説明

光学情報読取装置

【課題】 迅速にダイレクトマーキングを読み取ることができる光学情報読取装置を提供する。
【解決手段】 通常の二次元コードを読み取る際には、焦点位置のずらされた第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bの画像中で、焦点距離の合っている側の画像を選択してデコードする。これにより、通常の二次元コードを、光学情報読取装置と二次元コードとの距離を合わせることなく、速やかに読み取ることができる。一方、ダイレクトマーキングを読み取る際には、焦点距離の合っていない側の画像を選択してデコードする。これにより、ダイレクトマーキングを、平均化フィルタ処理を行うことなく、速やかに読み取ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等に印刷又は貼り付けられているバーコード、QRコード(登録商標)等の光学情報を読み取る光学情報読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙などの基材にバーコードやQRコードなどの光学情報を印刷したものを物品や書類に取り付け、これを光学的に読み取り、物品の識別などを行う光学情報読取装置が知られている。係る光学情報読取装置は、ケース内部のLED等の光照射手段から読取口が向けられている光学情報を照明し、この照明により光学情報から反射される光を、読取口からケース内部に導き、CCD等を用いて画像を読み取り、その明暗の分布から光学情報が表している情報を解読していた。ここで、特許文献1には、2台の受光センサを備えることで、サイズの異なる2種類のコードを効率よく同時に読み取ることができるシンボル読み取り装置が開示されている。
【特許文献1】特開平11−312213号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、ダイレクトマーキングなどの光学情報の場合は、金属等に直接刻印するため、凹凸のあるコードが多数存在し、特に、ドットマーキングでは、照明の方法によっては図5(A)に示すように、セルの中央が白く抜ける現象が発生し、読み取りを阻害する原因となっている。
【0004】
中央が白抜けしたセルからなる二次元コードを読み取る有効な手段としては、平均化フィルタを用いて画像処理を施し、画像を意図的にぼかすことによって、凹凸及びノイズの影響を低減させることができる。しかしながら、平均化フィルタは、画像のサイズが大きく、平均化する範囲が広い場合には、莫大な処理時間が必要となる。
【0005】
特許文献1では、2台の受光センサを備えることで、サイズの異なる2種類のコードを効率よく同時に読み取ることができことを可能にしているが、ドットマーキングに対応し得るものでは無かった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、迅速にダイレクトマーキングを読み取ることができる光学情報読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、情報コードを撮像する複数台の受光センサ23A、23Bと、
前記受光センサで撮像された画像から情報コードをデコードするデコード装置40と、を備える光学情報読取装置であって、
前記複数の受光センサ23A、23Bを、読み取り可能な距離が連続するように焦点位置をずらすように設定し、
各々の受光センサの画像を焦点距離が合っているか否かを判断する合焦点位置判別手段(S100)と、
焦点距離が合っている受光センサの画像と、焦点距離が合っていない受光センサの画像の何れを選択するかを設定する設定手段12と、を有し、
前記設定手段に、焦点距離が合っている受光センサの画像を選択するように設定されている際には(S18:Yes)、複数の受光センサの画像の内の焦点距離が合っている受光センサの画像を選択してデコードを行い(S20)、焦点距離が合っていない受光センサの画像を選択するように設定されている際には(S18:No)、複数の受光センサの画像の内の焦点距離が合っていない受光センサの画像を選択してデコードを行う(S22)ことを技術的特徴とする。
【0008】
請求項1では、通常の二次元コードを読み取る際には、焦点距離の合っている受光センサの画像を選択するように設定することで、焦点位置のずらされた複数台の受光センサの画像中で、焦点距離が合っているか否かを判断して、焦点距離の合っている画像を選択してデコードする。これにより、通常の二次元コードを、光学情報読取装置と二次元コードとの距離を合わせることなく、速やかに読み取ることができる。
【0009】
一方、ダイレクトマーキングを読み取る際には、焦点距離の合っていない受光センサの画像を選択するように設定することで、焦点位置のずらされた複数台の受光センサの画像中で、焦点距離が合っているか否かを判断して、焦点距離の合っていない画像を選択してデコードする。これにより、ダイレクトマーキングを、平均化フィルタ処理を行うことなく、速やかに読み取ることができる。
【0010】
請求項2では、各受光センサの画像の高周波成分を求め、高周波成分の高い画像を焦点距離が合っていると判別するため、いずれの受光センサの画像において焦点距離が合っているかを適切に判別できる。
【0011】
請求項3では、各受光センサの画像の隣接画素の差分の二乗和から高周波成分を求め、高周波成分の高い画像を焦点距離が合っていると判別するため、いずれの受光センサの画像において焦点距離が合っているかを適切に判別できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
[第1実施形態]
