説明

光学材料特性を修正するための装置及び方法

本発明は、部分吸収薄膜が配置されたフォトマスク基板の方向に電磁放射線を誘導する段階と、フォトマスク基板に温度上昇を発生させる段階と、薄膜の位相遅延損失の少なくとも一部分を回復させる段階とを含むフォトマスクの有効耐用年数を増加させる方法を提供する。電磁放射線は、フォトマスク基板の高吸光係数と実質的に一致する波長を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2008年3月28日出願の「光学材料特性を修正するための装置及び方法」という名称の米国特許仮出願出願番号第61/040、291号、及び2007年8月9日出願の「間接表面清浄化のための装置及び方法」という名称の米国特許仮出願出願番号第60/954、989号に対する優先権を請求するものであり、それらの開示内容は、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている。
【0002】
本発明は、一般的に、比較的高度の容積的及び位置的精度での材料の改質に関する。より具体的には、本発明は、フォトリソグラフィ処理、半導体の作成、及びミクロ及びナノ構造体に使用される半導体ウェーハ及びフォトマスクの修正におけるような半導体産業で使用される基板及び品目からの材料の除去及び追加に関する。本発明は、基板改質をナノメートル及びより大きい範囲の広がりで、かつナノメートル位置精度(X、Y、及びZ)を有する表面及び表面特徴部に対して行うことができる。
【背景技術】
【0003】
現行の従来技術の半導体製作工程は、構成要素生産に関してフォトマスク(レチクル)の使用に依存している。フォトマスクは、典型的には、吸収性材料の薄層で被覆されてパターン化された高透過性基板から構成される。これらのフォトマスクは、ウェーハ上にマスクパターンを印刷するために通常の処理使用中にDUV放射線に露出される。一般的に、フォトマスクパターンを透過した光は、レジスト被覆された半導体表面に転写される(印刷処理)。フォトマスク上の汚染物質は、DUV光を吸収又は散乱させ、生成した照明パターンを変化させる可能性があるので、印刷処理を機能させるためにフォトマスク表面に汚染物質がないことが重要である。フォトマスク上の欠陥(汚染又はその他)は、実際の構造と共に撮像されて、特徴部生成及び従って最終デバイスにおける不具合を引き起こす可能性がある。
【0004】
清浄化要件の重要性のために、比較的攻撃的な清浄処理が、汚染物質のない表面を保証するために典型的に必要とされる。この清浄化要件は、使用される公称処理がマスク上の吸収膜を劣化させるので、フォトマスクの有効耐用年数を減少させる影響を有する。フォトマスクの有効耐用年数が超過した状態で製造を継続するためには、複製のフォトマスクの組を製造する必要がある。部分吸収膜が被覆されたフォトマスクに対しては、この劣化は特に問題である。これらのフォトマスクに対しては、標準清浄処理から生じた材料の損失は、位相遅延の損失及び膜の透過率の増大をもたらす。この位相の損失及び透過度の増大は、フォトマスクがそれ以上使用できなくなる前に適用することができる清浄処理の数を制限する。特に、部分吸収膜を有するフォトマスクに関する有効耐用年数は、それらの性能が位相及び透過度に決定的に依存するので、湿式清浄処理によって制限される可能性がある。
【0005】
湿式清浄処理の攻撃性を有意に低減することは、それがフォトマスク製造に不可欠であるために、かつ可能な表面汚染が多種(レジストコーティング、残留有機物、光誘起欠陥、粒子など)である理由で困難である。更に、清浄サイクルの数及び清浄処理の攻撃性は、いくつかのファクタによって増幅される。高度に攻撃的な清浄処理を使用する理由の1つは、フォトマスクからのペリクルフレームの除去/交換である。この工程は、攻撃的な清浄化がなければ除去困難な接着剤残留物を残す可能性がある。レチクルが受ける清浄サイクルの数は、フォトマスクを生成するのに要する清浄化と、ペリクル装着及び使用後に清浄化のためにマスクをどれだけ頻繁に返送すべきであるかに依存する。組立完了後(ペリクル装着を含む)及び使用後の清浄化に対する要件に寄与するものの1つは、使用及び保管中のレチクル上の光誘起欠陥の成長である。これらの成長欠陥は、一般的にヘイズと称され、レチクルが清浄処理を受けるために取り外されることを余儀なくさせる可能性がある。これは、最小の印刷可能特徴部サイズを有する最新のフォトマスクに対しては、それらが非常に小さい成長欠陥によって影響を受けるので特に真である。
【0006】
再ペリクル装着が必要とする攻撃的湿式清浄化化学反応によって引き起こされる部分吸収体の損失を低減するために、ヘイズ成長欠陥の影響を低減する努力が行われてきた。これらの処理は、代替の湿式清浄化化学反応、表面調製、及び環境制御を含む。一般的に、これらの処理は、ヘイズ成長欠陥を低減する潜在力を有するが、湿式清浄化に対する要件を解消しない。これらの方法は、ペリクル装着後の攻撃的湿式清浄化に対する要件を低減又は潜在的に解消することができるが、ペリクル装着前の湿式清浄化の影響は、依然として問題となる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許仮出願出願番号第61/040、291号
【特許文献2】米国特許仮出願出願番号第60/954、989号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
少なくとも以上の説明を考慮すれば、湿式清浄処理によって生じた変化を回復させるためにフォトマスク表面上の部分吸収性材料の位相遅延を増加させ及び/又は透過度を低下させることができる処理を開発することが有利であると考えられる。
【0009】
有用性、性能、耐用年数、又は使用の他の態様を強化するフォトマスク表面上の部分吸収膜の位相及び/又は透過度を修正する新規な方法及び/又は装置を開発することが更に有利であると考えられる。
【0010】
表面損傷の可能性が低くて有用性、性能、耐用年数、又は使用の他の態様を強化するフォトマスク表面上の部分吸収膜の位相及び/又は透過度を修正する新規なレーザベースの方法及び/又は装置を開発することが更に有利であると考えられる。
【0011】
ペリクル除去を行わないフォトマスク表面上の部分吸収膜の位相及び/又は透過度を修正する新規な方法及び/又は装置を開発することが更に有利であると考えられる。
【0012】
フォトマスク表面上の部分吸収膜の位相及び/又は透過度を修正する方法及び/又は装置をフォトマスク製作、ウェーハ製作、及び/又は修復処理に組み込むことが更に有利であると考えられる。
【0013】
フォトマスク表面上の部分吸収膜の位相及び/又は透過度を局所的又は全体的に修正することによってフォトマスク上の限界寸法を制御する方法及び/又は装置を開発することが更に有利であると考えられる。
【0014】
表面汚染物質の熱ベースの除去ももたらし、かつ表面損傷の可能性が低くて有用性、性能、耐用年数、又は使用の他の態様を強化するフォトマスク表面上の部分吸収膜の位相及び/又は透過度を修正する新規なレーザベースの方法及び/又は装置を開発することが更に有利であると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施形態は、部分吸収薄膜が配置されたフォトマスク基板の方向に電磁放射線を向ける段階と、フォトマスク基板に温度上昇を発生させる段階と、薄膜の位相遅延損失の少なくとも一部分を回復させる段階とを含む、フォトマスクの有効耐用年数を増加させる方法を提供する。電磁放射線は、フォトマスク基板の高吸光係数と実質的に一致する波長を有する。
