説明

光学式記憶媒体のマスター制作及び複製

【課題】ホログラフィ記憶媒体の複製に関する効率、品質、コスト及びスループットを向上させる技法を提供すること。
【解決手段】複数のデータ層(12)を有する光学式データ記憶ディスク(22、220)(例えば、ホログラフィデータ記憶ディスク)を複製するためのシステム(30、50、70、100、200)及び方法(60、90)である。それぞれに単一データ層(12)を提供するマスターディスク(10、210)を利用すると共に、マスターディスク(10、210)からのそれぞれの各単一データ層(12)が光学式データ記憶ディスク(22、220)上に複製される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技法は全般的には、複数のデータ層を有する光学式データ記憶媒体(例えば、ホログラフィ式データ記憶)に関する。より具体的には、本技法はこうした媒体を複製するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ処理パワーが進歩したため、コンピュータ処理テクノロジーには、例えば民生用ビデオ、データアーカイブ、ドキュメント記憶、撮像、映画制作などの新たな利用分野が拓かれている。これらの用途によって、記憶容量を増大させたデータ記憶技法の開発に対する継続的な後押しが提供されている。さらに、記憶容量の増大は例えばゲーム用途など開発者の初期の予測を超えた先まで進んだテクノロジーの開発をも可能にしかつ促進している。
【0003】
光学式記憶システムの記憶容量の漸進的な高まりは、データ記憶テクノロジーの開発のよい例を提供する。1980代初めに開発されたコンパクトディスク(すなわち、CD)フォーマットは、概ね650〜700MB分のデータ、すなわち2チャンネルのオーディオプログラムの概ね74〜80分相当の容量を有している。これと比べて1990代初めに開発されたディジタル多用途ディスク(DVD)フォーマットは、概ね4.7GB(単一層)または8.5GB(デュアル層)の容量を有している。DVDの記憶容量はより大きくなったので、旧来のビデオ分解能(例えば、PALでは約720(h)×576(v)画素、またNTSCでは約720(h)×480(v)画素)において長編映画を保存するのに十分な容量である。
【0004】
しかし、高品位テレビジョン(HDTV)(1080pでは約1920(h)×1080(v)画素)などより高分解能のビデオフォーマットがより一般的になってきたので、これらの分解能で記録された長編映画の保持を可能にする記憶フォーマットが望ましいものとなっている。このことが、単一層ディスクでは約25GBを、またデュアル層ディスクでは50GBを保持することが可能なBlu−ray Disc(商標)フォーマットなどの大容量記録フォーマットの開発を促進している。ビデオ表示の分解能やその他のテクノロジーの開発が続いているため、さらにより大容量の記憶媒体がより重要となろう。記憶産業における将来的な容量要件を達成するのに十分な開発中の記憶テクノロジーの1つは、ホログラフィ式記憶に基づくものである。
【0005】
ホログラフィ式記憶は、感光性の記憶媒体内で2つの光ビームを交差させることによって生成される3次元干渉パターンの像であるホログラムの形態をしたデータ記憶である。ページベースのホログラフィ技法とビット式ホログラフィ技法の両方が追求されている。ページベースのホログラフィデータ記憶では、ディジタル式でエンコードしたデータを包含する信号ビームが、例えば記憶媒体ボリューム内部の媒体の屈折率を変化または変調するような化学変化を生じさせるように記憶媒体ボリューム内で参照ビーム上に重ね合わせられる。この変調は、当該信号から強度と位相の両方の情報を記録する役割をする。したがって各ビットは一般に、干渉パターンの一部として保存される。このホログラムは後で、記憶媒体を参照ビームのみに曝露させることによって取り出すことが可能であり、この参照ビームは、保存されたホログラフィデータと相互作用しホログラフィ像の保存に使用した初期信号ビームに比例した再構成信号ビームを生成している。
【0006】
ビット式ホログラフィまたはマイクロホログラフィデータ記憶ではそのすべてのビットが、2つの対向伝播する集束性の記録ビームによって生成されるのが典型的であるような1つのマイクロホログラム(すなわち、ブラッグ反射回折格子)として書き込まれる。次いでこのデータは、記録ビームを再構成するためにマイクロホログラムから反射するような読み取りビームを用いることによって取り出される。したがってマイクロホログラフィデータ記憶は、ページ式ホログラフィ記憶と比べて目下のテクノロジーにより類似している。しかし、DVDやBlu−ray Disk(商標)フォーマットで使用し得る2つのデータ記憶層と異なり、ホログラフィ式ディスクは50または100のデータ記憶層を有することがあり、これによってテラバイト(TB)で計測し得るようなデータ記憶容量を提供することができる。さらに、ページベースのホログラフィデータ記憶に関しては、各マイクロホログラムがその信号からの位相情報を包含している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第US−5,450,218号
【特許文献2】米国特許第US−5,510,912号
【特許文献3】米国特許第US−5,727,226号
【特許文献4】米国特許第US−5,808,998号
【特許文献5】米国特許第US−6,175,317号
【特許文献6】米国特許第US−6,549,664号
