説明

光学的皮膚科学処理を行なうための装置

本発明は所定のパタンまたは順序で選択的に動作できる複数の光放射線の供給源を用いて光学的皮膚科学処理を行なうための方法およびシステムを提供している。一定の患者の皮膚の領域の近くに位置決めするために適合している一定のマウント、その患者の皮膚の領域の少なくとも一部分を照射するためにそのマウントの中に配置されている1個以上の放射線供給源、および一定の治療のプロトコルを行なうために所定のパタンまたは順序の放射線供給源を作動するためにそれぞれの放射線供給源に電気的に連結している一定の制御回路を有する一定の光学的皮膚科学装置が開示されている。上記マウントは一定の顔面マスク等のような患者の身体部分に対して実質的に一致するように形づけることができる。本発明はまた患者の皮膚をモニターできるように上記マウントの中に配置されている1個以上のセンサーも開示している。この場合に、上記アプリケータに連絡している一定のコンピュータが上記センサーからデータを受け取り、そのデータの分析に基づいて上記制御回路に制御信号を送ることができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の内容の開示】
【0001】
優先権
本特許出願は2002年11月12日に出願されている米国仮特許出願第60/425,983号に対して優先権を主張している。
【0002】
発明の分野
本発明は美容術を含む光学的皮膚科学処理を行なうための方法および装置に関連しており、特に所定のパタンまたは順序で動作する複数の光放射供給源を用いる上記のような方法および装置に関連している。
【0003】
背景
光の放射は種々の治療用および美容用の皮膚科学的な処理および処置のための医療用および非医療用の設備において多年にわたり利用されてきた。このような治療は毛髪の成長の管理(むだ毛の除去、毛髪成長の刺激または遅速化等)、偽性毛嚢炎ひげ(PFB)および「かみそり負け」としても知られている内方発育毛の治療、皮膚の質の改善(例えば、皮膚の色素沈着の問題、皮膚組織、しわおよび弾性の補正)、脈管の問題の治療(例えば、クモ状静脈、しゅさ、拡張蛇行静脈、火炎状母斑およびその他の脈管の障害部)、乾癬、色素沈着の障害部、光損傷した皮膚、瘢痕、皮膚萎縮線条、アクネ症、刺青の除去部の治療等を含むがこれらに決して限定されない。干渉性(例えば、レーザー)および非干渉性(例えば、種々の電灯、発行ダイオード)の両方の光源が上記の治療および処置を行なう場合に用いられている。
【0004】
上記の治療の大部分はこれまで一定の医療環境の中において行なわれており、このような処置が一定のスパまたはサロン等において現在でも行なわれているが、医療員が通常において関係している。このような環境において操作する理由はこのような処置を行なうために必要とされる設備が現在において比較的に大形で高価であり、通常において比較的に高エネルギーを生じる一定の光放射供給源を含み、その処置が適正に行なわれない場合にオペレータおよび被験者の両方に対して相当な危険を与えると言う事実を含む。特に、上記のような供給源からの放射線は治療を目的としていない被験者の目またはその他の身体部分に対して、あるいは、オペレータに対して障害を生じる可能性があり、被験者の皮膚の一部分における過剰の曝露は痛みおよび熱による損傷を生じる可能性がある。逆に、放射線に対する不適当な曝露は望まれる治療効果の達成を妨げる可能性がある。
【0005】
既存の装置は、その用いている光源にかかわらず、4個の一般的な種類がある。また、これらの装置の多くは一定の治療領域に対してパルス化した光の供給源から放射線を供給する一定のヘッド部分を利用している。一般に、それぞれのパルスの後に、あるいは、時々に2個以上のパルスの後に、オペレータは一定の比較的に大きな治療領域内の新しい領域を治療するためにヘッド部分の位置を直すことができる。さらに、このヘッド部分は治療中に被験者の皮膚に接触させるかわずかに離間することができる。
【0006】
第2の処置は上記のヘッド部分を介して一定の連続波(CW)の供給源から放射線を供給し、そのヘッド部分を一定の領域全体に移動して治療を行なう一定の選択した速度において治療することである。このヘッド部分は特定の治療領域の上において多数回の通過を行なうように移動できる。
【0007】
第3の方法は治療領域の上に取り付けた一定のスキャナー装置の中に一定のパルス化したまたはCWの供給源のいずれかからの放射線を通すことのできるヘッド部分を取り付けることであり、このスキャナー装置はヘッド部分を所定の段階的なまたは連続的な移動パタンで治療領域の上に移動して所望の治療を行なう。
【0008】
第4の種類は、例えば、乾癬治療のための日焼け室またはUVB電灯のような、身体の一定の大きな部分の治療のための大きな発光面積を有する一定のヘッド部分を利用している。このような装置は、例えば、CWまたはパルスの様式で同時に放射する幾つかの電灯またはLEDを含むことができる。
【0009】
上記において示されているように、上記技法の全ては高度に熟練した医療またはその他の人員以外の者によるこれらの使用を妨げているという不都合を有している。第1に、上記の治療はオペレータの熟練に大きく依存している。特に、治療のための装置の配置およびそれぞれの治療領域における装置の休止時間の両方が通常においてそのオペレータにより制御されている。従って、一定の熟練したオペレータが治療の効果および安全性の両方において必要とされている。また、一定の熟練したオペレータは被験者の目または治療を目的としていないその他の領域に対する損傷を防ぐためにも必要とされている。上記のスキャナー装置または大きな発光領域を伴うヘッド部分は上記の問題を幾分に減少できるが、これらの装置の高い費用および複雑さにより、施設の設備からこれらの使用が除外されている。
【0010】
それゆえ、未経験のまたはわずかに訓練した作業者によるか、処置が行なわれている人による場合においても、操作するために十分に簡単で十分に安全確実であると共に、被験者の目またはその被験者の身体における別の目的とされていない部分に対する傷害の危険性またはその被験者の身体の一定の治療領域の過剰曝露がなく、さらに、一定の有効な治療を行なうことを確実にするために十分に安全確実である医療用および美容用の皮膚科学処置を行なうための比較的に簡単で安全で安価な方法および装置に対する要望が存在している。
【0011】
発明の概要
本発明は所定のパタンまたは順序で選択的に動作できる複数の光放射線の供給源を用いて光学的皮膚科学処理を行なうための方法およびシステムを提供している。一定の患者の皮膚の領域の近くに位置決めするために適合している一定のマウント、その患者の皮膚の領域の少なくとも一部分を照射するためにそのマウントの中に配置されている1個以上の放射線供給源、および一定の治療のプロトコルを行なうために所定のパタンまたは順序の放射線供給源を作動するためにそれぞれの放射線供給源に電気的に連結している一定の制御回路を有する一定の光学的皮膚科学装置が開示されている。上記マウントは一定の顔面マスク等のような患者の身体部分に対して実質的に一致するように形づけることができる。本発明はまた患者の皮膚をモニターできるように上記マウントの中に配置されている1個以上のセンサーも開示している。この場合に、上記アプリケータに連絡している一定のコンピュータが上記センサーからデータを受け取り、そのデータの分析に基づいて上記制御回路に制御信号を送ることができる。
【0012】
一例の態様において、本発明は複数の光放射線供給源、内部の所定の位置にこれらの供給源が配置されている一定のマウント、およびこれらの供給源を所定のパタンで動作するための制御装置を有する一定の光学的皮膚科学装置を開示している。このマウントは一定の被験者の身体の治療領域の近くにまたはこれに隣接して配置するために適合できる。この装置は所定の割合の供給源が一度に動作できるように制御できる。また、上記の供給源は所定のパタンまたは所定の順序で個々に動作できる。上記の制御装置は1個以上の切り替え要素を含み、これらは各供給源に対する電力供給を所定のパタンまたは順序で選択的に接続する。
【0013】
上記マウントは上記各供給源からの所定の部分への光の供給を阻止することにより被験者の所定の部分を保護する一定の部品を含むことができる。例えば、治療領域を被験者の顔面とすることができ、この場合に、上記所定の部分はその被験者の目である。一例の実施形態において、上記装置は一定のインターロックを含むことができ、このインターロックは上記部品が所定の部分を保護するために適当に位置決めされるまで上記供給源の動作を無能にするように上記制御装置とともに動作する。
【0014】
上記マウントはまた一定の部品を含むこともでき、この部品はこのマウントがそれぞれの供給源と治療領域との間に実質的に均一な間隔を伴ってその治療領域に適合することを可能にする。このマウントは各供給源と治療領域との間の一定の光学的に透明な部品を含むことができる。さらに、この透明な部品は一定の光学的なフィルター部品を含むことができ、このフィルター部品は被験者のための一定の保護用の部品とすることができる。上記マウントはまた一定の回路板も含むことができ、これにより、上記供給源はこの回路板に取り付け可能になる。さらに、このマウントは一定の被験者の顔面の全部または一部に適合できる。治療領域は被験者の皮膚の任意の部分、例えば、被験者の顔面、腕、腿、足、腕、手、首、髪のはえぎわ、脇の下、背中、股、ビキニ・ライン、臀部、胸部、または腹部等とすることができる。さらに、上記マウントはこのような治療領域に適合できる。
【0015】
上記装置は各供給源から各治療領域に放射線を反射するための一定の表面を含むことができる。例えば、それぞれの供給源に対して一定の反射面が存在できる。各供給源はU字型のランプまたは電灯とすることができる。これらの供給源は固体素子の光エミッタとすることができる。さらに、これらの光エミッタからの光を治療領域に向けるために一定のレンズ・アレイを上記装置の中に組み込むことができる。
