説明

光拡散シート、それを用いたバックライト装置及び液晶表示装置

【課題】視野角を拡げることができ、かつ、高い正面輝度が得られる光拡散シートを提供する。
【解決手段】
光拡散シート16は、エッジライト型のバックライト装置に用いられる。光拡散シート16は、複数の線状プリズムLPが形成された表面171を有する第1屈折層17を備える。また、表面171上に形成され、線状プリズムLPと異なる屈折率を有する第2屈折層18を備える。第1屈折層17の裏面172から光拡散シート16の法線方向に入射した光は、第1及び第2屈折層の境界面である表面171で屈折する。このとき、光は全反射しにくく、再帰反射が発生しにくい。表面171を透過した光はさらに、第2屈折層18の表面181で屈折し、外部に出射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光拡散シートに関し、さらに詳しくは、液晶表示装置に搭載されるバックライト装置等の照明装置に利用される光拡散シートに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイに代表される液晶表示装置は、正面輝度の向上が求められる。正面輝度を向上するために、液晶表示装置にはレンズシートが利用される。レンズシートにはたとえば、プリズムシートやレンチキュラレンズシート、マイクロレンズアレイシートがある。
【0003】
エッジライト型のバックライト装置では、レンズシートは導光板上に敷設される。導光板から出射した光は、導光板の法線方向から光源と反対側に所定角度傾斜した方向に指向性を有する。レンズシートは、導光板からの光を受け、受けた光をレンズシートの法線方向、つまり、バックライト装置の正面方向に偏角する。そのため、バックライト装置の正面輝度は向上する。
【0004】
上述のとおり、エッジライト型のバックライト装置では、所定方向に指向性を有する光がレンズシートによりバックライト装置の正面に偏角される。そのため、レンズシートを出射した光も指向性を有し、正面方向に光が集中し過ぎる。つまり、視野角が狭い。ユーザは、表示画面を正面から見るだけでなく、正面から多少ずれた斜め方向から見る場合もある。斜め方向から表示画面を見た場合、正面から見た場合と比較して輝度が急速に低下するため、ユーザは違和感を覚える。
【0005】
このような違和感を抑えるため、一般的には、レンズシート上に拡散シートを敷設して液晶表示装置の視野角を拡げている。拡散シートは、バインダ樹脂と、バインダ樹脂と異なる屈折率を有する複数の粒状物(ビーズ)とを含む。拡散シートは、バインダ樹脂と粒状物との境界面で光を反射及び屈折することにより、光を拡散する。
【0006】
確かに、上述の拡散シートを用いれば、レンズシートからの光を拡散するため、視野角が広がる。しかしながら、拡散シートの内部で反射を繰り返した入射光の一部がレンズシート方向に戻る、いわゆる再帰反射が発生する。再帰反射は光の利用効率を低下するため、正面輝度の低下を引き起こす。
【0007】
特開2003−21706号公報に開示された光学シートは、平行に配設された複数の三角形部と、隣り合う三角形部の間に嵌合された拡散部とを備える。そして、拡散部は、バインダと、バインダと屈折率の異なるビーズとから形成されている。この文献に開示された光学シートは、光学シートの裏面から斜め方向に入射する光線を、表示画面の正面方向に偏角する。さらに、拡散部で光線を拡散することにより輝度の均一化を図ることができるとしている(段落[0014]及び[0015]参照)。しかしながら、この文献に開示された拡散部のバインダとビーズとは、互いに異なる屈折率を有する。そのため、拡散部に入射した光の一部は再帰反射し、光の利用効率は低下すると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−21706号公報
【特許文献2】特開2005−156923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、視野角を拡げることができ、かつ、高い正面輝度が得られる光拡散シートを提供することである。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0010】
本発明による光拡散シートは、第1及び第2の屈折層を備える。第1の屈折層は、複数の第1の凸部が形成された主面を有する。第2の屈折層は、第1の屈折層の主面上に形成される。そして、第2の屈折層は、第1の凸部と異なる屈折率を有する。
【0011】
