説明

光拡散板

【課題】少ない拡散剤の使用量であっても、高い光拡散性を示す光拡散板を提供する。
【解決手段】スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体および以下の拡散剤を含む透明樹脂組成物からなる光拡散板。好ましくは、拡散剤はアクリル系またはシリコーン系の樹脂粒子である。透明樹脂100質量部に対する拡散剤の使用量は0.3〜3質量部である。
拡散剤:平均粒子径が0.6〜1.5μm、粒子径の標準偏差が0.01〜0.5μm、スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体との屈折率差の絶対値|Δn|が0.05以上である拡散剤

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光拡散板に関する。
【背景技術】
【0002】
カラー液晶表示装置は、図1に示すように、液晶セル(1)、その両面に配置された偏光シート(2)およびカラー表示を行うために液晶セルを透過する透過光を着色するカラーフィルター(3)などから構成される画像表示部(4)と、この画像表示部(4)を背面側から照明する光源(5)とを備えた画像表示装置であり、例えば液晶テレビなどとして広く用いられている。光源(5)と画像表示部(4)との間の光路上には、冷陰極線管(5)からの光により画像表示部(4)を均一に照明するための光拡散板(6)などが組み込まれる〔特許文献1:特開2001−305335号公報〕。
【0003】
光拡散板(6)としては、例えばポリスチレンなどのような透明樹脂と、拡散剤とを含む樹脂組成物からなるものが広く用いられており、少ない拡散剤の使用量で、透過する光を十分に拡散しうるものが求められている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−305335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明者らは、少ない拡散剤の使用量であっても、高い光拡散性を示す光拡散板を
開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明は、スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体および以下の拡散剤を含む透明樹脂組成物からなる光拡散板を提供するものである。
【0007】
拡散剤:平均粒子径が0.6μm〜1.5μm、粒子径の標準偏差が0.01μm〜0.5μm、前記スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体との屈折率差の絶対値|Δn|が0.05以上である拡散剤
【発明の効果】
【0008】
本発明の光拡散板は、拡散剤の使用量が少なくても、高い光拡散性を示すので、拡散剤の
使用量を削減することができ、またより薄い光拡散板とすることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するスチレン系単量体−メタクリル酸共重合体とは、スチレン系単量体とメタクリル酸とを共重合させることにより得られる共重合体である。スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体におけるスチレン系単量体単位の含有量は、耐熱性の点で通常80モル%〜95モル%、好ましくは88モル%〜93モル%であり、メタクリル酸単位の含有量は、通常20モル%〜5モル%、好ましくは12モル%〜7モル%である。
【0010】
スチレン系単量体としては、スチレンが挙げられる。またスチレンの他、置換スチレン類を用いることもできる。該置換スチレン類としては、例えばクロロスチレン、ブロモスチレンのようなハロゲン化スチレン類、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキルスチレン類などが挙げられる。スチレン系単量体は、それぞれ単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】
スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体は、スチレン系単量体およびメタクリル酸以外の他の単量体単位を含んでいてもよい。他の単量体としては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸トリシクロデシル、メタクリル酸フェンチル、メタクリル酸ノルボルニル、メタクリル酸ノルボルニルメチルなどのようなメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸トリシクロデシル、などのようなアクリル酸エステル類、アクリル酸のような不飽和酸類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、無水グルタル酸、グルタルイミドなどが挙げられ、これら他の単量体は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
【0012】
スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体は通常、透明な樹脂である。このようなスチレン系単量体−メタクリル酸共重合体として市販されているものを用いることもできる。市販のスチレン系単量体−メタクリル酸メチル共重合体としては、例えば東洋スチレン製「トーヨースチロールT080」、大日本インキ化学工業製「リューレックスA14」、ポリスチレンジャパン製「G9001」などが挙げられる。
【0013】