【0016】
別の実施形態において、上記装置はさらに上記マウントの中に取り付けられている一定の診断用の道具を含むことができる。さらに、上記制御装置は診断用の道具に応じて動作して各供給源の動作を制御できる。また、上記装置は一定の保護される部分に対する上記マウントの適当な位置決めを検出するためのセンサーを含むことができ、これにより、上記制御装置はこれらのセンサーに応答して各供給源を上記マウントが適当に位置決めされている時にのみ動作するように動作する。
【0017】
別の態様において、本発明は一定の選択されたパタンまたは順序で一定の被験者の治療領域の近くに取り付けられている複数の光放射線の供給源の少なくとも一部を動作することにより光学的皮膚科学処理を行なう方法を提供している。この場合に、わずかなまたは選択された割合の供給源が一度に動作できる。例えば、特定の部分集合の供給源が同時に動作できる。さらに、特定の部分集合が所定の順序で動作できる。このことは、例えば、皮膚の別の領域が照射されていない状態でその皮膚の特定の領域を照射するために使用できる。また、上記の順序は皮膚の特定の領域が、非照射の期間が点在している状態で、多数回にわたり照射できるようにすることができる。また、上記供給源は所定の順序で個々に動作することも可能である。
【0018】
上記の方法はさらに上記供給源から選択された部分への光の供給を阻止することによりその治療領域の選択された部分を保護する処理を含むことができる。例えば、この治療領域は被験者の顔面とすることができ、この場合に、上記の選択される部分はその被験者の目である。さらに、この保護工程はその選択される部分が適当に保護されていることを検出する処理、およびその検出に応じてそれぞれの供給源の動作を可能にする処理を含むことができる。
【0019】
上記方法は各供給源と治療領域との間に実質的に均一な間隔を設けるようにその治療領域に対して各供給源のための一定のマウントを設定する処理を含むことができる。この治療領域は被験者の下面部、全面、腕、腿、足、腕、手、首、髪のはえぎわ、脇の下、背中、ビキニ・ライン、臀部、胸部、または腹部等とすることができる。
【0020】
上記の方法はさらに治療領域の所定の状況を検出する処理を含むことができる。さらに、上記供給源はこの検出に応じて動作できる。また、この方法は治療の位置に対する放射線の各供給源のための一定のマウントの適当な位置決めを感知する処理、およびこれらの供給源を上記感知工程がマウントの適当な位置決めを示す時にのみ動作する処理を含むことができる。
【0021】
別の実施形態において、本発明は一定の患者の皮膚の一定の領域の近くに位置決めするために適合している一定のマウント、その患者の皮膚の領域の少なくとも一部分を照射するために上記マウントの中に配置されている1個以上の放射線の供給源、および一定の治療のプロトコルを行なうために所定パタンの上記放射線供給源を作動するためにこれらの放射線供給源に電気的に連結されている一定の制御回路を有する一定の光学的皮膚科学装置を提供している。上記マウントは一定の患者の身体部分の外形に実質的に一致するように形付けることができる。上記治療のプロトコルは一定の皮膚科学的な状況に対して適当な波長を選択する処理により構成できる。また、上記の制御回路は治療領域の一部分を選択的に治療するためにプログラムできる。さらに、この制御回路は上記の選択されたパタンの放射線供給源を所定の順序で活性化できる。
【0022】
一例の実施形態において、上記マウントは廃棄可能である。あるいは、上記装置は上記マウントに連結することに適合している一定の光学的に透明なシースをさらに含むことができ、この場合に、このシースは治療の領域に一致する。さらに、このシースは使用者により交換可能である。
【0023】
さらに別の実施形態において、本発明は一定のアプリケータを有する一定の光学的皮膚科学システムを開示しており、このアプリケータは一定の患者の皮膚の一定の領域の近くに位置決めするための一定のマウント、当該マウントの中に配置されている複数の放射線供給源、患者の皮膚の領域の少なくとも一部分に関連している診断用またはモニター用のデータのいずれかを集めるために上記マウントの中に配置されている1個以上のセンサー、上記放射線供給源の選択的な作動のためにこれらの放射線供給源に電気的に連結している一定の制御回路、および上記アプリケータに連絡している一定のコンピュータを備えている。このコンピュータは上記センサーからデータを受け取り、そのデータの分析に基づいて上記制御回路に制御信号を送ることができる。さらに、これらの制御信号は一定の選択された順序で放射線供給源の少なくとも選択された幾つかの作動を生じることができる。このコンピュータは一定の無線通信リンクを介して上記アプリケータに対して通信できる。
【0024】
本発明の別の目的、特徴および利点は以下の添付図面に示されているような本発明の種々の実施形態のさらに特定の説明により明らかになる。
【0025】
詳細な説明
本発明の教示によれば、複数の光放射線の供給源が一定の適当なアプリケータまたはマウントの中に固定して配置されているか取り付けられている。この光放射線の供給源は、例えば、ダイオード・レーザー等のレーザー、またはその他の干渉性の光源とすることができ、あるいは、特定の形態のランプまたはその他の非干渉性の光源、例えば、一定のアーク(Xe、Kr)、Ar、Ne、Hg、金属ハロゲン化物等、あるいは、発光ダイオード(LED)とすることができる。利用する光源は、価格目標、行なう治療および治療のプロトコルを含む多くの要因により決まる。上記の放射線供給源は一定の照射パタンを形成するために一定のプログラム可能な電力供給源により制御されている。この用語の「パタン(pattern)」は、本明細書において用いられているように、例えば、一定時間の期間にわたる上記供給源の全てまたはその部分集合による照明等の種々の空間的または立体的なパタン、ならびに、例えば、特定の供給源による一定の治療領域の連続的な照明等の一時的なパタンを含むことを意図している。また、この照射パタンは特定の装置において固定することができ、使用者により特定の安全の制限内においてプログラム可能にすることもでき、さらに以下において詳述されているように、上記装置の一部を形成している適当な部品により行なわれる一定の診断動作に応答してその装置により自動的に決定することも可能である。
【0026】
安全性は上記装置が一定の治療領域に適当に位置決めされ、さらに/または、放射線が目や身体の目的とされていない領域に供給されないことを確実にするために保護用の部材が適当に位置決めされるまでその装置の動作を阻止するインターロックを備えることにより高められる。従って、身体の目的とされていない領域が保護されるまでオペレータが放射線を供給することができず、さらに、一定の被験者の皮膚に傷害を生じる程度に十分な線量の放射線や望まれる治療が行なわれない程度に不十分な量の放射線を供給することがないので、上記装置は、例えば、美容師、理容師および被験者自体等の熟練していないオペレータにより安全かつ有効に使用できる。
【0027】
さらに、上記放射線供給源はそれぞれ比較的に安価にできるので、一定の装置に対して2個乃至50個またはそれ以上の放射線供給源を必要としても、依然として、その装置を比較的に安価にすることが可能である。上記装置を動作するために必要とされる電気的な制御装置もまた比較的に安価であり、従って、装置の全体の費用も理容店、ビューティ・サロンおよび類似の仕事または家庭用における使用を容易にする程度に十分に低くなる。また、一部の実施形態において、冷却が必要とされない。単一の供給源のみ、あるいは、せいぜい比較的に少数の供給源を一度に動作するために必要とされる電力供給源も比較的に安価にできる。それぞれの供給源は被験者の身体の比較的に小さな領域に比較的に少量の放射線を発生するので、アプリケータの放射線供給源または被験者の皮膚に対する過熱および損傷を防ぐための冷却を必要としない。また、別の実施形態において、冷却が望ましい場合があり、この場合には、当業界において知られている種々の方法により達成することができる。
【0028】
本発明の態様の適用例は皮膚組織の改善、瘢痕の除去または治癒、しわの除去、皮膚の引き締め、皮膚の弾性の改善、皮膚の肥厚化、皮膚の若返り、脂肪性浮腫の治療/脂肪の減少、脈管およびリンパの再生、皮下コラーゲン構造の改善、アクネ症の治療、乾癬の治療、脂肪の減少、毛髪成長の刺激、脱毛の治療、老年性黒子の治療、線条の治療、痛みの軽減、傷の治癒、表皮および皮膚の炎症の治癒、湿疹の治療、褥瘡性潰瘍の治療、過誤腫の治癒、皮膚の再生後の治療、臭気の減少、筋肉収縮の緩和、歯茎炎の減少、歯髄炎の減少、ヘルペスの治療、歯槽炎、アフタおよび充血の治療、水腫の減少、鼓膜の治癒、耳鳴りの治療、微小瘢痕およびポリープ症の減少、子宮付属器炎、バルトリン腺炎、子宮頸炎、会陰切開、HPV、月経過多、および子宮傍組織炎および外陰炎の治療を含むがこれらに限定されない。さらに、これらの多様な病気および美容の状況を処理または治療するために使用できる非限定的な波長の範囲が以下の表1において見ることができる。
【0029】
本発明において提案されている装置による治療は別の治療と共に組み合わせることができる。例えば、アクネ症等のような、特定の適用例において、皮膚の圧縮は腺を含む皮脂腺に対する光の良好な浸透を生じることができる。また、光による治療はコメドおよび皮脂腺の開口部の洗浄と組み合わせることができる。さらに、この光による治療は抗菌性または抗炎症性のローションとの組み合わせにおいて使用することも可能であり、これらのローションは光による治療の前および/または後に適用できる。本発明の装置はまた、例えば、5−アミノレブリン酸(ALA)等のような光感作剤または光感作剤製造用の化合物を伴う一定のローション等の一定の光活性化型ローションのような局所用の物質との組み合わせにおいて用いることもできる。加えて、カーボン、メラニン、または比較的に良好な加熱作用を生じる光の吸収を増加する一定の色素等のような吸収性の化合物を含有している一定のローションが適用できる。この光感作剤の濃度は太陽やその他の種々の照明システムによる副作用の閾値よりも低いが、一定の発光性のアプリケータによる毛包、皮脂腺または皮脂小胞における光化学的な作用の閾値よりも高くする必要がある。この結果、上記の処理または治療は毛髪の成長、アクネ症、皮膚の油分、皮膚の色調および皮膚組織において有効になる可能性がある。