本発明による光拡散シートは、屈折率の異なる第1及び第2の屈折層が積層されている。第1及び第2の屈折層は互いに異なる屈折率を有するため、第1及び第2の屈折層の境界面である主面で屈折する。さらに、第2の屈折層の屈折率は空気の屈折率よりも大きいため、光が主面で全反射しにくい。したがって、本発明における光拡散シートでは、再帰反射が発生しにくく、光の利用効率を向上できるため、高い正面輝度が得られる。また、第1の屈折層の主面で屈折した光は、さらに第2の屈折層の表面で屈折して外部に出射される。つまり、光拡散シートは光を2回屈折して外部に出射する。そのため、光拡散シートは光を拡散することができ、視野角を拡げることができる。
【0012】
好ましくは、第2の屈折層はさらに、複数の第2の凸部が形成された表面を有する。
【0013】
この場合、第2の屈折層の表面で光をさらに拡散することができる。
【0014】
好ましくは、複数の第1の凸部は、互いに並んで配列される複数の柱状レンズであり、柱状レンズの幅方向の断面は、柱状レンズの底から頂上に向かって幅が狭くなる形状である。
【0015】
この場合、第1の屈折層側から光拡散シートの法線方向に光が入射した場合、第1の屈折層の主面で光をより拡散できる。
【0016】
好ましくは、第2の凸部は、第2の凸部の底から頂上に向かって幅が狭くなる断面形状を有する。
【0017】
この場合、第2の屈折層の表面で光をより拡散できる。
【0018】
好ましくは、複数の第2の凸部は、マトリックス状に配列されている。
【0019】
この場合、光が均一に拡散されやすい。
【0020】
好ましくは、第2の屈折層は、バインダ樹脂と、複数の粒状物とを含有する。複数の粒状物は、バインダ樹脂と同じ屈折率を有する。第2の凸部は、粒状物の一部が表面から突出することにより形成される。ここでいう同じ屈折率とは、互いの屈折率の差異が0.05以内であるものも含む。
【0021】
この場合、第2の屈折層内のバインダ樹脂と粒状物との境界面で光が屈折するのを抑制でき、再帰反射を抑制できる。
【0022】
好ましくは、第2の屈折層の屈折率は、第1の凸部の屈折率よりも大きい。
【0023】
この場合、第1及び第2の屈折層との境界面で全反射が起こらないため、再帰反射を抑制できる。
【0024】
本発明によるバックライト装置は、導光板と、導光板の側面に配設される光源と、レンズシートと、上述の拡散シートとを備える。レンズシートは、導光板から出射する光を受け、受けた光を導光板の法線方向に出射する。また、本発明による液晶表示装置は、上述のバックライト装置と、バックライト装置上に敷設される液晶パネルとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態による液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【図2】図1に示した導光板の輝度角度特性を示す図である。
【図3】図1に示した導光板及び全反射型プリズムシートの断面図である。
【図4】図1に示した光拡散シートの断面図である。
【図5】図1に示した光拡散シートの上面図である。
【図6】従来のプリズムシートに入射した光の軌跡を示す図である。
【図7】従来のレンチキュラレンズシートに入射した光の軌跡を示す図である。
【図8】従来の光拡散シートに入射した光の軌跡を示す図である。
【図9】図4に示す光拡散シートに入射した光の軌跡の一例を示す図である。
【図10】図4に示す光拡散シートに入射した光の軌跡の図9以外の例を示す図である。
【図11】図4と異なる光拡散シートの他の例を示す図である。
【図12】図4及び図11と異なる光拡散シートの他の例を示す図である。
【図13】図4、図11及び図12と異なる光拡散シートの他の例を示す図である。
【図14】実施例で用いたレンチキュラレンズシートの構成を示す図である。
【図15】実施例で測定されたバックライト装置の輝度角度特性を示す図である。
【図16】図15と異なる他の輝度角度特性を示す図である。
【図17】図15及び図16と異なる他の輝度角度特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0027】
[液晶表示装置の構成]
図1を参照して、本実施の形態による液晶表示装置1は、バックライト装置10と、液晶パネル20とを備える。液晶パネル20は、バックライト装置10上に敷設される。液晶パネル20は公知の構造を有する。
【0028】
バックライト装置10は、エッジライト型である。バックライト装置10は、光源11と、樹脂モールド12と、反射シート13と、導光板14と、プリズムシート15と、光拡散シート16とを備える。
【0029】
光源11は、図1の紙面の法線方向に配列された複数の点光源である。点光源はたとえば、LED(Light Emitting Device)である。なお、光源11は図1紙面の法線方向に延在する線光源でもよい。線光源はたとえばEEFL(External Electrode Fluorescent Lamp:外部電極蛍光管)である。また、光源11は1つのLEDのみで構成されていてもよい。光源11は、導光板14の側面141に隣接して配置される。