本発明で使用する拡散剤とは、スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体中に分散されることにより、本発明の光拡散板を透過する光を拡散することのできるものであり、その平均粒子径は0.6μm〜1.5μmであり、好ましくは0.65μm〜1.2μmである。0.6μm以上、1.5μm以下であれば拡散剤の添加量を抑制できる。また粒子径の標準偏差については、好ましくは0.5μm以下であり、より好ましくは0.2μm以下であれば本願発明の目的に合致する。拡散剤の粒子径の標準偏差は理想的には0μmであるが、通常はコストの点で0.01μm以上である。また、拡散剤の添加量については透明樹脂と拡散剤との屈折率差の絶対値|Δn|、および必要とされる全光線透過率により任意に選択できるが、通常、透明樹脂100質量部に対して、0.3質量部〜3質量部である。本発明で記載した平均粒子径および粒子径の標準偏差は、5000倍または10000倍で撮影した拡散剤のSEM像をから、拡散剤の半径を3点円半径法により40個の粒子をランダムに測定し、拡散剤の直径すなわち、粒子径を算出する。得られた拡散剤の粒子径の平均値および標準偏差を表したものである。
【0014】
本発明で使用する拡散剤の材質は特に限定されないが、スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体との屈折率差を確保できる範囲で無機系微粒子、有機系微粒子などの任意の粒子を選択することができる。スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体との屈折率差の絶対値|Δn|が|Δn|≧0.05が好ましく、更に好ましくは|Δn|≧0.10である。屈折率差が0.05以上であれば拡散剤の添加量を抑制でき、本願発明の目的に合致する。
【0015】
無機系微粒子としては、例えば炭酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、酸化チタン粒子
、水酸化アルミニウム粒子、シリカ粒子、硝子粒子、タルク粒子、マイカ粒子、ホワイト
カーボン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化亜鉛粒子などが挙げられ、脂肪酸などの表面
処理剤によりで表面処理されていてもよい。
【0016】
有機系微粒子としては、例えばスチレン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子、シリコーン粒子などが挙げられる。スチレン系樹脂粒子は、架橋スチレン系樹脂粒子であってもよいし、高分子量スチレン系樹脂粒子であってもよい。アクリル系樹脂粒子は、架橋アクリル系樹脂粒子であってもよいし、高分子量アクリル系樹脂粒子であってもよい。架橋スチレン系樹脂粒子、架橋アクリル系樹脂粒子などの架橋樹脂粒子は、アセトン中に溶解させたときのゲル分率が10%以上である樹脂粒子である。高分子量スチレン系樹脂粒子、高分子量アクリル系樹脂粒子などの高分子量樹脂粒子は、高い分子量、例えば重量平均分子量(Mw)で50万〜500万を示す樹脂の粒子である。
【0017】
スチレン系樹脂粒子としては、例えば
(1)スチレン系単量体を重合して得られる高分子
量の樹脂粒子、またはスチレン系単量体単位を50質量%以上含み、ラジカル重合可能な
二重結合を分子内に1個有する単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、
【0018】
(2)スチレン系単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する
単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子、またはスチレン系単量体単位を50質量%以上
含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とラジカル重合可能な二
重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子などが挙
げられる。
【0019】
スチレン系単量体としては、例えばスチレンおよびその誘導体が挙げられる。スチレン誘
導体としては、クロロスチレン、ブロムスチレンのようなハロゲン化スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレンが挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらスチレン系単量体はそれぞれ単独で、または2種以上を組
み合わせて用いられる。
【0020】
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とは、前記のスチレン系単量体
成分以外であれば特に制限はないが、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル
酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなど
のメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル類、アクリ
ロニトリルなどが挙げられる。中でもメタクリル酸メチルなどのアルキルメタアクリレー
ト類が好ましい。これらの単量体はそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用い
られる。
【0021】
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体とは、先述の単量体