【表1】

【0030】
各図面は身体の種々の部分を治療するために適合している本発明の種々の実施形態を示している。特に、図1は一定の被験者114の顔面の下部を治療するために適している一定の装置110を示している図である。この装置は、例えば、一定の男性または女性における顔面の毛髪の除去のために利用できると考えることができる。この場合に、比較的に低い出力の放射線供給源を用いることにより、上記装置はかみそり負け(PFB)の一時的な顔面の毛髪の除去の予防のために、さらに/または、毛髪の成長を妨げるか遅らせるために利用できるようになり、これにより、被験者114は毎日ではなく1週間に1回または1ヶ月に1回だけ髭剃りが必要になる可能性がある。上記装置110は一定のアプリケータまたはマウント111aにより構成されており、このマウント111aはこの実施形態において、一定のハーフ・マスクの形態であり、以下においてさらに詳細に説明されている一定の様式で被験者の顔面に適合している。上記装置はまた一定の電力供給源および適当な制御用の電子機器を含むことのできる一定のコントロール・ボックス113も含む。この電力供給源は一定の通常の電気の差込口かその他の適当な電力供給源の中にプラグを差し込むことに適合可能であり、あるいは、一定の電池か上記ボックス113の中に収容可能である別の適当な電力供給源により動作できる。このボックス113は一定の連結物112を介してアプリケータ111aに接続しており、この連結物112の中に電力および制御信号の両方が通過できる。以下において論じられているように、上記アプリケータからボックス113の各制御装置に対して診断用および/またはフィードバック用の情報も通過できる。さらに、上記ボックス113の電力供給源および制御装置は例示的な実施形態において一定の連結物112を介してアプリケータ111に接続しているが、このことは本発明の限定ではなく、特に、これらの電力供給源および制御装置が十分に小形である場合に、これらは一定のアプリケータ111に対して直接的に接続可能であり、そのアプリケータと一体化できるか、あるいは、これらは共に接続回路を含む一定の共通の取付要素に接続できる。さらに、別の構成も可能であると考えられる。しかしながら、現在において利用可能な部品の場合に、図1において示されている構成が好ましいと考えられる。
【0031】
図2は図1の実施形態とは異なっている本発明の実施形態を示しており、この実施形態におけるアプリケータ211bは、被験者の顔面の下部のみではなく、被験者214の顔面全体の上に合うことに適合している。この実施形態は、例えば、しわの除去、または老化防止の治療、組織、多孔質性、しわ、瘢痕、血管分布、過剰または欠乏の色素沈着、皮膚の色調、赤み、顔面の皮膚の品質、たるみ、皮膚の張り、顔面の毛の除去、油分の防止または減少を含む異なる顔における顔面のアクネ症の治療およびその他の適当な適用例における改善を含む別の治療のために利用できる。さらに、例えば、呼吸用の穴等のような、一定の適当な機構215を被験者がアプリケータ211bを通して呼吸することを可能にするために含むことができる。また、以下においてさらに詳細に論じられているように、被験者の目を保護してその目に放射線が入ることを防ぐために、さらに、このような保護用の用具が適当に配置されるまで装置210の動作を阻止するために一定の機構を備えることも可能である。この装置210は一定の電力供給源および適当な制御電子機器を含むことのできる一定のコントロール・ボックス213を含む。このボックス213は一定の連結物212を介してアプリケータ211bに接続しており、この連結物212の中を電力および制御信号の両方が通過できる。これらの部品は図1において説明されている部品と実質的に同一である。
【0032】
図3は本発明のさらに別の実施形態を示しており、この場合に、装置310は被験者の首の後部に合うことに適合している一定のアプリケータ311cを有している。この実施形態において、ボックス313は、近接のテーブルの上ではなく、被験者314が座っている椅子に取り付けられた状態で示されているが、このボックス313の位置は設計上の選択の問題である。例えば、アプリケータ311cは被験者の首に成長している毛を除去し、さらに/または、被験者の毛髪を刈るために使用できる。制御装置313は被験者314の毛のはえぎわの長さおよび形状を調整するためにプログラム可能である。この場合に、ボックス313はアプリケータ311cに一定の連結物312を介して接続している。これらの部品は前の実施形態と実質的に同じに機能する。
【0033】
図4は本発明の一定の実施形態を示しており、この場合に、装置410は、例えば、無駄毛、臭気の除去、制汗処理のために被験者414の脇の下に合うように適合しているアプリケータ411dを有している。さらに、コントロール・ボックス413が一定の連結物412を介してアプリケータ411dに接続している。
【0034】
別の実施形態において、一定のアプリケータが、例えば、恥毛、特に、ビキニ・ラインから出る可能性のある毛を除去するために被験者の股の領域の中に合うように適合できる。このアプリケータは手持式または自己支持型にすることができる。例えば、このアプリケータはそれぞれの端部において一定のフット・バーに取り付けられている一定の湾曲したワイヤまたはポールにおいて支持できる。また、別の実施形態において、上記アプリケータは一定の調節可能なポールに取り付けることができ、これにより、被験者は所望の毛の除去のために適正な高さおよび位置にそのアプリケータを位置決めできる。さらに、アプリケータを支持するための別の技法も本発明の考慮の中に含まれている。この実施形態は一定の連結コード、無線式接続、またはその他の適当な接続機構のいずれかを介して上記アプリケータに接続する制御装置も有することができる。
【0035】
図5は、例えば、老人性黒子またはその他の色素沈着した部分を被験者514から除去するか、弾性を改善してしわを手から除去することによりその手の皮膚の質を改善するために被験者514の手を処理するための一定のアプリケータ511fを示している。この実施形態における連結物512は適当な制御装置(図示されていない)に接続することができる。なお、本発明のこの実施形態における詳細部分は後に説明されている。
【0036】
図6は本発明の別の実施形態を示しており、この場合に、アプリケータ601は、例えば、一定の台602の上に寝ている一定の患者604の臀部における脂肪性浮腫の治療のために一定のオペレータ603により保持することができる。このアプリケータ601は患者の臀部に一致するように適合できる。さらに、このアプリケータ601はまた毛の除去、皮膚の引き締め、アクネ症の除去または上記表1において詳述されているその他の任意の適用例のために使用することも可能である。
【0037】
図7は一定のコードレス・ベース・ユニットと組み合わされている、すなわち、連結物を伴わない一定の光顔面処理装置を示している図である。光源701は電子機器703に接続している顔面マスク711cの本体部分の中に取り付けることができる。さらに、空冷装置704をコネクタ706またはコネクタ705を介して接続できる。一例の実施形態において、上記の空冷装置704は一定の相変化材料、すなわち、液体窒素を収容できる。あるいは、この空冷装置は皮膚の冷却および快適感のために使用できる一定のエア・ポンプ、エアフロー装置またはファンとすることができる。さらに、上記マスクは被験者714が見えるようにするために目に対応する開口部708を有することができる。また、このマスクは調節可能なシースルーのアイ・シールド707も有することができる。一例の実施形態において、上記の光顔面処理装置はさらにマスク711cに連結することに適合している一定の光学的に透明なシース709を含むことができ、この場合に、このシース709は被験者の顔面に一致できる。さらに、このシース709は使用者により交換可能である。
【0038】
本発明のアプリケータにおける全てのマスクおよび/または皮膚接触要素は廃棄可能にできる。例えば、1個のユニットと共に異なる範囲の幾つかのマスクを供給することが可能である。さらに、それぞれのマスクは、例えば、アクネ症、毛髪、または皮膚の若返り等のような、異なる処理のために最適化できる。
【0039】