【特許文献7】米国特許第US−6,563,779号
【特許文献8】米国特許第US−6,711,711号
【特許文献9】米国特許第US−6,738,322号
【特許文献10】米国特許第US−6,889,907号
【特許文献11】米国特許第US−7,020,054号
【特許文献12】米国特許第US−7,388,695号
【特許文献13】米国特許第US−2005/0136333 A1号
【特許文献14】米国特許第US−2006/0073392 A1号
【特許文献15】米国特許第US−2006/0078802 A1号
【特許文献16】米国特許第US−2007/0097469 A1号
【特許文献17】米国特許第US−2007/0146835 A1号
【特許文献18】米国特許第US−2008/0055686 A1号
【特許文献19】米国特許第US−2008/0144145 A1号
【特許文献20】米国特許第US−2008/0144146 A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ホログラフィ記憶システムは従来の光学式システムと比べてはるかに大きな記憶容量を提供することができるが、該システムは複製が困難である。したがって、ホログラフィ記憶媒体の複製に関する効率、品質、コスト及びスループットを向上させた技法があると有利である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、それぞれに単一のデータ層を有するマスターディスクを提供する工程と、それぞれの各単一データ層を該マスターディスクから複数のデータ層を備えた光学式データ記憶ディスク内に光学的に複製する工程と、を含む光学式データ記憶ディスクの複製方法に関する。
【0010】
本発明の一態様は、その各々がホログラフィデータ記憶ディスク上に複製しようとするそれぞれの単一データ層を提供するマスターディスクを提供する工程と、それぞれの各データ層をマスターディスクからホログラフィデータ記憶ディスク内に複製する工程と、を含むホログラフィ記憶ディスクの複製方法に関する。
【0011】
本発明の一態様は、光学式記憶ディスクを可動式構造の上に配置する工程と、その各々が該光学式記憶ディスク上に複製しようとする単一のデータ層を有するマスターディスクを複製ステーションに配置する工程と、光学式記憶ディスクが各マスターディスクの近傍にそれぞれ位置決めされるような構造をアクティブにする工程と、単一データ層を光学式記憶ディスク内に光学的に複製する工程と、を含む光学式データ記憶ディスクの複製方法に関する。
【0012】
本発明の一態様は、複数のホログラフィデータ記憶ディスク上に複製しようとするそれぞれのデータ層を有する静止したマスターディスクを保持するように構成された複製ステーションと、複数のホログラフィデータ記憶ディスクを保持すると共に該複数のホログラフィデータ記憶ディスクをステーションの近傍に通過させるように構成された構造と、を有するホログラフィデータ記憶ディスクを複製するためのシステムに関する。
【0013】
本発明の一態様は、複数のデータ層を光学式記憶ディスク内に複製する方法であって、その各々が複製しようとする異なるデータ層を提供する単一または複数のマスターディスクを介する、または異なるデータ層の複製を提供するようにその内部の画素の状態が電気的に変更を受けるような空間光変調器(SLM)を有するマスターディスクを介する、あるいはこれら両者を介することによって、一度に1つのデータ層を光学式記憶ディスク内に複製する工程を含む複製方法に関する。
【0014】
本発明の一態様は、複数のデータ層を光学式記憶ディスク内に複製するためのシステムであって、空間光変調器(SLM)を有するマスターディスクと、各データ層の複製がそれぞれ提供されるように該SLM内の画素の状態を変更するように構成されたプロセッサと、複製ステーションと、マスターディスクと光学式記憶ディスクを複製ステーションにおいて互いに隣接して位置決めするように構成された構造と、を含むシステムに関する。
【0015】
本発明に関するこれらの特徴、態様及び利点、並びにその他の特徴、態様及び利点については、同じ参照符号が図面全体を通じて同じ部分を表している添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことによってより理解が深まるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本技法の実施形態に従った様々なマスターディスク構造を表した概要図である。
【図2】本技法の一実施形態に従ったディスク複製を表した概要図である。
【図3】本技法の一実施形態に従った透過型幾何学配置を利用したディスク複製を表した概要図である。
【図4】本技法の一実施形態に従った反射型幾何学配置を利用したディスク複製を表した概要図である。
【図5】本技法の一実施形態に従ったビームパワーバランスを制御するための偏光光学系を含むディスク複製を表した概要図である。
【図6】本技法の一実施形態に従ったディスク複製方法のブロック図である。
【図7】本技法の一実施形態に従ったディスク複製方法のブロック図である。
【図8】本技法の一実施形態に従った複製層の位置合わせに関するN−ビットシーケンスシステムを表した概要図である。
【図9】本技法の一実施形態に従った図7のシステムを利用したマスターディスク及びマルチ層ディスクを表した概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(ボリュメトリック光学式記憶)