以下、本発明の光学情報読取装置をダイレクトマーキングQRコード及び印刷されたQRコード用の光学情報読取装置に適用した第1実施形態について図を参照して説明する。まず、第1実施形態に係る光学情報読取装置10の構成概要を図1〜図3に基づいて説明する。図1は、光学情報読取装置のハウジング等の構成概要を示す部分縦断面図であり、図2は、図1に示す光学情報読取装置中の光学系のA矢視図であり、図3は、光学情報読取装置の回路部の構成概要を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、QRコードQを読み取る光学情報読取装置10は、主に、縦長のほぼ矩形箱状なすハウジング11を備える。ハウジング11は、例えば、ABS樹脂等の合成樹脂からなる成形部品で、その一端側に読取口11aを備えている。この読取口11aは、図2中に示す2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bに入射する入射光を導入可能な開口部である。図1に示すようにハウジング11の他端側には、二次電池49が収容されている。ハウジング11の表面側には液晶表示器46を取付可能な開口部も形成されており、光学情報読取装置10の使用者が液晶表示器46に表示する表示内容を視覚的に把握可能に構成してある。ハウジング11の内部には、後述する回路部20が収容されている。なお、図1には、回路部20を構成するプリント配線板15,16が図示されている。
【0014】
図3に示すように、回路部20は、主に、一対の赤色発光ダイオード21及び集光レンズ52、第1受光センサ23A、第2受光センサ23B、結像レンズ27A、27B等の光学系と、メモリ35、制御回路40、操作スイッチ12、14、液晶表示器46等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、から構成されており、前述したプリント配線板15,16に実装あるいはハウジング11内に内装されている。
【0015】
マイコン系の構成概要を説明する。マイコン系は、増幅回路31A、31B、A/D変換回路33A、33B、メモリ35、アドレス発生回路36A、36B、同期信号発生回路38A、38B、制御回路40、操作スイッチ12、14、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、その名の通り、マイコン(情報処理装置)として機能し得る制御回路40およびメモリ35と中心に構成されるもので、前述した光学系によって撮像されたコード像等の画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。また制御回路40は、当該光学情報読取装置10の全体システムに関する制御も行っている。
【0016】
光学系の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bは、同一形式の二次元受光センサから成る。第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bから出力される画像信号(アナログ信号)は、それぞれ増幅回路31A、31Bに入力されて増幅される。増幅回路31A、増幅回路31Bから出力された画像信号は、A/D変換回路33A、33Bに入力されアナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、メモリ35に入力されて蓄積される。なお、同期信号発生回路38A、38Bは、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bおよびアドレス発生回路36A、36Bに対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36A、36Bは、この同期信号発生回路38A、38Bから供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0017】
制御回路40は、光学情報読取装置10全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるもので、メモリ35とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。この制御回路40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)と接続可能に構成されており、第1実施形態の場合、電源スイッチ41、操作スイッチ12、14、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等が接続されている。ここで、操作スイッチ12により、通常の印刷されたQRコードを読む場合と、ダイレクトマーキングのQRコードと読む場合とを切り換えられるように構成されている。
【0018】
光学系を構成する赤色発光ダイオード21は、照明光Lfを照射可能な光照射器として機能するもので、拡散レンズと凸レンズとを組み合わせた集光レンズ52により集光させる。第1実施形態では、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bを挟んだ両側に赤色発光ダイオード21が設けられており、ハウジング11の読取口11aを介して読取対象物Rに向けて照明光Lfを照射可能に構成されている。なお、この読取対象物Rには、情報コードとしてのQRコードQが貼付されている。
【0019】
第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bは、読取対象物RやQRコードQに照射されて反射した反射光Lrを結像レンズ27A、27Bを介して受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子から成る二次元イメージセンサにより構成されている。
【0020】
結像レンズ27A、27Bは、外部から読取口11aを介して入射する入射光を集光して第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bの受光面23aに像を結像可能な結像光学系として機能するもので、例えば、鏡筒とこの鏡筒内に収容される複数の集光レンズとにより構成されている。
【0021】