図8は図2において示されているアプリケータ211b等のような一定のアプリケータ811bまたはマスクのさらに詳細な断面図である。この実施形態において、適当な所定のパタンで配列されている複数の光源825が備えられている。これらの光源はその性質が既に論じられており、図8において示されているように間隔を有することができるが、これらはさらに密接して取り付けることも可能であり、あるいは、さらに離して小光源の一定のマトリクスを形成することもできる。さらに、一例の光源825が図8において示されているが、多数個の列のランプを通常においてアプリケータの周囲に備えることができる。あるいは、これらの光源を取り付けるパタンはこれらを列状に取り付ける必要はない。光源825は、例えば、一定の適当な光透過性の材料の中に埋め込むか、アプリケータの中に適当に取り付けることができる。このアプリケータは一定の外壁部826および一定の内壁部827を有している。外壁部826はアプリケータに対応する一定の保護用のカバーを形成している。さらに、この外壁部またはカバー826の内面は好ましくは反射性であるか一定の反射鏡または拡散した反射性の材料により被覆されていて、その内面に当たる光を被験者814に向けて反射することができる。このことにより、装置の効率が改善され、光源825からの実質的に全ての光を被験者814に向けることが可能になる。なお、光源825が被験者の方向にのみ光を発する種類である場合には、後方の壁部826を反射性にすることが必要でなくなる。しかしながら、上記のような反射装置により、例えば、後方への反射光を散乱し、光子をリサイクルする等のように、結果として被験者の皮膚から発せられる後方への反射光を利用することも可能になるので、装置810の効率を高めることができる。上記後方の壁部826は固体であるが、被験者の顔面の形状に対して、あるいは、処理が行なわれる被験者の身体の一部の別の部分の形状に対してその壁部を一致することを可能にする程度に柔軟であることが好ましい。また、別の実施形態において、上記後方の壁部は空気が通過することを可能にするための出口を有することができる。さらに別の実施形態において、上記マスクは固体であり、患者の顔面に連結するために適合できる。例えば、一定の調節可能な頭部の静止部分および/またはあご部の静止部分を上記マスクに取り付けることが可能であり、これにより、そのマスクを患者の顔面から最適な距離に位置決めすることが可能になる。
【0040】
一方、前方の壁部827は、少なくとも所望の処置のために利用する一定の光の範囲の部分において、一定の光学的に透明な材料により形成されている。この壁部827は一定の材料により形成することができ、あるいは、1個以上の材料の層により被覆することができ、この壁部に近接して取り付けられている一定の材料の層を有することもでき、所望の治療または処理を行なうために被験者814に対して所望の波長の光のみが通過することを確実にするフィルター能力を備えることも可能である。一定の広帯域の光の放射線供給源を利用している場合に、不要な波長の光をフィルターにより除くことは被験者814を熱による傷害に対して保護する一つの方法である。上記壁部827はまた皮膚における光の放射の均一性を高めるための光散乱用の壁部として形成、被覆または適合することも可能である。なお、上記の放射線供給源825が破裂または粉砕する可能性のある一定のランプまたはその他の光源である場合には、壁部827を一定の硬質の材料により形成して被験者814をあらゆるそのような破裂の現象における傷害から保護する必要がある。
【0041】
前方の壁部827と被験者の皮膚との間の隙間はできるだけ小さく維持して放射線供給源825ができるだけ被験者の皮膚に近づくようにする必要があるが、これらの放射線供給源825と被験者の皮膚との間に一定の実質的に均一な間隔を維持するように全体のアプリケータを設計することが好ましい。すなわち、この間隔の不均一さは処理における不均一さにつながり、その処理の制御をいっそう困難にする。さらに、隙間828は患者の皮膚を冷却して保護するために空気または一定の流動性のガスにより充填できる。しかしながら、この隙間828内の空気はその隙間の界面において一定の光学的な不適合を生じるので好ましくない。さらに、放射線供給源825が適当に選択されて動作する場合には、被験者の皮膚の冷却は必ずしも必要でなくなる。
【0042】
それゆえ、上記隙間828が粘性のゲルまたはローションにより充填されるか、一定の光学的な樹脂(シリコン)または類似の材料により作成されている一定の弾性のマスクにより充填されることが好ましい。このようなマスクは処理する領域の二重の複製物として作成でき、あるいは、一定の三次元の写真技術(デジタルまたはアナログ)により合成可能であり、あるいは、被験者の顔面に供給される時にその顔面に対して成形するために十分に軟質であるがその後にその被験者の顔面に一致するように硬化する一定の材料により形成できる。なお、この使用する材料は光学的な不連続性を最小にするために被験者の顔面/皮膚に対して良好な光学的な一致性を備えている必要がある。このような充填は被験者に対してさらに快適になり、被験者の顔面の上におけるアプリケータの適当な位置決めを確実にし、各放射線供給源と被験者の皮膚との間の間隔の厳密な制御を可能にすることにより、さらに効率的に安全な動作が行なえる。なお、図において示されていないが、一定の器具、例えば、アプリケータ811bを通過してその中にシールされていて、被験者の鼻または口の中に入りその器具を通して被験者が呼吸できる一定のチューブ等をその被験者814がその鼻または口を通して呼吸可能になるために備えることが可能である。
【0043】
上記アプリケータ811bの重要な安全性の特徴部分は保護用の機構829であり、この機構は、この図示の実施形態において、上記壁部827に取り付けられていてアプリケータ811bが被験者の顔面に適当に位置決めされる時にその被験者の目の上に適合するように位置決めされる一対のアイ・シールドを含む。この目の保護用の機構829は光に対して不透過性であるので、光の放射線はこれを通して被験者の目に到達できない。さらに、このアイ・プロテクタ829は好ましくはばね負荷型であり、当該アイ・プロテクタ829がこれらのばね負荷に対して所定量だけ移動してこれらのアイ・シェードが被験者の目の上に適当に位置決めされることが確実になるまで、放射線供給源825の動作を阻止するために一定の適当なセンサーが備えられている。また、これらのセンサーはアプリケータの被験者の目の上における適当な位置決めを確実にするためにそのアプリケータにおける別の場所に備えることも可能であり、さらに、これらのセンサーの全てがアプリケータの適当な位置決めを確認するまで放射線供給源825の動作を阻止するためにインターロックが備えられている。これらの安全性の特徴部分を配置することにより、上記装置の不適当な動作の結果としての被験者に対する危険性を実質的に排除できる。
【0044】
図9は放射線供給源として一定のランプ932を利用している一定のアプリケータ911に対する一定の可能な構成を詳細に示している図である。この実施形態において、放射線供給源925は、例えば、ハロゲン・ランプ、アーク・ランプ、Xe、Kr、Ar、Ne、Hg等のランプ等のようなランプ932であると仮定されている。それぞれのランプは一定の後方の壁部926aの中に形成されている固有の反射器936の中に取り付けられている。さらに、それぞれのランプ932とその反射器936との間の隙間930はその光学的な性能を高めるために、例えば、一定の濃縮した媒体等のような、一定の良好な光学的な適合性を与えるための一定のガスまたはその他の適当な材料により充填できる。これらのランプからの光および反射器936からの光は既に論じられているようなフィルター処理を含むことができる前方のプレートまたはスクリーン927を通過し、さらに、不要な波長を排除するために一定の付加的なフィルター933を通過することもできる。このフィルターは、例えば、色素をドープした一定のポリマー・フィルムとすることができる。また、これらの層927および/または933は、一定の色素によりドープする代わりに、あるいは、これに加えて、一定の多層型の干渉フィルターにより被覆できる。また、上記フィルターは、例えば、一定の蛍光発光フィルターとすることができ、発熱を最少にしてエネルギーを最大にするように設計できる。これらのフィルター927および/または933を通過する光は被験者914の皮膚931に供給される。さらに付加的なフィルター処理がランプ・カバーまたはバルーンにより、あるいは、そのバルーンにおける被膜により、さらに、各ランプと各反射器との間の隙間の中の物質によるか、反射器自体または反射器における被膜により行なうことができる。
【0045】
図10は本発明のさらに別の実施形態を示しており、この場合に、アプリケータ1011は一定の回路板1043の中に取り付けられている複数のU字形状のランプ1044を含み、この回路板1043はアプリケータの後方の壁部を形成しているかその後方の壁部に取り付けられている。上記U字形状のランプは上記回路板において一定の選択されたパタンで配列できる。各ランプ1044はその後方において回路基板1043に配置されている一定のミラー1046を有しており、これらのミラーは図9のミラー93と実質的に同一の機能を果たす。さらに、各ランプ1044にエネルギー供給してこれらを制御するための配線1045が回路板1043の中を通過している。前方プレート1027は前述の実施形態におけるものと同じフィルター処理およびその他の機能を果たし、この前方プレートと被験者1014の皮膚1031との間の隙間1028および/またはランプと前方プレートとの間の隙間1030は皮膚1031に対する光の放射線の配給を向上するために前述したように充填できる。一定の回路板1043を用いる場合に、この回路板はアプリケータの治療領域に対する適合を容易にするために一定の柔軟な回路板であるか、そのような適合を容易にするために予備造形されていることが好ましい。さらに、各壁部1026および1027およびフィルター1033も、特定の実施形態において使用する程度まで、上記と同一の理由により柔軟であるか予備造形されている。さらに、各壁部1026および1027は電気的に安全である必要がある。
【0046】
図11は一定のアプリケータ1111に対応するさらに別の実施形態を示しており、この場合に放射線供給源1156はダイオード・レーザー、LEDまたは単一の方向にのみ放射線を発する類似の部品であると仮定されている。供給源1156からの光はレンズ1157の中において視準化または平行化され、これらのレンズは別々のレンズでもフェーズ・スクリーンでもよいが、好ましくはプラスチックまたは、例えば、一定のフライズ・アイ・レンズ・アレイ等のような別の適当な材料により形成されている一定の多数個レンズ型のアレイである。各光源1156は一般的に実質的に単色であり、これらの光源からの出力のフィルター処理は必要とされない。しかしながら、図11において示されているような一定の実施形態においてフィルター処理が必要とされる程度に、上記レンズ1157はそのようなフィルター処理を行なうように被覆することができ、あるいは、そのような機能を果たすために一定のフィルター・プレートを備えることも可能である。さらに、回路板1143を連結物1145を介して一定の電力減に接続できる。上記において示されている違いを除いて、図11の実施形態、特に回路板1143および間隔1128は図10の実施形態における様式と同一の様式で処理されている。