【0030】
樹脂モールド12は不透明な枠体である。樹脂モールド12の内部には、光源11及び導光板14が収納される。光源11の上下及び導光板14の裏面143上には、反射シート13が敷設される。反射シート13の主面には反射層が形成される。反射層は、銀やアルミニウム等の金属薄膜でもよいし、酸化チタンや酸化ジルコニウム等の白色粉末を塗布した白色反射膜でもよい。また、屈折率の異なる透明な薄膜を積層した多層膜でもよい。反射層は光源11及び導光板14と対向する。反射シート13は、光源11の出射光を導光板14に導く。さらに、導光板14の裏面143から出射した光を反射して導光板14に戻す。これにより、反射シート13は、導光板14の主面142以外の面から光が漏れるのを抑制する。
【0031】
導光板14は、側面141、主面142及び裏面143を有するシート状の本体からなる。主面142は側面141と直交する。また、主面142の反対側には裏面143が配置される。導光板14は、たとえば、ポリカーボネート系樹脂や環状オレフィン系樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂からなる。裏面143には、ドットパターンが形成されている。光源11からの光は、側面141に入射し、導光板14内を全反射しながら進行する。そして、光がドットパターンに入射したとき、主面142方向に偏角され、主面142から外部に出射する。ドットパターンは、印刷により形成されてもよいし、射出成形により形成されてもよい。
【0032】
導光板14の主面142から出射する光の輝度角度特性の一例を図2に示す。図2中の横軸は、図1に示すように、主面142の法線N14からの傾斜角度(deg)を示す。角度0(deg)の輝度は、法線N14方向の輝度を示す。横軸のプラス(+)方向は、法線N14から光源11と反対側(図中の+X方向)に傾斜した角度を示し、マイナス(−)方向は法線N14から光源11側(図中の+X方向と反対の方向)に傾斜した角度を示す。図2の縦軸は輝度を示す。
【0033】
図2を参照して、導光板14から出射する光の輝度角度特性は、法線N14から光源11と反対側(+X方向)に角度A0(deg)傾斜した方向に輝度のピークを有する。そして、半値幅が非常に狭い。つまり、導光板14から出射した光R0は角度A0の方向に輝度ピークを有する指向性を有する。傾斜角A0(deg)は一般的に65°〜80°である。
【0034】
図1及び図3を参照して、プリズムシート15はいわゆるレンズシートであり、導光板14上に敷設される。プリズムシート15は、全反射型のプリズムシートであり、シート状又はフィルム状の本体を有する。プリズムシート15は、入射面151を有し、入射面151と反対側に出射面150を有する。入射面151は導光板14の主面142と対向する。そして、導光板14から出射した光を受ける。入射面151は、互いに並設された複数の線状プリズム152を有する。各線状プリズム152の横断形状は三角形状であり、光源11の配列方向(光源11が線光源の場合は、光源11の延在方向)に延在する。各線状プリズム152は、2つの傾斜面153及び154と、傾斜面153及び154により形成される頂上部155とを備える。傾斜面153は、光源11側に配設され、傾斜面154は傾斜面153よりも光源11から遠くに配置される。傾斜面153には、導光板14からの出射光が入射する。そして、傾斜面154は、傾斜面153から入射した光を全反射する。このとき、光R0はプリズムシート15の法線N15方向に偏角されて出射面150から外部に出射する。つまり、光源11からの光は、バックライト装置10の正面方向に出射する。
【0035】
[光拡散シートの構成]
図1及び図4を参照して、光拡散シート16は、第1屈折層17と、第2屈折層18とを備える。
【0036】
第1屈折層17は、シート状又はフィルム状であり、構造化された表面171と、表面171と反対側の裏面172とを有する。裏面172は、プリズムシート15の出射面150と対向する。第1屈折層17はプリズムシート15からの光を受け、受けた光を表面171で屈折して第2屈折層18に出射する。
【0037】
第1屈折層17は基材部173と複数の線状プリズム(Linear Prism)LPとを備える。基材部173の素材は透光性を有する樹脂であり、たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、脂環式ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン酸系樹脂、トリアセチルセルロース系樹脂等である。