【0016】
本発明の他の実施形態は、部分吸収薄膜が配置されたフォトマスク基板の方向に電磁放射線を向ける段階と、フォトマスク基板に温度上昇を発生させる段階と、薄膜の位相及び透過度の少なくとも一方を修正する段階とを含む、フォトマスクの光学特性を改良する方法を提供する。電磁放射線は、フォトマスク基板の高吸光係数と実質的に一致する波長を有する。
【0017】
本発明の更に別の実施形態は、フォトマスク基板上に配置された部分吸収薄膜の方向に電磁放射線を向ける段階と、薄膜に温度上昇を発生させる段階と、薄膜の位相及び透過度の少なくとも一方を修正する段階とを含む、フォトマスクの光学特性を改良する方法を提供する。電磁放射線は、薄膜の高吸光係数と実質的に一致する波長を有する。
【0018】
以下の本発明の詳細説明をより良く理解することができるように、かつ当業技術への本発明の寄与をより良く認めることができるように、本発明のある一定の特徴をやや広範にこのように概説した。言うまでもなく、以下に説明しかつ本明細書に添付の特許請求の範囲の主題を形成する本発明の付加的な特徴が存在する。
【0019】
これに関して、本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に示すか又は図面に例示する構成の詳細及び構成要素の配列にその適用を制限しないことは理解されるものとする。本発明は、他の実施形態が可能であり、かつ様々な方法で実施かつ実行することができる。本明細書並びに要約で使用する語法及び用語は、説明目的のためであり、制限と見なすべきではないことも理解されるものとする。
【0020】
従って、本発明の開示が基づいている概念は、本発明のいくつかの目的を実施するために他の構造、方法、及びシステムの設計の基礎として容易に利用することができることを当業者は認めるであろう。従って、特許請求の範囲は、こうした同等な構成をそれらが本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り含むと見なされることが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1a】本発明の実施形態による部分吸収材料の外部発生熱励起の概略図である。
【図1b】本発明の実施形態による基板の上のパターン化された部分吸収材料の図である。
【図2】本発明の実施形態による電磁スペクトルの深紫外線領域から遠赤外線領域までのMoSi吸収スペクトルのプロット図である。
【図3】本発明の実施形態による電磁スペクトルの深紫外線領域から遠赤外線領域までの石英吸収スペクトルのプロット図である。
【図4】本発明の実施形態による表面に取り付けられたペリクルを含む薄膜部分吸収体を有するフォトマスク表面の図である。
【図5a】本発明の実施形態によるペリクルを通過して表面上に集束されたレーザビームを示すペリクルを有するフォトマスクの図である。
【図5b】本発明の実施形態による集束によって生じたマスク上とペリクル上とのビームスポットサイズの概略図である。
【図5c】本発明の実施形態によるペリクルを通過して表面上に集束したレーザビームとペリクル上のビームスポットの側面とを示すペリクルを有するフォトマスクの概略図である。
【図6a】本発明の実施形態によるガウス形ビームエネルギ分布と生成された対応する温度プロフィールとの断面図である。
【図6b】本発明のある一定の実施形態によりガウス、フラットトップ、及び/又はトップハット形エネルギ分布を使用することができる本発明の実施形態により、トップハットビームエネルギ分布と生成された対応する温度プロフィールとの断面図である。
【図7】本発明のある一定の実施形態により接触点が例えば冷却板を通過する水流(又は他の液体又は気体流)か又は熱電冷却のための電気接点のいずれかとすることができる本発明の実施形態によるフォトマスクの底部に接触する冷却板を伴ったフォトマスクの図である。
【図8】本発明のある一定の実施形態により空気流がペリクルフレームに向けられる本発明の実施形態によるフォトマスク上の区域の強制対流冷却を示す図である。
【図9a】スポット間に大きい横方向間隔を有する単一の列又は行を示す、本発明の実施形態による局所熱蓄積を最小にするための表面を横切るレーザビームの単一通過を示す図である。
【図9b】パルスの組の間に大きい間隔を有する重なった2組のビームスポットを有する単一の列を示す、本発明の実施形態による局所熱蓄積を最小にするための表面を横切るレーザビームの2つの通過を示す図である。
【図9c】本発明の実施形態により基板の区域にわたって基板のこの区画の材料変化処理を達成する複数のレーザ通過を示す図である。
【図9d】本発明の実施形態による材料変化処理の第2の広がりを示す図である。
【図9e】本発明の実施形態による表面上の非近接パルスの使用を表す図である。
【図10】本発明の実施形態による熱電対又は赤外線式温度モニタリングデバイスを伴う基板上の部分吸収材料の概略図である。
【図11】本発明の実施形態による汚染物質分析のための撮像、鏡検、分光法、又は組合せシステムを伴う基板上の部分吸収材料の概略図である。
【図12】本発明の実施形態により撮像システムとレーザビーム送出とが共通経路である撮像システムを伴った基板上の部分吸収材料の概略図である。
【図13】本発明の実施形態によるロボット装荷とレーザビームに対する基板のX/Y/Zステージ運動とを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
ここで、本発明を図面を参照して説明するが、図面を通して同様な参照番号は同様な部分を参照する。本発明のある一定の実施形態により、部分吸収材料を修正する方法を提供する。図1aに示すように、本方法は、部分的又は完全透過性基板(4)上に置き換えられた部分吸収膜(3)の直接励起を含むことができる。外部エネルギ源(1)をこの励起を提供するために使用することができ、それは、電磁エネルギ源、より詳細には、ターゲット材料に向けられたビーム(2)を有するレーザとすることができる。同じく図1aに示されている代替的な実施形態は、基板(4)又は部分吸収体(3)及び基板(4)両方の熱励起を提供する外部エネルギ源(1)を利用し、基板から基板上の部分吸収体への熱伝達(例えば、対流又は伝導による)を含むことができる。向けられたエネルギ源は、基板と直接に相互作用する場合があるので、部分吸収体がパターン化されている時(図1b)、これは、要件になる場合がある。本方法の別の代替的な実施形態は、基板の又は基板上に配置された部分吸収性材料に対して材料変化を生じるのに十分な熱エネルギを提供する基板に取り付けられたエネルギ源を利用することになる。基板との接触式熱交換デバイス(19)を含む図が図7に示されている。
【0023】
レーザ以外の代替の外部エネルギ源を使用することができる(例えば、電磁スペクトルに沿ってエネルギを放射することができるランプ及び他のデバイスを使用することができ、X線、マイクロ波、赤外線、近紫外線などのような発生器が含まれる)。部分吸収材料及び基板は、多くの異なる材料のものとすることができる。基板は、部分吸収特性を有することができ、上に配置された材料なしに材料修正のターゲットとされることも可能である。部分吸収体内に生じた温度上昇は、材料及び/又は特性における熱ベースの変化を発生させ、それらには、以下に制限されるものではないが、脱水、酸化、表面粗度、及び/又は焼き鈍しが含まれる。