【0047】
これまでの論述において、それぞれの実施形態において用いられている放射線供給源が同一であると仮定されているが、このことは本発明における限定ではない。例えば、図9乃至図11において示されている種類の一定のアプリケータの各セルに取り付けられている一定のLEDおよびランプ等のような、干渉性または非干渉性の光源をさらに良好な治療のために同一の装置内において用いることも可能である。また、別の実施形態において、全ての光源をコントロール・ボックスの中に包装することも可能であり、この場合に、光は光ファイバーまたはその他の適当な導波管、例えば、一定の連結物を通してアプリケータに配給される。さらに、それぞれの導波管の出力端部は、例えば、図11における光源1156に代わり、対応する光源の代わりに一定の適当な様式でアプリケータの中に取り付けることができる。また、幾つかの異なる光源を同一のアプリケータに取り付けることも可能であり、例えば、LEDを炎症性のアクネ症の抗菌治療のために用いて、ランプを皮脂腺の治療のために用いることも可能である。
【0048】
図12は一定の例示的な実施形態に対応する光学的な概略図を示しており、この場合に、一定の電力供給源1258は個々のスイッチ1261により形成されている一定のスイッチング・アレイ1260を介して複数の放射線供給源1259に電力供給する。これらのスイッチ1261は機械的なスイッチでよいが、それぞれのスイッチが電子的なスイッチであることが好ましい。電力供給源1258は、例えば、一定のコンデンサーを含むことができ、このコンデンサーは各パルス間において充電し、一定のスイッチ1261が閉じてその閉じたスイッチに接続している放射線供給源に電力が流れることが可能になると放電する。3個の放射線供給源がそれぞれのスイッチ1261に並列または直列に接続して示されているが、このことは例示のみを目的としている。使用する電力供給源、利用する放射線供給源およびその他の要因により、それぞれのスイッチ1261は単一の放射線供給源のみに電力供給することができ、あるいは、2個以上のこれらの供給源に電力供給することも可能である。しかしながら、各スイッチ1261から電力供給されていない放射線供給源の全数は、本発明の教示に従い、使用している全体の放射線供給源に対して極めて小さな割合にする必要があり、例えば、33%以下であり、好ましくは20%以下である。さらに、多くの適用例において、この割合は10%以下にすることができる。このようにして、使用する電力供給源を比較的に小形にすることができ、実質的な熱を発生せず、それゆえ、仮に発生しても、上記のコントロール・ボックス、アプリケータ1211内の光源または被験者の皮膚の相当な冷却を必要としない安価な電力供給源にすることができる。従って、任意の時間においてエネルギー供給される極めて限定された数の放射線供給源を用いることにより、熱が皮膚に供給されると共に皮膚から発生するので、アプリケータ1211における熱の負荷が最小になる。さらに、このように減少された熱の負荷により、アプリケータが冷却を必要とせずに通常に動作することが当然に可能になり、さらに、装置の寸法およびコストを減少することができる。
【0049】
図5に戻り、この図におけるアプリケータ511fは内部に被験者の手が配置される一定のスロットが形成されている。放射線供給源525はフィルター・プレート527および隙間528を通して光を送り込み、この隙間は一定の適当なゲルまたはその他の物質により充填することができ、このゲルまたは物質の中を被験者の手が通過してその被験者の手に対する光学的な適合性を高めることができる。この実施形態は一定のCCDカメラ、反射率計またはその他の診断用の用具も含み、この用具は被験者の手を観察して、例えば、治療する老人性の斑点が被験者の手のどこにあるか等について決定することを可能にする。これらの斑点が確認されると、適当な放射線供給源がこれらの斑点の処理/除去を促進するために所定の順序で動作できるようになる。上記の診断用具563はまた一定の処理を行なう必要のあるしわ、不要な毛またはその他の状況を検出してこれらの情報を種々の制御装置(図示されていない)に供給するために利用することも可能であり、これらの制御装置はこれにより適当な処理を決定できるようになる。また、この診断用具563はこの実施形態および他の実施形態における被験者の色素沈着を検出するために利用することもでき、この情報を利用することによりそれぞれの放射線供給源525に対する適当なパルス・エネルギーおよび持続時間を選択して治療の安全性を高めると共に所望の皮膚科学的な結果を達成できる。上記診断用具563等のような一定の診断用具を備えることにより、治療においてフィードバック情報を得ることが可能になり、これらのフィードバック情報は光線の量、パルスの持続時間、点灯するランプ、およびその他のパラメータを制御して所望の結果を安全に達成するために利用できる。安全性は処理中の皮膚の温度をモニターするためにアプリケータ511f内に一定の皮膚温度センサーを取り付けること、および一定の出口における制限されたレベルに到達した皮膚の温度を検出した時に一定の光のパルスを中断するためのフィードバック制御を利用することにより高めることもできる。さらに、この診断用のシステムは処理の終了点も測定できる。
【0050】
一部の実施形態において、本発明のアプリケータの中に配置されている診断用および/またはモニター用のセンサー、ならびに、そのアプリケータの放射線供給源を選択的に作動するためのアプリケータの制御回路はそのアプリケータから分離している一定の家庭用パーソナル・コンピュータ等のような一定のコンピュータに通信できる。これらのアプリケータとコンピュータとの間の通信は、例えば、好ましくは一定の無線通信プロトコル等の、任意の適当な通信プロトコルを採用することにより確立できる。上記センサーは上記コンピュータに患者の皮膚の一部分に関する診断用および/またはモニター用のデータを伝達することができ、このコンピュータはさらにこれに配備されているソフトウエアを用いてそのデータを分析できる。その後、このコンピュータはそのデータの分析に基づいてアプリケータの制御回路に制御信号を供給するためにその制御回路に通信できる。
【0051】
例えば、上記制御信号は上記制御回路に一定の特定のパタンの放射線供給源を作動させて、一定の確認された皮膚の状況の治療に適している一定の順序で選択された放射線供給源を動作させ、さらに/または、これらの作動している供給源の放射線の量を設定するように命令することができる。あるいは、上記コンピュータは、例えば、リアルタイムで、モニター用のセンサーから受け取ったデータを分析してそのデータの分析に基づいて適当な制御信号を制御回路に送ることができる。例えば、一定のモニター用のセンサーから受け取ったデータが患者の皮膚の一部分の温度が所定の閾値を超えていることを示す場合に、コンピュータは制御回路にその放射線の量を低下し、アプリケータを止めて、あるいは、一定の安全な範囲になるように皮膚の温度を下げるために必要とされる任意の別の動作を行なわせるように命令できる。
【0052】
例えば、図13は3個の区画部分1304,1305および1306を含む一定のハウジング1303を有する一定のアプリケータ1302を含む本発明の一例の実施形態に従う一定の光学的皮膚科学システム1301を概略的に示している。一定のCCDカメラ1308を有する一定の診断用センサー1307が区画部分1306の中に配置されており、複数の放射線供給源1310を有する一定の治療用モジュール1309が区画部分1304の中に配置されている。これらの診断用センサー1307および治療用モジュール1309は、例えば、無線リンク1318および無線リンク1320を介して、一定の家庭用パーソナル・コンピュータ等のような一定のコンピュータ1316に通信するために、通信モジュール1312および通信モジュール1314をそれぞれ含む。アプリケータのハウジング1303はさらに一定のスロット1322を含み、このスロットの中に一定の患者の身体の部分、例えば、一定の患者の手を導入して区画部分1305の下方に位置決めできる。
【0053】
手をハウジングの中に位置決めすると、その患者の手の一定の画像を得るために手動またはコンピュータ1316の制御下において、CCDカメラが、例えば、一定の開口部1324を介して、区画部分1306から区画部分1305の中に導入できる。この場合に、センサー1307はその画像を、通信モジュール1312を介して、分析のためにコンピュータ1316に送ることができる。その後、このセンサーは区画部分1306に戻り、治療用のモジュールが区画部分1305の中に導入できるようになる。さらに、特定の皮膚の状況を確認するために上記センサーから受け取ったデータを分析すると、コンピュータ1316は上記治療用モジュールの制御回路1326に制御信号を送り、放射線供給源の選択された1個または一連の放射線供給源を作動して適当な治療のプロトコルを実行させることができる。例えば、そのデータの分析が符号1380の一定の色素沈着を伴う1個以上の老人性の斑点の存在を示す場合に、上記コンピュータはこれらの斑点を治療するために約1310J/cm2 の線量において放射線供給源の1個以上の選択的な作動を行なわせることができる。
【0054】
上記のデータ分析に必要とされる計算処理および一定の治療のプロトコルを実行する処理を、例えば、これらの機能を実行するための一定の分離しているコンピュータを利用することにより、アプリケータから切り離すことはこのアプリケータの製造における複雑さおよび費用を好都合に減少できる。加えて、さらに簡潔なアプリケータを製造することを可能にできる。