図4に示すように、結像レンズ27Aによって、第1受光センサ23Aは、相対的に近い距離のQRコードQaを中心とする距離d1の範囲で焦点が合うように構成されている。他方、結像レンズ27Bによって、第2受光センサ23Bは、相対的に遠い距離のQRコードQbを中心とする距離d2の範囲で焦点が合うように構成されている。ここで、距離d1と距離d2とは一部(中間距離)で重なるように設定されているため、連続した焦点距離で光学情報読取装置10は光学情報を読み取り得るように構成されている。
【0022】
ここで、印刷されたQRコードは、上記操作スイッチ12の設定で焦点距離が合っている第1受光センサ23A又は第2受光センサ23Bで撮像した画像を用いるように構成されている。第1受光センサ23Aで、焦点距離が合っている(即ち、距離d1の範囲)にある際の撮像画像をQRコードQaAとして示し、焦点距離よりも遠い際の撮像画像をQRコードQbAとして示す。焦点距離が合わないQRコードQbAはぼやけている。一方、第2受光センサ23Bで、焦点距離が合っている(即ち、距離d2の範囲)にある際の撮像画像をQRコードQbBとして示し、焦点距離よりも近い際の撮像画像をQRコードQaBとして示す。焦点距離が合わないQRコードQaBはぼやけている。後述するように、光学情報読取装置10は、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bのいずれの焦点距離が合っているかを判断し、焦点距離が合っている画像を用いてデコード処理を行う。
【0023】
反対にダイレクトマーキングから成るQRコードは、上記操作スイッチ12の設定で焦点距離が合っていない第1受光センサ23A又は第2受光センサ23Bで撮像した画像を用いるように構成されている。第1受光センサ23Aで、焦点距離が合っている(即ち、距離d1の範囲)にある際の撮像画像をQRコードDaAとして示し、焦点距離よりも遠い際の撮像画像をQRコードDbAとして示す。一方、第2受光センサ23Bで、焦点距離が合っている(即ち、距離d2の範囲)にある際の撮像画像をQRコードDbBとしてい示し、焦点距離よりも近い際の撮像画像をQRコードDaBとして示す。
【0024】
ここで、第1受光センサ23Aで撮像した焦点距離が合っている際のダイレクトマーキングQRコードの撮像画像(QRコードDaA)を拡大して図5(A)に示す。焦点距離が合っていない際の撮像画像(QRコードDaB)を拡大して図5(B)に示す。焦点距離が合っているQRコードDaAでは、セルCの中央部が白抜けしており、この画像を用いてデコードを行うためには、平均化フィルタ処理で中央部を黒くする処理が必要となる。一方、焦点距離が合わずぼやけているQRコードDbBを用いれば、平均化フィルタ処理を行わず、そのままデコードすることが可能である。このため、後述するように、光学情報読取装置10は、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bのいずれの焦点距離が外れているかを判断し、焦点距離が外れている画像を用いてデコード処理を行う。
【0025】
引き続き、焦点距離が合っているか否かを判断する判断原理について、図6を参照して説明する。
図6(A)は焦点距離が合っていない画像信号を示す波形図であり、図6(B)は焦点距離が合っている画像信号を示す波形図である。図6(A)に示すように焦点距離が合っていない場合には、波形が鈍り高調波成分を余り含まないようになっている。反対に、図6(B)に示すように焦点距離が合っている場合には、波形が鋭くなり高調波成分を含むようになる。このため、第1実施形態では、高調波成分が高いか否かにより焦点距離が合っているかを判断する。
【0026】
次に、高調波成分の算出原理について図7を参照して説明する。
第1実施形態では、次式を用い受光センサの画像の隣接画素の差分の二乗和から高周波成分を求める。
【数1】

ここで^2 は、二乗を表している。
【0027】
第1実施形態では、ノイズの影響を軽減するため、任意の複数画素の平均値(ここで、Y1〜Ynは、縦一列の画素の出力(256階調化したデジタル値)の平均値(又は合計値)を用いて算出する。この計算を、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bの出力のそれぞれに対して行い、結果Xの値が大きい方が焦点距離が合っていると判定する。
【0028】
引き続き、第1実施形態の光学情報読取装置での読み取り処理について、当該処理を示す図8〜図10のフローチャートを参照して説明する。
まず、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bを同時に露光し(S12)、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bの画像を同時に取り込む(S14)。そして、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bのいずれの焦点距離が合っているかを判別する(合焦点位置判別:S100)。
【0029】
この合焦点位置判別処理について、当該処理のサブルーチンを示す図9を参照して説明する。
先ず、第1受光センサ23A(センサA)側の画像の高調波成分を算出する(S102)。この算出処理を図10のサブルーチンを参照して説明する。図7を参照して上述したように、画像内の任意の画素を基準画素とする(S202)。ここでは、図7(A)に示す任意数の画素からなる縦1列(Y1)を基準画素とする。次に、基準画素Y1とこれと隣接する右隣の画素Y2との差分を算出する(Y1−Y2:S204)。差分を2乗して総和値として加算する(+(Y1−Y2)^2 :S206)。基準の画素を右に1画素シフトし、基準画素をY2とする(S208)。次に、任意に指定した範囲の処理が完了したかを判断するが(S210)、ここでは、処理が済んでいないので(S210:No)、S204に戻り(+(Y2−Y3)^2 を算出する。そして、任意に指定した範囲の処理が完了、即ち、図7(E)に示す画素まで処理が済むと(S210)、総和値を第1受光センサ23Aの高調波成分とする(S212)。