ボリュメトリック光学式記憶システムは大容量データ記憶向けの需要を満たすような将来性を有する。ディジタル情報が単一または少数の反射層内に保存されているようなコンパクトディスク(CD)やディジタル多用途ディスク(DVD)フォーマットなど従来の光学式ディスク記憶フォーマットと異なり、記憶媒体内において垂直に重ね合わされ横断方向を向いたトラックの形に配列させた複数のボリューム内の局在性の屈折率変化としてディジタルコンテンツが保存されている。トラックの各々は、対応する横断方向の層(例えば、半径方向に向いた層)を規定することがある。
【0018】
単一のデータビットまたはデータビット群は、その各々がボリュームのうちの対応する1つの中に実質的に包含されるような個々のマイクロホログラムとしてエンコードされることがある。一例として、媒体(複数の媒体のこともある)は、射出成形熱可塑性ディスクの形態をしている。媒体の所与のボリューム内部に干渉縞を作成することによって、1つまたは複数のデータビットが当該ボリューム内において後で検出可能な屈折率変調として選択的にエンコードされることがある。したがって、屈折率変化に関する3次元の分子的な光反応性のマトリックスを用いてデータを保存することができる。
【0019】
この機能上の特徴によって、その条件未満では屈折率に実質的な変化が起こらずかつその条件を超えると屈折率に計測可能な変化が誘導されるようなしきいエネルギー反応条件を確立することができる。この方式では、しきい値未満の伝達エネルギーを有する光ビームを当てることによって選択したボリュームを読み取るまたは復元することができ、かつしきい値を超える伝達エネルギーを有する光ビームを用いてこれを書き込むまたは消去することができる。したがって、その各々がその内部にマイクロホログラムを実質的に包含することやしないことがあるようなボリュームの高密度マトリックスを確立することができる。これらマイクロホログラムの各々は、マイクロホログラムの書き込みに使用する対向伝播する光ビームの干渉縞に対応するような異なる屈折率を有する下位領域からなる交替性パターンとして具現化することができる。屈折率変調がエンコードされたビットセンターなどの標的ボリュームからの距離の関数として急速に減弱する場合、ボリュームをそれだけ高密度に詰め込むことができる。
【0020】
ある特定のボリュームに関する屈折率変化は、局在させた加熱パターン(そのボリュームを通過する対向伝播するレーザビームの干渉縞に対応する)によって誘導することができる。一実施形態ではその屈折率変化は、熱可塑性媒体の非晶質状態と結晶状態の間の密度差に由来する。媒体の標的ボリューム内における一方の状態からもう一方の状態への遷移は、標的ボリュームの下位ボリュームをその内部の干渉縞の位置で熱的にアクティブにすることによって選択的に誘導することができる。別法としてその屈折率変化は、媒体の標的ボリュームの下位ボリューム内部における化学変化(例えば、標的ボリューム内部に存在させた染料あるいは染料内部の別の触媒で生じる化学変化)によって誘導されることがある。こうした化学変化は、同じく熱的なアクティブ化を用いて選択的に誘導されることがある。ホログラフィデータ記憶に関する様々な点の検討については、参照によりその全体を本明細書に組み込むものとする米国特許第7,388,695号を参照されたい。さらに本技法は、例えば2光子記憶によってホログラフィ記憶を超えるマルチ層記憶に適用できることに留意すべきである。
(ボリュメトリック光学式記憶に関する事前フォーマット)
コンテンツ伝達(例えば、コンテンツは消費者に伝達するために事前記録された映画である)のためにホログラフィ式媒体ディスク内にデータ情報を事前記録すること以外に、データ記録のためにホログラフィ式ディスクを事前フォーマットすることがある。例えばホログラフィ式媒体ディスクは、あるデータ状態を示すマイクロホログラムのアレイと共に記録されることがある。これらのアレイは、光学式またはしきい値反応性の記録材料から作製された媒体の実質的にすべてのボリュームにわたって分布させることがある。一実施形態では、特定のデータ(例えば、データに関する状態の交替)は、マイクロホログラムのうちのあるものを消去するまたは消去しないことによって事前フォーマットした媒体内に記録される。消去は、エネルギーを十分に集束させた単一の光ビームを用いてマイクロホログラムのボリュームがしきい値条件を超えるようにさせる、例えば加熱によって成分高分子マトリックスのTgに近づけることによって遂行させることがある。
【0021】
さらに詳細には、事前フォーマット済み媒体へのデータ記録(例えば、光反応性の材料内部で単一データ状態(例えば、オール0またはオール1)を示すマイクロホログラムのアレイ)は、事前記録または事前フォーマット済みのマイクロホログラムのうちの選択したものを消去するか消去しないかのいずれかとすることによって達成させることがある。マイクロホログラムは、その上に1つまたは複数のレーザビームを集束させることによって有効に消去することができる。本明細書の上で検討したように、光ビーム伝達によるエネルギーが書き込みしきい値強度を超える場合、そのマイクロホログラムは消去される。したがってこのしきい値条件は、標的のマイクロホログラムを第1の箇所に形成するために十分とさせるのに必要な条件と同じとすることがある。その光ビームは、従来からCDやDVDテクノロジーで使用されていたものと同様に、従来式のダイオードレーザーから発せられることがある。
(複製の概要)