【0055】
図14を参照して、この別の実施例において、本発明の一定のアプリケータ、例えば、図7において示されているような一定のマスクはセンサーおよび放射線供給源の一体化した設計を採用できる。例えば、アプリケータ1401は複数のセンサー1402を含むことができ、これらはそれぞれ4個の放射線供給源、例えば、例示的な放射線供給源1404,1406,1408および1410により囲まれており、これらの放射線供給源は同一のまたは異なる波長の治療用の放射線を発生できる。各センサー1402は、例えば、一定の熱センサーとすることができ、このセンサーは一定の患者の皮膚の選択された部分の温度をモニターすることができ、このセンサーに付随している放射線供給源の1個以上がその皮膚の部分を治療用の放射線に曝露する。この温度データは、例えば、一定の無線接続を介して、一定のコンピュータ(図示されていない)に送られて、分析およびモニターすることができる。この結果、一定の皮膚の部分の温度が所定の閾値を超える場合に、そのコンピュータはアプリケータの制御回路1412に制御信号を送り、その皮膚の部分を照明している放射線の量を変えるか、何らかの他の動作を行なわせてその皮膚の温度を一定の安全な範囲まで下げる。
【0056】
以上において、多数の適用例を論じてきたが、本発明の教示はこれらの適用例に決して限定されず、本発明の教示は光学的皮膚科学処理が現在において採用されている大部分の用途を実行するために一般に使用可能であり、あるいは、将来において採用可能になると考えられる。低電力の放射線供給源を利用しているために、比較的に長い治療時間が必要になる可能性がある。一方、このような比較的に長い治療時間はそれぞれの放射線供給源の単一の比較的に長いエネルギー供給によるか、電力供給における電力の必要性を減少するために一定の供給源を連続的にパルス動作させるか、あるいは、単一の処理中に多数回にわたり供給源の1個以上(または全て)に復帰する処理を含むことのできる一定のパタンで各供給源をパルス動作させることにより達成できる。さらに、その後の処置により放射線供給源および被験者の皮膚の両方における熱の負荷を減少することができ、冷却および安全性を高めるための必要性が少なくなる。例えば、2001年1月25日出願されている同時係属の米国特許出願第09/769,960号において、低電力で長い持続時間の照射を含む治療が論じられているが、この内容は、関連している程度において、本明細書において参考文献として含まれる。
【0057】
本発明において提案されている装置の種々のパラメータの一般的な範囲は約290nm乃至3000nmの範囲内の波長、約0.5J/cm2 乃至1000J/cm2 の範囲内の線量、および約0.1ミリ秒乃至1000秒の範囲内のパルス幅を含む。各パラメータのさらに特定の範囲は最高の安全性および効力のためのそれぞれの特定の治療条件に対応して最適化する必要がある。表1は特定の皮膚化学的な状況の治療において利用される好ましい波長を含む。
【0058】
比較的に安全保証型で安価な方法およびシステムが広範囲な医療および美容における皮膚科学的な問題を処理または治療するために提供されており、これらは通常の施設の設備外におけるこれらの使用を可能にする程度に十分に安全である。例えば、本発明の装置は一定のビューティ・サロン、理容店、スパにおいてまたは家庭内の患者自身により使用可能である。
【0059】
以上において、本発明が好ましい幾つかの実施形態およびこれらの変形例を参照して特定的に図示および説明されているが、これらの実施形態が例示のみの目的のために示されていること、および身体の別の部分を治療するために別のアプリケータが提供可能であること、さらに当業界における熟練者により上記の装置、そのアプリケータおよびこれらの使用方法におけるその形態および詳細において他の変更を行なうことが可能であるが、これらの変更も添付の特許請求の各項によってのみ定められている本発明の趣旨および範囲の中に依然として含まれていることが理解されるべきである。
【0060】
当業界における熟練者であれば、日常的な実験の範囲内において、上記の各実施形態に基づいて本発明のさらに別の特徴および利点を認識し、確認することができる。従って、本発明は、添付の特許請求の各項により示されている内容を除いて、特定的に図示および記載されている内容により限定されない。なお、全ての刊行物または公開物および参考文献はそれぞれの内容全体において本明細書において参考文献として含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】顔面の下部を治療するために適合している本発明の教示に従う一定の装置の側面図である。
【図2】顔面全体の治療のために改良されている図1において示されている種類の一定の装置の側面図である。
【図3】例えば、一定の被験者の首から毛髪を刈り取るか除去する等の、その首における処理のために適合している本発明の教示に従う一定の装置の側面図である。
【図4】一定の被験者の脇の下の治療のための本発明の教示に従う一定の装置の前面図である。
【図5】本発明の教示に従う手を治療するために適している一定のアプリケータの側断面図である。
【図6】一定の患者の臀部における脂肪性浮腫を治療するために適している一定の装置の概略図である。
【図7】一定のコードレス・ベース・ユニットと組み合わされている一定の光顔面治療装置の概略図である。
【図8】本発明の教示を実施することにおいて使用するために適している一定の顔面マスクのアプリケータの部分的に切除した側面図である。
【図9】本発明の教示を実施するために適している一定のアプリケータの一部分の縦方向の断面図である。
【図10】本発明の別の実施形態における一定のアプリケータの一部分の縦方向の断面図である。
【図11】本発明のさらに別の実施形態における一定のアプリケータの一部分の縦方向の断面図である。
【図12】本発明の教示を実施するために適している一定の装置の電気的な概略図である。
【図13】一定のアプリケータ、一定のCCDカメラを有する一定の診断用センサー、および一定の治療用モジュールを含む本発明の一例の実施形態による一定の光学的皮膚科学システムの概略図である。
【図14】複数のセンサーおよび放射線供給源の一定の一体化した設計を伴う光顔面治療装置の概略図である。
【符号の説明】
【0062】
110 装置
111a アプリケータ
112 連結物
113 コントロール・ボックス
114 被験者
210 装置
211b アプリケータ
212 連結物
213 コントロール・ボックス
214 被験者
215 適当な機構
310 装置
311c アプリケータ
312 連結物
313 コントロール・ボックス
314 被験者
410 装置
411d アプリケータ
412 連結物
413 コントロール・ボックス
414 被験者
511f アプリケータ
514 被験者
601 アプリケータ
602 テーブル
603 オペレータ
604 被験者
701 光源
703 電子機器
704 冷却装置
706 コネクタ
707 シールド
709 シース
711c 顔面マスク
714 被験者
810 装置
811b アプリケータ
814 被験者
825 光源
826 外壁部
827 内壁部
828 隙間
829 保護機構
911 アプリケータ
925 放射線供給源
927 スクリーン
932 ランプ
936 反射器
1011 アプリケータ
1043 回路板
1044 ランプ
1045 配線
1111 アプリケータ
1143 回路板
1145 連結物
1156 放射線供給源
1157 レンズ
1211 アプリケータ
1259 放射線供給源
1260 スイッチング・アレイ
1302 アプリケータ
1303 ハウジング
1307 センサー
1308 CCDカメラ
1309 治療用モジュール
1312,1314 通信用モジュール
1316 コンピュータ
1318,1320 無線リンク
1401 アプリケータ
1402 センサー
1404,1406,1408,1410 放射線供給源
1412 制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的皮膚科学装置において、
複数の光放射線供給源、
内部において前記供給源が選択された位置にそれぞれ位置決めされている一定のマウントを備えており、このマウントが一定の被験者の身体における一定の治療領域の近くに位置決めすることに適合しており、さらに
一定の照射パタンで前記供給源を動作するための制御装置を備えている光学的皮膚科学装置。
【請求項2】
