長さを有するマークとを含んでおり、xとyは整数であり、またトレーニングパターンは、DCバランシングのための冗長パターンを更に含んでいる。
【0029】
[0029]光媒体再生デバイスについてのライトストラテジをキャリブレーションするプロセッサによって実行されるコンピュータプログラムは、ライトストラテジテーブルを記憶するステップと、書込み信号を生成して、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込むステップと、光ストレージ媒体に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取るステップと、読み出し信号に従ってこのキャリブレーションデータを調整するステップと、を含んでいる。
【0030】
[0030]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、プリアンブルパターンとメインデータシーケンスを含んでおり、これらの各々は、バイナリデータを示すマークパターンおよびスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、プリアンブルパターンの終了とメインデータシーケンスの開始を示す同期マークを含んでいる。メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマークパターンとスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、トレーニングパターンとメインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含んでいる。
【0031】
[0031]本発明の他の特徴において、コンピュータプログラムは、プリアンブルパターンとリファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従ってトレーニングパターン上のタイミングロックを取得するステップを更に含んでいる。上記の得するステップは、リファレンスパターンの第1の遷移エッジ上のタイミングロックを取得するステップを含んでいる。第1の遷移エッジは、リファレンスパターンの前方遷移エッジおよび後方遷移エッジのうちの一方である。プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンは、リファレンスパターンと等価である。
【0032】
[0032]本発明の他の特徴において、コンピュータプログラムは、トレーニングパターンから遷移エッジを読み取るステップを更に含んでいる。コンピュータプログラムは、タイミングロックを選択的に調整するステップを更に含んでいる。ライトストラテジテーブルは、既知の光ストレージ媒体タイプに関するキャリブレーションデータを含んでいる。コンピュータプログラムは、ライトストラテジテーブル中のキャリブレーションデータを調整した後にトレーニングパターンを書き換えるステップを更に含んでいる。上記記憶するステップは、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方にライトストラテジテーブルを記憶するステップを含んでいる。ライトストラテジテーブルは、光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される。コンピュータプログラムは、光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、キャリブレーションデータを調整するステップを更に含んでいる。
【0033】
[0033]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、以下の表によるマークとスペースの組合せを含むメインデータシーケンスを含んでいる。
【表4】
ここで、xS/yMのマークとスペースの組合せは、xの長さを有するスペースと、yの長さを有するマークとを含んでおり、xとyは整数であり、またトレーニングパターンは、DCバランシングのための冗長パターンを更に含んでいる。
【0034】
[0034]更に他の特徴においては、前述のシステムおよび方法は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されるコンピュータプログラムによって実装される。このコンピュータプログラムは、それだけには限定されないがメモリ、不揮発性データストレージ媒体、および/または他の適切な有形ストレージ媒体などのコンピュータ読取り可能媒体の上に存在することができる。
【0035】
[0035]本発明の適用性の更なる領域については、以下に提供される詳細な説明から明らかになろう。本発明の好ましい実施形態を示すが、これらの詳細な説明および特定の実施例については、例示の目的のためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことを理解されたい。
【0036】
[0036]本発明については、この詳細な説明および添付図面からさらに十分に理解されるようになろう。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0037】
[0056]一つ(または複数)の好ましい実施形態についての以下の説明は、本質的に単に例示的なものにすぎず、決して本発明、その用途または使用を限定することを意図してはいない。明確にするために、同じ参照番号を図面中に使用して、同様な要素を特定する。本明細書中で使用するように、モジュール、回路および/またはデバイスという用語は、一つまたは複数のソフトウェアプログラムまたはファームウェアプログラムを実行するASIC(Application Specific Integrated Circuit特定用途向け集積回路)、電子回路、プロセッサ(共用、専用、またはグループ)およびメモリ、組合せ論理回路、および/または説明される機能を実現する他の適切なコンポーネントのことを意味する。本明細書中で使用するように、A、B、およびCのうちの少なくとも一つというフレーズは、非排他的論理和を使用した論理(AまたはBまたはC)を意味するものと解釈されるべきである。ある方法の内部のステップは、本発明の原理を変更せずに異なる順序で実行することが可能であることを理解されたい。
【0038】
[0057]本発明により、光媒体再生デバイスは、製造業者またはファームウェアの更新に頼る必要なしに、様々な書込み可能媒体タイプおよび/または書換え可能媒体タイプに適応することが可能になる。その結果、消費者の満足と、製造業者の収益性が、販売の増大と製品返却率の減少によって改善させられる。
【0039】
[0058]より詳細には、本発明により、光媒体再生デバイス上に記憶されたライトストラテジテーブルの自動化キャリブレーションが可能になる。光媒体再生デバイスは、ライトストラテジレーザパルスの高精度制御と、この書込みレーザによって書き込まれるデータの高精度な測定と、を実現する。現行の光媒体ストレージ技術においては、ライトストラテジパルスの高精度な制御は、いくつかの世代の製品に対して使用可能になっていた。しかし従来は、書込みも高精度な測定も共に実施する集積回路またはモジュールは、利用可能ではない。リードバック波形の高精度な測定は、高価な計測器(例えば、高速デジタルサンプリングスコープ)を使用して実施することができるが、このような実装については、工場、研究室、または他の高コストな製造環境のみに限定されている。
【0040】
[0059]ここで、図6を参照する。本発明は、DVDシステムなど光媒体再生デバイス50において実装されている。光媒体再生デバイス50は、DVDプリント回路基板(PCB)52を含むように示されており、当該DVD PCBは、光媒体再生デバイス50の制御に関連する読み出しデータ、書込みデータ、および/または揮発性制御コードを記憶するバッファ54を含んでいる。バッファ54には、SDRAMや他のタイプの低レイテンシメモリ等の揮発性メモリを使用することができる。フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ55もまた、DVD書込みフォーマットおよび/または他の不揮発性制御コードに関連するデータなど、クリティカルなデータのために使用することもできる。DVDPCB52上に配置されたプロセッサ56は、光媒体再生デバイス50の動作に関連したデータ処理および/または制御処理を実施する。プロセッサ56はまた、必要に応じてコピープロテクトおよび/または圧縮/伸張の復号化も実施する。DVD制御モジュール58は、入出力インターフェース60、スピンドル/フィードモータ(FM)ドライバ62、および/または、読取り/書込みチャネルモジュール64と通信する。DVD制御モジュール58は、スピンドル/FMドライバ、読取り/書込みチャネルモジュール64およびプロセッサ56の制御、並びにインターフェース60を介したデータ入出力を、調整(コーディネート)する。
【0041】
[0060]書込み動作中に、読取り/書込みチャネルモジュール64は、光読取り/書込み(ORW)または光読取り専用(OR)デバイス66によってDVDプラッタに書き込むべきデータを符号化する。読取り/書込みチャネルモジュール64は、信頼性のために信号を処理し、例えばエラー検査訂正(ECC)符号化、ランレングスリミテッド(RLL)符号化などを適用することができる。読取り動作中に、読取り/書込みチャネルモジュール64は、ORWまたはORデバイス66のアナログ出力をデジタル信号に変換する。次いで、既知の技法によって変換された信号を検出して復号化し、DVD上に書き込まれたデータを再生する。
【0042】
[0061]DVDアセンブリ(DVDA)68は、データを光学的に記憶する、DVDプラッタ等の光ストレージ媒体70を含んでいる。光ストレージ媒体70は、71の位置に概略的に示されているスピンドルモータによって回転させられる。スピンドルモータ71は、読取り/書込み動作中に制御された速度および/または可変な速度で、光ストレージ媒体70を回転させる。ORWまたはORデバイス66は、光ストレージ媒体70に対して相対的に移動して、光ストレージ媒体70から、または光ストレージ媒体70へのデータの読取りおよび/または書込みを行う。ORWまたはORデバイス66は、通常、レーザおよび光センサを含んでいる。
【0043】
[0062]DVD読取り/書込みシステムおよびDVD読取り専用システムでは、レーザは、読取り動作中に光ストレージ媒体70上のトラックに向けられる。光センサは、ランド/ピット(land/pit)によって引き起こされる反射を感知する。DVD読取り/書込み(RW)用途では、レーザを使用して、書込み動作中に光ストレージ媒体70上の染料層の加熱も行う。
【0044】
[0063]スピンドル/FMドライバ62は、スピンドルモータ71を制御し、これによって、光ストレージ媒体70を制御可能に回転させる。スピンドル/FMドライバ62はまた、例えばボイスコイルアクチュエータ、ステッパモータ、または他の適当なアクチュエータを使用して、フィードモータ72を位置づける制御信号を生成する。フィードモータ72は、一般的に光ストレージ媒体70に対して相対的に半径方向に、ORWまたはORデバイス66を移動させる。レーザドライバ73は、読取り/書込みチャネルモジュール64の出力に基づいてレーザドライブ信号を生成する。DVDA68は、アナログ読取り信号を増幅するプリアンプ回路74を含んでいる。データを読み取るときに、プリアンプ回路74は、ORWまたはORデバイス66からの低レベル信号を増幅し、増幅された信号を読取り/書込みチャネルモジュール64に出力する。
【0045】
[0064]光媒体再生デバイス50は、MPEGフォーマットの何れかのようなビデオの符号化および/または復号化を行うコーデックモジュール75を更に含んでいる。オーディオおよび/またはビデオのデジタル信号処理プロセッサおよび/またはモジュール76および77は、それぞれオーディオおよび/またはビデオそれぞれの信号処理を実施する。
【0046】
[0065]光媒体再生デバイス50の一部分は、一つまたは複数の集積回路(IC)またはチップによって実装することができる。例えば、プロセッサ56およびDVD制御モジュール58は、単一チップによって実装することができる。スピンドル/FMドライバ62および/または読取り/書込みチャネルモジュール64もまた、プロセッサ56、DVD制御モジュール58と同じチップ、および/または追加チップによって実装することが可能である。DVDA68以外の殆どの光媒体再生デバイス50もまた、SOCとして実装することが可能である。
【0047】
[0066]光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルを記憶し、動的に更新する。例えば、光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルを揮発性メモリ54および/または不揮発性メモリ55に記憶することができる。ライトストラテジテーブルは、キャリブレーションデータを含んでいる。光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って(読取り/書込みチャネルモジュール64および/またはレーザドライバ73を介して)光ストレージ媒体70に書き込みを行う。光媒体再生デバイス50は、使用される特定のタイプの光ストレージ媒体70に従って、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータを更新する。したがって、キャリブレーションデータの外部から開始される更新は、必要ではない。
【0048】
[0067]ライトストラテジテーブルを更新するために、光媒体再生デバイス50は、最初に初期のライトストラテジに従って、光ストレージ媒体70に対してトレーニングパターンを書き込む。トレーニングパターンは、全ての可能なマーク長とスペース長の組合せを表すデータを含み得る。初期のライトストラテジは、既知の光媒体タイプによるレーザパワーデータまたは他のデータを含んでいてもよい。例えば、既知の媒体タイプについての初期のライトストラテジは、ファームウェア(例えば、不揮発性メモリ55)中および/または光ストレージ媒体70上に記憶することができる。未知の媒体タイプについては、初期のライトストラテジが推定されてもよい。例えば、初期のライトストラテジは、ファームウェアに記憶されたデフォルトのライトストラテジ、および/または以前に使用されたライトストラテジとすることができる。
【0049】