光学式データ記憶様式(CD/DVD/HD−DVD/BD)は一般に、ディスクの射出成形に基づく複製システムを用いるのが典型的である。マイクロホログラフィ式ディスクではこの力学的な方式は一般に利用されない、というのはホログラフィデータが典型的には縞パターン内に保存されているために光学方式が有利であるためである。さらにホログラフィ記憶では、マルチ層データを保存するために主としてまたは実質的に一体式の媒体(ディスク媒体はサブストレートや被覆層などの別の層を有することがあり得る)が使用されるのが典型的である。したがって、光学的方法などの非侵襲的方法を用いてデータをパターン形成するのが有利である。
【0022】
マイクロホログラフィ式ディスクの光学式複製では、複数のデータ層を同時に複製することがある。実際にその複製では、複製しようとするデータ層(マイクロホログラムを有する)のすべてがマスター(例えば、マスターディスク)を利用することがある。しかし、ホログラフィ式ディスク上への複数層の同時複製は、例えばマイクロホログラムの回折効率が典型的には比較的低いため、効率的でないまたは実現可能でないことがある。したがって本技法のある種の実施形態では、ホログラフィ式ディスクの複製のために、その各々が複製しようとする単一層を有する複数のマスターディスクが利用される。このため本技法は、マルチ層マイクロホログラフィ記憶ディスクに対するパターン形成のための効率がよいマスター制作及び複製システム及び方式を提供することができる。本技法は、コンテンツ伝達とディスク事前フォーマットの両方の用途におけるマイクロホログラフィ複製のための新規のマスター設計及び新規の複製システムを目的とする。要約すると、実質的に一体式のマルチ層マイクロホログラフィ式ディスクに対する高効率またしたがって高スループットの(また、潜在的にコスト削減が可能な)マスター制作及び複製を実現することができる。
【0023】
指摘したように、本技法はマルチ層ホログラフィ式ディスク向けの単一のデータ層を有する複数のマスターを利用することがある。以下で記載することにするが、各データ層の複製は、そのそれぞれの層が別々のホログラフィ式ディスク上で同時に複製されるように複製ステーションにおいて実行されることがあり、かつ異なるディスク上で大ビーム照射が使用されることがあり、等々である。さらにこれらの層の一部は、層全体をカバーするようにマスターまたはディスクを同期させて回転させながら1回の照射による複製とすることがある。言及したようにその複製がコンテンツ配布に関する複数のデータ層情報を与えること、かつ/またはその複製が記録可能ディスク用途を目的とした複数のビット層を有するディスクを事前フォーマットすることがある。ディスクは、事前記録したコンテンツと事前フォーマットしたビットの両方からなる混合層を有することがある。こうした混合層は、ディスク内への記録であるが、データ情報(すなわち、事前記録したコンテンツ)が既に当該ディスク上にあるようなある種の用途で使用されることがある。
【0024】
以下で検討することにするが、本技法は複製のために透過及び/または反射型幾何学配置を利用することがある。さらにフィーチャによって、それぞれのマスターとディスクに関する各ステーションにおける傾斜整列を容易にすることがある。こうしたフィーチャには、マスター及びディスク上の傾斜整列マーク、傾斜を検出するための撮像システム、機械的モジュールを介してマスター及びディスクの傾斜を調整するための制御システム、その他を含むことができる。本技法はさらに、層対層の整列を提供するためのマスターとディスクの位置合わせ、並びに複製中におけるマスターとディスクの間の同期スキームを含むこともある。
(マスターディスク)
図1は、データ層12とサブストレート14に関する異なる幾何学配置を有する様々な例示的なマスターディスク10を表している。マスターディスク10はさらに、データ層12とサブストレート14の間に配置させた中間層16を有することがある。実施形態では、マスターディスクは(複製しようとする)データ層が1つのみであり、またそのデータはマイクロホログラム、平面状サブストレート内の単純な反射/透過ビットパターン、その他のいずれとすることも可能である。したがってある種の実施形態では、マスターディスクそれ自体は完全なホログラフィデータを包含しないことがあるが、複数のマスターディスクを用いてホログラフィデータ記憶ディスク内にホログラフィデータを(すなわち、一度に1つの層の割合で)複製することがある。各データ層ごとに別のマスターディスクを用いることがある。さらにその用途に応じて、別々のマスターディスクに同じコンテンツまたは異なるコンテンツを包含させることがある。このマスターディスクは、マイクロホログラム記憶ディスクと異なる材料/構造を用いる可能性がある。ある種の実施形態ではマスターディスクは、光学式リソグラフィ用のマスクと同様の方式で作成されたガラスサブストレート上にパターン形成したCr薄膜の層とすることがある。
【0025】
マスターデータ層12内でそのデータビットは、トラッキング・クロッキング及び/または層特定その他を支援するトラックフィーチャを有するトラックの形(例えば、巻き線状)に配列させることがある。データ層12は金属製の誘電材料その他とすることがある。データ層12内のデータビットは、例えば利用する複製システム内にリダクション光学系を使用する場合により大きくなる可能性がある。中間層16を付与する場合にこの層は、データ層12の反射率コントラストの強化、サブストレート14の粘着性及び/または適合性の支持、その他のために単一層とすることやマルチ層とすることができる。サブストレート14は、ガラスシリカ、シリコン、代表的な別の典型的なサブストレート材料、その他とすることができる。マスターディスク10は、従来のマスター記録システムを介して製造されることがある。ある種の実施形態では、直接レーザー書き込み、金属蒸着、リフトオフその他などのマスターディスク処理を利用することがある。さらに、異なるマスター構造向けに様々な処理が利用されることがある。