【0024】
本発明のある一定の実施形態により、部分吸収体を修正するのに典型的に使用される温度が基板材料の熱損傷レベルよりも低いので、本方法は、基板損傷の危険性が小さい。本方法は、一部の事例では、多光子吸収処理の可能性を多くの場合に低減する比較的長いパルス幅を利用することができるので、基板損傷の危険性は、他の技術よりもこれも典型的に低減されている。
【0025】
本方法は、汚染された基板の上方の環境が実質的に又は完全に密閉されている場合(図4)の適用に特に有利とすることができる。これらの場合には、本方法は、この表面に対して配置された基板環境筐体の一部である材料(8)を通過するビームの誘導を含むことができる。例えば、本発明の方法は、ペリクル装着フォトマスク(図5a)の表面上の部分吸収膜の修正に使用することができ、ペリクルは、少なくともペリクル膜(8)、ペリクルフレーム(9)、及びペリクルフレーム接着剤(10)から成る。
【0026】
本発明のある一定の実施形態により、本方法は、部分吸収体の強い吸収性と実質的に一致するレーザ波長を選択する段階と、望ましい部分吸収体修正が生じるようにレーザエネルギ及びパルス幅を設定する段階とを含む。基板における高い吸収性は、一部の事例では、この処理のためのより低いレーザエネルギを可能にし、従って、この表面に向けられた又は表面から反射された時にレーザビームと相互作用する場合がある隣接材料への損傷の可能性を低減することができる。要件ではないが、本発明のある一定の実施形態により、基板によっても高度に吸収される波長が選択され、部分吸収体と基板の間の熱的差異が低減される。複数のレーザ波長及び/又はレーザエネルギの使用は、1つよりも多くの材料から成る複数の部分吸収体又は基板が使用されている時に用いることができる。複数の波長は、例えば、複数のレーザ源又は単一の同調可能レーザ源又は両方の利用によって生成することができる。複数のエネルギは、レーザに対する内部又は外部制御を用いるレーザ源出力エネルギの制御によって使用することができる。
【0027】
本発明のある一定の実施形態による方法の複数の材料から成る基板への適用は、材料パラメータ、並びにビームパラメータの考慮を必要とする可能性があり、それには励起波長選択が含まれる。本発明のある一定の実施形態により、部分吸収材料内で有意な吸収性を有するレーザ波長が選択される。ある一定の実施形態では、選択された波長は、基板上又は基板内の他の材料内での吸収性が小さく又はそれによって強く反射されることになり、それによって温度上昇は、部分吸収材料内で主として起こることになる。部分吸収材料に近接する材料が処理温度によって影響を受けることになる時に、これは、特に重要である場合がある。例えば、ペリクル装着フォトマスクの場合には、ペリクル膜(8)及びペリクル膜接着剤(10)が、部分吸収膜に極めて接近している。例えば、ペリクルフレーム接着剤が脱気体又は劣化する時、システム内の全体の熱蓄積の低減が重要である場合がある。有意な熱がマスク表面とペリクル膜の間の環境(7)に伝達される時、この熱蓄積がこの膜、接着剤、又はペリクルフレーム(9)材料に影響を与える場合があるので全熱蓄積をできるだけ小さくすることも重要である場合がある。場合によっては、処理温度が、基板材料の損傷又は修正レベルよりも低いことが加えて好ましい場合がある。
【0028】
他の実施形態では、材料修正処理の基礎は、基板の全ての区域が、基板又は他の隣接材料の熱損傷閾値を超えることなく、修正のために典型的に必要とされる温度に実質的に接近した温度に到達することを特に望ましいものにする場合がある。材料のうちの1つを処理温度に至らせるために典型的に必要とされるレーザエネルギが材料の吸収性の間に顕著な差異が存在する場合は、特に、他の材料内に熱損傷を生じることになることが可能である。ビームの局所フルエンスは、露出される材料に基づいて制御することができる。
【0029】
本発明のある一定の実施形態により、連続波(CW)レーザまで、かつこれを含むより長いレーザパルス幅は、有意に異なる吸光係数を有する材料の間の熱平衡を改良するために使用することができる。しかし、こうしたより長いレーザパルス幅は、システム内に最も高い温度上昇を生じさせ、基板表面に近い材料が処理温度よりも低い熱損傷閾値を有する時には使用できない。
【0030】
本発明のある一定の実施形態により、基板上の材料の全てにおいて有意な吸収性を有するレーザ波長が選択される。従って、例えば、あらゆる基板材料の損傷閾値よりも低い望ましい処理温度をもたらすために同じエネルギを使用することができる。熱特性(拡散率を含む)を考慮することにより、異なる材料の間の熱伝達を確実に利用することができる。これは、場合によっては、特に、より高い吸収性の材料からの熱エネルギ流がより低い吸収性の材料よりも好ましい場合は、基板全体にわたる部分吸収体修正を達成するための低下した処理フルエンスの使用を可能にする。
【0031】
実施例
以下は、ウェーハ製作工程に使用されるフォトマスク基板上の部分吸収膜の修正に適用される本発明の一実施形態による方法の実施例である。この実施例は、説明する本発明の方法の付加的な実施形態にわたって使用することができる。
【0032】
ビームパラメータの制御は、位相及び/又は透過度に関するフォトマスク部分吸収材料修正に関する本発明の実施形態において特に好ましい場合がある。例えば、波長選択は、標準的なフォトマスクの物理的構造の理由で高度に望ましい。殆どの場合、フォトマスクは、限界表面上に薄い吸収膜又は部分吸収膜を有する石英基板から成る(図1a及び図1b)。金属膜の場合には、発生可能なレーザ波長の大部分に対して有意な吸光係数が典型的に存在する。しかし、部分吸収膜の場合には、純金属膜とは違ってこれらの膜が有意には吸収しない波長範囲が存在する可能性がある。一方、石英基板に対しては、基板が有意な吸収度を有してレーザ源で一般的に利用することができる波長範囲は、典型的に制限的であることになる。従って、ある一定の実施形態は、部分吸収膜によって強く吸収され、一方基板は、選択された波長に対して吸収性が弱く又は透明である波長を利用することができる。この処理は、このシステムの全体の温度上昇を最小にすることができ、基板の直接吸収損傷の危険性を低減することになる。
【0033】
本発明による代表的な方法の特定的な実施例は、レーザ励起を用いるフォトマスク基板上の部分吸収膜の1つ又はそれよりも多くの特性の変化である。例えば、普通MoSiと呼ばれるモリブデン・シリコン酸窒化物(MowSixOyNz)膜を有するフォトマスクである。材料特性変化は、部分吸収材料の透過位相遅延及び/又は透過度を含むことができる。表面形態及び/又は材料反射率における更に別の変化も含むことができ、それは、表面粗度が反射率に影響することになり、反射率は、透過率に相関するからである。フォトマスクに関する最低熱損傷点は、一般的に、基部石英基板に関する溶融/リフロー点(すなわち、約1600℃)であることになる。MoSiの正確な材料特性に基づいて、材料変化(例えば、焼き鈍し)は、石英基板のリフロー点よりもかなり低い温度で行うことができる。従って、材料変化のための温度を基板材料の損傷レベルよりも低く生じさせることが可能な処理が存在する。