【0038】
各線状プリズムLPは、光源11が複数の点光源の場合は点光源の配列方向に延在し、光源11が線光源の場合は光源11の延在方向に延在する。また、複数の線状プリズムLPは、線状プリズムLPの幅方向に並んで配列される。各線状プリズムLPの幅方向の断面形状は三角形状である。つまり、線状プリズムLP断面は、底面から頂上TPに向かうにしたがい、幅が徐々に狭くなる形状を有する。
【0039】
複数の線状プリズムLPの素材は、透光性を有する電離放射線硬化樹脂からなる。電離放射線硬化樹脂は、紫外線や電子線等の電離放射線により硬化する。電離放射線硬化樹脂は、たとえば、ポリエステル系アクリレート樹脂、ウレタン系アクリレート樹脂、ポリエーテル系アクリレート樹脂、エポキシ系アクリレート樹脂、ポリエステル系メタクリレート樹脂、ウレタン系メタクリレート樹脂、ポリエーテル系メタクリレート樹脂、エポキシ系メタクリレート樹脂である。線状プリズムLPは電離放射線硬化樹脂に代えて、ポリカーボネート系樹脂やポリアクリル酸エステル系樹脂、脂環式ポリオレフィン系樹脂等の透光性を有する熱可塑性樹脂で形成されてもよい。要するに、線状プリズムLPは樹脂からなる。
【0040】
また、第1屈折層17の基材部173と複数の線状プリズムLPとが同じ素材からなり、一体的に形成されていてもよい。この場合、第1屈折層17は、上述の基材部173と同じ素材、つまり、上述のいずれかの樹脂で形成される。
【0041】
第2屈折層18は、第1屈折層17の表面171上に形成される。第2屈折層18の素材は、上述の基材部173やレンズ部174の素材と同様の樹脂である。ただし、第2屈折層18の屈折率は、線状プリズムLPの屈折率と異なる。そのため、光拡散シート16に入射した光は、第1屈折層17と第2屈折層18との境界面、つまり、表面171で屈折する。
【0042】
第2屈折層18は、第1屈折層17から受けた光を表面181で屈折して外部に出射する。表面181には、複数の凸部が形成されている。具体的には、図4及び図5に示すように、表面181には複数のマイクロレンズMLからなるマイクロレンズアレイが形成されている。マイクロレンズMLは、弓状、円弧状または楕円弧状の断面形状を有する。換言すれば、底から頂上に向かって幅が徐々に狭くなる断面形状を有する。なお、図4及び図5では隣り合うマイクロレンズMLが接触しているが、隣り合うマイクロレンズMLが離れており、間に隙間があってもよい。
【0043】
第1屈折層17の表面171で屈折した光は、第2屈折層18の表面181でさらに屈折して外部に出射する。つまり、光拡散シート16は、表面171及び181でそれぞれ光を屈折する。この2回の屈折により、プリズムシート15から出射した光は拡散される。以下、光拡散シートの作用を詳述する。
【0044】
[光拡散シートの作用]
プリズムシート15の出射面150から出射した光R15は、図3に示すように、プリズムシート15の法線N15方向、換言すれば、バックライト装置10の正面方向に進む。ここで、図6に示すように、プリズムシート15上に、光拡散シート16に代えて、屈折型のプリズムシート(線状プリズムが上側に配置されたタイプ)を敷設した場合を想定する。この場合、光R15は屈折型プリズムシートの各線状プリズムの2つの斜面でそれぞれ全反射し、プリズムシート15に逆戻りする。つまり、光R15は再帰反射する。
【0045】
また、図7に示すように、光拡散シート16に代えて、レンチキュラレンズシートを敷設した場合も同様である。光R15は、レンチキュラレンズシート上の各シリンドリカルレンズの凸面で複数回全反射し、プリズムシート15に逆戻りする。つまり、再帰反射が起こる。
【0046】
図8に示すように、光拡散シート16に代えて、拡散シート300をプリズムシート15上に敷設した場合も、図6及び図7と同じく再帰反射が起こる。拡散シート300は、バインダ樹脂301と、複数のビーズ302とを含む。ビーズ302は、バインダ樹脂301と異なる屈折率を有する。光R15が拡散シート300に入射すると、バインダ樹脂301とビーズ302との境界面での屈折又は反射を繰り返す。その結果、再帰反射が発生し、光R15の一部はプリズムシート15に逆戻りする。
【0047】
これに対して、本実施の形態による光拡散シート16は、光R15の再帰反射を抑制し、光の利用効率を向上する。第1屈折層17の表面171を形成する複数の線状プリズムLPの屈折率nLPは、第2屈折層18の屈折率n18と異なる。さらに、第2屈折層18は樹脂で構成されるため、その屈折率n18は、空気の屈折率n0よりも大きい。したがって、光R15が第1屈折層17から第2屈折層18に向かうときの相対屈折率(n18/nLP)は、図7に示すように光R15が屈折型プリズムシート(仮に、屈折率を線状プリズムLPと同じnLPとする)から大気中に向かうときの相対屈折率(n0/nLP)よりも大きくなる。その結果、第1屈折層17と第2屈折層18との境界面(表面171)における臨界角が大きくなり、光R15は表面171で全反射しにくくなる。