[0068]次いで光媒体再生デバイス50は、(ORWまたはORデバイス66および/または読取り/書込みチャネルモジュール64を介して)書き込まれたトレーニングパターンを光ストレージ媒体70から読み取る。光媒体再生デバイス50は、書き込まれたトレーニングパターンを解析して、マークとスペースの長さ及びロケーションが、当該パターンの意図された長さおよびロケーションに対応するか否かを求める。換言すれば、光媒体再生デバイス50は、マークおよびスペースが意図されたロケーションからオフセットされている距離を求める。当該オフセット距離に基づいて、光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルを調整して、キャリブレーションデータを追加的に補正する。例えば、光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルを調整して、書き込まれたマークが長すぎたか、それとも短すぎたかどうかを、初期のストラテジーに基づいて、反映することができる。
【0050】
[0069]光媒体再生デバイス50は、更新されたライトストラテジテーブルに従って、光ストレージ媒体70にトレーニングパターンの再書込みを行い、解析のために書き込まれたトレーニングパターンの再読取りを行う。光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジを受け入れることができると判定されるまで、この手順を反復する。
【0051】
[0070]次に図7を参照する。自動ライトストラテジキャリブレーション方法80は、ステップ82において開始される。ステップ84において、方法80を実装する光媒体再生デバイス50の電源がオンになる。ステップ86において、光媒体再生デバイス50は、トレーニングパターンを光ストレージ媒体70に書き込む。ステップ88において、光媒体再生デバイス50は、光ストレージ媒体70から書き込まれたトレーニングパターンを読み取る。ステップ90において、光媒体再生デバイス50は、書き込まれたトレーニングパターンを解析して、データのオフセットを求める。ステップ92において、光媒体再生デバイス50は、書き込まれたトレーニングパターンをオフセットに基づいて受け入れることができるか否かを判定する。真である場合、方法80は、ステップ94へと進む。偽である場合には、方法80はステップ96へと進む。
【0052】
[0071]ステップ94において、光媒体再生デバイス50は、通常の動作を継続する。例えば、光媒体再生デバイス50は、現行のライトストラテジテーブルに従って光ストレージ媒体70にデータを書き込んでもよい。光媒体再生デバイス50は、ステップ98において電源をオフにするまで、および/または新しい光ストレージ媒体70が提示されるまで、動作を継続し得る。
【0053】
[0072]ステップ96において、光媒体再生デバイス50は、書き込まれたトレーニングパターンの解析に基づいて、ライトストラテジテーブルを調整する。次いで、方法80は、ステップ86へと進む。このようにして方法80は、受け入れることができるライトストラテジが見出されるまで、ライトストラテジテーブルを調整し、得られるトレーニングパターンを解析し続ける。
【0054】
[0073]次に、図8および9を参照すると、光媒体再生デバイス50の動作が、更に詳細に説明されている。光ストレージ媒体70上に記憶されるデータは、通常、交互に並んだ同期パターン100とデータブロック102を含んでいる。同期パターン100は、データブロック102を特定するために、使用される。換言すれば、光媒体再生デバイス50は、対応するデータブロック102を適切に読み取ることができるようにするために、同期パターン100のロケーションを特定できる必要がある。
【0055】
[0074]光媒体再生デバイス50は、同期検出器モジュール104およびタイミングモジュール106を含み得る。例えば、同期検出器モジュール104および/またはタイミングモジュール106は、図6に示されるように、読取り/書込みチャネルモジュール64、DVD制御モジュール58、および/またはDVDPCB52上の他の場所に配置することができる。同期検出器モジュール104は、同期パターン100を特定するために使用される。より詳細には、同期検出器モジュール104は、光ストレージ媒体70から読み取られたリードバックデータ108を受け取り、同期パターン100中の遷移エッジを特定する。タイミングモジュール106は、光媒体再生デバイス50内に配置された同期検出器モジュール104および/または他のモジュールのために、タイミング信号110を生成する。同期検出器モジュール104は、タイミングエラー信号112を生成して、タイミングモジュール106のタイミングループを調整する。このようにして、このタイミングループは、書き込まれたパターン内の遷移エッジに対してロックすることができる。例えば、タイミングループは書き込まれたパターン内の前方および/または後方遷移エッジにロックオンすることができる。
【0056】
[0075]光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジ解析モジュール120を更に含んでいる。例えば、ライトストラテジ解析モジュール120は、図6に説明されるような読取り/書込みチャネルモジュール64、DVD制御モジュール58、および/またはDVDPCB52上の他の場所に配置することができる。ライトストラテジ解析モジュール120は、同期検出器モジュール104からの同期検出信号122、タイミングモジュール106からのタイミング信号110、及びリードバックデータ108を受け取る。ライトストラテジ解析モジュール120は、同期検出信号122に従って、いつデータブロック102を受け取るべきかを求める。ライトストラテジ解析モジュール120は、それに応じてデータブロック102内の遷移エッジを受け取る。例えば、ライトストラテジ解析モジュール120は、デジタルチャネル124上でリードバックデータ108を受け取ることができる。デジタルチャネル124に対するリードバックパラメータは、光ストレージ媒体70からデータを読み取るために使用される特定のORWまたはORデバイスに従って選択することができる。これらのパラメータについての適切な設定は、従来のキャリブレーションの試みに従って決定することができる。他の実装形態において、ライトストラテジ解析モジュール120は、タイミングモジュール106および/または同期検出器モジュール104を備える。
【0057】
[0076]ライトストラテジ解析モジュール120は、次に、図6および7に示されるように、書き込まれたトレーニングパターンのマークおよびスペースを解析する。或いは、遷移エッジおよび書き込まれたトレーニングパターンの解析は、光媒体再生デバイス50のファームウェアに記憶された解析プログラムによって実施することも可能である。ライトストラテジ解析モジュール120(および/またはファームウェア)は、この解析に従って、ライトストラテジテーブルを更新する。
【0058】
[0077]次に、図10を参照する。光媒体再生デバイス50は、図に示すように例示のトレーニングパターン130を書き込む。トレーニングパターン130は、プリアンブルパターン132とメインデータシーケンス134とを含んでいる。プリアンブルパターン132は、図8で説明されたように同期パターン100に対応し、プリアンブルパターン132中に散りばめられたリファレンスパターン136を含み得る。プリアンブルパターン132は、同期検出器モジュール104およびタイミングモジュール106が、タイミングループをトレーニングパターン130(およびリファレンスパターン136)の前方エッジ136上にロックすることができるように設けられる。同期マーク138は、プリアンブルパターン132の終了とメインデータシーケンス134の開始を示す。プリアンブルパターン132および/またはリファレンスパターン136は、光媒体再生デバイス50および/または光ストレージ媒体70の最小の遷移間隔に基づいて、形成することができる。例えば、赤色レーザを使用した現行規格のDVDについての最小遷移間隔は、スペース長についてもマーク長についても共に3T(3チャネルビット周期)である。当業者であれば、プリアンブルパターン132とリファレンスパターン136の他の間隔も可能であることを理解することができよう。図に示すように、プリアンブルパターン132は、3S/3M、3S/3M、3S/3M、...、3S/3Mである。ここで、表記xS/yMは、yTの長さを有するマークが後続するxTの長さを有するスペースを含むパターンを示している。図に示すように、同期マーク138は、10S/3Mである。
【0059】
[0078]メインデータシーケンス134は、全ての可能なマーク長とスペース長の組合せを表すデータを含んでいる。例えば、メインデータシーケンスは、以下の例示の表によるマーク長とスペース長の組合せを含んでいる。
【表5】
【0060】
[0079]上記表は、5T以下のスペース長と14T以下のマーク長とを含むメインデータシーケンス134を示している。換言すれば、上記表は、5Tより大きなスペース長がマーク形成に影響を及ぼさないことを仮定している。しかしながら、当業者であれば、メインデータシーケンス134は、6T、7T、...、および/または14Tなどのより大きなスペース長を含むことができることを理解することができよう。さらに、メインデータシーケンス134は、後方スペース長を表すパターン(すなわち、マークに続くスペースを表すパターン)を含むことができる。本実装形態においては、メインデータシーケンス134は、ACカップリングの使用により、チャネルオフセットを除去することができるように実質的にDC成分がないように構成される。結果として、リードバックデータの処理が簡略化される。他の実装形態においては、その全体が参照により本明細書に組み込まれている2005年7月20日に出願の米国特許出願第11/185563号に説明されるようにAC/DC結合回路を含めることもできる。
【0061】
[0080]メインデータシーケンス134は、上記表に示されるようにDCバランシングのための冗長パターンを含むことができる。この冗長パターンは、タイミングループをDCオフセット信号にロックすることができるように構成される。例えば、冗長パターンは、1010101などの交互に並んだビットパターンを含むことができる。次いで、このDCオフセット信号は、除去することができる。
【0062】
[0081]図8、9、および10に説明したように、タイミングループは、トレーニングパターン130内の遷移エッジに対してロックする。キャリブレーションプロセス中に、タイミングループは、最小量の不確実性をもって遷移エッジに対してロックすることが好ましい。本実装形態においては、初期に選択された遷移エッジは、3Tのマークの前方エッジであり、タイミングループは、3S/3Mプリアンブルのリードバック中に3Tのマークの前方エッジに対してロックしようと試みる。したがって、タイミングループは、同期マーク138を検出するのに先立って、タイミングロックを完了すべきである。
【0063】
[0082]ライトストラテジ解析モジュール120のデジタルチャネル124が、メインデータシーケンス134のリードバック中に4S/3Mデータおよび5S/3Mデータを処理し始めるときに、3Tのマークの後方遷移ロケーションは、異なるスペーシング履歴に対して測定することができる。例えば、4Tのスペースに先行する3Tのマークの後方エッジは、3S/3Mパターン、4S/3Mパターンの解析に基づいて測定することができる。同様に、5Tのスペースに先行する3Tのマークの後方エッジは、3S/3Mパターン、5S/3Mパターンの解析に基づいて測定することができる。これらの初期測定の後に、タイミングループは、メインデータシーケンス中の任意の3Tのマークの後方エッジに対してロックすることができ、データパターンの残りの後方遷移エッジを測定することができる。或いは、このタイミングループは、全体のリードバックプロセスを通して、3Tのマークの前方エッジに対してロックしたままにすることができ、および/または、低下された帯域幅における3Tのマークの前方エッジに対してロックしたままにすることができる。ライトストラテジテーブルは、メインデータシーケンス134に含まれる全てのパターンの測定および解析に基づいて、更新される。
【0064】
[0083]他の実装形態においては、光媒体再生デバイス50は、特定の所望の結果が達成されるまで、特定のパターンについての書込みレーザの(例えば、最小パワーレベルから最大パワーレベルまでの)パワーとタイミングとを調整することができる。例えば、光媒体再生デバイス50は、プリアンブルパターン132の3S/3Mパターンについての書込みレーザのパワーとタイミングとを調整することができる。このようにして、最大のコントラスト(すなわち、ピークからピークまでの測定値)および/または最適デューティサイクル(例えば、50%のデューティサイクル)を達成するのに必要なパワーレベルとタイミングを求めることができる。
【0065】
[0084]次に図11Aを参照する。本発明は、高精細テレビ(HDTV)420において実装することが可能であり、当該テレビ420は、概して422で特定される信号処理回路および/または制御回路の何れかまたは両者、WLANインターフェース、HDTV420のマスデータストレージ、および/または電源423を含んでいる。本発明は、マスデータストレージ427を実装してもよく、および/または、マスデータストレージ427で実装されてもよい。HDTV420は、HDTV入力信号を有線フォーマットまたは無線フォーマットで受信し、ディスプレイ426のためのHDTV出力信号を生成する。一部の実装形態においては、HDTV420の信号処理回路および/または制御回路422、および/または他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化を実施し、計算を実施し、データをフォーマットし、または必要となりうる他の任意のタイプのHDTV処理を実施し、あるいはこれらのどのような組合せも実施することが可能である。
【0066】
[0085]HDTV420は、光ストレージデバイスなどの、不揮発性の態様でデータを記憶するマスデータストレージ427と通信し得る。HDTV420は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ428に接続し得る。HDTV420はまた、WLANネットワークインターフェース429を介してWLANとの接続をサポートすることも可能である。
【0067】
[0086]次に、図11Bを参照する。車両430は、車両制御システムおよび電源433を含んでいる。本発明は、車両制御システムのマスデータストレージを実装し、および/または、マスデータストレージで実装されてもよい。車両制御システムは、パワートレイン制御システム432を実装しており、当該システム432は、温度センサ、圧力センサ、回転センサ、気流センサ、および/または他の任意の適切なセンサなど、一つまたは複数のセンサからの入力を受け取り、並びに/若しくは、エンジン動作パラメータ、トランスミッション動作パラメータ、および/または他の制御信号などの一つまたは複数の出力制御信号を生成する。
【0068】