と共重合可能で共役ジエンを除くものである。具体的には、例えば1,4−ブタンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートのようなア
ルキルジオールジ(メタ)アクリレート類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート
、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートのようなアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;
ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートのような芳香族多官能化合物、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートの
ような多価アルコールの(メタ)アクリレート類などが挙げられる。これらの単量体はそ
れぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。なお、「(メタ)アクリレー
ト」とは、「メタクリレート」および「アクリレート」を示す。
【0022】
アクリル系樹脂粒子としては、例えば
(1)アクリル系単量体を重合して得られる高分子
量の樹脂粒子、またはアクリル系単量体単位を50質量%以上含み、ラジカル重合可能な
二重結合を分子内に1個有する単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、
【0023】
(2)アクリル系単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する
単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子、またはアクリル系単量体単位を50質量%以上
含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とラジカル重合可能な二
重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子などが挙
げられる。
【0024】
アクリル系単量体としては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸
フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、メタクリル酸、アクリル酸などが挙げられる。これらのアクリル系単量体は
、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
【0025】
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体としては、前記のアクリル系単
量体以外であれば特に制限はないが、例えばスチレンおよびその誘導体が挙げられる。ス
チレン誘導体としては、例えばクロロスチレン、ブロムスチレンのようなハロゲン化スチ
レン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレンなどが挙げら
れる。中でもスチレンが好ましい。かかる単量体は、それぞれ単独で、または2種以上を
組み合わせて用いられる。
【0026】
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体としては、前記の単
量体と共重合可能で共役ジエンを除くものが挙げられ、先に述べた単量体のほか、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリルが挙げられる。
【0027】
アクリル系樹脂粒子として、内層と外層とからなるコアシェル粒子も挙げられる。
内層は、例えば一分子中に炭素−炭素二重結合を2個以上有する多官能単量体0.1質量%〜10質量%、好ましくは0.2質量%〜5重量%を含むアクリル酸ブチルを主成分とする単官能単量体を重合して得られる共重合体よりなる。
【0028】
アクリル酸ブチルを主成分とする単官能単量体とは、アクリル酸ブチルを50重量%以上含み、これと共重合可能な他の不飽和単量体を含むことのある単量体である。
【0029】
一分子中に炭素−炭素二重結合を2個以上有する多官能性単量体としては、例えばエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、1,3ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジビニルベンゼントリアリルシアヌレート、アリルシンナメート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、ケイヒ酸アリル、アリルソルベート、ジアリルフタレート、ジアリルマレートなどが挙げられ、好ましくはアリルメタクリレート、アリルアクリレートなどである。
【0030】
外層は、メタクリル酸メチルを主成分とする単官能単量体を重合して得られる重合体よりなる。外層は、単一層でもよいし、場合によっては、二層以上の複層であってもよい。
【0031】
メタクリル酸メチルを主成分とする単官能単量体とは、メタクリル酸メチルを50質量%以上含み、これと共重合可能な他のエチレン系不飽和単量体を含むことがある単量体である。
【0032】
コアシェル粒子における内層と外層の質量比は通常1:9〜9:1である。
【0033】