【0034】
上述のように、基板材料の相対吸収度は、材料吸収特性における潜在的な差異のためと一般的に考えられる。MoSi膜によって強く吸収される波長を選択することが好ましい場合がある。図2は、MoSi部分吸収性フォトマスク膜に関する吸収性曲線の概略図である。この例において、主要吸収性は、0.3μmよりも短い波長又は9μmよりも長い波長のいずれかに存在する。より短い波長は、それらが空気によって普通有意に吸収されるために、かつそれらがより高い光子エネルギを有して多光子処理をより生じやすいために、特に望ましい波長範囲にはない。例えば、11.5μm付近の吸収ピークである9μmよりも長い波長を選択することが、本発明のある一定の実施形態に従えば特に好ましい。これは、強い環境吸収なしにMoSi膜内の強い吸収性を典型的に引き起こす。材料変化を生じるのに必要なエネルギを低下させることにより、本発明の使用中のシステムへの全熱投入量を最小にすることができると考えられる。
【0035】
これも上述のように、石英基板の吸収度も考慮することができる。フォトマスクに使用される石英基板は、特に、深紫外(DUV)波長範囲において高い透過度を有するように通常設計される(図3)。これは、極めて低レベルの不純物を有する合成的に形成された基板を用いることによって通常達成される。本発明のある一定の実施形態により、MoSi内に有意な吸収度を有し、かつ石英基板内により低い吸収度を有することが有利とすることができる。図3に示すように、例示的な石英基板は、MoSi膜の吸収ピークで有意な吸収度を持たない。従って、11.5μmで処理すれば、MoSi内の熱蓄積が石英に優先して行われることが可能である。部分吸収体を持たない基板の区域における熱蓄積を最小にすることにより、これは、本発明の使用中のシステムへの熱投入量を最小にすることができると考えられる。
【0036】
本発明の代替的な実施形態では、フォトマスクの石英基板によって高度に吸収される波長を選択することが有利とすることができ、それによってフォトマスク表面の全ての区域が望ましい処理温度に到達するようになる。部分吸収層と対比した石英の熱特性を考慮すれば、材料の間の熱伝達が石英から吸収層に優先的に生じることになることを予想することができる。石英は、比較的低い熱拡散率を有し、部分吸収膜は、典型的に金属成分を含み、従って、より高い熱拡散率を有するので、これが起こる可能性が大きい。部分吸収体とフォトマスク基板の間の温度差が重要である時には、この実施形態を必要とするであろう。例えば、吸収体及び基板の熱膨張差は、この材料のうちの一方又は両方の損傷を生じる可能性があると考えられる。異なる材料膨張を有することは、部分吸収体と基板の間の結合を弱め、分離(層間剥離)を生じる可能性があるとも考えられる。部分吸収体と基板の間の熱平衡を必要とする時は、処理温度が達成されるような材料の間の熱輸送(伝導)のための十分な時間を可能にするために、より長いパルス幅の使用がこれも好ましい場合がある。
【0037】
上述の実施形態を考慮すれば、石英が処理波長で有意な吸収度を有する処理波長での作動は、熱フローが吸収膜に対して好ましいことになるという理由で好ましい場合がある。これらの基板に関する主要な吸収性は、一般的に0.2μmよりも短い波長又は8μmよりも長い波長のいずれかに存在する。より短い波長は、それらが空気によって普通有意に吸収されるために、かつそれらがより高い光子エネルギを有して多光子処理をより生じやすいために、特に望ましい波長範囲にはない。
【0038】
例えば、9μm付近の石英吸収である8μmよりも長い波長を選択することは、本発明のある一定の実施形態に従えば特に好ましい。これは、高い環境吸収なしに石英基板内に高い吸収性を典型的に引き起こす。この波長は、部分吸収膜コーティング(すなわち、MoSi)を有するフォトマスクに対して利点も提供する。図2に示すように、この実施例のMoSi材料は、9μm付近で減少した吸収度を有し、従って、エネルギ源によって直接生成される温度上昇は小さい。一般的に、一定のフルエンスで到達した膜材料温度は、石英の高い吸収度及び石英と比較した部分吸収体のより高い熱拡散率のために、石英に関するものと類似するはずである。部分吸収膜がこの波長範囲において比較的高い吸光係数を有したとしても、期待される熱拡散率の利点のために、これが真であることも予想される。この範囲の他の波長の選択は、エネルギ源の直接吸収によって生じた材料内の相対熱蓄積を変化させることにより、全体の熱的均一性を改善することが可能である。
【0039】
本発明のある一定の実施形態による使用のためにここで説明した処理は、フォトマスク表面上の部分吸収膜を通過して進む光の位相遅延及び/又は透過度を全体的に修正することにより、フォトマスクの有効耐用年数を典型的に増加させる。材料損失は、従来型の清浄処理の結果であるので、フォトマスクがもはや使用可能でなくなることになる前に行うことができる従来型の「清浄処理」の数には限界がある。材料の損失は、膜を通過する位相の損失及び透過度の増大を生じるので、これは、部分吸収膜を有するフォトマスクに対して特に真である。設計により、部分吸収膜フォトマスクの性能は、膜の位相及び透過度に大きく依存している。本発明の処理の使用は、位相遅延の増大及び透過度の低下をもたらすことができ、それは、湿式清浄に対して失われた材料特性を有効に回復させる。例えば、パルス持続時間、パルス振幅、CWエネルギなどを制御するような表面に提供されるエネルギを調節することにより、処理の温度が制御することができる。
【0040】
フォトマスクの位相及び/又は透過度の全体的変化の付加的な利点は、マスク間の変動性における改善とすることができる。各マスクが受ける湿式清浄の数は変動し、いくつかの製造パラメータに依存する場合がある。一般的に、フォトマスクは、パターンを生成するのに必要な処理中の湿式清浄、並びにパターンの欠陥を補正する修復処理に続く湿式清浄を受けることになる。最終の部分吸収体を通過する位相及び透過度は、部分吸収体の最初の量、製作工程、及び湿式清浄の数に依存する。これは、使用前の位相及び透過度のマスク間の変動を生じる。有利な態様においては、マスク間の位相及び/又は透過度の変動は、本発明の処理を用いるいずれかの特定のマスクの位相の増大(又は低下)及び/又は透過度の低下(又は増大)によって改善することができる。従って、異なる量の位相及び/又は透過度の調節を使用前に異なるフォトマスクに適用することができ、各マスクが同じレベルの位相及び/又は透過度に調節される。フォトマスクのこれらの性状の変動を狭くすることにより、他のマスクパラメータの許容変動を拡げることができる。例えば、各フォトマスクがより正確な位相遅延を有する時は、使用中の許容線幅変動を拡げることができる。例えば、線幅要件のような範囲を弱めた制御は、より高いフォトマスク収率を提供することができるので、これは、修復処理との組合せにおいて特に有利である。
【0041】