【0048】
以上より、光R15は表面171で全反射せずに屈折して第2屈折層18に進行する。このとき、光R15は第1屈折層の表面171で拡散される。光R15はさらに、第2屈折層18の表面181のマイクロレンズMLで拡散され、外部に出射する。したがって、光R15は、2つの表面171及び181でそれぞれ拡散される。
【0049】
このように、光拡散シート16は、再帰反射を抑制することで光の利用効率を向上し、正面輝度を向上する。光拡散シート16はさらに、光を2回拡散することにより、視野角を拡げることができる。以下、屈折率nLPが屈折率n18よりも大きい場合と、小さい場合とに場合分けして詳述する。
【0050】
[屈折率nLPが屈折率n18よりも小さい場合]
屈折率nLPが屈折率n18よりも小さい場合、光R15は表面171で全反射しない。そのため、図9に示すように、線状プリズムLPの斜面S1及び斜面S2で互いに逆方向に屈折する。屈折した結果、光R15は法線N16(法線N15と平行であり、バックライト装置10の正面方向に相当)方向からずれて第2屈折層18内を進行する。以上より、光R15は表面171で拡散される。
【0051】
続いて、第2屈折層18内を進行する光R15は、表面181のマイクロレンズMLの凸面に到達する。光R15が法線N15と平行に進行していれば、マイクロレンズMLの凸面で再帰反射しやすい。しかしながら、上述のとおり、光R15は法線N15からずれた方向からマイクロレンズMLに入射する。そのため、光R15は再帰反射しにくく、マイクロレンズMLで屈折して外部に出射する。その結果、光R15は再帰反射しにくく、かつ、表面171及び表面181で拡散される。
【0052】
[屈折率nLPが屈折率n18よりも大きい場合]
一般的に、屈折率の大きい媒質から小さい媒質に光が進むときに全反射が発生し得る。しかしながら、相対屈折率n18/nLPは、相対屈折率n0/nLPよりも大きい。そのため、境界面である表面171での臨界角は、図7の場合よりも大きくなる。したがって、屈折率nLPが屈折率n18よりも大きい場合であっても、光R15は表面171で全反射しにくく、図10に示すように、光R15は表面171で屈折する。なお、このとき、光R15は図9とは逆方向に屈折する。第2屈折層内を進行する光R15は、図9と同様に表面181のマイクロレンズMLでさらに屈折して外部に出射する。その結果、光R15は再帰反射しにくく、かつ、表面171及び表面181で拡散される。
【0053】
以上のとおり、光拡散シート16では、第1屈折層の線状プリズムLPの屈折率nLPが、第2屈折層18の屈折率n18と異なる。そのため、光拡散シート16は、第1屈折層の表面171で光を拡散する。また、第2屈折層18の表面181でも光を拡散する。さらに、表面171及び181で光が再帰反射するのも抑制できる。そのため、視野角を拡げることができ、かつ、光の利用効率を向上でき正面輝度を高くできる。
【0054】
光拡散シート16は、屈折率nLPとn18とは異なっていれば上述の効果を奏することができるが、屈折率n18が屈折率nLPよりも大きい方が好ましい。この場合、表面171で全反射は起こり得ないからである。
【0055】
また、屈折率n18が屈折率nLPよりも小さい場合、図10を参照して、第1屈折層17の線状プリズムLPの底角をALP(deg)とすると、底角ALPは以下の式(1)を満たすのが好ましい。
ALP≦sin−1(n18/nLP) (1)
この場合、線状プリズムLPの斜面S1及びS2で全反射が発生しないため、再帰反射をより抑制できる。
【0056】
[製造方法]
光拡散シート16の製造方法について説明する。初めに、第1屈折層17を製造する。第1屈折層17の製造方法は次の通りである。ロール状の金型を準備する。ロール状金型の表面には、複数の線状プリズムLPに対応するパターン溝が切削加工により形成されている。続いて、基材部173に相当する基材フィルムを用意する。用意された基材フィルムと金型表面との間に、電離放射線硬化樹脂を充填し、電離放射線を照射して硬化する。電離放射線硬化樹脂はたとえば、ダイコータにより充填される。続いて、硬化した電離放射線硬化樹脂が形成された基材フィルムをロール金型から剥離する。以上の方法により、第1屈折層17が得られる。
【0057】