[0087]本発明は、車両430の他の制御システム440で実装することも可能である。制御システム440は、同様に入力センサ442からの信号を受け取り、および/または、一つまたは複数の出力デバイス444に対して制御信号を出力し得る。一部の実装形態においては、制御システム440は、ABS(anti-lock braking systemアンチロックブレーキシステム)、ナビゲーションシステム、テレマティックスシステム、乗り物テレマティックスシステム、レーン逸脱システム、適応クルーズコントロールシステム、および/またはステレオ、DVD、コンパクトディスクなどの車両娯楽システムの一部分となり得る。更に他の実装形態についても企図されている。
【0069】
[0088]パワートレイン制御システム432は、不揮発性の態様でデータを記憶するマスデータストレージ446と通信し得る。マスデータストレージ446は、ハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDなど、光ストレージデバイスおよび/または磁気ストレージデバイスを含み得る。パワートレイン制御システム432は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ447に接続し得る。パワートレイン制御システム432はまた、WLANネットワークインターフェース448を介してWLANとの接続をサポートし得る。制御システム440はまた、マスデータストレージ、メモリ、および/またはWLANインターフェース(すべて図示せず)も含むことが可能である。
【0070】
[0089]次に、図11Cを参照する。本発明は、セルラアンテナ451を含み得る携帯電話450で実装されてもよい。携帯電話450は、概して452で特定される信号処理回路および/または制御回路の何れかまたは両者、WLANインターフェース、携帯電話450のマスデータストレージ、並びに/若しくは電源453を含んでいる。本発明は、携帯電話450のマスデータストレージで実装し、および/または、マスデータストレージで実装されてもよい。一部の実装形態においては、携帯電話450は、マイクロフォン456、スピーカおよび/またはオーディオ出力ジャックなどのオーディオ出力458、ディスプレイ460、並びに/若しくは、キーパッド、ポインティングデバイス、音声駆動デバイスおよび/または他の入力デバイスなどの入力デバイス462を含む。携帯電話450中の信号処理回路および/または制御回路452、並びに/若しくは他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化を実施し、計算を実施し、データをフォーマットし、並びに/若しくは、他の携帯電話機能を実施してもよい。
【0071】
[0090]携帯電話450は、光ストレージデバイスおよび/または磁気ストレージデバイス、例えばハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDなど、不揮発性の態様でデータを記憶するマスデータストレージ464と通信し得る。携帯電話450は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ466に接続し得る。携帯電話450はまた、WLANネットワークインターフェース468を介してWLANとの接続をサポートすることも可能である。
【0072】
[0091]次に、図11Dを参照する。本発明は、セットトップボックス480で実装されてもよい。セットトップボックス480は、概して484で特定される信号処理回路および/または制御回路の何れかまたは両者、WLANインターフェース、セットトップボックス480のマスデータストレージ、並びに/若しくは、電源483を含む。本発明は、セットトップボックス480のマスデータストレージを実装し、および/またはマスデータストレージで実装されてもよい。セットトップボックス480は、ブロードバンド源などのソースから信号を受け取り、テレビおよび/またはモニタなどのディスプレイ488、並びに/若しくは、他のビデオおよび/またはオーディオの出力デバイスのために適した標準および/または高精細度のオーディオ/ビデオ信号を出力する。セットトップボックス480の信号処理回路および/または制御回路484、並びに/若しくは、他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化を実施し、計算を実施し、データをフォーマットし、並びに/若しくは、他の任意のセットトップボックス機能を実施してもよい。
【0073】
[0092]セットトップボックス480は、不揮発性の態様でデータを記憶するマスデータストレージ490と通信し得る。マスデータストレージ490は、光ストレージデバイスおよび/または磁気ストレージデバイス、例えばハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDを含み得る。セットトップボックス480は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ494に接続し得る。セットトップボックス480はまた、WLANネットワークインターフェース496を介してWLANとの接続をサポートすることも可能である。
【0074】
[0093]次に、図11Eを参照する。本発明は、メディアプレーヤ500で実装されてもよい。メディアプレーヤ500は、概して504で特定される信号処理回路および/または制御回路の何れかまたは両者、WLANインターフェース、メディアプレーヤ500のマスデータストレージ、並びに/若しくは、電源503を含んでいる。本発明は、メディアプレーヤ500のマスデータストレージを実装し、および/または、マスデータストレージで実装されてもよい。一部の実装形態においては、メディアプレーヤ500は、ディスプレイ507、および/またはキーパッド、タッチパッドなどのユーザ入力508を含む。一部の実装形態においては、メディアプレーヤ500は、通常、ディスプレイ507および/またはユーザ入力508を介してメニュー、ドロップダウンメニュー、アイコンおよび/またはポイントアンドクリックインターフェースを使用するグラフィカル・ユーザ・インターフェイス(GUI)を使用し得る。メディアプレーヤ500は、スピーカおよび/またはオーディオ出力ジャックなどのオーディオ出力509を更に含んでいる。メディアプレーヤ500の信号処理回路および/または制御回路504、並びに/若しくは、他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化を実施し、計算を実施し、データをフォーマットし、並びに/若しくは、他の任意のメディアプレーヤ機能を実施してもよい。
【0075】
[0094]メディアプレーヤ500は、圧縮されたオーディオコンテンツおよび/またはビデオコンテンツなどのデータを不揮発性の態様で記憶するマスデータストレージ510と通信することができる。一部の実装形態においては、圧縮されたオーディオファイルは、MP3フォーマット、または他の適切な圧縮されたオーディオフォーマットおよび/またはビデオフォーマットに準拠したファイルを含む。マスデータストレージは、光ストレージデバイスおよび/または磁気ストレージデバイス、例えばハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDを含み得る。メディアプレーヤ500は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ514に接続し得る。メディアプレーヤ500はまた、WLANネットワークインターフェース516を介してWLANとの接続をサポートし得る。前述のこれらの実装形態に加えて、さらに他の実装形態についても企図されている。
【0076】
[0095]当業者であれば、本発明の広い教示を種々の形態で実装し得ることが、前述の説明から理解することができる。したがって、本発明についてその特定の実施例に関連して説明してきたが、他の変更形態についても、図面、明細書、および添付の特許請求の範囲を検討すれば当業者にはすぐに明らかになるであろうから、本発明の真の範囲は、そのように限定されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】従来技術によるワンタイム書込み可能光ディスクの断面図である。
【図2】光媒体を読み取る光再生デバイスによって生成される例示のマーク/スペース信号と、対応するNRZI変換信号とを示す図である。
【図3】従来技術による書換え可能光ディスクの断面図である。
【図4A】従来技術によるワンタイム書込み可能光媒体に書き込むための第1の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図4B】従来技術によるワンタイム書込み可能光媒体に書き込むための第2の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図4C】従来技術によるワンタイム書込み可能光媒体に書き込むための第3の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図4D】従来技術によるワンタイム書込み可能光媒体に書き込むための第4の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図5A】従来技術による書換え可能光媒体に書き込むための第1の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図5B】従来技術による書換え可能光媒体に書き込むための第2の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図6】本発明によるライトストラテジテーブルを含む光媒体再生デバイスの機能ブロック図である。
【図7】本発明による自動ライトストラテジキャリブレーション方法のステップを示す図である。
【図8】本発明による例示の交互の同期パターンとデータブロックを示す図である。
【図9】本発明によるライトストラテジ解析モジュールを含む例示の光媒体再生デバイスの機能ブロック図である。
【図10】本発明による例示のトレーニングパターンを示す図である。
【図11A】高精細テレビの機能ブロック図である。
【図11B】車両制御システムの機能ブロック図である。
【図11C】携帯電話の機能ブロック図である。
【図11D】セットトップボックスの機能ブロック図である。
【図11E】メディアプレーヤの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0078】
50…光媒体再生デバイス、52…DVD PCB、54…揮発性メモリ、55…不揮発性メモリ、56…プロセッサ、58…DVD制御モジュール、60…入出力インターフェース、62…スピンドル/フィードモータ(FM)ドライバ、64…読取り/書込みチャネルモジュール、66…光読取り/書込み(ORW)または光読取り専用(OR)デバイス、68…DVDアセンブリ(DVDA)、70…光ストレージ媒体、71…スピンドルモータ、72…フィードモータ、73…レーザドライバ、74…プリアンプ回路、75…コーデックモジュール、76…オーディオデジタル信号処理プロセッサ、77…ビデオデジタル信号処理プロセッサ、104…同期検出器モジュール、106…タイミングモジュール、120…ライトストラテジ解析モジュール、124…デジタルチャネル。
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、2005年9月23日に出願の米国仮出願第60/719866号の利益を請求するものである。上記出願の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【分野】
【0002】
[0002]本開示は、光媒体再生デバイスおよび媒体に関するものであり、より詳細には光媒体用のライトストラテジをキャリブレーションすることに関するものである。
【背景】
【0003】
[0003]コンパクトディスク(CD)やデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体は、光学的にリードバックされるデータを記憶する。光ディスクは、一般的にプラスチックと、データ符号化用の連続的な螺旋形のトラックを含む交互の反射/非反射層とから成る基板を含んでいる。光媒体再生デバイスは、トラック上にレーザを通過させてデータを読み取る。光センサは、トラック上の符号化データから反射して返される光を受け取る。
【0004】
[0004]ここで、図1を参照する。例示のワンタイム書込み可能ディスク(例えば、CD−書込み可能ディスク/CD−Rおよび/またはDVD−書込み可能ディスク/DVD+/−R)10は、一般的にポリカーボネートプラスチック基板12、染料層14、および反射金属層16を含んでいる。例えば、反射金属層16は、アルミニウム層を含んでいてもよい。ディスク10がブランクであるとき、染料層14は、透光性であり、光が通過して反射金属層16を照らし、反射金属層16から反射される。レーザでディスク10に書き込むときに、染料層14の選択された部分は、特定の強度および周波数で加熱され、これがこの選択された部分を不透明にする。染料層14の不透明な部分は、光を反射しない。染料層14の不透明な非反射部分は、「マーク(mark)」と称される。逆に、染料層14の透光性の反射部分は、「スペース(space)」と称される。光媒体再生デバイスは、ディスク10からデータを読み取る読取りレーザと、記録する目的のために染料層14を変質させる書込みレーザとを含むことがある。
【0005】
[0005]リードバック中に、光ディスクは、光媒体再生デバイスによって回転させられる。光媒体再生デバイスは、通常、少なくとも一つのレーザ、スピンドルモータ、および光センサを含んでいる。スピンドルモータは、光媒体を回転させる。レーザは、光媒体のトラック上に向けられ、光センサは、反射光を測定する。光センサが高反射率(すなわち、スペース)に対応する高電流レベルを生成すると、このデータは、「1」(または「0」)として解釈される。光センサが低反射率(すなわち、マーク)に対応する低電流レベルを生成すると、このデータは、「0」(または「1」)として解釈される。一部のデバイスにおいては、スペース/マーク信号、または変換されたNRZI(non-return to zero inverted:非ゼロ復帰反転)信号として一般に記述される信号は、図2に示されるように、NRZ(non-return to zero非ゼロ復帰)信号に変換することができる。ここで1は遷移を表し、0は遷移の不在を表している。
【0006】