処理エネルギとは無関係に又は大きいエネルギ範囲内で一定の又はほぼ一定の材料変化を生じる処理を使用することは、有意に有利であるとすることができる。これは、酸化のような表面修正処理に関する場合であると予想することができ、この場合、酸化の深度は、制限され及び/又は基本的に固定することができる。これはまた、焼き鈍しのような薄膜材料変化処理に対しても予想することができ、それは、膜の全体の深度が同じ温度に励起されると考えることができ、かつ焼き鈍し処理が一定の材料変化を生成することが可能だからである。比較的一定の材料変化が生じる時、基板表面上の複数の分離された区域を処理(図9a)することにより、平均的な材料変化を制御することができる。この場合には、処理区域(13)間の間隔及び/又は非処理区域に対する処理区域の密度は、材料変化処理の相対的な量を制御するのに使用することができるであろう。
【0042】
本発明のある一定の実施形態による処理の使用は、部分吸収フォトマスクの限界寸法を補正するために使用することもできる。フォトマスク上の特徴部の限界寸法(CD)は、ウェーハ印刷処理中に生成される限界特徴部に直接関係する。部分吸収膜の場合には、フォトマスクの印刷画像は、ウェーハ上に形成されるフォトマスクの画像に寄与する位相の影響によっても判断される。光学近接効果補正(OPC)の使用は、大部分の高性能フォトマスク機能に極めて重要であり、かつこの膜の位相及び透過度に大きく依存する。部分吸収性材料に局所的位相及び/又は透過度材料修正を適用することにより、OPC/CDの局所的変動を補正することができると考えられる。加えて、フォトマスクにわたってCDによる広い変化が存在する時は、様々な量の位相及び/又は透過度修正の適用をフォトマスクにわたるCD及びOPCの全体の均一性を改善するために使用することができる。局所的CD制御は、例えば、フォトマスクのための修復処理としてマスク印刷誤差を補正するために使用することが同じく可能である。
【0043】
本発明のある一定の実施形態による方法は、フォトマスク部分吸収体修正に適用することができ、ペリクルの除去を必要としない。実際に、ペリクル装着と付加的な湿式清浄が使用前に必要とされないことを保証するための検査検証との後に、部分吸収体修正を行うことが好ましいことが多い。例えば、レーザベースの位相及び/又は透過度修正は、ペリクル膜特性に影響を与えずにペリクル膜材料(8)を通過して行うことができる(図4)。この場合には、処理波長でのペリクル膜の吸収度とペリクル膜の表面でのエネルギ密度(フルエンス)とが典型的に考慮される。基板及び基板膜と同様に、この材料修正処理は、損傷閾値を超えるペリクル膜内の温度上昇を一般的に生じさせない。しかし、ペリクル膜によっては、石英基板に関する吸収ピークである9μm付近のペリクル膜内での有意な吸収が存在する場合がある。しかし、ペリクル膜は基板表面の上方に配置されているので、ペリクル膜に有意な吸収のある領域において作動させることはそれでも可能である。
【0044】
例えば、レンズ(11)を用いるペリクル膜を通過して基板表面上へのレーザビーム(12)の集束は、波長選択に加えて、ペリクル膜内での相対温度上昇を減少させることができる(図5a)。あらゆる物質内での温度上昇は、以下のように表面に印加されるフルエンスに比例する。
ΔT〜F 式1
【0045】
式中、ΔTは、材料内の温度変化であり、Fは、吸収されたレーザフルエンスである。
【0046】
一定強度のビームパルスエネルギに対して、フルエンスは、以下のようにビームスポット半径の二乗に反比例する。
F〜E/r2 式2
【0047】
式中、Fはフルエンスであり、Eはエネルギであり、rは、基板上のビームの半径である。
【0048】
ペリクル(14)でのビーム半径のマスク表面(13)上のビーム半径に対する比率は、ペリクルを通過するビームの集束によって典型的に増大し、従って、フォトマスク基板表面と比較したペリクル膜上の相対フルエンスを減少させることができる(図5b)。
【0049】
波長の考慮に加え、システム内に高い温度上昇を生じる処理(例えば、過度に長いパルス幅又は高い繰返し数)の利用は、ペリクル膜の損傷閾値によって制限される場合がある。パルス幅、相対フルエンス、処理持続時間、及び外部材料冷却制御の使用は、システムの温度上昇をできるだけ小さくするのに使用される例示的なオフプロセスパラメータである。
【0050】
MoSi基部の部分吸収性フォトマスクの実施例に加え、本発明の処理は、EUV処理に使用されるもののような全吸収性フォトマスク及び反射式(非透過性)フォトマスクに対しても利点を有する。EUV反射式フォトマスクの場合には、反射面の製造に典型的に複数の材料が使用されると考えられる。これらは、代替材料、処理末端停止材料、及び完全又は部分吸収材料の多重薄層を含むことができる。提案する本発明の方法は、これらの材料のうちの1つ又はそれよりも多くの材料修正に使用することができる。この場合には、表面形態及び反射率が、位相及び透過度に比べてフォトマスク性能においてより重要な役割を有する場合がある。加えて、EUVフォトマスクの設計は、特に修正処理をサポートするように行うことができる。例えば、部分吸収体の処理中に多層に伝達される熱の量を減少させるために、熱絶縁層を吸収体と反射性多層の間に配置することができる。より標準的なフォトマスクに対して上述したように、EUVマスクの局所的又は全体的CD補正は、本発明を用いて可能であると考えられる。また、EUVマスクの印刷における誤差は、EUVフォトマスク上の材料のうちの1つ又はそれよりも多くの光学特性を修正することによって補正することができる。例えば、多層反射コーティングに影響を及ぼすブランク基板表面欠陥(窪み、隆起、粒子など)は、本発明を用いて補正することができる。
【0051】
パルス成形
レーザのパルス幅、時間的パルス形状、及び空間分布は、本発明のある一定の実施形態による材料変化処理を改善し又は処理のための安全な作動範囲を増加させるために使用することができる。より短いパルス幅は、システム(基板及び汚染物質)への全体的な熱入力をできるだけ小さくするために使用することができる。より長いパルス幅は、延長された期間にわたって処理温度を維持して処理の均一性を高めるために使用され、かつ異なる材料間の温度差を回避するために使用することができる。時間的パルス形状は、部分吸収体内の温度上昇を制御するために使用することができる。長い温度上昇は、それに2次的な効果(例えば、酸化)が続くことになる初期効果(例えば、焼き鈍し)をもたらすのに使用することができる。複数のパルスの使用も、完全な処理のために所望されるビームエネルギを低下させるのに使用することができ、それによってより長いパルス幅の利用に類似して基板損傷の危険性が更に低減される。複数のパルスの利点は、処理が行われることを可能にしながら、1つの材料の局所的冷却が、損傷を回避することが可能であることである。例えば、ペリクル膜は、多重パルス熱蓄積を回避するために冷却することができ、他方で部分吸収体は冷却されず、かつパルス間の熱蓄積は、この膜における処理温度に到達するのに使用される。
【0052】
レーザビームの空間分布は、処理ウィンドウを大きくするのに使用することができる。例えば、(図6a)は、代表的なガウス空間分布(15)を示し、これは、基板(16内)に温度勾配を生じる可能性があり、他方で(図6b)は、基板(18)内のより均一な温度上昇を可能にするフラットトップ又はトップハット空間分布(17)を示している。この空間分布は、処理ウィンドウを大きくするのに使用することができる。フラットトップ又はトップハット分布を有すれば、ビームスポット内の均一な温度上昇が可能であり、それに対してガウス分布は、ビームスポット内部に温度勾配を典型的に引き起こす。基板損傷の危険性を回避するために、ビーム内の最大エネルギは、ガウス分布のピークによって典型的に制限される。ガウス形エネルギ分布は、エネルギ変動が、処理エネルギレベルと損傷エネルギレベルの間のエネルギ差に類似している時に、フラットトップビームに比較して材料損傷レベルを超える危険性がより高いと予想される。また、ガウス分布は、不均一な材料変化影響を生じる可能性があるが、それに対してトップハット形エネルギ分布は、ビームの作動区域内でのより均一な材料変化を生じると予想される。