第1屈折層17の基材部173とレンズ部174とが同じ素材で一体的に形成されている場合、第1屈折層17は以下の方法で製造される。熱可塑性樹脂により基材を作製する。続いて、線状プリズムLPに対応する凹凸パターンが切削加工により表面に形成された金型を基材に加熱押圧して、凹凸パターンを基材表面に転写する。以上の工程により第1屈折層17が製造される。周知の押出成型法やプレス成型法、あるいは金型に溶融樹脂を注入する射出成形法等により第1屈折層17を製造してもよい。
【0058】
続いて、第1屈折層17の表面171上に第2屈折層18を形成する。まず、ロール状の金型を準備する。ロール状金型の表面には、表面181の複数のマイクロレンズMLに対応する孔が形成されている。次に、第2屈折層18用の電離放射線硬化樹脂を準備する。このとき、第2屈折層18の屈折率が、第1屈折層17の線状プリズムLPの屈折率と異なるよう、電離放射線硬化樹脂を選定する。準備した電離放射線硬化樹脂を、第1屈折層17の表面171と金型表面との間に充填し、電離放射線を照射して硬化する。そして、硬化した第2屈折層18が形成された第1屈折層17をロール金型から引き剥がす。以上の方法により、光拡散シート16が製造される。
【0059】
[光拡散シートの他の形態]
図4に示す光拡散シート16では、第2屈折層18の表面181に複数のマイクロレンズMLを形成したが、表面181には、マイクロレンズMLに限定されず、他の形状の凸部が形成されてもよい。たとえば、マイクロレンズMLに代えて、円錐、角錐、円錐台、角錐台等のレンズアレイが形成されてもよい。また、マイクロレンズMLに代えて、複数の線状プリズムやシリンドリカルレンズといった柱状レンズを各レンズの幅方向に並べて配列してもよい。このとき、表面181の柱状レンズの延在方向は、表面171の線状プリズムLPの延在方向と並行するのが好ましい。また、図11に示すように、線状プリズムLPの幅方向と同じ方向の断面形状が台形状の凸部を形成してもよい。
【0060】
要するに、表面181に形成される凸部は、凸部の底から頂上に向かって幅が狭くなる断面形状を有すればよい。好ましくは、線状プリズムLPの幅方向と同じ方向の断面形状が、底から頂上に向かうにしたがって幅が狭くなる。より好ましくは、表面181上の凸部の横断形状は、弓状である。この場合、凸部の底と表面とがなす接触角A18(図4参照)は、30deg以下であるのが好ましい。この場合、表面181に入射した光が、より再帰反射しにくくなる。
【0061】
また、図4に示す光拡散シート16では、第1屈折層17が複数の線状プリズムLPを備えたが、複数の線状プリズムLPの代わりに、複数のシリンドリカルレンズを並設してもよい。また、線状プリズムLPと同様に並べて配列された柱状レンズであって、幅方向の断面形状が台形状であってもよい。柱状レンズの幅方向の断面が、柱状レンズの底から頂上に向かって幅が狭くなる形状であればよい。また、線状プリズムLPに代えて、基材部173の表面上にマトリックス状に配列された複数のマイクロレンズや、円錐、角錐、円錐台、角錐台等のレンズアレイを形成してもよい。
【0062】
要するに、第1屈折層17の表面171と、第2屈折層18の表面181とには、複数の凸部を有しており、かつ、各凸部が、底から頂上に向かって幅が狭くなる断面形状を有していればよい。複数の凸部は、柱状レンズであってもよいし、レンズアレイを構成するレンズであってもよい。ただし、凸部が柱状レンズの場合、幅方向の断面形状は、底から頂上に向かって幅が狭くなる形状である。また、凸部がレンズアレイを構成するレンズの場合、縦断面形状は、底から頂上に向かって幅が狭くなる形状である。
【0063】
ただし、表面171は、光源11の配列方向(点光源の場合)又は延在方向(線光源の場合)に延びる複数の柱状レンズを有するのが好ましく、さらに好ましくは、柱状レンズが図4に示すように線状プリズムLPであるのが好ましい。線状プリズムLPは、シリンドリカルレンズやレンズアレイと比較して、光R15をより屈折することができるからである。
【0064】
[第2の実施の形態]
図12を参照して、第2の実施の形態による光拡散シート26は、第1屈折層17と、第2屈折層28とを備える。
【0065】
第2屈折層28は、バインダ樹脂282と、複数の粒状物283とを含有する。バインダ樹脂282の素材は第1の実施の形態における第2屈折層18の素材と同様である。粒状物283は透光性を有する略球状の有機又は無機材料である。粒状物283はたとえば、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニアなどの酸化物や窒化物などの透光性の無機物、アクリル樹脂、スチレン樹脂等である。第2屈折層28の表面281には、粒状物283が部分的に突出することにより複数の凸部が形成されている。
【0066】