[0006]次に図3を参照する。例示の書換え可能ディスク(例えば、CD−書換え可能ディスク/CD−RWおよび/またはDVD−書換え可能ディスク/DVD+/−RW)20は、通常、ポリカーボネートプラスチック基板22、誘電体層24、相変化化合物層26、および反射金属層28を含んでいる。相変化化合物層26は、例えば銀、アンチモン、テルル、および/またはインジウムの化合物であってもよい。レーザを使用して、この化合物を結晶化温度および/または融解温度より高く加熱する。この融解温度より高い温度から急速に冷却されるとき、この化合物は流動性のアモルファス状態のままにとどまり、非反射部分(すなわち、マーク)をもたらす。逆に、ある期間にわたって結晶化温度に保持されると、この化合物は、冷却される前に固体状態に戻り、反射部分(すなわち、スペース)をもたらす。したがって、読取りレーザに加えて、光媒体再生デバイスは、融解温度より高く化合物を加熱するのに十分強力な書込みレーザと、結晶化温度より高く化合物を加熱するのに十分強力な消去レーザと、を含んでいてもよい。
【0007】
[0007]ワンタイム書込み可能ディスク用途または書換え可能ディスク用途の何れにおいても、書込みプロセスは、非線形である。マーク(および、書換え可能ディスク用途においてはスペース)は、書込みレーザおよび/または消去レーザからの集束加熱に従って生成される。したがって、熱拡散および相変化の問題が、移動する光媒体の高速回転速度において生ずる可能性がある。
【0008】
[0008]次に図4A〜図4Dを参照する。DVD+/−R媒体などのワンタイム書込み可能媒体に対して書き込むために必要とされる例示のレーザパワープロファイル30が示されている。トラック位置tから開始されるマーク32を形成するために、パルス34が、トラック位置t−yにおいて開始される。トラック位置uにおいてマーク32を終了するために、パルス34は、トラック位置u−xにおいて終了される。換言すれば、レーザパワー30の調整は、熱拡散の非線形性の結果として、マーク32の所望の位置からオフセットされる。(それぞれパルスタイミングエッジ36および38に対応する)位置オフセットyおよびxは、それだけに限定はされないがレーザパワー30、媒体タイプ、および/またはその書込み速度を含めて様々な因子に依存し得る。
【0009】
[0009]次に、図5Aおよび5Bを参照する。DVD+/−RWなどの書換え可能媒体に対して書き込むために必要とされる典型的なレーザパワープロファイル40が示されている。書込みパルス42は、クーリングパワーレベル44と消去パワーレベル46の両者よりも大きい。図4A〜図4Dに示されるようなレーザプロファイル30と同様に、これらのパルス42は、マーク48の所望の開始位置tに先立って開始され、マーク48の所望の終了位置uに先立って終了される。
【0010】
[0010]光媒体への加熱ベースの書込みの非線形的な性質のために、これらの様々なパワーレベルおよびパルスタイミングエッジは、個別の所望のマーク長に従って(すなわち、各マーク長をベースにして)キャリブレーションする必要がある。さらに、このキャリブレーションは、マークに隣接し且つマークの何れかの側にある前方(leading)スペースおよび後方(trailing)スペースに依存する。現行の光媒体記録規格で使用される符号化スキームにおいては、マークもスペースも長さが3Tから14Tの範囲にある。ここで、Tは、チャネルビット周期(channel bit period)である。
【0011】
[0011]オプティカルドライブに設けられるライトストラテジテーブルは、特定のマーク長がどのようにして形成されるべきかを指定するデータエントリを記憶する。換言すれば、書込みプロセスが非線形であるために、ライトストラテジテーブルは、マーク長ごとにレーザパワー、パルスタイミングエッジ、および他の関連するデータを含んでいる。通常、ライトストラテジテーブルは、光学ドライブに設けられる、フラッシュメモリモジュールなどの不揮発性メモリモジュールに記憶される。
【0012】
[0012]ライトストラテジテーブルを構成するには、一般的に媒体タイプ(例えば、媒体の製造業者)にもその書込み速度にも共に依存するキャリブレーションシーケンスが必要になる。キャリブレーションシーケンスは、光媒体再生デバイスごとに製造中に行われる。さらに、このキャリブレーションシーケンスは、光媒体再生デバイスについての潜在的なユーザに利用され得る全ての可能性のある既知の媒体タイプを考慮するためのデータを含んでおり、不揮発性メモリモジュールに記憶される。
【0013】
[0013]しかしながら、新しい媒体タイプが、媒体製造業者によって導入されると、ライトストラテジテーブルを更新しなければならない。例えば、ユーザは、製造業者からの更新されたライトストラテジテーブルを含む新しいファームウェアを(例えばインターネットから)ダウンロードすることができる。インターネットアクセスが使用可能でないときには、ユーザは、ショッピングセンタを介して製造業者からのアップデートディスクを取得する必要がある。ある種の状況においては、ユーザは、オリジナルのライトストラテジテーブルを用いては適切に書き込むことができない偽造品または仕様に合わない媒体を、故意無く、取得することもある。したがって、ドライブ製造業者から如何なる更新を行っても、結果として生じる書込み問題を解決することができないことがある。しばしば、消費者は、DVDドライブなどの光媒体再生デバイスを購入し、低コストの媒体を用いてこれらのドライブを動作させようと試みることがある。消費者は、これらのドライブでは、適切に上記媒体に書き込み、または上記媒体を読み取ることができないことを見出すと、多くがドライブを店に返品し、これによって、ドライブ製造業者にコストの増大がもたらされる。
【概要】
【0014】
[0014]光媒体再生デバイス用のライトストラテジキャリブレーションシステムは、ライトストラテジテーブルを記憶するためのメモリを含んでいる。制御モジュールが、書き込み信号を生成して、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込む。ライトストラテジ解析モジュールが、光ストレージ媒体に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取り、この読み出し信号に従ってキャリブレーションデータを調整する。
【0015】
[0015]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、プリアンブルパターンとメインデータシーケンスとを含んでおり、これらの各々は、バイナリデータを示すマークパターンおよびスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、プリアンブルパターンの終了とメインデータシーケンスの開始を示す同期マークを含んでいる。メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマークパターンとスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、トレーニングパターン及びメインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含んでいる。
【0016】
[0016]本発明の他の特徴においては、タイミングモジュールが、プリアンブルパターン及びリファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従って、トレーニングパターン上のタイミングロックを取得する。タイミングモジュールは、リファレンスパターンの第1の遷移エッジにおいてタイミングロックを取得する。第1の遷移エッジは、リファレンスパターンの前方(立ち上がり)遷移エッジおよび後方(立ち下がり)遷移エッジのうちの一方である。プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンは、リファレンスパターンと等価である。ライトストラテジ解析モジュールは、トレーニングパターンから遷移エッジを読み取る。ライトストラテジ解析モジュールおよびタイミングモジュールのうちの少なくとも一方は、タイミングロックを選択的に調整する。ライトストラテジ解析モジュールは、タイミングモジュールを含んでいる。
【0017】
[0017]本発明の他の特徴においては、光媒体再生デバイスは、ライトストラテジキャリブレーションシステムを含んでいる。光媒体再生デバイスは、コンパクトディスク(CD)書込み可能ドライブ、CD書換え可能ドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)書込み可能ドライブ、DVD書換え可能ドライブ、ブルーレイDVDドライブ、およびHDDVDドライブのうちの少なくとも一つである。ライトストラテジテーブルは、既知の光ストレージ媒体タイプに関するキャリブレーションデータを有している。光媒体再生デバイスは、ライトストラテジテーブル中のキャリブレーションデータを調整した後に、トレーニングパターンを書き換える。ライトストラテジテーブルは、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方に記憶される。ライトストラテジテーブルは、光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される。ライトストラテジ解析モジュールは、光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、キャリブレーションデータを調整する。
【0018】
[0018]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、以下の表によるマークとスペースの組合せを有するメインデータシーケンスを含んでいる。
【表1】
ここで、xS/yMのマークとスペースの組合せは、xの長さを有するスペースと、yの長さを有するマークとを含んでおり、xとyは整数であり、またこのトレーニングパターンは、DCバランシングのための冗長パターンを更に含んでいる。
【0019】
[0019]光媒体再生デバイスについてのライトストラテジをキャリブレーションする方法は、ライトストラテジテーブルを記憶するステップと、書込み信号を生成して、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込むステップと、光ストレージ媒体に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取るステップと、読み出し信号に従ってキャリブレーションデータを調整するステップと、を含んでいる。
【0020】
[0020]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、マークパターンおよびスペースパターンを含んでおり、これらの各々はバイナリデータを示すプリアンブルパターン及びメインデータシーケンスを含んでいる。トレーニングパターンは、プリアンブルパターンの終了とメインデータシーケンスの開始を示す同期マークを含んでいる。メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマークパターン及びスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、トレーニングパターンとメインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含んでいる。
【0021】
[0021]本発明の他の特徴において、この方法は、プリアンブルパターンとリファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従ってトレーニングパターン上のタイミングロックを取得するステップを更に含んでいる。上記取得するステップは、リファレンスパターンの第1の遷移エッジ上のタイミングロックを取得するステップを含んでいる。第1の遷移エッジは、リファレンスパターンの前方遷移エッジおよび後方遷移エッジのうちの一方である。プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンは、リファレンスパターンと等価である。
【0022】
[0022]本発明の他の特徴においては、この方法は、トレーニングパターンから遷移エッジを読み取るステップを更に含んでいる。この方法は、タイミングロックを選択的に調整するステップを更に含んでいる。ライトストラテジテーブルは、既知の光ストレージ媒体タイプについてのキャリブレーションデータを含んでいる。この方法は、ライトストラテジテーブル中のキャリブレーションデータを調整した後にトレーニングパターンを書き換えるステップを更に含んでいる。上記記憶するステップは、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方にライトストラテジテーブルを記憶することを含んでいる。ライトストラテジテーブルは、光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される。この方法は、光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、キャリブレーションデータを調整するステップを更に含んでいる。
【0023】
[0023]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、以下の表によるマークとスペースの組合せを含むメインデータシーケンスを含んでいる。
【表2】
ここで、xS/yMのマークとスペースの組合せは、xの長さを有するスペースと、yの長さを有するマークとを含んでおり、xとyは整数であり、またトレーニングパターンは、DCバランシングのための冗長パターンを更に含んでいる。
【0024】
[0024]光媒体再生デバイス用のライトストラテジキャリブレーションシステムは、ライトストラテジテーブルを記憶するメモリ手段と、書込み信号を生成してライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込む制御手段と、光ストレージ媒体に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取り、読み出し信号に従ってこのキャリブレーションデータを調整するライトストラテジ解析手段と、を含んでいる。
【0025】
[0025]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、プリアンブルパターンとメインデータシーケンスを含んでおり、これらの各々は、バイナリデータを示すマークパターンおよびスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、プリアンブルパターンの終了とこのメインデータシーケンスの開始を示す同期マークを含んでいる。メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマークパターンおよびスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、トレーニングパターンとメインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含んでいる。