【0053】
熱管理
本発明のある一定の実施形態は、熱ベースの処理を含むので、処理される材料に近接する熱的に敏感な材料に対する損傷を回避するためにシステムの全体の温度を管理することが時には望ましい。これは、ペリクル除去のないフォトマスク材料修正処理の場合には特に真である。ペリクル膜は、低い熱損傷閾値を典型的に有する。従って、ペリクル材料に伝達し、及び/又はそれを損傷する場合がある全体のシステム温度の蓄積を回避することが時には有用である。これは、ペリクルフレームと、マスク表面及びペリクル膜間の密閉環境とを含む。
【0054】
システム温度の管理は、いくつかの方法で達成することができる。以下の実施例は、サンプル冷却のいくつかの代表的な方法を示し、他の方法が存在する場合があることは理解されるものとする。システム温度を管理する1つの方法は、接触を通じた冷却である。例えば、フォトマスクは、マスクの前面で発生した熱をマスクの裏面に向けて引き出すためのヒートシンクとして機能するプレート(19)と接触して置くことができる(図7)。これは、マスク表面の上方の環境、ペリクル膜、及びペリクルフレームとマスク表面の間の接着剤への熱伝達を減少させる。冷却は、様々な方法で達成することができ、それらには、ヒートシンクに入り(21)そこから出る(20)水の流れ又はマスク及び/又はペリクル上の他の冷却流体又は気体の流れ、マスク及び/又はペリクルの一部分又は全体の熱電冷却又はレーザ誘起冷却が含まれる。
【0055】
温度を制御する別の可能な方法は、強制対流を通じた冷却である。図8に示すように、濾過され及び/又は冷却された気体又は液体流は、一般的に、マスクの一部分上に(24)、ペリクル膜上に(23)、フレーム及び/又は接着区域(22)上に向けられ、これらの材料内の熱の蓄積が直接低減される(図8)。これは、一般的に、ペリクル膜損傷の危険性を低減するのみならず、ペリクルフレーム及びペリクル膜接着剤からの汚染気体放出が生じる危険性も典型的に低下させる。システム熱蓄積のハードウエア制御に加えて、長くした処理時間を可能にすることによって熱蓄積を低減することができる。より遅いパルスをシステムに印加し又は一連のパルス印加の間に遅延を与えることにより、限界レベルを超える全システムの温度上昇を排除し、注入された熱を除去することができるようにすることができる。
【0056】
パルス間の熱蓄積は、有利な態様においては制御することができ、かつ部分吸収体、基板、及び/又は隣接材料の熱特性に依存する場合がある。一般的に、パルス間の熱蓄積は、表面に衝突するレーザパルスの単位時間当たりの数を低減することによって制御することができる。この温度蓄積は、隣接するレーザパルス間の間隔を大きくすることによっても制御することができる。材料が、パルス間の熱蓄積に特に敏感である場合には(例えば、ペリクル膜材料)、隣接するパルス間に大きい横変位を有することが特に望ましい場合がある。この場合には、処理は、ターゲット表面の完全な清浄を得るために複数回のほぼ同じ箇所へのレーザビームの位置決めを典型的に伴っている。例えば、第1の一連のレーザパルスが、比較的大きい横変位で表面に当てられる(図9a)。同じ区域にわたる第2の通過は、図9Bに示すように、スポットの第1の組に対して僅かにシフトされた付加的な一連のレーザパルス13を配置する(図9b)。この処理は、区域全体がレーザパルス13に当てられるまで継続される(図9c)。本発明のある一定の実施形態により、第2の方向における重複は、基板表面を完全に照明するのに使用されることがでる(図9d)。本発明のある一定の実施形態により、処理完全化のための複数のパルスを含むことが材料修正処理に好ましい時には特に、この全体の処理が反復され及び/又は各通過の間の重複が増大される。図示のような表面に対するビームの位置の変更は、ビームの移動及び/又は基板の移動によって達成することができる。加えて、マスクにわたってより系統的に分布した方法によるパルスの印加は、マスク上の熱蓄積の可能性を更に低減することができる(図9e)。
【0057】
技術的組合せ
本発明は、レチクル耐用年数を延長するために表面処理又は環境制御技術に関連して使用することができる。これらの技術の一部は、ペリクル装着の前の処理を必要とする場合があるが、他のものは、ペリクル装着後に行うことができる。例えば、ペリクル装着前の本発明に関連した表面処理方法は、高められた材料修正清浄の成果を提供することができる。こうして、この処理の影響は、例えば、部分吸収体内への代替材料の取り込み又は部分吸収体内の熱蓄積の強化からもたらすことができる。
【0058】
加えて、部分吸収体(又は基板)の上部への新材料の追加は、部分吸収体の全体性能に影響を及ぼすために使用することができる。必ずしも部分吸収体の直接修正であるというわけではないが、本発明のこの実施形態を使用する利点が存在する場合がある。部分吸収体の上部への材料の追加の場合には、この処理は、残留した表面調製材料の除去を含むことができる。加えて、追加された材料は、その後の清浄処理によって除去することができ、それによってこの処理を反復することができる。
【0059】
環境制御技術も本発明の方法と組み合わせて使用することができる。ペリクル及びペリクル以前の内側及び外側の両方の環境を制御する技術は、本発明の材料修正処理に組み合わせて使用することができる。一実施形態は、材料特性を変化させるように部分吸収材料と反応することになる気体によるペリクルの下の環境の置換を含むことになる。これは、ペリクルフレーム上の濾過通気孔を通過する気体置換によりペリクル除去なしに行うことができる。本発明に関連してペリクルの内側又は外側で不活性環境を維持することは、表面材料変化処理に関するバルク吸収特性を改善するために更に有利とすることができる。これらの組合せ処理は、相対的な位相遅延又は透過度の修正を増大させることができ、かつそれによってフォトマスクの耐用年数が更に延長される。
【0060】
計測法
本発明のある一定の実施形態は、重要な処理パラメータをモニタし、及び/又は材料修正処理の経過及び終了を評価するための計測法と組み合わせて使用することができる。基板材料の局所的発生温度の測定は、例えば、清浄処理と組み合わせて使用することができる。温度測定は、温度関連損傷の危険性を検証するためにこの処理の適用前に評価することができる。加えて、これらの温度は、処理制御を検証し、及び/又は材料損傷の危険性を低減するために材料修正処理中にモニタすることができる。例えば、本発明のある一定の実施形態により、基板及び/又は吸収膜の温度は、処理中モニタされ、望ましい処理を維持するために印加されるエネルギの制御をフィードバックする機能、又は過大な温度蓄積が検出された時に清浄処理を停止させる機能を有する。温度モニタリングの複数のデバイス及び方法が存在し、接触式(30)(例えば、熱電対)及び非接触式(29)(例えば、赤外線カメラ29)のデバイス及び方法が含まれる(図10)。