粒状物283はバインダ樹脂282と同じ屈折率を有する。ここでいう同じ屈折率とは、互いの屈折率の差異が0.05以内であるものをいう。さらに、第1の実施の形態と同様に、第2屈折層28は第1屈折層17と異なる屈折率を有する。
【0067】
第2屈折層28の表面281は、粒状物283により複数の凸部が形成される。そのため、第2屈折層28は、第1の実施の形態における第2屈折層18と同じ作用を奏する。さらに、粒状物283はバインダ樹脂282と同じ屈折率を有する。そのため、粒状物283とバインダ樹脂282との境界面で反射及び屈折が発生するのを抑制でき、再帰反射が発生するのを抑制できる。
【0068】
[第3の実施の形態]
図13を参照して、第3の実施の形態による光拡散シート36は、第1屈折層17と第2屈折層38とを備える。第1屈折層17の構成は第1の実施の形態と同じである。
【0069】
第2屈折層38の素材は第1の実施の形態の第2屈折層18と同じである。また、第2屈折層38は第1屈折層17と異なる屈折率を有する。
【0070】
第2屈折層38の表面381は、第1の実施の形態の第2屈折層18の表面181と異なり、平坦である。つまり、表面381は凹凸を有さない。表面381が平坦であっても、表面381で光R15は屈折する。光R15は表面171で屈折したとき、光拡散シート36の法線方向からずれる。そのため、表面171から出射した光R15が表面181に入射するときの入射角は0degよりも大きい。その結果、光R15は表面381である程度屈折し、拡散する。
【実施例】
【0071】
表1に示す本発明例及び比較例の光拡散シートを準備し、バックライト装置を製造した。そして、各バックライト装置の輝度角度特性を調査した。
【表1】

【0072】
[本発明例1]
本発明例1の光拡散シートは、図4に示す構成とした。表1に示すとおり、第1屈折層(基材部及び線状プリズム)の屈折率は1.56であった。また、第2屈折層の屈折率は1.49であった。線状プリズムの幅方向の断面形状は二等辺三角形であり、線状プリズムの幅WLPは16μm、底角ALPは45degであった。また、マイクロレンズMLの幅WMLは3.5μm、高さHMLは0.56μm、凸面の曲率半径RMLは3μmであった。
[本発明例2]
本発明例2の光拡散シートは、図12に示す構成とした。第1屈折層の屈折率は1.60であった。また、第2屈折層のうち、バインダ樹脂及び粒状物(ビーズ)の屈折率はほぼ同じであり、バインダ樹脂の屈折率が1.49、粒状物(ビーズ)の屈折率が1.51であった。粒状物は球状であり、直径が2μmであった。また、第2屈折層の表面から突出した粒状物の高さH283(図12参照)の最大値は0.37μmであった。
[本発明例3]
本発明例3の光拡散シートは、図4に示す構成とした。第1屈折層の屈折率は1.6であり、第2屈折層の屈折率は1.4であった。その他の構成は本発明例1と同じであった。
[比較例1]
比較例1では、ツジデン社製の商品名D122Sの光拡散シートを利用した。この光拡散シートのヘイズ値は75%であった。
[比較例2]
比較例2では、恵和社製の商品名BS−510の光拡散シートを利用した。この光拡散シートのヘイズ値は85%であった。
[比較例3]
比較例3では、恵和社製の商品名BS−910の光拡散シートを利用した。この光拡散シートのヘイズ値は89.5%であった。
[比較例4]
比較例4では、光拡散シートとして、図14に示すマイクロレンズアレイシートを利用した。
【0073】
[輝度角度特性調査]
上述の光拡散シートを用いて、各本発明例及び比較例ごと(以下、各例という)に図1のバックライト装置10と同じ構成のバックライト装置を製造した。具体的には、図1中の光拡散シート16以外の構成を含むバックライト装置30を製造した。そして、バックライト装置30上に各例ごとの光拡散シートを敷設し、各例ごとのバックライト装置を製造した。
【0074】
製造された各例ごとのバックライト装置について、図1中のX軸方向における輝度角度特性を調査した。図1を参照して、表示画面の法線方向(法線N14方向に相当)を0度軸とし、0度軸から図1中の+X方向への傾き角をプラス(+)とし、+X方向と逆の方向への傾き角をマイナス(−)とした。各角度での輝度は輝度計により測定し、輝度の測定箇所はバックライト装置の正面中央部とした。
【0075】
図15に本発明例1及び比較例1の輝度角度特性を示す。また、図16に本発明例2、比較例2及び4の輝度角度特性を示し、図17に本発明例3及び比較例3の輝度角度特性を示す。図中の横軸は、0度軸からの角度である。また、縦軸は、バックライト装置30、つまり、光拡散シートを除いたバックライト装置の正面輝度(0度軸の輝度)に対する各角度での輝度の比である。
【0076】
[半値幅拡大度]