【0026】
[0026]本発明の他の特徴においては、ライトストラテジキャリブレーションシステムは、プリアンブルパターン及びリファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従ってトレーニングパターン上のタイミングロックを取得するタイミング手段を含んでいる。タイミング手段は、リファレンスパターンの第1の遷移エッジ上でタイミングロックを取得する。第1の遷移エッジは、リファレンスパターンの前方遷移エッジと後方遷移エッジのうちの一方である。プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンは、リファレンスパターンと等価である。ライトストラテジ解析手段は、トレーニングパターンから遷移エッジを読み取る。ライトストラテジ解析手段とタイミング手段のうちの少なくとも一方は、タイミングロックを選択的に調整する。ライトストラテジ解析手段は、タイミング手段を含んでいる。
【0027】
[0027]本発明の他の特徴においては、光媒体再生デバイスは、ライトストラテジキャリブレーションシステムを含んでいる。光媒体再生デバイスは、コンパクトディスク(CD)書込み可能ドライブ、CD書換え可能ドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)書込み可能ドライブ、DVD書換え可能ドライブ、ブルーレイDVDドライブ、およびHDDVDドライブのうちの少なくとも一つである。ライトストラテジテーブルは、既知の光ストレージ媒体タイプ関するキャリブレーションデータを含んでいる。光媒体再生デバイスは、ライトストラテジテーブル中のキャリブレーションデータを調整した後にトレーニングパターンを書き換える。ライトストラテジテーブルは、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方に記憶される。ライトストラテジテーブルは、光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される。ライトストラテジ解析手段は、光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、キャリブレーションデータを調整する。
【0028】
[0028]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、以下の表によるマークとスペースの組合せを含むメインデータシーケンスを含んでいる。
【表3】
ここで、xS/yMのマークとスペースの組合せは、xの長さを有するスペースと、yの長さを有するマークとを含んでおり、xとyは整数であり、またトレーニングパターンは、DCバランシングのための冗長パターンを更に含んでいる。
【0029】
[0029]光媒体再生デバイスについてのライトストラテジをキャリブレーションするプロセッサによって実行されるコンピュータプログラムは、ライトストラテジテーブルを記憶するステップと、書込み信号を生成して、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込むステップと、光ストレージ媒体に書き込まれたトレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取るステップと、読み出し信号に従ってこのキャリブレーションデータを調整するステップと、を含んでいる。
【0030】
[0030]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、プリアンブルパターンとメインデータシーケンスを含んでおり、これらの各々は、バイナリデータを示すマークパターンおよびスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、プリアンブルパターンの終了とメインデータシーケンスの開始を示す同期マークを含んでいる。メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマークパターンとスペースパターンを含んでいる。トレーニングパターンは、トレーニングパターンとメインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含んでいる。
【0031】
[0031]本発明の他の特徴において、コンピュータプログラムは、プリアンブルパターンとリファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従ってトレーニングパターン上のタイミングロックを取得するステップを更に含んでいる。上記の得するステップは、リファレンスパターンの第1の遷移エッジ上のタイミングロックを取得するステップを含んでいる。第1の遷移エッジは、リファレンスパターンの前方遷移エッジおよび後方遷移エッジのうちの一方である。プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンは、リファレンスパターンと等価である。
【0032】
[0032]本発明の他の特徴において、コンピュータプログラムは、トレーニングパターンから遷移エッジを読み取るステップを更に含んでいる。コンピュータプログラムは、タイミングロックを選択的に調整するステップを更に含んでいる。ライトストラテジテーブルは、既知の光ストレージ媒体タイプに関するキャリブレーションデータを含んでいる。コンピュータプログラムは、ライトストラテジテーブル中のキャリブレーションデータを調整した後にトレーニングパターンを書き換えるステップを更に含んでいる。上記記憶するステップは、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方にライトストラテジテーブルを記憶するステップを含んでいる。ライトストラテジテーブルは、光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される。コンピュータプログラムは、光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、キャリブレーションデータを調整するステップを更に含んでいる。
【0033】
[0033]本発明の他の特徴においては、トレーニングパターンは、以下の表によるマークとスペースの組合せを含むメインデータシーケンスを含んでいる。
【表4】
ここで、xS/yMのマークとスペースの組合せは、xの長さを有するスペースと、yの長さを有するマークとを含んでおり、xとyは整数であり、またトレーニングパターンは、DCバランシングのための冗長パターンを更に含んでいる。
【0034】
[0034]更に他の特徴においては、前述のシステムおよび方法は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されるコンピュータプログラムによって実装される。このコンピュータプログラムは、それだけには限定されないがメモリ、不揮発性データストレージ媒体、および/または他の適切な有形ストレージ媒体などのコンピュータ読取り可能媒体の上に存在することができる。
【0035】
[0035]本発明の適用性の更なる領域については、以下に提供される詳細な説明から明らかになろう。本発明の好ましい実施形態を示すが、これらの詳細な説明および特定の実施例については、例示の目的のためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことを理解されたい。
【0036】
[0036]本発明については、この詳細な説明および添付図面からさらに十分に理解されるようになろう。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0037】
[0056]一つ(または複数)の好ましい実施形態についての以下の説明は、本質的に単に例示的なものにすぎず、決して本発明、その用途または使用を限定することを意図してはいない。明確にするために、同じ参照番号を図面中に使用して、同様な要素を特定する。本明細書中で使用するように、モジュール、回路および/またはデバイスという用語は、一つまたは複数のソフトウェアプログラムまたはファームウェアプログラムを実行するASIC(Application Specific Integrated Circuit特定用途向け集積回路)、電子回路、プロセッサ(共用、専用、またはグループ)およびメモリ、組合せ論理回路、および/または説明される機能を実現する他の適切なコンポーネントのことを意味する。本明細書中で使用するように、A、B、およびCのうちの少なくとも一つというフレーズは、非排他的論理和を使用した論理(AまたはBまたはC)を意味するものと解釈されるべきである。ある方法の内部のステップは、本発明の原理を変更せずに異なる順序で実行することが可能であることを理解されたい。
【0038】
[0057]本発明により、光媒体再生デバイスは、製造業者またはファームウェアの更新に頼る必要なしに、様々な書込み可能媒体タイプおよび/または書換え可能媒体タイプに適応することが可能になる。その結果、消費者の満足と、製造業者の収益性が、販売の増大と製品返却率の減少によって改善させられる。
【0039】
[0058]より詳細には、本発明により、光媒体再生デバイス上に記憶されたライトストラテジテーブルの自動化キャリブレーションが可能になる。光媒体再生デバイスは、ライトストラテジレーザパルスの高精度制御と、この書込みレーザによって書き込まれるデータの高精度な測定と、を実現する。現行の光媒体ストレージ技術においては、ライトストラテジパルスの高精度な制御は、いくつかの世代の製品に対して使用可能になっていた。しかし従来は、書込みも高精度な測定も共に実施する集積回路またはモジュールは、利用可能ではない。リードバック波形の高精度な測定は、高価な計測器(例えば、高速デジタルサンプリングスコープ)を使用して実施することができるが、このような実装については、工場、研究室、または他の高コストな製造環境のみに限定されている。
【0040】
[0059]ここで、図6を参照する。本発明は、DVDシステムなど光媒体再生デバイス50において実装されている。光媒体再生デバイス50は、DVDプリント回路基板(PCB)52を含むように示されており、当該DVD PCBは、光媒体再生デバイス50の制御に関連する読み出しデータ、書込みデータ、および/または揮発性制御コードを記憶するバッファ54を含んでいる。バッファ54には、SDRAMや他のタイプの低レイテンシメモリ等の揮発性メモリを使用することができる。フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ55もまた、DVD書込みフォーマットおよび/または他の不揮発性制御コードに関連するデータなど、クリティカルなデータのために使用することもできる。DVDPCB52上に配置されたプロセッサ56は、光媒体再生デバイス50の動作に関連したデータ処理および/または制御処理を実施する。プロセッサ56はまた、必要に応じてコピープロテクトおよび/または圧縮/伸張の復号化も実施する。DVD制御モジュール58は、入出力インターフェース60、スピンドル/フィードモータ(FM)ドライバ62、および/または、読取り/書込みチャネルモジュール64と通信する。DVD制御モジュール58は、スピンドル/FMドライバ、読取り/書込みチャネルモジュール64およびプロセッサ56の制御、並びにインターフェース60を介したデータ入出力を、調整(コーディネート)する。
【0041】
[0060]書込み動作中に、読取り/書込みチャネルモジュール64は、光読取り/書込み(ORW)または光読取り専用(OR)デバイス66によってDVDプラッタに書き込むべきデータを符号化する。読取り/書込みチャネルモジュール64は、信頼性のために信号を処理し、例えばエラー検査訂正(ECC)符号化、ランレングスリミテッド(RLL)符号化などを適用することができる。読取り動作中に、読取り/書込みチャネルモジュール64は、ORWまたはORデバイス66のアナログ出力をデジタル信号に変換する。次いで、既知の技法によって変換された信号を検出して復号化し、DVD上に書き込まれたデータを再生する。
【0042】
[0061]DVDアセンブリ(DVDA)68は、データを光学的に記憶する、DVDプラッタ等の光ストレージ媒体70を含んでいる。光ストレージ媒体70は、71の位置に概略的に示されているスピンドルモータによって回転させられる。スピンドルモータ71は、読取り/書込み動作中に制御された速度および/または可変な速度で、光ストレージ媒体70を回転させる。ORWまたはORデバイス66は、光ストレージ媒体70に対して相対的に移動して、光ストレージ媒体70から、または光ストレージ媒体70へのデータの読取りおよび/または書込みを行う。ORWまたはORデバイス66は、通常、レーザおよび光センサを含んでいる。
【0043】
[0062]DVD読取り/書込みシステムおよびDVD読取り専用システムでは、レーザは、読取り動作中に光ストレージ媒体70上のトラックに向けられる。光センサは、ランド/ピット(land/pit)によって引き起こされる反射を感知する。DVD読取り/書込み(RW)用途では、レーザを使用して、書込み動作中に光ストレージ媒体70上の染料層の加熱も行う。
【0044】
[0063]スピンドル/FMドライバ62は、スピンドルモータ71を制御し、これによって、光ストレージ媒体70を制御可能に回転させる。スピンドル/FMドライバ62はまた、例えばボイスコイルアクチュエータ、ステッパモータ、または他の適当なアクチュエータを使用して、フィードモータ72を位置づける制御信号を生成する。フィードモータ72は、一般的に光ストレージ媒体70に対して相対的に半径方向に、ORWまたはORデバイス66を移動させる。レーザドライバ73は、読取り/書込みチャネルモジュール64の出力に基づいてレーザドライブ信号を生成する。DVDA68は、アナログ読取り信号を増幅するプリアンプ回路74を含んでいる。データを読み取るときに、プリアンプ回路74は、ORWまたはORデバイス66からの低レベル信号を増幅し、増幅された信号を読取り/書込みチャネルモジュール64に出力する。
【0045】
[0064]光媒体再生デバイス50は、MPEGフォーマットの何れかのようなビデオの符号化および/または復号化を行うコーデックモジュール75を更に含んでいる。オーディオおよび/またはビデオのデジタル信号処理プロセッサおよび/またはモジュール76および77は、それぞれオーディオおよび/またはビデオそれぞれの信号処理を実施する。
【0046】