【0030】
同様な処理で、第2受光センサ23B(センサB)側の画像の高調波成分を算出する(図9中のS104)。そして、S102で求めた第1受光センサ23A側の高調波成分がS104で求めた第2受光センサ23B側の高調波成分よりも大きいかを判断する(S106)。そして、第1受光センサ23A側の高調波成分が第2受光センサ23B側の高調波成分よりも大きい場合には(S106:Yes)、第1受光センサ23A側の画像を焦点距離の合っている画像とし、第2受光センサ23B側の画像を焦点距離の合っていない画像として当該サブルーチンの処理を終了する(S108)。反対に、第1受光センサ23A側の高調波成分が第2受光センサ23B側の高調波成分よりも小さい場合には(S106:No)、第1受光センサ23A側の画像を焦点距離の合っていない画像とし、第2受光センサ23B側の画像を焦点距離の合っている画像として当該サブルーチンの処理を終了する(S110)。
【0031】
図8中の説明に戻る。上述したS100の合焦点位置判別処理に引き続き、パラメータを解析する(S16)。ここでは、操作スイッチ12により、通常の印刷されたQRコードを読むように設定されているか、ダイレクトマーキングのQRコードを読むように設定されているかを判断する(S18)。ここで、通常の印刷されたQRコードを読むように設定されている場合には(S18:Yes)、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bのいずれの焦点距離が合っているかの上記S100での判断結果に基づき、焦点距離が合っている側の画像を用いてデコード処理を行う(S20)。他方、ダイレクトマーキングのQRコードを読むように設定されている場合には(S18:No)、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bのいずれの焦点距離が合っているかの判断結果に基づき、焦点距離が合っていない側の画像を用いてデコード処理を行う(S22)。
【0032】
第1実施形態の光学情報読取装置では、通常の二次元コードを読み取る際には、焦点位置のずらされた第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bの画像中で、焦点距離の合っている側の画像を選択してデコードする。これにより、通常の二次元コードを、光学情報読取装置と二次元コードとの距離を合わせることなく、速やかに読み取ることができる。一方、ダイレクトマーキングを読み取る際には、焦点距離の合っていない側の画像を選択してデコードする。これにより、ダイレクトマーキングを、平均化フィルタ処理を行うことなく、速やかに読み取ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
上述した実施形態では、2台の受光センサを用いる例を挙げたが、3台以上の受光センサを用いることも勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光学情報読取装置の断面図である。
【図2】図1に示す光学情報読取装置中の光学系のA矢視図である。
【図3】図1に示す光学情報読取装置の回路構成を示すブロック図である。
【図4】第1受光センサ、第2受光センサの焦点距離の違いを示す説明図である。
【図5】図5(A)は焦点距離が合っている際のダイレクトマーキングの撮像画像を拡大して示し、図5(B)は焦点距離が合っていない際のダイレクトマーキングの撮像画像を拡大して示す説明図である。
【図6】図6(A)は焦点距離が合っていない画像信号を示す波形図であり、図6(B)は焦点距離が合っている画像信号を示す波形図である。
【図7】画像信号の高調波成分を算出する原理を示す説明図である。
【図8】第1実施形態の光学情報読取装置による読み取り処理を示すフローチャートである。
【図9】図8中の合焦点位置判別処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図9中の高調波成分算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
10 光学情報読取装置
12 操作スイッチ
23A 第1受光センサ
23B 第2受光センサ
27A、27B 結像レンズ
40 制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報コードを撮像する複数台の受光センサと、
前記受光センサで撮像された画像から情報コードをデコードするデコード装置と、を備える光学情報読取装置であって、
前記複数の受光センサを、読み取り可能な距離が連続するように焦点位置をずらすように設定し、
各々の受光センサの画像を焦点距離が合っているか否かを判断する合焦点位置判別手段と、
焦点距離が合っている受光センサの画像と、焦点距離が合っていない受光センサの画像の何れを選択するかを設定する設定手段と、を有し、
前記設定手段に、焦点距離が合っている受光センサの画像を選択するように設定されている際には、複数の受光センサの画像の内の焦点距離が合っている受光センサの画像を選択してデコードを行い、焦点距離が合っていない受光センサの画像を選択するように設定されている際には、複数の受光センサの画像の内の焦点距離が合っていない受光センサの画像を選択してデコードを行うことを特徴とする光学情報読取装置。
【請求項2】
前記合焦点位置判別手段は、各受光センサの画像の高周波成分を求め、高周波成分の高い画像を焦点距離が合っていると判別することを特徴とする請求項1の光学情報読取装置。
【請求項3】
前記合焦点位置判別手段は、隣接画素の差分の二乗和から前記高周波成分を求めることを特徴とする請求項2の光学情報読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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