各例のバックライト装置の輝度角度特性の半値幅を求めた。ここで、半値幅とは、輝度角度特性において、輝度ピークの1/2以上となる輝度を示す角度範囲をいう。さらに、バックライト装置30の輝度角度特性を測定し、半値幅を求めた。
【0077】
各例のバックライト装置の視野角の拡がり度合いを示す指標として、式(2)に示す半値幅拡大度を定義し、各例の半値幅拡大度を求めた。
半値幅拡大度=各例の半値幅/バックライト装置30の半値幅 (2)
【0078】
[調査結果]
表1に半値幅拡大度を示す。各例(本発明例及び比較例)ともに、光拡散シートを持たないバックライト装置30よりも視野角が拡大した。
【0079】
さらに、各例のバックライト装置のうち、半値幅拡大度が同程度のバックライト装置の輝度角度依存性を比較した。図15を参照して、本発明例1(図中実線)と比較例1(図中破線)とは半値幅拡大度が同程度であったが、正面輝度比は本発明例1の方が高く、1.2を越えた。本発明例1の光拡散シートが光の再帰反射を抑制したため、光の利用効率が向上し、その結果、正面輝度が高かったと推定される。
【0080】
同様に、図16を参照して、本発明例2(図中実線)と比較例2(図中破線)及び4(図中一点鎖線)とは同程度の半値幅拡大度を示したが、本発明例2の正面輝度比が最も高く、1.2を越えた。また、図17を参照して、本発明例3(図中実線)と比較例3(図中破線)とは同程度の半値幅拡大度を示したが、正面輝度比は本発明例3の方が高く、1.0を越えた。
【0081】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0082】
1 液晶表示装置
10,30 バックライト装置
11 光源
14 導光板
15 全反射型プリズムシート
16,26,36 光拡散シート
17 第1屈折層
18,28,38 第2屈折層
20 液晶パネル
173 基材部
174 レンズ部
282 バインダ樹脂
283 粒状物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1の凸部が形成された主面を有する第1の屈折層と、
前記主面上に形成され、前記第1の凸部と異なる屈折率を有する第2の屈折層とを備えることを特徴とする光拡散シート。
【請求項2】
請求項1に記載の光拡散シートであって、
前記第2の屈折層はさらに、複数の第2の凸部が形成された表面を有することを特徴とする光拡散シート。
【請求項3】
請求項2に記載の光拡散シートであって、
前記複数の第1の凸部は、互いに並んで配列される複数の柱状レンズであり、前記柱状レンズの幅方向の断面は、前記柱状レンズの底から頂上に向かって幅が狭くなる形状であることを特徴とする光拡散シート。
【請求項4】
請求項3に記載の光拡散シートであって、
前記第2の凸部は、前記第2の凸部の底から頂上に向かって幅が狭くなる断面形状を有することを特徴とする光拡散シート。
【請求項5】
請求項4に記載の光拡散シートであって、
前記複数の第2の凸部は、マトリックス状に配列されていることを特徴とする光拡散シート。
【請求項6】
請求項2又は請求項3に記載の光拡散シートであって、
前記第2の屈折層は、
バインダ樹脂と、
前記バインダ樹脂と同じ屈折率を有する複数の粒状物とを含有し、
前記第2の凸部は、前記粒状物の一部が前記表面から突出することにより形成されることを特徴とする光拡散シート。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の光拡散シートであって、
前記第2の屈折層の屈折率は、前記第1の凸部の屈折率よりも大きいことを特徴とする光拡散シート。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の光拡散シートであって、
前記第1の屈折層は、前記主面と反対側に裏面を有し、
前記第1の屈折層は、前記光拡散シートの法線方向の光を前記裏面から受けることを特徴とする光拡散シート。
【請求項9】
導光板と、
前記導光板の側面に配設される光源と、
前記導光板から出射する光を受け、受けた光を前記導光板の法線方向に出射するレンズシートと、
前記レンズシート上に敷設される請求項1〜7のいずれか1項に記載の光拡散シートとを備えることを特徴とするバックライト装置。
【請求項10】
請求項9に記載のバックライト装置と、
前記バックライト装置上に敷設される液晶パネルとを備えることを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−210904(P2010−210904A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−56494(P2009−56494)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【Fターム(参考)】