【0061】
本発明のある一定の実施形態により、計測デバイス(31)及び方法はまた、除去処理の前、処理中、及び/又はその後に基板及び/又は基板上又は基板に隣接する材料の材料特性を分析又はモニタするために使用される(図11)。例えば、基板上の部分吸収膜の材料特性の測定は、処理前の材料の位相遅延及び/又は透過度を計算するために使用することができる。これは、吸収膜内に適切な位相遅延を誘起するために材料修正のための処理温度を判断するのに使用することができる。この計測法は、処理中の位相及び/又は透過度をモニタして処理にフィードバックし、又はそれが処理限界を外れている時は処理を停止させるように使用することができる。基板の材料特性分析は、望ましい部分吸収体の材料変化又は形態の変化を誘起させる適正なエネルギを判断するために使用することができる。加えて、ペリクル膜の材料特性は、悪影響がペリクル材料に対して発生しているかを判断するためにモニタすることができる。この情報は、処理の前に処理温度を制限するために、又は処理中に損傷が観察された時に処理を停止させるために使用することができる。例えば、1つ又はそれよりも多くの偏光解析器は、ペリクル膜、吸収膜、及び基板表面の材料応答を測定するために使用することができる。このデータは、次に、膜厚、透過率、及び位相を含む望ましい材料特性を計算するために使用することができる。測定デバイスは、処理エネルギ源と共通の光路を共用することが可能である(図12)。例えば、エネルギ源(1)は、ビーム分割デバイス(33)を用いて、測定デバイス(31)経路内に連結することができる。図12に示すように、付加的な光学要素(32)が、計測データを適正に収集するのに必要とされる場合がある。
【0062】
例えば、フォトマスクの場合には、本発明のある一定の実施形態に従って、複数の計測法を材料修正処理内に組み込むことができる。フォトマスクレチクルにわたる位相遅延及び透過度の識別は、例えば、処理温度要件を定めることができる。フォトマスク上の局所的又は全体的材料変動の識別は、処理適用のための横方向広がりとフォトマスクにわたる異なる位置/区画を処理するのに使用される複数のエネルギレベルとを判断するために使用することができる。
【0063】
本発明のある一定の実施形態により、透過光強度が測定され、その結果が吸収膜の他の区画と比較される。計画された特徴部と検出された特徴部の間の差異は、次に、均一性を改善するのに必要とされる材料特性の局所的変動を判断するために使用することができる。加えて、空間画像測定は、本発明のある一定の実施形態に従ってフォトマスクの印刷特性を評価するのに使用される。これらの測定は、材料修正処理から生じる吸収層への損傷を検出するために原位置で使用することができる。
【0064】
清浄化されている表面に隣接する材料の特性をモニタする計測も、本発明のある一定の実施形態に従って使用される。例えば、フォトマスクの上方のペリクル膜の温度は、ペリクル膜損傷の危険性を低減するためにモニタすることができる。ペリクル膜の透過特性も、この処理中又はその後のこの処理の影響を適正化するために使用することができる。
【0065】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態を実施する時に当業者によって認められるように、上述の計測法の実施例は、本発明に全てが包含されることを意図していない。むしろ、これらの実施例は、本発明による一部の方法内での計測法の使用を示すものに過ぎない。
【0066】
装置
本発明の実施形態によるある一定の方法は、材料修正処理を達成するのに使用される装置内に組み込まれる。こうした装置の実施例は、基板材料のロボット操作部(35)及び/又は外部エネルギ源に対して基板サンプルを位置決めする1つ又はそれよりも多くの運動軸(34)を更に含む(図13)。ロボット操作部は、位置間の基板の移送のための基板把持先端部(36)を含むことができる。この装置は、例えば、上述の計測法のうちの1つ又はそれよりも多くを包含することができ、及び/又は材料修正処理中の基板及び/又は隣接材料を制御するための手段を含むことができる。加えて、装置は、基板をステージングシステムに、及び従ってレーザビームに対して位置合せするために使用される計測法を含むことができる。この計測法は、コンピュータ制御画像認識システムも含むことができる。更に、装置は、レーザ、運動、及び/又は計測法のコンピュータ制御も利用することができ、かつ材料修正処理のソフトウエアベースレシピ制御を提供することができる。レーザ制御は、例えば、処理中に何時レーザパルスを印加するかの制御、並びに印加されるエネルギの制御を含むことができる。
【0067】
レチクル製作工程
本発明のある一定の実施形態による方法及び/又は装置は、フォトマスク表面上の部分吸収体の位相及び/又は透過度の修正を含む新規なレチクル製作工程の一部として使用することができる。本発明のある一定の実施形態により、材料修正処理は、フォトマスク修復処理を含むフォトマスク製作工程の前、その間、又はそれに続いて部分吸収体の全体的特性を調節するために使用することができる。フォトマスクは、処理の前にペリクル装着が行われてもよく、行われなくてもよい。ある一定の実施形態は、清浄処理に続いてフォトマスクに適用することができ、かつ標準清浄処理の一部として同じフォトマスクに適用可能である。本発明のある一定の実施形態により、材料修正は、湿式清浄処理で生じた位相損失及び/又は透過度増大を補正するために使用することができる。結果として、この処理は、廃棄の前の付加的な湿式清浄処理及び/又はペリクル再取り付けを可能にすることにより、現在達成されているものに勝り、かつフォトマスクの耐用年数を延長するために使用することができる。フォトマスクを廃棄すべきであるので、フォトマスクの複製された組が典型的に必要とされる。従って、本発明の方法は、フォトマスクの耐用年数を延長させ、かつ生産工程を完了させるための複製マスクの必要性を低減することによるコスト低減も提供する。
【0068】
本発明のある一定の実施形態による新規なフォトマスクレチクル製作工程は、フォトマスクの部分吸収特性を修正するための上述の方法のうちの1つ又はそれよりも多くを利用する装置を組み込んでいる。本発明の実施形態による代表的なレチクル製作工程は、製作中にフォトマスクに適用される複数の湿式清浄処理を含む。湿式清浄処理の数は、マスク間で異なり、それによって最終膜厚の変動がマスク間に存在する。本発明の実施形態により、上述の材料修正方法のうちの1つ又はそれよりも多くは、各フォトマスクの異なる量の位相及び/又は透過度を全体的に変化させるのに利用され、それによってマスク間の最終の位相及び/又は透過度の変動が低減される。本発明の別の実施形態により、本発明の方法のうちの1つ又はそれよりも多くの使用を組み込んだレチクル製作工程は、位相損失及び/又は透過度増大を回復させ(全体的又は局所的に)、フォトマスクの耐用年数を延長するために使用することができる。
【0069】