前記制御装置により形成される照射パタンが一定の空間的なパタンを含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記制御装置により形成される照射パタンが一定の一時的なパタンである請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記供給源が一定の選択された順序で動作して前記一時的なパタンを形成する請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記制御装置が一定の電力供給源および当該電力供給源を前記照射パタン内の前記供給源に接続する一定の切り替え要素を含む請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記マウントがさらに前記供給源から一定の選択された部分への光の供給を阻止することにより被験者の治療領域におけるその選択された部分を保護する一定の部品を含む請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記治療領域が被験者の顔面であり、前記選択された部分が被験者の目である請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記装置がさらに一定のインターロックを備えており、このインターロックが前記制御装置と共に動作して、前記部品が前記選択された部分を保護するために適当に位置決めされるまで、前記供給源の動作を無能にする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記マウントがさらに当該マウントを前記供給源のそれぞれと前記治療領域との間に実質的に均一な間隔を伴ってその治療領域に適合させることを可能にする一定の部品を含む請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記マウントが前記供給源と前記治療領域との間に一定の光学的に透明な部品を含む請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記透明な部品が一定の光学フィルター用の部品を含む請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記部品が被験者のための一定の保護用の部品である請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記装置がさらに前記供給源からの放射線を前記治療領域に反射する一定の表面部分を備えている請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記装置がさらに前記供給源のそれぞれに対応して一定の反射用の表面部分を備えている請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記マウントが一定の回路板を含み、前記供給源がこの回路板に取り付けられている請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記供給源がU字形状の電灯である請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記供給源が固体素子の光エミッタである請求項1に記載の装置。
【請求項18】
さらに、前記光エミッタからの光を前記治療領域に配向するための一定のレンズ・アレイを含む請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記マウントが一定の被験者の顔面の全部または一部に合うことに適合している請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記治療領域が被験者の顔面、腕、腿、足、腕、手、首、髪のはえぎわ、脇の下、背中、股の領域、ビキニ・ライン、臀部、胸部、または腹部の内の一つであり、この場合に前記マウントがその治療領域に合うことに適合している請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記装置がさらに前記マウント内に取り付けられている一定の診断用具を備えている請求項1に記載の装置。
【請求項22】
前記制御装置が前記診断用具に応答して前記供給源の動作を制御する請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記装置がさらに前記選択された治療領域に対する前記マウントの適当な位置決めを検出するためのセンサーを備えており、前記制御装置が前記センサーに応答して動作して前記マウントが適当に位置決めされている時にのみ前記供給源を動作する請求項1に記載の装置。
【請求項24】
一定の照射パタンで一定の被験者の治療領域に近接して取り付けられた複数の光放射線の供給源の少なくとも一部を動作することにより光学的な皮膚科学処理を行なう方法。
【請求項25】
前記供給源の部分集合が同時に動作する請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記供給源が一定の選択された順序で動作する請求項24に記載の方法。
【請求項27】
さらに、前記供給源から一定の選択された部分に対する光の供給を阻止することによりその治療領域の選択された部分を保護する処理を含む請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記治療領域が被験者の顔面であり、この場合に、前記選択された部分が被験者の目を含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記保護工程がさらに前記選択された部分が適当に保護されていることを検出する処理、およびその検出に応答して前記供給源の動作を可能にする処理を含む請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記方法がさらに前記供給源と前記治療領域との間の実質的に均一な間隔を形成するためにその治療領域に対する供給源の量を設定する処理を含む請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記治療領域が被験者の下面部、全面、腕、腿、足、腕、手、首、髪のはえぎわ、脇の下、背中、股の領域、ビキニ・ライン、臀部、胸部、または腹部の内の一つである請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記方法がさらに前記治療領域の中の一定の状況を検出する処理を含む請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記方法がさらに前記検出に応答して前記供給源を動作する処理を含む請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記方法がさらに前記治療の位置に対する一定量の前記放射線供給源の適当な位置決めを感知する処理、および前記感知工程が前記マウントが適当に位置決めされていることを示す時にのみ前記供給源を動作する処理を含む請求項24に記載の方法。
【請求項35】
一定の光学的皮膚科学装置において、
一定の患者の皮膚の一定領域の近くに位置決めするために適合している一定のマウント、
前記患者の皮膚の領域の少なくとも一部分を照射するために前記マウントの中に配置されている1個以上の放射線供給源、および
一定の治療のプロトコルを行なうために一定の照射パタンの前記放射線供給源を作動するために前記放射線供給源に電気的に連結している一定の制御回路を備えている光学的皮膚科学装置。
【請求項36】
前記マウントが一定の患者の身体部分の外形に実質的に一致するように形付けられている請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記治療のプロトコルが一定の皮膚科学的な状況に対して適当な波長を選択する処理を含む請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記制御回路が前記治療領域の一部分を選択的に治療するためにプログラムできる請求項35に記載の装置。
【請求項39】
前記制御回路が一定の選択された順序で前記選択されたパタンの放射線供給源の活性化を制御する請求項35に記載の装置。
【請求項40】
前記マウントが廃棄可能である請求項35に記載の装置。
【請求項41】
前記装置がさらに前記マウントに連結することに適合している一定の光学的に透明なシースを含み、このシースが前記治療領域に一致する請求項35に記載の装置。
【請求項42】
前記シースが使用者により交換可能である請求項41に記載の装置。
【請求項43】
一定のアプリケータを含む一定の光学的皮膚科学システムにおいて、
一定の患者の皮膚の一定領域の近くに位置決めするための一定のマウント、
前記マウントの中に配置されている複数の放射線供給源、
前記患者の皮膚の領域の少なくとも一部分に付随している診断用またはモニター用のデータのいずれかを収集するために前記マウントの中に配置されている1個以上のセンサー、
前記放射線供給源の選択的な作動のためにこれらに電気的に連結されている一定の制御回路、および
前記アプリケータに連絡している一定のコンピュータを備えており、このコンピュータが前記センサーからデータを受け取り、そのデータの分析に基づいて前記制御回路に制御信号を送る光学的皮膚科学システム。
【請求項44】
前記制御信号が一定の選択された順序における前記放射線供給源の少なくとも選択された物の作動を生じる請求項43に記載の光学的皮膚科学システム。
【請求項45】
前記コンピュータが一定の無線通信リンクを介して前記アプリケータに通信する請求項43に記載の光学的皮膚科学システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的皮膚科学装置において、
複数の光放射線供給源、
内部において前記供給源が選択された位置にそれぞれ位置決めされている一定のマウントを備えており、このマウントが一定の被験者の身体における一定の治療領域の近くに位置決めすることに適合しており、さらに
一定の照射パタンを形成するために一定の選択された順序で前記供給源を動作するための制御装置を備えている光学的皮膚科学装置。
【請求項2】