[0065]光媒体再生デバイス50の一部分は、一つまたは複数の集積回路(IC)またはチップによって実装することができる。例えば、プロセッサ56およびDVD制御モジュール58は、単一チップによって実装することができる。スピンドル/FMドライバ62および/または読取り/書込みチャネルモジュール64もまた、プロセッサ56、DVD制御モジュール58と同じチップ、および/または追加チップによって実装することが可能である。DVDA68以外の殆どの光媒体再生デバイス50もまた、SOCとして実装することが可能である。
【0047】
[0066]光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルを記憶し、動的に更新する。例えば、光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルを揮発性メモリ54および/または不揮発性メモリ55に記憶することができる。ライトストラテジテーブルは、キャリブレーションデータを含んでいる。光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って(読取り/書込みチャネルモジュール64および/またはレーザドライバ73を介して)光ストレージ媒体70に書き込みを行う。光媒体再生デバイス50は、使用される特定のタイプの光ストレージ媒体70に従って、ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータを更新する。したがって、キャリブレーションデータの外部から開始される更新は、必要ではない。
【0048】
[0067]ライトストラテジテーブルを更新するために、光媒体再生デバイス50は、最初に初期のライトストラテジに従って、光ストレージ媒体70に対してトレーニングパターンを書き込む。トレーニングパターンは、全ての可能なマーク長とスペース長の組合せを表すデータを含み得る。初期のライトストラテジは、既知の光媒体タイプによるレーザパワーデータまたは他のデータを含んでいてもよい。例えば、既知の媒体タイプについての初期のライトストラテジは、ファームウェア(例えば、不揮発性メモリ55)中および/または光ストレージ媒体70上に記憶することができる。未知の媒体タイプについては、初期のライトストラテジが推定されてもよい。例えば、初期のライトストラテジは、ファームウェアに記憶されたデフォルトのライトストラテジ、および/または以前に使用されたライトストラテジとすることができる。
【0049】
[0068]次いで光媒体再生デバイス50は、(ORWまたはORデバイス66および/または読取り/書込みチャネルモジュール64を介して)書き込まれたトレーニングパターンを光ストレージ媒体70から読み取る。光媒体再生デバイス50は、書き込まれたトレーニングパターンを解析して、マークとスペースの長さ及びロケーションが、当該パターンの意図された長さおよびロケーションに対応するか否かを求める。換言すれば、光媒体再生デバイス50は、マークおよびスペースが意図されたロケーションからオフセットされている距離を求める。当該オフセット距離に基づいて、光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルを調整して、キャリブレーションデータを追加的に補正する。例えば、光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジテーブルを調整して、書き込まれたマークが長すぎたか、それとも短すぎたかどうかを、初期のストラテジーに基づいて、反映することができる。
【0050】
[0069]光媒体再生デバイス50は、更新されたライトストラテジテーブルに従って、光ストレージ媒体70にトレーニングパターンの再書込みを行い、解析のために書き込まれたトレーニングパターンの再読取りを行う。光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジを受け入れることができると判定されるまで、この手順を反復する。
【0051】
[0070]次に図7を参照する。自動ライトストラテジキャリブレーション方法80は、ステップ82において開始される。ステップ84において、方法80を実装する光媒体再生デバイス50の電源がオンになる。ステップ86において、光媒体再生デバイス50は、トレーニングパターンを光ストレージ媒体70に書き込む。ステップ88において、光媒体再生デバイス50は、光ストレージ媒体70から書き込まれたトレーニングパターンを読み取る。ステップ90において、光媒体再生デバイス50は、書き込まれたトレーニングパターンを解析して、データのオフセットを求める。ステップ92において、光媒体再生デバイス50は、書き込まれたトレーニングパターンをオフセットに基づいて受け入れることができるか否かを判定する。真である場合、方法80は、ステップ94へと進む。偽である場合には、方法80はステップ96へと進む。
【0052】
[0071]ステップ94において、光媒体再生デバイス50は、通常の動作を継続する。例えば、光媒体再生デバイス50は、現行のライトストラテジテーブルに従って光ストレージ媒体70にデータを書き込んでもよい。光媒体再生デバイス50は、ステップ98において電源をオフにするまで、および/または新しい光ストレージ媒体70が提示されるまで、動作を継続し得る。
【0053】
[0072]ステップ96において、光媒体再生デバイス50は、書き込まれたトレーニングパターンの解析に基づいて、ライトストラテジテーブルを調整する。次いで、方法80は、ステップ86へと進む。このようにして方法80は、受け入れることができるライトストラテジが見出されるまで、ライトストラテジテーブルを調整し、得られるトレーニングパターンを解析し続ける。
【0054】
[0073]次に、図8および9を参照すると、光媒体再生デバイス50の動作が、更に詳細に説明されている。光ストレージ媒体70上に記憶されるデータは、通常、交互に並んだ同期パターン100とデータブロック102を含んでいる。同期パターン100は、データブロック102を特定するために、使用される。換言すれば、光媒体再生デバイス50は、対応するデータブロック102を適切に読み取ることができるようにするために、同期パターン100のロケーションを特定できる必要がある。
【0055】
[0074]光媒体再生デバイス50は、同期検出器モジュール104およびタイミングモジュール106を含み得る。例えば、同期検出器モジュール104および/またはタイミングモジュール106は、図6に示されるように、読取り/書込みチャネルモジュール64、DVD制御モジュール58、および/またはDVDPCB52上の他の場所に配置することができる。同期検出器モジュール104は、同期パターン100を特定するために使用される。より詳細には、同期検出器モジュール104は、光ストレージ媒体70から読み取られたリードバックデータ108を受け取り、同期パターン100中の遷移エッジを特定する。タイミングモジュール106は、光媒体再生デバイス50内に配置された同期検出器モジュール104および/または他のモジュールのために、タイミング信号110を生成する。同期検出器モジュール104は、タイミングエラー信号112を生成して、タイミングモジュール106のタイミングループを調整する。このようにして、このタイミングループは、書き込まれたパターン内の遷移エッジに対してロックすることができる。例えば、タイミングループは書き込まれたパターン内の前方および/または後方遷移エッジにロックオンすることができる。
【0056】
[0075]光媒体再生デバイス50は、ライトストラテジ解析モジュール120を更に含んでいる。例えば、ライトストラテジ解析モジュール120は、図6に説明されるような読取り/書込みチャネルモジュール64、DVD制御モジュール58、および/またはDVDPCB52上の他の場所に配置することができる。ライトストラテジ解析モジュール120は、同期検出器モジュール104からの同期検出信号122、タイミングモジュール106からのタイミング信号110、及びリードバックデータ108を受け取る。ライトストラテジ解析モジュール120は、同期検出信号122に従って、いつデータブロック102を受け取るべきかを求める。ライトストラテジ解析モジュール120は、それに応じてデータブロック102内の遷移エッジを受け取る。例えば、ライトストラテジ解析モジュール120は、デジタルチャネル124上でリードバックデータ108を受け取ることができる。デジタルチャネル124に対するリードバックパラメータは、光ストレージ媒体70からデータを読み取るために使用される特定のORWまたはORデバイスに従って選択することができる。これらのパラメータについての適切な設定は、従来のキャリブレーションの試みに従って決定することができる。他の実装形態において、ライトストラテジ解析モジュール120は、タイミングモジュール106および/または同期検出器モジュール104を備える。
【0057】
[0076]ライトストラテジ解析モジュール120は、次に、図6および7に示されるように、書き込まれたトレーニングパターンのマークおよびスペースを解析する。或いは、遷移エッジおよび書き込まれたトレーニングパターンの解析は、光媒体再生デバイス50のファームウェアに記憶された解析プログラムによって実施することも可能である。ライトストラテジ解析モジュール120(および/またはファームウェア)は、この解析に従って、ライトストラテジテーブルを更新する。
【0058】
[0077]次に、図10を参照する。光媒体再生デバイス50は、図に示すように例示のトレーニングパターン130を書き込む。トレーニングパターン130は、プリアンブルパターン132とメインデータシーケンス134とを含んでいる。プリアンブルパターン132は、図8で説明されたように同期パターン100に対応し、プリアンブルパターン132中に散りばめられたリファレンスパターン136を含み得る。プリアンブルパターン132は、同期検出器モジュール104およびタイミングモジュール106が、タイミングループをトレーニングパターン130(およびリファレンスパターン136)の前方エッジ136上にロックすることができるように設けられる。同期マーク138は、プリアンブルパターン132の終了とメインデータシーケンス134の開始を示す。プリアンブルパターン132および/またはリファレンスパターン136は、光媒体再生デバイス50および/または光ストレージ媒体70の最小の遷移間隔に基づいて、形成することができる。例えば、赤色レーザを使用した現行規格のDVDについての最小遷移間隔は、スペース長についてもマーク長についても共に3T(3チャネルビット周期)である。当業者であれば、プリアンブルパターン132とリファレンスパターン136の他の間隔も可能であることを理解することができよう。図に示すように、プリアンブルパターン132は、3S/3M、3S/3M、3S/3M、...、3S/3Mである。ここで、表記xS/yMは、yTの長さを有するマークが後続するxTの長さを有するスペースを含むパターンを示している。図に示すように、同期マーク138は、10S/3Mである。
【0059】
[0078]メインデータシーケンス134は、全ての可能なマーク長とスペース長の組合せを表すデータを含んでいる。例えば、メインデータシーケンスは、以下の例示の表によるマーク長とスペース長の組合せを含んでいる。
【表5】
【0060】
[0079]上記表は、5T以下のスペース長と14T以下のマーク長とを含むメインデータシーケンス134を示している。換言すれば、上記表は、5Tより大きなスペース長がマーク形成に影響を及ぼさないことを仮定している。しかしながら、当業者であれば、メインデータシーケンス134は、6T、7T、...、および/または14Tなどのより大きなスペース長を含むことができることを理解することができよう。さらに、メインデータシーケンス134は、後方スペース長を表すパターン(すなわち、マークに続くスペースを表すパターン)を含むことができる。本実装形態においては、メインデータシーケンス134は、ACカップリングの使用により、チャネルオフセットを除去することができるように実質的にDC成分がないように構成される。結果として、リードバックデータの処理が簡略化される。他の実装形態においては、その全体が参照により本明細書に組み込まれている2005年7月20日に出願の米国特許出願第11/185563号に説明されるようにAC/DC結合回路を含めることもできる。
【0061】
[0080]メインデータシーケンス134は、上記表に示されるようにDCバランシングのための冗長パターンを含むことができる。この冗長パターンは、タイミングループをDCオフセット信号にロックすることができるように構成される。例えば、冗長パターンは、1010101などの交互に並んだビットパターンを含むことができる。次いで、このDCオフセット信号は、除去することができる。
【0062】
[0081]図8、9、および10に説明したように、タイミングループは、トレーニングパターン130内の遷移エッジに対してロックする。キャリブレーションプロセス中に、タイミングループは、最小量の不確実性をもって遷移エッジに対してロックすることが好ましい。本実装形態においては、初期に選択された遷移エッジは、3Tのマークの前方エッジであり、タイミングループは、3S/3Mプリアンブルのリードバック中に3Tのマークの前方エッジに対してロックしようと試みる。したがって、タイミングループは、同期マーク138を検出するのに先立って、タイミングロックを完了すべきである。
【0063】
[0082]ライトストラテジ解析モジュール120のデジタルチャネル124が、メインデータシーケンス134のリードバック中に4S/3Mデータおよび5S/3Mデータを処理し始めるときに、3Tのマークの後方遷移ロケーションは、異なるスペーシング履歴に対して測定することができる。例えば、4Tのスペースに先行する3Tのマークの後方エッジは、3S/3Mパターン、4S/3Mパターンの解析に基づいて測定することができる。同様に、5Tのスペースに先行する3Tのマークの後方エッジは、3S/3Mパターン、5S/3Mパターンの解析に基づいて測定することができる。これらの初期測定の後に、タイミングループは、メインデータシーケンス中の任意の3Tのマークの後方エッジに対してロックすることができ、データパターンの残りの後方遷移エッジを測定することができる。或いは、このタイミングループは、全体のリードバックプロセスを通して、3Tのマークの前方エッジに対してロックしたままにすることができ、および/または、低下された帯域幅における3Tのマークの前方エッジに対してロックしたままにすることができる。ライトストラテジテーブルは、メインデータシーケンス134に含まれる全てのパターンの測定および解析に基づいて、更新される。
【0064】