スチレン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子は、単量体を懸濁重合法、ミクロ懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法などの通常の重合方法により重合して製造できる。コアシェル粒子は、例えば乳化重合による逐次二段階重合法によって容易に製造することができる。すなわち、乳化重合により、先ず核となる内層を重合して形成し、続いて、この内層存在下に外層を重合により形成すればよい。
【0034】
本発明で使用する拡散剤の形状については特に限定されないが、球状粒子が好ましい。
【0035】
本発明の光拡散板の厚みは特に限定されないが、通常5mm以下であり、通常は強度の点で0.8mm以上である。
【0036】
本発明の光拡散板は、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセライド、ポリエーテルエステルアミドなどの帯電防止剤、ヒンダードフェノールなどの酸化防止剤、燐酸エステルなどの難燃剤、パルミチン酸、ステアリルアルコールなどの滑剤、ヒンダードアミンなどの光安定剤、ヒンダードフェノールなどの酸化防止剤、各種染料、蛍光増白剤、加工安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、蓚酸アニリド系紫外線吸収剤、酢酸エステル紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤などの紫外線吸収剤などの添加剤を含有させてもよい。これらの添加剤はそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。
【0037】
本発明の光拡散板は、例えばリボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリユー押出機、多軸スクリュー押出機などを用いてスチレン系単量体−メタクリル酸共重合体および拡散剤を溶融混練し、得られた溶融混練物をダイから押し出して成形する押出成形法により製造することができる。添加剤を含有する場合、添加剤は通常、スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体および拡散剤と同時に溶融混練される。また、溶融混連により得られた溶融混練物を型内に射出して成形する射出成形法により本発明の光拡散板を製造することもできる。
【0038】
本発明の光拡散板は、その片面または両面に、透明樹脂および紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層を積層して、多層光拡散板として使用してもよい。このような多層光拡散板とすることにより、紫外線による劣化を防止することができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、蓚酸アニリド系紫外線吸収剤、酢酸エステル紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤などが挙げれられる。
【0039】
紫外線吸収層を構成する透明樹脂としては、例えばメタクリル酸メチル系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。
【0040】
メタクリル酸メチル系樹脂とは、単量体単位としてメタクリル酸メチルを50質量%以上含むものであり、実質的にメタクリル酸メチル単独の重合体であってもよいし、メタクリル酸メチル50質量%以上とこれと共重合可能な他の単量体50質量%以下とを共重合して得られる共重合体であってもよい。
【0041】
メタクリル酸メチルと共重合可能な他の単量体としては、例えば例えばメタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸トリシクロデシル、メタクリル酸フェンチル、メタクリル酸ノルボルニル、メタクリル酸ノルボルニルメチルなどのようなメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸トリシクロデシルなどのようなアクリル酸エステル類、メタクリル酸、アクリル酸のような不飽和酸類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、無水グルタル酸、グルタルイミド、スチレン系単量体などが挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上が含まれていてもよい。スチレン系単量体としては、スチレンの他、上記の置換スチレン類を用いることもできる。またメタクリル酸メチル系樹脂には、無水グルタル酸単位やグルタルイミド単位が含まれていてもよい。
【0042】
スチレン系樹脂とは、スチレン系単量体単位の含有量が50質量%〜100質量%である樹脂である。スチレン系単量体としては、スチレンの他、置換スチレン類を用いることもできる。該置換スチレン類としては、例えばクロロスチレン、ブロモスチレンのようなハロゲン化スチレン類、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキルスチレン類などが挙げられる。スチレン系単量体は、それぞれ単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0043】
またスチレン系樹脂に単量体単位として含まれうるスチレン以外の単量体としては、メタクリル酸メチルの他、スチレンを除く上記のメタクリル酸メチル系樹脂に含まれうる単量体と同様のものが挙げられる。
【0044】