前記制御装置により形成される照射パタンが一定の空間的なパタンを含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記制御装置により形成される照射パタンが一定の一時的なパタンである請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記装置がさらに前記治療領域内の皮膚の状況を確認してこれらの検出された状況に応じて信号を発生するために前記マウントの中に取り付けられている一定の診断用のセンサーを備えており、前記制御装置がその診断用のセンサーからの入力に基づいて前記供給源を動作する請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記制御装置が一定の電力供給源および当該電力供給源を前記照射パタン内の前記供給源に接続する一定の切り替え要素を含む請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記マウントがさらに前記供給源から一定の選択された部分への光の供給を阻止することにより被験者の治療領域におけるその選択された部分を保護する一定の部品を含む請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記治療領域が被験者の顔面であり、前記選択された部分が被験者の目である請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記装置がさらに一定のインターロックを備えており、このインターロックが前記制御装置と共に動作して、前記部品が前記選択された部分を保護するために適当に位置決めされるまで、前記供給源の動作を無能にする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記マウントがさらに当該マウントを前記供給源のそれぞれと前記治療領域との間に実質的に均一な間隔を伴ってその治療領域に適合させることを可能にする一定の部品を含む請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記マウントが前記供給源と前記治療領域との間に一定の光学的に透明な部品を含む請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記透明な部品が一定の光学フィルター用の部品を含む請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記部品が被験者のための一定の保護用の部品である請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記装置がさらに前記供給源からの放射線を前記治療領域に反射する一定の表面部分を備えている請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記装置がさらに前記供給源のそれぞれに対応して一定の反射用の表面部分を備えている請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記マウントが一定の回路板を含み、前記供給源がこの回路板に取り付けられている請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記供給源がU字形状の電灯である請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記供給源が固体素子の光エミッタである請求項1に記載の装置。
【請求項18】
さらに、前記光エミッタからの光を前記治療領域に配向するための一定のレンズ・アレイを含む請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記マウントが一定の被験者の顔面の全部または一部に合うことに適合している請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記治療領域が被験者の顔面、腕、腿、足、腕、手、首、髪のはえぎわ、脇の下、背中、股の領域、ビキニ・ライン、臀部、胸部、または腹部の内の一つであり、この場合に前記マウントがその治療領域に合うことに適合している請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記装置がさらに前記マウント内に取り付けられている一定の診断用具を備えている請求項1に記載の装置。
【請求項22】
前記診断用具が一定のCCDカメラである請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記装置がさらに前記選択された治療領域に対する前記マウントの適当な位置決めを検出するためのセンサーを備えており、前記制御装置が前記センサーに応答して動作して前記マウントが適当に位置決めされている時にのみ前記供給源を動作する請求項1に記載の装置。
【請求項24】
一定の照射パタンで一定の被験者の治療領域に近接して取り付けられた複数の光放射線の供給源の少なくとも一部を動作することにより光学的な皮膚科学処理を行なう方法。
【請求項25】
前記供給源の部分集合が同時に動作する請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記供給源が一定の選択された順序で動作する請求項24に記載の方法。
【請求項27】
さらに、前記供給源から一定の選択された部分に対する光の供給を阻止することによりその治療領域の選択された部分を保護する処理を含む請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記治療領域が被験者の顔面であり、この場合に、前記選択された部分が被験者の目を含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記保護工程がさらに前記選択された部分が適当に保護されていることを検出する処理、およびその検出に応答して前記供給源の動作を可能にする処理を含む請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記方法がさらに前記供給源と前記治療領域との間の実質的に均一な間隔を形成するためにその治療領域に対する供給源の量を設定する処理を含む請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記治療領域が被験者の下面部、全面、腕、腿、足、腕、手、首、髪のはえぎわ、脇の下、背中、股の領域、ビキニ・ライン、臀部、胸部、または腹部の内の一つである請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記方法がさらに前記治療領域の中の一定の状況を検出する処理を含む請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記方法がさらに前記検出に応答して前記供給源を動作する処理を含む請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記方法がさらに前記治療の位置に対する一定量の前記放射線供給源の適当な位置決めを感知する処理、および前記感知工程が前記マウントが適当に位置決めされていることを示す時にのみ前記供給源を動作する処理を含む請求項24に記載の方法。
【請求項35】
前記装置がさらに一定の治療のプロトコルを実行するための一定の照射パタンの前記放射線供給源を作動するためにこれらの放射線供給源に電気的に連結している一定の制御回路を備えている請求項1に記載の光学的皮膚科学装置。
【請求項36】
前記マウントが一定の患者の身体部分の外形に実質的に一致するように形付けられている請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記治療のプロトコルが一定の皮膚科学的な状況に対して適当な波長を選択する処理を含む請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記制御回路が前記治療領域の一部分を選択的に治療するためにプログラムできる請求項35に記載の装置。
【請求項39】
前記制御回路が一定の選択された順序で前記選択されたパタンの放射線供給源の活性化を制御する請求項35に記載の装置。
【請求項40】
前記マウントが廃棄可能である請求項35に記載の装置。
【請求項41】
前記装置がさらに前記マウントに連結することに適合している一定の光学的に透明なシースを含み、このシースが前記治療領域に一致する請求項35に記載の装置。
【請求項42】
前記シースが使用者により交換可能である請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記装置がさらに、
前記患者の皮膚の少なくとも一部分に付随している診断用またはモニター用のデータのいずれかを収集するために前記マウントの中に配置されている1個以上のセンサー、
前記放射線供給源の選択的な作動のためにこれらの放射線供給源に電気的に連結されている一定の制御回路、および
前記アプリケータに連絡している一定のコンピュータを備えており、このコンピュータが前記データの分析に基づいて前記制御回路に制御信号を送る請求項1に記載の光学的皮膚科学装置。
【請求項44】
前記制御信号が一定の選択された順序における前記放射線供給源の少なくとも選択された物の作動を生じる請求項43に記載の光学的皮膚科学システム。
【請求項45】
前記コンピュータが一定の無線通信リンクを介して前記アプリケータに通信する請求項43に記載の光学的皮膚科学システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2006−506126(P2006−506126A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−552069(P2004−552069)
【出願日】平成15年11月12日(2003.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2003/035942
【国際公開番号】WO2004/043543
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(504464748)パロマー・メディカル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (10)
【氏名又は名称原語表記】PALOMAR MEDICAL TECHNOLOGIES,INC.
【住所又は居所原語表記】82 Cambridge Street,Burlington,MA 01803,U.S.A.
【Fターム(参考)】