【0026】
幾つかの実施形態では、空間光変調器(SLM)をマスターとして用いることがある。SLMは典型的には、2次元の画素アレイを有する。画素の「on」状態と「off」状態によってディジタルデータビット「1」または「0」を表すことができる。画素の状態は電気的に切り替えることができる。SLMは、ディジタルマイクロミラーデバイス(DMD)とすることや、液晶ベースその他とすることができる。例えばSLMマスターはLCDマスク上における明暗(または、透明と不透明の領域)の配列とすることも可能である。各層を書き込むためにLCDマスクを通るように光を導くことも可能である。次いでプロセッサまたはコンピュータによって次の層のマスク上の「像」を変化させることも可能である。SLM向けに高いデータ転送速度(例えば、略50Gbps)が利用可能であることに留意すべきである。SLMをマスターとして用いることの利点の1つは、画素の状態を電気的に変更することにより同じSLMによって異なるマスターコンテンツを表せることである。SLMマスターは構成可能なマスターまたはマスクであると考えられる。
(複製技法)
図2は、ディスク22の複製のためにディスク22が構造24上に据え付けられ、マスターディスクを通過するように回転または移動されているような例示的なディスク複製技法10を表している。この複製技法では複数の「ステーション」を利用することがある。各ステーションには、指定のデータ層向けのマスターディスク、複製しようとするディスク、並びに複製システムが存在している。これらの複製ステーションは同時に稼動させることがある。ディスクを様々なステーションに搬送することによってマルチ層複製を達成させることがある。こうしたディスクは例えば真空システムによって適所に保持させることがある。さらに、複製を支援するために熱制御ユニット(すなわち、冷却システム)が組み込まれることがある。
【0027】
各ステーションでは、ディスク内のある確定した深度において平面波をマスターのデータパターン像(例えば、しきい値ディスク)と干渉させることによって複製が実行されることがある。フルディスクパターン(1つの層内)が1回の照射で(レーザーパワーが十分強力である場合)複製されることがあり、あるいは1回の照射である領域を複製しかつマスターと媒体ディスクを同期してスピンさせることによってディスクパターンを複製することがある。複製光学系の例示的な構成に関する図3〜5並びに関連する文面を参照されたい。さらに、複製品質を向上させるためにリダクション光学系を付加することがある(リダクション光学系では、ホログラフィデータ記憶ディスク上に複製したビットのサイズをマスターディスク上の対応するビットのサイズより小さくすることができる)。さらにある場合では、複製の支援のために集束/トラッキングスキームを用いることがある。
【0028】
図2に示した実施形態と対照的に、マスターディスクを構造24上に装着して移動または回転させており、またディスク22は該構造上ではなくステーションにおいて静止状態に保持させることがあることに留意すべきである。さらに、この回転式(carousel)構造24は単に一例として提示したものであることを強調しておく。実際に、マスターディスクと複製しようとするディスクの位置決めのために別の構成を用いることもできる。最後に、マスターディスクのうちの1つまたは幾つかをSLMマスターとすることができることに留意すべきである。さらに、単一のSLMマスターを用いて一度に1つの層の割合で複数のデータ層を複製することがあり、また複製ステーションにおいてホログラフィ式ディスク及びSLMマスターを異なる層ごとに適当な距離で互いの隣接して位置決めするような構造とすることがある。
【0029】
SLMマスターを利用するか否かによらず、ある種の実施形態では、データ複製に関してそのレーザーパワーを効率よく使用するためにマスターディスクからの反射/透過コントラストを高く(例えば、90%を超えるように)することに留意すべきである。別の複製手法では、その回折効率を1%未満また典型的には概ね0.1%〜0.01%とすると共に、その複製効率が低くかつその複製は制限を受ける可能性が高い。本技法によれば複製コストの削減及び複製スループットの上昇を容易にすることができる。さらに、マスターが有するデータ層が1つのみであるためマスターの品質を比較的高くすることができる(特に、そのビットが単純な反射/透過パターンでありマイクロホログラムでない場合)。さらに、有する層が1層のみであるため本マスターディスクからは層間の干渉ノイズをなくすことができる。
【0030】
本技法は、コストの削減、スループットの上昇、高品質の複製及び柔軟性を提供することができる。実際に、マルチ層マスターの利用と比較して光学式設計及びエレクトロニクス制御では一般に各複製ステーションに関してより単純にすることができる。同様に複製スループットをより高くすることができる。さらに、単一層マスターディスク作成は、そのデータビットが単純な反射/透過パターンである場合など目下の光学式リソグラフィマスク作成を有益に活かすことができる。さらに後続のマルチ層複製及び記憶では、単一層マスターディスクに関する歩留まりをマルチ層マスターディスクより高くすることが可能である。同様に複製レーザーパワーをより低くすることができる。