紫外線吸収層を構成するメタクリル酸メチル系樹脂およびスチレン系樹脂は、スチレンとメタクリル酸メチルとの共重合体であってもよい。スチレンとメタクリル酸メチルとの共重合体におけるスチレン単位含有量は、例えば5質量%〜95質量%であり、メタクリル酸メチル単位含有量は、例えば95質量%〜5質量%である。
【0045】
本発明の光拡散板は、スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体に、本発明で規定する上記拡散剤を有させているので、拡散剤の使用量が少なくても、このスチレン系単量体−メタクリル酸共重合体の全光線透過率を低くすることができる。拡散剤により全光線透過率を低くしたスチレン系単量体−メタクリル酸共重合体は、これを透過する光を十分に拡散することができるので、本発明の光拡散板は、少ない拡散剤の使用量で、これを透過する光を十分に拡散することができる。
【実施例】
【0046】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりな
んら限定されるものではない。なお、部及び%は、特に制限のない限り質量基準である。
【0047】
〔全光線透過率の測定方法〕
全光線透過率TtはJIS K 7361に準拠して、ヘイズ透過率計(村上色彩技術研
究所製HR−100)を用いて測定した。
〔粒子径測定方法〕
試料台に拡散剤を圧着固定してカーボン蒸着し、試料片を作製した。得られた試料片を日
立製作所製 電解放射型走差電子顕微鏡 FE‐SEM S−4200を用い、5000倍または10000倍で拡散剤のSEM像を観察した。得られた拡散剤のSEM像から拡散剤の半径を3点円半径法により測定した。得られた拡散剤の半径から拡散剤の粒子径を算出した。
〔平均粒子径および粒子径の標準偏差〕
上記の粒子径測定方法にて、40個の粒子をランダムに測定し、拡散剤の粒子径の平均値および標準偏差を算出した。
【0048】
実施例1
スチレン−メタクリル酸共重合体〔東洋スチレン製「トーヨースチロールT080」、屈折率1.59、スチレン単位含有量90モル%、メタクリル酸単位含有量10モル%(核磁気共鳴(NMR)法による分析値〕100質量部に、架橋アクリル系樹脂粒子〔屈折率1.48、平均粒子径1.00μm、粒子径の標準偏差0.05μm〕1質量部加えドライブレンドして混合物を得た。マルチマニホールドダイを備え付けた40mm単軸押出機〔田辺プラスチックス株式会社製〕を用いて、この混合物を190℃〜260℃にてダイから押し出して成形して、厚さ2mmの光拡散板を得た。この光拡散板の全光線透過率Ttは、58.8%であった。
【0049】
また、架橋アクリル系樹脂粒子の使用量を1.5質量部および2.5質量部とした以外は上記と同様に操作して得られた厚み2mmの光拡散板の全光線透過率Ttは、それぞれ54.3%および50.5%であった。
【0050】
比較例1
実施例1で用いた架橋アクリル系樹脂粒子に代えて、屈折率が1.49、平均粒子径が2.44μm、粒子径の標準偏差が0.52μmである架橋アクリル系樹脂粒子1質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して、厚み2mmの光拡散板を得た。この光拡散板の全光線透過率Ttは78.0%(1質量部)であった。
【0051】
また、アクリル樹脂粒子の使用量を1.5質量部および2.5質量部とした以外は上記と同様に操作して得られた厚み2mmの光拡散板の全光線透過率Ttはそれぞれ69.1%(1.5質量部)および60.1%(2.5質量部)であった。
【0052】
実施例2
実施例1で用いた架橋アクリル系樹脂粒子に代えて、屈折率が1.49、平均粒子径が0.85μm、粒子径の標準偏差が0.03μmである架橋アクリル系樹脂粒子1質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して厚み2mmの光拡散板を得た。この光拡散板の全光線透過率Ttは57.8%であった。
【0053】
実施例3
実施例1で用いたアクリル樹脂粒子に代えて、屈折率1.49、平均粒子径0.72μm、粒子径の標準偏差0.07μmであるシリコーン粒子1質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して厚み2mmの光拡散板を得た。この光拡散板の全光線透過率Ttは51.1%であった。
【0054】
また、シリコーン粒子の使用量を1.5質量部および2.5質量部とした以外は上記と同様に操作して得られた厚み2mmの光拡散板の全光線透過率Ttはそれぞれ43.4%(1.5質量部)および38.9%(2.5質量部)であった。
【0055】
実施例4
実施例1で用いた架橋アクリル樹脂粒子に代えて、屈折率1.49、平均粒子径0.82μm、粒子径の標準偏差0.02μmの架橋アクリル系樹脂粒子1質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して厚み2mmの光拡散板を得た。この光拡散板の全光線透過率Ttは57.7%であった。
【0056】
また、アクリル樹脂粒子の使用量を1.5質量部および2.5質量部とした以外は上記と同様に操作して得られた厚み2mmの光拡散板の全光線透過率Ttはそれぞれ54.6%(1.5質量部)および51.1%(質量部)であった。
【0057】
実施例5
実施例1で用いた架橋アクリル樹脂粒子に代えて、屈折率1.49、平均粒子径0.64μm、粒子径の標準偏差0.04μmの架橋アクリル系樹脂粒子1質量部を用いた以外は実施例1と同様に操作して厚み2mmの光拡散板を得た。この光拡散板の全光線透過率Ttは57.2%であった。
【0058】
また、アクリル樹脂粒子の使用量を1.5質量部および2.5質量部とした以外は上記と同様に操作して得られた厚み2mmの光拡散板の全光線透過率Ttはそれぞれ54.3%(1.5質量部)および50.4%(2.5質量部)であった。