マスク間の光学性能の変動性に加え、各湿式清浄処理は、単一のフォトマスクにわたって材料特性に変動を追加する。単一フォトマスク上の位相及び/又は透過度の変動は、湿式清浄処理の後にその許容限界から外れることになることが可能である。それは、湿式清浄処理の数が増加するのに従って特に真である。本発明の実施形態により、新規なフォトマスクレチクル製作工程が提供され、これは、フォトマスクの光学特性の均一性を改善するために上述の材料修正方法のうちの1つ又はそれよりも多くを利用する装置を組み込んでいる。これは、位相及び/又は透過度を含む材料特性における全体フォトマスクでの不均一変化、又は1つ又はそれよりも多くの局所的変化の生成を含む。本発明のある一定の実施形態による不均一な材料変化は、フォトマスクの光学特性における不均一性を補正することにより、フォトマスクの耐用年数を延長するために使用される。
【0070】
本発明のある一定の実施形態による新規なウェーハ製作工程は、フォトマスク耐用年数を延長することにより、製品製造のための付加的なマスク又はマスク組の使用を低減した。
【0071】
本発明の多くの特徴及び利点は、本明細書から明らかであり、従って、本発明の真の精神と範囲に含まれる本発明のそのような特徴及び利点の全ては、特許請求の範囲によって網羅されることが意図されている。更に、当業者は、多くの修正及び変形を容易に想起することになるので、図示かつ説明した厳密な構成及び作動に本発明を制限することは所望されず、従って、全ての適切な修正及び均等物は、本発明の範囲にあると訴求することができる。
【符号の説明】
【0072】
1 外部エネルギ源
3 部分吸収膜
4 部分的又は完全透過性基板
9 ペリクルフレーム
14 ペリクル
【図1A】

【図1B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトマスクの有効耐用年数を増加させる方法であって、
位相遅延損失を有する部分吸収薄膜が配置されたフォトマスク基板に、該フォトマスク基板の高吸光係数と実質的に一致する波長を有する電磁放射線を差し向ける段階と、
前記フォトマスク基板に温度上昇を発生させる段階と、
前記位相遅延損失の少なくとも一部分を回復させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記フォトマスク基板の上方に位置決めされた材料を通して前記電磁放射線を差し向ける段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フォトマスク基板は、ペリクル内に少なくとも部分的に封入され、前記材料は、ペリクル膜であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
レーザの前記波長は、8マイクロメートルよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基板は、石英であり、前記電磁放射線波長は、約9マイクロメートルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
回復が、酸化又は焼き鈍しの結果であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
位相遅延回復が、表面清浄化と同時に発生することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記フォトマスクにわたって限界寸法の全体的均一性及び光学近接性補正を改善するために前記部分吸収層内の位相遅延損失の様々な量を回復させる段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記フォトマスク基板の温度をそれへの損傷を防止するために閾値温度よりも低く維持する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記基板は、少なくとも2つの材料を含み、レーザが、該材料のうちの少なくとも2つの高吸光係数と実質的に一致する波長を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
フォトマスクの光学特性を改善する方法であって、
部分吸収薄膜が配置されたフォトマスク基板に、該フォトマスク基板の高吸光係数と実質的に一致する波長を有する電磁放射線を差し向ける段階と、
前記フォトマスク基板に温度上昇を発生させる段階と、
前記薄膜の位相及び透過度の少なくとも一方を修正する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記修正する段階は、前記位相を増加させる段階及び前記透過度を減少させる段階のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記修正する段階は、前記位相を減少させる段階及び前記透過度を増加させる段階のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記フォトマスクは、ペリクル内に少なくとも部分的に封入され、
前記フォトマスク基板の上方に設位置決めされたペリクル膜を通して前記電磁放射線を差し向ける段階、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記電磁放射線は、前記薄膜の方に更に差し向けられ、該電磁放射線は、該薄膜の高吸光係数と実質的に一致する波長を有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
フォトマスクの光学特性を改善する方法であって、
フォトマスク基板上に配置された部分吸収薄膜に、該薄膜の高吸光係数と実質的に一致する波長を有する電磁放射線を差し向ける段階と、
前記薄膜に温度上昇を発生させる段階と、
前記薄膜の位相及び透過度のうちの少なくとも一方を修正する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記修正する段階は、前記位相を増加させる段階及び前記透過度を減少させる段階のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記修正する段階は、前記位相を減少させる段階及び前記透過度を増加させる段階のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記フォトマスクは、ペリクル内に少なくとも部分的に封入され、
前記フォトマスク基板の上方に位置決めされたペリクル膜を通して前記電磁放射線を差し向ける段階、
を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記電磁放射線は、前記フォトマスク基板に更に差し向けられ、該電磁放射線は、該フォトマスク基板の高吸光係数と実質的に一致する波長を有することを特徴とする請求項16に記載の方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−536064(P2010−536064A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519997(P2010−519997)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/009595
【国際公開番号】WO2009/020662
【国際公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(510036425)レイヴ リミテッド ライアビリティ カンパニー (2)
【Fターム(参考)】