【0031】
さらにある場合には、本マスターディスクを再使用することができる。例えばそのディスクが幾つかの共通のデータ層を有する場合などに異なる複製ディスクの中からマスターディスクを混合方式で柔軟に再使用することが可能である。実際に、例えば複数のマスター(例えば、1000個のマスター)を有するが、あるマスター(例えば、100個のマスター)だけを異なる組み合わせで利用してホログラフィ記憶ディスクを複製することによって柔軟性を実現することができる。これによれば、ジュークボックスタイプの用途その他など、この複製技法がより容易にさせるような新規の用途に至ることができる。
【0032】
その上、幾つかの実施形態ではその複製処理過程は、各書き込み後に品質または性能チェックを実現することができる。換言すると複製ディスクを読み取ってマスターと比較することができる。この品質チェックは異なる間隔で実行されることや、複製処理過程の後で実行されることがある。さらに、複製層の信号対雑音比(SNR)やその他の複製データ層情報などのパラメータは、ホログラフィ式ディスクのある予備領域内に記録することが可能である。さらに以下で検討することにするが、複製システムはマスターのディスクとの位置合わせまたは整列、かつ/または複製層の相互の位置合わせまたは整列を行うように構成されることがある。
【0033】
図3は、透過型幾何学配置を用いてホログラフィ式ディスク22を複製するための例示的な複製システム30を表している。単一のデータ層を有するマスター10を利用している。図示した実施形態ではマスター10は、データ層12、サブストレート14、及び任意選択で中間層16を有する。実現形態において、到来するレーザビーム32はビーム分割器34を通過し、2つのビームに分かれる。このビームの一方はマスター10及び2つのレンズ36を通過して、3つのコーナープリズム42を通過しディスク22の反体側に入射したもう一方のビームと干渉する。分割された2つのビームの干渉によってディスク22のデータ層40内に(マスター10からのデータ12を包含した)マイクロホログラム38が形成される。データ層40は、平面波とマスターディスク10内のデータ12のパターン像との干渉となっている。さらにシステム30内に光学式ウェーブプレート(例えば、半波プレート)を挿入して2つの分割ビームの光学的パワーをバランスさせ、2つのビームが干渉してディスク22内にマイクロホログラムを形成するときにより高いまたは最大の変調を実現することが可能である。
【0034】
図4は、反射型幾何学配置を用いてホログラフィ式ディスク22を複製するための例示的な複製システム50を表している。単一のデータ層12を有するマスター10を利用している。図示した実施形態ではマスター10は、データ12、サブストレート14、及び任意選択で中間層16を有する。実現形態では、到来するレーザビーム52はディスク22及びレンズ58を通過して反射マスター10に至り、レンズ58を通ってディスク22まで反射して戻っている。反射されたこのビームは元のビーム52と干渉し、データ層56の(マスター10からのデータ12を包含する)マイクロホログラム54が形成される。したがってここでも、反射ビームが到来するレーザビームと干渉している。このためデータ層56は、平面波とマスターディスク10内のデータ12のパターン像との干渉となっている。指摘したようにマスターディスク10は一般に、反射光学システム50内での複製を容易にするための反射材料を有することになる。合わせてシステム30及び50は典型的には、干渉する2つのビーム間のビームパワーバランスを制御しマイクロホログラムにおける変調を増大または最大化する(すなわち、品質を向上させる)ための偏光光学系を有することがある。
【0035】
図5は、ホログラフィ式ディスク22を複製するための例示的な複製システム70である。システム70は、干渉する2つのビーム間のビームパワーバランスを制御しマイクロホログラムにおける変調を増大させる、すなわちマイクロホログラムの品質を向上させるための偏光光学系を有する。システム70では、到来するレーザビーム72が半波プレート74及び偏光ビーム分割器76を通過する。図示した実施形態では、到来するビーム72の分割ビームの1つがビーム分割器76を出て3つのミラー78で反射されて参照ビームとして複製されたディスク22の裏側に至り、ディスク22のデータ層82内にマイクロホログラム80を形成させる。マイクロホログラム80の形成を完了するように参照ビームと干渉させるデータビームは、4分の1波プレート84、レンズ86を通過し、マスターディスク10で反射されてレンズ86、4分の1波プレート84及びビーム分割器76を通って戻される分割ビーム(分割器76)を起源としている。次いで、マスターディスク10から反射されたこのビームは光学レンズ88を通ってディスク22のデータ層82に至る。
【0036】
図3〜5を参照すると、上述の自由空間光学系、ファイバービーム伝達その他が、コストの削減、セットアップの簡便化及び柔軟性に寄与することがある。図示した複製システム30、50及び70、並びに別の複製システムは、追加的なフィーチャを含むように拡張されることがあり得る。例えば、複製を支援するようにトラッキング/集束フィーチャ、ディスク整列フィーチャ、その他を組み込むことができる。
【0037】