【0059】
実施例6
〔光拡散剤マスターバッチAの製造〕
スチレン−メタクリル酸共重合体樹脂〔東洋スチレン社製「トーヨースチロールT080」〕83.96質量部、実施例1で用いたと同じ架橋アクリル系樹脂粒子14.0質量部、紫外線吸収剤〔住友化学社製「スミソーブ200」〕1.0質量部および加工安定剤〔住友化学社製「スミライザー GP」〕1.0質量部の混合物に、オキサゾール系蛍光増白剤〔住化カラー社製「ホワイトフローPSN conc」〕0.04質量部を加え、ドライブレンドしたのち、190℃〜250℃で2軸押出機によりペレット化して、ペレット状の光拡散剤マスターバッチAを得た。
【0060】
〔紫外線吸収剤コンパウンドAの製造〕
スチレン−メタクリル酸メチル共重合体〔新日鐵化学社製「エスチレンMS200NT」、スチレン単位80質量%、メタクリル酸メチル単位20質量%〕90.55質量部、架橋アクリル系樹脂粒子〔屈折率1.49、平均粒子径30μm〕8.0質量部、加工安定剤〔住友化学社製「スミライザーGP」〕0.2質量部、紫外線吸収剤〔チバスペシャリティーケミカル社製「TINUVIN 1577」〕1.0質量部および加工安定剤〔日本油脂社製「モノグリD」〕0.25質量部をドライブレンドした後、200℃〜250℃で2軸押出機によりペレット化して、ペレット状の紫外線吸収剤コンパウンドAを得た。
【0061】
〔多層光拡散板の製造〕
スチレン−メタクリル酸共重合体〔東洋スチレン社製「トーヨースチロールT080」〕90質量部および上記で得た光拡散剤マスターバッチA10質量部をドライブレンドした後、スクリュー径120mmの押出機に供給し、200〜250℃で溶融混練し、一方、上記で得た紫外線吸収剤コンパウンドAを、スクリュー径45mmの補助押出機に供給し、押出機温度210〜250℃で溶融混練し、フィードブロックおよびTダイを経由してTダイ温度245〜255℃で共押出して、光拡散板〔厚み1.86mm〕の両面に紫外線吸収層〔厚み0.07mm〕が積層された3層構成の多層光拡散板を得た。
この多層光拡散板の全光線透過率Ttは、53.4%であった。
【0062】
実施例7
〔多層光拡散板の製造〕
スチレン−メタクリル酸共重合体〔東洋スチレン社製「トーヨースチロールT080」〕97.0質量部および上記で得た光拡散剤マスターバッチA3.0質量部をドライブレンドした後、スクリュー径120mmの押出機に供給し、200〜250℃で溶融混練し、一方、上記で得た紫外線吸収剤コンパウンドAを、スクリュー径45mmの補助押出機に供給し、押出機温度210〜250℃で溶融混練し、フィードブロックおよびTダイを経由してTダイ温度245〜255℃で共押出して、光拡散板〔厚み1.86mm〕の両面に紫外線吸収層〔厚み0.07mm〕が積層された3層構成の多層光拡散板を得た。
この多層光拡散板の全光線透過率Ttは、60.6%であった。
【0063】
実施例8
〔紫外線吸収剤コンパウンドBの製造〕
スチレン−メタクリル酸メチル共重合体〔新日鐵化学社製「エスチレンMS200NT」、スチレン単位80質量%、メタクリル酸メチル単位20質量%〕90.55質量部、架橋アクリル系樹脂粒子〔屈折率1.49、平均粒子径30μm〕8.0質量部、加工安定剤〔住友化学社製「スミライザーGP」〕0.2質量部、紫外線吸収剤〔ADEKA社製「LA31」〕1.0質量部および加工安定剤〔日本油脂社製「モノグリD」〕0.25質量部をドライブレンドした後、200℃〜250℃で2軸押出機によりペレット化して、ペレット状の紫外線吸収剤コンパウンドBを得た。
【0064】
〔多層光拡散板の製造〕
スチレン−メタクリル酸共重合体〔東洋スチレン社製「トーヨースチロールT080」〕96.8部および上記で得た光拡散剤マスターバッチA3.2質量部をドライブレンドした後、スクリュー径120mmの押出機に供給し、200〜250℃で溶融混練し、一方、上記で得た紫外線吸収剤コンパウンドBを、スクリュー径45mmの補助押出機に供給し、押出機温度210〜250℃で溶融混練し、フィードブロックおよびTダイを経由してTダイ温度245〜255℃で共押出して、光拡散板〔厚み2.86mm〕の両面に紫外線吸収層〔厚み0.07mm〕が積層された3層構成の多層光拡散板を得た。
この多層光拡散板(厚み3mm)の全光線透過率Ttは、53.5%であった。
【0065】
実施例9
〔多層光拡散板の製造〕
スチレン−メタクリル酸共重合体〔東洋スチレン社製「トーヨースチロールT080」〕88.0質量部および上記で得た光拡散剤マスターバッチA12.0質量部をドライブレンドした後、スクリュー径120mmの押出機に供給し、200〜250℃で溶融混練し、一方、上記で得た紫外線吸収剤コンパウンドBを、スクリュー径45mmの補助押出機に供給し、押出機温度210〜250℃で溶融混練し、フィードブロックおよびTダイを経由してTダイ温度245〜255℃で共押出して、光拡散板〔厚み1.61mm〕の両面に紫外線吸収層〔厚み0.07mm〕が積層された3層構成の多層光拡散板を得た。
この多層光拡散板〔厚み1.75mm〕の全光線透過率Ttは52.4%であった。
【0066】
実施例10
〔光拡散剤マスターバッチBの製造〕
スチレン-メタクリル酸共重合体〔東洋スチレン社製「トーヨースチロールT080」〕83.95質量部、実施例1で用いたと同じ架橋アクリル系樹脂粒子14.0質量部、紫外線吸収剤〔住友化学社製「スミソーブ200」〕1.0質量部、加工安定剤〔住友化学社製「スミライザー GP」〕1.0質量部の混合物に、オキサゾール系蛍光増白剤〔住化カラー社製「ホワイトフローPSN conc」〕0.05質量部を加え、ドライブレンドしたのち、190℃〜250℃で2軸押出機によりペレット化して、ペレット状の光拡散剤マスターバッチBを得た。