[0083]他の実装形態においては、光媒体再生デバイス50は、特定の所望の結果が達成されるまで、特定のパターンについての書込みレーザの(例えば、最小パワーレベルから最大パワーレベルまでの)パワーとタイミングとを調整することができる。例えば、光媒体再生デバイス50は、プリアンブルパターン132の3S/3Mパターンについての書込みレーザのパワーとタイミングとを調整することができる。このようにして、最大のコントラスト(すなわち、ピークからピークまでの測定値)および/または最適デューティサイクル(例えば、50%のデューティサイクル)を達成するのに必要なパワーレベルとタイミングを求めることができる。
【0065】
[0084]次に図11Aを参照する。本発明は、高精細テレビ(HDTV)420において実装することが可能であり、当該テレビ420は、概して422で特定される信号処理回路および/または制御回路の何れかまたは両者、WLANインターフェース、HDTV420のマスデータストレージ、および/または電源423を含んでいる。本発明は、マスデータストレージ427を実装してもよく、および/または、マスデータストレージ427で実装されてもよい。HDTV420は、HDTV入力信号を有線フォーマットまたは無線フォーマットで受信し、ディスプレイ426のためのHDTV出力信号を生成する。一部の実装形態においては、HDTV420の信号処理回路および/または制御回路422、および/または他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化を実施し、計算を実施し、データをフォーマットし、または必要となりうる他の任意のタイプのHDTV処理を実施し、あるいはこれらのどのような組合せも実施することが可能である。
【0066】
[0085]HDTV420は、光ストレージデバイスなどの、不揮発性の態様でデータを記憶するマスデータストレージ427と通信し得る。HDTV420は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ428に接続し得る。HDTV420はまた、WLANネットワークインターフェース429を介してWLANとの接続をサポートすることも可能である。
【0067】
[0086]次に、図11Bを参照する。車両430は、車両制御システムおよび電源433を含んでいる。本発明は、車両制御システムのマスデータストレージを実装し、および/または、マスデータストレージで実装されてもよい。車両制御システムは、パワートレイン制御システム432を実装しており、当該システム432は、温度センサ、圧力センサ、回転センサ、気流センサ、および/または他の任意の適切なセンサなど、一つまたは複数のセンサからの入力を受け取り、並びに/若しくは、エンジン動作パラメータ、トランスミッション動作パラメータ、および/または他の制御信号などの一つまたは複数の出力制御信号を生成する。
【0068】
[0087]本発明は、車両430の他の制御システム440で実装することも可能である。制御システム440は、同様に入力センサ442からの信号を受け取り、および/または、一つまたは複数の出力デバイス444に対して制御信号を出力し得る。一部の実装形態においては、制御システム440は、ABS(anti-lock braking systemアンチロックブレーキシステム)、ナビゲーションシステム、テレマティックスシステム、乗り物テレマティックスシステム、レーン逸脱システム、適応クルーズコントロールシステム、および/またはステレオ、DVD、コンパクトディスクなどの車両娯楽システムの一部分となり得る。更に他の実装形態についても企図されている。
【0069】
[0088]パワートレイン制御システム432は、不揮発性の態様でデータを記憶するマスデータストレージ446と通信し得る。マスデータストレージ446は、ハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDなど、光ストレージデバイスおよび/または磁気ストレージデバイスを含み得る。パワートレイン制御システム432は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ447に接続し得る。パワートレイン制御システム432はまた、WLANネットワークインターフェース448を介してWLANとの接続をサポートし得る。制御システム440はまた、マスデータストレージ、メモリ、および/またはWLANインターフェース(すべて図示せず)も含むことが可能である。
【0070】
[0089]次に、図11Cを参照する。本発明は、セルラアンテナ451を含み得る携帯電話450で実装されてもよい。携帯電話450は、概して452で特定される信号処理回路および/または制御回路の何れかまたは両者、WLANインターフェース、携帯電話450のマスデータストレージ、並びに/若しくは電源453を含んでいる。本発明は、携帯電話450のマスデータストレージで実装し、および/または、マスデータストレージで実装されてもよい。一部の実装形態においては、携帯電話450は、マイクロフォン456、スピーカおよび/またはオーディオ出力ジャックなどのオーディオ出力458、ディスプレイ460、並びに/若しくは、キーパッド、ポインティングデバイス、音声駆動デバイスおよび/または他の入力デバイスなどの入力デバイス462を含む。携帯電話450中の信号処理回路および/または制御回路452、並びに/若しくは他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化を実施し、計算を実施し、データをフォーマットし、並びに/若しくは、他の携帯電話機能を実施してもよい。
【0071】
[0090]携帯電話450は、光ストレージデバイスおよび/または磁気ストレージデバイス、例えばハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDなど、不揮発性の態様でデータを記憶するマスデータストレージ464と通信し得る。携帯電話450は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ466に接続し得る。携帯電話450はまた、WLANネットワークインターフェース468を介してWLANとの接続をサポートすることも可能である。
【0072】
[0091]次に、図11Dを参照する。本発明は、セットトップボックス480で実装されてもよい。セットトップボックス480は、概して484で特定される信号処理回路および/または制御回路の何れかまたは両者、WLANインターフェース、セットトップボックス480のマスデータストレージ、並びに/若しくは、電源483を含む。本発明は、セットトップボックス480のマスデータストレージを実装し、および/またはマスデータストレージで実装されてもよい。セットトップボックス480は、ブロードバンド源などのソースから信号を受け取り、テレビおよび/またはモニタなどのディスプレイ488、並びに/若しくは、他のビデオおよび/またはオーディオの出力デバイスのために適した標準および/または高精細度のオーディオ/ビデオ信号を出力する。セットトップボックス480の信号処理回路および/または制御回路484、並びに/若しくは、他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化を実施し、計算を実施し、データをフォーマットし、並びに/若しくは、他の任意のセットトップボックス機能を実施してもよい。
【0073】
[0092]セットトップボックス480は、不揮発性の態様でデータを記憶するマスデータストレージ490と通信し得る。マスデータストレージ490は、光ストレージデバイスおよび/または磁気ストレージデバイス、例えばハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDを含み得る。セットトップボックス480は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ494に接続し得る。セットトップボックス480はまた、WLANネットワークインターフェース496を介してWLANとの接続をサポートすることも可能である。
【0074】
[0093]次に、図11Eを参照する。本発明は、メディアプレーヤ500で実装されてもよい。メディアプレーヤ500は、概して504で特定される信号処理回路および/または制御回路の何れかまたは両者、WLANインターフェース、メディアプレーヤ500のマスデータストレージ、並びに/若しくは、電源503を含んでいる。本発明は、メディアプレーヤ500のマスデータストレージを実装し、および/または、マスデータストレージで実装されてもよい。一部の実装形態においては、メディアプレーヤ500は、ディスプレイ507、および/またはキーパッド、タッチパッドなどのユーザ入力508を含む。一部の実装形態においては、メディアプレーヤ500は、通常、ディスプレイ507および/またはユーザ入力508を介してメニュー、ドロップダウンメニュー、アイコンおよび/またはポイントアンドクリックインターフェースを使用するグラフィカル・ユーザ・インターフェイス(GUI)を使用し得る。メディアプレーヤ500は、スピーカおよび/またはオーディオ出力ジャックなどのオーディオ出力509を更に含んでいる。メディアプレーヤ500の信号処理回路および/または制御回路504、並びに/若しくは、他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化を実施し、計算を実施し、データをフォーマットし、並びに/若しくは、他の任意のメディアプレーヤ機能を実施してもよい。
【0075】
[0094]メディアプレーヤ500は、圧縮されたオーディオコンテンツおよび/またはビデオコンテンツなどのデータを不揮発性の態様で記憶するマスデータストレージ510と通信することができる。一部の実装形態においては、圧縮されたオーディオファイルは、MP3フォーマット、または他の適切な圧縮されたオーディオフォーマットおよび/またはビデオフォーマットに準拠したファイルを含む。マスデータストレージは、光ストレージデバイスおよび/または磁気ストレージデバイス、例えばハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDを含み得る。メディアプレーヤ500は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または他の適切な電子データストレージなどのメモリ514に接続し得る。メディアプレーヤ500はまた、WLANネットワークインターフェース516を介してWLANとの接続をサポートし得る。前述のこれらの実装形態に加えて、さらに他の実装形態についても企図されている。
【0076】
[0095]当業者であれば、本発明の広い教示を種々の形態で実装し得ることが、前述の説明から理解することができる。したがって、本発明についてその特定の実施例に関連して説明してきたが、他の変更形態についても、図面、明細書、および添付の特許請求の範囲を検討すれば当業者にはすぐに明らかになるであろうから、本発明の真の範囲は、そのように限定されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】従来技術によるワンタイム書込み可能光ディスクの断面図である。
【図2】光媒体を読み取る光再生デバイスによって生成される例示のマーク/スペース信号と、対応するNRZI変換信号とを示す図である。
【図3】従来技術による書換え可能光ディスクの断面図である。
【図4A】従来技術によるワンタイム書込み可能光媒体に書き込むための第1の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図4B】従来技術によるワンタイム書込み可能光媒体に書き込むための第2の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図4C】従来技術によるワンタイム書込み可能光媒体に書き込むための第3の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図4D】従来技術によるワンタイム書込み可能光媒体に書き込むための第4の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図5A】従来技術による書換え可能光媒体に書き込むための第1の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図5B】従来技術による書換え可能光媒体に書き込むための第2の例示のレーザパワープロファイルを示す図である。
【図6】本発明によるライトストラテジテーブルを含む光媒体再生デバイスの機能ブロック図である。
【図7】本発明による自動ライトストラテジキャリブレーション方法のステップを示す図である。
【図8】本発明による例示の交互の同期パターンとデータブロックを示す図である。
【図9】本発明によるライトストラテジ解析モジュールを含む例示の光媒体再生デバイスの機能ブロック図である。
【図10】本発明による例示のトレーニングパターンを示す図である。
【図11A】高精細テレビの機能ブロック図である。
【図11B】車両制御システムの機能ブロック図である。
【図11C】携帯電話の機能ブロック図である。
【図11D】セットトップボックスの機能ブロック図である。
【図11E】メディアプレーヤの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0078】
50…光媒体再生デバイス、52…DVD PCB、54…揮発性メモリ、55…不揮発性メモリ、56…プロセッサ、58…DVD制御モジュール、60…入出力インターフェース、62…スピンドル/フィードモータ(FM)ドライバ、64…読取り/書込みチャネルモジュール、66…光読取り/書込み(ORW)または光読取り専用(OR)デバイス、68…DVDアセンブリ(DVDA)、70…光ストレージ媒体、71…スピンドルモータ、72…フィードモータ、73…レーザドライバ、74…プリアンプ回路、75…コーデックモジュール、76…オーディオデジタル信号処理プロセッサ、77…ビデオデジタル信号処理プロセッサ、104…同期検出器モジュール、106…タイミングモジュール、120…ライトストラテジ解析モジュール、124…デジタルチャネル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光媒体再生デバイス用のライトストラテジキャリブレーションシステムであって、
ライトストラテジテーブルを記憶するためのメモリと、
書込み信号を生成して前記ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って、光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込む制御モジュールであって、前記トレーニングパターンは、第1のパターンで形成された複数のマーク及び複数のスペースを有するプリアンブルパターンと、前記第1のパターンと異なる第2のパターンで形成された複数のマーク及び複数のスペースを有するメインデータシーケンスと、を含み、前記プリアンブルパターンは、前記光媒体再生デバイス及び/又は前記光ストレージ媒体の最小遷移間隔に基づいて形成されている、制御モジュールと、