図6は、単一のデータ層を有するマスターディスクから、複数のデータ層を有する光学式ディスク(例えば、ホログラフィ式ディスク)を複製するための方法60を表している。この方法60では、複数のホログラフィ式ディスク(すなわち、「n」個のディスク)をディスクを移動するように構成させた構造上に配置させている(ブロック62)。ディスクは、その各々がディスク上に複製しようとする単一データ層を有するような複数の静止したマスターディスク(すなわち、「n」個のマスターディスク)を通過して移動させる(ブロック64)。マスターディスクは、例えば可動式構造上の複製ホログラフィ式ディスクが関与する複製ステーションに配置させることがある。さらに、方法60はホログラフィ式ディスクの複製層向けの整列/位置合わせシーケンスを組み込むことがある(ブロック66)ことに留意すべきである。例えば、複製を容易にするために、複製ステーションにおいてホログラフィ式ディスクを各マスターディスクと整列させることがある。さらに、所与のホログラフィ式ディスク内で複製されたデータ層を互いに位置合わせさせることがある。こうした位置合わせの一例については、図8及び9、並びに以下の関連する文面を参照されたい。整列や位置合わせの有無によらず、各マスターディスクのデータ層は一度に1つの層の割合でディスクに光学的に複製される(ブロック68)。幾つかのディスクが、対応するマスターディスクからのデータ層によって並列または同時に複製されることがある。こうした並列の構成や動作によれば、複製スループットを上昇させることができる。
【0038】
図7は、単一のデータ層を有するマスターディスクから複数のデータ層を有する光学式ディスク(例えば、ホログラフィ式ディスク)を複製するための方法90を表している。複製しようとする単一のデータ層を有する複数のマスターディスク(すなわち、「n」個のマスターディスク)がマスターディスクを移動するように構成させた構造上に配置される(ブロック92)。これらのマスターディスクは、その各々がディスク上に複製しようとするホログラフィデータの単一データ層を有しており、複数の静止したホログラフィ式ディスク(すなわち、「n」個のホログラフィ式ディスク)を通過するように移動を受ける(ブロック94)。ホログラフィ式ディスクは、例えば可動式構造上のマスターディスクが関与する複製ステーションに配置させることがある。さらに図6のシステム70の場合と同様に方法90も、ホログラフィ式ディスクの複製層向けの整列及び/または位置合わせシーケンスを組み込むことがある(ブロック96)。例えば、複製を容易にするため、複製ステーションにおいてホログラフィ式ディスクを各マスターディスクと整列させることがある。さらに、所与のホログラフィ式ディスク内で複製されたデータ層を互いに位置合わせさせることがある。こうした位置合わせの一例については、図8及び9、並びに以下の関連する文面を参照されたい。整列/位置合わせの有無によらず、各マスターディスクのデータ層は一度に1つの層の割合でディスクに光学的に複製される(ブロック98)。図6のシステム70の場合と同様に、幾つかのディスクが、対応するマスターディスクからのデータ層によって並列または同時に複製されることがある。ここでもこうした並列の構成や動作によって、複製スループットを上昇させることができる。
(位置合わせ)
各層ごとに別のマスターディスクを使用する場合は、幾つかのケースにおいて、その層のすべてを互いに対して整列させるまたは角度位置合わせするような方法及びシステムを提供することが有益となることがある。これによれば、様々なレベルにあるデータを時間的によりシームレスに読み取れるようにデータを配列できるので有利である、すなわち下側層からのデータ読み取りの準備が済む前に読み取り機が上側の層から次の下側の層まで移動する際の角度の多くの部分にわたってディスクを回転させる必要がないようにデータが配列させることができる。このことは、データをディスクから読み出せる速度と比較してディスクの回転が低速であるため好ましいものとなり得る。したがって、トラックのうちの1つ(例えば、最外側のトラック)に沿って敷設されたビットシーケンスを提供することは有意義となり得る。一例(ディスク及びホログラム構造)では、最外側のトラックを満たすと、約百万ビットが詰め込まれることがある。
【0039】
図8は、N−ビットシーケンス140がマスターディスクの最外側のトラック(このうちの1つを110で表している)上に敷設されているようなシステム100を表している。N−ビットシーケンス140はさらに、個別層マスターディスクから生成されているマルチ層ディスク(図示せず)の少なくとも1つの層上の最外側のトラック上に敷設されている。回転角度方向を120で示している。読み取り機130は、N−ビットシーケンス140の個々のビットがその近傍を通過する際にこれを読み取るように位置決めされる。
【0040】
図9は、単一マスターディスクのうちの1つ210並びにマルチ層ディスク220を図示しているシステム200を表している。単一マスターディスクの最外側のトラック上のN−ビットシーケンスが読み取り機250により読み取られる。マルチ層ディスク220の少なくとも1つの層の最外側のトラック上にあるN−ビットシーケンスは読み取り機260により読み取られる。モジュール270はディスク210とディスク220の相対的角度位置を調整し、この2つのディスクの角速度230及び240を同じ値にもってくる。したがってこの2つのディスク(ディスク210とディスク220)は同期状態になる。さらに複製システムはディスク210上のデータをディスク220に複製する。
【0041】