【0067】
〔多層光拡散板の製造〕
スチレン−メタクリル酸共重合体〔東洋スチレン社製「トーヨースチロールT080」〕90質量部および上記で得た光拡散剤マスターバッチB10質量部をドライブレンドした後、スクリュー径120mmの押出機に供給し、200〜250℃で溶融混練し、一方、上記で得た紫外線吸収剤コンパウンドBを、スクリュー径45mmの補助押出機に供給し、押出機温度210〜250℃で溶融混練し、フィードブロックおよびTダイを経由してTダイ温度245〜255℃で共押出して、光拡散板〔厚み1.36mm〕の両面に紫外線吸収層〔厚み0.07mm〕が積層された3層構成の多層光拡散板を得た。
この多層光拡散板〔厚み1.5mm〕の全光線透過率Ttは58.6%であった。
【0068】
実施例1〜実施例5および比較例1の結果を第1表に示す。
【0069】
第 1 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例 比較例 実施例 実施例 実施例 実施例
1 1 2 3 4 5
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
平均粒子径(μm) 1.00 2.44 0.85 0.72 0.82 0.64
標準偏差 (μm) 0.05 0.52 0.03 0.07 0.02 0.04
Tt (%)
(添加量1.0質量部) 58.8 78.0 57.8 51.1 57.7 57.2
(添加量1.5質量部) 54.3 69.1 − 43.4 54.6 54.3
(添加量2.5質量部) 50.5 60.1 − 38.9 51.1 50.4
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0070】
実施例6〜実施例10の結果を第2表に示す。
【0071】
第 2 表
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実施例 実施例 実施例 実施例 実施例
6 7 8 9 10
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
平均粒子径(μm) 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00
標準偏差 (μm) 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05
厚み (mm) 2.0 2.0 3.0 1.75 1.5
添加量 (質量部) 1.42 0.42 0.45 1.68 1.40
Tt (%) 53.4 60.6 53.5 52.4 58.6
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】カラー液晶表示装置の一例を模式的示す断面図である。
【符号の説明】
【0073】
1:液晶セル
2:偏光シート
3:カラーフィルター
4:画像表示部
5:光源
6:光拡散板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体および以下の拡散剤を含む透明樹脂組成物からなる光拡散板。
拡散剤:平均粒子径が0.6μm〜1.5μm、粒子径の標準偏差が0.01μm〜0.5μm、前記スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体との屈折率差の絶対値|Δn|が0.05以上である拡散剤
【請求項2】
前記拡散剤が、スチレン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子またはシリコーン粒子である請求項1に記載の光拡散板。
【請求項3】
スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体100質量部あたりの前記拡散剤の使用量が0.3質量部〜3質量部である請求項1〜請求項2のいずれかに記載の光拡散板。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光拡散板の片面または両面に、透明樹脂および紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層が積層されてなることを特徴とする多層光拡散板。
【請求項5】
前記紫外線吸収層を構成する樹脂組成物に含有される透明樹脂がメタクリル酸メチル系樹脂またはスチレン系樹脂である請求項4に記載の多層光拡散板。
【請求項6】
スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体に、以下の拡散剤を含有させることを特徴とする、前記スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体の全光線透過率の低減方法。
拡散剤:平均粒子径が0.6μm〜1.5μm、粒子径の標準偏差が0.01μm〜0.5μm、前記スチレン系単量体−メタクリル酸共重合体との屈折率差の絶対値|Δn|が0.05以上である拡散剤

【図1】
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【公開番号】特開2008−292969(P2008−292969A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−213416(P2007−213416)
【出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】