前記光ストレージ媒体に書き込まれた前記トレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取り、前記読み出し信号に基づいてデータオフセットを求め、前記データオフセットに基づいて前記キャリブレーションデータを調整するライトストラテジ解析モジュールと
を備える、ライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項2】
前記トレーニングパターンは、前記プリアンブルパターンの終了と前記メインデータシーケンスの開始とを示す同期マークを含む、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項3】
前記メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマーク及びスペースのパターンを含む、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項4】
前記トレーニングパターンは、前記トレーニングパターンおよび前記メインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含む、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項5】
前記プリアンブルパターンおよび前記リファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従って、前記トレーニングパターン上でタイミングロックを取得するタイミングモジュールを更に備える、請求項4に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項6】
前記タイミングモジュールが、前記リファレンスパターンの第1の遷移エッジ上で前記タイミングロックを取得する、請求項5に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項7】
前記第1の遷移エッジは、前記リファレンスパターンの前方遷移エッジおよび後方遷移エッジのうちの一方である、請求項6に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項8】
前記プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンが、前記リファレンスパターンと等価である、請求項4に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項9】
前記ライトストラテジ解析モジュールは、前記トレーニングパターンから遷移エッジを読み取る、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項10】
前記ライトストラテジ解析モジュールと前記タイミングモジュールのうちの少なくとも一方が、前記タイミングロックを選択的に調整する、請求項5に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項11】
前記ライトストラテジ解析モジュールは、前記タイミングモジュールを含む、請求項5に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項12】
請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステムを備える光媒体再生デバイス。
【請求項13】
コンパクトディスク(CD)書込み可能ドライブ、CD書換え可能ドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)書込み可能ドライブ、DVD書換え可能ドライブ、ブルーレイDVDドライブ、およびHDDVDドライブのうちの少なくとも一つである、請求項12に記載の光媒体再生デバイス。
【請求項14】
前記ライトストラテジテーブルが、既知の光ストレージ媒体タイプについてのキャリブレーションデータを含む、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項15】
前記光媒体再生デバイスが、前記ライトストラテジテーブル中の前記キャリブレーションデータを調整した後に、前記トレーニングパターンを書き換える、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項16】
前記ライトストラテジテーブルが、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方に記憶される、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項17】
前記ライトストラテジテーブルが、前記光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項18】
前記ライトストラテジ解析モジュールが、前記光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、前記キャリブレーションデータを調整する、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項19】
前記制御モジュールは、前記光ストレージ媒体が既知の媒体タイプであるか又は未知の媒体タイプであるかに基づいて、前記トレーニングパターンを選択する、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項20】
前記メインデータシーケンスは、前記第2のパターンと異なる第3のパターンで形成された複数のマーク及び複数のスペースを更に有する、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項21】
前記メインデータシーケンスは、複数の異なるパターンで形成された複数のマーク及び複数のスペースを有しており、前記複数の異なるパターンは、前記第2のパターンを有する、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項22】
前記複数の異なるパターンは、冗長パターンを含み、前記制御モジュールは、前記冗長パターンに応じてDCオフセット信号にロックする、請求項21に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項1】
光媒体再生デバイス用のライトストラテジキャリブレーションシステムであって、
ライトストラテジテーブルを記憶するためのメモリと、
書込み信号を生成して前記ライトストラテジテーブルに記憶されたキャリブレーションデータに従って、光ストレージ媒体にトレーニングパターンを書き込む制御モジュールであって、前記トレーニングパターンは、第1のパターンで形成された複数のマーク及び複数のスペースを有するプリアンブルパターンと、前記第1のパターンと異なる第2のパターンで形成された複数のマーク及び複数のスペースを有するメインデータシーケンスと、を含み、前記プリアンブルパターンは、前記光媒体再生デバイス及び/又は前記光ストレージ媒体の最小遷移間隔に基づいて形成されている、制御モジュールと、
前記光ストレージ媒体に書き込まれた前記トレーニングパターンを示す読み出し信号を受け取り、前記読み出し信号に基づいてデータオフセットを求め、前記データオフセットに基づいて前記キャリブレーションデータを調整するライトストラテジ解析モジュールと
を備える、ライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項2】
前記トレーニングパターンは、前記プリアンブルパターンの終了と前記メインデータシーケンスの開始とを示す同期マークを含む、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項3】
前記メインデータシーケンスは、マーク長およびスペース長の全ての可能な組合せを表すマーク及びスペースのパターンを含む、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項4】
前記トレーニングパターンは、前記トレーニングパターンおよび前記メインデータシーケンスのうちの少なくとも一方に散りばめられたリファレンスパターンを更に含む、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項5】
前記プリアンブルパターンおよび前記リファレンスパターンのうちの少なくとも一方に従って、前記トレーニングパターン上でタイミングロックを取得するタイミングモジュールを更に備える、請求項4に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項6】
前記タイミングモジュールが、前記リファレンスパターンの第1の遷移エッジ上で前記タイミングロックを取得する、請求項5に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項7】
前記第1の遷移エッジは、前記リファレンスパターンの前方遷移エッジおよび後方遷移エッジのうちの一方である、請求項6に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項8】
前記プリアンブルパターンを形成するマークおよびスペースのパターンが、前記リファレンスパターンと等価である、請求項4に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項9】
前記ライトストラテジ解析モジュールは、前記トレーニングパターンから遷移エッジを読み取る、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項10】
前記ライトストラテジ解析モジュールと前記タイミングモジュールのうちの少なくとも一方が、前記タイミングロックを選択的に調整する、請求項5に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項11】
前記ライトストラテジ解析モジュールは、前記タイミングモジュールを含む、請求項5に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項12】
請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステムを備える光媒体再生デバイス。
【請求項13】
コンパクトディスク(CD)書込み可能ドライブ、CD書換え可能ドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)書込み可能ドライブ、DVD書換え可能ドライブ、ブルーレイDVDドライブ、およびHDDVDドライブのうちの少なくとも一つである、請求項12に記載の光媒体再生デバイス。
【請求項14】
前記ライトストラテジテーブルが、既知の光ストレージ媒体タイプについてのキャリブレーションデータを含む、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項15】
前記光媒体再生デバイスが、前記ライトストラテジテーブル中の前記キャリブレーションデータを調整した後に、前記トレーニングパターンを書き換える、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項16】
前記ライトストラテジテーブルが、揮発性メモリと不揮発性メモリのうちの少なくとも一方に記憶される、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項17】
前記ライトストラテジテーブルが、前記光媒体再生デバイスのファームウェアで実装される、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項18】
前記ライトストラテジ解析モジュールが、前記光媒体再生デバイスのファームウェアと通信して、前記キャリブレーションデータを調整する、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項19】
前記制御モジュールは、前記光ストレージ媒体が既知の媒体タイプであるか又は未知の媒体タイプであるかに基づいて、前記トレーニングパターンを選択する、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項20】
前記メインデータシーケンスは、前記第2のパターンと異なる第3のパターンで形成された複数のマーク及び複数のスペースを更に有する、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項21】
前記メインデータシーケンスは、複数の異なるパターンで形成された複数のマーク及び複数のスペースを有しており、前記複数の異なるパターンは、前記第2のパターンを有する、請求項1に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【請求項22】
前記複数の異なるパターンは、冗長パターンを含み、前記制御モジュールは、前記冗長パターンに応じてDCオフセット信号にロックする、請求項21に記載のライトストラテジキャリブレーションシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【公開番号】特開2012−43525(P2012−43525A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−184882(P2011−184882)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【分割の表示】特願2006−231162(P2006−231162)の分割
【原出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(502188642)マーベル ワールド トレード リミテッド (302)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−184882(P2011−184882)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【分割の表示】特願2006−231162(P2006−231162)の分割
【原出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(502188642)マーベル ワールド トレード リミテッド (302)
【Fターム(参考)】
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