N−ビットシーケンス140の一実施形態は、次数nの2次de Bruijnシーケンスとして当技術分野で周知のシーケンスの一セグメントとすることがある。こうしたシーケンスを用いることの利点の1つは、フルシーケンスの中で一般に長さnの可能なすべてのサブシーケンスが正確に1回だけ生じることである。したがって、トラックからn個の連続するビットを読み取り終わると、ディスクの回転角度が典型的には既知となる。実際上は、n−ビット値対ディスク回転角度のルックアップテーブルを作成し保存しておくことがあり、これによってルックアップテーブル内でそのn−ビットシーケンスを見つけ出し対応するディスク回転角度を確認することによって任意のn−ビット連続セグメントによるディスク回転角度の決定を可能にする。
【0042】
以上のことに鑑みて、ヌル回転に対応するある特定のn−ビットセグメントを選択することによってディスクの回転角度に関する1つのベンチマークを規定することができる。2がde Bruijnシーケンスのセグメントを包含したディスクのトラックを埋めるのに必要な総ビット数を下回らない限り、次数nのN−ビット2次de Bruijnシーケンスはディスク回転角度を一意に特定するのに十分なものとなる。例えばN=1,000,000ビットの場合は219<1000000≦220であるから、必要なde Bruijnシーケンスの最小次数はn=20となる。
【0043】
本発明のある種の特徴についてのみ本明細書において図示し説明してきたが、当業者によって多くの修正や変更がなされるであろう。したがって添付の特許請求の範囲が、本発明の真の精神の範囲に属するこうした修正や変更のすべてを包含させるように意図したものであることを理解されたい。
【符号の説明】
【0044】
10 マスターディスク
12 データ層
14 サブストレート
16 中間層
22 ディスク
24 構造
30 システム
32 レーザビーム
34 ビーム分割器
36 レンズ
38 マイクロホログラム
40 データ層
42 コーナープリズム
50 システム
52 レーザビーム
54 マイクロホログラム
56 データ層
58 レンズ
60 方法
62 ブロック
64 ブロック
66 ブロック
68 ブロック
70 システム
72 レーザビーム
74 プレート
76 分割器
78 ミラー
80 マイクロホログラム
82 データ層
84 ウェーブプレート
86 レンズ
88 光学レンズ
90 方法
92 ブロック
94 ブロック
96 ブロック
98 ブロック
100 システム
110 マスターディスク
120 回転
140 n−ビットシーケンス
200 システム
210 マスターディスク
220 マルチ層ディスク
240 速度
250 読み取り機
260 読み取り機
270 モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学式データ記憶ディスクを複製する方法(60、90)であって、
それぞれに単一のデータ層(12)を有するマスターディスク(10、210)を提供する工程と、
マスターディスク(10、210)から複数のデータ層(12)を備えた光学式データ記憶ディスク(22、220)内にそれぞれの各単一データ層(12)を光学的に複製する工程(68、98)と、
を含む方法(60、90)。
【請求項2】
前記複製工程は、光学式データ記憶ディスク(22、220)をマスターディスク(10、210)の近傍位置まで移動させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複製工程は、マスターディスク(10、210)を光学式データ記憶ディスク(22、220)の近傍位置まで移動させる工程(100)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の光学式データ記憶ディスク(22、220)が同時に複製されている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
マスターディスク(10、210)を光学式データ記憶ディスク(22、220)と整列させる工程(66、96)を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記光学式データ記憶ディスク(22、220)上の複数のデータ層(12)が互いに対して整列されている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記整列の工程(66、96)は位置合わせシーケンス(66、96)を介して実現される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記位置合わせシーケンス(66、96)はde Bruijnシーケンスのセグメント(140)を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
マスターディスク(10、210)上及び光学式ディスク(22、220)上の整列マークを介してマスターディスク(10、210)を光学式データ記憶ディスク(22、220)と整列させる工程(66、96)を含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複製(68、98)の品質チェックを実行する工程を含む請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−157313(P2010−157313A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296931(P2009−296931)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】